IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社サンセイアールアンドディの特許一覧

<>
  • 特許-遊技機 図1
  • 特許-遊技機 図2
  • 特許-遊技機 図3
  • 特許-遊技機 図4
  • 特許-遊技機 図5
  • 特許-遊技機 図6
  • 特許-遊技機 図7
  • 特許-遊技機 図8
  • 特許-遊技機 図9
  • 特許-遊技機 図10
  • 特許-遊技機 図11
  • 特許-遊技機 図12
  • 特許-遊技機 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-12
(45)【発行日】2022-05-20
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20220513BHJP
【FI】
A63F7/02 312Z
A63F7/02 316A
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2017178408
(22)【出願日】2017-09-15
(65)【公開番号】P2019051174
(43)【公開日】2019-04-04
【審査請求日】2020-09-10
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100111970
【弁理士】
【氏名又は名称】三林 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100163315
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健二
(72)【発明者】
【氏名】椿谷 悠
(72)【発明者】
【氏名】山室 雅義
【審査官】中村 祐一
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-012294(JP,A)
【文献】特開2017-018791(JP,A)
【文献】特開2014-233474(JP,A)
【文献】特開2013-165827(JP,A)
【文献】特開2006-345925(JP,A)
【文献】特開2005-349115(JP,A)
【文献】特開2007-007271(JP,A)
【文献】特開2013-233242(JP,A)
【文献】特開2019-051143(JP,A)
【文献】特開2019-051136(JP,A)
【文献】特開2016-034437(JP,A)
【文献】特許第6921410(JP,B2)
【文献】特許第7012341(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技盤の前側に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域に設けられて、上方に向けて開口した開口部を有する入球口と、
前記遊技領域を前後方向に移動することにより、前記入球口に前記遊技球が入球不能に前記開口部を覆った閉鎖状態と、前記入球口に前記遊技球が入球可能に前記開口部を開放した開放状態とを切り換える開閉板と、
前記入球口に向かって下る傾斜によって前記遊技球を該入球口へと誘導するガイド通路と、
前記入球口に対して前記ガイド通路とは反対側に設けられて、該ガイド通路上を転動しながらも前記入球口に入球しなかった前記遊技球を受ける受け通路と
を備え、
前記入球口の前記開口部の左右幅は、前記開閉板が前記開放状態であっても、前記ガイド通路の前記傾斜によって誘導された前記遊技球のうち一部が前記入球口の前記開口部を飛び越えることが可能な幅に設定されていると共に、
前記ガイド通路の前記入球口側を延長した延長部が設けられており、
前記受け通路は、前記ガイド通路における前記入球口側の端部から該ガイド通路と同じ傾斜で延ばした延長線よりも下げて配置されている
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技盤の前側に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機(パチンコ機)に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技盤の前側に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機では、遊技球が入球可能な入球口を遊技領域に備えているのが一般的であり、入球口に遊技球が入球すると、賞球が付与されたり、遊技に関する抽選が行なわれたりするようになっている。
【0003】
こうした入球口には、遊技球の入球可能性が変化するものがあり、例えば、前後方向に移動可能な開閉板を備えたものが知られている(特許文献1)。開閉板が前方に移動すると、上方に向かって開口した入球口の開口部が開閉板に覆われて、遊技球が入球不能な閉鎖状態となり、開閉板が後方に移動すると、入球口の開口部が開閉板に覆われなくなって、遊技球が入球可能な開放状態となる。また、入球口に向かって下る傾斜によって遊技球を入球口へと誘導するガイド通路が遊技領域に設けられており、このガイド通路に沿って転動する遊技球は、入球口(開閉板)が閉鎖状態であれば、そのまま開閉板上を転動することで入球口に入球することがなく、入球口が開放状態になると、ガイド通路上から開口部へと落下して入球口に入球することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-18791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述のようにガイド通路によって遊技球が入球口へと誘導される遊技機では、入球口が開放状態になると、ガイド通路に沿って転動する遊技球のほとんどが入球口に入球するので、入球数が多くなり過ぎてしまうという問題があった。かといって、入球口が開放状態になっている時間(開放時間)が短いと、遊技球が入球し難い印象を遊技者に与えて遊技興趣を十分に高めることができない。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、入球口の開放時間を縮めることなく、ガイド通路に沿って転動する遊技球が入球口に入球することを抑制可能な遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
遊技盤の前側に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域に設けられて、上方に向けて開口した開口部を有する入球口と、
前記遊技領域を前後方向に移動することにより、前記入球口に前記遊技球が入球不能に前記開口部を覆った閉鎖状態と、前記入球口に前記遊技球が入球可能に前記開口部を開放した開放状態とを切り換える開閉板と、
前記入球口に向かって下る傾斜によって前記遊技球を該入球口へと誘導するガイド通路と、
前記入球口に対して前記ガイド通路とは反対側に設けられて、該ガイド通路上を転動しながらも前記入球口に入球しなかった前記遊技球を受ける受け通路と
を備え、
前記入球口の前記開口部の左右幅は、前記開閉板が前記開放状態であっても、前記ガイド通路の前記傾斜によって誘導された前記遊技球のうち一部が前記入球口の前記開口部を飛び越えることが可能な幅に設定されていると共に、
前記ガイド通路の前記入球口側を延長した延長部が設けられており、
前記受け通路は、前記ガイド通路における前記入球口側の端部から該ガイド通路と同じ傾斜で延ばした延長線よりも下げて配置されている
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、入球口の開放時間を縮めることなく、ガイド通路に沿って転動する遊技球が入球口に入球することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施例のパチンコ機1の正面図である。
図2】本実施例の遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。
図3】本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示すブロック図である。
図4】本実施例の第2始動口ユニット60の構成を示す斜視図である。
図5】本実施例のガイド通路65を垂直な平面でパチンコ機1の手前側から奥側に切断した断面図である。
図6】本実施例の第2始動口ユニット60の取付板63と前板62との間を上方から見た平面図である。
図7】本実施例の第2始動口ユニット60を前方から水平に見た正面図である。
図8】本実施例のガイド通路65と受け通路69との位置関係を拡大して示した説明図である。
図9】第1変形例の第2始動口ユニット60の取付板63と前板62との間を上方から見た平面図である。
図10】第2変形例のガイド通路65を示した斜視図である。
図11】第3変形例のガイド通路65を示した斜視図である。
図12】第4変形例のパチンコ機1における第2始動口61と開閉板64とガイド通路65との位置関係を拡大して示した説明図である。
図13】第5変形例のパチンコ機1における第2始動口61と開閉板64とガイド通路65との位置関係を拡大して示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
上述した本発明の内容を明確にするために、本発明を「セブン機」や「デジパチ」と呼ばれるタイプのパチンコ機(遊技機)に適用した実施例について説明する。尚、実施例において、「前」および「表」は「遊技機を基準とする前方」、つまり「遊技者に近接する方向(遊技者から見て手前側)」を示し、「後」および「裏」は「遊技機を基準とする後方」、つまり「遊技者から離間する方向(遊技者から見て奥側)」を示す。また、「上」とは遊技者から見て「上」であることを示し、「下」とは遊技者から見て「下」であることを示し、「左」とは遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは遊技者から見て「右」であることを示す。
【0011】
A.パチンコ機の装置構成 :
A-1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例のパチンコ機1の正面図である。図1に示すように、パチンコ機1の前面部には、前面枠4が設けられている。前面枠4は、一端(図1における左側)が中枠3に対して回動可能に軸支されている。中枠3の前面側には遊技盤20(図2参照)が着脱可能に取り付けられており、前面枠4が中枠3に対してパチンコ機1の前方側に回動(開放)されると、遊技盤20が露出した状態となる。中枠3は、一端(図1における左側)が本体枠2に対して回動可能に軸支されている。本体枠2は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、パチンコ機1の外枠を形成している。
【0012】
前面枠4の略中央部には窓部4aが形成されており、この窓部4aにはガラス板等の透明板4bが嵌め込まれている。遊技者は、窓部4a(透明板4b)を通して奥側に配置される遊技盤20の遊技領域を視認可能である。また、前面枠4における窓部4aの右下方には、小窓部4cが形成されており、この小窓部4cには合成樹脂板等の透明板4dが嵌め込まれている。遊技者は、小窓部4c(透明板4d)を通して奥側に配置された遊技盤20のセグメント表示部を視認可能である。
【0013】
前面枠4における窓部4aの上方には上部ランプ5aが設けられ、窓部4aの右側の周縁部には右サイドランプ5bが設けられ、窓部4aの左側の周縁部には左サイドランプ5cが設けられている。また、窓部4aの上方の左右には一対の上部スピーカー6aが設けられており、本体枠2の下部の前面側には下部スピーカー6bが設けられている。これらの上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c、上部スピーカー6a、および下部スピーカー6bは、遊技上の演出効果を高めるために駆動される。
【0014】
前面枠4における窓部4aの下方には、上皿部7が設けられている。上皿部7には、カードユニット242(図3参照)を介して貸し出される遊技球や、パチンコ機1から払い出される遊技球が貯留される。また、上皿部7の下方には下皿部8が設けられており、上皿部7の容量を超えて貸し出された遊技球や、上皿部7の容量を超えて払い出された遊技球が貯留される。
【0015】
前面枠4における下皿部8の右方には、遊技者による回転操作が可能な発射ハンドル9が設けられている。発射ハンドル9の回転軸は、発射ハンドル9の奥側に搭載された発射装置ユニット261(図3参照)に接続されている。この発射装置ユニット261には、上皿部7に貯留された遊技球が供給される。遊技者が発射ハンドル9を回転させると、その回転が発射装置ユニット261に伝達され、発射装置ユニット261に内蔵された発射モーターが作動して、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。
【0016】
また、上皿部7の手前側の縁部には、遊技者による押下操作が可能な演出ボタン10aが設けられており、下皿部8の左方には、遊技者による押込操作や回転操作が可能なジョグシャトル10bが設けられている。これらの演出ボタン10aやジョグシャトル10bは、何れも遊技者によって操作される演出操作部であり、所定の条件成立時に遊技者によって操作されると、所定の遊技演出が行われる。
【0017】
A-2.遊技盤の構成 :
図2は、遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。前述したように遊技盤20は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤20の中央には略円形状の遊技領域21が形成されている。発射装置ユニット261(図3参照)から発射された遊技球は、外レール22と内レール23との間を通って遊技領域21に放出され、遊技領域21の上方から下方に向かって流下する。遊技領域21は、前面枠4の窓部4a(透明板4b)を通して遊技者に視認されるので、当然ながら、遊技領域21を流下する遊技球の様子も窓部4aを通して遊技者が視認可能である。
【0018】
遊技領域21の略中央には中央装置40が設けられており、中央装置40には、液晶表示器によって構成された演出表示装置41が設けられている。演出表示装置41の表示画面上には、演出用の種々の画像を表示することが可能である。例えば、演出図柄として3つの識別図柄41a,41b,41cを表示可能であり、これらの識別図柄41a,41b,41cが、複数の数字(例えば「1」~「9」の9つの数字)を次々と切り換えて変動表示を実行する。
【0019】
遊技領域21における中央装置40(演出表示装置41)の右方には、普通図柄作動ゲート27が設けられている。普通図柄作動ゲート27を通過した遊技球は、普通図柄作動ゲート27に内蔵のゲートセンサー27s(図3参照)によって検知されて、下方へと流下していく。
【0020】
遊技領域21における中央装置40(演出表示装置41)の下方には、第1始動口24が設けられている。第1始動口24は、遊技球の入球可能性が変化せず(一定で)、遊技球が常時入球可能になっている。第1始動口24に入球した遊技球は、通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、第1始動口センサー24s(図3参照)によって検知される。
【0021】
遊技領域21における第1始動口24の右方には、第2始動口61を備えた第2始動口ユニット60が設けられており、第2始動口ユニット60の前方側は前板62で覆われている。第2始動口ユニット60の詳細な構成については別図を用いて後述するが、本実施例の第2始動口61は、開閉板の前後移動によって、遊技球が入球不能な閉鎖状態と、遊技球が入球可能な開放状態とを切り換えることが可能になっている。第2始動口61に入球した遊技球は、内蔵の第2始動口センサー61s(図3参照)によって検知され、通路を通って遊技盤20の裏面側へと導かれる。
【0022】
遊技領域21における第1始動口24の下方には、前方に向けて略長方形状に大きく開口した大入賞口28が設けられている。大入賞口28は、下端側を軸に上端側を前方に傾けて回動可能な開閉扉29を備えており、開閉扉29が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態と、開閉扉29が前方に回動して遊技球が入球可能な開放状態とに変化可能である。図2では、大入賞口28が開放状態となっている様子が示されている。大入賞口28に入球した遊技球は、内部の通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれて、大入賞口センサー28s(図3参照)によって検知される。
【0023】
また、遊技領域21における上述した各遊技装置の周辺には、遊技球が入球可能なその他入賞口30や、遊技球が流下する経路に影響を与える風車型ホイール31や、多数の遊技釘32などが設けられている。さらに、遊技領域21の最下部であって大入賞口28の下方には、アウト口33が設けられており、上述した第1始動口24、第2始動口61、大入賞口28、その他入賞口30の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口33から遊技盤20の裏面側に排出される。
【0024】
本実施例のパチンコ機1において、上述した第1始動口24には、中央装置40(演出表示装置41)の左方の領域を流下する遊技球が入球可能である。これに対して、普通図柄作動ゲート27、第2始動口61、大入賞口28には、中央装置40(演出表示装置41)の右方の領域を流下する遊技球が通過または入球可能である。以下では、中央装置40の左方の領域を流下させるように遊技球を発射することを「左打ち」とも表現し、中央装置40の右方の領域を流下させるように遊技球を発射することを「右打ち」とも表現する。尚、本実施例のパチンコ機1では、第1始動口24、第2始動口61、その他入賞口30の何れかに遊技球が入球した場合は、賞球として3個の遊技球が払い出され、大入賞口28に遊技球が入球した場合は、13個の遊技球が払い出される。
【0025】
また、遊技盤20における遊技領域21の右下方には、複数のLEDの組み合わせによって遊技に係る情報を表示するセグメント表示部50が設けられている。セグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者が視認可能である。
【0026】
A-3.制御回路の構成 :
次に、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成について説明する。図3は、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているようにパチンコ機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板などから構成されている。機能に着目して大別すると、遊技の基本的な進行に係る制御を司る主制御基板200と、遊技の演出に係る制御を司るサブ制御基板220と、サブ制御基板220の制御下で画像の表示や音声の出力に係る制御を司る画像音声制御基板230と、サブ制御基板220の制御下でランプの発光に係る制御を司るランプ制御基板226と、遊技球の貸し出しや払い出しに係る制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に係る制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPU(図3におけるCPU201、221、231等)や、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM(図3におけるROM202、222、232等)、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM(図3における203、223、233等)、入出力用回路など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。
【0027】
主制御基板200には、第1始動口24へ入球した遊技球を検知する第1始動口センサー24sや、第2始動口61へ入球した遊技球を検知する第2始動口センサー61s、大入賞口28へ入球した遊技球を検知する大入賞口センサー28s、普通図柄作動ゲート27を通過する遊技球を検知するゲートセンサー27sなどが接続されている。主制御基板200のCPU201は、第1始動口センサー24sや、第2始動口センサー61s、大入賞口センサー28s、ゲートセンサー27sなどから遊技球の検知信号の入力があると、その検知信号の入力のあったセンサーに対応したコマンドを、サブ制御基板220や、払出制御基板240などに向けて送信する。
【0028】
また、主制御基板200には、第2始動口61の閉鎖状態と開放状態とを切り換え可能な開閉板を駆動する始動口ソレノイド60mや、大入賞口28の開放状態と閉鎖状態とを切り換え可能な開閉扉29を駆動する大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部50などが接続されている。主制御基板200のCPU201は、始動口ソレノイド60m、大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部50に向けて駆動信号を送信することにより、これらの動作の制御を行う。
【0029】
サブ制御基板220には、画像音声制御基板230や、ランプ制御基板226、演出操作基板228が接続されている。サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からの各種コマンドを受信すると、コマンドの内容を解析して、その内容に応じた遊技演出を行う。すなわち、画像音声制御基板230に対して、出力画像や出力音声を指定するコマンドを送信したり、ランプ制御基板226に対して、上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c(以下「各種ランプ5a~5c」ともいう)の発光パターンを指定するコマンドを送信したりすることによって、遊技演出を行う。また、サブ制御基板220のCPU221は、演出操作基板228を介して、演出ボタン10aやジョグシャトル10b(以下「演出操作部10a,10b」ともいう)に対する遊技者の操作を検知すると、その操作に対応する遊技演出を行う。
【0030】
画像音声制御基板230は、CPU231、ROM232、RAM233に加えて、VDP234、画像ROM235、音声ROM236を備えている。画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応した画像の表示をVDP234に指示する。VDP234は、指示された画像の表示に利用する画像データ(例えば、スプライトデータや動画データなど)を画像ROM235から読み出して画像を生成し、演出表示装置41の表示画面に出力する。また、画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応した音声データを音声ROM236から読み出して、その音声データの信号をアンプ基板224に送信することにより、上部スピーカー6aおよび下部スピーカー6b(以下「各種スピーカー6a,6b」ともいう)から音声を出力する。
【0031】
払出制御基板240には、上皿部7に設けられた球貸ボタン241(図1では図示省略)や、パチンコ機1に並設されたカードユニット242、払出モーター243などが接続されている。球貸ボタン241が操作されると、その信号は、払出制御基板240を介してカードユニット242に伝達される。カードユニット242は、払出制御基板240とデータを通信しながら、払出モーター243を駆動して遊技球の貸し出しを行う。また、払出制御基板240は、主制御基板200から遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを受信すると、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しを行う。
【0032】
また、払出制御基板240には発射制御基板260が接続されており、発射制御基板260には発射装置ユニット261が接続されている。発射装置ユニット261は、遊技球を発射させるための発射モーター262や、遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知するタッチスイッチ263などを有している。遊技者が発射ハンドル9に触れていることをタッチスイッチ263で検知すると、発射モーター262の作動が可能となり、発射制御基板260は、発射モーター262の駆動によって、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球を発射する。
【0033】
B.遊技の概要 :
本実施例のパチンコ機1では、次のようにして遊技が進行する。上皿部7に遊技球が貯留された状態で遊技者が発射ハンドル9を回転させると、上皿部7に貯留された遊技球が1球ずつ発射装置ユニット261に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域21に向けて発射される。遊技球を打ち出す強さは発射ハンドル9の回転角度に対応するので、遊技者は発射ハンドル9の回転角度を変化させることによって、遊技者の所望する領域に遊技球を流下させることができる。例えば、中央装置40(演出表示装置41)の左方の領域を流下するように遊技球を発射したり(左打ちを行ったり)、中央装置40の右方の領域を流下するように遊技球を発射したり(右打ちを行ったり)することができる。
【0034】
図2を用いて前述したように、第1始動口24には左打ちされた遊技球が入球可能である。遊技球が第1始動口24に入球して、第1始動口センサー24sによって検知されると、所定の判定乱数(大当り判定乱数など)を取得し、その判定乱数の値に基づいて大当りか外れかを判定する大当り判定を行う。そして、大当り判定の結果に基づいて、セグメント表示部50にて第1の特別図柄(以下「第1特図」ともいう)を表す複数の第1特図LEDを点滅させて第1特図を変動表示させた後、LEDを所定の組合せで点灯させて第1特図を停止表示させる。このとき、大当り判定の結果が大当りであれば、大当り図柄に対応する組合せのLEDを点灯させ、外れであれば、外れ図柄に対応する組合せのLEDを点灯させる。
【0035】
また、前述したように第2始動口61には右打ちされた遊技球が入球可能である。遊技球が第2始動口61に入球して、第2始動口センサー61sによって検知されると、判定乱数を取得して大当り判定を行う。そして、大当り判定結果に基づいて、セグメント表示部50にて第2の特別図柄(以下「第2特図」ともいう)を表す複数の第2特図LEDを点滅させて第2特図を変動表示させた後、第1特図と同様に、大当り判定の結果に応じた組合せでLEDを点灯させて第2特図を停止表示させる。
【0036】
尚、第1始動口24または第2始動口61に遊技球が入球しても、第1特図や第2特図の変動表示中などで大当り判定が直ぐに行われない場合には、第1始動口24への入球で取得した判定乱数の値を第1特図保留として記憶し、第2始動口61への入球で取得した判定乱数の値を第2特図保留として記憶する。その後、大当り判定が可能になると、第1特図保留または第2特図保留に基づいて大当り判定を行い、対応する特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示を行う。本実施例のパチンコ機1では、このような第1特図保留および第2特図保留を、それぞれ最大4つまで記憶可能である。
【0037】
さらに、特別図柄の変動表示と連動して、演出表示装置41では識別図柄41a,41b,41cが複数の数字(例えば「1」~「9」の9つの数字)を次々と切り換えて変動表示する演出(以下「図柄変動演出」ともいう)が行われる。3つの識別図柄41a,41b,41cは、特別図柄が外れ図柄で停止表示される場合は、同じ数字で揃わない組合せ(バラケ目)で停止表示されるのに対して、特別図柄が大当り図柄で停止表示される場合は、同じ数字で揃う組合せ(ゾロ目)で停止表示される。このため、3つの識別図柄のうち2つが停止表示されたときに同じ数字であると、最後に停止表示される識別図柄も同じ数字で揃うのではないかと、遊技者は識別図柄の変動表示(図柄変動演出)を注視することになる。このように、2つの識別図柄が同じ図柄で停止表示された状態で最後の識別図柄を変動表示させながら行われる演出は「リーチ演出」と呼ばれており、このリーチ演出を発生させることで遊技興趣を高めることが可能である。
【0038】
第1特図または第2特図が大当り図柄で停止表示されると、大入賞口28が開放状態となる大当り遊技を実行する。大当り遊技では、開放した大入賞口28を、規定数(例えば9個)の遊技球が入球するか、あるいは所定の開放時間(例えば30秒)が経過したら閉鎖するラウンド遊技が複数回繰り返される。本実施例のパチンコ機1では、複数の大当り図柄が設けられており、停止表示された大当り図柄の種類によって、大当り遊技で行われるラウンド遊技の回数が異なる(例えば、4回、6回、15回)。前述したように大入賞口28には、右打ちされた遊技球が入球可能である。そして、大入賞口28に遊技球が入球すると、賞球として13個の遊技球が払い出されることから、ラウンド回数が多い大当り遊技であるほど、遊技者は多量の賞球を獲得することが可能である。
【0039】
また、前述したように、中央装置40(演出表示装置41)の右方には、普通図柄作動ゲート27が設けられており、右打ちされた遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過可能である。普通図柄作動ゲート27を通過する遊技球がゲートセンサー27sによって検知されると、所定の判定乱数(普図当り判定乱数など)を取得し、その判定乱数の値に基づいて普図当りか外れかを判定する普図当り判定を行う。続いて、普図当り判定の結果に基づいて、セグメント表示部50にて普通図柄を表す左右2つの普通図柄LEDを点滅させて普通図柄を変動表示させた後、何れかのLEDを点灯させて普通図柄を停止表示させる。このとき、本実施例のパチンコ機1では、普図当り判定の結果が普図当りであれば、普図当り図柄に対応する左のLEDを点灯させ、外れであれば、外れ図柄に対応する右のLEDを点灯させる。そして、普通図柄が普図当り図柄で停止表示された場合は、第2始動口61が開放状態となった後に閉鎖状態となる普図当り遊技が行われるので、第2始動口61に遊技球が入球する可能性(すなわち、第2特図の変動表示が行われる可能性)が高まる。
【0040】
尚、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過しても、普通図柄の変動表示中などで普図当り判定が直ぐに行われない場合には、取得した判定乱数の値を普図保留として最大4つまで記憶することが可能である。その後、普図当り判定が可能になると、普図保留に基づいて普図当り判定や、普通図柄の変動表示を行う。
【0041】
普図当り遊技における第2始動口61の開放時間は、「電サポ状態」であるか「非電サポ状態」であるかで異なる。電サポ状態では、非電サポ状態よりも第2始動口61の開放時間が長く設定される。また、電サポ状態では、非電サポ状態よりも普図当り判定の結果が普図当りとなる確率(普図当り確率)が高く、且つ、普通図柄の変動時間が短く設定される。従って、電サポ状態では、非電サポ状態に比べて第2始動口61に遊技球が入球する可能性(すなわち、第2特図の変動表示が行われる可能性)が高まる。
【0042】
本実施例のパチンコ機1では、複数設けられた大当り図柄が「通常図柄」と「確変図柄」とに大別されており、特別図柄(第1特図または第2特図)が何れの大当り図柄で停止表示された場合でも、大当り遊技の終了後に電サポ状態が設定される。そして、通常図柄が停止表示された場合は、大当り遊技の終了後に、大当り判定の結果が大当りとなる確率(大当り確率)が所定の通常確率(低確率)に設定され、特別図柄の変動回数が所定回数(例えば100回)に達すると非電サポ状態に設定される。一方、確変図柄が停止表示された場合は、大当り遊技の終了後に大当り確率が通常確率よりも高い高確率に設定され、電サポ状態と共に次回の大当り遊技まで継続される。
【0043】
C.第2始動口ユニットの構成 :
図4は、本実施例の第2始動口ユニット60の構成を示す斜視図である。前述したように第2始動口ユニット60は、前方側が前板62で覆われている。本実施例の前板62は、透明な樹脂材料で形成されており、図4では、前板62の後方が見えるように、前板62を透過させて破線で表している。図示されるように第2始動口ユニット60は、後面の取付板63を備えており、この取付板63が遊技盤20の盤面に接して取り付けられる。前板62は、取付板63と略平行に配置されており、前板62と取付板63との間隔は、遊技球が通過可能に遊技球の直径よりも広く設定されている。
【0044】
前板62と取付板63との間には、上方に向けて開口した開口部61aを有する第2始動口61が設けられている。第2始動口61には、遊技球が通過可能な通過孔61tを有する第2始動口センサー61sが内蔵されており、開口部61aから入球した遊技球は、通過孔61tを通過することで第2始動口センサー61sによって検知された後、遊技盤20の裏面側へと導かれる。尚、本実施例の第2始動口61は、本発明の「入球口」に相当している。
【0045】
また、第2始動口ユニット60は、前後方向に移動することによって開口部61aを開閉する開閉板64を備えている。図では、取付板63を貫通して形成された通し孔63aから開閉板64が前方に突出して開口部61aを覆った閉鎖状態が示されている。本実施例の開閉板64は、左側に向かって下方に傾斜しており、開閉板64上の遊技球を左方へと転動させるようになっている。
【0046】
第2始動口ユニット60における第2始動口61の右方には、遊技球を第2始動口61へと誘導するためのガイド通路65が設けられている。本実施例のガイド通路65は、左側(第2始動口61側)に向かって下方に傾斜した底板66と、この底板66に対して略平行で上方に配置された一対のレール部材67とを有している。一対のレール部材67は、前後に間隔を空けて設けられており、一方が取付板63に設置され、他方が前板62に設置されている。また、底板66は、第2始動口61側の端部が第2始動口61の右側壁の上端(開口部61aの右端)と接続されている。尚、本実施例のレール部材67は、前板62と同様に透明な樹脂材料で形成されているが、これに限らず、不透明な材料で形成されていてもよい。
【0047】
加えて、ガイド通路65における第2始動口61とは反対側には、底板66よりも傾斜が急な急傾斜板68が設置されており、この急傾斜板68は、一対のレール部材67の間に位置して、底板66と接合されている。
【0048】
さらに、第2始動口ユニット60における第2始動口61の左方には、ガイド通路65に沿って転動しながらも第2始動口61に入球しなかった遊技球を受ける受け通路69が設けられている。受け通路69は、左側に向かって下方に傾斜しており、第2始動口ユニット60から遊技球を遊技領域21へと排出するようになっている。
【0049】
図5は、本実施例のガイド通路65を垂直な平面でパチンコ機1の手前側から奥側に切断した断面図である。図示されるように本実施例の一対のレール部材67は、それぞれ断面が略直角三角形に形成されており、上方に向かって間隔が広がっている。上方からガイド通路65に流下してきた遊技球は、一対のレール部材67の間に挟まれるように2点(直角三角形の斜辺の部分)で支えられるため、パチンコ機1の前後方向(図5中の左右方向)にふらつくことなく、第2始動口61に向けて転動する。
【0050】
尚、本実施例の第2始動口ユニット60では、一対のレール部材67の間が空いているものの、遊技球が間から下に突き出ない間隔に設定されているため、遊技球が下方の底板66と接することはない。
【0051】
図6は、本実施例の第2始動口ユニット60の取付板63と前板62との間を上方から見た平面図である。まず、図6(a)には、開閉板64が前方に移動した状態である第2始動口61の閉鎖状態が示されている。図6(a)に示されるように、第2始動口61の閉鎖状態では、開口部61aが開閉板64に覆われており、ガイド通路65(一対のレール部材67)に沿って転動する遊技球は、そのまま開閉板64上を転動することで第2始動口61に入球することはなく、受け通路69に達して遊技領域21へと排出される。
【0052】
一方、図6(b)には、開閉板64が後方に移動した状態である第2始動口61の開放状態が示されている。前述したように本実施例のパチンコ機1には、開閉板64を駆動する始動口ソレノイド60m(図3参照)が搭載されており、始動口ソレノイド60mを制御して開閉板64を前後移動させることにより、第2始動口61を図6(a)の閉鎖状態と、図6(b)の開放状態とに切り換えることが可能である。
【0053】
図6(b)に示されるように、第2始動口61の開放状態では、開閉板64が取付板63の前面よりも後方に位置して、開口部61aが開閉板64に覆われなくなり、ガイド通路65(一対のレール部材67)に沿って転動する遊技球は、ガイド通路65上から開口部61aへと落下して第2始動口61に入球することが可能となる。
【0054】
前述したように第2始動口61は、普通図柄が普図当り図柄で停止表示された場合に開放状態となり、「電サポ状態」における第2始動口61の開放時間は、「非電サポ状態」よりも長く設定される。そして、本実施例のパチンコ機1では、右打ちされた遊技球の多くがガイド通路65へと流下するようになっており、開放状態となった第2始動口61に、ガイド通路65に沿って転動する遊技球のほとんどが入球したとすると、入球数が多くなり過ぎてしまう。かといって、第2始動口61の開放時間が短いと、特に「電サポ状態」における遊技興趣を十分に高めることができない。そこで、本実施例のパチンコ機1では、第2始動口61の開放時間を縮めることなく、第2始動口61への遊技球の入球を抑制するために、一対のレール部材67における第2始動口61側の端部を延長して重複部67aを設けている。
【0055】
図7は、本実施例の第2始動口ユニット60を前方から水平に見た正面図であり、前板62を省略した第2始動口ユニット60を示している。図示されるように本実施例の第2始動口ユニット60では、一対のレール部材67の重複部67aが、第2始動口61の開口部61aの上方に張り出して開口部61aの一部と重なっている。このような重複部67aがジャンプ台となり、重複部67aを有しない場合(一対のレール部材67の左端を底板66の左端と揃えた場合)に比べて、ガイド通路65からの遊技球の飛距離が伸びるので、勢いのある遊技球が開口部61aを飛び越えて受け通路69に達し易くなることで、第2始動口61が開放状態であっても第2始動口61への遊技球の入球を抑制することができる。
【0056】
尚、ガイド通路65に沿って転動する遊技球の全てが開口部61aを飛び越えてしまうわけではなく、当然ながら勢いのない遊技球は、受け通路69に達することなく、開放状態の開口部61aへと落下して第2始動口61に入球する。本実施例のパチンコ機1では、第2始動口61の開放状態においても、ガイド通路65を通る遊技球のうち勢いの強い2割程度が開口部61aを飛び越える(第2始動口61に入球しない)ように、開口部61aに対する重複部67aの重複量が設定されている。加えて、本実施例のガイド通路65には、急傾斜板68が設けられており、この急傾斜板68に沿って流下する遊技球に勢いを付けることが可能である。
【0057】
また、第2始動口61の開口部61aのうち重複部67aが重なる部分(重なり部分)では、遊技球が落下することはないものの、本実施例のパチンコ機1では、第2始動口61の閉鎖状態で開口部61aの重なり部分を開閉板64によって覆うようになっている。すなわち、開閉板64の右端が開口部61aの右端に近接しており、一対のレール部材67の重複部67aが開閉板64の一部にも重なっている。開閉板64は前後方向に移動することで遊技者の目に付き易く、遊技者は開閉板64が動作する位置に遊技球の入球するところがあるように認識する傾向がある。そのため、開閉板64の一部に重複部67aが重なるようにすれば、開閉板64に重複部67aが重ならない場合に比べて、開閉板64の幅が大きくなることで、第2始動口61に遊技球が入球し易そうに遊技者に印象付けることが可能となる。
【0058】
このように本実施例のパチンコ機1では、一対のレール部材67の重複部67aが、第2始動口61の開口部61aの一部、および閉鎖状態における開閉板64の一部の双方に重なっていることにより、遊技者に対して遊技球が第2始動口61に入球しそうに見せながら、第2始動口61への遊技球の入球を抑制することが可能となる。
【0059】
そして、本実施例のパチンコ機1では、一対のレール部材67の間が空いているのに伴い、重複部67aにおいても間も空いており(図6参照)、遊技者は、その一対の重複部67aの間から下方に位置する開閉板64や開口部61aの重なり部分を視認することが可能である。これにより、重複部67aの下方が視認できない(一対の重複部67aの間が塞がれている)場合に比べて、第2始動口61に遊技球が入球し易そうに遊技者に見せることが可能となる。
【0060】
さらに、図8には、本実施例のガイド通路65と受け通路69との位置関係が拡大して示されており、図示されるように本実施例の受け通路69は、単にガイド通路65の左端(重複部67a)よりも低く配置されるだけでなく、重複部67aからガイド通路65(レール部材67)と同じ傾斜で延ばした延長線(図中の一点鎖線)よりも下げて配置されている。これにより、ガイド通路65から勢いのある遊技球が、開口部61aを飛び越えて受け通路69に着地し易くなるので、第2始動口61が開放状態であっても第2始動口61への遊技球の入球を抑制することが可能となる。
【0061】
D.変形例 :
以上、本実施例のパチンコ機1について説明したが、実施態様はこれに限られるわけではなく、次のような変形例の態様で実施することも可能である。尚、変形例の説明にあたっては、上述した実施例と同様の構成部分については、実施例と同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0062】
D-1.第1変形例 :
図9は、第1変形例の第2始動口ユニット60の取付板63と前板62との間を上方から見た平面図である。前述した実施例では、一対のレール部材67の端部に設けられた重複部67aは間隔が変わることなく一定になっていた(図6参照)。これに対して、第1変形例の第2始動口ユニット60では、図9に示されるように一対の重複部67aの間隔が一定ではなく、左側(受け通路69側)に向かって広がっている。
【0063】
このような第1変形例のパチンコ機1においても、重複部67aを有することにより、重複部67aを有しない場合に比べて、開放状態の第2始動口61への遊技球の入球を抑制することができる。そして、一対の重複部67aの間隔が、ガイド通路65上の遊技球の転動方向に広がっていることにより、間隔が一定である場合に比べて、ガイド通路65(一対のレール部材67)上を転動する遊技球が一対の重複部67aの間の開口部61aへと落下していき易そうに遊技者に見せることが可能となる。
【0064】
D-2.第2変形例 :
図10は、第2変形例のガイド通路65を示した斜視図である。尚、図10では、前板62や取付板63の図示を省略しており、第2始動口61の閉鎖状態を表している。図示されるように第2変形例のガイド通路65では、前述した実施例の一対のレール部材67が設けられておらず、ガイド通路65に流下した遊技球は、底板66上を転動するようになっている。そして、第2変形例の底板66は、第2始動口61側の端部が第2始動口61の右側壁の上端と接続されておらず、第2始動口61側の端部を延長して重複部66aが設けられている。この重複部66aは、第2始動口61の開口部61aの上方に張り出しており、開口部61aの一部と重なると共に、閉鎖状態における開閉板64の一部にも重なっている。
【0065】
このような第2変形例のパチンコ機1では、底板66に重複部66aを有することにより、重複部66aを有しない場合(底板66の左端を第2始動口61の右側壁の上端と接続した場合)に比べて、底板66上を転動する遊技球のうち勢いのあるものが開口部61aを飛び越えて受け通路69に達し易くなるので、第2始動口61が開放状態であっても第2始動口61への遊技球の入球を抑制することができる。
【0066】
また、第2変形例のパチンコ機1では、底板66の重複部66aを透明な樹脂部材で形成しておくことにより、下方に位置する開閉板64や開口部61aの重なり部分を視認することが可能である。そして、開閉板64の一部に重複部66aが重なるように開閉板64の幅を大きくすることで、開閉板64に重複部66aが重ならない場合に比べて、第2始動口61に遊技球が入球し易そうに遊技者に印象付けることが可能となる。
【0067】
D-3.第3変形例 :
図11は、第3変形例のガイド通路65を示した斜視図である。尚、図11では、前板62や取付板63の図示を省略しており、第2始動口61の閉鎖状態を表している。図示されるように第3変形例のガイド通路65では、前述した実施例の一対のレール部材67が設けられておらず、ガイド通路65に流下した遊技球は、底板66上を転動するようになっている。また、第3変形例の底板66は、第2始動口61側の端部が第2始動口61の右側壁の上端と接続されており、その第2始動口61側の端部からは、断面が円形の棒状に形成された一対の重複部材70が突出している。この一対の重複部材70は、遊技球が落ちない間隔を空けて、底板66と同じ傾斜で設けられている。
【0068】
このような第3変形例のパチンコ機1では、底板66上を転動する遊技球が続いて重複部材70上の転動することにより、重複部材70を有していない場合に比べて、底板66上を転動する遊技球のうち勢いのあるものが開口部61aを飛び越えて受け通路69に達し易くなるので、第2始動口61が開放状態であっても第2始動口61への遊技球の入球を抑制することができる。
【0069】
そして、重複部材70上を転動する遊技球は、底板66上を転動する遊技球に比べて、不安定に見えることから、遊技球が開口部61aへと落下していき易そうに遊技者に印象付けることが可能となる。
【0070】
D-4.第4変形例 :
図12は、第4変形例のパチンコ機1における第2始動口61と開閉板64とガイド通路65との位置関係を拡大して示した説明図であり、第2始動口ユニット60の前板62を省略して前方から水平に見た状態を表している。前述した実施例のパチンコ機1では、一対のレール部材67の重複部67aが、第2始動口61の開口部61aの一部、および閉鎖状態における開閉板64の一部の双方に重なっていた。しかし、重複部67aは、必ずしも開口部61aおよび開閉板64の双方に重なっていなければならないわけではない。図12に示されるように第4変形例の開閉板64の右端は、開口部61aの右端よりも右側に位置し、閉鎖状態における開閉板64が底板66の左端部分の上方を覆うようになっている。そして、一対のレール部材67の重複部67aは、この開閉板64の一部(底板66の上方を覆う部分)と重なっているものの、開口部61aとは重なっていない。
【0071】
前述したように開閉板64は前後方向に移動することで遊技者の目に付き易く、遊技者は開閉板64が動作する位置に遊技球の入球するところがあるように認識する傾向がある。そのため、開閉板64の一部に重複部67aが重なるようにして開閉板64の幅を、開口部61aを覆うのに必要な幅よりも大きくすれば、開口部61aの開口面積を小さくしても、第2始動口61に遊技球が入球し難そうな印象を遊技者に与えることはなく、それでいて開放状態になった第2始動口61への遊技球の入球を抑制することが可能となる。
【0072】
D-5.第5変形例 :
図13は、第5変形例のパチンコ機1における第2始動口61と開閉板64とガイド通路65との位置関係を拡大して示した説明図であり、第2始動口ユニット60の前板62を省略して前方から水平に見た状態を表している。図示されるように第5変形例の開閉板64は、右端が開口部61aの右端に近接しておらず、間隔を空けて配置されている。そのため、一対のレール部材67の重複部67aは、開口部61aの一部(閉鎖状態における開閉板64によって覆われない部分)と重なっているものの、開閉板64とは重なっていない。
【0073】
このような第5変形例のパチンコ機1では、開口部61aの一部に重複部67aが重なっていることにより、重複部67aを有しない場合に比べて、ガイド通路65(一対のレール部材67)上を転動する遊技球のうち勢いのあるものが開口部61aを飛び越えて受け通路69に達し易くなるので、第2始動口61が開放状態であっても第2始動口61への遊技球の入球を抑制することができる。尚、閉鎖状態における開閉板64に重複部67aが重なっていないものの、開閉板64の右端は重複部67aの左端に近接しているので、一対のレール部材67上を転動する遊技球に勢いがなくても、遊技球は重複部67aから開閉板64上に移り、第2始動口61に入球することなく、受け通路69に至る。
【0074】
以上、本発明の実施例および変形例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【0075】
例えば、前述した実施例の重複部67aは、一対のレール部材67の端部を延長して設けられ、一対のレール部材67と同じ傾斜になっていたが、重複部67aの傾斜を、一対のレール部材67の傾斜よりも緩くしておいてもよい。このように重複部67aの傾斜を緩くすることによって、重複部67aからの遊技球の飛び出し位置が高くなり、勢いのある遊技球が開口部61aを飛び越え易くなるので、開放状態における第2始動口61への遊技球の入球を抑制することが可能となる。
【0076】
また、前述した実施例および変形例では、第2始動口61を例に本発明の適用について説明した。しかし、本発明の適用は第2始動口61に限られず、上方に開口した開口部を有する入球口であって、前後移動によって開口部を開閉する開閉板や、遊技球を入球口に誘導するガイド通路を備えるものであればよく、例えば、こうした構成を採用した大入賞口にも、本発明を好適に適用することが可能である。
【0077】
また、上述した実施例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与するパチンコ機1に本発明を適用した例を説明した。これに限らず、「遊技球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプのパチンコ機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上述した実施例と同様の効果を得ることができる。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプのパチンコ機としては、パチンコ機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成されたパチンコ機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
【0078】
<上述した実施例および変形例から抽出できる遊技機A1~A5>
上述した実施例および変形例のパチンコ機1は、次のような遊技機A1~A5として捉えることができる。
【0079】
<遊技機A1>
遊技盤の前側に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域に設けられて、上方に向けて開口した開口部を有する入球口と、
前記遊技領域を前後方向に移動することにより、前記入球口に前記遊技球が入球不能に前記開口部を覆った閉鎖状態と、前記入球口に前記遊技球が入球可能に前記開口部を開放した開放状態とを切り換える開閉板と、
前記入球口に向かって下る傾斜によって前記遊技球を該入球口へと誘導するガイド通路と
を備え、
前記ガイド通路は、前記入球口側の端部に、前記閉鎖状態における前記開閉板の上方に張り出して該開閉板の一部と重なる重複部を有している
ことを特徴とする遊技機。
【0080】
開閉板は前後方向に移動することで遊技者の目に付き易く、遊技者は開閉板が動作する位置に遊技球の入球するところがあるように認識する傾向がある。そのため、開閉板の一部にガイド通路の重複部が重なるようにして開閉板の幅を、入球口の開口部を覆うのに必要な幅よりも大きくすれば、開口部の開口面積を小さくしても、入球口に遊技球が入球し難そうな印象を遊技者に与えることはなく、それでいて開放状態における入球口への遊技球の入球を抑制することが可能となる。
【0081】
<遊技機A2>
遊技機A1において、
前記ガイド通路の前記重複部は、前記開閉板によって覆われる前記開口部の一部にも重なっている
ことを特徴とする遊技機。
【0082】
このような遊技機A2では、重複部がジャンプ台となり、開口部に重複部が重なっていない場合に比べて、ガイド通路からの遊技球の飛距離が伸びるので、勢いのある遊技球が開口部を飛び越え易くなることで、入球口が開放状態であっても入球口への遊技球の入球を抑制することができる。
【0083】
<遊技機A3>
遊技機A1または遊技機A2において、
前記ガイド通路の前記重複部は、下方に位置する前記開閉板の重なり部分を視認可能に設けられている
ことを特徴とする遊技機。
【0084】
このような遊技機A3では、重複部の下方に位置する開閉板の重なり部分を遊技者が視認できることにより、重複部の下方が視認できない場合に比べて、遊技球が入球口に入球し易そうに遊技者に見せることが可能となる。
【0085】
<遊技機A4>
遊技機A3において、
前記ガイド通路の前記重複部は、透明な材料で形成されている
ことを特徴とする遊技機。
【0086】
このような遊技機A4では、遊技者が透明な重複部を通して下方の開閉板の重なり部分を視認することが可能となる。
【0087】
<遊技機A5>
遊技機A3または遊技機A4において、
前記ガイド通路の前記重複部は、該ガイド通路上を転動する前記遊技球を該ガイド通路の両側から2点で支えると共に、該2点の間が欠落している
ことを特徴とする遊技機。
【0088】
このような遊技機A5では、遊技者が重複部の中央の欠落した部分から下方の開閉板の重なり部分を視認することが可能となる。
【0089】
<上述した実施例および変形例から抽出できる遊技機B1~B5>
上述した実施例および変形例のパチンコ機1は、次のような遊技機B1~B5として捉えることができる。
【0090】
<遊技機B1>
遊技盤の前側に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域に設けられて、上方に向けて開口した開口部を有する入球口と、
前記遊技領域を前後方向に移動することにより、前記入球口に前記遊技球が入球不能に前記開口部を覆った閉鎖状態と、前記入球口に前記遊技球が入球可能に前記開口部を開放した開放状態とを切り換える開閉板と、
前記入球口に向かって下る傾斜によって前記遊技球を該入球口へと誘導するガイド通路と
を備え、
前記ガイド通路は、前記入球口側の端部に、前記開口部の上方に張り出して該開口部の一部と重なる重複部を有している
ことを特徴とする遊技機。
【0091】
このような遊技機B1では、重複部がジャンプ台となり、重複部を有しない場合に比べて、ガイド通路からの遊技球の飛距離が伸びるので、勢いのある遊技球が開口部を飛び越え易くなることで、入球口が開放状態であっても入球口への遊技球の入球を抑制することができる。
【0092】
<遊技機B2>
遊技機B1において、
前記ガイド通路の前記重複部は、前記開口部を覆う前記開閉板の一部にも重なっている
ことを特徴とする遊技機。
【0093】
開閉板は前後方向に移動することで遊技者の目に付き易く、遊技者は開閉板が動作する位置に遊技球の入球するところがあるように認識する傾向がある。そのため、開閉板の一部に重複部が重なるようにすれば、開閉板に重複部が重ならない場合に比べて、開閉板の幅が大きくなることで、入球口に遊技球が入球し易そうに遊技者に印象付けることが可能となる。そして、重複部が、入球口の開口部の一部、および閉鎖状態における開閉板の一部の双方に重なっていることにより、遊技者に対して遊技球が入球口に入球しそうに見せながら、入球口への遊技球の入球を抑制することが可能となる。
【0094】
<遊技機B3>
遊技機B1または遊技機B2において、
前記ガイド通路の前記重複部は、下方に位置する前記開口部の重なり部分を視認可能に設けられている
ことを特徴とする遊技機。
【0095】
このような遊技機B3では、重複部の下方に位置する開口部の重なり部分を遊技者が視認できることにより、重複部の下方が視認できない場合に比べて、遊技球が入球口に入球し易そうに遊技者に見せることが可能となる。
【0096】
<遊技機B4>
遊技機B3において、
前記ガイド通路の前記重複部は、透明な材料で形成されている
ことを特徴とする遊技機。
【0097】
このような遊技機B4では、遊技者が透明な重複部を通して下方の開口部の重なり部分を視認することが可能となる。
【0098】
<遊技機B5>
遊技機B3または遊技機B4において、
前記ガイド通路の前記重複部は、該ガイド通路上を転動する前記遊技球を該ガイド通路の両側から2点で支えると共に、該2点の間が欠落している
ことを特徴とする遊技機。
【0099】
このような遊技機B5では、遊技者が重複部の中央の欠落した部分から下方の開口部の重なり部分を視認することが可能となる。
【0100】
<上述した実施例および変形例から抽出できる遊技機C1>
上述した実施例および変形例のパチンコ機1は、次のような遊技機C1として捉えることができる。
【0101】
<遊技機C1>
遊技盤の前側に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域に設けられて、上方に向けて開口した開口部を有する入球口と、
前記遊技領域を前後方向に移動することにより、前記入球口に前記遊技球が入球不能に前記開口部を覆った閉鎖状態と、前記入球口に前記遊技球が入球可能に前記開口部を開放した開放状態とを切り換える開閉板と、
前記入球口に向かって下る傾斜によって前記遊技球を該入球口へと誘導するガイド通路と
を備え、
前記ガイド通路は、前記入球口側を延長して設けられた延長部を有している
ことを特徴とする遊技機。
【0102】
このような遊技機C1では、ガイド通路に延長部を有することにより、延長部を有しない場合に比べて、ガイド通路に沿って転動する遊技球のうち勢いのあるものが開口部を飛び越え易くなるので、入球口が開放状態であっても入球口への遊技球の入球を抑制することができる。
【0103】
<上述した実施例および変形例から抽出できる遊技機D1>
上述した実施例および変形例のパチンコ機1は、次のような遊技機D1として捉えることができる。
【0104】
<遊技機D1>
遊技盤の前側に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域に設けられて、上方に向けて開口した開口部を有する入球口と、
前記遊技領域を前後方向に移動することにより、前記入球口に前記遊技球が入球不能に前記開口部を覆った閉鎖状態と、前記入球口に前記遊技球が入球可能に前記開口部を開放した開放状態とを切り換える開閉板と、
前記入球口に向かって下る傾斜によって前記遊技球を該入球口へと誘導するガイド通路と
を備えることを特徴とする遊技機。
【0105】
<上述した実施例および変形例から抽出できる遊技機E1>
上述した実施例および変形例のパチンコ機1は、次のような遊技機E1として捉えることができる。
【0106】
<遊技機E1>
遊技盤の前側に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行う遊技機において、
前記遊技領域に設けられて、上方に向けて開口した開口部を有する入球口と、
前記遊技領域を前後方向に移動することにより、前記入球口に前記遊技球が入球不能に前記開口部を覆った閉鎖状態と、前記入球口に前記遊技球が入球可能に前記開口部を開放した開放状態とを切り換える開閉板と、
前記入球口に向かって下る傾斜によって前記遊技球を該入球口へと誘導するガイド通路と、
前記入球口に対して前記ガイド通路とは反対側に設けられて、該ガイド通路上を転動しながらも前記入球口に入球しなかった遊技球を受ける受け通路と
を備え、
前記受け通路は、前記ガイド通路における前記入球口側の端部から該ガイド通路と同じ傾斜で延ばした延長線よりも下げて配置されている
ことを特徴とする遊技機。
【0107】
このような遊技機E1では、ガイド通路から勢いのある遊技球が開口部を飛び越えて受け通路に着地し易くなるので、入球口が開放状態であっても入球口への遊技球の入球を抑制することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0108】
本発明は、遊技ホールで用いられる遊技機に利用することができる。
【符号の説明】
【0109】
1…パチンコ機(遊技機)、 4…前面枠、 4a…窓部、
4b…透明板、 20…遊技盤、 21…遊技領域、
24…第1始動口、 27…普通図柄作動ゲート、 28…大入賞口、
60…第2始動口ユニット、 60m…始動口ソレノイド、
61…第2始動口(入球口)、 61a…開口部、
61s…第2始動口センサー、 61t…通過孔、 62…前板、
63…取付板、 63a…通し孔、 64…開閉板、
65…ガイド通路、 66…底板、 66a…重複部、
67…レール部材、 67a…重複部、 68…急傾斜板、
69…受け通路、 70…重複部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13