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  • 特許-防爆コンテナ用のロック構成体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-17
(45)【発行日】2022-05-25
(54)【発明の名称】防爆コンテナ用のロック構成体
(51)【国際特許分類】
   F42B 33/06 20060101AFI20220518BHJP
   B65D 8/04 20060101ALI20220518BHJP
   F16J 13/10 20060101ALI20220518BHJP
   F16J 13/12 20060101ALI20220518BHJP
【FI】
F42B33/06
B65D8/04 G
F16J13/10
F16J13/12
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019521759
(86)(22)【出願日】2017-10-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-11-28
(86)【国際出願番号】 EP2017075853
(87)【国際公開番号】W WO2018073057
(87)【国際公開日】2018-04-26
【審査請求日】2020-08-31
(31)【優先権主張番号】16195128.0
(32)【優先日】2016-10-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】522118333
【氏名又は名称】ダイナセーフ デミル システムズ アクティエボラーグ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【弁理士】
【氏名又は名称】胡田 尚則
(72)【発明者】
【氏名】フレードリク オールソン
【審査官】志水 裕司
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-512625(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105508602(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F42B 33/00
B65D 8/04
F16J 13/02
F42B 39/14
F42D 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
防爆コンテナであって、
-第1外径を有する第1円形リム区間を有する第1開放容器部分と、
-第2外径を有する第2円形リム区間を有する第2開放容器部分と、
-円形内周を有する環状部材を備えるロック構成体であって、当該ロック構成体が、前記第1及び第2開放容器部分を相互接続するように構成され、前記環状部材の内径が、前記第1及び第2開放容器部分のそれぞれ前記第1及び第2外径より大きい、ロック構成体と、
を備え、
-第1長さを有する軸方向に平行な第1接続部材のセットが、前記第1円形リム区間の外面に配列され、軸方向に平行な第1接続部材の前記セットが、円周方向に第1距離だけ離間し、
-第2長さを有する軸方向に平行な第2接続部材のセットが、前記第2円形リム区間の外面に配列され、軸方向に平行な第2接続部材の前記セットが、円周方向に第2距離だけ離間し、
-前記環状部材の内面が、軸方向に離間する第1及び第2ロック区間を備え、
-前記第1ロック区間が、前記第1円形リム区間の前記外面に配列された軸方向に平行な第1接続部材の前記セットに対応する軸方向に平行な接続部材の離間するセットを備え、
-前記第2ロック区間が、前記第2円形リム区間の前記外面に配列された軸方向に平行な第2接続部材の前記セットに対応する軸方向に平行な接続部材の離間するセットを備え、
防爆コンテナの閉鎖状態において、第1接続部材、前記第1ロック区間の前記接続部材とネジ式に係合し、
防爆コンテナの閉鎖状態において、第2接続部材、前記第2ロック区間の前記接続部材とネジ式に係合する、
防爆コンテナ。
【請求項2】
-前記第1距離が前記第2距離より大きく、かつ
-前記第1長さが前記第2長さより大きい、
請求項1に記載の防爆コンテナ。
【請求項3】
前記第1外径が前記第2外径に合致する、請求項1又は2に記載の防爆コンテナ。
【請求項4】
前記第1開放容器部分が、前記ロック構成体を第1方向に第1設定量だけ回すことによって前記第2開放容器部分にロックされる、請求項2又は3に記載の防爆コンテナ。
【請求項5】
前記第1方向に更に第2量だけ前記ロック構成体を回すことによって、前記第1開放容器部分が前記ロック構成体にロックされ、かつ、前記第2開放容器部分が前記ロック構成体に対してアンロックされる、請求項4に記載の防爆コンテナ。
【請求項6】
前記第1方向に更に第3量だけ前記ロック構成体を回すことによって、前記第1開放容器部分が前記ロック構成体に対してアンロックされる、請求項5に記載の防爆コンテナ。
【請求項7】
前記第1ロック区間に配列された接続部材の前記セットの長さが、軸方向に平行な前記第1接続部材の前記セットの前記長さより小さい、請求項1~6のいずれか1項に記載の防爆コンテナ。
【請求項8】
前記第2ロック区間に配列された接続部材の前記セットの長さが、軸方向に平行な前記第2接続部材の前記セットの前記長さより小さい、請求項1~7のいずれか1項に記載の防爆コンテナ。
【請求項9】
前記環状部材及び前記環状部材の前記内面に配列された接続部材の前記セットが、単一片の材料から製造される、請求項1~8のいずれか1項に記載の防爆コンテナ。
【請求項10】
接続部材の前記セットが前記環状部材の前記内面に付着され、異なる材料片から製造される、請求項1~8のいずれか1項に記載の防爆コンテナ。
【請求項11】
異なる材料片が金属材料である、請求項10に記載の防爆コンテナ。
【請求項12】
前記環状部材の前記内面への接続部材の前記セットの前記付着が溶接によって得られる、請求項11に記載の防爆コンテナ。
【請求項13】
前記第1及び第2開放容器部分が、少なくとも20mmの厚みを有するシートメタル要素から構成される、請求項1~12のいずれか1項に記載の防爆コンテナ。
【請求項14】
前記第1及び第2開放容器部分の各々が湾曲内面を有する、請求項1~13のいずれか1項に記載の防爆コンテナ。
【請求項15】
前記防爆コンテナが気密である、請求項1~14のいずれか1項に記載の防爆コンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防爆コンテナ、特にコンテナの一部を形成する第1及び第2容器部分を相互ロックするための単純化された接続を与えるように構成されたロック構成体に関する。
【背景技術】
【0002】
破壊システムは、例えば古い使用不能または望ましくない弾薬を含む、弾薬、推進燃料又は爆薬などの爆発物を輸送し破壊するために使用できる。このようなシステムは、爆発の可能性のある爆薬の高い荷重に耐えるために丈夫でなければならない。
【0003】
そのような爆発危険物の輸送及び貯蔵のための防爆コンテナの一例は、欧州特許第1809929号において開示される。この例において、コンテナを形成する2つのパーツの間に配置されたロックリングを開閉することによって、コンテナに軍用品が装填される。破壊室への軍用品の装填は、破壊プロセスの重要な部分であり、したがって、使用者が楽にかつ安全にこれを実施できることが望ましい。上述の先行技術は、コンテナのパーツを接続/分離するための非常に有用な解決法を示すが、例えば全体的製造コストを削減できるように、上記の構成を更に最適化することが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の必要性を鑑み、本発明の全体的な目的は、少なくともある程度まで先行技術を更に改良する、改良された防爆物を提供することである。更に、このような防爆物を製造するプロセスを単純化し、防爆コンテナの製造(機械加工及び手作業を含めて)及び組立コストを削減することも望ましい。防爆コンテナは、防爆で、好ましくは気密でかつ爆発危険物又は爆発危険物の疑いのある物の貯蔵及び輸送に有用であることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、本発明の1つの形態に従えば、第1外径を有する第1円形リムを有する第1開放容器部分と、第2外径を有する第2円形リムを有する第2開放容器部分と、円形内周を有する環状部材を備えるロック構成体と、を備える防爆コンテナが提供され、ロック構成体は、第1及び第2開放容器部分を相互接続するように構成される。環状部材の内径は、第1及び第2開放容器部分のそれぞれ第1及び第2外径より大きく、第1長さを有する軸方向に平行な第1接続部材のセットは、第1円形リム区間の外面に配列され、軸方向に平行な第1接続部材のセットは、円周方向に第1距離だけ離間され、第2長さを有する軸方向に平行な第2接続部材のセットは、第2円形リム区間の外面に配列され、軸方向に平行な第2接続部材のセットは、円周方向に第2距離だけ離間される。環状部材の内面は、軸方向に離間された第1及び第2ロック区間を備え、第1ロック区間は、第1円形リムの外面に配列された軸方向に平行な第1接続部材のセットに対応する軸方向に平行な接続部材の離間するセットを備え、第2ロック区間は、第2円形リムの外面に配列された軸方向に平行な第2接続部材のセットに対応する軸方向に平行な接続部材の離間するセットを備える。
【0006】
本開示によって、防爆コンテナ全体の製造を大幅に単純化しかつコストを削減する、閉鎖防爆コンテナを形成するために容器部分を相互接続するための新規の代替アプローチが提示される。欧州特許第1809929号に示されるようなこれまでに知られているアプローチ、即ちロックリングが複雑なフライス削り/機械加工プロセスを経て製造される複数歯付き二面差込みカップリングを有するアプローチと比べて、本開示に従ったロック構成体は、軸方向に平行な接続部材のセットを設置又は配列することによって形成される。即ち、欧州特許第1809929号に示されるような二面差込みカップリングを得るために必要な複雑な機械加工プロセスに頼るのではなく、(湾曲)接続部材のセットは、ロック構成体の環状部材とは別個に即ち接続される異なる材料片として製造できる。代替的に、環状部材及び環状部材の内面に配列される接続部材セットは、上記の二面差込みカップリングの製造に比べてずっと複雑性の低いフライス削り/機械加工プロセスで、単一材料片からも製造できる。
【0007】
本発明によれば、環状部材の内面は、軸方向に離間する第1及び第2ロック区間を備えるものとして形成される。第1ロック区間は、基本的に環状部材の内面の半分として画定され、第2ロック区間は、環状部材の内面の第2の半分として画定される。当然、考えられる実施に応じて環状部材の内面を僅かに変えて分割することが可能である。
【0008】
第1及び第2ロック区間の各々は、軸方向に平行な離間する接続部材のセットを備える。これに応じて、2つのコンテナパーツ即ち第1及び第2開放容器部分のリムの外面は、軸方向に平行な離間する接続部材の対応するセットを備える。
【0009】
第1開放容器部分を第2開放容器部分に相互接続するためにロック構成体を使用するとき、第1ロック区間における接続部材のセットは、第1開放容器部分のリムにおいて第1接続部材のセットの間に形成された空間と整列される。ひとたびこのように整列されると、ロック構成体は、第1容器部分へ向かって移動できる。第1容器部分における第1接続部材のセットの間の空間(距離/長さ)は、第1ロック区間における接続部材のセットが、第1開放容器部分のリムにおける第1接続部材のセットの間に「進入」(滑動)できるようにするのに少なくとも充分に大きいことが分かるはずである。したがって、第1ロック区間における接続部材のセットの長さは、第1容器部分における第1接続部材のセットの間の空間に対応するように選択される。
【0010】
同様に、第2ロック区間における軸方向に平行な接続部材のセットは、第2円形リム区間の外面に配列された軸方向に平行な第2接続部材のセットの間に形成された空間内に挿入される。したがって、第2ロック区間における接続部材のセットの長さも、第2容器部分における第2接続部材のセットの間の空間に対応するように選択される。
【0011】
上記のように、第1ロック区間が第1円形リム区間の外面の「外側」に位置付けられかつ第2ロック区間が第2円形リム区間の外面の外側に位置付けられるように、ひとたび第1及び第2開放容器部分が互いに向かって移動すると、第1及び第2開放容器部分を一緒にロックするためにロック構成体を回転することができる。
【0012】
具体的には、例えば軸方向に平行な第1接続部材のセット及び第1ロック区間における軸方向に平行な接続部材のセットは、基本的な「ネジ切り」機能が得られるように位置付けられる。本質的にリムにおける1つの接続部材は、ロック区間における2つの接続部材の間に位置付けられる。通常の「ナット及びボルト」のネジ切りと比較すると、本発明に従ったネジ切りは、必ずしも第1及び第2開放容器部分を移動するための「スクリュー機能」を与えない。むしろ、接続部材は、基本的に、容器部分/環状部材の端部分に対して平行に配列されることができる。したがって、容器部分対環状部材の接続部材は、一緒に回転されたときも相互に対して平行に配列される。
【0013】
本開示の好ましい実施形態において、第1ロック区間/第1リムにおける接続部材は、第2ロック区間/第2リムにおける接続部材とは円周方向に異なる位置に配置される。例えば、第1距離は、第2距離より大きくなるように選択されることでき、第1長さは、第2長さより大きくなるように選択されることができる。基本的に、このような実施形態において、これは、第1リムにおける接続部材のセットの間の空間が第2リムにおける接続部材のセットの間の空間より大きいことを意味する。
【0014】
好ましくは、第1開放容器部分の外径は、基本的に、第2開放容器部分の外径に合致する。したがって、環状部材の内径は、好ましい実施形態において、第1及び第2ロック区間の両方に関して同じとすることができる。但し、このような形態は、本開示によって果たされる機能にとって必要ではないことが分かるはずである。したがって、第1外径は、いくつかの実施形態において、第2外径とは異なるように選択されることができる。
【0015】
上述のように、第1開放容器部分は、ロック構成体を第1方向に第1設定量(角度)だけ回すことによって第2開放容器部分にロックされる。接続部材の長さは第1容器部分と第2容器部分とで異なるように選択できるので、ロック構成体が更に第2量だけ第1方向に回される場合、第1容器部分をロック構成体にロック(又は軸方向に固定)した「ままに」維持できる可能性がある。即ち、例えば第1長さが第2長さの2倍になるように選択される場合、それは、第1設定量と第2設定量とが同様(基本的に同じ)になるように選択されることができることを意味する。
【0016】
この時点で、第2容器部分をロック構成体から分離して、例えば軍用品の装填のために防爆コンテナの「内部」をアクセス可能にすることができる。この時点で、ひとたび第2容器部分がロック構成体から分離されると、ロック構成体を第1方向に更に第3量だけ回すことができる。第3量も、ロック構成体が第1容器部分から分離するように第1及び第2設定量と同様に選択されることができる。
【0017】
本開示に従えば、接続部材は、例えば環状部材とは(第1/第2容器部分とも)別個に製造し、その後、環状部材に配列できる。接続部材、環状部材、及び、第1/第2容器部分は、好ましくは、例えばスチールなどの金属材から製造される。したがって、接続部材は、例えば環状部材に溶接できる。これは、先行技術のフライス削り/機械加工と比較すると複雑性が低く、コストも掛からないプロセスである。好ましい実施形態において、第1及び第2開放容器部分は、少なくとも20mmの厚みを有するシートメタル要素から構成される。更に、第1及び第2開放容器部分の各々は、好ましくは湾曲内面を有する。
【0018】
上述のことに加えて、爆発危険物の貯蔵及び輸送のためにひとたび閉鎖状態なったときにコンテナが気密であるように、直径、距離、長さなどを選択し釣り合わせることが好ましい。上記のように直径、距離、長さなどを釣り合わせる際、防爆コンテナをその内部の危険物の爆破のために使用し、高い爆発圧力及び爆破において生じた破片に耐えられるようにすることができる。気密防爆コンテナを得るためには、更に、例えば不活性ガス用の高圧密封ホースの設置を可能にするためにリム区間又はロック構成体に、例えば溝を含む必要がある場合がある。ひとたび膨張すると、高圧密封ホースは、防爆コンテナを気密する。
【0019】
本発明の更なる特徴及び利点は、特許請求の範囲及び下記の説明を検証すれば明らかになる。当業者は、本発明の様々な特徴を組み合わせて、本発明の範囲から逸脱することなく下記の実施形態とは異なる実施形態を構成することができることが分かるはずである。
【0020】
具体的な特徴及び利点を含めて本発明の様々な形態は、下記の詳細な説明および添付図面から容易に理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の現在好ましい実施形態に従った防爆コンテナの斜視図を概念的に示す。
図2A】防爆コンテナを閉鎖状態にアレンジするために本発明のコンテナに関連して提供されるロック構成体の詳細図を示す。
図2B】防爆コンテナを閉鎖状態にアレンジするために本発明のコンテナに関連して提供されるロック構成体の詳細図を示す。
図2C】防爆コンテナを閉鎖状態にアレンジするために本発明のコンテナに関連して提供されるロック構成体の詳細図を示す。
図3A】防爆コンテナを開放状態にアレンジするために本発明のコンテナに関連して提供されるロック構成体の詳細図である。
図3B】防爆コンテナを開放状態にアレンジするために本発明のコンテナに関連して提供されるロック構成体の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明について、添付図面を参照しながら更に詳しく説明する。図面には本発明の現在好ましい実施形態を示す。但し、本発明は、様々な形式で実現でき、本明細書に示す実施形態に限定されるものとは解釈されないものとする。むしろ、実施形態は、徹底かつ完璧を期すためにかつ当業者に対して本発明の範囲を充分に伝えるために提示される。同様の参照符号は、同様の要素を示す。
【0023】
次に図面を参照すると、図1~3は、本発明の現在好ましい実施形態に従った防爆コンテナ100及びこの防爆コンテナ100の操作の概念図である。防爆コンテナ100は、例えば船舶(図示せず)に配置されて、爆発危険物の疑いのある物を輸送するために防爆コンテナ100を使用できるようにする。
【0024】
図1は、第1開放容器部分102と第2開放容器部分104とを備える防爆コンテナ100を示す。防爆コンテナ100は、更に、第1開放容器部分102を第2開放容器部分104に相互接続するためのロック構成体106を備える。
【0025】
第1開放容器部分102は、第1円形リム区間108を備え、第2開放容器部分104は、これに対応する第2円形リム区間110を備える。第1円形リム区間108の外面には、好ましくは溶接によって又はフライス削り/機械加工プロセスによって、第1長さL1を有する軸方向に平行な第1接続部材112のセットが配列される。同様に、第2円形リム区間110の外面にも、好ましくは溶接によって又はフライス削り/機械加工プロセスによって、第2長さL2を有する軸方向に平行な第2接続部材114のセットが配列される。図示する実施形態において、第1長さL1は、基本的に第2長さL2の2倍である。接続部材112、114は、基本的に円形の第1開放容器部分102及び第2開放容器部分104の外面曲率に対応するように湾曲する。
【0026】
軸方向に平行な第1接続部材112のセットは、第1距離D1だけ離間し、軸方向に平行な第2接続部材114のセットは、第2距離D2だけ離間する。以下で更に説明するように、第1長さL1は、好ましくは第1距離D1より少なくとも僅かに小さく、第2長さL2は、好ましくは第2距離D2より少なくとも僅かに小さい。
【0027】
ロック構成体106は、第1容器部分102及び第2容器部分104の外径より大きい内径を有する環状部材116から形成される。環状部材116の内面は、第1ロック区間118と第2ロック区間120とを備えるように形成される。第1ロック区間118において、第1円形リム108の外面に配列された軸方向に平行な第1接続部材112のセットに対応する軸方向に平行な接続部材122のセットが配列される。同様に、第2ロック区間120において、第2円形リム110の外面に配列された軸方向に平行な第2接続部材114のセットに対応する軸方向に平行な接続部材124のセットが配列される。同様に上述のように、接続部材122及び124は、環状部材116の湾曲内面に対応する曲率を有するように適合され、環状部材116に溶接されることができる。
【0028】
更に、接続部材120及び122のセットの長さ及びその間の間隔/距離は、以下で更に論じるように、ロック構成体106がそれぞれリム区間110108の外面に配置されることができるように選択される。
【0029】
図2Aは、アンロックで分離状態の防爆コンテナ100を示す。ロック構成体106が断面図で示され、環状部材116が点線で示されることが分かるはずである。したがって、接続部材120、122は、このように環状部材116の「内面」に配列される。具体的には、図示するロック構成体106、第1容器部分102及び第2容器部分104の接続部材は、ロック構成体106がそれぞれリム区間108、110の外面に配列されることができるように整列されるように示されている。図示されているように、接続部材122は、接続部材112の間に(即ちその間の空間に)「挿入」されることができる。
【0030】
図2Bにおいて、ひとたび接続部材122が接続部材112の間に挿入されたら、接続部材114が、接続部材124の間に挿入される。この段階で、図2Cに更に示すように、ロック構成体106を第1量(角度)A1だけ回すと、接続部材112は、接続部材122と「ネジ式に係合(thread)」し、接続部材114は接続部材124とネジ式に係合する。図において、第1量A1の回転は、接続部材112を部分的に接続部材122とネジ式に係合/整列させ、接続部材114を完全に接続部材124とネジ式に係合/整列させる。この段階で、図2Cに示すように、防爆コンテナ100は、ロックされ接続された状態で図示されている。
【0031】
当然、例えば爆発危険物の疑いのある物を取り除くために、防爆コンテナ100を開けることができることが必要である。これは、図3Aに示すようにロック構成体106を更に第2設定量(角度)A2だけ回すことによって得られる。具体的には、この時点で、接続部材112は、完全に接続部材122とネジ式に係合/整列し、接続部材114の間の空間と整列する。したがって、図3Bに示すように、第2容器部分104は、ロック構成体106から分離されることができる。この段階で、図3Bに示すように、図示する防爆コンテナ100は、アンロック状態で図示されており、ロック構成体が第1容器部分102にロックされるとの同時に第2容器部分106は、ロック構成体106から分離されている。
【0032】
更にロック構成体を第3量(角度)だけ回すことによって、ロック構成体106を第1容器部分102から分離することもできる。例えば不活性ガス用の高圧密封ホースの設置を可能にするために、リム区間108、110又はロック構成体106のいずれかに、例えば溝を含むことが好ましい可能性があることが分かるはずである。ひとたび膨張すると、高圧密封ホースは、防爆コンテナ100を気密にする。
【0033】
要するに、本発明は、第1外径を有する第1円形リム区間を有する第1開放容器部分と、第2外径を有する第2円形リムを有する第2開放容器部分と、円形内周を有する環状部材を備えるロック構成体と、を備える防爆コンテナに関する。ロック構成体は、第1開放容器部分と第2開放容器部分とを相互接続するように構成される。環状部材の内径は、第1及び第2開放容器部分のそれぞれ第1及び第2外径より大きい。第1長さを有する軸方向に平行な第1接続部材のセットは、第1円形リム区間の外面に配列され、軸方向に平行な第1接続部材のセットは、円周方向に第1距離だけ離間し、第2長さを有する軸方向に平行な第2接続部材のセットは、第2円形リム区間の外面に配列され、軸方向に平行な第2接続部材のセットは、円周方向に第2距離だけ離間し、環状部材の内面は、軸方向に離間された第1及び第2ロック区間を備え、第1ロック区間は、第1円形リムの外面に配列された軸方向に平行な第1接続部材のセットに対応する軸方向に平行な接続部材の離間するセットを備え、第2ロック区間は、第2円形リムの外面に配列された軸方向に平行な第2接続部材のセットに対応する軸方向に平行な接続部材の離間するセットを備える。
【0034】
本発明によれば、接続部材をロック構成体並びに容器部分の第1及び第2リム区間に付着する新規の方法によって、先行技術に比べてより低コストで製造できる防爆コンテナが提供される。
【0035】
図面は方法ステップの具体的な順番を示すが、図示するのと異なる順番が可能である。更に、2つ又はそれ以上のステップを同時に又は部分的に同時に実施できる。このような変形は、設計者の選択による。すべてのこれらの変形は、本開示の範囲内である。更に、本発明について、特定の例示的な実施形態を参照して説明したが、多様な変更、修正などが当業者には明らかになる。図面、開示及び特許請求の範囲を検証することにより、発明の実施において、開示する実施形態の変形が当業者には理解可能であり達成可能である。更に、特許請求の範囲において、「備える、含む(comprise)」は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞(”a”又は”an”)は、複数を排除しない。
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B