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特許7073415無線LANシステムにおける信号送受信方法及びこのための装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-13
(45)【発行日】2022-05-23
(54)【発明の名称】無線LANシステムにおける信号送受信方法及びこのための装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 7/0417 20170101AFI20220516BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20220516BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20220516BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20220516BHJP
【FI】
H04B7/0417 110
H04W24/10
H04W16/28
H04W84/12
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2019570490
(86)(22)【出願日】2019-04-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-13
(86)【国際出願番号】 KR2019003883
(87)【国際公開番号】W WO2019212152
(87)【国際公開日】2019-11-07
【審査請求日】2019-12-19
(31)【優先権主張番号】10-2018-0050513
(32)【優先日】2018-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0051156
(32)【優先日】2018-05-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(72)【発明者】
【氏名】ヨン ソンウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム チンミン
(72)【発明者】
【氏名】パク ソンチン
(72)【発明者】
【氏名】チェ チンソ
【審査官】齊藤 晶
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2006/028204(WO,A1)
【文献】特開2015-080230(JP,A)
【文献】特表2008-517566(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0140753(US,A1)
【文献】Part 11: Wireless LAN Medium Access Control (MAC) and Physical Layer (PHY) Specifications Amendment 4: Enhancements for Very High Throughput for Operation in Bands below 6 GHzIEEE Std 802.11ac-2013,IEEE Std 802.11ac-2013,IEEE
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/0417
H04W 24/10
H04W 16/28
H04W 84/12
IEEE Xplore
IEEE 802.11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線LAN(WLAN)システムにおいてフィードバックフレームを送信する方法であって、
第1のSTAが、MU-MIMOビームフォーミングに基づいて前記フィードバックフレームを生成するステップと、
前記第1のSTAが、前記フィードバックフレームを第2のSTAに送信するステップと、
を含み、
前記フィードバックフレームは、予め設定された周波数帯域に対するフィードバックサブキャリアと関連した情報及び前記MU-MIMOビームフォーミングのためのビームフォーミング報告フィールドを含み、
前記フィードバックサブキャリアは、前記フィードバックサブキャリアで1番目に送信される第1のサブキャリア、及び複数の第2のサブキャリアを含み、前記複数の第2のサブキャリアはグルーピング値の分だけ離れ、
前記第1のサブキャリアは、前記予め設定された周波数帯域の左側エッジサブキャリアまたは右側エッジサブキャリアのうち1つに設定され、
前記ビームフォーミング報告フィールドは、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNR及び前記複数の第2のサブキャリアのそれぞれに対する第1の差等SNRを含み、
前記第1の差等SNRは、前記フィードバックサブキャリアに含まれた隣接したサブキャリア間SNR差であり、
前記第1の差等SNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得され、
前記kは、前記複数の第2のサブキャリアのサブキャリアインデックスであり、
前記Hは、k番目のフィードバックサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルであり、
前記Vk、iは、k番目のフィードバックサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列であり、
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスであり、
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力であ
前記第1の差等SNRは、グラニュラリティが1dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が7dBであり、
前記第1の差等SNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて4ビットに量子化される、方法。
【請求項2】
前記第1のSNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得され、
前記Hscidx(0)は、前記第1のサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルであり、
前記Vscidx(0)、iは、前記第1のサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列であり、
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスであり、
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1のSNRは、グラニュラリティが0.25dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が55.75dBであり、
前記第1のSNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて8ビットに量子化される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のサブキャリアのサブキャリアインデックスが1である場合、前記複数の第2のサブキャリアは、サブキャリアインデックスが2である第3のサブキャリア及びサブキャリアインデックスが3である第4のサブキャリアを含み、
前記第3のサブキャリアに対する第2の差等SNRは、前記第1のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間のSNR差であり、
前記第2の差等SNRは、前記k=2であるとき、前記数式に基づいて取得され、
前記第4のサブキャリアに対する第3の差等SNRは、前記第3のサブキャリアと前記第4のサブキャリアとの間のSNR差であり、
前記第3の差等SNRは、前記k=3であるとき、前記数式に基づいて取得される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第4のサブキャリアは、前記第3のサブキャリアから前記グルーピング値の分だけ離れたフィードバックサブキャリアである、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記予め設定された周波数帯域は、単一チャネル、2つのボンディングされたチャネル、3つのボンディングされたチャネル、または4つのボンディングされたチャネルに設定され、
前記グルーピング値は、2、4、8、または16のうち1つの値に設定され、
前記複数の第2のサブキャリアは、前記第1のサブキャリアを除いたフィードバックサブキャリアである、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
無線LAN(WLAN)システムにおいてフィードバックフレームを送信するSTA装置であって、
メモリと、
トランシーバと、
前記メモリ及び前記トランシーバと動作可能に結合されたプロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、
MU-MIMOビームフォーミングに基づいて前記フィードバックフレームを生成し、
前記フィードバックフレームを第2のSTA装置に送信するよう構成され、
前記フィードバックフレームは、予め設定された周波数帯域に対するフィードバックサブキャリアと関連した情報及び前記MU-MIMOビームフォーミングのためのビームフォーミング報告フィールドを含み、
前記フィードバックサブキャリアは、前記フィードバックサブキャリアで1番目に送信される第1のサブキャリア、及び複数の第2のサブキャリアを含み、前記複数の第2のサブキャリアはグルーピング値の分だけ離れ、
前記第1のサブキャリアは、前記予め設定された周波数帯域の左側エッジサブキャリアまたは右側エッジサブキャリアのうち1つに設定され、
前記ビームフォーミング報告フィールドは、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNR及び前記複数の第2のサブキャリアのそれぞれに対する第1の差等SNRを含み、
前記第1の差等SNRは、前記フィードバックサブキャリアに含まれた隣接したサブキャリア間SNR差であり、
前記第1の差等SNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得され、
前記kは、前記複数の第2のサブキャリアのサブキャリアインデックスであり、
前記Hは、k番目のフィードバックサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルであり、
前記Vk、iは、k番目のフィードバックサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列であり、
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスであり、
前記Nは、第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力であ
前記第1の差等SNRは、グラニュラリティが1dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が7dBであり、
前記第1の差等SNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて4ビットに量子化される、STA装置。
【請求項8】
前記第1のSNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得され、
前記Hscidx(0)は、前記第1のサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルであり、
前記Vscidx(0)、iは、前記第1のサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列であり、
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスであり、
前記Nは、第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力である、請求項に記載のSTA装置。
【請求項9】
前記第1のSNRは、グラニュラリティが0.25dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が55.75dBであり、
前記第1のSNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて8ビットに量子化される、請求項に記載のSTA装置。
【請求項10】
前記第1のサブキャリアのサブキャリアインデックスが1である場合、前記複数の第2のサブキャリアは、サブキャリアインデックスが2である第3のサブキャリア及びサブキャリアインデックスが3である第4のサブキャリアを含み、
前記第3のサブキャリアに対する第2の差等SNRは、前記第1のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間のSNR差であり、
前記第2の差等SNRは、前記k=2であるとき、前記数式に基づいて取得され、
前記第4のサブキャリアに対する第3の差等SNRは、前記第3のサブキャリアと前記第4のサブキャリアとの間のSNR差であり、
前記第3の差等SNRは、前記k=3であるとき、前記数式に基づいて取得される、請求項に記載のSTA装置。
【請求項11】
無線LAN(WLAN)システムにおいてフィードバックフレームを受信する方法であって、
第1のSTAが、第2のSTAからMU-MIMOビームフォーミングに基づいて生成されたフィードバックフレームを受信するステップと、
前記第1のSTAが、前記フィードバックフレームに基づいて前記第2のSTAにデータを送信するステップと、
を含み、
前記フィードバックフレームは、予め設定された周波数帯域に対するフィードバックサブキャリアと関連した情報及び前記MU-MIMOビームフォーミングのためのビームフォーミング報告フィールドを含み、
前記フィードバックサブキャリアは、前記フィードバックサブキャリアで1番目に送信される第1のサブキャリア、及び複数の第2のサブキャリアを含み、前記複数の第2のサブキャリアはグルーピング値の分だけ離れ、
前記第1のサブキャリアは、前記予め設定された周波数帯域の左側エッジサブキャリアまたは右側エッジサブキャリアのうち1つに設定され、
前記ビームフォーミング報告フィールドは、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNR及び前記複数の第2のサブキャリアのそれぞれに対する第1の差等SNRを含み、
前記第1の差等SNRは、前記フィードバックサブキャリアに含まれた隣接したサブキャリア間SNR差であり、
前記第1の差等SNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得され、
前記kは、前記複数の第2のサブキャリアのサブキャリアインデックスであり、
前記Hは、k番目のフィードバックサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルであり、
前記Vk、iは、k番目のフィードバックサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列であり、
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスであり、
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力であ
前記第1の差等SNRは、グラニュラリティが1dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が7dBであり、
前記第1の差等SNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて4ビットに量子化される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、無線LANシステムにおいて信号を送受信する技法に関し、より詳細には、MIMOビームフォーミングを行ってフィードバックフレームを送信する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線LAN技術に対する標準は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11標準として開発されている。IEEE802.11a及びbは、2.4GHzまたは5GHzで非免許帯域(unlicensed band)を利用し、IEEE802.11bは、11Mbpsの送信速度を提供し、IEEE802.11aは、54Mbpsの送信速度を提供する。IEEE802.11gは、2.4GHzで直交周波数分割多重化(Orthogonal frequency-division multiplexing、OFDM)を適用して、54Mbpsの送信速度を提供する。IEEE802.11nは、多重入出力OFDM(multiple input multiple output-OFDM、MIMO-OFDM)を適用して、4個の空間的なストリーム(spatial stream)に対して300Mbpsの送信速度を提供する。IEEE802.11nでは、チャネル帯域幅(channel bandwidth)を40MHzまで支援し、この場合には、600Mbpsの送信速度を提供する。
【0003】
上述した無線LAN標準は、最大160MHz帯域幅を使用し、8個の空間ストリームを支援して、最大1Gbit/sの速度を支援するIEEE802.11ac標準を経て、IEEE802.11ax標準化に対する議論がなされている。
【0004】
一方、IEEE802.11adでは、60GHz帯域での超高速処理率のための性能向上を規定しており、このようなIEEE802.11adシステムに初めてチャネルボンディング及びMIMO技術を導入するためのIEEE802.11ayに対する議論がなされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本明細書は、無線LANシステムでMIMOビームフォーミングを行ってフィードバックフレームを送信する方法及び装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、MIMOビームフォーミングを行うために、フィードバックフレームを送信する方法及び装置を提案する。
【0007】
本実施形態は、ハイブリッドビームフォーミング手順のうち、圧縮されたビームフォーミングフィードバック過程でMU-MIMOビームフォーミングのために追加的な報告フィールドを構成する方法を提案する。既存には、前記追加される報告フィールドには、フィードバックサブキャリア当たりSNRと平均SNR値の差が含まれた。ただし、本実施形態は、前記追加される報告フィールドに隣接サブキャリア間の差である差等SNRを含めてフィードバックのためのビット数を減らす方法を提案する。
【0008】
まず、用語をまとめると、第1のSTAは、MIMOビームフォーミングを行う応答者(responder)に対応することができ、第2のSTAは、MIMOビームフォーミングを行う開始者(initiator)に対応することができる。本実施形態において記述するMIMOビームフォーミングは、MU(multi user)-MIMOビームフォーミングと関連するので、第1のSTAは、複数個でありうる。サブキャリアは、トーン(tone)に対応することができる。
【0009】
第1のSTA(Station)は、MU(Multi User)-MIMO(Multi Input Multi Output)ビームフォーミングに基づいてフィードバックフレームを生成する。前記MIMOビームフォーミングには、BRP(Beam Refinement ProtocolまたはBeam Refinement Phase)パケット(または、フレーム)を送受信するサウンディング(sounding)手順も含まれることができる。
【0010】
前記フィードバックフレームを第2のSTAに送信する。
【0011】
前記フィードバックフレームは、次のように定義されることができる。
【0012】
前記フィードバックフレームは、予め設定された周波数帯域に対するフィードバックサブキャリアと関連した情報及び前記MU-MIMOビームフォーミングのためのビームフォーミング報告フィールドを含む。
【0013】
前記フィードバックサブキャリアは、前記フィードバックサブキャリアで1番目に送信される第1のサブキャリア及びサブキャリア間隔と関連したグルーピング値に基づいてサブキャリアインデックスが決定される第2のサブキャリアを含む。前記第2のサブキャリアは、前記第1のサブキャリアを除いたフィードバックサブキャリアでありうる。
【0014】
前記第1のサブキャリアは、前記予め設定された周波数帯域の左側エッジ(left edge)サブキャリアまたは右側エッジ(right edge)サブキャリアのうち1つに設定される。
【0015】
前記ビームフォーミング報告フィールドは、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNR(Signal to Noise Ratio)及び前記第2のサブキャリアに対する第1の差等(differential)SNRを含む。
【0016】
前記第1の差等SNRは、前記フィードバックサブキャリアに含まれた隣接したサブキャリア間SNR差である。
【0017】
すなわち、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNRは、前記第1のサブキャリアが比較対象がないため、差等SNRに設定することができない。したがって、前記第1のサブキャリアに対しては、SNR値をフィードバックし、前記第1のサブキャリアを除いたフィードバックサブキャリアである第2のサブキャリアから差等SNRをフィードバックすることができる。すなわち、前記第2のサブキャリアに含まれるフィードバックサブキャリアは、隣接したサブキャリア間SNR差をフィードバックしてフィードバックビット数を減らすことができる。
【0018】
具体的に、前記第1のSNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得されることができる。
【0019】
【数1】
【0020】
前記Hscidx(0)は、前記第1のサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルでありうる。
【0021】
前記Vscidx(0)、iは、前記第1のサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列でありうる。
【0022】
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスでありうる。
【0023】
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力(average noise plus interference power)でありうる。
【0024】
前記scidx(0)は、1番目のサブキャリアインデックスであって、サブキャリアインデックス1に表すことができ、前記第1のサブキャリアのサブキャリアインデックスでありうる。
【0025】
前記第1のSNRは、グラニュラリティ(granularity)が0.25dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が55.75dBでありうる。前記第1のSNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて8ビットに量子化(quantize)されることができる。すなわち、前記第1のSNRは、前記8ビットを介して0.25dB間隔を有する-8dB~55.75dBのうちの値で指示されることができる。
【0026】
前記第1の差等SNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得されることができる。
【0027】
【数2】
【0028】
前記kは、前記第2のサブキャリアのサブキャリアインデックスでありうる。
【0029】
前記Hは、k番目のフィードバックサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルでありうる。
【0030】
前記Vk、iは、k番目のフィードバックサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列でありうる。
【0031】
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスでありうる。
【0032】
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力でありうる。
【0033】
前記第1の差等SNRは、グラニュラリティ(granularity)が1dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が7dBでありうる。前記第1の差等SNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて4ビットに量子化(quantize)されることができる。すなわち、前記第1の差等SNRは、前記4ビットを介して1dB間隔を有する-8dB~7dBのうちの値で指示されることができる。
【0034】
前記第1の差等SNRについての具体的な実施形態は、次のとおりである。
【0035】
前記第1のサブキャリアのサブキャリアインデックスが1である場合、前記第2のサブキャリアは、サブキャリアインデックスが2である第3のサブキャリア及びサブキャリアインデックスが3である第4のサブキャリアを含むことができる。
【0036】
前記第3のサブキャリアに対する第2の差等SNRは、前記第1のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間のSNR差でありうる。前記第2の差等SNRは、前記k=2であるとき、前記数式に基づいて取得されることができる。前記数式は、数式3または4でありうる。具体的に、前記第2の差等SNRは、前記第1のSNRと前記第3のサブキャリアに対する第2のSNRとの間のSNR差値に設定されることができる。ただし、前記SNR差値は、前記最小値(-8dB)から前記最大値(7dB)までの範囲内に限定されることができる。
【0037】
前記第4のサブキャリアに対する第3の差等SNRは、前記第2のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間のSNR差でありうる。前記第3の差等SNRは、前記k=3であるとき、前記数式に基づいて取得されることができる。前記数式は、数式3または4でありうる。具体的に、前記第3の差等SNRは、前記第2のSNRと前記第4のサブキャリアに対する第3のSNRとの間のSNR差値に設定されることができる。ただし、前記SNR差値は、前記最小値(-8dB)から前記最大値(7dB)までの範囲内に限定されることができる。
【0038】
前記第4のサブキャリアは、前記第3のサブキャリアから前記グルーピング値の分だけ離れたフィードバックサブキャリアでありうる。
【0039】
すなわち、前記グルーピング値間隔を有するフィードバックサブキャリアは、サブキャリア別にSNRが測定され得る。前記フィードバックサブキャリアのうち、1番目に送信される第1のサブキャリアは、SNR値をそのままフィードバックし、前記第2のサブキャリアから隣接したサブキャリア間SNR差をフィードバックすることができる。
【0040】
前記予め設定された周波数帯域は、単一チャネル(single channel)、2つのボンディングされたチャネル(two bonded channel)、3つのボンディングされたチャネル(three bonded channel)、または4つのボンディングされたチャネル(four bonded channel)に設定されることができる。
【0041】
前記グルーピング値は、2、4、8、または16のうち1つの値に設定されることができる。
【発明の効果】
【0042】
本明細書において提案された実施形態は、MU-MIMOのために設定されたMU Exclusive Beamforming Reportフィールドで隣接サブキャリア間のSNR差である差等SNRをフィードバックすることで、フィードバックに必要なビット数を減らし、ビームフォーミング過程でチャネル状態情報を効率的にフィードバックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】無線LANシステムの構成の一例を示した図である。
図2】無線LANシステムの構成の他の例を示した図である。
図3】本発明の一実施形態に係るチャネルボンディング動作説明のための60GHz帯域でのチャネルを説明するための図である。
図4】無線LANシステムでチャネルボンディングを行う基本的な方法を説明するための図である。
図5】ビーコン間隔の構成を説明するための図である。
図6】既存の無線フレームの物理構成を説明するための図である。
図7図6の無線フレームのヘッダフィールドの構成を説明するための図である。
図8図6の無線フレームのヘッダフィールドの構成を説明するための図である。
図9】本発明に適用可能なPPDU構造を示した図である。
図10】本発明に適用可能なPPDU構造を簡単に示した図である。
図11】本発明の一例によって1つのチャネルに対してビームフォーミングを行う動作を示した図である。
図12】本発明に適用可能なビームフォーミングトレーニング過程の一例を示す。
図13】SLS(Sector Level Sweep)ステップの例示を示した図である。
図14】SLS(Sector Level Sweep)ステップの例示を示した図である。
図15】本明細書の一例によるSU-MIMOハイブリッドビームフォーミング手順を示す。
図16】本明細書の一例によるDigital Fbck Controlフィールドを示した図である。
図17】本実施形態に係る送信装置がMIMOビームフォーミングを行うためにフィードバックフレームを送信する手順フローチャートである。
図18】本実施形態に係る受信装置がMIMOビームフォーミングを行うためにフィードバックフレームを受信する手順を示したフローチャートである。
図19】本実施形態に係るMIMOビームフォーミングを行うためにフィードバックフレームを送信する手順を示す。
図20】上述したような方法を実現するための装置を説明するための図である。
図21】本発明の実施形態を実現するより詳細な無線装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明に係る望ましい実施形態を添付された図面を参照して詳細に説明する。添付された図面とともに以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明しようとするものであり、本発明が実施され得る唯一の実施形態を表そうとするものでない。
【0045】
以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的細部事項を含む。しかし、当業者は、本発明がこのような具体的細部事項なしにも実施され得ることを知る。いくつかの場合、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略されるか、各構造及び装置の核心機能を中心としたブロック図形式で図示される。
【0046】
本発明が適用される移動通信システムは、様々に存在することができるが、以下では、移動通信システムの一例として無線LANシステムについて具体的に説明する。
【0047】
1.無線LAN(Wireless LAN、WLAN)システム
【0048】
1-1.無線LANシステム一般
【0049】
図1は、無線LANシステムの構成の一例を示した図である。
【0050】
図1に示されたように、無線LANシステムは、1つ以上の基本サービスセット(Basic Service Set、BSS)を含む。BSSは、成功的に同期化をなして互いに通信できるステーション(Station、STA)の集合である。
【0051】
STAは、媒体接続制御(Medium Access Control、MAC)と無線媒体に対する物理階層(Physical Layer)インターフェースとを含む論理個体であって、アクセスポイント(access point、AP)と非AP STA(Non-AP Station)とを含む。STAのうち、ユーザが操作する携帯用端末は、Non-AP STAであって、単純にSTAというときは、Non-AP STAを指すこともある。Non-AP STAは、端末(terminal)、無線送受信ユニット(Wireless Transmit/Receive Unit、WTRU)、ユーザ装備(User Equipment、UE)、移動局(Mobile Station、MS)、携帯用端末(Mobile Terminal)、または移動加入者ユニット(Mobile Subscriber Unit)などの他の名称とも呼ばれることができる。
【0052】
そして、APは、自分に結合されたSTA(Associated Station)に無線媒体を介して分配システム(Distribution System、DS)への接続を提供する個体である。APは、集中制御機、基地局(Base Station、BS)、Node-B、BTS(Base Transceiver System)、PCP/AP(personal basic service set central point/access point)、またはサイト制御機などと呼ばれることもできる。
【0053】
BSSは、インフラストラクチャ(infrastructure)BSSと独立的な(Independent)BSS(IBSS)とに区分することができる。
【0054】
図1に示されたBBSは、IBSSである。IBSSは、APを含まないBSSを意味し、APを含まないので、DSへの接続が許容されず、自己完結型ネットワーク(self-contained network)をなす。
【0055】
図2は、無線LANシステムの構成の他の例を示した図である。
【0056】
図2に示されたBSSは、インフラストラクチャBSSである。インフラストラクチャBSSは、1つ以上のSTA及びAPを含む。インフラストラクチャBSSで非AP STA間の通信は、APを経由してなされることが原則であるが、非AP STA間に直接リンク(link)が設定された場合には、非AP STA間で直接通信も可能である。
【0057】
図2に示されたように、複数のインフラストラクチャBSSは、DSを介して相互連結されることができる。DSを介して連結された複数のBSSを拡張サービスセット(Extended Service Set、ESS)という。ESSに含まれるSTAは、互いに通信することができ、同じESS内で非AP STAは、途切れることなく通信しながら1つのBSSから他のBSSに移動することができる。
【0058】
DSは、複数のAPを連結するメカニズム(mechanism)であって、必ずネットワークである必要はなく、所定の分配サービスを提供できるならば、その形態に対しては何らの制限がない。例えば、DSは、メッシュ(mesh)ネットワークのような無線ネットワークでありうるし、APを互いに連結させる物理的な構造物でありうる。
【0059】
以上に基づいて無線LANシステムにおけるチャネルボンディング方式について説明する。
【0060】
1-2.無線LANシステムにおけるチャネルボンディング
【0061】
図3は、本発明の一実施形態に係るチャネルボンディング動作説明のための60GHz帯域でのチャネルを説明するための図である。
【0062】
図3に示されたように、60GHz帯域では、4個のチャネルが構成され得るし、一般チャネル帯域幅は、2.16GHzでありうる。60GHzで使用可能なISM帯域(57GHz~66GHz)は、各国の状況によって異なるように規定されることができる。一般的に、図3に示されたチャネルのうち、チャネル2は、全ての地域で使用可能であって、defaultチャネルとして使用されることができる。オーストラリアを除いたほとんどの地籍でチャネル2及びチャネル3を使用でき、これをチャネルボンディングに活用することができる。ただし、チャネルボンディングに活用されるチャネルは様々でありうるし、本発明は、特定チャネルに限定されない。
【0063】
図4は、無線LANシステムでチャネルボンディングを行う基本的な方法を説明するための図である。
【0064】
図4の例は、IEEE802.11nシステムで2個の20MHzチャネルを結合して40MHzチャネルボンディングとして動作することを例に挙げて説明する。IEEE802.11acシステムの場合、40/80/160MHzチャネルボンディングが可能であろう。
【0065】
図4の例示的な2個のチャネルは、主チャネル(Primary Channel)及び補助チャネル(Secondary Channel)を含み、STAは、前記2個のチャネルのうち、主チャネルに対してCSMA/CA方式でチャネル状態を検討できる。仮に、主チャネルが一定のバックオフ間隔(backoff interval)の間、遊休(idle)してバックオフカウントが0になる時点で、補助チャネルが所定時間(例えば、PIFS)の間、遊休である場合、STAは、主チャネル及び補助チャネルを結合してデータを送信できる。
【0066】
ただし、図4のように競争基盤でチャネルボンディングを行う場合、上述したように、主チャネルに対するバックオフカウントが満了される時点で補助チャネルが一定時間の間、遊休状態を維持した場合に限ってチャネルボンディングが可能なので、チャネルボンディングの活用が非常に制限的であり、媒体状況に柔軟に対応し難いという側面がある。
【0067】
これにより、本発明の一側面では、APがSTAにスケジューリング情報を送信し、スケジューリング基盤で接続を行う方案を提案する。一方、本発明の他の一側面では、上述したスケジューリングに基づいて、または上述したスケジューリングと独立的に競争基盤でチャネル接続を行う方案を提案する。合わせて、本発明の他の一側面では、ビームフォーミング(beamforming)に基づいて空間共有(Spatial Sharing)技法を介して通信を行う方法について提案する。
【0068】
1-3.ビーコン間隔構成
【0069】
図5は、ビーコン間隔の構成を説明するための図である。
【0070】
11ad基盤DMG BSSシステムで媒体の時間は、ビーコン間隔に分けられることができる。ビーコン間隔内の下位区間は、接続区間(Access Period)と称されることができる。1つのビーコン間隔内の互いに異なる接続区間は、相違した接続規則を有することができる。このような接続区間に関する情報は、APまたはPCP(Personal basic service set Control Point)によりnon-AP STAまたはnon-PCPに送信されることができる。
【0071】
図5に示された例のように、1つのビーコン間隔は、1つのBHI(Beacon Header Interval)と1つのDTI(Data Transfer Interval)とを含むことができる。BHIは、図4に示されたように、BTI(Beacon Transmission Interval)、A-BFT(Association Beamforming Training)、及びATI(Announcement Transmission Interval)を含むことができる。
【0072】
BTIは、1つ以上のDMGビーコンフレームが送信され得る区間を意味する。A-BFTは、先行するBTIの間、DMGビーコンフレームを送信したSTAによるビームフォーミングトレーニングが行われる区間を意味する。ATIは、PCP/APとnon-PCP/non-AP STAとの間の要請-応答基盤の管理接続区間を意味する。
【0073】
一方、DTI(Data Transfer Interval)は、STA間のフレーム交換がなされる区間であって、図5に示されたように、1つ以上のCBAP(Contention Based Access Period)及び1つ以上のSP(Service Period)が割り当てられ得る。図5では、2個のCBAPと2個のSPが割り当てられる例を図示しているが、これは、例示的なものであって、これに限定される必要はない。
【0074】
図5は、TDD SP(Service Period)の構造も図示している。TDD SPは、TDDスロット構造要素により具体化された1つ以上の連続的かつ隣接したTDD間隔(TDD interval)で構成される(TDD interval 1、TDD interval 2、...、TDD interval Q)。TDD間隔は、1つ以上のTDDスロットを含む。隣接したTDDスロットは、図5において図示され、TDDスロット構造要素により定義された保護時間(Guard Time、GT)の分だけ時間的に分離されなければならない(図5によれば、GT1、GT2、GT3の分だけ時間的に分離されている)。STA動作が全て同一であれば、同じSTAペアに割り当てられた隣接したTDDスロットの送信及び受信は、隣接したTDDスロット間で続くことができる。
【0075】
ビームフォーミング動作を介してデータを送信しようとするSTAは、開始者(initiator)と命名し、前記開始者からデータを送信されるSTAは、応答者(responder)と命名する。図5によれば、開始者は、応答者にTX TDDスロット(TDD slot 0、TDD slot 1、...、TDD slot i)でデータ(または、フレーム)を送信し、応答者は、開始者からRX TDDスロット(TDD slot i+1、TDD slot i+2、...、TDD slot M)でデータ(または、フレーム)を受信できる。
【0076】
以下では、本発明が適用される無線LANシステムにおける物理階層構成について具体的に説明する。
【0077】
1-4.物理階層構成
【0078】
本発明の一実施形態に係る無線LANシステムでは、次のような3つの異なる変調モードを提供できることを仮定する。
【0079】
【表1】
【0080】
このような変調モードは、互いに相違した要求条件(例えば、高い処理率または安定性)を満足させるために用いられることができる。システムによってこれらのうち一部モードのみ支援することもできる。図6は、既存の無線フレームの物理構成を説明するための図である。
【0081】
全てのDMG(Directional Multi-Gigabit)物理階層は、図6に示されたようなフィールドを共通的に含むことと仮定する。ただし、それぞれのモードによって個別的なフィールドの規定方式及び使用される変調/コーディング方式において差を有することができる。
【0082】
図6に示されたように、無線フレームのプリアンブルは、STF(Short Training Field)及びCE(Channel Estimation)を含むことができる。また、無線フレームは、ヘッダ、及びペイロードとして、データフィールドと選択的にビームフォーミングのためのTRN(Training)フィールドを含むことができる。
【0083】
図7及び図8は、図6の無線フレームのヘッダフィールドの構成を説明するための図である。
【0084】
具体的に、図7は、SC(Single Carrier)モードが用いられる場合を図示している。SCモードでヘッダは、スクランブリングの初期値を表す情報、MCS(Modulation and Coding Scheme)、データの長さを表す情報、追加的なPPDU(Physical Protocol Data Unit)の存在可否を表す情報、パケットタイプ、トレーニング長さ、Aggregation可否、ビームトレーニング要請可否、最後のRSSI(Received Signal Strength Indicator)、切断(truncation)可否、HCS(Header Check Sequence)などの情報を含むことができる。また、図7に示されたように、ヘッダは、4ビットの留保ビット(reserved bits)を有しており、以下の説明では、このような留保ビットを活用することもできる。
【0085】
また、図8は、OFDMモードが適用される場合のヘッダの具体的な構成を図示している。OFDMヘッダは、スクランブリングの初期値を表す情報、MCS、データの長さを表す情報、追加的なPPDUの存在可否を表す情報、パケットタイプ、トレーニング長さ、Aggregation可否、ビームトレーニング要請可否、最後のRSSI、切断可否、HCS(Header Check Sequence)などの情報を含むことができる。また、図8に示されたように、ヘッダは、2ビットの留保ビットを有しており、以下の説明では、図7の場合と同様に、このような留保ビットを活用することもできる。
【0086】
上述したように、IEEE802.11ayシステムは、既存の11adシステムに初めてチャネルボンディング及びMIMO技術の導入を考慮している。11ayにおいてチャネルボンディング及びMIMOを実現するためには、新しいPPDU構造が必要である。すなわち、既存の11ad PPDU構造では、レガシー端末を支援するとともに、チャネルボンディングとMIMOを実現するには限界がある。
【0087】
このために、レガシー端末を支援するためのレガシープリアンブル、レガシーヘッダフィールド後に11ay端末のための新しいフィールドを定義することができ、ここで、新しく定義されたフィールドを介してチャネルボンディングとMIMOを支援できる。
【0088】
図9は、本発明の好ましい一実施形態に係るPPDU構造を示した図である。図9において横軸は、時間領域に、縦軸は、周波数領域に対応することができる。
【0089】
2個以上のチャネルをボンディングしたとき、各チャネルで使用される周波数帯域(例:1.83GHz)間には、所定大きさの周波数帯域(例:400MHz帯域)が存在しうる。Mixed modeの場合、各チャネルを介してレガシープリアンブル(レガシーSTF、レガシーCE)がduplicateに送信されるが、本発明の一実施形態では、各チャネル間の400MHz帯域を介してレガシープリアンブルとともに、同時に新しいSTFとCEフィールドの送信(gap filling)を考慮できる。
【0090】
この場合、図9に示されたように、本発明に係るPPDU構造は、ay STF、ay CE、ayヘッダB、ペイロード(payload)をレガシープリアンブル、レガシーヘッダ、及びayヘッダA以後に広帯域に送信する形態を有する。したがって、ヘッダフィールドの次に送信されるayヘッダ、ay Payloadフィールドなどは、ボンディングに使用されるチャネルを介して送信することができる。以下、ayヘッダをレガシーヘッダと区分するために、EDMG(enhanced directional multi-gigabit)ヘッダと命名することができ、当該名称は、混用して使用されることができる。
【0091】
一例に、11ayには、合計6個または8個のチャネル(各2.16GHz)が存在し得るし、単一STAでは、最大4個のチャネルをボンディングして送信することができる。これにより、ayヘッダとay Payloadとは、2.16GHz、4.32GHz、6.48GHz、8.64GHz帯域幅を介して送信することができる。
【0092】
または、上述したようなGap-Fillingを行わずに、レガシープリアンブルを繰り返して送信するときのPPDUフォーマットも考慮することができる。
【0093】
この場合、Gap-Fillingを行わず、図8において点線で示されたGF-STF及びGF-CEフィールドなしにay STF、ay CE、及びay ヘッダBをレガシープリアンブル、レガシーヘッダ、及びayヘッダA以後に広帯域に送信する形態を有する。
【0094】
図10は、本発明に適用可能なPPDU構造を簡単に示した図である。上述したPPDUフォーマットを簡単にまとめると、図10のように示すことができる
【0095】
図10に示されたように、11ayシステムに適用可能なPPDUフォーマットは、L-STF、L-CEF、L-Header、EDMG-Header-A、EDMG-STF、EDMG-CEF、EDMG-Header-B、Data、TRNフィールドを含むことができ、前記フィールドは、PPDUの形態(例:SU PPDU、MU PPDU等)によって選択的に含まれることができる。
【0096】
ここで、L-STF、L-CEF、L-headerフィールドを含む部分は、非EDMG領域(Non-EDMG portion)と命名することができ、残りの部分は、EDMG領域と命名することができる。また、L-STF、L-CEF、L-Header、EDMG-Header-Aフィールドは、pre-EDMG modulated fieldsと命名されることができ、残りの部分は、EDMG modulated fieldsと命名されることができる。
【0097】
上記のようなPPDUの(レガシー)プリアンブル部分は、パケット検出(packet detection)、AGC(Automatic Gain Control)、周波数オフセット測定(frequency offset estimation)、同期化(synchronization)、変調(SCまたはOFDM)の指示、及びチャネル測定(channel estimation)に使用されることができる。プリアンブルのフォーマットは、OFDMパケット及びSCパケットに対して共通することができる。このとき、前記プリアンブルは、STF(Short Training Field)及び前記STFフィールド以後に位置したCE(Channel Estimation)フィールドで構成されることができる。(The preamble is the part of the PPDU that is used for packet detection、AGC, frequency offset estimation, synchronization, indication of modulation(SC or OFDM) and channel estimation. The format of the preamble is common to both OFDM packets and SC packets. The preamble is composed of two parts: the Short Training field and the Channel Estimation field.)
【0098】
2.本発明に適用可能なビームフォーミング手順
【0099】
上述したように、本発明が適用可能な11ayシステムでは、複数のチャネルを同時に用いてデータを送信するチャネルボンディング(channel bonding)、チャネル結合(channel aggregation)、FDMAなどの方法が適用され得る。特に、本発明が適用可能な11ayシステムでは、高周波帯域の信号を活用するところ、信頼性高く信号を送受信するためには、ビームフォーミング動作が適用され得る。
【0100】
ただし、従来の11adシステムでは、1つのチャネルに対するビームフォーミング方法だけを開示しており、複数のチャネルに対して適用可能なビームフォーミング方法については全く示唆していない。これにより、本発明では、11ayシステムによって複数のチャネルを介してのデータ送信方法(例:チャネルボンディング、チャネル結合、FDMA等)に適用可能なビームフォーミング手順を提案する。
【0101】
より具体的に、以下では、STAがビームフォーミングを介してのデータ送信を行うために、データ送信に先立って1つのチャネルに対してのみビームフォーミングを行う方法(2.1.節)について詳細に説明する。
【0102】
2.1.1つのチャネルに対してのみビームフォーミングを実行
【0103】
図11は、本発明の一例によって1つのチャネルに対してビームフォーミングを行う動作を示した図である。図11において、ビームフォーミング動作を介してデータを送信しようとするSTAは、開始者(initiator)と命名し、前記開始者からデータを送信されるSTAは、応答者(responder)と命名する。また、図11では、合計2個のチャネル(例:CH1、CH2)だけを開示したが、本発明の構成は、3個以上のチャネルを介してのチャネルボンディング、チャネル結合などにも拡張適用されることができる。
【0104】
図11に示されたように、本発明の一例によるビームフォーミング手順は、SLS(Sector Level Sweep)ステップ(phase)、チャネルボンディング設定ステップ(channel bonding setup phase)、チャネルボンディング送信ステップ(channel bonding transmission phase)で構成されることができる。以下、各ステップ別の特徴について詳細に説明する。
【0105】
2.1.1.SLSステップ(SLS phase)
【0106】
本発明が適用可能な11ayシステムで支援する60GHz帯域では、データ、制御情報などをより信頼性高く伝達するために、オムニ(omni)送信方式でない指向的(directional)送信方式が適用され得る。
【0107】
このための過程として、データを送受信しようとするSTAは、SLS過程を介して開始者及び応答者に対するTXまたはRXベストセクタ(best sector)を互いに分かることができる。
【0108】
より具体的な説明のために、前記SLSステップに適用可能な構成を図面を参照して詳細に説明する。
【0109】
図12は、本発明に適用可能なビームフォーミングトレーニング過程の一例を示す。
【0110】
A-BFT(Association BeamForming Training)割当内に発生するBFトレーニングにおいて、APまたはPCP/APは、開始者であり、非-AP及び非-PCP/AP STAは、応答者となる。SP割当内に発生するBFトレーニングにおいて、前記SPのソース(EDMG)STAは、開始者であり、前記SPの目的地STAは、応答者となる。TXOP(Transmission Opportunity)割当内のBFトレーニングにおいて、TXOPホルダ(holder)は、開始者であり、TXOP応答者は、応答者となる。
【0111】
前記開始者から前記応答者へのリンク(link)は、開始者リンク(initiator link)と命名し、前記応答者から前記開始者へのリンクは、応答者リンク(responder link)と命名する。
【0112】
BFトレーニングは、開始者からのSLS(Sector Level Sweep)とともに始める。SLSステップの目的は、制御PHYレートまたは上位MCSで2つのSTA間の通信を可能なようにすることである。特に、SLSステップは、ただBFトレーニングを送信することだけを提供する。
【0113】
追加的に、開始者または応答者の要請があれば、前記SLSに続き、BRP(Beam Refinement ProtocolまたはBeam Refinement Phase)がつながり得る。
【0114】
BRPステップ(phase)の目的は、受信トレーニングを可能なようにし、全てのSTAで全ての送信機及び受信機のAWV(Antenna Weight Vector)の繰り返し的な精製(iterative refinement)を可能なようにすることである。仮りに、ビームトレーニングに参加するSTAのうち1つがただ1つの送信アンテナパターンを利用することと選択すれば、受信トレーニングは、SLSステップの一部で行われることができる。
【0115】
SLSステップについてより具体的に説明すれば、前記SLSステップは、次の4つの要素を含むことができる:開始者リンクをトレーニングするためのISS(Initiator Sector Sweep)、応答者リンクをトレーニングするためのRSS(Responder Sector Sweep)、SSWフィードバック、SSW ACK。
【0116】
開始者は、ISSのフレーム(等)を送信することによってSLSステップを始める。
【0117】
応答者は、前記ISSが成功的に完了する前に、RSSのフレーム(等)の送信を始めない。ただし、ISSがBTI内で発生する場合には例外でありうる。
【0118】
開始者は、RSSステップ(phase)が成功的に完了する前に、SSWフィードバックを始めない。ただし、前記RSSがA-BFT内で発生する場合には例外でありうる。応答者は、前記A-BFT内で開始者のSSW ACKを始めない。
【0119】
応答者は、開始者のSSWフィードバックの成功的な完了以後に、直ちに前記開始者のSSW ACKを始める。
【0120】
SLSステップの間、開始者が送信するBFフレームは、(EDMG)ビーコンフレーム、SSWフレーム、及びSSWフィードバックフレームを含むことができる。前記SLSステップの間、応答者が送信するBFフレームは、SSWフレーム及びSSW-ACKフレームを含むことができる。
【0121】
SLSの間、開始者及び応答者が各々TXSS(Transmit Sector Sweep)を行うようになると、前記SLSステップの最後に前記開始者及び応答者は、それら自分の送信セクタを保有(posess)するようになる。仮りに、ISSまたはRSSが受信セクタスイープ(receive sector sweep)を使用すれば(employ)、応答者または開始者の各々は、それら自分の受信セクタを保有するようになる。
【0122】
STAは、セクタスイープの間、送信電力を変更しない。
【0123】
図13及び図14は、SLSステップの例示を示した図である。
【0124】
図13において、開示者は、多くのセクタを有しており、応答者は、RSSで使用される1つの送信セクタ及び受信セクタを有する。これにより、応答者は、全ての応答者SSWフレームを同一の送信セクタを介して送信し、かつ、開始者は、受信アンテナを変更(switching)する。
【0125】
図14において開始者は、多くの送信セクタを有しており、応答者は、1つの送信セクタを有する。この場合、開始者のための受信トレーニングは、BRPステップで行われることができる。
【0126】
このようなSLSは、次のようにまとめることができる。
【0127】
SLSは、本発明が適用可能な802.11ayシステムでリンク感知(link detection)を行うプロトコルであって、ネットワークノードがビームの方向のみを変更しつつ、同じ情報を含むフレームを連続的に送受信し、成功的に受信されたフレームのうち、受信チャネルリンクの性能を表す指標(例:SNR(Signal to Ratio)、RSSI(Received Signal Strength Indicator)等)が最も良いビーム方向を選択するビーム訓練方式である。
【0128】
続いて、BRPは、次のようにまとめることができる。
【0129】
BRPは、SLSまたは他の手段により決定されたビーム方向でデータ送信率を最大化できるビーム方向を細かく調節するプロトコルであって、必要に応じて行われることができる。このようなBRPは、BRPプロトコルのために定義された、ビーム訓練情報と訓練結果を報告する情報を含むBRPフレームを用いてビーム訓練を行う。例えば、BRPは、以前ビーム訓練により決定されたビームを用いてBRPフレームを送受信し、成功的に送受信されたBRPフレームの最後の部分に含まれたビーム訓練シーケンス(beam training sequence)を用いて実質的にビーム訓練を行うビーム訓練方式である。SLSは、ビーム訓練のためにフレーム自体を用いるが、BRPは、ビーム訓練シーケンスのみを用いるという点で相違することができる。
【0130】
このような、SLSステップは、BHI(Beacon Header Interval)及び/又はDTI(Data Transfer Interval)内に行われることができる。
【0131】
まず、BHIの間に行われるSLSステップは、11adシステムとの共存のために、11adシステムで定義されたSLSステップと同一でありうる。
【0132】
続いて、DTIの間に行われるSLSステップは、開始者及び応答者間ビームフォーミングトレーニングが行われていないか、ビームフォーミングリンク(BF link)を失った場合、行われることができる。このとき、前記開始者及び応答者が11ay STAであれば、前記開始者及び応答者は、SLSステップのために、SSWフレームの代わりに、短いSSW(Short SSW)フレームを送信できる。
【0133】
ここで、前記短いSSW(Short SSW)フレームは、DMG制御PHYまたはDMG制御モードPPDUのデータフィールド内の短いSSWパケット(packet)が含まれたフレームと定義されることができる。このとき、前記短いSSW(Short SSW)パケットの具体的なフォーマットは、前記短いSSWパケットが送信される用途(例:I-TXSS、R-TXSS等)によって異なるように設定されることができる。
【0134】
上述したSLSステップの特徴は、以後に説明する全てのSLSステップにも適用されることができる。
【0135】
2.1.2.チャネルボンディング設定ステップ(Channel bonding Setup Phase)
【0136】
図11に示すように、前記ステップでデータ通信をしようとするSTA(例:開始者、応答者等)は、RTS(setup frame)とDMG CTS(feedback frame)をやり取りしながら、チャネルボンディング、チャネル結合、FDMA送信などのための制御情報を送受信できる。このとき、互いが送受信する情報では、チャネル情報、チャネル帯域幅などのチャネルボンディング、チャネル結合、FDMAなどの複数のチャネルを使用した送信方法のための情報が適用され得る。
【0137】
本実施形態では、上述したSLSステップを介して1つのチャネル(例:primary channel)に対するビームフォーミングトレーニングを行ったところ、開始者及び応答者は、前記1つのチャネルに対するビームフォーミング結果(例:ベストセクタの方向)が他のチャネルにも同様に適用可能であると仮定することができる。これにより、前記開始者及び応答者は、複数のチャネルを介してRTS、DMG CTSを送信するとき、先にSLSステップを介して決定されたベストセクタ方向を全てのチャネルに対して適用して前記RTS、DMG CTSを送信できる。
【0138】
2.1.3.チャネルボンディング送信ステップ(Channel bonding transmission Phase)
【0139】
図11に示されたように、開始者は、送信したRTSに対する応答であるDMG CTSを受信した後、応答者と交渉されたチャネル情報、チャネル帯域幅などの情報を利用して、遊休した(idle)複数個のチャネルを使用して実際データを送信できる。
【0140】
より具体的に、開始者は、上述したチャネルボンディング設定ステップを介して応答者とRTS、DMG CTSを送受信し、チャネルボンディング(または、チャネル結合)方法を適用する実際チャネルに関する情報を送受信できる。
【0141】
一例に、図11には図示されていないが、開始者は、合計4個のチャネルを介してRTSを送信したが、応答者から2個のチャネルに対するDMG CTSを受信できる。なぜなら、応答者は、残りの2個のチャネルが現在ビジー(busy)状態または使用不可能な状態と判断したためである。
【0142】
このような方法を介して、開始者及び応答者は、実質的にデータ送信に活用可能なチャネルに関する情報を取得でき、開始者は、実質的に活用可能なチャネルを介してデータを送信することができる。
【0143】
このとき、開始者及び応答者は、1つのチャネル(例:CH1、primary channel)に対するビームフォーミングトレーニングを行ったところ、前記1つのチャネルを介して取得したビームフォーミングトレーニング結果(例:ベストセクタ方向)を全てのチャネルに適用してデータ信号を送受信できる。
【0144】
図11では、開始者がチャネルボンディングを介してデータを送信する動作のみを開示したが、前記開始者は、チャネル結合方法でデータを送信することもできる。
【0145】
これに対応して、応答者は、前記開始者がデータを送信したチャネルを介してACKフレームを送信できる。このとき、前記ACKフレームは、前記開始者がデータを送信した各チャネルを介して複製(duplicate)されて送信されるか、チャネルボンディングされて送信されることができる。
【0146】
3.VHT Compressed Beamforming Report field
【0147】
ここでは、802.11acにおいて提案されたVHT(Very High Throughput) Compressed Beamforming Reportフィールドについて説明する。
【0148】
VHT Compressed Beamforming Reportフィールドは、VHT Compressed Beamformingフィードバックにより圧縮された信号を表す角度の形態で明示的なフィードバック情報を伝達するために使用される。前記角度は、ステアリング行列(steering matrix)Qを決定するために、送信ビームフォーマにより使用される圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列Vを表す。
【0149】
VHT Compressed Beamforming Report情報は、後述する表4に示した順序で行列角度(matrix angle)によりインデクシングされたチャネル行列要素を含み、2番目に、最低周波数から最高周波数までデータサブキャリアインデックスによりインデクシングされる。
【0150】
VHT Compressed Beamforming Report情報は、下記の表に定義された構造と順序を有する。ここで、Naは、圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列サブフィールドに使用される角度の数(後述する表参照)である。
【0151】
【表2】
【0152】
Nsは、圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列サブフィールドがビームフォーマで再度送信されるサブキャリアの数である。ビームフォーマは、Ng個の隣接サブキャリアの各グループに対して単に1つの圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列が報告されるグルーピングという方法を使用してNsを減少させることもできる。Nsは、VHT MIMO Controlフィールドのチャネル幅及びグルーピングサブフィールドの機能である。802.11-2016では、Ns、正確なサブキャリアインデックス、及び圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列サブフィールドが送信された順序を並べる。互いに異なるサブキャリアに該当する場合にも、VHT Compressed Beamforming Report情報の角度間にパディングされることはない。VHT Compressed Beamforming Report情報の大きさが8ビットの整数倍でない場合、フィールドの最後に最大7個の0が追加されて、大きさが8ビットの整数倍を作ることができる。
【0153】
前記表2において空間-時間ストリームiの平均SNRは、下記の表に定義された8ビット2s補完整数である。
【0154】
【表3】
【0155】
前記表3のAvgSNRは、圧縮されたビームフォーミングフィードバック行列サブフィールドが再度送信されるためのサブキャリアに対するデシベル(dB)単位のサブキャリア当たりのSNRを計算した後、当該値の算術平均を計算して求める(平均化される前に)。ストリームiのトーン当たりのそれぞれのSNR値は、ビームフォーマで決定されたビームフォーマフィードバック行列Vの列iと連関したSNRに対応する。各SNRは、ビームフォーマが行列Vの全ての列を適用するとき、ビームフォーマでの予測されたSNRに対応する。
【0156】
前記表3によれば、空間-時間ストリームiの平均SNRは、最小値は-10dBであり、最大値は53.75dBであるdB内に含まれ、当該範囲内に含まれるSNR値は、0.25dBの分だけの間隔を有する。空間-時間ストリームiの平均SNRは、合計256個であり、8ビット(2^8)で表すことができる。ただし、1つのトーン当たり空間-時間ストリームiの平均SNRを8ビットで表して多くのビットが消費されるという短所がある。
【0157】
次は、MU Exclusive Beamforming Reportフィールドについて説明する。
【0158】
MU Exclusive Beamforming Reportフィールドは、VHT Compressed BeamformingフィードバックによりデルタSNRの形態で明示的なフィードバック情報を伝達するのに使用される。VHT Compressed Beamforming ReportフィールドとMU Exclusive Beamforming Reportフィールドとの情報は、ステアリング行列Qを決定するために送信MUビームフォーマが使用され得る。
【0159】
MU Exclusive Beamforming Report情報は、一般的に2Ngの分だけ離れているサブキャリアのサブセットの各空間-時間ストリーム(1ないしNc)に対するデルタSNRサブフィールドで構成される。ここで、Ngは、VHT MIMO制御フィールドのグルーピングサブフィールドでシグナリングされ、最低周波数副搬送波から始めて、最高周波数副搬送波に続く。互いに異なる副搬送波に該当する場合にも、MU Exclusive Beamforming Reportフィールド内に△SNRk、i間にパディングがない。含まれたサブキャリアのサブセットは、後述する表5に並べられたVHT MIMO制御フィールドのチャネル幅及びグルーピングサブフィールドの値により決定される。
【0160】
含まれたそれぞれのサブキャリアに対して、対応する空間-時間ストリームの平均SNRに対するVの各列に対するそのサブキャリアのSNRのdBへの偏差は、下記の数式を使用して計算される。
【0161】
【数3】
【0162】
各Delta SNRサブフィールドは、前記数式1を使用して計算された△SNRk、iを含み、-8dBないし7dBの範囲で1dB単位で4ビットに量子化される。MU Exclusive Beamforming Reportフィールドの構造は、下記の表で定義される。
【0163】
【表4】
【0164】
前記表4において、Ns’は、デルタSNRサブフィールドがビームフォーマに戻されるサブキャリアの数である。下記の表は、デルタSNRが戻される正確なサブキャリアインデックスとその順序を表すNs’を表す。
【0165】
【表5-1】
【0166】
【表5-2】
【0167】
【表5-3】
【0168】
4.本発明に適用可能な実施形態
【0169】
本明細書は、802.11ay digital beamformingfeedbackでMU-MIMOのための追加的なMU Exclusive fieldを提案する。
【0170】
下記では、ハイブリッドビームフォーミングについて説明する。
【0171】
EDMG STAは、ハイブリッドビームフォーミングが可能であるが、具体的に、STAのEDMG Capabilities要素に含まれたハイブリッドビームフォーミング及びSU-MIMO支援サブフィールド、またはSTAのEDMG Capabilities要素に含まれたハイブリッドビームフォーミング及びMU-MIMO支援サブフィールドのうち1つ(または、2つとも)が1である場合、ハイブリッドビームフォーミングが可能である。
【0172】
または、ハイブリッドビームフォーミングが可能なSTAは、STAのEDMG Capability要素でハイブリッドビームフォーミング及びSU-MIMO支援サブフィールドが1である場合、ハイブリッドビームフォーミング及びSU-MIMOが可能である。ハイブリッドビームフォーミングが可能なSTAは、ハイブリッドビームフォーミング及びSTAのEDMG Capability要素のHybrid Beamforming及びMU-MIMO Supportedサブフィールドが1である場合、ハイブリッドビームフォーミング及びMU-MIMOが可能でありうる。
【0173】
ハイブリッドビームフォーミングが可能なSTAは、ハイブリッドビームフォーミングプロトコルを支援する。
【0174】
ハイブリッドビームフォーミングは、SU-MIMOが可能な開始者(initiator)とSU-MIMOが可能な応答者(responder)との間にまたはMU-MIMOが可能な開始者及びMU-MIMOが可能な少なくとも1つの応答者間にアナログビームフォーミング(適切なAWVを決定することにより)とデジタルビームフォーミング(適切な空間マッピング行列を決定することにより)の組み合わせを使用する多重空間ストリームの送受信を表す。空間マッピング行列は、SU-MIMOまたはMU-MIMOビームフォーミングプロトコルの結果として選択されたDMGアンテナ構成に基づいて決定される。
【0175】
ハイブリッドビームフォーミングプロトコルは、次のハイブリッドビームフォーミング送信のために、digital baseband training及びハイブリッドビームフォーミング情報フィードバックを支援する。
【0176】
ハイブリッドビームフォーミングは、SU-MIMOが可能な開始者(initiator)とSU-MIMOが可能な応答者(responder)との間にアナログビームフォーミングとデジタルビームフォーミングの組み合わせとともに、多重DMGアンテナを使用する単一空間ストリームの送信を支援するために使用されることもできる。
【0177】
DMGアンテナのAWVは、SU-MIMOビームフォーミングプロトコルまたはMU-MIMOビームフォーミングプロトコルを使用して選択されることができ、これは、開始者から応答者(等)への単一または多重空間ストリームの同時送信のためのアンテナ構成の決定を可能なようにする(SU-MIMOの場合には、その逆の場合も可能)。
【0178】
ハイブリッドビームフォーミングプロトコルにおいて、送信装置は、送信装置と受信装置との間にチャネル方向から導かれた受信装置からのフィードバックに基づいてハイブリッドビームフォーミング情報を取得する。
【0179】
図15は、本明細書の一例によるSU-MIMOハイブリッドビームフォーミング手順を示す。
【0180】
図15に示すように、ハイブリッドビームフォーミングは、報知ステップ(Announcement phase)、サウンディングステップ(Sounding phase)、及びフィードバックステップ(Feedback phase)を含む。報知ステップは、ビームフォーミング構成が以前に設定されているならば、省略されることもできる。
【0181】
本実施形態において提案するMIMO Feedback Control elementは、チャネル測定フィードバック要素、EDMGチャネル測定フィードバック要素、及び/又はデジタルビームフォーミングフィードバック要素に対する構成情報を伝達するのに使用される。MIMO Feedback Control elementは、Digital Fbck Controlフィールドを含む。
【0182】
図16は、本明細書の一例によるDigital Fbck Controlフィールドを示した図である。
【0183】
図16に示すように、Digital Fbck Controlフィールドは、Nc Index、Nr Index、Tx Antenna Maxk、Ncb、Grouping、Codebook Information、Feedback Type、Number of Feedback Matrices or Feedback Tapsサブフィールドを含む。Digital Fbck Controlフィールドに含まれたそれぞれのサブフィールドについては、下記の表において説明する。
【0184】
【表6】
【0185】
デジタルビームフォーミング(BF)フィードバック要素は、MIMO BFフィードバックフレームから送信され、ビームフォーミングフィードバック行列及び差等SNR(differential SNRs)の形態でフィードバック情報を伝達する。フィードバック情報は、送信ビームフォーマにより使用されて、デジタルビームフォーミング調整行列Qを決定できる。デジタルBFフィードバック要素がMIMO BFフィードバックフレームから送信されるとき、チャネル測定フィードバック要素内のSNRフィールドは、ストリーム別平均SNRに解釈される。
【0186】
デジタルBFフィードバック要素の大きさと構成は、デジタルBFフィードバック要素を伝達する同じフレームから送信されたMIMOフィードバック制御要素に含まれたフィールド値に応じて変わる。したがって、MIMOフィードバック制御要素にある全てのフィールド参照は、デジタルBFフィードバック要素を伝達する同じフレームから送信された要素を表す。
【0187】
Digital Fbck Controlフィールド内のフィードバック類型サブフィールドが0であるとき、デジタルBFフィードバック要素のデジタルビームフォーミングフィードバック情報フィールドは、Nscデジタルビームフォーミング行列を含む。Nsc>1であるとき、それぞれのデジタルビームフォーミング行列に対応するタブを表すタブ遅延フィールドがさらに存在する。時間領域でのデジタルビームフォーミング情報は、行列関数Vで表すことができる。
【0188】
デジタルBFフィードバック要素は、下記の表のように定義されることができる。
【0189】
【表7-1】
【0190】
【表7-2】
【0191】
【表7-3】
【0192】
前記表7によれば、Differential Subcarrier Indexは、Ngがダイナミックグルーピングを表す値に設定された場合にのみ存在する。ダイナミックグルーピングが使用されるとき、エッジサブキャリア(edge subcarrier)またはDCサブキャリアでない任意の隣接したサブキャリア間の距離は、Groupingフィールド内に表示された値のうち1つである。
【0193】
Digital Fbck Controlフィールド内のGroupingサブフィールドが2より小さいか、同じであるとき、ビームフォーミングマトリックスが計算されるサブキャリアインデックスは、表8に定義される。Digital Fbck Controlフィールド内のGroupingサブフィールドが3であるとき、デジタルBFフィードバック要素は、フィードバックレポート内のそれぞれの2個の隣接したサブキャリア間のサブキャリアの個数を表示する差等サブキャリアインデックス(Differential Subcarrier Index)フィールドを含む。サブキャリアインデックスセットは、Ng=2及び表4において対応するNCBに対して定義されたサブキャリアインデックスセットのサブセットであり、インデックスサブキャリア及びインデックス-2及び2を有するサブキャリアがフィードバックレポート内に存在するように構成される。前記フィードバック報告内のサブキャリア間の距離は、{1、2、4、8、16、32}の値のうち1つである。(When the Grouping subfield within the Digital Fbck Control field is less than or equal to 2, the subcarrier indices for which the beamforming matrices are computed are defined in Table 8. When the Grouping subfield within the Digital Fbck Control field is 3, the Digital BF Feedback element includes the Differential Subcarrier Index field marking the number of subcarriers between each two adjacent subcarriers within the feedback report. The subcarrier index set is constructed such that it is a subset of the subcarrier index set defined for Ng=2 and the corresponding NCB in Table 4, such that the edge subcarriers and the subcarriers with indices -2 and 2 are present within the feedback report and the distance between subcarriers within the feedback report is one of the values in{1,2,4,8,16,32}.)
【0194】
【表8-1】
【0195】
【表8-2】
【0196】
【表8-3】
【0197】
【表8-4】
【0198】
前記表8においてNg=16である場合を追加できる。Ng=16である場合、フィードバックサブキャリアのインデックスは、次のように定義されることができる。
【0199】
4.1)channel bonding同士にnested structureを考慮した場合
【0200】
このcaseは、HW実現側面で有利にsubcarrier indexを決定した方法である。Single channelのsubcarrier indicesが2CBのsubcarrier indicesに含まれ、2CBが3CBに含まれ、3CBが4CBに含まれるnested structureであり、4CB subcarrier indicesは、全てのchannel bonding factorのsubcarrierの位置を含んでいる。
【0201】
Feedback subcarrier indicesを決定するにあたって、-1、0、1にはDCが位置するので、これを除外する。また、この部分のchannel estimationのために、-2と2subcarrierからgroupingを始める。
【0202】
<1CB>
【0203】
[-177、-162、-146、-130、-114、-98、-82、-66、-50、-34、-18、-2、2、18、34、50、66、82、98、114、130、146、162、177]
【0204】
Single channelの場合は、data subcarrierが-177、177まであるため、-178、178番subcarrierを使用できない。16subcarrier間隔は維持されないが、-177、177subcarrierを用いてinterpolationをする。
【0205】
<2CB>
【0206】
[-386、-385、-369、-353、-337、-321、-305、-289、-273、-257、-241、-225、-209、-193、-177、-162、-146、-130、-114、-98、-82、-66、-50、-34、-18、-2、2、18、34、50、66、82、98、114、130、146、162、177、193、209、225、241、257、273、289、305、321、337、353、369、385、386]
【0207】
Single channelのsubcarrier indicesを持ってきた後、-177、177番subcarrierを基準に16間隔でfeedbackする。同様に、edge carrier-386、386の場合は、interpolationのために、feedbackするsubcarrierとして使用する。
【0208】
<3CB>
【0209】
[-596、-594、-578、-562、-546、-530、-514、-498、-482、-466、-450、-434、-418、-402、-386、-385、-369、-353、-337、-321、-305、-289、-273、-257、-241、-225、-209、-193、-177、-162、-146、-130、-114、-98、-82、-66、-50、-34、-18、-2、2、18、34、50、66、82、98、114、130、146、162、177、193、209、225、241、257、273、289、305、321、337、353、369、385、386、402、418、434、450、466、482、498、514、530、546、562、578、594、596]
【0210】
2CBのsubcarrier indicesに-386、386subcarrierを基準に16個間隔でfeedbackする。同様に、edge subcarrier596、-596subcarrierの場合は、interpolationのために、feedbackするsubcarrierとして使用する。
【0211】
<4CB>
【0212】
[-805、-804、-788、-772、-756、-740、-724、-708、-692、-676、-660、-644、-628、-612、-596、-594、-578、-562、-546、-530、-514、-498、-482、-466、-450、-434、-418、-402、-386、-385、-369、-353、-337、-321、-305、-289、-273、-257、-241、-225、-209、-193、-177、-162、-146、-130、-114、-98、-82、-66、-50、-34、-18、-2、2、18、34、50、66、82、98、114、130、146、162、177、193、209、225、241、257、273、289、305、321、337、353、369、385、386、402、418、434、450、466、482、498、514、530、546、562、578、594、596、612、628、644、660、676、692、708、724、740、756、772、788、804、805]
【0213】
3CBのsubcarrier indicesに-596、596subcarrierを基準に8個間隔でfeedbackする。同様に、edge subcarrier805、-805subcarrierの場合は、interpolationのために、feedbackするsubcarrierとして使用する。
【0214】
4.2)channel bonding同士にnested structureを考慮しない場合
【0215】
4.1)の場合と異なり、nested structureを使用せずに、各channel bonding factor別にfeedback subcarrier indicesを構成する。DC subcarrierとedge subcarrierを考慮してfeedback subcarrierを決める。
【0216】
<1CB>
【0217】
[-177 -162 -146 -130 -114 -98 -82 -66 -50 -34 -18 -2 2 10 18 26 34 50 66 82 98 114 130 146 162 177]
【0218】
<2CB>
【0219】
[-386 -370 -354 -338 -322 -306 -290 -274 -258 -242 -226 -210 -194 -178 -162 -146 -130 -114 -98 -82 -66 -50 -34 -18 -2 2 10 18 26 34 50 66 82 98 114 130 146 162 178 194 210 226 242 258 274 290 306 322 338 354 370 386]
【0220】
<3CB>
【0221】
[-596 -594 -578 -562 -546 -530 -514 -498 -482 -466 -450 -434 -418 -402 -386 -370 -354 -338 -322 -306 -290 -274 -258 -242 -226 -210 -194 -178 -162 -146 -130 -114 -98 -82 -66 -50 -34 -18 -2 2 10 18 26 34 50 66 82 98 114 130 146 162 178 194 210 226 242 258 274 290 306 322 338 354 370 386 402 418 434 450 466 482 498 514 530 546 562 578 594 596]
【0222】
<4CB>
【0223】
[-805 -802 -786 -770 -754 -738 -722 -706 -690 -674 -658 -642 -626 -610 -594 -578 -562 -546 -530 -514 -498 -482 -466 -450 -434 -418 -402 -386 -370 -354 -338 -322 -306 -290 -274 -258 -242 -226 -210 -194 -178 -162 -146 -130 -114 -98 -82 -66 -50 -34 -18 -2 2 10 18 26 34 50 66 82 98 114 130 146 162 178 194 210 226 242 258 274 290 306 322 338 354 370 386 402 418 434 450 466 482 498 514 530 546 562 578 594 610 626 642 658 674 690 706 722 738 754 770 786 802 805]
【0224】
上述したように、802.11acには、MU-MIMOのためのMU Exclusive fieldが存在する。この場合は、各feedback tone毎にper-tone-SNR値を定義する。この値を用いて追加的な情報をfeedbackする。
【0225】
MU-MIMOであるとき、追加的にfeedbackする情報は、VHT Compressed Beamforming Report informationにあるaverage SNR per space-time-streamと各feedback toneのper-tone-SNR値の差をdelta-SNRと定義し、この値をfeedbackする。
【0226】
11acでは、feedback toneのためのtone grouping factorであるNg値が存在するが(Ng=1、2、4)、Ngが1であれば、全てのtoneでfeedbackし、Ngが2であれば、2tone間隔でfeedbackする。
【0227】
Delta-SNRの場合は、2×Ng間隔でMU-MIMOのために追加的な情報をfeedbackする。
【0228】
11axの場合は、Ng間隔でMU-MIMOのために追加的な情報をfeedbackする。
【0229】
本発明では、802.11ayでMU-MIMOのためのMU Exclusive fieldを提案するが、既存の11acで使用するdelta-SNR方法を活用せずに、differential SNR方法を提案する。
【0230】
5.提案する実施形態
【0231】
802.11acで予め定義されたper-tone-SNRは、次のとおりである。すなわち、サブキャリアkと空間-時間ストリームiに対するSNR per toneは、下記の数式で求めることができる。
【0232】
【数4】
【0233】
ここで、Vk、iは、サブキャリアkでフィードバックビームフォーミング行列のi番目の列であり、Nは、ビームフォーミで測定されたノイズ+干渉電力である。
【0234】
このper-tone-SNR値とspace time streamのaverage SNR値の差をdelta-SNRと定義してfeedbackする。4bitを用い、-8dBから7dBまで1dB stepでfeedbackする。
【0235】
すなわち、802.11acで定義されたMU Exclusive Beamforming Report情報に含まれるdelta-SNRは、前記表4のように定義することができる。
【0236】
802.11ayでもMU-MIMOのために追加的にMU Exclusive fieldを追加する方法を提案する。
【0237】
提案する方法は、11acのようにper-tone-SNRを用いるが、その値とaverage SNR値の差を用いずに、隣接tone間の差をdifferential SNRと定義し、この差をfeedbackする方法である。
【0238】
11ay channelの特性を考慮した方法であって、11ay channelの場合には、reflection特性のため、channelのfrequency selectivityが大きくなる。
【0239】
例を挙げて説明すれば、space time streamのaverage SNR 10dBと仮定するとき、各data toneのper-tone-SNR値が2dBより小さいか、17dBより大きくなる場合が生じる可能性がある。
【0240】
802.11acの方法では、上記で言及したcaseをcoverできない。
【0241】
このような場合、802.11acの方法を使用せずに、隣接tone間のper-tone-SNR差をfeedbackする方法を考慮できる。
【0242】
隣接tone間のper-tone-SNRの相対的差を表すdifferential SNRは、下記の数式で求めることができる。
【0243】
【数5】
【0244】
ここで、kは、フィードバックサブキャリアインデックスであり、iは、ストリームインデックスであり、Hは、推定されたチャネルであり、Vは、ビームフォーミング行列であり、Nは、平均ノイズプラス干渉電力である。
【0245】
前記differential SNRは、下記の数式でも求めることができる。数式3と数式4は、同じ数式でありうる。
【0246】
【数6】
【0247】
ここで、1番目のdata toneのper-tone-SNR値は、比較対象がないため、differentialに決めることができない。(1番目のdata toneの位置は、従来技術のtone index tableにある最も左側にあるsubcarrierになることができ、最も右側にあるsubcarrierになることもできる。)最小値は、-10dBに決め、最大値は、53.75dBに決めた後、8bitを有して0.5dB stepで値を決めることができる。最小値と最大値は、変わることができ、stepを1dB間隔に決めることができる。
【0248】
そのため、space-time streamのaverage SNR値のように8bitを割り当てて初めのdata toneのper-tone-SNR値を表現しなければならない。
【0249】
1番目のdata toneのper-tone-SNR値は、下記の数式で計算されることができる。
【0250】
【数7】
【0251】
MU Exclusive Beamforming Reportフィールドは、差等SNRサブフィールドに含まれた差等SNRの形態で明示的なフィードバック情報を伝達する。MU Exclusive Beamforming Reportフィールドは、MIMOフィードバック制御要素のSU/MUフィールドが1であり(MU送信)、デジタルFbck制御フィールドのフィードバック類型サブフィールドが1である場合(EDMG OFDMモードである場合)、デジタルBFフィードバック要素に含まれる。
【0252】
MU Exclusive Beamforming Reportフィールドは、Ngの分だけ離間したサブキャリアのサブ集合が各space-time stream(1 to Nc)に対する差等SNRサブフィールドで構成される。Ngは、MIMOフィードバック制御要素内のデジタルFbck制御フィールドのグルーピングサブフィールドの値であり、最低周波数サブキャリアから始めて最高周波数サブキャリアまでサブキャリア間隔で使用される。互いに異なるサブキャリアに該当する場合にも、MU Exclusive Beamforming Reportフィールド内のD_SNRk、i間にはパディングされない。
【0253】
前記Ngの分だけ離間したサブキャリアのサブ集合は、前記表8の値により決定される。サブ集合に含まれたそれぞれのサブキャリアに対して、対応するspace-time streamのNgの分だけ離間した隣接したサブキャリアに対する行列Vの各列に対するサブキャリアのSNRのdBに対する偏差は、前記数式4を使用して計算されることができる。
【0254】
それぞれの差等SNRサブフィールドは、前記数式4を介して計算され、1dBのグラニュラリティ(granularity)を有した-8dBから7dBの範囲の4ビットに量子化されるD_SNRk、iを含む(ただし、サブキャリアインデックスk=scidx(0)であるときを除外する)。k=scidx(0)であるときの、D_SNRscidx(0)、iは、前記数式5を使用して計算され、0.25dBのグラニュラリティを有した-8dBから55.75dBの範囲の8ビットに量子化される。
【0255】
Frequency selectivityが大きくなっても、隣接tone間のper-tone-SNRが急激に変わらない特性を活用した方法であって、この方法を使用する場合、上記でcoverできなかった値をfeedbackすることができるという効果がある。
【0256】
1)既存のように4bitを割り当てて-8dBから7dBまで1dB step、or -7dBから8dBまで1dB step feedbackすることができる
【0257】
2)または、3bitを割り当てて-4dBから3dBまで1dB step、or -3dBから4dBまで1dB stepでfeedbackすることができる。3bitを割り当てる場合、feedback overheadを減らすことができるという長所がある。
【0258】
3)4bitを割り当てて-4dBから3.5dBまで0.5dB間隔でfeedbackすることができる。step間隔を減らしてfeedbackするようになると、より正確なper-tone-SNRを報告できるという長所がある。
【0259】
前記1)の方法に対する具体的な実施形態は、次のとおりである。
【0260】
フィードバックサブキャリアが1番目のトーン、2番目のトーン、3番目のトーン、4番目のトーン、...で構成されると仮定する。ここで、1番目のトーンのSNRは10dBであり、2番目のトーンのSNRは18dBであり、3番目のトーンのSNRは15dBであり、4番目のトーンのSNRは20dBであると仮定する。
【0261】
前記実施形態によれば、1番目のトーンは、1番目のdata toneであるから、differential SNRを定義することができない。したがって、space-time streamのaverage SNR値のように8bitを割り当てて初めのdata toneのper-tone-SNR値を表すことができ、前記数式5で計算されることができる。
【0262】
2番目のトーンからは、以前トーンとdifferential SNRを求めることが可能である。2番目のトーンのSNRと1番目のトーンのSNRとの差は8dBであり、前記1)によれば、上限は7dBであるから、differential SNRは7dBに設定されることができる。したがって、前記differential SNRは、4bitを割り当てて隣接トーン間のトーン当たりSNR差をフィードバックすることができ、前記数式4で計算されることができる。
【0263】
3番目のトーンのSNRと2番目のトーンのSNRとの差は3dBであり、3dBは、前記1)によれば、上限と下限の範囲に含まれるので、differential SNRは3dBに設定されることができる。したがって、前記differential SNRは、4bitを割り当てて隣接トーン間のトーン当たりSNR差をフィードバックすることができ、前記数式4で計算されることができる。
【0264】
4番目のトーンのSNRと3番目のトーンのSNRとの差は5dBであり、5dBは、前記1)によれば、上限と下限の範囲に含まれるので、differential SNRは5dBに設定されることができる。したがって、前記differential SNRは、4bitを割り当てて隣接トーン間のトーン当たりSNR差をフィードバックすることができ、前記数式4で計算されることができる。
【0265】
SNRを測定するtone間隔に対する提案である。
【0266】
OFDM modeでHybrid Beamforming feedbackをするとき、Grouping value Ngを定義してNg tone間隔でbeamforming matrixをfeedbackする。(Ng=2、4、8)
【0267】
Per-tone-SNRをreportするdata toneは、上記で言及したNgを活用できる。
【0268】
Data toneのindexは、前記表8にあるサブキャリアインデックスを使用できる。
【0269】
i)Ng間隔でPer-tone-SNRを測定した後、隣接tone等のper-tone-SNR差をfeedbackする方法を考慮できる。Per-tone-SNRのために、追加的なfactorなしに予め定義されたparameterを活用できるという長所がある。
【0270】
ii)または、2×Ng間隔でPer-tone-SNRを測定した後、隣接tone等のper-tone-SNR差をfeedbackする方法を考慮できる。変化が大きくない場合、間隔を広めてfeedback overheadを減らすことができるという長所がある。
【0271】
例えば、Ng=2である場合、Ng間隔でper-tone-SNRを測定するとき、indexは、従来技術のNg=2であるとき、各channel bonding別にindexを活用すればよい。2×Ng間隔でper-tone-SNRを測定するときは、Ng=4であるとき、各channel bonding別にtableに定義されたindexを使用すればよい。
【0272】
Ng=8である場合、Ng間隔でper-tone-SNRを測定するとき、indexは、従来技術のNg=8であるとき、各channel bonding別にindexを活用すればよい。2×Ng間隔でper-tone-SNRを測定するときは、Ng=16であるとき、各channel bonding別にtableに定義されたindexを使用すればよい。
【0273】
iii)または、上記と別に、全てのdata toneに対してper-tone-SNRを測定してreportする方法を考慮できる。
【0274】
channel状況が良くない場合、全てのdata toneのper-tone-SNRを測定してfeedbackする場合、より正確なchannelのSNR情報をfeedbackすることができるという長所がある。
【0275】
図17は、本実施形態に係る送信装置がMIMOビームフォーミングを行うためにフィードバックフレームを送信する手順フローチャートである。
【0276】
本実施形態は、ハイブリッドビームフォーミング手順のうち、圧縮されたビームフォーミングフィードバック過程でMU-MIMOビームフォーミングのために追加的な報告フィールドを構成する方法を提案する。既存には、前記追加される報告フィールドには、フィードバックサブキャリア当たりSNRと平均SNR値の差が含まれた。ただし、本実施形態は、前記追加される報告フィールドに隣接サブキャリア間の差である差等SNRを含めてフィードバックのためのビット数を減らす方法を提案する。
【0277】
まず、用語をまとめると、第1のSTAは、MIMOビームフォーミングを行う応答者(responder)に対応することができ、第2のSTAは、MIMOビームフォーミングを行う開始者(initiator)に対応することができる。本実施形態において記述するMIMOビームフォーミングは、MU(Multi User)-MIMOビームフォーミングと関連するので、第1のSTAは、複数個でありうる。サブキャリアは、トーン(tone)に対応することができる。
【0278】
S1710ステップにおいて、第1のSTA(Station)は、MU(Multi User)-MIMO(Multi Input Multi Output)ビームフォーミングに基づいてフィードバックフレームを生成する。前記MIMOビームフォーミングには、BRP(Beam Refinement ProtocolまたはBeam Refinement Phase)パケット(または、フレーム)を送受信するサウンディング(sounding)手順も含まれることができる。
【0279】
S1720ステップにおいて、前記フィードバックフレームを第2のSTAに送信する。
【0280】
前記フィードバックフレームは、次のように定義されることができる。
【0281】
前記フィードバックフレームは、予め設定された周波数帯域に対するフィードバックサブキャリアと関連した情報及び前記MU-MIMOビームフォーミングのためのビームフォーミング報告フィールドを含む。
【0282】
前記フィードバックサブキャリアは、前記フィードバックサブキャリアで1番目に送信される第1のサブキャリア及びサブキャリア間隔と関連したグルーピング値に基づいてサブキャリアインデックスが決定される第2のサブキャリアを含む。前記第2のサブキャリアは、前記第1のサブキャリアを除いたフィードバックサブキャリアでありうる。
【0283】
前記第1のサブキャリアは、前記予め設定された周波数帯域の左側エッジ(left edge)サブキャリアまたは右側エッジ(right edge)サブキャリアのうち1つに設定される。
【0284】
前記ビームフォーミング報告フィールドは、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNR(Signal to Noise Ratio)及び前記第2のサブキャリアに対する第1の差等(differential)SNRを含む。
【0285】
前記第1の差等SNRは、前記フィードバックサブキャリアに含まれた隣接したサブキャリア間SNR差である。
【0286】
すなわち、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNRは、前記第1のサブキャリアが比較対象がないため、差等SNRに設定することができない。したがって、前記第1のサブキャリアに対してはSNR値をフィードバックし、前記第1のサブキャリアを除いたフィードバックサブキャリアである第2のサブキャリアから差等SNRをフィードバックすることができる。すなわち、前記第2のサブキャリアに含まれるフィードバックサブキャリアは、隣接したサブキャリア間SNR差をフィードバックしてフィードバックビット数を減らすことができる。
【0287】
具体的に、前記第1のSNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得されることができる。
【0288】
【数8】
【0289】
前記Hscidx(0)は、前記第1のサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルでありうる。
【0290】
前記Vscidx(0)、iは、前記第1のサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列でありうる。
【0291】
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスでありうる。
【0292】
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力(average noise plus interference power)でありうる。
【0293】
前記scidx(0)は、1番目のサブキャリアインデックスであって、サブキャリアインデックス1に表すことができ、前記第1のサブキャリアのサブキャリアインデックスでありうる。
【0294】
前記第1のSNRは、グラニュラリティ(granularity)が0.25dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が55.75dBでありうる。前記第1のSNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて8ビットに量子化(quantize)されることができる。すなわち、前記第1のSNRは、前記8ビットを介して0.25dB間隔を有する-8dB~55.75dBのうちの値で指示されることができる。
【0295】
前記第1の差等SNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得されることができる。
【0296】
【数9】
【0297】
前記kは、前記第2のサブキャリアのサブキャリアインデックスでありうる。
【0298】
前記Hは、k番目のフィードバックサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルでありうる。
【0299】
前記Vk、iは、k番目のフィードバックサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列でありうる。
【0300】
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスでありうる。
【0301】
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力でありうる。
【0302】
前記第1の差等SNRは、グラニュラリティ(granularity)が1dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が7dBでありうる。前記第1の差等SNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて4ビットに量子化(quantize)されることができる。すなわち、前記第1の差等SNRは、前記4ビットを介して1dB間隔を有する-8dB~7dBのうちの値で指示されることができる。
【0303】
前記第1の差等SNRについての具体的な実施形態は、次のとおりである。
【0304】
前記第1のサブキャリアのサブキャリアインデックスが1である場合、前記第2のサブキャリアは、サブキャリアインデックスが2である第3のサブキャリア及びサブキャリアインデックスが3である第4のサブキャリアを含むことができる。
【0305】
前記第3のサブキャリアに対する第2の差等SNRは、前記第1のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間のSNR差でありうる。前記第2の差等SNRは、前記k=2であるとき、前記数式に基づいて取得されることができる。前記数式は、数式3または4でありうる。具体的に、前記第2の差等SNRは、前記第1のSNRと前記第3のサブキャリアに対する第2のSNRとの間のSNR差値に設定されることができる。ただし、前記SNR差値は、前記最小値(-8dB)から前記最大値(7dB)までの範囲内に限定されることができる。
【0306】
前記第4のサブキャリアに対する第3の差等SNRは、前記第2のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間のSNR差でありうる。前記第3の差等SNRは、前記k=3であるとき、前記数式に基づいて取得されることができる。前記数式は、数式3または4でありうる。具体的に、前記第3の差等SNRは、前記第2のSNRと前記第4のサブキャリアに対する第3のSNRとの間のSNR差値に設定されることができる。ただし、前記SNR差値は、前記最小値(-8dB)から前記最大値(7dB)までの範囲内に限定されることができる。
【0307】
前記第4のサブキャリアは、前記第3のサブキャリアから前記グルーピング値の分だけ離れたフィードバックサブキャリアでありうる。
【0308】
すなわち、前記グルーピング値間隔を有するフィードバックサブキャリアは、サブキャリア別にSNRが測定され得る。前記フィードバックサブキャリアのうち、1番目に送信される第1のサブキャリアは、SNR値をそのままフィードバックし、前記第2のサブキャリアから隣接したサブキャリア間SNR差をフィードバックすることができる。
【0309】
前記予め設定された周波数帯域は、単一チャネル(single channel)、2つのボンディングされたチャネル(two bonded channel)、3つのボンディングされたチャネル(three bonded channel)、または4つのボンディングされたチャネル(four bonded channel)に設定されることができる。
【0310】
前記グルーピング値は、2、4、8、または16のうち1つの値に設定されることができる。
【0311】
図18は、本実施形態に係る受信装置がMIMOビームフォーミングを行うためにフィードバックフレームを受信する手順を示したフローチャートである。
【0312】
本実施形態は、ハイブリッドビームフォーミング手順のうち、圧縮されたビームフォーミングフィードバック過程でMU-MIMOビームフォーミングのために追加的な報告フィールドを構成する方法を提案する。既存には、前記追加される報告フィールドには、フィードバックサブキャリア当たりSNRと平均SNR値の差が含まれた。ただし、本実施形態は、前記追加される報告フィールドに隣接サブキャリア間の差である差等SNRを含めてフィードバックのためのビット数を減らす方法を提案する。
【0313】
まず、用語をまとめると、第1のSTAは、MIMOビームフォーミングを行う応答者(responder)に対応することができ、第2のSTAは、MIMOビームフォーミングを行う開始者(initiator)に対応することができる。本実施形態において記述するMIMOビームフォーミングは、MU(Multi User)-MIMOビームフォーミングと関連するので、第1のSTAは複数個でありうる。サブキャリアは、トーン(tone)に対応することができる。
【0314】
S1810ステップにおいて、第1のSTA(Station)は、第2のSTAからMU(Multi User)-MIMO(Multi Input Multi Output)ビームフォーミングに基づいて生成されたフィードバックフレームを受信する。前記MIMOビームフォーミングには、BRP(Beam Refinement ProtocolまたはBeam Refinement Phase)パケット(または、フレーム)を送受信するサウンディング(sounding)手順も含まれることができる。
【0315】
S1820ステップにおいて、前記第1のSTAは、前記フィードバックフレームに基づいて前記第2のSTAにデータを送信する。
【0316】
前記フィードバックフレームは、次のように定義されることができる。
【0317】
前記フィードバックフレームは、予め設定された周波数帯域に対するフィードバックサブキャリアと関連した情報及び前記MU-MIMOビームフォーミングのためのビームフォーミング報告フィールドを含む。
【0318】
前記フィードバックサブキャリアは、前記フィードバックサブキャリアで1番目に送信される第1のサブキャリア及びサブキャリア間隔と関連したグルーピング値に基づいてサブキャリアインデックスが決定される第2のサブキャリアを含む。前記第2のサブキャリアは、前記第1のサブキャリアを除いたフィードバックサブキャリアでありうる。
【0319】
前記第1のサブキャリアは、前記予め設定された周波数帯域の左側エッジ(left edge)サブキャリアまたは右側エッジ(right edge)サブキャリアのうち1つに設定される。
【0320】
前記ビームフォーミング報告フィールドは、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNR(Signal to Noise Ratio)及び前記第2のサブキャリアに対する第1の差等(differential)SNRを含む。
【0321】
前記第1の差等SNRは、前記フィードバックサブキャリアに含まれた隣接したサブキャリア間SNR差である。
【0322】
すなわち、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNRは、前記第1のサブキャリアが比較対象がないため、差等SNRに設定することができない。したがって、前記第1のサブキャリアに対してはSNR値をフィードバックし、前記第1のサブキャリアを除いたフィードバックサブキャリアである第2のサブキャリアから差等SNRをフィードバックすることができる。すなわち、前記第2のサブキャリアに含まれるフィードバックサブキャリアは、隣接したサブキャリア間SNR差をフィードバックしてフィードバックビット数を減らすことができる。
【0323】
具体的に、前記第1のSNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得されることができる。
【0324】
【数10】
【0325】
前記Hscidx(0)は、前記第1のサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルでありうる。
【0326】
前記Vscidx(0)、iは、前記第1のサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列でありうる。
【0327】
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスでありうる。
【0328】
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力(average noise plus interference power)でありうる。
【0329】
前記scidx(0)は、1番目のサブキャリアインデックスであって、サブキャリアインデックス1に表すことができ、前記第1のサブキャリアのサブキャリアインデックスでありうる。
【0330】
前記第1のSNRは、グラニュラリティ(granularity)が0.25dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が55.75dBでありうる。前記第1のSNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて8ビットに量子化(quantize)されることができる。すなわち、前記第1のSNRは、前記8ビットを介して0.25dB間隔を有する-8dB~55.75dBのうちの値で指示されることができる。
【0331】
前記第1の差等SNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得されることができる。
【0332】
【数11】
【0333】
前記kは、前記第2のサブキャリアのサブキャリアインデックスでありうる。
【0334】
前記Hは、k番目のフィードバックサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルでありうる。
【0335】
前記Vk、iは、k番目のフィードバックサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列でありうる。
【0336】
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスでありうる。
【0337】
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力でありうる。
【0338】
前記第1の差等SNRは、グラニュラリティ(granularity)が1dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が7dBでありうる。前記第1の差等SNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて4ビットに量子化(quantize)されることができる。すなわち、前記第1の差等SNRは、前記4ビットを介して1dB間隔を有する-8dB~7dBのうちの値で指示されることができる。
【0339】
前記第1の差等SNRについての具体的な実施形態は、次のとおりである。
【0340】
前記第1のサブキャリアのサブキャリアインデックスが1である場合、前記第2のサブキャリアは、サブキャリアインデックスが2である第3のサブキャリア及びサブキャリアインデックスが3である第4のサブキャリアを含むことができる。
【0341】
前記第3のサブキャリアに対する第2の差等SNRは、前記第1のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間のSNR差でありうる。前記第2の差等SNRは、前記k=2であるとき、前記数式に基づいて取得されることができる。前記数式は、数式3または4でありうる。具体的に、前記第2の差等SNRは、前記第1のSNRと前記第3のサブキャリアに対する第2のSNRとの間のSNR差値に設定されることができる。ただし、前記SNR差値は、前記最小値(-8dB)から前記最大値(7dB)までの範囲内に限定されることができる。
【0342】
前記第4のサブキャリアに対する第3の差等SNRは、前記第2のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間のSNR差でありうる。前記第3の差等SNRは、前記k=3であるとき、前記数式に基づいて取得されることができる。前記数式は、数式3または4でありうる。具体的に、前記第3の差等SNRは、前記第2のSNRと前記第4のサブキャリアに対する第3のSNRとの間のSNR差値に設定されることができる。ただし、前記SNR差値は、前記最小値(-8dB)から前記最大値(7dB)までの範囲内に限定されることができる。
【0343】
前記第4のサブキャリアは、前記第3のサブキャリアから前記グルーピング値の分だけ離れたフィードバックサブキャリアでありうる。
【0344】
すなわち、前記グルーピング値間隔を有するフィードバックサブキャリアは、サブキャリア別にSNRが測定され得る。前記フィードバックサブキャリアのうち、1番目に送信される第1のサブキャリアは、SNR値をそのままフィードバックし、前記第2のサブキャリアから隣接したサブキャリア間SNR差をフィードバックすることができる。
【0345】
前記予め設定された周波数帯域は、単一チャネル(single channel)、2つのボンディングされたチャネル(two bonded channel)、3つのボンディングされたチャネル(three bonded channel)、または4つのボンディングされたチャネル(four bonded channel)に設定されることができる。
【0346】
前記グルーピング値は、2、4、8、または16のうち1つの値に設定されることができる。
【0347】
図19は、本実施形態に係るMIMOビームフォーミングを行うためにフィードバックフレームを送信する手順を示す。
【0348】
まず、用語をまとめると、第1のSTAは、MIMOビームフォーミングを行う応答者(responder、150)に対応することができ、第2のSTAは、MIMOビームフォーミングを行う開始者(initiator、100)に対応することができる。本実施形態において記述するMIMOビームフォーミングは、第1のSTAが一個の装置であれば、SU(single user)-MIMOビームフォーミングに対応し、第1のSTAが複数個の装置であれば、MU(Multi User)-MIMOビームフォーミングに対応することができる。
【0349】
S1900ステップにおいて、第1のSTA(Station)は、第2のSTAとともにMIMOビームフォーミング手順を行う。前記MIMOビームフォーミング手順は、S1910ステップとS1920ステップとを含むことができる。
【0350】
S1910ステップにおいて、第1のSTAは、MIMO(Multi Input Multi Output)ビームフォーミング手順に基づいてフィードバックフレームを生成する。前記MIMOビームフォーミング手順には、BRP(Beam Refinement ProtocolまたはBeam Refinement Phase)パケット(または、フレーム)を送受信するサウンディング(sounding)手順も含まれることができる。
【0351】
S1920ステップにおいて、第1のSTAは、前記フィードバックフレームを第2のSTAに送信する。
【0352】
S1930ステップにおいて、第1のSTAは、前記MIMOビームフォーミング手順に基づいて信号を送受信する。
【0353】
前記フィードバックフレームは、次のように定義されることができる。
【0354】
前記フィードバックフレームは、予め設定された周波数帯域に対するフィードバックサブキャリアと関連した情報及び前記MU-MIMOビームフォーミングのためのビームフォーミング報告フィールドを含む。
【0355】
前記フィードバックサブキャリアは、前記フィードバックサブキャリアで1番目に送信される第1のサブキャリア及びサブキャリア間隔と関連したグルーピング値に基づいてサブキャリアインデックスが決定される第2のサブキャリアを含む。前記第2のサブキャリアは、前記第1のサブキャリアを除いたフィードバックサブキャリアでありうる。
【0356】
前記第1のサブキャリアは、前記予め設定された周波数帯域の左側エッジ(left edge)サブキャリアまたは右側エッジ(right edge)サブキャリアのうち1つに設定される。
【0357】
前記ビームフォーミング報告フィールドは、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNR(Signal to Noise Ratio)及び前記第2のサブキャリアに対する第1の差等(differential)SNRを含む。
【0358】
前記第1の差等SNRは、前記フィードバックサブキャリアに含まれた隣接したサブキャリア間SNR差である。
【0359】
すなわち、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNRは、前記第1のサブキャリアが比較対象がないため、差等SNRに設定することができない。したがって、前記第1のサブキャリアに対してはSNR値をフィードバックし、前記第1のサブキャリアを除いたフィードバックサブキャリアである第2のサブキャリアから差等SNRをフィードバックすることができる。すなわち、前記第2のサブキャリアに含まれるフィードバックサブキャリアは、隣接したサブキャリア間SNR差をフィードバックしてフィードバックビット数を減らすことができる。
【0360】
具体的に、前記第1のSNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得されることができる。
【0361】
【数12】
【0362】
前記Hscidx(0)は、前記第1のサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルでありうる。
【0363】
前記Vscidx(0)、iは、前記第1のサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列でありうる。
【0364】
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスでありうる。
【0365】
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力(average noise plus interference power)でありうる。
【0366】
前記scidx(0)は、1番目のサブキャリアインデックスであって、サブキャリアインデックス1に表すことができ、前記第1のサブキャリアのサブキャリアインデックスでありうる。
【0367】
前記第1のSNRは、グラニュラリティ(granularity)が0.25dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が55.75dBでありうる。前記第1のSNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて8ビットに量子化(quantize)されることができる。すなわち、前記第1のSNRは、前記8ビットを介して0.25dB間隔を有する-8dB~55.75dBのうちの値で指示されることができる。
【0368】
前記第1の差等SNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得されることができる。
【0369】
【数13】
【0370】
前記kは、前記第2のサブキャリアのサブキャリアインデックスでありうる。
【0371】
前記Hは、k番目のフィードバックサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルでありうる。
【0372】
前記Vk、iは、k番目のフィードバックサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列でありうる。
【0373】
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスでありうる。
【0374】
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力でありうる。
【0375】
前記第1の差等SNRは、グラニュラリティ(granularity)が1dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が7dBでありうる。前記第1の差等SNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて4ビットに量子化(quantize)されることができる。すなわち、前記第1の差等SNRは、前記4ビットを介して1dB間隔を有する-8dB~7dBのうちの値で指示されることができる。
【0376】
前記第1の差等SNRについての具体的な実施形態は、次のとおりである。
【0377】
前記第1のサブキャリアのサブキャリアインデックスが1である場合、前記第2のサブキャリアは、サブキャリアインデックスが2である第3のサブキャリア及びサブキャリアインデックスが3である第4のサブキャリアを含むことができる。
【0378】
前記第3のサブキャリアに対する第2の差等SNRは、前記第1のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間のSNR差でありうる。前記第2の差等SNRは、前記k=2であるとき、前記数式に基づいて取得されることができる。前記数式は、数式3または4でありうる。具体的に、前記第2の差等SNRは、前記第1のSNRと前記第3のサブキャリアに対する第2のSNRとの間のSNR差値に設定されることができる。ただし、前記SNR差値は、前記最小値(-8dB)から前記最大値(7dB)までの範囲内に限定されることができる。
【0379】
前記第4のサブキャリアに対する第3の差等SNRは、前記第2のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間のSNR差でありうる。前記第3の差等SNRは、前記k=3であるとき、前記数式に基づいて取得されることができる。前記数式は、数式3または4でありうる。具体的に、前記第3の差等SNRは、前記第2のSNRと前記第4のサブキャリアに対する第3のSNRとの間のSNR差値に設定されることができる。ただし、前記SNR差値は、前記最小値(-8dB)から前記最大値(7dB)までの範囲内に限定されることができる。
【0380】
前記第4のサブキャリアは、前記第3のサブキャリアから前記グルーピング値の分だけ離れたフィードバックサブキャリアでありうる。
【0381】
すなわち、前記グルーピング値間隔を有するフィードバックサブキャリアは、サブキャリア別にSNRが測定され得る。前記フィードバックサブキャリアのうち、1番目に送信される第1のサブキャリアは、SNR値をそのままフィードバックし、前記第2のサブキャリアから隣接したサブキャリア間SNR差をフィードバックすることができる。
【0382】
前記予め設定された周波数帯域は、単一チャネル(single channel)、2つのボンディングされたチャネル(two bonded channel)、3つのボンディングされたチャネル(three bonded channel)、または4つのボンディングされたチャネル(four bonded channel)に設定されることができる。
【0383】
前記グルーピング値は、2、4、8、または16のうち1つの値に設定されることができる。
【0384】
6.装置構成
【0385】
図20は、上述したような方法を実現するための装置を説明するための図である。
【0386】
図20の無線装置100は、上述した信号を送信する開始者STA、そして、無線装置150は、上述した信号を受信する応答者STAに対応することができる。このとき、各ステーションは、11ay端末またはPCP/APに対応することができる。以下、説明の都合上、信号を送信する開始者STAは、送信装置100と命名し、信号を受信する応答者STAは、受信装置150と命名する。
【0387】
送信装置100は、プロセッサ110、メモリ120、送受信部130を備えることができ、受信装置150は、プロセッサ160、メモリ170、及び送受信部180を備えることができる。送受信部130、180は、無線信号を送受信し、IEEE802.11/3GPPなどの物理的階層で実行されることができる。プロセッサ110、160は、物理階層及び/又はMAC階層で実行され、送受信部130、180と連結されている。
【0388】
プロセッサ110、160及び/又は送受信部130、180は、特定集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、他のチップセット、論理回路、及び/又はデータプロセッサを備えることができる。メモリ120、170は、ROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体、及び/又は他の格納ユニットを備えることができる。一実施形態がソフトウェアにより実行されるとき、前記記述した方法は、前記記述された機能を果たすモジュール(例えば、プロセス、機能)として実行されることができる。前記モジュールは、メモリ120、170に格納されることができ、プロセッサ110、160により実行されることができる。前記メモリ120、170は、前記プロセッサ110、160の内部または外部に配置されることができ、よく知られた手段で前記プロセッサ110、160と連結されることができる。
【0389】
前記プロセッサ110、160は、本明細書において提案された機能、過程、及び/又は方法を実現できる。例えば、プロセッサ110、160は、前述した本実施形態に係る動作を行うことができる。
【0390】
送信装置のプロセッサ110の動作は、具体的に次のとおりである。送信装置のプロセッサ110は、MU-MIMO(Multi Input Multi Output)ビームフォーミングに基づいてフィードバックフレームを生成し、前記フィードバックフレームを送信する。
【0391】
受信装置のプロセッサ160の動作は、具体的に次のとおりである。受信装置のプロセッサ160は、送信装置で生成されたフィードバックフレームを受信し、前記フィードバックフレームに基づいてデータを送信する。
【0392】
図21は、本発明の実施形態を実現するより詳細な無線装置を示す。送信装置または受信装置について前述した本発明がこの実施形態に適用され得る。
【0393】
無線装置は、プロセッサ610、電力管理モジュール611、バッテリ612、ディスプレイ613、キーパッド614、SIM(subscriber identification module)カード615、メモリ620、送受信部630、1つ以上のアンテナ631、スピーカ640、及びマイク641を備える。
【0394】
プロセッサ610は、本明細書において説明された提案された機能、手順、及び/又は方法を実現するように構成されることができる。無線インターフェースプロトコルの階層は、プロセッサ610で実現されることができる。プロセッサ610は、ASIC(application-specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路、及び/又はデータ処理装置を備えることができる。プロセッサは、AP(application processor)でありうる。プロセッサ610は、DSP(digital signal processor)、CPU(central processing unit)、GPU(graphics processing unit)、モデム(Modem;modulator and demodulator)のうち、少なくとも1つを含むことができる。プロセッサ610の例は、Qualcom○Rにより製造されたSNAPDRAGONTMシリーズプロセッサ、Samsung○Rにより製造されたEXYNOSTMシリーズプロセッサ、Apple○Rにより製造されたAシリーズプロセッサ、MediaTek○Rにより製造されたHELIOTMシリーズプロセッサ、INTEL○Rにより製造されたATOMTMシリーズプロセッサ、または対応する次世代プロセッサでありうる。
【0395】
電力管理モジュール611は、プロセッサ610及び/又は送受信部630に対する電力を管理する。バッテリ612は、電力管理モジュール611に電力を供給する。ディスプレイ613は、プロセッサ610により処理された結果を出力する。キーパッド614は、プロセッサ610により使用される入力を受信する。キーパッド614は、ディスプレイ613上に表示されることができる。SIMカード615は、携帯電話及びコンピュータのような携帯電話装置で加入者を識別し、認証するのに使用されるIMSI(international mobile subscriber identity)及びそれと関連したキーを安全に格納するために使用される集積回路である。多くのSIMカードに連絡先情報を格納することもできる。
【0396】
メモリ620は、プロセッサ610と動作可能に結合され、プロセッサ610を動作させるための様々な情報を格納する。メモリ620は、ROM(read-only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体、及び/又は他の格納装置を備えることができる。実施形態がソフトウェアで実現される場合、本明細書において説明された技術は、本明細書において説明された機能を果たすモジュール(例えば、手順、機能など)で実現されることができる。モジュールは、メモリ620に格納されることができ、プロセッサ610により実行されることができる。メモリ620は、プロセッサ610内部に実現されることができる。または、メモリ620は、プロセッサ610外部に実現されることができ、技術分野において公知された様々な手段を介してプロセッサ610に通信可能に連結されることができる。
【0397】
送受信部630は、プロセッサ610と動作可能に結合され、無線信号を送信及び/又は受信する。送受信部630は、送信機と受信機を備える。送受信部630は、無線周波数信号を処理するための基底帯域回路を備えることができる。送受信部は、無線信号を送信及び/又は受信するように、1つ以上のアンテナ631を制御する。
【0398】
スピーカ640は、プロセッサ610により処理された音関連結果を出力する。マイク641は、プロセッサ610により使用される音関連入力を受信する。
【0399】
送信装置の場合、前記プロセッサ610は、MU-MIMO(Multi Input Multi Output)ビームフォーミングに基づいてフィードバックフレームを生成し、前記フィードバックフレームを送信する。
【0400】
受信装置の場合、前記プロセッサ610は、受信装置のプロセッサ160は、送信装置で生成されたフィードバックフレームを受信し、前記フィードバックフレームに基づいてデータを送信する。
【0401】
前記フィードバックフレームは、次のように定義されることができる。
【0402】
前記フィードバックフレームは、予め設定された周波数帯域に対するフィードバックサブキャリアと関連した情報及び前記MU-MIMOビームフォーミングのためのビームフォーミング報告フィールドを含む。
【0403】
前記フィードバックサブキャリアは、前記フィードバックサブキャリアで1番目に送信される第1のサブキャリア及びサブキャリア間隔と関連したグルーピング値に基づいてサブキャリアインデックスが決定される第2のサブキャリアを含む。前記第2のサブキャリアは、前記第1のサブキャリアを除いたフィードバックサブキャリアでありうる。
【0404】
前記第1のサブキャリアは、前記予め設定された周波数帯域の左側エッジ(left edge)サブキャリアまたは右側エッジ(right edge)サブキャリアのうち1つに設定される。
【0405】
前記ビームフォーミング報告フィールドは、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNR(Signal to Noise Ratio)及び前記第2のサブキャリアに対する第1の差等(differential)SNRを含む。
【0406】
前記第1の差等SNRは、前記フィードバックサブキャリアに含まれた隣接したサブキャリア間SNR差である。
【0407】
すなわち、前記第1のサブキャリアに対する第1のSNRは、前記第1のサブキャリアが比較対象がないため、差等SNRに設定することができない。したがって、前記第1のサブキャリアに対しては、SNR値をフィードバックし、前記第1のサブキャリアを除いたフィードバックサブキャリアである第2のサブキャリアから差等SNRをフィードバックすることができる。すなわち、前記第2のサブキャリアに含まれるフィードバックサブキャリアは、隣接したサブキャリア間SNR差をフィードバックしてフィードバックビット数を減らすことができる。
【0408】
具体的に、前記第1のSNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得されることができる。
【0409】
【数14】
【0410】
前記Hscidx(0)は、前記第1のサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルでありうる。
【0411】
前記Vscidx(0)、iは、前記第1のサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列でありうる。
【0412】
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスでありうる。
【0413】
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力(average noise plus interference power)でありうる。
【0414】
前記scidx(0)は、1番目のサブキャリアインデックスであって、サブキャリアインデックス1に表すことができ、前記第1のサブキャリアのサブキャリアインデックスでありうる。
【0415】
前記第1のSNRは、グラニュラリティ(granularity)が0.25dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が55.75dBでありうる。前記第1のSNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて8ビットに量子化(quantize)されることができる。すなわち、前記第1のSNRは、前記8ビットを介して0.25dB間隔を有する-8dB~55.75dBのうちの値で指示されることができる。
【0416】
前記第1の差等SNRは、空間時間ストリームに対して下記の数式に基づいて取得されることができる。
【0417】
【数15】
【0418】
前記kは、前記第2のサブキャリアのサブキャリアインデックスでありうる。
【0419】
前記Hは、k番目のフィードバックサブキャリアに対する推定されたMIMOチャネルでありうる。
【0420】
前記Vk、iは、k番目のフィードバックサブキャリアに対するビームフォーミング行列Vのi番目の列でありうる。
【0421】
前記iは、前記空間時間ストリームのインデックスでありうる。
【0422】
前記Nは、前記第1のSTAから測定された平均ノイズプラス干渉電力でありうる。
【0423】
前記第1の差等SNRは、グラニュラリティ(granularity)が1dBであり、最小値が-8dBであり、最大値が7dBでありうる。前記第1の差等SNRは、前記グラニュラリティ、前記最小値、及び前記最大値に基づいて4ビットに量子化(quantize)されることができる。すなわち、前記第1の差等SNRは、前記4ビットを介して1dB間隔を有する-8dB~7dBのうちの値で指示されることができる。
【0424】
前記第1の差等SNRについての具体的な実施形態は、次のとおりである。
【0425】
前記第1のサブキャリアのサブキャリアインデックスが1である場合、前記第2のサブキャリアは、サブキャリアインデックスが2である第3のサブキャリア及びサブキャリアインデックスが3である第4のサブキャリアを含むことができる。
【0426】
前記第3のサブキャリアに対する第2の差等SNRは、前記第1のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間のSNR差でありうる。前記第2の差等SNRは、前記k=2であるとき、前記数式に基づいて取得されることができる。前記数式は、数式3または4でありうる。具体的に、前記第2の差等SNRは、前記第1のSNRと前記第3のサブキャリアに対する第2のSNRとの間のSNR差値に設定されることができる。ただし、前記SNR差値は、前記最小値(-8dB)から前記最大値(7dB)までの範囲内に限定されることができる。
【0427】
前記第4のサブキャリアに対する第3の差等SNRは、前記第2のサブキャリアと前記第3のサブキャリアとの間のSNR差でありうる。前記第3の差等SNRは、前記k=3であるとき、前記数式に基づいて取得されることができる。前記数式は、数式3または4でありうる。具体的に、前記第3の差等SNRは、前記第2のSNRと前記第4のサブキャリアに対する第3のSNRとの間のSNR差値に設定されることができる。ただし、前記SNR差値は、前記最小値(-8dB)から前記最大値(7dB)までの範囲内に限定されることができる。
【0428】
前記第4のサブキャリアは、前記第3のサブキャリアから前記グルーピング値の分だけ離れたフィードバックサブキャリアでありうる。
【0429】
すなわち、前記グルーピング値間隔を有するフィードバックサブキャリアは、サブキャリア別にSNRが測定され得る。前記フィードバックサブキャリアのうち、1番目に送信される第1のサブキャリアは、SNR値をそのままフィードバックし、前記第2のサブキャリアから隣接したサブキャリア間SNR差をフィードバックすることができる。
【0430】
前記予め設定された周波数帯域は、単一チャネル(single channel)、2つのボンディングされたチャネル(two bonded channel)、3つのボンディングされたチャネル(three bonded channel)、または4つのボンディングされたチャネル(four bonded channel)に設定されることができる。
【0431】
前記グルーピング値は、2、4、8、または16のうち1つの値に設定されることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21