(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-16
(45)【発行日】2022-05-24
(54)【発明の名称】車両用空調装置
(51)【国際特許分類】
B60H 1/32 20060101AFI20220517BHJP
【FI】
B60H1/32 623B
B60H1/32 623K
B60H1/32 623M
B60H1/32 623Z
(21)【出願番号】P 2018027117
(22)【出願日】2018-02-19
【審査請求日】2020-12-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【氏名又は名称】有原 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100125380
【氏名又は名称】中村 綾子
(74)【代理人】
【識別番号】100142996
【氏名又は名称】森本 聡二
(74)【代理人】
【識別番号】100166268
【氏名又は名称】田中 祐
(74)【代理人】
【識別番号】100170379
【氏名又は名称】徳本 浩一
(72)【発明者】
【氏名】皆見 学
(72)【発明者】
【氏名】竹尾 勝哉
【審査官】佐藤 正浩
(56)【参考文献】
【文献】特開昭59-227521(JP,A)
【文献】実開昭60-011816(JP,U)
【文献】特開平05-238252(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60H 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンの動力により電磁クラッチを介して作動するコンプレッサと、前記電磁クラッチの接続を制御する電磁クラッチ制御部と、冷凍サイクルを循環する冷媒圧力を検出する冷媒圧力検出部と、前記冷媒圧力検出部により取得された圧力値が閾値を越えると前記電磁クラッチを開放する操作部とを備え、前記コンプレッサ周辺の雰囲気温度を把握する雰囲気温度取得部と、エンジン回転数を取得するエンジン回転数取得部を設け、前記雰囲気温度取得部により取得された温度が高くなるほど、冷媒圧力閾値を低くし、かつ、エンジン回転数が高いほど冷媒圧力閾値が低くなるように設定した車両用空調装置であって、
車両の走行速度検出部を備え、車両の速度の増加に応じて、前記冷媒圧力閾値を下げるように設定したことを特徴とす
る車両用空調装置。
【請求項2】
エンジンの動力により電磁クラッチを介して作動するコンプレッサと、前記電磁クラッチの接続を制御する電磁クラッチ制御部と、冷凍サイクルを循環する冷媒圧力を検出する冷媒圧力検出部と、前記冷媒圧力検出部により取得された圧力値が閾値を越えると前記電磁クラッチを開放する操作部とを備え、前記コンプレッサ周辺の雰囲気温度を把握する雰囲気温度取得部と、エンジン回転数を取得するエンジン回転数取得部を設け、前記雰囲気温度取得部により取得された温度が高くなるほど、冷媒圧力閾値を低くし、かつ、エンジン回転数が高いほど冷媒圧力閾値が低くなるように設定した車両用空調装置であって、
車両が一定速度以上で走行している場合は、閾値変更に関わらず、最も低い閾値に設定したことを特徴とす
る車両用空調装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンプレッサの能力に影響されない車両用空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空調装置として、コンプレッサの故障を防止するために、冷媒の圧力値について、第1保護値と、第1保護値よりも低く設定された第2保護値とを設定し、第2保護値を超えたときにコンプレッサの能力を強制的に保持・低下させる空調装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、エンジン回転数やコンプレッサ雰囲気温度も高くなると、冷媒圧力が高くなり、コンプレッサの電磁クラッチが接触面で滑るという問題がある。特許文献1の技術では、エンジン回転数やコンプレッサ雰囲気温度が考慮されておらず、コンプレッサの電磁クラッチの滑りの保護としては十分ではない。また、冷媒圧力が上がり易い高外気温時には、閾値に到達する頻度が上がり、コンプレッサの能力が頻繁に制限されることで冷房能力が落ちる懸念がある。
【0005】
本発明は、コンプレッサの滑りを防止するため、冷媒圧力閾値を、あらかじめ用意した雰囲気温度と、エンジン回転数のマップから取得することによって、より精密にコンプレッサの機能を制御することができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、エンジンの動力により電磁クラッチを介して作動するコンプレッサと、前記電磁クラッチの接続を制御する電磁クラッチ制御部と、冷凍サイクルを循環する冷媒圧力を検出する冷媒圧力検出部と、前記冷媒圧力検出部により取得された圧力値が閾値を越えると前記電磁クラッチを開放する操作部とを備え、前記コンプレッサ周辺の雰囲気温度を把握する雰囲気温度取得部と、エンジン回転数を取得するエンジン回転数取得部を設け、前記雰囲気温度取得部により取得された温度が高くなるほど、冷媒圧力閾値を低くし、かつ、エンジン回転数が高いほど冷媒圧力閾値が低くなるように設定した車両用空調装置であって、車両の走行速度検出部を備え、車両の速度の増加に応じて、前記冷媒圧力閾値を下げるように設定した。
本発明の他の態様によれば、エンジンの動力により電磁クラッチを介して作動するコンプレッサと、前記電磁クラッチの接続を制御する電磁クラッチ制御部と、冷凍サイクルを循環する冷媒圧力を検出する冷媒圧力検出部と、前記冷媒圧力検出部により取得された圧力値が閾値を越えると前記電磁クラッチを開放する操作部とを備え、前記コンプレッサ周辺の雰囲気温度を把握する雰囲気温度取得部と、エンジン回転数を取得するエンジン回転数取得部を設け、前記雰囲気温度取得部により取得された温度が高くなるほど、冷媒圧力閾値を低くし、かつ、エンジン回転数が高いほど冷媒圧力閾値が低くなるように設定した車両用空調装置であって、車両が一定速度以上で走行している場合は、閾値変更に関わらず、最も低い閾値に設定した。
【発明の効果】
【0007】
冷媒圧力閾値を、あらかじめ用意した雰囲気温度とエンジン回転数のマップから取得することによって、より精密にコンプレッサの機能を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の実施の形態による車両用空調装置を示す概念図である。
【
図2】本発明による車両用空調装置の動作を示すフローチャートである。
【
図3】
図2の車両用空調装置の動作におけるサブフローチャートである。
【
図4】本発明による車両用空調装置の他の実施の形態を示すフローチャートである。
【
図5】
図4の車両用空調装置の動作におけるサブフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態による車両用空調装置の構成を示す概念図である。
図1において、1は、エンジン2等のパワーユニットを搭載したパワーユニット搭載ルームを示している。パワーユニット搭載ルーム1には、冷媒(ガス)を圧縮するコンプレッサ3と、冷媒(ガス)を冷却して液化させるコンデンサ4と、冷媒(液)と空気を熱交換させて車室内を冷房するカーエアコン(HVACユニット)5と、コンプレッサ3とコンデンサ4を接続する吐出側ホース6と、コンデンサ4とカーエアコン(HVACユニット)5を接続する液パイプ7と、カーエアコン(HVACユニット)5とコンプレッサ3を接続する吸入側ホース8と、冷媒圧力を検出する冷媒圧力センサを用いた冷媒圧力検出部9と、外気温を検出する外気温センサを用いた外気温検出部10と、コンデンサ4に風を送る(引き込む)ラジエータファンまたはコンデンサファン11と、様々な情報からコンプレッサ3の作動/非作動を制御するパワーユニット電子制御ユニットECU12と、外気温に基づく冷媒圧力閾値変更制御手段13から構成されている。
【0010】
14は前記エンジン2のクランクプーリ15と、前記コンプレッサ3のコンプレッサプーリ16とに掛け渡されたベルトである。17Aはコンプレッサ3作動時に、コンプレッサプーリ16と電気的に接続され、エンジン2の動力をコンプレッサ3に伝達する電磁クラッチ17の接続を制御する電磁クラッチ制御部である。電磁クラッチ制御部17Aには、前記冷媒圧力センサ9により取得された圧力値が閾値を越えると電磁クラッチ17を開放する操作部(図示せず)が設けられている。
18Aは、エンジン回転数取得部であり、このエンジン回転数取得部18Aは、エンジン2と接続されたクランクプーリ15の角度を検出するクランク角度検出センサ18を備え、このクランク角度検出センサ18の検出値からエンジン回転数を取得するものである。19は雰囲気温度と、エンジン回転数に基づいて決定される冷媒圧力閾値決定制御手段である。
20Aは、雰囲気温度センサ20により雰囲気温度を検出する雰囲気温度取得部である。
【0011】
次に、上記車両用空調装置の動作を
図2のフローチャートおよび
図3のサブフローチャートを用いて説明する。
図2において、車両用空調装置のスイッチを押して、スタートさせ、ステップS
01に移行する。そして、ステップS
01では、冷媒圧力検出部9より冷媒圧力値を受け取り、ステップS
02に移る。ステップS
02では、雰囲気温度とエンジン回転数に基づく、冷媒圧力閾値決定制御手段19に移行し、冷媒圧力閾値を決定する。
そして、ステップS
02では、
図3のサブフローチャートに移行する場合と、ステップS
03に移行する場合に分かれる。
図3のサブフローチャートに移行する場合は、ステップS
05に移行する。このステップS
05では、雰囲気温度センサ20により雰囲気温度を受け取り、ステップS
06に移行する。ステップS
06では、クランク角度検出センサ18よりエンジン回転数を受け取り、ステップS
07に移行する。ステップS
07では、表1に示された雰囲気温度とエンジン回転数毎の冷媒圧力閾値を示すマップより、冷媒圧力閾値αを受け取り終了する。
【0012】
冷媒圧力閾値αを、表1に示すように、雰囲気温度とエンジン回転数によりマップ化する。
冷媒圧力閾値は、α4>α3>α2>α1、α4>α8>α12>α16、α4>α7>α10>α13となる。
【0013】
【0014】
一方、ステップS03に移行する場合では、冷媒圧力値≧冷媒圧力閾値α1orα2であれば、ステップS04に移行する。冷媒圧力値<冷媒圧力閾値α1orα2であれば、終了する。
ステップS04に移行すると、電磁クラッチ制御部17Aによって電磁クラッチ17がオフになり、コンプレッサ3を非作動として終了する。
上記により、高外気温時は、冷媒圧力閾値を現状のままとし、低外気温時は高外気温時よりも冷媒圧力閾値を低く設定することで実現する。
【0015】
雰囲気温度センサ20により検出された雰囲気温度が高い時と雰囲気温度が低い時によるエンジン回転数に基づく冷媒圧力閾値の設定条件を以下に示す。
「雰囲気温度が高い時」
エンジン回転数が高い時:
クラッチが最も滑り易いため、冷媒圧力閾値を最も低く設定する。
エンジン回転数が低い時:
クラッチが比較的滑りにくいため、冷媒圧力閾値を高く設定する。
「雰囲気温度が低い時」
エンジン回転数が高い時:
クラッチが比較的滑りにくいため、冷媒圧力閾値を高く設定する。
エンジン回転数が低い時:
クラッチが最も滑りにくいため、冷媒圧力閾値を最も高く設定する。
【0016】
上記実施の形態によれば、以下の効果を奏することができる。
上記実施の形態によれば、エンジン回転数とコンプレッサ雰囲気毎に、クラッチが滑るまたは滑らない冷媒圧力範囲の特性を実験的に予め取得しておき、クラッチが滑る冷媒圧力に到達する前に、コンプレッサの機能を制限することができる。すなわち、雰囲気温度取得部20Aにより取得されたコンプレッサ雰囲気温度が高い時には、冷媒圧力閾値を低くし、かつ、エンジン回転数が高いほど冷媒圧力閾値が低くなるように設定したので、雰囲気温度毎に、クラッチ滑りが発生しないよう冷媒圧力閾値を設定できる。
クラッチが滑り易い時は、低い閾値とすることで、クラッチ滑りを防止することができる。冷媒圧力閾値αを雰囲気温度によりテーブル化することで、雰囲気温度毎に、クラッチ滑りが発生しないよう冷媒圧力閾値αを設定することができる。
また、冷媒圧力閾値αを、雰囲気温度とエンジン回転数によりマップ化することで、雰囲気温度とエンジン回転数毎に、クラッチ滑りが発生しないよう冷媒圧力閾値αを設定することができる。
【0017】
「他の実施の形態」
次に、
図1に示された車両用空調装置の別の動作を
図4のフローチャートおよび
図5のサブフローチャートを用いて説明する。
車両用空調装置のスイッチを押して、スタート(ステップS
0)させ、ステップS
1に移行する。そして、ステップS
1では、冷媒圧力検出部9より冷媒圧力値を受け取り、ステップS
2に移る。ステップS
2では、制御ソフト上の冷媒圧力閾値αを受け取り、ステップS
3に移行する。そして、ステップS
3では、外気温度に基づく、冷媒圧力閾値変更制御手段13に移行する。ステップS
3では、前記した
図5のサブフローチャートに移行する場合と、ステップS
4に移行する場合に分かれる。
【0018】
ステップS
4に移行する場合では、冷媒圧力値≧冷媒圧力閾値α1orα2であれば、ステップS
5に移行する。冷媒圧力値<冷媒圧力閾値α1orα2であれば、終了する。
ステップS
5に移行するとコンプレッサ3を非作動として終了する。
ステップS
3で、
図5のサブフローチャートに移行する場合は、ステップS
6に移行する。ステップS
6では、外気温検出部10より外気温度値を受け取り、ステップS
7に移行する。ステップS
7では、外気温度値≦βであれば、ステップS
8に移行する。一方、外気温度値>βであれば、終了する。
外気温度値≦βで、ステップS
8に移行すると、冷媒圧力閾値α1をα2(<α1)に変更し、終了する。
上記により、高外気温時は、冷媒圧力閾値を現状のままとし、低外気温時は高外気温時よりも冷媒圧力閾値を低く設定することで実現する。
【0019】
上記他の実施の形態によれば、以下の効果を奏することができる。
「低外気温の時」
ラジエータファンまたはコンデンサファン11が通常時のとき、
冷媒圧力は上がりにくいため、冷媒圧力閾値を低く設定してもコンプレッサ3の機能の制限はない。
ラジエータファンまたはコンデンサファン11が機能低下もしくは故障時のとき、
冷媒圧力が上昇した場合、コンプレッサ3の機能を制限することができる。
「高外気温の時」
ラジエータファンまたはコンデンサファン11が通常時のとき、
冷媒圧力は上がりやすいが、現状のままの冷媒圧力閾値とすることで、本発明によるコンプレッサ3の機能の制限はない。
ラジエータファンまたはコンデンサファン11が機能低下もしくは故障時のとき、
冷媒圧力が上昇した場合、コンプレッサ3の機能を制限することができる。
【0020】
上記他の実施の形態において、ラジエータファンまたはコンデンサファン11の機能低下もしくは故障時、かつ、低外気温時といった条件が重なった場合、冷媒圧力閾値に到達せずにコンプレッサ3が動作し続け、コンプレッサ3の内部破損あるいは吐出側ホース6の破損につながる懸念がある。また、冷媒圧力が高くなる一般的な状況として、エンジン回転数が高いことが挙げられる。そのため、エンジン回転数が低いアイドル状態においてのみ、冷媒圧力が閾値を越えた場合、ラジエータファンまたはコンデンサファン11の機能低下もしくは故障と判定し、コンプレッサ3の機能を制限する方法も考えられる。
【0021】
「変形例」
上記実施の形態では、高外気温の時の冷媒圧力閾値をα1、低外気温の時の冷媒圧力閾値をα2としたが、外気温ごとに細かく冷媒圧力閾値を設定する(外気温によるテーブルにする)方法が考えられる。
【0022】
表2は冷媒圧力閾値αをテーブル化した例である。
冷媒圧力閾値は、α4>α3>α2>α1である。
【0023】
【0024】
一方、車両が走っているときは、コンデンサ4に走行風が当たるため、ラジエータファンまたはコンデンサファン11の通常時と同等の冷却効果が得られる。そこで、ラジエータファンまたはコンデンサファン11が故障していても、走行時は、コンプレッサ3の機能の制限を除外することも考えられる。
【0025】
冷媒圧力閾値αを、外気温により表2に示すようにテーブル化することで、外気温ごとに適切な冷媒圧力閾値を設定でき、誤判定を防止できる。
前記条件にエンジン回転数が低い条件を加えることで、低外気温時、かつ、エンジン回転数が低い状況を限定でき、誤判定を防止できる。
また、ある車速以上の状況では、ラジエータファンまたはコンデンサファン11が故障していても、コンプレッサ3の機能を制限しないことで、冷房機能を発揮することができる。
さらに、車両の走行速度検出部を備え、車両の速度の増加に応じて、前記冷媒圧力閾値を下げるように設定することで、車速が高いほど冷媒圧力が上がりにくい状況が作られるため、冷媒閾値を低く設定してもコンプレッサの機能制限がない。
またさらに、車両が一定速度以上で走行している場合は、閾値変更に関わらず、最も低い閾値に設定することで、高速走行時には充分な冷却効果が得られると考えられるため、閾値を低く維持しておくことができる。
【産業上の利用可能性】
【0026】
なお、本発明は、上記実施の形態のみに限定されるものではなく、例えば、上記実施の形態では、パワーユニットとして、エンジン2を採用した場合について、適用したが、モータを採用した場合には、エンジンの回転数の代わりにモータの回転数を検出して適用することもできる。
また、上記実施の形態では、コンプレッサ周辺温度を把握するため、温度センサを設置しているが、安価にシステムを構築するためには、従来からあるセンサを用いて雰囲気温度を推定することが考えられる。例えば、エンジンの吸気温度センサや外気温度センサ、エンジン水温センサ、日射センサにより、エンジンルーム内の温度を推定することが可能である。また、走行中であれば外気温やエンジン水温が高くてもエンジンルーム内の温度は低くなるため、車速センサによる走行中か否かの判定も推定に活かすことができる。その他、本発明の技術的範囲を変更しない範囲内で適宜、変更して実施し得ることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0027】
1 パワーユニット搭載ルーム
2 エンジン(パワーユニット)
3 コンプレッサ
4 コンデンサ
5 カーエアコン(HVACユニット)
6 吐出側ホース
7 液パイプ
8 吸入側ホース
9 冷媒圧力検出部(冷媒圧力センサ)
10 外気温検出部(外気温センサ)
11 ラジエータファンまたはコンデンサファン
12 パワーユニット電子制御ユニットECU
13 冷媒圧力閾値変更制御手段
14 ベルト
15 クランクプーリ
16 コンプレッサプーリ
17 電磁クラッチ
17A 電磁クラッチ制御部
18 クランク角度検出センサ
18A エンジン回転数取得部
19 冷媒圧力閾値決定制御手段
20 雰囲気温度センサ
20A 雰囲気温度取得部