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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-17
(45)【発行日】2022-05-25
(54)【発明の名称】吐水装置
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/042 20060101AFI20220518BHJP
   E03C 1/044 20060101ALI20220518BHJP
【FI】
E03C1/042 C
E03C1/044
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018032137
(22)【出願日】2018-02-26
(65)【公開番号】P2019148074
(43)【公開日】2019-09-05
【審査請求日】2020-12-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 理紗
(72)【発明者】
【氏名】長谷部 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】駒谷 喜一
【審査官】広瀬 杏奈
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-210775(JP,A)
【文献】特開2014-219073(JP,A)
【文献】特開2006-193924(JP,A)
【文献】特開2013-213314(JP,A)
【文献】特開2004-027716(JP,A)
【文献】特開平09-195604(JP,A)
【文献】特開平08-049268(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/04-1/06
F16K 27/00
E05B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水を吐水する吐水装置であって、
吐水する流量または温度を調整する流量調整機構または温度調整機構と、
前記流量調整機構または前記温度調整機構を操作するためのハンドルと、
を備え、
前記ハンドルは、
操作者が前記ハンドルを操作する際に接触する接触部を有するハンドルカバーと、
前記ハンドルカバーの内部に設けられ、当該ハンドルカバーにネジを介して固定されて当該ハンドルカバーの前記接触部に対する操作力を前記流量調整機構または前記温度調整機構に伝達するハンドルコアと、
を有しており、
前記ハンドルコアは、前記ネジが貫通する開口を有し、
前記ハンドルカバーは、前記ネジが螺合される固定孔を有し、
前記ネジは、前記ハンドルカバーの前記接触部と逆側において、前記ハンドルコアの前記開口に挿入されてから、前記ハンドルカバーの前記固定孔に螺合されるようになっており、
前記流量調整機構または前記温度調整機構は、吐水する流量または温度を調整するため
の弁体と、当該弁体を操作するためのレバー部と、を有しており、
前記レバー部には、延長部材が固定されており、
前記ハンドルコアは、前記延長部材に対して固定されており、
前記ハンドルコアと前記延長部材とは、第2ネジを介して固定されており、
前記ハンドルコアは、前記第2ネジが貫通する開口を有し、
前記延長部材に、前記第2ネジの先端を受ける第2ネジ受け部が設けられており、
前記第2ネジ受け部は、前記延長部材の先端に設けられたブッシュ部材によって提供さ
れている
ことを特徴とする吐水装置。
【請求項2】
前記延長部材が前記レバー部から抜けることを防止する抜け止め部材
が更に設けられていることを特徴とする請求項に記載の吐水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流量調整機構または温度調整機構を操作するためのハンドルを備えた吐水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、流量調整機構または温度調整機構を操作するためのハンドルを備えた吐水装置が知られている。
【0003】
図13に、従来のハンドル50の断面図を示す。図13に示すように、従来のハンドル50は、操作者によって操作される接触部を提供するハンドルカバー51と、当該ハンドルカバー51の内部に設けられ接触部に対する操作力を流量調整機構または温度調整機構に伝達するハンドルコア52と、を有している。
【0004】
図13に示すように、従来のハンドルカバー51は、ネジ53が貫通する開口を有し、ハンドルコア52に、ネジ53が螺合される固定孔が設けられている。ネジ53は、ハンドルカバー51の上面側(接触部の側)からハンドルカバー51の開口に挿入され、その後、ハンドルコア52の固定孔に螺合される。
【0005】
そして、ネジ53の頭部を隠すように、ハンドルカバー51の上面が化粧カバー54で覆われている。
【0006】
以上のような従来構成のハンドルを備えた水栓装置の従来例が、特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2017- 31689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述した従来構成のハンドルは、ハンドルカバー51とハンドルコア52とがネジ53の螺合を利用して堅固に固定されているので、操作性に優れている。
【0009】
しかしながら、ハンドルカバ-51の上面に化粧カバー54を設ける構成であるため、いわゆる割り線が視認されてしまって、デザイン性が低いとの指摘がなされていた。
【0010】
本件発明者は、ネジを裏側から取り付けることによって、化粧カバーを設ける必要性を無くすことが効果的であるとの知見を得た。
【0011】
本発明は、以上のような知見に基づいてなされたものである。本発明の目的は、ハンドルカバーとハンドルコアとをネジの螺合を利用して堅固に固定する一方で、化粧カバーを設ける必要性を無くして高いデザイン性を実現できる吐水装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、水を吐水する吐水装置であって、吐水する流量または温度を調整する流量調整機構または温度調整機構と、前記流量調整機構または前記温度調整機構を操作するためのハンドルと、を備え、前記ハンドルは、操作者が前記ハンドルを操作する際に接触する接触部を有するハンドルカバーと、前記ハンドルカバーの内部に設けられ、当該ハンドルカバーにネジを介して固定されて当該ハンドルカバーの前記接触部に対する操作力を前記流量調整機構または前記温度調整機構に伝達するハンドルコアと、を有しており、前記ハンドルコアは、前記ネジが貫通する開口を有し、前記ハンドルカバーは、前記ネジが螺合される固定孔を有し、前記ネジは、前記ハンドルカバーの前記接触部と逆側において、前記ハンドルコアの前記開口に挿入されてから、前記ハンドルカバーの前記固定孔に螺合されるようになっていることを特徴とする吐水装置である。
【0013】
本発明によれば、ネジが、ハンドルカバーの接触部と逆側において、ハンドルコアの開口に挿入されてからハンドルカバーの固定孔に螺合されるようになっていることにより、ハンドルカバーの接触部の側にネジの頭部が露出することがない。従って、ハンドルカバーの接触部の側に化粧カバーを設ける必要がなく、ハンドルカバーの接触部の側で割り線が視認されてしまうという問題が生じない。一方、ハンドルカバーとハンドルコアとは、ネジの螺合を利用して堅固に固定されるため、優れた操作性を保証できる。
【0014】
例えば、流量調整機構または温度調整機構は、吐水する流量または温度を調整するための弁体と、当該弁体を操作するためのレバー部と、を有している。この場合、前記レバー部には、延長部材が固定されて、前記ハンドルコアは、前記延長部材に対して固定されていることが好ましい。このような構成によって、流量調整機構または温度調整機構に対して、ハンドルカバーの設置位置を任意の高さに容易に設定することができる。
【0015】
この場合、更に、延長部材がレバー部から抜けることを防止する抜け止め部材が設けられていることが好ましい。このような構成によって、延長部材がレバー部から抜けることが効果的に防止され得る。
【0016】
また、ハンドルコアと延長部材とは、第2ネジを介して固定されており、ハンドルコアは、第2ネジが貫通する開口を有し、延長部材に第2ネジの先端を受ける第2ネジ受け部が設けられていることが好ましい。このような構成によって、ハンドルコアと延長部材とが互いに確実に固定され得る。
【0017】
この場合、更に、第2ネジ受け部が延長部材の先端に設けられたブッシュ部材によって提供されていることが好ましい。このような構成によって、例えばブッシュ部材が摩耗した場合、交換等のメンテナンスが容易である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ネジが、ハンドルカバーの接触部と逆側において、ハンドルコアの開口に挿入されてからハンドルカバーの固定孔に螺合されるようになっていることにより、ハンドルカバーの接触部の側にネジの頭部が露出することがない。従って、ハンドルカバーの接触部の側に化粧カバーを設ける必要がなく、ハンドルカバーの接触部の側で割り線が視認されてしまうという問題が生じない。一方、ハンドルカバーとハンドルコアとは、ネジの螺合を利用して堅固に固定されるため、優れた操作性を保証できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態による吐水装置の概略正面図である。
図2図1の吐水装置の温調用ハンドル及び流調用ハンドルの斜視図である。
図3図2の温調用ハンドル及び流調用ハンドルの分解斜視図である。
図4図2の温調用ハンドル及び流調用ハンドルのハンドルカバーの底面図である。
図5】ハンドルカバーの内部にハンドルコアが位置合わせされた状態の底面図である。
図6】ハンドルカバーとハンドルコアとがネジによって結合された状態を示す縦断面図である。
図7】温度調整機構及び流量調整機構に接続プレートが取り付けられた状態を示す斜視図である。
図8】温度調整機構及び流量調整機構のレバー部に延長部材が嵌合された状態を示す斜視図である。
図9】接続プレートに抜け止め部材が取り付けられた状態を示す斜視図である。
図10】延長部材の先端にブッシュ部材が取り付けられる状態を示す斜視図である。
図11】第2ネジ部材の取り付け前のハンドル並びに温度調整機構または流量調整機構の縦断面図である。
図12】第2ネジ部材の取り付け後のハンドル並びに温度調整機構または流量調整機構の縦断面図である。
図13】従来のハンドルカバーとハンドルコアとがネジによって結合された状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
次に、添付図面を参照して、本発明の一実施形態による吐水装置について説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施形態による吐水装置1の概略正面図である。図1に示すように、吐水装置1は、水回り設備、例えば浴室、キッチン、洗面台等の壁面に取付けられるカウンター一体型の吐水装置である。吐水装置1の箱体2の上面は、平坦に形成され、物を置くためのカウンターとして使用することができる。
【0022】
吐水装置1には、壁面に設けられた給湯源(図示せず)から延びる湯供給管6と、壁面に設けられた給水源(図示せず)から延びる水供給管8と、が接続されている。また、吐水装置1の下部にカラン10が設けられている。また、吐水装置1の側部には、シャワーホース12aを介してシャワーヘッド12が接続されている。
【0023】
そして、吐水装置1の前面側の上方に、カラン吐水用タッチ操作部14及びシャワー吐水用タッチ操作部16が設けられている。また、吐水装置1の前面側の左方に温調用ハンドル20が設けられ、吐水装置1の前面側の略中央に流調用ハンドル30が設けられている。
【0024】
本実施形態の吐水装置1は、操作者がカラン吐水用タッチ操作部14をタッチ操作(押込み操作)することにより、止水状態と、カラン10からの吐水状態と、を切り替えることができる。また、操作者がシャワー吐水用タッチ操作部16をタッチ操作(押込み操作)することにより、シャワーヘッド12からの吐水状態と止水状態と、を切り替えることができる。
【0025】
また、吐水装置1は、温調用ハンドル20を回動操作することにより、後述する温度調整機構29の作用により吐水温度を調整することができる。また、流調用ハンドル30を回動操作することにより、後述する流量調整機構39の作用により吐水流量を調整することができる。
【0026】
続いて、図2は、温調用ハンドル20及び流調用ハンドル30の斜視図であり、図3は、図2の温調用ハンドル20及び流調用ハンドル30の分解斜視図である。本実施形態では、温調用ハンドル20と流調用ハンドル30の構成は同一であるため、図示の内容も共通である。
【0027】
本実施形態の吐水装置1は、吐水の温度を調整する温度調整機構29と、吐水の流量を調整する流量調整機構39と、を備えている。そして、温度調整機構29を操作するために温調用ハンドル20が設けられており、流量調整機構39を操作するために流調用ハンドル30が設けられている。
【0028】
本実施形態では、温度調整機構29と流量調整機構39についても略同一の構成であるため、これらの図示の内容も共通である。もっとも、温度調整機構29の方が流量調整機構39よりもサイズが小さいことが一般的である。
【0029】
後述するように、温度調整機構29と流量調整機構39は、吐水する温度または流量を調整するための弁体29b、39bと、当該弁体29b、39bを操作するためのレバー部29a、39aと、を有している(図11参照)。そして、図3に示すように、当該レバー部29a、39aに延長部材26、36が固定され、ハンドルコア22、32が当該延長部材26、36に対して固定されるようになっている。
【0030】
図3に示すように、各ハンドル20、30は、操作者がハンドル20、30を操作する際に接触する接触部を有するハンドルカバー21、31と、ハンドルカバー21、31の内部に設けられ当該ハンドルカバー21、31にネジ23、33を介して固定されたハンドルコア22、32と、を有している。
【0031】
ハンドルカバー21、31とハンドルコア22、32とがネジ23、33の螺合を利用して堅固に固定されているため、ハンドルカバー21、31の接触部に対する操作力が、ハンドルコア22、32及び延長部材26、36を介して、温度調整機構29または流量調整機構39に確実に伝達されるようになっている。
【0032】
ネジ23、33による固定について更に詳細に説明すれば、図4は、ハンドルカバー21、31の底面図であり、直径方向に対向する2箇所に、ネジ23、33が螺合される固定孔21s、31sが設けられている。
【0033】
図5は、ハンドルカバー21、31の内部にハンドルコア22、32が位置合わせされた状態の底面図である。ハンドルコア22、32には、ネジ23、33が貫通する開口22s、32sが設けられていて、それら開口22s、32sの位置はハンドルカバー21、31の固定孔21s、31sの位置に対応している。
【0034】
そして、図6は、ハンドルカバー21、31とハンドルコア22、32とがネジ23、33によって結合された状態を示す縦断面図である。図6から明らかなように、ネジ23、33はハンドルカバー21、31の操作面の側から視認されないので、従来技術のように化粧カバーを設ける必要がない。これにより、割り線が視認されるという問題が生じない。
【0035】
続いて、温度調整機構29及び流量調整機構39にハンドル20、30(ハンドルカバー21、31とハンドルコア22、32とがネジ23、33によって結合されたもの:図6参照)を取り付ける手順について説明する。
【0036】
図3及び図7に示すように、温度調整機構29及び流量調整機構39のレバー部29a、39aが露出している面に、4本の長ネジ28、38を用いて、接続プレート27、37が取り付けられる。
【0037】
次いで、図8に示すように、温度調整機構29及び流量調整機構39のレバー部29a、39aに、略円筒状の延長部材26、36の一端部が嵌合固定される(当該一端部にレバー部29a、39aの形状に対応する孔が設けられている)。延長部材26、36の側面の一部には、後述する抜け止め部材25、35によって係止される段部26s、36sが設けられている。また、延長部材26、36の他端部(先端部)には、後述するように、止めネジ41によってブッシュ部材42が固定されている(図10参照)。
【0038】
そして、図3及び図9に示すように、抜け止め部材25、35が、2本のネジ24、34によって接続プレート27、38に取り付けられる。これにより、抜け止め部材25、35の内面側に突出する突部25p、35p(図11参照)が、延長部材26、36の段部26s、36sを係止することによって、延長部材26、36が抜けてしまうことを効果的に防止する。
【0039】
ここで、図10に示すように、本実施形態の延長部材26、36は、その先端において、止めネジ41によって円環状のブッシュ部材42が固定されている。ブッシュ部材42の外側面には、周状の当接溝42gが形成されており、後述する第2ネジ43の先端を受けるようになっている。
【0040】
そして、このブッシュ部材42を覆うように、ハンドル20、30(ハンドルカバー21、31とハンドルコア22、32とがネジ23、33によって結合されたもの:図6参照)が取り付けられる。具体的には、延長部材26、36の先端がハンドルコア22、32の中空部22h、32h(図6参照)に挿入されていく。
【0041】
ここで、図11に示すように、ハンドルコア22、32には、第2ネジ43が貫通するための横向き開口21b、31bが設けられている。そして、頭部が拡径していない第2ネジ43(通常イモネジと呼ばれる)が、横向き開口21b、31bを貫通して、ブッシュ部材42の当接溝42gの一部をネジ切ることで当該ブッシュ部材42と結合するようになっている(図12参照)。
【0042】
なお、本実施形態の抜け止め部材25、35は、ハンドルコア22、32の回転範囲を所望の範囲に制限する角度規制部材としても作用するようになっている。
【0043】
以上の通り、本実施形態の吐水装置1によれば、ネジ23、33が、ハンドルカバー21、31の接触部と逆側において、ハンドルコア22、32の開口22s、32sに挿入されてからハンドルカバー21、31の固定孔21s、31sに螺合されるようになっている。これにより、ハンドルカバー21、31の接触部の側にネジ23、33の頭部が露出することがない。従って、ハンドルカバー21、31の接触部の側に化粧カバーを設ける必要がなく、ハンドルカバー21、31の接触部の側で割り線が視認されてしまうという問題が生じない。
【0044】
一方、本実施形態の吐水装置1によれば、ハンドルカバー21、31とハンドルコア22、32とがネジ23、33の螺合を利用して堅固に固定されるため、優れた操作性を保証できる。
【0045】
また、本実施形態の吐水装置1によれば、温度調整機構29または流量調整機構39のレバー部29a、39aに延長部材26、36が固定されて、ハンドルコア22、32は延長部材26、36に対して固定されている。これにより、温度調整機構29または流量調整機構39に対して、各ハンドルカバー21、31の設置位置を任意の高さに容易に調整することができる。従って、例えば温度調整機構29のサイズと流量調整機構39のサイズとが異なる場合であっても、各ハンドルカバー21、31の設置高さを互いに容易に揃えることができる。
【0046】
また、本実施形態の吐水装置1によれば、延長部材26、36がレバー部29a、39aから抜けることを防止する抜け止め部材25、35が設けられているため、延長部材26、36がレバー部29a、39aから抜けてしまうことが効果的に防止され得る。
【0047】
また、本実施形態の吐水装置1によれば、頭部が拡径していない第2ネジ43が、ハンドルカバー21、31の横向き開口21b、31bを貫通し、ブッシュ部材42の当接溝42gの一部をネジ切ることで当該ブッシュ部材42と結合している。これにより、ハンドルコア21、31と延長部材26、36とが互いに確実に固定され得る。
【0048】
また、本実施形態の吐水装置1によれば、第2ネジ43との結合を担う第2ネジ受け部が延長部材26、36の先端に設けられたブッシュ部材42によって提供されているため、例えば当該ブッシュ部材42が摩耗した場合、交換等のメンテナンスが容易である。
【符号の説明】
【0049】
1 水栓装置
2 箱体
6 湯供給管
8 水供給管
10 カラン
12 シャワーヘッド
12a シャワーホース
14 カラン吐水用タッチ操作部
16 シャワー吐水用タッチ操作部
20 温調用ハンドル
21 ハンドルカバー
21b 横向き開口
21s 固定孔
22 ハンドルコア
22s 開口
22h 中空部
23 ネジ
24 ネジ
25 抜け止め部材
25p 突部
26 延長部材
26s 段部
27 接続プレート
28 長ネジ
29 温度調整機構
29a レバー部
29b 弁体
30 流調用ハンドル
31 ハンドルカバー
31b 横向き開口
31s 固定孔
32 ハンドルコア
32s 開口
32h 中空部
33 ネジ
34 ネジ
35 抜け止め部材
35p 突部
36 延長部材
36s 段部
37 接続プレート
38 長ネジ
39 温度調整機構
39a レバー部
39b 弁体
41 止めネジ
42 ブッシュ部材
42g 当接溝
43 第2ネジ
50 従来のハンドル
51 ハンドルカバー
52 ハンドルコア
53 ネジ
54 化粧カバー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13