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特許7073318インテリジェント路側ユニットおよびその制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-13
(45)【発行日】2022-05-23
(54)【発明の名称】インテリジェント路側ユニットおよびその制御方法
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/09 20060101AFI20220516BHJP
   G08G 1/04 20060101ALI20220516BHJP
   G08G 1/01 20060101ALI20220516BHJP
   G08G 1/056 20060101ALI20220516BHJP
   G08G 1/08 20060101ALI20220516BHJP
   H04N 5/232 20060101ALI20220516BHJP
【FI】
G08G1/09 F
G08G1/09 C
G08G1/04 A
G08G1/01 D
G08G1/056
G08G1/08 A
H04N5/232 030
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019159296
(22)【出願日】2019-09-02
(65)【公開番号】P2020038654
(43)【公開日】2020-03-12
【審査請求日】2019-09-02
(31)【優先権主張番号】201811014577.2
(32)【優先日】2018-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】321009845
【氏名又は名称】アポロ インテリジェント ドライビング テクノロジー(ペキン)カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】曹 ▲獲▼
(72)【発明者】
【氏名】胡 星
(72)【発明者】
【氏名】陶 ▲聖▼
(72)【発明者】
【氏名】王 海松
【審査官】藤村 泰智
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-052861(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0125713(US,A1)
【文献】欧州特許出願公開第3177009(EP,A1)
【文献】中国実用新案第204512867(CN,U)
【文献】特開2004-009833(JP,A)
【文献】特開2017-181101(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 ~ 1/16
H04N 5/232
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
環状軌道と、
前記環状軌道の上に設けられ、且つ前記環状軌道に沿って移動可能なカメラと、
前記カメラを駆動するドライバと、
異なる道路方向の障害物情報をそれぞれ検出する複数のレーダを含む環状レーダアレイと、
前記レーダによって検出された障害物情報に基づいて、接近している車両があるか否かを判断し、前記車両の接近方向を取得し、前記接近方向に移動して撮影するように前記カメラを駆動するように前記ドライバを制御するコントローラと、
前記コントローラに接続されるコミュニケータと、
を含み、
前記コントローラは、前記カメラによって撮影された画像と前記レーダによって検出された障害物情報とに基づいて点群画像を生成し、
前記コントローラは、前記コミュニケータを介して前記点群画像を前記インテリジェント路側ユニットの付近の無人運転車両に送信
前記コントローラは、前記点群画像に基づいて決定される交通量に応じて、信号機の赤信号時間及び青信号時間を制御する、
ことを特徴とするインテリジェント路側ユニット。
【請求項2】
前記環状レーダアレイの複数のレーダは、ミリ波レーダまたはレーザレーダである、
ことを特徴とする請求項に記載のインテリジェント路側ユニット。
【請求項3】
前記レーダによって検出された障害物が前記インテリジェント路側ユニットに徐々に接近している場合、前記コントローラは、車両が接近していることが検出されたと判断する、
ことを特徴とする請求項に記載のインテリジェント路側ユニット。
【請求項4】
前記インテリジェント路側ユニットは、前記カメラの少なくとも一部を被覆する遮蔽層をさらに含む、
ことを特徴とする請求項に記載のインテリジェント路側ユニット。
【請求項5】
インテリジェント路側ユニットに適用される制御方法であって、
それぞれ異なる道路方向の障害物情報を検出する複数のレーダを含む環状レーダアレイによって検出された異なる道路方向の障害物情報を取得するステップと、
前記レーダによって検出された障害物情報に基づいて、接近している車両があるか否かを判断し、前記車両の接近方向を取得するステップと、
前記接近方向に移動して撮影するようにカメラを駆動するようにドライバを制御するステップであって、前記カメラが環状軌道の上に設けられ、且つ前記環状軌道に沿って移動可能であるステップと、
前記カメラによって撮影された画像と前記レーダによって検出された障害物情報とに基づいて点群画像を生成するステップと、
コミュニケータを介して、前記点群画像を前記インテリジェント路側ユニットの付近の無人運転車両に送信するステップと、
前記点群画像に基づいて決定される交通量に応じて、信号機の赤信号時間及び青信号時間を制御するステップと、を含む、
ことを特徴とする制御方法。
【請求項6】
前記環状レーダアレイの複数のレーダは、ミリ波レーダまたはレーザレーダである、
ことを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
【請求項7】
前記制御方法は、
前記レーダによって検出された障害物が前記インテリジェント路側ユニットに徐々に接近している場合、車両が接近していることが検出されたと判断するステップを更に含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
【請求項8】
前記カメラの少なくとも一部が遮蔽層によって被覆されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
【請求項9】
プロセッサとメモリとを含むインテリジェント路側ユニットであって、
前記プロセッサは、前記メモリに記憶されている実行可能なプログラムコードを読み取り、前記実行可能なプログラムコードに対応するプログラムを実行することにより、請求項5~8のいずれかに記載の制御方法を実現する、
ことを特徴とするインテリジェント路側ユニット。
【請求項10】
コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
当該プログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項5~8のいずれかに記載の制御方法が実現される、
ことを特徴とする非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、交通技術の分野に関し、特に、インテリジェント路側ユニットおよびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インテリジェント路側ユニットは、自動運転の重要なサポートである。インテリジェント路側ユニットのインテリジェントニーズが高まるにつれて、インテリジェント路側ユニットの感知能力に対する要求はますます高くなり、インテリジェント路側ユニットの能動的な検知能力を向上させるために、インテリジェント路側ユニットに様々な検知検出器を追加する必要がある。

しかしながら、センサの数および種類の増加に伴い、インテリジェント路側ユニットのコストが増大し、データ計算量も大きい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術においてインテリジェント路側ユニットのコストが高く、データ計算量が大きいという課題を解決するためのインテリジェント路側ユニットおよびその制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願の第1の態様の実施例は、
環状軌道と、
前記環状軌道の上に設けられ、且つ前記環状軌道に沿って移動可能なカメラと、
前記カメラを駆動するドライバと、
異なる道路方向の障害物情報をそれぞれ検出する複数のレーダを含む環状レーダアレイと、
前記レーダによって検出された障害物情報に基づいて、接近している車両があるか否かを判断し、前記車両の接近方向を取得し、前記接近方向に移動して撮影するように前記カメラを駆動するように前記ドライバを制御するコントローラと、
前記コントローラに接続されるコミュニケータと、
を含み、
前記コントローラは、前記カメラによって撮影された画像と前記レーダによって検出された障害物情報とに基づいて点群画像を生成し、
前記コントローラは、前記コミュニケータを介して前記点群画像を前記インテリジェント路側ユニットの付近の無人運転車両に送信
前記コントローラは、前記点群画像に基づいて決定される交通量に応じて、信号機の赤信号時間及び青信号時間を制御する、
ことを特徴とするインテリジェント路側ユニットを提供する。
【0005】
本願の実施例のインテリジェント路側ユニットは、環状軌道と、環状軌道の上に設けられ、且つ環状軌道に沿って移動可能なカメラと、カメラを駆動するドライバと、環状レーダアレイと、コントローラとを含み、環状レーダアレイは、複数のレーダを含み、複数のレーダが異なる道路方向の障害物情報をそれぞれ検出し、コントローラは、レーダによって検出された障害物情報に基づいて接近している車両があるか否かを判断し、車両の接近方向を取得し、接近方向に移動して撮影するようにカメラを駆動するようにドライバを制御する。このように、環状軌道を設け、カメラを環状軌道に配置することにより、車両の接近方向に移動して撮影するようにカメラを制御することができ、各方向にカメラを配置する必要がなくなり、コストが削減されるだけではなく、データ計算量も少なくなる。さらに、インテリジェント路側ユニットは、環状レーダアレイを採用することにより、測定精度を確保することができる。
【0006】
本願の第2の態様の実施例は、インテリジェント路側ユニットに適用される制御方法を提供し、当該方法は、
それぞれ異なる道路方向の障害物情報を検出する複数のレーダを含む環状レーダアレイによって検出された異なる道路方向の障害物情報を取得するステップと、
前記レーダによって検出された障害物情報に基づいて、接近している車両があるか否かを判断し、前記車両の接近方向を取得するステップと、
前記接近方向に移動して撮影するようにカメラを駆動するようにドライバを制御するステップであって、前記カメラが環状軌道の上に設けられ、且つ前記環状軌道に沿って移動可能であるステップと、
前記カメラによって撮影された画像と前記レーダによって検出された障害物情報とに基づいて点群画像を生成するステップと、
コミュニケータを介して、前記点群画像を前記インテリジェント路側ユニットの付近の無人運転車両に送信するステップと、
前記点群画像に基づいて決定される交通量に応じて、信号機の赤信号時間及び青信号時間を制御するステップと、を含む、
【0007】
本願の実施例の制御方法は、まず、それぞれ異なる道路方向の障害物情報を検出する複数のレーダを含む環状レーダアレイによって検出された異なる道路方向の障害物情報を取得し、次に、レーダによって検出された障害物情報に基づいて、接近している車両があるか否かを判断し、車両の接近方向を取得した、次に、接近方向に移動して撮影するように、環状軌道の上に設けられ、且つ環状軌道に沿って移動可能なカメラを駆動するようにドライバを制御する。このように、車両の接近方向に移動して撮影するように、環状軌道の上に設けられたカメラを制御することにより、各方向にカメラを設けて、カメラによって撮影された各方向の画像を取得する必要がなくなり、コストが削減されるだけではなく、データ計算量も少なくなる。さらに、環状レーダアレイは、測定精度を確保することができる。
【0008】
本願の第3の態様の実施例は、プロセッサとメモリとを含むインテリジェント路側ユニットを提供し、前記プロセッサは、メモリに記憶されている実行可能なプログラムコードを読み取り、前記実行可能プログラムコードに対応するプログラムを実行することにより、上記第2の態様の実施例に記載の制御方法を実現する。
【0009】
本願の第4の態様の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該プログラムがプロセッサによって実行される場合、上記第2の態様の実施例に記載の制御方法が実現される。
【0010】
本願の付加的な態様および利点は、一部が以下の説明において示され、一部が以下の説明により明らかになるか、または本願の実践により理解される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本願の上記および/または付加的な態様および利点は、以下、図面を参照して実施例を説明することにより、明らかになり、理解しやすくなる。
図1】本願の実施例に係るインテリジェント路側ユニットの概略構成図である。
図2】本願の実施例に係る別のインテリジェント路側ユニットの概略構成図である。
図3】本願の実施例に係る制御方法の概略フローチャートである。
図4】本願の実施例に係る別の制御方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本願の実施例を詳細に説明する。前記実施例における例が図面に示され、同一または類似する符号は、常に同一または類似する構成要素、或いは、同一または類似する機能を有する構成要素を表す。以下に、図面を参照しながら説明される実施例は例示するものであり、本願を解釈するためだけに用いられ、本願を限定するものと理解してはいけない。
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例のインテリジェント路側ユニットおよびその制御方法について説明する。
【0014】
実際の使用において、交通量の少ない交差点について、インテリジェント路側ユニットの各方向にカメラを配置すると、コストが増加するだけではなく、データ計算量も大幅に増加する。本願の実施例は、従来技術においてインテリジェント路側ユニットのコストが高く、データ計算量が大きいという課題に対して、インテリジェント路側ユニットを提供する。
【0015】
本願の実施例のインテリジェント路側ユニットは、環状軌道上で設けて、環状軌道にカメラを配置することにより、カメラを車両の接近方向に移動して撮影するように制御することができ、カメラを全方向に配置する必要がなくなり、コストが削減されるだけではなく、データ計算量も少なくなる。さらに、インテリジェント路側ユニットは、環状レーダアレイを採用することにより、測定精度を確保することができる。
【0016】
図1は、本願の実施例に係るインテリジェント路側ユニットの概略構成図である。
図1に示すように、当該インテリジェント路側ユニットは、環状軌道110と、カメラ120と、ドライバ130と、環状レーダアレイ140と、コントローラ150とを含む。
【0017】
カメラ120は、環状軌道110に設けられ、且つ環状軌道110に沿って移動可能であり、ドライバ130は、カメラ120に接続され、環状軌道110を移動するようにカメラ120を駆動することができ、環状レーダアレイ140は、複数のレーダを含み、複数のレーダは、異なる道路方向の障害物情報をそれぞれ検出する。
障害物の情報は、障害物とインテリジェント路側ユニットとの間の距離および方位などの情報を含むことができ、レーダの数は、実際のニーズに応じて設定することができる。
【0018】
具体的な実現時に、ミリ波レーダを使用することができ、環状ミリ波レーダアレイは、複数のミリ波レーダによって形成される。レーザレーダが高精度および耐干渉の利点を有するため、レーザレーダも使用することができ、環状レーザレーダアレイは、複数のレーザレーダによって形成される。
【0019】
カメラ120は、コントローラ150に接続され、コントローラ150は、カメラ120によって撮影された画像を取得することができる。
コントローラ150は、レーダによって検出された障害物情報に基づいて、接近している車両があるか否かを判断し、車両の接近方向を取得し、接近方向に移動して撮影するようにカメラ120を駆動するようにドライバ130を制御することができる。
【0020】
本実施例では、カメラ120は環状軌道110に設けられ、コントローラ150は、環状レーダアレイにおける複数のレーダによって検出された異なる道路方向の障害物情報に基づいて、接近している車両があるか否かを判断する。具体的には、コントローラ150は、所定の時間ごとにレーダによって検出された障害物とレーダとの間の距離および方位などの情報を取得し、その後、接近している車両があるか否かを判断することができ、レーダによって検出された障害物がインテリジェント路側ユニットに徐々に接近している場合、コントローラ150は、車両が接近していることが検出されたと判断し、車両の接近方向を取得する。その後、車両の接近方向に移動して撮影するようにカメラ120を駆動するようにドライバ130を制御する。
【0021】
例えば、レーダが、東西方向の道路に、東から西への方向に障害物があり、且つ障害物とレーダとの間の距離が60メートル、50メートル、40メートルであると検出した場合、コントローラ150は、レーダによって検出された障害物情報に基づいて、東から西への方向に徐々に接近している車両があると判断することができ、東方向に移動して撮影するようにカメラ120を制御する。
【0022】
実際の使用において、交通量の少ない交差点について、各方向にカメラを配置すると、コストが増加するだけではなく、計算量も大幅に増加する。本実施例では、車両が比較的に少ない交差点については、まず、環状レーダアレイによって車両の接近方向を検出し、環状軌道上で移動して進行方向の画像を取得するようにカメラを駆動するので、交通量の少ない交差点に対して、インテリジェント路側ユニットのコストを削減し、計算量を効果的に減少することができる。
【0023】
本実施例では、カメラが環状軌道の上に設けられ、かつカメラが環状軌道上で移動可能であるため、カメラが各方向に移動して撮影することができ、つまり、一つのカメラを配置するだけで、各方向に撮影することを実現することができ、各方向に複数のカメラを配置する必要がなくなり、コストが大幅に削減される。また、接近している車両があると検出された場合には、車両の接近方向に移動して撮影するようにカメラが制御されるので、データ計算量が大幅に少なくなる。さらに、環状レーダアレイを配置することにより、測定精度を確保することができる。
【0024】
実際の使用において、カメラはレーダ信号によって干渉されることがあり、画像の鮮明度を向上させるために、本施例では、インテリジェント路側ユニットは、カメラの少なくとも一部を被覆する遮蔽層をさらに含む。例えば、カメラ120の、レンズを除いた他の部分は、遮蔽材料によって被覆される。
【0025】
遮蔽層は放熱に影響を及ぼすので、実際の使用において、遮蔽層は、カメラ120の、レンズおよび放熱部分を除いた他の部分を被覆することができる。これにより、カメラの動作および放熱性に影響を与えることなく、画像の鮮明度が向上する。
したがって、カメラが遮蔽層により被覆されることにより、レーダなどの部品によるカメラへの干渉を回避することができ、カメラの画像鮮明度が向上する。
【0026】
さらに、コントローラ150は、カメラ120によって撮影された画像とレーダによって検出された障害物情報とに基づいて点群画像をさらに生成することができる。点群画像とは、物体の表面の点データ集合によって生成された画像である。
【0027】
レーダは、障害物とインテリジェント路側ユニットとの間の距離を検出することができるので、コントローラ150は、同一時刻の障害物上の各点とインテリジェント路側ユニットとの間の距離を取得し、カメラ120によって撮影された画像と組み合わせて、点群画像を生成することができる。
【0028】
インテリジェント路側ユニットは無人運転の重要なサポートであるので、インテリジェント路側ユニットは、点群画像をインテリジェント路側ユニットの付近の無人運転車両またはサーバに送信することができる。図2は、本願の実施例に係る別のインテリジェント路側ユニットの概略構成図である。
【0029】
図2に示すように、インテリジェント路側ユニットは、コミュニケータ160をさらに含む。
コミュニケータ160は、コントローラ150に接続され、コントローラ150は、コミュニケータ160を介して点群画像を無人運転車両またはインテリジェント路側ユニットの付近のサーバに送信することができる。コミュニケータ160は、アンテナであってもよく、コントローラ150は、点群画像をアンテナを介してインテリジェント路側ユニットの付近の無人運転車両またはサーバに送信する。
【0030】
本実施例では、コントローラは、点群画像をインテリジェント路側ユニットの付近の無人運転車両に送信し、これにより、無人車両が点群画像に応じた制御ポリシーを採用することができる。または、コントローラは、点群画像をサーバにアップロードし、サーバが点群画像に基づいてビッグデータ分析を実行するか、または、サーバが点群画像に基づいて制御命令を生成し、制御命令を付近の無人運転車両に送信する。これにより、無人運転車両の安全性および信頼性が向上する。
【0031】
実際の使用において、車両が赤信号を待つ時間を短縮するために、この実施例におけるインテリジェント路側ユニットは、信号機をさらに含む。
コントローラ150は、点群画像に基づいて信号機を制御することができる。具体的には、インテリジェント路側ユニットを交差点の中央に配置することができ、コントローラ150は、点群画像に基づいて、ある道路上の車両が多いが、交差する他の道路上の車両が比較的に少ないと決定した場合、車両の多い道路の赤信号時間を短縮し、青信号時間を増加することにより、車両の待ち時間を短縮することができる。
【0032】
本実施例では、コントローラは、点群画像に基づいて信号機を制御することができるので、実際の交通量に応じて信号機を制御することができ、車両の待ち時間を短縮することができる。
【0033】
上記の実施例を実施するために、本願の実施例は制御方法をさらに提供する。当該制御方法は、本願の実施例に係るインテリジェント路側ユニットによって実行することができる。
図3は、本願の実施例に係る制御方法の概略フローチャート図である。図3に示すように、当該制御方法は、以下のステップ201~ステップ203を含む。
【0034】
ステップ201において、環状レーダアレイによって検出された異なる道路方向の障害物情報を取得する。
環状レーダアレイは、複数のレーダを含み、複数のレーダは、異なる道路方向の障害物情報をそれぞれ検出する。障害物の情報は、障害物とインテリジェント路側ユニットとの間の距離および方位などの情報を含むことができ、レーダの数は実際のニーズに応じて設定することができる。
【0035】
具体的な実現時に、ミリ波レーダを使用することができ、環状ミリ波レーダアレイは、複数のミリ波レーダによって形成される。レーザレーダが高精度および耐干渉の利点を有するため、レーザレーダも使用することができ、環状レーザレーダアレイは、複数のレーザレーダによって形成される。
本実施例では、環状レーダアレイを用いて道路方向の異なる障害物情報を検出するため、検出精度を確保することができる。
【0036】
ステップ202において、レーダによって検出された障害物情報に基づいて、接近している車両があるか否かを判断し、車両の接近方向を取得する。
インテリジェント路側ユニットは、環状レーダアレイにおける複数のレーダによって検出された異なる道路方向の障害物情報に基づいて、接近している車両があるか否かを判断することができる。具体的には、インテリジェント路側ユニットは、所定の時間ごとにレーダによって検出された障害物とレーダとの間の距離および方位などの情報を取得し、その後、接近している車両があるか否かを判断することができ、レーダによって検出された障害物がインテリジェント路側ユニットに徐々に接近している場合、車両が接近していることが検出されたと判断し、車両の接近方向を取得することができる。
【0037】
例えば、レーダが、東西方向の道路に、東から西への方向に障害物があり、且つ障害物とレーダとの間の距離が60メートル、50メートル、40メートルであると検出した場合、インテリジェント路側ユニットは、レーダによって検出され障害物情報に基づいて、東から西への方向に徐々に接近している車両があると判断することができる。
【0038】
ステップ203において、接近方向に移動して撮影するようにカメラを駆動するようにドライバを制御する。
この実施例では、カメラは、環状軌道の上に設けられ、且つ環状軌道に沿って移動可能である。
【0039】
自動車の接近方向を決定した後、インテリジェント路側ユニットは、環状軌道に沿って自動車の接近方向に移動するようにカメラを駆動するようにドライバを制御することができる。これにより、カメラのレンズが自動車の進行方向を向いて撮影するようになる。
【0040】
実際の使用において、交通量の少ない交差点について、カメラを各方向に配置すると、コストが増加するだけではなく、計算量も大幅に増加する。本実施例では、車両が比較的に少ない交差点については、まず、環状レーダアレイによって車両の接近方向を検出し、環状軌道上で移動して接近方向の画像を取得するようにカメラを駆動するので、交通量の少ない交差点について、インテリジェント路側ユニットのコストを削減し、計算量を効果的に減少することができる。
【0041】
本実施例では、カメラが環状軌道の上に設けられ、かつカメラが環状軌道上で移動可能であるため、カメラが各方向に移動して撮影することができ、つまり、一つのカメラを配置するだけで、各方向に撮影することを実現することができ、各方向に複数のカメラを配置する必要がなくなり、コストが大幅に削減される。また、接近している車両があると検出された場合には、車両の接近方向に移動して撮影するようにカメラが制御されるので、データ計算量が大幅に少なくなる。さらに、環状レーダアレイが各道路方向の障害物情報を検出することにより、測定精度を確保することができる。
【0042】
実際の使用において、カメラはレーダ信号によって干渉されることがあり、画像の鮮明度を向上させるために、本施例では、カメラは、少なくとも一部が遮蔽層によって被覆することができる。例えば、カメラの、レンズを除いた他の 部分は、遮蔽材料によって被覆される。
【0043】
遮蔽層は放熱に影響を及ぼすので、実際の使用において、遮蔽層は、カメラの、レンズおよび放熱部分を除いた他の部分を被覆することができる。これにより、カメラの動作および放熱性に影響を与えることなく、画像の鮮明度が向上する。
したがって、カメラが遮蔽層により被覆されることにより、レーダなどの部品によるカメラへの干渉を回避することができ、カメラの画像鮮明度が向上する。
【0044】
さらに、インテリジェント路側ユニットは、カメラによって撮影された画像とレーダによって検出された障害物情報とに基づいて点群画像をさらに生成して、無人運転車両またはサーバに送信することができる。点群画像とは、物体の表面の点データ集合によって生成された画像である。図4は、本願の実施例に係る別の制御方法の概略フローチャートである。
図4に示すように、当該制御方法は、以下のステップ301とステップ302とをさらに含む。
【0045】
ステップ301において、カメラによって検出された画像とレーダによって検出された障害物情報とに基づいて点群画像を生成する。
レーダは、障害物とインテリジェント路側ユニットとの間の距離を検出することができるので、インテリジェント路側ユニットは、同一時刻の障害物上の各点とインテリジェント路側ユニットとの間の距離を取得し、カメラによって撮影された画像と組み合わせて、点群画像を生成することができる。
【0046】
ステップ302において、コミュニケータを介して点群画像をインテリジェントロードサイドユニットの付近の無人運転車両またはサーバに送信する。
インテリジェント路側ユニットは無人運転の重要なサポートであるので、インテリジェント路側ユニットは、点群画像をインテリジェント路側ユニットの付近の無人運転車両またはサーバに送信することができる。
【0047】
インテリジェント路側ユニットは、コミュニケータを介して点群画像をインテリジェント路側ユニットの付近の無人運転車両またはサーバーに送信することができる。コミュニケータはアンテナであってもよく、インテリジェント路側ユニットは、アンテナを介して点群画像をインテリジェント路側ユニットの付近の無人運転車両またはサーバに送信する。
【0048】
本実施例では、インテリジェント路側ユニットは、点群画像をインテリジェント路側ユニットの付近の無人運転車両に送信し、これにより、無人車両が点群画像に基づいて対応する制御ポリシーを採用することができる。または、コントローラは、点群画像をサーバにアップロードし、サーバが点群画像に基づいてビッグデータ分析を実行するか、または、サーバが点群画像に基づいて制御命令を生成し、制御命令を付近の無人運転車両に送信する。これにより、無人運転車両の安全性および信頼性が向上する。
【0049】
実際の使用において、車両が赤信号を待つ時間を短縮するために、本実施例において、インテリジェント路側ユニットは、点群画像に基づいて信号機を制御することができる。
具体的には、インテリジェント路側ユニットを交差点の中央に配置することができ、インテリジェント路側ユニットが、点群画像に基づいて、ある道路上の車両が多いが、交差する他の道路上の車両が比較的に少ないと決定した場合、車両の多い道路の赤信号時間を短縮し、青信号時間を増加することにより、車両の待ち時間を短縮することができる。
【0050】
本実施例では、コントローラは、点群画像に基づいて信号機を制御することができるので、実際の交通量に応じて信号機を制御することができ、車両の待ち時間を短縮することができる。
【0051】
上記の実施例を実現するために、本発明の実施例は、プロセッサとメモリとを含むインテリジェント路側ユニットをさらに提供し、前記プロセッサは、前記メモリに記憶されている実行可能なプログラムコードを読み取り、前記実行可能なプログラムコードに対応するプログラムを実行することにより、上記の実施例に記載の制御方法を実現する。
【0052】
上記の実施例を実施するために、本発明の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供し、当該プログラムがプロセッサによって実行される場合、上記の実施例に記載の制御方法が実現される。
【0053】
本明細書の説明において、「一実施例」、「一部の実施例」、「例」、「具体的な例」、或いは「一部の例」などの用語を参考した説明とは、当該実施例或いは例を合わせて説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特性が、本開示の少なくとも1つの実施例或いは例に含まれることである。本明細書において、上記用語に対する例示的な説明は、必ずしも同じ実施例或いは例を示すものではない。また、説明された具体的な特徴、構成、材料或いは特性は、いずれか1つ或いは複数の実施例又は例において適切に結合することができる。なお、相互に矛盾しない限り、当業者は、本明細書において説明された異なる実施例又は例、及び異なる実施例又は例の特徴を結合し、組み合わせることができる。
【0054】
フローチャートにおける、又はここで他の形態で記載された任意のプロセス又は方法は、特定ロジック機能又はプロセスのステップを実現するための1つ又は複数の実行可能な命令コードを含むモジュール、セグメント又は一部を表すと理解されてもよい。また、本発明の好ましい実施形態の範囲は、ここで、示された又は論議された順番ではなく、係る機能に応じてほぼ同時の形態又は逆の順番で機能を実行することができる他の実現を含むことができる。これは、当業者であれば理解すべきのものである。
【0055】
フローチャートで示された又はここで他の形態で説明されたロジック及び/又はステップは、例えば、ロジック機能を実現するための実行可能な命令の順番付けられたリストと見なすことができ、任意のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に具体的に実装されて、命令実行システム、装置、又はデバイス(例えばコンピュータに基づいたシステム、プロセッサを含むシステム、又は他の命令実行システム、装置又はデバイスから命令を取得して命令を実行するシステム)に利用されるか、又はこれらの命令実行システム、装置又はデバイスと組み合わせて利用される。本願明細書において、「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」は、命令実行システム、装置又はデバイスによって、又は、命令実行システム、装置又はデバイスと組み合わせて使用するためのプログラムを含む、格納する、通信する、伝播する、又は伝送することができる任意の装置であってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例(非限定的なリスト)として、1つ又は複数の配線を備える電気接続部(電子デバイス)、ポータブルコンピュータディスクカートリッジ(磁気装置)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバデバイス、及びポータブルコンパクトディスク読み出し専用リメモリ(CDROM)を含む。また、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、前記プログラムが印刷され得る紙又は他の適切な媒体であってもよく、これは、例えば、紙や他の媒体を光学的スキャンし、次に編集し、解釈し、又は必要な場合に他の適切な形態で処理して前記プログラムを電子的に取得して、そしてコンピュータメモリに格納するからである。
【0056】
当業者であれば、上記の実施例に係る方法に含まれる全部又は一部のステップは、プログラムによってハードウェアを命令することで実行することができると理解することができる。前記プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納することができ、当該プログラムが実行される場合、方法実施例におけるステップの1つ又はそれらの組み合わせが実行される。
【0057】
上記の記憶媒体は、読み出し専用メモリ、磁気ディスク、又はCDなどであってもよい。なお、以上、本発明の実施例を示して説明したが、上記実施例は例示するものであって、本発明を制限するためのものであると理解してはいけない。当業者であれば、本発明の範囲内で上記実施例に対して変更、修正、置換え、変形を行うことができる。
図1
図2
図3
図4