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特許7072793濁度推定による早期警報機能付き水中放射能測定装置、水中放射能測定システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-13
(45)【発行日】2022-05-23
(54)【発明の名称】濁度推定による早期警報機能付き水中放射能測定装置、水中放射能測定システム
(51)【国際特許分類】
   G01T 1/167 20060101AFI20220516BHJP
   G01T 1/17 20060101ALI20220516BHJP
【FI】
G01T1/167 A
G01T1/17 D
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018002573
(22)【出願日】2018-01-11
(65)【公開番号】P2019120664
(43)【公開日】2019-07-22
【審査請求日】2020-12-09
(73)【特許権者】
【識別番号】518011242
【氏名又は名称】株式会社東邦電探
(73)【特許権者】
【識別番号】505374783
【氏名又は名称】国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 務
(72)【発明者】
【氏名】森 多美雄
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 康夫
(72)【発明者】
【氏名】眞田 幸尚
【審査官】中尾 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開昭60-063484(JP,A)
【文献】特開2002-181947(JP,A)
【文献】特開2004-037106(JP,A)
【文献】特開2013-234868(JP,A)
【文献】特開2016-133342(JP,A)
【文献】特開2016-133366(JP,A)
【文献】国際公開第2017/188538(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01T 1/167
G01T 1/17
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射性セシウムを含む懸濁水から単位時間当たりに放出される放射線のカウント数を測定する放射線計数計と、
前記懸濁水の濁度を測定する濁度計と、
前記放射線計数計と前記濁度計の測定を制御する制御部と、
前記放射線計数計により測定された前記カウント数と濃度換算係数から前記懸濁水の放射性セシウムに対する放射能濃度を算出する放射能濃度算出部と、
前記放射能濃度算出部により算出された前記放射能濃度と前記濁度との関係式から警報が必要な放射能濃度に対応する濁度を警報濁度として定めて、測定された前記濁度が前記警報濁度より高い場合を条件として警報を発する警報部と、を備えていることを特徴とする水中放射能測定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の水中放射能測定装置において、
前記放射線計数計により前記懸濁水中の放射性セシウムに関するカウント数を積算時間で除した計数率を測定するとき、前記計数率の定量下限を算出し、測定された前記計数率が前記定量下限以下の数値に到達したとき測定値を出力する測定時間管理部をさらに備えていることを特徴とする水中放射能測定装置。
【請求項3】
放射性物質を含む懸濁水が流入する上流槽、該上流槽から流入する前記懸濁水を除染するフィルタを有する中間槽、及び前記中間槽の前記懸濁水が流入する下流槽で構成された水槽と、
前記上流槽及び前記下流槽に設置された水中放射能測定装置と、を備え、
前記水中放射能測定装置は、前記懸濁水から単位時間当たりに放出される放射線のカウント数を測定する放射線計数計と、前記懸濁水の濁度を測定する濁度計と、前記放射線計数計と前記濁度計の測定を制御する制御部と、前記放射線計数計により測定された前記カウント数から前記懸濁水の任意の放射性物質に対応する放射能濃度を算出する放射能濃度算出部と、を有し、
前記下流槽の前記水中放射能測定装置は、所定の条件を満たした場合に警報を発する警報部をさらに有し、
前記上流槽の前記制御部は、前記上流槽で取得された前記放射能濃度と前記濁度とから前記放射性物質の管理基準値を決定し、
前記下流槽の前記制御部は、前記下流槽で取得された前記放射能濃度と前記濁度とが前記管理基準値を満たすか否かを判定し、前記管理基準値を満たさないことを前記所定の条件として前記警報部が警報を発し、前記放射能濃度算出部により算出された前記放射能濃度と、該放射能濃度に対応する前記濁度との関係式を記憶し、予め定めた警報濁度よりも値を引き下げる必要がある場合に、記憶した前記関係式に基づいて新たな警報濁度を設定することを特徴とする水中放射能測定システム。
【請求項4】
放射性物質を含む懸濁水が流入する水路と、
前記水路内に設置された水中放射能測定装置と、を備え、
前記水中放射能測定装置は、前記懸濁水から単位時間当たりに放出される放射線のカウント数を測定する放射線計数計と、前記懸濁水の濁度を測定する濁度計と、前記放射線計数計と前記濁度計の測定を制御する制御部と、前記放射線計数計により測定された前記カウント数から前記懸濁水の任意の放射性物質に対応する放射能濃度を算出する放射能濃度算出部と、所定の条件を満たした場合に警報を発する警報部と、を有し、
前記制御部は、
過去に前記放射線計数計により測定された前記カウント数の最大値から算出された前記放射能濃度と、該測定時の前記濁度とから前記放射性物質の管理基準値を決定し、
新たに前記水中放射能測定装置で取得された前記放射能濃度と前記濁度とが前記管理基準値を満たすか否かを判定し、
前記管理基準値を満たさないことを前記所定の条件として前記警報部が警報を発することを特徴とする水中放射能測定システム。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の水中放射能測定システムにおいて、
前記放射能濃度算出部により算出された前記放射能濃度と、該放射能濃度に対応する前記濁度との関係式を記憶し、予め定めた警報濁度よりも値を引き下げる必要がある場合に、記憶した前記関係式に基づいて新たな警報濁度を設定することを特徴とする水中放射能測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、懸濁水中の放射能濃度を測定して、早期に警報を行うことができる水中放射能測定装置、水中放射能測定装置を含む水中放射能測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、日本工業規格及び我が国の環境省の規定では、モニタする水の使用目的に応じて、水中の放射能濃度に幾つかの管理規準が存在する。また、科学的、医学的見地からこの管理基準は頻繁に変更され、今後も変更される可能性がある。例えば、現在、飲料水の管理基準は常時10Bq/Lであり、河川の管理規準は1ヶ月の平均がセシウム137換算で100Bq/Lである。
【0003】
下記の特許文献1には、水中の放射能濃度を測定するため、水中放射線量計と濁度計とを備え、放射線量と濁度とにより廃水中の放射能濃度を広域に亘って測定することができる放射性物質モニタリング方法が記載されている。
【0004】
このモニタリング方法によれば、高放射能濃度域(100Bq/L以上)では水中放射線量計を用いて水中の放射能濃度を推定し、中放射能濃度域(30~100Bq/L)では水中放射線量計及び濁度計を用いて水中の放射能濃度を推定し、低放射能濃度域(30Bq/L以下)では濁度計を用いて水中の放射能濃度を推定する(段落0031)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5758556号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このモニタリング方法は、低放射能濃度域の測定精度が低いものの、10Bq/L(水道水基準)以下の濃度の場合については、特に安全上の問題がないとしていた。しかしながら、10~30Bq/Lのもう少し高い濃度の場合には問題が生じることがあるため、適度な放射能濃度で報知して安全性を高める必要があった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、水中放射能濃度を測定して、警戒すべき放射能濃度で確実に警報を行うことができる水中放射能測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1発明の水中放射能測定装置は、放射性セシウムを含む懸濁水から単位時間当たりに放出される放射線のカウント数を測定する放射線計数計と、前記懸濁水の濁度を測定する濁度計と、前記放射線計数計と前記濁度計の測定を制御する制御部と、前記放射線計数計により測定された前記カウント数と濃度換算係数から前記懸濁水の放射性セシウムに対する放射能濃度を算出する放射能濃度算出部と、前記放射能濃度算出部により算出された前記放射能濃度と前記濁度との関係式から警報が必要な放射能濃度に対応する濁度を警報濁度として定めて、測定された前記濁度が前記警報濁度より高い場合を条件として警報を発する警報部と、を備えていることを特徴とする。
【0009】
水中放射能測定装置の制御部は、放射線計数計と濁度計とを制御して、放射性セシウムの放射線のカウント数と放射性セシウムを含む懸濁水の濁度とを測定する。放射能濃度算出部は、放射線計数計により測定されたカウント数と濃度換算係数ら放射性セシウムに対する放射能濃度を算出するので、絶対量であるベクレル値の濃度を取得することができる。
【0010】
放射能濃度と濁度とは、一般に比例関係になることが知られており、濁度が高いとき放射能濃度も高い。従って、予め定めた警報放射能濃度(例えば、飲料水の管理基準の10Bq/L)に対応する濁度を警報濁度として定めておき、警報部は、測定された濁度が警報濁度より大きい場合に警報を行って報知する。これにより、水中放射能濃度を測定して、警戒すべき放射能濃度で確実に、さらに濁度による推定で早期に警報を行うことができる。
【0013】
第1発明の水中放射能測定装置において、前記放射線計数計により前記懸濁水中の放射性セシウムに関するカウント数を積算時間で除した計数率を測定するとき、前記計数率の定量下限を算出し、測定された前記計数率が前記定量下限以下の数値に到達したとき測定値を出力する測定時間管理部をさらに備えていることが好ましい。
【0014】
本発明では、懸濁水の放射性セシウムの計測数を測定する際、計測数の定量下限を算出することで、分析値として定量しうる最低量を把握する。測定時間管理部は、測定された計測数が定量下限以下の数値に到達したとき、統計上の信頼度が高いとして測定値を出力する。これにより、計測数が確認された時点で、懸濁水の放射能濃度の測定を行うことができる。
【0015】
第2発明の水中放射能測定システムは、放射性物質を含む懸濁水が流入する上流槽、該上流槽から流入する前記懸濁水を除染するフィルタを有する中間槽、及び前記中間槽の前記懸濁水が流入する下流槽で構成された水槽と、前記上流槽及び前記下流槽に設置された水中放射能測定装置と、を備え、前記水中放射能測定装置は、前記懸濁水から単位時間当たりに放出される放射線のカウント数を測定する放射線計数計と、前記懸濁水の濁度を測定する濁度計と、前記放射線計数計と前記濁度計の測定を制御する制御部と、前記放射線計数計により測定された前記カウント数から前記懸濁水の任意の放射性物質に対応する放射能濃度を算出する放射能濃度算出部と、を有し、前記下流槽の前記水中放射能測定装置は、所定の条件を満たした場合に警報を発する警報部をさらに有し、前記上流槽の前記制御部は、前記上流槽で取得された前記放射能濃度と前記濁度とから前記放射性物質の管理基準値を決定し、前記下流槽の前記制御部は、前記下流槽で取得された前記放射能濃度と前記濁度とが前記管理基準値を満たすか否かを判定し、前記管理基準値を満たさないことを前記所定の条件として前記警報部が警報を発し、前記放射能濃度算出部により算出された前記放射能濃度と、該放射能濃度に対応する前記濁度との関係式を記憶し、予め定めた警報濁度よりも値を引き下げる必要がある場合に、記憶した前記関係式に基づいて新たな警報濁度を設定することを特徴とする。
【0016】
第2発明は、上流槽、中間槽、下流槽からなる水中放射能測定システムであり、上流槽の懸濁水は、中間槽のフィルタを通過することで放射性物質の濃度が低下し、さらに下流槽に導かれる。上流槽と下流槽には水中放射能測定装置が設置されており、まず、上流槽での測定で放射能濃度と濁度とを取得し、放射性物質の管理基準値(後述する警報放射能濃度と警報濁度)を決定する。その後、下流槽においても放射能濃度と濁度とを取得し、これらの値が管理基準値を満たさないことを条件に警報部による警報が行われる。これにより、水中放射能濃度を測定して、警戒すべき放射能濃度で確実に、さらに濁度による推定で早期に警報を行うことができる。
また、水中放射能測定システムの測定により懸濁水の放射能濃度と濁度が取得された場合に、これらの関係式を記憶しておく。そして、例えば、現在の基準となっている関係式と比較して、予め定めた警報濁度を引き下げる必要がある場合に、記憶した関係式に基づく新たな警報濁度を設定する。これにより、より安全に警報が行えるシステムとすることができる。
【0017】
第3発明の水中放射能測定システムは、放射性物質を含む懸濁水が流入する上流槽、該上流槽から流入する前記懸濁水を除染するフィルタを有する中間槽、及び前記中間槽の前記懸濁水が流入する下流槽で構成された水槽と、前記上流槽及び前記下流槽に設置された水中放射能測定装置と、を備え、前記水中放射能測定装置は、前記懸濁水から単位時間当たりに放出される放射線のカウント数を測定する放射線計数計と、前記懸濁水の濁度を測定する濁度計と、前記放射線計数計と前記濁度計の測定を制御する制御部と、前記放射線計数計により測定された前記カウント数から前記懸濁水の任意の放射性物質に対応する放射能濃度を算出する放射能濃度算出部と、を有し、前記下流槽の前記水中放射能測定装置は、所定の条件を満たした場合に警報を発する警報部をさらに有し、前記上流槽の前記制御部は、前記上流槽で取得された前記放射能濃度と前記濁度とから前記放射性物質の管理基準値を決定し、前記下流槽の前記制御部は、前記下流槽で取得された前記放射能濃度と前記濁度とが前記管理基準値を満たすか否かを判定し、前記管理基準値を満たさないことを前記所定の条件として前記警報部が警報を発することを特徴とする。
【0018】
第3発明は、水路内に放射線計数計、濁度計等を備えた水中放射能測定装置が設置された水中放射能測定システムである。本発明では、放射線計数計により測定されたカウント数の最大値から算出された放射能濃度と濁度とを取得し、放射性物質の管理基準値(後述する警報放射能濃度と警報濁度)を決定する。そして、新たに放射能濃度と濁度とを取得したとき、これらの値を管理基準値と比較し、管理基準値を満たさないことを条件に警報部による警報が行われる。これによっても、水中放射能濃度を測定して、警戒すべき放射能濃度で確実に、さらに濁度による推定で早期に警報を行うことができる。
【0019】
第2発明又は第3発明の水中放射能測定システムにおいて、前記放射能濃度算出部により算出された前記放射能濃度と、該放射能濃度に対応する前記濁度との関係式を記憶し、予め定めた警報濁度よりも値を引き下げる必要がある場合に、記憶した前記関係式に基づいて新たな警報濁度を設定することが好ましい。
【0020】
本発明では、水中放射能測定システムの測定により懸濁水の放射能濃度と濁度が取得された場合に、これらの関係式を記憶しておく。そして、例えば、現在の基準となっている関係式と比較して、予め定めた警報濁度を引き下げる必要がある場合に、記憶した関係式に基づく新たな警報濁度を設定する。これにより、より安全に警報が行えるシステムとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施形態の水中放射能測定装置の全体構成を示す図。
図2】水中放射能測定装置を構成する放射線計数計と濁度計の検出限界を示すグラフ。
図3】処理水の濁度と計数率の検量線を示すグラフ。
図4】計数率と放射能濃度との関係を示すグラフ。
図5】放射能濃度と濁度との関係を示すグラフ(低濃度領域)。
図6】水中放射能測定装置による計数率の算出処理のフローチャート。
図7】本発明の水中放射能測定システム(閉鎖水路系)の全体構成を示す図。
図8】水中放射能測定システム(閉鎖水路系)による放射能濃度の測定処理のフローチャート。
図9】本発明の水中放射能測定システム(開放水路系)の全体構成を示す図。
図10】水中放射能測定システム(開放水路系)による放射能濃度の測定処理のフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、本発明の水中放射線量測定装置及び水中放射線量測定システムの実施形態を説明する。
【0023】
まず、図1を参照して、水中の放射能濃度を測定する水中放射能測定装置について説明する。
【0024】
図1は、本発明の実施形態の水中放射能測定装置1の全体構成である。まず、水槽10は、放射能濃度を測定する処理水(本発明の「懸濁水」)が汲み上げられ、貯留される水槽である。水槽10には、放射線計数計2、濁度計3及び撹拌機4等からなる水中放射能測定装置1が設置されている。また、処理水は、排水バルブ5により流水路6から排水することができる。
【0025】
水槽10では、放射線計数計2により処理水中の単位時間当たりの放射線の数(カウント数)を測定する。このカウント数はCPS(Count Per Second)と呼ばれ、この数値に放射能濃度換算係数を乗算することにより、放射能濃度を示す絶対量であるベクレル値(Bq/L)を算出することができる。
【0026】
詳細は後述するが(図6参照)、放射線計数計2は、専用ファームウェアを使用することで、特定のエネルギー範囲の放射性物質(ここでは、放射性セシウム)のみのカウント数を自動検出することができる。また、このファームウェアの処理により、元々存在する放射性物質によるカウント数が除外される(バックグラウンド除算)。このカウント数は、以下で計数率ともいう。
【0027】
また、水槽10では、濁度計3により処理水の濁度を測定する。処理水の濁度は、放射能濃度と相関があることが知られており、放射線計数計2の測定と同時に処理水の濁度を測定している。
【0028】
本実施形態の濁度計3のセンサは、透過・散乱光演算方式である。これは、処理水に対する散乱光が濁度の増加に従って一定の増加傾向を示し、透過光が減衰することを利用している。散乱光と透過光との比を取得することにより、散乱光、透過光単独では問題となる処理水の色、粒径・粒度の影響が極めて少なくなる。
【0029】
また、併せて温度計(図示省略)により処理水の温度を測定する。温度計のセンサはサーミスタ方式であり、小さな温度変化も素早く正確な測定が可能で、標準測定範囲は-10.0~40.0℃である。
【0030】
水中放射能測定装置1は、中間貯蔵施設等での水質の自動測定に用いられる。特に、以下の(1)~(3)のユニットで構成され、各種データを自動で取得することができる。(1)処理水中検出部(上述の放射線計数計2、濁度計3等)は、懸垂台車に金具で固定されて水槽中に安置されている。処理水中検出部は、検出ケーブルを経由して計数率(CPS)、濁度、水温を測定制御部7(本発明の「制御部」)に送信する。
【0031】
(2)測定制御部7(データ収集部7a、無線送信部7b、警報部7c)は、屋外型収納架台に設置され、データ収集部7a(本発明の「放射能濃度算出部」、「特定カウント数抽出部」及び「測定時間管理部」)により測定データを処理した後、処理後のデータを無線送信部7bにより、データ表示・記録部(図示省略)に送信する。
【0032】
警報部7cは、流水路6から放射能濃度の高い処理水が排出されることを防止するため、警報の実行を判断する。警報部7cが実際の警報を行ってもよいし、データの送信先で警報を行ってもよい。
【0033】
図示しないが、(3)データ表示・記録部(データ受信部、データ記録部)は、屋内型架台に収納され、測定制御部7から送信されたデータを記録・保存する。
【0034】
次に、図2を参照して、測定時間に対する放射能濃度と濁度の検出限界について説明する。なお、図2は、放射線計数計として2インチNaI(ヨウ化ナトリウム)シンチレータを用いた場合の例である。
【0035】
図2中の曲線は、放射線計数計2の測定時間に対する放射能濃度(Bq/L)の限界値を示している。例えば、測定時間が20秒のとき、約13Bq/Lの検出が限界であり、それ以下の放射能濃度は測定できないことを意味する。放射線計数計2では、放射能濃度が約2.0Bq/L以下の領域となると、時間をかけても限界値が下がらなくなる傾向がある。
【0036】
放射線計数計2の検出限界は、0.5Bq/L(暴露時間は約100分)程度である。なお、ここでの放射能濃度は、エネルギー分解能が非常に高いLaBr検出器のスペクトルから放射性セシウムの計数率(後述するROI計数率)を求め、その計数率に放射能濃度換算係数を乗算して算出した値である。
【0037】
一方、図2中の直線は、濁度計3の測定時間に対する濁度の限界値を示している。濁度計3の限界値は約1.8(度)であるが、ベクレル値では0.5Bq/L程度である。濁度計3では、数秒で限界値付近の検出が可能であり、測定時間は非常に短い。
【0038】
次に、図3に、異なる3つのサンプルの濁度と計数率の検量線を示す。
【0039】
まず、横軸(x軸)に濁度、縦軸(y軸)に計数率(CPS)をとる。そして、3つのサンプル(3か所の懸濁水)に対して、測定した濁度と計数率をプロットした。例えば、サンプル1では、濁度200度のときの計数率が2.0であったので、座標上にこの点をプロットした。
【0040】
そして、濁度が0(度)、すなわち精製水の計数率を0と仮定すれば、サンプル1は、y1=0.01x(寄与率R=0.9617)の直線で近似することができる。なお、サンプル1の他のデータもおおよそこの直線上に乗った。
【0041】
サンプル0,2についても、何れか1点を座標上にプロットした後、その点と座標原点とを結んで、それぞれy0=0.0185x(寄与率R=0.9306)、y2=0.0132x(寄与率R=0.999)の直線が得られた。このようにして、各サンプルの濁度と計数率の検量線が得られる。
【0042】
次に、図4を参照して、計数率と放射能濃度との関係を説明する。
【0043】
まず、横軸(x軸)に計数率(CPS)、縦軸(y軸)に放射能濃度をとる。そして、放射線計数計で測定された計数率の値と、水中放射能測定装置1による実測値の放射能濃度をプロットした。これにより、y=16.823x(寄与率R=0.9785)の関係が得られた。このときの直線の傾きは、放射能濃度換算係数となる。
【0044】
次に、図5を参照して、放射能濃度と濁度との関係を説明する。
【0045】
まず、横軸(x軸)に濁度、縦軸(y軸)に放射能濃度をとる。ある水系のサンプルを測定して、濁度と水中放射能測定装置1による実測値の放射能濃度から、図5に示す直線yが得られた。
【0046】
具体的には、ある時点での測定値(濁度20.0度、放射能濃度40.0Bq/L)を座標上にプロットして座標原点と結ぶことで、濁度と放射能濃度との関係をy=αx(α=2.0)の直線で近似することができる。なお、y=αx(α=2α)、y=αx(α=1/2α)は、それぞれ別の時点での測定値から得られた直線である。
【0047】
まず、この水系の管理排水基準を10.0Bq/Lとする。また、警報濃度(本発明の「警報放射能濃度」)を8.0Bq/Lと定めたとき、直線yに対応する濁度は約4.0度となり、直線y、yに対応する濁度は、それぞれ約2.0度、約8.0度となる。
【0048】
この水系の場合、初め直線yの勾配(放射能濃度/濁度)を基準勾配とし、警報濁度を4.0度と定めておく。基本的に、ある時点での放射能濃度の測定値が警報濃度より高い場合と、濁度の測定値が警報濁度より高い場合との少なくとも一方の条件が満たされたとき、警報部による警報を行う。また、別の時点で濁度及び放射能濃度を測定して、直線yのように基準の直線yより勾配が大きくなった場合には、濁度が小さいにも関らず放射能濃度が高い傾向にあるので、警報濁度のレベルを2.0度に引き下げる。
【0049】
また、別の時点で濁度及び放射能濃度を測定すると、直線yのように基準の直線yより勾配が小さくなることがある。この場合には、警報濁度のレベルを引き上げることはせず、警報濁度(4.0度)を維持する。そして、濁度が警報濁度の数値より高い場合には、警報部による警報を行う。一方、濁度がその数値以下の場合には、放射能濃度は低いため警報を行わない。以上が、水中放射能測定装置1の測定原理の概要である。
【0050】
次に、図6を参照して、計数率の算出処理について説明する。計数率の算出は、水中放射能測定装置1の専用ファームウェアにより行われる。
【0051】
計数率には、全ての放射性物質(放射性核種)の測定エネルギー範囲である全計数率と、着目する核種のエネルギー範囲であるROI(Region Of Interest)計数率とがある。なお、計数率を求めるためには、放射性物質が存在しない水中におけるバックグランド計数率が取得されていることが前提となる。
【0052】
計数率を測定するにあたり、まず、放射線計数計をリセットする(ステップS01)。また、このとき、測定時間(積算時間)タイマをスタートさせる。その後、ステップS02に進む。
【0053】
ステップS02では、全計数率を取得する。全計数率は、周期的な測定時間が経過したとき、多重チャンネルスペクトル分析器により全エネルギースペクトル計数値を取得し、測定時間で除して算出する。その後、ステップS03に進む。
【0054】
ステップS03では、正味全計数率を算出する。正味全計数率は、ステップS02で取得した全計数率と予め取得したバックグランド計数率との差分をとって算出する。その後、ステップS04に進む。
【0055】
ステップS04では、正味全計数率の定量下限を算出する。ここでは、測定精度、確度を担保するため、10σよる定量下限(分析値として定量しうる最低量)を算出する。その後、ステップS05に進む。
【0056】
次に、正味全計数率が有意か否かを判定する(ステップS05)。具体的には、ステップS03で算出した正味全計数率がステップS04で算出した定量下限の10倍以上であるかを判定する。正味全計数率が定量下限の10倍以上である場合(0.5%以下で有意。すなわち、偶然は0.5%以下の確率でしか起こらず、信頼できる。)にはステップS06に進み、10倍より小さい場合にはステップS07に進む。
【0057】
正味全計数率が有意である場合(ステップS05:YES)、正味全計数率を記録する(ステップS06)。その後、ステップS07に進む。
【0058】
ステップS07では、ROI計数率を取得する。ROI計数率は、多重チャンネルスペクトル分析器により得られた全エネルギースペクトル計数率より着目する核種に依存したエネルギー範囲の計数値を取得し、測定時間で除して算出する。その後、ステップS08に進む。
【0059】
ステップS08では、正味ROI計数率を算出する。正味ROI計数率は、ステップS07で取得したROI計数率と予め取得したバックグランドROI計数率との差分をとって算出する。その後、ステップS09に進む。
【0060】
ステップS09では、正味ROI計数率の定量下限を算出する。ここでも、測定精度、確度を担保するため、10σよる定量下限を算出する。その後、ステップS10に進む。
【0061】
次に、正味ROI計数率が有意か否かを判定する(ステップS10)。具体的には、ステップS08で算出した正味ROI全計数率がステップS09で算出した定量下限の10倍以上であるかを判定する。正味ROI計数率が定量下限の10倍以上である場合(0.5%以下で有意)にはステップS11に進み、10倍より小さい場合にはステップS02に戻り、これ以降の処理を行う。
【0062】
正味ROI計数率が有意である場合(ステップS10:YES)、正味ROI計数率を記録する(ステップS11)。その後、ステップS12に進む。
【0063】
次に、全計数率とROI計数率が出力済みか否かを判定する(ステップS12)。全計数率とROI計数率が出力済みである場合にはステップS13に進み、出力済みでない場合にはステップS02に戻り、これ以降の処理を行う。
【0064】
最後に、ステップS13では、以上の処理の測定データ、演算データを記録する。その後、一連の計数率の算出処理を終了する。
【0065】
<第1実施形態>
次に、図7図8を参照して、水中の放射能濃度を測定する水中放射能測定システムについて説明する。
【0066】
図7は、本発明の第1実施形態の水中放射能測定システム50(閉鎖水路系)の全体構成である。水中放射能測定システム50は、上流槽10A、中間槽10B及び下流槽10Cで構成されている。
【0067】
上流槽10Aは、放射能濃度を測定する処理水が最初に流入する水槽である。上流槽10Aには、放射線計数計2a、濁度計3a等からなる水中放射能測定装置が設けられ、処理水は流水路6aから流入して、排水バルブ5aを備える流水路6bから排水する。実際は、処理水を撹拌する撹拌機や温度計があるが、ここでは省略している。
【0068】
上流槽10Aでは、放射線計数計2aにより処理水の単位時間当たりの放射線のカウント数(計数率)を測定する。また、上流槽10Aでは、同時に濁度計3aにより処理水の濁度を測定する。
【0069】
次に、中間槽10Bは、上流槽10Aに貯蓄されていた処理水が流入する水槽である。中間槽10Bには、処理水の懸濁物質が吸着するフィルタ8が設けられ、処理水は流水路6bから流入して、排水バルブ5bを備える流水路6cから排水する。
【0070】
フィルタ8により処理水の放射能濃度及び濁度が共に低減されるが、上流槽10A以外からの流入はないため同一水系であり、上流槽10Aの処理水と同じ性質を有するとみなすことができる。
【0071】
次に、下流槽10Cは、中間槽10Bに貯蓄されていた処理水が流入する水槽である。下流槽10Cには、放射線計数計2c、濁度計3c等からなる水中放射能測定装置が設けられ、処理水は流水路6cから流入して、排水バルブ5cを備える流水路6dから排水する。
【0072】
下流槽10Cでは、中間槽10Bのフィルタ8を通過した処理水に対して、再度、放射能濃度と濁度を測定する。ここでは、フィルタ8による濾過後の放射能濃度、濁度を測定することになるので、上流槽10Aとは濃度差があるデータを取得することができる。また、下流槽10Cは、流水路6dが河川等に接続されているので、放出する処理水の放射能濃度が所定の管理基準値(例えば、10Bq/L)より低いことを確認するための水槽といえる。
【0073】
次に、図8を参照して、水中放射能測定システム50による放射能濃度の測定処理について説明する。以下の処理は、上流槽10A及び下流槽10Cの測定制御部(以下、制御部という)で実行される。
【0074】
まず、制御部は、上流槽の処理水の計数率と濁度を測定する(ステップS21)。具体的には、上流槽10Aの放射線計数計2a、濁度計3aから(図7参照)、それぞれ計数率(CPS)、濁度を取得する。その後、ステップS22に進む。
【0075】
ステップS22では、制御部は、放射能濃度を算出する。具体的には、制御部が、ステップS22で取得した放射線計数計2aの計数率から放射能濃度を算出する。その後、ステップS23に進む。
【0076】
ステップS23では、制御部は、勾配αを演算する。具体的には、濁度と放射能濃度とを図5の座標上にプロットし、座標原点と結んで直線の勾配α(放射能濃度/濁度)を算出する。ほぼ同時期に何度か測定を行い、平均値をとった後に勾配αを算出するようにしてもよい。その後、ステップS24に進む。
【0077】
次に、制御部は、基準勾配αと勾配αとを比較し、勾配αが基準勾配αより大きいか否かを判定する(ステップS24)。基準勾配αとは、予め定めた、或いは前回使用した警報を行うのに実績のある勾配である。勾配αが基準勾配αより大きい場合にはステップS25に進み、勾配αが基準勾配α以下である場合にはステップS26に進む。
【0078】
勾配αが基準勾配αより大きい場合(ステップS24:YES)、制御部は、警報濁度を更新する(ステップS25)。図5の例では、予め定めた警報濃度(8.0Bq/L)と直線y(α>α)との交点から得られる濁度(2.0度)を新たな警報濁度とする。その後、ステップS26に進む。
【0079】
ステップS26では、制御部は、警報濃度と警報濁度をセットする。基本的には、予め定めた警報濃度及び警報濁度を下流槽における測定のためセットする処理であるが、警報濁度が更新された場合には、更新された警報濁度をセットする。その後、ステップS27に進む。
【0080】
ステップS27では、制御部は、下流槽の処理水の計数率と濁度を測定する。具体的には、下流槽10Cの放射線計数計2c、濁度計3cから(図7参照)、それぞれ計数率(CPS)、濁度を取得する。その後、ステップS28に進む。
【0081】
ステップS28では、制御部は、放射能濃度を算出する。具体的には、制御部が、ステップS27で取得した放射線計数計2cの計数率から放射能濃度を算出する。その後、ステップS29に進む。
【0082】
次に、制御部は、下流槽の放射能濃度が警報濃度を超えたか否かを判定する(ステップS29)。放射能濃度が警報濃度を超えた場合にはステップS31に進み、放射能濃度が警報濃度を超えていない場合にはステップS30に進む。
【0083】
放射能濃度が警報濃度を超えていない場合(ステップS29:NO)、制御部は、濁度が警報濁度を超えたか否かを判定する(ステップS30)。濁度が警報濁度を超えた場合にはステップS31に進み、濁度が警報濁度を超えていない場合には測定処理を終了する。
【0084】
放射能濃度が警報濃度を超えた場合(ステップS29:YES)、又は濁度が警報濁度を超えた場合(ステップS30:YES)、制御部は、警報を実行する(ステップS31)。これにより、図7に示す流水路6dから放射能濃度が管理基準値より高い処理水が河川等に放出されることを防止することができる。以上により、水中放射能測定システム50による放射能濃度の測定処理を終了する。
【0085】
<第2実施形態>
次に、図9図10を参照して、水中の放射能濃度を測定する別形態の水中放射能測定システムについて説明する。
【0086】
図9は、本発明の第2実施形態の水中放射能測定システム50’(開放水路系)の全体構成である。図示する水中放射能測定システム50’は、排水溝のような開放水路30に、濁度計付放射線計数計20が設けられた浸せき方式の測定システムである。濁度計付放射線計数計20は、水中放射能測定装置の一種であり、放射線計数計2’と濁度計3’とで構成されるが、その機能は上述の放射線計数計、濁度計と同じである。
【0087】
水中放射能測定システム50’では、過去に測定された最大計数率(最大CPS)から換算した放射能濃度と、その時の濁度とから管理基準値を決定する。そして、測定時の処理水の放射能濃度が所定の管理基準値(例えば、10Bq/L)より高い場合に警報を行う。
【0088】
次に、図10を参照して、水中放射能測定システム50’による放射能濃度の測定処理について説明する。以下の処理は、開放水路30の測定制御部(以下、制御部という)で実行される。
【0089】
まず、制御部は、処理水の計数率と濁度を測定する(ステップS41)。具体的には、開放水路30の放射線計数計2’、濁度計3’からそれぞれ計数率(CPS)、濁度を測定する。その後、ステップS42に進む。
【0090】
ステップS42では、制御部は、放射能濃度を算出する。具体的には、制御部が、ステップS41で取得した放射線計数計2’の計数率から放射能濃度を算出する。その後、ステップS43に進む。
【0091】
ステップS43では、制御部は、勾配αを演算する。具体的には、濁度と放射能濃度とを図5の座標上にプロットし、座標原点と結んで直線の勾配α(放射能濃度/濁度)を算出する。その後、ステップS44に進む。
【0092】
次に、制御部は、基準勾配αと勾配αとを比較し、勾配αが基準勾配αより大きいか否かを判定する(ステップS44)。勾配αが基準勾配αより大きい場合にはステップS45に進み、勾配αが基準勾配α以下である場合にはステップS46に進む。
【0093】
勾配αが基準勾配αより大きい場合(ステップS44:YES)、制御部は、警報濁度を更新する(ステップS45)。その後、ステップS46に進む。
【0094】
ステップS46では、制御部は、警報濃度と警報濁度をセットする。基本的には、予め定めた警報濃度及び警報濁度を測定のためセットする処理であるが、警報濁度が更新された場合には、更新された警報濁度をセットする。その後、ステップS47に進む。
【0095】
次に、制御部は、放射能濃度が警報濃度を超えたか否かを判定する(ステップS47)。放射能濃度が警報濃度を超えた場合にはステップS49に進み、放射能濃度が警報濃度を超えていない場合にはステップS48に進む。
【0096】
放射能濃度が警報濃度を超えていない場合(ステップS47:NO)、制御部は、濁度が警報濁度を超えたか否かを判定する(ステップS48)。濁度が警報濁度を超えた場合にはステップS49に進み、濁度が警報濁度を超えていない場合には測定処理を終了する。
【0097】
放射能濃度が警報濃度を超えた場合(ステップS47:YES)、又は濁度が警報濁度を超えた場合(ステップS48:YES)、制御部は、警報を実行する(ステップS49)。これにより、開放水路30から放射能濃度が管理基準値より高い処理水が河川等に放出されることを防止することができる。以上により、水中放射能測定システム50’による放射能濃度の測定処理を終了する。
【0098】
以上の実施形態の説明では、放射線計数計として2インチNaIシンチレータを用いたが、Ge(ゲルマニウム)等のさらにエネルギー分解能が高いシンチレータを用いてもよい。今回、セシウム134、セシウム137に着目したが他の放射性物質であっても計数率の測定方法は同じであり、本発明の水中放射能測定装置、測定システムを採用することができる。
【0099】
また、計数率の算出の際の定量下限の有効性の条件も一例であって、サンプルや測定条件に応じて、分析値として定量し得る最低量(例えば、3σ~10σ)を算出してもよい。
【符号の説明】
【0100】
1…水中放射能測定装置、2,2a,2c…放射線計数計、3,3a,3c…濁度計、4…撹拌機、5,5a,5b,5c…排水バルブ、6,6a,6b,6c…流水路、7…測定制御部、7a…データ収集部、7b…無線送信部、7c…警報部、8…フィルタ、10…水槽、10A…上流槽、10B…中間槽、10C…下流槽、20…濁度計付放射線計数計、30…開放水路、50,50’…水中放射能測定システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10