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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-13
(45)【発行日】2022-05-23
(54)【発明の名称】販売促進支援装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220516BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
G06Q30/02 350
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018100857
(22)【出願日】2018-05-25
(65)【公開番号】P2019204432
(43)【公開日】2019-11-28
【審査請求日】2021-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 敏之
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-026133(JP,A)
【文献】特開2017-204158(JP,A)
【文献】特開2017-167841(JP,A)
【文献】特開2016-051291(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
選択操作に基づいて、サービス対象商品と、当該サービス対象商品に関連付いた少なくとも1つのサービスとを予め設定する設定手段と、
商品が販売された際に、当該商品を購入した客を特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した客の、商品の購入履歴を記憶する記憶手段と、
前記購入履歴に基づいて、前記客に対して、当該客に応じて設定された前記サービス対象商品に関連付いたサービスを提供するかを判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果に基づいて、前記客に対して前記サービスを提供させるサービス提供手段と、
を備える販売促進支援装置。
【請求項2】
前記判断手段は、前記サービス対象商品に関連付いた複数のサービスが設定された場合に、
前記複数のサービスのうちの1つのサービスを提供すると判断したことを条件として、当該サービスを提供するか、又は前記複数のサービスの中の別のサービスの提供を待つか、を客に選択させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の販売促進支援装置。
【請求項3】
前記記憶手段は、同じ客に対して、予め設定された複数の店舗における購入履歴、または複数の販売方法に係る購入履歴を併合して記憶する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の販売促進支援装置。
【請求項4】
前記設定手段が設定した前記サービス対象商品に関連付いたサービスの情報を、前記サービス対象商品を購入したことを示す取引情報とともに表示させる表示指示手段を更に備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の販売促進支援装置。
【請求項5】
客に対して、前記設定手段が設定した前記サービス対象商品に関連する商品に関連付いたサービスを提案させる提案指示手段を更に備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の販売促進支援装置。
【請求項6】
コンピュータを、
選択操作に基づいて、サービス対象商品と、当該サービス対象商品に関連付いた少なくとも1つのサービスとを設定する設定手段と、
商品が販売された際に、当該商品を購入した客を特定する特定手段と、
前記特定手段が特定した客の、商品の購入履歴を記憶する記憶手段と、
前記購入履歴に基づいて、前記客に対して、当該客に応じて設定された前記サービス対象商品に関連付いたサービスを提供するかを判断する判断手段と、
前記判断手段の判断結果に基づいて、前記客に対して、前記サービスを提供させるサービス提供手段と、
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、販売促進支援装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サービスの対象商品を、所定の期間内に一定の数量以上購入する等の購入条件に基づいて、対象商品やクーポン券を進呈する等のサービスを提供することが知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
しかしながら、このような従来のサービスの提供形態にあっては、予め企業側又は店舗側が取り決めた対象商品に対して、予め決められたサービスを提供していた。したがって、サービスの対象商品を購入しない客は、サービスの恩恵を受けることができなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、客が自らサービスの内容を設定することが可能な販売促進支援装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の販売促進支援装置は、設定手段と、特定手段と、記憶手段と、判断手段と、サービス提供手段とを備える。設定手段は、客選択操作に基づいて、サービス対象商品と、当該サービス対象商品に関連付いた少なくとも1つのサービスとを予め設定する。特定手段は、商品が販売された際に、当該商品を購入した客を特定する。記憶手段は、特定手段が特定した客の、商品の購入履歴を記憶する。判断手段は、購入履歴に基づいて、客に対して、当該客に応じて設定されたサービス対象商品に関連付いたサービスを提供するかを判断する。サービス提供手段は、判断手段の判断結果に基づいて、客に対してサービスを提供させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、第1の実施形態に係る販売促進支援システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2図2は、サーバ装置のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図3図3は、POS端末のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図4図4は、端末装置のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。
図5図5は、サーバ装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図6図6は、サービス基準値マスタファイルの一例を示す図である。
図7図7は、お気に入り商品マスタファイルの一例を示す図である。
図8図8は、販売履歴データベースの一例を示す図である。
図9図9は、販売促進支援システムが行う一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図10図10は、第2の実施形態に係る販売促進支援システムにおける、サーバ装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
図11図11は、第2の実施形態において、お気に入り商品に関連付いたサービスを複数設定した、お気に入り商品マスタファイルの一例を示す図である。
図12図12は、第2の実施形態に係る販売促進支援システムが行う一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1の実施形態)
以下、添付図面を参照して、本願発明の第1の実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態では、本願発明の販売促進支援装置を、小売店等の店舗にて使用される、販売促進支援システム10に適用した例について説明する。
【0008】
(販売促進支援システムの全体構成の説明)
図1は、実施形態に係る販売促進支援システム10のシステム構成の一例を示す図である。販売促進支援システム10は、図1に示すように、サーバ装置12と、POS端末14(14a、14b、…)と、端末装置16(16a、16b、…)とを備える。サーバ装置12とPOS端末14とは、LAN(Local Area Network)等のネットワーク18を介して通信可能に接続される。また、サーバ装置12と、端末装置16とは、インターネット20を介して通信可能に接続される。なお、サーバ装置12と接続されるPOS端末14の台数、およびサーバ装置12と接続される端末装置16の台数に限定はない。
【0009】
サーバ装置12は、複数の店舗を管理する本部等に備えられている。サーバ装置12は、客が登録したサービス対象商品、すなわち、お気に入り商品の情報を管理するとともに、客の購入履歴に基づいて、当該客にサービスを提供するかを判定する。また、サーバ装置12は、POS端末14に対して、客にサービスを提供する旨を通知する。なお、サーバ装置12は販売促進支援装置の一例である。
【0010】
POS端末14は、小売店等の店舗等に設置されて、客が購入した商品の売上登録を行う登録処理と、売上登録した内容に対する決済処理とを行う。また、POS端末14は、売上登録した内容を客の識別番号と関連付けて、決済情報(取引情報)として記憶する。さらに、POS端末14は、記憶した決済情報をサーバ装置12に送信する。
【0011】
端末装置16は、客が所持しているスマートフォンやタブレット等の携帯端末、客が自宅で使用するパーソナルコンピュータ等である。端末装置16は、客が選択を希望する、サービスの対象となるサービス対象商品の設定に基づいて、サービス対象商品(お気に入り商品)の登録を行う。また、端末装置16は、客が選択を希望する、サービスの対象となるサービス対象商品の設定に基づいて、当該サービス対象商品の購入実績に対して得られるサービスを設定する。さらに、端末装置16は、客に指定された商品の購入手続きを行う。すなわち、客は端末装置16を用いて、店舗に出向くことなく商品を購入することができる。
【0012】
(サーバ装置のハードウェア構成の説明)
次に、図2を用いて、サーバ装置12のハードウェア構成について説明する。図2は、サーバ装置12のハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。図2に示すように、サーバ装置12は、制御部30と、記憶部32と、コントローラ34と、通信制御部36と、を備える。
【0013】
制御部30は、CPU(Central Processing Unit)30aと、ROM(Read Only Memory)30bと、RAM(Random Access Memory)30cと、を備えた一般的なコンピュータの構成を有する。CPU30aは、ROM30bや後述する記憶部32に記憶された各種プログラムやデータファイル等を読み出して、RAM30cに展開する。CPU30aは、RAM30cに展開された各種プログラムやデータファイル等に従って動作して、サーバ装置12の全体の制御を司る。
【0014】
制御部30は、内部バス31を介して、記憶部32と、コントローラ34と、通信制御部36と、それぞれ接続されている。
【0015】
記憶部32は、電源を切っても記憶情報を保持する。記憶部32は、具体的には、HDD(Hard Disk Drive)である。また、HDDの代わりに、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えてもよい。記憶部32は、制御プログラムP1を含むプログラム等を記憶する。制御プログラムP1は、サーバ装置12が備える機能を発揮させるためのプログラムである。なお、制御プログラムP1は、ROM30bに予め組み込まれて提供されてもよい。また、制御プログラムP1は、制御部30にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、CD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、制御プログラムP1を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、制御プログラムP1を、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0016】
記憶部32は、さらに、サービス基準値マスタファイルF1と、お気に入り商品マスタファイルF2と、販売履歴データベースF3とを記憶する。
【0017】
サービス基準値マスタファイルF1は、商品毎に、提供するサービスの種類と、当該サービスを提供する条件とを格納したファイルである。なお、サービス基準値マスタファイルF1の内容について、詳しくは後述する(図6参照)。
【0018】
お気に入り商品マスタファイルF2は、会員毎に、お気に入り商品(サービス対象商品)と、当該お気に入り商品に対して会員が登録したサービスの種類とを格納したファイルである。なお、お気に入り商品マスタファイルF2の内容について、詳しくは後述する(図7参照)。
【0019】
販売履歴データベースF3は、会員毎の商品の購入履歴を格納したファイルである。なお、販売履歴データベースF3の内容について、詳しくは後述する(図8参照)。
【0020】
コントローラ34は、制御部30と、操作デバイス34aおよび表示デバイス34bとを接続する。操作デバイス34aは、例えばキーボードやタッチパネルである。操作デバイス34aは、操作者の操作情報を検出して制御部30に送信する。表示デバイス34bは、例えば液晶ディスプレイである。表示デバイス34bは、制御部30の指示に基づいて表示画面を表示する。
【0021】
通信制御部36は、サーバ装置12とPOS端末14との間、およびサーバ装置12と端末装置16との間で通信を行い、各種情報のやり取りを行う。なお、サーバ装置12とPOS端末14とは、例えば有線LAN(Local Area Network)または無線LAN等で接続される。また、サーバ装置12と端末装置16とは、例えばインターネット20等を介して接続される。
【0022】
(POS端末のハードウェア構成の説明)
次に、図3を用いて、POS端末14aのハードウェア構成について説明する。図3は、POS端末14aのハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。なお、POS端末14a、14b、…は、全て同じハードウェア構成を備えるため、ここではPOS端末14aについて説明する。図3に示すように、POS端末14aは、制御部40と、記憶部42と、コントローラ44と、通信制御部46と、を備える。
【0023】
制御部40は、CPU40aと、ROM40bと、RAM40cと、を備えた一般的なコンピュータの構成を有する。CPU40aは、ROM40bや後述する記憶部42に記憶された各種プログラムやデータファイル等を読み出して、RAM40cに展開する。CPU40aは、RAM40cに展開された各種プログラムやデータファイル等に従って動作して、POS端末14aの全体の制御を司る。
【0024】
制御部40は、内部バス41を介して、記憶部42と、コントローラ44と、通信制御部46と、それぞれ接続されている。
【0025】
記憶部42は、電源を切っても記憶情報を保持する。記憶部42は、具体的には、HDDである。また、HDDの代わりに、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えてもよい。記憶部42は、制御プログラムP2を含むプログラム等を記憶する。制御プログラムP2は、POS端末14aが備える機能を発揮させるためのプログラムである。
【0026】
記憶部42は、さらに、商品マスタファイルF4を記憶する。商品マスタファイルF4は、商品コードに対応させて、商品の名称、単価等の商品情報を格納したマスタファイルである。
【0027】
なお、記憶部42は、さらに、客が購入した商品に係る商品情報を登録した売上ファイル等を記憶するが、本実施形態の特徴的な構成要素ではないため、図示および詳細な説明は省略する。
【0028】
コントローラ44は、制御部40と、操作デバイス44a、表示デバイス44b、カードリーダ44cとを接続する。操作デバイス44aは、例えばキーボードやタッチパネルである。操作デバイス44aは、操作者の操作情報を検出して制御部40に送信する。表示デバイス44bは、例えば液晶ディスプレイである。表示デバイス44bは、制御部40の指示に基づいて表示画面を表示する。また、カードリーダ44cは、客が所持する会員カードの情報を読み取る。
【0029】
通信制御部46は、サーバ装置12との間で通信を行い、各種情報のやり取りを行う。
【0030】
(端末装置のハードウェア構成の説明)
次に、図4を用いて、端末装置16aのハードウェア構成について説明する。図4は、端末装置16aのハードウェア構成の一例を示すハードウェアブロック図である。なお、端末装置16a、16b、…は、全て同じハードウェア構成を備えるため、ここでは端末装置16aについて説明する。図4に示すように、端末装置16aは、制御部50と、記憶部52と、コントローラ54と、通信制御部56と、を備える。
【0031】
制御部50は、CPU50aと、ROM50bと、RAM50cと、を備えた一般的なコンピュータの構成を有する。CPU50aは、ROM50bや後述する記憶部52に記憶された各種プログラムやデータファイル等を読み出して、RAM50cに展開する。CPU50aは、RAM50cに展開された各種プログラムやデータファイル等に従って動作して、端末装置16aの全体の制御を司る。
【0032】
制御部50は、内部バス51を介して、記憶部52と、コントローラ54と、通信制御部56と、それぞれ接続されている。
【0033】
記憶部52は、電源を切っても記憶情報を保持する。記憶部52は、具体的には、HDDである。また、HDDの代わりに、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを備えてもよい。記憶部52は、制御プログラムP3を含むプログラム等を記憶する。制御プログラムP3は、端末装置16aが備える機能を発揮させるためのプログラムである。
【0034】
コントローラ54は、制御部50と、操作デバイス54a、表示デバイス54bとを接続する。操作デバイス54aは、例えばキーボードやタッチパネルである。操作デバイス54aは、操作者の操作情報を検出して制御部50に送信する。表示デバイス54bは、例えば液晶ディスプレイである。表示デバイス54bは、制御部50の指示に基づいて表示画面を表示する。
【0035】
通信制御部56は、サーバ装置12との間で通信を行い、各種情報のやり取りを行う。
【0036】
(サーバ装置の機能構成の説明)
次に、図5を用いて、サーバ装置12の機能構成について説明する。図5は、サーバ装置12の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0037】
サーバ装置12の制御部30は、記憶部32から読み出した制御プログラムP1をRAM30cに展開して実行することにより、図5に示す商品設定部60aと、顧客特定部60bと、購入履歴記憶部60cと、サービス提供判断部60dと、サービス提供指示部60eと、サービス情報表示指示部60fとを機能部として実現する。
【0038】
商品設定部60aは、客が選択を希望する、サービスの対象となるサービス対象商品の設定に基づいて、サービス対象商品と、当該サービス対象商品に関連付いた少なくとも1つのサービスとを予め設定する。なお、商品設定部60aは、設定手段の一例である。
【0039】
顧客特定部60bは、商品が販売された際に、当該商品を購入した客を特定する。なお、顧客特定部60bは、特定手段の一例である。
【0040】
購入履歴記憶部60cは、顧客特定部60bが特定した客の、商品の購入履歴を記憶する。ここで、購入履歴記憶部60cは、同じ客の、予め登録された複数の店舗における購入履歴を併合して記憶する。また、購入履歴記憶部60cは、複数の販売方法に係る購入履歴を併合して記憶する。ここで、複数の販売方法とは、店舗における購入と、端末装置16aからの購入とを含む。なお、購入履歴記憶部60cは、記憶手段の一例である。
【0041】
サービス提供判断部60dは、購入履歴に基づいて、客に対して、当該客に応じて商品設定部60aが設定したサービス対象商品に関連付いたサービスを提供するかを判断する。なお、サービス提供判断部60dは、判断手段の一例である。
【0042】
サービス提供指示部60eは、サービス提供判断部60dの判断結果に基づいて、客に対してサービスを提供させる。なお、サービス提供指示部60eは、サービス提供手段の一例である。
【0043】
サービス情報表示指示部60fは、商品設定部60aが設定したサービス対象商品に係るサービスの情報を、当該サービス対象商品を購入したことを示す決済情報(取引情報)とともに表示させる。なお、サービス情報表示指示部60fは、表示指示手段の一例である。
【0044】
(サービス基準値マスタファイルの説明)
次に、図6を用いて、サービス基準値マスタファイルF1について説明する。図6は、サービス基準値マスタファイルF1の一例を示す図である。
【0045】
サービス基準値マスタファイルF1は、店舗側が、予め作成しておくファイルであり、図6に示すように、商品コード70aと、サービス種別70bと、基準値70cと、付与ポイント70dと、値引額70eと、割引70fとを格納している。なお、サービス基準値マスタファイルF1は、サーバ装置12によって作成される。
【0046】
商品コード70aは、商品を一意に特定する識別番号である。商品コード70aは、例えばJANコードである。なお、サービス基準値マスタファイルF1に登録される商品は、全て、商品設定部60aの設定に基づいて、サービス対象商品となり得る商品である。
【0047】
サービス種別70bは、客に提供するサービスの種別を示す情報である。図6に示す例では、サービス種別「1」は、該当商品(サービス対象商品)を、所定期間(例えば1ヶ月)に特定数以上購入した場合に、所定のサービスを提供することを示す(図6の例では100ポイントを付与する)。また、サービス種別「2」は、該当商品(サービス対象商品)を、所定期間(例えば半年)に特定金額以上購入した場合に、所定のサービスを提供することを示す(図6の例では100円値引きする)。そして、サービス種別「3」は、所定期間(例えば1年)に特定数量以上購入した場合に、所定のサービスを提供することを示す(図6の例では100ポイントを付与する)。
【0048】
基準値70cは、サービスを提供する基準となる量を示す。図6の例では、サービス種別1の場合、基準値70cには、商品の個数が格納される。また、サービス種別2の場合、基準値70cには、購入金額が格納される。そして、サービス種別3の場合、基準値70cには、商品の個数が格納される。
【0049】
付与ポイント70dは、客に提供するポイント数を示す。図6の例では、商品コード「4900000000123」の商品と、商品コード「4900000000456」の商品にサービス種別1のサービスを提供する際に、100ポイントを付与することが登録されている。また、商品コード「4900000000123」の商品にサービス種別3のサービスを提供する際に、1000ポイントを付与することが登録されている。
【0050】
値引額70eは、商品を販売する際の値引額を示す。図6の例では、商品コード「4900000000123」の商品にサービス種別2のサービスを提供する際に、100円値引きすることが登録されている。
【0051】
割引70fは、商品を販売する際の割引率を示す。図6の例では、該当するサービスがないため、全ての行に0が格納されている。
【0052】
なお、図6に示した例は1例であって、提供するサービスの内容は、必ずしも図6の例に従わなくてもよい。例えば、サービス種別「1」において、該当商品(サービス対象商品)を、所定期間に特定数以上購入した場合に、所定金額の値引又は所定率の割引を行ってもよい。また、サービス種別「2」において、該当商品(サービス対象商品)を、所定期間に特定金額以上購入した場合に、所定のポイントを付与してもよい。
【0053】
(お気に入り商品マスタファイルの説明)
次に、図7を用いて、お気に入り商品マスタファイルF2について説明する。図7は、お気に入り商品マスタファイルF2の一例を示す図である。
【0054】
お気に入り商品マスタファイルF2は、客が端末装置16aから入力した情報に基づいて、サーバ装置12が作成するファイルであり、図7に示すように、会員コード72aと、いずれもサービス対象商品として設定した、第1お気に入り商品72bと、第2お気に入り商品72cと、第3お気に入り商品72dとを格納している。さらに、お気に入り商品マスタファイルF2は、各お気に入り商品に関連付けられた、サービス種別72e、72f、72gを格納している。
【0055】
会員コード72aは、客を一意に特定する識別番号である。会員コード72aは、客が会員登録を行った際に付与される。
【0056】
第1お気に入り商品72b、第2お気に入り商品72c、第3お気に入り商品72dは、客が登録したサービス対象商品の商品コードである。なお、最初に登録したお気に入り商品が、第1お気に入り商品72bに格納されて、以後、登録した順に、第2お気に入り商品72cと第3お気に入り商品72dに格納される。また、図7の例では、お気に入り商品の登録数は3個になっているが、これは3個に限定されるものではなく、より多くのお気に入り商品を登録してもよい。一方、客がお気に入り商品を登録しなかった場合は、お気に入り商品欄は空欄となる。
【0057】
サービス種別72e、72f、72gは、客が、各お気に入り商品に関連付けて登録したサービス種別を表す。サービス種別の内容は前記した通りであり、サービス種別を示す番号が格納される。なお、客がお気に入り商品にサービス種別を関連付けなかった場合は、該当するサービス種別欄は空欄となる。
【0058】
(販売履歴データベースの説明)
次に、図8を用いて、販売履歴データベースF3について説明する。図8は、販売履歴データベースF3の一例を示す図である。
【0059】
販売履歴データベースF3は、POS端末14aがサーバ装置12に送信した、客が購入した商品の売上登録結果に基づいて、サーバ装置12が生成する。
【0060】
販売履歴データベースF3は、会員コード74aと、日付74bと、商品コード74cと、売上点数74dと、売上金額74eとを格納している。
【0061】
会員コード74aは、客を一意に特定する識別番号であり、図7で説明した会員コード72aと同じものである。会員コード74aと会員コード72aとは、異なるファイルに格納された情報であるため、便宜上、異なる符号を付して説明する。
【0062】
日付74bは、商品を購入した日付を示す。
【0063】
商品コード74cは、購入された商品を一意に特定する識別番号であり、図6で説明した商品コード70aと同じものである。商品コード74cと商品コード70aとは、異なるファイルに格納された情報であるため、便宜上、異なる符号を付して説明する。
【0064】
売上点数74dは、商品の購入点数を示す。
【0065】
売上金額74eは、商品の売上金額を示す。
【0066】
なお、図8には示さないが、販売履歴データベースF3は、この他に、どの店舗で購入したかを示す情報、店舗(POS端末14a)で購入したか端末装置16aから購入したかを示す情報等も格納している。
【0067】
また、販売履歴データベースF3は、いわゆるリレーショナルデータベースとして構成されており、サーバ装置12は、販売履歴データベースF3に格納された内容を、客毎(会員コード74a毎)、商品毎(商品コード74c毎)、日付74b毎等の様々な観点で分析することができる。
【0068】
(販売促進支援システムが行う処理の流れの説明)
次に、図9を用いて、販売促進支援システム10が行う処理の流れについて説明する。図9は、販売促進支援システム10が行う一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、説明を簡単にするため、販売促進支援システム10は、サーバ装置12と、1台のPOS端末14aと、1台の端末装置16aとを備えるシステムであるとする。
【0069】
(サーバ装置が行う処理の流れの説明)
サーバ装置12が行う処理の流れについて説明する。まず、購入履歴記憶部60cは、商品が販売されたかを判定する(ステップS10)。商品が販売されたと判定される(ステップS10:Yes)と、ステップS12に移行する。一方、商品が販売されたと判定されない(ステップS10:No)と、ステップS10の判定を繰り返す。
【0070】
なお、購入履歴記憶部60cは、商品が販売されたかを、POS端末14aから決済情報を受け取ったか、端末装置16aから商品購入指示を受け取ったかに基づいて判定する。
【0071】
ステップS10においてYesと判定されると、ステップS12において、購入履歴記憶部60cは、POS端末14aから受け取った決済情報、または端末装置16aから受け取った商品購入指示に基づいて、販売履歴データベースF3を更新する。その際、顧客特定部60bは、決済情報または商品購入指示が含む会員コード72a(74a)に基づいて客を特定して、販売履歴データベースF3における当該客の購入履歴を更新する。
【0072】
次に、サービス提供判断部60dは、サービス提供条件を満足するかを判定する(ステップS14)。サービス提供条件を満足すると判定される(ステップS14:Yes)と、ステップS16に移行する。一方、サービス提供条件を満足すると判定されない(ステップS14:No)と、ステップS18に移行する。
【0073】
ステップS14においてYesと判定されると、ステップS16において、サービス提供指示部60eは、提供条件を満足したサービスの提供を、POS端末14aまたは端末装置16aに指示する。
【0074】
なお、ステップS16において、サービス提供指示部60eは、サービス提供判断部60dが、POS端末14aから受け取った決済情報に基づいて、サービス提供条件を満足したと判定した場合は、POS端末14aにサービスの提供を指示する。一方、サービス提供指示部60eは、サービス提供判断部60dが、端末装置16aから受け取った商品購入指示に基づいて、サービス提供条件を満足したと判定した場合は、端末装置16aにサービスの提供を指示する。
【0075】
続いて、サービス情報表示指示部60fは、POS端末14aまたは端末装置16aに対して、サービス情報の表示を指示する(ステップS18)。なお、サービス情報とは、客が登録しているサービスの内容、当該サービスを受けるために不足している条件(例えば、あと何日の間に何個のサービス対象商品を購入するとサービスが受けられる等の情報)、登録したサービスの有効期間等のサービスに係る情報である。また、POS端末14aと端末装置16aのどちらに指示するかは、ステップS16で説明した方法によって判断される。そして、ステップS18を実行した後、サーバ装置12は処理を終了する。
【0076】
(POS端末が行う処理の流れの説明)
次に、POS端末14aが行う処理の流れについて説明する。なお、POS端末14aが行う処理は、制御部40が制御プログラムP2を実行することによって実行されるため、処理の主体は全て制御部40である。
【0077】
まず、制御部40は、カードリーダ44cの読み取り結果に基づいて、客を特定する(ステップS29)。具体的には、制御部40は、会員コード72a(74a)を特定する。
【0078】
続いて、制御部40は、客が購入した商品の商品情報を登録する登録処理を行う(ステップS30)。
【0079】
次に、制御部40は、登録された商品情報に基づいて、商品の代金を決済する決済処理を行う(ステップS32)。
【0080】
さらに、制御部40は、決済処理によって生成された決済情報を、サーバ装置12に送信する(ステップS34)。
【0081】
続いて、制御部40は、サーバ装置12から、サービス提供指示があるかを判定する(ステップS36)。サービス提供指示があると判定される(ステップS36:Yes)と、ステップS38に移行する。一方、サービス提供指示があると判定されない(ステップS36:No)と、ステップS40に移行する。
【0082】
ステップS36においてYesと判定されると、ステップS38において、制御部40は、客に対して、指示されたサービスを提供する。具体的には、ポイントの付与や、サービスとしての商品の進呈等を行う。
【0083】
さらに、制御部40は、商品の支払いが完了したことを示すレシートを発行する(ステップS40)。制御部40は、このレシートの中に、サーバ装置12から受信したサービス内容に係る情報を印字してもよい。そして、ステップS40を実行した後、POS端末14aは処理を終了する。
【0084】
(端末装置が行う処理の流れの説明)
次に、端末装置16aが行う処理の流れについて説明する。なお、端末装置16aが行う処理は、制御部50が制御プログラムP3を実行することによって実行されるため、処理の主体は全て制御部50である。
【0085】
まず、制御部50は、客が入力した会員コードに基づいて、客を特定する(ステップS19)。
【0086】
続いて、制御部50は、客に対して、購入する商品を選択させる(ステップS20)。具体的には、表示デバイス54bに表示させた商品リストの中から、操作デバイス54aによる選択操作によって、商品を選択させる。
【0087】
次に、制御部50は、客の選択操作によって選択された商品の購入を、サーバ装置12に対して指示する(ステップS22)。
【0088】
制御部50は、続いて、サーバ装置12から、サービス提供指示があるかを判定する(ステップS24)。サービス提供指示があると判定される(ステップS24:Yes)と、ステップS26に移行する。一方、サービス提供指示があると判定されない(ステップS24:No)と、ステップS28に移行する。
【0089】
ステップS24においてYesと判定されると、ステップS26において、制御部50は、客に対して、指示されたサービスを提供する。具体的には、ポイントの付与や、サービスとしての商品の進呈を行うための引換券の発行等を行う。
【0090】
さらに、制御部50は、表示デバイス54bに、商品の購入手続きが完了したことを示す取引情報を表示する(ステップS28)。制御部50は、この取引情報の中に、サーバ装置12から受信したサービス内容に係る情報を表示してもよい。そして、ステップS28を実行した後、端末装置16aは処理を終了する。
【0091】
(第2の実施形態)
次に、添付図面を参照して、本願発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下に示す実施形態では、本願発明の販売促進支援装置を、小売店等の店舗にて使用される、販売促進支援システム10a(非図示)に適用した例について説明する。
【0092】
本実施形態に係る販売促進支援システム10aは、前記した販売促進支援システム10と同じシステム構成およびハードウェア構成を備える。ただし、サーバ装置12に代わって、サーバ装置12とは異なる機能を有するサーバ装置12aを備える。なお、以下の説明において、第1の実施形態と同じハードウェア構成要素については、同じ符号を用いて説明する。
【0093】
販売促進支援システム10aにおいて、サーバ装置12aは、前記したサーバ装置12が有する機能に加えて、客に対して、サービス対象商品(お気に入り商品)に関連する商品に関連付いたサービスを提案させる機能を備える。
【0094】
(サーバ装置の機能構成の説明)
図10を用いて、サーバ装置12aの機能構成について説明する。図10は、サーバ装置12aの機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0095】
サーバ装置12aの制御部30は、記憶部32から読み出した制御プログラムP1をRAM30cに展開して実行することにより、図10に示す商品設定部60aと、顧客特定部60bと、購入履歴記憶部60cと、サービス提供判断部60dと、サービス提供指示部60eと、サービス情報表示指示部60fと、関連サービス提案指示部60gとを機能部として実現する。
【0096】
このうち、商品設定部60aと、顧客特定部60bと、購入履歴記憶部60cと、サービス提供判断部60dと、サービス提供指示部60eと、サービス情報表示指示部60fは、第1の実施形態で説明した各機能部と同じ機能を備える。
【0097】
関連サービス提案指示部60gは、商品設定部60aが設定したサービス対象商品に基づいて、客に対して、当該サービス対象商品に関連する商品に関連付いたサービスを提案させる。すなわち、関連サービス提案指示部60gは、サービス対象商品に関連する商品に関するサービスを提案することによって、客の購買意欲をさらに喚起させることを意図した機能である。なお、関連サービス提案指示部60gは、提案指示手段の一例である。
【0098】
(お気に入り商品マスタファイルの説明)
本実施形態において、商品設定部60aは、客が登録したサービス対象商品(お気に入り商品)に関連付いた複数のサービスを設定することができる。図11は、第2の実施形態において、お気に入り商品に関連付いたサービスを複数設定した、お気に入り商品マスタファイルF2aの一例を示す図である。
【0099】
お気に入り商品マスタファイルF2aは、前記したお気に入り商品マスタファイルF2(図7参照)と同じ構成を備えている。すなわち、お気に入り商品マスタファイルF2aは、図11に示すように、会員コード76aと、第1お気に入り商品76bと、第2お気に入り商品76cと、第3お気に入り商品76dとを格納している。さらに、お気に入り商品マスタファイルF2aは、各お気に入り商品に関連付けられた、サービス種別76e、76f、76gを格納している。
【0100】
特に、お気に入り商品マスタファイルF2aにあっては、サービス種別76e、76f、76g欄に複数のサービスを設定している。
【0101】
例えば、会員コード「0000000001」の客は、お気に入り商品として登録した商品コード「4900000000123」の商品に、サービス種別「1」、「2」、「3」を関連付けている。
【0102】
各サービス種別の内容が、図6の通りであるとすると、会員コード「0000000001」の客は、商品コード「4900000000123」の商品を、月に3点以上購入した場合、100ポイントの付与を受けることができる。また、半年内に10000円以上購入した場合、100円の値引きを受けることができる。さらに、1年に50点以上購入した場合、1000ポイントの付与を受けることができる。
【0103】
このように、複数のサービスは、それぞれ所定のタイミング毎に有効になる。そして、一般には、長期間に亘って有効なサービスほど、受ける恩恵(付与ポイント、値引額等)が大きくなる。客は、サービスが有効になったタイミングで、当該サービスを受けるか、当該サービスを受けずに、次の所定のタイミングで有効になるサービスを待つかを選択することができる。
【0104】
(販売促進支援システムが行う処理の流れの説明)
次に、図12を用いて、販売促進支援システム10aが行う処理の流れについて説明する。図12は、第2の実施形態に係る販売促進支援システム10aが行う一連の処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、説明を簡単にするため、販売促進支援システム10aは、サーバ装置12と、1台のPOS端末14aと、1台の端末装置16aとを備えるシステムであるとする。
【0105】
(サーバ装置が行う処理の流れの説明)
サーバ装置12aが行う処理の流れについて説明する。まず、購入履歴記憶部60cは、商品が販売されたかを判定する(ステップS50)。商品が販売されたと判定される(ステップS50:Yes)と、ステップS52に移行する。一方、商品が販売されたと判定されない(ステップS50:No)と、ステップS50の判定を繰り返す。
【0106】
なお、購入履歴記憶部60cは、商品が販売されたかを、POS端末14aから決済情報を受け取ったか、端末装置16aから商品購入指示を受け取ったかに基づいて判定する。
【0107】
ステップS50においてYesと判定されると、ステップS52において、購入履歴記憶部60cは、POS端末14aから受け取った決済情報、または端末装置16aから受け取った商品購入指示に基づいて、販売履歴データベースF3を更新する。その際、顧客特定部60bは、決済情報または商品購入指示が含む会員コード72a(74a)に基づいて客を特定して、販売履歴データベースF3における当該客の購入履歴を更新する。
【0108】
次に、サービス提供判断部60dは、サービス提供条件を満足するかを判定する(ステップS54)。サービス提供条件を満足すると判定される(ステップS54:Yes)と、ステップS56に移行する。一方、サービス提供条件を満足すると判定されない(ステップS54:No)と、ステップS61に移行する。
【0109】
ステップS54においてYesと判定されると、ステップS56において、サービス提供判断部60dは、サービス基準値マスタファイルF1を参照して、提供条件を満足したサービス以外のサービスが設定されているかを判定する。提供条件を満足したサービス以外のサービスが設定されていると判定される(ステップS56:Yes)と、ステップS58に移行する。一方、提供条件を満足したサービス以外のサービスが設定されていると判定されない(ステップS56:No)と、ステップS64に移行する。
【0110】
ステップS56においてYesと判定されると、ステップS58において、サービス提供判断部60dは、POS端末14aまたは端末装置16aに対して、設定されたサービスの中から1つのサービスを選択するよう依頼する。なお、サービス提供判断部60dは、POS端末14aから受け取った決済情報に基づいて、サービス提供条件を満足したと判定した場合は、POS端末14aにサービスの選択を依頼する。一方、サービス提供指示部60eは、サービス提供判断部60dが、端末装置16aから受け取った商品購入指示に基づいて、サービス提供条件を満足したと判定した場合は、端末装置16aにサービスの選択を依頼する。
【0111】
次に、サービス提供判断部60dは、POS端末14aまたは端末装置16aからサービスの選択結果を受信して、ステップS54において条件を満足すると判定されたサービスを提供するかを判定する(ステップS60)。条件を満足すると判定されたサービスを提供すると判定される(ステップS60:Yes)と、ステップS64に移行する。一方、条件を満足すると判定されたサービスを提供すると判定されない(ステップS60:No)と、ステップS61に移行する。
【0112】
ステップS60においてYesと判定されると、ステップS64において、サービス提供指示部60eは、提供条件を満足したサービスの提供を、POS端末14aまたは端末装置16aに指示する。POS端末14aと端末装置16aのどちらに指示するかは、ステップS58で説明した方法によって判断される。
【0113】
ステップS64の実行後、またはステップS60においてNoと判定されると、ステップS61において、サービス情報表示指示部60fは、POS端末14aまたは端末装置16aに対して、サービス情報の表示を指示する。サービス情報は、第1の実施形態で説明した通りである。
【0114】
次に、関連サービス提案指示部60gは、客が購入したサービス対象商品の関連商品に関するサービスがあるかを判定する(ステップS62)。客が購入したサービス対象商品の関連商品に関するサービスがあると判定される(ステップS62:Yes)と、ステップS66に移行する。一方、客が購入したサービス対象商品の関連商品に関するサービスがあると判定されない(ステップS62:No)と、サーバ装置12aは処理を終了する。
【0115】
ステップS62においてYesと判定されると、ステップS66において、関連サービス提案指示部60gは、サービスの提案を、POS端末14aまたは端末装置16aに指示する。POS端末14aと端末装置16aのどちらに指示するかは、ステップS58で説明した方法によって判断される。
【0116】
次に、関連サービス提案指示部60gは、具体的な提案内容、すなわち、客が購入したサービス対象商品の関連商品に関するサービス内容を、POS端末14aまたは端末装置16aに送信する(ステップS68)。POS端末14aと端末装置16aのどちらに送信するかは、ステップS58で説明した方法によって判断される。そして、ステップS68を実行した後、サーバ装置12aは処理を終了する。
【0117】
(POS端末が行う処理の流れの説明)
次に、POS端末14aが行う処理の流れについて説明する。なお、POS端末14aが行う処理は、制御部40が制御プログラムP2を実行することによって実行されるため、処理の主体は全て制御部40である。
【0118】
まず、制御部40は、カードリーダ44cの読み取り結果に基づいて、客を特定する(ステップS89)。具体的には、制御部40は、会員コード72a(74a)を特定する。
【0119】
続いて、制御部40は、客が購入した商品の商品情報を登録する登録処理を行う(ステップS90)。
【0120】
次に、制御部40は、登録された商品情報に基づいて、商品の代金を決済する決済処理を行う(ステップS92)。
【0121】
さらに、制御部40は、決済処理によって生成された決済情報を、サーバ装置12aに送信する(ステップS94)。
【0122】
続いて、制御部40は、サーバ装置12aから、サービス提供指示があるかを判定する(ステップS96)。サービス提供指示があると判定される(ステップS96:Yes)と、ステップS98に移行する。一方、サービス提供指示があると判定されない(ステップS96:No)と、ステップS106に移行する。
【0123】
ステップS96においてYesと判定されると、ステップS98において、制御部40は、客に対して、指示されたサービスを提供する。具体的には、ポイントの付与や、サービスとしての商品の進呈等を行う。
【0124】
一方、ステップS96においてNoと判定されると、ステップS106において、制御部40は、サーバ装置12aから、設定されたサービスの中から1つのサービスを選択する依頼があるかを判定する。依頼があると判定される(ステップS106:Yes)と、ステップS108に移行する。一方、依頼があると判定されない(ステップS106:No)と、ステップS100に移行する。
【0125】
ステップS106においてYesと判定されると、ステップS108において、制御部40は、客に対して、設定された複数のサービスの中から1つのサービスを選択させる。その後、ステップS100に移行する。
【0126】
次に、制御部40は、サーバ装置12aから、客が購入したサービス対象商品の関連商品に関するサービス提案が指示されたかを判定する(ステップS100)。サービス提案が指示されたと判定される(ステップS100:Yes)と、ステップS102に移行する。一方、サービス提案が指示されたと判定されない(ステップS100:No)と、ステップS104に移行する。
【0127】
ステップS100においてYesと判定されると、ステップS102において、制御部40は、サーバ装置12aから提案内容を受信する。
【0128】
そして、制御部40は、商品の支払いが完了したことを示すレシートを発行する(ステップS104)。制御部40は、このレシートの中に、サーバ装置12aから受信したサービス内容に係る情報を印字してもよい。そして、ステップS104を実行した後、POS端末14aは処理を終了する。
【0129】
(端末装置が行う処理の流れの説明)
次に、端末装置16aが行う処理の流れについて説明する。なお、端末装置16aが行う処理は、制御部50が制御プログラムP3を実行することによって実行されるため、処理の主体は全て制御部50である。
【0130】
まず、制御部50は、客が入力した会員コードに基づいて、客を特定する(ステップS69)。
【0131】
続いて、制御部50は、客に対して、購入する商品を選択させる(ステップS70)。
【0132】
次に、制御部50は、客の選択操作によって選択された商品の購入を、サーバ装置12aに対して指示する(ステップS72)。
【0133】
制御部50は、続いて、サーバ装置12aから、サービス提供指示があるかを判定する(ステップS74)。サービス提供指示があると判定される(ステップS74:Yes)と、ステップS76に移行する。一方、サービス提供指示があると判定されない(ステップS74:No)と、ステップS78に移行する。
【0134】
ステップS74においてYesと判定されると、ステップS76において、制御部50は、客に対して、指示されたサービスを提供する。具体的には、ポイントの付与や、サービスとしての商品の進呈を行うための引換券の発行等を行う。
【0135】
一方、ステップS74においてNoと判定されると、ステップS78において、制御部50は、サーバ装置12aから、設定されたサービスの中から1つのサービスを選択する依頼があるかを判定する。依頼があると判定される(ステップS78:Yes)と、ステップS80に移行する。一方、依頼があると判定されない(ステップS78:No)と、ステップS82に移行する。
【0136】
ステップS78においてYesと判定されると、ステップS80において、制御部50は、客に対して、設定された複数のサービスの中から1つのサービスを選択させる。その後、ステップS82に移行する。
【0137】
次に、制御部50は、サーバ装置12aから、客が購入したサービス対象商品の関連商品に関するサービス提案が指示されたかを判定する(ステップS82)。サービス提案が指示されたと判定される(ステップS82:Yes)と、ステップS84に移行する。一方、サービス提案が指示されたと判定されない(ステップS84:No)と、ステップS86に移行する。
【0138】
ステップS82においてYesと判定されると、ステップS84において、制御部50は、サーバ装置12aから提案内容を受信する。
【0139】
そして、制御部50は、表示デバイス54bに、商品の購入手続きが完了したことを示す取引情報を表示する(ステップS86)。制御部50は、この取引情報の中に、サーバ装置12aから受信したサービス内容に係る情報を表示してもよい。そして、ステップS86を実行した後、端末装置16aは処理を終了する。
【0140】
以上説明したように、第1の実施形態のサーバ装置12(販売促進支援装置)は、商品が販売された際に、顧客特定部60b(特定手段)が、当該商品を購入した客を特定して、購入履歴記憶部60c(記憶手段)が、顧客特定部60bが特定した客の、商品の購入履歴を記憶する。そして、サービス提供判断部60d(判断手段)が、予め商品設定部60a(設定手段)が客の選択希望に基づいて設定したサービス対象商品の購入履歴に基づいて、当該サービス対象商品に関連付いたサービスを提供するかを判断する。そして、サービス提供指示部60e(サービス提供手段)が、サービス提供判断部60dの判断結果に基づいて、客に対してサービスを提供させる。したがって、客が自らサービスの内容を設定することができる。また、店舗側は、店舗を利用する客がどのような商品を登録したかを把握することができるため、高い頻度で登録されている商品、およびその商品の関連商品を揃えることによって、固定客の確保につなげることができる。さらに、商品毎に、設定した客数がわかるため、一定数の販売量を見込むことができるとともに、商品を仕入れる際に、仕入量を決定する情報として活用することができる。
【0141】
また、第1の実施形態のサーバ装置12は、購入履歴記憶部60c(記憶手段)が、同じ客に対して、予め設定された複数の店舗における購入履歴、または複数の販売方法に係る購入履歴を併合して記憶する。したがって、客に対して、単一の店舗における購入履歴、または単一の販売方法による購入履歴によらず、購入履歴に応じたサービスを提供することができる。
【0142】
また、第1の実施形態のサーバ装置12は、サービス情報表示指示部60f(表示指示手段)が、商品設定部60a(設定手段)が設定したサービス対象商品に係るサービスの情報を、当該商品を購入したことを示す取引情報とともに、客に対して表示させる。したがって、客は、登録したサービス対象商品を購入する都度、当該サービス対象商品に関連付いたサービス情報を認識することができる。そのため、自身が設定したサービスの期限切れを防止することができるとともに、今後の購買計画を策定する際の情報を得ることができる。
【0143】
また、第2の実施形態のサーバ装置12aは、サービス対象商品に関連付いた複数のサービスが設定された場合に、サービス提供判断部60d(判断手段)が、設定された複数のサービスのうちの1つのサービスを提供すると判断したことを条件として、当該サービスを提供するか、又は前記複数のサービスの中の別のサービスの提供を待つか、を客に選択させる。したがって、客は、自身の購買形態等に応じて、適切なサービスを選択することができる。
【0144】
また、第2の実施形態のサーバ装置12aは、関連サービス提案指示部60g(提案指示手段)が、客に対して、商品設定部60a(設定手段)が設定したサービス対象商品に関連する商品に関連付いたサービスを提案させる。したがって、更なる販売促進の機会を得ることができることができる。
【0145】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は例示であり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0146】
10、10a 販売促進支援システム
12、12a サーバ装置(販売促進支援装置)
14(14a、14b、…) POS端末
16(16a、16b、…) 端末装置
60a 商品設定部(設定手段)
60b 顧客特定部(特定手段)
60c 購入履歴記憶部(記憶手段)
60d サービス提供判断部(判断手段)
60e サービス提供指示部(サービス提供手段)
60f サービス情報表示指示部(表示指示手段)
60g 関連サービス提案指示部(提案指示手段)
F1 サービス基準値マスタファイル
F2、F2a お気に入り商品マスタファイル
F3 販売履歴データベース
F4 商品マスタファイル
P1、P2、P3 制御プログラム
【先行技術文献】
【特許文献】
【0147】
【文献】特開2000-276659号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12