(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-13
(45)【発行日】2022-05-23
(54)【発明の名称】食品調理機及びその回転速度増大制御方法、装置
(51)【国際特許分類】
A47J 43/08 20060101AFI20220516BHJP
H02P 6/15 20160101ALI20220516BHJP
H02K 1/22 20060101ALI20220516BHJP
H02K 1/16 20060101ALI20220516BHJP
H02K 1/276 20220101ALI20220516BHJP
H02K 1/278 20220101ALI20220516BHJP
【FI】
A47J43/08
H02P6/15
H02K1/22 A
H02K1/16 A
H02K1/276
H02K1/278
(21)【出願番号】P 2020540490
(86)(22)【出願日】2018-08-07
(86)【国際出願番号】 CN2018099233
(87)【国際公開番号】W WO2019169831
(87)【国際公開日】2019-09-12
【審査請求日】2020-07-21
(31)【優先権主張番号】201810186164.6
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810186163.1
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201820316116.X
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810186155.7
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201810187835.0
(32)【優先日】2018-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517420072
【氏名又は名称】広東美的生活電器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG MIDEA CONSUMER ELECTRICS MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.19,Sanle Road,Beijiao Town,Shunde District,Foshan City,Guangdong 528311 CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】徐少承
(72)【発明者】
【氏名】王志鋒
(72)【発明者】
【氏名】馮江平
(72)【発明者】
【氏名】梁顯堂
(72)【発明者】
【氏名】雷俊
(72)【発明者】
【氏名】王帥
(72)【発明者】
【氏名】劉傳蘭
【審査官】西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0214716(US,A1)
【文献】特開2002-345281(JP,A)
【文献】特開2014-195389(JP,A)
【文献】特開2011-194914(JP,A)
【文献】特開2012-039863(JP,A)
【文献】国際公開第2018/020631(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 42/00-44/02
H02P 6/00- 6/34
H02K 1/00- 1/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品調理機であって、
前記食品調理機は、調理容器、駆動モータ及び食物を処理するための食品処理部材を含み、
前記調理容器内に食物を盛るための食物収容室が形成され、前記食品処理部材が前記食物収容室内に入り込み、且つ前記駆動モータの駆動で前記調理容器に対して回転し、
前記食品調理機は、
前記食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあるとき、回転速度指令を取得するための指令取得モジュールと、
前記駆動モータの目標回転速度を取得するように前記回転速度指令を解析するとともに、前記駆動モータを制御するように前記目標回転速度に基づいてPWM制御信号を生成し、及び前記駆動モータを制御する過程で、前記PWM制御信号のデューティ比が1に達するまで、ステップ増分方式で前記PWM制御信号のデューティ比を段階的に増大させるとともに、前記駆動モータの回転速度を速やかに上昇させるように前記駆動モータに対して弱め界磁制御を行うための制御モジュールと、を含む食品調理機の回転速度増大制御装置を
さらに含み、
前記駆動モータはステータコアとロータコアとを含み、
前記ステータコアは環状のステータヨーク部と、前記ステータヨーク部の内周面に設けられる複数のステータティース部とを含み、隣接する2つの前記ステータティース部の間にステータスロットが形成され、複数の前記ステータティース部によって前記ステータヨーク部と同軸になるステータ孔が規定され、
前記ロータコアは前記ステータ孔内に回転可能に設けられ、且つ前記ステータ孔と同軸になり、前記ロータコア内に複数の磁石スロットが設けられ、複数の前記磁石スロットが前記ロータコアの周方向に間隔をあけて設置され、複数の永久磁石が複数の前記磁石スロット内に1対1で対応して挿設され、各前記磁石スロットの前記ロータコアの周方向における両端の直線距離がbであり、前記ロータコアの外周面から前記ロータコアの中心までの最大径方向距離がRであり、b及びRがb:R=0.95~1.0を満たす、
ことを特徴とする食品調理機。
【請求項2】
前記制御モジュールはさらに、前記駆動モータに対して弱め界磁制御を行う過程で、前記駆動モータのロータ磁界を弱めるように、ホール進角を大きくすることにより前記駆動モータのステータ巻線に逆方向の磁界を発生させる、
ことを特徴とする請求項
1に記載の食品調理
機。
【請求項3】
前記ホール進角は最大で50°まで増加し、
前記駆動モータはブラシレス直流モータである、
ことを特徴とする請求項
2に記載の食品調理
機。
【請求項4】
食品調理機であって、
前記食品調理機は、調理容器、駆動モータ及び食物を処理するための食品処理部材を含み、
前記調理容器内に食物を盛るための食物収容室が形成され、前記食品処理部材が前記食物収容室内に入り込み、且つ前記駆動モータの駆動で前記調理容器に対して回転し、
前記食品調理機は、
メモリ、
プロセッサ、及び
前記メモリに記憶され、かつ前記プロセッサ上で動作可能な食品調理機の回転速度増大制御プログラムをさらに含み、
前記回転速度増大制御プログラムが前記プロセッサに実行される際に
、
前記食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあるとき、回転速度指令を取得するステップと、
前記駆動モータの目標回転速度を取得するように前記回転速度指令を解析するとともに、前記駆動モータを制御するように前記目標回転速度に基づいてPWM制御信号を生成するステップと、
前記駆動モータを制御する過程で、前記PWM制御信号のデューティ比が1に達するまで、ステップ増分方式で前記PWM制御信号のデューティ比を段階的に増大させるとともに、前記駆動モータの回転速度を速やかに上昇させるように前記駆動モータに対して弱め界磁制御を行うステップと、
を含む食品調理機の回転速度増大制御方法を実現
し、
前記駆動モータはステータコアとロータコアとを含み、
前記ステータコアは環状のステータヨーク部と、前記ステータヨーク部の内周面に設けられる複数のステータティース部とを含み、隣接する2つの前記ステータティース部の間にステータスロットが形成され、複数の前記ステータティース部によって前記ステータヨーク部と同軸になるステータ孔が規定され、
前記ロータコアは前記ステータ孔内に回転可能に設けられ、且つ前記ステータ孔と同軸になり、前記ロータコア内に複数の磁石スロットが設けられ、複数の前記磁石スロットが前記ロータコアの周方向に間隔をあけて設置され、複数の永久磁石が複数の前記磁石スロット内に1対1で対応して挿設され、各前記磁石スロットの前記ロータコアの周方向における両端の直線距離がbであり、前記ロータコアの外周面から前記ロータコアの中心までの最大径方向距離がRであり、b及びRがb:R=0.95~1.0を満たす、
ことを特徴とする食品調理機。
【請求項5】
前記駆動モータに対して弱め界磁制御を行う過程で、前記駆動モータのロータ磁界を弱めるように、ホール進角を大きくすることにより前記駆動モータのステータ巻線に逆方向の磁界を発生させる、
ことを特徴とする請求項
4に記載の食品調理
機。
【請求項6】
前記ホール進角は最大で50°まで増加し、
前記駆動モータはブラシレス直流モータである、
ことを特徴とする請求項
5に記載の食品調理
機。
【請求項7】
前記ステータヨーク部の幅がWであり
、各前記ステータティース部が前記ステータヨーク部と連結されるステータティース部本体及び前記ステータティース部本体の内端に設けられるステータティースシューを含み、各前記ステータティース部本体の幅がVであり、W:V=0.6~0.7である
、
ことを特徴とする
請求項1~6のいずれか1項に記載の食品調理機。
【請求項8】
前記ステータヨーク部の最大径方向寸法がDであ
り、
前記ロータコアの最大径方向寸法がdであり、D及びdが0.4≦d/D≦0.55を満たす
、
ことを特徴とする
請求項1~6のいずれか1項に記載の食品調理機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
「関連出願の相互参照」
本願は、出願番号が201810186164.6、201810186163.1、201820316116.X、201810186155.7、201810187835.0で、出願日がいずれも2018年03月07日の中国特許出願に基づいて提出され、且つ上記中国特許出願の優先権を主張し、その内容の全てを援用することにより本願に取り入れる。
本願は、家庭用電気製品の技術分野に関し、特に、食品調理機の回転速度増大制御方法、食品調理機の回転速度増大制御装置及び食品調理機に関する。
【背景技術】
【0002】
調理機は、豆乳作り、乾燥粉末作り、ジュース搾り、肉挽き、かき氷などの機能を統合し、ジュース、豆乳、ジャム、乾燥粉末、かき氷、挽き肉などの多様な食品を作るための家庭用電気製品であり、搾汁機から多元化してきたものである。通常、調理機は、モータが高速で運転するように制御して食物の細胞壁を破ることにより、食物の栄養を十分に放出させるため、使用者に好まれている。
【0003】
ただし、使用者のニーズが高まり、及び技術が進展するにつれて、調理機に使用されるモータは、従来の交流ユニバーサルモータからブラシレス直流モータに変わり、該ブラシレス直流モータは、正逆転だけでなく、騒音が小さく、炭素粉がないなどの利点を有するため、徐々に広く使用されてきたが、その無負荷又は軽負荷状態での最高回転速度が依然としてある程度制限されるため、無負荷又は軽負荷状態での最高回転速度をいかに効果的に高めるかが、現在解決しようとしている技術的問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願は、上記技術における技術的問題の1つを少なくともある程度解決することを目的とする。そのため、本願の第1の目的は、駆動モータに許容される最大閾値範囲内で駆動モータの回転速度を非常に高くすることができる食品調理機の回転速度増大制御方法を提供することである。
【0005】
本願の第2の目的は、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供することである。
【0006】
本願の第3の目的は、食品調理機の回転速度増大制御装置を提供することである。
【0007】
本願の第4の目的は、食品調理機を提供することである。
【0008】
本願の第5の目的は、別の食品調理機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成すべく、本願の第1の側面の実施例は、食品調理機の回転速度増大制御方法を提供し、前記食品調理機は調理容器、駆動モータ及び食物を処理するための食品処理部材を含み、前記調理容器内に食物を盛るための食物収容室が形成され、前記食品処理部材が前記食物収容室内に入り込み、且つ前記駆動モータの駆動で前記調理容器に対して回転し、前記回転速度増大制御方法は、前記食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあるとき、回転速度指令を取得するステップと、前記駆動モータの目標回転速度を取得するように前記回転速度指令を解析するとともに、前記駆動モータを制御するように前記目標回転速度に基づいてPWM制御信号を生成するステップと、前記駆動モータを制御する過程で、前記PWM制御信号のデューティ比が1に達するまで、ステップ増分方式で前記PWM制御信号のデューティ比を段階的に増大させるとともに、前記駆動モータの回転速度を速やかに上昇させるように前記駆動モータに対して弱め界磁制御を行うステップと、を含む。
【0010】
本願実施例による食品調理機の回転速度増大制御方法は、食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあるとき、回転速度指令を取得し、且つ駆動モータの目標回転速度を取得するように回転速度指令を解析し、及び駆動モータを制御するように目標回転速度に基づいてPWM制御信号を生成する。駆動モータを制御する過程で、PWM制御信号のデューティ比が1に達するまで、ステップ増分方式でPWM制御信号のデューティ比を段階的に増大させるとともに、駆動モータの回転速度を速やかに上昇させるように駆動モータに対して弱め界磁制御を行う。これにより、駆動モータに許容される最大閾値範囲内で、駆動モータの回転速度を非常に高くすることができる。
【0011】
また、本願の上記実施例による食品調理機の回転速度増大制御方法は、下記の付加的な技術的特徴をさらに備えてもよい。
【0012】
本願の1つの実施例によれば、前記駆動モータに対して弱め界磁制御を行う過程で、前記駆動モータのロータ磁界を弱めるように、ホール進角を大きくすることにより前記駆動モータのステータ巻線に逆方向の磁界を発生させる。
【0013】
本願の1つの実施例によれば、前記ホール進角は最大で50°まで増加する。
【0014】
本願の1つの実施例によれば、前記駆動モータはブラシレス直流モータである。
【0015】
上記の目的を達成すべく、本願の第2の側面の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供し、該プログラムがプロセッサに実行される際に上記の食品調理機の回転速度増大制御方法を実現する。
【0016】
本願実施例による非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、上記の食品調理機の回転速度増大制御方法を実行することにより、駆動モータに許容される最大閾値範囲内で、駆動モータの回転速度を非常に高くすることができる。
【0017】
上記の目的を達成すべく、本願の第3の側面の実施例は、食品調理機の回転速度増大制御装置を提供し、前記食品調理機は調理容器、駆動モータ及び食物を処理するための食品処理部材を含み、前記調理容器内に食物を盛るための食物収容室が形成され、前記食品処理部材が前記食物収容室内に入り込み、且つ前記駆動モータの駆動で前記調理容器に対して回転し、前記回転速度増大制御装置は、前記食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあるとき、回転速度指令を取得するための指令取得モジュールと、前記駆動モータの目標回転速度を取得するように前記回転速度指令を解析するとともに、前記駆動モータを制御するように前記目標回転速度に基づいてPWM制御信号を生成し、及び前記駆動モータを制御する過程で、前記PWM制御信号のデューティ比が1に達するまで、ステップ増分方式で前記PWM制御信号のデューティ比を段階的に増大させるとともに、前記駆動モータの回転速度を速やかに上昇させるように前記駆動モータに対して弱め界磁制御を行うための制御モジュールと、を含む。
【0018】
本願実施例による食品調理機の回転速度増大制御装置は、食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあるとき、指令取得モジュールによって回転速度指令を取得し、且つ制御モジュールによって駆動モータの目標回転速度を取得するように回転速度指令を解析するとともに、駆動モータを制御するように目標回転速度に基づいてPWM制御信号を生成し、及び駆動モータを制御する過程で、PWM制御信号のデューティ比が1に達するまで、ステップ増分方式でPWM制御信号のデューティ比を段階的に増大させるとともに、駆動モータの回転速度を速やかに上昇させるように駆動モータに対して弱め界磁制御を行う。これにより、駆動モータに許容される最大閾値範囲内で、駆動モータの回転速度を非常に高くすることができる。
【0019】
また、本願の上記実施例による食品調理機の回転速度増大制御装置は、下記の付加的な技術的特徴をさらに備えてもよい。
【0020】
本願の1つの実施例によれば、前記制御モジュールはさらに、前記駆動モータに対して弱め界磁制御を行う過程で、前記駆動モータのロータ磁界を弱めるように、ホール進角を大きくすることにより前記駆動モータのステータ巻線に逆方向の磁界を発生させる。
【0021】
本願の1つの実施例によれば、前記ホール進角は最大で50°まで増加する。
【0022】
本願の1つの実施例によれば、前記駆動モータはブラシレス直流モータである。
【0023】
上記の目的を達成すべく、本願の第4の側面の実施例は、上記の食品調理機の回転速度増大制御装置を含む食品調理機を提供する。
【0024】
本願実施例による食品調理機は、上記の食品調理機の回転速度増大制御装置によって、駆動モータに許容される最大閾値範囲内で、駆動モータの回転速度を非常に高くすることができる。
【0025】
上記の目的を達成すべく、本願の第5の側面の実施例は、食品調理機を提供し、前記食品調理機は調理容器、駆動モータ及び食物を処理するための食品処理部材を含み、前記調理容器内に食物を盛るための食物収容室が形成され、前記食品処理部材が前記食物収容室内に入り込み、且つ前記駆動モータの駆動で前記調理容器に対して回転し、前記食品調理機は、メモリ、プロセッサ及び前記メモリに記憶され、かつ前記プロセッサ上で動作可能な食品調理機の回転速度増大制御プログラムをさらに含み、前記回転速度増大制御プログラムが前記プロセッサに実行される際に上記の食品調理機の回転速度増大制御方法を実現する。
【0026】
本願実施例による食品調理機は、上記の食品調理機の回転速度増大制御方法によって、駆動モータに許容される最大閾値範囲内で、駆動モータの回転速度を非常に高くすることができる。
【0027】
また、本願の上記食品調理機は、下記の付加的な技術的特徴をさらに備えてもよい。
【0028】
本願の1つの実施例によれば、前記駆動モータは、環状のステータヨーク部と、複数のステータティース部とを含むステータコアであって、前記ステータヨーク部の幅がWであり、複数の前記ステータティース部が前記ステータヨーク部の内周面に設けられ、隣接する2つの前記ステータティース部の間にステータスロットが形成され、複数の前記ステータティース部によって前記ステータヨーク部と同軸になるステータ孔が規定され、各前記ステータティース部が前記ステータヨーク部と連結されるステータティース部本体及び前記ステータティース部本体の内端に設けられるステータティースシューを含み、各前記ステータティース部本体の幅がVであり、W:V=0.6~0.7であるステータコアと、前記ステータ孔内に回転可能に設けられ、且つ前記ステータ孔と同軸になるロータコアと、を含む。
【0029】
本願の別の実施例によれば、前記駆動モータは、環状のステータヨーク部と、前記ステータヨーク部の内周面に設けられる複数のステータティース部とを含むステータコアであって、隣接する2つの前記ステータティース部の間にステータスロットが形成され、複数の前記ステータティース部によって前記ステータヨーク部と同軸になるステータ孔が規定され、前記ステータヨーク部の最大径方向寸法がDであるステータコアと、前記ステータ孔内に回転可能に設けられ、且つ前記ステータ孔と同軸になり、最大径方向寸法がdであり、D及びdが0.4≦d/D≦0.55を満たすロータコアと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本願の1つの実施例による食品調理機の概略構造図である。
【
図2】本願の1つの実施例による食品調理機の給電回路の回路図である。
【
図3】本願実施例による食品調理機の回転速度増大制御方法のフローチャートである。
【
図4】本願の1つの実施例による食品調理機の回転速度増大制御方法のフローチャートである。
【
図5】本願の1つの実施例によるステータコア及びモータのロータコアの組み立て概略図である。
【
図6】本願の1つの実施例によるモータのロータコアの概略構造図である。
【
図7】本願の別の実施例によるモータのロータコアの概略構造図である。
【
図8】本願実施例による食品調理機の回転速度増大制御装置のブロック図である。
【
図9】本願の1つの実施例による食品調理機の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本願の実施例について詳細に説明し、前記実施例の例が図面に示されており、また、図面全体を通して、同一又は類似の素子或いは同一又は類似の機能を有する素子には同一又は類似の参照符号を付する。以下に図面を参照しながら説明された実施例は、例示するものであり、本願を解釈するためのものであり、本願を限定するものであると理解してはいけない。
【0032】
以下、図面を参照しながら、本願実施例の食品調理機の回転速度増大制御方法、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体、食品調理機の回転速度増大制御装置及び食品調理機について説明する。
【0033】
図1に示すように、本願実施例による食品調理機200は、調理容器210、駆動モータ100及び食物を処理するための食品処理部材(図示せず)を含んでもよく、調理容器210内に食物を盛るための食物収容室が形成されてもよく、食品処理部材が食物収容室内に入り込み、且つ駆動モータ100の駆動で調理容器210に対して回転でき、さらに食物収容室内の食物を処理できる。
【0034】
さらに、食品調理機200は、スタンド220をさらに含んでもよく、調理容器210は、カップ本体アセンブリであってもよく、カップ本体アセンブリは食物を出し入れして及びカップ本体アセンブリを洗浄するようにスタンド220に着脱可能に設けられる。駆動モータ100はスタンド220に取り付けられてもよく、食品処理部材はカップ本体アセンブリと連結される刃物アセンブリであってもよく、カップ本体アセンブリがスタンド220に設けられる際に、駆動モータ100は刃物アセンブリと伝動的に接続でき、これにより、駆動モータ100は刃物アセンブリが食物に対して切断などの処理を行うように、刃物アセンブリがカップ本体アセンブリに対して回転するように駆動できる。
【0035】
続けて
図1に示すように、食品調理機200は、電気制御システム230及び表示アセンブリ240を含んでもよい。電気制御システム230は、回路基板を含み、回路基板に食品調理機200の給電回路及びモータ制御基板が設置されており、回路基板はスタンド220に取り付けられてもよく、且つ駆動モータ100の動作を制御するように回路基板は駆動モータ100と電気的に接続される。また、表示アセンブリ240はスタンド220に取り付けられてもよく、且つ表示アセンブリ240は電気制御システム230と電気的に接続されてもよく、表示アセンブリ240は食品調理機200の動作状態を表示するために使用でき、且つ本願のさらなる実施例では、表示アセンブリ240に操作キーを有してもよく、使用者は操作キーによって電気制御システム230を制御し、さらに食品調理機200の動作モード及び状態などを制御でき、より使用しやすい。
【0036】
図2に示すように、本願実施例による食品調理機200の給電回路231は、整流ブリッジ2311及び電解コンデンサ2312を含み、そのうち、整流ブリッジ2311の第1入力端子が入力される交流電源の活線AC_Lに接続され、整流ブリッジ2311の第2入力端子が交流電源のゼロ線AC_Nに接続され、整流ブリッジ2311が交流電源を直流電源に変換する。電解コンデンサ2312の正極端子が整流ブリッジ2311の第1出力端子と連結され、電解コンデンサ2312の負極端子が整流ブリッジ2311の第2出力端子と連結された後に接地GNDと連結され、電解コンデンサ2312の両端にモータ制御基板232がさらに接続され、モータ制御基板232が駆動モータ100と連結され、電解コンデンサ2312は直流電源を安定化し、且つ安定化された直流電源をモータ制御基板232に供給することで、モータ制御基板232によって駆動モータ100を制御する。
【0037】
具体的には、交流電源が投入されると、整流ブリッジ2311は、交流電源を直流電源(その電圧が310Vであってもよい)に整流し、該直流電源は電解コンデンサ2312を直流電源に対応する電圧(310V)まで充電し、駆動モータ100の動作を制御する必要があるとき、駆動モータ100が所定の回転速度で運転するように、モータ制御基板232は直流電源をPWM波形の形式で駆動モータ100に印加する。使用者のニーズが高まり、及び技術が進展するにつれて、調理機に使用される駆動モータ100は、従来の交流ユニバーサルモータからブラシレス直流モータに変わり、該ブラシレス直流モータは、正逆転だけでなく、騒音が小さく、炭素粉がないなどの利点を有するため、徐々に広く使用されてきたが、その無負荷又は軽負荷状態での最高回転速度が依然としてある程度制限されるため、無負荷又は軽負荷状態での最高回転速度をいかに効果的に高めるかが、以下に詳細に説明する必要があることである。
【0038】
図3は、本願実施例による食品調理機の回転速度増大制御方法のフローチャートである。
図3に示すように、本願実施例の食品調理機の回転速度増大制御方法は、S1、S2及びS3を含む。
【0039】
S1において、食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあるとき、回転速度指令を取得する。
【0040】
例えば、食品調理機に電源を入れて動作させると、使用者は上記の表示アセンブリによって食品調理機の動作モード及び回転速度を設置し、且つ開始キーを選択して食品調理機を動作させ、例えば、使用者が食品調理機を洗浄する必要がある場合、洗浄モードを選択し、このとき食品調理機は無負荷又は軽負荷状態にある。また例えば、使用者がジュースをホイップする必要がある場合、野菜果物ジュースモードを選択し、このとき食品調理機はまず低速高トルクで食物を砕き、食物がある程度粉砕されるとき、食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあると見なされる(実際の応用では、負荷トルク又は駆動モータの動作電流などに応じて判断できる)。食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあるとき、駆動モータの回転速度指令を取得し、使用者が洗浄モードを選択する場合、該回転速度指令は使用者により設置された回転速度指令又はシステムのデフォルトの回転速度指令であってもよい。使用者が野菜果物ジュースモードなどを選択する場合、該回転速度指令はシステムにおいて予め設置された回転速度指令であってもよい。
【0041】
S2において、駆動モータの目標回転速度を取得するように回転速度指令を解析するとともに、駆動モータを制御するように目標回転速度に基づいてPWM制御信号を生成する。
【0042】
S3において、駆動モータを制御する過程で、PWM制御信号のデューティ比が1に達するまで、ステップ増分方式でPWM制御信号のデューティ比を段階的に増大させるとともに、駆動モータの回転速度を速やかに上昇させるように駆動モータに対して弱め界磁制御を行う。ステップ増分方式とは、PWM制御信号のデューティ比を一定のステップ幅で段階的に大きくする方式である。
【0043】
本願のいくつかの実施例では、駆動モータに対して弱め界磁制御を行う過程で、駆動モータのロータ磁界を弱めるように、ホール進角を大きくすることにより駆動モータのステータ巻線に逆方向の磁界を発生させる。ホール進角とは、ホールセンサが出力するホール信号より一定の角度だけ進むことを意味し、この角度を大きくすることにより駆動モータのステータ巻線に逆方向の磁界を発生させてロータが発生する磁界を弱め、それによりロータが空間磁界から受けるローレンツ力が大きくなり、駆動モータの回転速度が大きく上昇する。通常、ホール進角は大きいほど好ましいが、通常50°を超えることはなく、即ち本願の実施例では、ホール進角は最大で50°まで増加する。
【0044】
例えば、食品調理機に電源を入れて動作させると、食品調理機が現在無負荷又は軽負荷状態にあるか否かを判断し、食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあると、回転速度指令を取得し、且つ駆動モータの目標回転速度を取得するように該回転速度指令を解析するとともに、駆動モータを制御するように目標回転速度に基づいてPWM制御信号を生成する。駆動モータを制御する過程で、PWM制御信号のデューティ比が1に達するまで、即ち全開状態に達するまで、PWM制御信号のデューティ比を一定のステップ幅で段階的に増大させながら、ホールセンサが実際に出力したホール信号に対して、ステータ巻線に発生した逆方向の磁界がロータ磁界を弱めるという効果を奏するように進角を補償でき、ロータが空間磁界から受けるローレンツ力を増大させて、回転速度の大幅な上昇を実現することができる。
【0045】
図4は、本願の1つの実施例による食品調理機の回転速度増大制御方法のフローチャートであり、
図4に示すように、該食品調理機の回転速度増大制御方法は、システムの電源を入れ、初期化するS101と、表示アセンブリがモータ撹拌速度高値信号を発信するS102と、モータ制御基板のMCUがモータ撹拌速度高値信号を解析し、且つPWM制御信号を生成するS103と、ステップ増分方式でPWM制御信号のデューティ比を最大値1まで段階的に増大させるS104と、ソフトウェアアルゴリズムでホール進角を大きくし、ホール進角が最大で50°まで増加するS105と、終了するS106と、を含む。
【0046】
これにより、本願実施例による食品調理機の回転速度増大制御方法は、食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあるとき、ステップ増分方式でPWM制御信号のデューティ比を段階的に増大させ、且つPWM制御信号のデューティ比が最大値1に達するとき、ホール進角を大きくすることで駆動モータの回転速度を大幅に上昇させ、無負荷又は軽負荷でのモータの回転速度の向上を実現する。
【0047】
さらに、
図1、
図5~
図7に示すように、本願実施例による食品調理機200用の駆動モータ100は、ステータコア10及びロータコア20を含んでもよい。ステータコア10は、ステータヨーク部11及び複数のステータティース部12を含んでもよく、ステータヨーク部11が環状であってもよく、複数のステータティース部12がステータヨーク部11の内周面に設けられてもよく、且つ複数のステータティース部12によってステータヨーク部11と同軸になるステータ孔102を規定でき、ステータヨーク部11は、ステータティース部12の位置を固定させるように、複数のステータティース部12に機械的支持を提供できる。複数のステータティース部12がステータヨーク部11の周方向に沿って間隔をあけて分布してもよく、隣接する2つのステータティース部12の間にステータスロット101が形成されてもよく、駆動モータ100の巻線14がステータスロット101を通してステータティース部12に巻回されてもよい。
【0048】
なお、本願では、ステータティース部12の数は、実際の状況に応じて柔軟に設定でき、
図5では、例示のみを目的として6つあるが、本願の他の実施例では、ステータティース部12は、2つ、4つ、又はそれ以上であってもよく、これらは本願の保護範囲内に含まれる。
【0049】
関連技術において、駆動モータのステータのヨーク幅とティース部幅との比は一定値ではなく、通常0.4~0.6であることが多く、ステータヨーク部に大きな割合の鉄損を負担させてステータティース部の発熱温度上昇を低減するようにしているが、ステータヨーク部が高温になりすぎるという問題がある。このような問題を、駆動モータに磁気を通すケースを設けることにより解決すると、ステータヨーク部の磁束密度をある程度低くすることができ、ステータヨーク部の鉄損を低減できるが、材料や製造コストが増加する。
【0050】
一方、本願では、
図5に示すように、各ステータティース部12は、ステータティース部本体121及びステータティースシュー122を含んでもよい。ステータティース部本体121は、ステータティース部12がステータヨーク部11と一体に接続されるように、ステータヨーク部11と連結されてもよい。ステータティースシュー122がステータティース部本体121の内端に設けられることで、ステータティース部12とロータコア20との間のエアギャップ磁気抵抗を小さくし、磁界分布を改善することができる。
【0051】
また、ステータヨーク部11の幅がWであり、各ステータティース部本体121の幅がVである。等外形のステータコア10、即ちステータコア10の最大径方向寸法Dが一定である場合、W:Vが小さすぎると、ステータティース部12の磁束密度が高くなりすぎ、ひいては磁束密度の飽和が生じてしまい、ステータコア10の動作中にステータティース部12の鉄損が大きくなり、ステータティース部12の温度上昇が高くなりすぎる。且つ、隣接する2つのステータティース部12の間のステータスロット101が小さすぎ、隣接する2つのステータティース部12の距離が短くなりすぎ、電磁回路が形成されやすくなり、ひいてはステータコア10のエネルギー効率を低減させる。W:Vが大きすぎると、ステータヨーク部11の磁束密度が高くなりすぎ、ひいては磁束密度が飽和してしまい、ステータコア10の動作中にステータヨーク部11の鉄損が大きくなり、温度が上がりすぎるという現象が生じる。
【0052】
したがって、本願のいくつかの実施例では、ステータヨーク部11の幅W及び各ステータティース部本体121の幅VはW:V=0.6~0.7を満たすことができ、ステータヨーク部11及びステータティース部12はステータコア10の磁束密度をより合理的に分配することができ、ステータコア10の局所温度上昇がより高くなることを防止し、ステータコア10の温度上昇をより均一にし、ステータコア10の耐用年数及び安全性を向上させる。例えば、本願のいくつかの具体例では、ステータヨーク部11の幅Wとステータティース部本体121の幅Vとの比W:Vは、それぞれ0.6、0.62、0.65、0.68及び0.7などであってもよい。
【0053】
なお、本願では、ステータヨーク部11の幅Wは、環状のステータヨーク部11の内周面と外周面との間の距離であると理解されてもよく、ステータティース部本体121の幅Vは、ステータティース部本体121のステータヨーク部11の周方向に沿った2つの側面間の距離であると理解されてもよい。
【0054】
また、環状のステータヨーク部11の内周面と外周面との間の距離はどの位置においても同じであってもよく、当然のことながら、環状のステータヨーク部11の内周面と外周面との間の距離は全く同じでなくてもよく、環状のステータヨーク部11の内周面と外周面との間の距離はどの位置においても同じであってもよいし、全く同じでなくてもよい。しかしながら、本願では、ステータヨーク部11の任意の位置における幅W及びステータティース部本体121の任意の位置における幅VはいずれもW:V=0.6~0.7を満たす。
【0055】
本願実施例による食品調理機200用のステータコア10のステータヨーク部11の幅W及びステータティース部本体121の幅VはW:V=0.6~0.7を満たし、磁束密度の分配がより合理的であり、温度上昇がより均一化され、耐用年数及び安全性の向上に寄与する。ステータコア10の温度上昇をさらに低減するために、本願のさらなる実施例によれば、ステータヨーク部11の幅W及びステータティース部本体121の幅VはW:V=0.64~0.66をさらに満たすことができる。
【0056】
本願のいくつかの実施例によれば、
図5に示すように、ステータヨーク部11の幅はどの位置においても同じであってもよく、各ステータティース部本体121の幅はどの位置においても同じであってもよく、これによりステータコア10の成形工程の金型設計が容易になり、プロセスがより簡単になる。
【0057】
さらに、続けて
図5に示すように、ステータヨーク部11は内郭及び外郭が共に円形の円環状であってもよく、ステータヨーク部11の構造がシンプルで成形しやすい。
【0058】
また、各ステータティース部本体121の幅の二等分線は、ステータ孔102の中心を通ることができ、つまり、各ステータティース部本体121はステータ孔102の径方向に延びており、磁界分布をより均一にするのに役立つ。
【0059】
さらに、
図5に示すように、ステータヨーク部11の周方向において、ステータティースシュー122の両端は、ステータティース部本体121の外側にそれぞれ延出してもよく、隣り合う2つのステータティースシュー122の隣接する端部は、間隔をあけて配置されるか又は連結されている。これにより、ステータティース部12に巻設された巻線14を固定でき、ステータティース部12の内端から巻線14が外れることを防止し、巻線14の固定がより確実となる。
【0060】
本願実施例によるステータコア10は、複数の位置決め突起13をさらに含んでもよく、複数の位置決め突起13はステータヨーク部11の周方向に間隔をあけてステータヨーク部11の外周面に設けられてもよく、且つ各位置決め突起13はステータヨーク部11の径方向に沿って延びてもよい。これにより、駆動モータ100の組み立て時に、位置決め突起13によりステータコア10を駆動モータ100のブラケットに位置決めすることができ、駆動モータ100の組み立てをより簡便にし、正確に位置決めすることができる。
【0061】
なお、本願は、位置決め突起13の数及び設置位置に特に制限はなく、例えば、
図5に示される具体例において、位置決め突起13の数及びステータティース部12の数は等しく、且つ位置決め突起13及びステータティース部12は位置が1対1で対応する形式でステータヨーク部11の外周面に設けられ、ステータコア10の金型設計や成形を容易にする。本願の示されていないいくつかの実施例では、位置決め突起13の数及び位置はステータティース部12と1対1で対応しなくてもよく、ステータコア10の位置決めを図るように、位置決め突起13がステータヨーク部11の外周面に間隔をあけて設けられるという要求を満たすだけでよい。
【0062】
さらに、
図5に示すように、ロータコア20はステータ孔102内に設けられてもよく、且つロータコア20はステータ孔102と同軸であってもよい。ロータコア20がステータ孔102内において軸線回りに回転することができ、且つロータコア20とステータ孔102の内周面との間は所定の距離を間隔することにより、ロータコア20の回転をより円滑にすることができる。
【0063】
これにより、駆動モータ100の巻線14に電流を流すと、複数のステータティース部12が複数対の磁極を形成し、ステータ孔102内に磁界が発生し、ステータ孔102内に位置するロータコア20が磁界の作用により軸線回りに回転可能となり、電気エネルギーの変換及び出力を実現する。
【0064】
関連技術において、駆動モータのロータ径とステータ径との比は一定値ではなく、通常0.60~0.75であることが多く、この範囲では、駆動モータは大きなトルクを出力できるものの、駆動モータの高速性能が悪く、また駆動モータのコギングトルクが大きくなり、駆動モータが振動や大きな騒音を発生しやすくなる。駆動制御回路のアルゴリズムに弱め界磁効果を加えることで上記問題を解決すると、駆動モータのエネルギー効率が低下する。
【0065】
一方、本願では、ステータヨーク部11の最大径方向寸法D及びロータコア20の最大径方向寸法dは0.4≦d/D≦0.55を満たす。例えば、本願のいくつかの具体例では、ステータヨーク部11の最大径方向寸法Dとロータコア20の最大径方向寸法dとの比d/Dは、それぞれ0.45、0.48、0.51及び0.54などであってもよい。
【0066】
等外形のステータコア10、即ちステータヨーク部11の最大径方向寸法Dが一定であるとき、d/Dが小さすぎる場合(例えば、0.4未満)、ロータコア20の最大径方向寸法dが小さすぎ、駆動モータ100が低速で運転すると、例えば、駆動モータ100の回転速度<5000rpmのときに、ロータコア20の負荷能力が小さすぎ、同等の負荷を駆動する状況において、最大径方向寸法dが小さすぎるロータコア20が大きく発熱し、駆動モータ100の正常な運転に支障を来し、駆動モータ100の効率が低下し、ひいては破損に至るおそれがある。d/Dが大きすぎる場合(例えば、0.55より大きい)、駆動モータ100のコギングトルクが大きくなり、ロータコア20の慣性モーメントが大きくなり、駆動モータ100が高速で運転すると、例えば、駆動モータ100の回転速度>10000rpmのときに、駆動モータ100が振動し、さらに大きな騒音を発生し、駆動モータ100の性能や使用者の使用感に影響を与える。
【0067】
したがって、本願のいくつかの実施例では、ステータヨーク部11の最大径方向寸法D及びロータコア20の最大径方向寸法dが0.4≦d/D≦0.55を満たすことができ、駆動モータ100のロータコア20の出力力を向上でき、駆動モータ100の効率がより高く、ロータコア20の発熱を防止し、より安全にするとともに、高速回転時にロータコア20に発生するイナーシャをなくし、駆動モータ100が大きな振動騒音を発生することを防止するために、ロータコア20の最大径方向寸法dを小さくすることができる。
【0068】
なお、本願のいくつかの実施例では、ステータコア10及びロータコア20の外郭が円形である場合、最大径方向寸法とはステータコア10及びロータコア20の円形外郭の直径を指す。一方、本願の他の実施例では、ステータコア10及びロータコア20の外郭が円形ではない場合、最大径方向寸法はステータコア10及びロータコア20の外郭の軸線を通る径方向寸法が最大となる位置の寸法であると理解されてもよい。
【0069】
本願実施例による食品調理機200用の駆動モータ100のステータヨーク部11の最大径方向寸法D及びロータコア20の最大径方向寸法dが0.4≦d/D≦0.55を満たすことにより、駆動モータ100の低速出力力が小さく高速振動騒音が大きいという問題が効果的に解決され、駆動モータ100の効率及び安全性が向上する。駆動モータ100の低速出力力をさらに向上させ、駆動モータ100の高速騒音を低減するために、本願のさらなる実施例によれば、ステータヨーク部11の最大径方向寸法D及びロータコア20の最大径方向寸法dは0.5≦d/D≦0.55をさらに満たすことができる。
【0070】
本願のいくつかの実施例によれば、
図5~
図7に示すように、ロータコア20内に複数の磁石スロット23が設けられてもよく、複数の磁石スロット23がロータコア20の周方向に間隔をあけて設置されてもよく、且つ磁石スロット23の両端がロータコア20の軸方向両端までそれぞれ延在でき、複数の永久磁石25が複数の磁石スロット23内に1対1で対応して挿設されてもよい。
【0071】
これにより、永久磁石25が磁石スロット23内でロータコア20の軸方向両端まで延在でき、永久磁石25の位置固定が強固で確実になり、永久磁石25の緩みを効果的に防止できる。また、複数の永久磁石25は、磁界を発生させ、さらに誘導起電力を発生させ、電気エネルギーの変換を実現する複数対の磁極を形成できる。永久磁石25を用いたロータコア20は、界磁コイルを設ける必要がなく、駆動モータ100の軽量化、駆動モータ100の小型化に寄与するとともに、起動時に界磁を起動する必要がなく、起動がより迅速で、省エネルギー化に寄与する。
【0072】
なお、本願は、磁石スロット23及び永久磁石25の数に特に制限はなく、複数の永久磁石25を1対1で対応させて複数の磁石スロット23内に挿設して、永久磁石25を固定し、複数の磁極を形成するという要求を満たすだけでよい。例えば、
図6及び
図7に示す具体例では、磁石スロット23及び永久磁石25はそれぞれ4個であり、4個の永久磁石25が4個の磁石スロット23内にそれぞれ挿設されている。また例えば、本願の他の実施例では、磁石スロット23及び永久磁石25の数は、それぞれ2個、6個、8個、又はそれ以上であってもよく、これらはいずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0073】
また、各磁石スロット23のロータコア20の周方向における少なくとも一端に位置決め溝24が設けられてもよく、永久磁石25は磁石スロット23に挿入されると同時に、位置決め溝24に挿入されてもよく、位置決め溝24は永久磁石25の位置をさらに規定でき、永久磁石25の位置固定をより正確で強固にする。
【0074】
さらに、
図6及び
図7に示すように、各磁石スロット23のロータコア20の周方向における両端の直線距離がbであり、ロータコア20の外周面からのロータコア20の中心の最大径方向距離がRであり、且つb及びRがb:R=0.95~1.0を満たす。b:R<0.95の場合、磁石スロット23内の永久磁石25の長さが短くなりすぎ、ロータコア20の利用効率が低下し、これにより駆動モータ100のエネルギー効率が低下する。b:R>1の場合、ロータコア20からの漏れ磁束が増大し、駆動モータ100のエネルギー効率も低下する。したがって、本願のいくつかの実施例では、b:R=0.95~1.0の場合、例えば、本願のいくつかの具体例では、b:Rはそれぞれ0.95、0.96、0.97、0.98、0.99及び1.0などであってもよく、駆動モータ100のエネルギー効率が効果的に保証される。
【0075】
本願のいくつかの実施例によれば、
図6及び
図7に示すように、磁石スロット23とロータコア20の外周面との最小距離はa1であり、位置決め溝24とロータコア20の外周面との最小距離はa2であり、永久磁石25とロータコア20の外周面との最小距離はa1及びa2のうち小さい方の値、即ちmin(a1,a2)と理解される。min(a1,a2)が小さすぎると、ロータコア20の機械的強度が低下し、これによりロータコア20の信頼性が低下する。一方、min(a1,a2)が大きすぎると、ロータコア20からの漏れ磁束が増加し、さらに駆動モータ100のエネルギー効率が低下する。したがって、本願のいくつかの実施例では、min(a1,a2)=0.8mm~1.8mmであり、同時にロータコア20の機械的強度及びエネルギー効率が保証される。例えば、本願のいくつかの具体例では、min(a1,a2)はそれぞれ0.8mm、1.0mm、1.2mm、1.4mm、1.6mm及び1.8mmなどであってもよい。
【0076】
また、本願は、磁石スロット23の形状に特に制限はなく、磁石スロット23の長手方向の二等分線がロータコア20の中心を通るという要求を満たすだけでよく、磁石スロット23内で永久磁石25が発生する磁界分布をより均一にする。例えば、
図6に示される例では、磁石スロット23は長手形状の直線状スロットであり、直線状スロットはロータコア20の弦線方向に延びており、直線状スロットの両端の距離bが直線状スロットの延在長さとなる。
図7に示される例では、磁石スロット23は長手形状の円弧状スロットであり、円弧状スロットはロータコア20の周方向に延びており、円弧状スロットの両端の距離bが円弧状スロットの弦長となる。
【0077】
本願のいくつかの実施例では、
図6及び
図7に示すように、ロータコア20の外周縁に複数の極歯21が形成されてもよく、複数の極歯21はロータコア20の周方向に分布し、且つ外方に突出してもよく、隣り合う2つの極歯21の間にスロット22が形成され、また、複数の磁石スロット23を有する実施例では、磁石スロット23は極歯21と1対1で対応して設置されてもよい。このとき、ロータコア20は突極構造のロータとして形成され、関連技術の真円状のロータに比べて、突極構造のロータは、ロータ極間の漏れ磁束及びコギングを防止でき、これによりロータコア20の効率を向上させる。
【0078】
なお、複数の極歯21を有するロータコア20について、ロータコア20の最大外径寸法dとは、歯先の結線がロータコア20の軸線を通る2つの極歯21の歯先の結線寸法である。
【0079】
さらに、続けて
図6及び
図7に示すように、極歯21の法線方向の歯形は円弧状に形成されてもよく、ロータコア20の軸断面の外周縁は複数の円弧状が順次連なるように形成されてもよく、隣り合う2つの円弧状の接続部にスロット22が形成されている。
【0080】
また、
図6及び
図7に示すように、ロータコア20の中心を円心とし極歯21の歯先に接する円の半径をR(このとき、R=0.5d)、スロット22の溝底に接しロータコア20の中心を円心とする円の半径をrとする。r:R<0.96であれば、極歯21のロータコア20の周方向に沿った延在長さが短くなりすぎ、駆動モータ100の性能が低下する。r:R>0.98であれば、スロット22が小さくなりすぎ、駆動モータ100の運転時にスロットによる騒音の発生を効果的に低減できない。したがって、本願のいくつかの実施例では、r:R=0.96~0.98であり、例えば、本願のいくつかの具体例では、r:Rはそれぞれ0.96、0.97、及び0.98などであってもよく、コギングを効果的に低減しつつ、駆動モータ100の効率を保証する。
【0081】
本願実施例による食品調理機用の駆動モータはインバータモータであってもよく、食品調理機が処理する必要のある食物の異なる種類に応じて、インバータモータは異なる回転速度、トルク及び時間などを提供することができ、駆動モータを有する食品調理機をインテリジェント化させる。また、インバータモータがカーボンブラシなどの構造を必要とせずに整流を行い、カーボンブラシ摩耗がなく、運転騒音がより低く、食品調理機の耐用年数の向上及び使用者の使用感の向上に役立ち、本願のいくつかの実施例では、駆動モータはインバータ制御の直流ブラシレスモータであってもよい。
【0082】
好ましくは、本願では、食品調理機は、高速ブレンダー、ジュースマシン、搾汁機又は豆乳機などであってもよい。高速ブレンダーは回転速度が高く、比較的硬い食物の処理に使用でき、且つ果皮、果核及び根茎に存在する食物中における大量のフィトケミカルを十分な細胞壁破りによって放出させることができる。ジュースマシンは回転速度が比較的低く、推進式押出、低柔軟性抽出の方式により食物を処理する。搾汁機は回転速度が比較的高く、より多くの種類の食物の粉砕混合を可能にする。豆乳機は回転速度が比較的高く、予熱、豆乳漉し、豆乳煮え及び遅延煮詰めプロセスの全自動化などの機能を実現できる。本願実施例による駆動モータは、より多くの種類の食品調理機に適用でき、より多くの使用ニーズを満たし、実用性がより高い。且つ、本願実施例による食品調理機の回転速度増大制御方法は、食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあるとき、駆動モータに許容される最大閾値範囲内で、駆動モータの回転速度を速やかに上昇させることができる。
【0083】
また、本願の実施例は、コンピュータプログラムが記憶されている非一時的なコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供し、該プログラムがプロセッサに実行される際に上記の食品調理機の回転速度増大制御方法を実現する。
【0084】
本願実施例による非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、上記の食品調理機の回転速度増大制御方法を実行することにより、駆動モータに許容される最大閾値範囲内で、駆動モータの回転速度を非常に高くすることができる。
【0085】
図8は、本願実施例による食品調理機の回転速度増大制御装置のブロック図である。
【0086】
本願の実施例では、
図1に示すように、食品調理機200は、調理容器210、駆動モータ100及び食物を処理するための食品処理部材(図示せず)を含み、調理容器210内に食物を盛るための食物収容室が形成され、食品処理部材が食物収容室内に入り込み、且つ駆動モータ100の駆動で調理容器210に対して回転する。
【0087】
図8に示すように、本願実施例の食品調理機の回転速度増大制御装置は、指令取得モジュール2321及び制御モジュール2322を含み、そのうち、指令取得モジュール2321は、食品調理機200が無負荷又は軽負荷状態にあるとき、回転速度指令を取得する。制御モジュール2322は、駆動モータ100の目標回転速度を取得するように回転速度指令を解析するとともに、駆動モータ100を制御するように目標回転速度に基づいてPWM制御信号を生成し、及び駆動モータ100を制御する過程で、PWM制御信号のデューティ比が1に達するまで、ステップ増分方式でPWM制御信号のデューティ比を段階的に増大させるとともに、駆動モータ100の回転速度を速やかに上昇させるように駆動モータ100に対して弱め界磁制御を行う。
【0088】
本願の1つの実施例によれば、制御モジュール2322はさらに、駆動モータ100に対して弱め界磁制御を行う過程で、駆動モータ100のロータ磁界を弱めるように、ホール進角を大きくすることにより駆動モータ100のステータ巻線に逆方向の磁界を発生させる。
【0089】
本願の1つの実施例によれば、ホール進角は最大で50°まで増加する。
【0090】
本願の1つの実施例によれば、駆動モータ100はブラシレス直流モータである。
【0091】
なお、本願実施例の食品調理機の回転速度増大制御装置に開示されていない詳細は、本願実施例の食品調理機の回転速度増大制御方法に開示されている詳細を参照されたいので、ここでは詳細な説明は繰り返さない。
【0092】
本願実施例による食品調理機の回転速度増大制御装置は、食品調理機が無負荷又は軽負荷状態にあるとき、指令取得モジュールによって回転速度指令を取得し、且つ制御モジュールによって駆動モータの目標回転速度を取得するように回転速度指令を解析するとともに、駆動モータを制御するように目標回転速度に基づいてPWM制御信号を生成し、及び駆動モータを制御する過程で、PWM制御信号のデューティ比が1に達するまで、ステップ増分方式でPWM制御信号のデューティ比を段階的に増大させるとともに、駆動モータの回転速度を速やかに上昇させるように駆動モータに対して弱め界磁制御を行う。これにより、駆動モータに許容される最大閾値範囲内で、駆動モータの回転速度を非常に高くすることができる。
【0093】
また、本願の実施例は、上記の食品調理機の回転速度増大制御装置を含む食品調理機をさらに提供する。
【0094】
本願実施例による食品調理機は、上記の食品調理機の回転速度増大制御装置によって、駆動モータに許容される最大閾値範囲内で、駆動モータの回転速度を非常に高くすることができる。
【0095】
図9は、本願の1つの実施例による食品調理機の概略ブロック図である。
【0096】
図9に示すように、本願実施例の食品調理機200は、調理容器210、駆動モータ100及び食物を処理するための食品処理部材250を含み、調理容器210内に食物を盛るための食物収容室が形成され、食品処理部材250が食物収容室内に入り込み、且つ駆動モータ100の駆動で調理容器210に対して回転し、食品調理機200は、メモリ260、プロセッサ270及びメモリ260に記憶されプロセッサ270上で動作可能な食品調理機の回転速度増大制御プログラムをさらに含み、回転速度増大制御プログラムがプロセッサ270に実行される際に上記の食品調理機の回転速度増大制御方法を実現する。
【0097】
本願実施例による食品調理機は、上記の食品調理機の回転速度増大制御方法によって、駆動モータに許容される最大閾値範囲内で、駆動モータの回転速度を非常に高くすることができる。
【0098】
本願の記述において、用語「中心」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「径方向」及び「周方向」などにより指示される方位又は位置関係は、図面に基づいて示される方位又は位置関係であり、示される装置又は素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構築及び操作することを指示又は示唆せず、本願への説明を容易にし、及び説明を簡単化させるために使用され、したがって、本願を限定するものであると理解してはならない。
【0099】
また、用語「第1」、「第2」は、説明のためのものにすぎず、相対的重要性を指示又は暗示し、又は指示された技術的特徴の数を暗に示すと理解すべきではない。したがって、「第1」及び「第2」で限定される特徴は、1つ又はより多くの該特徴を明示的又は暗示的に含んでもよい。本願の記述において、特に明記しない限り、「複数」は2つ又は2つ以上を意味する。
【0100】
本願では、明確な規定と限定が別途存在しない限り、用語「取り付け」、「連結」、「接続」、「固定」などは広義で解釈されるべきである。例えば、固定接続、着脱可能な接続或いは一体化接続であってもよいし、機械的接続或いは電気的接続であってもよいし、直接連結、中間媒体を介する間接連結、2つの素子内部の連通、或いは2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて上記用語の本願での具体的な意味を理解できる。
【0101】
本願では、明確な規定と限定が別途存在しない限り、第1特徴が第2特徴の「上」又は「下」にあることは、第1特徴と第2特徴との直接接触を含んでもよく、中間媒体を介する第1特徴と第2特徴との間接接触を含んでもよい。さらに、第1特徴が第2特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることは、第1特徴が第2特徴の真上及び斜め上にあることを含むか、或いは単に第1特徴の水平高さが第2特徴よりも高いことを示す。第1特徴が第2特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあることは、第1特徴が第2特徴の真下及び斜め下にあることを含むか、或いは単に第1特徴の水平高さが第2特徴よりも低いことを示す。
【0102】
本明細書の記述において、用語「1つの実施例」、「いくつかの実施例」、「例」、「具体例」、又は「いくつかの例」などの説明は、該実施例又は例に関して記載した具体的な特徴、構造、材料又は特性が本願の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語の例示的記述は同一の実施例又は例を必ずしも意味しない。さらに、記載された具体的な特徴、構造、材料又は特性をいずれか1つ又は複数の実施例又は例において、適当な方式で組み合わせることができる。また、矛盾しない場合、当業者は本明細書に記載された異なる実施例又は例及び異なる実施例又は例の特徴を結合し及び組み合わせることができる。
【0103】
以上、本願の実施例を既に示し説明したが、上記実施例が例示的なものにすぎず、本願を限定するものであると理解されるべきではない。当業者であれば、本願の範囲内で、上記実施例に対して変更、修正、置換及び変形を行うことができる。