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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-12
(45)【発行日】2022-05-20
(54)【発明の名称】化粧品容器
(51)【国際特許分類】
   A45D 34/00 20060101AFI20220513BHJP
   B65D 47/34 20060101ALI20220513BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20220513BHJP
【FI】
A45D34/00 510Z
B65D47/34 110
B65D83/00 K
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020029978
(22)【出願日】2020-02-26
(65)【公開番号】P2020163118
(43)【公開日】2020-10-08
【審査請求日】2020-02-26
【審判番号】
【審判請求日】2021-04-08
(31)【優先権主張番号】10-2019-0035520
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518079909
【氏名又は名称】ヨンウ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イム、ソン テク
【合議体】
【審判長】小川 恭司
【審判官】熊谷 健治
【審判官】関口 哲生
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-6421(JP,A)
【文献】特開2003-292074(JP,A)
【文献】特開2007-54823(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D33/00-40/30
B65D35/44-35/54
B65D39/00-55/16
B65D83/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品容器であって、
中身が収容され、チューブタイプで形成され、外部から前記中身の観測が遮断される不透明材質の容器部と、
前記容器部に収容された前記中身が前記外部に吐き出される吐出部と、
前記容器部の上側に設けられるショルダー部と、
前記ショルダー部の上側に脱着可能に結合され、前記吐出部を前記外部から開放または密閉するキャップと、
前記容器部内の前記中身を前記吐出部に移動させるポンプ部と、
前記ショルダー部の上側に設けられ、内側に前記ポンプ部が設けられるヘッド部と、を備え、
前記ショルダー部は、前記容器部の口部の上側に設けられるが、ショルダー本体の内側に前記中身が位置するように中空が形成され、前記中空の外側に透明材質からなる透視部が延長形成される前記ショルダー本体と、前記ショルダー本体から下側に延長形成され前記容器部と結合する下側支持部と、前記ポンプ部と結合するように前記ショルダー本体から上側に延長形成される上側支持部と、を有し、
前記キャップの結合時、前記化粧品容器が、前記キャップの一面により支持されて起立された際には、前記中身が前記容器部から前記ショルダー本体の前記中空へ移動することにより、前記中空内に位置した前記中身が、前記ショルダー本体の前記透視部により外部から観測され、
前記上側支持部の内壁には、前記ポンプ部に当接するように内側に延長形成されることにより、前記ポンプ部と共に前記中空を密閉し、前記中空へ移動した前記中身の流出を防止する密閉部が形成される化粧品容器。
【請求項2】
前記キャップは、他面が開放され、前記ヘッド部に脱着可能に結合される、請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項3】
前記キャップの一面は、平板に形成される、請求項2に記載の化粧品容器。
【請求項4】
前記吐出部は、前記ポンプ部と連通し、前記中身が吐き出される吐出孔と、使用者の外力が加えられ、上下移動するボタン部と、を有する、請求項1に記載の化粧品容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品容器に係り、さらに詳しくは、容器部内の中身を外部から観測することのできる化粧品容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のチューブ状容器は、不透明な材質で製造されるので、内部に収容された中身を目視では把握しづらいという問題があった。特に、チューブ状容器内に色調の中身が収容される場合、色調の中身が実際に有している色を直観的に確認しづらいという問題点があった。色調の中身の色を把握するためには、チューブ状容器から中身を吐き出すという煩雑な過程を経なければならなかったからである。
【0003】
これを解決するための様々な容器が試みられている。まず、図6の(a)に示すように、容器の一部領域を中身と同じ色相で表示したものがある。これは、使用者にとって、容器の見掛けを見て中身の色を把握するようにするためのものであるが、実際では、容器に現れる色相が中身の色相と一致せず、中身の正確な色相や色感が把握できないという問題があった。特に、いろいろな色調の中身の場合、中身の色相別に別途の容器を全て製造しなければならず、製造工程や経済性の面で非効率的な問題があった。
【0004】
また、図6の(b)に示すように、チューブの一部を透明材質にしてもよい。このため、透明材質のチューブにより、内部に収容された中身が外部から観測される。しかし、この場合、容器部が一体で形成されるのではなく、透明材質の容器部と不透明材質の容器部がそれぞれ製造されてから、組立/結合されなければならないため、製造工程が複雑となり、不良率が高くなり、非経済的であるという問題があった。
【0005】
したがって、このような諸問題を解決することのできる技術が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記諸問題を解決するためのものであり、容器部内の中身を外部から観測することのできる化粧品容器を提供することを目的とする。
【0007】
本発明の技術的課題は、上述した技術的課題に何ら制限されるものではなく、未言及の他の技術的課題は、次の記載から当業者にとって明らかに理解できる筈である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態により、化粧品容器が提供される。前記容器は、中身が収容される容器部と、前記容器部に収容された中身が外部に吐き出される吐出部と、前記容器部の上側に設けられるショルダー部と、を備え、前記ショルダー部には、透明材質からなる透視部が形成され、内側に位置した前記中身が前記透視部により外部から観測されてもよい。
【0009】
好ましくは、前記容器部内の前記中身を前記吐出部に移動させるポンプ部と、前記ショルダー部の上側に設けられ、内側に前記ポンプ部が設けられるヘッド部と、をさらに備えてもよい。
【0010】
また、好ましくは、前記ショルダー部は、前記容器部の口部の上側に設けられるが、内側に前記中身が位置するように中空が形成され、外側に前記透視部が延長形成されるショルダー本体と、前記容器部内に挿入結合するように、前記ショルダー本体から下側に延長形成される下側支持部と、前記ヘッド部の内側に挿入結合するように、前記ショルダー本体から上側に延長形成される上側支持部と、を有してもよい。
【0011】
さらに、好ましくは、前記ショルダー本体の内壁と前記ポンプ部との間の空間に、前記中身が配置され、前記透視部により観測されてもよい。
【0012】
さらにまた、好ましくは、前記上側支持部の内壁には、前記ポンプ部に当接して内側に延長形成される密閉部が形成され、前記密閉部は、前記中空を上側から密閉し、前記中身の上側への流出を防止してもよい。
【0013】
さらにまた、好ましくは、前記容器部は、チューブタイプで実現されてもよい。
【0014】
さらにまた、好ましくは、一面が開放され、前記ヘッド部に脱着可能に結合するキャップをさらに備え、前記キャップの他面により支持され、前記化粧品容器が起立され、前記起立により、前記中身が前記ショルダー部の内側へ移動し、前記透視部により外部から観測されてもよい。
【0015】
さらにまた、好ましくは、前記キャップの他面は、平板に形成されてもよい。
【0016】
さらにまた、好ましくは、前記吐出部は、前記ポンプ部と連通し、前記中身が吐き出される吐出孔と、使用者の外力が加えられ、上下移動するボタン部と、を有してもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、少なくとも一部が透明材質からなるショルダー部により中身を外部から観測することができる。これにより、中身の確認のために、中身を実際に吐き出したり、または容器部の一部を透明材質としたりする煩雑さと非効率性を無くすことができる。
【0018】
また、キャップによる化粧品容器の起立時、中身がショルダー部の内側へ自然に移動して、外部観察が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の詳細な説明の欄において引用される図面をより十分に理解するために、各図面についての簡単な説明が提供される。
図1】本発明の一実施形態に係る化粧品容器の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る化粧品容器の分解図である。
図3】本発明の一実施形態に係る化粧品容器の部分断面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る化粧品容器の使用状態を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る化粧品容器の例示を示す図である。
図6】従来のチューブ状の化粧品容器を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面に基づき、本発明に係る例示的な実施形態について説明する。各図面における同一の参照番号または符号は、実施的に同一の機能を行う部品または構成要素を示す。以下に記載される便宜上の上下左右の方向は、図面を基準としたものであり、当該方向に本発明の権利範囲が必ずしも限定されることはない。
【0021】
本明細書で用いられた用語は、ただ実施形態の説明のために用いられたものであり、本発明を制限及び/または限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」、「備える」または「有する」という用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせが存在するということを指定するものであって、一つ、またはそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせの存在または付加の可能性をあらかじめ排除するものではないと理解されなければならない。本実施形態は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施例を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、詳細な説明で詳細に説明する。しかし、それらは、特定の実施形態について範囲を限定するものではなく、開示された思想及び技術範囲に含まれる全ての変換、均等物ないし代替物を含むものであると理解されなければならない。実施形態についての説明において、関連公知技術についての具体的な説明が要旨を不明確にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0022】
第1、第2のような用語は、多様な構成要素についての説明に使用されるが、構成要素は、用語によって限定されるものではない。用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使用される。
【0023】
本出願で使用された用語は、ただ特定の実施形態についての説明に使用されたものであり、権利範囲を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「構成される」というような用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせが存在するということを指定するものであって、一つ、またはそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせの存在または付加の可能性をあらかじめ排除するものではないと理解されなければならない。
【0024】
明細書の全般に亘って、ある部分が他の部分と連結されているとしたとき、これは、直接的に連結されている場合だけではなく、これらの間に他の素子を挟んで電気的に連結されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を備えるとしたとき、これは、特に断りのない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに備えていてもよいことを意味する。
【0025】
図1は、本発明の一実施形態に係る化粧品容器の斜視図であり、図2は、本発明の一実施形態に係る化粧品容器の分解図であり、図3は、本発明の一実施形態に係る化粧品容器の部分断面図である。
【0026】
図1乃至図3を参照すると、化粧品容器1000は、容器部100、吐出部200、ショルダー部300、ポンプ部400、ヘッド部500、及びキャップ600を備える。
【0027】
容器部100は、中身が収容される収容空間を提供する。容器部100に収容された中身は、吐出部200などから外部に吐出され、使用者により使われる。ここで、中身は、化粧品(すなわち、化粧料)や薬品であってもよいが、これに限定されるものではなく、容器部100に収容され、吐出部200から排出されるものであれば、様々な種類または成分の物質が含まれてもよい。液状、ゲル状、粉末など、中身の剤形も多様であってもよい。また、容器部100が、チューブタイプとして示されているが、これは、例示的なものであって、瓶(bottle)、トトル(tottle) などの様々なタイプの容器部100が用いられてもよい。
【0028】
容器部100の上側の口部の内側にショルダー部300が結合される。具体的に、容器部100の上端部の内側には、結合部110が設けられ、結合部110は、容器部100の上端の内面に密着する形状を有する上壁、及び上壁から下方へ延長する内壁を有する。内壁には、ショルダー部300の下側支持部320の結合突起が結合する結合溝が形成される。また、内壁の下端は、係止段を形成している。ショルダー部300が結合部110に結合されるとき、ショルダー部300の下側支持部320の係止突起が係止段に係止されながら、ショルダー部300が容器部100から離脱することを防止することができる。結合部110の上壁の下端には、少なくとも一つの補強部材が放射状に形成され、結合部110の上壁及び容器部100の上端の外形を維持し、強度を補強することができる。
【0029】
一実施形態において、上壁の内側には、パッキング部材が定着される定着溝が形成さる。結合部110にショルダー部300の下側支持部320が結合されるとき、ショルダー部300のショルダー本体310がパッキング部材を加圧することにより、容器部100内の中身の密閉を達成することができる。パッキング部材は、例えば、ゴム、シリコンなどの種々の構成が適用可能である。
【0030】
吐出部200は、容器部100に収容された中身を外部に吐出する。このため、吐出部200には、容器部100と連通するが、容器部100から流入した中身が排出される吐出孔210が形成される。吐出部200内の中身は、容器部100から直・間接的に流入されてもよい。例えば、図示のように、容器部100内の中身が、ポンプ部400を経て、吐出部200の吐出孔210に流入するようにしてもよい。このとき、吐出部200の上端には、使用者の外力が加えられるボタン部220が形成される。ボタン部220により吐出部200が上下に移動しながら、ポンプ部400に加圧力を伝えることができる。
【0031】
ショルダー部300は、容器部100の上側に設けられ、透明材質または半透明材質からなる透視部が形成される。ショルダー部300は、内部に位置した中身が透視部により外部から観測される。実施形態により、ショルダー部300の一部である透視部のみが透明材質または半透明材質で形成されてもよく、またはショルダー部300の全体が透明材質または半透明材質で形成されてもよい。後者の場合、ショルダー部300のうち、外部に露出して使用者により観測可能な領域が透視部として定義される。ショルダー部300は、ショルダー本体310、下側支持部320、及び上側支持部330を有する。
【0032】
ショルダー本体310は、容器部100の上側に設けられるが、外側に透視部が延長形成され、内側には中空を有する。中空には中身が位置する。したがって、中空内の中身が透視部により外部から観測される。
【0033】
下側支持部320は、ショルダー本体310から下側ヘ延長形成され、容器部100内に挿入される。このとき、下側支持部320の外面に形成された結合突起が、容器部100の結合部110内の結合溝に結合される。また、下側支持部320の下端部には、結合部110の下端の係止段に係止される係止突起が外側に形成される。係止突起には、周りに沿って、少なくとも一つの緩衝溝が形成され、係止突起が結合部110の内壁を通って係止段に到達し易くする。
【0034】
上側支持部330は、ショルダー本体310から上側へ延長形成される。上側支持部330の内側には、ポンプ部400に当接するように内側へ延長形成される密閉部が形成される。密閉部は、ポンプ部400(特に、シリンダー410の外壁)と一緒に中空を上側から密閉し、中身の上側への流出を防止することができる。また、上側支持部330の外側には結合突起が形成される。上側支持部330の結合突起は、ポンプ部400のポンプハウジング470の内側に形成された結合溝と結合される。
【0035】
ポンプ部400は、容器部100内の中身を吐出部200に移動させる。ポンプ部400は、内部の圧力変化により、容器部100内の中身が流入され、吐出部200から外部に吐出する。ポンプ部400の圧力変化は、吐出部200のボタン部220に加えられる使用者の加圧によるものである。ポンプ部400は、シリンダー410、ピストン420、シール部430、ステム440、シャフト450、弾性部材460、及びポンプハウジング470を有する。
【0036】
シリンダー410は、ショルダー部300の内側に配置されるが、上端及び下端が貫通形成され、中身が流入及び流出される空間を提供する。シリンダー410は、ショルダー部300の中空よりも小さな外径を有し、これにより、シリンダー410の外側に中身を位置させることができる。中空及びシリンダー410間に存在する中身は、ショルダー部300(特に、ショルダー部300の透視部)により外部から観測される。このとき、シリンダー410の外面の一領域は、ショルダー部300の上側支持部330の密閉部と密着することにより、シリンダー410の外側に存在する中身が外部に流出することを防止する。シリンダー410がショルダー部300の中空内に位置するにもかかわらず、上側支持部330の密閉部がシリンダー410の外壁を加圧支持することにより、シリンダー410の中空内での遊動を防止する。シリンダー410の上側には、周りに沿って外側に鍔部が形成される。鍔部の上側に位置するポンプハウジング470の内側支持部により支持され、シリンダー410の位置を固定する。シリンダー410の上端部は、シール部430と結合される。シリンダー410の下端は、容器部100の内部に向かって延長形成され、容器部100と連通する入口が形成される。入口または入口に隣接してバルブが設けられる。バルブは、逆止弁であって、シリンダー410の内圧が陽圧であれば、入口を密閉してから、シリンダー410の内圧が陰圧に変わると、入口を開放する。
【0037】
ピストン420は、ステム440の開閉のためのものであって、外面がシリンダー410に密着し、内面がステム440と密着する。このとき、ピストン420の内面に作用する摩擦力よりも、ピストン420の外面に作用する摩擦力がさらに大きくなる。ピストン420の内面の下端がステム440の受け部に密着され、ステム440の流入口を密閉することができ、ピストン420を基準としてステム440が下降すると、ピストン420の下端がステム440の受け部から遠ざかるとともに、流入口が開放され、シリンダー410の内部に連通する。
【0038】
シール部430は、シリンダー410の上端に結合され、下端がシリンダー410の内側に延長するようになり、ピストン420の上昇を抑制する。シール部430の外側には、下向きに屈曲した外壁が形成される。シール部430と内壁と外壁との間に形成された空間にシリンダー410の上端が引き込まれ、特に、シール部430の外壁の内側に形成された溝が、シリンダー410の外壁に形成された突起と結合する。また、シール部430の外壁には、ポンプハウジング470の水平支持部を支持する突起が外側に形成される。
【0039】
ステム440は、シリンダー410の内部に設けられるが、下側がピストン420により取り囲まれ、上側がシャフト450に連結される。ステム440は、中空の管状であり、ステム440の下側には、ピストン420により開閉される流入口が形成され、ステム440の上側には、流入口から流入した中身が流出する流出口が形成される。また、ステム440の下端には受け部が形成され、受け部にピストン420の内面の下端が密着すると、流入口は、シリンダー410の内部空間から密閉される。ステム440は、シャフト450により、シリンダー410内において上下方向へ移動することができる。ステム440が下側へ移動すると、ピストン420の内面の下端が受け部から離隔しながら、流入口が開放され、シリンダー410の内部の中身がステム440の内部に流入される。ステム440が移動し続けると、中身は、流出口から排出されてから、シャフト450を経て吐出部200の吐出孔210から吐き出される。ステム440が上側へ移動すると、シリンダー410は、ステム440の流入口を密閉し、シリンダー410の内部に陰圧が発生し、容器部100内の中身がシリンダー410の内部に流入される。
【0040】
シャフト450は、下端がステム440と結合され、上端が吐出部200に結合される。シャフト450は、吐出部200及びステム440と連通して上下移動する。シャフト450の上端には、外周面に沿って、羽根部が突出形成される。羽根部の下端には、弾性部材460が設けられる。
【0041】
弾性部材460は、シャフト450及びシャフト450と連動するステム440、吐出部200の位置復元のためのものであって、シャフト450とシール部430との間に設けられる。弾性部材460は、上端がシャフト450の羽根部の下面に密着され、下端がシール部430の上面の収容溝に密着される。使用者が吐出部200を加圧すると、吐出部200及びシャフト450が下側へ移動しながら弾性部材460が圧縮され、使用者が加圧を解除すると、弾性部材460の弾性力がシャフト450及び吐出部200を上側に回復させることができる。弾性部材460は、例えば、スプリングで構成されてもよいが、これに限定されず、本発明が用いられる実施形態により、多様な弾性素材が用いられてもよい。また、弾性部材は、吐出部200の位置復元が可能であれば、実現タイプや設置位置などが、特に限定されなくてもよい。
【0042】
ポンプハウジング470は、ポンプ部400内の他の構成、例えば、シリンダー410、ピストン420、シール部430、ステム440、シャフト450、及び弾性部材460の少なくとも一部が収容される空間を提供する。ポンプハウジング470は、下端がショルダー部300のショルダー本体310の上端に定着され、内側には結合溝が形成され、ショルダー部300の上側支持部330の外壁に形成された結合突起と結合される。また、ポンプハウジング470の外面は、ヘッド部500の内面と密着する。
【0043】
一実施形態において、ポンプ部400は、パッキング部材をさらに有してもよい。パッキング部材は、シリンダー410の鍔部とショルダー部300の上側支持部330との間に位置する。パッキング部材は、シリンダー410とショルダー部300を堅固に密着させ、またショルダー部300の中空内の中身が外部に流出することを二次的に防止することができる。パッキング部材は、例えば、ゴム、シリコンなどの種々の構成が適用可能である。
【0044】
ヘッド部500は、ショルダー部300の上側に設けられ、内側にポンプ部400が設けられる。ヘッド部500は、内部のポンプ部400を覆い、上端が開放され、吐出部200が上下移動可能な空間を提供する。ヘッド部500の外側には、少なくとも一つの結合突起が形成され、キャップ600が脱着可能に結合される。
【0045】
キャップ600は、吐出部200を外部から開放または密閉し、このため、キャップ600は、一面が開放され、他面が密閉されるが、前記一面側が、ヘッド部500に脱着可能に結合される。このとき、化粧品容器1000は、キャップ600の他面により支持されて起立されてもよい。このような起立により、容器部100内の中身をショルダー部300の内側へ移動させる。これは、ショルダー部300の内側の中身を、透視部により外部から観測させるためである。キャップ600による起立のために、キャップ600の他面は、例えば、平板に形成されてもよいが、これに限定されるものではなく、本発明が用いられる実施形態により、種々の構成がキャップ600に対して適用可能である。
【0046】
一実施形態において、ショルダー部300の少なくとも一部が透明または半透明材質からなるのとは異なり、化粧品容器1000の他の構成は、不透明材質からなってもよい。しかし、これは、例示的なものであって、化粧品容器1000の他の構成の少なくとも一部が、ショルダー部300と同様に、透明または半透明材質からなってもよい。
【0047】
一実施形態において、化粧品容器1000は、ポンプ部400無しに実現されてもよい。すなわち、化粧品容器1000は、容器部100、吐出部200、ショルダー部300、ヘッド部500、及びキャップ600を有し、容器部100内の中身は、ショルダー部300及びヘッド部500を経て、吐出部200から吐き出される。ショルダー部300の内側の中身が外部から観測可能であり、実施形態により、ショルダー部300とヘッド部500及び吐出部200のうち、少なくとも一部は互いに結合され、または一体で形成されてもよい。
【0048】
上述した構成間の結合方式は、例示的なものであって、本発明が用いられる実施形態により、種々の構成が適用可能である。例えば、突起と溝の間の嵌合時、突起と溝の形成位置や形態などが変更されてもよく、また嵌合ではなく、螺合などが用いられてもよい。
【0049】
図4は、本発明の一実施形態に係る化粧品容器の使用状態を示す図であり、図5は、図4の化粧品容器の例示を示す図である。
【0050】
図4及び図5を参照すると、化粧品容器1000は、キャップ600が結合された状態で、キャップ600により支持されて起立される。容器部100がチューブタイプで実現されても、キャップ600による起立が可能である。特に、チューブタイプの容器部100は、キャップ600による起立状態が主な保管及び維持状態であってもよい。
【0051】
図示のように、キャップ600により化粧品容器1000が起立する場合、容器部100内の中身Cは、ショルダー部300に向かって移動する。このとき、ショルダー部300の上側支持部330に形成された密閉部が、ポンプ部400のシリンダー410の外壁と当接しながら、中身Cがさらに下方へ移動することを防止することができる。中身Cは、ショルダー部300のショルダー本体310とポンプ部400のシリンダー410との間の空間に配置され、これにより、ショルダー本体310の透視部により外部から観測される。
【0052】
このように本発明では、ショルダー本体310の透視部により中身Cを観測することができるので、中身Cの確認のために中身Cを吐き出したり、または容器部100の一部を透明にしたりする必要がない。また、ショルダー部300以外の構成は、不透明にすることにより、化粧品容器1000の内部構成が不要に露出することを防止することができる。
【0053】
一方、図4及び図5と関連して、キャップ600による化粧品容器1000の起立時、中身の観測過程について説明しているが、これは、例示的なものであって、このような起立以外も、ショルダー部300の内側に中身が位置する状態や姿勢では、ショルダー部300による中身の外部観測が可能であることが自明である。
【0054】
上述のように、本発明は、たとえ限定された実施形態と図面によって説明されたが、当該技術の分野における通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正および変形が可能である。また、それぞれの実施形態は、必要に応じて互いに組み合わせられて運用することができる。例えば、本発明の一実施形態と他の一実施形態の一部分が互いに組み合わせられて装置の動作が運用されてもよい。このため、他の実現など、他の実施形態、及び特許請求の範囲と均等なものも、後述する特許請求の範囲に属する。
【符号の説明】
【0055】
100 容器部
110 結合部
200 吐出部
210 吐出孔
220 ボタン部
300 ショルダー部
310 ショルダー本体
320 下側支持部
330 上側支持部
400 ポンプ部
410 シリンダー
420 ピストン
430 シール部
440 ステム
450 シャフト
460 弾性部材
470 ポンプハウジング
500 ヘッド部
600 キャップ
1000 化粧品容器
図1
図2
図3
図4
図5
図6