(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-16
(45)【発行日】2022-05-24
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220517BHJP
【FI】
A63F7/02 304D
A63F7/02 310C
(21)【出願番号】P 2018026760
(22)【出願日】2018-02-19
【審査請求日】2021-01-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
【審査官】酒井 保
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-065963(JP,A)
【文献】特開2013-236788(JP,A)
【文献】特開平09-056876(JP,A)
【文献】特開2008-200194(JP,A)
【文献】特開2007-061471(JP,A)
【文献】特開2013-099384(JP,A)
【文献】特開2004-180962(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技が可能な遊技機であって、
透過性を有する盤面板と、
前記盤面板の背面側に遊技者側から視認可能に設けられ、装飾が施された装飾領域を有する装飾体と、
を備え、
前記装飾体は、前記盤面板に対する位置を決定するための位置決め部を有し、
前記装飾領域は、第1領域と、該第1領域よりも施された装飾が前記装飾体の特徴部分である度合が高い第2領域と、を含み、
前記位置決め部は、
前記第1領域に設けられ
、突出部と、突出部の前面に形成された当接面と、を有し、
前記当接面が前記盤面板に当接する一方、前記装飾領域における前記位置決め部以外の領域は、前記盤面板に対し離間している、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機の一例であるパチンコ遊技機やスロットマシンにおいて、機種に関連するキャラクタなどの装飾が施された装飾体が盤面板の背面側に設けられたもの等があった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の遊技機にあっては、装飾体が盤面板に接触することで装飾が損われることがあるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、装飾体の装飾が損なわれることを抑制することができる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
透過性を有する盤面板(例えば、遊技盤2の盤面板2A)と、
前記盤面板の背面側に遊技者側から視認可能に設けられ、装飾が施された装飾領域(例えば、装飾領域E)を有する装飾体(例えば、装飾体515L,515R、装飾部515A,515B)と、
を備え、
前記装飾体は、前記盤面板に対する位置を決定するための位置決め部(例えば、位置決め部531A,531B)を有し、
前記装飾領域は、第1領域と、該第1領域よりも施された装飾が前記装飾体の特徴部分である度合が高い第2領域と、を含み、
前記位置決め部は、
前記第1領域に設けら
れ(例えば、位置決め部531A,531Bは、装飾領域Eの一部に設けられている。
図15(A)参照)、
突出部と、突出部の前面に形成された当接面と、を有し、
前記当接面が前記盤面板に当接する一方、前記装飾領域における前記位置決め部以外の領域は、前記盤面板に対し離間している、
ことを特徴としている。
この特徴によれば、位置決め部により装飾が損なわれることを抑制できる。
【0007】
本発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記位置決め部は、
前記盤面板(例えば、遊技盤2の盤面板2A)に当接する第1位置決め部(例えば、当接面532A)と、
前記第1位置決め部から前方に突出して形成され前記盤面板に形成された被位置決め部(例えば、位置決め孔543)に嵌合可能な第2位置決め部(例えば、位置決めボス533)と、
から構成され、
前記装飾は少なくとも前記第1位置決め部に施されている(例えば、突出部532の前面である当接面532Aと突出部532の側周面とには装飾が施されている。
図15(A)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、盤面板と当接する第1位置決め部には装飾を施すことができる一方で、第2位置決め部により盤面板の面方向の位置ずれを第2位置決め部により好適に防止できる。
【0008】
本発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記位置決め部(例えば、位置決め部531A,531B)は、前記装飾領域における特定装飾領域(例えば、キャラクタの特徴部である顔に対応する特定装飾領域SE)外に設けられている
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定装飾領域の装飾が損なわれることを防止できる。
【0009】
本発明の手段4の遊技機は、手段1~3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記装飾領域(例えば、装飾領域E)における前記位置決め部(例えば、位置決め部531A,531B)以外の領域は、前記盤面板(例えば、遊技盤2の盤面板2A)に対し離間している(
図15(B)、
図18参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、盤面板との接触により装飾が損なわれることを最小限に抑えることができる。
【0010】
本発明の手段5の遊技機は、手段1~4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記装飾領域(例えば、装飾領域E)は、
前記盤面板との離間寸法が第1寸法(例えば、第1寸法L1)となる第1装飾領域(例えば、第1装飾領域E1)と、
前記盤面板との離間寸法が前記第1寸法よりも短い第2寸法(例えば、第2寸法L2)となる第2装飾領域(例えば、第2装飾領域E2)と、
を有し、
前記位置決め部(例えば、位置決め部531A,531B)は前記第2装飾領域に設けられる(
図15(B)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、位置決め部を大きく突出させることなく設けることができる。
【0011】
本発明の手段6の遊技機は、手段1~5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記装飾領域(例えば、装飾領域E)は、
遊技者側から前記盤面板を透さずに視認可能な第1視認領域(例えば、第1視認領域E3)と、
遊技者側から前記盤面板を透して視認可能な第2視認領域(例えば、第2視認領域E4)と、
を有し、
前記位置決め部(例えば、位置決め部531A,531B)は前記第2視認領域に設けられる(
図15(B)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、位置決め部を目立ちにくくすることができる。
【0012】
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであっても良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の実施形態に係る遊技機の正面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
【
図3】(A)は可動体が原点位置にある状態を示す正面図、(B)は可動体が演出位置にある状態を示す正面図である。
【
図4】可動演出装置と発光演出装置との構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。
【
図5】可動演出装置と発光演出装置との構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。
【
図6】可動演出装置の構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。
【
図7】可動演出装置の構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。
【
図8】可動演出装置の右側を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。
【
図9】可動演出装置の右側の駆動機構部を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。
【
図10】(A)は可動体が原点位置にある状態を示す概略背面図、(B)は可動体が原点位置にある状態を示す概略側面図である。
【
図11】(A)は可動体が中間位置を通過した状態を示す概略背面図、(B)は可動体が中間位置を通過した状態を示す概略側面図である。
【
図12】(A)は可動体が演出位置にある状態を示す概略背面図、(B)は可動体が演出位置にある状態を示す概略側面図である。
【
図13】発光演出装置の構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。
【
図14】図発光演出装置の構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。
【
図15】(A)は右側の装飾体を示す正面図、(B)は(A)のA-A断面図、(C)は(A)のC-C断面図である。
【
図16】(A)は遊技盤に装飾体を取付ける状態を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は遊技盤に装飾体を取付ける状態を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。
【
図17】盤面板と装飾体との関係を示す正面図である。
【
図19】第2レンズユニットの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。
【
図20】第2レンズユニットの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。
【
図21】LEDの配置位置とインナーレンズとの位置関係を示すLED基板の正面図である。
【
図25】(A)~(D)は可動演出装置及び発光演出装置の動作態様の一例を示す説明図である。
【
図26】(A)は本実施の形態の変形例1としての可動演出装置が第1状態にある状態を示す概略背面図、(A)は第2状態にある状態を示す概略背面図である。
【
図27】本実施の形態の変形例2としての第2レンズユニットを示す概略背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域10が形成され、この遊技領域10には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠3には、ガラス窓50aを有するガラス扉枠50が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該ガラス扉枠50により遊技領域10を開閉できるようになっており、ガラス扉枠50を閉鎖したときにガラス窓50aを通して遊技領域10を透視できるようになっている。
【0015】
図1に示すように、遊技盤2は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂等の透光性を有する合成樹脂材にて正面視略四角形状に形成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板2A(
図18参照)と、該盤面板2Aの背面側に一体的に取付けられるスペーサ部材2B(
図18参照)と、から構成されている。尚、遊技盤2は、ベニヤ板等の非透光性部材にて正面視略四角形状に構成され、前面である遊技盤面に障害釘(図示略)やガイドレール2b等が設けられた盤面板にて構成されていてもよい。
【0016】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域10の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう。)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。これらは、7セグメントのLED(light emitting diode)などからなり、特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどであればよい。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
【0017】
尚、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。尚、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。尚、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
【0018】
尚、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。尚、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
【0019】
遊技盤2における遊技領域10の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。尚、遊技盤2における開口2cには枠状のセンター飾り枠51が設けられている。
【0020】
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。尚、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
【0021】
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリア5Hが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。表示エリア5Hには、実行が保留されている第1特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)に対応する第1保留表示画像(ここでは、丸の画像)が右詰めで表示され、実行が保留されている第2特図ゲーム(飾り図柄の可変表示)に対応する第2保留表示画像(ここでは、丸の画像)が左詰めで表示される。
【0022】
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
【0023】
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
【0024】
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。
【0025】
普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
【0026】
普通可変入賞球装置6Bは、普通電動役物用のソレノイド81(
図2参照)によって第1突出位置となる閉鎖状態と退避位置となる開放状態とに変化する可動板を有する普通電動役物を備え、第2始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、例えば、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動板が第1突出位置となることにより、当該可動板が遊技領域10側に突出し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動板が遊技盤2側に退避する退避位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。
【0027】
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの間には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(
図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
【0028】
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
【0029】
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
【0030】
一般入賞口を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
【0031】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域10の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
【0032】
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
【0033】
普通図柄表示器20の右方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
【0034】
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域10の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
【0035】
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域10周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
【0036】
遊技盤2とその背面側に設けられる画像表示装置5との間には、後述する可動演出装置400や発光演出装置500が設けられている。
【0037】
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域10に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
【0038】
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
【0039】
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(
図2参照)により検出される。
【0040】
遊技領域10の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(
図2参照)により検出される。
【0041】
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
【0042】
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域10に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。尚、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
【0043】
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、普通可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
【0044】
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
【0045】
普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
【0046】
尚、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
【0047】
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
【0048】
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
【0049】
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
【0050】
尚、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
【0051】
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。尚、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
【0052】
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
【0053】
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
【0054】
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
【0055】
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
【0056】
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
【0057】
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
【0058】
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。尚、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
【0059】
尚、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
【0060】
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。尚、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、後述する可動演出装置400の可動体の動作等により行われてもよい。
【0061】
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
【0062】
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
【0063】
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
【0064】
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
【0065】
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
【0066】
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。尚、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
【0067】
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
【0068】
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
【0069】
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
【0070】
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。尚、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
【0071】
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
【0072】
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば
図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
【0073】
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
【0074】
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
【0075】
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。尚、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
【0076】
また、CPU103は、第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、特図表示結果判定用、大当り種別判定用、変動パターン判定用などの乱数値をそれぞれ抽出して、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部における空きエントリの最上位に格納(記憶)する始動入賞処理を実行する。
【0077】
また、CPU103は、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部に記憶されている保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定や、特図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、特別図柄や演出図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する特別図柄通常処理を実行する。つまり、CPU103は、特図ゲームの変動表示を開始するときに、始動入賞が発生したときに記憶した乱数値に基づいて、当該変動表示の表示結果として大当り表示結果を導出表示するか否かを決定(抽選)する処理を実行する。
【0078】
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
【0079】
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
【0080】
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
【0081】
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
【0082】
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
【0083】
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動演出装置400の可動体の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
【0084】
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
【0085】
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
【0086】
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
【0087】
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
【0088】
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、発光演出装置500の発光手段としての各種LEDを発光させる信号を供給したり、可動演出装置400の可動体を動作させる信号を当該可動演出装置400の可動体又は当該可動演出装置400の可動体を駆動する駆動回路に供給する。
【0089】
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
【0090】
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
【0091】
尚、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動演出装置400の可動体410の制御(可動演出装置400の可動体410を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
【0092】
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
【0093】
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
【0094】
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
【0095】
(遊技の進行や演出の進行など)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドルへの遊技者による回転操作により、遊技媒体(遊技球)が遊技領域10に向けて発射される。
【0096】
(主基板11で制御される遊技の進行)
遊技領域10を流下した遊技球が通過ゲート41を通過したときには、普図ゲーム(普通図柄の可変表示)が開始される。尚、すでに他の普図ゲームが実行されている、下記の開放制御中など、普図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、4つなどを上限として普図ゲームの実行は保留される。保留された普図ゲームは、当該普図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の普図ゲームが実行されておらず、開放制御中でもないなど)により実行される。普図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が通過ゲート41を通過したときには、当該普図保留記憶数は増えないで、当該通過は無効化される。
【0097】
普図ゲームで停止表示される可変表示結果には、普図当り図柄(例えば、「7」などの普図)と、普図ハズレ図柄(例えば、「-」などの普図)と、がある。普図当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図当り」のときである。普図ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「普図ハズレ」のときである。
【0098】
「普図当り」のときには、普通可変入賞球装置6Bの可動翼片を所定期間傾動位置とする開放制御(第2始動入賞口が開放状態になる。)が行われる。「普図ハズレ」のときには、前記開放制御は行われない。
【0099】
遊技領域10を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入したときには、第1特図ゲームが開始される。また、遊技球が、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入したときには、第2特図ゲームが開始される。尚、すでに他の特図ゲームが実行中である、後述の大当り遊技状態に制御されているときなど、特図ゲームを開始できないとき(開始条件が成立していないとき)には、それぞれ4つなどを上限として特図ゲームの実行は保留される。保留された特図ゲームは、特図ゲームを開始できる開始条件の成立(他の特図ゲームが実行されておらず、大当り遊技状態中でもないなど)により実行される。
【0100】
第1特図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が第1始動入賞口を進入したときには、当該第1特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。第2特図保留記憶数が上限値に達しているときに遊技球が第2始動入賞口を進入したときには、当該第2特図保留記憶数は増えないで、当該進入は無効化される(賞球はあってもよい)。
【0101】
第1特図保留記憶数を増やす遊技球の第1始動入賞口への進入(入賞)を第1始動入賞ともいう。第2特図保留記憶数を増やす遊技球の第2始動入賞口への進入(入賞)を第2始動入賞ともいう。これら入賞を総称して単に始動入賞ともいう。
【0102】
特図ゲームで停止表示される可変表示結果には、大当り図柄(例えば、「3」、「7」などの特図)と、ハズレ図柄(例えば、「-」などの特図)と、がある。大当り図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「大当り」のときである。ハズレ図柄が停止表示(導出)されるときは、可変表示結果が「ハズレ」のときである。
【0103】
第1特図ゲーム又は第2特図ゲームの可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)のときには、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態に制御される。可変表示結果が「ハズレ」のときには、大当り遊技状態には制御されない。
【0104】
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。このような開放状態をラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)という。大当り遊技状態では、当該ラウンド遊技が、所定の上限回数(例えば「15回」)に達するまで繰返し実行される(ラウンド遊技以外の期間では、大入賞口が閉鎖する。)。
【0105】
「大当り」には、「非確変」、「確変」という大当り種別が設定されている。大当り種別が「非確変」のときには、「3」の大当り図柄が停止表示される。大当り種別が「確変」のときには、「7」の大当り図柄が停止表示される。
【0106】
尚、大当り種別が「確変」のときの「大当り」を「確変大当り」、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」を「非確変大当り」ということがある。また、「確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」ということがある。また、「非確変大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」ということがある。
【0107】
確変大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御される。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されるまで継続する。
【0108】
確変大当り遊技状態又は非確変大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間(可変表示の期間)が通常状態よりも短くなる時短状態に制御される。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の終了条件が先に成立するまで、継続する。
【0109】
尚、時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを開放状態と閉鎖状態とに変化させてもよい。例えば、普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図の可変表示の期間であり、普図変動時間ともいう。)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御などにより、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で開放状態と閉鎖状態とに変化させればよい。このような制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、遊技状態は、通常状態よりも遊技者にとって有利な状態となる。
【0110】
尚、通常状態とは、大当り遊技状態等の有利状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
【0111】
時短状態は、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース」「非時短状態」などともいわれる。確変状態は、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確」、「非確変」などともいわれる。
【0112】
(演出制御基板12で制御される遊技の進行)
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示(これも演出の一種である。)が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて可変表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果(可変表示結果)となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出表示)される。
【0113】
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様などのことである。
【0114】
また、この実施の形態では、可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチBが用意されている。この実施の形態では、大当り期待度は、スーパーリーチB>スーパーリーチA>ノーマルリーチの順で高い。
【0115】
大当り期待度は、例えば、特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となる割合であり、ここでは、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる割合でもある。
【0116】
特図ゲームの可変表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、確変大当りのときに「7」、非確変大当りのときに「6」など)が揃って停止表示される。
【0117】
可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されることがある。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示されることもある。
【0118】
演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、飾り図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。
【0119】
尚、演出制御用CPU120が飾り図柄の可変表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出や、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、可変表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。
【0120】
また、本実施の形態では、上記予告を含む各種演出として、可動演出装置400の可動体による可動体演出やスピーカ8L,8R、及び遊技効果ランプ9による複合演出を実行可能とされている。尚、これら各種演出は、例えば、可変表示中における所定タイミングや、遊技者がスティックコントローラ31Aまたはプッシュボタン31Bを操作したタイミングで実行される。本実施の形態では、スーパーリーチの実行時に可動演出装置400を用いた演出が実行される。
【0121】
(可動演出装置400と発光演出装置500)
次に、可動演出装置400と発光演出装置500の詳細について、
図3~
図5に基づいて説明する。
図3は、(A)は可動体が原点位置にある状態を示す正面図、(B)は可動体が演出位置にある状態を示す正面図である。
図4は、可動演出装置と発光演出装置との構成を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。
図5は、可動演出装置と発光演出装置との構成を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。尚、以下の説明においては、遊技者が位置する方向をパチンコ遊技機1の前方とし、その反対の方向を後方とする。また、パチンコ遊技機1の前方に位置する遊技者からみて上下左右の方向を基準として説明する。
【0122】
図3~
図5に示すように、可動演出装置400と、可動演出装置400の前側に配設される発光演出装置500とは、遊技盤2の背面側に設けられる裏カバー(図示略)に各々取付けられ、遊技盤2と画像表示装置5との間に配設されている。
【0123】
可動演出装置400は、正面視上向き略コ字形に形成されたベース体401と、ベース体401の下部前面側に位置する原点位置(
図3(A)参照)と、原点位置よりも上方の演出位置(
図3(B)参照)と、の間で上下方向に移動可能な可動体410と、を有する。
【0124】
発光演出装置500は、正面視略U字形に形成され、可動演出装置400の前方左右側配設される第1発光部501L,501R、502L,502Rと、第1発光部501L,501Rの上方に配置される第2発光部503L,503Rと、を有し、これら第1発光部501L,501R、502L,502Rと第2発光部503L,503Rは、後述する発光手段としての各LED(発光ダイオード)により発光可能とされている。
【0125】
そして
図3及び
図25に示すように、第1発光部501L,501R、502L,502R及び第2発光部503L,503Rは、画像表示装置5の左右側辺に沿うように配置され、一部は画像表示装置5の表示領域の前側に重複するように設けられる。
【0126】
(可動演出装置400)
次に、可動演出装置400の構造について、
図6~
図9に基づいて説明する。
図6は、可動演出装置の構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。
図7は、可動演出装置の構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。
図8は、可動演出装置の右側を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。
図9は、可動演出装置の右側の駆動機構部を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。
【0127】
図6及び
図7に示すように、ベース体401は、左右方向に延びる下辺部401Uと、下辺部401Uの左端から上方に延びる側辺部401Lと、下辺部401Uの右端から上方に延びる側辺部401Rと、により正面視上向き略コ字形に形成されている。
【0128】
側辺部401L,401R各々の前面側には、カバー部材402L,402Rが取付けられるとともに、側辺部401L,401Rとカバー部材402L,402Rとの間には、可動体410を駆動するための駆動機構部405L,405Rが設けられている。また、左側の側辺部401Lとカバー部材402Lの左側辺との間には案内部材450Lが固定され、右側の側辺部401Rとカバー部材402Rの右側辺との間には案内部材450Rが固定されている。これらカバー部材402L,402Rと案内部材450L,450Rとは、ベース体401の側辺部401L,401Rの一部を構成する部材としてベース体401に対し一体化されている。
【0129】
図8及び
図9に示すように、案内部材450L,450Rには、可動体410を上下方向に移動可能、かつ、左右方向を向く回動軸を中心として回動可能に案内する第1案内孔451L,451Rが形成されている。一方、側辺部401L,401Rには、可動体410を上下方向に移動可能、かつ、前後方向を向く回動軸を中心として回動可能に案内する第2案内孔452L,452Rが形成されている。
【0130】
左右の駆動機構部405L,405Rはほぼ同様に構成されているため、以下においては、右側の駆動機構部405Rの構造のみを説明し、左側の駆動機構部405Lについての詳細な説明は省略する。
【0131】
図9に示すように、駆動機構部405Rは、上下方向に延設され上下端部がベース体401に対し回転可能に軸支された上下方向を向く案内軸420Rと、案内軸420Rを軸心周りに回転させるための昇降用モータ421Rと、昇降用モータ421Rの駆動軸に固着される第1ギヤ422と、案内軸420Rの下端に固着され第1ギヤ422に噛合される第2ギヤ423と、から主に構成され、昇降用モータ421Rが駆動することで案内軸420Rが軸心周りに回転するようになっている。また、案内軸420Rの外周面には、凹状の溝部424が螺旋状に形成されている。
【0132】
案内軸420Rには、可動体410の右端部を支持する移動体425Rが上下方向に移動可能(昇降可能)に取付けられている。移動体425Rには、案内軸420Rが挿入可能な上下方向に貫通する貫通孔426が形成されており、貫通孔426の内周面には、該貫通孔426に挿入された案内軸420Rの外周面に形成された溝部424に係合する係合部(図示略)が突設されている。
【0133】
移動体425Rの前面には、上下方向を向く規制片427(
図6参照)が突設されており、この規制片427がカバー部材402Rの背面に形成された上下方向を向く案内溝403L(
図7参照)に摺動可能に挿入されていることで、移動体425Rが案内軸420Rを中心とする回転が規制された状態で上下方向に案内されるようになっている。
【0134】
よって、案内軸420Rが回転したときに、移動体425Rが案内軸420Rを中心として回転することが規制され、また、係合部(図示略)が案内軸420Rの溝部424に嵌合されていることで、案内軸420Rが第1方向に回転すると移動体425Rが上昇し、案内軸420Rが第1方向とは逆の第2方向に回転すると移動体425Rが下降する。
【0135】
移動体425Rの背面側には、可動体410を支持する第1回動軸430Rが、左右方向を向く回動軸心を中心として回動可能に設けられている。第1回動軸430Rは、断面視略D字形、つまり、非円形をなしており、該第1回動軸430Rの右端には、アーム431の下端が相対回転不能に固着され、該アーム431の上端には、第1被案内部432Rが右側方に向けて突設されている。第1被案内部432Rは、案内部材450Rに形成された第1案内孔451R内に摺動可能に挿入されている。つまり、第1被案内部432Rは、移動体425Rに対し左右方向を向く第1回動軸430Rを中心として回動可能に設けられている。
【0136】
一方、第1回動軸430Rの左端は左方に向けて延設されており、移動体425Rから左方に突出した部分には、スライド部材440Rが設けられている。詳しくは、スライド部材440Rの前面には、前方に突出する2つの支持片441A,441Bが左右に離間して設けられており、これら支持片441A,441Bに左右方向に貫通して形成された略円形の貫通孔(図示略)に第1回動軸430Rが挿入されていることで、第1回動軸430Rの長手方向略中央の原点対応位置と、第1回動軸430Rの移動体425R側の端部の演出対応位置との間で、左右方向に移動可能、かつ、回動可能に設けられている。
【0137】
スライド部材440Rの背面右端部には、第2被案内部442Rが後方に向けて突設されている。第2被案内部442Rは、ベース体401の側辺部401Rに形成された第2案内孔452R内に摺動可能に挿入されている。つまり、第2被案内部442Rは、移動体425Rに対し左右方向にスライド移動可能に設けられている。また、第1回動軸430Rの右端とスライド部材440Rとの間には圧縮バネ442が環装されており、スライド部材440Rは常時移動体425R側(演出対応位置側)に向けて付勢されている。
【0138】
カバー部材402Rの背面には、可動体410が原点位置に位置したときに規制片427を検出可能な原点位置検出スイッチ428L,428Rが設けられており、演出制御用CPU120は、この原点位置検出スイッチ428L,428Rからの検出信号を受信したことに基づいて、可動体410が原点位置に位置したと判定する。
【0139】
図6及び
図7に示すように、可動体410は、左側の移動体425Lに支持される第1可動部410Lと、右側の移動体425Rに支持される第2可動部410Rと、第1可動部410Lと第2可動部410Rとに軸支された第3可動部410Cと、から主に構成される。第1可動部410Lと第2可動部410R各々の背面側には連動部材411L,411Rが一体に取付けられており、各連動部材411L,411Rは、第3可動部410Cの背面に突設された前後方向を向く第3回動軸415L,415R(
図7参照)に回動可能に軸支されている。つまり、第1可動部410Lと第2可動部410Rとは、第3可動部410Cに対し第3回動軸415L,415Rを介して回動可能に軸支されている。
【0140】
左側の連動部材411Lには、連動ギヤ部412Lが第3回動軸415Lを中心とする円弧状に形成され、右側の連動部材411Rには、連動ギヤ部412Rが第3回動軸415Rを中心とする円弧状に形成されており、これら連動ギヤ部412Lと連動ギヤ部412Rとは噛合されている(
図10参照)。第3可動部410Cには、カバー部材413が連動部材411L,411Rの背面側を被覆するように取付けられている。また、カバー部材413において連動ギヤ部412L,412Rの噛合部に対応する部分には窓部414が形成されており、連動ギヤ部412L,412Rの噛合状態を背面側から確認したり、ギヤ部の噛み合いに不具合がある場合などにギヤ部を手で直接回したりすることができるようになっている。
【0141】
図6~
図9に示すように、第1可動部410Lと第2可動部410Rの背面側には、前後方向を向く第2回動軸416L,416Rを中心として連結部材417L,417Rが回動可能に取付けられている。連結部材417L,417Rには、左右方向を向く断面視略D字形の貫通孔(図示略)が形成されており、スライド部材440L,440Rの2つの支持片441A,441Bの間に配置された状態で、断面視略D字形の貫通孔(図示略)に第1回動軸430L,430Rが挿入されることで、第1回動軸430L,430Rに対し左右方向(軸心方向)に移動可能、かつ、軸心を中心とする回動が不能とされている。
【0142】
つまり、第1可動部410Lと第2可動部410Rは、移動体425L,425Rに対し、連結部材417L,417R及びスライド部材440L,440Rを介して、左右方向を向く第1回動軸430L,430Rを中心として前後方向に回動可能であるとともに、前後方向を向く第2回動軸416L,416Rを中心として左右方向に回動可能であり、かつ、第1回動軸430L,430Rを介して左右方向にスライド移動可能に設けられている。
【0143】
図9(B)及び
図10(B)に示すように、案内部材450L,450Rに形成された第1案内孔451L,451Rは、可動体410が原点位置から中間位置まで移動するときに第1被案内部432L,432Rを上下方向に案内する第1案内部451Aと、可動体410が中間位置から演出位置に向けて移動するときに第1被案内部432L,432Rを斜め上下方向に案内する第2案内部451B及び第1被案内部432L,432Rを上下方向に案内する第3案内部451Cと、第1案内部451Aの途中で第1被案内部432L,432Rを僅かに斜め上下方向に案内する第4案内部451Dと、から構成される。
【0144】
第1案内部451A及び第3案内部451Cは、案内軸420Rに対しほぼ平行をなすように延設され、第2案内部451B及び第4案内部451Dは、案内軸420Rに対し斜め上方に交差する方向に傾斜するように延設されている。第4案内部451Dは、第2案内部451Bよりも短寸とされている。
【0145】
また、第1案内部451Aは、第1回動軸430L,430Rよりも前方に位置し、第3案内部451Cは、第1回動軸430L,430Rよりも後方に位置しているため、第1被案内部432L,432Rが第1案内部451Aから第2案内部451Bを通過して第3案内部451Cに案内されることで、第1回動軸430L,430Rとともに可動体410が該第1回動軸430L,430Rを中心として右側面視時計回りに回動する。
【0146】
また、左右の第1案内孔451L,451Rは同形状に形成されており、左右の第1案内部451A、第2案内部451B、第3案内部451C、第4案内部451Dは各々対応する位置関係とされている。つまり、左右の第1可動部410Lと第2可動部410Rとは、上下方向へ移動する際に同タイミングで第1回動軸430L,430Rを中心として回動する。
【0147】
次に、
図9(C)及び
図10(A)に示すように、ベース体401に形成された第2案内孔452L,452Rは、可動体410が原点位置から中間位置まで移動するときに第2被案内部442L,442Rを上下方向に案内する第1案内部452Aと、可動体410が中間位置から演出位置に向けて移動するときに第2被案内部442L,442Rを斜め上下方向に案内する第2案内部452Bと、から構成される。
【0148】
第1案内部452Aは、案内軸420Rに対しほぼ平行をなすように延設され、第2案内部452Bは、案内軸420Rに対し斜め上方に交差する方向に傾斜するように延設されている。
【0149】
また、第1案内部452Aは、第1回動軸430L,430Rよりも内側に位置し、第2案内部452Bは、第1案内部452Aの上端から各々左右側方に向けて離れる方向に傾斜しているため、第2被案内部442L,442Rが第1案内部452Aから第2案内部452Bに案内されることで、スライド部材440L,440Rが各々離れるように左右側に向けてスライド移動するため、第1可動部410Lと第2可動部410Rとが第2回動軸416L,416Rを中心として回動する。
【0150】
また、左右の第2案内孔452L,452Rは同形状に形成されており、左右の第1案内部452A、第2案内部452Bは各々対応する位置関係とされている。つまり、左右の第1可動部410Lと第2可動部410Rとは、上下方向へ移動する際に同タイミングで第2回動軸416L,416Rを中心として回動する。
【0151】
さらに、
図9(C)及び
図9(D)に示すように、第1案内孔451L,451Rと第2案内孔452L,452Rとは、可動体410が原点位置から中間位置まで移動する間は、第1案内孔451L,451Rの第1案内部451Aに第1被案内部432L,432Rが案内されるとともに、第2案内孔452L,452Rの第1案内部452Aに第2被案内部442L,442Rが案内され、可動体410が中間位置から演出位置へ移動するときに、第1案内孔451L,451Rの第2案内部451Bに第1被案内部432L,432Rが案内されるとともに、第2案内孔452L,452Rの第2案内部452Bに第2被案内部442L,442Rが案内されるようになっている。
【0152】
(可動体410の動作態様)
次に、
図10~
図12に基づいて、可動体410の動作態様を説明する。
図10は、(A)は可動体が原点位置にある状態を示す概略背面図、(B)は可動体が原点位置にある状態を示す概略側面図である。
図11は、(A)は可動体が中間位置を通過した状態を示す概略背面図、(B)は可動体が中間位置を通過した状態を示す概略側面図である。
図12は、(A)は可動体が演出位置にある状態を示す概略背面図、(B)は可動体が演出位置にある状態を示す概略側面図である。
【0153】
図10に示すように、可動体410が原点位置に位置している状態では、移動体425L,425Rは案内軸420L,420Rの下部の下方位置に位置している。また、第1被案内部432L,432Rは第1案内孔451L,451Rの下端に位置し、第2被案内部442L,442Rは第2案内孔452L,452Rの下端に位置している。また、可動体410は、背面視(正面視)において、第1可動部410L及び第2可動部410Rが第2回動軸416L,416Rを中心として第3可動部410C側の内側端部が外側端部よりも下方に位置するように傾倒するとともに、第3可動部410Cが左右の第3回動軸415L,415Rがほぼ水平線上に位置し、側面視において、第1可動部410L、第2可動部410R及び第3可動部410Cが略垂直に起立する第1状態となる。
【0154】
このように可動体410は、左側の移動体425Lに対し前後方向を向く第2回動軸416Lを中心として左端が回動可能に軸支された第1可動部410Lと、右側の移動体425Rに対し前後方向を向く第2回動軸416Rを中心として右端が回動可能に軸支された第2可動部410Rと、第1可動部410Lの右端と第2可動部410Rの左端とが第3回動軸415L,415Rを介して軸支された第3可動部410Cと、から構成されている。つまり、第3可動部410Cは、別個の移動体425L,425Rに各々支持された第1可動部410Lと第2可動部410Rとに吊支された状態で支持されており、第1状態においては、背面視(正面視)で上向き略「く」の字に屈曲している。
【0155】
ここで、昇降用モータ421L,421Rにより案内軸420L,420Rが第1方向に回転することにより移動体425L,425Rが上昇する。移動体425L,425Rの上昇に応じて、可動体410が原点位置から中間位置まで移動する間は、第1被案内部432L,432Rが第1案内孔451L,451Rの第1案内部451Aにより上方向に案内され、第2被案内部442L,442Rが第2案内孔452L,452Rの第1案内部452Aにより上方向に案内されるため、可動体410は、第1回動軸430L,430Rや第2回動軸416L,416Rを中心として回動することなく、起立姿勢を維持したまま上昇する。
【0156】
尚、第1被案内部432L,432Rが第1案内孔451L,451Rの第4案内部451Dを通過する際には、第1被案内部432L,432Rが僅かに後上方に案内されることで、可動体410が第1回動軸430L,430Rを中心として回動することで、可動体410の上部が僅かに後方に傾倒する。
【0157】
このように、起立姿勢の第1状態で上昇している途中で可動体410の上部を僅かに後傾させることで、後述するように第1被案内部432L,432Rが第2案内部451Bにより後方に案内されることで可動体410が回動を開始するときの衝撃を抑制させることができる。
【0158】
また、例えば、予告演出等において可動体410を原点位置と中間位置との間で往復移動させる煽り動作を行う場合等において、第1被案内部432L,432Rが第4案内部451Dを通過するように可動体410を上下動させることで、上下動させながら僅かに第1回動軸430L,430Rを中心として前後に回動させることができるため、動きを複雑化することができる。
【0159】
次いで、
図11に示すように、可動体410が中間位置から演出位置まで移動する間は、第1被案内部432L,432Rが第1案内孔451L,451Rの第2案内部451Bにより後上方向に案内されることに応じて、第1被案内部432L,432Rが第1回動軸430L,430Rを中心として右側面視時計回りに回動することにより、第1回動軸430L,430Rが右側面視時計回りに回動する。そして、第1回動軸430L,430Rとともに連結部材417L,417Rが回動することで、可動体410が第1回動軸430L,430Rを中心として右側面視時計回りに回動していくことで、上部が後方に傾倒していく。
【0160】
一方、第2被案内部442L,442Rが第2案内孔452L,452Rの第2案内部452Bにより斜め上方向に案内されることで、左右のスライド部材440L,440R各々が第1回動軸430L,430Rに沿って外側方にスライド移動していく。そして左右のスライド部材440L,440Rが離れる方向にスライド移動することで、連結部材417L,417Rを介して、第1可動部410Lの第2回動軸416Lと第2可動部410Rの第2回動軸416Rとが互いに離れていく。
【0161】
ここで、左右の第1可動部410Lと第2可動部410Rとは、第3可動部410Cにより連結されているため、互いに離れる方向に引っ張られることで、第2回動軸416L,416Rを中心として第3可動部410C側の端部が上方に移動するように回動し、第1可動部410Lと第2可動部410Rと第3可動部410Cとが屈曲状態から伸長状態に変化していくことで、第3可動部410Cが、移動体425L,425Rに対し上方に移動していく。
【0162】
このように、左右の第1可動部410Lと第2可動部410Rとが、第2案内孔452L,452Rの第2案内部452Bにより案内される第2被案内部442L,442Rを有するスライド部材440L,440Rにより互いに離れる方向に引っ張られるとき、第2案内部452Bには、移動体425L,425Rに対し第3可動部410Cを上方に持ち上げるための力がかかるため、第2案内孔452L,452Rの内側縁部に第2被案内部442L,442Rが強く押し付けられるが、圧縮バネ442によりスライド部材440L,440Rが各々外側方(第2被案内部442L,442Rが案内される方向)に付勢されることで、第2案内孔452L,452Rと第2被案内部442L,442Rとの間に生じる摩擦を低減できるので、上下移動の際に昇降用モータ421L,421Rがかかることを抑制できる。
【0163】
また、第1可動部410Lの連動ギヤ部412Lと第2可動部410Rの連動ギヤ部412Rとが噛合していることで、第1可動部410Lと第2可動部410Rとのうち一方の回動力が、第3可動部410Cを介すことなく他方に直接伝達され、第1可動部410Lと第2可動部410Rとが連動するため、第1可動部410Lと第2可動部410Rとを第2回動軸416L,416Rを中心としてスムーズに回動させることができる。
【0164】
そして、第1可動部410Lと第2可動部410Rとのうち一方に対し他方が連動する構成であることで、第3可動部410Cに対し第1可動部410Lと第2可動部410Rとが第3回動軸415L,415Rを中心として同一またはほぼ同一の角度回動するように第1可動部410Lと第2可動部410Rとが連動するので、第3可動部410Cは左右の第3回動軸415L,415Rが水平をなす起立姿勢を維持したまま第1可動部410Lと第2可動部410Rにより上方に持ち上げられる。
【0165】
可動体410は、左右の第1可動部410Lと第2可動部410Rとが別個の昇降用モータ421L,421Rにより昇降する移動体425L,425Rに軸支されるとともに、第3可動部410Cは、左右に離れて設けられた2つの第3回動軸415L,415Rに第1可動部410Lと第2可動部410Rの一端が各々軸支されていることで、第3可動部410Cを安定して支持することができる一方で、演出制御用CPU120は、左右の移動体425L,425Rを一緒に移動させる場合、左右の昇降用モータ421L,421Rの駆動制御を同期させて行う。
【0166】
よって、例えば、何らかの理由により一方の駆動制御タイミングが他方より僅かに遅れたり、第1被案内部432L,432R、第2被案内部442L,442Rや移動体425L,425Rが引っ掛かるなどの何らかの不具合によって、左右の第1被案内部432L,432Rが第2案内部451Bに案内されるタイミングがずれて、第1可動部410Lと第2可動部410Rとのうち一方が他方より早く回動した場合、第3可動部410Cの左右の第3回動軸415L,415Rのうち一方が他方よりも上方に移動することで第3可動部410Cの左右側のうち一方が下方に傾いてしまう。
【0167】
しかし、上記のように第1可動部410Lと第2可動部410Rとのうち一方が他方より早く回動した場合等においても、第1被案内部432L,432Rや第2被案内部442L,442Rの案内によらず、連動ギヤ部412L,412Rにより第1可動部410Lと第2可動部410Rとのうち一方に対し他方を連動させることができるため、第3可動部410Cの左右に傾くことがないように上昇動作させることができる。
【0168】
つまり、第1可動部410Lの連動ギヤ部412Lと第2可動部410Rの連動ギヤ部412Rとは、第1可動部410Lと第2可動部410Rとが回動するときに、第3可動部410Cが姿勢を維持したまま動作するように第1可動部410Lと第2可動部410Rとを連動させる連動機構を構成している。
【0169】
そして、
図12に示すように、可動体410が演出位置に到達した状態では、第1被案内部432L,432Rは第1案内孔451L,451Rの上端に位置し、第2被案内部442L,442Rは第2案内孔452L,452Rの上端に位置している。また、可動体410は、背面視(正面視)において、第1可動部410L及び第2可動部410Rは第3可動部410C側の内側端部が第1状態であるときよりも上方に位置するとともに、左右の第3回動軸415L,415Rがほぼ水平線上に位置することで第3可動部410Cが伸長状態となり、側面視において、第1可動部410L、第2可動部410R及び第3可動部410Cの上部が後側に傾倒する第2状態となる。
【0170】
このように可動体410は、中間位置から演出位置へ移動するときには、上方への移動に応じて第1回動軸430L,430Rを中心として上部が後方に後傾するように回動する第1動作を行いながら、第1可動部410Lと第2可動部410Rとが第2回動軸416L,416Rを中心として回動することにより、第3可動部410Cが姿勢を維持しながら移動体425L,425Rに対し上方に移動する第2動作を行う。
【0171】
言い換えると、可動体410は上方への移動に応じて互いに交差(直交)する2つの回動軸を中心として異なる方向に回動するので、上方への移動に応じて1つの回動軸を中心として回動するものよりも複雑に動作させることが可能となる。
【0172】
また、左右の異なる駆動機構部405L,405Rにて駆動する移動体425L,425Rに軸支された第1可動部410Lと第2可動部410Rとに吊支された第3可動部410Cを、別個の案内部材等により上下方向に案内させることなく、姿勢を維持したまま上下方向に移動させることができる。
【0173】
可動体410を下降させる場合は、昇降用モータ421L,421Rにより案内軸420L,420Rを第2方向に回転させることにより移動体425L,425Rを下降させればよい。これにより第1被案内部432L,432Rが第1案内孔451L,451Rを下方に移動するように案内され、第2被案内部442L,442Rが第2案内孔452L,452Rを下方に移動するように案内されることで、可動体410は下降に応じて第1回動軸430L,430Rや第2回動軸416L,416Rを中心として上昇時とは逆方向に回動することで、傾倒姿勢から起立姿勢に変化する。
【0174】
(発光演出装置500)
次に、発光演出装置500の構造について、
図13及び
図14に基づいて説明する。
図13は、発光演出装置の構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。
図14は、発光演出装置の構造を斜め後ろから見た状態を示す分解斜視図である。
【0175】
図13及び
図14に示すように、発光演出装置500は、左右側に配置され上下方向に延びるベース部材510L,510R及び下側に配置され左右方向に延びるベース部材510Uと、ベース部材510L,510Rの前面下部に取付けられた第1LED基板511L,511Rと、ベース部材510L,510Rの前面上部に取付けられる第2LED基板512L,512Rと、第1LED基板511L,511Rの前面側に設けられる第1レンズユニット513L,513Rと、第2LED基板512L,512Rの前面側に設けられる第2レンズユニット514L,514Rと、第1レンズユニット513L,513Rの前面側の一部に重複するように設けられる装飾体515L,515Rと、から主に構成される。
【0176】
第1レンズユニット513L,513Rは、複数のネジN1(他のネジは図示略)によりベース部材510L,510Rに取付けられ、第2レンズユニット514L,514Rは、複数のネジN2(他のネジは図示略)によりベース部材510L,510Rに取付けられている。一方、装飾体515L,515Rは、下部が複数のネジN3によりベース部材510L,510Rの前面左右側に取付けられ、上部が後述するように複数のネジN4にて盤面板2Aの背面に取付けられる(
図15参照)。
【0177】
第1LED基板511L,511Rの前面には、複数の第1演出用LED520が前方に向けて光を照射可能に設けられている。第1演出用LED520から照射された光は、透光性を有する合成樹脂材からなる複数のレンズ部材からなる第1レンズユニット513L,513Rを透過して前方に出射されることで、装飾体515L,515Rに対応しない領域である第1発光部501L,501R(
図3参照)が発光するとともに、第1レンズユニット513L,513Rを透過した後にさらに透光性を有する合成樹脂材からなる装飾体515L,515Rを透過して前方に出射されることで、装飾体515L,515Rに対応する領域である第1発光部502L,502R(
図3参照)が発光する。
【0178】
第2LED基板512L,512Rの前面には、複数の第2演出用LED521~523(
図22参照)が前方に向けて光を照射可能に設けられている。第2演出用LED521~523各々から照射された光は、透光性を有する合成樹脂材からなる複数のレンズ部材からなる第2レンズユニット514L,514Rを透過して前方に出射されることで第2発光部503L,503R(
図23参照)が発光する。
【0179】
ベース部材510Uの前面左右側には、装飾体515L,515Rの下部が取付けられるとともに、装飾体515L,515Rの下部近傍には、装飾体515L,515Rの一部を構成する装飾部515A,515Bが取付けられている。尚、本実施の形態では、装飾体515L,515Rと装飾部515A,515Bとが別個に構成されているが、これらは一体化されていてもよい。
【0180】
(装飾体)
次に、装飾体515L,515Rについて、
図15~
図18に基づいて説明する。
図15は、(A)は右側の装飾体を示す正面図、(B)は(A)のA-A断面図、(C)は(A)のC-C断面図である。
図16は、(A)は遊技盤に装飾体を取付ける状態を斜め前から見た状態を示す斜視図、(B)は遊技盤に装飾体を取付ける状態を斜め後ろから見た状態を示す斜視図である。
図17は、盤面板と装飾体との関係を示す正面図である。
図18は、
図17のC-C断面図である。
【0181】
尚、装飾部515A,515Bを含む装飾体515L,515Rは、形状は異なるが取付構造等はほぼ同様であるため、以下においては右側の装飾体515Rについてのみ説明し、左側の装飾体515Lの説明は省略する。
【0182】
図15に示すように、装飾体515Rは、透過性を有する合成樹脂材により、第1LED基板511L,511Rの前面側の一部を被覆可能な大きさに形成され、上下方向の中央よりやや下方位置には、通過ゲート41を挿入可能な孔部530が形成されている。装飾体515Rの前面515Fには、所定のキャラクタを模した装飾が施された装飾領域E(
図15(A)において網点で示す領域)が設けられている。
【0183】
尚、装飾領域Eは、装飾体の少なくとも表面に塗装または印刷により形成された装飾層にて構成されてもよいし、シートやフィルム等を貼付することにより形成された装飾層にて構成されていてもよい。また、装飾は、上記のような所定のキャラクタ等を模した絵柄だけでなく、キャラクタ以外の絵柄、模様、図柄、文字(例えば、機種のタイトルなど)、数字、記号等を含む。また、単に所定の色に着色された着色部や、着色されていなくても成型などにより立体的に形成された凹凸部なども装飾に含まれる。
【0184】
装飾体515Rは、特に
図15(B)に示すように、前面515Fが左側から右側に向けて前側に傾斜するとともに、絵柄の各部位に応じて凹凸部が形成されることにより、立体状に形成されている。特に本実施の形態では、正面視においてキャラクタが左斜め前方を向く姿勢をなす装飾が施されており、これに応じて前面515Fが左側から右側に向けて前側に傾斜していることで、奥行き感を生じさせている。
【0185】
装飾体515Rの上部及び右側下部には、装飾体515Rの盤面板2Aに対する取付位置を決定するための位置決め部531A,531Bが形成されている。位置決め部531A,531Bは、前方に向けて突出する筒状の突出部532と、突出部532の前面に形成された平面状の当接面532Aから前方に突出する柱状の位置決めボス533と、当接面532Aに形成されるネジN4の取付孔534と、から構成される。尚、特に図示しないが、位置決め部531A,531B各々の当接面532Aは、前後方向の同位置、つまり、同一平面上に配置されている。
【0186】
これら位置決め部531A,531Bは、装飾領域Eの一部に設けられているため、突出部532の前面である当接面532Aと突出部532の側周面とには装飾が施されている。より詳しくは、装飾領域Eにおける特定装飾領域SE(例えば、キャラクタの特徴部である顔に対応する領域など)以外の領域に設けられているため、キャラクタにおいて注視されやすい装飾が損なわれることが防止されている。
【0187】
尚、本実施の形態では、特定装飾領域SEを、装飾として描かれたキャラクタの顔に相当する部分とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定装飾領域SEは、装飾領域Eのうち遊技者に注目させたい領域であれば、上記のように装飾として描かれたキャラクタの顔に相当する部分でなくてもよく、例えば、キャラクタを特定しやすい固有の装飾部分など、種々に変更可能である。
【0188】
さらに、装飾領域Eは、盤面板2Aとの離間寸法が第1寸法L1となる第1装飾領域E1と、盤面板2Aとの離間寸法が第1寸法L1よりも短い第2寸法L2となる第2装飾領域E2と、を有し、位置決め部531A,531Bは、第2装飾領域E2に設けられている。つまり、前面515Fにおいて第1装飾領域E1よりも前方に位置している第2装飾領域E2に設けられていることで、位置決め部531A,531Bをその周辺部から大きく突出させることなく設けることができる。尚、本実施の形態では、第1装飾領域E1と第2装飾領域E2との境界位置は左右方向の略中央位置とされているが、特に限定されるものではなく、種々に変更可能である。
【0189】
また、装飾体515Rの左側端縁部には、表面が凹凸状に形成され第1レンズユニット513Rから出射された光を拡散可能な光拡散部540が形成されている。が
図16及び
図17に示すように、装飾部515A,515Bにも、位置決め部531A,531Bと同様の位置決め部531Cが前方に突出して形成されている。
【0190】
このように構成された装飾体515L,515Rは、
図16に示すように、ベース部材510Uの前面左右側に一体に取付けられた状態で遊技盤2の盤面板2Aの背面側に取付けられる。詳しくは、盤面板2Aの背面における位置決め部531A,531B,531Cに対応する位置には、位置決めボス533が嵌合可能な位置決め孔543が形成されているとともに、ネジN4が螺入されるネジ孔544が形成されている。
【0191】
よって、装飾体515L,515Rを盤面板2Aの背面に取付ける場合、まず、位置決め部531A,531B各々の位置決めボス533を盤面板2Aの位置決め孔543に嵌合して位置決めした後、位置決め部531A,531B各々の取付孔534に背面側から取付けたネジN4をネジ孔544に螺入することで取付けることができる。
【0192】
図17及び
図18に示すように、装飾体515L,515Rが盤面板2Aの背面に取付けられた状態において、位置決め部531A,531B,531C各々の当接面532Aが盤面板2Aの背面に当接することで、盤面板2Aに対する装飾体515L,515Rの前後方向の位置が決定されるとともに、位置決めボス533が位置決め孔543に嵌合されることで、盤面板2Aに対する装飾体515L,515Rの上下左右方向の位置が決定される。
【0193】
装飾体515L,515Rが取付けられるベース部材510Uは、遊技盤2の背面を覆うように設けられる裏カバー(図示略)に固定される一方で、ベース部材510Uから上方に延びる装飾体515L,515Rは、盤面板2Aの背面近傍に配置され、位置決め部531A,531Bを介して盤面板2Aの背面に当接した状態で設けられる。
【0194】
図17に示すように、装飾体515L,515Rを正面側から見たときに、装飾領域Eは、盤面板2Aに形成された開口2cを介して、遊技者側から盤面板2Aを透さずに視認可能な第1視認領域E3と、遊技者側から盤面板2Aを透して視認可能な第2視認領域E4と、を有する。このように、透過性部材からなる盤面板2Aを透して装飾領域Eにおいて盤面板2Aの背面側に重複して配置される第2視認領域E4を視認することができるため、装飾領域Eの配置自由度が向上する。
【0195】
また、装飾体515L,515Rは、盤面板2Aの背面近傍に配置されることで、装飾領域Eの視認性の低下を防止できる一方で、装飾体515L,515Rの上部は他の部材に取付けられていないため、パチンコ遊技機1に生じる振動等により上部が振動して盤面板2Aに接触する可能性が高くなる。装飾体515L,515Rが盤面板2Aに接触すると、装飾領域Eに施された装飾が削れるなどして装飾が損なわれたり、装飾体515L,515Rや盤面板2Aに傷が生じて装飾領域Eの視認性が低下する虞がある。
【0196】
そこで、
図18に示すように、装飾体515L,515Rは、装飾領域Eの一部に前方に突出して設けられた位置決め部531A,531Bの当接面532Aのみが盤面板2Aの背面に当接し、当接面532A以外の装飾領域Eは盤面板2Aの背面から離間して配置されるように構成されているため、装飾が損なわれることを抑制することができる。
【0197】
また、位置決め部531A,531Bの当接面532Aは、位置決めボス533が位置決め孔543に嵌合されることで、盤面板2Aの背面に対し当接面532Aが面方向に振動することで装飾が削れることを防止でき、さらに、ネジN4がネジ孔544に螺入されることで、盤面板2Aの背面に対し当接面532Aが離れることを防止できるため、装飾体515L,515Rのがたつきを好適に抑制することができる。
【0198】
また、装飾体515L,515Rの一部を盤面板2Aに対し直接位置決めしたり取付けたりすることができるため、装飾体515L,515Rを支持する部材等を別個に設けずに済む。
【0199】
また、位置決め部531A,531Bが装飾領域Eの一部に設けられる、言い換えると、位置決め部531A,531Bにも装飾が施されているので、装飾領域Eに対し、位置決め部531A,531Bを遊技者側から視認不能に隠蔽できる場所まで延設したりする必要がないため、装飾体515L,515Rの構成を簡素化することができる。
【0200】
また、位置決め部531A,531Bは第2視認領域E4に設けられていることで、第1視認領域E3に設ける場合に比べて位置決め部531A,531Bを目立ちにくくすることができる。さらに、第2視認領域E4のうち遊技領域10において遊技球が流下する頻度が少ないガイドレール2bの近傍等に設けられることで、より目立ちにくくすることができる。
【0201】
(第2レンズユニット514L,514R)
次に、第2レンズユニット514L,514Rについて、
図19~
図24に基づいて説明する。
図19は、第2レンズユニットの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。
図20は、第2レンズユニットの構造を斜め前から見た状態を示す分解斜視図である。
図21は、LEDの配置位置とインナーレンズとの位置関係を示すLED基板の正面図である。
図22は、第2レンズユニットを示す正面図である。
図23は、
図21のD-D断面図である。
図24は、(A)は
図21のE-E断面図、(B)は
図21のF-F断面図である。尚、第2レンズユニット514L,514Rは、形状は異なるが内部構造はほぼ同様に構成されているため、以下においては、右側の第2レンズユニット514Rについて説明し、左側の第2レンズユニット514Lの説明は省略することとする。
【0202】
図19~
図21に示すように、第2レンズユニット514Rは、前面512F(実装面)に第2演出用LED521~523が設けられた第2LED基板512Rと、第2LED基板512Rの前面512F側に重なるように配置され、第2演出用LED521からの光を第2LED基板512Rに沿う方向に向けて誘導する第1インナーレンズ561と、第1インナーレンズ561の前面側に重なるように配置され、第2演出用LED522からの光を第2LED基板512Rに沿う方向に向けて誘導する第2インナーレンズ562と、第2インナーレンズ562の前面側に重なるように配置され、第2演出用LED523からの光を第2LED基板512Rに沿う方向に向けて誘導する第3インナーレンズ563と、第2LED基板512R及び第1インナーレンズ561、第2インナーレンズ562及び第3インナーレンズ563を前面側から覆うように配置されるレンズカバー564と、レンズカバー564の前面側に重なるように配置される装飾カバー565と、から構成される。
【0203】
第2LED基板512Rは、前述したようにベース部材510Rの前面に配置され、第3インナーレンズ563の前面側から取付けた複数のネジN2を第2インナーレンズ562と第1インナーレンズ561とを挿通して、ベース部材510Rの前面に突設され第2LED基板512Rに形成された貫通孔を挿通するボス(図示略)に形成されたネジ孔に螺入することで、第1インナーレンズ561、第2インナーレンズ562及び第3インナーレンズ563とともにベース部材510Rに一体に取付けられる。
【0204】
また、レンズカバー564及び装飾カバー565は、前面側から取付けた複数のネジN2をベース部材510Rに形成されたネジ孔(図示略)に螺入することで、ベース部材510Rに一体に取付けられる。
【0205】
図21に示すように、第2LED基板512Rの前面512Fには、第2演出用LED521~523が各々複数設けられている。これら各第2演出用LED521~523は、赤(R)、緑(G)、青(B)のそれぞれの光を発する発光素子を有し7色に発光可能なフルカラー発光ダイオードとされている。
【0206】
詳しくは、第2演出用LED521は、上下方向に向けて第2LED基板512Rの内側辺512Aに沿うように複数設けられている。各第2演出用LED521は、第2LED基板512Rの実装面である前面512Fに対し平行方向または略平行方向に光を照射可能なアングル型LEDとされており、第2LED基板512Rの左側辺に対し略直交する外方向に向けて光を照射可能に設けられている。
【0207】
第2演出用LED522は、第2演出用LED521の右側に、第2LED基板512Rの長手方向に向けて直線状に複数設けられている。また、第2演出用LED523は、第2演出用LED522より外側辺512B側に、第2LED基板512Rの長手方向に向けて複数設けられている。各第2演出用LED523は、各第2演出用LED522の列設方向にずれた位置に各々対応して設けられている。これら第2演出用LED522及び各第2演出用LED523は、実装面である前面512Fに対し垂直方向または略垂直方向、つまり、前方に向けて光を照射可能に設けられたトップ型LEDとされている。
【0208】
図19~
図21及び
図23に示すように、第1インナーレンズ561は、透過性を有する合成樹脂材により、前面512Fにおける第2演出用LED521よりも内側辺512A側の領域を被覆可能な板形状に形成され、第2演出用LED521からの光が入射される入光部561Aと、入光部561Aから入光された光を第2LED基板512Rの前面512Fに沿う方向に誘導する導光部561Bと、導光部561Bにより誘導された光を前方に向けて屈曲(反射)させる屈曲部561Cと、屈曲部561Cにより屈曲された光を前方に向けて出射する発光部561Dと、を有する。
【0209】
複数のうち下側の2つの第2演出用LED521を除く複数の第2演出用LED521に対応する入光部561Aは、第1インナーレンズ561の右側面(端面)に形成され、下側の2つの第2演出用LED521に対応する入光部561Aは、下側の2つの第2演出用LED521が前方に露呈されるように形成された開口561Eの内側辺512A側の内周面に形成されている。各入光部561Aは、正面視において左側辺に向けて突出するように湾曲する湾曲面にて構成されているため、第2演出用LED521から入射された光が前面512Fに沿う方向に拡散されるようになっている。
【0210】
発光部561Dは、第1インナーレンズ561の内側辺512Aに沿うように延設される前側を向く帯状の平坦面からなり、導光部561Bに対し前方に突出した位置に前面512Fに対し略平行に設けられている。
【0211】
図19~
図21、
図23、
図24(A)に示すように、第2インナーレンズ562は、透過性を有する合成樹脂材により、第1インナーレンズ561の前面における内側辺512A側を除く一部の領域及び第2演出用LED521を前面側から被覆可能な板形状に形成され、第2演出用LED522からの光が入射される入光部562Aと、入光部562Aから入光された光を前方(前面512Fに対し直交方向または略直交方向)に誘導可能な第1導光部562Bと、第1導光部562Bにより誘導された光を前面512Fに沿う方向に向けて屈曲させる屈曲部562Cと、屈曲部562Cにより屈曲された光を前面512Fに沿う方向に向けて誘導可能な第2導光部562Dと、第2導光部562Dにより誘導された光を前方に向けて屈曲させる屈曲部562Eと、屈曲部562Eにより屈曲された光を前方に向けて出射する発光部562Fと、を有する。
【0212】
第1導光部562Bは、第2導光部562Dから後方に向けて屈曲され、第2導光部562Dの一側辺に沿って延設されている。入光部562Aは、特に
図24(A)に示すように、第1導光部562Bの後端面における各第2演出用LED522に対応する位置に切欠き形成された湾曲面にて構成されているため、第2演出用LED522から入射された光が前面512Fに対し直交する面方向に拡散されるようになっている。また、第1導光部562Bの後端面における入光部562A以外の部分は前面512Fに近接しているため、近傍にある第2演出用LED523からの光が入り込みにくくなっている。
【0213】
第2導光部562Dは、内側辺512A側の部分が第1インナーレンズ561の導光部561Bの前面に重なるように載置されるとともに、外側辺512B側の部分は、第2演出用LED521の前方を越えて第2演出用LED522に対応する位置まで延設されている。よって、第2導光部562Dは、第2LED基板512Rの前面512Fから第1インナーレンズ561の板厚分だけ離れた位置に配置されるため、第1導光部562Bを形成することにより入光部562Aを第2演出用LED522に近づけて配置することができる。また、第2導光部562Dの前面側には、前方に突出するスペーサ部562Gが一側辺に沿うように延設されている。
【0214】
発光部562Fは、第2インナーレンズ562の内側辺512A側の側辺に沿うように延設される前側を向く帯状の平坦面からなり、第1インナーレンズ561の発光部561Dよりも外側辺512B側の前方であって第2導光部562Dに対し前方に突出した位置に前面512Fに対し略平行に設けられている。
【0215】
図19~
図21、
図23、
図24(B)に示すように、第3インナーレンズ563は、透過性を有する合成樹脂材により、第2インナーレンズ562の前面における内側辺512A側を除く一部の領域及び第2演出用LED522を前面側から被覆可能な板形状に形成され、第2演出用LED523からの光が入射される入光部563Aと、入光部563Aから入光された光を前方(前面512Fに対し直交方向または略直交方向)に誘導可能な第1導光部563Bと、第1導光部563Bにより誘導された光を前面512Fに沿う方向に向けて屈曲させる屈曲部563Cと、屈曲部563Cにより屈曲された光を前面512Fに沿う方向に向けて誘導可能な第2導光部563Dと、第2導光部563Dにより誘導された光を前方に向けて屈曲させる屈曲部563Eと、屈曲部563Eにより屈曲された光を前方に向けて出射する発光部563Fと、を有する。
【0216】
第1導光部563Bは、第2導光部563Dから後方に向けて屈曲され、第2導光部563Dの一側辺に沿って延設されている。入光部563Aは、特に
図24(B)に示すように、第1導光部563Bの後端面における各第2演出用LED523に対応する位置に切欠き形成された湾曲面にて構成されているため、第2演出用LED523から入射された光が前面512Fに対し直交する面方向に拡散されるようになっている。また、第1導光部563Bの後端面における入光部563A以外の部分は前面512Fに近接しているため、近傍にある第2演出用LED522からの光が入り込みにくくなっている。
【0217】
第2導光部563Dは、内側辺512A側の部分が第2インナーレンズ562の第2導光部562Dの前面に所定の隙間を隔てて重なるように配置されるとともに、外側辺512B側の部分は、第2演出用LED522の前方を越えて第2演出用LED523に対応する位置まで延設されている。よって、第2導光部563Dは、第2LED基板512Rの前面512Fから第1インナーレンズ561及び第2インナーレンズ562の板厚分だけ離れた位置に配置されるため、第1導光部563Bを形成することにより入光部563Aを第2演出用LED523に近づけて配置することができる。
【0218】
また、第2導光部563Dの背面側には、後方に突出するスペーサ部563Gが右側辺に沿うように延設されている。第2導光部562Dの前面側に突設されたスペーサ部562Gと第2導光部563Dの背面側に突設されたスペーサ部563Gとは突出寸法が同じであるため、第2インナーレンズ562の前面側に第3インナーレンズ563を配置したときに、スペーサ部563Gが第2導光部562Dの前面に当接するとともにスペーサ部562Gが第2導光部563Dの背面に当接することで、第2インナーレンズ562の前面側に所定の隙間を隔てて第3インナーレンズ563が重なるように配置することができるようになっている。
【0219】
発光部563Fは、第3インナーレンズ563の内側辺512A側の側辺に沿うように延設される前側を向く帯状の平坦面からなり、第2インナーレンズ562の発光部562Fよりも外側辺512B側であって第2導光部563Dに対し前方に突出した位置に前面512Fに対し略平行に設けられている。
【0220】
図22~
図24に示すように、レンズカバー564は、透過性を有する合成樹脂材により、第2LED基板512Rの前面512Fを被覆可能な大きさに形成されている。レンズカバー564は、第1インナーレンズ561の発光部561Dに対応する部分に、表面が凹凸状をなすように形成された光拡散部564Aと、第2インナーレンズ562の発光部562Fに対応する部分に、表面が凹凸状をなすように形成された光拡散部564Bと、第3インナーレンズ563の発光部563Fに対応する部分に、表面が凹凸状をなすように形成された光拡散部564Cと、を有する。
【0221】
光拡散部564A,564B,564Cは、発光部561D,562F,563Fからの光を前方に向けて出射可能に形成され、光拡散部564Aよりも前方に光拡散部564Bが位置し、光拡散部564Bよりも前方に光拡散部564Cが位置するように前後方向の異なる位置に段違いに配置されている。そしてこれら光拡散部564A,564B,564Cにより第2発光部503L,503R(
図3参照)が構成される。
【0222】
また、光拡散部564Aと光拡散部564Bとの間及び光拡散部564Bと光拡散部564Cとの間には、非透過性のシートを貼付するなどにより光の出射を阻止するための非透過性部564D,564Eが傾斜状に設けられている。
【0223】
図22~
図24に示すように、装飾カバー565は、非透過性を有する合成樹脂材により、レンズカバー564の前面における光拡散部564A,564B,564Cに対応する領域以外を被覆可能な大きさに形成されている。装飾カバー565は、各第2演出用LED521~523に対応する領域を前側から被覆するため、各第2演出用LED521~523から前方に出射された光がレンズカバー564を透して前方に出射されてしまうことで点光りが生じてしまうことを好適に防止できる。
【0224】
このように構成された第2レンズユニット514L,514Rにあっては、第2発光部503L,503Rを構成する各光拡散部564A,564B,564Cは、正面側から見たときに互いに筋状に並設され、かつ、第2演出用LED521~523により各々個別に面発光させることが可能とされている。このように正面側から見たときに並設される各光拡散部564A,564B,564Cを発光させる場合、各光拡散部564A,564B,564Cに対応する位置に複数のトップ型LEDを配置し、各光拡散部564A,564B,564Cの背面からLEDにより光をダイレクトに照射する場合、LEDは光の指向性が高いため、各光拡散部564A,564B,564Cにおける各トップ型LEDに対応する位置が強く発光して所謂点光りが生じてしまう虞がある。
【0225】
そこで、各光拡散部564A,564B,564Cから各トップ型LEDまでの離間距離を長くしたり、各光拡散部564A,564B,564Cとその背面側の各トップ型LEDとの間に光拡散部を有するレンズ部材を配置して光を拡散することが考えられるが、距離を長くしたり光を拡散すると輝度が低下しやすくなり、強く発光させることが困難となる。また、離間距離を長くすると第2レンズユニット514L,514Rの前後方向の厚みが増大するため、遊技盤2と画像表示装置5との間に配置することが困難となる虞があった。
【0226】
そこで、本実施の形態のように、第2LED基板512Rの前面512Fに設けられた各第2演出用LED521~523に対し、各々に対応する各光拡散部564A,564B,564Cを前面512Fに沿う方向に並設する場合、各光拡散部564A,564B,564Cを、各第2演出用LED521~523に対応する位置から前面512Fに沿う方向の異なる位置、つまり、各第2演出用LED521~523に対応しない位置に配置し、各第2演出用LED521~523からの光を、前面512F側に重なるように配置した第1インナーレンズ561、第2インナーレンズ562及び第3インナーレンズ563により前面512Fに沿う方向に誘導して各光拡散部564A,564B,564Cを発光させることで、各光拡散部に対応する位置にLEDを配置せずに済むとともに、前後方向の長さ寸法を増大させることなく、LEDから各光拡散部までの導光距離を横方向に長くすることができるため、各光拡散部を点光りが生じないように、かつ、輝度を著しく低下させることなく強い光で発光させることができる。
【0227】
(可動演出装置400及び発光演出装置500の動作態様)
次に、可動演出装置400及び発光演出装置500の動作態様の一例を、
図25に基づいて説明する。
図25は、(A)~(D)は可動演出装置及び発光演出装置の動作態様の一例を示す説明図である。
【0228】
図25(A)に示すように、可動演出装置400の可動体410は、リーチ演出や予告演出などにおいて可動演出の実行条件が成立していない場合は原点位置に位置しており、発光演出装置500の第1発光部501L,501R、502L,502Rと第2発光部503L,503Rは、発光演出の実行条件が成立していない場合は、消灯または低輝度の所定色(例えば、白色など)にて点灯している。
【0229】
図25(B)に示すように、例えば、リーチ演出において3つ目の飾り図柄が仮停止することで可動演出の実行条件が成立した場合、可動体410は原点位置から演出位置に向けて移動を開始する。
【0230】
図25(C)に示すように、可動体410が演出位置に到達したとき、第3可動部410Cは中央の飾り図柄表示エリア5Cに仮停止した飾り図柄の前面側に重複するように配置され、かつ、第3可動部410Cの上部が画像表示装置5の表示領域に向けて後傾することにより近接または当接する。加えて、中央の飾り図柄の周囲にエフェクト表示画像Xが表示されることで、あたかも第3可動部410Cが中央の飾り図柄に接触(作用)して飾り図柄が破壊されそうに見せることができる。
【0231】
そして、
図25(D)に示すように、第3可動部410Cが中央の飾り図柄に接触(作用)して飾り図柄が破壊されることで、7の図柄揃い(大当り表示結果)が導出された場合には、発光演出装置500の第1発光部501L,501R、502L,502Rと第2発光部503L,503Rの発光演出の実行条件が成立したとして、各第1演出用LED520や第2演出用LED521~523が発光することで、第1発光部501L,501R、502L,502Rや第2発光部503L,503Rが特定色にて発光する。
【0232】
以上説明したように、本発明の実施の形態としてのパチンコ遊技機1にあっては、上下方向に移動可能な可動体410と、可動体410の第1被案内部432L,432Rを案内可能な第1案内孔451L,451Rと、可動体410の第2被案内部442L,442Rを案内可能な第2案内孔452L,452Rと、を備え、第1案内孔451L,451Rは、可動体410の上下方向への移動に応じて該可動体410が第1動作(例えば、第1回動軸430L,430Rを中心として回動する動作)を行うように第1被案内部432L,432Rを案内し、第2案内孔452L,452Rは、可動体410の上下方向への移動に応じて該可動体410が前記第1動作とは異なる第2動作(例えば、第1可動部410L及び第2可動部410Rが第2回動軸416L,416Rを中心として回動して第3可動部410Cが上昇する動作)を行うように第2被案内部442L,442Rを案内する。
【0233】
このようにすることで、可動体410の上下方向への移動に応じて、互いに交差する方向を向く2つの回動軸を中心とした回動が行われるように案内することにより複雑に動作させることができるため、演出効果を高めることができる。
【0234】
詳しくは、第1被案内部432L,432Rが第2案内部451Bに案内されることで可動体410は縦方向に回動し、第2被案内部442L,442Rが第2案内部452Bに案内されることで可動体410の第1可動部410L及び第2可動部410Rが横方向に回動する。つまり、所定方向への移動に応じて動作態様が異なる2種類の動作を行わせることができるので、演出効果を好適に高めることができる。
【0235】
また、動作態様が異なる2種類の動作を行わせるための駆動源を別個に用意することなく、昇降用モータ421L,421Rのみで2種類の動作を実現することができる。
【0236】
また、第1被案内部432L,432Rと第2被案内部442L,442Rとは、各々異なる方向に向けて設けられている(例えば、第1被案内部432L,432Rは左右方向に向けて突出し、第2被案内部442L,442Rは前後方向に向けて突出している)。
【0237】
このようにすることで、第1被案内部432L,432Rと第2被案内部442L,442Rとが各々異なる方向で案内されるので、可動体410を安定して動作させることができる。
【0238】
また、第1案内孔451L,451Rは、第1被案内部432L,432Rを第1方向(例えば、前後方向)へ向けて案内し、第2案内孔452L,452Rは、第2被案内部442L,442Rを前記第1方向に対し交差する第2方向(例えば、前後方向)へ向けて案内する。
【0239】
このようにすることで、第1被案内部432L,432Rと第2被案内部442L,442Rとが異なる方向へ案内されるので、可動体410を安定して動作させることができる。
【0240】
また、可動体410は、中間位置から演出位置へ移動するときには、上方への移動に応じて第1回動軸430L,430Rを中心として上部が後方に後傾するように回動する第1動作を行いながら、第1可動部410Lと第2可動部410Rとが第2回動軸416L,416Rを中心として回動することにより、第3可動部410Cが姿勢を維持しながら移動体425L,425Rに対し上方に移動する第2動作を行う。
【0241】
このようにすることで、可動体410が上下動するときには、動作態様がことなる2種類の動作(第1動作と第2動作)が一緒に行われるので、可動体410の動きをより複雑に見せることができる。
【0242】
また、可動体410は、原点位置と演出位置との間で移動可能であり、移動体425L,425Rと、移動体425L,425Rに対し原点対応位置と演出対応位置との間で移動可能に設けられ第2被案内部442L,442Rを有するスライド部材440L,440Rと、を有し、可動体410の原点位置から演出位置への移動に応じて第2被案内部442L,442Rが第2案内孔452L,452Rにより案内されるときに、スライド部材440L,440Rを演出対応位置に向けて付勢する付勢手段としての圧縮バネ442を備える。
【0243】
このようにすることで、第2被案内部442L,442Rが第2案内孔452L,452Rの第2案内部452Bにより案内される方向(互いに離れる方向)に向けてスライド部材440L,440Rが付勢されることで、第2被案内部442L,442Rが第2案内孔452L,452Rの第2案内部452Bによる案内が開始されるときに、第2被案内部442L,442Rと第2案内孔452L,452Rとの間に大きな摩擦力が生じることを回避できるため、可動体410を第1状態から第2状態にスムーズに変形させることができる。
【0244】
また、本実施の形態のパチンコ遊技機1にあっては、上下方向に移動可能な第1可動部410L及び第2可動部410Rと、第1可動部410Lを上下方向への移動に応じて該上下方向に対し交差する方向を向く第2回動軸416Lを中心として回動するように案内する第1案内手段(例えば、第2案内孔452L、第2被案内部442L)と、第2可動部410Rを上下方向への移動に応じて該上下方向に対し交差する方向を向く第2回動軸416Rを中心として回動するように案内する第2案内手段(例えば、第2案内孔452R、第2被案内部442R)と、第1可動部410Lと第2可動部410Rとに軸支された第3可動部410Cと、を備え、前記第1案内手段が第1可動部410Lの回動を案内するときに前記第2案内手段が第2可動部410Rの回動を案内するものであり、第1可動部410Lと第2可動部410Rとが回動するときに、第3可動部410Cが姿勢を維持したまま動作するように第1可動部410Lと第2可動部410Rとを連動させる連動機構(例えば、第1可動部410Lの連動ギヤ部412Lと第2可動部410Rの連動ギヤ部412R)を備える。
【0245】
このようにすることで、第3可動部410Cを好適に動作させることができるため、演出効果を高めることができる。詳しくは、左右の異なる駆動機構部405L,405Rにて駆動する移動体425L,425Rに軸支された左右の第1可動部410Lと第2可動部410Rとの回動タイミングがずれた場合でも、第1可動部410Lと第2可動部410Rとに2軸で吊支された第3可動部410Cを、姿勢を維持したまま上下方向に移動させることができる。
【0246】
また、第1可動部410Lと第2可動部410Rとに2軸で吊支された第3可動部410Cを、姿勢を維持したまま上下方向に移動案内するための案内部材等を別個に設けることなく、第1可動部410Lと第2可動部410Rとを連動させるだけで、第3可動部410Cを安定して上下方向に移動させることができる。
【0247】
また、第1可動部410Lと第2可動部410Rとのうち一方に対し他方が連動する構成であることで、第3可動部410Cに対し第1可動部410Lと第2可動部410Rとが第3回動軸415L,415Rを中心として同一またはほぼ同一の角度回動するように第1可動部410Lと第2可動部410Rとが連動する。このようにすることで、第3可動部410Cを安定して動作させることができる。
【0248】
また、第1案内手段(例えば、第2案内孔452L、第2被案内部442L)は、第1可動部410Lが第1方向(例えば、背面視時計回り)に回動するように案内し、第2案内手段(例えば、第2案内孔452R、第2被案内部442R)は、第2可動部410Rが前記第1方向と逆の第2方向(例えば、背面視反時計回り)に回動するように案内する。このようにすることで、第3可動部410Cを好適に動作させることができる。
【0249】
また、第1可動部410Lの連動ギヤ部412Lと第2可動部410Rの連動ギヤ部412Rとからなる連動機構を被覆可能なカバー部材413を備える。
【0250】
このようにすることで、連動ギヤ部412Lと連動ギヤ部412Rとの間に配線等の部材が入り込むことを防止できる。
【0251】
また、連動機構は、第1可動部410Lに設けられた連動ギヤ部412Lと、第2可動部410Rに設けられ連動ギヤ部412Rに噛合する連動ギヤ部412Rと、から構成される。
【0252】
このようにすることで、第1可動部410Lと第2可動部410Rとのうち一方の回動力が他方に伝達されるので、第1可動部410Lと第2可動部410Rとを、第1案内手段や第2案内手段に依らずスムーズに連動させることができる。
【0253】
また、本実施の形態のパチンコ遊技機1にあっては、透過性を有する盤面板2Aと、盤面板2Aの背面側に遊技者側から視認可能に設けられ、装飾が施された装飾領域Eを有する装飾体515L,515Rと、を備え、装飾体515L,515Rは、盤面板2Aに対する位置を決定するための位置決め部531A,531Bを有し、位置決め部531A,531Bは、装飾領域Eに設けられている。
【0254】
このようにすることで、位置決め部531A,531Bにより装飾が損なわれることを抑制できる。詳しくは、位置決め部531A,531Bにも装飾が施されているので、装飾領域Eに対し、位置決め部531A,531Bを遊技者側から視認不能に隠蔽できる場所まで延設したりする必要がないため、装飾体515L,515Rの構成を簡素化することができる。
【0255】
また、位置決め部531A,531Bは、盤面板2Aに当接する当接面532Aと、当接面532Aから前方に突出して形成され盤面板2Aに形成された位置決め孔543に嵌合可能な位置決めボス533と、から構成され、装飾は少なくとも当接面532Aに施されている。
【0256】
このようにすることで、盤面板2Aと当接する当接面532Aには装飾を施すことができる一方で、位置決めボス533により盤面板2Aの面方向の位置ずれを好適に防止できる。
【0257】
また、位置決め部531A,531Bは、装飾領域Eにおける特定装飾領域SE外に設けられていることで、例えば、キャラクタの特徴部である顔に対応する領域など特定装飾領域SEの装飾が損なわれることを防止できる。
【0258】
また、装飾領域Eにおける位置決め部531A,531B以外の領域は、盤面板2Aに対し離間していることで、盤面板2Aとの接触により装飾が損なわれることを最小限に抑えることができる。
【0259】
また、装飾領域Eは、盤面板2Aとの離間寸法が第1寸法L1となる、第1装飾領域E1と、盤面板2Aとの離間寸法が前記第1寸法L1よりも短い第2寸法L2となる第2装飾領域E2と、を有し、位置決め部531A,531Bは第2装飾領域E2に設けられる。
【0260】
このようにすることで、位置決め部531A,531Bを大きく突出させることなく設けることができるため、装飾領域Eにおいて位置決め部531A,531Bに対応する部分が突出して遊技者に違和感を与えてしまうことを抑制できる。
【0261】
また、装飾領域Eは、遊技者側から盤面板2Aを透さずに視認可能な第1視認領域E3と、遊技者側から盤面板2Aを透して視認可能な第2視認領域E4と、を有し、位置決め部531A,531Bは第2視認領域E4に設けられる。
【0262】
このようにすることで、第1視認領域E3に設ける場合に比べて位置決め部531A,531Bを目立ちにくくすることができる。さらに、第2視認領域E4のうち遊技領域10において遊技球が流下する頻度が少ないガイドレール2bの近傍等に設けられることで、より目立ちにくくすることができる。
【0263】
また、本発明の実施の形態としてのパチンコ遊技機1にあっては、第2LED基板512L,512Rの前面512Fに設けられた第2演出用LED521及び第2演出用LED522と、第2演出用LED521から入光部561Aに入射された光を誘導する第1インナーレンズ561と、第2演出用LED521に対し第2LED基板512L,512Rに沿う方向に離れた位置に設けられ、第1インナーレンズ561により誘導された光により発光する発光部561Dと、第2演出用LED522から入光部562Aに入射された光を誘導する第2インナーレンズ562と、第2演出用LED522に対し第2LED基板512L,512Rに沿う方向に離れた位置に設けられ、第2インナーレンズ562により誘導された光により発光する発光部562Fと、を備え、第1インナーレンズ561は、第2LED基板512L,512Rの前面512F側に重なるように配置され、第2演出用LED521からの光を第2LED基板512L,512Rに沿う方向に向けて誘導し、第2インナーレンズ562は、第1インナーレンズ561の前面側に重なるように配置され、第2演出用LED522からの光を第2LED基板512L,512Rに沿う方向に向けて誘導する。
【0264】
このようにすることで、発光部561Dと第2演出用LED521及び発光部562Fと第2演出用LED522とを第2LED基板512L,512Rに沿う方向にずらして配置できることで、発光部561Dや発光部562Fに対応する位置に第2演出用LED521,522を配置せずに済むため、発光部561Dと発光部562Fとを点光りさせることなく好適に発光させることができる。
【0265】
また、第2演出用LED521,522からの光を第2LED基板512L,512Rに沿う方向に誘導するため、第2レンズユニット514L,514Rの前後寸法を大きくすることなく、第2演出用LED521,522からの光の誘導距離を長くすることができ、これにより、第2演出用LED521,522に対し発光部561D,562Fを第2LED基板512L,512Rに沿う方向に離して配置することができるため、点光りを好適に防止することができる。
【0266】
また、一面(前面512F)に並設された2つの第2演出用LED521,522からの光を、一面に対し重ねるように配置した第1インナーレンズ561や第2インナーレンズ562により、第2LED基板512L,512Rに沿う方向に向けてそれぞれ個別に誘導できるため、2つの第2演出用LED521,522の光が混ざり合うことを防止できる。
【0267】
また、複数の導光板の端面に複数のLEDからの光を入射することにより発光表示演出を行う導光板装置のように、導光板の端面側に発光手段としてのLEDが設けられたLED基板を導光板に対し直交する方向に配置する場合、LED基板とは別に各導光板をベース部材等に取付ける必要が生じるが、本実施の形態では、
図19に示すように、複数のLEDを並設したLED基板と複数の導光板とを重ねた状態でネジN2を介して一緒にベース部材510L,510Rに取付けできるので、構造を簡素化できる。
【0268】
また、発光部561D及び発光部562Fは、第2演出用LED521,522に対し一方側に離れた位置(例えば、第2LED基板512L,512Rの内側辺512A側)に配置され、第2演出用LED522は、第2演出用LED521より他方側(外側辺512B側)に離れた位置に配置され、第2インナーレンズ562は、第2演出用LED521の前方を覆うように設けられている。
【0269】
このようにすることで、互いに並設された第2演出用LED521,522のうち、第2演出用LED522からの照射光を、第2演出用LED521を超えて該第2演出用LED521の照射光と同じ方向に誘導させることが可能となるため、発光部や発光手段の配置自由度が向上する。
【0270】
また、第2演出用LED521の前方に第2インナーレンズ562が配置されることで、第2演出用LED521からの照射光が第2LED基板512L,512Rと第2インナーレンズ562とで反射して拡散し難くなるため、発光部561Dの輝度が低下することが抑制される。
【0271】
また、第2演出用LED521は、第2LED基板512Rの実装面である前面512Fに対し平行方向または略平行方向に光を照射可能なアングル型LEDとされ、第2演出用LED522,523は、実装面である前面512Fに対し垂直方向または略垂直方向、つまり、前方に向けて光を照射可能に設けられたトップ型LEDとされている。
【0272】
このようにすることで、第2演出用LED521と第2演出用LED522,523との光の照射方向が異なるため、各々の照射光が混ざり合うことを抑制できる。
【0273】
また、第2演出用LED521をアングル型LEDとすることで、第1インナーレンズ561を第2LED基板512Rの前面512Fに当接または近接して配置できるので、第2レンズユニット514L,514Rの前後寸法を短寸化することが可能となる。
【0274】
また、第2演出用LED522及び各第2演出用LED523は、前面512Fに対し垂直方向または略垂直方向、つまり、前方に向けて光を照射可能に設けられたトップ型LEDとされ、第2インナーレンズ562は、第2演出用LED522,523から端面に入射された光を前面512Fに対し直交方向または略直交方向に誘導可能な第1導光部562Bと、第1導光部562Bにより誘導された光を前面512Fに沿う方向に向けて屈曲させる屈曲部562Cと、屈曲部562Cにより屈曲された光を前面512Fに沿う方向に向けて誘導可能な第2導光部562Dと、を有する。
【0275】
このようにすることで、第2インナーレンズ562が前面512Fから離れた位置に配置された場合でも、第2インナーレンズ562の入光部562Aを第2演出用LED522,523に近づけて配置することができるため、光漏れが生じて発光部の輝度が低下することを抑制できる。また、第2演出用LED522,523からの光は屈曲部562C,563Cにより屈曲されるので、第2演出用LED522,523からの光が発光部562F,563Fから出射されることがないので、点光りが好適に防止される。
【0276】
また、前面512F側から少なくとも第2演出用LED521~523を視認不能または視認困難に被覆する装飾カバー565を備える。
【0277】
このようにすることで、発光部561D,562F以外の部分である第2演出用LED521~523に対応する部分が光ることを抑制できる。
【0278】
また、前面512Fに設けられた第2演出用LED523と、第2演出用LED523から入光部563Aに入射された光を誘導する第3インナーレンズ563と、第2演出用LED523に対し第2LED基板512L,512Rに沿う方向に離れた位置に設けられ、第3インナーレンズ563により誘導された光により発光する発光部563Fと、を備え、第3インナーレンズ563は、第2インナーレンズ562の前面側に重なるように配置され、第2演出用LED523からの光を第2LED基板512Rに沿う方向に向けて誘導し、第2演出用LED522は、入光部562Aに沿って配置される複数の第2発光手段を有し、第2演出用LED523は、第2インナーレンズ562の入光部562Aに並設される入光部563Aに沿って配置される複数の第3発光手段を有し、複数の第2演出用LED522,523とは、入光部562Aに沿う方向の異なる位置に設けられる。
【0279】
このようにすることで、第2演出用LED522,523の照射光が混ざり合うことを抑制できる。
【0280】
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0281】
例えば、前記実施の形態では、可動体410は、上下方向に移動可能に設けられている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、左右方向や前後方向に移動可能としてもよい。
【0282】
また、前記実施の形態では、可動体410は、左右側に設けられた移動体425L,425Rにより上下方向に移動可能に支持されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、左右いずれか一方の移動体425L,425Rにより上下方向に移動可能に支持されていてもよいし、2以上の移動体により支持されていてもよい。
【0283】
また、前記実施の形態では、可動体410の第1被案内部432L,432Rを案内可能な第1案内部としての第1案内孔451L,451Rが左右側方に向けて設けられ、第2被案内部442L,442Rを案内可能な第2案内部としての第2案内孔452L,452Rが背面側に向けて設けられた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1被案内部432L,432Rと第1案内孔451L,451Rが背面側に向けて設けられ、第2被案内部442L,442Rと第2案内孔452L,452Rが左右側方に向けて設けられていてもよい。また、第1被案内部432L,432R及び第1案内孔451L,451Rと第2被案内部442L,442R及び第2案内孔452L,452Rとが同方向を向くように設けられていてもよい。
【0284】
また、前記実施の形態では、第1案内部や第2案内部として、可動体410の第1被案内部432L,432Rや第2被案内部442L,442Rが挿入される第1案内孔451L,451Rや第2案内孔452L,452Rを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1案内部や第2案内部を所定方向に延びる凸部とし、第1被案内部や第2被案内部を凸部に係合可能な凹部としてもよい。また、第1案内部や第2案内部は孔部ではなく溝部にて形成されていてもよい。つまり、第1案内部や第2案内部は、第1被案内部や第2被案内部を案内可能なものであれば形態は上記したものに限らず、種々に変更可能である。
【0285】
また、前記実施の形態では、可動体410の第1動作は第1回動軸430L,430Rを中心として回動する動作であり、第2動作は第1可動部410L及び第2可動部410Rが第2回動軸416L,416Rを中心として回動して第3可動部410Cが上昇する動作とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1動作と第2動作とは動作態様が異なるものであれば、上記した動作に限定されるものではなく、回動動作(回転動作)、スライド動作、伸縮動作、屈曲動作等、種々の動作であってもよい。
【0286】
また、動作態様が異なるとは、第1動作が回動動作であるのに対し第2動作がスライド移動といったものだけでなく、例えば、同じ回動動作であっても、第1動作と第2動作とで回動方向、回動量(回動角度)、回動速度等のうち少なくとも一の態様が異なるもの等を含む。
【0287】
また、前記実施の形態では、可動体410は、第1可動部410L,第2可動部410R,第3可動部410Cにて構成された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の可動部材にて構成されていてもよいし、4以上の可動部材にて構成されていてもよい。
【0288】
また、前記実施の形態では、第1案内孔451L,451Rと第2案内孔452L,452Rは、可動体410の所定方向への移動に応じて該可動体410が第1動作を行いながら第2動作を行うように第2案内部451B,452Bが設けられた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体410の所定方向への移動に応じて、第1動作と第2動作とが各々単独で行われる(例えば、第1動作が終了した後に第2動作が開始されるなど)ものであってもよい。
【0289】
また、第1案内孔451L,451Rと第2案内孔452L,452Rの形状や長さは上記した形態に限定されるものではなく、種々に変更可能である。具体的には、例えば、第2案内部451B,452Bの傾斜角度や長さを異ならせたり、直線状でなく湾曲状としたりしてもよい。
【0290】
また、前記実施の形態では、可動体410は、左右に設けられた昇降用モータ421L,421Rを含む駆動機構部405L,405Rにより別個に上下方向に移動可能に案内される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、左右いずれか一方の昇降用モータ421L,421Rにより動作可能とされていてもよい。
【0291】
また、前記実施の形態では、第1可動部410Lの連動ギヤ部412Lと第2可動部410Rの連動ギヤ部412Rとにより連動機構が構成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、連動ギヤ部412Lと連動ギヤ部412Rとが複数のアイドルギヤ等を介して間接的に連結されていてもよい。また、連動機構は、第1可動部と第2可動部とをギヤ部材を介して連動するものに限定されるものではなく、以下に説明する変形例1のような連動機構等であってもよい。
【0292】
(変形例1)
次に、本実施の形態の変形例1について、
図26に基づいて説明する。
図26は、(A)は本実施の形態の変形例1としての可動演出装置が第1状態にある状態を示す概略背面図、(A)は第2状態にある状態を示す概略背面図である。
【0293】
図26に示すように、左右の移動体425L,425Rに対し第2回動軸416L,416Rを中心として回動可能に設けられた第1可動部410Lと第2可動部410Rとを、第2回動軸416L,416Rと第3回動軸415L,415Rとの間で前後方向を向く連動機構としての連動軸460により連結するとともに、第3回動軸415L,415Rを第3可動部410Cに対し長孔461L,461Rを介して左右方向に平行に移動可能とすることで、第3可動部410Cを姿勢を維持したまま移動体425L,425Rに対し上下方向に移動可能としてもよい。
【0294】
また、前記実施の形態では、装飾体515L,515Rに設けられた位置決め部531A,531Bは、前方に突出する突出部532に形成された当接面532A及び位置決めボス533からなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、装飾体の盤面板に対する位置決め部は、前方に突出する突出部でなくてもよい。また、位置決め部の形状や形成数は任意であり、種々に変更可能である。
【0295】
また、前記実施の形態では、位置決め部531A,531Bは、第1位置決め部としての当接面532Aと、盤面板2Aの位置決め孔543に嵌合可能な第2位置決め部としての位置決めボス533と、から構成される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、当接面532Aと位置決めボス533のうちいずれか一方のみで構成されていてもよい。また、突出部532等を形成することなく、位置決めボス533が盤面板2Aの背面に当接可能とされているだけでもよい。
【0296】
また、前記実施の形態では、当接面532Aは盤面板2Aの背面に当接する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、当接面532Aは、盤面板2Aの背面に振動が生じたときなどに当接するように近接していれば、必ずしも当接していなくてもよい。また、位置決め部531A,531Bは、盤面板2Aに対しネジN4により取付けられていなくてもよく、当接面532Aを盤面板2Aの背面に接着により取付けてもよい。
【0297】
また、前記実施の形態では、第2レンズユニット514L,514Rの第1インナーレンズ561と第2インナーレンズ562とは、第2LED基板512Rの前面512F側に重なるように配置されており、第2演出用LED521,522からの光を第2LED基板512Rに沿うように各々同方向に誘導可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1導光板と第2導光板とは、第2LED基板512Rに沿う方向であれば、各々異なる方向に誘導可能としてもよい。
【0298】
(変形例2)
次に、本実施の形態の変形例2について、
図27に基づいて説明する。
図27は、本実施の形態の変形例2としての第2レンズユニットを示す概略背面図である。
【0299】
図27に示すように、第2演出用LED521からの光を第1インナーレンズ561により第1方向(
図27において右方向)に向けて誘導可能とし、第2演出用LED522からの光を、第1インナーレンズ561の前側に重ねた第2インナーレンズ562により第1方向に対し直交する第2方向(
図27において下方向)に向けて誘導可能としてもよい。すなわち、第1導光板と第2導光板とは、基板に沿う方向であれば各々異なる方向(例えば、交差する方向)に誘導可能としてもよい。
【0300】
また、前記実施の形態では、第1インナーレンズ561に対し第2インナーレンズ562を当接するように重ねて設けた形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2インナーレンズ562と第3インナーレンズ563のように、第1インナーレンズ561に対し第2インナーレンズ562を離間させた状態で重ねて設けてもよい。また、第1インナーレンズ561を第2LED基板512L,512Rの前面512Fに対し離間させた状態で重ねて設けてもよい。
【0301】
また、前記実施の形態では、第2LED基板512L,512Rに対し第1インナーレンズ561、第2インナーレンズ562及び第3インナーレンズ563が重なるように配置された形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも2枚の導光板が配置されていればよい。また、4枚以上の導光板が重なるように配置されていてもよい。
【0302】
また、前記実施の形態では、第1発光手段としての第2演出用LED521はアングル型LEDであり、第2発光手段としての第2演出用LED522はトップ型LEDである形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1発光手段をトップ型LEDとしてもよいし、第2発光手段をアングル型LEDとしてもよい。
【0303】
また、前記実施の形態では、第1インナーレンズ561、第2インナーレンズ562及び第3インナーレンズ563により誘導した光は、各インナーレンズの端面により構成される発光部561D,562F,563Fから出射される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発光部は第2演出用LED521~523に対し第2LED基板512L,512Rに沿う方向に離れた位置に設けられればよく、例えば、各インナーレンズの背面に設けた反射部により光を前方に反射させて前面の一部を面発光させてもよい。
【0304】
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
【0305】
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
【0306】
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
【0307】
本発明の遊技機は、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機やスロットマシンなどにも適用することができる。
【符号の説明】
【0308】
1 パチンコ遊技機
410 可動体
421L,421R 昇降用モータ
425L,425R 移動体
432L,432R 第1被案内部
442L,442R 第2被案内部
451L,451R 第1案内孔
452L,452R 第2案内孔
514L,514R 第2レンズユニット
515L,515R 装飾体
521 第2演出用LED
521F 前面
531A~C 位置決め部
561 第1インナーレンズ
562 第2インナーレンズ