IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 中芯集成電路(寧波)有限公司上海分公司の特許一覧

特許7072266イメージセンサモジュール及びその製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-12
(45)【発行日】2022-05-20
(54)【発明の名称】イメージセンサモジュール及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 27/146 20060101AFI20220513BHJP
   H01L 23/02 20060101ALI20220513BHJP
【FI】
H01L27/146 D
H01L23/02 F
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019568341
(86)(22)【出願日】2018-09-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-21
(86)【国際出願番号】 CN2018106870
(87)【国際公開番号】W WO2020056707
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2019-12-06
(73)【特許権者】
【識別番号】519437928
【氏名又は名称】中芯集成電路(寧波)有限公司上海分公司
【氏名又は名称原語表記】NINGBO SEMICONDUCTOR INTERNATIONAL CORPORATION(SHANGHAI BRANCH)
【住所又は居所原語表記】Room 309, Area C, F3, Building 1,No.95, Lane 85, Cailun Road, China(Shanghai) Pilot Free Trade Zone, Shanghai 201210 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リュウ モウピン
【審査官】加藤 俊哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-027713(JP,A)
【文献】特表2015-517201(JP,A)
【文献】特開2013-254927(JP,A)
【文献】国際公開第2017/160609(WO,A1)
【文献】特表2011-525715(JP,A)
【文献】特開2006-190956(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 27/146
H01L 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージセンサモジュールの製造方法であって、
複数の第1チップを備える第1ウェハの第1表面を第1キャリアウェハに接着することと、
少なくともパターン化ボンディング層または透明ボンディング層を含む永久ボンディング層を前記第1ウェハの第2表面に形成することと、
第2チップと前記第1ウェハの各第1チップとを、前記永久ボンディング層を介してボンディングさせることと
前記第2チップのボンディングが行われた後に、前記第1ウェハを複数の前記第1チップに分割することにより、前記第1チップと、前記第2チップと、前記第1チップと前記第2チップとの間に介在された前記永久ボンディング層とを含む複数のパッケージ構造を、前記第1キャリアウェハに形成することと、
前記第2チップと前記第1チップとのボンディング、または前記第1ウェハの分割が行われた後に、前記第1キャリアウェハを除去することとを含み、
前記第1ウェハの前記第1表面を前記第1キャリアウェハに接着することは、
前記第1ウェハの前記第2表面を第2キャリアウェハに仮接着することと、
前記第2キャリアウェハにおける前記第1ウェハの前記第1表面を薄化(thinning)することと、
薄化の後に前記第1キャリアウェハを前記第1ウェハの前記第1表面に仮接着することと、
前記第2キャリアウェハを除去して、前記第1キャリアウェハにおける前記第1ウェハの前記第2表面を露出させることとを含み、
前記第1チップは、イメージセンサチップと透明フィルタチップのうちの一方からなり、前記第2チップは、前記イメージセンサチップと前記透明フィルタチップのうちの他方からなり、前記イメージセンサチップは、前記透明フィルタチップに対向する感光領域を備える、
イメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項2】
前記第1チップは、前記イメージセンサチップからなり、
前記第1チップの前記第2表面は、前記感光領域と、
前記第1チップのボンディング領域上に形成される複数の接続パッドとを含み、
前記第1チップは、前記感光領域の外側に位置する前記永久ボンディング層にボンディングされる、
請求項1に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項3】
前記永久ボンディング層が前記透明ボンディング層である場合、前記第1チップと前記第2チップとの間隔は、前記透明ボンディング層の厚さ以下である、
請求項1に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項4】
前記透明ボンディング層は、透明接着剤を含む、
請求項3に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項5】
前記永久ボンディング層が前記パターン化ボンディング層である場合、前記第1チップ、前記第2チップ及び前記パターン化ボンディング層によってキャビティが形成され、
前記イメージセンサチップの前記感光領域は、前記キャビティ内に露出される、
請求項1に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項6】
フォトリソグラフィ工程によって前記パターン化ボンディング層を形成することをさらに含む、
請求項1に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項7】
前記パターン化ボンディング層は、パターン化ドライフィルムを含み、
前記パターン化ドライフィルムは、
各第1チップにドライフィルムを形成し、
前記フォトリソグラフィ工程によって前記ドライフィルムをパターン化して形成される、
請求項6に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項8】
スクリーン印刷工程によって前記パターン化ボンディング層を形成することをさらに含み、
前記パターン化ボンディング層は、構造接着剤、UV両面ボンディング層、透明接着剤、またはこれらの組み合わせを含む、
請求項1に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項9】
薄化の後に前記第1ウェハの前記第2表面を前記第2キャリアウェハに仮接着する工程と、前記第1キャリアウェハを前記第1ウェハの前記第1表面に仮接着する工程は、いずれも、
静電ボンディング工程または仮ボンディング層によって、仮接着を実現する、
請求項に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項10】
前記静電ボンディング工程を利用する場合、前記永久ボンディング層を前記第1ウェハの前記第2表面に形成することは、スクリーン印刷工程を含む、
請求項に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項11】
前記仮ボンディング層を利用する場合、前記仮ボンディング層は、多層構造の両面接着剤層を備える放熱層を含み、
前記多層構造は、発泡接着剤層、感圧層及び前記発泡接着剤層と前記感圧層との間に介在されたポリマーフィルムを含む、
請求項に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項12】
前記永久ボンディング層がUV両面ボンディング層を含む場合、前記永久ボンディング層を前記第1ウェハの前記第2表面に形成する工程及び前記第2チップと前記第1ウェハの各第1チップとを前記永久ボンディング層を介してボンディングさせる工程は、
前記第1ウェハの前記第2表面にUV硬化プリカーサをコーティングすることと、
スクリーン印刷工程によって、前記UV硬化プリカーサを前記第1ウェハの各第1チップに対応させるようにパターン化させることと、
各第1チップにおける前記UV硬化プリカーサに前記第2チップを配置させることと、
前記第1チップと前記第2チップの間に位置する前記UV硬化プリカーサを硬化させることにより、前記UV両面ボンディング層を前記永久ボンディング層として形成することとを含む、
請求項1に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項13】
前記第2チップと各第1チップとを前記永久ボンディング層を介してボンディングさせることは、
約130℃~170℃の温度、及び約0.1分間~5分間の時間の条件で、前記パターン化ドライフィルムを介して、前記第1チップと前記第2チップをボンディングすることを含む、
請求項7に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項14】
複数の前記パッケージ構造における複数の前記第1チップの前記第1表面をプリント基板(PCB)に装着することをさらに含み、
前記プリント基板は、剛性プリント基板または可撓性プリント基板を含み、
前記プリント基板に装着された複数の前記第1チップは、イメージセンサチップからなる、
請求項1に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【請求項15】
前記プリント基板に装着される支持要素を含むレンズアセンブリを各パッケージ構造に装着することをさらに含み、
前記支持要素は、前記パッケージ構造の上方に位置する、
請求項1に記載のイメージセンサモジュールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、イメージセンサ製造分野に関し、具体的に、イメージセンサモジュール及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラモジュールは、携帯電話、携帯情報端末、及びノートパソコンなどの様々な移動端末で広く使用される。従来のカメラモジュールは、一般に、まず相補型金属酸化物半導体(CMOS)イメージセンサチップをプリント基板(PCB)に接着させ、その後、ホルダーを用いて赤外線フィルタを装着し、ホルダーと赤外線フィルタとをディスペンス工程によりイメージセンサにボンディングする。最後に、モーターとレンズをホルダーに装着する。
【0003】
しかし、パッケージングの間、このような製造過程はPCB上のイメージセンサを周囲の環境に直接に露出させ、その感光領域が容易に汚染されて、イメージ欠陥が生じる。そして、イメージセンサがPCBに接着された後、ホルダーとホルダー上の赤外線フィルタは、イメージセンサにボンディングできて、ホルダーの構造設計及びサイズをさらに制限する。
【0004】
本発明に開示されたイメージセンサモジュール及びその製造方法は、上記の問題及びその他の関連する問題を解決する方法を提供した。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、各実施例を通じてイメージセンサモジュールの製造方法を提供する。この方法は、複数の第1チップを備える第1ウェハの第1表面を第1キャリアウェハに接着することと、少なくともパターン化ボンディング層または透明ボンディング層を含む永久ボンディング層を前記第1ウェハの第2表面に形成することと、第2チップと前記第1ウェハの各第1チップとを、前記永久ボンディング層を介してボンディングさせることとを含み、前記第1チップは、イメージセンサチップと透明フィルタチップのうちの一方からなり、前記第2チップは、前記イメージセンサチップと前記透明フィルタチップのうちの他方からなり、前記イメージセンサチップは、前記透明フィルタチップに対向する感光領域を備える。
【0006】
本発明はさらに、各実施例を通じてイメージセンサモジュールを提供する。
【0007】
当業者は、当該特許の具体的な実施形態、請求の範囲及び模式図を通じて、本発明の各実施例を理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
以下の図面は、各開示された実施例を解釈するための例示図であって、本発明の請求の範囲を制限するものではない。
【0009】
図1】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図2】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図3】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図4】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図5】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図6】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図7A】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図7B】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図8】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図9A】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図9B】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図10】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図11】本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図12】本発明のイメージセンサモジュールの例示的な製造方法のフローチャートを示す。
図13】本発明の他の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図14】本発明の他の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図15】本発明の他の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図16】本発明の他の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
図17】本発明の他の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の目的、特徴および利点を明らかにし、簡単に理解するために、以下、図面に結びつけて、本発明の具体的な実施例を詳細に説明する。異なる図面での同じ符号は、可能な限り同一または類似の部材を示す。
【0011】
本発明は、イメージセンサモジュール及びその製造方法を提供する。例えば、第1ウェハは、複数の第1チップを備え、複数の第1チップの間隔は、予め決定される。第1ウェハは、第1表面を備える。その第1表面(例えば、背面)は、1つのキャリアウェハに接着されるようにする。第1ウェハの第2表面(例えば、第2面)に永久ボンディング層が形成されることができる。永久ボンディング層は、少なくともパターン化ボンディング層または透明ボンディング層を含むことができる。第2チップは、中間の永久ボンディング層を介して第1ウェハ中の第1チップにボンディングすることができる。
【0012】
本発明の各実施例において、第1チップは、イメージセンサチップと透明フィルタチップのうちの一方からなる。第2チップは、イメージセンサチップと透明フィルタチップのうちの他方からなる。イメージセンサは、透明フィルタチップに対向する感光領域を備える。
【0013】
説明の便利上、イメージセンサウェハ/チップを第1ウェハ/チップの具体的な例とし、透明フィルタウェハ/チップを第2ウェハ/チップの具体的な例とする。本発明の各実施例によれば、イメージセンサモジュール及びその製造方法において、第1チップと第2チップとの作用及び装着は互換されることができる。
【0014】
例えば、仮ボンディング層または静電ボンディング工程を利用して、イメージセンサウェハ(または透明フィルタウェハ)の第1表面(例えば、背面)を第1キャリアウェハに接着させることができる。イメージセンサウェハ(または透明フィルタウェハ)にパターン化ボンディング層または透明ボンディング層のような永久ボンディング層を形成することができる。その後、透明フィルタチップ(またはイメージセンサチップ)を永久ボンディング層に接着させて、イメージセンサチップ(または透明フィルタ)とボンディングさせる。透明フィルタチップ、イメージセンサチップ及び永久ボンディング層は、キャリアウェハでパッケージ構造を形成する。
【0015】
いくつかの実施例において、キャリアウェハを除去することができる。従って、形成されたパッケージ構造は、移送、運送及び保存されることができ、及び/又は任意の用途のために追加組み立てられることができる。例えば、キャリアウェハが除去された後、パッケージ構造をPCBに装着することができ、レンズアセンブリをパッケージ構造に装着して、例示的なイメージセンサモジュールを形成することができる。本実施例において、PCBは、剛性であることができ、可撓性であることもできる。
【0016】
本発明の各実施例に基づいて、図1~11は、本発明の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。図12は、本発明イメージセンサモジュールの例示的な製造方法のフローチャートを示す。図13~17は、本発明の他の例示的なイメージセンサモジュールの製造方法を順次に実施して得られた構造の断面模式図を示す。
【0017】
図12を参照すると、例示的なイメージセンサモジュールを製造する方法において、第1キャリアウェハ(例えば、S1202)を提供する。図1は、キャリアウェハの構造図である。
【0018】
図1に示されたように、第1キャリアウェハ102を提供する。前記第1キャリアウェハの材料は、シリコン(silicon)、カラス、シリコン酸化物、アルミニウム酸化物、またはこれらの組み合わせであることができる。第1キャリアウェハ102の厚さは、約350μm乃至1000μmの範囲である。ある実施例において、第1キャリアウェハ102の直径は、約200mmまたは300mmであることができる。
【0019】
また図1を参照すると、選択的に、第1キャリアウェハ102に第1仮ボンディング層104を形成することができる。第1仮ボンディング層104は、例えば、放熱層、または任意の適用される仮ボンディング層を含むことができ、その仮ボンディング層は、パッケージング過程で、パッケージ構造に支持作用を提供することができ、パッケージ構造を形成した後、分離されることができる。
【0020】
第1仮ボンディング層104は、第1キャリアウェハ102にチップ/ダイ(die)/ウェハをボンディングさせるために、接着メカニズムを提供することができる。第1キャリアウェハ102に第1仮ボンディング層104を形成する工程は、ラミネーション工程、コーティング工程、または印刷工程などを使用することができる。第1仮ボンディング層104の厚さは、約50μm乃至150μmの範囲であることができる。第1仮ボンディング層104は、熱可塑性または熱弾性材料などのポリマー材料を含むことができる。第1仮ボンディング層104は、単層または多層の材料構造を含むことができる。
【0021】
実施例で放熱層を使用する場合、放熱層は、多層の材料構造を含むことができる。例えば、多層の材料構造は、剥離ライナー層(release liner layer)、発泡接着剤層、ポリエステルポリマーフィルムのようなポリマーフィルム、感圧層、及び/又は剥離ライナー層を含むことができる。上記のすべての多層構造は、順次に積層されることができる。発泡接着剤層は、加熱により発泡され、第1キャリアウェハを仮ボンディング層面から分離させることができる。
【0022】
他の実施例において、放熱層は、放熱テープであることができる。室温で、前記テープは、一般的な粘着テープのような接着性を有し、必要に応じて、容易に分離される。例えば、簡単な加熱で分離させることができる。分離させる加熱温度は、90℃、120℃、150℃、170℃または第1仮ボンディング層104材料に応じたいずれか1つの適切な温度を選択することができる。
【0023】
また、図12のS1204を参照すると、第1ウェハは、例えば、イメージセンサウェハを第1キャリアウェハに接着させることができ、その構造は、図2に示された通りである。
【0024】
図2を参照すると、第1仮ボンディング層104を使用して、イメージセンサウェハ141aのような第1ウェハを第1キャリアウェハ102に接着またはボンディングさせるとこができる。
【0025】
イメージセンサウェハ141aは、CMOSイメージセンサ(CIS)ウェハまたは電荷結合素子(CCD)のイメージセンサ(CIS)を含むCISウェハであることができる。イメージセンサウェハ141aは、任意の可能なカメラモジュールまたは既に製造された集積回路(ICs)を含むことができる。前記イメージセンサウェハ141aは、第1キャリアウェハとボンディングすることができる。従って、第1ウェハ120wは、一層または多層の回路及び/又は形成された電子機能素子を含むことができる。例えば、第1ウェハ120sは、導線、バイヤー(via)、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、レジスタ、インダクタ、及び/又は他の電子素子を含むことができる。
【0026】
例えば、イメージセンサウェハ141aは、正面143のような第2表面を含むことができる。イメージセンサウェハ141aは、複数のイメージセンサチップを含むことができる。イメージセンサチップの正面は、感光領域及びパッド領域を備えることができる。前記パッド領域は、例えば、複数の接続パッドを含むことができ、その接続パッドは、少なくとも部分的に感光領域を囲む。接続パッドの製造材料は、銅、金、銅-ニッケル合金、銅-銀合金、銅-金合金、はんだ、錫-銀またはこれらの組み合わせを含むことができる。
【0027】
ボンディング後のイメージセンサウェハ141aの正面143は、第1キャリアウェハ102に向かうことにより、イメージセンサウェハ141aの第1表面(例えば、背面)を露出させることができる。
【0028】
異なる方法によって、イメージセンサウェハ141aを第1キャリアウェハ102に接着させることができる。使用される方法は、必要なボンディングメカニズムによって決定される。例えば、イメージセンサウェハ141aは、仮ボンディング層104に圧力を加えることにより、放熱層のような第1仮ボンディング層104に適用され、またこれによってボンディングされ、例えば、圧力の方向は、第1キャリアウェハ102からイメージセンサウェハ141aに向かう上向きであるか、またはイメージセンサウェハ141aから第1キャリアウェハ102に向かう下向きであるか、またはそれらの組み合わせであることができる。
【0029】
一例示的な実施例において、イメージセンサウェハ141aは、第1キャリアウェハ102の第1仮ボンディング層104に接着される。例えば、イメージセンサウェハ141aは、位置合わせされた後、第1キャリアウェハ102の第1仮ボンディング層104に接着されることができる。前記位置合わせの方法は、ノッチ(notch)合わせを使用することができ、その精度は、50μm乃至約100μmに至る。ウェハボンディング過程において、室温で、第1キャリアウェハ102を約1E-5mBar乃至約100mBarの真空に3分間乃至約10分間放置することができる。イメージセンサウェハ141aと第1キャリアウェハ102がボンディングする場合、これに加わる圧力は、約1500N乃至約7000Nである。
【0030】
ある実施例において、第1仮ボンディング層104は、省略されることができる(図示せず)。例えば、静電ボンディング工程のような他のボンディング工程を利用することができ、いずれかのボンディング層を使用しない条件下で、イメージセンサウェハ141aを第1キャリアウェハ102と仮接着させる。
【0031】
一例示的な静電ボンディング工程において、第1キャリアウェハは、電源の陽極に接続されることができ、イメージセンサウェハは、電源の陰極に接続されることができ、その後、電圧が印加されることができる。この過程において、イメージセンサウェハ/第1キャリアウェハに加熱することができる。電圧が印加される場合、1つの空乏層は、第1キャリアウェハ(例えばシリコンウェハ)に隣接するイメージセンサウェハの表面に形成されることができる。第1キャリアウェハとイメージセンサウェハとの間に生成された巨大な静電引力は、これらを緊密に接触させて、ボンディングに有利である。
【0032】
また図12のS1206を参照すると、第1キャリアウェハにボンディングされたイメージセンサウェハは、さらに薄化されて、薄化イメージセンサウェハを提供することができ、その構造は、図3に示されたようである。
【0033】
薄化イメージセンサウェハ141bは、第1キャリアウェハ102に形成されることができる。その工程は、イメージセンサウェハ141aの背面を薄化し、イメージセンサウェハ141aの正面を第1キャリアウェハ102にボンディングすることである。
【0034】
任意の適用される薄化工程を利用してイメージセンサウェハ141aを薄化することができる。例えば、研磨工程または化学機械研磨工程(CMP)を使用してイメージセンサウェハ141aの厚さを減少させて、薄化イメージセンサウェハ141bを形成することができる。例えば、薄化イメージセンサウェハ141bの厚さは約80μm乃至約200μmの範囲に至ることができる。
【0035】
薄化イメージセンサウェハ141bを分割して複数のイメージセンサチップを形成することができる。
【0036】
また図12のS1208を参照すると、第2キャリアウェハと薄化イメージセンサウェハ141bを仮ボンディング接着させることができ、その例示的な構造は図4に示されたようである。
【0037】
図4に示されたように、この例において、第2仮ボンディング層106を使用して第2キャリアウェハ108と薄化イメージセンサウェハ141bとをボンディングさせることができる。各実施例において、第1仮ボンディング層104と同一または類似の材料及び工程を利用して第2仮ボンディング層106を形成することができる。
【0038】
各実施例において、静電ボンディング工程を利用して第2キャリアウェハを薄化イメージセンサウェハにボンディングさせる場合、第2仮ボンディング層106(図示せず)は、省略されることができる。
【0039】
いくつかの実施例において、第1仮ボンディング層104を使用して第1キャリアウェハ102と薄化イメージセンサウェハ141bをボンディングすることができる。同時に、いずれの仮ボンディング層を使用せずに、静電ボンディング工程を利用して第2キャリアウェハ108と薄化イメージセンサウェハ141bを接着させることもできる。他の実施例において、いずれの仮ボンディング層を使用せずに、静電ボンディング工程を利用して薄化イメージセンサウェハ141bと第1キャリアウェハ102を接着させることができる。同時に、第2仮ボンディング層106を使用して第2キャリアウェハ108と薄化イメージセンサウェハ141bをボンディングさせることができる。また他のある実施例において、いずれの仮ボンディング層を使用せずに、薄化イメージセンサウェハ141bと第1キャリアウェハ102を静電ボンディングさせることができる。同時に、いずれの仮ボンディング層を使用せずに、第2キャリアウェハ108と薄化イメージセンサウェハ141bを静電ボンディングさせることもできる。
【0040】
従って、薄化イメージセンサウェハ141bの正面は、第1キャリアウェハ102と仮ボンディングされることができ、同時に、その背面は、第2キャリアウェハ108に仮ボンディングされることができる。
【0041】
図12のS1210を参照すると、第1キャリアウェハを除去して薄化イメージセンサウェハの正面を露出させることができる。薄化イメージセンサウェハの背面は、第2キャリアウェハに接着される。
【0042】
図5に示されたように、第1キャリアウェハ102は、薄化イメージセンサウェハ141bから除去され、第2キャリアウェハ108の薄化イメージセンサウェハ141bは、残されることができる。
【0043】
例えば、使用される材料に基づいて、第1仮ボンディング層104を加熱して第1キャリアウェハ102を薄化イメージセンサウェハ141bから分離することができる。一実施例において、第1仮ボンディング層の分離条件として、加熱温度は、約150℃乃至約250℃であり、加熱時間は、約1分間乃至約10分間である。
【0044】
他の実施例において、第1仮ボンディング層は省略される。静電ボンディング工程を利用して薄化イメージセンサウェハと第1キャリアウェハを接着させる。透明フィルタと第1キャリアウェハとの間に印加された電圧が除去されると、薄化イメージセンサウェハから第1キャリアウェハを分離することができる。
【0045】
図12のS1212を参照すると、薄化イメージセンサウェハにパターン化ボンディング層または透明ボンディング層を含む永久ボンディング層を形成することができる。
【0046】
ある実施例において、図6に示されたように、永久ボンディング層は、パターン化ボンディング層であることができる。他の実施例において、図13に示されたように、永久ボンディング層は、透明ボンディング層であることができる。任意の適用されるボンディング層は、ウェハとウェハ、またはチップとウェハ、及び/又はウェハとカラスをボンディングさせることができ、従って本発明各実施例によりパッケージ構造を形成することができる。
【0047】
図6に示されたように、薄化イメージセンサウェハ141bにパターン化ボンディング層を形成することができる。パターン化ボンディング層は、薄化イメージセンサウェハ141bの複数のボンディング層パターン1304を含む。
【0048】
複数のボンディング層パターン1304は、薄化イメージセンサウェハ141bの上に位置することができ、それぞれのボンディング層パターン1304は、その中の1つのイメージセンサチップの上部に位置され、前記イメージセンサチップは、後で薄化イメージセンサウェハ141bから分離されることができる。例えば、複数のボンディング層パターン1304は、予め決定された距離を置いてお互い離隔されることができる。それぞれのイメージセンサチップをパッケージングすることができるように、予め決定された距離は十分に大きい。
【0049】
ある実施例において、数十、数百、またはそれ以上のボンディング層パターン1304を薄化イメージセンサウェハ141bに接着させた。そのボンディング層パターン1304の数は、後で形成されるイメージセンサチップのサイズ、キャリアウェハのサイズ、及び具体的な応用により決定される。
【0050】
例えば、薄化イメージセンサウェハ141bの上のボンディング層パターン1304は、堰の形状、または任意の適用される形状を備えることができる。ボンディング層パターン1304を位置決め及び整列して、イメージセンサウェハ中の対応されるイメージセンサチップ感光領域の表面領域を少なくとも囲むか、閉鎖することができる。ボンディング層パターン1304は、所定の幅を有することができる。例えば、後の透明フィルタチップとイメージセンサチップのボンディング工程に十分な支持作用及び安定性を提供するために、その幅は、50μmより大きい。
【0051】
パターン化ボンディング層は、ボンディング層パターン1304を含み、一層構造であることができ、多層構造であることもできる。パターン化ボンディング層は、所定の厚さを有することができる。イメージセンサウェハ141bの表面に基づいて、パターン化ボンディング層の厚さは、約20μm乃至約600μmの範囲、または約20μm乃至約60μmの範囲のような約20μm乃至約1000μmの範囲であることができる。
【0052】
パターン化ボンディング層は、多層構造であることができる。当該多層構造は、多層ポリマー層及びポリマー層の間に挟まれた感光層を有することができる。ここで、ポリマー層は、ポリエチレンテレフタレート(PET)層またはポリエステルポリマー層(PE)、または任意の適用されるポリマー層であることができる。感光層は、感光材料の合成モノマー、光重合開始剤、ポリマー接着剤、及び添加剤(例えば、触媒、及び染料)を含むことができる。合成モノマーは、パターン化ボンディング層の組成成分の一つである。
【0053】
ある実施例において、フォトリソグラフィ工程を利用してパターン化ボンディング層を形成することができる。例えば、パターン化ボンディング層は、パターン化ドライフィルムであることができる。パターン化ドライフィルムの製造過程は、薄化イメージセンサウェハの上にドライフィルムを形成し、フォトリソグラフィ工程を利用してドライフィルムをパターン化して、パターン化ドライフィルムを形成することを含む。
【0054】
一例示的なフォトリソグラフィ工程において、約50Pa乃至約500Paの真空及び約80℃乃至約130℃の温度の条件で、1つのドライフィルムを薄化イメージセンサウェハ141b上にコーディングする。約110℃乃至約150℃の温度で、ドライフィルムを約80秒乃至約200秒間、予備焼成(pre-bake)する。その後、ドライフィルムは、約800mJ/cm2乃至約1500mJ/cm2のエネルギー密度の放射エネルギーである露出工程を経る。
【0055】
露出過程後、パターン化ドライフィルムを約110℃乃至約150℃の温度及び約80秒乃至約200秒の時間の条件で、さらに焼成させる。その後、前記パターン化ドライフィルムは、現像工程を経るが、その条件は、イソプロパノール溶液で約100秒乃至約300秒間進行するか、またはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)溶液で約60秒乃至約200秒間進行することである。最後に、IPAすすぎ過程を経る。
【0056】
他の実施例において、図6に示されたように、スクリーン印刷工程を利用してパターン化ボンディング層1304を形成することができる。任意の適用される材料はすべて、スクリーン印刷工程によってパターン化ボンディング層を形成することができる。前記適用される材料の例としては、構造接着剤、UV両面ボンディング層、透明接着剤、またはこれらの組み合わせである。構造接着剤は、2成分型軟性エポキシ樹脂接着剤のようなエポキシ系接着剤であることができる。他の適用される材料も使用されることができ、上記の材料に限定されない。
【0057】
各実施例において、図6に示されたように、UV両面ボンディング層がパターン化ボンディング層として、イメージセンサウェハ141bと透明フィルタチップをボンディングさせる場合、UV硬化プリカーサは、イメージセンサウェハ141bの上にコーディングされた後、パターン化されることができる。
【0058】
UV硬化プリカーサのパターン化過程は、UV放射及び/又は加熱を含む任意の工程を利用することができないことに留意すべきである。例えば、フォトリソグラフィ工程を通じて、UV硬化プリカーサをパターン化することができない。逆に、スクリーン印刷工程又はUV放射及び/又は加熱を含まない任意の工程を利用して、イメージセンサウェハ141b上のUV硬化プリカーサをパターン化することができる。
【0059】
一実施例において、図6に示されたように、UV硬化プリカーサは、パターン化ボンディング層1304と同一または類似のパターンを備えることができる。透明フィルタチップの接着が完了した後、パターン化されたUV硬化プリカーサを硬化反応させる。硬化反応は、イメージセンサウェハ141bと、接着された透明フィルタチップとの間に永久ボンディング層(図7に示されたように)を形成する。使用されたUV硬化プリカーサ材料に基づいて、一定の波長を有するUV放射を利用してUV硬化ボンディング層を形成する。
【0060】
静電ボンディング工程を利用して第2キャリアウェハ108と薄化イメージセンサウェハ141bをボンディングする場合、適切なスクリーン印刷工程を利用してパターン化ボンディング層を形成して、永久ボンディング層(例えば、対照的に、フォトリソグラフィ工程は、薄化イメージセンサウェハと第2キャリアウェハとの間の静電ボンディングに影響を与えることができる)とすることができる。
【0061】
または、永久ボンディング層は、透明ボンディング層であることができる。例えば、図13を参照すると、透明ボンディング層1306を薄化イメージセンサウェハ141bに印加することができ、具体的に、薄化イメージセンサウェハ141bの正面に印加する。透明ボンディング層1306は、両面接着剤層であることができ、イメージセンサを受け入れてイメージセンサと対応される透明フィルタをボンディングさせる。
【0062】
図12のS1214を参照すると、薄化イメージセンサウェハ上の永久ボンディング層を介して、複数の透明フィルタチップと前記イメージセンサウェハをボンディングさせることができる。
【0063】
図7A~7B及び図14は、その例示的な構造を示す。図7Aは、図7BのA-A´線に沿った断面を示す。図7Bは、図7Aの平面図である。
【0064】
図7A~7Bに示された永久ボンディング層または図1に示された薄化イメージセンサウェハ141b上の永久ボンディング層1306を介して、複数の透明フィルタチップ120と薄化イメージセンサウェハ141bをボンディングさせることができる。
【0065】
透明フィルタチップ120は、非常に透明な光学カラスウェハであることができる。例えば、第1ウェハ120wは、赤外線フィルタ特性を有する赤外線(IR)ガラスウェハであることができる。
【0066】
図7A~7Bを参照すると、透明フィルタチップ120をボンディング層パターン1304上の対応する位置に装着する。ボンディング層パターン1304は、1304m及び1304nの2つの交差される材料パターンによって定義されることができる。ボンディング層パターン1304mのパターンはお互い平行になることができる。ボンディング層パターン1304nのパターンもお互い平行になることができる。しかし、ボンディング層パターン1304mのパターンとボンディング層パターン1304nのパターンは、お互い平行でなくてもよい。例えば、ボンディング層パターン1304mの複数のパターンを第1方向に平行するように装着することができる。ボンディング層パターン1304nの複数のパターンを第2方向に平行するように装着することができる。ボンディング層パターン1304がお互い交差され、且つ隣接するボンディング層パターン1304m/1304nによって形成されるように、第1方向と第2方向は、お互いに平行しなくでもよい。ボンディング層パターン1304は、薄化イメージセンサウェハ141b上の1つの表面領域を囲むことができる。透明フィルタチップ120は、少なくともボンディング層パターン1304の閉鎖領域をカバーして、パッケージ構造を形成することができる。前記閉鎖領域は、対応するイメージセンサチップの感光領域と整列される。
【0067】
ピックアンドプレース(pick and place)工程または任意の適用される工程を利用して、透明フィルタチップ120をボンディング層パターン1304に接着させることができる。例えば、ペクエンプレイスマシン(pick-and-place machine)で透明フィルタチップ120をボンディング層パターン1304上の所定の位置に取り付けることができる。ピックアンドプレース過程において、圧力を印加することができる。例えば、圧力の方向は、第2キャリアウェハ108から透明フィルタチップ120に向かう上向きであるか、または透明フィルタチップ120から第2キャリアウェハ108に向かう下向きであるか、またはそれらの組み合わせであることができる。
【0068】
一実施例において、約130℃乃至約170℃の温度及び、例えば、約0.5分間乃至約5分間のような約0.1分間乃至約5分間の時間の条件下で、透明フィルタチップ120をボンディング層パターン1304と整列させて接着させることができる。前記ボンディング層パターン1304は、ドライフィルムパターンであることができる。その後、約160℃乃至約200℃の温度下で、前記透明フィルタチップ120とボンディング層パターン1304を約0.5時間乃至約3時間焼成する。
【0069】
または、図13~14を参照すると、薄化イメージセンサウェハ141b上の透明ボンディング層1306を介して、透明フィルタチップ120と薄化イメージセンサウェハ141bをボンディングさせることができる。また、イメージセンサウェハ141bと透明フィルタチップ120との間隔は、透明ボンディング層1306の厚さより小さいかまたは同じであることができる。
【0070】
また図12のS1216を参照すると、第2キャリアウェハを除去して薄化イメージセンサウェハを露出させることができる。ある実施例において、露出された薄化イメージセンサウェハを支持素子に装着することができる。図8は、その構造を示す。
【0071】
図8に示されたように、第2キャリアウェハ108と第2仮ボンディング層106を同時に薄化イメージセンサウェハ141bから除去してイメージセンサウェハ141bを露出させることができる。例えば、使用された材料に基づいて、第2仮ボンディング層106を加熱して第2キャリアウェハ108が放出されて薄化イメージセンサウェハ141bからディボンディング(de-bonding)されるようにする。一実施例において、ディボンディングの反応条件は、温度は、約150℃乃至約250℃であり、加熱時間は、約1分間乃至約10分間である。
【0072】
他の例において、任意の第2仮ボンディング層を使用していない条件下で、静電ボンディング工程を利用して薄化イメージセンサウェハ141bと第2キャリアウェハとのボンディングを実現する。透明フィルタと第1キャリアウェハとの間の電圧は除去された後、第2キャリアウェハは、薄化イメージセンサウェハから分離される。
【0073】
露出された薄化イメージセンサウェハ141bは、例えば、室温で、支持素子160にボンディングされた粘着テープ107を使用して支持素子160に装着されることができる。なお、粘着テープ107を介して、フレーム109を支持素子160に装着することができる。フレーム109の少なくとも一部は、支持素子160に装着される。フレーム109は、支持素子160を囲むリング状であることができる。
【0074】
様々な実施例において、支持素子160上の粘着テープ107と第1仮ボンディング層104/第2仮ボンディング層106は、同一であることができ、異なることもできる。任意の同等の性能を持つ適用される粘着テープすべてを使用することができる。
【0075】
図12のS1218を参照すると、支持素子上の薄化イメージセンサウェハは、複数のイメージセンサチップに分割されることができる。
【0076】
図9A~9Bに示されたように、支持素子160上に位置される薄化イメージセンサウェハ141bは、複数のイメージセンサチップ140に分割されることができる。選択的に、機械的切断またはレーザ切断によって薄化イメージセンサウェハ141bを分割することができる。従って、複数のパッケージ構造234に支持素子160が形成されて、移送、運送及び保存を容易にし、及び/又は他の用途のためにパッケージ構造234に対して追加的に組み立てる。
【0077】
例えば、パッケージ構造234は、透明フィルタチップ120を含むことができ、前記透明フィルタチップ120は、中間のパターン化ボンディング層1304を介してイメージセンサチップ140とボンディングされる(その透明フィルタチップ120は、正面に位置される)。図10に示されたように、透明フィルタチップ120、イメージセンサチップ140、及びパターン化ボンディング層1304は、共同にキャビティ24を形成する。
【0078】
イメージセンサチップ140の前面に、感光領域144及びパッド領域が備えられる。そのパッド領域は、イメージセンサチップ140と関連する外部回路を接続するための複数の接続パッド146を備える。パッケージ構造のイメージセンサチップ140の感光領域144は、キャビティ24内に露出され、またその内面で透明フィルタチップ120に対向することができる。従って、イメージセンサチップ140の感光領域144は、周辺環境の影響から保護されることができる。例えば、感光領域144は、パッケージング工程の初期過程からダスト粒子の汚染を受けないことができる。
【0079】
ある実施例において、図10に示されたように、イメージセンサチップ140に形成された複数の接続パッド146cの位置が後続の透明フィルタチップ120とボンディングされる場合、透明フィルタチップ120の表面と位置合わせされて、少なくとも一部が重なる。例えば、少なくとも複数の接続パッド146cの一部がイメージセンサ140と透明フィルタチップ120との間に位置される。従って、複数の接続パッド146cは、少なくとも部分的にイメージセンサチップ140と透明フィルタチップ120との間の中間のボンディング領域内に介在されることができる。
【0080】
他の実施例において(図示せず)、接続パッドをイメージセンサチップのエッジ領域であると同時に、透明フィルタチップ120のボンディング領域外に形成することができる。例えば、形成された接続パッドは、透明フィルタチップとイメージセンサチップのボンディング領域を少なくとも部分的に囲む。選択的に、パッケージ構造234は、イメージセンサチップを保護し、全体構造を形成するためのアンダーフィル層(underfill layer)(図示せず)を含むことができる。
【0081】
さらに、図10に示されたように、パッケージ構造234において、マイクロレンズ148は、イメージセンサチップ140のキャビティ内の感光領域に装着されることができる。マイクロレンズ148が占める面積は、透明フィルタチップ120がキャビティ内に露出された表面の面積より小さい。
【0082】
図15に示されたように、薄化イメージセンサウェハ141bを複数のイメージセンサチップ140に分割した後(イメージセンサウェハ141bを分割すると同時に、透明ボンディング層も分割する)、支持素子160に複数のパッケージ構造264を形成することができる。例えば、図16に示されたように、パッケージ構造264は、透明フィルタチップ120、イメージセンサチップ140、及びこれらをボンディングさせる透明ボンディング層1306を含むことができる。パッケージ構造264において、イメージセンサチップ140と透明フィルタチップ120との間隔は、透明ボンディング層1306の厚さと同じであることができる。この例において、形成されたパッケージ構造は、キャビティを含まない。
【0083】
イメージセンサチップ140の正面に感光領域144とパッド領域が備えられることができる。パッド領域に、複数の接続パッド146が備えられる。接続パッド146は、イメージセンサチップ140と外部回路を接続させることができる。
【0084】
一実施例において、イメージセンサチップ140の正面は下向きとなって、許容される精度の範囲内で、感光領域144が透明フィルタチップ120の対応される領域に位置合わせされるようにする。イメージセンサチップ140の感光領域144の内面は、透明フィルタチップ120に向かう。従って、イメージセンサチップ140の感光領域144は、保護されて周辺環境の影響を受けないことができる。例えば、本発明のパッケージ構造の製造過程の初期過程で、イメージセンサチップ140の感光領域144を保護して、ダスト粒子の汚染を受けないことができる。
【0085】
図16に示されたように、ある実施例において、複数の接続パッドは、イメージセンサチップに形成されることができ、その形成された位置は、後続的にボンディングされた透明フィルタチップ120に少なくとも部分的に重なる。例えば、少なくとも複数の接続パッドの一部が、イメージセンサチップ140と透明フィルタチップ120との間に介在される。
【0086】
他の実施例において(図示せず)、接続パッドをイメージセンサチップのエッジ領域であると同時に、透明フィルタチップ120のボンディング領域外に形成することができる。例えば、形成された接続パッドは、透明フィルタチップとイメージセンサチップのボンディング領域を少なくとも部分的に囲む。選択的に、パッケージ構造234は、イメージセンサチップを保護し、全体構造を形成するためのアンダーフィル層(図示せず)を含むことができる。
【0087】
さらに、図16に示されたように、パッケージ構造264において、マイクロレンズ148は、イメージセンサチップ140の感光領域に装着されることができる。マイクロレンズ148は、透明ボンディング層1306にボンディングされ、また透明フィルタチップ120に向かう。従って、マイクロレンズ148は、保護されて周辺環境の汚染を受けないことができる。
【0088】
図11及び図17は、例示的なイメージセンサモジュールの分解図を示す。分解図は、各実施例に係るパッケージ構造を含む。前記パッケージ構造は、チップサイズパッケージング(CSP)を含む。図4A~9B、図10、及び図15~16は、各実施例におけるパッケージ構造を示す。
【0089】
例えば、パッケージ構造234/パッケージ構造264をPCB180の接続層170に装着することができる。
【0090】
パッケージ構造において、接続パッドは、透明フィルタチップとイメージセンサチップのボンディング領域内に形成されて、ボンディング線190と接続されることができる。ボンディング線190は、接続層170を介して、パッケージ構造のイメージセンサチップ140とPCB180との回路接続を提供することができる。選択的に、ボンディング線190は、一層の保護材料または金型によってカバーされることができる(図示せず)。
【0091】
図11及び図17におけるイメージセンサモジュールは、レンズアセンブリをさらに含むことができる。前記レンズアセンブリは、レンズ212、レンズバレル214、及び/又は支持要素216を含む。レンズバレル214は、レンズ212の焦点距離を調節できるように設定される。
【0092】
支持要素216は、接続層170(及び/又はプリント回路基板(PCB)180)に装着されることができる。支持要素216は、パッケージ構造の上部に位置され、接続層170上のパッケージ構造を囲む。支持要素216は、レンズバレル214と接続層170(及び/又はプリント回路基板(PCB)180)との間に装着されることができる。本発明で開示されたパッケージ構造において、支持要素216は、レンズバレル214を機械的に支持することができる。
【0093】
従来のガラスチップを支持するホルダーとは異なり、支持要素216は、任意のチップも把持しないため、更に簡単な構造と減少されたサイズを有することができる。例えば、イメージセンサモジュールにおいて、レンズアセンブリの支持要素216は、さらに単純化された後、前記支持部材の高さは、0.4mmまたは0.4mmより小さいほど減少されることができる。支持要素216は、例えば、プラスチック、ゴム、セラミック、及び他の適用される材料で製造されることができる。
【0094】
従って、まず、透明フィルタとイメージセンサをボンディングする製造方法は、パッケージ構造がチップのサイズを有するようにすることができる。パッケージ構造において、イメージセンサの感光領域の内面は、透明フィルタに対向するため、後続の製造過程において、感光領域保護されて周辺環境の汚染を受けないことができる。従って、パッケージ構造の生産量が向上する。
【0095】
本発明に開示されたモジュール及び製造方法において、イメージセンサモジュールのレンズアセンブリの支持要素は、簡略化された支持部材を使用することができる。これは、まず、複数のチップを一体にボンディングして、パッケージ構造を形成するため、支持部材によって任意のチップを把持する必要がない。
【0096】
各実施例は、携帯電話、携帯情報端末、及びノートパソコンなどの様々な移動端末をさらに含む。これらの実施例には、本発明で簡略化された構造と縮小されたサイズを有するイメージセンサモジュールが含まれる。
【0097】
本発明の開示は、単に例示的なものである。他の応用、利点、変更、修正、または本発明に開示された実施例と均等な部分は、当業者にとって自明なことであるため、すべて本発明の保護範囲内に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17