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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-13
(45)【発行日】2022-05-23
(54)【発明の名称】太陽光パネル用の解体装置
(51)【国際特許分類】
   B26F 3/00 20060101AFI20220516BHJP
   B23P 17/00 20060101ALI20220516BHJP
   H01L 31/042 20140101ALI20220516BHJP
【FI】
B26F3/00 M
B23P17/00 A ZAB
B26F3/00 P
B26F3/00 S
H01L31/04 500
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021525020
(86)(22)【出願日】2019-11-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-26
(86)【国際出願番号】 CN2019117128
(87)【国際公開番号】W WO2021077478
(87)【国際公開日】2021-04-29
【審査請求日】2021-05-06
(31)【優先権主張番号】201911020475.6
(32)【優先日】2019-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521193599
【氏名又は名称】常州瑞賽環保科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】許 忠興
(72)【発明者】
【氏名】庄 虎梁
(72)【発明者】
【氏名】王 永平
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】特開昭62-91436(JP,A)
【文献】特開昭61-91028(JP,A)
【文献】特開2014-116363(JP,A)
【文献】特開2002-289899(JP,A)
【文献】特開2016-222474(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26F 3/00
B23P 17/00
H01L 31/042
H01L 31/18
B09B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽光パネル用の解体装置であって、
上部フレームと、
上部フレームに配置された噴射装置と、を含み、
該噴射装置は、
可動ビームと、
可動ビームを駆動して上部フレームに沿って水平方向に移動させる第一駆動機構と、
太陽光パネルを解体するための流体を噴射するノズルであって、ノズルによって噴射された流体の流れ方向が、非垂直状態で太陽光パネルの裏面と傾斜角を形成するノズルと、
可動ビームに移動可能に配置された支持機構であって、前記ノズルが支持機構に接続される支持機構と、
可動ビームに配置され、支持機構を駆動して上部フレームに沿って垂直方向に移動させるために使用される第二駆動機構と、
圧力を持ち、液体を含む流体を供給するポンプであって、ポンプの出力端がノズルに接続されるポンプと、
コントローラであって、該コントローラが、設定された経路に従って噴射装置と太陽光パネルの相対的な動きを制御し、噴射装置によって噴射された流体を制御して、太陽光パネルの裏面にカットを形成し、流体が、前記カットに沿って斜めの角度で太陽光パネルの内部に噴射し、圧力のある流体が太陽光パネルの内部で膨張して切断するコントローラと、を含むことを特徴とする
太陽光パネル用の解体装置。
【請求項2】
前記第一駆動機構は、
第一ドライバーと、
可動ビームに接続された第一伝達機構と、を含み、ここで、第一伝達機構は第一ドライバーの出力端に接続され、
第一伝達機構は、
可動ビームに固定されたギアボックスと、
ギアボックスの出力端に接続される伝達軸と、
伝達軸に接続されるギアと、
上部フレームに固定され、かつ、ギアと噛み合うラックと、を含むことを特徴とする
請求項1に記載の解体装置。
【請求項3】
前記支持機構は、
可動ビームに移動可能に配置されたサポートと、
サポートに移動可能に配置されたコネクタと、
コネクタを上部フレームの垂直方向に沿って上下に駆動する昇降駆動機構であって、昇降駆動機構がサポートに固定され、昇降駆動機構の動力出力端がコネクタに接続される昇降駆動機構と、を含むことを特徴とする
請求項1に記載の解体装置。
【請求項4】
前記ノズルは、
中空ハウジングと、
ハウジングの一端に取り付けられた支持部材と、
ジョイントであって、ジョイントがハウジングの他端に接続され、ジョイントの一端がハウジング内に位置し、ジョイントの他端には軸方向の第一穴が設けられ、ジョイントの一端の周面には第一穴に連通する第二穴が設けられるジョイントと、
空洞を備えた偏心体であって、偏心体の一端がジョイントの一端に嵌合されてジョイントとギャップフィットされ、偏心体の周面には複数の第三穴が設けられ、第三穴の少なくとも1つの穴壁面が、水によって駆動されて偏心体を回転させる応力面であり、偏心体の片側には偏心取り付け部が設けられる偏心体と、
ノズルであって、ノズルの一端には第四穴が設けられ、ノズルの他端には第四穴に連通する噴射孔が設けられ、ノズルの一端が偏心取り付け部に嵌め込まれ、ノズルの他端が支持部材に嵌め込まれるノズルと、を含むことを特徴とする
請求項1に記載の解体装置。
【請求項5】
前記偏心取り付け部は、偏心体の空洞内に配置された支持部を含み、支持部には偏心体の中心から外れた収容溝が設けられ、前記ノズルの一端は収容溝に嵌め込まれることを特徴とする
請求項4に記載の解体装置。
【請求項6】
第三穴の一方の端の幅は、他方の端の幅よりも小さいことを特徴とする
請求項4に記載の解体装置。
【請求項7】
解体装置は、さらに、
下部フレームであって、下部フレームの少なくとも一部が上記噴射装置の噴射領域内に配置される下部フレームと、
太陽光パネルを収容するための収容ボックスであって、収容ボックスが下部フレームに設けられ、収容ボックスが噴射装置の下に位置する収容ボックスと、
太陽光パネルの解体された材料を濾過するための多層フィルターアセンブリであって、多層フィルターアセンブリが収容ボックス内に設けられる多層フィルターアセンブリと、を含むことを特徴とする
請求項1~6のいずれか1項に記載の解体装置。
【請求項8】
前記収容ボックスは下部フレームに移動可能に配置され、
さらに、第三駆動機構を含み、第三駆動機構は、収容ボックスに接続されて、ボックスを駆動して上部フレームの水平方向に沿って移動させることで、収容ボックスが噴射装置の噴射領域に移動され、または、収容ボックスを移動した後、収容ボックスの少なくとも一部が噴射領域の外部に露出されることを特徴とする
請求項7に記載の解体装置。
【請求項9】
解体装置は、さらに、
液体混合物の回収タンクであって、回収タンクが収容ボックスの下に位置する回収タンクと、
前記回収タンクに接続されたフィルタープレスであって、フィルタープレスが回収タンクからの液体混合物をプレスして濾過するフィルタープレスと、
前記フィルタープレスに接続されたフィルターであって、フィルターがフィルタープレスからの流体を濾過するフィルターと、
前記フィルターに接続された液体貯蔵タンクであって、液体貯蔵タンクがフィルターからの流体を受け取り、液体貯蔵タンクが、また、前記ポンプに接続される液体貯蔵タンクと、を含むことを特徴とする
請求項6に記載の解体装置。
【請求項10】
収容ボックスは、
ボックス本体と、
ボックス本体に取り付けられ、太陽光パネルを配置するために使用されるサポートであって、サポートが多層フィルターアセンブリの上流に配置されるサポートと、
太陽光パネルの周囲に制限を形成するための制限アセンブリと、を含むことを特徴とする
請求項6に記載の解体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光パネルの技術分野、具体的には太陽光パネル用の解体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な太陽光パネルの構造は、前面から裏面まで、順に、ガラス、第一EVA接着剤層、シリコンウェーハ、第二EVA接着剤層、バックシート、フッ素フィルム(フッ素フィルムがない太陽光パネルもある)からなり、第一EVA接着剤層はガラスとシリコンウェーハを接着し、第二EVA接着剤層はシリコンウェーハとバックシートを接着する。リサイクルされた太陽光パネルに含まれる貴金属などの物品を得るためにそれらを解体することは、それなりの価値がある。
【0003】
CN109092842Aには、使用済み太陽光パネルを解体する方法が開示され、該方法は、アルミニウムフレームを解体するステップと、ジャンクションボックスを解体するステップと、フッ素フィルムを除去するステップと、バックシートを除去するステップと、EVA接着剤層とバックシートを分離するステップと、シリコンウェーハ層とソルダーテープとガラスを分離するステップと、材料を個別に分離するステップと、を含む。
上記処理プロセスにおいて、フッ素フィルムを除去した後にバックシートを剥離し、続いて、シリコンウェーハ層、ソルダーテープ、ガラスを分離する。しかしながら、バックシートには、FPF、FPE、フルPET、PETなどの材料が使われ、これらの材料で製造されたバックシートは靭性が高いため、スプレーガンから噴射された流体だけでバックシートを剥がすのは非常に困難である。太陽光パネル全体を解体するのに少なくとも30分かかるため、効率は非常に低くなる。したがって、上記の処理プロセスを改善する必要がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、解体効率を向上させる太陽光パネル用の解体装置を提供することを目的とする。
【0005】
上記技術的問題を解決する技術的解決手段は、以下のとおりである。
【0006】
太陽光パネル用の解体装置であって、
上部フレームと、
上部フレームに配置された噴射装置と、を含み、
該噴射装置は、
可動ビームと、
可動ビームを駆動して上部フレームに沿って水平方向に移動させる第一駆動機構と、
太陽光パネルを解体するための流体を噴射するノズルであって、ノズルによって噴射された流体の流れ方向が、非垂直状態で太陽光パネルの裏面と傾斜角を形成するノズルと、
可動ビームに移動可能に配置された支持機構であって、前記ノズルが支持機構に接続される支持機構と、
可動ビームに配置され、支持機構を駆動して上部フレームに沿って縦方向に移動させるために使用される第二駆動機構と、
圧力を持ち、液体を含む流体を供給するポンプであって、ポンプの出力端がノズルに接続されるポンプと、
コントローラであって、該コントローラが、設定された経路に従って噴射装置と太陽光パネルの相対的な動きを制御し、かつ、噴射装置によって噴射された流体を制御して、太陽光パネルの裏面にカットを形成し、流体が、前記カットに沿って斜めの角度で太陽光パネルの内部に噴射し、圧力のある流体が太陽光パネルの内部で膨張して切断するコントローラと、を含む。
【0007】
本発明の装置を用いて太陽光パネルを解体し、解体プロセスにおいて、流体で太陽光パネルにカットを形成した後、流体が前記傾斜角に沿ってカットから太陽光パネルの内部に入り、流体が太陽光パネルの内部から外部に向かって切断することにより、バックシート、EVA接着剤層、およびシリコンウェーハを一体となって分離させる。このような内部から外部への解体装置は、太陽光パネルの解体効率を向上させ、実験統計によれば、100枚の太陽光パネルの平均解体時間は13.5分であり、したがって、本発明は、従来技術における解体装置と比較して、解体効率は2倍以上になった。さらに、シリコンウェーハの破砕率も向上された(従来技術では、流体の切削力は主にバックシートで消費され、流体がシリコンウェーハ層に到達すると、その切削力は大幅に減少した)。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明における太陽光パネル用の解体装置の概略図である。
図2図2は、上部フレームと噴射装置の組み立て図である。
図3図3は、図2に基づいて部品の一部を隠した概略図である。
図4図4は、図3に基づいて部品の一部を隠した概略図である。
図5図5は、別の方向から見た可動ビームおよび噴射装置の概略図である。
図6図6は、下部フレームおよび収容ボックスの三次元構造の概略図である。
図7図7は、下部フレームおよび収容ボックスの断面構造の概略図である。
図8図8は、太陽光パネルにマッピングされた第一経路および第二経路の概略図である。
図9図9は、解体時に太陽光パネルに形成されるカット、およびノズルと太陽光パネルの間に形成される傾斜角の概略図である。
図10図10は、本発明における好ましいノズルの断面構造図である。
図11図11は、ノズル内の偏心体の三次元構造の概略図である。
図12図12は、別の方向の偏心体の三次元構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1に示すとおり、本発明における水平方向は、図におけるX方向、すなわち解体装置の左右方向であり、前記垂直方向は、図におけるY方向、すなわち、解体装置の上下方向であり、前記縦方向は図におけるZ方向、すなわち、解体装置の前後方向である。
【0010】
図1に示すとおり、本発明における太陽光パネル用の解体装置は、上部フレーム1、および上部フレーム1に配置された噴射装置を含み、上部フレーム1は、噴射装置を支持し、好ましくは、噴射装置は、噴射プロセス中に、太陽光パネルAに対して噴射装置を移動させるように、上部フレーム1に移動可能に配置される。噴射装置は、液体を含む流体を噴射して太陽光パネルAに作用して太陽光パネルAを解体し、前記液体は、好ましくは水である。
【0011】
噴射装置は、可動ビーム2、第一駆動機構、ノズルB、支持機構、第二駆動機構、およびコントローラ16を含み、以下では、噴射装置の各部分およびそれらの間の関係について詳しく説明する。
【0012】
可動ビーム2の両端は、解体装置の縦方向に沿って延在し、可動ビーム2には取り付けベース2aが設けられ、取り付けベース2aは支持部材2bを取り付けるために使用され、前記上部フレーム1には上部フレームに沿って水平方向に配置された第一スライドレール3が設けられ、前記可動ビーム2と第一スライドレール3は、スライド可能に嵌め込まれる。それによって、可動ビーム2は、第一駆動機構によって駆動され、第一スライドレール3に沿って上部フレーム1まで水平方向に移動する。
【0013】
第一駆動機構は、可動ビーム2を駆動して上部フレーム1の横方向に沿って移動させる。前記第一駆動機構は、第一ドライバー4、および可動ビーム2に接続された第一伝達機構を含み、第一伝達機構は、第一ドライバーの出力端に接続され、第一ドライバー4はトルクドライバーであり、トルクドライバーは、電気モーターでも油圧モーターでもよく、好ましくは電気モーターである。
【0014】
第一伝達機構は、可動ビーム2に固定されたギアボックス5、伝達軸6、ギア7、およびラック8を含み、ギアボックス5の入力端は第一ドライバー4に接続され、伝達軸6はギアボックス5の出力端に接続され、伝達軸6は支持部材2bを通過し、好ましくは、支持部材2bは、伝達軸6の端部近くに配置され、かつ、支持部材2bは、好ましくはベアリングシートを使用し、支持部材2bによって伝達軸6を支持することにより、ギア7とラック8との間の噛み合いの信頼性を確保する。ギア7は伝達軸6に接続され、上部フレーム1に固定されたラック8はギア7と噛み合う。
【0015】
ギアボックス5は、ギアボックス本体、第一ヘリカルギア、第二ヘリカルギア(図示せず)、および出力軸を含み、第一ヘリカルギアと第二ヘリカルギアの軸は、90の角度を形成し、前記ドライバー4は第一ヘリカルギアに接続される。第二ヘリカルギアは出力軸に接続され、出力軸は伝達軸6に接続される。
【0016】
第一ドライバー4が作動しているとき、第一ドライバー4から出力された動力は、第一ヘリカルギアを介して第二ヘリカルギアに伝達され、次に第二ヘリカルギアによって出力軸に伝達され、それによって伝達軸6を回転させる。伝達軸6はギア7を駆動して回転させ、ギア7はラック8と噛み合ってギア7を上部フレーム1の水平方向に沿って移動させ、それによって、第一駆動機構と可動ビーム2を一体として上部フレーム1の水平方向に沿って移動させる。
【0017】
支持機構は、可動ビーム2に移動可能に配置され、前記ノズルBは、支持機構に接続される。前記支持機構は、可動ビーム2に移動可能に配置されたサポート9、サポートに移動可能に配置されたコネクタ10、およびコネクタ10を上部フレームの垂直方向に沿って上下に駆動する昇降駆動機構11を含む。可動ビーム2には第二スライドレール12が設けられ、第二スライドレール12の両端は、上部フレーム1の縦方向に沿って延在し、前記サポート9は、第二スライドレール12とスライド可能に係合し、それによって、サポート9は、第二駆動機構の作用下で、上部フレーム1の縦方向に沿って移動することができる。
【0018】
昇降駆動機構11は、サポート9に固定され、昇降駆動機構11の動力出力端は、コネクタ10に接続される。昇降駆動機構11は、コネクタ10を駆動して上部フレーム1の垂直方向に沿って移動させ、それにより、ノズルBと太陽光パネルAとの間の距離を必要に応じて調整することができ、昇降駆動機構11は、好ましくは、電気モーターとスクリュー機構からなる構造を採用し、ここで、電気モーターはサポート9に固定され、スクリュー機構はそれぞれ電気モーターおよびコネクタ10に接続される。サポート9には第三スライドレール13が設けられ、コネクタ10と第三スライドレール13はスライド可能に係合する。
【0019】
第二駆動機構14は、可動ビームに配置され、かつ、支持機構を駆動して上部フレームの縦方向に沿って移動するために使用され、第二駆動機構14の出力端は、前記サポート9に接続され、第二駆動機構14は、好ましくは、電気モーターとスクリュー機構からなる構造を採用し、電気モーターの出力端は、スクリュー機構に接続され、スクリュー機構は、サポート9に接続される。スクリュー機構のスクリューは、上部フレーム1の縦方向に沿って延在する。
【0020】
ポンプ15は、圧力を持ち、液体を含む流体を供給し、ポンプ15の出力端は、ノズルBに接続され、ポンプ15は、流体をノズルBに送り、ノズルBを介して太陽光パネルAに流体を噴射し、流体は、太陽光パネルAを解体する。ポンプ15は、上部フレーム1の上部に組み立てられる。
【0021】
コントローラ(図示せず)であって、該コントローラは、設定された経路に従って噴射装置と太陽光パネルAの相対的な動きを制御し、かつ、噴射装置によって噴射された流体を制御して、太陽光パネルAの裏面にカットを形成し、流体が、前記カットに沿って斜めの角度で太陽光パネルの内部に噴射し、圧力のある流体が太陽光パネルの内部で膨張して切断する。
【0022】
ノズルBは太陽光パネルを解体するための流体を噴射し、ノズルBによって噴射された流体の流れ方向が、非垂直状態で太陽光パネルの裏面と傾斜角を形成する。ノズルBは、取り付け部品によって支持機構に接続され、取り付け部品は、ノズルサポートCとロック部材Dを含み、ノズルサポートCはL字型であり、ノズルサポートCの一端にはアーチ状穴Fが設けられ、ロック部材Dがアーチ状穴Fを貫通してノズルサポートCをコネクタ10にロックし、ノズルBから噴出された流体の流れ方向と太陽光パネルの裏面がなす傾斜角を調整する必要がある場合に、ロック部材Dを緩めて、アーク状穴Fを介してノズルサポートCの位置を移動するか、ノズルサポートCを回転させて前記傾斜角度を調整する。
【0023】
ノズルBから噴出された流体が上部フレーム1の外部に飛び散らないようにするために、上部フレーム1の周囲および上部に保護ハウジング16を取り付け、飛び散った流体は保護ハウジング16によって遮断される。
【0024】
解体装置はまた、下部フレーム17、太陽光パネルを収容するための収容ボックス、および太陽光パネルAの解体された材料を濾過するための多層フィルターアセンブリ22を含み、下部フレーム17の少なくとも一部は、上部にある前記噴射装置の噴射領域内に配置され、好ましくは、下部フレーム17の一部は上部にある噴射装置の噴射領域に配置され、下部フレーム17の別の部分は噴射装置の外部に配置され、収容ボックスは下部フレーム17に配置され、収容ボックスは噴射装置の下に配置され、多層フィルターアセンブリは収容ボックス内に配置される。
【0025】
収容ボックスは、ボックス本体18、ボックス本体18内に取り付けられ、かつ、太陽光パネルを配置するために使用される支持フレーム19、および太陽光パネルの周囲に制限を形成するための制限部材を含む。支持フレーム19は、多層フィルターアセンブリの上流に配置され、支持フレーム19は、好ましくは、グリッド状の構造であり、これは、解体後に形成された材料が、濾過のために多層フィルターアセンブリ22に落ちるのを容易にする構造である。異なるサイズの解体された材料を濾過するために多層フィルターアセンブリ22を通過させる。
【0026】
制限部材は、太陽光パネルAの2つの非反対側を制限するための制限ブロック20、および太陽光パネルの他の2つの非反対側を制限するための可動クランプアセンブリ21を含み、制限ブロック20は支持フレームに固定され、可動クランプアセンブリ21は支持フレーム19に接続される。可動クランプアセンブリ21は、エアシリンダ、およびエアシリンダに接続されたブロック部材で構成される。
【0027】
収容ボックスを下部フレーム17に設ける方式は、好ましくは、収容ボックスは、収容ボックスが上部フレーム1または下部フレーム17に沿って水平方向に移動することができるように、下部フレーム1に移動可能に配置される。好ましくは、下部フレーム17にガイドレールが設けられ、前記ボックス本体18の下部には、前記ガイドレールと係合するホイールが設けられる。
【0028】
上部フレーム1または下部フレーム17に沿った収容ボックスの横方向の動きを達成するために、本実施形態において、第三駆動機構23が設けられ、第三駆動機構23は、収容ボックスに接続されて、ボックスを駆動して上部フレームの水平方向に沿って移動させ、その結果、収容ボックスが噴射装置の噴射領域に移動され、または、収容ボックスを移動した後、収容ボックスの少なくとも一部が噴射領域の外部に露出される。
【0029】
収容ボックスが上部フレーム1または下部フレーム17の水平方向に移動できることの利点は、太陽光パネルAが収容ボックス内に配置されるため、太陽光パネルAを解体する前に、収容ボックスの少なくとも一部を噴射装置の噴射領域の外部に露出させ、その結果、太陽光パネルAを収容ボックスの内部に簡単に組み立てることができる。太陽光パネルAを解体した後、多層フィルターアセンブリおよび収容ボックス内に残った材料を収集しやすく、かつ、収集された材料を収容ボックスから取り出しやすい。明らかに、収容ボックスの少なくとも一部を噴射装置の噴射領域の外部に露出させること、太陽光パネルAを収容ボックス内に配置すること、および解体された材料を収集することは、いずれも、上部フレーム1からの干渉を受けない。
【0030】
前記第三駆動機構23は、電気モーターおよびスプロケットチェーン伝達機構で構成され、電気モーターの出力端は、スプロケットチェーン伝達機構におけるアクティブスプロケットに接続され、アクティブスプロケットは下部フレーム17に配置され、スプロケットチェーン伝達機構におけるパッシブスプロケットは収容ボックスのボックス本体18に取り付けられる。
【0031】
解体装置はまた、液体混合物回収タンク24、前記回収タンク24に接続されたフィルタープレス(図示せず)、前記フィルタープレスに接続されたフィルター25、および前記フィルター25に接続された液体貯蔵タンク26を含み、回収タンク24は、収容ボックスの下に配置され、回収タンク24は、噴射装置の噴射領域内にあり、回収タンク24は、多層フィルターアセンブリ22から濾過された液体混合物を受け取り、該液体混合物は、主に液体流体およびシリコン材料からなる。フィルタープレスは回収タンク24からの液体混合物をプレスして濾過し、フィルター25はフィルタープレスからの流体を濾過し、液体貯蔵タンク26はフィルター25からの流体を受け取り、液体貯蔵タンク26は、また、前記ポンプ15に接続され、液体貯蔵タンク26が上部フレーム1の上部に取り付けられる。
【0032】
ノズルBは、中空ハウジング30、支持部材31、ジョイント32、空洞を備えた偏心体33、およびノズル34を含み、ハウジング30の下部は円錐形であり、支持部材31はハウジング30の一端に取り付けられ、支持部材31の外周は、ハウジング30の内面と気密に接合される。支持部材31は耐摩耗性材料で作られ、支持部材31は好ましくはセラミックで作られる。支持部材31には貫通穴が設けられ、該貫通穴は、中央部にある小径穴と両端にある大径穴からなる。
【0033】
ジョイント32は、ハウジング30の他端に接続され、ジョイント32の一端は、ハウジング30内に位置し、好ましくは、ジョイント32の他端は、ハウジング30の外部に露出し、ジョイント32の他端には、軸方向の第一穴32aが設けられ、第一穴32aの内面には、ポンプ15の出力端を接続するためのねじが切られる。第一穴32aは止まり穴であり、かつ、第一穴32aは段穴であり、ここで、段穴の大径穴部の壁面にねじが切られる。ジョイント32の一端の周面には、第一穴32aに連通する第二穴32bが設けられ、第二穴32bの直径は、好ましくは2mmである。高圧流体が第一穴32aに入ると、第二穴32bを通って射出される。
【0034】
偏心体33の一端は、ジョイント32の一端に嵌合されてジョイント32とギャップフィットされ、偏心体33の周面には、複数の第三穴33aが設けられ、第三穴33aの少なくとも1つの穴壁面は、水によって駆動されて偏心体を回転させる応力面33bであり、第三穴33aの一端の幅は他端の幅よりも小さいため、応力面33bは傾斜面となり、高圧流体が第二穴32bから第三穴33aに入ると、応力面33bに作用する流体の圧力により、偏心体33を回転させる。
【0035】
偏心体33の片側には偏心取り付け部が設けられ、ノズル34の一端には第四穴34aが設けられ、ノズル34の他端には第四穴34aに連通する噴射穴34bが設けられ、噴射穴34bの内径は第四穴34aの内径よりも小さく、ノズル34の一端は偏心取り付け部に嵌め込まれ、ノズル34の他端は支持部材31に嵌め込まれる。また、ノズル34の他端は、高圧流体の力による圧縮で支持部材31が緩むことを防止するために、支持部材31に当接する。
【0036】
前記偏心取り付け部は、偏心体の空洞内に配置された支持部35を含み、支持部35には、偏心体の中心からずれた収容溝35aが設けられ、前記ノズル34の一端が収容溝35a内に嵌め込まれる。偏心体33の周面にはノッチ33cが設けられ、ノッチ33cは収容溝35aに対応する。
【0037】
高圧流体(水など)は、ジョイント32の第一穴32aに入り、次に第二穴32bから射出され、射出された流体は、第三穴33aに入り、流体の圧力が応力面33bに作用して偏心体33を回転させることにより、偏心体33がノズル34を駆動してノズル34に高速回転運動を形成させる一方、第三穴33aから射出された流体がノズル34の第四穴34aに入り込むようにする。流体の圧力により、ノズルヘッドで支持部材31を押し付け、支持部材31とハウジング30との間の水漏れを防止する。流体は、噴射穴34bおよび支持部材31に沿って射出され、回転する高圧切削流体を形成する。
【0038】
噴射装置が太陽光パネルAを噴射した後、シリコンウェーハは50~150メッシュの粒子に粉砕され、シリコンウェーハ上の溶接テープは5cmを超えるストリップの形状になり、シリコンウェーハとガラスの間の第一EVA接着剤層は45~55メッシュの粉末であり、第二EVA接着剤層の95%以上がバックシートに接着され、さまざまなサイズの塊状に分割される。多層フィルターアセンブリ22は、少なくとも2つのフィルター層を含み、第一フィルター層は、第二EVA接着剤層によってバックシートと一緒に接着された塊状解体生成物およびシリコン材料粒子粉末を分離し、塊状解体生成物が第一フィルター層に残され、シリコン粒子粉末は、第一フィルター層を通過して第二フィルター層に到達し、第二フィルター層によって大きなシリコン粒子を濾過し、微細なシリコン材料粒子および粉末は、流体と共に回収タンク24に入って液体混合物を形成し、液体混合物は、プレス濾過のためにフィルタープレスに送られ、シリコン材料をフィルターケーキに形成するようにし、流体は、再濾過のためにフィルター25に送られ、濾過された流体は、液体貯蔵タンク26に送られ、ポンプ15は流体をノズルBに再送し、このように何度も循環する。
【0039】
本発明の解体装置は、上記実施例に限定されるものではなく、例えば、第一駆動機構、第二駆動機構、および第三駆動機構23はまた、上記実施例の構造に加えて、エアシリンダおよび油圧シリンダなどのリニアアクチュエータを採用することができる。
【0040】
可動クランプアセンブリはまた、固定ブロック、スプリング、ガイドロッド、およびブロック部材から構成することができ、ここで、固定ブロックは、支持フレーム19に固定され、固定ブロックには穴が設けられ、ガイドロッドの一端は固定ブロックの穴と係合し、ガイドロッドの他端はブロック部材に接続され、スプリングの一端は固定ブロックに当接され、スプリングの他端はブロック部材に当接される。
【0041】
上記解体装置によれば、本発明は、太陽光パネルの解体方法を提供し、これについて、以下の実施例によって具体的に示される。
【0042】
実施例1
ステップS1において、流体を噴射するための噴射装置は、太陽光パネルAの裏面と反対であり、図9に示すとおり、液体を含む流体を噴射するための噴射装置の流れ方向は、非垂直状態で太陽光パネルAの裏面と傾斜角を形成し、ここで、流体は水または水と研磨剤の混合物であり、研磨剤は砂であることが好ましく、研磨剤と水の比率は1~2:98~99で、すなわち、100部の流体には1~2部の研磨剤、98~99部の水を含む。研磨剤を添加することにより、研磨剤による太陽光パネルの切断は、解体効率を高めることができる。
【0043】
ステップS2において、液体を含む流体が太陽光パネルの裏面にカットOを形成させるように、噴射装置から噴出された流体の圧力を制御し、すなわち、ポンプ15から出力される流体の圧力を制御し、図2および図9に示すとおり、前記流体は、前記カット0に沿って斜めの角度で太陽光パネルに注入され、圧力のある流体は、太陽光パネル内で膨張してそれを切断し、第一EVA接着剤層を破砕してガラスから分離され、シリコンウェーハを破砕し、第二EVA接着剤層をシリコンウェーハから分離され、第二EVA接着剤層の95%以上がバックシートに接着され、さまざまなサイズのピースに分割される。本実施例では、太陽光パネルAの背面に作用する流体の圧力は60MPAである。
【0044】
ステップS3において、設定された経路に従って噴射装置と太陽光パネルの相対的な動きを制御し、噴射装置は、上記方式に従って太陽光パネル全体を解体する。図8および図9に示すとおり、本実施例において、太陽光パネルAが静止した状態で保持され、噴射装置が太陽光パネルAに対して相対的に移動することで、太陽光パネルAが噴射装置との間で相対的な動きを形成するようにすることが好ましく、すなわち、太陽光パネルAは、制限ブロック20、可動式クランプアセンブリ21によってクランプされ、解体プロセス中に移動しない。
【0045】
本実施例において、太陽光パネルAの水平方向は、上部フレーム1の水平方向に平行であり、太陽光パネルAの縦方向は、上部フレーム1の縦方向に平行である。
【0046】
上記ステップS1において、コントローラ16は、第三駆動機構23を制御してノズルBと太陽光パネルAとの間の距離Lを調整し、該距離Lは、ノズルBの出口と太陽光パネルとの間の垂直距離ではなく、流体が傾斜角に沿ってノズルBの出口と太陽光パネルAとの間の距離、すなわち対角サイズを指す。本実施例において、前記距離Lは0.9メートルである。
【0047】
上記ステップS3において、図8および図9に示すとおり、前記経路は、方形波の第一経路R1を含み、前記噴射装置は、太陽光パネルを解体するように、太陽光パネルに対して第一経路R1に沿って移動する。第一経路R1は方形波に設定され、第二駆動機構14はサポート9を駆動してノズルBが上部フレーム1の縦方向Zの正半軸方向に沿って移動させ、縦方向Zの正半軸沿って設定されたストロークを走行した後、可動ビーム2は、第一駆動機構によって駆動されて上部フレーム1の水平方向に沿って移動し、次に、第二駆動機構14は、サポート9を駆動してノズルBが上部フレーム1の縦方向Zの負半軸方向に沿って移動させる。したがって、第一経路R1を方形波に設定することの利点は、噴射装置の作動プロセスにおいて、ノズルBが常に並進状態にあり、その結果、ノズルBが縦方向Zの正負の半軸に沿って移動する場合、ノズルBの方向を調整する必要がないため、解体効率が向上することである。
【0048】
上記ステップS1およびS3において、ノズルBの向きを調整する必要がないことを前提に、図9に示すとおり、前記傾斜角は、第一傾斜角度αと第二傾斜角βを含み、噴射装置が第一経路R1に沿って太陽光パネルAの縦方向Zの正半軸方向に移動するとき、流体の流れ方向と太陽光パネルAの裏面がなす傾斜角は第一傾斜角αであり、該第一傾斜角αは鋭角であり、流体は該鋭角に沿って太陽光パネルAの内部に注入される。第一傾斜角αは好ましくは45°である。
【0049】
上記ステップS1およびS3において、図9に示すとおり、噴射装置は、第一経路R1に沿って太陽光パネルAの水平方向Xに移動した後、第一経路R1に沿って太陽光パネルAの縦方向Zの負半軸方向に移動するとき、太陽光パネルAの縦方向Z移動するとき、流体の流れ方向と太陽光パネルAの裏面がなす傾斜角は第二傾斜角βであり、該第二傾斜角βは鋭角であり、流体は該鋭角に沿って太陽光パネルの内部に注入される。第二傾斜角βは好ましくは135°である。
【0050】
上記ステップS3において、前記噴射装置が第一経路R1の始点または終点に沿って移動すると、噴射装置によって噴出された流体の一部が太陽光パネルに作用し、流体の他の部分が太陽光パネルの外側の非解体領域に噴射される。図9に示すとおり、カット0の一部は太陽光パネルAに配置され、カット0の別の部分は太陽光パネルAの外部に配置される。
【0051】
このような配置の利点は、太陽光パネルのエッジを射出された流体で完全に切断することができ、流体で完全に切断されないエッジ(該エッジとは、太陽光パネルの周辺表面にあるシリコンウェーハ、EVA、およびバックシートを指す)がガラス上に残らないことである。
【0052】
図9に示すとおり、噴射装置および太陽光パネルAが静止状態にあるとき、噴射装置によって射出された流体によって太陽光パネルAの裏面に形成されたカット0は、基本的に環状である。設定された経路に従って噴射装置と太陽光パネルが互いに対して移動すると、次の環状カット0の一部は、前の環状カット0によって形成された切断領域に重ね合わされる。環状カット0は、流体の回転によって形成され、回転する流体は、より強い切断力を有するため、バックシート、EVA接着剤層、およびシリコンウェーハをより速く、より良好に剥離することができる。
【0053】
第一駆動機構は、可動ビーム2を駆動してノズルBが前記水平方向Xに沿って3.5m/分の速度で移動させ、前記第二駆動機構14は、サポート9を駆動してノズルBが前記縦方向Zに沿って1m/分の速度で移動させる。
【0054】
実施例1の解体方法によれば、1枚の太陽光パネルAの解体時間は13分である。
【0055】
実施例2
本実施例の解体方法は、上記実施例1とは以下の点で異なる。
【0056】
前記カット0は長方形のカットである。太陽光パネルAの裏面に作用する前記流体の圧力は52MPaである。前記距離Lは0.7メートルである。第一傾斜角αは60°であり、第二傾斜角βは120°である。第一駆動機構は、可動ビーム2を駆動してノズルBが前記水平方向Xに沿って3.2m/分の速度で移動させ、前記第二駆動機構14は、サポート9を駆動してノズルBが前記縦方向Zに沿って0.9m/分の速度で移動させる。
【0057】
実施例2の解体方法によれば、1枚の太陽光パネルAの解体時間は13.4分である。
【0058】
実施例3
本実施例の解体方法は、上記実施例1とは以下の点で異なる。
【0059】
前記カット0は長方形のカットである。太陽光パネルAの裏面に作用する前記流体の圧力は50MPaである。前記距離Lは0.5メートルである。第一傾斜角αは50°であり、第二傾斜角βは130°である。第一駆動機構は、可動ビーム2を駆動してノズルBが前記水平方向Xに沿って3.0m/分の速度で移動させ、前記第二駆動機構14は、サポート9を駆動してノズルBが前記縦方向Zに沿って0.8m/分の速度で移動させる。
【0060】
実施例3の解体方法によれば、1枚の太陽光パネルAの解体時間は14分である。
【0061】
実施例4
本実施例の解体方法は、上記実施例1とは以下の点で異なる。
【0062】
前記カット0は長方形のカットである。太陽光パネルAの裏面に作用する前記流体の圧力は60MPaである。前記距離Lは1メートルである。第一傾斜角αは60°であり、第二傾斜角βは120°である。第一駆動機構は、可動ビーム2を駆動してノズルBが前記水平方向Xに沿って3.3m/分の速度で移動させ、前記第二駆動機構14は、サポート9を駆動してノズルBが前記縦方向Zに沿って0.9m/分の速度で移動させる。
【0063】
実施例4の解体方法によれば、1枚の太陽光パネルAの解体時間は14.3分である。
【0064】
前記解体方法は、上記実施例に限定されず、例えば、
(a)前記経路は、太陽光パネルAの円周方向に実質的に平行である第二経路R2をさらに含み、前記噴射装置は、太陽光パネルAに対して第二経路R2に沿って移動し、太陽光パネルAの裏面のエッジ付近の領域を解体する。
【0065】
前記噴射装置は、切断時の移動経路の順序は、まず第二経路R2に沿って移動し、次に第一経路R1に沿って移動することである。前記噴射装置は、第二経路R2に沿って移動するとき、噴射装置から噴出された流体の一部が太陽光パネルAに作用し、流体の他の部分が太陽光パネルAの外部の非解体領域に噴出される。
【0066】
(b)エッジ付きの太陽光パネルの場合、太陽光パネルAのエッジを取り外すステップも含まれる。
【0067】
(c)裏面にフッ素フィルムがある太陽光パネルの場合、まず、ステップS2~ステップS3の方式でフッ素フィルムを除去し、フッ素フィルムの除去中に、ノズルBが12MPaの圧力で流体を噴出する。ノズルBが前記水平方向Xに沿って毎分5~8mの速度で移動し、ノズルBが前記縦方向Xに沿って毎分2~3mの速度で移動する。フッ素フィルムを除去した後、ステップS2~S3の方式で、バックシート、EVA接着剤層、シリコンウェーハを剥離する。
【符号の説明】
【0068】
A-太陽光パネル、B-ノズル、C-ノズルサポート、D-ロック部材、F-アーチ状穴、L-距離、R1-第一経路、R2-第二経路、O-環状カット、α-第一傾斜角、β-第二傾斜角、X-水平方向、Y-垂直方向、Z-縦方向
1-上部フレーム、2-可動ビーム、2a-取り付けベース、2b-支持部材、3-第一スライドレール、4-第一ドライバー、5-ギアボックス、6-伝達軸、7-ギア、8-ラック、9-サポート、10-コネクタ、11-昇降駆動機構、12-第二スライドレール、13-第三スライドレール、14-第二駆動機構、15-ポンプ、16-保護ハウジング
17-下部フレーム、18-ボックス本体、19-支持フレーム、20-制限ブロック、21-可動クランプアセンブリ、22-多層フィルターアセンブリ、23-第三駆動機構、24-回収タンク、25-フィルター、26-液体貯蔵タンク
30-ハウジング、31-支持部材、32-ジョイント、32a-第一穴、32b-第二穴、33-偏心体、33a-第三穴、33b-応力面、33c-ノッチ、34-ノズル、34a-第四穴、34b-噴射穴、35-支持部、35a-収容溝。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12