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特許70726515G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法及びそのシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-12
(45)【発行日】2022-05-20
(54)【発明の名称】5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法及びそのシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/14 20180101AFI20220513BHJP
   H04W 4/46 20180101ALI20220513BHJP
   H04W 12/03 20210101ALI20220513BHJP
   H04W 4/06 20090101ALI20220513BHJP
   G06Q 20/32 20120101ALI20220513BHJP
【FI】
H04W76/14
H04W4/46
H04W12/03
H04W4/06
G06Q20/32 320
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020526955
(86)(22)【出願日】2018-11-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-04
(86)【国際出願番号】 CN2018115215
(87)【国際公開番号】W WO2019128501
(87)【国際公開日】2019-07-04
【審査請求日】2020-05-15
(31)【優先権主張番号】201711476183.4
(32)【優先日】2017-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513278998
【氏名又は名称】中国▲銀▼▲聯▼股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】祖立軍
(72)【発明者】
【氏名】李南南
(72)【発明者】
【氏名】金▲げつ▼
(72)【発明者】
【氏名】王平
(72)【発明者】
【氏名】何朔
【審査官】中野 修平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0151412(US,A1)
【文献】特開2006-004266(JP,A)
【文献】国際公開第2017/135428(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 20/32
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
請求車両は支払い請求情報を基地局に送信する請求送信ステップと、
基地局は支払い請求情報に基づいて請求車両の友達車両の車両情報を検索する請求検索ステップと
基地局は友達車両の車両情報を利用して支払い請求情報を暗号化する暗号化ステップと、
基地局は暗号化された支払い請求情報を放送する放送ステップと、
基地局放送範囲内にある友達車両は、自己の車両情報を利用して放送情報を復号し、復号に成功すると、該友達車両は応答車両として該支払い請求情報を取得する復号受信ステップと、
応答車両は支払い請求情報に基づいて支払い情報を生成して、基地局に送信し、基地局により支払い情報を支払いプラットフォームに送信し、支払いプラットフォームは支払い結果を応答車両に戻す支払い実現ステップと、
基地局は請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てし、応答車両と請求車両はD2D通信チャネルを介して通信するD2D通信ステップと、
を含むことを特徴とする、5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法。
【請求項2】
前記請求検索ステップにおいて、基地局はモバイルエッジコンピューティングを利用して、支払い請求情報中における請求車両のVINに基づいて、請求車両の運転者情報及びその友達車両のVINを検索し、
前記暗号化ステップにおいて、基地局は友達車両のVIN情報を利用して支払い請求情報を暗号化して放送することを特徴とする、請求項1に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法。
【請求項3】
前記応答車両及び請求車両のD2D通信チャネルによる通信は、
応答車両は支払い結果を請求車両に通知することと、
請求車両は、応答車両に約束返金情報を送信することと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法。
【請求項4】
前記D2D通信ステップは、
基地局は、請求車両と応答車両が同一又は隣接の小領域にあることを検出し、且つ最大許容D2D接続数ポリシーに基づいて、D2Dの接続可否を判断するサブステップと、
接続できると判断した場合、該D2Dの接続にリソースを割り当て、接続を確立し、接続できないと判断した場合、待ち状態に入るサブステップと、
基地局は請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当て、応答車両及び請求車両はD2D通信チャネルを介して通信するサブステップと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法。
【請求項5】
請求車両は基地局にD2D通信周波数帯域を申し込む周波数帯域申し込みステップと、
基地局は最大許容のD2D接続数に基づいてリソースを割り当てるリソース割り当てステップと、
請求車両は前記リソース割り当てステップで割り当てられたD2D通信周波数帯域を利用して、暗号化された支払い請求情報を放送情報として放送し、そのうち、支払い請求情報に対して友達車両の車両情報で暗号化する暗号化放送ステップと、
友達車両は自己の車両情報を利用して放送情報を復号し、復号に成功すると、該友達車両は応答車両として該支払い請求情報を取得する復号受信ステップと、
応答車両は該支払い請求情報に基づいて支払い情報を生成して、基地局に送信し、基地局により支払い情報を支払いプラットフォームに送信し、支払いプラットフォームは支払い結果を応答車両に戻す支払い実現ステップと、
基地局は請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てし、応答車両と請求車両はD2D通信チャネルを介して通信するD2D通信ステップと、
を含み、
友達車両がn台である場合、請求車両は、ある友達車両は自己の車両情報で、放送情報の復号に成功するまで、前記暗号化放送ステップを繰り返して行い、nが2以上の整数であることを特徴とする、5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法。
【請求項6】
前記応答車両及び請求車両のD2D通信チャネルによる通信は、
応答車両は支払い結果を請求車両に通知することと、
請求車両は、応答車両に約束返金情報を送信することと、
を含むことを特徴とする、請求項5に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法。
【請求項7】
前記暗号化放送ステップにおいて、請求車両は前記リソース割り当てステップで割り当てたD2D通信周波数帯域を利用して、暗号化された支払い請求情報を放送し、そのうち、支払い請求情報に対して友達車両のVINで暗号化し、
前記復号受信ステップにおいて、友達車両は自己車両のVINを利用して放送情報を復号し、復号に成功すると、該友達車両は応答車両として該支払い請求情報を取得することを特徴とする、請求項5に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法。
【請求項8】
請求車両上に設けられる第一車載端末と、応答車両上に設けられる第二車載端末と、基地局と、支払いプラットフォームと、を具備し、そのうち、
前記第一車載端末は、基地局と5G通信を行うために用いられ、且つ支払い請求情報を生成して基地局に送信し、前記第二車載端末とD2D通信を行うために用いられ、
前記基地局は、前記支払い請求情報に含まれる請求車両の車両情報に基づいて、請求車両の運転者情報及びその友達車両の車両情報を検索し、友達車両の車両情報を使用して支払い請求情報を暗号化し、暗号化された支払い請求情報を放送情報として放送して、且つ第二車載端末から支払い情報を受信した場合、支払い情報を支払いプラットフォームに送信するために用いられ、一方、基地局は、請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てるために用いられ、
前記第二車載端末は、基地局と5G通信を行うために用いられ、且つ自己のVINを利用して放送情報を復号して上記支払い請求情報を取得し、且つ支払い請求情報に基づいて支払い情報を生成して、基地局に送信し、前記第一車載端末とD2D通信を行い、
前記支払いプラットフォームは、支払い情報に基づいて支払いを完了させ、且つ支払い結果を前記第二車載端末に戻すために用いられることを特徴とする、5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステム。
【請求項9】
前記基地局はモバイルエッジコンピューティングを利用して、支払い請求情報における請求車両のVINに基づいて、請求車両の運転者情報及びその友達車両のVINを検索し、且つ友達車両のVINを利用して、支払い請求情報を暗号化して放送することを特徴とする、請求項8に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステム。
【請求項10】
前記基地局は、請求車両と応答車両が同一又は隣接の小領域にあることを検出し、且つ最大許容D2D接続数ポリシーに基づいて、D2Dの接続可否を判断し、接続できると判断した場合、該D2Dの接続にリソースを割り当て、接続を確立し、接続できないと判断した場合、待ち状態に入り、基地局は請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当て、応答車両と請求車両はD2D通信チャネルを介して通信することを特徴とする、請求項8に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステム。
【請求項11】
前記第一車載端末は、
クロック情報を取得して、前記基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するための第一GPSモジュールと、
基地局との5G通信を実現し、及び前記第二車載端末とのD2D通信を実現するための第一5G通信モジュールと、
支払い請求情報を生成するための第一支払いモジュールと、
を備え、
前記第二車載端末は、
自己の車両情報を利用して、基地局が放送した暗号化された支払い請求情報を復号するための復号モジュールと、
復号された支払い請求情報に基づいて支払い情報を生成するための第二支払いモジュールと、
クロック情報を取得して、前記基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するための第二GPSモジュールと、
基地局との5G通信を実現し、及び前記第一車載端末とのD2D通信を実現するための第二5G通信モジュールと、
を備えることを特徴とする、請求項8に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステム。
【請求項12】
前記基地局は、
第一車載端末、第二車載端末とそれぞれ通信するための通信モジュールと、
車両情報を記憶するためのコアネットワークと、
前記支払い請求情報に含まれる請求車両の車両情報に基づいて、前記コアネットワークに記憶される車両情報を検索して、請求車両の運転者情報及びその友達車両の車両情報を検索して、且つ友達車両の車両情報を利用して、支払い請求情報を暗号化するためのモバイルエッジコンピューティングモジュールと、
暗号化された支払い請求情報を放送するための放送モジュールと、
第二車載端末から支払い情報を受信した場合、支払い情報を支払いプラットフォームに送信するための支払いモジュールと、
請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てるためのD2D確立モジュールと、
を備えることを特徴とする、請求項8に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステム。
【請求項13】
クロック情報を取得して、基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するためのGPSモジュールと、
前記基地局との5G通信を実現し、及び他の車載端末とのD2D通信を実現するための5G通信モジュールと、
支払い請求情報に基づいて支払い情報を生成するための支払いモジュールと、
を備え、
請求項1~7のいずれか1項に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法を実行することを特徴とする、車載端末。
【請求項14】
自己の車両情報を利用して、受信した暗号化された支払い請求情報を復号するための復号モジュールを更に備えることを特徴とする、請求項13に記載の車載端末。
【請求項15】
請求車両上に設けられる第一車載端末と、応答車両上に設けられる第二車載端末と、基地局と、支払いプラットフォームと、を具備し、
前記第一車載端末は基地局と5G通信を行い、基地局にD2D通信周波数帯域を申し込み、且つ基地局によって割り当てられたD2D通信周波数帯域を利用して暗号化された支払い請求情報を放送情報として放送する暗号化放送ステップを実行し、そのうち、支払い請求情報に対して友達車両の車両情報で暗号化し、且つ前記第二車載端末とのD2D通信に用いられ、
前記基地局は、最大許容のD2D接続数に基づいてリソースを割り当て、第二車載端末から支払い情報を受信する場合、支払い情報を支払いプラットフォームに送信し、請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てるために用いられ、
前記第二車載端末は基地局と5G通信を行い、且つ前記第一車載端末とD2D通信を行い、自己の車両情報を利用して前記放送情報を復号するために用いられ、復号に成功すると、該友達車両は応答車両として支払い請求情報を取得し、該支払い請求情報に基づいて支払い情報を生成して、基地局に送信し、
前記支払いプラットフォームは、支払い情報に基づいて支払いを完了させ、且つ支払い結果を前記第二車載端末に戻すために用いられ、
友達車両がn台である場合、請求車両は、ある友達車両は自己の車両情報で、放送情報の復号に成功するまで、前記暗号化放送ステップを繰り返して行い、nが2以上の整数であることを特徴とする、5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステム。
【請求項16】
前記第一車載端末は、
クロック情報を取得して、前記基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するための第一GPSモジュールと、
基地局との5G通信を実現し、及び前記第二車載端末とのD2D通信を実現するための第一5G通信モジュールと、
基地局によって割り当てられたD2D通信周波数帯域を利用して、暗号化された支払い請求情報を放送し、そのうち、支払い請求情報に対して友達車両の車両情報で暗号化する放送モジュールと、
支払い請求情報を生成するための第一支払いモジュールと、を備え、
前記第二車載端末は、
自己の車両情報を利用して、前記第一車載端末が放送した暗号化された支払い請求情報を復号するための復号モジュールと、
復号された支払い請求情報に基づいて支払い情報を生成するための第二支払いモジュールと、
クロック情報を取得して、前記基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するための第二GPSモジュールと、
基地局との5G通信を実現し、及び前記第一車載端末とのD2D通信を実現するための第二5G通信モジュールと、
を備えることを特徴とする、請求項15に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステム。
【請求項17】
クロック情報を取得して、基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するためのGPSモジュールと、
前記基地局との5G通信を実現し、及び他の車載端末とのD2D通信を実現し、基地局にD2D通信周波数帯域を申し込むための5G通信モジュールと、
基地局によって割り当てられたD2D通信周波数帯域を利用して、暗号化された支払い請求情報を放送し、そのうち、支払い請求情報に対して友達車両の車両情報で暗号化する放送モジュールと、
を備え、
請求項5~7のいずれか1項に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法を実行することを特徴とする、車載端末。
【請求項18】
コンピュータープログラムが記憶されるコンピューター可読媒体であって、該コンピュータープログラムはプロセッサに実行されるとき、請求項1~7のいずれか1項に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法を実現することを特徴とする、コンピューター可読媒体。
【請求項19】
メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサで実行できるコンピュータープログラムを含むコンピューター機器であって、前記プロセッサが前記コンピュータープログラムを実行するとき、請求項1~7のいずれか1項に記載の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法を実現することを特徴とする、コンピューター機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信技術に関し、具体的には5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法及びそのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ETC技術は現在、ハイウェーシーンに広く応用されており、欧米、日本及び中国で大いに普及させられる車載チャージングシステムである。それはマイクロ波専用短距離通信技術により、車載電子タグとETC専用車線におけるマイクロ波アンテナとの通信を実現し、インターネット技術により銀行の裏の計算処理を実現する。
【0003】
ETCチャージングシステムは複数のサブシステムからなり、車両自動識別(AVI)システム、自動車型区別システム(AVC)、逃走撮影システム(YES)及び他の周辺システムなどを含む。
【0004】
自動車型区別システム(AVC)は、車線内及び車線周囲に設けられる各種のセンサ装置を利用して、通過車両の車型を測定し、且つ車載ユニット(OBU)に記憶される車型データと照合する。逃走撮影システム(YES)は、有効車載ユニットが設けられず、且つ駐車ないチャージング車線に突き進む自動車のナンバープレート画像を撮影するためのものであり、逃走車両の所有者を確定して、支払うべき費用を通知するためのものである。ハイウェーの駐車ないチャージング車線にとって、逃走撮影システムは必要なものである。低速駐車ないチャージング車線にとっても、高速自動ガードレールで違反運転の車両を停止させる場合も多い。
【0005】
車両自動識別システム(AVI)は、ポータル又は道路わきに取り付けられるマイクロ波アンテナを用いて、車載ユニットに記憶される識別情報、例えば車載ユニットのID番号、車型、所有者などの情報を照会し、車両が駐車ないチャージング車線を通過可能か否かを判断する。車両自動識別システムは、駐車ないチャージング車線を構成する最も基本的なシステムであり、通常、車載ユニット(on-Board Unit、OBUと略す)、路側ユニット(Road Side Unit、RSUと略す)、車載ユニットプログラマ及び他の機器などからなる。
【0006】
現在、ETC支払いの主な問題は、自動車内に機器を別途装着する必要があり、且つ適用シーンが少なく、ほとんどハイウェーの通行料金徴収所に適用されることである。ユーザにとって、専用のバンクカードを申し込む必要があり、通行料金徴収所にとって、専用の通信機器を架設する必要がある。更に重要であるのは、ETC技術では、車両が路側機器と支払い行為を行う場合のみが考えられ、車間にある支払い行為について、考慮も技術設計もされていない。
【発明の概要】
【0007】
上述した問題に鑑みて、本発明は、5G技術を利用して車間通信を実現した、5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法及びそのシステムを提案しようとするものである。
【0008】
本発明の主な技術思想は以下のことにある。車両は車間の支払いシーンをトリガーし、基地局に支払い請求を発信する。該請求情報は、請求車両の車両識別コード(VIN)及び請求金額を含む。基地局は受信した請求情報をモバイルエッジコンピューティング(MEC)に通知し、MECはVINに基づいてMECに記憶されるデータを検索し、目的データはVIN対応車両の運転者情報及びその友達車両VINであり、且つMECは友達車両VINを鍵暗号情報とし、暗号情報は請求車両VIN、請求車両運転者情報、請求金額などを含む。基地局はMECにより処理された暗号情報を放送し、応答車両を探す。基地局範囲内の車両は、自身のVINで受信した情報を復号し、復号に成功した場合ではプッシュして、失敗した場合では該メッセージを無視する。友達車両は支払いを選択すると、応答車両となり、且つ同意情報を基地局に送信する。基地局は請求車両と応答車両にD2D周波数帯域割り当て、両者はD2D通信を確立し、基地局は応答車両の支払い情報を支払いプラットフォームに送信し、支払いプラットフォームはデータ処理を行う。支払い完了の情報を受信すると、応答車両はD2D通信により請求車両に通知し、請求車両は自身の状況に基づいて、応答車両と返金事項について約束する。
【0009】
本発明の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法は、
請求車両は支払い請求を基地局に送信する請求送信ステップと、
基地局は支払い請求に基づいて請求車両の友達車両の車両情報を検索する請求検索ステップと、
基地局は友達車両の車両情報を利用して請求情報を暗号化する暗号化ステップと、
基地局は暗号化された請求情報を放送する放送ステップと、
基地局放送範囲内にある車両は、自己の車両情報を利用して放送情報を復号し、復号に成功すると、該友達車両は応答車両として該請求情報を取得する復号受信ステップと、
応答車両は請求情報に基づいて支払い情報を生成して、基地局に送信し、基地局により支払い情報を支払いプラットフォームに送信し、支払いプラットフォームは支払い結果を応答車両に戻す支払い実現ステップと、
基地局は請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てし、応答車両と請求車両はD2D通信チャネルを介して通信するD2D通信ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0010】
好ましくは、前記請求検索ステップにおいて、基地局はモバイルエッジコンピューティングを利用して、支払い請求中における請求車両のVINに基づいて、請求車両の運転者情報及びその友達車両のVINを検索し、
前記暗号化放送ステップにおいて、基地局は友達車両のVIN情報を利用して請求情報を暗号化して放送する。
【0011】
好ましくは、前記応答車両及び請求車両のD2D通信チャネルによる通信は、
応答車両は支払い結果を請求車両に通知することと、
請求車両と応答車両の間で約束返金情報を送信することと、を含む。
【0012】
好ましくは、前記D2D通信ステップは、
基地局は、請求車両と応答車両が同一又は隣接の小領域にあることを検出し、且つ最大許容D2D接続数ポリシーに基づいて、該D2Dの接続可否を判断するサブステップと、
接続できると判断した場合、該D2D接続にリソースを割り当て、リンクを確立し、接続できないと判断した場合、待ち状態に入るサブステップと、を含む。基地局は請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当て、応答車両及び請求車両はD2D通信チャネルを介して通信する。
【0013】
本発明の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法は、
請求車両は基地局にD2D通信周波数帯域を申し込む周波数帯域申し込みステップと、
基地局は最大許容のD2D接続ポリシーに基づいてリソースを割り当てるリソース割り当てステップと、
請求車両は前記リソース割り当てステップで割り当てたD2D通信周波数帯域を利用して、暗号化された支払い情報を放送し、そのうち、支払い情報に対して友達車両の車両情報で暗号化する暗号化放送ステップと、
友達車両は自己の車両情報を利用して放送情報を復号し、復号に成功すると、該友達車両は応答車両として該請求情報を取得する復号受信ステップと、
応答車両は請求情報に基づいて支払い情報を生成して、基地局に送信し、基地局により支払い情報を支払いプラットフォームに送信し、支払いプラットフォームは支払い結果を応答車両に戻す支払い実現ステップと、
基地局は請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てし、応答車両と請求車両はD2D通信チャネルを介して通信するD2D通信ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0014】
好ましくは、前記応答車両及び請求車両のD2D通信チャネルによる通信は、
応答車両は支払い結果を請求車両に通知することと、
請求車両と応答車両の間で約束返金情報を送信することと、
を含む。
【0015】
好ましくは、友達車両がn台である場合、ある友達車両は自己の車両情報で放送情報の復号に成功するまで、前記暗号化放送ステップを繰り返して行う。
【0016】
好ましくは、前記暗号化放送ステップにおいて、請求車両は前記リソース割り当てステップで割り当てたD2D通信周波数帯域を利用して、暗号化された支払い情報を放送し、そのうち、支払い情報に対して友達車両のVINで暗号化し、
前記復号受信ステップにおいて、友達車両は自己車両のVINを利用して放送情報を復号し、復号に成功すると、該友達車両は応答車両として該請求情報を取得する。
【0017】
本発明の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステムは、請求車両上に設けられる第一車載端末と、応答車両上に設けられる第二車載端末と、基地局と、支払いプラットフォームと、を具備し、そのうち、
前記第一車載端末は、基地局と5G通信を行うために用いられ、且つ支払い請求を生成して基地局に送信し、前記第二車載端末とD2D通信を行うために用いられ、
前記基地局は、前記支払い請求に含まれる請求車両の車両情報に基づいて、請求車両の運転者情報及びその友達車両の車両情報を検索し、友達車両の車両情報を使用して請求情報を暗号化し放送して、且つ第二車載端末から支払い情報を受信した場合、支払い情報を支払いプラットフォームに送信するために用いられ、一方、基地局は、請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てるために用いられ、
前記第二車載端末は、基地局と5G通信を行うために用いられ、且つ自己のVINを利用して放送情報を復号して上記支払い請求を取得し、且つ支払い請求に基づいて支払い情報を生成して、基地局に送信し、前記第一車載端末とD2D通信を行い、
前記支払いプラットフォームは、支払い情報に基づいて支払いを完了させ、且つ支払い結果を前記第二車載端末に戻すために用いられる、ことを特徴とする。
【0018】
好ましくは、前記基地局はモバイルエッジコンピューティングを利用して、支払い請求中における請求車両のVINに基づいて、請求車両の運転者情報及びその友達車両のVINを検索し、且つ友達車両のVINを利用して、請求情報を暗号化して放送する。
【0019】
好ましくは、前記基地局は、請求車両と応答車両が同一又は隣接の小領域にあることを検出し、且つ最大許容D2D接続数ポリシーに基づいて、該D2Dの接続可否を判断し、接続できると判断した場合、該D2D接続にリソースを割り当て、リンクを確立し、接続できないと判断した場合、待ち状態に入る。基地局は請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当て、応答車両及び請求車両はD2D通信チャネルを介して通信する。
【0020】
好ましくは、前記第一車載端末は、
クロック情報を取得して、前記基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するための第一GPSモジュールと、
基地局との5G通信を実現し、及び前記第二車載端末とのD2D通信を実現するための第一5G通信モジュールと、
支払い請求を生成するための第一支払いモジュールと、
を備え、
前記第二車載端末は、
自己の車両情報を利用して、基地局が放送した暗号化請求情報を復号するための復号モジュールと、
復号された請求情報に基づいて支払い情報を生成するための第二支払いモジュールと、
クロック情報を取得して、前記基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するための第二GPSモジュールと、
基地局との5G通信を実現し、及び前記第一車載端末とのD2D通信を実現するための第二5G通信モジュールと、を備え、
好ましくは、前記基地局は、
第一車載端末、第二車載端末とそれぞれ通信するための通信モジュールと、
車両情報を記憶するためのコアネットワークと、
前記支払い請求に含まれる請求車両の車両情報に基づいて、前記コアネットワークに記憶される車両情報を検索して、請求車両の運転者情報及びその友達車両の車両情報を検索して、支払い請求情報を暗号化するためのモバイルエッジコンピューティングモジュールと、
暗号化された支払い請求情報を放送するための放送モジュールと、
第二車載端末から支払い情報を受信した場合、支払い情報を支払いプラットフォームに送信するための支払いモジュールと、
請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てるためのD2D確立モジュールと、を備える。
【0021】
本発明の車載端末は、
クロック情報を取得して、前記基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するためのGPSモジュールと、
基地局との5G通信を実現し、及び他の車載端末とのD2D通信を実現するための5G通信モジュールと、
請求情報に基づいて支払い請求を生成するための支払いモジュールと、
を備えることを特徴とする。
【0022】
好ましくは、
自己の車両情報を利用して、基地局が放送した暗号化請求情報を復号するための復号モジュールを更に備える。
【0023】
本発明の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステムは、請求車両上に設けられる第一車載端末と、応答車両上に設けられる第二車載端末と、基地局と、支払いプラットフォームと、を具備し、
前記第一車載端末は基地局と5G通信を行い、基地局にD2D通信周波数帯域を申し込み、且つ基地局によって割り当てられたD2D通信周波数帯域を利用して暗号化された支払い情報を放送し、そのうち、支払い情報に対して友達車両の車両情報で暗号化し、且つ前記第二車載端末とのD2D通信に用いられ、
前記基地局は、最大許容のD2D接続ポリシーに基づいてリソースを割り当て、受信した支払い情報を支払いプラットフォームに送信し、請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てるために用いられ、
前記第二車載端末は基地局と5G通信を行い、且つ前記第一車載端末とD2D通信を行い、自己の車両情報を利用して前記放送情報を復号するために用いられ、復号に成功すると、該友達車両は応答車両として該請求情報を取得し、請求情報に基づいて支払い情報を生成して、基地局に送信し、
前記支払いプラットフォームは、支払い情報に基づいて支払いを完了させ、且つ支払い結果を前記第二車載端末に戻すために用いられる、ことを特徴とする。
【0024】
本発明の前記第一車載端末は、
クロック情報を取得して、前記基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するための第一GPSモジュールと、
基地局との5G通信を実現し、及び前記第二車載端末とのD2D通信を実現するための第一5G通信モジュールと、
基地局によって割り当てられたD2D通信周波数帯域を利用して、暗号化された支払い情報を放送し、そのうち、支払い情報に対して友達車両の車両情報で暗号化する放送モジュールと、
支払い請求を生成するための第一支払いモジュールと、を備え、
前記第二車載端末は、
自己の車両情報を利用して、基地局が放送した暗号化請求情報を復号するための復号モジュールと、
復号された請求情報に基づいて支払い情報を生成するための第二支払いモジュールと、
クロック情報を取得して、前記基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するための第二GPSモジュールと、
基地局との5G通信を実現し、及び前記第一車載端末とのD2D通信を実現するための第二5G通信モジュールと、を備える。
【0025】
本発明の車載端末は、
クロック情報を取得して、前記基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するためのGPSモジュールと、
基地局との5G通信を実現し、及び他の車載端末とのD2D通信を実現し、基地局にD2D通信周波数帯域を申し込むするための5G通信モジュールと、
基地局によって割り当てられたD2D通信周波数帯域を利用して、暗号化された支払い情報を放送し、そのうち、支払い情報に対して友達車両の車両情報で暗号化する放送モジュールと、
を備えることを特徴とする。
【0026】
本発明のコンピューター可読媒体は、コンピュータープログラムが記憶されるコンピューター可読媒体であって、該コンピュータープログラムはプロセッサに実行されるとき、前記5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法を実現することを特徴とする。
【0027】
本発明のコンピューター機器は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサで実行できるコンピュータープログラムと、を含むコンピューター機器であって、前記プロセッサが前記コンピュータープログラムを実行するとき、前記5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法を実現することを特徴とする。
【0028】
前記本発明の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法及びそのシステムは、5G技術におけるD2D通信技術を利用して、車両-車両通信を実現し、伝送速度と伝送待ち時間の面において大きく進歩して、且つ5Gネットワークは大容量の特性を有するため、車両が多いシーン、ひいては渋滞シーンでは、より良好な表現を有する。また、本発明では、情報暗号化メカニズム(例えば、VINで暗号化する)を追加し、目標車両ではなければ、正確な情報を取得できないことを確保したため、ユーザ口座の安全及び支払い情報の安全を確保した。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の第一実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法を示すフローチャートである。
図2】本発明の第一実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステムを示すブロック構成図である。
図3】本発明の第二実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法を示すフローチャートである。
図4】本発明の第二実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステムを示すブロック構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の複数の実施例の一部を紹介し、本発明に対する基本的な理解を提供しようとする。本発明の肝心な、又は決定的な要素を確認し、又は保護する範囲を限定すること意図したものではない。
【0031】
まず、本明細書に言及されたいくつかの概念について説明する。
【0032】
(1)5G
第5世代移動通信標準であり、第5世代移動通信技術ともいう。英語の略:5G。4Gの次世代であり、5Gネットワークの理論的下り速度は10Gb/sである(ダウンロード速度1.25GB/Sに相当)。
【0033】
(2)MEC
モバイルエッジコンピューティング(Mobile Edge Computing)であり、モバイルエッジコンピューティングはユーザ移動端末に最も近いRAN(無線アクセスネットワーク)内にITサービス環境及びクラウドコンピューティング機能を提供し、遅延・待ち時間を更に低減し、ネットワーク運営効率を向上し、業務配信・伝送能力を向上し、端末ユーザの体験を最適化・改善することを意図する。従って、ここの「エッジ(Edge)」とは、移動通信基地局自身(eNodeB、RNCなど)及び無線ネットワーク内(例えば、そのうちの集積ノードに配置される)各種のサーバである。無線アクセスネットワークのエッジに配置されるモバイルエッジコンピューティングサーバは、各状況に関するサービスを提供するように、各上位アプリケーション及び業務を向けて、リアルタイムの無線及びネットワーク情報(例えば、移動状態にあるユーザが位置するリアルタイムの具体的な位置、基地局のリアルタイムの負荷状況など)を受け付ける。
【0034】
(3)D2D
Device-to-Deviceであり、D2Dを略し、機器から機器を意味する。Device-to-Device通信は、システムの制御で、端末間で小領域リソースを多重化することで、通信を直接に行う新型技術であり、ある程度で、無線通信システムスペクトルリソースの欠乏という問題を解決した。D2D技術は、モバイルセルラーネットワークに適用して、リソース利用率及びネットワーク容量を高めることができる。D2D通信リンクのそれぞれが占用するリソースは、1つのセルラー通信リンクが占用するリソースに等しい。D2D通信は、マクロセルラー基地局の制御で、通信に必要な周波数リソース及び伝送電力を取得する。
【0035】
まず、本発明の第一実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法について説明する。
【0036】
図1は、本発明の第一実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法を示すフローチャートである。
【0037】
図1に示すように、本発明の第一実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法は、
請求車両は支払い請求を基地局に送信する請求送信ステップS100と、
基地局は支払い請求に基づいて請求車両の友達車両の車両情報を検索する請求検索ステップS200と、
基地局は友達車両の車両情報を利用して支払い請求情報を暗号化する暗号化ステップS300と、
基地局は暗号化された支払い請求情報を放送する放送ステップS400と、
基地局の放送範囲内の車両は、自己の車両情報を利用して放送情報を復号し、復号に成功すると、該友達車両は応答車両として該請求情報を取得する復号受信ステップS500と、
応答車両は請求情報に基づいて支払い情報を生成して、基地局に送信し、基地局により支払い情報を支払いプラットフォームに送信し、支払いプラットフォームは支払い結果を応答車両に戻す支払い実現ステップS600と、
基地局は請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てし、応答車両と請求車両はD2D通信チャネルを介して通信するD2D通信ステップS700と、
を含む。
【0038】
そのうち、車両情報として車両のVINを採用する。
【0039】
次に、本発明の第一実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステムについて説明する。
【0040】
図2は、本発明の第一実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステムを示すブロック構成図である。
【0041】
図2に示すように、本発明の第一実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステムは、請求車両上に設けられる第一車載端末100と、基地局200と、応答車両上に設けられる第二車載端末300と、支払いプラットフォーム400と、を備える。
【0042】
そのうち、第一車載端末100は、基地局200と5G通信を行うために用いられ、且つ支払い請求を生成して基地局200に送信し、第二車載端末300とD2D通信を行うために用いられる。
【0043】
基地局200は、支払い請求に含まれる請求車両の車両情報に基づいて、請求車両の運転者情報及びその友達車両の車両情報を検索し、友達車両の車両情報を使用して請求情報を暗号化し放送して、且つ第二車載端末300から支払い情報を受信した場合、支払い情報を支払いプラットフォームに送信するために用いられ、一方、基地局300は、請求車両200と応答車両としての第二車載端末300との間にD2D通信チャネルを割り当てるために用いられる。
【0044】
第二車載端末300は、基地局200と5G通信を行うために用いられ、且つ自己の車両情報を利用して放送情報を復号して上記支払い請求を取得し、且つ支払い請求に基づいて支払い情報を生成して、基地局200に送信し、一方、第一車載端末100とD2D通信を行うために用いられる。
【0045】
支払いプラットフォーム400は、支払い情報に基づいて支払いを完了させ、且つ支払い結果を応答車両としての第二車載端末300に戻すために用いられる。
そのうち、第一車載端末100は、
クロック情報を取得して、基地局200との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するための第一GPSモジュール110と、
基地局200との5G通信を実現し、及び前記第二車載端末とのD2D通信を実現するための第一5G通信モジュール120と、
支払い請求を生成するための第一支払いモジュール130と、
を備え、
そのうち、第二車載端末300は、
自己の車両情報を利用して、基地局200が放送した暗号化請求情報を復号するための復号モジュール310と、
復号された請求情報に基づいて支払い情報を生成するための第二支払いモジュール320と、
クロック情報を取得して、基地局200との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するための第二GPSモジュール330と、
基地局200との5G通信を実現し、及び前記第一車載端末とのD2D通信を実現するための第二5G通信モジュール340と、
を備える。
【0046】
理論的には、第一車載端末100と第二車載端末300は同じ機能を有するように設けられてもよいが、上記説明では、それぞれの詳細機能を詳細化しただけである。
更に、基地局200は、
第一車載端末100、第二車載端末300とそれぞれ通信するための通信モジュール210と、
車両の運転者情報、VIN、車両の運転者、友達情報などの車両情報を記憶するためのコアネットワーク220と、
前記支払い請求に含まれる請求車両の車両情報に基づいて、コアネットワーク220に記憶される車両情報に基づいて、請求車両の運転者情報及びその友達車両の車両情報を検索して、且つ友達車両の車両情報を利用して、支払い請求情報を暗号化するためのモバイルエッジコンピューティングモジュール230と、
暗号化された支払い請求情報を放送するための放送モジュール240と、
第二車載端末300から支払い情報を受信した場合、支払い情報を支払いプラットフォーム400に送信するための支払いモジュール250と、
請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てるためのD2D確立モジュール260と、を備える。
【0047】
次に、本発明の第一実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法の1つの実施例について説明する。
【0048】
本実施例は、5G通信システムにおけるD2D技術に基づく車間で無線支払いを直接に行う車載支払い方法であり、該方法は、車両が車載支払いを行うときに、今回の消費を支払うには残高が不足するため、他の車両に借金する必要があるシーンに適用する。方法の実用性及び全面性を両立させるために、車両ユーザと通行料ユーザとの間で、使用する銀行は多く許容されているため、方法では、第三者プラットフォーム(ここで、支払いプラットフォームという)を導入して、銀行間の取引を完了する。
【0049】
更に、説明の便宜上、車両はいずれも一般速度運転状態又は静止状態にあり、即ち、運転速度は60km/h未満であり、車両間のD2D通信を確立できることを確保する。このD2D通信は、基地局に管理されたD2D通信であり、双方の車両はともにD2D通信要求を満足し、即ち、送信端から受信端までの経路損失は、特定の閾値TH1(その値は、車両が位置する地理環境に関連する)よりも小さく、受信端の受信信号の強度は、特定の閾値TH2(その値は、車両が位置する地理環境に関連する)よりも大きい。車両の車載端末は、固定周波数(例えば、1Hzであり、GPSのモデルに関連する)でGPSデータを更新する。同時に、自車両(即ち、「請求車両」という)のバインディング支払いバンクカードと、友達車両のバインディング支払いバンクカードとは、異なる銀行のものであり、且つ支払いプラットフォームで銀行間の取引を実現する。
【0050】
本実施例の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法は、下記のステップを含む。
【0051】
(1)自車両が起動し、第一車載端末100が作動し、第一車載端末は第一GPSモジュール110、第一通信モジュール120及び第一支払いモジュール130を含む。第一GPSモジュール110により、自車両はクロック情報を取得できるため、基地局200との同期を維持し、アップ通信リンク及びダウン通信リンクを確立する。自車両は更に、第一GPSモジュール110により自身の運動状態情報及び位置情報を取得できる。運動状態情報及び位置情報は、それぞれ自車両の速度、加速度及び車両が位置する緯度である。これらの情報により、車載端末が支払いシーンの関連情報をより正確に選別することができる。
【0052】
(2)自車両の第一車載端末100はアップリンクリンクにより車両識別コード(VIN)を基地局200に送信し、基地局200はコアネットワーク220にアクセスすることで、コアネットワーク220に記憶される自車両の基本情報を基地局200のモバイルエッジコンピューティング(MEC)モジュール230にロードし、該情報は、自車両の友達情報、自車両の信用レベルなどの関連情報を含む。
【0053】
(3)在第一車載端末100は自車両がアイドリング状態にあると検出した場合、車両はステップ(4)に入り、さもなければ、該検出ステップを実行し続ける。
【0054】
(4)第一車載端末100の支払いモジュール130はこの前受信した支払い情報をまとめて、それを車載表示画面にプッシュして、ユーザに支払いを提示する。ユーザの残高が今回の支払いを満たすのに十分であると、支払いを行い、ステップ(3)に戻る。さもなければ、ステップ(5)を実行する。
【0055】
(5)自車両はアップリンクリンクにより、VINと必要金額などの情報を基地局200に送信する。自車両が受信した支払い情報はまとめた情報であり、複数の送金先が存在する可能性があるため、データ伝送量を低減して、且つ自車両情報の安全を保護するために、本方法では、自車両と友達車両とのリアルタイムの取り引きを行い、且つ自車両により送金先への支払いを完了するという方式を採用する。
【0056】
(6)基地局200はこれらの情報をモバイルエッジコンピューティングモジュール230に送信し、モバイルエッジコンピューティングモジュール230はVINに従って友達情報を抽出し、次に、VINに従って自車両の友達車両の探しを完了する。次に、友達車両のVINで情報を暗号化する。暗号化すべき情報は自車両VIN、自車両運転者情報及び自車両に必要な金額である。
【0057】
(7)放送モジュール240はモバイルエッジコンピューティングモジュール230で暗号化された情報を放送する。放送情報を受信した車両(即ち、相応の車両)に設けられる第二車載端末300は、自身のVINで復号する。情報の復号に成功できなければ、該情報を廃棄する。情報の復号に成功できれば、第二車載端末300は借金情報を車載表示画面に表示する。借金情報は、例えば自車両運転者情報及び自車両必要金額を含む。
【0058】
(8)ユーザは自車両に借金することを選択した場合、応答車両の第二車載端末300の第二支払いモジュール320は支払いを行い、具体的には、自車両に請求する金額を支払う。応答車両の第二5G通信モジュール340はアップリンクリンクにより同意情報を基地局200に送信する。同意情報は同意標識、応答車両自身VIN、自車両VIN及び支払い金額などを含む。基地局が設定時間内に同意情報を受信しない場合、ステップ(12)に入る。
【0059】
(9)基地局200は同意情報を受信して分析した後、2つの操作を行う。1つの操作は、自車両と応答車両とのD2D接続の確立を開始し、即ちステップ(10)に入る。もう1つの操作は、自車両VINと応答車両VINを利用して、モバイルエッジコンピューティングモジュール230により、自車両が使用する口座情報と応答車両が使用する口座情報を照会し、且つこの2つの口座情報と支払い金額情報をパケット化して、支払いプラットフォーム400にアップロードし、支払いプラットフォーム400により、銀行間の振り込みを完了し、即ち、ステップ(11)に入る。
【0060】
(10)基地局200のD2D確立モジュール260は、ソース車両と宛先車両が同一又は隣接の小領域にあることを検出し、且つ最大許容D2D接続数ポリシーに基づいて、該D2Dの確立の可否を判断する。確立できると判断した場合、該D2D接続にリソースを割り当て、リンクを確立し、接続できないと判断した場合、待ち状態に入る。
【0061】
(11)支払いプラットフォーム400は受信した情報を解析する。相応の口座から相応の金額を差し引くことを、支払人である銀行、即ち応答車両が使用する口座が所属する銀行に通知する。同時に、相応の口座に相応の金額を増やすことを、送金先である銀行、即ち自車両が使用する口座が所属する銀行に通知する。支払いプラットフォーム400は支払人である銀行の成功フィードバック及び送金先である銀行の成功フィードバックを受信した後、今回の支払いの成功情報を、基地局200により応答車両の第二車載端末300に送信する。
【0062】
(12)請求車両とその応答車両とのD2D接続は既に確立されたため、応答車両が基地局200から転送された支払い成功情報を受信した後、応答車両(即ち、第二車載端末300)は自身車両の口座識別コードを自車両(即ち、第一車載端末100)に送信し、第一車載端末100はこの部分の情報を未完成支払いに記憶し、次回の支払いメッセージのプッシュにおいて統一にプッシュする。自車両はユーザの設定に基づいて、応答車両に約束返金情報を送信する。該情報は、具体的な返金時間、返金方式などの関連情報を含む。応答車両は該約束を受信して同意すると、同意情報を自車両に送信し、約束の合意を表す。
【0063】
(13)取り引き及び約束が完了した後、第一車載端末100と第二車載端末300はアップリンクリンクにより、該D2D接続が切断されたことを基地局200に通知し、リソースが解放される。
【0064】
(14)基地局200はダウンリンクにより友達応答請求がないことを自車両に通知する。自車両は見知らぬ車両に請求を発信することを選択すると、基地局は情報を放送する。情報は請求VIN、車両が使用する口座識別コード及び請求金額を含み、ステップ(8)に入る。自車両は放棄を選択すると、ステップ(3)に入り、次回の支払い情報のプッシュを待つ。
【0065】
見知らぬ車両から借金することを選択した場合、例えば、以下のことを含む。情報と暗号を統一した設定コードとする。例えば、最初はrentと設定する。該設定コードはすべての車両が共用する情報であり、すべての車両は、いずれもrentをキーとして暗号化された情報を復号することができる。車両は、見知らぬ車両に借金するか借金しないかを予め設定することができる。借金しないと設定した場合、車両はrentで情報を復号しなく、見知らぬ車両の借金情報は無関係情報と黙認して廃棄される。借金すると設定した場合、車両は見知らぬ車両の借金情報を復号でき、そのプッシュプロセスは、友達に借金するプロセスと一致する。返金について、このシステムでは、支払いプラットフォーム400は、関連手続きの使用のために、電子借金請求書を発行できるように設置される。
【0066】
次に、本発明の第二実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法について説明する。該第二実施形態において、替代基地局が放送して小領域の目標車両(応答車両)を探す方式の代わりに、車両本身が放送して目標車両を探す方式を採用する。
【0067】
図3は本発明の第二実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法を示すフローチャートである。
【0068】
図3に示すように、本発明の第二実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法は、
請求車両は基地局にD2D通信周波数帯域を申し込む周波数帯域申し込みステップS10と、
基地局は最大許容のD2D接続ポリシーに基づいてリソースを割り当てるリソース割り当てステップS20と、
請求車両は前記リソース割り当てステップで割り当てたD2D通信周波数帯域を利用して、暗号化された支払い情報を放送し、そのうち、支払い情報に対して友達車両の車両情報で暗号化する暗号化放送ステップS30と、
友達車両は自己の車両情報を利用して放送情報を復号し、復号に成功すると、該友達車両は応答車両として該請求情報を取得する復号受信ステップS40と、
応答車両は請求情報に基づいて支払い情報を生成して、基地局に送信し、基地局により支払い情報を支払いプラットフォームに送信し、支払いプラットフォームは支払い結果を応答車両に戻す支払い実現ステップS50と、
基地局は請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てし、応答車両と請求車両はD2D通信チャネルを介して通信するD2D通信ステップS60と、
を含む。
【0069】
友達車両がn台である場合、ある友達車両は自己の車両情報で、放送情報の復号に成功するまで、前記暗号化放送ステップS30を繰り返して行う。
【0070】
支払い情報を暗号化する友達車両の車両情報として、友達車両のVINを採用する。
【0071】
図4は本発明の第二実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステムを示すブロック構成図である。
【0072】
図4に示すように、本発明の第二実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払いシステムは、請求車両上に設けられる第一車載端末10と、基地局20と、応答車両上に設けられる第二車載端末30と、支払いプラットフォーム40と、を備えることを特徴とする。
【0073】
第一車載端末10は基地局20と5G通信を行い、基地局20にD2D通信周波数帯域を申し込み、且つ基地局20に割り当てられたD2D通信周波数帯域を利用して暗号化された支払い情報を放送し、そのうち、支払い情報に対して友達車両の車両情報(例えば、車両VIN)で暗号化し、且つ前記第二車載端末とのD2D通信に用いられる。
【0074】
基地局20は、最大許容のD2D接続ポリシーに基づいてリソースを割り当て、受信した支払い情報を支払いプラットフォーム40に送信し、請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てるために用いられる。
【0075】
第二車載端末30は基地局20と5G通信を行い、且つ第一車載端末10とD2D通信を行い、自己の車両情報を利用して放送情報を復号するために用いられ、復号に成功すると、該友達車両は応答車両として該請求情報を取得し、請求情報に基づいて支払い情報を生成して、基地局20に送信する。
【0076】
支払いプラットフォーム40は、支払い情報に基づいて支払いを完了させ、且つ支払い結果を第二車載端末30に戻すために用いられる。
【0077】
そのうち、第一車載端末10は、
クロック情報を取得して、前記基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するための第一GPSモジュール11と、
基地局との5G通信を実現し、及び前記第二車載端末とのD2D通信を実現するための第一5G通信モジュール12と、
基地局によって割り当てられたD2D通信周波数帯域を利用して、暗号化された支払い情報を放送し、そのうち、支払い情報に対して友達車両の車両情報で暗号化する放送モジュール13と、
支払い請求を生成するための第一支払いモジュール14と、
を備える。
【0078】
そのうち、D2D通信を使用するために、放送モジュール13では、放送できるアンテナを採用する。
【0079】
基地局20は、
第一車載端末100、第二車載端末300とそれぞれ通信するための通信モジュール21と、
車両の運転者情報、VIN、車両の運転者、友達情報などの車両情報を記憶するためのコアネットワーク22と、
記憶される車両情報に基づいて、請求車両の運転者情報及びその友達車両の車両情報を検索するためのモバイルエッジコンピューティングモジュール23と、
第二車載端末300から支払い情報を受信した場合、支払い情報を支払いプラットフォーム400に送信するための支払いモジュール24と、
最大許容のD2D接続ポリシーに基づいてリソースを割り当て、請求車両と応答車両にD2D通信チャネルを割り当てるためのD2D確立モジュール25と、
を備える。
【0080】
第二車載端末30は、
自己の車両情報を利用して、基地局が放送した暗号化請求情報を復号するための復号モジュール31と、
復号された請求情報に基づいて支払い情報を生成するための第二支払いモジュール32と、
クロック情報を取得して、前記基地局との同期を維持し、アップリンク及びダウンリンクを確立するための第二GPSモジュール33と、
基地局との5G通信を実現し、及び前記第一車載端末とのD2D通信を実現するための第二5G通信モジュール34と、
を備える。
【0081】
次に、本発明の第二実施形態に係る5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法の1つの実施例について説明する。
【0082】
本実施例の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法は、下記のステップを含む。
【0083】
(1)自車両が起動し、第一車載端末10が作動し、第一車載端末は第一GPSモジュール11、第一5G通信モジュール12、放送モジュール13及び第一支払いモジュール14を含む。第一GPSモジュール11により、自車両はクロック情報を取得できるため、基地局20との同期を維持し、アップ通信リンク及びダウン通信リンクを確立する。自車両は更に、第一GPSモジュール11により自身の運動状態情報及び位置情報を取得できる。運動状態情報及び位置情報は、それぞれ自車両の速度、加速度及び車両が位置する緯度である。これらの情報により、車載端末が支払いシーンの関連情報をより正確に選別することができる。
【0084】
(2)自車両の第一車載端末10はアップリンクリンクにより車両識別コード(VIN)を基地局20に送信し、基地局20はコアネットワーク22にアクセスすることで、コアネットワーク22に記憶される自車両の基本情報を基地局20のモバイルエッジコンピューティング(MEC)モジュール23にロードし、該情報は、自車両の友達情報、自車両の信用レベルなどの関連情報を含む。
【0085】
(3)在第一車載端末10は自車両がアイドリング状態にあると検出した場合、車両はステップ(4)に入り、さもなければ、該検出ステップを実行し続ける。
【0086】
(4)第一車載端末10の支払いモジュール13はこの前受信した支払い情報をまとめて、それを車載表示画面にプッシュして、ユーザに支払いを提示する。ユーザの残高が今回の支払いを満たすのに十分であると、支払いを行い、ステップ(3)に戻る。さもなければ、ステップ(5)を実行する。
【0087】
(5)自車両の第一車載端末10はアップリンクリンクにより基地局20にD2D通信周波数帯域を申し込み、基地局20は最大許容D2D接続数ポリシーに基づいて周波数帯域リソースを割り当てる。
【0088】
(6)自車両は基地局20に割り当てられたD2D通信周波数帯域により情報を放送し、そのうち、情報は自車両VIN、借金金額、自車両の所有者情報を含む。該情報は自車両の友達車両VINをキーとして暗号化する。友達の数量は1超えであり得るため、情報の放送は繰り返しメカニズムを採用し、キーは、友達1から友達nまで一回繰り返して選択する。
【0089】
(7)車両が自車両の放送情報を受信した場合、自身VINで復号することができない場合、一定の周波数でメッセージを転送する。例えば、10回のメッセージのうちメッセージを1回転送し、ほかのメッセージを廃棄する。車両が復号できる場合、当該車両は目標車両となり、目標車両は復号された情報を表示画面にプッシュする。
【0090】
(8)ユーザは自車両に借金することを選択した場合、目標車両(即ち、応答車両)、即ち第二支払いモジュール20は支払いを行い、具体的には、自車両に請求する金額を支払う。目標車両はアップリンクリンクにより支払い情報を基地局20に送信する。情報は目標車両VIN、自車両VIN及び支払い金額を含む。同時に、自車両とD2D通信を確立し、通信支払い情報を自車両に送信する。
【0091】
(9)この後のプロセスは、第一実施形態における実施例中のプロセスのステップ(11)と同一である。
【0092】
前記本発明の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法及びそのシステムは、5G技術におけるD2D通信技術を利用して、車両-車両通信を実現し、伝送速度と伝送待ち時間の面において大きく進歩して、且つ5Gネットワークは大容量の特性を有するため、車両が多いシーン、ひいては渋滞シーンでは、より良好な表現を有する。また、ビッグデータ技術を利用することで、車両データに基づいて運転者の運転習慣を総合的に分析して、関連する支払い情報を対象に応じプッシュする。特に、本発明では、情報暗号化メカニズム(例えば、VINで暗号化する)を採用し、目標車両ではなければ、正確な情報を取得できないことを確保したため、ユーザ口座の安全及び支払い情報の安全を確保した。
【0093】
更に、本発明は、コンピュータープログラムが記憶されるコンピューター可読媒体であって、該コンピュータープログラムはプロセッサに実行されるとき、前記5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法を実現することを特徴とする、コンピューター可読媒体を更に提供する。
【0094】
更に、本発明は、メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、プロセッサで実行できるコンピュータープログラムと、を含むコンピューター機器であって、前記プロセッサが前記コンピュータープログラムを実行するとき、前記5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法を実現することを特徴とする、コンピューター機器を更に提供する。
【0095】
上記例は、主に本発明の5G通信ネットワークに基づく車間無線支払い方法及びそのシステムを説明した。そのうちの一部の本発明の具体実施形態を説明したが、当業者は、本発明がその要旨を逸脱しない範囲で他の種々の態様において実施できると理解すべきである。したがって、挙げられた例と実施形態は、例示であって制限的なものではないと考えられるべきであり、請求の範囲に定義された本発明の思想及び範囲を逸脱しない場合、本発明は種々の補正と置き換えをカバーできる。

図1
図2
図3
図4