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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-12
(45)【発行日】2022-05-20
(54)【発明の名称】自動ドアの安全システム
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/42 20150101AFI20220513BHJP
   E06B 7/22 20060101ALI20220513BHJP
   E06B 7/28 20060101ALI20220513BHJP
【FI】
E05F15/42
E06B7/22 B
E06B7/28 A
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021555481
(86)(22)【出願日】2020-03-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-04
(86)【国際出願番号】 KR2020003985
(87)【国際公開番号】W WO2020197234
(87)【国際公開日】2020-10-01
【審査請求日】2021-10-12
(31)【優先権主張番号】10-2019-0033694
(32)【優先日】2019-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】516337917
【氏名又は名称】ユン,イル シク
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【弁理士】
【氏名又は名称】芦北 智晴
(72)【発明者】
【氏名】ユン イルシク
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】実開昭63-054781(JP,U)
【文献】実開平03-066380(JP,U)
【文献】国際公開第2007/043584(WO,A1)
【文献】特開昭63-184680(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/42 -15/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアフレーム(10)に対して間隙(d)を置いてスライド運動する板状材料からなるドア(D1)が、該ドア(D1)をオープンするための押しスイッチが設けられた柱(20)に対してスライド運動しつつ開閉される際に安全事故を防止するための自動ドアの安全システムであって、
前記ドア(D1)の前縁部に沿って設けられた第1スイッチ手段(S1)は、ドア(D1)の前縁部を囲んでドアに固定される第1固定フレーム(100)と、第1固定フレームに対してヒンジ式回転運動をする第1回転フレーム(110)と、第1回転フレーム(110)の内部に設けられ、第1回転フレームの動きを検知する第1検知手段(120)とを含み、
前記第1回転フレーム(110)は、第1固定フレーム(100)の前縁部の長さの全体や一部に沿って伸びており、第1回転フレーム(110)の一端部(112)は、第1固定フレームに回転可能に結合されて第1回転フレームの回転軸を形成することで、第1固定フレームに対してヒンジ式回転運動ができるようにし、第1回転フレーム(110)の他端部(114)は、第1固定フレーム(100)に対してループ形状でかみ合って第1固定フレームの前縁部に対して動くことができるように配置され、
第1回転フレーム(110)の前縁部が外部物体にぶつかって回転軸である一端部(112)を中心に回転運動をすれば、前記第1検知手段(120)が該回転運動を検知し、検知された信号を自動ドアコントローラに伝達して自動ドアの動作を停止させるかまたは反転させる、自動ドアの安全システム。
【請求項2】
平面図で見た際、前記第1回転フレーム(110)は、断面がアーチ状であり、前記第1検知手段(120)は、第1固定フレーム(100)の前縁部や第1回転フレーム(110)の前縁部に沿って一定間隔で配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の自動ドアの安全システム。
【請求項3】
前記第1回転フレーム(110)の前端部に設けられた弾性突出部(130)をさらに含み、該弾性突出部(130)は、第1回転フレーム(110)の前端部に沿って伸びており、物体にぶつかった際に変形されることによって、衝撃を吸収するとともに防風機能も奏することを特徴とする、請求項1に記載の自動ドアの安全システム。
【請求項4】
前記ドア(D1)の表面とドアフレーム(10)の前端部との間の間隙(d)をカバーするように前記ドアフレーム(10)の前端部に設けられた第2スイッチ手段(S2)をさらに含み、
前記第2スイッチ手段(S2)は、平面図で見た際、前記ドアフレーム(10)の前縁部を囲んでドアフレームに固定され、ドアフレームに直角にドア(D1)に向かって突出した固定板(202)を有する第2固定フレーム(200)と、第2固定フレーム(200)の固定板(202)に動くことができるように設けられ、弾性体からなる間隙カバープレート(210)と、前記固定板(202)に設けられ、第1回転フレーム(110)と同一の構造を有し、固定板(202)に対してヒンジ式回転運動をする第2回転フレーム(230)と、第2回転フレーム(230)の内部に設けられ、第2回転フレーム(230)の動きを検知する第2検知手段(240)とを含み、
前記固定板(202)および間隙カバープレート(210)のうちの少なくとも一つにドア(D1)に直角な方向に長孔が複数形成されており、該長孔を用いて、ボルトを含む締結具により間隙カバープレートを固定板に対して所望の位置に動かして固定することで、ドアフレームとドアとの間の如何なる長さの間隙(d)も間隙カバープレート(210)が完全にカバーすることができ、
前記第2検知手段(240)は、第3固定フレーム(220)の前縁部に沿ってまたは第2回転フレーム(230)の前縁部に沿って一定間隔で配置されており、第2回転フレーム(230)の回転運動を検知し、検知された信号を自動ドアコントローラに伝達してドア(D1)の動作を停止させるかまたは反転させることができることを特徴とする、請求項3に記載の自動ドアの安全システム。
【請求項5】
前記ドア(D1)に当接してスライド運動する第2ドア(D2)をさらに含み、前記第2ドア(D2)に前記第1および第2スイッチ手段と同一の構造のスイッチ手段が配置され、この際、第2ドア(D2)の第1回転フレーム(110)の前端部には、前記弾性突出部(130)と雄雌結合する溝部(140)が設けられることを特徴とする、請求項に記載の自動ドアの安全システム。
【請求項6】
前記第1検知手段(120)および第2検知手段(240)は、超音波センサ、プッシュスイッチ、リードスイッチ、およびマグネットスイッチからなる群から選択されることを特徴とする、請求項5に記載の自動ドアの安全システム。
【請求項7】
前記第1回転フレーム(110)の表面に一定間隔でLEDを含む複数の発光手段(150)が一定間隔で設けられ、前記第1検知手段(120)が第1回転フレーム(110)の運動を検知するかまたはドアの作動時に、前記発光手段(150)が発光することを特徴とする、請求項6に記載の自動ドアの安全システム。
【請求項8】
前記発光手段(150)が透明または半透明のカバー(160)で覆われ、該カバー(160)の前端部に前記弾性突出部(130)が設けられることを特徴とする、請求項7に記載の自動ドアの安全システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動ドアの安全システムに関し、具体的には、自動ドアとドアフレームとの間の間隙に指が挟まれることを防止し、自動ドアが障害物に引っかかれば作動を停止させる安全システムに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、ガラスドアからなる自動ドアは、人の接近を検知すれば自動で開かれるか、または自動ドア傍らの柱に設けられた開放スイッチ、大半がプッシュ式である押しスイッチを押せば自動で開かれるようになっている。
【0003】
このように自動で開かれる自動ドアはドアフレームと間隔をおいて離隔されており(該間隔を以下「間隙」という。)、該間隙を通じては勿論、自動ドアが閉じられている状態でも、自動ドアの接触部の間に外部の冷たい空気が暖かい室内に流入されて室内温度を下げる場合が多い。
【0004】
また、二門型やドアが一つのみある自動ドアの場合、自動ドアが閉じられる途中に人や動物やその他の障害物(以下、総称して「物体」という。)が挟まれれば、物体に衝撃が加えられるようになる。
【0005】
なお、エレベータのドアと同様に、自動ドアが作動する途中に物体、特に人の手や指が間隙に挟まれる場合もある。この場合、指が傷つけられるため、指やその他の物体が間隙に挟まれる瞬間、直ちに自動ドアの作動を停止させる必要があるが、現在、このような機能を備えた自動ドアは極めて珍しい。
【0006】
さらに、自動ドアは、大半が透明なガラスからなる場合が多く、自動ドアが作動する状態を人が肉眼で区分することが極めて難しいので、作動中の自動ドアに人が衝突したり上記のように指が挟まれたりすることを未然に防止することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のような従来の問題点を考慮して導き出されたものであり、間隙に人の指が挟まれることを防止するとともに、間隙と自動ドアの接触部との間に外部の空気が室内に流入されることを防止することを主な目的とする。
【0008】
また、本発明は、作動中の自動ドアに物体が引っかかれば、これを検知して直ちに作動を停止させるかまたは反転させて物体を保護することを目的とする。
【0009】
さらに、本発明は、自動ドアの動作状態を外部から容易に認知できるようにして自動ドアの動きを予め気付くようにすることによって事故を未然に防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記のような目的を達成するために、ドアフレーム10に対して間隙dを置いてスライド運動する、板状材料からなるドアD1が、該ドアD1をオープンするための押しスイッチが設けられた柱20に対してスライド運動しつつ開閉される際に安全事故を防止するための自動ドアの安全システムであって、前記ドアD1の前縁部に沿って設けられた第1スイッチ手段S1は、ドアD1の前縁部を囲んでドアに固定される第1固定フレーム100と、第1固定フレームに対してヒンジ式回転運動をする第1回転フレーム110と、第1回転フレーム110の内部に設けられ、第1回転フレームの動きを検知する第1検知手段120とを含み、前記第1回転フレーム110は、第1固定フレーム100の前縁部の長さの全体や一部に沿って伸びており、第1回転フレーム110の一端部112は、第1固定フレームに回転可能に結合されて第1回転フレームの回転軸を形成することで、第1固定フレームに対してヒンジ式回転運動ができるようにし、第1回転フレーム110の他端部114は、第1固定フレームの前縁部に対して動くことができるように配置され、第1回転フレーム110の前縁部が外部物体にぶつかって回転軸である一端部112を中心に回転運動をすれば、前記第1検知手段120が該回転運動を検知し、検知された信号を自動ドアコントローラに伝達して自動ドアの動作を停止させるかまたは反転させる自動ドアの安全システムを提供する。
【0011】
本発明において、平面図で見た際、前記第1回転フレーム110は、断面がアーチ状であり、前記第1検知手段120は、第1固定フレーム100の前縁部や第1回転フレーム110の前縁部に沿って一定間隔で配置されていてもよい。
【0012】
また、第1回転フレーム110の前端部に設けられた弾性突出部130をさらに含み、該弾性突出部130は、第1回転フレーム110の前端部に沿って伸びており、物体にぶつかった際に変形されることによって、衝撃を吸収するとともに防風機能も奏するようにしてもよい。
【0013】
なお、本発明の安全システムは、ドアD1の表面とドアフレーム10の前端部との間の間隙dをカバーするように、前記ドアフレーム10の前端部に設けられた第2スイッチ手段S2をさらに含み、前記第2スイッチ手段S2は、平面図で見た際、前記ドアフレーム10の前縁部を囲んでドアフレームに固定され、ドアフレームに直角にドアD1に向かって突出した固定板202を有する第2固定フレーム200と、第2固定フレーム200の固定板202に動くことができるように設けられ、弾性体からなる間隙カバープレート210と、前記固定板202に設けられ、第1回転フレーム110と同一の構造を有し、固定板202に対してヒンジ式回転運動をする第2回転フレーム230と、第2回転フレーム230の内部に設けられ、第2回転フレーム230の動きを検知する第2検知手段240とを含み、前記固定板202および間隙カバープレート210のうちの少なくとも一つにドアD1に直角な方向に長孔が複数形成されており、該長孔を用いて、ボルトを含む締結具により間隙カバープレートを固定板に対して所望の位置に動かして固定することで、ドアフレームとドアとの間の如何なる長さの間隙dも間隙カバープレート210が完全にカバーすることができ、前記第2検知手段240は、第3固定フレーム220の前縁部に沿ってまたは第2回転フレーム230の前縁部に沿って一定間隔で配置されており、第2回転フレーム230の回転運動を検知し、検知された信号を自動ドアコントローラに伝達してドアD1の動作を停止させるかまたは反転させしてもよい。
【0014】
また、本発明の安全システムがドアD1に当接してスライド運動する第2ドアD2をさらに含み、前記第2ドアD2に前記第1および第2スイッチ手段と同一の構造のスイッチ手段が配置され、この際、第2ドアD2の第1回転フレーム110の前端部には、前記弾性突出部130と雄雌結合する溝部140が設けられてもよい。
【0015】
なお、前述した第1検知手段120および第2検知手段240は、超音波センサ、プッシュスイッチ、リードスイッチ、およびマグネットスイッチからなる群から選択されることが好ましい。
【0016】
また、第1回転フレーム110の表面に一定間隔でLEDを含む複数の発光手段150が一定間隔で設けられ、前記第1検知手段120が第1回転フレーム110の運動を検知するかまたはドアの作動時に、前記発光手段150が発光するようにしてもよい。
【0017】
なお、発光手段150が透明または半透明のカバー160で覆われ、該カバー160の前端部に前記弾性突出部130が設けられてもよい。
【発明の効果】
【0018】
このように構成された本発明の自動ドアの安全システムによれば、ドアフレームとドアとの間の間隙に人の指が挟まれることを防止し、外部の冷たい空気が室内に流入されることを効果的に遮断することができる。
【0019】
また、本発明によれば、作動中の自動ドアに物体が引っかかれば、これを検知して直ちに動作を停止させるかまたは反転させて出入り乗客などが傷つけられないように保護することができる。
【0020】
なお、本発明によれば、自動ドアの動作状態を容易に認知することができるため、自動ドアの作動によって発生し得る事故を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】自動ドアが一つである基本型に本発明の第1実施形態を適用した例の平面図である。
図2図2Aはボルトを用いた本発明の第1スイッチ手段S1を詳しく示す断面図であり、図2Bは接着剤を用いた例の断面図である。
図3】第1検知手段の他の実施例を示す断面図である。
図4図4Aは本発明の第2スイッチ手段S2を詳しく示す断面図であり、図4Bは間隙dに合わせて調整する例を示す断面図であり、図4Cは構造を若干変更した他の実施形態の断面図である。
図5】二門型自動ドアの例を示す断面図である。
図6】二門型自動ドアの弾性溝部を詳しく示す本発明の他の実施形態の第1スイッチ手段の断面図である。
図7】視覚的認識手段をさらに配置した例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1は、自動ドアが一つである基本型に本発明の第1実施形態を適用した例の平面図である。
【0023】
図示されたように、ドアD1は、大半が建物壁体からなるドアフレーム10に対して間隙dを置いてスライド運動し、透明または半透明の板状材料からなる。該ドアD1をオープンするための押しスイッチ2が閉鎖状態のドアD1が当接する柱20に設けられており、押しスイッチ2が押されれば、ドアD1は矢印(A)方向に動いて開放される。
【0024】
ドアD1の前縁部、すなわち、図1においてドアD1の外側端のエッジに第1スイッチ手段S1が設けられ、ドアD1の表面とドアフレーム10の前端部との間の間隙dをカバーするようにドアフレーム10の前端部に第2スイッチ手段S2が設けられる。
【0025】
図2は、第1スイッチ手段S1を詳しく示す断面図である。
【0026】
ドアD1を上方から見た際、第1スイッチ手段S1は、ドアD1の前縁部を囲んでドアに固定される第1固定フレーム100と、第1固定フレームに対してヒンジ式回転運動をする第1回転フレーム110と、第1回転フレーム110の内部に設けられ、第1回転フレーム110の動きを検知する第1検知手段120とを含む。場合によっては、回転フレーム110の前端部に弾性突出部130が設けられてもよく、該弾性突出部130が回転フレームではない他の部分に設けられてもよいが、これについては後述する。第1固定フレーム100は、ドアにボルトのような締結具により堅固に固定されるか(図2A)、または接着剤によりドアに接着されてもよい(図2B)。
【0027】
第1回転フレーム110は、断面が長方形に近いアーチ状であることが好ましいが、必要によっては、正方形や他の多角形や楕円形などの如何なる形状も可能である。該第1回転フレーム110は、第1固定フレーム100の前縁部の長さの全体や一部に沿って伸びており、一端部112は、第1回転フレームの回転軸を形成し、他端部114は、第1固定フレーム100の前縁部に対して動くことができるように配置される。本実施形態においては、他端部114が第1固定フレーム100に対してループ形状でかみ合っているが、他の方式で連結されていてもよい。また、前記第1回転フレーム110は、第1固定フレーム100に対して着脱式で結合可能であることが好ましい。
【0028】
第1検知手段120は、第1固定フレーム100の前縁部に沿って一定間隔で配置されており、第1回転フレーム110の回転運動を検知する。一方、必要によっては、第1検知手段120が固定フレームではない第1回転フレーム110の前縁部に沿って配置されてもよい。第1検知手段120は、図示されていない自動ドアコントローラに連結されており、第1回転フレームの回転運動を検知して発生された信号を自動ドアコントローラに伝達し、自動ドアコントローラは、該信号を受けて自動ドアの動作を停止させるかまたは反転させることができる。第1検知手段と自動ドアコントローラとの連結関係は、通常の技術者であれば周知のものであるため、これに関する説明は省略する。本実施形態においては、第1検知手段120が超音波センサの形態からなっているが、他の方式も可能であり、これについては後述する。
【0029】
弾性突出部130は、第1回転フレーム110の前端部に沿って伸びており、物体にぶつかった際に変形されることによって、衝撃を吸収する程度の弾性を有している。必要であれば、弾性突出部130が一定間隔で複数配置されるか、または衝突が最も多く発生する部分にのみ配置されてもよいが、外部からの空気流入を遮断する防風効果のためには、できる限り第1回転フレーム110の長さ全体に沿って伸びることが好ましい。
【0030】
図3は、第1検知手段の他の実施例を示す断面図である。
【0031】
図3Aは、第1検知手段120がスプリングの弾性を用いるプッシュスイッチからなっている。すなわち、外力により回転フレーム110が動けば、プッシュスイッチが内側に押されて回転フレームの動きを検知する。図3Bの第1検知手段120は、磁石が接近すれば、磁石の磁気回路によりスイッチが作動する方式のリードスイッチからなっており、図3Cは、間隔をおいて配置された2個の磁石の斥力を用いたマグネットスイッチからなっている。勿論、回転フレームの動きが検知可能な他の方式の検知手段も本発明の範囲に含まれるものと見るべきであることはいうまでもない。
【0032】
図4Aは、本発明の第2スイッチ手段S2を詳しく示す断面図であり、図4Bは、間隙dに合わせて調整する例を示す断面図であり、図4Cは、第2スイッチ手段の他の実施例の断面図である。
【0033】
図4Aに示すように、第2スイッチ手段S2は、ドアフレーム10の前縁部を囲んでドアフレームに固定される第2固定フレーム200を含む。第2固定フレーム200は、ドアフレームに直角にドアD1に向かって突出した固定板202を有する。弾性体からなる間隙カバープレート210が、第2固定フレーム200の固定板202に動くことができるように設けられる。具体的には、固定板202および間隙カバープレート210のいずれか一方や両方にドアD1に直角な方向に長孔が一つ以上形成されており、該長孔を用いて、ボルト-ナットのような締結具により間隙カバープレートを固定板に対して所望の位置に固定することができる(図4B参照)。
【0034】
間隙カバープレート210に第3固定フレーム220が固定され、第3固定フレーム220に第2回転フレーム230が設けられ、第2回転フレーム230の内部に第2検知手段240が設けられる。前記第3固定フレーム220と第2回転フレーム230および第2検知手段240は、前述した第1スイッチ手段の対応要素と同一の構造を有することができる。
第2検知手段240も第3固定フレーム220の前縁部に沿って一定間隔で配置されており、第2回転フレーム230の回転運動を検知し、検知された信号を自動ドアコントローラに伝達して自動ドアの動作を停止させるかまたは反転させることができる。同様に、必要によっては、第2検知手段240が、第3固定フレームではない第2回転フレーム230の前縁部に沿って配置されてもよい。
【0035】
一方、間隙dの間隔が変わった場合、前述した長孔に沿って間隙カバープレート210を矢印(B)方向に動かして設けることができるため、如何なる長さの間隙にも第2スイッチ手段が本来の機能を発揮できるようになる。
【0036】
勿論、第2検知手段240も第1検知手段と同様に、超音波センサ、プッシュスイッチ、リードスイッチ、またはマグネットスイッチからなってもよい。
【0037】
一方、図4Cのように、第2固定フレームの固定板202そのものに第3固定フレームが一体で形成されてもよい。この場合、部品数が減って製作コストを節減することができる。このように固定フレームが形成された固定板202に前述したものと同一の方式で第2回転フレームが設けられて動作する。このような構成では、間隙カバープレート210が図4Aの実施形態とは反対に固定板202の左側に配置される。
【0038】
図4Aのように第2固定フレームがドアフレームにボルトにより固定されるか、図4Cのようにドアフレームに接着剤により固定されることができる。
【0039】
図5は、自動ドアが二門型である場合の本発明の第2実施形態を示す断面図である。
【0040】
図示されたように、本実施形態においては、ドアD1に当接してスライド運動する第2ドアD2がさらに存在する。第2ドアD2に前記第1および第2スイッチ手段と同一の構造のスイッチ手段が配置されるが、第2ドアD2の第1回転フレーム110の前端部には、弾性突出部130と雄雌結合する弾性の溝部140が設けられる。
【0041】
図6は、溝部140を詳しく示す断面図である。
【0042】
図示されたように、溝部140以外の他の構造は、ドアD1の第1スイッチ手段の構成と同一である。すなわち、二門ドアが閉じられた状態で、ドアD1の弾性突出部130が第2ドアD2の溝部140に雄雌結合方式でかみ合わさることで、完璧な防風効果を得ることができるようになる。必要であれば、図示されたように、凹部に異物が入り込まないように別のカバーを設けてもよい。
【0043】
一方、前述したように、透明ガラスドアの場合、出入りする人々がその動きを認識することができず、作動中のドアに挟まれたり、手を当てて間隙dに指が挟まれる事故が発生し得る。このような動作状態を人が視覚的に容易に気付くことができるようにすれば、このような事故を未然に防止することができる。
【0044】
図7は、このために、視覚的認識手段をさらに配置した例の断面図である。
【0045】
図示されたように、第1回転フレーム110の外部表面に一定間隔でLEDを含む複数の発光手段150が一定間隔で設けられることが好ましい。該発光手段150は、外部衝撃から保護されるために透明または半透明のカバー160で覆われ、該カバー160の前端部に前述した弾性突出部130が設けられる。勿論、第1検知手段120が第1回転フレーム110の運動を検知すれば、発光手段150が発光するようにすることが好ましい。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7