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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-16
(45)【発行日】2022-05-24
(54)【発明の名称】モジュール式部屋
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/74 20060101AFI20220517BHJP
   E04H 1/02 20060101ALI20220517BHJP
   E06B 3/46 20060101ALI20220517BHJP
   E06B 3/36 20060101ALI20220517BHJP
【FI】
E04B2/74 561E
E04B2/74 561A
E04B2/74 561G
E04B2/74 541A
E04B2/74 531M
E04H1/02
E06B3/46
E06B3/36
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2018568278
(86)(22)【出願日】2017-07-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-07-18
(86)【国際出願番号】 IN2017050272
(87)【国際公開番号】W WO2018011820
(87)【国際公開日】2018-01-18
【審査請求日】2020-06-12
(31)【優先権主張番号】201641023767
(32)【優先日】2016-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314014494
【氏名又は名称】サン-ゴバン プラコ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100108903
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 和広
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 宣夫
(72)【発明者】
【氏名】ビナイ ナトラジャン
(72)【発明者】
【氏名】アトゥル コレシュワー
(72)【発明者】
【氏名】ウニクリシュナン ブイ.パイヌンガル
【審査官】兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】実開昭59-042212(JP,U)
【文献】特開2009-052252(JP,A)
【文献】特開昭55-023063(JP,A)
【文献】特開昭56-150285(JP,A)
【文献】実開昭57-190890(JP,U)
【文献】米国特許第03107400(US,A)
【文献】独国実用新案第202011052302(DE,U1)
【文献】特開平04-083040(JP,A)
【文献】特開平04-135509(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0025220(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/72-2/82
E04H 1/02
E06B 3/46
E06B 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一側壁、前記第一側壁に対向している第二側壁、及び前記第一側壁と前記第二側壁との間に延在している第三側壁を含む複数の側壁を有している、モジュール式部屋(108)、
ここで、前記部屋が、モジュール壁(202)を有しており、このモジュール壁が、下記を有している:
支持部材(220)、この支持部材は、この支持部材の平面内における第一水平軸、及び前記第一水平軸に垂直な第二水平軸を有する;並びに
前記支持部材(220)に動作可能なように連結されている一対のウィング部(228、230)、
ここで、前記支持部材(220)及び前記一対のウィング部(228、230)それぞれが、下記を有している:
枠(204)、及び
前記枠(204)に付着している、1又は複数の石こうパネル(208)、
ここで、前記一対のウィング部(228、230)が、前記第一水平軸の方向において前記第一側壁の方に向かって延在する開位置と前記第一側壁から遠ざかる閉位置との間で動くように構成されている、第一ウィング部、並びに、前記第一水平軸の方向において前記第二側壁の方に向かって延在する開位置と前記第二側壁から遠ざかる閉位置との間で動くように構成されている、第二ウィング部、を有しており、
ここで、前記モジュール壁が、前記第三側壁に近接している第一位置と、前記第三側壁から離れている第二位置との間において、前記モジュール壁が前記第二位置にあるときの前記モジュール壁の前記第二水平軸に平行な軸に沿って移動するように、構成されており、
ここで、前記モジュール壁(202)は、前記第一位置において、前記第三側壁に平行に隣接し、
ここで、前記部屋が、さらに、天井(118)、及び前記部屋の前記天井(118)に連結されている支持構造(300)、を有しており、
前記モジュール壁(202)が、前記支持構造(300)に可動的に連結されており、かつ、
前記支持構造(300)が、下記を有している:
前記モジュール壁が前記第二位置にあるときの前記モジュール壁の前記第二水平軸に平行に配置されており、かつ前記天井(118)に固定的に連結されている、レール部材(302);
第一末端部(308)及び第二末端部(310)を有している、I形状の細長部材(306);
前記細長部材(306)の前記第一末端部(308)に連結されている、第一フランジ部材(312);並びに
前記第一フランジ部材(312)及び前記モジュール壁(202)の上部末端部に連結されている、第二フランジ部材(314)、
ここで、前記細長部材の前記第一末端部が、前記第一フランジ部材を介して前記レール部材に摺動可能に連結している。
【請求項2】
前記ウィング部(228、230)それぞれが、前記支持部材に摺動可能な様式で取り付けられており、かつ前記開位置と前記閉位置との間で前記第一水平軸に沿って前記支持部材に対して摺動するように構成されている、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項3】
前記ウィング部(228、230)それぞれが、ヒンジによって、前記支持部材(220)に対して回転可能に連結されており、前記開位置と前記閉位置との間で移動するように構成されている、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項4】
前記ウィング部(228、230)それぞれが、折り畳み式である、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項5】
前記支持部材(220)が、複数の棚(226)を有している、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項6】
前記支持部材(220)及び前記一対のウィング部(228、230)のそれぞれが、絶縁性要素を含んでいる、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項7】
前記枠(204)が、金属、木、及びプラスチックのうちの少なくとも1つからできている、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項8】
前記支持部材(220)及び前記一対のウィング部(228、230)が、補強されている、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項9】
前記石こうパネル(208)が、ポリマーバインダ及び複数の繊維を有している、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項10】
前記ポリマーバインダが、スターチ及び合成材料のうちの1つを含んでいる、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項11】
前記ポリマーバインダ及び前記複数の繊維が、合計で、前記石こうパネルの1重量%超である、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項12】
前記複数の繊維及び前記ポリマーバインダのうちの1つが、前記石こうパネルの1重量%超である、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項13】
中密度繊維(MDF),ベニヤ板、ガラス、金属、セメント、繊維セメント、及びプラスチックシートのうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項14】
前記モジュール壁が、その高さに沿う垂直軸(214)を有しており、かつ、
前記モジュール壁が、前記第一水平軸の周りを回転するように、かつ、前記垂直軸(214)の周りを完全に回転するように、さらに構成されている、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項15】
前記支持構造(300)が、前記モジュール壁(202)の底部末端部に配置されている床トラックを有している、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項16】
前記床トラックが、レール又はホイールのうちの1つである、請求項15に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項17】
前記開位置にある前記第一ウィング部が、前記第一側壁に接触するように構成されており、前記開位置にある前記第二ウィング部が、前記第二側壁に接触するように構成されている、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項18】
前記一対のウィング部のそれぞれのウィング部(228、230)が、それに可動的に付着している二次的なウィング部をさらに有している、請求項17に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項19】
下記を有している、モジュール式部屋(108):
第一側壁、前記第一側壁に対向している第二側壁、及び前記第一側壁と前記第二側壁との間に延在している第三側壁を含む、複数の側壁;
少なくとも1つのモジュール壁(202);
前記複数の側壁に配置されている天井(118);並びに
前記部屋の天井(118)に連結されている、支持構造(300);
ここで、前記少なくとも1つのモジュール壁が、
支持部材、この支持部材は、この支持部材の平面内における第一水平軸及び前記第一水平軸に垂直な第二水平軸を有する;並びに
一対のウィング部、この一対のウィング部は、前記支持部材に動作可能なように連結されており、前記第一水平軸の方向において前記第一側壁の方に向かって延在する開位置と前記第一側壁から遠ざかる閉位置との間で動くように構成されている第一ウィング部、並びに、前記第一水平軸の方向において前記第二側壁の方に向かって延在する開位置と前記第二側壁から遠ざかる閉位置との間で動くように構成されている第二ウィング部を有している、
を有しており、
ここで、前記少なくとも1つのモジュール壁は、前記第三側壁に近接している第一位置と、前記第三側壁から離れている第二位置の間において、前記モジュール壁が前記第二位置にあるときの前記モジュール壁の前記第二水平軸に平行な軸に沿って移動するように構成されており、ここで、前記モジュール壁(202)は、前記第一位置において、前記第三側壁に平行に隣接し、
前記支持部材及び前記一対のウィング部それぞれが、
枠、及び
前記枠に付着している、1又は複数の石こうパネル、
を有しており、
ここで、前記支持構造(300)が、
前記モジュール壁が前記第二位置にあるときに前記モジュール壁の前記第二水平軸に平行に配置されており、かつ前記天井に連結されている、レール部材;
第一末端部及び第二末端部を有しているI形状の細長部材、前記第一末端部が、前記レール部材に摺動可能に配置されている;
前記細長部材の前記第一末端部に連結されている、第一フランジ部材;
並びに、
前記第一フランジ部材及び前記モジュール壁の上部末端部に連結されている、第二フランジ部材、
を有しており、
ここで、前記少なくとも1つのモジュール壁が、前記レール部材に摺動可能に連結しており、それにより、前記モジュール壁が、前記第一位置と、前記第二位置との間で移動するように構成されるようになっており、かつ
ここで、前記複数の側壁、前記第二位置にある前記少なくとも1つのモジュール壁、及び、前記開位置にある前記一対のウィング部が、前記モジュール式部屋において少なくとも2つの部屋を形成するように構成されている。
【請求項20】
2つの分割された前記部屋のうちの少なくとも1つが、閉じられた部屋である、請求項19に記載のモジュール式部屋(108)。
【請求項21】
前記開位置にある前記第一ウィング部が、前記第一側壁に接触するように構成されており、かつ、前記開位置にある前記第二ウィング部が、前記第二側壁に接触するように構成されている、請求項に記載のモジュール式部屋(108)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、モジュール式部屋、より特には、モジュール式部屋のための壁システムに関する。
【背景技術】
【0002】
典型的な建物、例えば、家、病院、オフィス空間は、事前に規定されている数の部屋によって、建設されているであろう。しかしながら、いくつかの場合には、事前に規定されている数の部屋では、使用者にとって十分ではないことがあり得る。部屋の数を拡張するためには、又は単一の部屋を複数の部屋に変換するためには、慣用的な方法として、1又は複数の構造、例えば部屋の壁を破壊すること、家具及び他の建物の構成要素を調節すること、が挙げられる。そのような方法は、面倒で、時間がかかる可能性があり、かつ、既存の壁又は建物の他の部品が破壊されることに起因する材料の損失をもたらしうる。
【発明の概要】
【0003】
さらには、部屋構造におけるそのような変更は、恒常的なものであり、かつ、部屋の構成を、動的に、複数の部屋に変更すること、又は単一の部屋に戻すことは、可能でない可能性がある。他の公知の方法としては、部屋を2つの事前規定された空間に仕切るために使用される、可動的な仕切りを提供することが挙げられる。しかしながら、そのような構成は、閉じられた部屋を提供しない可能性がある。したがって、上記で議論した問題に対処する解決策への要求が、存在する。
【0004】
参考として、米国特許出願公開第2005/0257437号明細書は、モジュールの空間を作るための方法及びシステムを伴って、建物建築におけるモジュール式空間に、一般に向けられており、より特には、特注設計されかつ事前準備された構成要素を有しているモジュール式部屋に、一般に向けられている。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1図1は、本開示の実施態様に従った、例示的なモジュール式住居を説明している。
図2図2は、本開示の実施態様に係る、モジュール式住居の例示的な部屋のモジュール壁システムの断面図を説明している。
図3図3は、本開示の実施態様に係る、モジュール壁システムのモジュール壁の斜視図を説明している。
図4図4は、本開示の別の実施態様に係る、モジュール壁システムのモジュール壁の斜視図を説明している。
図5図5は、本開示のさらに別の実施態様に係る、モジュール壁システムのモジュール壁の斜視図を説明している。
図6図6は、本開示の実施態様に係る、支持構造を示している、モジュール壁システムの斜視図を説明している。
図7図7は、本開示の実施態様に係る、移動位置に移動されたモジュール壁を示している、モジュール式部屋の平面図を説明している。
図8図8は、本開示の実施態様に係る、移動位置にあるモジュール壁及び開位置にある一対のウィング部を有している、モジュール式部屋の平面図を説明している。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示の1つの態様では、可動的な乾式壁が、提供される。可動的な乾式壁が、支持部材、及び、支持部材に対して動作可能なように連結されている一対のウィング部を有している。一対のウィング部が、支持部材に対して動くように、構成されている。
【0007】
本開示の別の態様では、天井及び複数の側壁を有している部屋のためのモジュール壁システムが、提供される。モジュール壁システムは、部屋の天井に連結するように構成されている支持構造を有している。モジュール壁システムが、この支持構造に可動的に連結しているモジュール壁も有している。モジュール壁が、支持部材及び支持部材に動作可能なように連結している一対のウィング部を有している。それぞれのウィング部が、開位置及び閉位置に向かって動くように構成されている。ウィング部は、開位置において、対応する側壁に向かって動くように構成されている。開位置にある一対のウィング部を有しているモジュール壁は、部屋を少なくとも2つの部屋に分割するように構成されている。
【0008】
本開示のさらに別の態様では、モジュール式部屋が、提供される。モジュール式部屋は、複数の側壁及び少なくとも1つの乾式壁を有している。この少なくとも1つの乾式壁が、その高さに沿う垂直軸、その長さに沿う第一軸、並びに、垂直軸及び第一軸それぞれに対して垂直な第二軸を規定している。この少なくとも1つの乾式壁が、第二軸に平行に、移動位置へと動くように、構成されている。この少なくとも1つの乾式壁が、支持部材及びこの支持部材に動作可能なように連結している一対のウィング部を有している。ウィング部のそれぞれが、開位置及び閉位置に向かって動くように、構成されている。それぞれのウィング部が、開位置において、複数の側壁のうちの対応する側壁に向かって動くように、構成されている。複数の側壁、移動位置にある少なくとも1つの乾式壁、及び開位置にある一対のウィング部が、モジュール式部屋において、少なくとも2つの部屋を形成するように構成されている。
【0009】
本開示の別の態様では、複数の側壁を有している部屋のためのモジュール壁が、提供される。モジュール壁が、支持部材及びこの支持部材に動作可能なように連結している一対のウィング部を有している。それぞれのウィング部が、開位置及び閉位置に動くように、構成されている。一対のウィング部が、複数の側壁のうち対応する側壁に向かって、開位置へと動くように、構成されている。
【0010】
本開示の他の特徴及び態様が、以下の記載及び添付の図面から明らかとなるであろう。
【0011】
実施態様は、例示として説明されており、かつ添付の図面に制限されない。
【0012】
当業者は、図における要素が、単純さ及び明確さのために図解されており、かつ、必ずしも縮尺通りに描かれていないことを、理解する。例えば、本発明の実施態様の理解をさらに良くする手助けのために、図における要素のいくつかの寸法が、他の要素と比較して誇張されている可能性がある。
【0013】
可能なところではどこでも、同一の参照符号を、図面を通じて使用して、同一の又は類似の部分に言及する。ここで開示されている実施態様は、モジュール性の特徴を部屋に付与するために使用されうる、モジュール式の部屋及び壁システムに、関係している。図1は、本開示の実施態様に従った、例示的なモジュール式住居100を説明している。説明されている例では、モジュール式住居100が、4つの部屋102、104、106,108を含んでいる。部屋108は、以下で、本開示の実施態様に係る、モジュール式部屋108として、説明される。しかしながら、モジュール式部屋108のコンセプトを、モジュール式住居100の任意の部屋、又は他の住居、オフィス空間、病院、及び類似のものの部屋において実施することを想定することができる。
【0014】
図解されている実施態様では、モジュール式部屋108が、4つの側壁110,112,114及び116を有している。さらには、側壁114及び116のそれぞれが、開口部を規定している。例では、可動的なドア(図示されていない)が、それぞれの側壁114及び116において規定されている開口部の少なくとも1つに、配置されていてよい。他の実施態様では、側壁110,112,114及び116のいずれもが、開口部を規定していてよい。モジュール式部屋108は、4つの側壁110,112,114及び116を含むように図解されかつ記載されているが、モジュール式部屋108が、任意の数の側壁を含み、そのようにして、それらの間でモジュール式部屋108が形成されるようになっていてよいことが、認識されうる。例では、モジュール式部屋108が、4超の側壁を有していてよく、かつ、多角形形状を有していてよい。別の例では、モジュール式部屋108が、3つの側壁を有していてよく、かつ三角形の形状を有していてよい。
【0015】
モジュール式部屋108が、さらに、側壁110,112,114及び116に配置されている天井118を有している。図解されている実施態様では、(図2で示されている)天井118が、モジュール式住居100の屋根の下方に配置されている偽天井であってよい。別の実施態様では、天井118が、モジュール式住居100の屋根であってよい。
【0016】
図1及び図2に言及すると、モジュール式部屋108が、本開示の実施態様に係る、モジュール壁システム200を含んでいる。モジュール壁システム200が、モジュール式部屋108に配置されているモジュール壁202を有している。図2の図解されている実施態様では、モジュール壁202が、可動的な乾式壁である。乾式壁202が、枠204を含んでいてよい。例では、枠204が、金属枠であってよい。別の例では、枠204が、他の適切な材料、例えば、プラスチック、木、及びこれらに類似するものを含んでいてよいが、それらに限定されない。枠204が、枠204の面の間に付着している(図示されていない)複数の横断梁を有していてよい。乾式壁202が、枠204のそれぞれの面に付着している石こうパネル208も含んでいる。
【0017】
乾式壁202が、少なくとも1つの絶縁性要素210も有していてよい。図解されている実施態様では、絶縁性要素210が、枠204と石こう208の間に配置されている。例では、絶縁性要素210が、発泡性材料を含んでいてよい。他の実施態様では、絶縁性要素210が、用途の特定のタイプに基づいて、乾式壁202において他の場所に配置されていてよい。代替的には、乾式壁202が、絶縁性要素210なしで構成されていてよい。
【0018】
モジュール壁202の1又は複数の要素が補強されていることが、好ましい可能性がある。例では、支持部材220並びにウィング部228及び230が、補強されていてよい。本発明のそのような実施態様は、石こうパネル208の揺れ抵抗性を改善するために、好ましい可能性がある。好ましくは、石こうパネル208が、ポリマーバインダ及び複数の繊維を含んでいてよい。そのような特徴は、好ましい可能性があり、なぜならば、それは、石こうパネル208に補強を提供し得るからである。好ましくは、上述の複数の繊維が、ガラス繊維、合成ポリマー繊維又は天然繊維を、別個に又は組み合わせて、含んでいてよい。
【0019】
好ましくは、上述のポリマーバインダ及び上述の複数の繊維が、合計で、石こうパネル208の1重量%超である。本発明のそのような実施態様は、好ましい可能性がある。なぜならば、それは、モジュール壁202の強度を増加させうるからである。好ましくは、ポリマーバインダが、石こうパネル208の1重量%超であってよい。好ましくは、繊維が、石こうパネル208の1重量%超であってよい。
【0020】
ポリマーバインダがスターチを含んでいることが、好ましい可能性がある。ポリマーバインダが合成材料を含んでいることも、好ましい可能性がある。より好ましくは、合成ポリマーバインダが、ポリビニルアセテートを含んでいてよい。
【0021】
好ましくは、石こうパネル208が、Habito(登録商標)ボードであってよい。
【0022】
しかしながら、種々の他の実施態様では、モジュール壁202の種々の構成要素が、任意の他の材料、例えば、MDF,ベニヤ板、ガラス、金属シート、セメント、繊維セメント、及びプラスチックシートでできていてよいが、これらに制限されない。
【0023】
モジュール壁202及びモジュール壁システム200を、以下で、図3及び図4を参照して、説明する。モジュール壁202が、モジュール壁202の平面212において、長さ「L1」及び高さ「H1」を有していてよい。モジュール壁202は、高さ「H1」に沿う垂直軸214、及び長さ「L1」に沿う第一軸216を規定する。モジュール壁202は、さらに、垂直軸214及び第一軸216それぞれに対して垂直な第二軸218を規定する。図解されている実施態様では、モジュール壁202が、側壁112の近傍に、かつ第一軸216に平行に、配置されている。さらに、モジュール壁202は、側壁110と114の間に配置されてもいる。
【0024】
モジュール壁202が、第一面222及び第二面224を有している支持部材220を有している。図解されている実施態様では、支持部材220が、支持部材220の第一面222に配置されている複数の棚226を有していてよい。さらには、支持部材220の第一面222が、側壁112に面していてよい。別の実施態様では、棚226が、支持部材220の第二面224に配置されていてよい。代替的には、支持部材220が、さらに、支持部材220の第一面222と第二面224の両方に配置されている棚226を有していてよい。
【0025】
当業者は、棚226の設計及び/又は構成が、本質的に単なる例示的なものであり、したがって、本開示の制限とはならないことを、認識するであろう。さらには、支持部材220が、他のタイプの棚226又は要素を有していてもよく、有していなくてもよい。
【0026】
モジュール壁202が、支持部材220に対して摺動可能に付着されている一対のウィング部228及び230も、有している。図3の図解されている実施態様では、ウィング部228及び230が、支持部材220の第一面222に付着している。そのようにして、ウィング部228及び230が、支持部材220の棚226のためのドアとして機能してよい。別の実施態様では、ウィング部228及び230が、支持部材220の第二面224に付着していてよい。
【0027】
図3の図解されている実施態様では、モジュール壁202が、平面212に配置されている支持部材220を有している。モジュール壁202が、さらに、支持部材220に対して動作可能に連結されている一対のウィング部228及び230を、有している。図解されている実施態様では、ウィング部228及び230が、支持部材220に、摺動可能に付着していてよく、それにより、平面212に沿って摺動するようになっていてよい。例では、ウィング部228及び230のそれぞれが、I形状を有している(図示していない)細長部材を介して、支持部材220に連結されていてよい。さらには、細長部材の1つの面が、対応するウィング部228、230に付着していてよく、かつ、細長部材の他の面が、支持部材220に配置されているトラックを介して、支持部材220に付着していてよい。そのようにして、ウィング部228及び230が、トラックに沿って、摺動してよい。
【0028】
別の実施態様では、モジュール壁202が、モジュール壁202の上部末端部234及び底部末端部236に隣接して支持部材220に付着している(図示されていない)受入部材を、有していてよい。さらには、ウィング部228及び230のそれぞれが、受入部材それぞれに対応するトラック部材238を有していてよい。そのようにして、受入部材が、トラック部材238内において摺動することができて、ウィング部228及び230が第一軸216に対して平行に摺動することを、可能にする。
【0029】
さらに別の実施態様では、支持部材220が、図において図解されているように、支持部材220の面それぞれにおいて、凹部を規定していてよい。ウィング部228及び230が、少なくとも部分的に、対応する凹部に摺動可能に受け入れられるように、構成されていてよい。そのような実施によって、モジュール壁202の第一及び第二面222及び224の両方が、ウィング部228及び230が開位置又は閉位置のどちらにあっても、アクセス可能なままとなる。そのようにして、棚又は他の特徴が、モジュール壁202の面222及び/又は224のどれにおいても、適切に使用可能となる。
【0030】
別の実施態様では、ウィング部228及び230が、支持部材220に、回転可能に連結されていてよく、そのようにして、支持部材220から広がるようになっていてよい。例では、ウィング部228及び230が、ヒンジによって支持部材220に連結されていてよい。別の実施態様では、ウィング部228及び230が、折り畳み式の配置を有していてよい。他の機構を、ウィング部228、230と支持部材220との間における連結を達成するために使用することを、想定することもできる。
【0031】
別の実施態様では、図において図解されているように、ウィング部228又は230いずれかが、第一面222に付着していてよく、かつ、ウィング部228又は230のうちの他方が、第二面224に付着していてよい。しかしながら、別の実施態様では、モジュール壁202が、支持部材220の第一及び第二面222及び224のそれぞれに付着し得る、複数の、ウィング部228、230の対を、有していてもよい。
【0032】
それぞれのウィング部228,230が、開位置及び閉位置に向かって動くように、構成されている。さらには、開位置にあるウィング部228、230を有しているモジュール壁202の合計の長さ「L1」が、モジュール壁202がその間に配置されている側壁110,114の間の距離に、実質的に等しくてよい。そのようにして、ウィング部228,230が、開位置へと動いている間に、側壁110,114それぞれの方へと、動くことができる。図解されている実施態様では、ウィング部228,230が、開位置において、それぞれ、側壁110,114に接触してよい。
【0033】
別の実施態様では、モジュール壁202が、ウィング部228及び230のそれぞれに連結されている(図示されていない)1又は複数の二次的なウィング部を、有していてよい。二次的なウィング部は、摺動可能に又は回転可能に、対応するウィング部228、及び230に連結されていてよい。それにより、開位置を得るために、それぞれの二次的なウィング部及びウィング部228,230を、広げる必要があってよい。
【0034】
図解されている実施態様では、モジュール壁202が、第一軸216に平行に配置されている。別の実施態様では、モジュール壁202が、第一軸216と角度をもって、適切に配置されていてよい。例では、モジュール壁202が、モジュール式部屋108の形状に基づいて、第一軸216に対して90度の角度で配置されていてよい。
【0035】
別の例では、上記において論じられているように、モジュール壁202が、部屋の、様々な他の構成及び形状で、配置されていてよい。そのような場合には、支持部材220及び/又はウィング部228,230のサイズ、形状、及び構成が、用途の要件に適合するように、種々であってよい。したがって、開位置におけるウィング部228,230が、対応する側壁110,112,114、116と、実質的に接触してよい。
【0036】
さらに別の例では、ウィング部228,230それぞれが、それらに対して摺動可能に連結している追加的なウィング部を、さらに有していてよい。それにより、追加的なウィング部及びウィング部228,230の両方の開位置において、追加的なウィング部が、対応する側壁110,112,114,116に接触してよい。
【0037】
さらには、モジュール壁202が、第二軸218に対して平行に動くように構成されている。実施態様では、モジュール壁202が、垂直軸214の周りを回転するように、構成されていてもよい。さらに別の実施態様では、モジュール壁202が、第一軸216の周りを回転するように構成されていてよい。そのようにして、モジュール壁202が、天井118に対して返されてもよい。
【0038】
図6に言及して、モジュール壁システム200が、支持構造300を有していてもよい。モジュール壁202が、支持構造300に、可動的に連結していてよい。さらには、支持構造300が、モジュール式部屋108の天井118にカップルするように、構成されている。
【0039】
1つの実施態様では、支持構造300が、第二軸218に平行に配置されておりかつ天井118に連結しているレール部材302を、有していてよい。示されているように、レール部材302が、突出構造304を介して、天井118に連結されていてよい。突出構造304が、天井118に連結していてよい。さらには、突出構造304が、固定具を介して互いに連結されている複数のバーを有していてよい。代替的には、突出構造304のバーのうちの少なくともいくつかが、互いに溶接されていてよい。
【0040】
支持構造300が、第一末端部308及び第二末端部310を有している細長部材306も有していてよい。示されているように、細長部材306が、I形状を有していてよい。第一末端部308が、レール部材302に、摺動可能に受け入れられていてよい。支持構造300が、細長部材306の第一末端部308に連結されている第一フランジ部材312を含んでいてもよい。支持構造300が、第一フランジ部材312に連結している第二フランジ部材314をさらに含んでいる。第一及び第二フランジ部材312及び314のそれぞれが、プレート構成を有していてよい。さらには、第二フランジ部材314が、モジュール壁202の上部端部234に連結されていてよい。そのような実施によって、モジュール壁202が、レール部材302に対して平行に動きうる。
【0041】
第一フランジ部材312と第二フランジ部材314との間での連結は、任意の適切な方法によって、例えば、固定具、溶接、及びこれらに類似のものによって、達成されてよいが、これらに限定されない。さらには、第一フランジ部材312及び第二フランジ部材314が、それぞれ、細長部材306の第二末端部310、及びモジュール壁202の上部末端部234に、任意の適切な方法、例えば固定具、例えば、縫い通されたネジ又はボルト、スタッド、溶接、及びこれらに類似するものによって、連結されていてよいが、これらに限定されない。
【0042】
他の実施態様では、支持構造300が、互いに並行に配置されている複数のレール部材302を有していてよい。支持構造300が、複数の細長部材306を有していてもよく、これらの細長部材が、対応するレール部材302に、摺動可能に受け入れられていてよい。さらには、複数の細長部材306が、異なる位置において、モジュール壁202の上部末端部234に連結していてよい。
【0043】
別の実施態様では、細長部材306が、第一末端部308と第二末端部310との間に配置されている(図示されていない)回転可能な部材を有していてよい。(図示されていない)回転可能な部材が、第二末端部310に隣接して細長部材306に回転可能に連結されている円形部材であってよい。そのようにして、モジュール壁202が、垂直軸214の周りを回転することができる。
【0044】
細長部材306がI形状を有しているように図解されているが、任意の他の形状の細長部材306を使用することを想定することができる。したがって、細長部材306の第一末端部308が、レール部材302に、摺動可能に受け入れられていてよい。さらには、細長部材306の第二末端部310が、モジュール壁202の上部末端部234に、直接に又は間接に、連結されていてよい。
【0045】
追加的に又は随意に、支持構造が、モジュール壁202の底部末端部236に付着している(図示されていない)床トラックを有していてもよい。床トラックが、任意のレール、ホイール、及びこれらに類似のものを有していてよく、これらは、モジュール壁202が垂直軸214に平行に移動すること及び/又は垂直軸214の周りを回転することを、可能にしうる。
【0046】
当業者は、ここで記載されているような支持構造300の構成が、本質的に単なる例示であり、したがって、本開示を制限しないことを、理解するであろう。さらには、モジュール壁システム200が、任意のタイプ及び/又は任意の構成の支持構造300を有していてよく、これらが、第二軸218に沿うモジュール壁202の動きを可能にしてよい。さらには、モジュール壁システム200が、代替的に、モジュール壁202が第一軸216及び垂直軸214のうちの少なくとも1つの周りを回転することを可能にするための、1又は複数の構造を有していてよい。
【0047】
図1に戻って言及すると、モジュール壁202が、側壁112に対して配置されており、かつ、さらには、ウィング部228及び230が、閉位置にある。ここで図7に言及すると、移動位置に移動されているモジュール壁202が、図解されている。図8に言及すると、モジュール壁202によって2つの部屋240及び242に分割されているモジュール式部屋200が、図解されている。移動位置では、モジュール壁202が、側壁112から距離をもって存在していてよい。距離は、部屋240及び242のために所望されうるサイズの比に基づいて、選択されてよい。示されているように、モジュール壁202が、移動位置に、第二軸218と平行に移動してよい。
【0048】
図8に言及すると、開位置にあるウィング部228及び230を有しているモジュール壁202が、図解されている。ウィング部228及び230のそれぞれが、開位置に、第一軸216に平行に摺動してよい。1つの実施態様では、ウィング部228及び230が、それに配置されている(図示されていない)ハンドルを有していてよい。したがって、ウィング部228及び230が、それぞれのハンドルによって、開位置に向かって少なくとも部分的に移動されてよい。さらに、示されているように、開位置において、ウィング部228及び230が、それぞれ、対応する側壁110及び114に実質的に接触してよい。そのような構成によって、モジュール式部屋108が、2つの部屋240及び242を有する。図8において見ることができるように、モジュール壁202、及び側壁110,112,114によって形成されている部屋242が、閉じられた構成を有している。
【0049】
種々の他の実施態様では、モジュール式部屋108が、1超のモジュール壁202を有していてよい。したがって、モジュール式部屋108が、2超の部屋に分割されてよい。例えば、モジュール式部屋108が、側壁110又は114のどちらかに対して配置されている追加的な壁を有していてよい。図8に言及して、追加的な壁が、第一軸216に平行に移動してよい。さらには、追加的なモジュール壁の対応するウィング部28,230が、開位置へと摺動してよく、それにより、部屋242が2つの他の部屋へと分割されるようになっていてよい。そのようにして、2つのモジュール壁202を有しているモジュール式部屋108が、3つの部屋へと分割されうる。
【0050】
〈産業場の利用可能性〉
本開示の可動性乾式壁202及びモジュール壁システム200の使用及び実施によって、任意の部屋を、少なくとも2つの部屋へと変換することができる。1つの構成では、支持部材220の第二面224が、側壁110,112,114,116のうちの1つに対して配置されていてよく、かつ、ウィング部228,230が、閉位置に配置されていてよい。さらには、種々の構成要素、例えば、テレビ受像機、装飾的物品、又はこれらに類似のものが、支持部材220の第一面222に配置されていてよい。そのような構成では、モジュール壁202が、モジュール式部屋108の他の構成要素の妨害をすることなく、モジュール式部屋108の部分を形成していてよい。他の構成では、モジュール壁202を、第二軸218と平行に、特定の位置にまで移動させて、かつウィング部228,230を開位置にまで移動させて、2つの部屋を得てよい。さらには、モジュール式部屋108にある家具を、家具を移動することなくモジュール202の移動を達成しうるように、配置してよい。
【0051】
さらには、開位置におけるモジュール壁202のウィング部228,230が、モジュール式部屋108の対応する側壁110,114と接触するように、構成されている。このようにして、少なくとも1つの閉じられた部屋が、得られうる。さらには、モジュール式部屋108を複数の部屋へと分割することにおける乾式壁202の使用は、分割された部屋に、種々の特性、例えば、音響特性、絶縁、美感、及びこれらに類似するものを付与し得る。
【0052】
一般的な記載又は例示において上述された活動の全てが、要求されるわけではないこと、特定の活動の一部は、必要とされない可能性があること、及び、1又は複数のさらなる活動が、記載されているものに加えて実行されうること、に注意すべきである。さらには、活動が挙げられている順番は、必ずしも、それらが実行される順番ではない。
【0053】
課題に対する利益、他の利点、及び解決策が、特定の実施態様に関して、上述されている。しかしながら、課題に対する利益、利点、解決策、及び、任意の利益、利点、若しくは解決策を生じさせうる又は比較的顕著にさせうる任意の1又は複数の特徴は、請求項のうちの任意のものの又はすべての、重要な、要求される、又は必須の特徴として、解釈されない。
【0054】
ここで記載されている実施態様の仕様及び図解は、種々の実施態様の構造の一般的な理解を提供するために、意図されている。仕様及び図解は、ここで記載されている構造又は方法を使用している装置及びシステムの構成要素及び特徴の全ての、完全かつ包括的な記載として機能することは、意図されていない。明確さのためにここで別個の実施態様に関して記載されている特定の特徴は、組み合わせて、単一の実施態様において提供されてもよい。逆に、簡潔さのために単一の実施態様に関して記載されている種々の特徴を、別個に又はサブコンビネーションにおいて、提供してもよい。さらには、範囲で記載されている値への参照は、その範囲内のそれぞれすべての値を含んでいる。他の多くの実施態様が、この明細書を読んだ後でのみ、当業者に明らかであろう。他の実施態様が、使用される可能性があり、かつ本開示から派生し得るので、構造の置換、論理的な置換、又は他の変更を、本開示の範囲から逸脱することなく、行うことができる。したがって、本開示は、制限的なものというよりは、例示的なものとみなされる。
【0055】
図面との組み合わせにおける記載は、ここで開示されている教示の理解を助けるために提供され、教示の記載を助けるために提供され、かつ、教示の範囲又は適用への制限として解釈されるべきではない。しかしながら、他の教示を、本願において使用することは、確実に可能である。
【0056】
ここで使用されているように、用語「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」、「持つ」、「持っている」又はこれらの任意の他の変形は、非制限的な包含を扱うことが意図されている。例えば、一連の特徴を有している方法、物品、又は装置は、必ずしもこれらの特徴のみに制限されず、明示的に挙げられていない他の特徴、又はこのような方法、物品、又は装置に固有の他の特徴が含まれうる。さらには、逆のことが明示的に示されない限りは、「又は」は、両立的な「又は」に言及しており、排他的な「又は」には言及していない。例えば、条件A又はBは、以下のいずれによっても満たされる:Aが真であり(又は存在していて)、かつBが偽である(又は存在していない)、Aが偽であり(又は存在しておらず)、かつBが真である(又は存在している)、並びに、A及びBが両方とも真である(又は存在している)。
【0057】
また、「a」又は「an」が、ここで記載される要素及び構成要素を記載するために使用される。これは、単に便宜上の観点から行われ、かつ、本発明の範囲の一般的な意味を与えるために行われる。この記載は、別段のことを意味していることが明らかでない限りは、1又は少なくとも1つを含んでおり、かつ、単数形は、複数形も含んでおり、逆もまた真であると、読まれるべきである。例えば、本記載において単数の物品が記載されている場合には、1超の物品を、単一の物品の代わりに使用してよい。同様に、本記載において1超の物品が記載されている場合には、単一の物品を、その1超の物品に置き換えてよい。
【0058】
別段の定義がされない限りは、ここで使用されるすべての技術的及び化学的用語は、本発明が属する分野における当業者のいずれかによって一般に理解されるのと同じ意味を有している。材料、方法、及び例は、説明するためのものにすぎず、制限的であることは意図されていない。特定の材料及び処理操作に関する特定の細部が記載されていない範囲においては、そのような細部は、慣用的なアプローチを含んでいてよく、慣用的なアプローチは、製造技術の範囲内における書籍及び他の情報源を参照して、見つけることができる。
【0059】
本開示の側面が、上述の実施態様を参照して特に示されかつ記載されている一方で、開示されているものの思想及び範囲から逸脱することなく、開示されている機器、システム、及び方法の変更によって、種々の追加的な実施態様を考えることができるということを、当業者は理解するであろう。そのような実施態様は、請求項及びこれに等価である任意のものに基づいて決定されるような本開示の範囲に含まれると理解されるべきである。
本発明の態様は、以下のとおりである:
〈態様1〉
複数の側壁を有している部屋のための、下記を有しているモジュール壁:
支持部材;及び
前記支持部材に動作可能なようにカップリングされている一対のウィング部、
ここで、それぞれの前記ウィング部が、開位置及び閉位置へと動くように構成されており、前記一対のウィング部が、前記開位置において、前記複数の側壁のうち対応する側壁に向かって移動するように、構成されている。
〈態様2〉
前記ウィング部それぞれが、前記支持部材の平面に沿って摺動するように構成されている、請求項1に記載のモジュール壁。
〈態様3〉
前記ウィング部それぞれが、ヒンジによって、前記支持部材に対して回転可能にカップリングされている、請求項1に記載のモジュール壁。
〈態様4〉
前記ウィング部それぞれが、折り畳み式の配置を有している、請求項1に記載のモジュール壁。
〈態様5〉
前記ウィング部それぞれが、可動的にそれに付着されている二次的なウィング部をさらに有している、請求項1に記載のモジュール壁。
〈態様6〉
前記支持部材が、複数の棚を有している、請求項1に記載のモジュール壁。
〈態様7〉
前記支持部材及び前記一対のウィング部それぞれが、下記を有している、請求項1に記載のモジュール壁:
枠、及び
前記枠に付着している、1又は複数の石こうパネル。
〈態様8〉
前記支持部材及び前記一対のウィング部のそれぞれが、前記枠と1又は複数の前記石こうパネルとの間に配置されている絶縁性要素を含んでいる、請求項7に記載のモジュール壁。
〈態様9〉
前記枠が、金属、木、及びプラスチックのうちの少なくとも1つからできている、請求項7に記載のモジュール壁。
〈態様10〉
前記支持部材及び前記一対のウィング部が、補強されている、請求項7に記載のモジュール壁。
〈態様11〉
前記石こうパネルが、ポリマーバインダ及び複数の繊維を有している、請求項7に記載のモジュール壁。
〈態様12〉
前記ポリマーバインダが、スターチ及び合成材料のうちの1つを含んでいる、請求項11に記載のモジュール壁。
〈態様13〉
前記ポリマーバインダ及び前記複数の繊維が、合計で、可動的な乾式壁の1重量%超である、請求項11に記載のモジュール壁。
〈態様14〉
前記複数の繊維及び前記ポリマーバインダのうちの1つが、可動的な乾式壁の1重量%超である、請求項11に記載のモジュール壁。
〈態様15〉
MDF,ベニヤ板、ガラス、金属、セメント、繊維セメント、及びプラスチックシートのうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項1に記載のモジュール壁。
〈態様16〉
前記複数の側壁及び天井を有している部屋のための、下記を有しているモジュール壁システム:
前記部屋の前記天井にカップリングされるように構成されている、支持構造、及び
前記支持構造に可動的にカップリングされている、請求項1に記載のモジュール壁。
〈態様17〉
前記モジュール壁が、その高さに沿う垂直軸、その長さに沿う第一軸、並びに、前記垂直軸及び前記第一軸それぞれに垂直な第二軸、を規定しており、前記モジュール壁が、前記第二軸に対して平行に動くように構成されている、請求項14に記載のモジュール壁システム。
〈態様18〉
前記モジュール壁が、前記垂直軸及び前記第一軸のうちの少なくとも1つの周りを回転するようにさらに構成されている、請求項15に記載のモジュール壁システム。
〈態様19〉
前記支持構造が下記を有している、請求項16に記載のモジュール壁システム:
前記第二軸に平行に配置されており、かつ前記天井にカップリングされている、レール部材;
第一末端部及び第二末端部を有しており、前記第一末端部が前記レール部材に摺動可能に配置されている、I形状の細長部材;
前記細長部材の前記第二末端部にカップリングされている、第一フランジ部材;並びに
前記第一フランジ部材及び前記モジュール壁の上部末端部にカップリングされている、第二フランジ部材。
〈態様20〉
前記支持構造が、随意に、前記モジュール壁の底部末端部に配置されている床トラックを有している、請求項16に記載のモジュール壁システム。
〈態様21〉
前記床トラックが、レール又はホイールのうちの1つである、請求項20に記載のモジュール壁システム。
〈態様22〉
前記一対のウィング部が、開位置において、前記複数の側壁のうち対応する側壁に接触するように構成されている、請求項16に記載のモジュール壁システム。
〈態様23〉
前記一対のウィング部のそれぞれのウィング部が、それに可動的に付着している二次的なウィング部をさらに有している、請求項22に記載のモジュール壁システム。
〈態様24〉
請求項16に記載のモジュール壁システムを有している、モジュール式住居。
〈態様25〉
下記を有している、モジュール式部屋:
複数の側壁;
前記複数の側壁、移動位置にある前記少なくとも1つの乾式壁、及び開位置にある前記一対のウィング部が、前記モジュール式部屋内において少なくとも2つの部屋を形成するように構成されている、少なくとも1つの、請求項1に記載されている乾式壁;
前記複数の側壁に配置されている天井;並びに
前記天井にカップリングされており、前記少なくとも1つの乾式壁が摺動可能にカップリングしている、請求項16に記載の支持構造。
〈態様26〉
2つの分割された部屋のうちの少なくとも1つが、閉じられた部屋である、請求項25に記載のモジュール式部屋。
〈態様27〉
少なくとも1つの、請求項25に記載のモジュール式部屋を有している、モジュール式住居。
【符号の説明】
【0060】
100 モジュール式住居
102 部屋
104 部屋
106 部屋
108 部屋/モジュール式部屋
110 側壁
112 側壁
114 側壁
116 側壁
118 天井
200 モジュール壁システム
202 モジュール壁
204 枠
208 石こうパネル
210 絶縁性要素
212 平面
214 垂直軸
216 第一軸
218 第二軸
220 支持部材
222 第一面
224 第二面
226 棚
228 ウィング部
230 ウィング部
234 モジュール壁の上部末端部
236 モジュール壁の底部末端部
240 部屋
242 部屋
300 支持構造
302 レール部材
304 突出構造
306 細長部材
308 第一末端部
310 第二末端部
312 第一フランジ部材
314 第二フランジ部材
L1 長さ
H1 高さ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8