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特許7072364砥石車によって工作物の内側プロフィルを研磨するための研磨アーム
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  • 特許-砥石車によって工作物の内側プロフィルを研磨するための研磨アーム 図1
  • 特許-砥石車によって工作物の内側プロフィルを研磨するための研磨アーム 図2
  • 特許-砥石車によって工作物の内側プロフィルを研磨するための研磨アーム 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-12
(45)【発行日】2022-05-20
(54)【発明の名称】砥石車によって工作物の内側プロフィルを研磨するための研磨アーム
(51)【国際特許分類】
   B23F 1/02 20060101AFI20220513BHJP
   B24B 19/02 20060101ALI20220513BHJP
   B24B 41/04 20060101ALI20220513BHJP
【FI】
B23F1/02
B24B19/02
B24B41/04
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2017198176
(22)【出願日】2017-10-12
(65)【公開番号】P2018065243
(43)【公開日】2018-04-26
【審査請求日】2020-07-06
(31)【優先権主張番号】10 2016 012 915.8
(32)【優先日】2016-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】515091795
【氏名又は名称】カップ ヴェルクゾイグマシーネン ゲー エム ベー ハー
【氏名又は名称原語表記】KAPP Werkzeugmaschinen GmbH
【住所又は居所原語表記】Callenberger Strasse 52 96450 Coburg Germany
(73)【特許権者】
【識別番号】513063062
【氏名又は名称】ニレス ヴェルクゾイグマシーネン ゲー エム ベー ハー
【氏名又は名称原語表記】NILES Werkzeugmaschinen GmbH
【住所又は居所原語表記】Nordring 20 12681 Berlin Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ブルーメ、ロナルド
【審査官】荻野 豪治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0237133(US,A1)
【文献】特開平03-098752(JP,A)
【文献】特開平01-274964(JP,A)
【文献】特開平09-287390(JP,A)
【文献】特開2005-096073(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0121779(US,A1)
【文献】特開昭55-058919(JP,A)
【文献】特開昭59-030658(JP,A)
【文献】特開昭50-115389(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23F 1/00 - 23/12
B24B 1/00 - 1/04
B24B 9/00 - 19/28
B24B 33/02
B24B 41/00 - 51/00
B23G 1/36 - 1/40
B23D 21/04
B23D 21/14
B25J 1/00 - 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
砥石車(2)によって工作物の内側プロフィルを研磨するための研磨アーム(1)であって、
前記研磨アーム(1)は、縦軸(L)を有する管状基体(3)を備え、前記砥石車(2)は軸端領域のうちの1つ(4)で支持され、前記砥石車(2)用の第1の駆動部(6)はこの他の軸端領域(5)に配置され、前記第1の駆動部(6)から前記砥石車(2)までの回転の伝達は、第1の伝達システム(7)によって行われ、
前記砥石車(2)は、前記第1の伝達システム(7)によって駆動される砥石軸(8)上に配置され、かつ回転軸(A)を中心に回転しており
前記砥石軸(8)は、前記縦軸(L)に垂直でありかつ前記回転軸(A)に垂直である軸(B)を中心に回転可能に前記基体(3)に配置されるキャリア本体(9)において支持され、前記回転軸(A)および前記軸(B)は交差する、研磨アームであって、
前記キャリア本体(9)は、第2の駆動部(11)によって第2の伝達システム(10)を介して前記基体(3)において回転可能であり、前記第2の伝達システム(10)は、前記基体(3)の前記2つの軸端領域(4、5)の間で作動する第2のベルト(19)または第2のチェーンを備えることを特徴とする、研磨アーム
【請求項2】
クランプ手段(12)が配置されることによって、前記キャリア本体(9)は相対位置において前記基体(3)でクランプ可能であることを特徴とする、請求項1に記載の研磨アーム。
【請求項3】
前記クランプ手段(12)は、油圧式拡げ心棒として設計されることを特徴とする、請求項に記載の研磨アーム。
【請求項4】
前記第1の伝達システム(7)は、前記基体(3)の2つの前記軸端領域(4、5)の間で作動する第1のベルト(13)または第1のチェーンを備えることを特徴とする、請求項1に記載の研磨アーム。
【請求項5】
前記第1のベルト(13)または前記第1のチェーンは、前記基体(3)の1つの軸端領域(4)において回転可能に支持される第1の歯車要素(14)、かさ歯車、または摩擦車を駆動し、前記第1の歯車要素(14)は、前記砥石軸(8)に直接または間接的に接続される第2の歯車要素(15)を駆動することを特徴とする、請求項に記載の研磨アーム。
【請求項6】
前記第2の歯車要素(15)は、さらなる対の歯車装置(17、18)を介して前記砥石軸(8)を駆動する中間シャフト(16)上に配置されることを特徴とする、請求項に記載の研磨アーム。
【請求項7】
2のベルト(19)は、歯付きベルトであることを特徴とする、請求項に記載の研磨アーム。
【請求項8】
前記第2のベルト(19)または前記第2のチェーンは、前記キャリア本体(9)に接続され、かつ、前記軸(B)を中心に該キャリア本体(9)を回転させることができることを特徴とする、請求項に記載の研磨アーム。
【請求項9】
前記基体(3)の1つの軸端領域(4)における2つのころ軸受(20、21)によって、前記キャリア本体(9)が支えられるようにすることを特徴とする、請求項に記載の研磨アーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、砥石車によって工作物の内側プロフィルを研磨するための研磨アームに関する。この研磨アームは、縦軸を有する管状基体を備え、ここで、砥石車は軸端領域のうちの1つで支持され、砥石車用の第1の駆動部はこの他の軸端領域に配置される。第1の駆動部から砥石車までの回転の伝達は、第1の伝達システムによって行われる。
【背景技術】
【0002】
一般的な種類の研磨アームは特許文献1から既知である。管状アームはここで、この軸端のうちの1つで駆動シャフトによって駆動され、この場合、ピニオンが駆動されることで歯付きベルトを駆動する。該アームの他の軸端では、歯付きベルトによって駆動されるピニオンも支えるさらなるシャフトが配置される。そして、砥石軸がこのシャフトを介して駆動される。それによって、砥石車が、はすば歯車の研磨の場合に必要である所望のねじれ角に調節できるような配置がなされる。
【0003】
他の解決策は、特許文献2、特許文献3、および特許文献4に開示されている。
【0004】
上記のねじれ角に対する調節については、かなり労力を要し、とりわけ、ある特定の角度範囲に限定されることは好ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】欧州特許第0416151号明細書
【文献】独国実用新案第202016004284号明細書
【文献】独国特許出願公開第102011103216号明細書
【文献】独国特許出願公開第102011118312号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、はすば歯車または同様のプロフィルの研磨のためのねじれ角で、とりわけ容易に調節可能とする一般的な研磨アームを提案することである。さらに、本発明の特殊な態様は、ねじれ角が限定されないものとする、すなわち、任意の角度で調節できることを可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によるこの目的の解決策は、砥石車が、第1の伝達システムによって駆動される砥石軸上に配置され、かつ回転軸を中心に回転しており、砥石軸が、縦軸に垂直でありかつ回転軸に垂直である軸を中心に回転可能に基体に配置されるキャリア本体において支持され、回転軸および該軸は交差することを特徴とする。
【0008】
有利には、キャリア本体を含む砥石車を軸を中心に360度回転させることが可能である。
【0009】
好ましくは、キャリア本体が、第2の駆動部によって第2の伝達システムを介して基体において回転できるようにされる。
【0010】
さらなる実施形態によると、クランプ手段が配置可能であることによって、キャリア本体は相対位置において基体でクランプ可能である。クランプ手段の好ましい設計として、油圧式拡げ心棒を設けることができる。
【0011】
第1の伝達システムは、好ましくは、基体の2つの軸端領域の間で(対応するプーリおよびピニオンそれぞれを介して)作動する第1のベルト、とりわけ第1の歯付きベルト、または第1のチェーンを備える。それによって、第1のベルトまたは第1のチェーンは、好ましくは、基体の1つの軸端領域において回転可能に支持される第1の歯車要素、とりわけ、冠歯車、かさ歯車、または摩擦車を駆動し、第1の歯車要素は、砥石軸に直接または間接的に接続される第2の歯車要素、とりわけピニオンを駆動する。第2の歯車要素は、さらなる実施形態に従って、さらなる対の歯車装置を介して砥石軸を駆動する中間シャフト上に配置される。
【0012】
また、第2の伝達システムは、好ましくは、基体の2つの軸端領域の間で(対応するプーリおよびピニオンそれぞれを介して)作動する第2のベルト、とりわけ第2の歯付きベルト、または第2のチェーンを備える。それによって、好ましくは、第2のベルトまたは第2のチェーンが、キャリア本体に接続され、かつ、軸を中心にキャリア本体を回転させることができるようにし、砥石軸はキャリア本体において支持される。好ましくは、基体の1つの軸端領域における2つのころ軸受によって、キャリア本体が支えられるようにする。
【0013】
第1の歯車要素として述べられるように、冠歯車、および円錐状歯部を有するかさ歯車が採用され、それによって、ピニオンである第2の歯車要素が駆動されることが好ましい。しかしながら、ここで、駆動されたプーリの砥石軸への(直接的または間接的な)回転運動の伝達のために、一組の摩擦車の使用も可能である。
【0014】
種々の構成要素、とりわけ砥石車のサイズは、研磨されなければならない歯車装置が困難なく研磨できるように選択される。小径の砥石車が選択される場合、該当する場合、小さなピッチ円径で内歯部も研磨することができる。そのため、内歯部の小さな歯先円径の研磨が可能である。
【0015】
有益には、提案された研磨アームによって、砥石車を際限なく枢動可能なままにすること、すなわち、ねじれ角に対して、任意の歯部および同様のプロフィルが研磨可能であるように、全角度範囲(360度)を旋回することが可能である。
【0016】
そのため、350mmまでの投入の深さは、任意のねじれ角で困難なく実現可能である。
【0017】
研磨アームの長さ(例えば350mm)は、当然ながら、状況に適応させることができる。
【0018】
短いアームが通常は好ましい剛性設計について、アームはまた、他の工作物に対してより長く設計可能であり、それぞれのケースでは、適正な研磨技術が適用される。
【0019】
アームの横断面が大きいほど、屈曲耐性のある剛性アーム設計を長くすることもできる。研磨アームの横断面は、曲げ剛性に影響を及ぼし、適応された技術で極端な長さおよび横断面比で好ましい影響が与えられ得る。
【0020】
搬送される研磨油の供給はまた際限なく(すなわち360度で)枢動可能であることで、潤滑油の供給は最適なやり方で可能である。
【0021】
有益には、測定システムは、全周囲(360度)にも搬送されるように、研磨アームに統合可能である。
【0022】
目直し可能な砥石車のみならず研磨材で被覆される鋼鉄基体の砥石車も使用可能である。砥石軸に対する砥石車の精確なクランプのために、好ましくは、油圧式拡げ心棒が使用される。前板の変更によって、または、拡げ心棒の迅速な分解および組み付けによって、砥石車の迅速かつ安全な変更を行うことができる。
【0023】
高い位置の工作物は困難なく1つのクランプで研磨可能である。また、クラスタクランプ(cluster clamping)の研磨が可能である。
【0024】
提案された概念はまた、砥石車のサイズの実現された変断面に対して互換性のある保持板(前板)を使用することによってモジュール式に設計可能である。
【0025】
そのため、任意のねじれ角による内歯部および外歯部は、提案された研磨アームによって研磨可能である。(内部および外部)溝およびねじ山も、また、肩、平面、および自由造形面でもある特殊なプロフィルを有する(内部および外部に配置された)軸受座で研磨可能である。
【0026】
有益には、これまで与えられていた砥石車の枢動角の制限はもはや現存しない。旋回軸に対して精確に砥石車を保持しかつ対応して設置することは、問題なく可能である、すなわち、砥石車の中心は厳密に旋回軸上にある。
【0027】
また、研磨結果の直接測定を行うことができる。360度角測定システムは旋回軸上に直接位置する。
【0028】
研磨油の供給は、研磨プロセスを支持する最適なやり方で設計可能である。これは、360度での研磨油の効果的な供給を可能にする、研磨油の同心送給によって行われる。
【0029】
砥石車が所望されるねじれ角で調節される時、その角度での砥石軸のクランプは、精確な研磨を行うことができるように生じさせることができる。好ましくは、それによって、油圧式拡げ心棒(油圧式エキスパンドリング)が採用される。
【0030】
よって、提案された研磨アームによって、研磨機における歯部および他のプロフィルの研磨に対する高い柔軟性での機能の拡張を生じさせることができる。
【0031】
砥石車の駆動力の伝達は、第1の歯車要素および第2の歯車要素によって(とりわけ、一組の冠歯車または一組のかさ歯車によって)生じさせることで、それぞれの動力の高度な伝達が可能になる。
【0032】
砥石車の駆動力の伝達のみならず、所望されるねじれ角に対して砥石車および砥石軸をそれぞれ枢動させるための回転運動の伝達について、とりわけ別個の1枚歯ベルト(および同様の要素それぞれ)が使用される。
【0033】
有益には、提案された研磨アームは、異なる種類の研磨機に対して、容易に調節し対応して適応させることが可能である。
【0034】
利点として、全荷重方向の設計の高い剛性、さらには良好な減衰特性がある。
【0035】
図面において、本発明の実施形態が示される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】研磨させなければならない工作物と共に、本発明による研磨アームの第1の実施形態を示す側面図である。
図2】研磨アームの第2の実施形態を示す前面図である。
図3】研磨アームの下軸端の高さにおける、図1および図2それぞれによる研磨アームの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
図1には、研磨アーム1が示され、この研磨アーム1によって、工作物28、すなわち、中空円筒状設計の工作物28の内周に配置される、工作物28の内歯はすば歯車装置が研磨される。研磨アーム1は、略管状に設計される基体3を有する。その(下)軸端領域4のうちの1つには、砥石車2が基体3に配置され、基体3の他の(上)軸端領域5には、砥石車2を駆動されるための第1の駆動部6が配置される。砥石車2を駆動させるために、駆動力を、第1の駆動部6から砥石車2に伝達する歯付きベルトが基体3の内側で作動していることは、図1では見ることができない。
【0038】
砥石車2は、工作物28のはすば歯車装置を研磨するために必要であるねじれ角に調節されなければならない。砥石車2の枢動は、基体3の縦軸Lに、および砥石車2の回転軸Aに垂直である軸Bを中心に生じる(図1では、回転軸Aは投影面に垂直である)。
【0039】
砥石車2を所望のまたは必要とされる枢動角に調節するために、基体3の(上)軸端領域5にまた配置される第2の駆動部11が設けられる。
【0040】
図1および図2を比較する時(図2には、縦軸Lを中心に90度で回転させた研磨アーム1が示されている)、第1の駆動部6による砥石車2の駆動は、基体3の(上)端領域5における構造に関して異なるように生じ得ることが分かる。図1に示されるように、研磨アーム1において駆動部6の直接的な配置を行うことができ、または、さらには、図2に示されるように、外側へずらされる駆動手段(歯付きベルト、中間シャフト)を介して駆動力が伝達される間接的な配置を行うことができる。どの解決策が選択されるかは、研磨アーム1が採用される研磨機における状況による。
【0041】
研磨アーム1の具体的な特有の設計は、図3による断面図から明らかとなるが、ここで、縦軸Lに垂直な切断面が、すなわち、砥石車2の高さで示され、砥石車2はここで、明瞭にするために0度の枢動角に調節される。
【0042】
研磨アーム1の(上)軸端領域5では、既に述べられているように、駆動部6および11によって駆動される2つの(図示されない)プーリが支持される。第1の歯付きベルト13は、基体3の軸端領域4の領域へと研磨アーム1の内側で下方に作動する。図3において、かさ歯車の形態の第1の歯車要素14と耐トルク性で接続される第1のベルトプーリ26を中心に作動する第1の歯付きベルト13が示される(ベルトプーリ26および歯車要素14は一体型として設計可能である)。かさ歯車14は、基体3の下軸端領域4において回転可能に支持され、かつ、ピニオンの形態の第2の歯車要素15を有するかさ歯車装置とかみ合う。ピニオン15は、キャリア本体9において回転可能に配置される中間シャフト16上で支持される(中間シャフト16は、現在は、ころ軸受が配置されるピンおよびボルトそれぞれとして設計され、これによって該ころ軸受が支持される)。基体3の下軸端領域4において軸Bを中心に支持されるキャリア本体9は、回転可能である。2つのころ軸受20および21はこれを目的とした役割を果たす。
【0043】
回転軸Aおよび軸Bが交差することは不可欠である。それによって、有益には、キャリア本体9を含む砥石車2の、軸Bを中心とした360度の回転が可能である。
【0044】
中間シャフト16上に、第2の対の歯車装置17および18が配置され(平歯車)、歯車装置18は、砥石車2を支える砥石軸8と耐トルク性で接続される。
【0045】
それゆえに、第1の歯付きベルト13が第1の駆動部6によって駆動される場合、第1の歯付きベルト13は、かさ歯車14を、ひいては、ピニオン15を介して中間シャフト16を回転させる。中間シャフト16は、その結果として、歯車装置17および18の対を介して、砥石軸8を、それゆえに砥石車2を駆動する。
【0046】
よって、第1の歯付きベルト13、かさ歯車14、ピニオン15、中間シャフト16、および歯車装置17、18の対は、第1の伝達システム7を形成し、これによって、第1の駆動部6の駆動力は、砥石軸8に、ひいては砥石車2に移される。
【0047】
この他に、第2の伝達システム10が存在し、これによって、回転運動は第2の駆動部11からキャリア本体9上に移されることが可能であり、そうすることで、砥石車2は、軸Bを中心に、所望のねじれ角に調節される。
【0048】
第2の伝達システム10は第2の歯付きベルト19を備え、この第2の歯付きベルト19は第2のベルトプーリ17を中心に作動し、ひいては、キャリア本体9を中心に作動する。それゆえに、第2の駆動部11が稼働される場合、第2のベルトプーリ27は第2の歯付きベルト19、ひいては、軸Bを中心にキャリア本体9を介して回転させられる。そうするために、全周囲(360度)に及ぶように、すなわち、砥石車2が軸Bを中心に完全に回転可能であるように、抑制装置は存在しない。
【0049】
所望のねじれ角が調節される場合、油圧式クランプ手段の形態のクランプ手段12は、キャリア本体9を、研磨アーム1の底部領域に対してクランプするために始動させることができる。
【0050】
砥石軸8上で砥石車2をクランプするために、油圧式拡げ心棒25が設けられる。
【0051】
調節されたねじれ角全てにおいて砥石車2に常に十分な研磨油を供給するために、研磨油分配部23へ案内する研磨油供給部22が設けられ、ここから、砥石車2には研磨油が供給される。
【0052】
研磨された歯部および研磨されたプロフィルそれぞれを測定するために役に立つ測定システム24についてはさらに述べられるべきである。
【0053】
上記の説明において、研磨工具は、砥石車2であるとして扱われた。当然ながら、一般に、本発明による研磨アームが研磨ウォームに関連して使用されることも可能である。
【符号の説明】
【0054】
1 研磨アーム
2 砥石車
3 基体
4 基体の軸端領域
5 基体の軸端領域
6 第1の駆動部
7 第1の伝達システム
8 砥石軸
9 キャリア本体
10 第2の伝達システム
11 第2の駆動部
12 クランプ手段
13 第1のベルト(歯付きベルト)/第1のチェーン
14 第1の歯車要素(冠歯車/かさ歯車/摩擦車)
15 第2の歯車要素(ピニオン)
16 中間シャフト
17、18 一対の歯車装置
19 第2のベルト(歯付きベルト)/第2のチェーン
20 ころ軸受
21 ころ軸受
22 研磨油供給部
23 研磨油分配部
24 測定システム
25 油圧式拡げ心棒
26 第1のベルトプーリ
27 第2のベルトプーリ
28 工作物
L 縦軸
A 回転軸
B 軸

図1
図2
図3