(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-11
(45)【発行日】2022-05-19
(54)【発明の名称】蛍光画像位置合わせ方法、遺伝子シーケンサ及びシステム、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06T 7/33 20170101AFI20220512BHJP
G01N 21/64 20060101ALI20220512BHJP
G01N 33/53 20060101ALI20220512BHJP
G01N 37/00 20060101ALI20220512BHJP
【FI】
G06T7/33
G01N21/64 E
G01N21/64 Z
G01N33/53 M
G01N37/00 102
(21)【出願番号】P 2020555468
(86)(22)【出願日】2018-04-10
(86)【国際出願番号】 CN2018082578
(87)【国際公開番号】W WO2019196019
(87)【国際公開日】2019-10-17
【審査請求日】2020-10-09
(73)【特許権者】
【識別番号】516122667
【氏名又は名称】深▲セン▼華大智造科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】MGI Tech Co.,LTD
【住所又は居所原語表記】Main Building and Second Floor of No.11 Building,Beishan Industrial Zone,Yantian District,Shenzhen,Guangdong 518083,China
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】特許業務法人SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 美
(72)【発明者】
【氏名】黎 宇翔
(72)【発明者】
【氏名】劉 逸文
【審査官】佐田 宏史
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-532689(JP,A)
【文献】Peter Bajcsy,"An Overview of DNA Microarray Grid Alignment and Foreground Separation Approaches",EURASIP Journal on Advances in Signal Processing,ドイツ,Springer Nature,2006年12月01日,Vol.2006,pp.1-13,https://asp-eurasipjournals.springeropen.com/articles/10.1155/ASP/2006/80163
【文献】Peter Bajcsy,"Gridline: automatic grid alignment DNA microarray scans",IEEE Transactions on Image Processing,米国,IEEE,2004年01月30日,Vol.13, No.1,pp.15-25
【文献】Nikolaos Giannakeas et al.,"An automated method for gridding and clustering-based segmentation of cDNA microarray images",Computerized Medical Imaging and Graphics,NL,Elsevier Ltd.,2009年01月31日,Vol.33, No.1,pp.40-49
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 1/00,7/00-7/90
G01N 21/64,33/48,33/53,37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌跡線間の画素距離がテンプレートパラメータであるバイオチップに適用される蛍光画像位置合わせ方法であって、
プロセッサにより実現される、
前記バイオチップの少なくとも1つの蛍光画像を取得するステップと、
前記蛍光画像の中間局所領域を選択するステップと、
第1方向と前記第1方向に垂直な第2方向における前記蛍光画像の中間局所領域の画素和特徴を取得するステップと、
前記テンプレートパラメータに基づいて、複数の第1テンプレート線を選択し、前記第1方向と前記第2方向における前記画素和特徴のそれぞれから、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値最小値をトラバース検索するステップと、
軌跡線位置の局所領域内において前記軌跡線に画素レベルの補正を行うステップと、
画素レベル軌跡交差点から前記バイオチップ上の他の軌跡交差点位置を取得して前記他の軌跡交差点を画素レベル補正するステップと、
重心法に基づいて画素レベル軌跡線の位置を補正し、前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得するステップと、
ホモジニアスメッシュ法により前記バイオチップの表面上に均等に分布するローカスのサブ画素レベルの位置を取得するステップと、を含み、
前記和値最小値に対応する位置は前記軌跡線位置であり、
前記画素レベル補正を行う軌跡線の交点は前記画素レベル軌跡交差点
であり、
軌跡線位置の局所領域内において前記軌跡線に画素レベルの補正を行うステップは、
前記和値最小値に対応する位置から、W型線特徴における谷の画素レベル位置を取得するステップと、
前記谷の画素レベル位置に基づいて、前記W型線特徴におけるピークの位置である前記軌跡線の画素レベル位置を取得するステップとを含み、
前記軌跡線位置の局所領域の画素和特徴には、前記W型線特徴が含まれていることを特徴とする蛍光画像位置合わせ方法。
【請求項2】
前記プロセッサにより実現される、
前記第1方向と前記第2方向における前記蛍光画像の中間局所領域の画素和特徴を取得するステップと、
複数の第二テンプレート線を選択するステップと、
前記第1方向と前記第2方向のそれぞれにおいて、順次前記第2テンプレート線を前記蛍光画像中間局所領域で、シフト動作させるステップと、
前記蛍光画像中間局所領域における前記第2テンプレート線の位置に覆われた画素の階調値の重畳和を算出するステップと、を含み、前記の階調値の重畳和は前記第2テンプレート線の位置に覆われた画素の階調値の和であることを特徴とする請求項1に記載された蛍光画像位置合わせ方法。
【請求項3】
前記テンプレートパラメータに基づいて、複数の第1テンプレート線を選択し、前記第1方向と前記第2方向における前記画素和特徴のそれぞれから、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値最小値をトラバース検索するステップは、
前記テンプレートパラメータに基づいて、複数の前記第一テンプレート線を選択するステップと、
前記第1方向と前記第2方向における画素和特徴を用いて、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値を算出するステップと、
前記画素和の和値の最小値を取得するステップと、を含むことを特徴とする請求項2に記載された蛍光画像位置合わせ方法。
【請求項4】
前記軌跡線位置の局所領域内において前記軌跡線を画素レベル補正するステップは、
前記第1方向と前記第2方向における前記軌跡線位置の局所領域の画素和特徴を取得するステップと、
予め設定された距離で離れた複数の第3テンプレート線を選択して、前記軌跡線位置の局所領域の画素和特徴をトラバース検索するステップと、
前記予め設定された距離で離れた複数の第3テンプレート線に対応する画素和の和値最小値を取得するステップと、
前記和値最小値に対応する位置から前記軌跡線の画素レベル位置を取得するステップと、を含むことを特徴とする請求項3に記載された蛍光画像位置合わせ方法。
【請求項5】
前記和値最小値に対応する位置から前記軌跡線の画素レベル位置を取得するステップは、
前記和値最小値に対応する位置から、W型線特徴における谷の画素レベル位置を取得するステップと、
前記谷の画素レベル位置に基づいて、前記軌跡線の画素レベル位置を取得するステップとを含み、前記軌跡線位置の局所領域の画素和特徴には、前記W型線特徴が含まれていることを特徴とする請求項4に記載された蛍光画像位置合わせ方法。
【請求項6】
前記重心法に基づいて画素レベル軌跡線の位置を補正するステップは、
前記画素レベル軌跡線の局所領域を選択するステップと、
前記画素レベル軌跡線の局所領域の重心位置を取得するステップと、
前記重心位置に基づいて前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得するステップと、を含むことを特徴とする請求項5に記載された蛍光画像位置合わせ方法。
【請求項7】
前記ホモジニアスメッシュ法により前記バイオチップの表面上に均等に分布するローカスのサブ画素レベルの位置を取得するステップは、
前記第1方向と前記第2方向において隣接する2つのサブ画素レベル軌跡の交差点からなるブロック領域であって、予め設定された規則に基づいて前記ローカスに配置されたブロック領域を取得するステップと、
前記ホモジニアスメッシュ法により前記ブロック領域上のローカスのサブ画素レベル位置を取得するステップと、を含むことを特徴とする請求項6に記載された蛍光画像位置合わせ方法。
【請求項8】
軌跡線間の画素距離がテンプレートパラメータであるバイオチップに適用される遺伝子配列決定システムであって、
前記バイオチップの少なくとも1つの蛍光画像を取得する画像取得モジュールと、
前記蛍光画像の中間局所領域を選択する領域選択モジュールと、
第1方向と前記第1方向に垂直な第2方向における前記蛍光画像の中間局所領域の画素和特徴を取得する画素和取得モジュールと、
前記テンプレートパラメータに基づいて、複数の第1テンプレート線を選択し、前記第1方向と前記第2方向における前記画素和特徴のそれぞれから、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値最小値をトラバース検索する和値最小値検索モジュールと、
軌跡線位置の局所領域内において前記軌跡線を画素レベル補正する画素レベル補正モジュールと、
画素レベル軌跡交差点から前記バイオチップ上の他の軌跡交差点位置を取得して前記他の軌跡交差点を画素レベル補正する他の軌跡交差点位置取得モジュールと、
重心法に基づいて画素レベル軌跡線の位置を補正し、前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得する重心法補正モジュールと、
ホモジニアスメッシュ法により前記バイオチップの表面上に均等に分布するローカスのサブ画素レベルの位置を取得するサブ画素ローカス取得モジュールと、を含み、
前記画素和の和値最小値に対応する位置は前記軌跡線位置であり、
前記画素レベル補正を行う軌跡線の交点は画素レベル軌跡交差点
であり、
画素レベル補正モジュールは、前記和値最小値に対応する位置から、W型線特徴における谷の画素レベル位置を取得し、前記谷の画素レベル位置に基づいて、前記W型線特徴におけるピークの位置である前記軌跡線の画素レベル位置を取得し、
前記軌跡線位置の局所領域の画素和特徴には、前記W型線特徴が含まれていることを特徴とする遺伝子配列決定システム。
【請求項9】
プロセッサを含む遺伝子シーケンサであって、前記プロセッサはメモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより請求項1~7のいずれかに記載された蛍光画像位置合わせ方法のステップを実現することを特徴とする遺伝子シーケンサ。
【請求項10】
不揮発性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、プロセッサによって実行されることにより、請求項1~7のいずれかに記載された蛍光画像位置合わせ方法のステップを実現することを特徴とする記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遺伝子配列決定分野に関し、具体的には、蛍光画像位置合わせ方法、遺伝子シーケンサ、遺伝子配列決定システム、および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションは、特許請求の範囲および明細書に記載されている本発明の実施形態の実施のための背景または状況を提供することを意図している。ここでの説明は、このセクションに含まれているという理由だけで、先行技術として認識されることではない。
【0003】
遺伝子配列決定とは、特定のDNA断片の塩基配列、すなわちアデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)およびグアニン(G)の配列を解析することである。従来多用されている配列決定方法の一つは、前記4種類の塩基はそれぞれ4種類の異なる蛍光基を持ち、異なる蛍光基は励起されて異なる波長(色)の蛍光を発し、その蛍光波長を識別することにより合成塩基のタイプを認識し、塩基配列を読み取ることができる。二世代配列決定技術は、高解像マイクロイメージングシステムを用いて、バイオチップ(遺伝子配列決定チップ)上のDNAナノ球分子(すなわち、DNB、DNANanoballs)を採取した蛍光分子画像を撮影し、蛍光分子画像を塩基認識ソフトウェアに送信し、画像信号をデコードして塩基配列を取得する。実際の配列決定過程において、同一のシーンが複数枚存在すると、まず位置決め・位置合わせ方法により同一のシーンの図を位置合わせし、対応するアルゴリズムで点信号を抽出し、後続の輝度情報解析処理を行って塩基配列を取得する必要がある。二世代配列決定技術の発展に伴い、配列決定製品は、配列決定データをリアルタイムに分析するソフトウェアがインストールされており、その多くには位置合わせや位置決めアルゴリズムがインストールされている。
【0004】
従来の位置合わせ技術の多くは、蛍光画像自体の特徴に基づいてコンテンツ類似度マッチングを行い、異なる目標特徴に基づいて特徴抽出と位置合わせを行う。しかしながら、蛍光分子の信号については、高解像度顕微画像では点光源信号であり、一般的には、近域重心法、すなわち点毎の近域画素値を抽出して重心を求める近傍重心法が採用されている。しかし、二世代配列決定の塩基-蛍光信号密度は大きく、明るくない目標点が存在するので、通常のアルゴリズムでの位置決めが困難である。
【発明の概要】
【0005】
これに鑑み、蛍光画像における蛍光基の位置決めと位置合わせ操作とを最適化できる蛍光画像位置合わせ方法、遺伝子シーケンサ、遺伝子配列決定システム及び記憶媒体の提供が求められている。
【0006】
本発明の一態様は、軌跡線間の画素距離がテンプレートパラメータであるバイオチップに適用される蛍光画像位置合わせ方法であって、
バイオチップの少なくとも1つの蛍光画像を取得するステップと、
前記蛍光画像の中間局所領域を選択するステップと、
第1方向と第2方向における前記蛍光画像の中間局所領域の画素和特徴を取得するステップと、
テンプレートパラメータに基づいて、複数の第1テンプレート線を選択し、前記第1方向と前記第2方向における前記画素和特徴のそれぞれから、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値最小値をトラバース検索するステップと、
前記軌跡線位置の局所領域内において前記軌跡線に画素レベルの補正を行うステップと、
前記画素レベル軌跡交差点から前記バイオチップ上の他の軌跡交差点位置を取得して前記他の軌跡交差点に画素レベルの補正を行うステップと、
重心法に基づいて画素レベル軌跡線の位置を補正し、前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得するステップと、
ホモジニアスメッシュ法によりバイオチップの表面上に均等に分布するローカスのサブ画素レベルの位置を取得するステップと、を含み、
前記画素和の和値最小値に対応する位置は前記軌跡線位置であり、
前記画素レベル補正を行う軌跡線の交点は画素レベル軌跡交差点である。
【0007】
さらに、本発明の実施例にかかる蛍光画像位置合わせ方法では、
第1方向と第2方向における前記蛍光画像の中間局所領域の画素和特徴を取得するステップは、さらに、
複数の第二テンプレート線を選択するステップと、
前記第1方向と前記第2方向において、前記第2テンプレート線の前記蛍光画像中間局所領域を、それぞれ順次シフト動作させるステップと、
蛍光画像の中間局所領域における第2テンプレート線の位置に覆われた画素の階調値の重畳和を算出するステップと、を含み、前記の階調値の重畳和は前記第2テンプレート線の位置に覆われた画素の階調値の和である。
【0008】
さらに、本発明の実施例にかかる蛍光画像位置合わせ方法において、前記テンプレートパラメータに基づいて、複数の第1テンプレート線を選択し、前記第1方向と前記第2方向における前記画素和特徴のそれぞれから、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値最小値をトラバース検索するステップは、さらに、
テンプレートパラメータに基づいて、複数の第一テンプレート線を選択するステップと、
前記第1方向と前記第2方向における画素和特徴を用いて、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値を算出するステップと、
前記画素和の和値の最小値を取得するステップと、を含む。
【0009】
さらに、本発明の実施例にかかる蛍光画像位置合わせ方法において、前記軌跡線位置の局所領域内において前記軌跡線に画素レベルの補正を行うステップは、さらに、
第1方向と第2方向における軌跡線位置の局所領域の画素和特徴を取得するステップと、
予め設定された距離で離れた複数の第3テンプレート線を選択して、前記軌跡線位置の局所領域の画素和特徴をトラバース検索するステップと、
前記予め設定された距離で離れた複数の第3テンプレート線に対応する画素和の和値の最小値を取得するステップと、
前記和値の最小値に対応する位置から前記軌跡線の画素レベル位置を取得するステップと、を含む。
【0010】
さらに、本発明の実施例にかかる蛍光画像位置合わせ方法において、前記和値の最小値に対応する位置から前記軌跡線の画素レベル位置を取得するステップは、
前記和値の最小値に対応する位置から、W型線特徴における第1谷の画素レベル位置を取得するステップと、
前記第1谷の画素レベル位置に基づいて、前記軌跡線の画素レベル位置を取得するステップと、を含み、前記軌跡線位置の局所領域の画素和特徴には前記W型線特徴が含まれている。
【0011】
さらに、本発明の実施例にかかる蛍光画像位置合わせ方法において、前記重心法に基づいて画素レベル軌跡線の位置を補正するステップは、
画素レベル軌跡線の局所領域を選択するステップと、
前記画素レベル軌跡線の局所領域の重心位置を取得するステップと、
前記重心位置に基づいて前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得するステップと、を含む。
【0012】
さらに、本発明の実施例にかかる蛍光画像位置合わせ方法において、前記バイオチップの表面上に均等に分布するローカスのサブ画素レベルの位置を、ホモジニアスメッシュ法により取得するステップは、
前記第1方向と前記第2方向において隣接する2つのサブ画素レベル軌跡の交差点からなるブロック領域であって、予め設定された規則に基づいて前記ローカスに配置されたブロック領域を取得するステップと、
ホモジニアスメッシュ法により前記ブロック領域上のローカスのサブ画素レベル位置を取得するステップと、を含む。
【0013】
本発明の一態様は、軌跡線間の画素距離がテンプレートパラメータであるバイオチップに適用される遺伝子配列決定システムであって、
バイオチップの少なくとも1つの蛍光画像を取得する画像取得モジュールと、
前記蛍光画像の中間局所領域を選択する領域選択モジュールと、
第1方向と前記第1方向に垂直な第2方向における前記蛍光画像の中間局所領域の画素和特徴を取得する画素和取得モジュールと、
テンプレートパラメータに基づいて、複数の第1テンプレート線を選択し、前記第1方向と前記第2方向における前記画素和特徴のそれぞれから、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値最小値をトラバース検索する和値最小値検索モジュールと、
前記軌跡線位置の局所領域内において前記軌跡線に画素レベルの補正を行う画素レベル補正モジュールと、
前記画素レベル軌跡交差点から前記バイオチップ上の他の軌跡交差点位置を取得して前記他の軌跡交差点に画素レベルの補正を行う他の軌跡交差点位置取得モジュールと、
重心法に基づいて画素レベル軌跡線の位置を補正し、前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得する重心法補正モジュールと、
ホモジニアスメッシュ法によりバイオチップの表面上に均等に分布するローカスのサブ画素レベルの位置を取得するサブ画素ローカス取得モジュールと、を含み、
前記画素和の和値最小値に対応する位置は前記軌跡線位置であり、
前記画素レベル補正を行う軌跡線の交点は画素レベル軌跡交差点である。
【0014】
また本発明の更に他の態様は、メモリに記憶されたコンピュータプログラムを実行する際に上記いずれかに記載の蛍光画像位置合わせ方法のステップを実行するプロセッサを含む遺伝子シーケンサを提供する。
【0015】
また本発明の更に他の態様は、プロセッサによって実行されることにより、上記いずれかに記載の蛍光画像位置合わせ方法のステップを実行するコンピュータプログラムが記憶された不揮発性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体も提供する。
【0016】
本発明により提供される実施例に係る蛍光画像位置合わせ方法、遺伝子配列決定システム、遺伝子シーケンサ及び記憶媒体において、バイオチップの少なくとも1つの蛍光画像を取得し、前記蛍光画像の中間局所領域を選択し、前記蛍光画像の中間局所領域の前記第1方向と前記第2方向における画素和特徴を取得し、テンプレートパラメータに基づいて、複数の第1テンプレート線を選択し、前記第1方向と前記第2方向における前記画素和特徴のそれぞれから、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値最小値をトラバース検索し、軌跡線位置の局所領域内において前記軌跡線に画素レベルの補正を行い、画素レベル軌跡交差点から前記バイオチップ上の他の軌跡交差点位置を取得して前記他の軌跡交差点に画素レベルの補正を行い、重心法に基づいて画素レベル軌跡線の位置を補正し、前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得し、ホモジニアスメッシュ法により前記バイオチップ上のローカスのサブ画素レベル位置を取得する。なお、前記画素和の和値最小値に対応する位置は前記軌跡線位置であり、前記画素レベル補正を行う軌跡線の交点は前記画素レベル軌跡交差点である。本発明のある実施形態によれば、蛍光画像における蛍光基の位置決め・位置合わせ作業を最適化することが可能であり、異なる大きさ、異なる解像度における目標特徴的な位置決めに対して高い正確性及び高い効率性を有する。本発明の実施例によれば、ドット信号のサブ画素レベル位置を正確に素早く位置決めでき、かつ、パラメータを設けることにより、簡便に異なるドットマトリクス画像に適用でき、干渉に強く、適用性が広い。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の実施例に係る蛍光画像位置合わせ方法のフローチャートである。
【
図2】
図2は、本発明の一実施例に係る遺伝子シーケンサの概略構成図である。
【
図3】
図3は、
図2に示した遺伝子シーケンサの機能ブロック図の一例である。
【
図4A】
図4Aは、本発明の実施例に係る蛍光画像における局所領域の特徴効果図である。
【
図5A】
図5Aは、本発明の実施例に係る蛍光画像中間局所領域図である。
【
図6A】
図6Aは、
図5Bに示す画素和特徴を、3本の第1テンプレート線を用いて検索する模式図である。
【
図6B】
図6Bは、
図5Bに示す画素和特徴を、3本の第1テンプレート線を用いて検索する他の模式図である。
【
図6C】
図6Cは、
図5Bに示す画素和特徴を、3本の第1テンプレート線を用いて検索するさらに他の模式図である。
【
図7】
図7は、3本の第1テンプレート線画素和の和特徴の模式図である。
【
図8A】
図8Aは、本発明の実施例に係る軌跡線局所領域図である。
【
図8B】
図8Bは、軌跡線局所領域図の垂直方向の画素和特徴の模式図である。
【
図9】
図9は、
図8Bに示す画素和特徴から取得した画素和の和値特徴の模式図である。
【
図10】
図10は、本発明の実施例に係る画素レベルの軌跡交差点を利用して他の軌跡交差点を導出する模式図である。
【
図11B】
図11Bは、画素レベル軌跡線の局所領域の水平方向の画素和特徴の模式図である。
【
図13】
図13は、ホモジニアスメッシュ法を利用してローカスのサブ画素レベル位置を取得する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例をさらに説明する。
【0019】
本発明の実施例における上記目的、特徴および利点をより明確に理解できるように、以下、図面および具体的な実施形態を組み合わせて本発明を詳細に説明する。本出願の実施形態および実施形態の特徴は、お互いに矛盾しない場合、組み合わせることができることに留意されたい。
【0020】
以下の説明では、本発明を十分に理解するために、複数の特定の詳細が述べられているが、説明した実施形態は、本発明の実施形態の一部に過ぎず、実施形態のすべてではない。創造的な努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の範囲内である。
【0021】
本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、特に定義されない限り、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本発明の明細書で使用される用語は、具体的に実施形態を説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。
【0022】
図1は、本発明の実施例に係る蛍光画像位置合わせ方法のフローチャートである。
図1に示すように、前記蛍光画像位置合わせ方法は以下のステップを含む。
【0023】
S101:バイオチップの少なくとも1つの蛍光画像を取得する。
【0024】
一実施形態において、前記バイオチップは遺伝子配列決定チップであってもよいし、前記蛍光画像は配列決定を行う際に撮像した蛍光信号画像であってもよい。配列決定過程においては、マイクロカメラを用いてバイオチップを撮像して蛍光信号画像を取得することができる。マイクロカメラの視野が小さく、約768.6μm*648μmであり、1枚のバイオチップに対して数百枚の視野(FOV、field of view)を撮像することができる。
【0025】
各視野において隣り合う2つの水平と垂直方向の軌跡線との間に形成される領域を1つのブロック(block)と呼び、ブロックは内部ブロックと外部ブロックに分ける。前記バイオチップには、DNAナノ球分子(DNB)を吸着することができるローカスが、ブロックごとに均等に分布され、前記DNAナノ球分子はDNA断片を含む増幅産物であってよい。
【0026】
前記DNAナノ球分子は、塩基を合成する際に蛍光基を持ち、蛍光基が励起されると蛍光信号を発する。一部の前記ローカスは、水平方向である第1方向に平行に分布する第1群軌跡線(trackline)と、垂直方向である第2方向に平行に分布する第2群軌跡線とが予め設定された規則に基づいて配置されている。前記第1群軌跡線と前記第2群軌跡線との交差点は軌跡交差点(trackcross)である。
【0027】
S102:前記蛍光画像の中間局所領域を選択する。
【0028】
ある実施形態において、前記蛍光基は、バイオチップ上に予め設定された規則に従って固定的に配置されていてもよく、特別な設計及び処理によって、前記バイオチップ上のある位置にはローカスが存在しない、すなわち蛍光基は存在しない。前記蛍光基が25%以上の(アデニン(A)、チミン(T)、シトシン(C)とグアニン(G)の4塩基がバランスを取る)ランダムな位置で発光する場合、発光しない境界線枠は鮮明に現れる。鮮明に現れた境界線枠は、3つの蛍光基の位置によって構成され、中間列の蛍光基に輝点が存在し、中間列の両方に位置する蛍光基はいずれも輝いていない。中間列の蛍光基は軌跡線を形成し、中間列の両方に位置する蛍光基は暗線を形成する。鮮明に現れた前記境界線枠は、前記軌跡線と前記軌跡線の両側の暗線を含むことが理解できる。
暗線線枠の局所範囲において、結像歪みを無視できる。
【0029】
一実施形態では、前記蛍光画像における前記第1方向において80%の広さ、且つ前記第2方向において10%の長さの領域を、前記蛍光画像の中間局所領域として選択してもよい。前記蛍光画像の中間局所領域は第1方向と第2方向において少なくとも一つの軌跡線を含んでもよい。
【0030】
S103:第1方向と前記第1方向に垂直な第2方向における前記蛍光画像の中間局所領域の画素和特徴を取得する。
【0031】
本実施形態において、第1方向及び第2方向における前記蛍光画像の中間局所領域の画素和特徴を取得するステップは、さらに、複数の第2テンプレート線を選択し、前記第1方向と前記第2方向において、前記第2テンプレート線を前記蛍光画像中間局所領域で、それぞれ順次シフト動作させるステップを含み、前記第2テンプレート線の数は一つであってもよい。蛍光画像中間局所領域における第2テンプレート線の位置で覆われた画素の階調値の重畳和を算出する。階調値の重畳和は前記第2テンプレート線の位置で覆われた画素の階調値の和である。前記蛍光画像中間局所領域の前記第1方向及び前記第2方向における画素和特徴は、前記第2のテンプレート線が前記第1方向及び前記第2方向のそれぞれにおいて前記蛍光画像中間局所領域に沿ってシフト動作終了後に取得されることが理解できる。この境界線枠が位置する位置は、画素和特徴における画素和の最小値に対応する位置である。本発明において、「画素和」とは、便宜上、画素の階調値の和を意味する。
【0032】
S104:テンプレートパラメータに基づいて、複数の第1テンプレート線を選択し、前記第1方向と前記第2方向における前記画素和特徴のそれぞれから、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値最小値をトラバース検索する。前記画素和の和値最小値に対応する位置は前記軌跡線位置である。
【0033】
本実施形態では、テンプレートパラメータから複数の第1テンプレート線を選択し、前記第1テンプレート線の数は3であってもよい。前記テンプレートパラメータは、前記第1テンプレート線間の画素距離が固定されることを示す。前記第1テンプレート線の2つの間の画素距離は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。前記蛍光画像の中間局所領域の前記第1方向及び前記第2方向における画素和特徴に基づいて、選択した複数の第1テンプレート線を利用して順序に前記画素和特徴を検索し、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値の特徴を取得する。複数の第1テンプレート線の位置が、いずれも上記画素和特徴中の画素和の最小値が位置する位置の近傍に位置する場合、上記複数の第1テンプレート線に対応する画素和が最も小さくなることが理解できる。和値最小値に対応する位置が前記軌跡線の位置であり、このとき取得される前記軌跡線の位置が前記軌跡線の略位置である。本発明において、テンプレートパラメータとは、バイオチップテンプレートを設計するパラメータである。
【0034】
S105:前記軌跡線位置の局所領域内において前記軌跡線を画素レベル補正する。前記画素レベル補正を行う軌跡線の交点は画素レベル軌跡交差点である。
【0035】
本実施形態において、前記軌跡線位置の局所領域の前記第1方向と前記第2方向における画素和特徴をそれぞれ取得する。垂直方向を例にとると、予め設定された距離で離れた複数の第3テンプレート線を選択して、前記軌跡線位置の局所領域の画素和特徴をトラバース検索する。前記軌跡線位置の局所領域の画素和特徴には、W型線特徴が含まれる。W型線特徴における2つの谷が対応する位置が前記軌跡線の両側暗線に対応する位置であり、暗線に対応する位置の画素和値が比較的に低い。W型線特徴におけるピークに対応する位置が前記軌跡線に対応する位置であり、前記軌跡線に対応する位置の画素和値が比較的に高い。前記予め設定された距離で離れた複数の第3テンプレート線に対応する画素和の和値最小値を取得する。複数の第3テンプレート線に対応する画素和の和値最小値に対応する位置とは、W型線特徴における谷の位置であり、谷とピークとの間の画素距離は一定であるため、谷の位置に応じてピークの位置を取得することができる。ピークの位置は前記軌跡線の位置に対応しているため、前記和値最小値に対応する位置から前記軌跡線の画素レベル位置を取得し、画素レベル補正を行う軌跡線の交点が画素レベル軌跡交差点であることが理解できる。なお、軌跡交差点は仮想的な点であり、その点の位置には実際の点が必ずしも設けられておらず、その点も発光している必要はないことが理解されるべきである。第1テンプレート線、第2テンプレート線、及び第3テンプレート線も、実在する線ではなく、本発明の説明の便宜上の仮想線である。
【0036】
S106:前記画素レベル軌跡交差点から前記バイオチップ上の他の軌跡交差点位置を取得して前記他の軌跡交差点に画素レベルの補正を行う。
【0037】
本実施形態では、前記バイオチップ上において、一部の前記ローカスは、第1方向に平行に分布する第1群軌跡線(trackline)と、第2方向に平行に分布する第2群軌跡線とに沿って、予め設定された規則に従って並ぶように形成されている。前記第1群軌跡線と前記第2群軌跡線との並びは規則的であり、前記軌跡交差点の並びも規則的であることが理解できる。1つの軌跡交差点の画素レベル位置が取得できた場合、対応する規則に従って前記バイオチップ上の他の軌跡交差点の略位置を取得することができ、前記他の軌跡線交差点に画素レベルの補正して他の軌跡交差点の画素レベル位置を取得する。
【0038】
S107:重心法に基づいて画素レベル軌跡線の位置を補正し、前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得する。
【0039】
本実施形態では、垂直方向を例にとし、前記画素レベル軌跡線の局所領域を取得し、3個の画素の幅、50個の画素の長さの領域を前記画素レベル軌跡線局所領域として選択してもよい。前記画素レベル軌跡線の局所領域の重心位置を取得し、垂直方向において前記重心位置を通る軌跡線がサブ画素レベル軌跡線であり、前記重心位置から前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得する。同様に、水平方向において前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得し、サブ画素レベル軌跡線の交点がサブ画素レベル軌跡線交差点である。
【0040】
S108:ホモジニアスメッシュ法により前記バイオチップの表面上に均等に分布するローカスのサブ画素レベルの位置を取得する。
【0041】
本実施形態において、前記第1方向と前記第2方向において隣接する2つのサブ画素レベル軌跡の交差点からなるブロック領域であって、予め設定された規則に基づいて前記ローカスに配置されたブロック領域を取得し、ホモジニアスメッシュ法により前記ブロック領域上の全てローカスのサブ画素レベルの位置を取得する。
【0042】
本発明により提供される実施例に係る蛍光画像位置合わせ方法において、バイオチップの少なくとも1つの蛍光画像を取得し、前記蛍光画像の中間局所領域を選択し、前記蛍光画像の中間局所領域の前記第1方向と前記第2方向における画素和特徴を取得し、テンプレートパラメータに基づいて、複数の第1テンプレート線を選択し、前記第1方向と前記第2方向における前記画素和特徴のそれぞれから、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値の最小値をトラバース検索し、軌跡線位置の局所領域内において前記軌跡線に画素レベルの補正を行い、画素レベル軌跡交差点から前記バイオチップ上の他の軌跡交差点位置を取得して前記他の軌跡交差点に画素レベル補正を行い、重心法に基づいて画素レベル軌跡線の位置を補正し、前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得し、ホモジニアスメッシュ法により前記バイオチップ上のローカスのサブ画素レベル位置を取得する。なお、前記画素和の和値最小値に対応する位置は前記軌跡線位置であり、前記画素レベル補正を行う軌跡線の交点は前記画素レベル軌跡交差点である。本発明の実施例により、蛍光画像における蛍光基の位置決めと位置合わせ操作が最適化される。
【0043】
以上、本発明の実施例に係る方法の詳細を説明となる。以下に、本発明の実施形態に係る遺伝子シーケンサについて説明する。
【0044】
本発明の実施形態は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサ上で実行可能なコンピュータプログラムとを含む遺伝子シーケンサであって、前記プロセッサが、前記プログラムを実行することにより、前記いずれかの実施形態に係る蛍光画像位置合わせ方法のステップを実現する遺伝子シーケンサを提供する。なお、前記遺伝子シーケンサは、チップステージ、光学システム、液路システムを含んでもよい。前記チップステージは、バイオチップの搭載に用いられ、前記光学システムは蛍光画像の取得に用いられ、前記液路システムは予め設定された試薬を用いて生化学反応を行うために用いられる。
【0045】
図2は、本発明の一実施形態に係る遺伝子シーケンサの概略構成図である。
図2に示すように、遺伝子シーケンサ1は、遺伝子配列決定システム100が格納されたメモリ10を備えている。前記遺伝子配列決定システム100において、バイオチップの少なくとも1つの蛍光画像を取得し、前記蛍光画像の中間局所領域を選択し、前記蛍光画像の中間局所領域の前記第1方向と前記第2方向における画素和特徴を取得し、テンプレートパラメータに基づいて、複数の第1テンプレート線を選択し、前記第1方向と前記第2方向における前記画素和特徴のそれぞれから、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値の最小値をトラバース検索し、軌跡線位置の局所領域内において前記軌跡線を画素レベル補正し、画素レベル軌跡交差点から前記バイオチップ上の他の軌跡交差点位置を取得して前記他の軌跡交差点を画素レベル補正し、重心法に基づいて画素レベル軌跡線の位置を補正し、前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得し、ホモジニアスメッシュ法により前記バイオチップ上に均等に分布しているローカスのサブ画素レベル位置を取得する。なお、前記画素和の和値最小値に対応する位置は前記軌跡線位置であり、前記画素レベル補正を行う軌跡線の交点は前記画素レベル軌跡交差点である。本発明の実施例により、蛍光画像における蛍光基の位置決めと位置合わせ操作が最適化される。
【0046】
本実施形態において、遺伝子シーケンサ1は、さらに、ディスプレイパネル20及びプロセッサ30を含んでもよい。メモリ10やディスプレイパネル20は、それぞれ、プロセッサ30と電気的に接続されていてもよい。
【0047】
前記メモリ10は、各種データを記憶するさまざまな種類の記憶装置であってもよい。例えば、遺伝子シーケンサ1のストレージやメモリであってもよいし、フラッシュメモリ、SMカード(Smart Media Card)、SDカード(Secure Digital Card)など、当該遺伝子シーケンサ1に外付け可能なメモリカードであってもよい。また、メモリ10は、高速ランダムアクセスメモリを含み、更に、例えば、ハードディスク、メモリ、プラグインハードディスク、スマートメモリカード(Smart Media Card:SMC)、セキュアデジタル(Secure Digital:SD)カード、フラッシュカード(Flash Card)、少なくとも1つのディスクストレージデバイス、フラッシュデバイス等の不揮発性メモリや、その他の揮発性ソリッドステートストレージデバイスを含む。メモリ10は、各種データ、例えば、上記遺伝子シーケンサ1にインストールされた各種アプリケーション(Applications)、上記蛍光画像位置合わせ方法を適用して設定、取得したデータ等の情報を記憶する。
【0048】
ディスプレイパネル20は、遺伝子シーケンサ1に取り付けられ、情報を表示するために用いられる。
【0049】
プロセッサ30は、前記蛍光画像位置合わせ方法、及び、前記遺伝子シーケンサ1内に実装される各種ソフトウェア、例えば、オペレーティングシステム、及びアプリケーション表示ソフトウェアなどを実行する。プロセッサ30は、プロセッサ(Central Processing Unit)、マイクロコントロールユニット(Micro Controller Unit、MCU)など、コンピュータコマンドおよびコンピュータソフトウエアにおけるデータを解釈して処理する装置を含むが、これらに限らない。
【0050】
前記遺伝子配列決定システム100は1又は複数のモジュールを含んでいてもよく、前記1又は複数のモジュールは遺伝子シーケンサ1のメモリ10に格納され、1又は複数のプロセッサ(本実施形態では1つのプロセッサ30)により実行されることにより本発明の一実施形態が完成する。例えば、
図3に示すように、遺伝子配列決定システム100は、画像取得モジュール11と、領域選択モジュール12と、画素和取得モジュール13と、和値最小値検索モジュール14と、画素レベル補正モジュール15と、他の軌跡交差点位置取得モジュール16と、重心法補正モジュール17と、サブ画素レベル位置取得モジュール18とを含んでもよい。本発明の実施形態におけるモジュールは、特定の機能を果たすプログラムセグメントであってもよく、プログラムよりもプロセッサにおけるソフトウェアの実行手順を説明するために好適なものである。
【0051】
遺伝子シーケンサ1は、上記蛍光画像位置合わせ方法における各実施形態に対応して、
図3に示した各機能ブロックの一部または全部を含んでいてもよく、その各機能は以下に具体的に説明する。なお、上記の蛍光画像位置合わせ方法の各実施形態で同一の名詞及び関連名詞並びにその具体的な説明は、以下の各モジュールの機能に対する説明するにも適用可能である。節幅節約や重複回避のため、ここでは説明を省略する。
【0052】
画像取得モジュール11は、バイオチップの少なくとも1つの蛍光画像を取得する。
【0053】
領域選択モジュール12は、前記蛍光画像の中間局所領域を選択する。
【0054】
画素和取得モジュール13は、第1方向と前記第1方向に垂直な第2方向における前記蛍光画像の中間局所領域の画素和特徴を取得する。
【0055】
和値最小値検索モジュール14は、テンプレートパラメータに基づいて、複数の第1テンプレート線を選択し、前記第1方向と前記第2方向における前記画素和特徴のそれぞれから、前記複数の第1テンプレート線に対応する画素和の和値最小値をトラバース検索する。前記和値最小値に対する位置は前記軌跡線位置である。
【0056】
画素レベル補正モジュール15は、前記軌跡線位置の局所領域内において前記軌跡線に画素レベルの補正を行う。前記画素レベル補正を行う軌跡線の交点は画素レベル軌跡交差点である。
【0057】
他の軌跡交差点位置取得モジュール16は、前記画素レベル軌跡交差点から前記バイオチップ上の他の軌跡交差点位置を取得して前記他の軌跡交差点に画素レベルの補正を行う。
【0058】
重心法補正モジュール17は、重心法に基づいて画素レベル軌跡線の位置を補正し、前記軌跡線のサブ画素レベル位置を取得する。
【0059】
サブ画素ローカス取得モジュール18は、ホモジニアスメッシュ法によりバイオチップの表面上に均等に分布するローカスのサブ画素レベルの位置を取得する。
【0060】
本発明の実施形態は、上記いずれかの実施形態における蛍光画像位置合わせ方法のステップをプロセッサによって実行するコンピュータプログラムが記憶された不揮発性のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【0061】
前記遺伝子配列決定システム・遺伝子シーケンサ・コンピュータ装置が集積したモジュール・ユニットは、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、スタンドアロン製品として販売または使用される場合、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納することができる。このような理解に基づいて、本発明は、前述の実施形態のプロセスの全部または一部を実施し、関連するハードウェアを指示するコンピュータプログラムによって実施することもできる。上記のコンピュータプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納することができ、前記コンピュータプログラムはプロセッサによって実行されることにより、上述の各実施形態のステップが実装される。ここで、前記コンピュータプログラムは、ソースコード形式、オブジェクトコード形式、実行可能ファイルまたは何らかの中間形式の形態であり得るコンピュータプログラムコードを含む。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記コンピュータプログラムコードを運ぶことができる任意のエンティティまたはデバイス、記録媒体、USBフラッシュドライブ、モバイルハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、コンピュータメモリ、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory:ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)、電気搬送信号、電気通信信号、およびソフトウェア配布媒体等を含む。
【0062】
前記プロセッサは、中央処理ユニット(Central Processing Unit:CPU)であってもよく、または他の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor:DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)またはその他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントなどであってもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、または、そのプロセッサが、前記遺伝子配列決定システム/遺伝子シーケンサの制御センターであり、遺伝子配列決定システム/遺伝子シーケンサの全部を様々なインターフェースや回線で接続する、通常のプロセッサなどであってもよい。
【0063】
前記メモリは、前記コンピュータプログラムおよび/またはモジュールを記憶し、前記プロセッサは、前記メモリに記憶されたコンピュータプログラムおよび/またはモジュールを実行し、前記メモリ内に記憶されたデータを呼び出すことにより、前記遺伝子配列決定システム/遺伝子シーケンサの各機能を実現する。前記メモリは、主にプログラム格納領域およびデータ格納領域を含み、プログラム格納領域は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能(例えば、音声再生機能、画像再生機能など)に必要なアプリケーションプログラムなどを格納することができる。また、メモリは、高速ランダムアクセスメモリを含み、更に、例えば、ハードディスク、メモリ、プラグインハードディスク、スマートメモリカード(Smart Media Card:SMC)、セキュアデジタル(Secure Digital:SD)カード、フラッシュカード(Flash Card)、少なくとも1つのディスクストレージデバイス、フラッシュデバイス等の不揮発性メモリや、その他の揮発性ソリッドステートストレージデバイスを含む。
【0064】
図4A、
図4Bを参照すると、
図4Aは、本発明の実施例に係る蛍光画像における局所領域の特徴効果図であり、
図4Bは、
図4Aの何れかの領域を拡大した効果図である。前記蛍光基は、バイオチップ上に予め設定された規則に従って配置され、特別な設計及び処理によって、前記バイオチップ上のある位置には蛍光は存在しないようにすることができる。
図4Aに示すように、蛍光基が25%以上(4塩基がバランスを取る)のランダムな位置で発光する場合、発光しない境界線枠位置が鮮明に現れる。
図4Aは、水平方向における境界線枠数が2(黒矢印が向いた位置が境界線枠が位置する位置)であり、垂直方向において境界線枠数が3である。水平方向と垂直方向のそれぞれにおいて境界線枠の拡大処理を施し、
図4Bに示すように、垂直方向を例にとれば、鮮明に現れた境界線枠は、3つの蛍光基の位置によって構成され、中間列の蛍光基に輝点が存在し、中間列の両方に位置する蛍光基はいずれも輝いていない。中間列の蛍光基は軌跡線を形成し、中間列の両方に位置する蛍光基は暗線を形成する。鮮明に現れた前記境界線枠は、前記軌跡線と前記軌跡線の両側の暗線を含むことが理解できる。バイオチップローカス配置方式の理解、及び軌跡線配置方式の理解について、PCT特許出願PCT/US2011/050047に開示された生化学アレイチップを参照することができる。
【0065】
図5A、
図5Bを参照すると、
図5Aは、本発明の実施形態における蛍光画像の中間局所領域図であり、
図5Bは、
図5Aに示した中間局所領域図の垂直方向の画素和特性の模式図である。
図5Aに示すように、前記蛍光画像における水平方向の80%の広さ、垂直方向の10%の長さの矩形領域(白色矩形枠選出部分)を抽出する。蛍光画像の中間局所領域内には垂直方向に4つの境界線枠が存在し、水平方向に2つの境界線枠が存在する。垂直方向を例にして、垂直方向における前記蛍光画像の中間局所領域の画素和特徴を算出する。
図5Bに示されるように、
図5Bにおいて、横軸は前記バイオチップ上蛍光画像中間局所領域の画素位置座標を示し、縦軸は画素階調値の和値を示す。
図5Bには4つの画素和値最小値の位置が現れている。4つの画素和値最小値の位置は、垂直方向において前記蛍光画像の中間局所領域における4つの境界線枠位置に対応する。なお、黒楕円マークの位置は、
図5Aによって提供される蛍光画像中間局所領域の垂直方向において2本目(左から右に向かって順に)の境界線枠が位置する位置である。
【0066】
図6A、
図6B、
図6Cを参照すると、
図6Aは、
図5Bに示す画素和特徴を3本の第1テンプレート線で検索する模式図であり、
図6Bは、
図5Bに示す画素和特徴を3本の第1テンプレート線で検索する他の模式図であり、
図6Cは、
図5Bに示す画素和特徴を3本の第1テンプレート線で検索するさらに他の模式図である。3つの第1テンプレート線ごとに、順次、特徴和において検索し、前記3つの第1テンプレート線間の距離は、固定されているが、各距離は同じくない。例えば、1本目の第1テンプレート線と2本目の第1テンプレート線との距離は、2本目の第1テンプレート線と3本目の第1テンプレート線との距離よりも小さい。
図6A、
図6Cに示すように、3本の第1テンプレート線位置が、前記画素和特徴の和値最小値の位置に同時に位置してない。
図6Bに示すように、3本の第1テンプレート線位置が、画素和特徴の中で前の3本の和値最小値の位置(左から右の順に)に同時に位置し、この場合、これら3本の第1テンプレート線位置の画素和の和値が最小となる。画素和の和値最小値に対応する位置は、軌跡線の略位置である。このステップ(
図5Bに示す画素和特徴を3本の第1テンプレート線で検索する)については、以下のように理解してもよい。3本の仮想的な第1テンプレート線は、それらの間を一定のピッチで画素和特徴の座標曲線を左から右へ移動して「圧延」し(
図5Bに示すように)、それらの「押された」位置の画素和の値をそれぞれ読み出し(いわゆるトラバース(遍歴))、その3つの値を加算し、その加算値を
図7のグラフに当てはめ、毎回加算して得られた値を、1本目の第1テンプレート線の位置の縦座標にプロットする。
【0067】
図7を参照すると、
図7は、3本の第1テンプレート線画素和の和特徴の模式図である。
図7に示すように、黒丸で選択した部分は、当該位置に対応する3本の第1テンプレート線画素和の和値が最小であり、和値が最小となる位置が、前記軌跡線の略位置に対応する。
【0068】
図8A、
図8B、
図8Cを参照すると、
図8Aは本発明の実施例による軌跡線局所領域図であり、
図8Bは軌跡線局所領域図の垂直方向の画素和特徴図であり、
図8Cは
図8Bで選択した領域を拡大した模式図である。
図8Aに示すように、白実線枠選出部は、軌跡線を選出する局所領域であり、軌跡線の局所領域の単方向(水平方向または垂直方向)おける画素和をトラバースして取得する。垂直方向を例にとると、
図8Bに示すように、軌跡線局所領域の垂直方向の画素和特徴模式図上には、W型線特徴曲線(黒楕円圏内部分)が現れている。W型線特徴曲線を拡大処理すると、
図8Cに示すように、W型線特徴では、2箇所の谷位置および1箇所のピーク位置がある。2箇所の谷位置は、前記バイオチップ上において、前記軌跡線の両側暗線に対応する位置であり、暗線に対応する位置の画素和値は低いことが理解される。W型線特徴におけるピークに対応する位置が前記軌跡線に対応する位置であり、前記軌跡線に対応する位置の画素和値が比較的に高い。
【0069】
図9を参照すると、
図9は、
図8Bに示す画素和特徴から取得した画素和の和値特徴の模式図である。
図8Bに示した軌跡線局所領域図の垂直方向の画素和特徴の模式図について、バイオチップテンプレートパラメータに応じて選択された、予め設定された距離「4」離れた2本の第3テンプレート線を選択して、前記軌跡線位置の局所領域の画素和特徴をトラバース検索する。予め設定された距離が4である2つの第3テンプレート線に対応する画素和の和値特徴を取得し、和値特徴のうち最小値を取得する。
図9に示すように、横軸上区間(40、60)の間に画素和値の最小値が存在する。和値の最小値に対応する位置は、W型線特徴の谷の画素レベル位置である。前記谷の画素レベル位置に基づいて、前記軌跡線の画素レベル位置を取得することができる。
図10を参照すると、
図10は、本発明の実施例に係る画素レベルの軌跡交差点を利用して他の軌跡交差点を導出する模式図である。
図10に示すように、淡灰色丸点は、既取得の画素レベル軌跡交差点位置を示す。前記バイオチップ上において、前記第1群軌跡線と前記第2群軌跡線との並びは規則的であり、前記軌跡交差点の並びも規則的である。取得した画素レベルの軌跡交差点位置に基づいて、対応する規則によって、前記生体チップ上の他の軌跡交差点(濃灰色丸点が示す他の軌跡交差点である)の位置を取得する。このとき得られる他の軌跡交差点の位置は略位置であり、他の軌跡交差点を画素レベル修正して、他の軌跡交差点の画素レベル位置を得る必要がある。
【0070】
図11A、
図11Bを参照すると、
図11Aは、画素レベル軌跡線の局所領域の模式図であり、
図11Bは、画素レベル軌跡線の局所領域の水平方向の画素和特徴の模式図である。
図11Aに示すように、3画素の幅、50画素の長さの領域を、前記画素レベル軌跡線局所領域(白線選出部分は画素レベル軌跡線局所領域)として選択してもよい。前記画素レベル軌跡線の局所領域の重心位置を取得し、垂直方向に前記重心位置を通る軌跡線をサブ画素レベル軌跡線とする。
図11Bに示すように、横軸は、画素レベル軌跡線の局所領域の水平方向の画素位置座標を示し、縦軸は、画素階調値の和値を示す。横軸座標区間は(0、2)である。画素和値は、画素位置座標が1のときは最大値となり、画素位置座標が2のときは0であり、画素位置座標が0のときは区間(1000、1200)の間である。
図11Bに示した画素レベル軌跡線の局所領域の模式図を用いて、画素レベル軌跡線の局所領域における重心位置の略位置を判断できる。例えば、重心位置が画素レベル軌跡線の局所領域の左寄りの位置であると判断できる。
【0071】
図12A、
図12Bを参照すると、
図12Aは画素レベル軌跡線の位置模式図であり、
図12Bはサブ画素レベル軌跡線の位置模式図である。
図12Aに示すように、選択された黒枠領域は、ある軌跡線の画素レベル位置を示し、この画素をさらに下に細分化して(重心法に応じて画素レベル軌跡線の位置を補正して前記軌跡線のサブ画素レベル位置を得る)、
図12Bに示すように、ある軌跡線の局所領域における重心位置を淡灰色丸点で表したサブ画素レベル位置を取得し、この黒色丸点を通る直線である軌跡線を、サブ画素レベル軌跡線とすることができる。
【0072】
図13は、ホモジニアスメッシュ法を利用してローカスのサブ画素レベル位置を取得する模式図である。図示するように、黒色丸点は、前記第1方向におけるサブ画素レベル軌跡線と前記第2方向におけるサブ画素レベル軌跡線との交差点であって、該交差点位置がサブ画素レベルの位置である。前記第1方向と前記第2方向において隣接する2つのサブ画素レベル軌跡の交差点からなるブロック領域であって、予め設定された規則に基づいて前記ローカスに配置されたブロック領域を取得し、ホモジニアスメッシュ法により前記ブロック領域上のローカスのサブ画素レベル位置を取得する。
【0073】
本発明によって提供されるいくつかの具体的な実施形態では、開示された端末および方法は他の方法で実装され得ることを理解されるべきである。例えば、上記のシステムの実施形態は単なる例示であり、例えば、前記モジュールの分割は論理機能の分割に過ぎず、実際の実装は別の分割方法を有してもよい。
【0074】
当業者にとって、本発明の実施形態は、上述の例示的な実施形態の詳細に限定されるものではなく、本発明の実施例の精神または基本的な特徴から乖離しない場合、本発明を他の具体的な態様で実現することができることは明らかである。したがって、各実施形態は、本発明を制限するものではなく、例示と見なされるべきであり、本発明の範囲は、上記の説明により限定されることではなく、特許請求の範囲によって定義される。なお、特許請求の同等要素の意味および範囲におけるすべての変更は、本発明に含まれる。特許請求内の参照符号は、特許請求範囲を限定するものとして解釈されることはない。システム、装置または端末請求項に記載される複数のユニット、モジュールまたは装置は、同一のユニット、モジュールまたは装置が、ソフトウェアまたはハードウェアで実現されてもよい。
【0075】
上記の各実施形態は、ただ本発明の技術的解決策を説明するためのものであり、限定することを意図するものではなく、好ましい実施形態を参照して、本発明について詳細に説明しているが、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の技術的解決策を修正または同等に置換できることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0076】
1 遺伝子シーケンサ
10 メモリ
20 ディスプレイパネル
30 プロセッサ
11 画像取得モジュール
12 領域選択モジュール
13 画素和取得モジュール
14 和値最小値検索モジュール
15 画素レベル補正モジュール
16 他の軌跡交差点位置取得モジュール
17 重心法補正モジュール
18 サブ画素レベルローカス取得モジュール