(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-16
(45)【発行日】2022-05-24
(54)【発明の名称】PBCH送信方法および送信装置、ならびにPBCH受信方法および受信装置
(51)【国際特許分類】
H03M 13/13 20060101AFI20220517BHJP
H04L 1/00 20060101ALI20220517BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20220517BHJP
【FI】
H03M13/13
H04L1/00 A
H04L27/26 113
(21)【出願番号】P 2020526311
(86)(22)【出願日】2018-11-14
(86)【国際出願番号】 KR2018013919
(87)【国際公開番号】W WO2019098677
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2020-05-12
(32)【優先日】2017-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-11-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】ノ カンソク
(72)【発明者】
【氏名】キム ポンヘ
(72)【発明者】
【氏名】シン チョンウォン
(72)【発明者】
【氏名】コ ヒョンソ
(72)【発明者】
【氏名】キム トンキョ
【審査官】齊藤 晶
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/106246(WO,A2)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0097190(KR,A)
【文献】MediaTek Inc.,PBCH Coding Design[online],3GPP TSG RAN WG1 #90b R1-1718345,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1718345.zip>
【文献】NTT DOCOMO, INC.,Discussion on NR-PBCH contents and payload size[online],3GPP TSG RAN WG1 #90 R1-1713897,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90/Docs/R1-1713897.zip>
【文献】Samsung,Remaining details on NR-PBCH[online],3GPP TSG RAN WG1 #90b R1-1718817,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1718817.zip>
【文献】Sequans Communications,Scrambling sequence design for PBCH[online],3GPP TSG RAN WG1 #90b R1-1718524,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_90b/Docs/R1-1718524.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03M 13/13
H04L 1/00
H04L 27/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1-4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて送信装置が物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast CHannel、PBCH)を送信する方法であって、
ポーラシーケンスに基づいて前記PBCH
に関する情報をサイズN=512のポーラ符号の
入力ビット位置にマッピングすることと、
前記ポーラ符号に基づいて前記
PBCHに関する情報をエンコードすることと、
前記
ポーラ符号に基づいてエンコードされた情報を有する前記PBCHを送信することと、を有し、
前記
PBCHに関する情報は、
(i)ハーフフレーム情報と
、(ii)同期信号およびPBCHブロック(Synchronization Signal and PBCH Block、SSB)インデックス情報と
、を有し、
前記ハーフフレーム情報は、1ビットであり、前記ポーラ符号の
入力ビット位置0~511のうちの
入力ビット位置247にマッピングされ、
前記SSBインデックス情報は、3ビットであり、前記ポーラ符号の
入力ビット位置253、254および255にマッピングされる、送信方法。
【請求項2】
前記情報を有する前記PBCHの総ペイロードサイズは、56ビットである、請求項1に記載の送信方法。
【請求項3】
前記ポーラシーケンスは、前記ポーラ符号の
前記入力ビット位置0~511
を信頼度の昇順に整列する
ビットインデックス0~511を有するシーケンスを有する、請求項1
または2に記載の送信方法。
【請求項4】
前記
PBCHに関する情報は、前記PBCHが属するフレームに対するシステムフレーム番号を有し、
前記システムフレーム番号は、10ビットであり、
前記システムフレーム番号の2番目および3番目の最下位ビット(Least Significant Bit、LSB)は、
それぞれ、前記ポーラ符号の
入力ビット位置441、469にマッピングされ、
前記システムフレーム番号のその他の8つのビットは、前記ポーラ符号の
入力ビット位置367、375、415、444、470、473、483および485にマッピングされる、請求項1
~3のいずれか一項に記載の送信方法。
【請求項5】
前記PBCHを送信することは、前記PBCHに関する復調用参照信号を有する前記PBCHを送信することを有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の送信方法。
【請求項6】
無線通信システムにおいて受信装置が物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast CHannel、PBCH)を受信する方法であって、
前記PBCHを受信することと、
前記PBCH
に関する情報をサイズN=512のポーラ符号に基づいてデコードすることと、を有し、
前記
PBCHに関する情報は、
ポーラシーケンスに基づく前記情報と前記ポーラ符号の
入力ビット位置との間のマッピング関係に基づいてデコードされ、
前記
PBCHに関する情報は、
(i)ハーフフレーム情報と
、(ii)同期信号およびPBCHブロック(Synchronization Signal and PBCH Block、SSB)インデックス情報と
、を有し、
前記ハーフフレーム情報は、1ビットであり、前記SSBインデックス情報は、3ビットであり、
前記マッピング関係は、
前記ハーフフレーム情報
を、前記ポーラ符号の
入力ビット位置0~511のうちの
入力ビット位置247にマッピング
することと、
前記SSBインデックス情報
を、前記ポーラ符号の
入力ビット位置253、254および255にマッピング
することと、を有する、受信方法。
【請求項7】
前記情報を有する前記PBCHの総ペイロードサイズは、56ビットである、請求項
6に記載の受信方法。
【請求項8】
前記ポーラシーケンスは、前記ポーラ符号の
入力ビット位置0~511
を信頼度の昇順に整列する
ビットインデックス0~511を有するシーケンスを有する、請求項
6または7に記載の受信方法。
【請求項9】
前記
PBCHに関する情報は、前記PBCHが属するフレームに対するシステムフレーム番号を有し、
前記システムフレーム番号は、10ビットであり、
前記マッピング関係は
、
前記システムフレーム番号の2番目および3番目の最下位ビット(Least Significant Bit、LSB)
を、
それぞれ、前記ポーラ符号の
入力ビット位置441、469にマッピング
することと、
前記システムフレーム番号のその他の8つのビット
を、前記ポーラ符号の
入力ビット位置367、375、415、444、470、473、483および485にマッピング
することと、を有する、請求項
6~8のいずれか一項に記載の受信方法。
【請求項10】
前記PBCHを受信することは、前記PBCHに関する復調用参照信号を有する前記PBCHを受信することを有する、請求項6~9のいずれか一項に記載の受信方法。
【請求項11】
無線通信システムにおいて物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast CHannel、PBCH)を送信する送信装置であって、
トランシーバと、
プロセッサと、
前記プロセッサに動作を行わせる少なくとも1つのプログラミングを記憶するメモリと、を有し、
前記
動作は、
ポーラシーケンスに基づいて前記PBCH
に関する情報をサイズN=512のポーラ符号の
入力ビット位置にマッピング
することと、
前記ポーラ符号に基づいて前記
PBCHに関する情報をエンコード
することと、
前記
ポーラ符号に基づいてエンコードされた情報を有する前記PBCHを送信する
ことと、
を有し、
前記
PBCHに関する情報は、
(i)ハーフフレーム情報と
、(ii)同期信号およびPBCHブロック(Synchronization Signal and PBCH Block、SSB)インデックス情報と
、を有し、
前記ハーフフレーム情報は、1ビットであり
、前記ポーラ符号の
入力ビット位置0~511のうちの
入力ビット位置247にマッピン
グされ、
前記SSBインデックス情報は、3ビットであり
、前記ポーラ符号の
入力ビット位置253、254および255にマッピン
グされる、送信装置。
【請求項12】
前記情報を有する前記PBCHの総ペイロードサイズは、56ビットである、請求項
11に記載の送信装置。
【請求項13】
前記ポーラシーケンスは、前記ポーラ符号の
入力ビット位置0~511
を信頼度の昇順に整列する
ビットインデックス0~511を有するシーケンスを有する、請求項
11または12に記載の送信装置。
【請求項14】
前記
PBCHに関する情報は、前記PBCHが属するフレームに対するシステムフレーム番号を有し、
前記システムフレーム番号は、10ビットであり、
前記システムフレーム番号の2番目および3番目の最下位ビット(Least Significant Bit、LSB)
は、
それぞれ、前記ポーラ符号の
入力ビット位置441、469にマッピング
され、前記システムフレーム番号のその他の8つのビット
は、前記ポーラ符号の
入力ビット位置367、375、415、444、470、473、483および485にマッピング
される、請求項
11~13のいずれか一項に記載の送信装置。
【請求項15】
前記動作は、さらに、
前記PBCHに関する復調用参照信号を有する前記PBCHを送信することを有する、請求項11~14のいずれか一項に記載の送信装置。
【請求項16】
無線通信システムにおいて物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast CHannel、PBCH)を受信する受信装置であって、
トランシーバと、
プロセッサと、
前記プロセッサに動作を行わせる少なくとも1つのプログラミングを記憶するメモリと、を有し、
前記
動作は、
前記PBCHを受信する
ことと、
前記PBCH
に関する情報をサイズN=512のポーラ符号に基づいてデコードする
ことと、
を有し、
前記
PBCHに関する情報
は、ポーラシーケンスに基づく前記情報と前記ポーラ符号の
入力ビット位置との間のマッピング関係に基づいてデコー
ドされ、
前記
PBCHに関する情報は、
(i)ハーフフレーム情報と
、(ii)同期信号およびPBCHブロック(Synchronization Signal and PBCH Block、SSB)インデックス情報と
、を有し、
前記ハーフフレーム情報は、1ビットであり、前記SSBインデックス情報は、3ビットであり、
前記マッピング関係は、
前記ハーフフレーム情報を、前記ポーラ符号の
入力ビット位置0~511のうちの
入力ビット位置247にマッピングすることと、
前記SSBインデックス情報を、前記ポーラ符号の
入力ビット位置253、254および255にマッピングすることと、を有する、受信装置。
【請求項17】
前記情報を有する前記PBCHの総ペイロードサイズは、56ビットである、請求項
16に記載の受信装置。
【請求項18】
前記
PBCHに関する情報は、前記PBCHが属するフレームに対するシステムフレーム番号を有し、
前記システムフレーム番号は、10ビットであり、
前記マッピング関係は
、
前記システムフレーム番号の2番目および3番目の最下位ビット(Least Significant Bit、LSB)を、
それぞれ、前記ポーラ符号の
入力ビット位置441、469にマッピングすることと、
前記システムフレーム番号のその他の8つのビットを、前記ポーラ符号の
入力ビット位置367、375、415、444、470、473、483および485にマッピングすることと、を有する、請求項
16または17に記載の受信装置。
【請求項19】
前記動作は、さらに、
前記PBCHに関する復調用参照信号を有する前記PBCHを受信することを有する、請求項16~18のいずれか一項に記載の受信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関し、より詳しくは、物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast CHannel、PBCH)を送受信する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
機器間(Machine-to-Machine、M2M)通信およびマシン(機械)タイプ通信(Machine Type Communication、MTC)などと、高いデータ送信量を要求するスマートフォン、タブレットPCなどの様々な装置および技術と、が出現および普及している。これに伴い、セルラ網(cellular network)で処理されることが要求されるデータ量も急増している。このように急増しているデータ処理要求量を満たすために、より多くの周波数帯域を効率的に用いるためのキャリアアグリゲーション(搬送波集約)(carrier aggregation)技術、コグニティブ(認知)無線(cognitive radio)技術などと、限られた周波数内で送信されるデータ容量を高めるためのマルチ(多重)アンテナ技術、複数基地局協調(multi-base station cooperation)技術などと、が発展している。
【0003】
さらに多くの通信装置がより大きな通信容量を要求することにより、レガシ無線アクセス(接続)技術(Radio Access Technology、RAT)に比べて向上したモバイル広帯域(enhanced Mobile BroadBand、eMBB)通信の必要性が高まっている。また、多数の機器およびモノ(object)を接続(連結)して(connecting)いつでもどこでも多様なサービスを提供する大規模マシンタイプ通信(massive Machine Type Communications、mMTC)が次世代通信の主要な争点の1つになっている。
【0004】
さらに、信頼性およびレイテンシ(待機時間)(latency)などにセンシティブ(敏感)なサービス/UEを考慮して設計される通信システムも考えられている。次世代無線アクセス技術の導入は、eMBB通信、mMTC、超高信頼性および低レイテンシ通信(Ultra-Reliable And Low Latency Communication、URLLC)などを考慮して議論されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
新しい無線通信技術の導入から、基地局が所定リソース領域でサービスを提供すべきUEの個数が増加するだけでなく、上記基地局がサービスを提供するUEと送受信するデータおよび制御情報の量も増加している。基地局がUEとの通信に利用可能な無線リソースの量は有限であるため、基地局が、有限の無線リソースを用いて上りリンク/下りリンクデータおよび/または上りリンク/下りリンク制御情報を、UEから/に効率的に受信/送信するための新しい方式が要求される。言い換えれば、ノードの密度が増加および/またはユーザ機器の密度が増加することにより、高密度のノードあるいは高密度のユーザ機器を通信に効率的に利用するための方式が要求されている。
【0006】
技術の発達に伴い、既存では使用されなかった周波数帯域の利用が議論されているが、新しく導入される周波数帯域は、既存の周波数帯域とその特性が異なるので、既存の通信技術をそのまま適用することはできない。したがって、新しく通信に使用される周波数帯域に適した通信技術の導入が求められている。
【0007】
新しい通信システムでは、チャネルコーディング性能の向上のために、ポーラ符号(Polar codes)の使用が考慮されている。一般的にポーラ符号のサイズは、チャネルコーディングに使用される他のコードに比べて遥かに大きい。したがって、ポーラ符号がチャネルコーディングに使用される場合、ポーラ符号のデコーディング(復号)の速度を向上させる方法が求められる。
【0008】
本発明で遂げようとする技術的目的は、以上で言及した事項に限定されず、言及していない別の技術的課題は、以下に説明する本発明の詳細な説明から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者によって明確に理解されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様として、無線通信システムにおいて送信装置が物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast CHannel、PBCH)を送信する方法が提供される。該方法は、ポーラ(極)シーケンス(Polar sequence)に基づいてPBCH内の情報をサイズN=512のポーラ符号のビット位置にマッピングすることと、ポーラ符号に基づいて情報をエンコード(符号化)することと、情報を有するPBCHを送信することと、を有する。情報は、ハーフフレーム情報と同期信号およびPBCHブロック(Synchronization Signal and PBCH Block、SSB)インデックス情報とを有する。ハーフフレーム情報は、1ビットであり、ポーラ符号のビット位置0~511のうちのビット位置247にマッピングされる。SSBインデックス情報は、3ビットであり、ポーラ符号のビット位置253、254および255にマッピングされる。
【0010】
本発明の他の様相として、無線通信システムにおいて受信装置が物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast CHannel、PBCH)を受信する方法が提供される。該方法は、PBCHを受信することと、PBCH内の情報をサイズN=512のポーラ符号に基づいてデコード(復号)することと、を有する。情報は、情報とポーラ符号のビット位置との間のマッピング関係に基づいてデコードされる。情報は、ハーフフレーム情報と同期信号およびPBCHブロック(Synchronization Signal and PBCH Block、SSB)インデックス情報とを有する。ハーフフレーム情報は、1ビットであり、SSBインデックス情報は、3ビットである。マッピング関係は、ハーフフレーム情報が、ポーラ符号のビット位置0~511のうちのビット位置247にマッピングされることと、SSBインデックス情報が、ポーラ符号のビット位置253、254および255にマッピングされることと、を有する。
【0011】
本発明のさらに他の様相として、無線通信システムにおいて物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast CHannel、PBCH)を送信する送信装置が提供される。送信装置は、トランシーバと、トランシーバと動作可能に接続されたプロセッサと、を有する。プロセッサは、ポーラ(極)シーケンス(Polar sequence)に基づいてPBCH内の情報をサイズN=512のポーラ符号のビット位置にマッピングし、ポーラ符号に基づいて情報をエンコードし、情報を有するPBCHを送信するようにトランシーバを制御する、ように構成される。情報は、ハーフフレーム情報と同期信号およびPBCHブロック(Synchronization Signal and PBCH Block、SSB)インデックス情報とを有する。ハーフフレーム情報は、1ビットであり、プロセッサは、ハーフフレーム情報をポーラ符号のビット位置0~511のうちのビット位置247にマッピングするように構成される。SSBインデックス情報は、3ビットであり、プロセッサは、SSBインデックス情報をポーラ符号のビット位置253、254および255にマッピングするように構成される。
【0012】
本発明のさらに他の様相として、無線通信システムにおいて物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast CHannel、PBCH)を受信する受信装置が提供される。受信装置は、トランシーバと、トランシーバと動作可能に接続されたプロセッサと、を有する。プロセッサは、PBCHを受信するようにトランシーバを制御し、PBCH内の情報をサイズN=512のポーラ符号に基づいてデコードするように構成される。プロセッサは、情報を情報とポーラ符号のビット位置との間のマッピング関係に基づいてデコードするように構成される。情報は、ハーフフレーム情報と同期信号およびPBCHブロック(Synchronization Signal and PBCH Block、SSB)インデックス情報とを有する。ハーフフレーム情報は1ビットであり、SSBインデックス情報は3ビットである。マッピング関係は、ハーフフレーム情報をポーラ符号のビット位置0~511のうちのビット位置247にマッピングすることと、SSBインデックス情報をポーラ符号のビット位置253、254および255にマッピングすることと、を有する。
【0013】
本発明の各様相において、情報を有するPBCHの総ペイロードサイズ(total payload size)は、56ビットである。
【0014】
本発明の各様相において、ポーラシーケンスは、ポーラ符号のビット位置0~511に1:1で対応するビットインデックス0~511が信頼度の昇順に整列するシーケンスを有する。
【0015】
本発明の各様相において、情報は、PBCHが属するフレームに対するシステムフレーム番号を有する。本発明の各様相において、システムフレーム番号の2番目および3番目の最下位ビット(Least Significant Bit、LSB)は、ポーラ符号のビット位置441、469にマッピングされる。本発明の各様相において、システムフレーム番号のその他の8つのビットは、ポーラ符号のビット位置367、375、415、444、470、473、483および485にマッピングされる。
【0016】
上記の課題解決方法は、本発明の実施例の一部に過ぎず、本願発明の技術的特徴が反映された様々な実施例は、当該技術の分野における通常の知識を有する者によって、以下に説明する本発明の詳細な説明から導出されて理解されるであろう。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、無線通信信号を効率的に送受信することができる。これにより、無線通信システム全体の処理量(スループット)(throughput)が向上する。
【0018】
本発明によれば、無線通信システムにおいて、信号を効率的かつ低いエラーレート(率)で送受信することができる。
【0019】
また、本発明によれば、ポーラ符号がチャネルコーディングに使用される場合、デコーディング速度が向上する。
【0020】
また、本発明によれば、特定のビットをポーラ符号の特定のビット位置に割り当てることにより、ブロックエラーレート(Block Error Ratio、BLER)を改善することができる。
【0021】
本発明に係る効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及していない他の効果は、以下の発明の詳細な説明から、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者には明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】LTE/LTE-Aシステムにおけるトランスポート(輸送)ブロック(transport block)の処理過程を例示する図である。
【
図2】エンコードされたコードブロックの体系的な(Systematic)部分とパリティ(parity)部分とを分離してレートマッチングを行うことを示すブロック図である。
【
図3】循環バッファ(circular buffer)の内部(internal structure)を示す図である。
【
図4】ポーラ符号のエンコーダのブロック図である。
【
図5】チャネル二極化(二極化)(polarization)のためのチャネル結合(channel combining)およびチャネル分割(channel splitting)の概念を例示する図である。
【
図6】ポーラ符号のためのN番目のレベルのチャネル結合を例示する図である。
【
図7】リスト-Lデコーディング(list-L decoding)過程でデコーディングパス(経路)(path)の進展(進化)(evolution)を例示する図である。
【
図8】ポーラ符号において情報ビットが割り当てられる位置を選択する概念を説明する図である。
【
図9】ポーラ符号に対するパンクチャおよび情報ビット割り当てを例示する図である。
【
図10】従来の(通常的な)(conventional)巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)コードおよび分散(distributed)CRCコードの概念を説明する図である。
【
図11】既存のLTEシステムにおけるエンコーディング(符号化)過程およびデコーディング過程を例示する図である。
【
図13】同期信号ブロック(Synchronization Signal Block、SSB)および物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast CHannel、PBCH)ブロックの構造を例示する図である。
【
図14】PBCHに対する信号処理過程を例示する図である。
【
図15】本発明の例によるPBCH送信の流れを例示する図である。
【
図16】ポーラ符号に対する入力ビットインデックスのビットエラーレート(Bit Error Rate、BER)を示す図である。
【
図17】本発明で例示するビット位置の例に対する性能比較を示す図である。
【
図18】同期信号ブロック(Synchronization Signal Block、SSB)に含まれるタイミング情報ビットフィールドを例示する図である。
【
図19】本発明を行う送信装置10および受信装置20の構成要素を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれる添付図面は、本発明に関する実施例を提供し、詳細な説明と共に本発明の技術的思想を説明する。
【0024】
以下、本発明に係る好適な実施形態を、添付図面を参照して詳しく説明する。添付図面と共に以下に開示される詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明するためのものであり、本発明が実施し得る唯一の実施形態を示すためのものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかしながら、当業者にとってはこのような具体的な細部事項なしでも本発明を実施できることは明らかである。
【0025】
場合によって、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造および装置を省略したり、各構造および装置の中核機能を中心にしたブロック図の形式で示すことができる。また、この明細書全体を通じて同一の構成要素については同一の図面符号を付して説明する。
【0026】
以下に説明する技法(technique)および装置、システムは、様々な無線多元(多重)接続システムに適用することができる。多元接続システムの例には、CDMA(Code Division Multiple Access)システム、FDMA(Frequency Division Multiple Access)システム、TDMA(Time Division Multiple Access)システム、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)システム、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)システム、MC-FDMA(Multi Carrier Frequency Division Multiple Access)システムなどがある。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)またはCDMA2000などの無線技術(technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communication)、GPRS(General Packet Radio Service)、EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)(すなわち、GERAN)などの無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802-20、E-UTRA(evolved-UTRA)などの無線技術によって具現することができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)の一部であり、3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)は、E-UTRAを用いるE-UMTSの一部である。3GPP LTEは、下りリンク(DownLink、DL)ではOFDMAを採択し、上りリンク(UpLink、UL)ではSC-FDMAを採択している。LTE-A(LTE-Advanced)は、3GPP LTEの進展した形態である。説明の便宜のために、以下では、本発明が3GPPベース(基盤)通信システム、例えば、LTE/LTE-A、NRに適用される場合を仮定して説明する。しかしながら、本発明の技術的特徴がこれに制限されるものではない。例えば、以下の詳細な説明は、移動通信システムが3GPP LTE/LTE-A/NRシステムに対応する移動通信システムに基づいて説明されていても、3GPP LTE/LTE-A/NR特有の事項以外は、他の任意の移動通信システムにも適用可能である。
【0027】
後述する本発明の実施例において、装置が“仮定する”という表現は、チャネルを送信する主体が該当の“仮定”に符合するようにチャネルを送信することを意味する。チャネルを受信する主体は、チャネルが該当の(対応する)(corresponding)“仮定”に符合するように送信されたという前提の下で、該当の“仮定”に符合する形態でチャネルを受信あるいは復号するものであることを意味する。
【0028】
本発明において、UEは、固定していても移動性を有していてもよく、基地局(Base Station、BS)と通信してユーザデータおよび/または各種制御情報を送受信する各種機器がこれに属する。UEは、端末(Terminal Equipment)、MS(Mobile Station)、MT(Mobile Terminal)、UT(User Terminal)、SS(Subscribe Station)、無線機器(wireless device)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)などと呼ぶこともできる。また、本発明において、BSは、一般に、UEおよび/または他のBSと通信する固定局(fixed station)のことをいい、UEおよび他のBSと通信して各種データおよび制御情報を交換する。BSは、ABS(Advanced Base Station)、NB(Node-B)、eNB(evolved-NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、接続ポイント(Access Point)、PS(Processing Server)などの他の用語で呼ぶこともできる。特に、UTRANの基地局はNode-B、E-UTRANの基地局はeNB、また、新しい無線アクセス技術ネットワーク(new radio access technology network)の基地局はgNB、とも呼ばれる。以下、説明の便宜のために、通信技術の種類あるいはバージョンに関係なく、基地局を併せてBSと呼ぶ。
【0029】
本発明におけるノード(node)とは、UEと通信して無線信号を送信/受信し得る固定したポイント(地点)(point)のことを指す。様々な形態のBSを、その名称に関係なくノードとして用いることができる。例えば、BS、NB、eNB、ピコセルeNB(PeNB)、ホームeNB(HeNB)、リレー、リピータなどをノードとすることができる。また、ノードは、BSでなくてもよい。例えば、無線リモートヘッド(Radio Remote Head、RRH)、無線リモートユニット(Radio Remote Unit、RRU)とすることもできる。RRH、RRUなどは、一般に、BSの電力レベル(power level)よりも低い電力レベルを有する。RRHあるいはRRU(以下、RRH/RRU)は、一般に、光ケーブルなどの専用回線(dedicated line)でBSに接続されているため、一般に、無線回線で接続されたBSによる協調通信に比べて、RRH/RRUとBSとによる協調通信を円滑に行うことができる。1つのノードには、少なくとも1つのアンテナが設置される。このアンテナは、物理アンテナを意味することもでき、アンテナポート、仮想アンテナ、またはアンテナグループを意味することもできる。ノードは、ポイント(point)とも呼ばれる。
【0030】
本発明におけるセル(cell)とは、1つまたは複数のノードが通信サービスを提供する一定の地理的領域を指す。したがって、本発明において特定セルと通信するということは、上記特定セルに通信サービスを提供するBSまたはノードと通信することを意味できる。また、特定セルの下りリンク/上りリンク信号は、上記特定セルに通信サービスを提供するBSまたはノードからの/への下りリンク/上りリンク信号を意味する。UEに上りリンク/下りリンク通信サービスを提供するセルを特にサービングセル(serving cell)という。また、特定セルのチャネル状態/品質は、上記特定セルに通信サービスを提供するBSまたはノードとUEとの間に形成されたチャネルまたは通信リンクのチャネル状態/品質を意味する。3GPPベース通信システムにおいて、UEは、特定ノードからの下りリンクチャネル状態を、上記特定ノードのアンテナポートが上記特定ノードに割り当てられたCRS(Cell-specific Reference Signal)リソース上で送信されるCRSおよび/またはCSI-RS(Channel State Information Reference Signal)リソース上で送信するCSI-RSを用いて測定することができる。
【0031】
一方、3GPPベース通信システムは、無線リソースを管理するためにセル(cell)の概念を用いているが、無線リソースと関連付けられるセル(cell)は、地理的領域のセル(cell)と区別される。
【0032】
地理的領域の“セル”は、ノードが搬送波を用いてサービスを提供できるカバレッジ(coverage)と理解することができ、無線リソースの“セル”は、上記搬送波によって設定(configure)される周波数範囲である帯域幅(BandWidth、BW)に関連する。ノードが有効な信号を送信できる範囲である下りリンクカバレッジと、UEから有効な信号を受信できる範囲である上りリンクカバレッジは、当該信号を運ぶ搬送波に依存するので、ノードのカバレッジは、上記ノードが用いる無線リソースの“セル”のカバレッジと関連することもある。したがって、“セル”という用語は、時にはノードによるサービスのカバレッジを、時には無線リソースを、時には上記無線リソースを用いた信号が有効な強度で到達できる範囲を意味するのに用いることができる。
【0033】
一方、3GPP通信標準は、無線リソースを管理するためにセルの概念を使う。無線リソースに関連する“セル”とは、下りリンクリソース(DL resources)と上りリンクリソース(UL resources)との組合せ、すなわちDL CCとUL CCとの組合せで定義される。セルは、DLリソース単独、またはDLリソースとULリソースとの組合せで設定されることができる。キャリアアグリゲーション(搬送波集成)がサポート(支援)される場合、DLリソース(または、DL CC)の搬送波周波数とULリソース(または、UL CC)の搬送波周波数との間のリンケージ(linkage)は、システム情報によって指示されることができる。例えば、システム情報ブロックタイプ2(System Information Block Type2、SIB2)リンケージ(linkage)によって、DLリソースとULリソースとの組合せが指示されることができる。ここで、搬送波周波数とは、各セルまたはCCの中心周波数と同じであることができる。以下では、1次周波数(primary frequency)上で動作するセルをプライマリ(1次)セル(Primary Cell、Pcell)またはPCCと言い、2次周波数(Secondary frequency)(またはSCC)上で動作するセルをセカンダリ()セル(Secondary Cell、Scell)またはSCCと言う。下りリンクでPcellに対応する搬送波は、下りリンクプライマリCC(DL PCC)と言い、上りリンクでPcellに対応する搬送波は、ULプライマリCC(DL PCC)と言う。Scellとは、RRC(Radio Resource Control)接続確立(連結開設)(connection establishment)がなされた後に設定可能であり、追加的な無線リソースを提供するために使われることができるセルを意味する。UEの性能(capabilities)によって、ScellがPcellと一緒に、上記UEのためのサービングセルの集合(集団)を形成することができる。下りリンクでScellに対応する搬送波は、DLセカンダリCC(DL SCC)と言い、上りリンクで上記Scellに対応する搬送波は、ULセカンダリCC(UL SCC)と言う。RRC_CONNECTED状態であるが、キャリアアグリゲーションが設定されていないかキャリアアグリゲーションをサポートしないUEの場合、Pcellにだけ設定されたサービングセルがただ一つ存在する。
【0034】
3GPPベース通信標準は、上位層から生じる情報を運ぶリソース要素に対応する下りリンク物理チャネルと、物理層によって用いられるが、上位層から生じる情報を搬送しないリソース要素に対応する下りリンク物理信号と、を定義する。例えば、物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared CHannel、PDSCH)、物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast CHannel、PBCH)、物理マルチキャストチャネル(Physical Multicast CHannel、PMCH)、物理制御フォーマット指示子チャネル(Physical Control Format Indicator CHannel、PCFICH)、物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control CHannel、PDCCH)および物理ハイブリッドARQ指示子チャネル(Physical Hybrid ARQ Indicator Channel、PHICH)が下りリンク物理チャネルとして定義されており、参照信号および同期信号が下りリンク物理信号として定義されている。パイロット(pilot)とも呼ばれる参照信号(Reference Signal、RS)は、BSとUEとが互いに知っている既に定義された特別な波形の信号を意味するが、例えば、セル固有(特定的)RS(cell specific RS)、UE固有(特定的)RS(UE-specific RS、UE-RS)、ポジショニングRS(Positioning RS、PRS)およびチャネル状態情報RS(Channel State Information RS、CSI-RS)が下りリンク参照信号として定義される。3GPPベース通信標準は、上位層から生じる情報を搬送するリソース要素に対応する上りリンク物理チャネルと、物理層によって用いられるが、上位層から生じる情報を搬送しないリソース要素に対応する上りリンク物理信号と、を定義している。例えば、物理上りリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared CHannel、PUSCH)、物理上りリンク制御チャネル(Physical Uplink Control CHannel、PUCCH)、物理ランダムアクセス(任意接続)チャネル(Physical Random Access CHannel、PRACH)が上りリンク物理チャネルとして定義され、上りリンク制御/データ信号のための復調参照信号(DeModulation Reference Signal、DMRS)と上りリンクチャネル測定に用いられるサウンディング参照信号(Sounding Reference Signal、SRS)とが(上りリンク物理信号として)定義される。
【0035】
本発明において、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)/PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)/PHICH((Physical Hybrid automatic retransmit request Indicator CHannel)/PDSCH(Physical Downlink Shared CHannel)は、それぞれ、DCI(Downlink Control Information)/CFI(Control Format Indicator)/下りリンクACK/NACK(ACKnowlegement/Negative ACK)/下りリンクデータを搬送する時間-周波数リソースの集合またはリソース要素の集合を意味する。また、PUCCH(Physical Uplink Control CHannel)/PUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)/PRACH(Physical Random Access CHannel)は、それぞれ、UCI(Uplink Control Information)/上りリンクデータ/ランダムアクセス信号を搬送する時間-周波数リソースの集合(セット)またはリソース要素の集合を意味する。本発明では、特に、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHに割り当てられたり、これに属する時間-周波数リソースまたはリソース要素(Resource Element、RE)を、それぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACH REまたはPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH/PUCCH/PUSCH/PRACHリソースと称する。以下では、UEがPUCCH/PUSCH/PRACHを送信するという表現は、それぞれ、PUSCH/PUCCH/PRACH上で/またはを通じて、上りリンク制御情報/上りリンクデータ/ランダムアクセス信号を送信することと同じ意味で使われる。また、BSがPDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCHを送信するという表現は、それぞれ、PDCCH/PCFICH/PHICH/PDSCH上でまたはを通じて、下りリンクデータ/制御情報を送信することと同じ意味で使われる。
【0036】
本発明で使用される用語および技術のうち、具体的に説明されていない用語および技術については、3GPP LTE/LTE-A標準文書、例えば、3GPP TS 36.211、3GPP TS 36.212、3GPP TS 36.213、3GPP TS 36.321および3GPP TS 36.331などと、3GPP NR 標準文書、例えば、3GPP TS 38.211、3GPP TS 38.212、3GPP TS 38.213、3GPP TS 38.214、3GPP TS 38.300、3GPP TS 38.331などを参照できる。また、ポーラ符号とポーラ符号を用いたエンコーディングおよびデコーディングとに関する原理は、‘E. Arikan、“Channel Polarization:A Method for Constructing Capacity-Achieving Codes for Symmetric Binary-Input Memoryless Channels”、 in IEEE Transactions on Information Theory、vol. 55、no. 7、pp. 3051-3073、July 2009)’を参照できる。
【0037】
さらに多くの通信装置がより大きな通信容量を要求することにより、既存の無線アクセス技術(Radio Access Technology、RAT)に比べて向上したモバイルブロードバンド通信の必要性が高まっている。また、多数の機器およびモノを接続していつでもどこでも多様なサービスを提供する大規模マシンタイプ通信(massive Machine Type Communications、mMTC)が次世代通信の主要な争点の1つになっている。さらに、信頼性および遅延(latency)にセンシティブなサービス/UEを考慮した通信システムのデザインも考えられている。このように進歩したモバイルブロードバンド通信、mMTC、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した次世代RATの導入が議論されている。現在、3GPPでは、EPC以後の次世代移動通信システムに関する研究が進行中である。本発明では、便宜上、該当技術を新しいRAT(New RAT、NR)あるいは5G RATと呼ぶ。
【0038】
NR通信システムは、データレート、容量(capacity)、遅延、エネルギ消費およびコスト(費用)の面で、既存の4世代(4G)システムより相当に優れた性能のサポートが要求されている。したがって、NRシステムは、帯域幅、スペクトル、エネルギ、シグナリング効率およびビット当たりのコストの領域において相当な進歩が必要である。NRは、かかる要求を満たすために、効率的な波形(waveform)を活用する必要がある。
【0039】
図1は、LTE/LTE-Aシステムにおけるトランスポートブロック(transport block)の処理過程(procedure)を例示する図である。
【0040】
チャネルにおける信号のエラーを受信端で訂正するために、送信端からの情報は、エラー訂正符号(コード)(forward error correction code)を使用して符号化(coding)した後、送信される。受信端では、受信信号を復調(demodulation)した後、エラー訂正符号のデコーディング(decoding)過程を経て送信情報を復元する。かかるデコーディング過程によって、チャネルで発生した受信信号のエラーを訂正する。
【0041】
データは、DL/ULセルのそれぞれでTTIごとに最大2個のトランスポートブロックの形態でコーディングブロックに到達する。以下のコーディング段階がDL/ULセルの各トランスポートブロックに対して適用される。
【0042】
-トランスポートブロックに巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)の付加(add)、
【0043】
-コードブロックのセグメント化(Segmentation)およびコードブロックにCRCの付加(attachment)、
【0044】
-チャネルコーディング、
【0045】
-レートマッチング、
【0046】
-コードブロックの連接(concatenation)。
【0047】
エラー訂正符号としては多様な種類が可能であるが、既存のLTE/LTE-Aシステムでは、主にターボ(Turbo)コードが使用された。ターボコードは、再帰的かつ体系的な畳み込み符号器(recursive systematic convolution encoder)とインターリーバ(interleaver)とで構成される。ターボコードの実際の具現時に並列デコーディングを容易にするためのインターリーバがあるが、その一種がQPP(Quadratic Polynomial Permutation)である。このQPPインターリーバは、特定のデータブロックサイズにのみ良好な性能を維持することが知られている。ターボコードの性能は、データブロックサイズが増加するほど良好であることが知られているが、実際の通信システムでは、実際の具現の便利さのために、一定サイズ以上のデータブロックの場合、複数の小さいデータブロックに分けてエンコーディングを行う。分けられた小さいデータブロックをコードブロックと呼ぶ。一般的に、コードブロックは同じサイズを有するが、QPPインターリーバのサイズ制限のため、複数のコードブロックのうちの1つのコードブロックは、異なるサイズを有することもできる。所定のインターリーバサイズのコードブロック単位でエラー訂正符号化過程を経た後、無線チャネルへの送信時に発生するバーストエラーの影響を減らすためにインターリーブが行われる。また、実際の無線リソースにマッピングされて送信される。実際の送信時に使用される無線リソースの量が一定であるので、これに合わせるためには、エンコードされたコードブロックに対してレートマッチングが行われる必要がある。一般的に、レートマッチングは、パンクチャや繰り返し(repetition)からなる。例えば、無線リソースの量、即ち、該当の無線リソースにより送信可能な送信ビットの数がMであり、コーディングされたビットシーケンス、即ち、エンコーダの出力ビットの数がNである場合、MとNとが異なれば、コーディングされたビットシーケンスの長さを調節してMと合わせるためのレートマッチングが行われる。M>Nである場合、レートマッチングが行われたシーケンスの長さがMと同一になるように、コーディングされたビットシーケンスのビットのうちの全部または一部が繰り返される。M<Nである場合、レートマッチングが行われたシーケンスの長さがMと同一になるように、コーディングされたビットシーケンスのビットのうちの一部がパンクチャされ、パンクチャされたビットは、送信から除外される。
【0048】
即ち、LTE/LTE-Aシステムでは、特定の符号化率(コードレート)(例えば、1/3)を有するチャネルコーディングを使用して送信するデータをエンコードした後、パンクチャや繰り返しからなるレートマッチング過程により、送信するデータの符号化率を調節する。LTE/LTE-Aにおけるチャネルコードとしてターボコードを使用する場合、
図1のようなトランスポート(輸送)(transport)チャネル処理過程のうち、各コードブロックにチャネルコーディングおよびレートマッチングを行う過程を示すと
図2の通りである。
【0049】
図2は、エンコードされたコードブロックの体系的な(systematic)部分とパリティ部分とを分離してレートマッチングを行うことを示すブロック図である。
【0050】
図2に示したように、LTE/LTE-Aターボエンコーダのマザー(mother)コードレート(マザーコードの符号化率)は、1/3である。他の符号化率を得るためには、必要であれば、繰り返しあるいはパンクチャが行われる必要があり、これらは、レートマッチングモジュールにより行われる。レートマッチングモジュールは、ターボエンコーダの3つの出力ストリームに対する3つの所謂サブブロックインターリーバと、循環バッファにより実現されるビット選択および淘汰(プルーニング)(pruning)部分からなる。サブブロックインターリーバは、32個の行および長さ32のイントラ列(列内)(intra-column)のパーミュテーション(配列)(permutation)を有するクラシック行列インターリーバに基づく。3つのストリームの各々のビットは、行-by-行ずつ(行ごとに)(row-by-row)、32個の列を有する行列(行の数はストリームサイズによる)で書き込まれる(written)。この行列を完全に満たすために、ダミービットが各々のストリームの前側にパディング(padding)される。列のパーミュテーション(permutation)後には、ビットが列-by-列に(列ごとに)(column-by-column)行列から読み出される。
【0051】
図3は、循環バッファの内部(internal structure)を示す図である。
【0052】
循環バッファは、マザーコードのパンクチャおよび繰り返しを可能にする、レートマッチングモジュールの最も重要な部分である。
図2を参照すると、インターリーブされた体系的なビットは、循環バッファの始めにインターリーブされた体系的なビットストリームの1番目のビットを配置し、順に(in sequence)循環バッファに書き込まれる。インターリーブおよびインターレースされたパリティビットストリームは、インターリーブされた体系的なビットストリームの最後のビットの後に該当ストリームの1番目のビットを配置し、順に循環バッファに書き込まれる。コーディングされたビットは、(符号化率によって)循環バッファ内の冗長検査(Redundancy Version、RV)ポイントにより特定されるある開始ポイントから連続して読み出される。循環バッファの終り(end)に至り、より多いコーディングビットが送信のために必要であれば(例えば、1/3より小さい符号化率の場合)、送信装置は、ラップアラウンド(一周)(wrap around)し、循環バッファの開始から再開する(continue)。
【0053】
ハイブリッドARQを示すHARQは、エラーがあると検出されたパケットの再送信に基づくエラー訂正メカニズムである。送信されたパケットは、ある伝播(propagation)の遅延後に受信装置に到着する。受信装置は、エラーのない(error-free)送信の場合は、ACKを生成し、エラーが検出された場合には、NACKを生成する。ACK/NACKは、一定期間の処理(プロセシング)時間後に生成されて送信装置に送られ、伝搬の遅延後に送信装置に到達する。NACKの場合、送信装置においてある処理の遅延後に所望のパケットが再び送られる。循環バッファから読み出されて各再送信で送られるビットはそれぞれ異なり、RVの位置に依存する。ビットが循環バッファから読み出される開始ポイントの位置を定義する4つのRV(0、1、2、3)がある。
図3を参照すると、再送信回数が進行(progressing)することによりRVが大きくなり、よって、より少ない体系的なビットとより多いパリティビットが再送信のために循環バッファから読み出される。
【0054】
NRは、現在4Gより良好な速度およびカバレッジを提供し、高い周波数帯域で動作し、数十個の接続に対して1Gb/sまでの速度あるいは数万個の接続に対して数十Mb/sまでの速度を提供することが求められている。かかるNRシステムの要求事項を満たすためには、既存のコーディング方式より進歩したコーディング方式の導入が必要である。データ通信は、不完全なチャネル環境で行われるので、チャネルコーディングは、高速でありかつエラーのない(エラーに自由な)(error-free)通信のための高いデータレートを達成するために重要な役割を果たす。選択されたチャネルコードは、特定の範囲のブロック長および符号化率において優れたブロックエラーレート(BLock Error Ratio、BLER)性能を有する必要がある。ここで、BLERは、送信されたブロックの総数に対するエラー受信ブロック数の比で定義される。NRでは、低い計算複雑度、低い遅延、低いコストおよびより高い柔軟性がコーディング方式として要求される。さらに、ビット当たり減少したエネルギ(reduced energy per bit)及び改善された領域効率(improved region efficiency)が、より高いデータレートをサポートするために求められる。eMBB、大規模IoT、URLLCなどがNRネットワークの使用例であると思われる。eMBBは、豊かなメディアアプリケーション、クラウド記憶およびアプリケーション、そしてエンターテインメントのための拡張現実(augmented reality)を可能にするために、高いデータレートを有するインターネット接続をカバーする。大規模IoTアプリケーションは、スマートホーム/ビル、リモート健康モニタリングおよび物流(logistics)トラッキングなどのための密集したセンサネットワークを含む。URLLCは、産業自動化、無人自動車、リモート手術およびスマートグリッドなどの超高信頼性および低い遅延を求める重要なアプリケーションをカバーする。
【0055】
大きいブロック長において、高い容量性能を有する多くのコーディング方式が利用可能であるが、これらのほとんどが広範囲のブロック長および符号化率にわたって良好な性能を一定に維持しない。しかしながら、ターボコード、低密度パリティチェック(Low Density Parity Check、LDPC)コードおよびポーラ符号は、広い範囲の符号化率およびコード長さにおいて期待されるBLER性能を持っており、これによりNRシステムのための使用が考慮されている。eMBB、大規模IoTおよびURLLCなどの様々な場合に対する要求が増加することにより、ターボコードより強いチャネルコーディング効率性を提供するコーディング方式に対する要求がある。また、チャネルが現在収容可能な加入者の最大数の増加、即ち、容量面における増加も求められている。
【0056】
ポーラ符号は、既存のチャネルコードの問題点を解決できる新しいフレームワークを提供するコードであって、bikent大学のArikanにより発明されている(参考:E. Arikan、"Channel Polarization:A Method for Constructing Capacity-Achieving Codes for Symmetric Binary-Input Memoryless Channels," in IEEE Transactions on Information Theory、vol. 55、no. 7、pp. 3051-3073、July 2009)。ポーラ符号は、低いエンコーディングおよびデコーディング複雑度を有する、数学的に証明された、最初の容量-収容(限度達成)(capacity-achieving)コードである。ポーラ符号には、いかなるエラーフローも存在せず、大きいブロック長においてターボコードの性能を凌ぐ。以下、ポーラ符号を用いたチャネルコーディングをポーラ符号化と呼ぶ。
【0057】
ポーラ符号は、与えられたバイナリ離散無記憶チャネル(binary discrete memoryless channel)におけるチャネル容量に達する数コードとして知られている。これは、ブロックサイズが十分に大きい場合にのみ可能である。即ち、ポーラ符号は、コードのサイズNを無限に大きくすると、チャネル容量を達成できるコードである。ポーラ符号は、エンコーディングおよびデコーディングの複雑度が低く、成功裏にデコードできる。ポーラ符号は、線形ブロックエラー訂正コードの一種であって、回帰的な(recursive)多数の連接(concatenation)がポーラ符号のための基本構築(ビル)(building)ブロックであり、コード構成(code construction)のための基礎である。物理チャネルを仮想チャネルに変換するチャネルの物理的変換が起き、かかる変換は、回帰的な多数の連接に基づく。多数のチャネルが乗じられて累積されると、チャネルの殆どは良くなるかまたは悪くなり、ポーラ符号の背景にある(後ろにいる)このアイデアは、良好なチャネルを使用することである。例えば、良好なチャネルによりレート1でデータを送り、劣悪なチャネルによりレート0で送る。即ち、チャネルの二極化により、チャネルがノーマル(一般)(normal)状態から二極化状態に変わることである。
【0058】
図4は、ポーラ符号のエンコーダのブロック図である。
【0059】
図4(a)は、ポーラ符号の基本モジュールを示し、特にポーラ符号化のための1番目のレベルのチャネル結合を例示している。
図4(a)におけるW
2は、2つのバイナリ離散無記憶チャネル(B-DMC)、W、を結合して得られた全体の(entire)等価(equivalent)チャネルを意味する。ここで、u
1、u
2は、バイナリ入力ソースビットであり、y
1、y
2は、出力コーディング済みビット(output coded bit)である。チャネル結合(channel combining)は、B-DMCチャネルを並列に(parallel)連接する過程である。
【0060】
図4(b)は、基本モジュールに対する基本行列Fを示し、基本行列Fへのバイナリ入力ソースビットu
1、u
2と該当(対応する)出力x
1、x
2とは、以下の関係を有する。
【0061】
【0062】
チャネルW2は、最高レートである対称容量(symmetric capacity)I(W)を有することができる。B-DMC Wにおいて、対称容量は、重要なパラメータであり、この対称容量は、レート測定のために使用され、信頼できる通信がこのチャネルWを介して行われることができる最高のレートである。B-DMCは、以下のように定義される。
【0063】
【0064】
与えられたB-DMC WのN個の独立したコピー(independent copies)からN個のバイナリ入力チャネルの2番目のセットを合成(Synthesize)または生成(create)することができ、これらのチャネルは、属性{WN
(i):1≦i≦N}を有する。Nが大きくなると、チャネルの一部は、1に近い容量を有するチャネルになり、残りは、0に近い容量を有するチャネルになる傾向がある。これをチャネル二極化(polarization)という。言い換えれば、チャネル二極化は、与えられたB-DMC WのN個の独立コピーを使用して2番目のセットのN個のチャネル{WN
(i):1≦i≦N}を生成するプロセスであり、チャネル二極化の効果は、Nが大きくなると、全ての対称容量項(terms){I(WN
(i))}が、インデックスiの消えゆく(vanishing)部分(端数)(fraction)を除いて全て0または1になる傾向を意味する。言い換えれば、ポーラ符号において、チャネル二極化の背後の概念は、I(W)の対称的(Symmetric)容量を有するチャネル(例えば、additive White Gaussian noise channel)のN個のコピー(copy)(即ち、N個の送信)を1または0に近い容量のエクストリーム(極端的)(extreme)チャネルに変換することである。N個のチャネルのうち、I(W)部分は、完璧な(perfect)チャネルになり、1-I(W)部分は、完全にノイズチャネルになる。その後、情報ビットは、良好なチャネルのみによって送られ、他のチャネルへの入力は、1または0に凍結される(frozen to)。チャネル二極化の量は、ブロック長と共に増加する。チャネル二極化は、2つの局面(フェーズ)(phase)で構成される。すなわち、チャネル結合の局面およびチャネル分割の局面である。
【0065】
図5は、チャネル二極化のためのチャネル結合およびチャネル分割の概念を例示する図である。
図5に示したように、オリジナル(原本)(original)チャネルWのN個のコピーを適切に結合してベクトルチャネルW
vecを形成した後、二極化された新しいチャネルに分割すると、十分に大きいNの場合、二極化された新しいチャネルは、各々、チャネル容量C(W)=1とC(W)=0とに区別(区分)される(categorized into)。この場合、チャネル容量C(W)=1のチャネルを通過したビットは、エラーなしで送信可能であるので、チャネル容量C(W)=1のチャネルでは情報ビットを送信し、チャネル容量C(W)=0のチャネルを通過するビットは、情報送信が不可能であるので、意味のないビットである凍結ビットを送信するのがよい。
【0066】
図5を参照すると、与えられたB-DMC Wのコピーを回帰的方式で結合して、W
N:x
N→Y
Nにより与えられるベクトルチャネルW
vecが出力される。ここで、N=2
nであり、nは、0より大きいかまたは等しい整数である。回帰(recursion)は、常に0番目のレベルから始まり、W
1=Wである。n=1は、W
1の2つの独立コピーが共に結合される1番目のレベルの回帰を意味する。2つのコピーを結合すると、チャネルW
2:X
2→Y
2が得られる。この新しいチャネルW
2の遷移(転移)確率(transitional probability)は、以下の式により表される。
【0067】
【0068】
チャネルW2が得られると、W2の2つのコピーを結合してチャネルW4の単一のコピーが得られる。このような回帰は、以下の遷移確率を有するW4:X4→Y4により表される。
【0069】
【0070】
図5において、G
Nは、サイズNの生成器行列である。G
2は、
図4(b)に示した基本行列Fに該当する。G
4は、以下の行列で表されることができる。
【0071】
【0072】
ここで、
は、Kronecker積(product)であり、全てのn≧1に対して、
であり、
である。
【0073】
図5(b)のG
Nへの入力u
N
1と出力x
N
1との関係は、x
N
1=u
N
1G
Nのように表すことができる。ここで、x
N
1={x
1、…、x
N}、u
N
1={u
1、…、u
N}である。
【0074】
N個のB-DMCを結合するとき、各々のB-DMCは、回帰的な形態で表すことができる。即ち、GNは以下の数式で表される。
【0075】
【0076】
ここで、N=2
n、n≧1であり、
であり、
である。B
Nは、ビット反転(リバーサル)(bit-reversal)として知られた置換(permutation)行列であって、
であり、回帰的に算出できる。I
2は、2次元の単位行列であり、この回帰(recursion)は、B
2=I
2に初期化される。R
Nは、ビット反転インターリーバであり、入力s
N
1={s
1、…、s
N}を出力x
N
1={s
1、s
3,…、s
N-1、s
2、…、s
N}にマッピングするために使用される。ビット反転インターリーバは、送信端に含まれないこともできる。数式6の関係を
図6に示す。
【0077】
図6は、ポーラ符号のためのN番目のレベルのチャネル結合を例示している。
【0078】
N個のB-DMC Wを結合した後、特定の入力に対する等価チャネル(equivalent channel)を定義する過程をチャネル分割という。チャネル分割は、以下のようなチャネル遷移確率(channel transition probability)で表現できる。
【0079】
【0080】
チャネル二極化は、以下の特性を有する。
【0081】
>Conservation:C(W-)+C(W+)=2C(W)、
【0082】
>Extremization:C(W-)≦C(W)≦C(W+)。
【0083】
チャネル結合およびチャネル分割を経た場合、以下のような定理(整理)(theorem)が得られる。
【0084】
*定理(theorem):任意のB-DMC Wに対して、チャネル{WN
(i)}は、以下のような意味で二極化される。任意の固定されたδ∈{0,1}に対して、2の累乗(power)によりNが無限大になることにより、I(WN
(i))∈(1-δ,1]のインデックスi∈{1,…,N}の部分(fraction)は、I(W)になり、I(WN
(i))∈[0,δ)の部分は、1-I(W)になる。したがって、N→∞となると、チャネルは、完全にノイズであるか、あるいはノイズがない(に自由)(free of noise)に二極化され、かかるチャネルを送信端で正確に認識する(分かる)(recognized)ことができる。したがって、劣悪なチャネルが固定され、固定されないビットを良好なチャネル上で送信することができる。
【0085】
即ち、ポーラ符号のサイズNが無限大になると、チャネルは、特定の入力ビット(input bit)に対してノイズが多いかまたはないチャネルになる。これは、特定の入力ビットに対する等価チャネルの容量が0またはI(W)に区別されることと同じ意味である。
【0086】
ポーラ(極)エンコーダ(ポーラ符号化器)(polar encoder)の入力は、情報データがマッピングされるビットチャネルとそうではないビットチャネルとに区別される。上述したように、ポーラ符号の理論によれば、ポーラ符号のコードワードが無限大(infinity)になるほど(近付くと)、入力ビットチャネルがノイズのないチャネルとノイズチャネルとに区別される。したがって、ノイズのないビットチャネルに情報を割り当てれば、チャネル容量を得ることができる。しかしながら、実際には、無限の長さのコードワードを構成できないので、入力ビットチャネルの信頼度を計算してその順にデータビットを割り当てる。本発明において、データビットが割り当てられるビットチャネルは、良好ビットチャネルという。良好ビットチャネルは、データビットがマッピングされる入力ビットチャネルである。また、データがマッピングされないビットチャネルを凍結ビットチャネルという。凍結ビットチャネルには、既知の値(例えば、0)を入力してエンコーディングが行われる。送信端および受信端で知っている値であれば、どの値でも凍結ビットチャネルにマッピングされることができる。パンクチャまたは繰り返しを行うとき、良好ビットチャネルに関する情報を活用できる。例えば、情報ビットに割り当てられない入力ビット位置に該当するコードワードのビット(即ち、出力ビット)位置は、パンクチャされることができる。
【0087】
ポーラ符号のデコーディング方式は、逐次(連続)消去(Successive Cancellation、SC)デコーディング方式である。SCデコーディング方式は、チャネル遷移確率を求めて、入力ビットに対する尤度比(LikeLihood Ratio、LLR)を計算する方式である。このとき、チャネル遷移確率は、チャネル結合およびチャネル分割の過程が回帰的な形態からなる特性を用いると、回帰的な形態で計算できる。したがって、最終的に、LLR値も回帰的な形態で計算できる。まず、入力ビットuiに対するチャネル遷移確率WN
(i)(y1
N,u1
i-1|u1)を以下のように得ることができる。u1
iは、奇数インデックス(odd index)と偶数インデックス(even index)とに分離され、u1,o
i、u1,e
iのように表現できる。チャネル遷移確率は、以下のように表現できる。
【0088】
【0089】
【0090】
ポーラ(極)デコーダ(ポーラ復号器)(polar decoder)は、情報を検索し、ポーラ符号に関して知られた値(例えば、受信ビット、凍結ビットなど)を用いて(有して)uN
1の推定値(estimate)u^N
1を生成する。LLRは、以下のように定義される。
【0091】
【0092】
LLRは、以下のように回帰的に計算できる。
【0093】
【0094】
LLRの回帰的計算は、LLR L(1)
1(yi)=W(yi|0)/W(yi|1)のコード長さ1にトレースバック(逆追跡)(trace back)される。L(1)
1(yi)は、チャネルから観察されたソフト情報である。
【0095】
ポーラエンコーダおよびSCデコーダの複雑度は、ポーラ符号の長さNによって変化するが、O(NlogN)の複雑度を有すると知られている。長さNのポーラ符号においてK個の入力ビットを仮定するとき、符号化率はN/Kになる。データペイロードのサイズNのポーラエンコーダの生成器行列をGNとすると、エンコードされたビットは、xN
1=uN
1GNのように表すことができ、uN
1のうちのK個のビットは、ペイロードビットに該当し、ペイロードビットに対応するGNの行(row)インデックスをiとし、残りのN-K個のビットに対応するGNの行インデックスをFと仮定する。このようなポーラ符号の最小距離は、dmin(C)=mini∈I2wt(i)のように与えられることができる。ここで、wt(i)は、iのバイナリ拡張内の1の個数であり、i=0,1,・・・,N-1である。
【0096】
SCリスト(SCL)デコーディングは、基本的なSCデコーダの拡張である。この種類のデコーダでは、デコーディングの各段階においてL(個の)デコーディングパス(経路)が同時に考慮される。ここで、Lは整数である。即ち、ポーラ符号の場合、リスト-Lデコーディングのアルゴリズムは、デコーディング過程でL個のパスを同時に追跡するアルゴリズムである。
【0097】
図7は、リスト-Lデコーディング過程において、デコーディングパスの進展(evolution)を例示する図である。説明の便宜のために、決定すべきビット数がnであり、全てのビットが凍結されていないと仮定する。リストサイズがL=4である場合、各レベルは、下方向に繋げるパスを有するノードを最大4つ有する。繋げないパスは、
図7において点線で表される。
図7を参照して、リスト-Lデコーディングにおいてデコーディングパスが進展する過程を説明すると、以下の通りである。i)リスト-Lデコーディングが始まり、1番目の凍結されないビットは、0または1である。ii)リスト-Lデコーディングが続く。2番目の凍結されないビットは、0または1である。パスの数がL=4より多くないので、まだ切り取る(prune)必要はない。iii)1番目のビット(即ち、1番目のレベルのビット)、2番目のビット(即ち、2番目のレベルのビット)および3番目のビット(即ち、3番目のレベルのビット)に対する全てのオプションを考慮すると、8つのデコーディングパスとなり、L=4であるので、8つのデコーディングパスは多すぎる。iv)8つのデコーディングパスをL=4個の有望な(promising)パスに切り取る。v)4番目の凍結されないビットの2つのオプションを考慮することにより、4つの活性(active)パスを続ける。この場合、パスの数が8つであって2倍となり、L=4であるのでパスの数が多すぎる。vi)再度、L=4の最善のパスに切り取る。
図7の例では、4つの候補コードワード0100、0110、0111および1111が得られ、これらのうちの1つがオリジナルコードワードと最も類似するコードワードとして決定される。一般的なデコーディング過程と同様に、例えば、切り取り過程または最終コードワードを決定する過程において、LLR絶対値の和が最も大きいパスが生存するパス(survival path)として選択される。CRCがある場合は、CRCにより生存パスが選択されることもできる。
【0098】
なお、CRC補助(aided)SCLデコーディングは、CRCを用いたSCLデコーディングであって、ポーラ符号の性能を改善する。CRCは、情報理論およびコーディング分野においてエラー検出およびエラー訂正に最も広く使用される技法である。例えば、エラー訂正エンコーダへの入力ブロックがKビットであり、情報ビットの長さがk、CRCシーケンスの長さがmビットである場合、K=k+mである。CRCビットは、エラー訂正コードのためのソースビットの一部であり、エンコーディングに使用されるチャネルコードのサイズがNである場合、符号化率Rは、R=K/Nとして定義される。CRC補助SCLデコーディングは、受信装置で各パスに対して巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)コードを確認しながらエラーのないパスを検出することを目的とする。SCLデコーダは、候補シーケンスをCRC検出器で出力し、CRC検出器は、チェックした結果をコードワードの決定のためにフィードバックする。
【0099】
SCLデコーディングまたはCRC補助SCLデコーディングは、SCアルゴリズムに比べて複雑であるが、デコーディング性能が優れているという長所がある。ポーラ符号のリスト-Xデコーディングアルゴリズムに関するより詳しい事項は、‘I. Tal and A. Vardy、”List decoding of polar codes,” in Proc. IEEE Int. Symp. Inf. Theory、pp. 1-5、Jul. 2011’を参照できる。
【0100】
ポーラ符号は、コード設計がチャネルと独立しているので、モバイルフェージング(fading)チャネルに融通性(versatile)がなく、比較的最近に紹介されたコードであるので、まだ成熟しておらず制限的に適用されるという短所がある。即ち、現在まで提案されたポーラ符号化は、無線通信システムにそのまま適用するには、定義されていない部分が多い。よって、本発明では、無線通信システムに適合したポーラ符号化方法を提案しようとする。
【0101】
図8は、ポーラ符号において情報ビットが割り当てられる位置を選択する概念を説明する図である。
【0102】
図8において、マザーコードのサイズN=8、即ち、ポーラ符号のサイズN=8であり、符号化率が1/2であると仮定する。
【0103】
図8において、C(W
i)はチャネルW
iの容量であり、ポーラ符号の入力ビットが経るチャネルの信頼度に対応する。ポーラ符号の入力ビット位置に対応するチャネル容量が
図8の通りである場合、
図8に示したように、入力ビット位置の信頼度にランク(rank)が付けられることができる。この場合、符号化率1/2でデータを送信するために、送信装置は、データを形成する4つのビットを、ポーラ符号の8つの入力ビット位置のうちのチャネル容量が高い4つの入力ビット位置(即ち、
図8の入力ビット位置U
1~U
8のうちのU
4、U
6、U
7およびU
8で示された入力ビット位置)に割り当て、残りの入力ビット位置を凍結する。
図8のポーラ符号に対応する生成器行列G
8は、以下の通りである。この生成器行列G
8は、数式6に基づいて得られる。
【0104】
【0105】
図8のU
1からU
8まで表示された入力ビット位置は、G
8の最上位行から最下位行までの行に1:1に対応する。
図8を参照すると、U
8に対応する入力ビットは、全ての出力コーディング済みビットに影響を及ぼすことが分かる。反面、U
1に対応する入力ビットは、出力コーディング済みビットのうち、Y
1のみに影響を及ぼすことが分かる。数式12を参照すると、バイナリ入力ソースビットU
1~U
8とG
8とが乗じられたとき、該当入力ビットを全ての出力ビットに示されるようにする行は、G
8の行のうちの全ての要素が1である行の最下位行[1、1、1、1、1、1、1、1]である。反面、該当バイナリ入力ソースビットを1つの出力ビットのみに示されるようにする行は、G
8の行のうち1つの要素が1である行、即ち行重み(重量)(weight)が1である[1、0、0、0、0、0、0、0]である。同様に、行重みが2である行は、該当の行に対応する入力ビットを2つの出力ビットに反映させると言える。
図8および数式12を参照すると、U
1~U
8は、G
8の行に1:1に対応し、U
1~U
8の入力位置、即ちG
8の行に入力位置を区別するためのビットインデックスを付与することができる。
【0106】
ポーラ符号では、G
NへのN個の入力ビットに対して、行重みが最も小さい最上位行から始まって、ビットインデックス0からN-1まで順にビットインデックスが割り当てられていると仮定できる。例えば、
図8を参照すると、U
1の入力位置、即ちG
8の1番目の行にビットインデックス0が付与され、U
8の入力位置、即ちG
8の最後の行にビットインデックス7が付与される。ただし、ビットインデックスは、ポーラ符号の入力位置を示すために使用されるものであるので、これとは異なるように割り当てられる。例えば、行重みが最も大きい最下位行から始まってビットインデックス0からN-1まで割り当てられることができる。
【0107】
出力ビットインデックスの場合、
図8および数式12に例示したように、G
Nの列のうち、列重みが最も大きい1番目の列から列重みが最も小さい最後の列まで、ビットインデックス0からN-1までまたはビットインデックス1からNまで付与されていると仮定できる。
【0108】
ポーラ符号では、情報ビットおよび凍結ビットを設定することは、ポーラ符号の構成および性能において最も重要な要素である。即ち、入力ビット位置のランクを決定することがポーラ符号の性能および構成において重要である。ポーラ符号について、ビットインデックスによって、ポーラ符号の入力または出力位置が区別されることができる。ポーラ符号について、ビット位置の信頼度の昇順または降順に並べて得られたシーケンスを、ビットインデックスシーケンスという。即ち、ビットインデックスシーケンスは、ポーラ符号の入力または出力ビット位置の信頼度を昇順または降順に示す。送信装置は、入力ビットインデックスシーケンスに基づいて、信頼度が高い入力ビットに情報ビットを入力し、ポーラ符号を用いてエンコーディングを行い、受信装置は、同一または対応する入力ビットインデックスシーケンスを用いて、情報ビットが割り当てられた入力位置または凍結ビットが割り当てられた入力位置を認識することができる。即ち、受信装置は、送信装置が使用した入力ビットインデックスシーケンスと同一もしくは対応する入力ビットインデックスシーケンスおよび該当ポーラ符号を用いて、ポーラ復号を行うことができる。ポーラ符号について、入力ビットインデックスシーケンスは、信頼度が高い入力ビット位置に情報ビットが割り当てられるように予め決まっていると仮定できる。この明細書において、入力ビットインデックスシーケンスは、ポーラシーケンスとも呼ばれる。
【0109】
図9は、ポーラ符号に対するパンクチャおよび情報ビットの割り当てを例示する図である。
図9において、Fは凍結ビットを、Dは情報ビットを、0はスキップ(skipping)ビットを示す。
【0110】
コーディングされたビットのうち、パンクチャされるビットのインデックスまたは位置によって情報ビットが凍結ビットに変更される場合がある。例えば、N=8のマザーコードに対する出力コーディング済みビットは、Y8、Y7、Y6、Y4、Y5、Y3、Y2、Y1の順にパンクチャされる場合、ターゲット符号化率が1/2であれば、
図9の例のように、Y8、Y7、Y6およびY4がパンクチャされ、Y8、Y7、Y6およびY4のみに接続されたU8、U7、U6およびU4が0に凍結されて、これらの入力ビットは送信されない。コーディングされたビットのパンクチャによって凍結ビットに変更される入力ビットをスキップ(Skipping)ビットまたは短縮化(ショートニング)(Shortening)ビットといい、該当入力位置をスキップ位置または短縮化位置という。短縮化は、入力情報のサイズ(即ち、情報ブロックのサイズ)は維持しながら、送信しようとする出力ビット位置に接続された入力ビット位置に既知のビットを挿入するレートマッチング方法である。生成器行列G
Nにおいて、列重みが1である列に該当する入力から短縮化が可能であり、列重みが1である列および行を除いて、残りの行列において再び列重みが1である列に該当する入力が次に短縮化される。情報ビットが全部パンクチャされることを防止するために、情報ビット位置に割り当てられるべき情報ビットは、凍結ビットの位置セット内において高い信頼度の順に再び割り当てられることができる。
【0111】
ポーラ符号の場合、デコーディングは、一般的に以下の順に行われる。
【0112】
>1.まず信頼度が低いビットが復元される。デコーダの構造によって異なるが、エンコーダにおける入力ビットインデックス(以下、エンコーダ入力ビットインデックスまたはビットインデックス)が小さい方が通常信頼度が低いので、一般的には、エンコーダ入力ビットインデックスが小さい方から順にデコーディングが行われる。
【0113】
>2.復元されたビットに対して既知のビット情報がある場合は、既知のビットを復元されたビットと共に利用するか、または1.の過程を省略して特定の入力ビット位置に対して既知のビットをすぐ用いて、未知のビットである情報ビットを復元する。情報ビットは、ソース情報ビット(例えば、トランスポートブロックのビット)であることができ、CRCビットであることもできる。
【0114】
図10は、従来のCRCコードおよび分散CRCコードの概念を説明する図である。
図10(a)は、従来のCRCを例示しており、
図10(b)は、分散CRCを例示している。
【0115】
ポーラ符号において、CRC補助リスト(CRC-Aided-List、CAL)のデコーディング方法は、優れたデコーディング性能を有するので広く使用されている。CALデコーディング方法は、まずL個(ここで、Lは正の整数)の候補情報ビットシーケンス{ui:i-1,・・・,L}をデコードする。また、候補情報ビットシーケンスに対するCRCチェック(CRC-CHECK)を行ってCRC-CHECKを通過した候補シーケンスをデコードされた情報ビットシーケンスとして選択する。
【0116】
一般的に、CRCビットは、
図10(a)に示したように、情報ビット以後に位置する。したがって、一般的に、デコーダは、全ての情報ビットをデコードした後、デコードされた情報ビットに対してCRC-CHECKを行う。しかしながら、最近、CALデコーディング方法のデコーディング速度を向上させるために、分散CRCが提案されている。分散CRCは、
図10(b)に例示したように、情報ビットに適切に分散されて位置する。
図10(b)に例示したような分散CRCを用いると、CALデコーディング過程において、デコーダは、情報ビットの一部(例えば、K
1ビットの情報サブブロック)とCRCビットの一部(例えば、j
1ビットのCRCブロック)とをデコードし、これを用いてCRC-CHECKを行うことができる。このとき、L個の全ての候補情報ビットシーケンスに対するCRC-CHECKに失敗した場合、デコーダは、エラーを宣言し、デコーディングを中止する。即ち、分散CRCを用いると、CALデコーディング過程でデコーディングの早期終了が可能である。受信信号に対するデコーディングを早期に終了できると、受信装置は、受信信号の受信対象が自体であるか否かを速く判断できるので、受信装置が自体の信号を探す速度は速くなる。また、受信信号のエラーを速く見つけることにより、受信信号に対する再送信または受信信号に続く次の送信が早く行われる。
【0117】
図11は、既存のLTEシステムにおけるエンコーディング過程およびデコーディング過程を例示する図である。特に、
図11(a)は、スクランブル段階を含むエンコーディング過程を、
図11(b)は、デスクランブル段階を含むデコーディング過程を例示している。
【0118】
図11(a)を参照すると、送信装置は、トランスポートブロックまたはコードブロックにCRCコードを付加して(S1101a)得られる入力ビットを、スクランブルシーケンスを用いてスクランブルし(S1103a)、スクランブルされた入力ビットをチャネルエンコードして(S1105a)コーディングされたビットを生成し、コーディングされたビットをチャネルインターリーブする(S1107a)。
図11(b)を参照すると、受信装置は、エンコーディング過程で適用されたチャネルインターリーブパターンまたはそれに相応するチャネルインターリーブパターンに基づいて受信ビットにチャネルデインターリーブを行って(S1107b)コーディングされたビットを得、該コーディングされたビットをチャネルデコードして(S1105b)スクランブルされたビットを得る。受信装置は、スクランブルされたビットをスクランブルシーケンスを用いてデスクランブルして(S1103b)、デコードされたビットのシーケンス(以下、デコードされたビットシーケンス)を得る。受信装置は、デコードされたビットシーケンス内のCRCビットを用いて、デコードされたビットシーケンスに対するエラーの有無をチェックする(S1101b)。受信装置は、デコードされたビットシーケンスに対するCRCに失敗すると、受信信号に対するデコーディングに失敗したと判断する。受信装置は、デコードされたビットシーケンスに対するCRCに成功すると、デコーディング過程に成功したと判断し、デコーディングビットシーケンスからCRCコードを除去してトランスポートブロックまたはコードブロックを得る。
【0119】
図11(a)において、CRC生成(S1101a)、シーケンス生成(S1102a)、スクランブル(S1103a)、チャネルエンコーディング(S1105a)およびチャネルインターリーブ(S1107a)は、各々、CRCコード生成器、シーケンス生成器、スクランブラ、チャネルエンコーダ、チャネルインターリーバにより行われる。CRCコード生成器、シーケンス生成器、スクランブラ、チャネルエンコーダおよびチャネルインターリーバは、送信装置のプロセッサの一部として構成され、送信装置のプロセッサの制御下で動作するように構成される。
図11(b)において、CRCチェック(S1101b)、シーケンス生成(S1102b)、デスクランブル(S1103b)、チャネルデコーディング(S1105b)およびチャネルインターリーブ(S1107b)は、各々、CRC検査器(サイズ)(checker)、シーケンス生成器、デスクランブラ、チャネルデコーダ、チャネルインターリーバにより行われる。CRC検査器、シーケンス生成器、デスクランブラ、チャネルデコーダおよびチャネルインターリーバは、受信装置のプロセッサの一部として構成され、受信装置のプロセッサの制御下で動作するように構成される。既存のLTEシステムにおいて、スクランブラは、UE ID、セルIDおよび/またはスロットインデックスを用いてm-シーケンスを生成した後、m-シーケンスを用いて情報ビットおよびCRCビットからなるスクランブルへの入力ビットをスクランブルし、デスクランブラは、UE ID、セルIDおよび/またはスロットインデックスを用いてm-シーケンスを生成した後、m-シーケンスを用いて情報ビットおよびCRCビットからなるデスクランブラへの入力ビットをデスクランブルする。
【0120】
トランスポートチャネルまたは制御情報の種類によって、エンコーディング過程の一部の段階またはデコーディング過程の一部の段階を省略できる。既存のLTEシステムだけではなく、NRシステムにおいても、
図11に例示したエンコーディングまたはデコーディング過程と類似するエンコーディングまたはデコーディング過程が使用される。ただし、LTEシステムとNRシステムとは、チャネルエンコーディング/デコーディング過程において、互いに異なるコーディング方式(coding scheme)を使用することができる。例えば、既存のLTEシステムでは、以下の表1および表2にリストされたチャネルコーディング方式が使用される一方、NRシステムでは、LDPCコードおよびポーラ符号がチャネルコーディングに使用される。表1は、LTEシステムで使用される、トランスポートブロックのためのチャネルコーディング方式および符号化率を示しており、表2は、LTEシステムで使用される、制御情報のためのチャネルコーディング方式および符号化率を示している。
【0121】
【0122】
【0123】
既存のLTEシステムのエンコーディング過程およびデコーディング過程に関して、より詳しくは、3GPP TS 36.211、3GPP TS 36.212、3GPP 36.331、3GPP TS 36.331を参照でき、NRシステムのエンコーディング過程およびデコーディング過程に関して、より詳しくは、3GPP TS 38.211、3GPP TS 38.212、3GPP TS 38.213、3GPP TS 38.214、3GPP TS 38.331を参照できる。
【0124】
図12は、フレーム構造を例示する図である。
図12のフレームの構造は例に過ぎず、フレームにおいて、サブフレーム数、スロット数、シンボル数は、様々に変更できる。NRシステムでは、1つのUEにアグリゲート(集成)(aggregate)される複数のセル間でOFDMニューマロロジ(numerology)(例えば、SCS)が異なるように設定される。これにより、同じ数のシンボルで構成された時間リソース(例えば、サブフレーム、スロットまたは送信時間間隔(Transmission Time Interval、TTI))の(絶対時間)区間がアグリゲートされたセル間で異なるように設定されることができる。ここで、シンボルは、OFDMシンボル(または、CP-OFDMシンボル)、SC-FDMAシンボル(または、Discrete Fourier Transform-spread-OFDM、DFT-s-OFDMシンボル)を含む。
【0125】
図12を参照すると、NRシステムにおいて上りリンクおよび下りリンクの送信は、フレームで組織化される(organize)。各フレームは、10msの持続期間(duration)T
Fを有し、各々5msの持続期間である2つのハーフフレーム(half-frame)に分けられる。各々のハーフフレームは5つのサブフレームで構成され、単一のサブフレームの持続期間T
SFは1msである。サブフレームは、スロットにさらに分けられ、サブフレーム内のスロット数は、副搬送波間隔に依存する。各スロットは、巡回プレフィックスに基づいて14個または12個のOFDMシンボルで構成される。ノーマル(正規)(normal)巡回(循環)プレフィックス(Cyclic Prefix、CP)では、各スロットは、14個のOFDMシンボルで構成され、拡張(extended)CPの場合には、各スロットは、12個のOFDMシンボルで構成される。以下の表は、ノーマルCPに対する副搬送波間隔Δf=2
u*15kHzによるスロット当たりのOFDMシンボル数、フレーム当たりのスロット数およびサブフレーム当たりのスロット数を示す。
【0126】
【0127】
以下の表は、拡張CPに対する副搬送波間隔Δf=2u*15kHzによるスロット当たりのOFDMシンボル数、フレーム当たりのスロット数およびサブフレーム当たりのスロット数を示す。
【0128】
【0129】
スロットは、時間領域(ドメイン)(time domain)において複数(例えば、14個または12個)のシンボルを含む。各々のニューマロロジ(例えば、副搬送波間隔)および搬送波に対して、上位層シグナリング(例えば、無線リソース制御(Radio Resource Control、RRC)シグナリング)により指示される共通リソースブロック(Common Resource Block、CRB)Nstart,u
gridで開始される、Nsize,u
grid,x*NRB
sc個の副搬送波およびNsubframe,u
symb個のOFDMシンボルのリソースグリッドが定義される。ここで、Nsize,u
grid,xは、リソースグリッド内のリソースブロック(Resource Block、RB)の数であり、下付き添字xは、下りリンクに対してはDLであり、上りリンクに対してはULである。NRB
scは、RB当たりの副搬送波の数であり、3GPPベースの無線通信システムにおいて、NRB
scは通常12である。与えられたアンテナポートp、副搬送波間隔の設定uならびに送信方向(DLもしくはUL)に対して1つのリソースグリッドがある。副搬送波間隔の設定uに対する搬送波帯域幅Nsize,u
gridは、上位層パラメータ(例えば、RRCパラメータ)により与えられる。アンテナポートpおよび副搬送波間隔の設定uに対するリソースグリッド内の各々の要素は、リソース要素(Resource Element、RE)と呼ばれ、各リソース要素には、1つの複素シンボルがマッピングされる。リソースグリッド内の各リソース要素は、周波数領域内のインデックスkおよび時間領域において参照ポイントに対して相対的にシンボル位置を示すインデックスlにより一意に識別される。NRシステムにおいて、RBは、周波数領域において12個の連続した(consecutive)副搬送波により定義される。NRシステムにおいて、RBは、共通リソースブロック(CRB)と物理リソースブロック(Physical Resource Block、PRB)とに分類される。CRBは、副搬送波間隔の設定uに対する周波数領域において、0からナンバリングされる。副搬送波間隔の設定uに対するCRB0の副搬送波0の中心は、リソースブロック格子のための共通参照ポイントであるポイントAと一致する。PRBは、帯域幅パート(BandWidth Part、BWP)内で定義され、0からNsize
BWP,i-1までナンバリングされ、ここで、iは帯域幅パートの番号である。共通リソースブロックnCRBと帯域幅パートi内の物理リソースブロックnPRBとの間の関係は、次の通りである。nPRB=nCRB+Nsize
BWP,i、ここで、Nsize
BWP,iは、帯域幅パートがCRB0に対して相対的に始まる共通リソースブロックである。BWPは、周波数領域において複数の連続したRBを含む。搬送波は、最大N個(例えば、5個)のBWPを含む。3GPPベースの無線通信システムにおいて、UEは、電源が入ったかまたは新しくセルに接続しようとする場合に、セルとの時間および周波数同期を得、セルの物理層セル識別子(physical layer cell identity)Ncell
IDを検出するなどのセルサーチ(initial cell search)過程を行う。このために、UEは、BSにより送信されるセルの同期信号、例えば、プライマリ同期信号(Primary Synchronization Signal、PSS)およびセカンダリ同期信号(Secondary Synchronization Signal、SSS)を受信してセルと同期を合わせ、セル識別子(IDentity、ID)などの情報を得ることができる。PSS/SSSを用いたセルサーチ過程を行って、DL信号の復調(demodulation)およびUL信号の送信を正確な時点で行うために必要な時間および周波数パラメータを決定したUEは、また、BSからUEのシステム設定(System configuration)に必要なシステム情報を得て、BSとの通信を行うことができる。3GPPベースの通信システムにおいて、システム情報は、マスタ情報ブロック(Master Information Block、MIB)およびシステム情報ブロック(System Information Block、SIB)により設定される。各システム情報ブロックは、機能的に関連付けられたパラメータのセットを含み、このパラメータによってマスタ情報ブロック(Master Information Block、MIB)とシステム情報ブロックタイプ1(System Information Block type 1、SIB1)とその他のSIBとに区別される。MIBは、UEがeNBのネットワークに初期アクセス(initial access)するために必須の、最もよく送信されるパラメータを含む。UEは、MIBをブロードキャストチャネル(例えば、PBCH)を介して受信することができる。初期セルサーチを終えたUEは、BSへの接続を完了するために、ランダムアクセス過程(random access procedure)を行う。このために、UEは、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access CHannel、PRACH)を介してプリアンブル(preamble)を送信し、PDCCHおよびPDSCHを介してプリアンブルに対する応答メッセージを受信する。参考として、コンテンション(競争)ベースのランダムアクセス過程において、UEは、PRACHリソースを用いてRACHプリアンブル(Message 1、Msg1)を送信し、BSは、RACHプリアンブルに対するランダムアクセス応答(Random Access Response、RAR)(Msg2)を送信し、UEは、RAR内のULグラントを用いたMsg3(例えば、RRC Connection Request)を送信し、BSは、コンテンション解決メッセージ(Msg4)をUEに送信することができる。上述したような手順を行ったUEは、今後一般的な上/下りリンク信号の送信手順として、PDCCH/PDSCH受信およびPUSCH/PUCCH送信を行うことができる。
【0130】
既存のLTE/LTE-Aシステムにおいて、PSS/SSSは、全方位的(omni-direction)に送信される一方、mmWaveを適用するgNBがビーム方向を変更しながらPSS/SSS/PBCHなどの信号をビームフォーミング(beam forming)して送信する方法が考慮されている。このようにビーム方向を変更しながら信号を送受信することをビームスイーピング(beam sweeping)あるいはビームスキャンという。本発明において“ビームスイーピング”は、送信器側の行動であり、“ビームスキャン”は、受信器側の行動を示す。例えば、gNBが最大N個のビーム方向を有すると仮定すると、N個のビーム方向に対して、各々PSS/SSS/PBCHなどの信号を送信する。即ち、gNBは、自体が有し得るまたはサポートしようとする方向をスイープしながら、各々の方向に対してPSS/SSS/PBCHなどの同期信号を送信する。あるいは、gNBがN個のビームを形成する場合、いくつかのビームを集めて1つのビームグループを構成でき、ビームグループごとにPSS/SSS/PBCHを送信/受信することができる。このとき、1つのビームグループは、1つまたは複数のビームを含む。同一方向に送信されるPSS/SSS/PBCHなどの信号が、1つのSSブロックに定義されることができ、1つのセル内に複数のSSブロックが存在することができる。複数のSSブロックが存在する場合、各SSブロックを区別するために、SSブロックインデックスが使用される。例えば、1つのシステムにおいて10個のビーム方向にPSS/SSS/PBCHが送信される場合、同一方向へのPSS/SSS/PBCHが1つのSSブロックを構成することができ、該当システムでは、10個のSSブロックが存在することと理解できる。本発明においてビームインデックスは、SSブロックインデックスとも解釈できる。以下、SSブロックを簡単にSSBと呼ぶ。
【0131】
図13は、同期信号およびPBCHブロック(SSB)の構造を例示する図である。スロットは、最大2つのSSBブロックを含む。
【0132】
図13を参照すると、SSBは、4つの連続するOFDMシンボルで構成され、OFDMシンボルごとにPSS、PBCH、SSS/PBCHおよびPBCHが送信される。PSSは、UEがセルIDグループ内においてセルIDを検出するために使用され、SSSは、UEがセルIDグループを検出するために使用される。PBCHは、UEがSSB(時間)インデックス検出およびハーフフレーム検出を行うために使用され、MIBを含む。PBCHは、OFDMシンボルごとに、データリソース要素(Resource Element、RE)およびDMRS(DeModulation Reference Signal)REで構成される。RBごとに3つのDMRS REが存在し、各々のDMRS REの間には3つのデータREが存在する。3GPPベースシステムにおいて、RBは、周波数領域において12個の連続する副搬送波として定義される。各リソース要素は、周波数領域における1つの副搬送波と、時間領域における1つのOFDMシンボルと、により定義される。
【0133】
SSBは、SSB周期に合わせて周期的に送信される。初期セルの選択時に使用されるSSBの基本周期は、20msと定義される。セル接続後、SSB周期は、{5ms、10ms、20ms、40ms、80ms、160ms}のうちの1つに設定される。各SSB周期の開始部分に、SSBバーストセットが構成される。SSBバーストセットは、5ms時間ウィンドウで構成され、SSBは、SSBバーストセット内で最大L回送信される。SSBの候補位置は、SSBバーストセット内に予め定義されることができる。SSBの最大送信回数Lは、搬送波の周波数帯域によって以下のように与えられる。
【0134】
-For frequency range up to 3GHz、L=4
【0135】
-For frequency range from 3GHz to 6GHz、L=8
【0136】
-For frequency range from 6GHz to 52.6GHz、L=64
【0137】
UEは、SSBに基づいて、DL同期獲得(例えば、OFDMシンボル/スロット/ハーフフレーム境界検出)、セルID(IDentifier)(例えば、Physical Cell IDentifier、PCID)の獲得、初期アクセスのためのビーム整列(arrangement)、MIBの獲得、DL測定などを行うことができる。
【0138】
検出されたSSBが属するフレームの番号は、PBCH内のSFN情報を用いて識別され、検出されたSSBが属するハーフフレームの番号は、PBCH内のハーフフレーム指示情報(以下、HF)を用いて識別される。例えば、UEがHF=0を含むBCHを検出した場合は、PBCHが属するSSBがフレーム内の1番目のハーフフレームに属すると判断でき、HF=1を含むPBCHを検出した場合には、PBCHが属するSSBがフレーム内の2番目のハーフフレームに属すると判断することができる。
【0139】
SSBの時間位置は、SSBバーストセット(即ち、ハーフフレーム)内において0からL-1までの時間で昇順にインデクシングされる(SSBインデックス)。L>4の場合、6ビットSSBインデックスのうち、3つの最下位ビット(Least Significant Bit、LSB)は、8つの互いに異なるPBCH-DMRSシーケンスのうちの1つを用いて伝達され、3つの最上位ビット(Most Significant Bit、MSB)は、PBCHに含まれたSSBインデックス情報により伝達されることができる。L=4の場合、2ビットSSBインデックスが、8つのPBCH-DMRSシーケンスを用いて指示されることができる。L=4の場合、8つのPBCH-DMRSシーケンスは、合計3つのビットを指示できるので、8つのPBCH-DMRSシーケンスにより指示できる3つのビットのうち、SSBインデックスの指示後に残った1ビットは、ハーフフレーム指示用として使用できる。PBCH内のSSBインデックス用の3つのビットは、6GHz以上では、SSBインデックスの3つのMSBを運ぶために使用される。6GHz以下では、3ビットSSBインデックスまたは2ビットSSBインデックスがPBCH-DMRSシーケンスによりシグナリングされる3ビットで識別されることができるので、PBCH内のSSBインデックス用の3つのビットは、3GHz以下では、リザーブ(留保)(reserve)ビットとして活用できる。
【0140】
図14は、物理ブロードキャストチャネル(Physical Broadcast CHannel、PBCH)に対する信号処理過程を例示する図である。
【0141】
フレーム内のPBCH送信のために、PBCHコンテンツ、即ち、PBCHを介した情報がスクランブルされる。PBCHは、1
stスクランブルシーケンスを用いてスクランブルされ、スクランブルされたPBCHにCRCが付加され、CRCが付加されたPBCHにインターリーブ、エンコーディングおよびレートマッチングが行われて、エンコードされたPBCHが得られる。1
stスクランブルシーケンスは、物理セルIDにより初期化されるゴールドシーケンスであり、PBCHが送信されるSFNの2
ndおよび3
rdLSBを用いて決定される。エンコードされたPBCHは、2
ndスクランブルシーケンスを用いて再度スクランブルされる。2
ndスクランブルシーケンスは、物理セルIDおよびSSBインデックスの3つのLSBに基づいて初期化される。2
ndスクランブルシーケンスを用いてスクランブルされたエンコードされたPBCHは、変調およびリソース要素マッピングを経て、
図13に示したように時間-周波数リソースで送信される。
【0142】
既存のLTE/LTE-Aシステムにおけるように、NRシステムにおいて特定のセルに初期アクセスを行おうとするUEは、セルを運用/制御するBSからのPBCHを介してセルに関するMIBを受信し、PDSCHを介してSIBおよび無線接続制御(Radio Resource Control、RRC)パラメータを受信する。PBCHのビットフィールドのうちには、(システムフレーム番号(System Frame Number、SFN)が先験的に知られたハンドオーバケースに対する)SFNビットおよびリザーブビットのように、UEが既に知っているビットがあることもできる。NRシステムでは、PBCHのチャネルコーディングにポーラ符号が使用される。ポーラ符号化時に既知のビットをよく活用すると、チャネルコーディング性能が改善される。既知のビット(known bit)サイズ(即ち、既知のビット数)をKnとすると、凍結ビットのサイズは、N-K+Knになる。ここで、Nは、ポーラ符号のサイズ(即ち、ポーラ符号のマザーコードのサイズ)であり、Kは、ポーラ符号への入力情報ブロックのサイズ、即ち、ポーラ符号に入力される情報ビットの数である。例えば、以下のポーラシーケンス(3GPP TS 38.212 V1.0.0に定義されたポーラシーケンスを参照)に基づいて、‘K-Kn’個のビットの情報に対するポーラ符号化が行われる。
【0143】
ポーラシーケンス
【0144】
【0145】
【0146】
【0147】
【0148】
上記表は、ポーラシーケンスQ0
Nmax-1およびその該当信頼度W(Qi
Nmax)を示しており、この表において、WはW(Qi
Nmax)を意味し、IはQi
Nmaxを意味する。即ち、ポーラシーケンスQ0
Nmax-1={Q0
Nmax、Q1
Nmax、・・・、QNmax-1
Nmax}が上記表により与えられ、ここで、0≦Qi
Nmax≦Nmax-1は、i=0,1,・・・,Nmax-1に対してポーラ符号化の前のビットインデックスを示し、Nmax=1024である。ポーラシーケンスQ0
Nmax-1は、信頼度の昇順W(Q0
Nmax)<W(Q1
Nmax)<…<W(QNmax-1
Nmax)であり、W(Qi
Nmax)は、ビットインデックスQi
Nmaxの信頼度を示す。例えば、上記表を参照すると、ビットインデックスQi
Nmax=4の信頼度W(Qi
Nmax)=3は、ビットインデックスQi
Nmax=3の信頼度W(Qi
Nmax)=7より低い。即ち、上記表は、Nmax=1024であるポーラ符号の1024個の入力位置を各々示すビットインデックス0~1023を、信頼度の昇順に並べたものであると言える。N個のビットにエンコードされる任意の情報ブロックに対して、同一のポーラシーケンスQ0
N-1={Q0
N、Q1
N、Q2
N、…、QN-1
N}が使用される。ポーラシーケンスQ0
N-1は、信頼度W(Q0
N)<W(Q1
N)<W(Q2
N)<…<W(QN-1
N)の昇順に整列される、Nより小さい値の全ての要素Qi
Nmaxを有する、ポーラシーケンスQ0
Nmax-1のサブセットである。例えば、N=8である場合、ポーラシーケンスQ0
7は、ポーラシーケンスQ0
Nmax-1の要素のうち、Qi
Nmax<8である要素を有し、Qi
Nmax<8である要素は、信頼度W(0)<W(1)<W(2)<W(4)<W(3)<W(5)<W(6)の昇順に整列される。
【0149】
以下、本発明は、上記表<ポーラシーケンス>により与えられるポーラシーケンスQ0
Nmax-1を前提として説明される。
【0150】
既知のビットであっても、無線信号を送信する瞬間によって、この既知のビットが情報として使用されて未知のビットになることができる。例えば、SFNビットは、ハンドオーバ時にのみ既知のビットとして使用される。したがって、Kを固定した後に、既知のビット数によって既知のビットがポーラ符号にマッピングされる入力位置を予め決めて使用する方法が可能である。例えば、表5は、N=512であるポーラ(極)シーケンス(Polar sequence)において、ポーラ符号への情報ブロックのサイズK=10のための入力ビット位置を示す。
【0151】
【0152】
表5は、N=512であるポーラシーケンスの要素のうち、K=10のための10個の要素を信頼度の昇順に整列したものである。上述した<ポーラシーケンス>の表を参照すると、N=512より小さいI(=Qi
Nmax)値のうち、上位10個の信頼度W(Qi
Nmax)を有するIは、{479、495、503、505、506、507、508、509、510、511}であり、{479、495、503、505、506、507、508、509、510、511}を該当信頼度Wの昇順に整列すると、表5に示されたN=512であるポーラシーケンスにおいて、K=10のためのビットインデックスのセットである{505、506、479、508、495、503、507、509、510、511}が得られる。K=10のうち、既知のビットおよび/または未知のビットが、本発明の例によってビットインデックス{505、506、479、508、495、503、507、509、510、511}に配置されることができる。
【0153】
本発明は、説明の便宜のためにPBCHを例として説明したが、本発明は、短いPUCCHなどのように既知のビットが含まれたデータフィールドを使用する他のチャネルにも適用できる。
【0154】
凍結ビットと見なすKn個の既知のビットのためのポーラシーケンス内におけるビットインデックスのセットをFnとする。NRシステムについて、PBCHが56ビットのペイロードサイズを有することが合議されている。これを考慮して、K=56、N=512、M=864および|Fn|=2(即ち、Kn=2)の場合を例としてFnを求める本発明の方法(例えば、方法1、方法2-a、方法2-b、方法2-c)について説明する。ここで、Mは、実際のコードワードの長さであり、エンコードされたビットシーケンスにレートマッチングが行われた後のサイズと同一であることができる。例えば、NRシステムにおいて、PBCHのためのMは864である。この明細書において、|S|は、セットS内の要素(element)の数である。本発明の方法および例を説明するために、上記N=512であるポーラシーケンスの要素のうち、K=56である情報ブロックのための56個の要素(即ち、ビットインデックスあるいは入力位置)を求める方法を説明すると、以下の通りである。表5に示した方法を適用すると、N=512より小さいI(=Qi
Nmax)値のうち、上位56個の信頼度W(Qi
Nmax)を有するI(即ち、56個の最も信頼できるビットインデックス)は、{247、253、254、255、367、375、379、381、382、383、415、431、439、441、443、444、445、446、447、463、469、470、471、473、474、475、476、477、478、479、483、485、486、487、489、490、491、492、493、494、495、497、498、499、500、501、502、503、504、505、506、507、508、509、510、511}である。56個のビットインデックス{247、253、254、255、367、375、379、381、382、383、415、431、439、441、443、444、445、446、447、463、469、470、471、473、474、475、476、477、478、479、483、485、486、487、489、490、491、492、493、494、495、497、498、499、500、501、502、503、504、505、506、507、508、509、510、511}を信頼度Wの昇順に整列すると、56個のビットインデックスからなる新しいポーラシーケンス{441、469、247、367、253、375、444、470、483、415、485、473、474、254、379、431、489、486、476、439、490、463、381、497、492、443、382、498、445、471、500、446、475、487、504、255、477、491、478、383、493、499、502、494、501、447、505、506、479、508、495、503、507、509、510、511}が得られる。ポーラシーケンス{441、469、247、367、253、375、444、470、483、415、485、473、474、254、379、431、489、486、476、439、490、463、381、497、492、443、382、498、445、471、500、446、475、487、504、255、477、491、478、383、493、499、502、494、501、447、505、506、479、508、495、503、507、509、510、511}は、N=512用のポーラシーケンスのサブセットであり、Nmax=1024用のポーラシーケンスのサブセットでもある。
【0155】
図15は、本発明の例によるPBCH送信の流れを示す図である。ポーラ符号を用いたチャネルコーディングのために、PBCHのためのビットがポーラ符号のビット位置にマッピングされる(S1601)。PBCHのビットがポーラ符号のビット位置のうちのどこにマッピングされるかによって、チャネルコーディングの性能が変化する。この明細書では、PBCHのためのビットのうち、特定のビットが、後述される本発明の例によってポーラ符号のビット位置にマッピングされる。PBCH、即ち、PBCHのためのビットは、ポーラ符号に基づいてエンコードされる(S1603)。エンコードされたビットは、PBCHから送信される(S1605)。
【0156】
受信装置は、PBCHを受信し、PBCH内のビットをS1601で適用されたマッピング関係に基づいてデコードする。このマッピング関係は、後述する本発明の例のうちのいずれか1つである。
【0157】
*方法1.ポーラシーケンスQ0
Nmax-1において、ポーラシーケンス内のビットインデックスのうち、Kに対するビットインデックスのセットをQ*
I,K
Nとし、Knを考慮したときのビットインデックスのセット(即ち、K-Knに対するビットインデックスのセット)をQ*
I,Kn
Nとすると、Q*
I,K
N\Q*
I,Kn
Nのセットが凍結ビットとして使用される。ここで、A\Bは、セットAからのセットBの差集合(the difference of set b from set A)、即ち、A-Bを意味し、セットBに属しないセットAの全ての要素のセットである。即ち、Fn=Q*
I,K
N\Q*
I,Kn
Nであり、K=56、N=512、Kn=|Fn|=2の場合、FN={441、469}である。この方法は、送信装置と受信装置とが共有しているポーラシーケンスQ0
Nmax-1を活用した方法であって、Kまたは|Fn|が変更される場合、有用に使用できる。
【0158】
*方法2.ポーラシーケンスQ0
Nmax-1に関係なく、ブロックエラーレート(BLock Error Rate、BLER)を最低にするビットが凍結ビットとして使用される。
【0159】
以下の表は、K=56、N=512、M=864の場合について、ターゲットBLER=10-2であるときのBERを示す。
【0160】
【0161】
表6は、ビットインデックスによるBER値を示す図で表現できる。
図16は、ポーラ符号に対する入力ビットインデックスのビットエラーレート(Bit Error Rate、BER)を示す。
図16において、i=1,2,3,・・・,55,56は、K=56個の入力ビットのためのビットインデックス{247、253、254、255、367、375、379、381、382、383、415、431、439、441、443、444、445、446、447、463、469、470、471、473、474、475、476、477、478、479、483、485、486、487、489、490、491、492、493、494、495、497、498、499、500、501、502、503、504、505、506、507、508、509、510、511}である。56個のビットインデックス{247、253、254、255、367、375、379、381、382、383、415、431、439、441、443、444、445、446、447、463、469、470、471、473、474、475、476、477、478、479、483、485、486、487、489、490、491、492、493、494、495、497、498、499、500、501、502、503、504、505、506、507、508、509、510、511}に1:1に対応する。例えば、
図16において、i=1はビットインデックス247を、i=2はビットインデックス253を、i=3はビットインデックス254を示すことができる。
【0162】
表6または
図16のBERグラフに基づいて、方法2について、Fnのためのいくつかの候補群を例示すると、以下の通りである。説明の便宜のために、方法2-a~方法2-cでは、|Fn|=2の場合を例とする。
【0163】
*方法2-a.ポーラ符号の入力位置のうち、BER性能が最も劣悪な位置に既知のビットが配置される。BLERは、各ビットのエラー確率のうち、劣悪なBER、即ち、大きいBERを有するビットから主に決定される。したがって、該当部分、即ち、劣悪なBERを有する入力ビットインデックスが既知のビットとして使用されると、該当ビットは、BERがゼロになることと同一になるので、BLERが改善される。方法2-aにおいては、例えば、|Fn|={508、506}である。
【0164】
*方法2-b.デコーディングビット順に基づいて、デコードされる順序が早いビットインデックスに既知のビットが位置される。方法2-bによれば、既知のビットがデコーディング初期に使用可能になるので、BLERが改善される。UEが既知のビットではないが、SSBインデックスのように隣接するセルのSSBインデックスのみをデコードする場合、即ち、UEが一部のビットのみを優先してデコードする場合には、未知のビットがデコーディング順序の早いビット位置にまずマッピングされることができる。言い換えれば、既知のビットではないが、受信装置がSSBインデックスのように隣接セルのインデックスのみをデコードする場合、または受信装置が部のビットのみを優先してデコーディング可能にする場合には、未知のビットがデコーディングビット順序においてまずデコードされるようにFnが決められる。上述したように、ポーラ符号の場合、一般的にエンコーダ入力ビットインデックス(即ち、ポーラ符号化前のビットインデックス)が小さい方から順にデコーディングが行われる。したがって、N=512のポーラ符号のビットインデックスのうち、K=56のためのビットインデックス{441、469、247、367、253、375、444、470、483、415、485、473、474、254、379、431、489、486、476、439、490、463、381、497、492、443、382、498、445、471、500、446、475、487、504、255、477、491、478、383、493、499、502、494、501、447、505、506、479、508、495、503、507、509、510、511}および
図16のBERを参照すると、該当ポーラシーケンス内のビットインデックスのうち、|Fn|個の最低のビットインデックスが選択されることができる。方法2-bでは、例えば、|Fn|={247、253}である。
【0165】
*方法2-c.エラー伝播(propagation)に大きく影響を与える位置に既知のビットを配置する。例えば、方法2-cは、ポーラ符号のビットインデックスのうち、デコーディング順序が早いビットインデックスのうちのBERが劣悪なビットインデックスに既知のビットを配置する。ポーラ符号の前側、即ち小さいビットインデックスのデコーディング順序が、ポーラ符号の後側、即ち大きいビットインデックスよりデコーディング順序が早いことが一般的であるので、ポーラ符号の前側のビット位置のうち、BERが劣悪なビット位置(即ち、BERが大きいビット位置)が既知のビットに代替されることができる。ポーラ符号は、逐次(連続)(Successive)デコーディングを使用するので、デコーディングビットにエラーが発生すると、エラーが発生したデコーディングビットの後側のデコーディングビットにエラーが伝播されてBERが高くなる。方法2-aは、K個のビット位置のうち、BERが最も劣悪なビット位置に既知のビットをマッピングするので、BERが劣悪なビット位置のビットインデックスが大きいと、既知のビットに対するデコーディングが遅く行われてエラー伝播を減らすことが難しい。逆に、方法2-cによれば、初期に発生するエラー確率を減らすことにより、BLERが改善することができる。既知のビットのサイズ、即ち既知のビットの数によってFnが変化することができる。しかしながら、デコーディングが相対的に早い部分の入力ビットのインデックス側に既知のビットが割り当てられると、BLERが最適になる。最適なビットセット、即ち、最適なFnは、デコーディングが相対的に早い部分、即ち、デコーディング順序が早い部分の入力インデックス(即ち、ビットインデックス)側のインデックスの組み合わせ、またはデコーディングが相対的に早い部分の入力インデックス側と方法2-aとを同時に反映したインデックスの組み合わせで探すことができる。表6または
図16を参照すると、方法2-cにおいて、例えば、|Fn|={469、375}である。表6または
図16を参照すると、ビットインデックス375は、ビットインデックス367および379よりBERが高く、ビットインデックス469は、ビットインデックス463および470よりBERは高いが、ビットインデックス375およびビットインデックス469に既知のビットを配置すると、BERが0になるので、ビットインデックス375およびビットインデックス469のエラー伝播を低くすることができる。
【0166】
表7は、方法1、方法2-a、方法2-b、方法2-cに対する既知のビットセットの性能を示す。言い換えれば、方法1、方法2-a、方法2-b、方法2-cに例示されたFnに対するBLERを示し、BLER_1は、方法1に対するBLERを、BLER_2は、方法2-aに対するBLERを、BLER_3は、方法2-bに対するBLERを、BLER_4は、方法2-cに対するBLERを示す。特に、表7は、SNR=-9dB、-8.5dB、-8dB、-7.5dBであるときのBLER値を各々示す。
【0167】
【0168】
表7を参照すると、PBCHの場合、BLER_1およびBLER_4が全般的に良好なBLER性能を有することが分かる。したがって、方法1または方法2-cがPBCHのビットに対するポーラ符号への入力位置を決定するために選択されることができる。この明細書では、PBCHを例としてポーラ符号化/復号が主に説明されているが、PBCH以外にもKまたは既知のビット長が変化する場合は、上述した全ての方法のうちの1つが、該当情報がポーラ符号への入力位置のうちのどこに入力されるかを決定するために選択されることができる。
【0169】
既知のビットの長さ、即ち既知のビットの数は、送信時点によって変化する。例えば、SFNは、ハンドオーバの場合にのみ既知のビットとして使用される。このように、既知のビットの数が送信時点あるいは送信状況によって変化する場合、本発明の一例は、Fnを複数のサブセットに分離して使用することができる。例えば、PBCHの場合、リザーブ(reserved)ビットのためのサブセットをFn_1とし、SFNビットのためのサブセットをFn_2とすると、Fnは、Fn_1とFn_2との和集合(Fn=Fn_1 U Fn_2)であり、|Fn|=|Fn_1|+|Fn_2|である。Fnを決定するとき、サブセットのサイズ単位により性能のよいサブセットFn_iを探すことができる。例えば、リザーブビットのためのサブセットをFn_1とすると、リザーブビットが既知のビットとして使用される頻度数が多いので、まずFn_1が決定された後にFn2が決定される。即ち、Fnの設定時、サブセットのサイズ単位により性能のよいものを探すことができる。例えば、2ビットのリザーブビットのためのサブセットをFn_1とすると、まず2ビットのリザーブビットに対してFn_1を探し、Fn_1を含むFn2を探すことができる。
【0170】
あるいは、サブセットのサイズ単位を1ビットと見なして、例えば、|Fn_i|=1と見なして、Fn_1、Fn_2、Fn_3、…、の順にFnが構成されることができる。Fn_1を含むFn_2、Fn_2を含むFn_3、…、を探す方法としてFnが構成されることができる。この方法では、使用されるサブセットの頻度数とは関係なく、該当情報の送信時点で決定される既知のビットのサイズによって、Fn_1から順にFnが選択されることができる。例えば、SFNが既知のビットとして使用されるときにはFn_1、未知のビットとして使用されるときにはFn_2、が使用されると設定される場合、SFNが既知のビットとしてよく(頻繁に)送信されるとしても、既知のビットのサイズによってFnが選択されることができる。例えば、既知のビットの数が4である情報の送信のためにはFn_4が使用され、既知のビットの数が1である情報の送信のためにはFn_1が使用されることができる。
【0171】
PBCHの場合、たとえPBCHに分散CRCが適用されたとしても、誤警報(警告)率(False Alarm Rate、FAR)によって、未知のビットに対してはデコーディング過程で早期終了を使用することが難しい。したがって、Fnを除いた残りのビットインデックスのうちの一部に、未知のビットがマッピングされることができる。しかしながら、例えば、FARを考慮せず、受信装置が特定の部分(例えば、SSBインデックス)のみをデコードして使用できる場合には、方法2-bのように既知のビットがマッピングされることができる。しかしながら、最小1ビットのCRCにより未知のビット部分のFARを低くする方法を使用する場合、該当CRC部分に接続された(関連付けられた)入力インデックスのうち、BERが最も低い順にSSBインデックスをマッピングすることができる。例えば、受信装置がSSBインデックスのみを別にデコードし、デコードされたSSBインデックスに対して最小1ビットのCRCを用いてCRCを行う場合、送信装置は、最小1ビットのCRCに接続されたビットインデックスのうち、BERが最も低い3つのビットインデックスにSSBインデックスをマッピングすることができる。
【0172】
以下、PBCHのビットフィールドを例として説明する。
【0173】
表8は、NRシステムにおいて考慮されているPBCHの情報フィールドを例示している。NR用PBCHのビットフィールドごとの長さが確定されていないフィールドもあるが、以下では、説明の便宜のために、NR標準化過程で主に言及される種類を使用して本発明の例を説明する。例えば、表8を参照して本発明の例を説明する。PBCHビットフィールドごとのビット長、即ち、ビットフィールドごとのビット数は、表8と異なることもできる。
【0174】
【0175】
PBCHのペイロードは、表8に例示した情報を含むことができる。PBCHのための56ビットのペイロードのうち、10ビットは、マスタ情報ブロック(Master Information Block、MIB)に含まれ、8ビットは、PBCHトランスポートブロックに含まれ、24ビットは、CRCビットである。表8において、“SFN”は、PBCHが送信されるフレームのシステムフレーム番号であり、“half-frame timing”は、PBCHが属するハーフフレームがフレームの1番目のハーフフレームであるかまたは2番目のハーフフレームであるかを示すハーフフレーム指示情報(以下、HF)であり、“SSB location index”は、PBCHが属するSSBインデックスの3つの最上位ビット(Most Significant Bit、MSB)に関する情報であり、“Configuration for CORESET for RMSI scheduling”は、MIBを除いた残りの最小システム情報(Remaining Minimum System Information、RMSI)(またはMIBおよびシステム情報ブロックタイプ1(SIB1)を除いたRMSI)に対するスケジューリング情報を運ぶPDCCHがUEによってモニタリング可能なリソースセットである制御リソースセット(COntrol REsource SET、CORESET)に関する設定情報である。“RAN2”は、NR標準化関連の作業グループのうち、RAN2レイヤ関連の作業グループの要求に基づいてPBCHに含まれる情報である。例えば、UEがPBCHが送信されるセル上にキャンプ(camp)できるかを速く識別可能にする情報は、“RAN2”情報としてPBCHに含まれる。例えば、PBCHが送信される該当周波数がオンであるかまたはオフであるかを示す周波数オン/オフ関連情報、PBCHが送信される該当セルがオンであるかまたはオフであるかを示すセルオン/オフ関連情報などは、“RAN2”情報に含まれる。“Offset between SSB frequency domain location and physical resource Block (PRB)grid in resource element (RE)level”は、SSBのためのPRB格子がCRBのためのPRB格子とアラインメント(整列)(align)されないとき、SSBとPRBとを周波数領域でアラインメントするための周波数オフセット関連情報(以下、PRBオフセット)である。例えば、PRBオフセット情報は、CRB内の副搬送波0からSSBの副搬送波0までの副搬送波オフセットに関する情報であることができ、リソース要素レベル(即ち、副搬送波の数)として与えられることができる。“Downlink numerology to be used for RMSI、Msg2/Msg4 for initial access and broadcasted other system information (OSI)”は、例えば、RMSI CORESET、RACH過程のDL送信および他のSI情報に利用可能なニューマロロジ(例えば、副搬送波間隔)に関する情報である。
【0176】
PBCHの情報のうち、SFN、HF、SSBインデックスは、タイミング情報であり、PBCHトランスポートブロックで運搬される。例えば、1ビットHF、10ビットSFNのうち、4つのLSB、SSBインデックスの3つのMSBがPBCHトランスポートブロックで運搬される。10ビットSFNのうち、6つのMSBは、MIBに含まれることができる。6GHz以上の周波数帯域上で送信されるSSBの場合、SSBインデックスの3つのLSBは、PBCHのペイロードに提供されるのではなく、各ハーフフレーム内のPBCH-DMRSシーケンスを介して提供されることができる。6GHz以下の周波数帯域上で送信されるSSBの場合、PBCH内のSSBインデックス用3ビットのうちの一部または全部をリザーブビットとして活用できる。
【0177】
ポーラ符号の性能向上のためには、既知のビットが信頼度が低い入力位置にマッピングされなければならないが、PBCH送信状況によっては、既知のビットを形成するフィールドの種類が変化することができる。例えば、PBCHに対する既知のビットは、以下のように変化することができる。
【0178】
>例示1:初期アクセス段階では、PBCHの全てのビットが未知のビットであることができる。
【0179】
>例示2:上述したように、SFNビットは、(例えば、SFNが先験的に知られたハンドオーバケースに対して)既知のビットであることができる。
【0180】
>例示3:ハンドオーバのターゲットセル、または他のサービングセルと共に設定されるべきノンスタンドアローン(非-独立型)(Non-Stand Alone、NSA)セルでは、システム情報が他のサービングセルまたは(例えば、LTEセルである)1次搬送波(primary carrier)によりUEに提供されるので、周波数オン/オフ、セルオン/オフ、CORESETなどの情報が既知のビットであることができる。
【0181】
>例示4:測定段階では、周波数帯域のオン/オフ情報は、“on”を示す既知のビットであることができる。
【0182】
>例示5:同期が合ったと仮定するとき、SFN、HFタイミング(即ち、HF指示子)(以下、HF)、SSBインデックス情報は、サービングセルと同一であると仮定できる。即ち、SFN、HF、SSBインデックスが既知のビットとして使用されることができる。参考として、サービングセルとターゲットセルとの時間同期(例えば、サービングセルで送信された信号をUEが受信した信号とターゲットセルで送信された信号をUEが受信した時間との差)が、一定の範囲(例えば、33us、3us、min(2つのSSB OFDMシンボル、1つのデータOFDMシンボル))以内の値である場合、サービングセルとターゲットセルとの間の同期が合ったと表現する。(フレームレベル、ハーフフレームレベル、サブフレームレベル、スロットレベル、および/またはOFDMシンボルレベルにおける)同期の精度によっては、サービングセルと該当PBCHを有するセル(以下、ターゲットセル)との同期がある程度合うと、フレーム情報までまたはハーフフレーム情報までは、PBCH内の情報がサービングセルと一致すると仮定できるが、SSBインデックスがサービングセルと一致すると仮定するためには、サービングセルとターゲットセルとの同期が、精巧な水準に一致する必要がある。したがって、SSBインデックスに対しては、事実上サービングセルとターゲットセルとの同期が一致すると仮定することは難しい。例えば、同期条件(例えば、UEおよび/またはBSが2つのセルの時間同期が一致すると見なす条件)が1/2フレーム粒度である場合は、SFNのみが、同期条件が1/4フレーム粒度である場合には、SFNおよびHFが、同期条件が6GHz以上から120kHzまでの副搬送波間隔(Subcarrier Spacing、SCS)粒度を有する2つのスロット(即ち、0.25ms)である場合には、SSBインデックス3ビットが、既知のビットであることができる。
【0183】
PBCHの送信状況だけではなく、送信周波数によって、既知のビットが異なることができる。例えば、PBCH-DMRSは、3ビット情報を運ぶが、3GHzでは、PBCH-DMRSにより指示可能な3ビットのうちの2ビットがSSBインデックスを指示するために使用され、残りの1ビットは、HFを知らせるために使用される。したがって、3GHz以下では、HFを既知のビットとして使用できる。
【0184】
SSBインデックスは、リザーブビットとして動作できる。SSBインデックスがリザーブビットとして動作する場合、UEは、該当ビットを解釈しないことができる。例えば、6GHz以上の周波数帯域上で送信されるPBCHでは、SSBインデックス情報として使用されるビットが、6GHz以下の周波数帯域上で送信されるPBCHではリザーブビットとして動作することができる。この場合、リザーブビットを既知のビットと見なすことができると、SSBインデックスが既知のビットとして使用されることができるが、今後特定の機能をサポートするビットとして使用される可能性のため、未知のビットとして見なされることもできる。
【0185】
以下、PBCHフィールドのうち、既知のビットとして使用される可能性のあるPBCHフィールドを考慮して、PBCHのポーラ符号の入力位置例について説明する。
【0186】
*フィールド位置例1:SFN、HF、既知のSSBインデックスの順に、既知のビットを信頼度が低い入力位置にマッピングすることができる。SFNの2番目および3番目のLSBが1stスクランブルシーケンスのシード(Seed)として使用されるので、SFNの2番目および3番目のLSBにはスクランブルを適用しないために、SFNは、信頼度が低いビット位置にまずマッピングされることができる。あるいは、確率的に最も同期が合う順にSFNをまずマッピングし、次に確率的に同期が合う順にHF、既知のSSBインデックスをマッピングする。即ち、PBCHが送信されるセルのSFNがサービングセルのSFNと一致する確率は高いので、SFN、HFおよび既知のSSBインデックスのうち、SFNが信頼度が低いビット位置にまず配置される。例えば、SFNが10ビット、HFが1ビット、既知のSSBインデックスが3ビットであれば、SFNは、PBCHのペイロード56ビットがマッピング可能な56個の入力位置のうち、最低の信頼度を有する10個の入力位置にマッピングされ、HFは、11番目の最低の信頼度を有する入力位置にマッピングされ、既知のSSBインデックスは、12番目~14番目の最低の信頼度を有する入力位置にマッピングされる。
【0187】
*フィールド位置例2:SFN、HFの順に既知のビットがマッピングされる。フィールド位置例1においてSSBインデックスフィールドがリザーブビットとして使用される場合、SSBインデックスフィールドのビットは、未知のビットと見なされてポーラ符号の入力位置にマッピングされる。
【0188】
*フィールド位置例3:フィールド位置例1に基づいて、SFN、HF、既知のSSBインデックス、周波数オン/オフビット、セルオン/オフビット、CORESETの順に、またはフィールド位置例2に基づいて、SFN、HF、周波数オン/オフビット、セルオン/オフビット、CORESETの順に、信頼度が低い入力位置にマッピングされることができる。確率的に既知のビットになる可能性が高いフィールドから低いフィールドへの順に、PBCHのフィールドが、ポーラ符号の入力位置のうちの信頼度が低い入力位置にマッピングされる。場合によっては、周波数オン/オフビット、SFN、HF、CORESETの順に、既知のビットになる可能性が変わることができる。
【0189】
*フィールド位置例4:SFNの2番目および3番目のLSB、HF、残りのSFN、既知のSSBインデックスの中間に、またはSFNの2番目および3番目のLSB、HF、残りのSFNの中間に、RAN2ビットのうちの一部(例えば、周波数オン/オフビット)が挿入される形態で、PBCHフィールドのうちの既知のビットのフィールドが、PBCHのためのポーラ符号の入力位置にマッピングされることができる。例えば、SFNの2番目および3番目のLSB、RAN2ビットのうちの一部(例えば、周波数オン/オフビット)、HF、残りのSFN、・・・、の順に、低い信頼度を有する入力位置にマッピングされることができる。
【0190】
フィールド位置例1、フィールド位置例2、フィールド位置例3およびフィールド位置例4は、既知のビットになる可能性があるPBCHフィールドのマッピング順序について説明している。即ち、フィールド位置例1~4には、PBCHペイロード内における情報の種類の間の相対的なポーラ符号の入力位置が説明されている。しかしながら、フィールド位置例1、フィールド位置例2、フィールド位置例3およびフィールド位置例4に説明された順序以外にも、既知のビットが発生する確率によって複数の組み合わせで、PBCHのフィールドがポーラ符号の入力位置にマッピングされることもでき、フィールド位置例1、フィールド位置例2、フィールド位置例3およびフィールド位置例4に説明された順序のうち、2つ以上を組み合わせることも可能である。
【0191】
以下、本発明の例による既知のビットおよび未知のビットに対するビット位置について具体的に説明する。以下の例では、PBCHのペイロードのうち、既知のビット値になり得る1つまたは複数のフィールドが、PBCHデコーダ性能/遅延の改善のために特定の順でポーラ符号のビットインデックスに配置されることができる。
【0192】
*ビット位置例1:SSBインデックス情報は、PBCHのためのポーラ符号の入力位置のうち、デコーディング順序が早い入力位置に配置されることができる。UEが未知のSSBインデックスをデコードして参照信号受信電力(Reference Signal Received Power、RSRP)などをフィードバックする場合、UEは、未知のSSBインデックス以外のビットをデコードする必要がない。したがって、デコーディングが最も早い位置(方法2-bを参照)にSSBインデックスがマッピングされる。ただし、デコーディングが最も早い位置に、リザーブビットとして使用されるSSBインデックスフィールドがある場合は、BLER性能が悪くなるという短所がある。したがって、既知のビットのために使用される位置を除いた残りの位置のうち、デコーディング順序が早い位置にSSBインデックスがマッピングされることができる。例えば、SFNおよびHFが合計11ビットの既知のビットである場合、N=512のポーラ符号のビットインデックスのうち、K=56のためのビットインデックス{441、469、247、367、253、375、444、470、483、415、485、473、474、254、379、431、489、486、476、439、490、463、381、497、492、443、382、498、445、471、500、446、475、487、504、255、477、491、478、383、493、499、502、494、501、447、505、506、479、508、495、503、507、509、510、511}を参照すると、信頼度が最も劣悪な11個の位置の順は、次の通りである。{441、469、247、367、253、375、444、470、483、415、485}。{441、469、247、367、253、375、444、470、483、415、485}を除いてデコーディング順序が早い3つのビットの位置、即ち、{441、469、247、367、253、375、444、470、483、415、485}を除いた残りのビットインデックスのうちのサイズの小さいビットインデックス3つは、次の通りである。{254、255、379}。
【0193】
*ビット位置例2:SSBインデックス情報は、PBCHのためのポーラ符号の入力位置のうちのデコーディング順序が早い入力位置に配置され、その他の情報は、SSBインデックス情報が配置された位置を除いた位置に配置される。言い換えれば、未知のSSBインデックスを優先してデコーディング順序が早い入力位置(即ち、ビット位置)にマッピングし、その他の既知のビットは、未知のSSBインデックスがマッピングされたビット位置を除いた残りのビット位置にマッピングされる。例えば、PBCHのペイロードがマッピングされる56個のビットインデックスを信頼度の昇順に整列して得られた{441、469、247、367、253、375、444、470、483、415、485、473、474、254、379、431、489、486、476、439、490、463、381、497、492、443、382、498、445、471、500、446、475、487、504、255、477、491、478、383、493、499、502、494、501、447、505、506、479、508、495、503、507、509、510、511}において、最小サイズのビットインデックス{247、253、254}に未知のSSBインデックスがマッピングされ、SFNの2番目および3番目のLSBは、信頼度が最も低い2つのビットインデックス{441、469}にマッピングされ、2番目および3番目のLSBを除いた残りのSFNビットは、未知のSSBインデックスとSFNの2番目および3番目のLBSとがマッピングされたビットインデックスを除いた残りのビットインデックスのうち、信頼度が最も低い8つのビットインデックス{367、375、444、470、483、415、485、473}にマッピングされる。HF1ビット、そしてRAN2ビットのうち、1ビット(例えば、周波数オン/オフ関連のビット)が次の信頼度順序でマッピングされることができる。例えば、HF1ビットおよび周波数オン/オフ関連の1ビットが、未知のSSBインデックスおよびSFNがマッピングされたビットインデックスを除いた残りのビットインデックスのうちの信頼度が低い2つのビットインデックスにマッピングされることができる。PBCHのペイロードがマッピングできる56個のビットインデックスを信頼度の昇順に整列して得られた{441、469、247、367、253、375、444、470、483、415、485、473、474、254、379、431、489、486、476、439、490、463、381、497、492、443、382、498、445、471、500、446、475、487、504、255、477、491、478、383、493、499、502、494、501、447、505、506、479、508、495、503、507、509、510、511}を参照すると、HFおよびRAN2ビットのうちの1ビットは、SFNに使用された最後のビットインデックス‘473’以後のビットインデックス{474、379}の順にマッピングされることができる。あるいは、発生確率によって(例えば、RAN2ビットのうちの1ビットが既知のビットになる確率が、HFが既知のビットになる確率より高い場合)、HF、RAN2ビットのうちの1ビットが、{379、474}の順にマッピングされることもできる。あるいは、HFおよび周波数オン/オフ関連ビットのうちの1ビット、即ち、HF1ビットまたは周波数オン/オフ関連1ビットは、デコーディング順序上、未知のSSBインデックス以後にマッピングされることができる。例えば、HFおよび周波数オン/オフ関連ビットのうちの1つは、SSBインデックス情報がマッピングされるビットインデックス{247、253、254}を除いてデコーディング順序が最も早いビットインデックス{255}にマッピングされ、残りの1ビットは、{247、253、254}、{255}およびSFNのための{367、375、444、470、483、415、485、473}を除いたビットインデックスのうちの信頼度が最も低い{474}にマッピングされることができる。その後、その他の既知のビットが信頼度が低い順に(即ち、信頼度が低いビットインデックスから信頼度が高いビットインデックスの順に)マッピングされた後、未知のビットが残りのビットインデックスに信頼度が低いビットインデックスから信頼度が高いビットインデックスの順にマッピングされる。例えば、残りのRAN2ビット、セルオン/オフビット、CORESETビットフィールドが、信頼度が低いビットインデックスから信頼度が高いビットインデックスの順にマッピングされる。
【0194】
*ビット位置例3:SSBインデックス情報は、PBCHのためのポーラ符号のビット位置のうち、デコーディング順序が早い入力位置である{247、253、254、255}のうちの3つのビット位置に配置され、HFまたはRAN2情報のうちの1ビット(例えば、周波数オン/オフ関連情報)は、{247、253、254、255}のうちのSSBインデックス情報が配置されていないビット位置に配置される。例えば、ビット位置例2のように、デコーディング順序が早い{247、253、254、255}のうちの前から3つのビットが、SSBインデックスのために選択されることができる。あるいは、UEがSSBインデックスをデコードしてCRCチェックなしで使用する場合を考慮して、BERが低い順(表6または
図16を参照)に、{253、254、255}が選択されることもできる。{253、254、255}に未知のSSBインデックスがマッピングされる場合、連続したビット位置に未知のSSBインデックスがマッピングされるので、具現が容易になるという長所がある。連続したビット位置にSSBインデックスがマッピングされる場合、SSBインデックスのために連続したメモリアドレスを使用できるので、読み取り/書き取りの動作が容易になり、エンコーディング/デコーディングの具現が容易になるためである。SFNの位置は、ビット位置例2と同様であり、HFビットは{247}に、周波数オン/オフ関連ビットは{474}に、マッピングされることができる。あるいは、SFNの位置はビット位置例2と同様であり、HFビットは{474}に、周波数オン/オフ関連ビットは{247}に、マッピングされることができる。また、SFNの2番目および3番目のLSBは、{441、469}に配置され、残りのSFNビットは、{247、367、375、444、470、483、415、485}に配置され、HF1ビット、RAN2ビットのうちの1ビット(例えば、周波数オン/オフ関連ビット)は、{473、474}または{474、473}に配置されることができる。
【0195】
N=512であるポーラ符号を長さ256の上位サブコードと長さ256の下位サブコードとに分けると、56個のビットインデックス{441、469、247、367、253、375、444、470、483、415、485、473、474、254、379、431、489、486、476、439、490、463、381、497、492、443、382、498、445、471、500、446、475、487、504、255、477、491、478、383、493、499、502、494、501、447、505、506、479、508、495、503、507、509、510、511}のうち、上位サブコードに属するビットインデックスは、{247、253、254、255}だけであり、残りのビットインデックスは、下位サブコードに属する。上述したように、一般的にポーラ符号のデコーダは、ポーラ符号の上位行(row)から始まって下位行へデコードされるように設計されるので、上位サブコードが下位サブコードに比べて早くデコードされる。したがって、SSBインデックスおよび/もしくはHF、またはSSBインデックスおよび/もしくはRAN2ビットを、{247、253、254、255}に配置する場合、受信装置は、{247、253、254、255}にマッピングされたSSBインデックスおよび/もしくはHF、またはSSBインデックスおよび/もしくはRAN2ビットを、他の情報に比べて早くデコードする。この場合、SSBインデックスおよび/またはHFのみが必要な装置、SSBインデックスおよび/またはRAN2ビットのみが必要な装置は、SSBインデックスおよび/もしくはHF、またはSSBインデックスおよび/もしくはRAN2ビットが、他のビットインデックスにマッピングされたときより早く、PBCHに対するデコーディングを終了または完了することができる。
【0196】
SSBインデックスを{247、253、254}にマッピングし、HFまたはRAN2ビットが{255}にマッピングされるビット位置例2の場合、デコーダがHF(またはRAN2ビット)に対するデコーディングを完了するためには、ビットインデックス247から248、249,…,254に対するデコーディングを行わなければならない。これに比べて、SSBインデックスを{253、254、255}にマッピングし、HFまたはRAN2ビットを{247}にマッピングするビット位置例3の場合は、{247}をデコードすると、HFまたはRAN2ビットが得られる。
【0197】
ビット位置例1、ビット位置例2およびビット位置例3では、SSBインデックス情報、SSB情報およびHF情報、またはSSB情報およびRAN2情報は、デコーディング順序が早いビット位置に配置されるPBCHのパラメータとして説明されているが、SSBインデックス情報、HF情報、および/またはRAN2情報ではない他のPBCHのパラメータも、デコーディング順序を考慮してポーラ符号のビット位置に配置されることができる。
【0198】
図17は、この明細書に例示されたビット位置例に対する性能比較を示す図である。
図17(a)は、56個の情報ビットに対するBERグラフを示しており、
図17(b)は、HFが既知のビットであり、HFがビットインデックス{247}にマッピングされた場合に対するBERグラフであり、
図17(c)は、HFが既知のビットであり、HFがビットインデックス{255}にマッピングされた場合に対するBERグラフである。
【0199】
上述したように、HFは、既知の値または未知の値であることができ、SSBインデックスも、既知の値または未知の値であることができる。HFのみが既知の値であり、SSBインデックスは既知の値ではない場合、SSBインデックスは、受信装置でデコードされる必要がある。
【0200】
図17(b)を参照すると、HFが既知の値であり、SSBインデックスが未知の値であり、HFがビットインデックス{247}に配置され、SSBインデックスがビットインデックス{253、254、255}に配置される場合、デコーディング順序が最も早いビットインデックスが既知のビットのために使用されたので、デコーディング過程でエラー伝播を最も確実に防ぐことができるという長所がある。例えば、インデックスの(殆ど)昇順にデコーディングが進行するSCデコーディングの特性によって、BER=0のビットインデックス{247}の影響を受けることによって、
図17(a)に示されたBER性能に比べて、
図17(b)の例におけるBER性能が良くなる。同様に、ビットインデックス{247、253、254、255}に配置された4つのビットの改善されたBERが、他のビットインデックスに配置されたビットのBER性能に影響を与えて、56ビットの情報に対する全体のBER性能を改善することができる。
【0201】
図17(c)を参照すると、HFが既知の値であり、SSBインデックスが未知の値であり、HFがビットインデックス{255}に配置され、SSBインデックスがビットインデックス{247、253、254}に配置される場合、UEに既知のHFが配置されたビットインデックス{255}のBERは0であるが、{247、253、254}のBERは、
図17(a)のBERとほぼ類似する。
図17(c)の例では、逐次デコーディングによりBER性能が僅かに改善されるが、HFがビットインデックス{255}にのみ影響を及ぼすので、
図17(b)に比べて、BER性能の改善程度が低い。
【0202】
なお、SSBインデックスが既知の値であり、HFが未知の値である場合、HFが受信装置でデコードされる必要がある。HFが{247}に配置される場合、HFが{255}に配置される場合に比べて、受信装置は、HFの値をより早く把握することができる。
【0203】
図18は、同期信号およびPBCHブロック(Synchronization signal and PBCH block、SSB)に含まれるタイミング情報ビットフィールドを例示している。
【0204】
PBCH内のSSBインデックス用の3ビットのうちの一部のビットは、特定の用途に使用されることができる。例えば、6GHz以下で未知のSSBインデックスフィールドの3ビットは、リザーブビットとして動作できるので、6GHz以上でSSBインデックス情報のために使用された3つのビットのうちの一部が、6GHz以下では、他の情報として使用されることができる。例えば、6GHz以上でSSBインデックスとして使用される3ビットのうちの1つが、6GHz以下では、PRBオフセット情報のために使用されることができる。6GHz以上でSSBインデックスとして使用される3ビットのうちの1つが、6GHz以下ではPRBオフセット情報のために使用される場合、表8のPRBオフセット情報のための4ビットと6GHz以下でリザーブされた1ビットとにより、PRBオフセット情報が合計32個の値を示すことができる。例えば、未知のSSBインデックスがポーラ符号のビット位置のうちの{253、254、255}に配置される場合、6GHz以上では、
図18におけるSSBインデックスの3つのMSBであるb3、b4、b5が、b3、b4、b5の順に{253、254、255}にマッピングされる。6GHz以下では、b3、b4、b5のうちの一部のビットが、特定の用途として活用されることができる。例えば、以下のように6GHz以下で、b3、b4、b5のうちの一部のビットが特定の用途の情報(以下、特定の情報)のために選択されることができる。
【0205】
>1つのビットの選択時。
【0206】
>>リザーブビットの使用例1-1:デコーディング順序が最も早い{253}にマッピングされたビット、即ち、b3が選択されることができる。
【0207】
>>リザーブビットの使用例1-2:特定の情報が{254}または{255}に配置されることができる。この場合、長さ512のポーラ符号内の長さ256の上位(upper)サブコードおよび長さ256の下位(lower)サブコードのうち、特定の情報が上位サブコードの最後の2つのビットのうちの1つに配置される。リザーブビットを既知のビットと見なすことができる場合、{254}の位置を既知のビットと見なすと、{254}の位置のビットは、再度エンコードしないことができる。したがって、ビットb4(即ち、{254})またはビットb5(即ち、{255})を特定の用途のために選択する場合、デコーディングの複雑度を最小にすることができる。
【0208】
>2つのビットの選択時。
【0209】
>>リザーブビットの使用例2-1:デコーディング順序が早い{253、254}にマッピングされるb3およびb4が選択されることができる。
【0210】
>>リザーブビットの使用例2-2:例えば、
図8を参照すると、u1~u8のうちの奇数項u1、u3、u5およびu7に対するデコーディング演算方法と偶数項u2、u4、u6およびu8に対するデコーディング演算方法とが異なる。これを考慮して、デコーダが同一の動作あるいは演算を行える上位サブコードの最後の4つのビット位置のうち、下位に位置するビットb3およびビットb5が選択されることができる。
【0211】
>>リザーブビットの使用例2-3:{253、254、255}のうち、デコーディングの複雑度が最も低いビットb4およびビットb5が選択されることができる。
【0212】
>3つのビットの選択時:3つのビットが特定の情報のために使用される場合には、b3、b4、b5がいずれも特定の情報のために使用される。
【0213】
b3、b4、b5のうちの一部のビットが特定の役割を果たすために、b3、b4、b5の位置が未知のSSBインデックスのためのビットインデックス{253、254、255}内で変更可能である。
【0214】
>b3が特定の役割を果たす場合。
【0215】
>>リザーブビットの使用例3-1:b3が{253}に配置されることができる。{253}は、元来b3の位置であったので、b3の位置を変更せずに、そのまま{253}にマッピングされる。
【0216】
>>リザーブビットの使用例3-2:リザーブビットの使用例1-2と同様の理由で、{254}または{255}にb3が位置することができる。
【0217】
同様の理由で、b4またはb5が特定の役割を果たす場合、b4またはb5は、リザーブビットの使用例3-1およびリザーブビットの使用例3-2におけるように、{253}または{254}または{255}に位置することができる。
【0218】
リザーブビットの使用例3-1におけるように、特定の役割を果たすビットの位置が元来の位置と同一である場合は、残りのビットの位置も同一に維持されることができる。しかしながら、リザーブビットの使用例3-2におけるように、特定の役割を果たすビットが元来の位置と異なる場合、以下の方式で残りのビットの位置が決められる。
【0219】
>リザーブビットの使用例4-1:SSBインデックスのビットb3、b4、b5のうち、特定の役割を果たすビットが配置されるビットインデックスにあるビットを、特定の役割を果たすビットが配置されたビットインデックスに配置する。例えば、b3を特定の役割のビットであるとして{254}に配置する場合、{254}にあったb4は、b3の元来の位置{253}に配置される。これにより、b4、b3、b5に対するビットインデックスは、{253、254、255}になる。
【0220】
>リザーブビットの使用例4-2:特定の役割を果たすビットの元来の位置から変更しようとする位置まで、巡回シフトを用いてSSBインデックスのビットb3、b4、b5を移動させることができる。例えば、b3を特定の役割のビットであるとして{254}に配置する場合、右側の巡回シフトを使用すると、b5、b3、b4に対するポーラ符号のビット位置は、{253、254、255}になる。
【0221】
同時に2つのビットが特定の役割を果たす場合、例えば、b3およびb4が特定の役割を果たす場合は、以下のようにビットインデックスが選択される。
【0222】
>リザーブビットの使用例5-1:b3およびb4がそのまま元の位置{253、254}に配置されることができる。あるいは、デコーディング順序が早い{253、254}に配置されることができる。
【0223】
>リザーブビットの使用例5-2:デコーダが同一の動作または演算を行える上位サブコードの最後の4つのビット位置のうち、下位に位置する{253、255}にb3およびb4が配置されることができる。
【0224】
>リザーブビットの使用例5-3:{254、255}が、長さ512のポーラ符号のうち、長さ256の上位サブコードの最後の2つのビット位置であり、複雑度が最も低いので、b3およびb4が{254、255}に配置されることができる。
【0225】
リザーブビットの使用例5-1、5-2および5-3では、2つのビットが配置される位置は、互いに変更できる。例えば、b3、b4が{253、254}にマッピングされるか、または{254、255}にマッピングされることができる。同様に、b3、b5またはb4、b5が特定の役割を果たす場合、リザーブビットの使用例5-1、5-2および5-3におけるように、ポーラ符号のビット位置に配置されることができる。
【0226】
特定の役割を果たす2つのビットの位置が元の位置と同一である場合は、残りのビットの位置も同一に維持される。しかしながら、特定の役割を果たす2つのビットの位置が元の位置と異なると、以下の方式で残りのビットの位置(例えば、ビットインデックス)が決定される。
【0227】
>リザーブビットの使用例6-1:SSBインデックスのビットb3、b4、b5のうち、特定の役割を果たすビットが配置されるビットインデックスに配置されているビットは、特定の役割を果たすビットが配置されていたビットインデックスに配置する。例えば、b3、b5が特定の役割のビットであり、{253、254}に配置しようとする場合は、{253}に配置されているビットb3は、元の位置と同一のビット位置である{253}にそのままマッピングされ、{255}に配置されていたビットb5は、b4の元のビット位置{254}に配置される。これにより、b3、b5、b4の位置は、{253、254、255}になる。
【0228】
各ビットごとのビット位置の交換(リザーブビットの使用例6-1を参照)を使用せず、巡回シフトを使用する場合は、リザーブビットの使用例5-1、5-2および5-3と同様の方式で、b3、b4、b5がポーラ符号のビット位置に配置される。例えば、右側の巡回シフトを使用する場合、b3、b4、b5またはb5、b3、b4またはb4、b5、b3が{253、254、255}に配置される。
【0229】
同時に2つ以上のビットが特定の役割を果たす場合は、リザーブビットの使用例4-1およびリザーブビットの使用例6-1のようにビット位置が直接交換される方法と、リザーブビットの使用例5-1、5-2および5-3のように巡回シフトを使用する方法と、を同時に適用することにより、b3、b4、b5が所望のビット位置にマッピングされることができる。ビット位置は、ポーラ符号の入力に対する位置であるので、上りリンク制御情報(Uplink Control Information、UCI)の場合、分散CRCによるインターリーバ効果を考慮して、
図18に例示したビットがポーラ符号のビット位置に配置されることができる。例えば、分散CRCインターリーバの入力ビット位置のうちの2、3、5番目の入力ビット位置に入力されたビットを、ポーラ符号のビットインデックス{253、254、255}にマッピングするように構成された場合、b3、b4、b5は、分散CRCインターリーバ前端の入力により、2、3、5番目に位置される。
【0230】
図19は、本発明を実行する送信装置10および受信装置20の構成要素を示すブロック図である。
【0231】
送信装置10および受信装置20は、情報および/またはデータ、信号、メッセージなどを搬送する無線信号を送受信できるトランシーバ13,23と、無線通信システム内における通信に関連する各種情報を記憶するメモリ12,22と、上記トランシーバ13,23およびメモリ12,22などの構成要素と動作的に接続され、これらの構成要素を制御して該当装置が前述した本発明の実施例の少なくとも1つを行うようにメモリ12,22および/またはトランシーバ13,23を制御するように構成されたプロセッサ11,21と、をそれぞれ備える。トランシーバは、無線周波数(Radio Frequency、RF)ユニットとも称することができる。
【0232】
メモリ12,22は、プロセッサ11,21の処理および制御のためのプログラムを記憶することができ、入/出力される情報を一時(臨時)記憶する。メモリ12,22をバッファとして活用することができる。
【0233】
プロセッサ11,21は、通常、送信装置または受信装置内の各種モジュールの全般的な動作を制御する。特に、プロセッサ11,21は、本発明を実行するための各種の制御機能を実行することができる。プロセッサ11,21は、コントローラ(controller)、マイクロコントローラ(microcontroller)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、マイクロコンピュータ(microcomputer)などとも呼ばれる。プロセッサ11,21は、ハードウェア(hardware)、ファームウェア(firmware)、ソフトウェア、またはそれらの結合によって具現することができる。ハードウェアを用いて本発明を具現する場合、本発明を実行するように構成されたASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)などをプロセッサ11,21に具備することができる。一方、ファームウェアやソフトウェアを用いて本発明を具現する場合には、本発明の機能または動作を実行するモジュール、手順または関数などを含むようにファームウェアやソフトウェアを構成することができ、本発明を実行するように構成されたファームウェアまたはソフトウェアは、プロセッサ11,21内に設けられてもよく、メモリ12,22に記憶されてプロセッサ11,21によって駆動されてもよい。
【0234】
送信装置10のプロセッサ11は、プロセッサ11またはプロセッサ11と接続されたスケジューラからスケジューリングされて外部に送信される信号および/またはデータに対して、所定のコーディング(coding)および変調(modulation)を行った後にトランシーバ13に送信する。例えば、プロセッサ11は、送信しようとするデータ列を逆多重化およびチャネルコーディング、スクランブル、変調過程などを経て、L個のレイヤに変換する。コーディングされたデータ列は、コードワードとも呼ばれ、MAC層が提供するデータブロックであるトランスポートブロックと等価である。1(個の)トランスポートブロック(Transport Block,TB)は、1(個の)コードワードにコーディングされ、各々のコードワードは、1つまたは複数のレイヤの形態で受信装置に送信される。周波数アップコンバートのために、トランシーバ13は、オシレータ(oscillator)を備えることができる。トランシーバ13は、Nt個(Ntは1以上の正の整数)の送信アンテナを有することができる。
【0235】
受信装置20の信号処理過程は、送信装置10の信号処理過程の逆に構成される。プロセッサ21の制御下で受信装置20のトランシーバ23は、送信装置10によって送信された無線信号を受信する。トランシーバ23は、Nr個の受信アンテナを有することができ、トランシーバ23は、受信アンテナで受信した信号のそれぞれを周波数ダウンコンバート(frequency down-convert)してベースバンド(基底帯域)信号に復元する。トランシーバ23は、周波数ダウンコンバートのためにオシレータを備えることができる。プロセッサ21は、受信アンテナで受信した無線信号に対する復号(decoding)および復調(demodulation)を行い、送信装置10が本来送信しようとするデータを復元することができる。
【0236】
トランシーバ13,23は、1つまたは複数のアンテナを具備する。アンテナは、プロセッサ11,21の制御下で、本発明の一実施例によってトランシーバ13,23によって処理された信号を外部に送信したり、外部から無線信号を受信してトランシーバ13,23に伝達する機能を果たす。アンテナは、アンテナポートとも呼ばれる。各アンテナは、1つの物理アンテナに該当してもよく、1つよりも多い物理アンテナ要素(element)の組合せによって構成されてもよい。各アンテナから送信された信号は、受信装置20でそれ以上分解することができない。該当アンテナに対応して送信された参照信号(Reference Signal、RS)は、受信装置20の観点で見たアンテナを定義し、チャネルが1つの物理アンテナからの単一(single)無線チャネルであるか、または上記アンテナを含む複数の物理アンテナ要素(element)からの合成(composite)チャネルであるかに関係なく、受信装置20にとってアンテナに対するチャネル推定を可能にする。即ち、アンテナは、該アンテナ上のシンボルを伝達するチャネルが上記同一アンテナ上の他のシンボルが伝達される上記チャネルから導出されうるように定義される。複数のアンテナを用いてデータを送受信する多入力多出力(Multi-Input Multi-Output、MIMO)機能をサポートするトランシーバの場合、2個以上のアンテナと接続することができる。
【0237】
送信装置10またはそのプロセッサ11は、本発明によるポーラエンコーダを含むように構成され、受信装置20またはそのプロセッサ21は、本発明によるポーラデコーダを含むように構成される。
【0238】
いくつかのシナリオにおいて、この明細書に記載された機能、過程および/または方法は、プロセスチップにより具現されることができる。プロセスチップは、SoC(System on Chip)、チップセットなどとも呼ばれる。プロセスチップは、プロセッサおよびメモリを含み、通信装置10、20に取り付けられるか、設けられるかまたは接続される。プロセスチップは、この明細書に記載された方法、例えば、いずれか1つを行うようにまたは制御するように構成されるか、プロセスチップが取り付けられるか、設けられるかまたは接続された通信装置によって、上記方法または例が行われるようにすることができる。
図19に示した送信装置10および/または受信装置20は、通信装置であることができる。プロセスチップ内のメモリは、プロセッサまたは通信装置により実行されるとき、プロセッサまたは通信装置がこの明細書に記載の機能、方法または例のうちの一部または全部を行うようにする指示を含むソフトウェアコードまたはプログラムを記憶するように構成される。プロセスチップ内のメモリは、プロセスチップのプロセッサにより生成された情報もしくはデータ、またはプロセスチップのプロセッサにより復元されたもしくは得られた情報を、記憶またはバッファリングするように構成される。情報またはデータの送信または受信を伴う1つまたは複数のプロセスが、プロセッサによりまたはプロセッサの制御下で行われる。例えば、プロセッサは、プロセスチップに動作可能に(operably)接続されたまたは結合されたトランシーバに情報またはデータを含む信号を伝達し、トランシーバが情報またはデータを含む無線信号を送信するように制御することができる。プロセッサは、プロセスチップに動作可能に(operably)接続されたまたは結合されたトランシーバから情報またはデータを含む信号を受信し、信号から情報またはデータを得るように構成される。
【0239】
例えば、送信装置10に接続されるかまたは取り付けられるプロセッサ11は、本発明の例のうちのいずれか1つにより、PBCHの特定のビットをポーラ符号のビット位置にマッピングするように構成される。プロセッサ11は、ポーラ符号に基づいてPBCHをエンコードするか、またはポーラエンコーダがPBCHをエンコードするように制御する。プロセッサ11は、PBCHを含む信号(例えば、ベースバンド信号)を、プロセッサ11に接続されたトランシーバ13に伝達するように構成される。プロセッサ11は、PBCHを含む無線信号を送信するようにトランシーバ13を制御する。受信装置20に接続されるかまたは取り付けられるプロセッサ21は、本発明の例のうちのいずれか1つにより、PBCHのビットをデコードするように構成される。例えば、プロセッサ21は、PBCHの特定のビットとポーラ符号のビットインデックスとの間のマッピング関係に基づいて、ポーラ符号を用いてPBCHをデコードするか、またはポーラデコーダがPBCHをデコードするように制御する。プロセッサ21は、PBCHを含む無線信号を受信するようにプロセッサ21に接続されたトランシーバ23を制御する。プロセッサ21は、無線信号をベースバンド信号に周波数ダウンコンバート(down convert)するようにトランシーバ23を制御する。プロセッサ21は、トランーバー23からPBCHを含むベースバンド信号を受信することができる。
【0240】
送信装置に接続されるかまたは取り付けられるプロセッサ11は、送信装置と受信装置との間で共有されるポーラシーケンスに基づいて、PBCHを介して送信される情報をサイズN=512のポーラ符号のビット位置にマッピングするように構成される。情報は、ハーフフレーム情報と同期信号およびPBCHブロック(synchronization signal and PBCH block、SSB)インデックス情報とを含み、ハーフフレーム情報は、1ビットであり、SSBインデックス情報は、3ビットである。プロセッサ11は、ハーフフレーム情報をポーラ符号のビット位置0~511のうち、ビット位置247にマッピングし、SSBインデックス情報をポーラ符号のビット位置253、254および255にマッピングするように構成される。プロセッサ11は、ポーラ符号に基づいて情報をエンコードするように構成される。プロセッサ11は、ポーラ符号に基づいて情報をエンコードするように構成されたポーラエンコーダを含むことができる。プロセッサ11は、エンコードされた情報を含むPBCHをトランシーバ13に伝達する。トランシーバ13は、プロセッサ11の制御下でPBCHを含む無線信号をセル上で送信することができる。プロセッサ11は、PBCHのペイロードを合計56ビットで構成できる。PBCH内の情報は、PBCHが送信されるフレームに対するシステムフレーム番号を含むことができる。プロセッサ11は、システムフレーム番号の2番目および3番目の最下位ビット(Least Significant Bit、LSB)が、ポーラ符号のビット位置441、469に各々(respectively)マッピングされるように構成される。プロセッサ11は、システムフレーム番号のその他の8つのビットが、ポーラ符号のビット位置367、375、415、444、470、473、483および485に各々マッピングされるように構成される。
【0241】
受信装置のトランシーバ23は、PBCHを含む無線信号をセル上で受信する。受信装置に接続されるかまたは取り付けられるプロセッサ23は、送信装置と受信装置との間に共有されるポーラシーケンスに基づいて、PBCH内の情報をサイズN=512のポーラ符号に基づいてデコードするように構成される。プロセッサ23は、PBCH内の情報をサイズN=512のポーラ符号に基づいてデコードするように構成されたポーラデコーダを含むことができる。プロセッサ23またはポーラデコーダは、情報とポーラ符号のビット位置との間のマッピング関係に基づいて、情報をデコードするように構成される。情報は、ハーフフレーム情報と同期信号およびPBCHブロック(synchronization signal and PBCH block、SSB)インデックス情報とを含み、ハーフフレーム情報は1ビットであり、SSBインデックス情報は3ビットである。マッピング関係は、以下を含む。ハーフフレーム情報がポーラ符号のビット位置0~511のうちのビット位置247にマッピングされ、SSBインデックス情報がポーラ符号のビット位置253、254および255にマッピングされる。プロセッサ23は、PBCHの信号から合計56ビットのPBCHペイロードを得るように構成される。PBCH内の情報は、PBCHが送信されるフレームに対するシステムフレーム番号を含むことができる。マッピング関係は、さらに以下を含む。システムフレーム番号の2番目および3番目の最下位ビット(Least Significant Bit、LSB)は、ポーラ符号のビット位置441、469にマッピングされる。マッピング関係は、さらに以下を含む。システムフレーム番号のその他の8つのビットは、ポーラ符号のビット位置367、375、415、444、470、473、483および485にマッピングされる。プロセッサ23は、マッピング関係に基づいてPBCHリソース上で受信した信号をデコードして、システムフレーム番号を得ることができる。
【0242】
このポーラシーケンスは、ポーラ符号のビット位置0~511に1:1で対応するビットインデックス0~511を、信頼度の昇順に整列したシーケンスである。
【0243】
以上の本発明の好適な実施形態についての詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では、本発明の好適な実施形態を挙げて本発明を説明したが、該当技術分野における熟練した当業者には、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域を逸脱しない範囲内で、本発明を様々に修正および変更できるということは明らかである。したがって、本発明は、具体的な実施形態に制限されるものではなく、ここに開示された原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を有するものである。
【産業上の利用可能性】
【0244】
本発明の実施例は、無線通信システムにおいて、基地局、ユーザ機器、通信装置に接続もしくは取り付けられるプロセスチップ、またはその他の機器に用いることができる。