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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-13
(45)【発行日】2022-05-23
(54)【発明の名称】対象物支持装置
(51)【国際特許分類】
   F16F 15/06 20060101AFI20220516BHJP
   F16F 15/04 20060101ALI20220516BHJP
   F16M 7/00 20060101ALI20220516BHJP
【FI】
F16F15/06 D
F16F15/04 F
F16M7/00 C
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018178596
(22)【出願日】2018-09-25
(65)【公開番号】P2020051461
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】391039494
【氏名又は名称】株式会社エーエス
(74)【代理人】
【識別番号】100108497
【弁理士】
【氏名又は名称】小塚 敏紀
(72)【発明者】
【氏名】早川 政光
【審査官】杉山 豊博
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-190502(JP,A)
【文献】特開2017-040366(JP,A)
【文献】特開平03-163240(JP,A)
【文献】実開昭53-085489(JP,U)
【文献】特開2013-092244(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 15/06
F16F 15/04
F16F 15/02
F16M 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物を支持する対象物支持装置であって、
対象物を乗せられるテーブルと、
基礎に支持される基台と、
前記基台を基礎として前記テーブルを支持するテーブル支持機構と、
を備え、
前記テーブル支持機構が水平移動案内機構と上下方向ばね部材とリンク機構と水平方向ばね部材とを有し、
前記水平移動案内機構が上下方向に離れて配される第一水平移動案内機構と第二水平移動案内機構とを持ち、
前記第一水平移動案内機構が、前記基台に対して特定水平軸に沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである第一右側案内ブロックと第一左側案内ブロックと左右一対の該案内ブロックを特定水平軸に沿って延びる左右一対の軌道に沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである第一右側案内レールと第一左側案内レールとを含み、
前記第二水平移動案内機構が、前記テーブルに対して特定水平軸に沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである第二右側案内ブロックと第二左側案内ブロックと左右一対の該案内ブロックを特定水平軸に沿って延びる左右一対の軌道に沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである第二右側案内レールと第二左側案内レールとを含み、
前記上下方向ばね部材が前記基台を基礎として前記テーブルに上向きのばね力を発生させる部材であり、
前記リンク機構が特定水平軸に沿って離れて配される左右一対のリンクの組である右側リンク組と左側リンク組とを持ち、
前記右側リンク組が特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一右側リンクと第二右側リンクとを含み、
前記左側リンク組が特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一左側リンクと第二左側リンクとを含み、
前記第一右側リンクと前記第一左側リンクとが上方の端部を前記テーブルに支持される部材である第一回動固定部材に回転中心である第一上方回転中心の回りに回転自在に連結され下方の端部を前記第一右側案内ブロックと前記第一左側案内ブロックとに回転中心である一対の第一下方回転中心の回りに回転自在に各々に連結され、
前記第二右側リンクと前記第二左側リンクとが下方の端部を前記基台に支持される部材である第二回動固定部材に回転中心である第二下方回転中心の回りに回転自在に連結され上方の端部を前記第二右側案内ブロックと前記第二左側案内ブロックとに回転中心である一対の第二上方回転中心の回りに回転自在に各々に連結され、
前記水平方向ばね部材が前記第一右側リンクと前記第二右側リンクとの組または前記第一左側リンクと前記第二左側リンクとの組のリンクに互いの上方及び下方の端部が接近する向きに前記特定水平軸に沿ってばね力を作用させる部材であり、
ここで、
特定水平軸は特定の水平方向に延びる水平軸である、
特定視線は特定水平軸に交差し水平方向に延びる視線である
ことを特徴とする対象物支持装置。
【請求項2】
前記第一回動固定部材が前記テーブルに固定されて支持され、
前記第二回動固定部材が前記基台に固定されて支持される、
ことを特徴とする請求項1に記載の対象物支持装置。
【請求項3】
前記第一回動固定部材が前記テーブルに固定されて支持され、
前記第二回動固定部材が特定水平軸の向きの移動を拘束し前記基台に対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記基台に支持される、
ことを特徴とする請求項1に記載の対象物支持装置。
【請求項4】
前記第一回動固定部材が特定水平軸の向きの移動を拘束し前記テーブルに対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記テーブルに支持され、
前記第二回動固定部材が前記基台に固定されて支持される、
ことを特徴とする請求項1に記載の対象物支持装置。
【請求項5】
前記第一回動固定部材が特定水平軸の向きの移動を拘束し前記テーブルに対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記テーブルに支持され、
前記第二回動固定部材が特定水平軸の向きの移動を拘束し前記基台に対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記基台に支持される、
ことを特徴とする請求項1に記載の対象物支持装置。
【請求項6】
左右一対の前記軌道が前記特定水平軸に沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる、
ことを特徴とする請求項3乃至5のうちの一つに記載の対象物支持装置。
【請求項7】
対象物を支持する対象物支持装置であって、
対象物を乗せられるテーブルと、
基礎に支持される基台と、
前記基台を基礎として前記テーブルを支持するテーブル支持機構と、
を備え、
前記テーブル支持機構が水平移動案内機構と上下方向ばね部材とリンク機構と水平方向ばね部材とを有し、
前記水平移動案内機構が上下方向に離れて配される第一水平移動案内機構と第二水平移動案内機構とを持ち、
前記第一水平移動案内機構が前記基台に対して特定水平軸に沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである第一右側案内ブロックと第一左側案内ブロックと左右一対の該案内ブロックを特定水平軸に沿って延びる左右一対の軌道に沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである第一右側案内レールと第一左側案内レールとを含み、
前記第二水平移動案内機構が、前記テーブルに対して特定水平軸に沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである第二右側案内ブロックと第二左側案内ブロックと左右一対の該案内ブロックを特定水平軸に沿って延びる左右一対の軌道に沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである第二右側案内レールと第二左側案内レールとを含み、
前記上下方向ばね部材が前記基台を基礎として前記テーブルに上向きのばね力を発生させる部材であり、
前記リンク機構が特定水平軸に沿って離れて配される左右一対のリンクの組である右側リンク組と左側リンク組とを持ち、
前記右側リンク組が特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一右側リンクと第二右側リンクとを含み、
前記左側リンク組が特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一左側リンクと第二左側リンクとを含み、
前記第一右側リンクと前記第一左側リンクとが上方の端部を第一回動固定部材に回転中心である第一上方回転中心の回りに回転自在に連結され下方の端部を前記第一右側案内ブロックと前記第一左側案内ブロックとに回転中心である一対の第一下方回転中心の回りに回転自在に各々に連結され、
前記第二右側リンクと前記第二左側リンクとが下方の端部を第二回動固定部材に回転中心である第二下方回転中心の回りに回転自在に連結され上方の端部を前記第二右側案内ブロックと前記第二左側案内ブロックとに回転中心である一対の第二上方回転中心の回りに回転自在に各々に連結され、
前記水平方向ばね部材が前記第一右側リンクと前記第二右側リンクとの組または前記第一左側リンクと前記第二左側リンクとの組のリンクに互いの上方及び下方の端部が接近する向きに前記特定水平軸に沿ってばね力を作用させる部材であり、
ここで、
特定水平軸は特定の水平方向に延びる水平軸である、
特定視線は特定水平軸に交差し水平方向に延びる視線である
ことを特徴とする対象物支持装置。
【請求項8】
前記第一回動固定部材が前記テーブルに固定されて支持され、
前記第二回動固定部材が前記基台に拘束されない、
ことを特徴とする請求項7に記載の対象物支持装置。
【請求項9】
前記第一回動固定部材が前記テーブルに拘束されず、
前記第二回動固定部材が前記基台に固定されて支持される、
ことを特徴とする請求項7に記載の対象物支持装置。
【請求項10】
前記第一回動固定部材が前記テーブルに拘束されず、
前記第二回動固定部材が前記基台に拘束されない、
ことを特徴とする請求項7に記載の対象物支持装置
【請求項11】
左右一対の前記軌道が前記特定水平軸に沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる、
ことを特徴とする請求項8乃至10のうちの一つに記載の対象物支持装置。
【請求項12】
N個の前記テーブル支持機構と、
を備え、
上から見てN個のテーブル支持機構が前記テーブルを囲う様に配されて前記テーブルを各々に支持する、
ことを特徴とする請求項1乃至11のうちの一つに記載の対象物支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、対象物を支持する対象物支持装置に係る。特に、上下方向の振動に対する免震機能に注目した対象物支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水平方向の対象物支持装置(例えば、免震テーブル)として、従来より、いくつかの構成のものが考案されている。水平方向の免震テーブルは比較的容易に実現できる。免震テーブルに支えられる対象物の重量が、X-Yテーブルやベアリング等により支えられているため水平方向のばね定数を比較的小さく設定して地震時に水平加速度振動に応答できる。例えば、ベアリング等の機構で垂直方向の荷重を支え、水平方向の振動に対する抵抗力を抑制し、免震作用を効果的に発揮できる。
【0003】
一方、上下方向の振動に対する対象物支持装置は、簡易な構成、かつ、低コストで実現できるものが要請されている。
【0004】
地震の波には様々な周期を持った波が重なっており、その中でも周期が0.5~1.0秒程度の波の成分が卓越している。対象物支持装置の上下方向の固有周期を1秒より大きくすることで、対象物支持装置の地震波に対する共振を避けて、免震効果を大きくすることができる。対象物支持装置の上下方向の固有周期を1秒、2秒、3秒、5秒と大きくするほど免震効果が大きくなる。少なくとも2秒程度にすることが好ましい。
【0005】
対象物支持装置の上下方向の固有周期を2秒程度にするためには、上下方向のばねを柔らかくすることが必要である。ここで、対象物支持装置の上下方向の固有周期を2秒程度にするためには、ばね定数が一定である場合、対象物の質量に関わらず、約1mの静的たわみが必要となることが分かっている。これは、無負荷の状態の免震装置に対象物を静かに乗せると約1m程度沈んでつりあい、この静的つりあい位置を中心に上下振動して免震効果を発揮する。対象物支持装置は、高さが1m~数十cm程度になる。免震装置の上下方向の固有周期を3秒、5秒にすると、さらに静的たわみが大きくなる。
【0006】
特に、上下方向の振動に対する対象物支持装置は、一定の荷重に対しては静的たわみが極めて小さく、一定の荷重以上になると軟らかいばね定数をもつ非線形ばね特性をもつ免震装置が好ましい。
例えば、対象物をテーブルに置くと、一つの位置まで静的にたわみ、その静的吊りあい位置で静的に吊りあう。地震が発生すると、静的吊りあい位置を中心に上下に振動する。
【0007】
市場では、テーブルと基台とに配される上下一対の水平移動案内機構と、テーブルに上向きのばね力を作用させる上下方向ばね部材と、テーブルに互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクで構成され、一方のリンクが上端をテーブルに回転自在に連結され、下端を下の水平移動案内機構に水平移動自在に案内され、他方のリンクが下端を基台に回転自在に連結され、他端を上の水平移動案内機構に水平移動自在に案内されるリンク機構と一対のリンクに互いに接近する向きにばね力を作用させる水平方向ばね部材とで構成されるテーブル支持機構を作用した対象物支持装置が提供される。
【0008】
上記の対象物支持装置は、リンクの諸元とばねの諸元を調整することで、前述する機能を発揮する。上記の対象物支持装置、テーブルが上下移動する際に、テーブル支持機構の重心が上下移動するとともに、左右移動する。
その結果、テーブルが上下運動したとき、テーブル支持機構の上下方向の運動と左右方向の運動とが互いに影響しあって望ましくない振動が発生する可能性があることが知られている。
市場は、本願出願人が上記の対象物支持装置の免震機能をさらに向上させることを望んでいる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、簡単な構造でさらに免震機能を向上させた対象物を支持する対象物支持装置を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明に係る対象物を支持する対象物支持装置を、対象物を乗せられるテーブルと、基礎に支持される基台と、前記基台を基礎として前記テーブルを支持するテーブル支持機構と、を備え、前記テーブル支持機構が水平移動案内機構と上下方向ばね部材とリンク機構と水平方向ばね部材とを有し、前記水平移動案内機構が、上下方向に離れて配される第一水平移動案内機構と第二水平移動案内機構とを持ち、前記第一水平移動案内機構が、前記基台に対して特定水平軸に沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである第一右側案内ブロックと第一左側案内ブロックと左右一対の該案内ブロックを特定水平軸に沿って延びる左右一対の軌道に沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである第一右側案内レールと第一左側案内レールとを含み、前記第二水平移動案内機構が、前記テーブルに対して特定水平軸に沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである第二右側案内ブロックと第二左側案内ブロックと左右一対の該案内ブロックを特定水平軸に沿って延びる左右一対の軌道に沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである第二右側案内レールと第二左側案内レールとを含み、前記上下方向ばね部材が、前記基台を基礎として前記テーブルに上向きのばね力を発生させる部材であり、前記リンク機構が、特定水平軸に沿って離れて配される左右一対のリンクの組である右側リンク組と左側リンク組とを持ち、前記右側リンク組が特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一右側リンクと第二右側リンクとを含み、前記左側リンク組が特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一左側リンクと第二左側リンクとを含み、前記第一右側リンクと前記第一左側リンクとが上方の端部を前記テーブルに支持される部材である第一回動固定部材に回転中心である第一上方回転中心の回りに回転自在に連結され下方の端部を前記第一右側案内ブロックと前記第一左側案内ブロックとに回転中心である一対の第一下方回転中心の回りに回転自在に各々に連結され、前記第二右側リンクと前記第二左側リンクとが下方の端部を前記基台に支持される部材である第二回動固定部材に回転中心である第二下方回転中心の回りに回転自在に連結され上方の端部を前記第二右側案内ブロックと前記第二左側案内ブロックとに回転中心である一対の第二上方回転中心の回りに回転自在に各々に連結され、
前記水平方向ばね部材が前記第一右側リンクと前記第二右側リンクとの組または前記第一左側リンクと前記第二左側リンクとの組のリンクに互いの上方及び下方の端部が接近する向きに前記特定水平軸に沿ってばね力を作用させる部材であり、ここで、特定水平軸は特定の水平方向に延びる水平軸である、特定視線は特定水平軸に交差し水平方向に延びる視線である、ものとした。
【0011】
上記本発明の構成により、特定水平軸は特定の水平方向に延びる水平軸である。特定視線は特定水平軸に交差し水平方向に延びる視線である。テーブルが、対象物を乗せられる。基台が、基礎に支持される。テーブル支持機構が、前記基台を基礎として前記テーブルを支持する。前記テーブル支持機構が水平移動案内機構と上下方向ばね部材とリンク機構と水平方向ばね部材とを有する。前記水平移動案内機構が、上下方向に離れて配される第一水平移動案内機構と第二水平移動案内機構とを持つ。前記第一水平移動案内機構が、前記基台に対して特定水平軸に沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである第一右側案内ブロックと第一左側案内ブロックと左右一対の該案内ブロックを特定水平軸に沿って延びる左右一対の軌道に沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである第一右側案内レールと第一左側案内レールとを含む。前記第二水平移動案内機構が、前記テーブルに対して特定水平軸に沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである第二右側案内ブロックと第二左側案内ブロックと左右一対の該案内ブロックを特定水平軸に沿って延びる左右一対の軌道に沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである第二右側案内レールと第二左側案内レールとを含む。前記上下方向ばね部材が。前記基台を基礎として前記テーブルに上向きのばね力を発生させる。前記リンク機構が、特定水平軸に沿って離れて配される左右一対のリンクの組である右側リンク組と左側リンク組とを持つ。前記右側リンク組が特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一右側リンクと第二右側リンクとを含む。前記左側リンク組が特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一左側リンクと第二左側リンクとを含む。前記第一右側リンクと前記第一左側リンクとが上方の端部を前記テーブルに支持される部材である第一回動固定部材に回転中心である第一上方回転中心の回りに回転自在に連結され下方の端部を前記第一右側案内ブロックと前記第一左側案内ブロックとに回転中心である一対の第一下方回転中心の回りに回転自在に各々に連結される。前記第二右側リンクと前記第二左側リンクとが下方の端部を前記基台に支持される部材である第二回動固定部材に回転中心である第二下方回転中心の回りに回転自在に連結され上方の端部を前記第二右側案内ブロックと前記第二左側案内ブロックとに回転中心である一対の第二上方回転中心の回りに回転自在に各々に連結される。前記水平方向ばね部材が、前記第一右側リンクと前記第二右側リンクとの組または前記第一左側リンクと前記第二左側リンクとの組のリンクに互いの上方及び下方の端部が接近する向きに前記特定水平軸に沿ってばね力を作用させる。
その結果、テーブルの上下移動に伴って、右側リンク組と左側リンク組との左右方向の慣性力が相殺しあい、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
【0012】
以下に、本発明の実施形態に係る対象物支持装置を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0013】
また、前記第一回動固定部材が前記テーブルに固定されて支持され、前記第二回動固定部材が前記基台に固定されて支持される。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記第一回動固定部材が前記テーブルに固定されて支持される。前記第二回動固定部材が前記基台に固定されて支持される。
その結果、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
【0014】
また、前記第一回動固定部材が前記テーブルに固定されて支持され、前記第二回動固定部材が特定水平軸の向きの移動を拘束し前記基台に対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記基台に支持される。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記第一回動固定部材が前記テーブルに固定されて支持される。前記第二回動固定部材が特定水平軸の向きの移動を拘束し前記基台に対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記基台に支持される。
その結果、前記第二回動固定部材の上下方向の相対移動を許し、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
【0015】
また、前記第一回動固定部材が特定水平軸の向きの移動を拘束し前記テーブルに対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記テーブルに支持され、前記第二回動固定部材が前記基台に固定されて支持される。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記第一回動固定部材が特定水平軸の向き移動を拘束し前記テーブルに対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記テーブルに支持され、前記第二回動固定部材が前記基台に固定されて支持される。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記第一回動固定部材が特定水平軸の向きの移動を拘束し前記テーブルに対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記テーブルに支持される。前記第二回動固定部材が前記基台に固定されて支持される。
その結果、前記第一回動固定部材の上下方向の相対移動を許し、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
【0016】
また、前記第一回動固定部材が特定水平軸の向きの移動を拘束し前記テーブルに対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記テーブルに支持され、
前記第二回動固定部材が特定水平軸の向きの移動を拘束し前記基台に対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記基台に支持される。
上記本発明に係る実施形態の構成により、
前記第一回動固定部材が特定水平軸の向きの移動を拘束し前記テーブルに対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記テーブルに支持される。
前記第二回動固定部材が特定水平軸の向きの移動を拘束し前記基台に対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記基台に支持される。
その結果、前記第一回動固定部材と前記第二回動固定部材の上下方向の相対移動を許し、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
【0017】
また、左右一対の前記軌道が前記特定水平軸に沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる。
上記本発明に係る実施形態の構成により、左右一対の前記軌道が前記特定水平軸に沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる。
その結果、遷移するに従って上下方向の一方に偏る程度を適宜選択することで、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
【0018】
上記目的を達成するため、本発明に係る対象物を支持する対象物支持装置を、対象物を乗せられるテーブルと、基礎に支持される基台と、前記基台を基礎として前記テーブルを支持するテーブル支持機構と、を備え、前記テーブル支持機構が水平移動案内機構と上下方向ばね部材とリンク機構と水平方向ばね部材とを有し、
前記水平移動案内機構が、上下方向に離れて配される第一水平移動案内機構と第二水平移動案内機構とを持ち、前記第一水平移動案内機構が、前記基台に対して特定水平軸に沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである第一右側案内ブロックと第一左側案内ブロックと左右一対の該案内ブロックを特定水平軸に沿って延びる左右一対の軌道に沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである第一右側案内レールと第一左側案内レールとを含み、前記第二水平移動案内機構が、前記テーブルに対して特定水平軸に沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである第二右側案内ブロックと第二左側案内ブロックと左右一対の該案内ブロックを特定水平軸に沿って延びる左右一対の軌道に沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである第二右側案内レールと第二左側案内レールとを含み、前記上下方向ばね部材が、前記基台を基礎として前記テーブルに上向きのばね力を発生させる部材であり、前記リンク機構が、特定水平軸に沿って離れて配される左右一対のリンクの組である右側リンク組と左側リンク組とを持ち、前記右側リンク組が特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一右側リンクと第二右側リンクとを含み、前記左側リンク組が特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一左側リンクと第二左側リンクとを含み、前記第一右側リンクと前記第一左側リンクとが上方の端部を第一回動固定部材に回転中心である第一上方回転中心の回りに回転自在に連結され下方の端部を前記第一右側案内ブロックと前記第一左側案内ブロックとに回転中心である一対の第一下方回転中心の回りに回転自在に各々に連結され、前記第二右側リンクと前記第二左側リンクとが下方の端部を第二回動固定部材に回転中心である第二下方回転中心の回りに回転自在に連結され上方の端部を前記第二右側案内ブロックと前記第二左側案内ブロックとに回転中心である一対の第二上方回転中心の回りに回転自在に各々に連結され、前記水平方向ばね部材が、前記第一右側リンクと前記第二右側リンクとの組または前記第一左側リンクと前記第二左側リンクとの組のリンクに互いの上方及び下方の端部が接近する向きに前記特定水平軸に沿ってばね力を作用させる部材であり、ここで、特定水平軸は特定の水平方向に延びる水平軸である、特定視線は特定水平軸に交差し水平方向に延びる視線である、ものとした。
【0019】
上記本発明の構成により、特定水平軸は特定の水平方向に延びる水平軸である。特定視線は特定水平軸に交差し水平方向に延びる視線である。テーブルが、対象物を乗せられる。基台が、基礎に支持される。テーブル支持機構が、前記基台を基礎として前記テーブルを支持する。前記テーブル支持機構が水平移動案内機構と上下方向ばね部材とリンク機構と水平方向ばね部材とを有する。前記水平移動案内機構が、上下方向に離れて配される第一水平移動案内機構と第二水平移動案内機構とを持つ。前記第一水平移動案内機構が、前記基台に対して特定水平軸に沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである第一右側案内ブロックと第一左側案内ブロックと左右一対の該案内ブロックを特定水平軸に沿って延びる左右一対の軌道に沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである第一右側案内レールと第一左側案内レールとを含む。前記第二水平移動案内機構が、前記テーブルに対して特定水平軸に沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである第二右側案内ブロックと第二左側案内ブロックと左右一対の該案内ブロックを特定水平軸に沿って延びる左右一対の軌道に沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである第二右側案内レールと第二左側案内レールとを含む。前記上下方向ばね部材が。前記基台を基礎として前記テーブルに上向きのばね力を発生させる。前記リンク機構が、特定水平軸に沿って離れて配される左右一対のリンクの組である右側リンク組と左側リンク組とを持つ。前記右側リンク組が特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一右側リンクと第二右側リンクとを含む。前記左側リンク組が特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一左側リンクと第二左側リンクとを含む。前記第一右側リンクと前記第一左側リンクとが上方の端部を第一回動固定部材に回転中心である第一上方回転中心の回りに回転自在に連結され下方の端部を前記第一右側案内ブロックと前記第一左側案内ブロックとに回転中心である一対の第一下方回転中心の回りに回転自在に各々に連結される。前記第二右側リンクと前記第二左側リンクとが下方の端部を第二回動固定部材に回転中心である第二下方回転中心の回りに回転自在に連結され上方の端部を前記第二右側案内ブロックと前記第二左側案内ブロックとに回転中心である一対の第二上方回転中心の回りに回転自在に各々に連結される。前記水平方向ばね部材が、前記第一右側リンクと前記第二右側リンクとの組または前記第一左側リンクと前記第二左側リンクとの組のリンクに互いの上方及び下方の端部が接近する向きに前記特定水平軸に沿ってばね力を作用させる。
その結果、テーブルの上下移動に伴って、右側リンク組と左側リンク組との左右方向の慣性力が相殺しあい、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
【0020】
以下に、本発明の実施形態に係る対象物支持装置を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0021】
また、前記第一回動固定部材が前記テーブルに固定されて支持され、前記第二回動固定部材が前記基台に拘束されない。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記第一回動固定部材が前記テーブルに固定されて支持される。前記第二回動固定部材が前記基台に拘束されない。
その結果、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
【0022】
また、前記第一回動固定部材が前記テーブルに拘束されず、前記第二回動固定部材にが前記基台に固定されて支持される。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記第一回動固定部材が前記テーブルに拘束されない。前記第二回動固定部材にが前記基台に固定されて支持される。
その結果、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
【0023】
また、前記第一回動固定部材が前記テーブルに拘束されず、前記第二回動固定部材が前記基台に拘束されない。
上記本発明に係る実施形態の構成により、前記第一回動固定部材が前記テーブルに拘束されない。前記第二回動固定部材が前記基台に拘束されない。
その結果、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
【0024】
また、左右一対の前記軌道が前記特定水平軸に沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる。
上記本発明に係る実施形態の構成により、左右一対の前記軌道が前記特定水平軸に沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる。
その結果、遷移するに従って上下方向の一方に偏る程度を適宜選択することで、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように本発明に係る 対象物支持装置は、その手順と構成により、以下の効果を有する。
左右一対の案内ブロックを水平方向に延びる軌跡に沿って案内する左右一対の案内レールをテーブルと基台とに各々に配し、基台を基礎としてテーブルに上向きのばね力を発生させ、X状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される右側リンク組と左側リンク組とを左右に配し、前記第一右側リンクと前記第一左側リンクとが上方の端部を前記テーブルに支持される第一回動固定部材に回転自在に連結され下方の端部を下方の左右一対の案内ブロックに回転自在に各々に連結され、前記第二右側リンクと前記第二左側リンクとが下方の端部を前記基台に支持される第二回動固定部材に回転自在に連結され上方の端部を上方の前記左右一対の案内ブロックに回転自在に各々に連結され、右側リンク組のリンクまたは左側リンク組のリンクに互いに接近する向きにばね力を各々に作用させる様にしたので、テーブルの上下移動に伴って、右側リンク組と左側リンク組との左右方向の慣性力が相殺しあい、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
前記第一回動固定部材が前記テーブルに固定されて支持され、前記第二回動固定部材が前記基台に固定されて支持される様にしたので、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
前記第一回動固定部材が前記テーブルに固定されて支持され、前記第二回動固定部材が左右の向きの移動を拘束し前記基台に対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記基台に支持される様にしたので、前記第二回動固定部材の上下方向の相対移動を許し、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
前記第一回動固定部材が左右の向きの移動を拘束し前記テーブルに対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記テーブルに支持され、前記第二回動固定部材が前記基台に固定されて支持される様にしたので、前記第一回動固定部材の上下方向の相対移動を許し、
リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
前記第一回動固定部材が左右の向きの移動を拘束し前記テーブルに対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記テーブルに支持され、前記第二回動固定部材が左右の向きの移動を拘束し前記基台に対して上下方向の相対移動を自在にする様に前記基台に支持される様にしたので、前記第一回動固定部材と前記第二回動固定部材の上下方向の相対移動を許し、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
左右一対の前記軌道が前記特定水平軸に沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる様にしたので、遷移するに従って上下方向の一方に偏る程度を適宜選択することで、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
左右一対の案内ブロックを水平方向に延びる軌跡に沿って案内する左右一対の案内レールをテーブルと基台とに各々に配し、基台を基礎としてテーブルに上向きのばね力を発生させ、X状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される右側リンク組と左側リンク組とを左右に配し、前記第一右側リンクと前記第一左側リンクとが上方の端部を第一回動固定部材に回転自在に連結され下方の端部を下方の左右一対の案内ブロックに回転自在に各々に連結され、前記第二右側リンクと前記第二左側リンクとが下方の端部を第二回動固定部材に回転自在に連結され上方の端部を上方の前記左右一対の案内ブロックに回転自在に各々に連結され、右側リンク組のリンクまたは左側リンク組のリンクに互いに接近する向きにばね力を各々に作用させる、前記基台を基礎として前記テーブルの相対的な左右移動を抑制し上下方向に移動自在に案内する様にしたので、テーブルの上下移動に伴って、右側リンク組と左側リンク組との左右方向の慣性力が相殺しあい、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
前記第一回動固定部材が前記テーブルに固定されて支持され、前記第二回動固定部材にが前記基台に拘束されない様にしたので、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
前記第一回動固定部材が前記テーブルに拘束されず、前記第二回動固定部材にが前記基台に固定されて支持される様にしたので、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
前記第一回動固定部材が前記テーブルに拘束されず、前記第二回動固定部材が前記基台に拘束されない様にしたので、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
左右一対の前記軌道が前記特定水平軸に沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる様にしたので、遷移するに従って上下方向の一方に偏る程度を適宜選択することで、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
上から見てN個のテーブル支持機構が前記テーブルを囲う様に配されて前記テーブルを各々に支持する様にしたので、N個のテーブル支持機構が安定して基台を基礎としてテーブルを免震して支持できる。
上から見て2個のテーブル支持機構が前後方向に離れて配されて前記テーブルを各々に支持する様にすると、N個のテーブル支持機構が安定して基台を基礎としてテーブルを免震して支持できる。
従って、簡単な構造でさらに免震機能を適合させた対象物を支持する免震装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第一の実施形態にかかる対象物支持装置その1の概念図である。
図2】本発明の第一の実施形態にかかる対象物支持装置その2の概念図である。
図3】本発明の第一の実施形態にかかる対象物支持装置その1の作用説明図である。
図4】本発明の第二の実施形態にかかる対象物支持装置その1の概念図である。
図5】本発明の第二の実施形態にかかる対象物支持装置その2の概念図である。
図6】本発明の第二の実施形態にかかる対象物支持装置その3の概念図である。
図7】本発明の第二の実施形態にかかる対象物支持装置その4の概念図である。
図8】本発明の第二の実施形態にかかる対象物支持装置その5の概念図である。
図9】本発明の第二の実施形態にかかる対象物支持装置その6の概念図である。
図10】本発明の第三の実施形態にかかる対象物支持装置その1の概念図である。
図11】本発明の第三の実施形態にかかる対象物支持装置その2の概念図である。
図12】本発明の第三の実施形態にかかる対象物支持装置その3の概念図である。
図13】本発明の第三の実施形態にかかる対象物支持装置その4の概念図である。
図14】本発明の第三の実施形態にかかる対象物支持装置その5の概念図である。
図15】本発明の第三の実施形態にかかる対象物支持装置その6の概念図である。
図16】本発明の実施形態にかかる対象物支持装置の合成ばね反力グラフである。
図17】本発明の実施形態にかかる対象物支持装置の合成ばね反力の比較グラフである。
図18】本発明の実施形態にかかる対象物支持装置の採用例である。
図19】本発明の実施形態にかかる対象物支持装置の採用例の側面図である。
図20】本発明の実施形態にかかる対象物支持装置の採用例の平面図である。
図21】従来の対象物支持装置の概念図である。
図22】従来の対象物支持装置の作用説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
【0028】
最初に、本発明の実施形態に係る対象物支持装置を説明する
図1は、本発明の第一の実施形態にかかる対象物支持装置その1の概念図である。図2は、本発明の第一の実施形態にかかる対象物支持装置その2の概念図である。図3は、本発明の第一の実施形態にかかる対象物支持装置その1の作用説明図である。
図中の、太字の上下方向の矢印付き直線、太字の水平方向の矢印付き直線、太字の水平方向の矢印付き曲線は、図示する構造による基台200に対するテーブル100の図示する向きの動きの自由度を示す。
直線、曲線に印がないのは、矢印で示す向きの動きが拘束されないことを意味する。
直線、曲線に×印があるのは、矢印で示す方向の動きが拘束されることを意味する。
直線、曲線に△印があるのは、矢印で示す方向の動きが一定限度の範囲内で復元力を発生することを意味する。
【0029】
対象物支持装置は、対象物10を支持する装置である。
対象物支持装置は、対象物10を支持して、上下方向の振動を免震する装置に用いられる。
対象物支持装置は、水平方向の振動を免震する装置と組み合わせて、用いられてもよい。
【0030】
対象物支持装置は、テーブル100と基台200とテーブル支持機構300とで構成される。
テーブル100は、対象物10を乗せるものである。
基台200は、基礎に支持されるものである。
テーブル支持機構300は、基台200を基礎としてテーブル100を支持する機構である。
以下に、テーブル支持機構300の構造を説明する。
以下、説明の便宜上、特定の水平方向に延びる水平軸を特定水平軸xと呼称し、特定水平軸xに交差し水平方向に延びる視線を特定視線を呼称する。
【0031】
テーブル支持機構300は、水平移動案内機構310と上下方向ばね部材320とリンク機構330と水平方向ばね部材340とで構成される。
【0032】
水平移動案内機構310は、上下方向に離れて配される第一水平移動案内機構311と第二水平移動案内機構312とで構成される。
水平移動案内機構310は、テーブル100と基台200とに挟まれ上下方向に離れて配される第一水平移動案内機構311と第二水平移動案内機構312とで構成されてもよい。
第一水平移動案内機構311が基台200に支持され、第二水平移動案内機構312がテーブル100に支持されてもよい。
【0033】
第一水平移動案内機構311は、第一右側案内ブロック311Brと第一左側案内ブロック311Blと第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとで構成される。
第一右側案内ブロック311Brと第一左側案内ブロック311Blとは、基台200に対して特定水平軸xに沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである。
第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとは、左右一対の案内ブロックを特定水平軸xに沿って延びる左右一対の軌道gに沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである。
第一右側案内レール311Rrは、第一右側案内ブロック311Brを特定水平軸xに沿って延びる右の軌道gに沿って各々に移動自在に案内する
第一左側案内レール311Rlは、第一左側案内ブロック311Blを特定水平軸xに沿って延びる左の軌道gに沿って各々に移動自在に案内する。
第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとは、基台200に固定されてもよい。
図1図2に、第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとが、基台200に固定される様子が示される。
図1に、第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとが、後述する第二回動固定部材332Fを間に挟んで左右に配されて、基台200に固定される様子が示される。
図2に、第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとが、後述する左右一対の第二回動固定部材332Fに挟まれて配されて、基台200に固定される様子が示される。
【0034】
第二水平移動案内機構312は、第二右側案内ブロック312Brと第二左側案内ブロック312Blと第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとで構成される。
第二右側案内ブロック312Brと第二左側案内ブロック312Blとは、テーブル100に対して特定水平軸xに沿って離れて配される左右一対の案内ブロックである。
第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとは、左右一対の案内ブロックを特定水平軸xに沿って延びる左右一対の軌道gに沿って各々に移動自在に案内する左右一対の案内レールである。
第二右側案内レール312Rrは、第二右側案内ブロック312Brを特定水平軸xに沿って延びる右の軌道gに沿って各々に移動自在に案内する
第二左側案内レール312Rlは、第二左側案内ブロック312Blを特定水平軸xに沿って延びる左の軌道gに沿って各々に移動自在に案内する。
第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとは、テーブル100に固定されてもよい。
図1図2に、第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとが、テーブル100に固定される様子が示される。
図1に、第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとが、後述する第一回動固定部材331Fを間に挟んで左右に配されて、テーブル100に固定される様子が示される。
図2に、第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとが、後述する左右一対の第一回動固定部材331Fに挟まれて配されて、テーブル100に固定される様子が示される。
【0035】
上下方向ばね部材320は、基台200を基礎としてテーブル100に上向きのばね力を発生させる部材である。
上下方向ばね部材320は、設計上選択されたばね定数をもつ。
上下方向ばね部材320は、圧縮ばねでもよい。
例えば、圧縮ばねは、下端を基台200に連結され、上端をテーブル100に連結され、上向きの圧縮力をテーブ100に作用させる。
上下方向ばね部材320は、引張ばねでもよい。
例えば、引張ばねは、下端をテーブル100に連結され、上端を基台に連結され、上向きの引張力をテーブル100に作用させる。
図1図2は、上下方向ばね部材320が基台200を基礎としてテーブル100に上向きのばね力を発生させる構造の一例を示す。
図中の上向きの中空矢印は、上下方向ばね部材320がテーブル100に作用させるばね力を示す。
図1図2は、圧縮ばねがテーブル100と基台200との間に設けられる様子を、模式的に示す。
【0036】
リンク機構330は、基台200を基礎としてテーブル100に上向きのばね力を発生させる機構である。
リンク機構330は、後述する水平方向ばね部材340の発生するばね力を伝達して、基台200を基礎としてテーブル100に上向きのばね力を発生させる。
リンク機構330の発生する上向きのばね力は、テーブル100が上下移動する範囲の一部で下方に変位するにつれて大きさが小さくなる負のばね定数をもっていてもよい。
【0037】
リンク機構330は、特定水平軸xに沿って離れて配される左右一対のリンクの組である右側リンク組330rと左側リンク組330lとで構成される。
右側リンク組330rの諸元と左側リンク組330lの諸元とは、左右の向きが異なる他は、略一致する。
【0038】
右側リンク組330rが、特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し、交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一右側リンク331rと第二右側リンク332rとで構成される。
例えば、右側リンク組330rが、特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し、交差する箇所で右側リンク連結軸333rにより回転自在に連結される一対のリンクである第一右側リンク331rと第二右側リンク332rとで構成される。
左側リンク組330lが、特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一左側リンク331lと第二左側リンク332lとで構成される。
例えば、左側リンク組330lが、特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で左側リンク連結軸333lにより回転自在に連結される一対のリンクである第一左側リンク331lと第二左側リンク332lとで構成される。
【0039】
第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとが、上方の端部を回転中心である第一上方回転中心331Cuの回りに回転自在に連結され、下方の端部を第一右側案内ブロック311Brと第一左側案内ブロック311Blとに回転中心である一対の第一下方回転中心331Cdの回りに回転自在に各々に連結される。
第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとが、上方の端部をテーブル100に支持される部材である第一回動固定部材331Fに回転中心である第一上方回転中心331Cuの回りに回転自在に連結され、下方の端部を第一右側案内ブロック311Brと第一左側案内ブロック311Blとに回転中心である一対の第一下方回転中心331Cdの回りに回転自在に各々に連結されてもよい。
例えば、第一右側リンク331rが、上方の端部をテーブル100に支持される部材である第一回動固定部材331Fに回転中心である第一上方回転中心331Cuの回りに回転自在に連結され、下方の端部を第一右側案内ブロック311Brに回転中心である第一下方回転中心331Cdの回りに回転自在に各々に連結される。
例えば、第一左側リンク331lが、上方の端部をテーブル100に支持される部材である第一回動固定部材331Fに回転中心である第一上方回転中心331Cuの回りに回転自在に連結され、下方の端部を第一左側案内ブロック311Blとに回転中心である第一下方回転中心331Cdの回りに回転自在に各々に連結される。
【0040】
第二右側リンク332rと第二左側リンク332lとが、下方の端部を回転中心である第二下方回転中心332Cdの回りに回転自在に連結され、上方の端部を第二右側案内ブロック312Brと第二左側案内ブロック312Blとに回転中心である一対の第二上方回転中心332Cuの回りに回転自在に各々に連結される。
第二右側リンク332rと第二左側リンク332lとが、下方の端部を基台200に支持される部材である第二回動固定部材332Fに回転中心である第二下方回転中心332Cdの回りに回転自在に連結され、上方の端部を第二右側案内ブロック312Brと第二左側案内ブロック312Blとに回転中心である一対の第二上方回転中心332Cuの回りに回転自在に各々に連結されてもよい。
例えば、第二右側リンク332rが、下方の端部を基台200に支持される部材である第二回動固定部材332Fに回転中心である第二下方回転中心332Cdの回りに回転自在に連結され、上方の端部を第二右側案内ブロック312Brに回転中心である第二上方回転中心332Cuの回りに回転自在に各々に連結される。
例えば、 第二左側リンク332lが、下方の端部を基台200に支持される部材である第二回動固定部材332Fに回転中心である第二下方回転中心332Cdの回りに回転自在に連結され、上方の端部を第二左側案内ブロック312Blとに回転中心である第二上方回転中心332Cuの回りに回転自在に各々に連結される。
【0041】
右側リンク組330rと左側リンク組330lと左右に分ける様に水平に見て、第一右側リンク331rの上端の第一上方回転中心331Cuと第一左側リンク331lの上端の第一上方回転中心331Cuとが一致してもよい。
右側リンク組330rと左側リンク組330lと左右に分ける様に水平に見て、第一右側リンク331rの上端の第一上方回転中心331Cuと第一左側リンク331lの上端の第一上方回転中心331Cuとが左右方向に所定の距離Hだけ離れていてもよい。
【0042】
右側リンク組330rと左側リンク組330lと左右に分ける様に水平に見て、第二右側リンク332rの下端の第二下方回転中心332Cdと第二左側リンク332lの下端の第二下方回転中心332Cdとが一致してもよい。
右側リンク組330rと左側リンク組330lと左右に分ける様に水平に見て、第二右側リンク332rの下端の第二下方回転中心332Cdと第二左側リンク332lの下端の第二下方回転中心332Cdとが左右方向に所定の距離Hだけ離れていてもよい。
【0043】
第一回動固定部材331Fがテーブル100に固定されて支持される。
第二回動固定部材332Fが基台200に固定されて支持される。
図1図2は、第一回動固定部材331Fがテーブル100に固定されて支持され、第二回動固定部材332Fが基台200に固定されて支持される様子を示す。
図1は、第一回動固定部材331Fが第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312R1とに挟まれる位置に配され、テーブル100に固定されて支持され、第二回動固定部材332Fが第二一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311R1との挟まれる位置に配されて基台200に固定されて支持される様子を示す。
図2は、左右一対の第一回動固定部材331Fが第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312R1とを挟む位置に配され、テーブル100に固定されて支持され、左右一対の第二回動固定部材332Fが第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311R1とを挟む位置に配されて、基台200に固定されて支持される様子が示される。
【0044】
水平方向ばね部材340は、第一右側リンク331rと第二右側リンク332rとの組または第一左側リンク331lと第二左側リンク332lとの組のリンクに互いの上方及び下方の端部が接近する向きに特定水平軸xに沿ってばね力を作用させる部材である。
図1図2に、水平方向ばね部材340は、第一右側リンク331rと第二右側リンク332rとの組または第一左側リンク331lと第二左側リンク332lとの組のリンクに互いの上方及び下方の端部が接近する向きに特定水平軸xに沿ってばね力を作用させる構造の一例を示す。
図中の横向きの中空矢印は、水平方向ばね部材340がリンク機構330に作用させるばね力を示す。
【0045】
水平方向ばね部材340は、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとの組または第二右側リンク332rと第二左側リンク332lと組の少なくとも一方の組のリンクに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
例えば、水平方向ばね部材340は、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させる。
図1には、水平方向ばね部材340が第一右側リンク331rと第一左側リンク331lに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させる様子を示す。
例えば、水平方向ばね部材340は、第二右側リンク332rと第二左側リンク332lに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させる。
【0046】
水平方向ばね部材340は、両端を第一右側リンク331rと第一左側リンク331lに各々に連結し、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
水平方向ばね部材340は、一端を第一右側リンク331rと第一左側リンク331lに各々に連結し、他端を基台200に連結する一対のばねで構成され、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
水平方向ばね部材340は、両端を第二右側リンク332rと第二左側リンク332lに各々に連結し、第二右側リンク332rと第二左側リンク332lに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
水平方向ばね部材340は、一端を第二右側リンク332rと第二左側リンク332lに各々に連結し、他端をテーブル100に連結する一対のばねで構成され、第二右側リンク332rと第二左側リンク332lに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
【0047】
水平方向ばね部材340が、第一右側リンク331rと第二右側リンク332rとの組及び第一左側リンク331lと第二左側リンク332lとの組のリンクに互いの上方及び下方の端部が接近する向きに特定水平軸xに沿ってばね力を作用させる左右一対のばねで構成されてもよい。
図2には、水平方向ばね部材340である左右一対のばねが、第一右側リンク331rと第二右側リンク332rとの組及び第一左側リンク331lと第二左側リンク332lとの組のリンクの下端に互いの上方及び下方の端部が接近する向きに特定水平軸xに沿ってばね力を作用させる様子が示される。
【0048】
水平方向ばね部材340は、設計上選択されたばね定数をもつ。
水平方向ばね部材340は、圧縮ばねであってもよい。
一対の圧縮ばねが、左右一対のリンク機構330の他方の端部に特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
水平方向ばね部材340は、引張ばねであってもよい。
引張ばねが、左右一対のリンク機構330の他方の端部に特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
【0049】
水平方向ばね部材340は、左右一対のリンク331r、331lまたは左右一対のリンク332r、332lに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に案内ブロックを介して作用させてもよい。
図1に、引張ばねが、一方の端部を第一右側リンク331rの下方の端部に第一右側案内ブロック311Brを介して連結され、他方の端部を第一左側リンク331lの下方の端部に第一左側案内ブロック311Rlを介して連結され、第一右側リンク331rの下方の端部と第一左側リンク331lの下方の端部に特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させる様子を示す。
【0050】
次に、本発明の第二の実施形態に係る対象物支持装置を、図を基に説明する。
図4は、本発明の第二の実施形態にかかる対象物支持装置その1の概念図である。図5は、本発明の第二の実施形態にかかる対象物支持装置その2の概念図である。図6は、本発明の第二の実施形態にかかる対象物支持装置その3の概念図である。図7は、本発明の第二の実施形態にかかる対象物支持装置その4の概念図である。図8は、本発明の第二の実施形態にかかる対象物支持装置その5の概念図である。図9は、本発明の第二の実施形態にかかる対象物支持装置その6の概念図である。
【0051】
対象物支持装置は、対象物を支持する装置である。
対象物支持装置は、対象物10を支持して、上下方向の振動を免震する装置に用いられる。
対象物支持装置は、水平方向の振動を免震する装置と組み合わせて、用いられてもよい。
【0052】
対象物支持装置は、テーブル100と基台200とテーブル支持機構300とで構成される。
テーブル100は、対象物10を乗せるものである。
基台200は、基礎に支持されるものである。
テーブル支持機構300は、基台200を基礎としてテーブル100を支持する機構である。
以下に、テーブル支持機構300の構造を説明する。
以下、説明の便宜上、特定の水平方向に延びる水平軸を特定水平軸xと呼称し、特定水平軸xに交差し水平方向に延びる視線を特定視線を呼称する。
【0053】
テーブル支持機構300は、水平移動案内機構310と上下方向ばね部材320とリンク機構330と水平方向ばね部材340とで構成される。
【0054】
左右一対の軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移する。
軌跡gが水平であってもよい。
水平移動案内機構310と上下方向ばね部材320と水平方向ばね部材340の構成は、本発明の第一の実施形態にかかる対象物支持装置その1のものと同じなので、説明を省略する。
【0055】
リンク機構330は、基台200を基礎としてテーブル100に上向きのばね力を発生させる機構である。
リンク機構330の発生する上向きのばね力は、テーブル100が上下移動する範囲の一部で下方に変位するにつれて大きさが小さくなる負のばね定数をもつ。
【0056】
リンク機構330の主要な構成は本発明の第一の実施形態にかかる対象物支持装置のものと同じなので、異なる点のみを説明する。
【0057】
第一回動固定部材331Fと第二回動固定部材332Fとの一方が固定され、第一回動固定部材331Fと第二回動固定部材332Fとの他方が特定水平軸xの向きの移動を拘束し基台200に対して上下方向の相対移動を自在にする様に支持される。
【0058】
第一回動固定部材331Fがテーブル100に固定されて支持され、第二回動固定部材332Fが特定水平軸xの向きの移動を拘束し基台200に対して上下方向の相対移動を自在にする様に基台200に支持されてもよい。
図4に、回動固定部材案内機構334が、第二回動固定部材332Fを特定水平軸xの向きの移動を拘束し基台200に対して上下方向の相対移動を自在にする様に基台200に支持する様子が示される。
第二回動固定部材332Fが、基台200に固定される回動固定部材案内機構334に案内されて、基台200に対して上下方向に相対移動できる。
水平方向ばね部材340が、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
図4に、水平方向ばね部材340が、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させる様子が示される。
水平方向ばね部材340が、第二右側リンク332rと第二左側リンク332lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
【0059】
第一回動固定部材331Fが特定水平軸xの向きの移動を拘束しテーブル100に対して上下方向の相対移動を自在にする様にテーブル100に支持され、第二回動固定部332F材が基台200に固定されて支持されてもよい。
図5に、回動固定部材案内機構334が、第一回動固定部材331Fが特定水平軸xの向きの移動を拘束しテーブル100に対して上下方向の相対移動を自在にする様にテーブル100に支持する様子が示される。
第一回動固定部材331Fが、テーブル100に固定される回動固定部材案内機構334に案内されて、テーブル100に対して上下方向に相対移動できる。
水平方向ばね部材340が、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
水平方向ばね部材340が、第二右側リンク332rと第二左側リンク332lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
図5に、水平方向ばね部材340が、水平方向ばね部材340が、第二右側リンク332rと第二左側リンク332lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させる様子が示される。
【0060】
第一回動固定部材331Fが特定水平軸xの向きの移動を拘束し前記テーブル100に対して上下方向の相対移動を自在にする様にテーブル100に支持され、第二回動固定部材332Fが特定水平軸xの向きの移動を拘束し前記基台200に対して上下方向の相対移動を自在にする様に基台200に支持されてもよい。
図6は、上下一対の回動固定部材案内機構334が、第一回動固定部材331Fが特定水平軸xの向きの移動を拘束しテーブル100に対して上下方向の相対移動を自在にする様にテーブル100に支持し、第二回動固定部材332Fを特定水平軸xの向きの移動を拘束し基台200に対して上下方向の相対移動を自在にする様に基台200に支持する様子が示される。
第一回動固定部材331Fが、テーブル100に固定される回動固定部材案内機構334に案内されて、テーブル100に対して上下方向に相対移動できる。
第二回動固定部材332Fが、基台200に固定される回動固定部材案内機構334に案内されて、基台200に対して上下方向に相対移動できる。
水平方向ばね部材340が、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
水平方向ばね部材340が、第二右側リンク332lと第二左側リンク332lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
図6に、水平方向ばね部材340が、第二右側リンク332lと第二左側リンク332lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させる様子が示される。
【0061】
左右一対の軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移してもよい。
図7図8図9に、左右一対の軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移する様子が示される。
【0062】
左右一対の軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びてもよい。
例えば、左右一対の軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上方向に一定の比率で偏る様に延びてもよい。
図7図8図9は、軌道gが、直線状であり、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上方向の一方に一定の比率で偏る様に延びる様子を示す。
例えば、左右一対の軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って下方向に一定の比率で偏る様に延びてもよい。
左右一対の軌道が凹んだ曲線に沿って延びてもよい。
左右一対の軌道が下方に凹んだ曲線に沿って延びてもよい。
左右一対の軌道が下方に凹んだ所定の曲率をもつ左右一対の曲線に沿って各々に延びてもよい。
【0063】
第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる。
図7が、第二回動固定部材332Fが、基台200に固定される回動固定部材案内機構334に案内されて、基台200に対して上下方向に相対移動でき、第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる様子を示す。
【0064】
第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びてもよい。
図8が、第一回動固定部材331Fが、テーブル100に固定される回動固定部材案内機構334に案内されて、テーブル100に対して上下方向に相対移動でき、第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる様が示す。
【0065】
第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延び、第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びてもよい。
図9が、第一回動固定部材331Fが、テーブル100に固定される回動固定部材案内機構334に案内されて、テーブル100に対して上下方向に相対移動でき、第二回動固定部材332Fが、基台200に固定される回動固定部材案内機構334に案内されて、基台200に対して上下方向に相対移動でき、第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延び、第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる様子を示す。
【0066】
次に、本発明の第三の実施形態かかる対象物支持装置を、図を基に説明する。
図10は、本発明の第三の実施形態にかかる対象物支持装置その1の作用説明図である。図11は、本発明の第三の実施形態にかかる対象物支持装置その2の作用説明図である。図12は、本発明の第三の実施形態にかかる対象物支持装置その3の概念図である。図13は、本発明の第三の実施形態にかかる対象物支持装置その4の概念図である。図14は、本発明の第三の実施形態にかかる対象物支持装置その5の概念図である。図15は、本発明の第三の実施形態にかかる対象物支持装置その6の概念図である。
【0067】
対象物支持装置は、対象物を支持する装置である。
対象物支持装置は、対象物10を支持して、上下方向の振動を免震する装置に用いられる。
対象物支持装置は、水平方向の振動を免震する装置と組み合わせて、用いられてもよい。
【0068】
対象物支持装置は、テーブル100と基台200とテーブル支持機構300とで構成される。
テーブル100は、対象物10を乗せるものである。
基台200は、基礎に支持されるものである。
テーブル支持機構300は、基台200を基礎としてテーブル100を支持する機構である。
以下に、テーブル支持機構300の構造を説明する。
以下、説明の便宜上、特定の水平方向に延びる水平軸を特定水平軸xと呼称し、特定水平軸xに交差し水平方向に延びる視線を特定視線を呼称する。
【0069】
テーブル支持機構300は、水平移動案内機構310と上下方向ばね部材320とリンク機構330と水平方向ばね部材340とで構成される。
テーブル支持機構300は、水平移動案内機構310と上下方向ばね部材320とリンク機構330と水平方向ばね部材340と上下移動案内機構(図示せず)とで構成されてもよい。
【0070】
水平移動案内機構310と上下方向ばね部材320と水平方向ばね部材340との構造は、本発明の第一の実施形態その1にかかるテーブル支持機構300のものと同じなので、異なる点を説明する。
【0071】
リンク機構330は、基台200を基礎としてテーブル100に上向きのばね力を発生させる機構である。
リンク機構330の発生する上向きのばね力は、テーブル100が上下移動する範囲の一部で下方に変位するにつれて大きさが小さくなる負のばね定数をもつ。
【0072】
リンク機構330は、特定水平軸xに沿って離れて配される左右一対のリンクの組である右側リンク組330rと左側リンク組330lとで構成される。
【0073】
右側リンク組330rが、特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一右側リンク331rと第二右側リンク332rとで構成される。
例えば、右側リンク組330rが、特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で右側リンク連結軸333rにより回転自在に連結される一対のリンクである第一右側リンク331rと第二右側リンク332rとで構成される。
左側リンク組330lが、特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される一対のリンクである第一左側リンク331lと第二左側リンク332lとで構成される。
例えば、左側リンク組330lが、特定視線に沿って見て互いに逆方向に傾斜してX状に交差し交差する箇所で左側リンク連結軸333lにより回転自在に連結される一対のリンクである第一左側リンク331lと第二左側リンク332lとで構成される。
【0074】
第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとが、上方の端部を第一回動固定部材331Fに回転中心である第一上方回転中心331Cuの回りに回転自在に連結され、下方の端部を第一右側案内ブロック311Brと第一左側案内ブロック311Blとに回転中心である一対の第一下方回転中心331Cdの回りに回転自在に各々に連結される。
例えば、第一右側リンク331rが、上方の端部を第一回動固定部材331Fに回転中心である第一上方回転中心331Cuの回りに回転自在に連結され、下方の端部を第一右側案内ブロック311Brに回転中心である第一下方回転中心331Cdの回りに回転自在に各々に連結される。
例えば、第一左側リンク331lが、上方の端部を第一回動固定部材331Fに回転中心である第一上方回転中心331Cuの回りに回転自在に連結され、下方の端部を第一左側案内ブロック311Blとに回転中心である第一下方回転中心331Cdの回りに回転自在に各々に連結される。
【0075】
第二右側リンク332rと第二左側リンク332lとが、下方の端部を第二回動固定部材332Fに回転中心である第二下方回転中心322Cuの回りに回転自在に連結され、上方の端部を第二右側案内ブロック312Brと第二左側案内ブロック312Blとに回転中心である一対の第二上方回転中心332Cuの回りに回転自在に各々に連結される。
例えば、第二右側リンク332rが、下方の端部を第二回動固定部材332Fに回転中心である第二下方回転中心322Cuの回りに回転自在に連結され、上方の端部を第二右側案内ブロック312Brに回転中心である第二上方回転中心332Cuの回りに回転自在に各々に連結される。
例えば、 第二左側リンク332lとが、下方の端部を第二回動固定部材332Fに回転中心である第二下方回転中心322Cuの回りに回転自在に連結され、上方の端部を第二左側案内ブロック312Blとに回転中心である第二上方回転中心332Cuの回りに回転自在に各々に連結される。
【0076】
右側リンク組330rと左側リンク組330lと左右に分ける様に水平に見て、第一右側リンク331rの上端の第一上方回転中心331Cuと第一左側リンク331lの上端の第一上方回転中心331Cuとが一致してもよい。
右側リンク組330rと左側リンク組330lと左右に分ける様に水平に見て、第一右側リンク331rの上端の第一上方回転中心331Cuと第一左側リンク331lの上端の第一上方回転中心331Cuとが所定の距離Hだけ離れていてもよい。
【0077】
右側リンク組330rと左側リンク組330lと左右に分ける様に水平に見て、第二右側リンク332rの下端の第二下方回転中心332Cdと第二左側リンク332lの下端の第二下方回転中心332Cdとが一致してもよい。
右側リンク組330rと左側リンク組330lと左右に分ける様に水平に見て、第二右側リンク332rの下端の第二下方回転中心332Cdと第二左側リンク332lの下端の第二下方回転中心332Cdとが所定の距離Hだけ離れていてもよい。
【0078】
第一回動固定部材331Fがテーブル100に固定されて支持され、第二回動固定部材332Fが基台200に拘束されなくてもよい。
第一回動固定部材331Fがテーブル100に固定されて支持され、第二回動固定部材332Fが基台200に拘束されず、基台200に対して上下方向及び左右方向に相対移動自在であってもよい。
例えば、第一回動固定部材331Fがテーブル100に固定されて支持され、第二回動固定部材332Fが基台200に拘束されなくてもよい。
図10に、第一回動固定部材331Fがテーブル100に固定されて支持され、第二回動固定部材332Fが、基台200に拘束されず、基台200に対して上下方向及び左右方向に相対移動自在である様子が示される。
水平方向ばね部材340は、第一右側リンク331rと第二右側リンク332rとの組または第一左側リンク331lと第二左側リンク332lとの組のリンクに互いの上方及び下方の端部が接近する向きに特定水平軸xに沿ってばね力を作用させる部材である。
水平方向ばね部材340が、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
水平方向ばね部材340が、第二右側リンク332rと第二左側リンク332lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
【0079】
第一回動固定部材331Fがテーブル100に拘束されず、第二回動固定部材332Fが基台200に固定されて支持されてもよい。
第一回動固定部材331Fが、テーブル100に拘束されず、テーブル100に対して上下方向及び左右方向に相対移動自在であり、第二回動固定部材332Fが基台200に固定されて支持されてもよい。
例えば、第一回動固定部材331Fがテーブル100に拘束されず、第二回動固定部材332Fが基台200に固定されて支持される。
図11に、第一回動固定部材331Fがテーブル100に拘束されず、テーブル100に対して上下方向及び左右方向に相対移動自在であり、第二回動固定部材332Fが基台200に固定されて支持される様子が示される。
水平方向ばね部材340が、第二右側リンク332rと第二左側リンク332lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
水平方向ばね部材340が、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
【0080】
第一回動固定部材331Fがテーブル100に拘束されず、第二回動固定部材332Fが基台200に拘束されなくれもよい。
第一回動固定部材331Fが、テーブル100に拘束されず、テーブル100に対して上下方向及び左右方向に相対移動自在であり、第二回動固定部材332Fが、基台200に拘束されず、基台200に対して上下方向及び左右方向に相対移動自在であってもよい。
図12に、第一回動固定部材331Fが、テーブル100に拘束されず、テーブル100に対して上下方向及び左右方向に相対移動自在であり、第二回動固定部材332Fが、基台200に拘束されず、基台200に対して上下方向及び左右方向に相対移動自在である様子を示す。
水平方向ばね部材340が、第二右側リンク332rと第二左側リンク332lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
水平方向ばね部材340が、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとに特定水平軸xに沿って互いに接近する向きにばね力を各々に作用させてもよい。
【0081】
図12の構造をもつテーブル支持構造は上下移動案内機構を必要とする。
上下移動案内機構(図示せず)は、基台200を基礎としてテーブル100の相対的な左右移動を抑制し、上下方向に移動自在に案内する機構である。
例えば、前記上下方向ばね部材320が、横剛性を有し、上下移動案内機構として機能してもよい。
【0082】
左右一対の軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移してもよい。
図13図14図15に、左右一対の軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移する様子が示される。
【0083】
左右一対の軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びてもよい。
例えば、左右一対の軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上方向に一定の比率で偏る様に延びてもよい。
図13図14図15は、軌道gが、直線状であり、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上方向の一方に一定の比率で偏る様に延びる様子を示す。
例えば、左右一対の軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って下方向に一定の比率で偏る様に延びてもよい。
左右一対の軌道が凹んだ曲線に沿って延びてもよい。
左右一対の軌道が下方に凹んだ曲線に沿って延びてもよい。
左右一対の軌道が下方に凹んだ所定の曲率をもつ左右一対の曲線に沿って各々に延びてもよい。
【0084】
第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる。
図13が、第二回動固定部材332Fが、基台200に拘束されず、基台200に対して上下方向、左右方向に相対移動でき、第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる様子を示す。
【0085】
第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びてもよい。
図14が、第一回動固定部材331Fが、テーブル100に拘束されず、テーブル100に対して上下方向、左右方向に相対移動でき、第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる様が示す。
【0086】
第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延び、第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びてもよい。
図15が、第一回動固定部材331Fが、テーブル100に拘束されず、テーブル100に対して上下方向、左右方向に相対移動でき、第二回動固定部材332Fが、基台200に拘束されず、基台200に対して上下方向、左右方向に相対移動でき、第一右側案内レール311Rrと第一左側案内レール311Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延び、第二右側案内レール312Rrと第二左側案内レール312Rlとの軌道gが、特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる様子を示す。
【0087】
以下に、本発明の実施形態に係る対象物支持機構の合成ばね反力を、図を基に、説明する。
図16は、本発明の実施形態にかかる対象物支持装置の合成ばね反力グラフである。
図16中の実線は、テーブル100の上下変位(m)と水平方向ばね部材340のばね力によりテーブル100に作用する上下方向の反力(N)の関係を示すカーブである、
図16中の実破線は、テーブル100の上下変位(m)と上下方向ばね部材320のばね力によりテーブル100に作用する上下方向の反力(N)の関係を示すカーブである、
図16中の細破線は、テーブル100の上下変位(m)と合成ばね反力の関係を示すカーブである。
軌跡gとリンクの一方の端部の位置を選択することにより合成ばね反力の特性を選択できる。
【0088】
図17は、本発明の第二、第三の実施形態にかかる対象物支持装置その4乃至その6の合成ばね反力の比較グラフである。
図17の(A)~(D)は、案内レールの軌跡の形状を除くの形状、諸元を一致させ、案内レールの軌跡を以下の様にして、合成ばね反力の特性を比較したものである。
(A)軌跡が下に凹の曲線である実施形態のもの。
(B)軌跡が上に凹の曲線である実施形態のもの。
(C)軌跡が外側に遷移するに従って上がる直線である実施形態ものの。
(D)軌跡が外側に遷移するに従って下がる直線である実施形態ものの。
図中で、破線で表す合成ばね反力は、軌跡が水平直線である軌跡gをもつ図1図2に示すテーブル支持構造のものであり、比較のために示した。
図17の(A)~(D)を比較すると以下のことが分かる。
【0089】
リンクの一方の端部が上方の端部であり、リンクの案内レールに案内される他方の端部が下方の端部である場合に、案内レールの曲率中心を軌跡gより上方に位置する様に設定する、または軌跡の傾斜が左右に遷移するにしたがって上向きになる様に設定すると、水平の軌跡gを持つ従来のテーブル支持構造に比較して負ばねのばね定数を大きくしてばねがいわゆる剛になりマイナス傾斜が傾きを鋭くなり、上下ばねと合成した全体のばね特性を平坦にし、対象物を支持する対象物支持装置の応答特性を長周期にすることができる。
【0090】
リンクの一方の端部が上方の端部であり、リンクの案内レールに案内される他方の端部が下方の端部である場合に、案内レールの曲率中心が軌跡gより下方に位置する様に設定し、または軌跡の傾斜が左右に遷移するにしたがって下向きになる様に設定すると、水平の軌跡gを持つ従来のテーブル支持構造に比較して負ばねのばね定数を小さくしてばねがいわゆる軟らかくなりマイナス傾斜の傾きが鈍くなり、、上下ばねと合成した全体のばね特性が傾き、対象物を支持する対象物支持装置の応答特性を短周期にすることができる。
【0091】
以下に、本発明の実施形態にかかる対象物支持装置の採用例を、図を基に、説明する。
本発明の実施形態にかかる対象物支持装置の採用例は、小型の対象物を支持する台に採用する。
図18は、本発明の実施形態にかかる対象物支持装置の採用例である。図19は、本発明の実施形態にかかる対象物支持装置の採用例の側面図である。図20は、本発明の実施形態にかかる対象物支持装置の採用例の平面図である。
例えば、小型の対象物は、美術品である。
例えば、美術品を支持する台は、上下免震台20と水平免震台30とガラスケース40とで構成される。
上下免震台20は、本発明の実施形態にかかる対象物支持装置を内蔵する。
水平免震台30は、垂直方向の移動を拘束し、水平移動を許容して水平移動に応じて減衰力を発生させる台である。
ガラスケース40は、美術品を覆う透明体である。
【0092】
上下免震台20に採用される対象物支持装置は、テーブル100と基台200とN個のテーブル支持機構300とで構成される。
図19に、テーブル100と基台200と4個のテーブル支持機構300とで構成される対象物支持装置が示される。
テーブル支持機構300は、水平移動案内機構310と上下方向ばね部材320と左右一対のリンク機構330と水平方向ばね部材340とで構成される。
先に説明した水平移動案内機構310と上下方向ばね部材320と左右一対のリンク機構330と水平方向ばね部材340と同じ構成の説明を省略し、上下免震台20に採用される対象物支持装置に特徴のある構成を説明する。
【0093】
上から見て、N個のテーブル支持機構がテーブル100を囲う様に配されてテーブル100を各々に支持する。
【0094】
水平移動案内機構310が、基台200に設けられる。
案内レールが、基台200の側面を形成する板材に設けられ、軌跡gに沿って形成されるスリットSである。
案内ブロックが、案内レールを形成するスリットSに案内される車輪350を持つ。
車輪350が軌跡gに沿って転動する。
図中の(A)は、直線水平の軌跡gをもつ案内レールを設けられるものを示す。
図中の(B)は、直線傾斜した軌跡gをもつ案内レールが設けられるものを示す。
図中の(C)は、下に凹んだ曲線の軌跡gをもつ案内レールが設けられるものを示す。
【0095】
上下方向ばね部材320が、上部を基台に連結され下部をテーブルに連結される引張ばねである。
【0096】
上述の実施形態に係る対象物支持装置を用いれば、以下の効果を発揮する。
左右一対の案内ブロックを水平方向に延びる軌跡に沿って案内する左右一対の案内レールをテーブル100と基台200とに各々に配し、基台200を基礎としてテーブル100に上向きのばね力を発生させ、X状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される右側リンク組330rと左側リンク組330lとを左右に配し、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとが上方の端部をテーブル100に支持される第一回動固定部材331Fに回転自在に連結され下方の端部を下方の左右一対の案内ブロックに回転自在に各々に連結され、第二右側リンク332rと第二左側リンク322lとが下方の端部を基台200に支持される第二回動固定部材332Fに回転自在に連結され上方の端部を上方の左右一対の案内ブロックに回転自在に各々に連結され、右側リンク組330rのリンクまたは左側リンク組330lのリンクに互いに接近する向きにばね力を各々に作用させる様にしたので、テーブル100の上下移動に伴って、右側リンク組330rと左側リンク組330lとの左右方向の慣性力が相殺しあい、リンク機構330とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブル100に作用させることができる。
第一回動固定部材331Fがテーブル100に固定されて支持され、第二回動固定部材332Fが基台200に固定されて支持される様にしたので、リンク機構330とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブル100に作用させることができる。
第一回動固定部材331Fがテーブル100に固定されて支持され、第二回動固定部材332Fが左右の向きの移動を拘束し基台200に対して上下方向の相対移動を自在にする様に基台200に支持される様にしたので、第二回動固定部材332Fの上下方向の相対移動を許し、リンク機構330とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
第一回動固定部材331Fが左右の向きの移動を拘束しテーブル100に対して上下方向の相対移動を自在にする様にテーブル100に支持され、第二回動固定部材332Fが基台200に固定されて支持される様にしたので、第一回動固定部材331Fの上下方向の相対移動を許し、リンク機構330とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブル100に作用させることができる。
第一回動固定部材331Fが左右の向きの移動を拘束しテーブル100に対して上下方向の相対移動を自在にする様にテーブル100に支持され、第二回動固定部材332Fが左右の向きの移動を拘束し前記基台200に対して上下方向の相対移動を自在にする様に基台1200に支持される様にしたので、第一回動固定部材331Fと第二回動固定部材332Fの上下方向の相対移動を許し、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
左右一対の軌道が特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる様にしたので、遷移するに従って上下方向の一方に偏る程度を適宜選択することで、右側リンク組330rと左側リンク組330lとの左右方向の慣性力が相殺しあい、リンク機構330とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブル100に作用させることができる。
左右一対の案内ブロックを水平方向に延びる軌跡に沿って案内する左右一対の案内レールをテーブル100と基台200とに各々に配し、基台200を基礎としてテーブル100に上向きのばね力を発生させ、X状に交差し交差する箇所で回転自在に連結される右側リンク組330rと左側リンク組330lとを左右に配し、第一右側リンク331rと第一左側リンク331lとが上方の端部を第一回動固定部材331Fに回転自在に連結され下方の端部を下方の左右一対の案内ブロックに回転自在に各々に連結され、第二右側リンク332rと第二左側リンク332lとが下方の端部を第二回動固定部材332Fに回転自在に連結され上方の端部を上方の左右一対の案内ブロックに回転自在に各々に連結され、右側リンク組330rのリンクまたは左側リンク組330lのリンクに互いに接近する向きにばね力を各々に作用させる、基台200を基礎としてテーブル100の相対的な左右移動を抑制し上下方向に移動自在に案内する様にしたので、テーブル100の上下移動に伴って、右側リンク組330rと左側リンク組330lとの左右方向の慣性力が相殺しあい、リンク機構330とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブル100に作用させることができる。
第一回動固定部材331Fがテーブル100に固定されて支持され、第二回動固定部材332Fが、テーブル100に後続されず、基台200に対して上下方向及び左右方向に相対移動自在である様にしたので、リンク機構330とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブル100に作用させることができる。
第一回動固定部材331Fが、テーブル100に拘束されず、テーブル100に対して上下方向及び左右方向に相対移動自在であり、第二回動固定部材332Fにが基台200に固定されて支持される様にしたので、リンク機構330とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブル100に作用させることができる。
第一回動固定部材331Fがテーブル100に拘束されず、第二回動固定部材332Fが基台200に拘束されない様にしたので、リンク機構とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブルに作用させることができる。
左右一対の軌道gが特定水平軸xに沿って互いに離間する向きに沿って遷移すると遷移するに従って上下方向の一方に偏る様に延びる様にしたので、遷移するに従って上下方向の一方に偏る程度を適宜選択することで、リンク機構330とばねの諸元を選択することで所望の合成反力を安定してテーブル100に作用させることができる。
上から見てN個のテーブル支持機構300がテーブル100を囲う様に配されてテーブル100を各々に支持する様にしたので、N個のテーブル支持機構300が安定して基台200を基礎としてテーブル100を免震して支持できる。
上から見て2個のテーブル支持機構300が前後方向に離れて配されてテーブル100を各々に支持する様にすると、N個のテーブル支持機構300が安定して基台200を基礎としてテーブル100を免震して支持できる。
【0097】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
水平移動案内機構310が基台200に設けられ場合を例にして説明したが、これに限定されない。例えば、水平移動案内機構310がテーブル100に設けられてもよい。
積極的に水平方向の移動を拘束しない構造の対象物支持装置も説明した。水平方向の移動を拘束する別途の構造を付加してもよいし、
例えば、別途の機構を付加せずに、軌跡Gを傾斜させてもよい。その様にすると、軌跡gの作用により対象物支持装置の重心が振り子状にうごき、重力の分力により左右方向の復元力を発生し、テーブルの左右方向の動きが一定限度の範囲内で変位が抑えられる。図中で△のついた太字の水平方向の矢印付き直線を示した構造では、その様な作用が期待される。
例えば、別途の機構を付加せずに、上下方向ばね部材が基台200からテーブル100をつる引張ばねであってもよい。その様にすると、対象物支持装置の重心が振り子状にうごき、重力の分力により左右方向の復元力を発生し、テーブルの左右方向の動きが一定限度の範囲内で拘束される。
【符号の説明】
【0098】
x 特定水平軸
g 軌跡
H 離間距離
S スリット
10 対象物
20 上下免震台
30 水平免震台
40 ガラスケース
100 テーブル
200 基台
300 テーブル支持機構
310 水平移動案内機構
311 第一水平移動案内機構
311Br 第一右側案内ブロック
311Rr 第一右側案内レール
311Bl 第一左側案内ブロック
311Rl 第一左側案内レール
312 第二水平移動案内機構
312Br 第二右側案内ブロック
312Rr 第二右側案内レール
312Bl 第二左側案内ブロック
312Rl 第二左側案内レール
320 上下方向ばね部材
330 リンク機構
330r 右側リンク組
330l 左側リンク組
331r 第一右側リンク
331l 第一左側リンク
331F 第一回動固定部材
331Cu 第一上方回転中心
331Cd 第一下方回転中心
332r 第二右側リンク
332l 第二左側リンク
332F 第二回動固定部材
332Cu 第二上方回転中心
332Cd 第二下方回転中心
333r 右側リンク連結軸
333l 左側リンク連結軸
334 回動固定部材案内機構
340 水平方向ばね部材
350 車輪
【先行技術文献】
【特許文献】
【0099】
【文献】特開平11-37214号
【文献】特開2009-168157号
【文献】特開2008-157288号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22