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特許7072476情報処理装置、販売支援システム、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-12
(45)【発行日】2022-05-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、販売支援システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20220513BHJP
【FI】
G06Q30/06 330
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2018174750
(22)【出願日】2018-09-19
(65)【公開番号】P2020046922
(43)【公開日】2020-03-26
【審査請求日】2020-03-13
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【弁理士】
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】石川 高志
(72)【発明者】
【氏名】浜出 光
(72)【発明者】
【氏名】佐野 孔宣
(72)【発明者】
【氏名】黒川 拓真
(72)【発明者】
【氏名】中村 晃
(72)【発明者】
【氏名】後藤 祐貴
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-157474(JP,A)
【文献】特開2015-014887(JP,A)
【文献】特開2013-025386(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0281029(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107845005(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クエリを取得する取得部と、
クエリとブランドと第1指標との組み合わせが複数対応付けられた第1対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応し且つ前記第1指標が第1閾値以上となるブランドを導出し、
クエリとカテゴリと第2指標との組み合わせが複数対応付けられた第2対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応し且つ前記第2指標が第2閾値以上となるカテゴリを導出し、
前記第2閾値以上となるカテゴリの数が予め設定された数に対して不足する場合、ブランドとカテゴリとが対応付けられた第3対応情報を参照し、前記導出したブランドに対応するカテゴリを、前記不足する分として追加し、
前記導出したブランド、前記導出したカテゴリ、および前記追加したカテゴリに基づいて、前記取得されたクエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出する導出部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
クエリを取得する取得部と、
クエリとブランドと第1指標との組み合わせが複数対応付けられた第1対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応し且つ前記第1指標が第1閾値以上となるブランドを導出し、
クエリとカテゴリと第2指標との組み合わせが複数対応付けられた第2対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応し且つ前記第2指標が第2閾値以上となるカテゴリを導出し、
前記第1閾値以上となるブランドの数が予め設定された数に対して不足する場合、ブランドとカテゴリとが対応付けられた第3対応情報を参照し、前記導出したカテゴリに対応するブランドを、前記不足する分として追加し、
前記導出したブランド、前記導出したカテゴリ、および前記追加したブランドに基づいて、前記取得されたクエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出する導出部と、
を備える情報処理装置。
【請求項3】
前記導出部により導出された情報に基づいて、紹介対象を決定する決定部を備える
請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記紹介対象は、商品またはサービス(以下、商品等)、前記商品等のブランド、および前記商品等のカテゴリのうち、少なくとも一以上の対象であり、
前記ブランドは、前記商品等のブランドであり、
前記カテゴリは、前記商品等のカテゴリである、
請求項1から3のうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
クエリを取得する取得部と、
クエリとブランドと第1指標との組み合わせが複数対応付けられた第1対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応するブランドおよび前記第1指標を導出し、
クエリとカテゴリと第2指標との組み合わせが複数対応付けられた第2対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応するカテゴリおよび前記第2指標を導出し、
前記第1対応情報に含まれるブランドと前記第2対応情報に含まれるカテゴリと第3指標との組み合わせが対応付けられた第3情報から、前記第1対応情報に含まれるブランドと前記第2対応情報に含まれるカテゴリとの組み合わせに対応付けられた第3指標を導出し、
ブランドが共通する前記第1指標および前記第3指標に基づく指標、およびカテゴリが共通する前記第2指標および前記第3指標に基づく指標を用いて、前記クエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出する導出部と、
を備える情報処理装置。
【請求項6】
請求項1から5のうちいずれか1項に記載の情報処理装置と、
前記情報処理装置により導出された前記紹介対象を決定するための情報に基づいて、前記紹介対象である商品またはサービス(以下、商品等)、前記商品等のブランド、および前記商品等のカテゴリのうち、少なくとも一つ以上の紹介対象を決定し、決定した紹介対象の情報をユーザに提供する販売支援装置と、
を備える販売支援システム。
【請求項7】
前記ブランドは、商品またはサービス(以下、商品等)のブランドであり、
前記カテゴリは、前記商品等のカテゴリであり、
ユーザが入力したクエリと、前記販売支援装置が前記クエリに応じて前記ユーザに提供した商品の情報に対するユーザの行動と、前記商品に対応付けられた前記商品のブランドとに基づいて、前記第1対応情報を生成し、
前記ユーザが入力したクエリと、前記販売支援装置が前記クエリに応じて前記ユーザに提供した商品の情報に対するユーザの行動と、前記商品に対応付けられた前記商品のカテゴリとに基づいて、前記第2対応情報を生成する、情報生成部を更に備える、
請求項6に記載の販売支援システム。
【請求項8】
コンピュータが、
クエリを取得し、
クエリとブランドと第1指標との組み合わせが複数対応付けられた第1対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応し且つ前記第1指標が第1閾値以上となるブランドを導出し、
クエリとカテゴリと第2指標との組み合わせが複数対応付けられた第2対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応し且つ前記第2指標が第2閾値以上となるカテゴリを導出し、
前記第2閾値以上となるカテゴリの数が予め設定された数に対して不足する場合、ブランドとカテゴリとが対応付けられた第3対応情報を参照し、前記導出したブランドに対応するカテゴリを、前記不足する分として追加し、
前記導出したブランド、前記導出したカテゴリ、および前記追加したカテゴリに基づいて、前記取得されたクエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出する、
情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータに、
クエリを取得させ、
クエリとブランドと第1指標との組み合わせが複数対応付けられた第1対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応し且つ前記第1指標が第1閾値以上となるブランドを導出させ、
クエリとカテゴリと第2指標との組み合わせが複数対応付けられた第2対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応し且つ前記第2指標が第2閾値以上となるカテゴリを導出させ、
前記第2閾値以上となるカテゴリの数が予め設定された数に対して不足する場合、ブランドとカテゴリとが対応付けられた第3対応情報を参照し、前記導出したブランドに対応するカテゴリを、前記不足する分として追加させ、
前記導出したブランド、前記導出したカテゴリ、および前記追加したカテゴリに基づいて、前記取得されたクエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出させる、
プログラム。
【請求項10】
コンピュータが、
クエリを取得し、
クエリとブランドと第1指標との組み合わせが複数対応付けられた第1対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応し且つ前記第1指標が第1閾値以上となるブランドを導出し、
クエリとカテゴリと第2指標との組み合わせが複数対応付けられた第2対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応し且つ前記第2指標が第2閾値以上となるカテゴリを導出し、
前記第1閾値以上となるブランドの数が予め設定された数に対して不足する場合、ブランドとカテゴリとが対応付けられた第3対応情報を参照し、前記導出したカテゴリに対応するブランドを、前記不足する分として追加し、
前記導出したブランド、前記導出したカテゴリ、および前記追加したブランドに基づいて、前記取得されたクエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出する、
情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
クエリを取得させ、
クエリとブランドと第1指標との組み合わせが複数対応付けられた第1対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応し且つ前記第1指標が第1閾値以上となるブランドを導出させ、
クエリとカテゴリと第2指標との組み合わせが複数対応付けられた第2対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応し且つ前記第2指標が第2閾値以上となるカテゴリを導出させ、
前記第1閾値以上となるブランドの数が予め設定された数に対して不足する場合、ブランドとカテゴリとが対応付けられた第3対応情報を参照し、前記導出したカテゴリに対応するブランドを、前記不足する分として追加させ、
前記導出したブランド、前記導出したカテゴリ、および前記追加したブランドに基づいて、前記取得されたクエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出させる、
プログラム。
【請求項12】
コンピュータが、
クエリを取得し、
クエリとブランドと第1指標との組み合わせが複数対応付けられた第1対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応するブランドおよび前記第1指標を導出し、
クエリとカテゴリと第2指標との組み合わせが複数対応付けられた第2対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応するカテゴリおよび前記第2指標を導出し、
前記第1対応情報に含まれるブランドと前記第2対応情報に含まれるカテゴリと第3指標との組み合わせが対応付けられた第3情報から、前記第1対応情報に含まれるブランドと前記第2対応情報に含まれるカテゴリとの組み合わせに対応付けられた第3指標を導出し、
ブランドが共通する前記第1指標および前記第3指標に基づく指標、およびカテゴリが共通する前記第2指標および前記第3指標に基づく指標を用いて、前記クエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出する、
情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータに、
クエリを取得させ、
クエリとブランドと第1指標との組み合わせが複数対応付けられた第1対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応するブランドおよび前記第1指標を導出させ、
クエリとカテゴリと第2指標との組み合わせが複数対応付けられた第2対応情報を前記取得されたクエリを用いて検索し、前記取得されたクエリに対応するカテゴリおよび前記第2指標を導出させ、
前記第1対応情報に含まれるブランドと前記第2対応情報に含まれるカテゴリと第3指標との組み合わせが対応付けられた第3情報から、前記第1対応情報に含まれるブランドと前記第2対応情報に含まれるカテゴリとの組み合わせに対応付けられた第3指標を導出させ、
ブランドが共通する前記第1指標および前記第3指標に基づく指標、およびカテゴリが共通する前記第2指標および前記第3指標に基づく指標を用いて、前記クエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、販売支援システム、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ウエブサイトを訪問する訪問者のウエブサイトでの行動を示すセグメント情報を生成し、解析条件に合致するセグメント情報を用いて解析を行い、この解析結果を表示部に表示するセグメント解析装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-235572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の技術では、ユーザの意図に沿った情報を提供することができない場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、ユーザの意図に沿った情報を提供することができる情報処理装置、販売支援システム、情報処理方法、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、クエリを取得する取得部と、クエリに対して第1種別に分類される一以上の第1情報が対応付けられた第1対応情報と、クエリに対して第2種別に分類される一以上の第2情報が対応付けられた第2対応情報と、前記第1情報と前記第2情報とが互いに対応付けられた第3対応情報とのうち、2以上の対応情報を参照して、前記取得部に取得されたクエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出する導出部とを備える情報処理装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ユーザの意図に沿った情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】ショッピングシステム1の機能構成の一例を示す図である。
図2】クエリーブランド情報422の内容の一例を示す図である。
図3】クエリーカテゴリ情報424の一例を示す図である。
図4】ブランドーカテゴリ情報426の一例を示す図である。
図5】ショッピングシステム1により行われる処理の流れを示すシーケンス図である。
図6】絞込装置400により実行される処理の概要について説明するための図である。
図7】絞込装置400により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8図7のフローチャートのS110~S114の処理について説明するための図である。
図9】パターン(1)について説明するための図である。
図10】パターン(3)について説明するための図である。
図11】パターン(4)について説明するための図である。
図12】スペックが対応付けられたブランドーカテゴリ情報426Aの一例を示す図である。
図13】ショッピングサーバ100により提供される画像IM1の一例を示す図である。
図14】スコアを統合的に参照してブランドまたはカテゴリを絞り込む手法について説明するための図である。
図15】変形例のショッピングシステム1Aにより実行される処理の流れを示すシーケンス図である。
図16】情報生成装置500の機能構成の一例を示す図である。
図17】ユーザ行動情報512の内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明の情報処理装置、販売支援システム、情報処理方法、およびプログラムの実施形態について説明する。
【0010】
[概要]
情報処理装置は、一以上のプロセッサにより実現される。実施形態の情報処理装置は、クエリを取得し、クエリに対して第1種別に分類される一以上の第1情報が対応付けられた第1対応情報と、クエリに対して第2種別に分類される一以上の第2情報が対応付けられた第2対応情報と、第1情報と第2情報とが互いに対応付けられた第3対応情報とのうち、2以上の対応情報を参照して、取得したクエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出する。
【0011】
「紹介対象」は、例えば、商品またはサービス(以下、商品等)、商品等のブランド、商品等のカテゴリである。以下の説明では、紹介対象は、商品、商品のブランド、商品のカテゴリであるものとして説明する。「第1情報」は、例えば、商品等のブランドである。「第2情報」は、例えば、商品等のカテゴリである。「紹介対象を決定するための情報」とは、紹介対象そのものであってもよいし、紹介対象を決定するために用いられる指標やスコア、基準などであってもよい。また、クエリは、一つの単語であってもよいし、複数の単語がスペースを介して連続するセンテンスであってもよい。各実施形態では、複数の単語が検索窓に入力された場合、複数の単語を1つのクエリとして扱って処理を行うものとする。
【0012】
<第1実施形態>
図1は、ショッピングシステム(情報処理システム)1の機能構成の一例を示す図である。ショッピングシステム1は、例えば、一以上の端末装置10と、ショッピングサーバ100と、商品等DB格納サーバ200、検索装置300と、絞込装置400とを備える。これらの装置は、ネットワークNWを介して互いに通信する。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット、専用回線、無線基地局、プロバイダなどを含む。なお、これらの装置または装置に含まれる機能構成の一部または全部は、他の装置に含まれてもよい。
【0013】
[端末装置]
端末装置10は、ユーザによって使用される装置であり、例えば、スマートフォンなどの携帯電話、タブレット型コンピュータ、ノート型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータなどである。端末装置10では、ブラウザやアプリケーションプログラムなどのUA(User Agent)が起動し、以下の動作を行う。ユーザが、端末装置10を操作して、ショッピングサーバ100にアクセスして、クエリを入力すると、端末装置10が、入力したクエリに関連する商品やカテゴリ、ブランドを検索するようにショッピングサーバ100に依頼する。端末装置10は、ショッピングサーバ100において検索およびランキングが行われた結果である商品等の紹介ページを取得し、商品等の紹介ページに基づく画像を自装置の表示部に表示させる。そして、ユーザは、商品等の紹介ページに対して操作を行うことで、所望の商品の詳細や、商品のブランド、商品のカテゴリ等を閲覧したり、商品を購入する処理を行ったりすることができる。
【0014】
[ショッピングサーバ]
ショッピングサーバ100は、例えば、通信部102と、情報管理部104と、ウエブ管理部106と、検索依頼部108と、ランキング処理部(決定部)110と、提供部112と、記憶部120とを備える。情報管理部104、ウエブ管理部106、検索依頼部108、ランキング処理部110、および提供部112は、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアプロセッサが、記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、これらの機能部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。また、上記のプログラムは、予め記憶装置に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体に格納されており、記憶媒体がショッピングサーバ100のドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0015】
記憶部120は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、SDカード、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、レジスタ等によって実現される。また、記憶部120の一部または全部は、NAS(Network Attached Storage)や外部ストレージサーバ装置等であってもよい。
【0016】
記憶部120には、例えば、商品等DB122、ユーザ行動情報124が記憶されている。商品等DB122は、例えば、商品IDや、商品名、商品詳細、商品の価格、商品の評価、商品の画像、商品のカテゴリ、商品のブランド等が互いに対応付けられた情報である。商品等DB122は、商品等DB格納サーバ200により提供された情報である。
【0017】
ユーザ行動情報124は、ショッピングサーバ100がユーザに提供したウエブページにおけるユーザの行動である。ユーザの行動とは、ユーザがクリックした商品や、クリックした領域、購入した商品等の情報である。ユーザ行動情報124が用いられる処理については第3実施形態で説明する。
【0018】
通信部102は、ネットワークNWを介して、端末装置10と通信する。通信部102は、例えば、NIC(Network Interface Card)等の通信インターフェースを含む。
【0019】
情報管理部104は、端末装置10から取得した情報や、他の装置から取得した情報、ショッピングサーバ100の処理結果等を管理する。情報管理部104は、例えば、検索装置300の処理結果、および絞込装置400の処理結果を記憶部120に記憶させる。
【0020】
ウエブ管理部106は、端末装置10の依頼に応じてショッピングサーバ100が販売している商品の購入を受け付けたり、端末装置10から取得したユーザに関する情報を記憶部120の顧客管理情報(不図示)に登録したりする。また、ウエブ管理部106は、端末装置10の依頼に応じて、検索依頼部108、ランキング処理部110、および提供部112に所定の処理を実行させる。
【0021】
検索依頼部108は、ユーザがクエリを入力した場合、クエリに応じた商品の検索を検索装置300に依頼する。また、検索依頼部108は、ユーザがクエリを入力した場合、クエリに応じた商品のカテゴリまたはブランドの絞り込みを絞込装置400に依頼する。
【0022】
ランキング処理部110は、検索依頼部108の依頼に応じて、検索装置300が検索した検索結果、または絞込装置400により行われた絞り込み結果に基づいて、商品をランキングしたり、商品のカテゴリや商品のブランドをランキングしたりする。
【0023】
提供部112は、商品に関する情報(商品の画像や詳細説明等)をレンダリングして、商品の情報や商品の画像を含む提供用情報(例えばウエブページ)を生成する。また、提供部112は、商品のカテゴリの情報やブランドの情報をレンダリングして、提供用情報を生成する。提供用情報は、ユーザに提供するための情報であって、ランキング処理部110によりランキングされた商品の順序に基づいて、商品が並べられた一覧、またはランキング処理部110によりランキングされた商品のカテゴリやブランドの順序に基づいて、商品のカテゴリやブランドが並べられた一覧を含む情報である。
【0024】
[商品等DB格納サーバ]
商品等DB格納サーバ200は、例えば、CPUなどのハードウェアプロセッサが、記憶部220に記憶されたプログラムを実行することにより実現される処理部210と、HDDなどの情報を記憶する記憶部220とを備える。処理部210は、情報を検索したり、管理したりする。また、処理部210は、記憶部220に記憶された情報をショッピングサーバ100や、検索装置300、絞込装置400等に提供する。記憶部220は、例えば、商品等DB222を記憶する。商品等DB222は、商品等DB122と同等の情報である。
【0025】
[検索装置]
検索装置300は、例えば、通信部302と、検索部304と、記憶部310とを備える。通信部302は、ネットワークNWを介して、端末装置10、検索装置300、または絞込装置400と通信する。通信部302は、例えば、NIC等の通信インターフェースを含む。
【0026】
検索部304は、ショッピングサーバ100の依頼に応じて、商品等DB312から商品を検索する。検索は、例えば、商品の商品名(タイトル)と商品詳細のテキストと、クエリとの文字マッチングにより行われる。この際に、表記揺れや類義語を吸収するための辞書が用いられてもよい。
【0027】
[絞込装置]
絞込装置400は、例えば、通信部402と、情報管理部404と、情報処理部(導出部)406と、提供部408と、記憶部420とを備える。情報管理部404、情報処理部406、および提供部408は、CPU等のハードウェアプロセッサが、記憶装置に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、これらの機能部は、LSI、ASIC、FPGA、GPU等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。記憶部420は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、SDカード、RAM、HDD、レジスタ等によって実現される。
【0028】
通信部402は、ネットワークNWを介して、ショッピングサーバ100と通信する。通信部402は、例えば、NIC等の通信インターフェースを含む。
【0029】
情報管理部404は、ショッピングサーバ100から取得した情報や、他の装置から取得した情報、絞込装置400の処理結果等を管理する。情報管理部404は、例えば、絞込装置400の処理結果を記憶部420に記憶させる。
【0030】
情報処理部406は、クエリに対して第1種別に分類される一以上の第1情報が対応付けられたクエリーブランド情報422(第1対応情報;直接意図を示す情報)と、クエリに対して第2種別に分類される一以上の第2情報が対応付けられたクエリーカテゴリ情報424(第2対応情報;直接意図を示す情報)と、第1情報と前記第2情報とが互いに対応付けられたブランドーカテゴリ情報426(第3対応情報;間接意図を示す情報)とのうち、2以上の対応情報を参照して、クエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出する。各情報の詳細については後述する。
【0031】
提供部408は、通信部402を用いて、情報処理部406の処理結果をショッピングサーバ100に提供する。
【0032】
記憶部420には、例えば、クエリーブランド情報422、クエリーカテゴリ情報424、およびブランドーカテゴリ情報426が格納されている。これらの情報の生成手法については、第3実施形態で説明する。
【0033】
図2は、クエリーブランド情報422の内容の一例を示す図である。クエリーブランド情報422は、例えば、クエリと、ブランドと、スコアとが互いに対応付けられた情報である。
【0034】
図3は、クエリーカテゴリ情報424の一例を示す図である。クエリーカテゴリ情報424は、例えば、クエリと、カテゴリと、スコアとが互いに対応付けられた情報である。
【0035】
図4は、ブランドーカテゴリ情報426の一例を示す図である。ブランドーカテゴリ情報426は、例えば、ブランドと、カテゴリと、スコアとが互いに対応付けられた情報である。
【0036】
[シーケンス]
図5は、ショッピングシステム1により行われる処理の流れを示すシーケンス図である。まず、端末装置10が、ショッピングに関するウエブページの送信リクエストをショッピングサーバ100に送信する(S10)。次に、ショッピングサーバ100が、送信リクエストに応じて、ショッピングに関するウエブページを端末装置10に提供する(S12)。
【0037】
次に、ユーザがウエブページの検索窓にクエリを入力し、クエリを送信する操作を行うと、端末装置10が、入力されたクエリをショッピングサーバ100に送信する(S14)。
【0038】
次に、ショッピングサーバ100が、送信されたクエリに基づいて、商品のカテゴリおよびブランドを絞り込むように絞込装置400に依頼する(S16)。絞込装置400は、S16の依頼に応じて、商品のカテゴリおよびブランドの絞り込みを行い(S18)、絞り込み結果をショッピングサーバ100に送信する(S20)。
【0039】
次に、ショッピングサーバ100は、S14で取得したクエリを検索装置300に送信する(S22)。次に、ショッピングサーバ100は、商品等DB122を参照して、S22で送信されたクエリに基づいて商品を検索し(S24)、検索結果をショッピングサーバ100に送信する(S26)。
【0040】
次に、ショッピングサーバ100は、S20で取得した絞り込み結果と、S26で取得した検索結果とに基づいて、ランキング処理を行う(S28)。例えば、ショッピングサーバ100のランキング処理部110が、S20で取得した絞り込み結果に基づいて、所定のブランドおよびカテゴリを決定する。そして、ランキング処理部110は、S26で取得した検索結果を参照して、決定したブランドおよびカテゴリが対応付けられた商品のランキングが高くなる傾向で商品をランキングする。
【0041】
次に、ショッピングサーバ100は、絞り込み結果に基づいて決定した所定のブランドおよびカテゴリと、S28のランキング処理結果とに基づいて、ウエブページを生成し(S30)、生成したウエブページを端末装置10に提供する(S32)。次に、端末装置10が、提供されたウエブページを端末装置10の表示部に表示させる(S34)。
【0042】
[絞込装置の処理の概要]
図6は、絞込装置400により実行される処理の概要について説明するための図である。絞込装置400は、クエリを取得すると、クエリーブランド情報422を参照して導出したブランドを決定するための第1導出情報が、第1の所定条件を満たさない場合、ブランドーカテゴリ情報426を参照して、第1導出情報を導出する。絞込装置400は、クエリを取得すると、クエリーカテゴリ情報424を参照して導出したカテゴリを決定するための第2導出情報が、第2の所定条件を満たさない場合、ブランドーカテゴリ情報426を参照して、第2導出情報を導出する。そして、絞込装置400は、第1導出情報または第2導出情報に基づいて、クエリに応じた商品のブランドおよびカテゴリ(或いはブランドまたはカテゴリ)を絞り込む。
【0043】
これにより、絞込装置400は、クエリからブランドを適切に絞り込むことができない場合であっても、クエリから絞り込んだカテゴリと、ブランドとの対応関係に基づいて、ブランドを適切に絞り込むことができる。絞込装置400は、クエリからカテゴリを適切に絞り込むことができない場合であっても、同様にカテゴリを適切に絞り込むことができる。
【0044】
[フローチャート]
図7は、絞込装置400により実行される処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、情報管理部404が、ショッピングサーバ100からクエリを取得する(S100)。次に、情報処理部406が、クエリーカテゴリ情報424を参照して、取得したクエリとカテゴリとの組み合わせごとの第1スコアを導出する(S102)。次に、情報処理部406は、導出した第1スコアのうち、第1閾値以上の第1スコアを有するクエリとカテゴリとの組み合わせを抽出する(S104)。
【0045】
次に、情報処理部406が、クエリーブランド情報422を参照して、取得したクエリとブランドとの組み合わせごとの第2スコアを導出する(S106)。次に、情報処理部406は、導出した第2スコアのうち、第2閾値以上の第2スコアを有するクエリとブランドとの組み合わせを抽出する(S108)。
【0046】
次に、情報処理部406が、上述したS102~S108の処理結果に基づいて、ブランドーカテゴリ情報426を参照するか否かを決定する(S110)。ブランドーカテゴリ情報426を参照しないと決定した場合、情報処理部406は、S102~S108の処理結果に基づいて、ブランドおよびカテゴリを決定する(S112)。
【0047】
ブランドーカテゴリ情報426を参照すると決定した場合、情報処理部406は、ブランドーカテゴリ情報426を参照して、ブランドおよびカテゴリを決定する(S114)。次に、情報管理部404が、S112またはS114の処理結果をショッピングサーバ100に提供する(S116)。これにより本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。
【0048】
図8は、図7のフローチャートのS110~S114の処理について説明するための図である。図8のパターン(1)および(2)は、ブランドーカテゴリ情報426を参照しないと判定された場合に行われるS112の処理の内容を示し、図8のパターン(3)および(4)は、ブランドーカテゴリ情報426を参照すると判定された場合に行われるS114の処理の内容を示している。パターン(3)は「第2の所定条件を満たさない」パターンであり、パターン(4)は「第1の所定条件を満たさない」パターンである。
【0049】
パターン(1)は、第1スコアが第1閾値以上のクエリとブランドとの組み合わせが所定数以上であり、第2スコアが第2閾値以上のクエリとカテゴリとの組み合わせが所定数以上であるパターンである。この場合、絞込装置400は、所定数以上のクエリとブランドとの組み合わせから、スコアに関して上位N個にブランドを絞り込み、所定数以上のクエリとカテゴとの組み合わせから、上位n個にカテゴリが絞り込む(詳細は図9参照)。「N」または「n」は任意の自然数である。
【0050】
パターン(2)は、第1スコアが第1閾値以上のクエリとブランドとの組み合わせが所定数未満であり、第2スコアが第2閾値以上のクエリとカテゴリとの組み合わせが所定数未満であるパターンである。この場合、絞込装置400は、クエリの文言に類似するカテゴリの文言またはブランドの文言を導出する。そして、絞込装置400は、導出した類似するカテゴリの文言またはブランドの文言をクエリとして扱って処理を行う。類似する文言の導出には、クエリに類似するブランドまたはカテゴリを導出するモデルが用いられる。
【0051】
パターン(3)は、第1スコアが第1閾値以上のクエリとブランドとの組み合わせが所定数以上であり、第2スコアが第2閾値以上のクエリとカテゴリとの組み合わせが所定数未満であるパターンである。この場合、絞込装置400は、所定数以上のクエリとブランドとの組み合わせから、スコアに関して上位N個にブランドを絞り込む。更に、絞込装置400は、ブランドーカテゴリ情報426を参照して、ブランドに対応付けられたカテゴリを不足する分抽出する(詳細は図10参照)。例えば、抽出されるカテゴリの数は、所定数から第2閾値以上の第2スコアの組み合わせを減算した数である。
【0052】
パターン(4)は、第1スコアが第1閾値以上のクエリとブランドとの組み合わせが所定数未満であり、第2スコアが第2閾値以上のクエリとカテゴリとの組み合わせが所定数以上であるパターンである。この場合、絞込装置400は、所定数以上のクエリとカテゴリとの組み合わせから、スコアに関して上位n個にカテゴリを絞り込む。更に、絞込装置400は、ブランドーカテゴリ情報426を参照して、カテゴリに対応付けられたブランドを不足する分抽出する(詳細は図11参照)。例えば、抽出されるブランドの数は、所定数から第1閾値以上の第1スコアの組み合わせを減算した数である。
【0053】
図9は、パターン(1)について説明するための図である。以下の図9~11の説明では、上述した所定数は「3」であるものとして説明する。例えば、絞込装置400は、クエリーブランド情報422を参照して、第1スコアが第1閾値以上のクエリとブランドとの組み合わせを、3つ以上導出した場合、そのうちから上位3つの組み合わせのブランドであるブランドA、B、Cにブランドを絞り込む。
【0054】
例えば、絞込装置400は、クエリーカテゴリ情報424を参照して、第2スコアが第2閾値以上のクエリとカテゴリとの組み合わせを、3つ以上導出した場合、そのうちから上位3つの組み合わせのカテゴリであるカテゴリA、B、Cにカテゴリを絞り込む。
【0055】
図10は、パターン(3)について説明するための図である。例えば、絞込装置400は、クエリーカテゴリ情報424を参照して、第2スコアが第2閾値以上のクエリとカテゴリとの組み合わせを、3つ以上導出できなかった場合、この不足分を補うために、ブランドーカテゴリ情報426を参照して、ブランドに対応付けられたカテゴリから、不足するカテゴリを絞り込む。例えば、絞込装置400は、クエリーカテゴリ情報424を参照して、第2スコアが第2閾値以上の組み合わせを1つに絞り込んだ場合、ブランドーカテゴリ情報426を参照して、不足する2つのカテゴリを抽出する。
【0056】
図11は、パターン(4)について説明するための図である。例えば、絞込装置400は、クエリーブランド情報422を参照して、第1スコアが第1閾値以上のクエリとブランドとの組み合わせを、3つ以上導出できなかった場合、この不足分を補うために、ブランドーカテゴリ情報426を参照して、カテゴリに対応付けられたブランドから、不足するブランドを絞り込む。例えば、絞込装置400は、クエリーブランド情報422を参照して、第1スコアが第1閾値以上の組み合わせを1つ絞り込んだ場合、ブランドーカテゴリ情報426を参照して、不足する2つのブランドを抽出する。
【0057】
上述したように、絞込装置400は、クエリからブランドまたはカテゴリを絞り込むことができない場合であっても、ブランドーカテゴリ情報426を参照して、クエリに応じたブランドまたはカテゴリを絞り込むことができる。この結果、ユーザの意図に沿った情報を提供することができる。
【0058】
[まとめ]
例えば、ブランドーカテゴリ情報426を使用しない場合を考える。絞込装置は、例えば、クエリーブランド情報422の内容によっては、クエリからブランドを絞り込めなかったり、ユーザの意図しないブランドに絞り込んでしまったりする場合がある。例えば、クエリーブランド情報422は、後述するようにユーザが入力したクエリと、そのクエリに対して提供された商品の一覧を含むウエブページにおけるユーザの行動とに基づいて生成されるが、所定のクエリを入力したユーザが、特定のブランドの商品をクリックした場合、そのブランドのスコアが高くなり、他のブランドのスコアは低くなる場合があるためである。また、ユーザが、特定のブランドの商品に偏ることなく商品をクリックした場合、各ブランドのスコアが同様の傾向になる場合があるためである。
【0059】
これに対して、絞込装置400は、ユーザの行動に基づいて生成されたブランドーカテゴリ情報426を用いることにより、カテゴリからブランドを絞り込んだり、カテゴリからブランドを絞り込むことによりユーザの意図するブランドを抽出したりすることができる。この結果、ユーザの意図に沿った情報を提供することができる。
【0060】
[商品のスペック]
また、ブランドーカテゴリ情報426には、ブランドとカテゴリとの組み合わせに対して、スペックが対応付けられていてもよい。図12は、スペックが対応付けられたブランドーカテゴリ情報426Aの一例を示す図である。スペックとは、商品の仕様や性能である。なお、スペックは、例えば、クエリーブランド情報422またはクエリーカテゴリ情報424において、ブランドまたはカテゴリに対応付けられていてもよい。
【0061】
図13は、ショッピングサーバ100により提供される画像IM1の一例を示す図である。クエリを入力したユーザに対して、図13に示す画像IM1が提供される。画像IM1の領域AR1は、絞込装置400の絞り込み結果に基づいて、導出された商品のカテゴリを含む領域である。画像IM1の領域AR2は、絞込装置400の絞り込み結果に基づいて、導出された商品のブランドを含む領域である。画像IM1の領域AR3は、絞込装置400の処理に基づいて、導出された商品のスペックを含む領域である。例えば、カテゴリに対応付けられたスペックである。
【0062】
画像IM1の領域AR4は、絞込装置400の絞り込み結果に基づいて、導出された商品の検索結果を含む領域である。例えば、絞込装置400により導出された商品のブランドとカテゴリとのうち、一方または双方に該当する商品の情報を有する商品が検索結果に含まれる。このように、ショッピングサーバ100は、絞込装置400の処理結果を用いることにより、ユーザが入力したクエリに対して、より適切な情報をユーザに提供することがきる。
【0063】
なお、上述した実施形態では、クエリーブランド情報422、クエリーカテゴリ情報424、ブランドーカテゴリ情報426においてスコアが対応付けられ、このスコアが用いられるものとして説明したが、スコアは省略されてもよい。この場合、例えば、絞込装置400は、クエリーブランド情報422、クエリーカテゴリ情報424、またはブランド-カテゴリ情報426においてクエリまたはブランドに対付けられているカテゴリ、クエリまたはカテゴリに対付けられているブランドに絞り込んでもよい。
【0064】
[絞り込みの他の手法]
絞込装置400は、クエリとブランドとに対応付けられたスコア、クエリとカテゴリとに対応付けられたスコア、およびブランドとカテゴリに対応付けられたスコアを統合的に参照して、ブランドまたはカテゴリを絞り込んでもよい。「統合的に参照して」とは、各スコアを参照して処理を行うことである。参照して処理とは、例えば、スコアを統計的に処理すること、スコアまたは重み付けしたスコアを用いた演算を行うこと、所定のモデルにスコアを入力して、所定のモデルにより導出された結果を用いることを含む。
【0065】
図14は、スコアを統合的に参照してブランドまたはカテゴリを絞り込む手法について説明するための図である。まず、絞込装置400は、クエリーブランド情報422に対応付けられた対象クエリとブランドとの組み合わせの第1初期スコアを導出する(S200)。次に、絞込装置400は、クエリーカテゴリ情報424に対応付けられた対象クエリとカテゴリとの組み合わせの第2初期スコアを導出する(S202)。
【0066】
次に、絞込装置400は、ブランドーカテゴリ情報426を参照して、対象クエリに対応するブランドと、対象クエリに対応するカテゴリとのそれぞれの組み合わせの組み合わせスコアを導出する(S204、S206)。
【0067】
対象クエリに対応するブランドは、クエリーブランド情報422において対象クエリに対応付けられているブランドである。対象クエリに対応するカテゴリは、クエリーカテゴリ情報424において対象クエリに対応付けられているカテゴリである。
【0068】
次に、絞込装置400は、組み合わせスコアのうち、ブランドが共通する組み合わせスコアを合算し、第1合算スコアを導出する(S208)。次に、絞込装置400は、組み合わせスコアのうち、カテゴリが共通する組み合わせスコアを合算し、第2合算スコアを導出する(S210)。
【0069】
次に、絞込装置400は、スコアを導出する際に用いたブランドが共通する、第1合算スコアと、第1初期スコアとを合算して、ブランド統合スコアを導出する(S212)。次に、絞込装置400は、スコアを導出する際に用いたカテゴリが共通する、第2合算スコアと、第2初期スコアとを合算して、カテゴリ統合スコアを導出する(S214)。例えば、絞込装置400は、導出したブランド統合スコアに基づいて、ブランドを絞り込み、カテゴリ統合スコアに基づいて、カテゴリを絞り込む。
【0070】
例えば、クエリーブランド情報422において対象クエリにブランドAおよびブランドBが対応付けられ、ブランド-カテゴリ情報426において対象クエリにカテゴリAおよびカテゴリBが対応付けられているものとする。上記の場合、対象クエリとブランドAとの組み合わせの第1初期スコア「S21」が導出される。また、ブランドAとカテゴリAとの組み合わせスコア「S41」が導出され、ブランドAとカテゴリBとの組み合わせスコア「S42」が導出される。
【0071】
そして、初期スコア「S21」に、スコア「S41」と「S42」との合算スコア「S43」が合算されてブランド統合スコアが導出される。ブランドBについても同様にブランド統合スコアが導出される。
【0072】
また、クエリとカテゴリAとの組み合わせの初期スコア「S31」が導出され、カテゴリAとブランドBとの組み合わせのスコア「S51」が導出される。そして、初期スコア「S31」に、スコア「S41」と「S51」との合算スコアが合算されてブランド統合スコアが導出される。カテゴリBについても同様にカテゴリ統合スコアが導出される。
【0073】
[スペックを活用した絞り込み]
絞込装置400は、更にカテゴリまたはブランドに対応付けられたスペックを参照して、カテゴリまたはブランドを絞り込んでもよい。この例では、クエリーブランド情報422のブランドおよびクエリーカテゴリ情報424のカテゴリに対してスペックが対応付けられているものとする。以下、一例としてカテゴリが絞り込まれる処理について説明するが、ブランドが絞り込まれる場合も同等の処理によってブランドが絞り込まれてもよい。
【0074】
例えば、絞込装置400は、クエリの文言が、クエリーカテゴリ情報424においてカテゴリに対応付けられたスペックの文言を含む場合、そのスペックの文言が対応付けられたカテゴリに絞り込む。例えば、絞込装置400は、設定数以上のカテゴリに絞り込まれた場合、その設定数以上のカテゴリのうち、クエリに含まれる文言と一致する、クエリーカテゴリ情報424においてスペックの文言が対応付けられたカテゴリに絞り込む。
【0075】
このように、絞込装置400が、商品のスペックを更に加味してカテゴリやブランドを選択することにより、よりユーザの意図に沿った情報を提供することができる。
【0076】
以上説明した第1実施形態によれば、絞込装置400が、クエリを取得し、クエリに対して第1種別に分類される一以上の第1情報が対応付けられた第1対応情報と、クエリに対して第2種別に分類される一以上の第2情報が対応付けられた第2対応情報と、第1情報と第2情報とが互いに対応付けられた第3対応情報とのうち、2以上の対応情報を参照して、取得したクエリに応じた紹介対象を決定するための情報を導出する。そして、ショッピングサーバ100が、絞込装置400により導出された情報に基づいて、紹介対象を決定する。この結果、ユーザの意図に沿った情報を提供することができる。
【0077】
<第1実施形態の変形例>
変形例では、ショッピングシステム1Aの絞込装置400が、絞り込み結果を、ショッピングサーバ100を介して、検索装置300に送信する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0078】
図15は、変形例のショッピングシステム1Aにより実行される処理の流れを示すシーケンス図である。S10~S14、およびS30~S34の処理は、図5のシーケンスのS10~S14、およびS30~S34の処理と同様の処理であるため説明を省略する。
【0079】
ショッピングサーバ100が、送信されたクエリに基づいて、商品のカテゴリおよびブランドを絞り込むように絞込装置400に依頼する(S16)。絞込装置400は、S16の依頼に応じて、商品のカテゴリおよびブランドの絞り込みを行い(S18)、絞りこみ結果をショッピングサーバ100に送信する(S19)。ショッピングサーバ100は、絞込装置400により送信された絞りこみ結果、およびS14で取得したクエリを検索装置300に送信する(S21)。
【0080】
次に、検索装置300は、ショッピングサーバ100により送信された絞り込み結果およびクエリに基づいて、商品を検索する(S25)。例えば、検索装置300は、商品等DB312を参照し、絞り込み結果のブランドおよびカテゴリに該当する商品を検索し(S25)、検索結果をショッピングサーバ100に送信する(S26)。次に、ショッピングサーバ100は、S26で取得した検索結果に基づいて、ランキング処理を行う(S29)。
【0081】
以上説明した変形例の第1実施形態のショッピングシステム1Aによれば、絞込装置400の処理結果が、ショッピングサーバ100を介して検索装置300に送信され、検索装置300において、絞込装置400の処理結果に基づいた商品の検索が行われるため、ショッピングサーバ100の負荷が軽減させることができる。
【0082】
<第2実施形態>
第2実施形態のショッピングシステム1Bは、情報生成装置500を備える。情報生成装置500は、クエリーブランド情報、クエリーカテゴリ情報およびブランドーカテゴリ情報を生成し、生成した情報(以下、「関連情報」と称する)を絞込装置400に提供する。
【0083】
図16は、情報生成装置500の機能構成の一例を示す図である。情報生成装置500は、例えば、通信部502と、情報生成部504と、提供部506と、記憶部510とを備える。
【0084】
通信部502は、ネットワークNWを介して、ショッピングサーバ100や絞込装置400と通信する。通信部502は、例えば、NIC等の通信インターフェースを含む。
【0085】
情報生成部504は、ユーザ行動情報512に基づいて、関連情報を生成する。図17は、ユーザ行動情報512の内容の一例を示す図である。ユーザ行動情報512は、ショッピングサーバ100により収集された情報である。情報生成装置500は、ショッピングサーバ100からユーザ行動情報512(124)を取得する。ユーザ行動情報512は、例えば、クエリ(検索クエリ)と、クリックした商品と、その商品がクリックされたクリック回数と、商品のブランドと、商品のカテゴリとが互いに対応付けられた情報である。クリックした商品は、ユーザがクエリを入力し、そのクエリに応じた提供用情報がショッピングサーバ100によりユーザに提供された場合において、ユーザが提供用情報においてクリックした商品である。
【0086】
情報生成部504は、所定のクエリが入力された場合に、全ブランドを対象とした場合のクリック回数に対して、ブランドごとのクリック回数が占める割合を導出し、導出結果に基づいてクエリーブランド情報514を生成する。そして、情報生成部504は、上記の割合が閾値以下のブランドを除外し、除外していないブランドの占める割合に基づいて、クエリーブランド情報514を生成する。例えば、全クリック数が、「100,000」であり、ブランドAの商品Aが「10,000」回クリックされた場合、ブランドAの占める割合は、1割である。
【0087】
情報生成部504は、所定のクエリが入力された場合に、全カテゴリを対象とした場合のクリック回数に対して、カテゴリごとのクリック回数が占める割合を導出し、導出結果に基づいてクエリーカテゴリ情報516を生成する。そして、情報生成部504は、上記の割合が閾値以下のカテゴリを除外し、除外していないカテゴリの占める割合に基づいて、クエリーカテゴリ情報516を生成する。例えば、全クリック数が、「100,000」であり、カテゴリAの商品(例えば商品A)が「10,000」回クリックされた場合、カテゴリAの占める割合は、1割である。
【0088】
また、情報生成部504は、所定のクエリが入力された場合に、クリックした商品に対応付けられたブランドとカテゴリとの組み合わせを、統計的に処理してブランドーカテゴリ情報518を生成する。例えば、情報生成部504は、所定のクエリが入力された場合に、所定のブランドと所定のカテゴリとの組み合わせが対応付けられた商品が閾値以上クリックされた場合、そのブランドとカテゴリとの組み合わせを、ブランドーカテゴリ情報518に含めたり、所定のブランドと所定のカテゴリとの組み合わせが対応付けられた商品のクリック度合と、全体のクリック度合とを統計的に処理した結果に基づいてブランドーカテゴリ情報518を生成したりする。
【0089】
提供部506は、情報生成部504により生成された関連情報をショッピングサーバ100に提供する。ショッピングサーバ100は、関連情報を取得し、取得した情報をクエリーブランド情報422、クエリーカテゴリ情報424、およびブランドーカテゴリ情報426として記憶部420に記憶させる。
【0090】
以上説明した第3実施形態によれば、情報生成装置500が、ユーザが入力したクエリと、ショッピングサーバ100がクエリに応じてユーザに提供した商品の情報に対するユーザの行動と、商品に対応付けられた商品のブランドとに基づいて、クエリーブランド情報514を生成し、ユーザが入力したクエリと、ショッピングサーバ100がクエリに応じてユーザに提供した商品の情報に対するユーザの行動と、商品に対応付けられた商品のカテゴリとに基づいて、クエリーカテゴリ情報516を生成する。そして、絞込装置400は、情報生成装置500により実際のユーザの行動に基づいて生成された関連情報に基づいて、ブランドまたはカテゴリを絞り込むため、ユーザの意図に沿った情報を提供することができる。
【0091】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0092】
1‥ショッピングシステム、10‥端末装置、100‥ショッピングサーバ、110‥ランキング処理部、300‥検索装置、400‥絞込装置、404‥情報管理部、408‥提供部、420‥記憶部、422‥クエリーブランド情報、424‥クエリーカテゴリ情報、426‥ブランドーカテゴリ情報、500‥情報生成装置、504‥情報生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17