IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 住友理工株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-制振装置 図1
  • 特許-制振装置 図2
  • 特許-制振装置 図3
  • 特許-制振装置 図4
  • 特許-制振装置 図5
  • 特許-制振装置 図6
  • 特許-制振装置 図7
  • 特許-制振装置 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-16
(45)【発行日】2022-05-24
(54)【発明の名称】制振装置
(51)【国際特許分類】
   F16F 15/02 20060101AFI20220517BHJP
【FI】
F16F15/02 C
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018178191
(22)【出願日】2018-09-24
(65)【公開番号】P2020051443
(43)【公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000219602
【氏名又は名称】住友理工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001966
【氏名又は名称】特許業務法人笠井中根国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100103252
【弁理士】
【氏名又は名称】笠井 美孝
(74)【代理人】
【識別番号】100147717
【弁理士】
【氏名又は名称】中根 美枝
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 智博
(72)【発明者】
【氏名】八幡 祐樹
【審査官】児玉 由紀
(56)【参考文献】
【文献】特開平8-159248(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-0666296(KR,B1)
【文献】特開平04-136537(JP,A)
【文献】実開昭61-183706(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 15/00-15/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制振対象部材の振動を低減する制振装置であって、
前記制振対象部材に取り付けられるブラケット金具が該制振対象部材への取付部から互いに反対側へ向けて延びる板状とされて、該取付部の幅方向両縁部に縁フランジが立ち上がって全長に亘って設けられており、
該ブラケット金具の一方の延出側である第一の延出部は、幅方向両縁部に該縁フランジが該取付部から連続して延び出していると共に、第一の延出部は幅方向の両側に一対の立上壁が立ち上がって設けられており、それら一対の立上壁に固着される一対の支持ゴム弾性体によってマス部材を弾性支持した構造を有する第一のダイナミックダンパが、該一対の立上壁の間に設けられている一方、
該ブラケット金具の他方の延出側である第二の延出部の端部にはL字状に立ち上がる立上支持部が設けられていると共に、該第二の延出部の幅方向両縁部には該取付部から連続する該縁フランジが該立上支持部を含む全長に亘って延びており、インナ軸部材と筒状のアウタマス部材を本体ゴム弾性体によって弾性連結した構造を有する第二のダイナミックダンパが該立上支持部に取り付けられていることを特徴とする制振装置。
【請求項2】
前記第二のダイナミックダンパの共振周波数が、前記第一のダイナミックダンパの共振周波数よりも高周波にチューニングされている請求項1に記載の制振装置。
【請求項3】
前記ブラケット金具における前記立上支持部の立上げ方向と前記立上壁の立上げ方向とが互いに逆向きとされている請求項1又は2に記載の制振装置。
【請求項4】
前記第一のダイナミックダンパが幅方向中央に関する対称形状とされていると共に、前記第二のダイナミックダンパが幅方向中央に関する対称形状とされており、該第一のダイナミックダンパの幅方向中央と該第二のダイナミックダンパの幅方向中央とが相互に一致している請求項1~3の何れか一項に記載の制振装置。
【請求項5】
前記第一のダイナミックダンパの前記一対の支持ゴム弾性体が前記一対の立上壁の各一方に加硫接着されていると共に、前記第二のダイナミックダンパの前記インナ軸部材が前記立上支持部にボルト固定されている請求項1~4の何れか一項に記載の制振装置。
【請求項6】
前記ブラケット金具において前記第一の延出部が前記第二の延出部よりも幅寸法の大きい幅広部を備えていると共に、前記一対の立上壁が該幅広部の幅方向の両側に立ち上がって設けられている請求項1~5の何れか一項に記載の制振装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制振対象部材の振動を低減する制振装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両などの制振対象部材の振動を低減する制振装置として、例えば、特許第2662108号公報(特許文献1)に示す自動車用ダイナミックダンパーが知られている。自動車用ダイナミックダンパーは、車載部品(制振対象部材)に取り付けられるブラケットと質量部材が、弾性体によって弾性連結された構造を有している。
【0003】
ところで、特許文献1に記載の自動車用ダイナミックダンパーは、質量部材と弾性体によって構成されるマス-バネ系の共振周波数を、制振対象部材において問題となる制振対象振動の周波数に合わせてチューニングすることにより、制振対象振動に対する優れた制振作用が発揮されるようになっている。
【0004】
しかしながら、特許文献1のような自動車用ダイナミックダンパーでは、マス-バネ系の共振周波数のチューニング自由度が十分でなく、目的とする制振効果を得ることが難しい場合もあった。すなわち、特定の周波数の制振対象振動に対してより高い制振性能を要求される場合に、より大きなマス部材を採用しようとすると、マス部材の大型化による配設スペースの問題がある。一方、周波数の異なる2種類の振動に対して有効な制振効果を得ようとする場合には、各振動周波数にチューニングされた2つの自動車用ダイナミックダンパーをそれぞれ制振対象部材に取り付ける必要があり、取付作業が煩雑になるおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第2662108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、制振特性のチューニング自由度を大きく得ることができると共に、制振対象部材に対して容易に取り付けることができる、新規な構造の制振装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、このような本発明者が得た知見に基づいて為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
【0008】
すなわち、本発明の第一の態様は、制振対象部材の振動を低減する制振装置であって、前記制振対象部材に取り付けられるブラケット金具が該制振対象部材への取付部から互いに反対側へ向けて延びる板状とされて、該取付部の幅方向両縁部に縁フランジが立ち上がって全長に亘って設けられており、該ブラケット金具の一方の延出側である第一の延出部は、幅方向両縁部に該縁フランジが該取付部から連続して延び出していると共に、第一の延出部は幅方向の両側に一対の立上壁が立ち上がって設けられており、それら一対の立上壁に固着される一対の支持ゴム弾性体によってマス部材を弾性支持した構造を有する第一のダイナミックダンパが、該一対の立上壁の間に設けられている一方、該ブラケット金具の他方の延出側である第二の延出部の端部にはL字状に立ち上がる立上支持部が設けられていると共に、該第二の延出部の幅方向両縁部には該取付部から連続する該縁フランジが該立上支持部を含む全長に亘って延びており、インナ軸部材と筒状のアウタマス部材を本体ゴム弾性体によって弾性連結した構造を有する第二のダイナミックダンパが該立上支持部に取り付けられていることを、特徴とする。
【0009】
このような第一の態様に従う構造とされた制振装置によれば、第一のダイナミックダンパと第二のダイナミックダンパを備えていることから、例えば、第一のダイナミックダンパと第二のダイナミックダンパのチューニング周波数を略一致させることにより、特定周波数の振動に対してより優れた制振効果を得ることができる。また、第一のダイナミックダンパと第二のダイナミックダンパのチューニング周波数を相互に異ならせることにより、周波数の異なる2種類の振動に対して制振効果をそれぞれ得ることも可能となる。
【0010】
しかも、第一のダイナミックダンパと第二のダイナミックダンパは、共通のブラケット金具に取り付けられており、ブラケット金具が取付部において制振対象部材に取り付けられることで、それら第一のダイナミックダンパと第二のダイナミックダンパを制振対象部材に同時に取り付けることができる。それ故、2つのダイナミックダンパを制振対象部材に対して簡単に取り付けることができる。
【0011】
さらに、第一のダイナミックダンパと第二のダイナミックダンパが、ブラケット金具に対して相互に反対側に取り付けられていることにより、振動入力時にマス部材およびアウタマス部材の変位によってブラケット金具に及ぼされる荷重が両側に分散する。それ故、ブラケット金具に作用する力の最大値が抑えられて、ブラケット金具の強度を確保し易くなる。
【0012】
さらに、ブラケット金具は、制振対象部材に取り付けられる取付部が、幅方向両縁部において立ち上がる縁フランジを備えていると共に、この縁フランジが第一の延出部と第二の延出部まで連続して設けられている。これにより、ブラケット金具が縁フランジによって補強されて、ブラケット金具の剛性が確保される。しかも、第一のダイナミックダンパを支持する第一の延出部が一対の立上壁を備えていると共に、第二のダイナミックダンパを支持する第二の延出部が立上支持部を備えていることにより、特に第一の延出部と第二の延出部において剛性が有利に確保されている。加えて、第二の延出部は、縁フランジが立上支持部を含む全長に亘って連続して設けられていることから、特に高い剛性を設定することが可能とされている。このようにブラケット金具の剛性が確保されていることによって、ブラケット金具の固有振動数を制振対象振動の周波数よりも十分に高周波に設定することが可能とされて、制振対象振動の入力時に、ブラケット金具の共振による振動状態への悪影響を防ぐことができる。
【0013】
また、第一のダイナミックダンパが、一対の立上壁の間においてマス部材が一対の支持ゴム弾性体で弾性支持された構造を有する一方、第二のダイナミックダンパが、インナ軸部材と筒状のアウタマス部材を本体ゴム弾性体によって弾性連結したブッシュ構造を有しており、それら第一のダイナミックダンパと第二のダイナミックダンパが相互に構造の異なるものとされている。これにより、第一のダイナミックダンパと第二のダイナミックダンパにおいて、異なる要求特性や配設スペースなどへの対応が容易になり得る。
【0014】
本発明の第二の態様は、第一の態様に記載された制振装置において、前記第二のダイナミックダンパの共振周波数が、前記第一のダイナミックダンパの共振周波数よりも高周波にチューニングされているものである。
【0015】
第二の態様によれば、ブラケット金具において第二のダイナミックダンパが取り付けられる第二の延出部は、端部において立ち上がる立上支持部を備えていると共に、立上支持部を含む全体に亘って縁フランジが設けられていることから、変形剛性を高く設定し易い。従って、第二のダイナミックダンパがより高周波にチューニングされていても、第二のダイナミックダンパの制振対象振動入力時にブラケット金具の共振が生じ難い。
【0016】
本発明の第三の態様は、第一又は第二の態様に記載された制振装置において、前記ブラケット金具における前記立上支持部の立上げ方向と前記立上壁の立上げ方向とが互いに逆向きとされているものである。
【0017】
第三の態様によれば、例えば、第一のダイナミックダンパと第二のダイナミックダンパの少なくとも一方が、ブラケット金具に対して後付けされる場合に、取付作業を容易に行うことができる。
【0018】
本発明の第四の態様は、第一~第三の何れか1つの態様に記載された制振装置において、前記第一のダイナミックダンパが幅方向中央に関する対称形状とされていると共に、前記第二のダイナミックダンパが幅方向中央に関する対称形状とされており、該第一のダイナミックダンパの幅方向中央と該第二のダイナミックダンパの幅方向中央とが相互に一致しているものである。
【0019】
第四の態様によれば、それぞれ幅方向中央に関する対称形状とされた第一のダイナミックダンパと第二のダイナミックダンパが、幅方向で相互に略一致した位置に配されることによって、振動入力時にねじれなどの入力がブラケット金具に作用し難くなって、実質的にブラケット金具の剛性の向上が図られる。
【0020】
本発明の第五の態様は、第一~第四の何れか1つの態様に記載された制振装置において、前記第一のダイナミックダンパの前記一対の支持ゴム弾性体が前記一対の立上壁の各一方に加硫接着されていると共に、前記第二のダイナミックダンパの前記インナ軸部材が前記立上支持部にボルト固定されているものである。
【0021】
第五の態様によれば、一対の支持ゴム弾性体が一対の立上壁の各一方に加硫接着されることで、特別な装着作業を要することなく、第一のダイナミックダンパをブラケット金具に装着された状態で形成することができる。一方、第二のダイナミックダンパは、インナ軸部材が立上支持部にボルト固定されることで、ブラケット金具に後付けで装着されることから、例えば、チューニング周波数が異なる複数種類の第二のダイナミックダンパを準備して、制振対象振動に応じて適当な第二のダイナミックダンパを選択して装着することによって、ブラケット金具や第一のダイナミックダンパを共通化しながら、特性の異なる複数種類の制振装置を得ることもできる。また、第二のダイナミックダンパは容易に交換可能であることから、例えば、特性や振動状態の変化などに応じて、第二のダイナミックダンパを適宜に取り替えることも可能となる。
【0022】
本発明の第六の態様は、第一~第五の何れか1つの態様に記載された制振装置において、前記ブラケット金具において前記第一の延出部が前記第二の延出部よりも幅寸法の大きい幅広部を備えていると共に、前記一対の立上壁が該幅広部の幅方向の両側に立ち上がって設けられているものである。
【0023】
第六の態様によれば、第一の延出部において一対の立上壁の対向間距離を大きく確保して、第一のダイナミックダンパのチューニング自由度を大きく得ることができる。一方、第二の延出部の幅寸法が比較的に小さくされることで、制振装置の小型化が図られる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、第一のダイナミックダンパと第二のダイナミックダンパによって、1種類の制振対象振動に対してより優れた制振効果を得る、或いは、周波数の異なる2種類の制振対象振動に対してそれぞれ有効な制振効果を得ることができると共に、ブラケット金具を制振対象部材に取り付けることで、ブラケット金具に取り付けられた第一のダイナミックダンパと第二のダイナミックダンパを制振対象部材に対して同時に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の第一の実施形態としての制振装置を示す斜視図。
図2図1に示す制振装置の平面図。
図3図1に示す制振装置の底面図。
図4図1に示す制振装置の正面図。
図5図1に示す制振装置の右側面図。
図6図2のVI-VI断面図。
図7図1に示す制振装置を構成する第二のダイナミックダンパの拡大正面図。
図8図7のVIII-VIII断面図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0027】
図1~6には、本発明の第一の実施形態としての制振装置10が示されている。制振装置10は、後述する車両ボデー74に取り付けられて、車両ボデー74の振動を低減するものであって、車両ボデー74に取り付けられるブラケット金具12の両端部に、第一のダイナミックダンパ14と第二のダイナミックダンパ16とが取り付けられた構造を有している。以下の説明において、上下方向とは、原則として、図4中の上下方向を言う。
【0028】
より詳細には、ブラケット金具12は、金属などで形成された高剛性の部材とされており、中間部分に設けられた取付部18から互いに反対側へ向けて延びる長手板状とされている。取付部18は、長さ方向(図2中の上下方向)の一方から他方へ向けて次第に幅寸法が小さくなっていると共に、中央部分を貫通するボルト孔20が形成されている。
【0029】
さらに、ブラケット金具12は、取付部18に対して長さ方向の一方側へ延び出す第一の延出部22を備えている。第一の延出部22は、取付部18に比して幅寸法が大きくされた幅広部24を取付部18と反対側の先端部分に備えており、幅広部24の幅方向両側に一対の立上壁26,26が一体形成されている。一対の立上壁26,26は、第一の延出部22の幅方向両側においてブラケット金具12の厚さ方向(図5中の左右方向)に立ち上がって突出する板状とされており、ブラケット金具12の幅方向(図3中の左右方向)で相互に対向している。この一対の立上壁26,26が設けられていることにより、ブラケット金具12は第一の延出部22において剛性が高められている。なお、第一の延出部22の幅広部24は、中央部分を厚さ方向に貫通する挿通孔28を備えている。また、第一の延出部22の先端部分である幅広部24は、後述する第二の延出部30よりも、幅寸法が大きくされている。
【0030】
さらに、ブラケット金具12は、取付部18に対して長さ方向の他方側へ延び出す第二の延出部30を備えている。第二の延出部30は、取付部18の長さ方向他方側の端部と略同じ一定の幅寸法で延びており、長さ方向の端縁部においてL字状に立ち上がる立上支持部32を備えている。なお、本実施形態の立上支持部32は、一対の立上壁26,26に対して、ブラケット金具12の厚さ方向で反対側へ向けて突出している。要するに、本実施形態において、一対の立上壁26,26の立上げ方向が下方向とされていると共に、立上支持部32の立上げ方向が上方向とされている。
【0031】
また、ブラケット金具12は、幅方向両縁部に縁フランジ34がそれぞれ設けられている。縁フランジ34は、幅方向両縁部において上側へ立ち上がっており、取付部18の全長に亘って設けられている。さらに、縁フランジ34は、幅方向両縁部において取付部18から第一の延出部22と第二の延出部30へ連続的に延び出しており、第一の延出部22の基端部分(取付部18につながる内側部分であって、取付部18側の端から幅広部24の内側縁部までの部分)から第二の延出部30における立上支持部32を含む略全体に亘って連続的に設けられている。さらに、縁フランジ34は、立上支持部32を除く部分において、ブラケット金具12の厚さ方向で立上支持部32と同じ側(上側)へ突出していると共に、立上支持部32において、ブラケット金具12の長さ方向で内側(図2中の下側)へ向けて突出している。このような縁フランジ34が設けられることにより、ブラケット金具12の変形剛性の向上が図られている。特に、縁フランジ34が、一方の延出側において立上壁26に近接した位置まで延びていると共に、他方の延出側において立上支持部32を含む全長に亘って連続的に延びていることから、一対の立上壁26,26と立上支持部32と縁フランジ34,34によって、ブラケット金具12の全体が補強されている。なお、縁フランジ34の突出高さは、立上支持部32の突出高さよりも小さくされている。
【0032】
なお、本実施形態のブラケット金具12は、プレス金具とされており、一対の立上壁26,26、立上支持部32、縁フランジ34,34は、何れもプレスによる曲げ加工によって取付部18、第一の延出部22、第二の延出部30に対して一体形成されている。また、一対の立上壁26,26、立上支持部32、縁フランジ34,34の基端部分は、曲げ加工による湾曲形状とされている。
【0033】
また、ブラケット金具12の第一の延出部22は、第一のダイナミックダンパ14が取り付けられている。第一のダイナミックダンパ14は、マス部材36と、マス部材36を一対の立上壁26,26に対して弾性連結する一対の支持ゴム弾性体38,38とを、備えている。
【0034】
マス部材36は、マス本体40と一対のマスブラケット42,42を含んで構成されている。マス本体40は、鉄などの質量密度の大きな材料で形成されており、本実施形態では中実の矩形ブロック状とされている。また、マス本体40は、上面に開口するねじ穴44を備えており、このねじ穴44にストッパボルト46が螺着されて、ストッパボルト46の頭部側がマス部材36から上方へ突出している。
【0035】
また、マス本体40には、一対のマスブラケット42,42が装着されている。マスブラケット42は、金属などで形成された高剛性の部材であって、図3に示すように、上下方向視でL字状に屈曲する板状とされている。より具体的には、マスブラケット42は、マス本体40の幅方向外側に対向して配される固着片48と、固着片48の長さ方向一方の端部から突出して、マス本体40の長さ方向端面に当接状態で重ね合わされる取付片50とを、一体で備えている。さらに、マスブラケット42の取付片50には、幅方向を長軸とされた長円形断面のボルト孔51が貫通形成されている。
【0036】
そして、マスブラケット42のボルト孔51に挿通された固定ボルト52が、マス本体40の図示しないねじ穴に螺着されることで、マスブラケット42がマス本体40に固定されている。なお、一対のマスブラケット42,42は、マス本体40の幅方向中央を広がる平面に関する面対称形状とされており、マス本体40に対して幅方向の各一方側に取り付けられている。これにより、マス本体40の幅方向両側には、一対のマスブラケット42,42の取付片50,50が配されている。
【0037】
また、マス部材36の一対のマスブラケット42,42には、それぞれ支持ゴム弾性体38が固着されている。支持ゴム弾性体38は、略幅方向に延びる柱状とされており、本実施形態では、角部が丸められた四角断面で延びている。そして、一対の支持ゴム弾性体38,38は、一方の端部が一対のマスブラケット42,42の固着片48,48の各一方に固着されていると共に、他方の端部が一対の立上壁26,26の各一方に固着されている。これにより、一対のマスブラケット42,42を含むマス部材36と、ブラケット金具12の一対の立上壁26,26とが、一対の支持ゴム弾性体38,38によって相互に弾性連結されている。このような構造とされた第一のダイナミックダンパ14は、本実施形態において、幅方向中央(図2,4中に一点鎖線で示す平面)に関して略対称形状とされている。
【0038】
本実施形態では、一対の支持ゴム弾性体38,38が、ブラケット金具12の一対の立上壁26,26および一対のマスブラケット42,42に対して、成形時に加硫接着されている。なお、支持ゴム弾性体38は、幅方向の両端部において断面積が大きくなっており、一対のマスブラケット42,42および一対の立上壁26,26に対する固着面積が大きく確保されている。また、ボルト孔51が長孔とされていることにより、支持ゴム弾性体38が立上壁26とマスブラケット42の間に成形された後で冷却によって収縮しても、支持ゴム弾性体38に引張応力を作用させることなく、マスブラケット42とマス本体40を固定ボルト52で連結することができる。
【0039】
さらに、マス部材36は、ブラケット金具12に対して一対の支持ゴム弾性体38,38で弾性連結された状態において、ブラケット金具12の幅広部24に対して下方に離れて配されている。そして、ストッパボルト46が幅広部24の挿通孔28に挿通されてマス本体40のねじ穴44に螺着されることで、マス本体40の幅広部24に対する下方への相対変位量が、ストッパボルト46の頭部と挿通孔28の開口周縁部との当接によって制限されている。これにより、万が一、支持ゴム弾性体38が破断しても、ストッパボルト46が挿通孔28の開口周縁部に引っ掛かることで、マス本体40の脱落が防止される。なお、ストッパボルト46の外周面と挿通孔28の内周面の間には、隙間があり、マス部材36は、ブラケット金具12に対して、下向きの相対変位が許容されるだけでなく、長さ方向や幅方向の相対変位も当該隙間によって許容される。
【0040】
一方、第二の延出部30の立上支持部32には、第二のダイナミックダンパ16が取り付けられている。第二のダイナミックダンパ16は、図7,8に示すように、インナ軸部材54とアウタマス部材56が本体ゴム弾性体58によって弾性連結された構造を有している。
【0041】
インナ軸部材54は、小径の略円筒形状とされており、略一定の断面形状で直線的に延びている。アウタマス部材56は、薄肉筒状の中間スリーブ60に厚肉筒状のマス本体62が外挿状態で固定された構造を有しており、インナ軸部材54よりも大径とされて、インナ軸部材54と同方向に直線的に延びていると共に、インナ軸部材54よりも軸方向の長さ寸法が小さくされている。なお、マス本体62は、軸方向の両端において外周面に開口する凹部63,63が周方向の2箇所に設けられており、それら凹部63の位置によって第二のダイナミックダンパ16の周方向の向きを特定することができる。
【0042】
そして、インナ軸部材54とアウタマス部材56は、同軸的に配置されており、それらインナ軸部材54とアウタマス部材56の径方向間に本体ゴム弾性体58が配されている。本体ゴム弾性体58は、全体として厚肉の略円筒形状とされており、内周面がインナ軸部材54の外周面に加硫接着されていると共に、外周面がアウタマス部材56を構成する中間スリーブ60の内周面に加硫接着されている。また、本体ゴム弾性体58は、軸方向の両端面に周方向へ延びる凹溝64が設けられていると共に、径方向一方向の両側に一対のすぐり孔66,66が軸方向に貫通して形成されている。なお、本実施形態では、本体ゴム弾性体58がインナ軸部材54と中間スリーブ60を備える一体加硫成形品として成形されると共に、当該一体加硫成形品の中間スリーブ60がマス本体62の内周へ圧入されることで、マス本体62が中間スリーブ60に固定されてアウタマス部材56が構成される。
【0043】
これにより、インナ軸部材54と、中間スリーブ60およびマス本体62で構成されたアウタマス部材56が、本体ゴム弾性体58によって相互に弾性連結されて、第二のダイナミックダンパ16が構成される。なお、本実施形態の第二のダイナミックダンパ16は、幅方向中央(図2,4中に一点鎖線で示す平面)に関して略対称形状とされていると共に、インナ軸部材54の中心軸に関して180°の略回転対称形状とされている。
【0044】
また、第二のダイナミックダンパ16は、ブラケット金具12に対して長さ方向の他方側に配されており、インナ軸部材54がブラケット金具12の立上支持部32に固定されている。より具体的には、インナ軸部材54の軸方向一方の端面が立上支持部32に突き合わされると共に、インナ軸部材54の軸方向他方の端面に対して変位制限部材68が重ね合わされており、それらインナ軸部材54と立上支持部32と変位制限部材68とが連結用ボルト70とナット72によって長さ方向で連結されている。これにより、第二のダイナミックダンパ16は、インナ軸部材54がブラケット金具12の立上支持部32にボルト固定されて、ブラケット金具12に取り付けられている。
【0045】
なお、変位制限部材68は、略円板形状とされて、外径寸法がアウタマス部材56よりも大きくされている。そして、万が一、本体ゴム弾性体58が破断したり、マス本体62が中間スリーブ60から抜けたりしても、マス本体62の軸方向への移動が変位制限部材68又は立上支持部32への当接によって制限されるようになっており、マス本体62の軸方向への脱落が防止されている。
【0046】
また、ブラケット金具12に取り付けられた第一のダイナミックダンパ14と第二のダイナミックダンパ16は、第一のダイナミックダンパ14の幅方向中央と第二のダイナミックダンパ16の幅方向中央とが相互に一致するように配置されている。要するに、第一のダイナミックダンパ14の幅方向中央と第二のダイナミックダンパ16の幅方向中央とが、何れも図2,4中に一点鎖線で示す平面上に位置している。
【0047】
このような構造とされた制振装置10は、図6に示すように、制振対象部材としての車両ボデー74に取り付けられる。すなわち、ブラケット金具12のボルト孔20に挿通された取付用ボルト76が車両ボデー74に螺着されることにより、制振装置10がブラケット金具12の取付部18において車両ボデー74に取り付けられる。制振装置10は、ブラケット金具12に第一のダイナミックダンパ14と第二のダイナミックダンパ16が取り付けられた構造を有していることから、ブラケット金具12を車両ボデー74に取り付けることによって、それら第一のダイナミックダンパ14と第二のダイナミックダンパ16を車両ボデー74に一度に取り付けることができる。
【0048】
そして、車両ボデー74から制振装置10へ制振対象振動が入力されると、入力された振動の周波数に応じて、第一のダイナミックダンパ14と第二のダイナミックダンパ16の少なくとも一方による制振作用が発揮されるようになっている。第一のダイナミックダンパ14のマス-バネ系の共振周波数(チューニング周波数)と、第二のダイナミックダンパ16のマス-バネ系の共振周波数(チューニング周波数)は、互いに同じであってもよいが、例えば、相互に異なる周波数にチューニングすれば、周波数の異なる2種類の振動に対して有効な制振効果が発揮される。本実施形態では、第二のダイナミックダンパ16のマス-バネ系の共振周波数が、第一のダイナミックダンパ14のマス-バネ系の共振周波数よりも高周波にチューニングされている。
【0049】
また、第一のダイナミックダンパ14と第二のダイナミックダンパ16が取り付けられるブラケット金具12は、第一の延出部22に一対の立上壁26,26が設けられていると共に、第二の延出部30に立上支持部32が設けられており、更に幅方向両縁部には第一の延出部22の基端部分から第二の延出部30の全長に亘って縁フランジ34が連続的に設けられている。これにより、ブラケット金具12が補強されて、高い変形剛性が確保されており、ブラケット金具12の固有振動数を制振対象振動の周波数に対して充分に高周波に設定し易く、制振対象振動の入力時にブラケット金具12の共振を防ぐことができる。
【0050】
本実施形態において、第二の延出部30は、立上支持部32を含む全長に亘って縁フランジ34が設けられていることによって、特に剛性が高められている。これにより、第二の延出部30に対して、より高周波にチューニングされた第二のダイナミックダンパ16が取り付けられても、第二のダイナミックダンパ16のチューニング周波数域においてブラケット金具12の共振が生じないようになっている。
【0051】
また、本実施形態では、第一のダイナミックダンパ14が、マス部材36と一対の立上壁26,26を一対の支持ゴム弾性体38,38によって弾性連結した構造を有している一方、第二のダイナミックダンパ16は、インナ軸部材54と筒状のアウタマス部材56を本体ゴム弾性体58によって弾性連結したブッシュ構造を有している。このように、相互に構造の異なる第一のダイナミックダンパ14と第二のダイナミックダンパ16を採用することにより、周波数や入力方向などが異なる複数種類の振動に対して、それぞれ有効な制振性能を設定し易くなると共に、制振装置10の配設スペースに制限がある場合などにも対応し易くなり得る。
【0052】
また、ブラケット金具12において、立上支持部32の立上げ方向と、一対の立上壁26,26の立上げ方向とが、ブラケット金具12の厚さ方向で互いに逆向きとされている。これにより、一対の支持ゴム弾性体38,38の一対の立上壁26,26への加硫接着によって第一のダイナミックダンパ14が装着された状態のブラケット金具12に、第二のダイナミックダンパ16を後付けする際に、連結用ボルト70とナット72の締結作業を第一のダイナミックダンパ14によって阻害されることなく容易に行うことができる。
【0053】
また、第一のダイナミックダンパ14と第二のダイナミックダンパ16は、それぞれ幅方向中央に関する面対称構造とされていると共に、幅方向中央が幅方向で一致するように配置されている。それ故、上下方向の振動入力時にねじれなどの入力がブラケット金具12に作用し難く、ブラケット金具12の実質的な変形剛性の向上が図られて、ブラケット金具12の固有振動数を高周波に設定し易くなる。
【0054】
また、第一のダイナミックダンパ14の一対の支持ゴム弾性体38,38が、一対の立上壁26,26の各一方に加硫接着されていることから、第一のダイナミックダンパ14は、特別な装着作業を要することなく、ブラケット金具12に対して装着状態で形成される。
【0055】
一方、第二のダイナミックダンパ16のインナ軸部材54が、立上支持部32に連結用ボルト70とナット72で後付けされていることから、例えば、予め複数種類の第二のダイナミックダンパ16を準備しておいて、要求される性能などに応じて適当な第二のダイナミックダンパ16を選択的に装着することにより、ブラケット金具12や第一のダイナミックダンパ14を共通化しながら、性能の異なる制振装置を実現することができる。しかも、第二のダイナミックダンパ16は、ブラケット金具12から取り外して適宜に取り替えることなども容易である。
【0056】
また、本実施形態では、第二のダイナミックダンパ16が立上支持部32に対して長さ方向の外側に位置するように取り付けられている。これにより、第二のダイナミックダンパ16の上下両側にはブラケット金具12がなく、立上支持部32に対する第二のダイナミックダンパ16の取付位置や、第二のダイナミックダンパ16の上下方向の外径寸法などが、ブラケット金具12によって制限されない。それ故、立上支持部32の上下方向の立上寸法を小さくして制振装置10の上下方向での小型化を図る他、マス部材36の外径寸法を大きくしてマス質量を大きく得ることなども可能になる。
【0057】
また、ブラケット金具12において、第一の延出部22の幅広部24の幅寸法が、第二の延出部30の幅寸法よりも大きくされている。これにより、一対の立上壁26,26の対向間距離を大きく確保して、第一のダイナミックダンパ14の特性(チューニング自由度や耐久性など)の自由度を大きく得ることができる。
【0058】
さらに、ブラケット金具12において、第二の延出部30の幅寸法が、第一の延出部22の幅広部24の幅寸法よりも小さくされている。これにより、筒形とされて幅方向寸法が小さい第二のダイナミックダンパ16の取付け側において、縁フランジ34,34および立上支持部32によってブラケット金具12の剛性を十分に確保しながら、ブラケット金具12を幅方向で小型化することができる。
【0059】
また、第一のダイナミックダンパ14と第二のダイナミックダンパ16が、車両ボデー74に締結される取付部18に対して相互に反対側へ延び出した第一の延出部22と第二の延出部30との各一方に取り付けられている。これにより、マス部材36,56の変位による荷重がブラケット金具12の長さ方向両側に分散して作用して、一カ所に大質量のマス部材を設ける構造に比して、ブラケット金具12の強度を十分に確保し易くなる。
【0060】
さらに、第一のダイナミックダンパ14のチューニング周波数と第二のダイナミックダンパ16のチューニング周波数が互いに同じ或いは近い場合に、第一のダイナミックダンパ14のマス部材36の変位と第二のダイナミックダンパ16のマス部材36の変位とによって取付部18(車両ボデー74への締結部分)に作用する力が低減される。すなわち、車両ボデー74からブラケット金具12の取付部18へ上下方向の制振対象振動が入力される際に、取付部18の両側に設けられた第一のダイナミックダンパ14のマス部材36と第二のダイナミックダンパ16のアウタマス部材56は、相互に略同位相で変位して、逆位相での変位を生じ難い。それ故、それらマス部材36,56を取付部18に対して互いに反対側に配した構造において、それらマス部材36,56が逆位相で変位して大荷重が入力される場合に比して、取付部18のボルト孔20付近に作用するモーメントが抑えられることとなり、ブラケット金具12の強度乃至は取付部18の固定強度を確保し易くなる。
【0061】
なお、本実施形態では、第一のダイナミックダンパ14と第二のダイナミックダンパ16は、互いに異なる周波数にチューニングされているが、それら第一,第二のダイナミックダンパ14,16は、相互に近い周波数にチューニングされている。具体的には、例えば、第一のダイナミックダンパ14と第二のダイナミックダンパ16のチューニング周波数の差が20Hz以下とされる。また、例えば、第二のダイナミックダンパ16のチューニング周波数が第一のダイナミックダンパ14のチューニング周波数に対して1.3倍以下とされる。
【0062】
また、第一のダイナミックダンパ14のブラケット金具12への取付位置から取付部18のボルト孔20までの長さ方向の距離と、第二のダイナミックダンパ16のブラケット金具12への取付位置から取付部18のボルト孔20までの長さ方向の距離との差が、小さくされており、ボルト孔20の位置が長さ方向の略中央とされている。それ故、制振対象振動の入力によるマス部材36,56の変位に際して、マス部材36,56の何れか一方の変位に起因する力だけが、ボルト孔20に挿通された取付用ボルト76に大きく作用するのを防ぐことができる。なお、第一のダイナミックダンパ14のブラケット金具12への取付位置から取付部18のボルト孔20までの長さ方向の距離は、第二のダイナミックダンパ16のブラケット金具12への取付位置から取付部18のボルト孔20までの長さ方向の距離に対して、0.5倍~2倍とされることが望ましい。
【0063】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、第一のダイナミックダンパ14を支持する一対の立上壁26,26と、第二のダイナミックダンパ16を支持する立上支持部32は、互いに同じ側へ立ち上がるように突出していてもよい。
【0064】
また、第一のダイナミックダンパ14においてマスブラケット42はなくてもよく、一対の支持ゴム弾性体38,38がマス本体40に直接固着されていてもよい。また、第二のダイナミックダンパ16において、アウタマス部材56は、必ずしも中間スリーブ60とマス本体62を組み合わせた構造に限定されず、全体が一体とされていてもよい。
【0065】
さらに、第一のダイナミックダンパ14と第二のダイナミックダンパ16のブラケット金具12への取付構造は、あくまでも例示であって、特に限定されるものではない。具体的には、例えば、一対の支持ゴム弾性体38,38の幅方向外側に取付金具が加硫接着されて、当該取付金具がブラケット金具12の一対の立上壁26,26にボルト固定されるようになっていてもよい。
【0066】
また、第二のダイナミックダンパ16は、立上支持部32に対して長さ方向の内側(一方の側である図2中の下側)に配置されていてもよく、その場合には、例えば、インナ軸部材54の軸方向他方の端面が、立上支持部32の一方の面に重ね合わされた状態で、インナ軸部材54が立上支持部32にボルト固定される。これによれば、制振装置10の長さ方向での小型化が図られる。また、第二のダイナミックダンパ16と立上支持部32の間に取付部材を配することで、第二のダイナミックダンパ16の軸方向をブラケット金具12の長さ方向に対して傾斜させることも可能である。
【符号の説明】
【0067】
10:制振装置、12:ブラケット金具、14:第一のダイナミックダンパ、16:第二のダイナミックダンパ、18:取付部、22:第一の延出部、26:立上壁、30:第二の延出部、32:立上支持部、34:縁フランジ、36:マス部材、38:支持ゴム弾性体、54:インナ軸部材、56:アウタマス部材、58:本体ゴム弾性体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8