(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-13
(45)【発行日】2022-05-23
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、方法、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20220516BHJP
A63F 13/45 20140101ALI20220516BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20220516BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20220516BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20220516BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20220516BHJP
【FI】
A63F13/69 520
A63F13/45
A63F13/533
A63F13/55
A63F13/79
A63F13/792
(21)【出願番号】P 2018145333
(22)【出願日】2018-08-01
【審査請求日】2018-12-07
【審判番号】
【審判請求日】2020-08-27
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(72)【発明者】
【氏名】田岡 次郎
【合議体】
【審判長】藤本 義仁
【審判官】吉村 尚
【審判官】松田 直也
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-55997(JP,A)
【文献】特開2017-209574(JP,A)
【文献】特開2018-64838(JP,A)
【文献】特許第5739572(JP,B2)
【文献】モンスターハンターポータブル 3rd 公式ガイドブック,株式会社エンターブレイン,2011年 4月13日,初版,p.1,8-9,81-83,238-250,528-530,542-545,568-569,599-601,686-689,698-705,734-735
【文献】「モンスターハンター エクスプロア」、Ver6.0大型アップデートを実施,Game Watch, [online],2017年 4月25日,URL,https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1056926.html
【文献】『MHXR』Ver.6.0開発者インタビュー。覇玉武器ライトボウガンは通常の3倍早い!?,電撃App,[online],2017年 4月25日,[2017年7月23日時点のアーカイブ],[2019年12月26日検索],インターネット,URL,https://web.archive.org/web/20170623233408/https://dengekionline.com/elem/000/001/510/1510056/
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサおよびメモリを備えるコンピュータにより実行されるゲームプログラムであって、
前記メモリは、前記ゲームプログラムに基づくゲームにおいてユーザによって操作されるキャラクタを表す第1ゲーム媒体、前記ゲームにおいて利用可能な第2ゲーム媒体のうち前記ユーザによって保有される第2ゲーム媒体とを記憶し、前記第2ゲーム媒体は、前記第1ゲーム媒体に関連付けられることで前記ゲームプログラムに基づくゲームを有利に進める効果を奏するものであり、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザの操作に基づいて第1クエストの何れかを選択する処理を実行し、選択した第1クエストを、前記ユーザに
プレイする権利が付与される第1クエストとして前記メモリに記憶させるステップと、
前記第1ゲーム媒体に、前記ユーザによって保有される前記第2ゲーム媒体の何れかを関連付け、当該第1ゲーム媒体を用いる前記ユーザの操作に基づいて、前記ユーザに
プレイする権利が付与される前記第1クエストの何れかを進行させる第1クエスト進行ステップと、
前記第1クエスト進行ステップにおける前記ユーザの操作に基づいて、当該第1クエストに設定された達成条件が満たされると、前記ゲームにおいて利用可能な第2ゲーム媒体のうち当該第1クエストに関連付けられた前記第2ゲーム媒体を、前記ユーザに保有させるための条件の少なくとも一部を満たすための第1ゲーム処理を実行するステップと、
前記第1クエストを記憶させるステップにおいて選択され得る前記第1クエストに関連付けられた前記第2ゲーム媒体が、前記第1ゲーム媒体に関連付けられて進行する
試用クエストを、当該第1ゲーム媒体を用いる前記ユーザの操作に基づいて進行させる
試用クエスト進行ステップと、を実行させ、
前記
試用クエスト進行ステップは、前記ゲームにおいて利用可能な第2ゲーム媒体のうち、利用可能となった時
期以降の第2ゲーム媒体を、前記第1ゲーム媒体に関連付けて前記
試用クエストを進行させるとともに、前記第2ゲーム媒体を保有させることが
可能である一定期間前まで
試用クエストを進行させるゲームプログラム。
【請求項2】
前記メモリは、前記ゲームにおいて利用可能な複数の第2ゲーム媒体について当該第2ゲーム媒体毎に定められた所定の動作及び所定の操作を記憶し、
前記第1クエスト進行ステップ及び前記
試用クエスト進行ステップは、前記第1ゲーム媒体に関連付けられた第2ゲーム媒体について定められた前記所定の操作を受け付けると、当該第2ゲーム媒体について定められた前記所定の動作を当該第1ゲーム媒体に行わせ、
前記第1クエスト進行ステップにおいて、前記第2ゲーム媒体に定められた前記所定の動作及び前記所定の操作に関する情報を含む操作方法を表示するためのユーザインタフェース(UI)オブジェクトを表示せず、
前記
試用クエスト進行ステップにおいて、前記UIオブジェクトを表示する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記第1クエストにおいて前記第1ゲーム媒体に関連付けられる前記複数の第2ゲーム媒体を特定し、特定結果を前記メモリに記憶させるステップをさらに含み、
前記複数の第2ゲーム媒体のいずれも複数のカテゴリのうちの一つに分類されており、同一のカテゴリに含まれる第2ゲーム媒体に定められた所定の動作及び所定の操作は互いに異なる、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記第1クエストにおいて前記第1ゲーム媒体に関連付ける前記第2ゲーム媒体を前記ユーザが編成するための操作を受け付けるステップと、
前記ユーザが編成した前記第2ゲーム媒体の編成結果を前記メモリに記憶させるステップとをさらに含み、
前記第1クエスト進行ステップにおいて、前記編成結果に基づいて、前記第1ゲーム媒体に前記第2ゲーム媒体を関連付けて前記第1クエストを進行させ、
前記
試用クエスト進行ステップにおいて、前記編成結果にかかわらず、前記
試用クエストに対応する前記第2ゲーム媒体を前記第1ゲーム媒体に関連付けて前記
試用クエストを進行させる、請求項1から3の何れか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記第1ゲーム処理を実行するステップにおいて、前記第1クエストの前記達成条件が満たされるまで、当該第1クエストを前記ユーザに保有させて前記ユーザがプレイ可能とする一方、前記達成条件が満たされることにより、前記ユーザによる前記第1クエストの保有を解除させ、
前記
試用クエストは、前記ユーザに保有させることなく前記ユーザがプレイ可能なクエストであり、
前記
試用クエスト進行ステップにおいて、前記
試用クエストを指定するための前記ユーザの操作を受け付けて、前記
試用クエストを進行させる、請求項1から4の何れか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記
試用クエスト進行ステップにおける前記ユーザの操作に基づいて、当該
試用クエストに設定された達成条件が満たされると、第2ゲーム処理を実行するステップをさらに実行させ、
前記第2ゲーム処理は、前記ゲームをより有利に進めるための処理であり、
前記第2ゲーム処理を実行するステップは、前記第2ゲーム処理として、前記
試用クエストにおいて前記第1ゲーム媒体に関連付けるために用いられた前記第2ゲーム媒体が関連付けられた第1クエストが、前記第1クエストを
前記メモリに記憶させるステップにおいて
前記第1クエストが抽選により当選する確率を予め定められた前記第1クエストが抽選により当選する確率より高く設定する、請求項1から5の何れか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記
試用クエスト進行ステップにおける前記ユーザの操作に基づいて、当該
試用クエストに設定された達成条件が満たされると、第2ゲーム処理を実行するステップをさらに実行させ、
前記第2ゲーム処理は、前記ゲームをより有利に進めるための処理であり、
前記第2ゲーム処理を実行するステップは、前記第2ゲーム処理として、前記ゲームを有利に進めるためのアイテムを前記ユーザに
付与し前記メモリに記憶させる処理を実行する、請求項1から5の何れか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記
試用クエスト進行ステップにおける前記ユーザの操作に基づいて、当該
試用クエストに設定された達成条件が満たされると、第2ゲーム処理を実行するステップをさらに実行させ、
前記第2ゲーム処理を実行するステップは、前記第2ゲーム処理として、前記
試用クエストにおいて前記第1ゲーム媒体に関連付けるために用いられた前記第2ゲーム媒体が関連付けられた第1クエストが、前記ユーザによって保有されている場合、前記第1クエスト進行ステップを実行させるための操作を受け付けるユーザインタフェース(UI)オブジェクトを表示部に表示する、請求項1から5の何れか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記
試用クエスト進行ステップにおける前記ユーザの操作に基づいて、当該
試用クエストに設定された達成条件が満たされると、第2ゲーム処理を実行するステップをさらに実行させ、
前記第2ゲーム処理を実行するステップは、前記第2ゲーム処理として、前記
試用クエストにおいて用いられた前記第2ゲーム媒体が関連付けられた第1クエストが、前記ユーザによって保有されていない場合、前記第1クエストを
前記メモリに記憶させるステップを実行させるための操作を受け付けるUIオブジェクトを表示部に表示する、請求項1から5の何れか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記第1クエストにおいて前記第1ゲーム媒体に関連付けられる複数の前記第2ゲーム媒体を特定し、特定結果を前記メモリに記憶させるステップをさらに含み、
前記第1クエスト進行ステップにおいて、前記第1ゲーム媒体に関連付けられる第2ゲーム媒体は、前記ユーザによって保有される第2ゲーム媒体のうち他の何れかへ、前記ユーザの操作に応じて変更可能であり、
前記
試用クエスト進行ステップにおいて、前記第1ゲーム媒体に関連付けられる第2ゲーム媒体は、当該
試用クエストに応じて定められている、請求項1から9の何れか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザによって保有される第2ゲーム媒体が有するパラメータの値を、前記ゲームの進行に応じて、前記ゲームをより有利に進めることが可能な値に更新するステップをさらに実行させ、
前記第1クエスト進行ステップは、前記第1ゲーム媒体に関連付けられた第2ゲーム媒体が有するパラメータに、前記更新するステップにおいて更新された値を設定して前記第1クエストを進行させ、
前記
試用クエスト進行ステップは、前記第1ゲーム媒体に関連付けられた第2ゲーム媒体が有する前記パラメータに、当該パラメータの初期値よりも前記ゲームを有利に進めることが可能な値であって、前記更新するステップにおいて更新される値
に応じて変化しない値を設定して前記
試用クエストを進行させる、請求項1から10の何れか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項12】
前記第1ゲーム処理を実行するステップにおいて、前記第1クエストに設定された達成条件の難易度は、当該第1クエストに関連付けられた前記第2ゲーム媒体が前記ゲームを有利に進めることができる程度が高いほど高い、請求項1から11の何れか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項13】
前記第1ゲーム処理を実行するステップは、前記第1ゲーム処理として、当該第1クエストに関連付けるために用いられた前記第2ゲーム媒体に関連付けられた1以上の第3ゲーム媒体の少なくとも何れかを、ユーザに保有させる処理を実行し、
前記ゲームプログラムは、前記プロセッサに、
前記第1ゲーム処理を実行するステップにおいて、前記ユーザの操作に基づいて、前記ユーザによって保有される前記1以上の前記第3ゲーム媒体を消費することにより、前記第2ゲーム媒体を、前記ユーザによって保有される第2ゲーム媒体として前記メモリに記憶させる、請求項1から12の何れか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項14】
前記第1クエストを記憶させるステップは、前記第1クエストの何れかを選択し、選択した第1クエストを記憶させる処理を、課金処理により、又は、課金処理により得られる有価アイテムを消費することにより実行する、請求項1から13の何れか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項15】
コンピュータがゲームプログラムを実行する方法であって、
前記コンピュータは、プロセッサおよびメモリを備え、
前記プロセッサが請求項1に記載の各ステップを実行する方法。
【請求項16】
情報処理装置であって、
前記情報処理装置は、
請求項1に記載のゲームプログラムを記憶する記憶部と、
該ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置の動作を制御する制御部と、を備えている、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はゲームプログラム、ゲームプログラムを実行する方法および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
アイテムを用いてプレイするゲームが広く知られている。例えば、特許文献1には、自身が所有するアイテム又は他のユーザから借用したアイテムを用いてプレイするゲームが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-42990号公報(2018年3月22日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
キャラクタに装備するためのアイテム又はそのようなアイテムを取得するための素材が、報酬として付与されるクエストを入手してプレイするゲームがある。このようなゲームでは、例えば未所有のアイテムを取得することに対するユーザの動機づけ、所有していても強化したり装備したりするなどの利用をしていないアイテムを利用することに対するユーザの動機付けをさらに向上させる余地がある。
【0005】
本開示の一態様は、アイテムの取得または利用に対するユーザの動機付けを向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るゲームプログラムは、プロセッサ及びメモリを備えるコンピュータにより実行される。メモリは、ゲームプログラムに基づくゲームにおいてユーザによって操作されるキャラクタを表す第1ゲーム媒体と、ゲームにおいて利用可能な第2ゲーム媒体のうちユーザによって保有される第2ゲーム媒体とを記憶し、第2ゲーム媒体は、第1ゲーム媒体に関連付けられることでゲームプログラムに基づくゲームを有利に進める効果を奏するものである。ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザの操作に基づいて第1クエストの何れかを選択する処理を実行し、選択した第1クエストを、ユーザによって保有される第1クエストとしてメモリに記憶させるステップと、第1ゲーム媒体に、ユーザによって保有される第2ゲーム媒体の何れかを関連付け、当該第1ゲーム媒体を用いるユーザの操作に基づいて、ユーザによって保有される第1クエストの何れかを進行させるステップと、第1クエストを進行させるステップにおけるユーザの操作に基づいて、当該第1クエストに設定された達成条件が満たされると、ゲームにおいて利用可能な第2ゲーム媒体のうち当該第1クエストに関連付けられた第2ゲーム媒体を、ユーザに保有させるための条件の少なくとも一部を満たすための第1ゲーム処理を実行するステップと、第1クエストを記憶させるステップにおいて選択され得る第1クエストに関連付けられた第2ゲーム媒体が、第1ゲーム媒体に関連付けられて進行する第2クエストを、当該第1ゲーム媒体を用いるユーザの操作に基づいて進行させるステップと、を実行させる。上記の構成によれば、ユーザは、第2ゲーム媒体を保有していなくても、第1ゲーム媒体に当該第2ゲーム媒体を関連付けて試用できる。したがって、所有していない第2ゲーム媒体を取得することに対するユーザの動機付けが向上する。
【0007】
本開示に係る方法は、プロセッサ及びメモリを備えるコンピュータがゲームプログラムを実行する方法である。方法は、プロセッサが、上述した各ステップを実行することを含む。
【0008】
本開示に係る情報処理装置は、上述したゲームプログラムを記憶する記憶部と、ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置の動作を制御する制御部と、を備えている。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様によれば、アイテムの取得または利用に対するユーザの動機付けを向上させる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】ゲームシステムのハードウェア構成を示す図である。
【
図2】サーバの機能的構成を示すブロック図である。
【
図3】ユーザ端末の機能的構成を示すブロック図である。
【
図4】ゲームシステムの提供するゲームの進行とゲーム空間の遷移例とを示す図である。
【
図5】準備空間を描画した表示画面例を示す図である。
【
図6】戦闘空間を描画した表示画面例を示す図である。
【
図7】共闘戦闘空間を描画した表示画面例を示す図である。
【
図8】共闘戦闘に関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】共闘戦闘をプレイする権利を登録する処理の流れを示すフローチャートである。
【
図10】抽選に参加して、共闘戦闘をプレイする権利を取得するための操作入力について説明する表示画面例である。
【
図11】ユーザが共闘戦闘を開始するための操作入力について説明する表示画面例である。
【
図12】討伐が完了した場合に付与される報酬を表す表示画面例を示す図である。
【
図13】試用クエストに関する処理の流れの概略を示すフローチャートである。
【
図14】試用クエストを進行させる処理の流れを示すフローチャートである。
【
図15】試用クエストの一覧を表すゲーム画面の一例である。
【
図16】試用クエストに関する情報を表すゲーム画面の一例である。
【
図17】試用クエストを進行させるゲーム画面の一例である。
【
図18】試用クエストの結果を表すゲーム画面の一例である。
【
図19】試用クエストの結果を表すゲーム画面から遷移した抽選画面の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
〔実施形態1〕
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0012】
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
【0013】
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
【0014】
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
【0015】
また、
図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
【0016】
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
【0017】
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
【0018】
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
【0019】
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
【0020】
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
【0021】
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
【0022】
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
【0023】
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
【0024】
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカーなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
【0025】
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
【0026】
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
【0027】
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
【0028】
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0029】
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。なお、ユーザ端末100とサーバ200との協働により実現されるゲームは、一例として、ユーザ端末100において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
【0030】
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0031】
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
【0032】
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0033】
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
【0034】
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。
【0035】
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
【0036】
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
【0037】
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
【0038】
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
【0039】
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)~(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
【0040】
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
【0041】
<ゲーム概要>
ゲームシステム1は、ゲームにおいてプレイ可能なイベントをユーザに付与するゲームを実行するシステムである。ここで、プレイ可能なイベントの付与とは、イベントをプレイする権利を表す権利アイテムを、ユーザに関連付けてメモリに記憶することである。
【0042】
本実施形態では、ゲームシステム1は、ユーザによって操作される操作キャラクタを敵キャラクタと戦闘させるゲームを実行するシステムである例について説明する。また、この場合に、イベントの一例が、共闘戦闘である例について説明する。共闘戦闘とは、操作キャラクタが他のキャラクタと共に、特定の敵キャラクタ(例えば、ボスキャラクタ)と戦闘することを含む。以降、ユーザに権利アイテムが関連付けられたイベントを、ユーザによって保有される共闘戦闘、とも記載する。なお、共闘戦闘は、本発明における第1クエストの一例に相当する。また、操作キャラクタは、本発明における第1ゲーム媒体の一例に相当する。
【0043】
また、ゲームシステム1では、操作キャラクタは、装備アイテムを装備することが可能である。装備アイテムとは、操作キャラクタに装備させることにより、操作キャラクタのパラメータを、ゲームを有利に進めることができるよう変化させることが可能なアイテムである。具体的には、装備アイテムとは、操作キャラクタが共闘戦闘において用いる武器、共闘戦闘において装着する防具等であってもよいが、これらに限られない。なお、装備アイテムは、本発明における第2ゲーム媒体の一例に相当する。
【0044】
操作キャラクタは、装備アイテムを装備することにより、共闘戦闘を有利に進めることができる。ここで、操作キャラクタが装備することができる装備アイテムは、ユーザによって保有されている必要がある。つまり、ゲームにおいて利用可能な装備アイテムであっても、ユーザによって保有されていない未入手の装備アイテムは、操作キャラクタに装備させることができない。また、操作キャラクタに装備アイテムを装備させることは、本発明において「第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体を関連付ける」ことの一例に相当する。
【0045】
また、装備アイテムは、パラメータを有していてもよい。装備アイテムのパラメータは、当該装備アイテムを装備させた操作キャラクタを用いてゲームを有利に進めることができる程度を表す。装備アイテムのパラメータは、ゲームの進行に応じて、ゲームをより有利に進めることができるよう変化する。例えば、装備アイテムのパラメータは、当該装備アイテムを装備させた操作キャラクタを用いて共闘戦闘をプレイすることにより変化してもよい。その他、装備アイテムのパラメータは、ゲームの進行において所定の条件が満たされた場合に変化してもよい。ここでは、パラメータは、数値によって表され、数値が大きいほど、ゲームを有利に進めることができるものとする。
【0046】
また、ゲームシステム1では、装備アイテムを保有するためには、所定条件を満たすことが必要である。所定条件の少なくとも一部は、第1ゲーム処理によって満たされる。第1ゲーム処理とは、共闘戦闘において設定された達成条件が満たされると実行される処理である。
【0047】
例えば、所定条件とは、ユーザによって保有される1以上の素材アイテムを消費することであってもよい。この場合、第1ゲーム処理とは、1以上の素材アイテムの少なくとも何れかを付与する処理である。素材アイテムは、本発明における第3ゲーム媒体の一例に相当する。
【0048】
換言すると、ユーザによって保有される1以上の素材アイテムと引き換えに装備アイテムが生成される。装備アイテムを生成するために必要な1以上の素材アイテムは、装備アイテム毎に定められている。つまり、装備アイテムには、当該装備アイテムを生成するために必要となる1以上の素材アイテムが関連付けられている。
【0049】
また、ある装備アイテムを生成するための素材アイテムは、当該装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘において達成条件が満たされると付与される。ここで、ある装備アイテムを生成するために、複数の素材アイテムが必要な場合がある。このような場合、必要な複数の素材アイテムの全てが、当該装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘において1回達成条件が満たされることにより付与されるとは限らない。例えば、当該装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘において1回達成条件が満たされると、必要な複数の素材アイテムの一部が付与されてもよい。この場合、共闘戦闘において達成条件が満たされたときに実行される第1ゲーム処理(素材アイテムの付与)は、装備アイテムを保有するための条件の一部を満たす処理であるといえる。この場合、ユーザは、必要な複数の素材アイテムを全て入手するまで、当該共闘戦闘を複数回プレイして複数回達成条件を満たせばよい。また、同一の装備アイテムが、複数の共闘戦闘に関連付けられている場合もある。この場合、当該複数の共闘戦闘の何れかにおいて達成条件が満たされると、必要な複数の素材アイテムの一部が付与され、他の何れかにおいて達成条件が満たされると、他の一部が付与されてもよい。この場合、ユーザは、当該装備アイテムの生成に必要な複数の素材アイテムを全て入手するまで、複数の共闘戦闘をそれぞれプレイして、達成条件を満たせばよい。
【0050】
このように、ゲームシステム1では、共闘戦闘を有利に進めるためには、操作キャラクタに装備させる装備アイテムを入手することが必要である。装備アイテムを入手するために必要となる素材アイテムは、当該素材アイテムが関連付けられた共闘戦闘をプレイして達成条件を満たすことにより入手可能である。そのような素材アイテムが関連付けられた共闘戦闘は、後述する抽選によって入手することにより、プレイ可能となっている。
【0051】
なお、ゲームシステム1は、特定のジャンルに限らず、あらゆるジャンルのゲームを実行するためのシステムであってもよい。例えば、テニス、卓球、ドッジボール、野球、サッカーおよびホッケーなどのスポーツを題材としたゲーム、パズルゲーム、クイズゲーム、RPG、アドベンチャーゲーム、シューティングゲーム、シミュレーションゲーム、育成ゲーム、ならびに、アクションゲームなどであってもよい。
【0052】
また、ゲームシステム1は、特定のプレイ形態に限らず、あらゆるプレイ形態のゲームを実行するためのシステムであってもよい。例えば、単一のユーザによるシングルプレイゲーム、および、複数のユーザによるマルチプレイゲーム、また、マルチプレイゲームの中でも、複数のユーザが対戦する対戦ゲーム、および、複数のユーザが協力する協力プレイゲームなどであってもよい。
【0053】
<ゲームシステム1の機能的構成>
(サーバ200の機能的構成)
図2は、サーバ200の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200は、ゲームを実現するために必要な各種データおよびプログラムを、各ユーザ端末100に提供する機能を有する。サーバ200は、各ユーザ端末100からゲームに関するデータを収集し管理する機能を有する。サーバ200は、複数のユーザ端末100間の同期処理を行う機能を有する。
【0054】
なお、本実施形態では、サーバ200は事前に登録されたゲームのアカウントで各ユーザおよびユーザ端末100を識別する。アカウントの登録方法は特に限定されない。例えば、ユーザ端末100またはパーソナルコンピュータ等の他の装置が、ユーザの操作に従って、ユーザのアカウントの登録に必要な情報をサーバ200に送信すればよい。そして、サーバ200は、受信した情報に基づいて各ユーザのアカウントを作成および保存すればよい。
【0055】
ユーザ端末100がいずれかのアカウントを用いてゲームシステム1の通信ネットワーク2にログインすると、サーバ200はログインしたユーザ端末100を認識する。なお、ログインの方法およびログインに係る処理については特に限定しない。サーバ200およびユーザ端末100は、従来知られたログインの方法およびログインに係る各種処理を行えばよい。
【0056】
サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
【0057】
記憶部220は、制御部210が使用する各種データを格納する。記憶部220はゲームプログラム221と、ゲーム情報222と、ユーザ情報223とを格納している。
【0058】
ゲームプログラム221は、ゲームを実現するためのプログラムである。ゲーム情報222およびユーザ情報223は、ゲームプログラム221が実行されるときに参照されるデータである。
【0059】
なお、ゲームプログラム221は、サーバ200側で実行するゲームプログラムに加えて、ユーザ端末100に送信しユーザ端末100側で実行するプログラム(後述するゲームプログラム121)を含んでいてもよい。もしくは、記憶部220は、サーバ200側で実行するゲームプログラム221と、ユーザ端末側で実行するプログラムとの両方を格納していてもよい。
【0060】
ゲーム情報222は、アカウント間で共通の情報である。ゲーム情報222は、例えば各種ゲーム空間を規定するための情報を含み得る。「ゲーム空間」とは、ユーザが操作可能な操作キャラクタのオブジェクトが配置される空間である。ゲーム情報222は、ゲーム空間内に配置される木・岩・建物等の背景オブジェクトやノンプレイヤキャラクタ(non player character:NPC)のオブジェクトの配置位置、大きさ、色、形状等、アカウント間で共通のオブジェクトに関する各種設定情報を含み得る。ゲーム情報222は、ノンプレイヤキャラクタの各種パラメータの設定値を含み得る。ゲーム情報222はクエストに係る情報を含み得る。ゲーム情報222は、ゲーム空間内において行われる抽選の当選確率に関する情報を含み得る。クエスト毎に、達成条件が設定されていてもよい。なお、クエストには達成条件に加え失敗条件が設定されていてもよい。また、以下では、ゲーム空間に配置されたキャラクタのオブジェクトを指して、単に「キャラクタ」と呼称する場合がある。
【0061】
ユーザ情報223は、ゲームのアカウント毎に管理される情報である。ユーザ情報223は例えば、操作可能なキャラクタ(以下、操作キャラクタと称する)に関する情報、保有資産に関する情報、ゲームの進行度合いを示す情報、およびゲームに含まれる抽選において付与された共闘戦闘(イベント)をプレイする権利の保有状況に関する情報等を含み得る。ここで、保有資産の例としては、例えばゲーム内通貨、アイテム、キャラクタの装備品などが挙げられる。共闘戦闘とは、例えば、ゲーム空間内において操作キャラクタが特定の敵キャラクタ(例えば、ボスキャラクタ)と戦闘することを含むイベントである。
【0062】
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム221を実行することにより、ゲームに関する各種処理を制御する。制御部210は、ゲームプログラム221を実行することにより、送受信部211、データ管理部213、およびサーバ処理部212として機能する。
【0063】
送受信部211は各種データを送受信する。例えば、送受信部211は、ユーザ端末100からの各種データおよびプログラムの送信要求や、マルチプレイ機能に対応するための同期の要求および同期のためのデータ等を受信し、サーバ処理部212に送る。例えば、送受信部211は、サーバ処理部212からの指示に従って、ユーザ端末100に各種データおよびプログラムを送信する。
【0064】
本実施形態において「マルチプレイ機能」とは、複数のアカウントにおけるゲームの進行を同期させた状態でゲームを進行させる機能である。ゲームシステム1のサーバ200およびユーザ端末100は、ゲームシステム1にログインしているアカウントが複数存在する場合には、マルチプレイ機能に対応するための各種処理を行う。
【0065】
サーバ処理部212は、ゲーム進行に係る各種判定処理を行う。サーバ処理部212は、ゲームを提供するために必要な演算処理を行う。サーバ処理部212は、ユーザ端末100からの要求等に応じて、ゲームプログラム221に記述された演算処理を実行する。
【0066】
例えば、サーバ処理部212は、データ管理部213にゲーム情報222またはユーザ情報223のレコードの追加、更新、または削除を指示する。例えば、サーバ処理部212は送受信部211に各種データまたはプログラムの送信を指示する。例えば、サーバ処理部212は、送受信部211を介しユーザ端末100からマルチプレイ機能に対応するための同期の要求および同期のためのデータを受け取ると、同期処理部214にマルチプレイ機能に対応するための同期処理を行うよう指示する。
【0067】
データ管理部213は、記憶部220に格納されている各種データをサーバ処理部212の指示に従って管理する。例えば、データ管理部213は、サーバ処理部212からの指示に応じてゲーム情報222またはユーザ情報223のレコードを、追加、更新、または削除する。
【0068】
例えば、データ管理部213は、サーバ処理部212からの指示に従って、ゲーム情報222およびユーザ情報223の少なくとも一方を記憶部220から読み出し、送受信部211を介しユーザ端末100に送信する。
【0069】
例えば、データ管理部213は、サーバ処理部212からの指示に従って、ゲームプログラム221のうち、ユーザ端末100側で実行する分のプログラムを記憶部220から読み出し、送受信部211を介しユーザ端末100に送信する。
【0070】
同期処理部214は、サーバ処理部212の指示に従って、ゲームのマルチプレイ機能に対応するための同期処理を行う。同期処理部214は、各アカウントに対応するユーザ端末100から受信する何らかの情報を、他のユーザ端末100に送信することでユーザ端末間の同期を行う。同期処理部214はサーバ200から複数のユーザ端末100に何らかの情報を送信する場合も、各ユーザ端末100に同期して情報を送信する。なお、同期処理部214は、同期のタイミングや同期すべき情報等をサーバ処理部212から受信すればよい。これにより、例えばあるユーザ端末100において行われた入力操作によって引き起こされるゲーム内の作用が、他のユーザ端末100において同期されて示される。
【0071】
(ユーザ端末100の機能的構成)
図3は、ユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
【0072】
記憶部120は、ゲームプログラム121と、ゲーム情報122と、ユーザ情報123とを格納する。ゲームプログラム121は、ユーザ端末100側で実行するゲームプログラムである。ゲーム情報122は、制御部110がゲームプログラム121を実行する際に参照するデータであって、サーバ200のゲーム情報222と同様の情報を含んでいる。ユーザ情報123は、ユーザ端末100のユーザのアカウントに関するデータであって、サーバ200のユーザ情報223と同様の情報を含んでいる。
【0073】
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム121を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲーム情報122に記憶された、ゲーム空間を規定するための情報を参照してゲーム空間を規定する。制御部110は、各種データを送受信する。例えば、制御部110はサーバ200から各種データ、プログラム、およびマルチプレイ機能に対応するための同期のためのデータ等を受信する。例えば、制御部110は、ゲーム情報122またはユーザ情報123の一部または全部や、マルチプレイ機能に対応するための同期の要求をサーバ200に送信する。
【0074】
制御部110は、ゲームプログラム121の記述に応じて、入力操作受付部112、ゲーム進行処理部111、カメラ配置制御部113、表示制御部114、オブジェクト制御部115、および抽選制御部116として機能する。
【0075】
入力操作受付部112は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。入力操作受付部112は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールに対してユーザが及ぼした作用から、いかなる入力操作がなされたかを判別し、その結果を制御部110の各要素に出力する。
【0076】
例えば、入力操作受付部112は、入力部151に対する入力操作がなされた場合、入力位置の座標および操作の種類を検知する。例えば、入力操作受付部112は、タッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を検知する。入力操作受付部112は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
【0077】
ゲーム進行処理部111は、ゲームの進行に係る各種処理を行う。例えば、ゲーム進行処理部111は、入力操作受付部112が受け付けた入力操作の入力位置の座標と操作の種類とから示されるユーザの指示内容を解釈する。例えば、ゲーム進行処理部111は、ゲーム情報122またはユーザ情報123の追加、更新、または削除を行う。例えば、ゲーム進行処理部111は、ゲームの進行に係る各種判定処理を行う。
【0078】
カメラ配置制御部113は、ゲーム空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。カメラ配置制御部113は、仮想カメラのゲーム空間内での位置および向きを規定することにより、仮想カメラをゲーム空間に仮想的に配置する。さらに、カメラ配置制御部113は、仮想カメラで規定される視野領域および当該視野領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を作成するよう、表示制御部114に指示する。
【0079】
なお、カメラ配置制御部113は、仮想カメラの位置および向きを、ゲーム空間毎に適宜決定してよい。例えば、カメラ配置制御部113は特定のオブジェクトの位置や向きを基準として、当該オブジェクトが特定の向きで視野領域の中央に写るように、当該オブジェクトから一定の方向、距離、および角度で仮想カメラを配置してもよい。特定のオブジェクトとは、例えばユーザ端末100で操作キャラクタのオブジェクトであってもよいし、ノンプレイヤキャラクタ等他のキャラクタを示す動的なオブジェクトであってもよいし、建物や木、石などを示す静的なオブジェクトであってもよい。ここで、ゲーム空間における動的なオブジェクトには、ゲームプログラム121および221に基づいて動作するキャラクタ(例えば、ノンプレイヤキャラクタ、敵キャラクタなど)とユーザによる操作に基づいて動作する操作キャラクタとが含まれる。
【0080】
表示制御部114は、表示部152に画像を表示させる。例えば、表示制御部114は、ゲーム空間のうち、カメラ配置制御部113が規定する仮想カメラの視野の領域と、当該領域に存在するオブジェクトとを描画した画像を生成し、表示部152に表示させる。さらに、表示制御部114は、このような画像に、アイコン、ボタン、各種パラメータを示すメニュー等、ゲームの種々の操作に必要なUI(user interface)に係るオブジェクトを重畳して描画してもよい。
【0081】
オブジェクト制御部115は、ゲーム情報122に含まれる、オブジェクトの設定情報に基づきゲーム空間にオブジェクトを配置する。オブジェクト制御部115は、ゲーム空間に配置したオブジェクトを制御する。例えば、オブジェクト制御部115は、オブジェクトのゲーム空間内での位置、向き、形状、色等を変更したり、オブジェクトに所定の一連の動作を行わせたりする。
【0082】
抽選制御部116は、ゲーム情報122に格納されている複数の共闘戦闘の中から、抽選に参加する操作キャラクタの能力に応じた難易度の共闘戦闘を決定する。ここで、難易度とは、共闘戦闘に含まれるボスキャラクタとの戦闘に勝利することの困難さの度合いを示す指標である。難易度は、例えば、ボスキャラクタのレベルの高低、討伐すべきボスキャラクタの数などに基づいて設定され得る。なお、抽選制御部116が決定する共闘戦闘毎に当選確率が設定されている。この当選確率は、例えば、ゲーム情報122に含まれている。抽選制御部116は、この当選確率に基づいて、1または複数の共闘戦闘を決定する。抽選制御部116によって決定された共闘戦闘は、ゲーム進行処理部111によって、この操作キャラクタに関連付けてユーザ情報123に登録される。
【0083】
なお、ゲームシステム1は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部をサーバ200が備えるように構成されていてもよい。ゲームシステム1は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部をユーザ端末100が備えるように構成されていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該ハードウェアにゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラム121および221を実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置の何れであってもよい。
【0084】
(ゲームの進行とゲーム空間の遷移)
図4は、ゲームシステム1の提供するゲームの進行とゲーム空間の遷移例とを示す図である。
【0085】
制御部110は、ゲームの進行に応じてゲーム空間を遷移する。以下では、準備空間、戦闘空間、および共闘戦闘空間という複数のゲーム空間が規定されている場合を例に挙げて説明する。
図4には、準備空間から戦闘空間への遷移t1、戦闘空間から共闘戦闘空間への遷移t2、準備空間から共闘戦闘空間への遷移t3、および共闘戦闘空間から準備空間への遷移t4が示されている。
【0086】
準備空間は、敵キャラクタが出現しないゲーム空間である。準備空間は、ユーザにクエストの準備を行わせるためのゲーム空間である。制御部110が準備空間においてゲームを進行させているときに、ユーザによりクエストの開始指示を示す入力操作がなされると、制御部110は、ゲーム空間を準備空間から戦闘空間へと遷移させる(遷移t1)。
【0087】
準備空間は、操作キャラクタによって共闘戦闘をプレイする権利を取得するための操作を受け付けるためのゲーム空間でもある。制御部110が準備空間においてゲームを進行させているときに、入力操作受付部112がユーザによる抽選参加希望の入力操作を受け付けた場合、制御部110は、準備空間から、準備空間に含まれる別のゲーム空間である抽選空間へ遷移させてもよい。
【0088】
制御部110は、準備空間においてクエストおよび共闘戦闘のゲームクリアに成功した場合等に与えられる報酬の受け取りを行わせてもよい。制御部110は、準備空間において入力操作受付部112がマップ移動操作などの所定の入力操作を受け付けた場合、クエストを開始させないままゲーム空間を戦闘空間に遷移させてもよい。制御部110は、ユーザにより共闘戦闘の開始指示がなされた場合は、ゲーム空間を準備空間から共闘戦闘空間へと遷移させてもよい(遷移t3)。
【0089】
戦闘空間は、操作キャラクタと敵キャラクタとが遭遇して戦闘するためのゲーム空間である。操作キャラクタと敵キャラクタとの戦闘については後で詳述する。
【0090】
サーバ200は同期処理部214により、またはユーザ端末100からの情報を受信して、所定の条件が満たされたと判定した場合、この条件を満たしたユーザ端末100に、ゲーム空間を戦闘空間から共闘戦闘空間に遷移させるよう指示する。この指示を受け、各ユーザ端末100の制御部110は、ゲーム空間を戦闘空間から共闘戦闘空間へと遷移させる(遷移t2)。戦闘空間から共闘戦闘空間へ遷移するための所定の条件は、例えば、特定の敵キャラクタ(例えば、ボスキャラクタ)の出現条件が満たされたことであってもよい。
【0091】
共闘戦闘空間は、マルチプレイ機能に対応した戦闘が行われる戦闘空間である。共闘戦闘空間は、1または複数の操作キャラクタおよびノンプレイヤキャラクタと、特定の敵キャラクタ(例えば、ボスキャラクタ)とが戦闘するためのゲーム空間である。以降、同一の共闘戦闘空間にオブジェクトとして配置された1または複数の操作キャラクタおよびノンプレイヤキャラクタをまとめて「味方キャラクタ」と称する。共闘戦闘空間における共闘戦闘において味方キャラクタが敗北したり、勝利したりすると、その戦闘が終了する。共闘戦闘空間における共闘戦闘が終了すると、ゲーム空間を共闘戦闘空間から準備空間へと遷移させる(遷移t4)。特定の敵キャラクタとの共闘戦闘に勝利した場合、その共闘戦闘に参加した各ユーザは、特定の報酬を獲得し得る。この特定の報酬は、操作キャラクタが装備する装備アイテム、装備アイテムを取得するための素材アイテム、および装備アイテムを強化するための強化アイテム、の少なくとも何れかを含む。特定の報酬は、例えば、準備空間において、共闘戦闘に参加した操作キャラクタごとに付与される。
【0092】
オブジェクト制御部115は共闘戦闘空間に、操作キャラクタと、少なくとも1体のボスキャラクタとを配置する。特定の敵キャラクタと戦闘する味方キャラクタの数は予め定められた数であってもよい。以下では、味方キャラクタの数が4体である場合を例に挙げて説明するが、これは単なる例であり、2体、3体、9体、11体など任意に設定され得る。
【0093】
本実施形態においてオブジェクト制御部115は、共闘戦闘空間に遷移した際に操作キャラクタが4体未満である場合、味方キャラクタが合計4体となるようにノンプレイヤキャラクタを配置する。すなわち、共闘戦闘空間における共闘戦闘に参加するユーザの操作キャラクタの数が所定数(例えば4体)に満たない場合、オブジェクト制御部115は、不足分を、ゲームプログラム121および221に基づいて動作するノンプレイヤキャラクタで補う。
【0094】
共闘戦闘空間は戦闘空間と同じゲーム空間であってもよい。換言すると、制御部110は、ゲーム空間を戦闘空間から共闘戦闘空間へと遷移させるのではなく、戦闘空間において仮想カメラのカメラワークと、UI表示とを共闘戦闘空間としてのカメラワークおよびUI表示に変更することで、共闘戦闘空間を実現してもよい。
【0095】
ゲーム進行処理部111が、味方キャラクタがボスキャラクタの討伐に成功したと判定した場合、制御部110は、ゲーム空間を共闘戦闘空間から戦闘空間または準備空間へと遷移させる。なお、制御部110は、ゲーム進行処理部111がボスキャラクタの討伐に成功したと判定してから一定時間が経過した後に、ゲーム空間を戦闘空間または準備空間へと遷移させてもよい。制御部110は共闘戦闘空間においてゲームを進行させているときにマップ移動など所定の移動動作を受け付けた場合、ゲーム空間を共闘戦闘空間から準備空間あるいは戦闘空間に遷移させるようにしてもよい。
【0096】
本実施形態では、各ユーザ端末100はサーバ200と協働することで、マルチプレイ機能に対応するためのゲームの処理を行う。ユーザ端末100の制御部110が規定するゲーム空間には、そのユーザ端末100からログインしたアカウントに対応する操作キャラクタと、他のユーザ端末100からログインしたアカウントに対応する操作キャラクタとが配置され得る。以下では、
図1~
図3を参照しつつ、ゲーム空間の遷移に関するいくつかの処理例について具体的に説明する。
【0097】
オブジェクト制御部115は、制御部110が規定したゲーム空間に操作キャラクタを含む各種オブジェクトを配置する。ユーザにより入力操作がなされると、オブジェクト制御部115は入力操作に応じて操作キャラクタを随時動かす。これにより、制御部110は操作キャラクタを介しユーザにゲーム空間内を探索させることができる。
【0098】
サーバ200は、各ユーザ端末100にゲーム空間を共闘戦闘空間に遷移させる指示を送信する際、1または複数の操作キャラクタおよびノンプレイヤキャラクタを所定の条件に基づき、敵キャラクタと戦闘するグループとしてまとめてもよい。例えば、サーバ200は、レベルが高い操作キャラクタから順に4体の操作キャラクタを、敵キャラクタと戦闘するグループとしてまとめてもよい。サーバ200は、グループ毎に識別番号(識別No)を割り当ててもよい。同期処理部214は、グループに含まれるすべての操作キャラクタが同一の共闘戦闘空間に遷移するように、操作キャラクタを操作するために用いられる各ユーザ端末100に指示を送信する。
【0099】
サーバ処理部212は、戦闘空間から共闘戦闘空間に遷移させるための所定の条件が満たされたか否かの判定を行う。例えば、サーバ処理部212は、ユーザ端末100からの同期に係る情報から、戦闘空間において所定の条件が満たされたか否かを判定すればよい。ここで、同期に係る情報とは、操作キャラクタが配置されている戦闘空間を一意に示す識別子や、戦闘空間における操作キャラクタの位置、ユーザ端末100の制御部110がゲーム空間を戦闘空間に遷移させてからの経過時間などである。
【0100】
なお、戦闘空間において所定の条件が満たされたか否かの判定は、ユーザ端末100のゲーム進行処理部111が行ってもよい。この場合、制御部110は判定結果を示す情報をサーバ200に送信する。
【0101】
同期処理部214は、同じ共闘戦闘空間に遷移させるユーザ端末100の最大数、すなわち共闘戦闘空間における味方キャラクタの最大数を制限してもよい。最大数を示す情報はゲーム情報122および222の少なくともいずれかに含まれる。
【0102】
オブジェクト制御部115は、サーバ200からの指示とゲーム情報122とを参照し、味方キャラクタの最大数に応じて、共闘戦闘空間に操作キャラクタを配置する。オブジェクト制御部115は、共闘戦闘空間に遷移した際に味方キャラクタの数が最大数に満たない場合、最大数に不足している数だけノンプレイヤキャラクタを配置してもよい。
【0103】
(操作キャラクタと敵キャラクタとの戦闘)
戦闘空間および共闘戦闘空間における戦闘について、詳細に説明する。本実施形態に係るゲームにおける「戦闘」では、ユーザおよび他のユーザの操作キャラクタと敵キャラクタとが、互いに攻撃動作を行う。なお、戦闘に係る各種処理や表示は、戦闘空間における敵キャラクタとの戦闘と、共闘戦闘空間におけるボスキャラクタとの戦闘とで共通であるから、以下では敵キャラクタとの戦闘について説明する。
【0104】
操作キャラクタおよび敵キャラクタには、少なくとも体力値を含む各種パラメータ(例えば攻撃力、防御力など)の値が設定されている。操作キャラクタのパラメータの設定値はユーザ情報123に含まれ、敵キャラクタのパラメータの設定値はゲーム情報122に含まれる。
【0105】
戦闘空間において、オブジェクト制御部115は、入力操作受付部112が受け付けた入力操作に応じて、ユーザが使用するユーザ端末100のアカウントに対応する操作キャラクタに、攻撃動作を行わせる。そして、ゲーム進行処理部111は、ユーザの操作キャラクタの攻撃がいずれかの敵キャラクタに当たったか否か、すなわち攻撃が成功したか否かを判定する。さらに、ゲーム進行処理部111は、ユーザの操作キャラクタの攻撃が成功したと判定した場合、攻撃対象とされた敵キャラクタに与えるダメージ値の算出を行う。さらに、ゲーム進行処理部111は、算出したダメージ値を敵キャラクタの体力値から減算する。もしくは、ゲーム進行処理部111は、算出したダメージの値を含む、敵キャラクタへのダメージの総計と、敵キャラクタの体力値とを比較する。
【0106】
敵キャラクタの体力値が0以下になった場合、または敵キャラクタへのダメージの総計が敵キャラクタの体力値以上になった場合、ゲーム進行処理部111は敵キャラクタが討伐されたと判定する。
【0107】
戦闘空間において、オブジェクト制御部115は、敵キャラクタに攻撃動作を行わせる。ゲーム進行処理部111は、敵キャラクタによる攻撃動作についても、操作キャラクタの攻撃動作と同様に攻撃の成否判定を行い、操作キャラクタに対する攻撃が成功した場合にはダメージ値の算出も行う。
【0108】
操作キャラクタの体力値が0以下になる、または操作キャラクタへのダメージの総計が操作キャラクタの体力値以上になった場合、ゲーム進行処理部111は操作キャラクタが戦闘不能になったと判定する。この場合、入力操作受付部112が操作キャラクタに係る入力操作を受け付けても、オブジェクト制御部115は入力操作に対応する動作を操作キャラクタに行わせない。
【0109】
(準備空間の具体例)
図5は、準備空間を描画した表示画面例を示す。
図5の状態(A)は、準備空間の表示画面の一例を示す。
図5の状態(B)は、準備空間においてクエストの一覧リストL1を含むウィンドウW1を表示させたときの表示画面の一例を示す。
図5の状態(C)は、準備共闘戦闘の一覧リストL2を含む。
【0110】
図5の状態(A)には、準備空間の背景に加えて、ユーザの操作キャラクタx、および、他のユーザの操作キャラクタy1、y2が表示されている。また、
図5の状態(A)には、ゲームプログラム121および221に基づいて動作するノンプレイヤキャラクタz1およびノンプレイヤキャラクタz2が表示されている。ノンプレイヤキャラクタz1およびノンプレイヤキャラクタz2はそれぞれ、準備空間から戦闘空間への遷移t1、および準備空間から共闘戦闘空間への遷移t3を開始する所定の入力操作を受け付ける。
図5の(A)に示す例では、抽選空間への入り口を示すオブジェクトz3が設けられている。オブジェクトz3は、準備空間から抽選空間への遷移を開始する所定の入力操作を受け付ける。
【0111】
オブジェクト制御部115は、準備空間に、ユーザ端末100でログインしているアカウントに対応する操作キャラクタx、を配置している。オブジェクト制御部115は、準備空間に、他のユーザ端末100の操作キャラクタy1およびy2を配置している。さらに、オブジェクト制御部115は、準備空間に、ノンプレイヤキャラクタz1、ノンプレイヤキャラクタz2、およびオブジェクトz3を配置している。ノンプレイヤキャラクタz1およびz2は、クエストの選択、開始、および共闘戦闘の選択、開始を指示する入力操作を受け付けるためのオブジェクトである。オブジェクトz3は、共闘戦闘をプレイする権利を取得するための抽選に操作キャラクタを参加させるための入力操作を受け付けるオブジェクトである。
【0112】
カメラ配置制御部113は、準備空間において、操作キャラクタxの位置および向きを基準として仮想カメラの位置および向きを決定する。例えば、カメラ配置制御部113は操作キャラクタxが視野中央やや下に写り、かつ、操作キャラクタxの後方(背面)斜め上から見下ろすような位置および向きで仮想カメラを配置する。操作キャラクタxの位置または向きを変更する操作がユーザにより行われた場合、オブジェクト制御部115は操作キャラクタxを変更後の位置および向きで配置する。またカメラ配置制御部113は、仮想カメラの位置および向きを変更後の操作キャラクタxの位置に応じた位置および向きに変更する。そして、表示制御部114は、変更後の位置に変更後の向きで配置された仮想カメラの視野領域内の準備空間および操作キャラクタxを描画する。他のユーザによる操作によって動作する操作キャラクタy1およびy2の位置および向きについても同様である。
【0113】
図5の状態(A)には、メニューM1が表示されている。メニューM1には、ユーザの操作キャラクタxの現在のレベル「Lv.40」および体力値V1が表示されている。この他に、
図5の状態(A)には、ユーザの入力操作のためのUIであるボタンB1、およびB2が表示されている。
【0114】
このように、表示制御部114は、上述した準備空間および準備空間内のオブジェクトを描画した画像に、ユーザの入力操作のためのUIを重畳した画像を作成してもよい。例えば表示制御部114は、
図5に示すようにボタンB1およびB2の画像を準備空間および上述した各種オブジェクトの画像に重畳させた画像を作成してもよい。ボタンB1は、ユーザによるゲームの設定や通知の表示指示を受け付けるためのボタンであり、ボタンB2は、ユーザによるマップ移動や装備変更等を受け付けるためのボタンである。
【0115】
ユーザ端末100がノンプレイヤキャラクタz1を選択すると、ゲーム進行処理部111は表示制御部114に、ユーザが選択可能なクエストの一覧リストL1を含むウィンドウW1を描画するよう指示する。一覧リストL1に含まれているクエストは、ユーザにプレイする権利が付与されているクエストである。表示制御部114は、
図5の状態(B)に示すように、ウィンドウW1を準備空間およびオブジェクトの画像に重畳した画像を作成し、表示部152に表示させる。
図5の状態(B)に示す例では、ウィンドウW1の一覧リストL1には、3つのクエストが含まれている。そして、各クエストについて、クエストの名称(「モンスターAAの討伐」など)、達成条件(「モンスターAA:0/3」など)、マップ名(「草原1」など)、および報酬(「報酬:銅版」など)が記載されている。なお、一覧リストL1における各クエストの内容の表示は一例であり、同図の記載に限られない。
【0116】
ここで、達成条件「モンスターAA:0/3」とは、討伐すべきモンスターAAの数が3体であることを示している。なお、クエストの達成条件の内容は特に限定されない。例えば、クエストの達成条件は、特定の敵キャラクタを特定の数だけ討伐すること、特定の敵キャラクタの討伐により得られるアイテムを特定の個数収集すること等であってもよい。
【0117】
マップ名とは、クエストを選択した場合に遷移する戦闘空間または共闘戦闘空間の名称を示す。報酬とは、クエスト達成によりユーザの操作キャラクタまたはアカウントに付与する、ゲームをより有利に進行させることが可能になる物品、機能、または情報などを示す。例えば、報酬はゲーム内通貨やアイテム、操作キャラクタの能力を向上させる装備品、ならびに操作キャラクタのスキルなどであってよい。
【0118】
ユーザ端末100がノンプレイヤキャラクタz2を選択すると、ゲーム進行処理部111は表示制御部114に、ユーザがプレイ可能な共闘戦闘の一覧リストL2を含むウィンドウを表示部152に表示するよう指示する。一覧リストL2に含まれている共闘戦闘は、抽選制御部116によって決定された共闘戦闘として、操作キャラクタxに関連付けてゲーム情報122に登録されている。言い換えれば、一覧リストL2に含まれている共闘戦闘は、操作キャラクタxを操作するユーザにプレイする権利が付与されている共闘戦闘である。
図5の状態(C)に示す例では、一覧リストL2には共闘戦闘J1~J4の4つのクエストが含まれている。そして、各共闘戦闘について、ボスキャラクタK1の名称(「モンスターK1」など)、ボスキャラクタのレベル(「Lv.50」など)、共闘戦闘の難易度(「難易度:m1」など)が記載されている。なお、一覧リストL2における各共闘戦闘の内容の表示は一例であり、同図の記載に限られない。
【0119】
ここで、共闘戦闘J1~J4は、操作キャラクタが抽選に参加し、その抽選で引き当てた共闘戦闘である。この共闘戦闘は、特定のボスキャラクタとの戦闘を含むものである。抽選制御部116は、抽選に参加する操作キャラクタxの現在のレベルに応じたレベルのボスキャラクタとの戦闘を含む共闘戦闘を決定する。ボスキャラクタのレベルは、例えば、操作キャラクタxの現在のレベルを含む所定の範囲に含まれるレベルであってもよい。該所定の範囲は、例えば、「現在の操作キャラクタxのレベル値」±「所定値」の範囲であってもよい。
図5の(C)に示す例では、抽選制御部116は、レベルLv.40の操作キャラクタxに対して、レベルLv.30~50の範囲に含まれるレベルのボスキャラクタとの戦闘を含む共闘戦闘を決定している。
【0120】
共闘戦闘において戦闘する各ボスキャラクタには、抽選において引き当てられる当選確率が設定されている。すなわち、ボスキャラクタには、当選確率が高いものと、当選確率が低いものとがある。
図5の状態(C)に示す例では、各共闘戦闘において対戦するボスキャラクタに関する情報に加えて、抽選における当選確率の高低を示す表示Rを表示している。表示Rには、当選確率を示す情報が表示される。当選確率を段階的に示す情報として、高いものから順に、D、C、B、A、S、SSなどの表現を用いてもよい。
【0121】
図5の状態(C)に示す例において、共闘戦闘J3は、レベルLv.44のボスキャラクタK3との戦闘を含む共闘戦闘であり、共闘戦闘J4は、レベルLv.16のボスキャラクタK3との戦闘を含む共闘戦闘である。共闘戦闘J4は、Lv.18のときに参加した抽選において引き当てたものであり、共闘戦闘J3は、Lv.40のときに参加した抽選において引き当てたものである。
【0122】
(戦闘空間の具体例)
図6は、戦闘空間を描画した表示画面の一例を示す。
図6の状態(A)は表示部152が縦向きの場合の表示画面を、
図6の状態(B)は表示部152が横向きの場合の表示画面を示している。なお、表示部152が縦向きの場合の表示画面を縦画面、表示部152が横向きの場合の表示画面を横画面と称する。
【0123】
図6に示す例では、戦闘空間の他に、メニューM2が表示されている。メニューM2には、ユーザの操作キャラクタxの現在のレベル「Lv.40」および総体力値「327」と体力値V1が表示されている。
【0124】
カメラ配置制御部113は、戦闘空間において、準備空間と同様に、操作キャラクタxの位置および向きを基準として仮想カメラの位置および向きを決定する。ただし、カメラ配置制御部113は、縦画面と横画面とで視野領域が異なる仮想カメラを規定する。例えば、カメラ配置制御部113は、縦画面における仮想カメラの視野領域を、横画面における仮想カメラの視野領域よりも縦長としてもよい。他のアカウントに対応する操作キャラクタが自端末と同じマップ名の戦闘空間に配置される、または後から同じマップ名の戦闘空間に配置される場合、オブジェクト制御部115は当該戦闘空間に他のアカウントに対応する操作キャラクタy3を同期して配置する。
【0125】
オブジェクト制御部115は、戦闘空間にユーザおよび他のユーザの操作キャラクタが戦闘可能な敵キャラクタe1を1つ以上配置する。表示制御部114は、当該操作キャラクタがいずれの敵キャラクタを攻撃の対象としているかを示すターゲットマーカt1を敵キャラクタに重畳して表示させてもよい。そして、ユーザの操作キャラクタが敵キャラクタを討伐した場合、ゲーム進行処理部111は、当該操作キャラクタに対応するアカウントに何らかの報酬を取得させてもよい。
【0126】
なお、戦闘空間は複数のゲーム空間で構成されていてもよい。戦闘空間が複数のゲーム空間から成る場合、表示制御部114は、ユーザによる他の戦闘空間への移動指示を受け付けるためのオブジェクトアイコンC2等を表示してもよい。
【0127】
戦闘空間でゲームが進行しているときに、入力操作受付部112が所定の操作を受け付けると、表示制御部114は、タッチスクリーン15における所定の操作が入力された位置に、所定の操作が入力されたことを示すオブジェクトを表示させる。所定の操作とは、操作キャラクタxを移動させるためのドラッグ操作(以下、「移動操作」という。)や、操作キャラクタxに攻撃動作を行わせるためのタップ操作(以下、「攻撃操作」という。)等である。入力操作受付部112は、タッチスクリーン15の任意の位置における移動操作や攻撃操作を受け付けることができる。これにより、ユーザの指などの指示体によって、操作キャラクタxや敵キャラクタの視認が妨げられることを回避できる。
【0128】
表示制御部114は、入力操作受付部112が移動操作を受け付けた場合に、移動操作の方向を示すオブジェクトをタッチスクリーン15に 表示させてもよい。
図6の状態(A)において、表示制御部114は、位置p1を中心とする弾性オブジェクトw1を表示させている。位置p1は、入力操作受付部112がタッチオン操作を受け付けた位置である。タッチオン操作とは、タッチスクリーン15に対して指示体を接触または近接させる操作である。指示体はユーザの指などであってもよいし、スタイラスペンなどであってもよい。
【0129】
ここで、ユーザが、指示体を位置p1から位置p2に移動させる移動操作を行うと、入力操作受付部112が、指示体が位置p1から位置p2に移動したことを検出する。この検出結果に基づいて、表示制御部114は、弾性オブジェクトw1を位置p2まで引き伸ばすように変形させた弾性オブジェクトw2をタッチスクリーン15に表示させる。これにより、タッチスクリーン15が検出した移動操作の方向をユーザに認識させることができる。
【0130】
入力操作受付部112がドラッグ操作の入力を受け付けると、オブジェクト制御部115は、操作キャラクタxをドラッグされた方向にドラッグされた時間または距離に応じて移動させる。入力操作受付部112がタップ操作を受け付けると、オブジェクト制御部115は操作キャラクタxに攻撃動作を行わせる。そして、ゲーム進行処理部111は、操作キャラクタxの攻撃の成否判定や、ダメージ値の算出を行う。
【0131】
図6に示す例では、ユーザの入力操作のためのUIであるボタンB1、B2、B3、B4、B5、およびB6が表示されている。
【0132】
このように、表示制御部114は、上述した戦闘空間および戦闘空間内のオブジェクトを描写した画像に、ユーザの入力操作のためのUIを重畳して描画してもよい。ボタンB3は、操作キャラクタxの特殊攻撃を指示するための特殊攻撃ボタンである。ボタンB4は「回復ボタン」であり、操作キャラクタxの体力の回復を指示するためのものである。ボタンB5は「チャットボタン」であり、同じ戦闘空間内に配置された操作キャラクタに対応するアカウント間でチャットを行うためのものである。ボタンB6は「武器切替ボタン」であり、操作キャラクタxが装備する武器の切り替えを行うためのものである。
【0133】
表示制御部114は、ユーザの操作に応じた操作キャラクタxの行動に合わせてメッセージを表示させてもよい(図示せず)。例えば、表示制御部114は、操作キャラクタxが準備空間から戦闘空間へ移動した場合や、操作キャラクタxがアイテムを入手した場合に、その旨をユーザに知らせるメッセージを表示させてもよい。
【0134】
なお、表示制御部114は、上述したUIに係る各種表示物(ボタン、メニュー、およびメッセージ)は、仮想カメラの位置および向きに関わらず、表示部152の表示画面において固定位置に描画することが望ましい。表示制御部114は、UIに係る各種表示物は、操作キャラクタの移動、攻撃、回復等の指示の入力を妨げないように、表示部152の表示画面の周縁部に描画することが望ましい。表示制御部114は、上述したUIに係る各種表示物の描画位置を、縦画面と横画面とで変更することが望ましい。
【0135】
(共闘戦闘空間の具体例)
図7は、共闘戦闘空間を描画した表示画面の一例を示す。
図7の状態(A)は表示部152が縦向きの場合の表示画面を、
図7の状態(B)は表示部152が横向きの場合の表示画面を示している。オブジェクト制御部115は共闘戦闘空間には、操作キャラクタxとともに、ボスキャラクタK1のオブジェクトを配置する。ボスキャラクタK1の近傍には、ボスキャラクタの体力値V2と、当該共闘戦闘の制限時間を表すメニューM3が表示される。体力値V1の表示は、黒く塗りつぶされたバーの長さによって、操作キャラクタxの体力値を表しており、操作キャラクタxの体力値の更新に応じて更新される。体力値V2の表示は、黒く塗りつぶされたバーの長さによって、ボスキャラクタK1の体力値を表しており、ボスキャラクタK1の体力値の更新に応じて更新される。メニューM3は、当該共闘戦闘に設定された制限時間が到来するまでの残り時間を含んでいる。メニューM3に表示された残り時間の数値は、共闘戦闘が開始された後、時間の経過に伴い更新される。
【0136】
共闘戦闘空間では、カメラ配置制御部113は、仮想カメラの位置および向きを、ボスキャラクタK1と、操作キャラクタxとの位置関係に基づき規定してもよい。例えば、カメラ配置制御部113は、ボスキャラクタK1が視野中央に写り、かつ、操作キャラクタxが写るような角度で仮想カメラを配置する。ボスキャラクタK1または操作キャラクタxの位置が変わると、カメラ配置制御部113は仮想カメラの位置および向きを変更後のボスキャラクタK1および操作キャラクタxの位置に応じた位置および向きに変更する。そして、表示制御部114は、変更後の仮想カメラの位置および向きに基づき共闘戦闘空間および各オブジェクトを描画する。
【0137】
図7の例では、オブジェクト制御部115は、操作キャラクタxとともにボスキャラクタK1と戦闘する味方キャラクタとして、他のアカウントに対応する操作キャラクタg1およびg2、ノンプレイヤキャラクタy6が表示されている。
図7において、ノンプレイヤキャラクタy6の近傍に表示された体力値には、このキャラクタy6がノンプレイヤキャラクタであることを示す[NPC]という表示が付いている(例えば、[NPC]y6)。ここでは、操作キャラクタx、g1、g2を操作するそれぞれのユーザが、同じ共闘戦闘に参加する例を示したが、これに限定されない。操作キャラクタx以外のすべての味方キャラクタがノンプレイヤキャラクタであってもよい。
【0138】
共闘戦闘空間において、ボスキャラクタK1が視野中央に写り、操作キャラクタxが写るような角度で仮想カメラを配置する場合、操作キャラクタxを移動させる操作を戦闘空間とは異ならせてもよい。例えば、上方向への移動操作を、操作キャラクタxをボスキャラクタK1に向けて前進させる操作とし、下方向への移動操作を、操作キャラクタxをボスキャラクタK1から後退させる操作としてもよい。
【0139】
味方キャラクタがボスキャラクタK1に予め定められた体力値を0以下にした、またはボスキャラクタK1の体力値を超えるダメージを与えた場合、ゲーム進行処理部111はボスキャラクタK1の討伐が完了したと判定する。なお、ゲーム進行処理部111は、ボスキャラクタK1を討伐したと判定した場合、操作キャラクタまたは操作キャラクタに対応するアカウントに、通常の敵キャラクタとは異なる特別な報酬を付与してもよい。この場合、報酬は戦闘に参加した操作キャラクタ間で異なっていてもよい。
【0140】
表示制御部114は、表示部152に表示させる共闘戦闘空間の画像においても、
図6に示した戦闘空間の画像と同様に、ユーザの入力操作のためのUIを描画してもよい。表示制御部114は、味方キャラクタ、またはボスキャラクタの行動に応じたメッセージを表示させてもよい。例えば、表示制御部114は、ゲーム進行処理部111が、操作キャラクタがボスキャラクタの弱点を突く攻撃を成功させたと判定した場合や、味方の操作キャラクタまたはノンプレイヤキャラクタが戦闘不能となったと判定した場合に、その旨を通知するメッセージを表示させてもよい。または、表示制御部114は、ゲーム進行処理部111がボスキャラクタが行動不能等の特殊な状態に陥ったと判定した場合に、その旨を通知するメッセージを表示させてもよい。
【0141】
なお、表示制御部114は、上述したUIに係る各種表示物(ボタン、メニュー、およびメッセージ)は、仮想カメラの位置および向きに関わらず、表示部152の表示画面において固定位置に位置するよう描画することが望ましい。表示制御部114は、UIに係る各種表示物は、操作キャラクタの移動、攻撃、回復等の指示の入力、ならびに味方キャラクタの位置、ボスキャラクタの攻撃動作、ボスキャラクタの弱点部位の表示など、ボスキャラクタとの戦闘における重要な情報の表示を妨げないように、表示部152の表示画面の周縁部に描画することが望ましい。表示制御部114は、上述したUIに係る各種表示物の描画位置も、表示部152の向きに応じて変更することが望ましい。
【0142】
(共闘戦闘に関する処理の流れ)
図8は、共闘戦闘に関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、以下の処理の開始時には、操作キャラクタxは、準備空間又は戦闘空間に存在するものとする。
【0143】
ステップS100において、ゲーム進行処理部111は、ユーザの操作に基づいて、操作キャラクタxに、ユーザによって保有される装備アイテムの何れかを装備させる。操作キャラクタxに装備アイテムの何れかを装備させることは、本発明における「編成」の一例に相当する。また、編成において、操作キャラクタxに複数の装備アイテムを装備させることも可能である。操作キャラクタxに関連付けられた1以上の装備アイテムに関わる情報(すなわち、編成結果)は、記憶部120に格納される。例えば、ゲーム進行処理部111は、ユーザの操作に応じて、ユーザによって保有される装備アイテムの一覧を表示し、そのうち何れかをユーザの操作に基づいて選択し、選択した装備アイテムを、操作キャラクタxに装備させてもよい。また、編成結果は、共闘戦闘中に変更することも可能である。つまり、操作キャラクタxに装備された装備アイテムの少なくとも1つは、共闘戦闘中のユーザの操作に基づいて、ユーザによって保有される他の装備アイテムに変更可能となっている。
【0144】
ステップS101において、ゲーム進行処理部111は、共闘戦闘を開始する条件が満たされたか否かを判定する。例えば、ゲーム進行処理部111は、入力操作受付部112によって共闘戦闘の開始指示が受け付けられた場合に、共闘戦闘を開始する条件が満たされたと判定してもよい。この場合、共闘戦闘の開始指示は、例えば、
図5(C)に示したような共闘戦闘の一覧のうち何れかが入力操作に基づき選択されることであってもよい。また、例えば、ゲーム進行処理部111は、戦闘空間から共闘空間への遷移条件が満たされた場合に、共闘戦闘を開始する条件が満たされたと判定してもよい。この場合、遷移条件とは、操作キャラクタxが戦闘空間における特定のゲーム空間に移動してから所定時間が経過した場合であってもよい。また、遷移条件とは、操作キャラクタxが戦闘空間における特定のゲーム空間の所定の位置に移動した場合であってもよい。
【0145】
ゲーム進行処理部111は、ステップS101における判定結果に基づいてゲームを進行させる。ステップS101においてYESの場合、ステップS102において、表示制御部114は、ボスキャラクタe2出現のアニメーションをタッチスクリーン15に表示させる。また、表示制御部114は、スキルの使用を含むサブミッションの内容をタッチスクリーン15に表示させる。ステップS101においてNOの場合、ゲーム進行処理部111は、戦闘空間における各種処理を継続する。
【0146】
ステップS103において、ゲーム進行処理部111は、ゲーム空間を、準備空間又は戦闘空間から共闘戦闘空間へと遷移させる。ステップS104において、ゲーム進行処理部111は、共闘戦闘に関する処理である共闘戦闘処理を実行する。
【0147】
ステップS105において、ゲーム進行処理部111は、共闘戦闘が終了条件を満たしたか否かを判定する。例えば、終了条件とは、ボスキャラクタe2の体力値が0以下になることであってもよい。また、例えば、終了条件とは、操作キャラクタxおよびすべての味方キャラクタの体力値が0以下になることであってもよい。また、例えば、終了条件とは、共闘戦闘が開始してから、所定の制限時間が経過することであってもよい。ただし、終了条件は、これらに限られない。
【0148】
ステップS105においてNoの場合、ステップS104の共闘戦闘が継続して実行される。ステップS105においてYesの場合、ステップS106の処理が実行される。
【0149】
ステップS106において、ゲーム進行処理部111は、当該共闘戦闘において設定された達成条件が満たされたか否かを判定する。達成条件は、例えば、ボスキャラクタe2を討伐することであってもよい。その場合、具体的には、ゲーム進行処理部111は、ボスキャラクタe2の体力値が0以下になったことにより共闘戦闘が終了した場合に、ボスキャラクタe2が討伐されたと判定する。また、ゲーム進行処理部111は、操作キャラクタxおよびすべての味方キャラクタの体力値が0以下になったことにより共闘戦闘が終了した場合に、ボスキャラクタが討伐されていないと判定する。また、ゲーム進行処理部111は、ボスキャラクタe2の体力値が0以下になる前に所定時間が経過したことにより共闘戦闘が終了した場合に、ボスキャラクタが討伐されていないと判定する。
【0150】
ステップS106においてNoの場合、後述するステップS108の処理が実行される。ステップS106においてYesの場合、次のステップS107の処理が実行される。
【0151】
ステップS107において、ゲーム進行処理部111は、ユーザに付与する報酬を決定する。報酬は、当該共闘戦闘の報酬として定められたものであってもよいし、当該共闘戦闘の報酬として定められたものの中から抽選により決定されたものであってもよい。なお、共闘戦闘には、達成条件の他に、1以上の副次的な条件(サブミッション)が設定されている場合がある。この場合、達成されたサブミッションに応じてさらなる報酬が決定されてもよい。例えば、サブミッションとは、例えば、「攻撃スキルを使用してボスキャラクタe2を倒すこと」、「所定時間以内にボスキャラクタe2を倒すこと」等であってもよいが、これらに限られない。
【0152】
ステップS108において、表示制御部114は結果画面をタッチスクリーン15に表示させる。結果画面とは、共闘戦闘の結果をユーザに報知する画面である。例えば、結果画面は、達成条件が満たされたか否かを表す情報、サブミッションが満たされたか否かを表す情報、報酬を表す情報を含んでいてもよい。
【0153】
ステップS109において、ゲーム進行処理部111は、結果画面を非表示とし、ゲーム空間を準備空間へ遷移させる。ゲーム進行処理部111は、結果画面の表示から所定時間経過後にゲーム空間を準備空間へ遷移させてもよい。また、ゲーム進行処理部111は、結果画面に配置されたUIへの入力操作を受け付けたときに、ゲーム空間を準備空間へ遷移させてもよい。
【0154】
(共闘戦闘をプレイする権利を登録する処理の流れ)
図9は、抽選に参加した操作キャラクタに関連付けて、共闘戦闘をプレイする権利を登録する処理の流れを示すフローチャートである。
【0155】
ステップS201において、入力操作受付部112は、抽選参加希望の入力操作を受け付ける。抽選参加希望の入力操作とは、例えば、
図5の状態(A)において、オブジェクトz3を選択する操作であってもよい。
【0156】
ステップS202において、抽選制御部116は、操作キャラクタの能力に応じた難易度の共闘戦闘を決定する。抽選制御部116によって決定された共闘戦闘は、抽選において操作キャラクタが引き当てた共闘戦闘である。
【0157】
ステップS203において、ゲーム進行処理部111は、ステップS202において決定した共闘戦闘をプレイする権利を、抽選に参加した操作キャラクタに関連付けて、ユーザ情報123に登録する。ユーザ情報123に登録された共闘戦闘は、
図5の状態(C)に示す共闘戦闘J1~J4のように、一覧リストL2に表示される。
【0158】
(抽選に参加して共闘戦闘をプレイする権利を取得)
図10は、抽選に参加して、共闘戦闘をプレイする権利を取得するための操作入力について説明する表示画面例である。
図10の状態(A)は、抽選参加希望の入力操作を行った場合に表示される表示画面例である。
図10の状態(B)は、抽選によってある共闘戦闘が当選した場合に表示される表示画面例である。
図10の状態(C)は、抽選において引き当てた共闘戦闘を、ユーザがプレイする権利を有する共闘戦闘のリストに追加して表示する表示画面例である。
【0159】
入力操作受付部112は、抽選参加希望の入力操作を受け付けると、表示制御部114に、
図10の状態(A)に示す表示画面を表示部152に表示するよう指示する。表示制御部114は、
図10の状態(A)に示すようにメニューM5、メニューM6、表示R、ボタンB15、およびボタンB7の画像を表示してもよい。
【0160】
図10の状態(A)のメニューM5は、ユーザが現在所有している有価アイテムの数を示している。メニューM6は、抽選に参加する毎に消費する有価アイテムの数を示している。ここで、有価アイテムは、ユーザの操作に基づいて、課金処理によりユーザに付与される消費アイテムである。つまり、抽選へ参加して共闘戦闘をプレイする権利を取得するためには、有価アイテムの消費が必要である。
【0161】
図10の状態(A)に示す例では、さらに、低い当選確率ではあるものの、抽選で引き当てることが可能なボスキャラクタK5が表示されている。なお、ボスキャラクタK5の代わりに、当選確率が同等、もしくはさらに低いボスキャラクタを表示してもよい。このように、当選確率が低い共闘戦闘において戦闘するボスキャラクタの姿を示すことにより、抽選に参加することの魅力を示してもよい。なお、
図10の状態(A)に示す例において、表示Rには、ボスキャラクタK5の当選確率を示す「S」が表示されている。
図10の状態(A)に示す例において、ボタンB15は、ボスキャラクタK5との戦闘を含む共闘戦闘に関連付けられた装備アイテムを紹介するページに遷移するためのものである。そのような紹介ページは、当該装備アイテムの動作及び操作に関する情報を含んでいる。装備アイテムの動作及び操作については、後述する実施形態2で詳細を説明する。なお、当該共闘戦闘に設定された達成条件が満たされると、当該共闘戦闘に関連付けられた装備アイテムの生成に必要な1以上の素材アイテムの少なくとも一部がユーザに付与される。ボタンB7は、抽選を開始する指示を受け付けるものである。
【0162】
入力操作受付部112が、ボタンB7への入力操作を受け付けると、抽選制御部116は、複数の共闘戦闘の中から、抽選に参加する操作キャラクタのレベルに応じた共闘戦闘を決定する。
【0163】
表示制御部114は、
図10の状態(B)に示すように、表示D1、D2、D3、D4などを表示する。表示D1~D4には、抽選制御部116によって決定された共闘戦闘において戦闘するボスキャラクタK6に関する情報が表示される。
図10の状態(B)に示す例では、表示D1にはボスキャラクタK6の当選確率、表示D2にはボスキャラクタK6のレベル「Lv.42」、表示D3にはボスキャラクタK6の名称「モンスターK6」、表示D4にはボスキャラクタK6の姿が表示されている。
【0164】
図10の状態(B)に示す例では、ユーザの入力操作のためのUIであるボタンB9およびB10が表示されている。ボタンB9は、
図5の状態(A)に示す準備空間を表示する表示画面に戻すためのユーザによる入力操作を受け付ける。ボタンB10は、抽選においてプレイする権利を取得した共闘戦闘をすぐに開始するためのユーザによる入力操作を受け付ける。
【0165】
ユーザが引き当てたボスキャラクタK6との戦闘を含む共闘戦闘はゲーム進行処理部111によってユーザ情報123に登録される。登録済の共闘戦闘は、
図10の状態(C)に示すように、ユーザによる開始希望の入力操作を受け付け可能な共闘戦闘J5として一覧リストL2に表示される。
【0166】
なお、ゲーム進行処理部111は、当選確率が所定の当選確率よりも低い(例えば、「S」および「SS」など)共闘戦闘J5(希少イベント)をプレイする権利に当選したユーザに対して、当選した共闘戦闘に関連する共闘戦闘J6~J7をプレイする権利を付与してもよい。この場合、当選した共闘戦闘に関連する共闘戦闘の難易度は、当選した共闘戦闘の難易度より高くてもよい。なお、共闘戦闘J5をプレイする権利に当選したユーザに付与する、共闘戦闘J5に関連する共闘戦闘は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
【0167】
例えば、
図10の状態(C)に示すように、当選確率がSであるボスキャラクタK6との戦闘を含む共闘戦闘J5をプレイする権利を引き当てたユーザには、この共闘戦闘J5に関連する3つの共闘戦闘J6~J8をプレイする権利も付与されている。当選した共闘戦闘J5に関連する共闘戦闘J6~J8の難易度m6~m8は、当選した共闘戦闘の難易度m6より高い。ゲーム進行処理部111は、例えば、共闘戦闘J5のゲームクリアに成功した場合の報酬として、操作キャラクタが装備する装備アイテム、装備アイテムを取得するための素材アイテムを操作キャラクタに付与してもよい。一方、共闘戦闘J6~J7のゲームクリアに成功した場合の報酬は、共闘戦闘J5のゲームクリアに成功したときに取得した装備アイテムを強化するための強化アイテムであってもよい。このように報酬を設定することにより、共闘戦闘の魅力を適切に高めると共に、共闘戦闘に関連する共闘戦闘にさらに挑戦することへの合理的な動機づけを行い、ゲームの趣向性を向上させることができる。
【0168】
(共闘戦闘の開始)
図11は、ユーザが共闘戦闘を開始するための操作入力について説明する表示画面例である。ここでは、操作キャラクタxを操作するユーザが、操作キャラクタg1を操作するユーザ、および操作キャラクタg2を操作するユーザと共に共闘戦闘空間における共闘戦闘を開始する様子を例に挙げて説明する。
【0169】
ユーザによって、準備空間において、共闘戦闘を開始するよう入力操作が行われると、ユーザが使用するユーザ端末100において、
図11に示すような画面が表示される。
【0170】
共闘戦闘は、他のアカウントの操作キャラクタも味方キャラクタとして参加可能である。共闘戦闘を開始するよう指示するための入力操作は、例えば、前述のノンプレイヤキャラクタz2を選択する操作であってもよい。ユーザ端末100がノンプレイヤキャラクタz2を選択すると、ゲーム進行処理部111は表示制御部114に、ユーザが選択可能な共闘戦闘J1、J2、J3、J4などを含む一覧リストL2を表示するよう指示する(
図5の状態(C)参照)。一覧リストL2に含まれている共闘戦闘は、ユーザにプレイする権利が付与されている共闘戦闘である。
【0171】
図5の状態(C)において、ユーザが共闘戦闘J1を開始することを希望する場合、ユーザは共闘戦闘J1を選択すればよい。共闘戦闘J1が選択されると、制御部110は、
図5の状態(C)に示す表示画面から、
図11に示す表示画面に遷移する。例えば、入力操作受付部112は、共闘戦闘J1を選択するタッチ操作を受け付ける。共闘戦闘を選択するタッチ操作は、一覧リストL2に含まれる各共闘戦闘が表示された位置へのタッチ操作であってもよい。
【0172】
図11は、共闘戦闘J1を開始する前の準備を行ったり、この共闘戦闘に参加を希望する他のユーザに、参加の準備を行わせたりする表示画面である。
図11に示す例では、タイトルTにおいて、共闘戦闘J1において討伐すべきボスキャラクタK1の名称である「モンスターK1」が表示されていてもよい。メニューM4には、この共闘戦闘の識別番号「識別No.P」が表示されていてもよい。
【0173】
なお、ユーザは共闘戦闘に参加を希望する他のユーザを募集する場合、参加を許可する条件を設定してもよい。参加を許可する条件は、他のユーザの操作キャラクタの能力についての上限または下限等であってもよい。例えば、共闘戦闘に参加を希望するユーザの操作キャラクタのレベルが、所定のレベルより低い場合、該ユーザの参加を許可しないようにすることができる。あるいは、識別番号を入力することを、参加を許可する条件としてもよい。この場合、共闘戦闘を開始するユーザからこの共闘戦闘の識別番号を予め知らされたユーザに限定して参加を許可することができる。ユーザによって入力された参加を許可する条件は、各共闘戦闘に関連付けられ、ゲーム進行処理部111によって、ユーザ情報123に記憶される。
【0174】
図11に示す例では、この共闘戦闘J1において操作キャラクタxのオブジェクトが表示されており、その隣に、他のユーザの操作キャラクタg1のオブジェクト、更にその隣に他のユーザの操作キャラクタg2のオブジェクトが描画されている。
図11に示す例では、操作キャラクタg1、g2ともに共闘戦闘J1に出発する準備が終わっており、「参加」という文字が重畳されている。なお、操作キャラクタg1、g2がまだ共闘戦闘に出発する準備ができていないときには、操作キャラクタg1のオブジェクトには「準備中」という文字が重畳されてもよい。
【0175】
図11に示す例では、操作キャラクタg2の隣の1列が空欄となっている。このことは、操作キャラクタx、g1、g2が参加しても、あと1つの操作キャラクタが参加可能であることを示している。
【0176】
図11に示す例では、さらにユーザの入力操作のためのUIであるボタンB9、B10、およびB11が表示されている。ボタンB9は「武器切替ボタン」であり、共闘戦闘J1に参加する前に、操作キャラクタg1が装備する武器の切り替えを行うためのものである。なお、
図11に示すように、表示制御部114は、各操作キャラクタの名称Q1、レベルQ2、装備品Q3、総体力値Q4、攻撃や防御の能力値Q5、および他の操作キャラクタを回復させる能力値Q6などを表示する構成であってもよい。このような表示を参照することにより、ユーザは、味方キャラクタの能力を知ったうえで、戦闘に参加することができる。
【0177】
ボタンB10は「退出ボタン」であり、共闘戦闘J1を開始することを取りやめ、
図5の状態(C)に示す表示画面に戻るためのものである。ボタンB10に対するタッチ操作を行った場合、ユーザは開始希望の共闘戦闘を選択し直すことができる。
【0178】
ボタンB11は「出発ボタン」であり、共闘戦闘J1の共闘戦闘空間にキャラクタxを移動させるためのものである。
図11に示す例では、ユーザによってボタンB11に対するタッチ操作が行われた場合、共闘戦闘J1の共闘戦闘空間に操作キャラクタxに加え、操作キャラクタg1およびg2も出現する(
図7参照)。この場合、
図7に示すように、共闘戦闘J1に移動した操作キャラクタの数は3体(キャラクタxと操作キャラクタg1およびg2)であり、後の1体の味方キャラクタは、ノンプレイヤキャラクタy6である。
【0179】
(プレイ結果に基づく報酬画面の具体例)
図12は、報酬画面の一例を示す図である。この報酬画面は、共闘戦闘空間おいてプレイにより敵キャラクタの討伐が完了した場合に、表示制御部114によって表示される。この報酬画面は、報酬を表す情報を含む。表示される報酬は、当該共闘戦闘に対して定められたものであり、ゲーム進行処理部111により特定される。
図12の例は、
図5(C)に示した共闘戦闘J2が共闘戦闘空間でプレイされ、モンスターK2が討伐された場合に表示された画面である。報酬画面に表示されている報酬は、獲得経験値A1と、仮想通貨A2と、アイテム報酬A3とを含む。獲得経験値A1は、共闘戦闘に参加した操作キャラクタについて報酬として付与される経験値の増分を表す。仮想通貨A2は、報酬としてユーザに付与されるゲーム内仮想通貨の量を表す。アイテム報酬A3は、報酬としてユーザに付与される必須の素材アイテムK2及びその他のアイテムの量を表す。必須の素材アイテムK2は、討伐対象であるモンスターK2に関連付けられた必須の素材アイテムを表す。また、その他のアイテムは、ここでは、消費アイテムである。
【0180】
この例で、報酬には、必須の素材アイテムK2が確定的に含まれ、それ以外の報酬は、確率的に含まれる。具体的には、仮想通貨A2の量は、この共闘戦闘に対して定められた抽選確率に基づき抽選された量であってもよい。また、アイテム報酬A3のうち必須の素材アイテムK2以外のアイテムは、この共闘戦闘に対して定められた種類の1つ以上のアイテムの中から抽選確率に基づき抽選されたアイテムであってもよい。
【0181】
〔実施形態2〕
以下、本発明の実施形態2について説明する。実施形態2では、実施形態1と同一の構成については説明を繰り返さない。なお、実施形態2では、入力操作受付部112によって入力部151に対する入力操作が検知され受け付けられることを、単に、入力操作が受け付けられる、とも記載する。また、制御部110の各機能ブロックが、各種の情報を生成して表示制御部114によって表示部152に出力することを、単に、表示する、とも記載する。また、オブジェクト制御部115によってゲーム空間にオブジェクトを配置し、動作させることを、単に、配置する、動作させる、とも記載する。また、ゲームデータをユーザに関連付けてメモリ11に記憶させることを、ユーザに付与する、とも記載する。また、ゲームデータがユーザに関連付けられてメモリ11に記憶されていることを、ユーザによって保有される、とも記載する。また、共闘戦闘をプレイする権利を取得する(または付与する)ことを、単に、共闘戦闘を取得する(または付与する)とも記載する。
【0182】
実施形態2では、共闘戦闘において操作キャラクタが、ユーザによって保有される装備アイテムの何れかを装備する例について説明した。本実施形態では、実施形態1と同様の構成に加えて、装備アイテムを試用できる試用クエストが提供される例について説明する。
【0183】
試用クエストとは、装備アイテムをユーザが保有しているか否かに関わらず、当該装備アイテムを操作キャラクタに装備させて進行させる戦闘である。試用クエストは、本発明における第2クエストの一例に相当する。試用クエストで試用できる装備アイテムは、抽選により付与され得る共闘戦闘の何れかに関連付けられた装備アイテムである。
【0184】
ここで、ゲームにおいて利用可能な装備アイテムの各々について、動作及び操作が定められている。装備アイテムについて定められた動作とは、当該装備アイテムを装備させた操作キャラクタが行うことができる動作である。また、装備アイテムについて定められた操作とは、当該動作を操作キャラクタに行わせることを指示するための操作である。なお、実施形態1では、そのような装備アイテムの動作及び操作に関する説明が、当該装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘を取得するための抽選に参加する際に、ユーザに対して提示されるようになっている(例えば、
図10(A)に示した画面例において、ボタンB15に対する入力操作に応じて表示される装備アイテムの紹介ページは、当該装備アイテムの動作及び操作の説明を含む)。
【0185】
本実施形態では、実施形態1をさらに改良し、装備アイテムの動作及び操作に関する説明を紹介ページで提示するだけでなく、当該装備アイテムを試用できる試用クエストを提供する。これにより、ユーザは、保有していない装備アイテムであっても、動作及び操作を体験することができる。また、ユーザは、保有していてもあまり利用していない装備アイテムについて、動作及び操作を体験することができる。その結果、当該装備アイテムの取得または利用に対するユーザの動機付けがさらに向上する。また、当該装備アイテムをユーザが保有していない場合には、当該装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘の取得に対するユーザの動機付け、または、当該装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘において達成条件を満たすことに対するユーザの動機付けが向上する。
【0186】
なお、装備アイテム毎の動作及び操作は、例えば、操作の種類と、当該操作により実行させる動作との組み合わせによって規定されていてもよい。また、装備アイテム毎の動作及び操作は、例えば、連続する操作の種類の順序と、当該連続する操作により実行させる動作との組み合わせによって規定されていてもよい。
【0187】
例えば、装備アイテムa及び装備アイテムbがあるとする。この場合、装備アイテムaを装備させた操作キャラクタに対して、タップ操作を行うと攻撃動作a1を行わせることができ、上フリック操作を行うと攻撃動作a2を行わせることができるとする。また、長押し操作、タップ操作の順に連続して操作を行うと、攻撃動作a3を行わせることができるとする。また、装備アイテムbを装備させた操作キャラクタに対して、タップ操作を行うと攻撃動作b1を行わせることができ、下フリック操作を行うと攻撃動作b2を行わせることができるとする。また、右フリック操作、タップ操作の順に連続して操作を行うと、攻撃動作b3を行わせることができるとする。なお、攻撃動作a1、a2、a3、b1、b2、及びb3は、互いに異なる動作であってもよいし、そのうち何れかが他の何れかと同一の動作であってもよい。
【0188】
このような動作及び操作は、装備アイテムa及びbに設定されたカテゴリが同一であっても、装備アイテム毎に定められる。なお、装備アイテムのカテゴリとは、例えば、「剣」、「槍」、「弓」等が挙げられるがこれらに限られない。したがって、ユーザが装備アイテムaを既に保有していたとしても、装備アイテムaと同一カテゴリの装備アイテムbの動作及び操作が、装備アイテムaと同一とは限らない。このような場合に、ユーザは、試用クエストにより、保有していない装備アイテムbを試用して動作及び操作を体験することができる。
【0189】
以降、試用クエストにおいて装備できる装備アイテムを、試用アイテムとも記載する。試用アイテムのパラメータは、試用アイテムに相当する装備アイテムがユーザに付与される時点で設定される初期値よりも、ゲームをより有利に進めることが可能な値に設定されていてもよい。例えば、試用アイテムのパラメータは、その上限として定められた上限値に設定されていてもよい。なお、試用アイテムのパラメータは、試用クエストのプレイにより変化しないものとする。また、試用アイテムとして提供される装備アイテムをユーザが既に保有していたとしても、試用アイテムのパラメータは、当該装備アイテムを共闘戦闘で用いることにより変化するパラメータとは同期しない。
【0190】
<ゲーム進行処理部の詳細な構成>
本実施形態では、ゲーム進行処理部111は、実施形態1と同一の構成に加えて、次のように構成される。
【0191】
本実施形態において、ゲーム進行処理部111は、試用アイテムを装備させた操作キャラクタを用いることにより進行する試用クエストを、当該操作キャラクタを用いるユーザの操作に基づいて進行させる。試用クエストは、試用クエスト空間において進行するものとする。試用クエスト空間は、試用アイテムを装備した操作キャラクタと敵キャラクタとが戦闘するためのゲーム空間である。試用クエスト空間は、戦闘空間又は共闘戦闘空間と一部又は全部が同一のゲーム空間を表していてもよいし、一部又は全部が異なるゲーム空間を表していてもよい。
【0192】
ここで、試用アイテムは、ゲームにおいて抽選により付与され得る共闘戦闘の何れかに関連付けられた装備アイテムの何れかである。例えば、試用アイテムは、ゲームシステム1において利用可能な装備アイテムとして新たに追加された装備アイテムであってもよい。新たに追加された装備アイテムとは、ゲームシステム1において利用可能なもののうち、利用可能となった時期が所定時点以降のものであってもよい。また、ゲームシステム1において利用可能な装備アイテムが追加されると、当該装備アイテムを試用可能な試用クエストがプレイ可能に提供されてもよい。
【0193】
例えば、ゲームにおいて利用可能な装備アイテムが、サーバ200の記憶部220に、ゲーム情報222に含まれて記憶されているとする。この場合、新たに追加された装備アイテムとは、ゲーム情報222に追加された装備アイテムである。ゲーム情報222に追加された装備アイテムを試用可能な試用クエストが、ユーザ端末100に配信されてもよい。
【0194】
例えば、ゲームシステム1において利用可能な装備アイテムが、新たに追加されたとする。また、新たに追加された装備アイテムは、新たに追加された共闘戦闘に関連付けられているとする。ここで、新たに追加された共闘戦闘とは、共闘戦闘をプレイする権利をユーザに取得させるための抽選において、抽選対象として新たに追加された共闘戦闘であるとする。この場合、試用クエストでは、抽選対象として新たに追加された共闘戦闘に関連付けられた装備アイテムを、試用アイテムとして試用可能である。これにより、ユーザは、新たに追加された装備アイテムを取得する前であっても、当該装備アイテムを試用アイテムとして装備させた操作キャラクタを用いた戦闘を体験できる。
【0195】
なお、ゲームにおいて利用可能な装備アイテムのうち、試用アイテムとして提供される装備アイテムは、1つであってもよいし、複数であってもよい。複数の場合、試用クエストは、試用アイテム毎に提供される。また、複数の装備アイテムによって1つの装備アイテムのグループが構成される場合がある。例えば、武器、防具等の一連の装備アイテムによって、グループが構成される場合が挙げられるが、これには限られない。この場合、試用クエストは、試用アイテムとして提供される装備アイテムのグループ毎に提供されてもよい。そして、この場合、1つの試用クエストにおいて、操作キャラクタは、当該グループに含まれる複数の試用アイテムを装備することができてもよい。
【0196】
このように、試用クエストは、当該試用クエストにおける試用アイテムがユーザによって保有されているか否かに関わらず、または、当該試用クエストにおける試用アイテムに相当する装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘が、ユーザによって保有されているか否かに関わらず、プレイ可能である。また、試用クエストは、当該試用クエストで試用可能な試用アイテムに相当する装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘における達成条件が満たされているか否かに関わらず、プレイ可能である。
【0197】
また、試用クエスト自体は、ユーザによって保有される必要はなく、プレイが可能である。これに対して、共闘戦闘は、当該共闘戦闘がユーザによって保有される場合にプレイ可能であり、達成条件がクリアされると、当該共闘戦闘のユーザによる保有は解除される。試用クエストは、当該試用クエストが提供されている間は、当該試用クエストのプレイを指示するユーザの操作に基づいて、繰り返しプレイすることが可能である。
【0198】
また、試用クエストには、達成条件が設定されてもよい。この場合、試用クエストに設定された達成条件が、ユーザのプレイにより満たされると、第2ゲーム処理が実行される。達成条件の具体例としては、敵キャラクタに勝利することが挙げられるが、これには限られない。
【0199】
ここで、第2ゲーム処理とは、ゲームをより有利に進めるための処理であってもよい。その場合、例えば、第2ゲーム処理とは、試用クエストで試用した試用アイテムに相当する装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘が、抽選により付与される期待値を増加させる処理であってもよい。また、例えば、第2ゲーム処理は、ゲームを有利に進めるための各種のアイテムが付与される処理であってもよい。そのようなアイテムとは、例えば、装備アイテム、素材アイテム、強化アイテム、消費アイテム等であってもよい。
【0200】
また、第2ゲーム処理とは、例えば、試用した試用アイテムに相当する装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘をプレイする画面に遷移するためのUIオブジェクトを表示する処理であってもよい。これは、当該共闘戦闘をユーザが保有している場合の処理である。あるいは、第2ゲーム処理は、試用した試用アイテムに相当する装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘を取得可能な画面に遷移するためのUIオブジェクトを表示する処理であってもよい。これは、当該共闘戦闘をユーザが保有していない場合の処理である。なお、本実施形態では、実施形態1と同様に、共闘戦闘は、抽選により取得可能である。そこで、以降では、「共闘戦闘を取得可能な画面」を、あくとも記載する。
【0201】
なお、実施形態1で説明したように、共闘戦闘では、操作キャラクタに装備させる装備アイテムを変更可能であるが、試用クエストでは、操作キャラクタに装備させる試用アイテムは、あらかじめ定められているものとする。これにより、ユーザに対して、試用アイテムを試用することを、より確実に促すことができる。
【0202】
また、装備アイテムに、ゲームを有利に進めることが可能な程度を表す希少度が設定されているとする。つまり、希少度が高い装備アイテムほど、当該装備アイテムを操作キャラクタに装備させたときにゲームをより有利に進めることが可能であるとする。この場合、希少度の高い装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘ほど、達成条件の難易度が高くなっている。本実施形態では、希少度の高い装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘ほど、勝利すべき敵キャラクタが強いものとする。したがって、希少度の高い装備アイテムを入手することは、難易度が高い。本実施形態は、装備アイテムの希少度に関わらず試用クエストを提供することにより、ユーザに対して、入手しづらい装備アイテムを試用する機会を提供することができる。
【0203】
ここで、共闘戦闘をプレイする権利を取得するための抽選処理は、実施形態1で説明した通り、ユーザによって保有される1以上の有価アイテムをユーザの操作に基づいて消費することと引き換えに実行される。このため、ユーザは、ゲームを有利に進めるための装備アイテムを保有するためには、有価アイテムを消費して共闘戦闘を取得した上で、共闘戦闘に設定された達成条件を満たす必要がある。換言すると、装備アイテムを取得するためには、有価アイテムを消費する必要がある。本実施形態は、試用クエストを提供することにより、装備アイテムを取得する前でも装備アイテムの利用を体験することができるので、当該装備アイテムを取得することを期待して有価アイテムを消費することに対するユーザの安心感を向上させる。
【0204】
<処理フロー>
ユーザ端末100が、本実施形態におけるゲームプログラム121に基づいて実行する処理について、
図13~
図14を用いて説明する。
【0205】
図13は、試用クエストに関連する処理の流れの概略を示すフローチャートである。
【0206】
ステップS401において、ゲーム進行処理部111は、プレイ可能な試用クエストの一覧を表示する。
【0207】
ステップS402において、ゲーム進行処理部111は、試用クエストを選択する操作を受け付けたか否かを判断する。ステップS402は、Yesとなるまで繰り返される。ステップS402でYesの場合、次のステップS403の処理が実行される。
【0208】
ステップS403において、ゲーム進行処理部111は、当該試用クエストに関する情報を表示する。ここで、試用クエストに関する情報は、例えば、当該試用クエストにおける試用アイテムの外観、試用アイテムのパラメータ等を含んでいてもよい。また、試用クエストに関する情報は、当該試用アイテムを装備させた操作キャラクタの外観を含んでいてもよい。また、試用クエストに関する情報は、試用アイテムを装備させた操作キャラクタの動作及び操作を説明する情報を含んでいてもよい。なお、試用クエストに関する情報は、これらに限らず、その他の情報を含んでいてもよい。
【0209】
ステップS404において、ゲーム進行処理部111は、試用クエストを開始する操作を受け付けたか否かを判断する。ステップS404でNoの場合(例えば、試用クエストの一覧に戻るための操作を受け付けた場合)、ステップS401からの処理が繰り返される。ステップS404でYesの場合、次のステップS405の処理が実行される。
【0210】
ステップS405において、ゲーム進行処理部111は、試用クエストを進行させる。本ステップの詳細については、後述する。
【0211】
ステップS406において、ゲーム進行処理部111は、試用クエストの結果を表す画面を表示する。なお、本ステップにおいて、ゲーム進行処理部111は、ステップS405で実行した試用クエストにおいて達成条件が満たされていた場合には、試用クエストに関連付けられた報酬をユーザに付与する。また、ゲーム進行処理部111は、付与した報酬に関する情報を、試用クエストの結果を表す画面に含めてもよい。
【0212】
ステップS407において、ゲーム進行処理部111は、抽選画面へ遷移する操作を受け付けたか否かを判断する。ステップS407でNoの場合、ステップS409の処理が実行される。ステップS407でYesの場合、ステップS408の処理が実行される。
【0213】
ステップS408において、ゲーム進行処理部111は、抽選画面を表示する。抽選画面を表示した後の処理の流れについては、実施形態1で述べた通りであるため、詳細を繰り返さない。ただし、本実施形態では、抽選制御部116は、抽選画面において抽選対象となる共闘戦闘のうち、試用クエストにおいて試用した試用アイテムに相当する装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘の当選確率を、当該共闘戦闘について予め定められた当選確率より高く設定する。
【0214】
ステップS409において、ゲーム進行処理部111は、準備画面を表示する。準備画面を表示した後の処理の流れについては、実施形態1で述べた通りであるため、詳細を繰り返さない。
【0215】
次に、ステップS405における試用クエストの進行処理の詳細について説明する。
図14は、試用クエストを進行させる処理の流れを示すフローチャートである。
【0216】
ステップS501において、ゲーム進行処理部111は、試用クエスト空間に、敵キャラクタと、試用アイテムを装備した操作キャラクタを配置する。
【0217】
ステップS502において、ゲーム進行処理部111は、操作キャラクタに対する操作を受け付けたか否かを判断する。ステップS502でNoの場合、後述するステップS507の処理が実行される。ステップS502でYesの場合、次のステップS503の処理が実行される。
【0218】
ステップS503において、ゲーム進行処理部111は、ステップS502で受け付けた操作が当該試用アイテムについて定められた操作であれば、当該試用アイテムについて定められた動作を操作キャラクタに行わせる。動作は、例えば、敵キャラクタに対する攻撃動作、ゲーム空間内を移動する動作、敵キャラクタの攻撃を回避する動作等である。
【0219】
ステップS504において、ゲーム進行処理部111は、操作キャラクタが敵キャラクタに作用を与えたか否かを判断する。ステップS504でNoの場合、後述のステップS507の処理が実行される。ステップS504でYesの場合、次のステップS505の処理が実行される。
【0220】
例えば、ステップS503において行わせた動作が攻撃動作である場合、操作キャラクタの攻撃が敵キャラクタに当たった、すなわち攻撃が成功した場合、ステップS504でYesとなる。攻撃が成功しなかった場合、または、ステップS503において実行させた動作が移動する動作、回避する動作である場合は、ステップS504でNoとなる。
【0221】
ステップS505において、ゲーム進行処理部111は、敵キャラクタの体力値を減算する。
【0222】
ステップS506において、ゲーム進行処理部111は、敵キャラクタが戦闘不能となったか否かを判断する。例えば、ゲーム進行処理部111は、敵キャラクタの体力値が0以下となったか否かを判断してもよい。
【0223】
ステップS506でYesの場合、ステップS511において、操作キャラクタが勝利したと判断され、試用クエストを進行させる処理が終了する。ステップS506でNoの場合、次のステップS507の処理が実行される。
【0224】
ステップS507において、ゲーム進行処理部111は、操作キャラクタが敵キャラクタから作用を受けたか否かを判断する。ステップS507でNoの場合、ステップS502からの処理が繰り返される。ステップS507でYesの場合、次のステップS508の処理が実行される。
【0225】
ステップS508において、ゲーム進行処理部111は、操作キャラクタの体力値を減算する。
【0226】
ステップS509において、ゲーム進行処理部111は、操作キャラクタが戦闘不能となったか否かを判断する。例えば、ゲーム進行処理部111は、操作キャラクタの体力値が0以下となったか否かを判断してもよい。
【0227】
ステップS509でNoの場合、ステップS502からの処理が繰り返される。ステップS509でYesの場合、ステップS510において、操作キャラクタが敗戦したと判断され、試用クエストを進行させる処理が終了する。
【0228】
<画面例>
次に、ゲームシステム1の画面例について図面を参照して説明する。
【0229】
(試用クエスト一覧画面)
図15は、
図13のステップS401において表示される試用クエストの一覧を表すゲーム画面(試用クエスト一覧画面)の一例である。試用クエスト一覧画面は、試用クエスト一覧1501を含む。試用クエスト一覧1501は、試用クエストボタン1501a及び1501bを含むことにより、この時点でプレイ可能に提供されている試用クエストの一覧を表している。試用クエストボタン1501a及び1501bは、それぞれ、該当する試用クエストの開始前画面に遷移するためのUIオブジェクトの一例である。試用クエストボタン1501a及び1501bは、ボタンの領域内に、当該試用クエストによって試用可能な試用アイテムに関する情報を含んでいる。例えば、試用クエストボタン1501aは、新装備「イロハ」シリーズを試用できる試用クエストに対応している。ここでは、新装備「イロハ」シリーズは、ゲームシステム1において利用可能なものとして新たに追加された装備アイテムのグループの一例である。このように、ユーザは、当該試用クエストボタン1501a及び1501bを視認することによって、どのような試用アイテムを試用できるのかを確認することができる。
【0230】
(試用クエスト開始前画面)
図16は、
図13のステップS403において表示される試用クエストに関する情報を表すゲーム画面(開始前画面)の一例である。開始前画面は、試用クエストを開始する前に表示される画面である。開始前画面は、パラメータ情報1601と、操作キャラクタ1602と、操作方法ボタン1603と、試用アイテム1604a~1604cと、レベル表示1607a~1607cと、戻るボタン1605と、開始ボタン1606とを含んでいる。
【0231】
試用アイテム1604a~1604cは、当該試用クエストによって試用することができる新装備「イロハ」シリーズに含まれる一連の装備アイテムに相当する。詳細には、試用アイテム1604aは防具であり、試用アイテム1604bは武器であり、試用アイテム1604cは、防具である。
【0232】
操作キャラクタ1602は、試用アイテム1604a~1604cを全て装備させた操作キャラクタの外観を表している。
【0233】
また、レベル表示1607a~1607cは、試用アイテム1604a~1604cがそれぞれ有するパラメータ「レベル」(
図16では、「Lv.」と表記)に設定された値が「5」であることを表している。以降、パラメータ「レベル」を、単に「レベル」とも記載する。ここで、試用アイテム1604a~1604cに相当する装備アイテムのレベルは、それぞれユーザに付与される時点での初期値は、「1」であるとする。また、当該試用アイテム1604a~1604cに相当する装備アイテムを保有している場合、それぞれのレベルは、ゲームの進行に応じて「1」から「5」まで5段階で変化するものとする。なお、当該レベルは、数値が大きいほど、ゲームをより有利に進行させるものとする。
【0234】
このとき、試用アイテム1604a~1604cそれぞれのレベルは、ユーザが当該試用アイテム1604a~1604cに相当する装備アイテムを保有しているか否かに関わらず、上限である「5」に設定される。また、ユーザが当該試用アイテム1604a~1604cに相当する装備アイテムを保有していたとしても、試用アイテム1604a~1604cのレベルは、当該保有する装備アイテムのレベルとは同期しない。
【0235】
パラメータ情報1601は、試用アイテム1604a~1604cを装備させることによりアップする操作キャラクタのパラメータ「能力α」、「能力β」及び「能力γ」に関する情報を表している。なお、この例では、「能力α」、「能力β」及び「能力γ」は数値で表され、値が大きいほど、ゲームを有利に進めることが可能となるものとする。ここでは、レベルが「5」の試用アイテム1604aを装備させることにより、「能力α」が10だけ増加する。また、レベルが「5」の試用アイテム1604bを装備させることにより、「能力β」が20だけ増加する。また、レベルが「5」の試用アイテム1604cを装備させることにより、「能力γ」が15だけ増加する。なお、試用アイテム1604a~1604cのレベルが、仮にそれぞれ「1」であれば、「能力α」、「能力β」及び「能力γ」は、それぞれ、「2」、「4」、「3」しか増加しないものとする。
【0236】
このように、試用アイテム1604a~1604cに相当する装備アイテムをユーザが保有していなくても、試用アイテム1604a~1604cのレベルは、上限値である「5」に設定される。これにより、ユーザは、保有していない装備アイテムをその上限のレベルで試用できるので、当該装備アイテムの魅力を充分に体感することができ、その取得に対する動機付けが向上する。また、ユーザが、試用アイテム1604a~1604cに相当する装備アイテムを保有しているもののあまり利用していないためにそのレベルが「1」であるとする。この場合でも、試用アイテム1604a~1604cのレベルは、上限値である「5」に設定される。これにより、ユーザは、あまり利用していない装備アイテムをその上限のレベルで試用できるので、当該装備アイテムの魅力を充分に体感することができ、その利用に対する動機付けが向上する。
【0237】
操作方法ボタン1603は、試用アイテム1604a~1604cの操作方法を表示するためのUIオブジェクトの一例である。操作方法ボタン1603に対する入力操作が受け付けられると、開始前画面は、操作方法を説明するページに遷移する。操作方法を説明するページは、当該試用アイテム1604a~1604cの動作及び操作に関する情報を含む。
【0238】
戻るボタン1605は、試用クエスト一覧画面に戻るためのUIオブジェクトの一例である。戻るボタン1605に対する入力操作が受け付けられると、開始前画面は、
図15に示した試用クエスト一覧画面に遷移する。
【0239】
開始ボタン1606は、当該試用クエストを開始するためのUIオブジェクトの一例である。開始ボタン1606に対する入力操作が受け付けられると、開始前画面は、次の
図17に示す試用クエスト画面に遷移する。
【0240】
(試用クエスト画面)
図17は、
図14のステップS501において表示される試用クエスト画面の一例である。試用クエスト画面は、試用クエスト空間を表している。試用クエスト画面には、敵キャラクタ1701と、操作キャラクタ1702とが配置されている。操作キャラクタ1702は、試用アイテム1604a~1604cを装備している。ボタンB3、B4、体力値V1、V2、メニューM3については、実施形態1において
図6または
図7を用いて説明した通りであるため、詳細な説明を繰り返さない。
【0241】
情報1703は、当該表示されているゲーム空間が、試用クエスト空間であることをユーザに認識させるための情報である。ここでは、一例として、「新装備「イロハ」シリーズを試用中!」とのテキスト情報が表示されている。
【0242】
ここで、試用クエスト画面は、
図7に示した共闘戦闘空間の具体例に対して、他のアカウントに対応する操作キャラクタg1、g2及びノンプレイヤキャラクタy6と、ボタンB6と、を含まない点が異なる。このように、本具体例では、試用クエストは、ユーザによって操作される操作キャラクタが単独で敵キャラクタとの戦闘を行うものである。したがって、試用クエスト空間には、他のアカウントに対応する操作キャラクタ及びノンプレイヤキャラクタは、配置されない。また、試用クエストでは、装備できるのは試用アイテムに限定されており、装備アイテムを変更することはできない。したがって、試用クエスト画面は、
図7に示した武器切替ボタンB6を含まない。
【0243】
このような試用クエスト画面において、操作キャラクタ1702に対する入力操作が受け付けられると、操作キャラクタ1702は、試用アイテム1604a~1604cについて定められた操作に応じて、定められた動作を行う。そして、敵キャラクタ1701に対して及ぼした作用の大きさに応じて、敵キャラクタ1701の体力値V2が減少する。また、敵キャラクタ1701から受けた作用の大きさに応じて、操作キャラクタ1702の体力値V1が減少する。敵キャラクタ1701の体力値V2が0以下になると、試用クエスト画面は、次の
図18に示す結果画面に遷移する。
【0244】
(結果画面)
図18は、
図13のステップS406において表示される結果画面の一例である。結果画面は、結果情報1801と、報酬情報1802と、操作キャラクタ1803と、もう一度ボタン1804と、準備空間ボタン1805と、抽選画面ボタン1806とを含む。
【0245】
結果情報1801は、試用クエストの結果を表す情報である。ここでは、操作キャラクタが敵キャラクタに勝利したことを表す情報が表示されている。
【0246】
報酬情報1802は、試用クエストにおいて達成条件が満たされた(敵キャラクタに勝利した)ことにより報酬アイテムが付与されたことを表している。付与される報酬アイテムは、試用クエストに関連付けられていたものであってもよいし、試用アイテムに関連付けられていたものの中から抽選により決定されたものであってもよい。
【0247】
操作キャラクタ1803は、試用クエストにおいて用いた操作キャラクタの外観を表している。つまり、操作キャラクタ1803は、試用アイテム1604a~1604cを装備している。このような操作キャラクタ1803の外観を表示することにより、ユーザに対して、試用した試用アイテムを再度認識させることができ、当該試用アイテムに相当する装備アイテムを取得することに対するユーザの動機付けが向上する。
【0248】
もう一度ボタン1804は、試用クエストを再度開始するためのUIオブジェクトの一例である。もう一度ボタン1804に対する入力操作が受け付けられると、結果画面は、
図16の開始前画面又は
図17の試用クエスト画面に遷移する。これにより、ユーザは、試用アイテム1604a~1604cを再度試用することができる。
【0249】
準備空間ボタン1805は、準備空間に戻るためのUIオブジェクトの一例である。準備空間ボタン1805に対する入力操作が受け付けられると、結果画面は、
図5(A)に示した準備空間の画面に遷移する。
【0250】
抽選画面ボタン1806は、抽選画面に遷移するためのUIオブジェクトの一例である。抽選画面ボタン1806に対する入力操作が受け付けられると、結果画面は、
図19に示した抽選画面に遷移する。
【0251】
(抽選画面)
図19は、
図13のステップS408において表示される抽選画面の一例である。抽選画面は、共闘戦闘一覧1901と、メニューM5、M6と、抽選ボタンB7とを含む。メニューM5及びM6については、実施形態1において
図10(A)を用いて説明した通りであるため、詳細な説明を繰り返さない。
【0252】
共闘戦闘一覧1901は、ゲームシステム1においてプレイする権利が付与され得る共闘戦闘の一覧を表している。共闘戦闘一覧1901は、共闘戦闘1901a~1901gを含んでいる。この具体例では、7個の共闘戦闘1901a~1901gをそれぞれプレイする権利が、抽選によりユーザに付与され得る。共闘戦闘1901a~1901gの各々の左上に示された表示Rは、当該共闘戦闘をプレイする権利の当選確率を表している。また、共闘戦闘1901a~1901gの各々の右下に示された表示1902a~1902gは、当該共闘戦闘に関連付けられた装備アイテムを表している。つまり、ユーザは、抽選により共闘戦闘1901a~1901gの何れかをプレイする権利を取得し、当該共闘戦闘をプレイして達成条件を満たすことにより、関連付けられた装備アイテムの生成に必要な1以上の素材アイテムの少なくとも何れかを報酬として得ることができる。
【0253】
ここで、共闘戦闘一覧1901のうち、共闘戦闘1901gには、試用クエストで試用した新装備「イロハ」シリーズが関連付けられている。このため、共闘戦闘1901gの右下には、新装備「イロハ」シリーズを表す表示1902gが表示されている。ここでは、新装備「イロハ」シリーズは、ゲームシステム1において新たに追加された装備アイテムであるとする。また、新装備「イロハ」シリーズが関連付けられた共闘戦闘1901gが、抽選対象として新たに追加されたものとする。このため、共闘戦闘1901gには、新たに追加されたことを示すアイコン「New!」が重畳表示されている。これにより、ユーザは、当該抽選画面に遷移する前に試用した新装備「イロハ」シリーズを取得するためには、どの共闘戦闘を引き当てればよいのかを認識することができ、当該新装備「イロハ」シリーズを取得することに対する動機付けが向上する。
【0254】
また、この例では、共闘戦闘1901gには、当該共闘戦闘の表示Rに示されているように、当該共闘戦闘をプレイする権利の当選確率として「S」が設定されている。また、表示Rの右上に表示された確率UPアイコン1904は、共闘戦闘1901gの当選確率が、段階「S」に紐づけられた当選確率よりも一時的に高く設定されていることを表している。これは、新装備「イロハ」シリーズの試用クエストにおいて敵キャラクタに勝利したことにより、新装備「イロハ」シリーズが関連付けられた共闘戦闘1901gの当選確率が一時的に上昇しているためである。なお、抽選制御部116は、試用クエストにおける結果画面を経由して抽選画面が表示された場合に、当該試用クエストにおける試用アイテムに相当する装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘の当選確率を上昇させてもよい。あるいは、抽選制御部116は、試用クエストにおいて達成条件が満たされたか否かをフラグとして記憶しておき、当該フラグがオンの場合には、該当する共闘戦闘の当選確率を上昇させもよい。このように当選確率が上昇することにより、共闘戦闘1901gを入手することに対するユーザの動機付けが向上する。
【0255】
また、当選確率が低い共闘戦闘ほど、達成条件の難易度が高い(例えば、敵キャラクタが強い)とする。この場合、当選確率「S」の共闘戦闘に関連付けられた新装備「イロハ」シリーズは、達成条件の難易度が他の当選確率の共闘戦闘よりも高いため、入手することが難しいことになる。しかしながら、本実施形態は、そのような入手しづらい新装備「イロハ」シリーズを、試用クエストにおいて試用することを可能としている。したがって、共闘戦闘1901gを入手した上で、難易度の高い達成条件を満たすことに対するユーザの動機付けが向上する。
【0256】
また、抽選ボタンB7に対する入力操作が受け付けられると、抽選制御部116は、ユーザによって保有される有価アイテムのうち所定数を消費することと引き換えに、共闘戦闘1901a~1901gのうち何れかの共闘戦闘を、抽選により決定する。そして、抽選制御部116は、決定した共闘戦闘をユーザに付与する。ここで、抽選対象の1つである共闘戦闘1901gのプレイにより取得可能な新装備「イロハ」シリーズが、試用済みであるため、ユーザは、有価アイテムを消費して抽選処理を実行させることに対して安心感を得ることができる。
【0257】
〔変形例〕
実施形態2において、試用クエストにおける試用アイテムとして、ゲームシステム1において利用可能な装備アイテムとして新たに追加された装備アイテムを適用する例を中心に説明した。これに限らず、試用クエストにおける試用アイテムは、ゲームシステム1において利用可能な装備アイテムのうちの他の何れかであってもよい。例えば、ゲームシステム1において利用可能な装備アイテムのうち、難易度が閾値以上の達成条件が設定された共闘戦闘の何れかに関連付けられた装備アイテムを試用アイテムとする試用クエストが提供されてもよい。この場合、ユーザは、入手が難しい装備アイテムを試用することができるので、そのような装備アイテムを取得することに対する動機付けが向上する。
【0258】
また、実施形態2において、試用クエストには、プレイ可能な期間が定められていてもよい。例えば、試用クエストは、当該試用クエストにおいて試用可能な装備アイテムが新たに追加されてから所定期間の間、プレイ可能であってもよい。これにより、所定期間の間に新たな装備アイテムを試用しようとするユーザの動機付けが向上する。また、試用クエストにおいて試用可能な装備アイテム、または当該装備アイテムの素材アイテムを獲得することができる共闘戦闘が抽選により取得可能である場合に、当該共闘戦闘を抽選により供出する期間が定められていることがある。例えば、一定期間ごとに、抽選により登場する敵キャラクタ(一例として、ボスキャラクタ)を一定期間ごとに入れ替える場合があり得る。この場合、試用クエストにおいて試用可能な装備アイテムまたは素材アイテムを獲得することができる共闘戦闘が抽選により取得可能な期間に基づいて、試用クエストをユーザがプレイ可能であるとしてもよい。例えば、共闘戦闘が抽選により取得できなくなるよりも一定期間前まで、試用クエストをユーザがプレイ可能であるとしてもよい。これにより、試用クエストをプレイした後、装備アイテムが欲しいと考えたユーザに対し、抽選の機会がないといった事態を回避することができる。
【0259】
また、実施形態2において、試用クエストは、操作キャラクタによるシングルプレイである例について説明した。ただし、これに限らず、試用クエストは、マルチプレイとして提供されてもよい。換言すると、試用クエストは、操作キャラクタが、他のユーザによって操作される操作キャラクタ、ノンプレイヤキャラクタ、または、これらの組み合わせと共に敵キャラクタと戦闘するものであってもよい。これにより、ユーザは、試用アイテムを、共闘戦闘において用いることを体験できる。
【0260】
また、実施形態2において、試用クエストにおいて出現する敵キャラクタと、当該試用クエストにおける試用アイテムに相当する装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘において出現する敵キャラクタとは、同一であってもよいし、同一でなくてもよい。これらの敵キャラクタが同一であれば、ユーザは、試用クエストにおいて、試用アイテムの体験だけでなく、当該試用アイテムを得るために勝利する必要のある敵キャラクタとの戦闘を体験することができる。また、これらの敵キャラクタが同一でなければ、ユーザは、試用した試用アイテムに相当する装備アイテムを取得するための共闘戦闘において、試用クエストとは異なる敵キャラクタとの戦闘を楽しむことができる。
【0261】
また、実施形態2において、試用クエストの結果画面から抽選画面に遷移する例について説明した。ここで、試用クエストにおいて試用した装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘が、ユーザによって既に保有されている場合を想定する。この場合、
図18に示した結果画面は、抽選画面ボタン1806に替えて、共闘戦闘ボタンを含んでいてもよい。この場合、共闘戦闘ボタンに対する操作が受け付けられると、試用クエストの結果画面から、共闘戦闘をプレイする画面(例えば、
図7(A))に遷移してもよい。これにより、既に保有している共闘戦闘をプレイして達成条件を満たすことに対するユーザの動機付けが向上する。
【0262】
また、実施形態2において、試用クエストの結果画面から遷移する抽選画面として、
図19のように、抽選対象となる共闘戦闘の一覧を含む抽選画面を例示した。これに限らず、試用クエストの結果画面から遷移する抽選画面は、
図10(A)のように、抽選対象となる共闘戦闘の何れかを提示するものであってもよい。また、その場合、抽選画面において提示される共闘戦闘は、試用クエストにおいて試用した装備アイテムが関連付けられた共闘戦闘であってもよい。なお、
図19に示した抽選画面は、試用クエストの結果画面からの遷移に限らず、ゲームシステム1における各局面のゲーム画面において、メニュー又はボタン等の各種UIオブジェクトに対する操作に応じて表示されてもよい。
【0263】
また、各実施形態において、共闘戦闘をプレイする権利を取得する抽選を実行するために、課金処理によりユーザに付与される有価アイテムの所定数を消費する例について説明した。これに限らず、課金処理自体と引き換えに、当該抽選が実行可能であってもよい。また、有価アイテムと同等の機能を有する無償の消費アイテムが、ゲームにおいて所定条件が満たされた場合にユーザに付与されてもよい。この場合、有価アイテム又は無償の消費アイテムの一方又は両方を消費することと引き換えに、当該抽選が実行可能であってもよい。
【0264】
〔ソフトウェアによる実現例〕
制御部210の制御ブロック(特に、送受信部211、データ管理部213、およびサーバ処理部212)、ならびに、制御部110の制御ブロック(特に、入力操作受付部112、ゲーム進行処理部111、カメラ配置制御部113、表示制御部114、オブジェクト制御部115、および抽選制御部116)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0265】
後者の場合、制御部210または制御部110、もしくはその両方を備えた情報処理装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0266】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0267】
〔付記事項〕
本発明の一側面に係る内容を列記すると以下のとおりである。
【0268】
(項目1) プロセッサ(10、20)及びメモリ(11、21)を備えるコンピュータ(ユーザ端末100、サーバ200)により実行されるゲームプログラム(121、221)について説明した。本開示のある局面によると、メモリは、ゲームプログラムに基づくゲームにおいてユーザによって操作されるキャラクタを表す第1ゲーム媒体と、ゲームにおいて利用可能な第2ゲーム媒体のうちユーザによって保有される第2ゲーム媒体とを記憶し、第2ゲーム媒体は、第1ゲーム媒体に関連付けられることでゲームプログラムに基づくゲームを有利に進める効果を奏するものである。ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザの操作に基づいて第1クエストの何れかを選択する処理を実行し、選択した第1クエストを、ユーザによって保有される第1クエストとしてメモリに記憶させるステップと、第1ゲーム媒体に、ユーザによって保有される第2ゲーム媒体の何れかを関連付け、当該第1ゲーム媒体を用いるユーザの操作に基づいて、ユーザによって保有される第1クエストの何れかを進行させるステップと、第1クエストを進行させるステップにおけるユーザの操作に基づいて、当該第1クエストに設定された達成条件が満たされると、ゲームにおいて利用可能な第2ゲーム媒体のうち当該第1クエストに関連付けられた第2ゲーム媒体を、ユーザに保有させるための条件の少なくとも一部を満たすための第1ゲーム処理を実行するステップと、第1クエストを記憶させるステップにおいて選択され得る第1クエストに関連付けられた第2ゲーム媒体が、第1ゲーム媒体に関連付けられて進行する第2クエストを、当該第1ゲーム媒体を用いるユーザの操作に基づいて進行させるステップと、を実行させる。上記の構成によれば、ユーザは、第2ゲーム媒体を保有しているか否かに関わらず、第1ゲーム媒体に当該第2ゲーム媒体を関連付けて試用できる。したがって、ユーザは、当該第2ゲーム媒体を保有していない場合には、当該第2ゲーム媒体を取得することに対する動機付けが向上する。また、ユーザは、当該第2ゲーム媒体を保有している場合には、当該第2ゲーム媒体を利用することに対する動機付けが向上する。
【0269】
(項目2) (項目1)において、第1クエストにおいて第1ゲーム媒体に関連付ける第2ゲーム媒体をユーザが編成するための操作を受け付けるステップと、ユーザが編成した第2ゲーム媒体の編成結果をメモリに記憶させるステップとをさらに含み、第1クエストを進行させるステップにおいて、編成結果に基づいて、第1ゲーム媒体に第2ゲーム媒体を関連付けて第1クエストを進行させ、第2クエストを進行させるステップにおいて、編成結果にかかわらず、第2クエストに対応する第2ゲーム媒体を第1ゲーム媒体に関連付けて第2クエストを進行させてもよい。これにより、ユーザは、第1クエストで適用される編成結果に関わらず、第2クエストで第2ゲーム媒体を試用できる。
【0270】
(項目3) (項目1)又は(項目2)において、第1ゲーム処理を実行するステップにおいて、第1クエストの達成条件が満たされるまで、当該第1クエストをユーザに保有させてユーザがプレイ可能とする一方、達成条件が満たされることにより、ユーザによる第1クエストの保有を解除させ、第2クエストは、ユーザに保有させることなくユーザがプレイ可能なクエストであり、第2クエストを進行させるステップにおいて、第2クエストを指定するためのユーザの操作を受け付けて、第2クエストを進行させてもよい。これにより、ユーザは、第2クエストを繰り返しプレイすることができる。
【0271】
(項目4) (項目1)から(項目3)の何れか1項目において、メモリは、ゲームにおいて利用可能な第2ゲーム媒体の各々について定められた所定の動作及び所定の操作を記憶し、第1クエストの何れかを進行させるステップ及び第2クエストを進行させるステップは、第1ゲーム媒体に関連付けられた第2ゲーム媒体について定められた所定の操作を受け付けると、当該第2ゲーム媒体について定められた所定の動作を当該第1ゲーム媒体に行わせてもよい。これにより、ユーザは、保有していない第2ゲーム媒体について定められた動作及び操作が、既に保有している第2ゲーム媒体の動作及び操作とは異なっている場合にも、保有していない第2ゲーム媒体の動作及び操作を試用して体験することができる。
【0272】
(項目5) (項目1)から(項目4)の何れか1項目において、ゲームプログラムは、プロセッサに、第2クエストを進行させるステップにおけるユーザの操作に基づいて、当該第2クエストに設定された達成条件が満たされると、第2ゲーム処理を実行するステップをさらに実行させてもよい。これにより、第2クエストにおいて、第2ゲーム媒体を試用できるだけでなく、達成条件を満たすことにより第2ゲーム処理が実行されることが期待できるので、第2クエストをプレイすることに対するユーザの動機付けが向上する。
【0273】
(項目6) (項目5)において、第2ゲーム処理を実行するステップは、第2ゲーム処理として、ゲームをより有利に進めるための処理を実行してもよい。これにより、ゲームをより有利に進めるための第2ゲーム処理が実行されることが期待できるので、第2クエストをプレイすることに対するユーザの動機付けがさらに向上する。
【0274】
(項目7) (項目6)において、第2ゲーム処理を実行するステップは、第2ゲーム処理として、第2クエストにおいて第1ゲーム媒体に関連付けるために用いられた第2ゲーム媒体が関連付けられた第1クエストが、第1クエストを記憶させるステップにおいて選択される期待値を増加させてもよい。これにより、第2クエストで試用する第2ゲーム媒体に関連付けられた第1クエストが付与されることが期待できるので、第2クエストをプレイすることに対するユーザの動機付けがさらに向上する。
【0275】
(項目8) (項目6)又は(項目7)において、第2ゲーム処理を実行するステップは、第2ゲーム処理として、ゲームを有利に進めるためのアイテムをユーザに関連付けてメモリに記憶させる処理を実行させてもよい。これにより、ゲームを有利に進めるアイテムが付与されることが期待できるので、第2クエストをプレイすることに対するユーザの動機付けがさらに向上する。
【0276】
(項目9) (項目5)において、第2ゲーム処理を実行するステップは、第2ゲーム処理として、第2クエストにおいて第1ゲーム媒体に関連付けるために用いられた第2ゲーム媒体が関連付けられた第1クエストが、ユーザによって保有されている場合、当該第1クエストを進行させるステップを実行させるための操作を受け付けるユーザインタフェース(UI)オブジェクトを表示部に表示してもよい。これにより、第2クエストで試用した第2ゲーム媒体を取得するために、当該第2ゲーム媒体に関連付けられた第1クエストに設定された達成条件を満たすようユーザを促すことができる。
【0277】
(項目10) (項目5)又は(項目9)において、第2ゲーム処理を実行するステップは、第2ゲーム処理として、第2クエストにおいて用いられた第2ゲーム媒体が関連付けられた第1クエストが、ユーザによって保有されていない場合、第1クエストを記憶させるステップを実行させるための操作を受け付けるUIオブジェクトを表示部に表示してもよい。これにより、第2クエストで試用した第2ゲーム媒体を取得するために、当該第2ゲーム媒体に関連付けられた第1クエストを取得するための抽選を実行するようユーザを促すことができる。
【0278】
(項目11) (項目1)から(項目10)の何れか1項目において、第1クエストにおいて第1ゲーム媒体に関連付けられる複数の第2ゲーム媒体を特定し、特定結果をメモリに記憶させるステップをさらに含み、第1クエストの何れかを進行させるステップにおいて、第1ゲーム媒体に関連付けられる第2ゲーム媒体は、ユーザによって保有される第2ゲーム媒体のうち他の何れかへ、ユーザの操作に応じて変更可能であり、第2クエストを進行させるステップにおいて、第1ゲーム媒体に関連付けられる第2ゲーム媒体は、当該第2クエストに応じて定められていてもよい。これにより、ユーザに対して、第2クエストにおいて第2ゲーム媒体を確実に試用するよう促すことができる。
【0279】
(項目12) (項目1)から(項目11)の何れか1項目において、第2クエストを実行させるステップは、ゲームにおいて利用可能な第2ゲーム媒体のうち、利用可能となった時期が所定時点以降の第2ゲーム媒体を、第1ゲーム媒体に関連付けて第2クエストを進行させてもよい。これにより、利用可能となった時期が所定時点以降であるためにユーザによって保有されていない可能性が高い第2ゲーム媒体を試用することを、ユーザに促すことができる。
【0280】
(項目13) (項目1)から(項目12)の何れか1項目において、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザによって保有される第2ゲーム媒体が有するパラメータの値を、ゲームの進行に応じて、ゲームをより有利に進めることが可能な値に更新するステップをさらに実行させ、第1クエストの何れかを進行させるステップは、第1ゲーム媒体に関連付けられた第2ゲーム媒体が有するパラメータに、更新するステップにおいて更新された値を設定して第1クエストを進行させ、第2クエストを進行させるステップは、第1ゲーム媒体に関連付けられた第2ゲーム媒体が有するパラメータに、当該パラメータの初期値よりもゲームを有利に進めることが可能な値であって、更新するステップにおいて更新される値とは同期しない値を設定して第2クエストを進行させてもよい。これにより、ユーザは、より有利にゲームを進行させることができる状態で第2ゲーム媒体を試用できるので、第2ゲーム媒体の魅力をより充分に感じることができる。
【0281】
(項目14) (項目1)から(項目13)の何れか1項目において、第1ゲーム処理を実行するステップにおいて、第1クエストに設定された達成条件の難易度は、当該第1クエストに関連付けられた第2ゲーム媒体がゲームを有利に進めることができる程度が高いほど高くてもよい。これにより、ユーザは、難易度より高い達成条件が設定された第1クエストに関連付けられているために取得しづらい第2ゲーム媒体を、取得していなくても試用することができる。
【0282】
(項目15) (項目1)から(項目14)の何れか1項目において、第1ゲーム処理を実行するステップは、第1ゲーム処理として、当該第1クエストに関連付けるために用いられた第2ゲーム媒体に関連付けられた1以上の第3ゲーム媒体の少なくとも何れかを、ユーザに保有させる処理を実行し、ゲームプログラムは、プロセッサに、ユーザの操作に基づいて、ユーザによって保有される1以上の第3ゲーム媒体を消費することにより、第2ゲーム媒体を、ユーザによって保有される第2ゲーム媒体としてメモリに記憶させてもよい。これにより、ユーザは、第2クエストにおいて試用した第2ゲーム媒体を取得するために、1以上の第3ゲーム媒体を収集することを楽しむことができる。
【0283】
(項目16) (項目1)から(項目15)の何れか1項目において、第1クエストを記憶させるステップは、第1クエストの何れかを選択し、選択した第1クエストを記憶させる処理を、課金処理により、又は、課金処理により得られる有価アイテムを消費することにより実行してもよい。これにより、ユーザは、第1クエストを取得するために課金処理又は有価アイテムを消費する処理を行う際に、取得を期待する第1クエストに関連付けられている第2ゲーム媒体が試用済みであるため、安心感を得ることができる。
【0284】
(項目17) ゲームプログラムを実行する方法を説明した。本開示のある局面によると、ゲームプログラムは、プロセッサおよびメモリを備えるコンピュータにより実行される。該方法は、プロセッサが(項目1)に記載の各ステップを実行する方法である。(項目17)に係る方法は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【0285】
(項目18) 情報処理装置を説明した。本開示のある局面によると、該情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムを記憶する記憶部(120)と、該ゲームプログラムを実行することにより、情報処理装置(ユーザ端末100)の動作を制御する制御部(110)とを備える。(項目18)に係る情報処理装置は、(項目1)に係るゲームプログラムと同様の作用効果を奏する。
【符号の説明】
【0286】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、10,20 プロセッサ、11,21 メモリ、12,22 ストレージ、13,23 通信IF(操作部)、14,24 入出力IF(操作部)、15 タッチスクリーン(表示部、操作部)、17 カメラ(操作部)、18 測距センサ(操作部)、100 ユーザ端末(情報処理装置)、110,210 制御部、111 ゲーム進行処理部、112 入力操作受付部、113 カメラ配置制御部、114 表示制御部、115 オブジェクト制御部、120,220 記憶部、121,221 ゲームプログラム、122,222 ゲーム情報、123,223、 ユーザ情報、151 入力部(操作部)、152 表示部、200 サーバ、211 送受信部、212 サーバ処理部、213 データ管理部、214 同期処理部、1010 物体、1020 コントローラ(操作部)、1030 記憶媒体