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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-16
(45)【発行日】2022-05-24
(54)【発明の名称】ケーブル引き戻し装置
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/00 20060101AFI20220517BHJP
   H02G 9/10 20060101ALI20220517BHJP
   H02G 1/06 20060101ALI20220517BHJP
【FI】
H05K7/00 Z
H02G9/10
H02G1/06
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021045444
(22)【出願日】2021-03-19
【審査請求日】2021-03-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 東日本電信電話株式会社は、公開日2021年1月18日から1月22日 NTT東日本Solution Forum2021 ONLINEにて、中村秀章、久慈優斗、および田口悠紀が発明したケーブル引き戻し装置を公開した。
(73)【特許権者】
【識別番号】399040405
【氏名又は名称】東日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】中村 秀章
(72)【発明者】
【氏名】久慈 優斗
(72)【発明者】
【氏名】田口 悠紀
【審査官】五貫 昭一
(56)【参考文献】
【文献】特開平8-340611(JP,A)
【文献】特開2008-125224(JP,A)
【文献】特開2022-32267(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/00
H02G 9/10
H02G 1/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ケーブルに取り付けた移動防止金物と壁面との間に設置して前記通信ケーブルを引き戻すためのケーブル引き戻し装置であって、
平行に並べて配置した複数の油圧シリンダと、
前記複数の油圧シリンダを前記通信ケーブルの径より広い間隔に保って把持する第1把持部と、
前記複数の油圧シリンダの後端を把持する第2把持部を備え、
前記複数の油圧シリンダの間に前記通信ケーブルを通し、前記第2把持部を前記移動防止金物に押し当て、前記複数の油圧シリンダのピストンロッドの先端を前記壁面に押し当て、油圧ポンプから前記複数の油圧シリンダに作動油を注入して前記通信ケーブルを引き戻す
ケーブル引き戻し装置。
【請求項2】
請求項1に記載のケーブル引き戻し装置であって、
前記第2把持部を前記移動防止金物に固定するための突起部を備える
ケーブル引き戻し装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のケーブル引き戻し装置であって、
前記ピストンロッドの先端に回転可能なアジャスターを備える
ケーブル引き戻し装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれかに記載のケーブル引き戻し装置であって、
前記複数の油圧シリンダは円周方向に回転可能に把持される
ケーブル引き戻し装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル引き戻し装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ケーブルの温度伸縮や車両通行に起因する振動等により地下に設置したケーブルが移動することが知られている(非特許文献1参照)。移動したケーブルは自然に戻ることはなく、悪化が進むと、例えば、ケーブルの移動先のマンホールではケーブルが座屈し、ケーブルが引っ張られる側のマンホールではクロージャの端面板からケーブルが抜けてしまう故障が発生する。
【0003】
ケーブル移動防止対策として、ケーブルにケーブル移動防止金物を取り付けて機械的にケーブル移動を防止する対策が取られる。具体的には、ケーブル移動防止金物でケーブルを把持し、ケーブル移動防止金物がマンホールの壁面を支えることで、ケーブルが管路内に引き込まれて移動することを防止する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【文献】「『アクセス系設備に関わる故障事例集』の作成」、NTT技術ジャーナル、日本電信電話株式会社、2017年10月、第29巻、第10号、pp. 62-65
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ケーブル移動防止金物によりケーブルの移動を防止できるが、既に移動してしまったケーブルを引き戻すことはできない。近傍設備へ影響が出ている場合は、ケーブルの張り替え、および設備の更改しか対策がなかった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、移動したケーブルを引き戻すことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様のケーブル引き戻し装置は、通信ケーブルに取り付けた移動防止金物と壁面との間に設置して前記通信ケーブルを引き戻すためのケーブル引き戻し装置であって、平行に並べて配置した複数の油圧シリンダと、前記複数の油圧シリンダを前記通信ケーブルの径より広い間隔に保って把持する第1把持部と、前記複数の油圧シリンダの後端を把持する第2把持部を備え、前記複数の油圧シリンダの間に前記通信ケーブルを通し、前記第2把持部を前記移動防止金物に押し当て、前記複数の油圧シリンダのピストンロッドの先端を前記壁面に押し当て、油圧ポンプから前記複数の油圧シリンダに作動油を注入して前記通信ケーブルを引き戻す。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、移動したケーブルを引き戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、ケーブル引き戻し装置を使用している様子を示す図である。
図2図2は、ケーブル引き戻し装置の構成を示す正面図である。
図3図3は、ケーブル引き戻し装置を斜めに取り付けた様子を示す図である。
図4図4は、ケーブル引き戻し装置の使用手順を示すフローチャートである。
図5図5は、油圧シリンダに把持部を取り付けた様子を示す図である。
図6図6は、油圧シリンダを通信ケーブルに沿って配置した様子を示す図である。
図7図7は、後端把持部の取り付けを説明するための図である。
図8図8は、後端把持部の取り付けを説明するための図である。
図9図9は、ケーブル引き戻し装置を通信ケーブルに取り付けた様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0011】
図1は、本実施形態のケーブル引き戻し装置10を使用している様子を示す図である。ケーブル引き戻し装置10は、地下に設置した通信ケーブル100が管路内に引き込まれた側のマンホールにおいて、移動防止金物50とマンホールの壁面200との間で、通信ケーブル100を挟むように取り付けられる。
【0012】
移動防止金物50は、通信ケーブル100の外被に固定されて、通信ケーブル100を強固に把持する。移動防止金物50は、締付金具により通信ケーブル100を締め付けて取り付けられ、締付金具の外周部はスリーブで覆われる。移動防止金物50は、締付金具によって太い通信ケーブル100から細い通信ケーブル100まで取り付け可能である。移動防止金物50をケーブルの移動防止に使用する際は、移動防止金物50で壁面200を支えてケーブルが管路内に引き込まれることを防止する。
【0013】
本実施形態では、通信ケーブル100の引き戻し作業の際、通信ケーブル100の壁面200から少し離れた位置に移動防止金物50を取り付ける。ケーブル引き戻し装置10自身に通信ケーブル100を把持する機能を備えず、引き戻す際の通信ケーブル100の把持に既存の移動防止金物50を利用する。移動防止金物50を利用することにより、様々な太さの通信ケーブル100を把持することができるので、通信ケーブル100の太さごとに異なる大きさのケーブル引き戻し装置10を用意する必要が無い。
【0014】
油圧ポンプ30でケーブル引き戻し装置10の備える油圧シリンダ11A,11Bに作動油を注入すると、ピストンロッド12A,12Bが伸長して壁面200を押し、移動防止金物50を壁面200から遠ざける。これにより、移動防止金物50に把持された通信ケーブル100が管路内から引き戻される。油圧ポンプ30は、手動のポンプでもよいし、自動のポンプでもよい。
【0015】
図2を参照し、ケーブル引き戻し装置10の構成について説明する。ケーブル引き戻し装置10は、油圧シリンダ11A,11B、油圧シリンダ11A,11Bのロッド側(図上で左側)を把持する把持部15、および油圧シリンダ11A,11Bのキャップ側(図上で右側)を把持する後端把持部16を備える。図2では2本の油圧シリンダ11A,11Bを図示しているが、これに限るものではなく、3本以上の油圧シリンダを備えてもよい。
【0016】
油圧シリンダ11A,11Bは油圧によって伸長する装置である。油圧シリンダ11A,11Bは円筒形のボディ内にピストン(図示せず)を備える。挿入口14A,14Bからボディ内に油圧ポンプ30で作動油を注入すると油圧によってピストンがスライドし、ピストンロッド12A,12Bがロッド側から押し出される。ピストンロッド12A,12Bの先端には、アジャスター13A,13Bが取り付けられる。アジャスター13A,13Bは壁面200に押し当てられる。
【0017】
アジャスター13A,13Bのピストンロッド12A,12Bに対する取付角度を自由に設定できるようにすると、図3に示すように、管路内へ斜めに挿入された通信ケーブル100にもケーブル引き戻し装置10を取り付けることができる。
【0018】
油圧シリンダ11A,11Bは、通信ケーブル100の径よりも広い間隔で平行に並べられて、把持部15と後端把持部16によって円周方向に回転可能に把持される。通信ケーブル100は、平行に並べた油圧シリンダ11A,11Bの間に通される。
【0019】
把持部15は、U字型の部材である。U字の両端付近に油圧シリンダ11A,11Bを把持するための穴を備える。油圧シリンダ11A,11Bは、把持部15の穴に通されて把持される。U字のくぼみ部分は、通信ケーブル100の径よりも広い。ケーブル引き戻し装置10を通信ケーブル100に取り付ける際、U字のくぼみ部分に通信ケーブル100を通す。
【0020】
後端把持部16は、中空円盤状の部材である。後端把持部16は、中空部に通信ケーブル100を通し、一方の面で油圧シリンダ11A,11Bのキャップ側の端面を把持し、他方の面を移動防止金物50に押し当てる。例えば、油圧シリンダ11A,11Bを把持する面に油圧シリンダ11A,11Bの径の大きさ程度のくぼみを形成し、くぼみ内に油圧シリンダ11A,11Bのキャップ側の端面をはめ込んで油圧シリンダ11A,11Bを把持する。
【0021】
後端把持部16は複数の部分に分割可能である。ケーブル引き戻し装置10を取り付ける際、中空部に通信ケーブル100を通してから複数の部分を組み合わせる。例えば、後端把持部16の中空円盤の一部を取り外し可能とする。分割した複数の部分をヒンジで接続してもよい。
【0022】
把持部15と後端把持部16は、油圧シリンダ11A,11Bを把持し、油圧シリンダ11A,11Bの間に通信ケーブル100を通すことができる形状であればよい。
【0023】
後端把持部16は移動防止金物50に押し当てる面に突起部17を備える。突起部17は、移動防止金物50のスリーブの内周より小さい径の円筒形の部材である。突起部17は、スリーブと通信ケーブル100との間の隙間に収まる大きさであればよい。後端把持部16を移動防止金物50に押し当てた際、突起部17が隙間に収まると、通信ケーブル100の太さによらず後端把持部16が安定する。
【0024】
突起部17の形状は筒型に限らず、後端把持部16を移動防止金物50に固定できればよい。例えば、複数の突起物をスリーブの内周より小さい円の円周上に配置して突起部17を構成してもよい。もしくは、突起部17がスリーブを外周から抑えてもよい。
【0025】
あるいは、後端把持部16は突起部17を備えなくてもよい。後端把持部16と移動防止金物50との間の摩擦が大きければ、後端把持部16を移動防止金物50に押し当てた面がずれにくい。
【0026】
次に、図4のフローチャートを参照し、ケーブル引き戻し装置10の使用手順について説明する。
【0027】
ステップS1にて、作業者は、通信ケーブル100にケーブル引き戻し装置10を取り付ける。ケーブル引き戻し装置10の取り付け方の詳細は後述する。
【0028】
ステップS2にて、作業者は、ケーブル引き戻し装置10の後方に移動防止金物50を取り付ける。移動防止金物50を通信ケーブル100に取り付けた後、作業者は、ケーブル引き戻し装置10の後端把持部16を移動防止金物50に接触させ、ピストンロッド12A,12Bを伸ばしてアジャスター13A,13Bを壁面200に接触させる。なお、ケーブル引き戻し装置10と移動防止金物50を通信ケーブル100に取り付ける順番は逆でもよい。
【0029】
ケーブル引き戻し装置10と移動防止金物50を通信ケーブル100に取り付けた後、ステップS3にて、作業者は、油圧ポンプ30から油圧シリンダ11A,11Bに同程度の圧力で作動油を注入し、通信ケーブル100を引き戻す。
【0030】
通信ケーブル100が引き戻されると、ステップS4にて、作業者は、ケーブル引き戻し装置10と移動防止金物50を取り外す。通信ケーブル100をさらに引き戻したい場合は、ステップS1からの処理を繰り返す。
【0031】
引き戻し作業の完了後、作業者は、今後通信ケーブル100が管路内に引き込まれないように、壁面200を支える位置に移動防止金物50を取り付けてもよい。
【0032】
次に、図5ないし図9を参照し、ケーブル引き戻し装置10の取り付けについて説明する。取り付け前のケーブル引き戻し装置10は、油圧シリンダ11A,11B、把持部15、および後端把持部16の3つの部材に分割されている。油圧シリンダ11A,11Bは縮めた状態である。
【0033】
図5に示すように、把持部15を油圧シリンダ11A,11Bに挿入する。図6に示すように、油圧シリンダ11A,11Bを通信ケーブル100に沿わせて、把持部15のU字の間と油圧シリンダ11A,11Bの間に通信ケーブル100を通す。
【0034】
図7および図8に示すように、部材16A,17Aと部材16B,17Bを組み合わせて後端把持部16を通信ケーブル100に取り付ける。後端把持部16は部材16A,17Aと部材16B,17Bの2つに分割可能な中空円盤状の部材である。後端把持部16は油圧シリンダ11A,11Bの後方の通信ケーブル100に取り付ける。図9に示すように、後端把持部16のくぼみ部分に油圧シリンダ11A,11Bの後端をはめ込んで油圧シリンダ11A,11Bに後端把持部16を取り付ける。以上の作業によってケーブル引き戻し装置10が組み立てられる。移動防止金物50はケーブル引き戻し装置10の後方に取り付ける。
【0035】
ケーブル引き戻し装置10を移動防止金物50の方へ移動し、突起部17を移動防止金物50と通信ケーブル100との間の隙間に挿入するとともに、後端把持部16を移動防止金物50に押し当てる。
【0036】
挿入口14A,14Bのそれぞれに油圧ポンプ30のチューブを取り付ける。油圧シリンダ11A,11Bは円周方向に回転可能な状態で把持部15と後端把持部16に把持されているので、挿入口14A,14Bの位置は周囲の障害物を回避するように変更できる。挿入口14A,14Bにチューブを取り付けた状態でケーブル引き戻し装置10を通信ケーブル100に取り付けてもよい。
【0037】
後端把持部16を移動防止金物50に押し当てた後、油圧ポンプ30で作動油を油圧シリンダ11A,11Bに注入してアジャスター13A,13Bを壁面200に押し当てる。図3に示すように通信ケーブル100が斜めに挿入されている場合、アジャスター13Aを壁面200に押し当てた後は、一方の油圧シリンダ11Bにのみ作動油を注入して、アジャスター13Bが壁面200に押し当たるようにする。
【0038】
以上の作業でケーブル引き戻し装置10の取り付けが完了するので、ケーブルの引き戻しを開始する。
【0039】
なお、ケーブル引き戻し装置10の取り付け方法は上記に限らない。例えば、把持部15のU字の中央付近と後端把持部16にヒンジを備えて把持部15と後端把持部16を開閉可能にして、油圧シリンダ11A,11Bの間隔を広げられるようにしてもよい。油圧シリンダ11A,11Bの間隔を広げた状態でケーブル引き戻し装置10を通信ケーブル100に近づけ、油圧シリンダ11A,11Bの間隔を狭めて把持部15と後端把持部16に通信ケーブル100を通す。
【0040】
以上説明したように、本実施形態のケーブル引き戻し装置10は、平行に並べて配置した複数の油圧シリンダ11A,11Bと、複数の油圧シリンダ11A,11Bを通信ケーブル100の径より広い間隔に保って把持する把持部15と、複数の油圧シリンダ11A,11Bの後端を把持する後端把持部16を備える。複数の油圧シリンダ11A,11Bの間に通信ケーブル100を通し、後端把持部16を移動防止金物50に押し当て、複数の油圧シリンダ11A,11Bのピストンロッド12A,12Bの先端を壁面200に押し当て、油圧ポンプ30から複数の油圧シリンダ11A,11Bに作動油を注入して通信ケーブル100を引き戻す。これにより、管路内に引き込まれた通信ケーブル100を引き戻すことができる。
【0041】
本実施形態のケーブル引き戻し装置10は、通信ケーブル100の把持に既存の移動防止金物50を利用するので、様々な太さの通信ケーブル100に対応できるとともに、ケーブル引き戻し装置10を小型化できる。
【0042】
本実施形態のケーブル引き戻し装置10は、後端把持部16に突起部17を備え、移動防止金物50と通信ケーブル100の間に挿入するので、通信ケーブル100の太さによらず後端把持部16が安定する。
【0043】
本実施形態のケーブル引き戻し装置10は、ピストンロッド12A,12Bの先端に回転可能なアジャスター13A,13Bを備えるので、壁面200に対して斜めに設置された通信ケーブル100にも適用できる。
【0044】
本実施形態のケーブル引き戻し装置10は、油圧シリンダ11A,11Bを回転可能に把持するので、油圧ポンプ30のチューブを接続する挿入口14A,14Bの向きを自由に変えることができ、ケーブル引き戻し装置10を設置するときに障害物を回避できる。
【符号の説明】
【0045】
10 ケーブル引き戻し装置
11A,11B 油圧シリンダ
12A,12B ピストンロッド
13A,13B アジャスター
14A,14B 挿入口
15 把持部
16 後端把持部
17 突起部
30 油圧ポンプ
50 移動防止金物
100 通信ケーブル
200 壁面
【要約】
【課題】移動したケーブルを引き戻す。
【解決手段】ケーブル引き戻し装置10は、平行に並べて配置した複数の油圧シリンダ11A,11Bと、複数の油圧シリンダ11A,11Bを通信ケーブル100の径より広い間隔に保って把持する把持部15と、複数の油圧シリンダ11A,11Bの後端を把持する後端把持部16を備える。複数の油圧シリンダ11A,11Bの間に通信ケーブル100を通し、後端把持部16を移動防止金物50に押し当て、複数の油圧シリンダ11A,11Bのピストンロッド12A,12Bの先端を壁面200に押し当て、油圧ポンプ30から複数の油圧シリンダ11A,11Bに作動油を注入して通信ケーブル100を引き戻す。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9