(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-17
(45)【発行日】2022-05-25
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220518BHJP
【FI】
A63F7/02 304D
(21)【出願番号】P 2017162214
(22)【出願日】2017-08-25
【審査請求日】2020-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100202223
【氏名又は名称】軸見 可奈子
(72)【発明者】
【氏名】平野 泰弘
【審査官】荒井 隆一
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-148108(JP,A)
【文献】特開2015-208580(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1から第3の合体演出部材が遊技領域の中央から三方に分散して離れた待機位置で待機し、予め定められた演出開始条件の成立に起因して、前記遊技領域の中央側に移動して合体し、
第3の前記合体演出部材は、前記待機位置からの移動を、第1と第2の前記合体演出部材よりも遅く開始し
て、それらよりも遅れて視認容易となり、前記第1と第2の合体演出部材の合体と略同時にそれら合体演出部材と合体する遊技機。
【請求項2】
第1から第3の合体演出部材が遊技領域の中央から三方に分散して離れた待機位置で待機し、予め定められた演出開始条件の成立に起因して、前記遊技領域の中央側に移動して合体し、
第3の前記合体演出部材は、前記待機位置からの移動を、第1と第2の前記合体演出部材よりも遅く開始し、前記第1と第2の合体演出部材の合体と略同時にそれら合体演出部材と合体し、
前記演出開始条件の成立に起因して、前記第1と第2の合体演出部材が前記待機位置から前記遊技領域の中央側に移動して互いに離間した状態で停止する準備段階を前記合体の前に行い、
前記第3の合体演出部材は、前記待機位置からの移動を、前記第1と第2の合体演出部材が前記準備段階になってから開始す
る遊技機。
【請求項3】
第1から第3の合体演出部材が遊技領域の中央から三方に分散して離れた待機位置で待機し、予め定められた演出開始条件の成立に起因して、前記遊技領域の中央側に移動して合体し、
第3の前記合体演出部材は、前記待機位置からの移動を、第1と第2の前記合体演出部材よりも遅く開始し、前記第1と第2の合体演出部材の合体と略同時にそれら合体演出部材と合体し、
前記第3の合体演出部材は、前記待機位置から前記合体の位置まで停止せずに移動
し、
前記第1と第2の合体演出部材は、前記待機位置から動いてから前記合体する前に、互いに離間した状態で停止しかつそれら合体演出部材が前側から視認容易となる準備段階になる遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベース部材に支持されて駆動源から動力を受けて移動する可動部材を有する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機の一例として、演出用に装飾された可動部材が、遊技板と平行な可動面内で移動する可動演出を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-102976号公報(
図10)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の遊技機では、可動部材による可動演出について、趣向性の向上が望まれている。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、可動部材による可動演出の趣向性を向上させることが可能な遊技機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明は、第1から第3の合体演出部材が遊技領域の中央から三方に分散して離れた待機位置で待機し、予め定められた演出開始条件の成立に起因して、前記遊技領域の中央側に移動して合体し、第3の前記合体演出部材は、前記待機位置からの移動を、第1と第2の前記合体演出部材よりも遅く開始して、それらよりも遅れて視認容易となり、前記第1と第2の合体演出部材の合体と略同時にそれら合体演出部材と合体する遊技機である。
請求項2の発明は、第1から第3の合体演出部材が遊技領域の中央から三方に分散して離れた待機位置で待機し、予め定められた演出開始条件の成立に起因して、前記遊技領域の中央側に移動して合体し、第3の前記合体演出部材は、前記待機位置からの移動を、第1と第2の前記合体演出部材よりも遅く開始し、前記第1と第2の合体演出部材の合体と略同時にそれら合体演出部材と合体し、前記演出開始条件の成立に起因して、前記第1と第2の合体演出部材が前記待機位置から前記遊技領域の中央側に移動して互いに離間した状態で停止する準備段階を前記合体の前に行い、前記第3の合体演出部材は、前記待機位置からの移動を、前記第1と第2の合体演出部材が前記準備段階になってから開始する遊技機である。
請求項3の発明は、第1から第3の合体演出部材が遊技領域の中央から三方に分散して離れた待機位置で待機し、予め定められた演出開始条件の成立に起因して、前記遊技領域の中央側に移動して合体し、第3の前記合体演出部材は、前記待機位置からの移動を、第1と第2の前記合体演出部材よりも遅く開始し、前記第1と第2の合体演出部材の合体と略同時にそれら合体演出部材と合体し、前記第3の合体演出部材は、前記待機位置から前記合体の位置まで停止せずに移動し、前記第1と第2の合体演出部材は、前記待機位置から動いてから前記合体する前に、互いに離間した状態で停止しかつそれら合体演出部材が前側から視認容易となる準備段階になる遊技機である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を
図1~
図9に基づいて説明する。本実施形態の遊技機10は、
図1に示した前面枠10Zの後方に、
図2に示した遊技板11を備え、前面枠10Zのガラス窓10Wを通して遊技板11の遊技領域R1を視認することができる。なお、以下の説明では、遊技機10に前側から向かって右側(
図1の右側)を単に「右側」といい、その反対側を単に「左側」ということとする。
【0009】
図2に示すように、遊技領域R1は、全体をガイドレール12で囲まれ、遊技領域R1の左上部に進入口12Aを備える。そして、遊技機10の前面右下の発射ハンドル28(
図1参照)を回動操作すると、その操作量に応じた発射強度で前面皿27内の遊技球が進入口12Aを通して遊技領域R1に打ち込まれる。
【0010】
遊技領域R1には、遊技板11を貫通する表示開口11Hが形成され、装飾枠23が前方から嵌め込まれている。その装飾枠23の上辺部と両側辺部は、遊技板11の前面から遊技球の直径程度の大きさで突出している。これにより、遊技球が装飾枠23の内側に進入することを規制すると共に、遊技領域R1を上側遊技領域、下側遊技領域、左側遊技領域及び右側遊技領域に分けている。
【0011】
また、遊技板11の後方には、表示装置13が備えられ、その表示装置13の液晶表示画面13Gが装飾枠23の内側の演出窓23Wを通して前方に臨んでいる。
【0012】
装飾枠23の下辺部には、遊技球が転動可能な転動ステージ24が備えられ、装飾枠23の左辺部から転動ステージ24に向かって延びるワープ管24Rを通して遊技球が転動ステージ24上に進入可能になっている。また、転動ステージ24は、前縁部に転落防止壁24Wを有し、転動ステージ24の左右方向の中央とその両横部分には、転落防止壁24Wを切除してなる排出口24A,24B,24Bが形成されている。そして、転動ステージ24を転動する遊技球が中央に向かって転動して、何れかの排出口24A,24B,24Bから装飾枠23外に排出される。
【0013】
中央の排出口24Aの真下には、第1始動入賞口14Aと第2始動入賞口14Bとアウト口16とが上から順番に間隔を開けて並べられている。第1始動入賞口14Aは、遊技領域R1の前面から突出する突部の上面に常時開口したポケット構造をなしている。
【0014】
第2始動入賞口14Bは、遊技領域R1の前面に開口し、通常は、その開口が回動扉14Tにて閉じられていて、所定条件の成立に起因して回動扉14Tが開いて内部から図示しない舌片が突出して、その舌片をガイドにして遊技球が第2始動入賞口14Bに取り込まれるようになっている。
【0015】
アウト口16は、遊技領域R1の前面に開口すると共に、遊技領域R1全体の最下端部に位置し、第1始動入賞口14A等のいずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球がアウト口16に流入する。なお、第2始動入賞口14B及びアウト口16は、遊技領域R1の前面から遊技球1つ分の間隔を開けて配置された前面カバー14Dによって前方から覆われている。
【0016】
第1始動入賞口14Aの左側には、2つの普通入賞口20,20が備えられ、第1始動入賞口14Aの右側には、大入賞口15と普通入賞口20とが備えられている。普通入賞口20は、第1始動入賞口14Aと同様のポケット構造をなしている。
【0017】
大入賞口15は、遊技領域R1の前面に開口した横長の長方形をなし、回動扉15Tによって常時閉塞されている。そして、後述する当否判定の当りに起因して、回動扉15Tが下端部を中心に回動して前傾姿勢になり、多量の遊技球が大入賞口15に取り込まれる。また、大入賞口15の下方には、右側遊技領域を流下してきた遊技球を第2始動入賞口14Bに案内する転動ガイド部15Sが備えられている。また、大入賞口15の上方には、右側遊技領域の左右方向の一端側に始動ゲート18が備えられている。なお、遊技領域R1の略全体には、図示しない複数の障害釘が分散配置されている。
【0018】
上記した各入賞口14A,14B,15,20に遊技球が入賞する度に、所定複数の遊技球が賞球として前面皿27(
図1参照)に払い出される。また、大入賞口15への入賞に対する賞球数は、それ以外の入賞口14A,14B,20への入賞に対する賞球数より多くなっている。しかしながら、大入賞口15は、前述したように通常閉じている。そこで、遊技者は、大入賞口15が開放されることを願いながら以下のようにして遊技を楽しむことができる。
【0019】
即ち、第1及び第2の始動入賞口14A,14Bに遊技球が入賞すると、例えば、所定の確率で当りになる抽選(以下、これを「特図判定」という)が行われ、その抽選結果を報知するために、液晶表示画面13Gに第1~第3の特別図柄13A,13B,13Cが横並び状態に表示される。各特別図柄13A,13B,13Cは、それぞれ複数種類で構成されていて、それらが所定の変動期間に亘ってスクロール表示された後、停止表示されて、その際の第1~第3の特別図柄の図柄組合が、当りの図柄組合(例えば、ぞろ目、)か否かにより、判定結果が当り(これを「大当り」という)であるか否か報知される。そして、大当りになると、所定複数回数、所定開放期間に亘って回動扉15Tが開く大当り遊技が実行されて、大入賞口15への多量の遊技球の入賞が可能になる。
【0020】
上記した大当りを引き当てるために、遊技者は、第1及び第2の始動入賞口14A,14Bへの入賞をねらって打つことになる。ここで、第1始動入賞口14Aは、左側遊技領域を流下した遊技球が入賞し易く、第2始動入賞口14Bは、右側遊技領域を流下した方が入賞し易い。また、前述したように第2始動入賞口14Bは、通常は、閉じている。第2始動入賞口14Bを開くには、始動ゲート18を遊技球が通過する必要がある。始動ゲート18を遊技球が通過すると、例えば、1/2の確率で当りになる抽選(以下、これを「普図判定」という)が行われる。そして、液晶表示画面13Gに1グループの普通図柄13Dが所定の変動期間に亘って変動表示された後、当りか外れか(例えば、奇数か偶数か)の普通図柄を停止表示することで普図判定の判定結果を報知する。そこで当りなると、所定の開放期間に亘って回動扉14Tが開き、第2始動入賞口14Bへの遊技球の入賞が可能になる。ところが、通常状態では、回動扉14Tの開放期間が極めて短いために第2始動入賞口14Bへの遊技球の入賞は、極めて困難になっている。これに対し、後述する「時短状態」になると、回動扉14Tの開放期間が通常状態より長くなって、第2始動入賞口14Bへの入賞が容易になる。
【0021】
なお、始動ゲート18の通過によって発生する「普図判定の当否判定権」も、第1又は第2の始動入賞口14A,14Bへの入賞によって発生する「特図判定の当否判定権」も、共に4つまで保留記憶されるようになっていて、その保留数は、遊技板11の前面のうち遊技領域R1外に備えた点灯表示部14H,18Hの点灯数によって報知される。
【0022】
大当りには、特典が付いているものと付いていないものとがある。特典の1つが上述の「時短」であって、大当りに「時短」特典が付いていると(即ち、「時短付き大当り」になると)、大当り遊技の実行後に、普図判定の変動期間が短くなると共に第2始動入賞口14Bの回動扉14Tの開放期間が長くなる。これにより、普図判定の当りが発生する頻度が高くなると共に、第2始動入賞口14Bに入賞し易くなる。
【0023】
よって、本実施形態の遊技機10では、時短付きの大当りを引き当てるまでは、遊技球を左側遊技領域に流下させる左打ちを行い、時短付きの大当りを引き当ててから遊技球を右側遊技領域に流下させる右打ちを行う打ち方が好ましく、そのような打ち方を示唆する画像が液晶表示画面13Gに表示されるようになっている。
【0024】
また、特典には、「確変」付きの大当りもある。確変付き大当りになると、大当り遊技の実行後に、特図判定で大当りになる確率が通常時の確率(例えば、1/400)に比べて高確率(1/200)になる。また、「確変」には、必ず「時短」が付加されていて、所定条件に起因して「確変」のみが消滅して「確変なしの時短状態」になることがある。さらに、大当りに上記特典が付くか否かは抽選で行われ、特図判定が変動表示後に停止したときの図柄組合が「777」である場合に、確変・時短付きの大当りとなるように設定されている。
【0025】
さらに、前述した特図図柄13A,13B,13Cが変動表示された場合は、その後、例えば、左、右、中央の特別図柄13A,13C,13Bの順番に停止する。よって、大当りになる場合は、左右の特別図柄13A,13Cが同じ図柄で停止したリーチ状態を経て、中央の特別図柄13Bも同じ図柄(即ち、ぞろ目)になる。そして、特図判定の報知を行う間に、特別図柄以外に大当りを予感させる演出用図柄が表示されて遊技者の気持ちを高揚させる。また、遊技機10の前面の左下に備えた操作ハンドル29(
図1参照)を操作することで演出用図柄の内容が変化し、このことによっても遊技者の気持ちを高揚させる。
【0026】
本実施形態の遊技機10では、液晶表示画面13Gによる画像演出以外に、
図2に示した発光パネル70による光表示演出が行われる。その発光パネル70は、装飾枠23の上辺部に備えられている。即ち、装飾枠23には、左右の両縁部の上端寄り位置(進入口12Aより僅かに下側となる高さの位置)の間を梁部材23Aが略水平に延びて、装飾枠23の上辺部の底部を構成している。また、梁部材23Aの左寄り位置から上方に起立部材23Bが立ち上がり、その起立部材23Bの上端部と梁部材23Aの右側端部との間が円弧状の上縁部材23Cにて連絡されている。そして、梁部材23Aと起立部材23Bと上縁部材23Cとで構成される上辺フレーム23Dの内側に発光パネル70が組み込まれている。
【0027】
なお、梁部材23Aの左側端部の上側部分は、遊技領域R1の前面から遊技球1つ分の間隔をあけて前方から前面カバー23Eにて覆われている。そして、進入口12Aから遊技領域R1に進入した遊技球が、起立部材23Bに衝突すると、前面カバー23Eの後方を通過して左側遊技領域へと流下する。また、上縁部材23Cとガイドレール12との間は、遊技球1つ分の幅をなして遊技領域R1の右側遊技領域に繋がっている。そして、起立部材23Bの上方を通過した遊技球が右側遊技領域を流下するようになっている。
【0028】
図4に示すように、発光パネル70は、「大当り」という文字をなした発光用溝部71Aを後面に有する第1透光部材71の後側に、「THE 777」という文字をなした発光用突部72Aを前面に有する第2透光部材72を重ねて備えている。また、第1透光部材71の下面に帯状の第1発光基板73が対向配置され、第2透光部材72の後面に第2透光部材72と略同一形状の第2発光基盤74が対向配置されている。
【0029】
そして、第1発光基板73の上面の複数のLED73Lの光が、第1透光部材71に下面から入光して発光用溝部71Aが発光し、第2発光基盤74の前面の複数のLED74Lの光が、第2透光部材72に後面から入光して発光用突部72Aが発光するようになっている。
【0030】
また、第1透光部材71と第2透光部材72との間には、前側から順番に、遮光シート75,区画シート76、拡散シート77が重ねて配置されている。遮光シート75は、前方からの光によって第2透光部材72が照射されることを規制する。区画シート76は、透過性のシートに黒色の遮光層を積層してなり、その遮光層の一部を発光用突部72Aと同一形状に除去して透光部76Aを有した構造をなしている。拡散シート77は、曇りガラスと同様の乳濁色をなしていて、第2発光基盤74のLEDの光を拡散する役割を果たす。また、上辺フレーム23Dの内側には、透明な保護シート23Sが張られている。
【0031】
そして、特図判定の結果が、確変が付かない通常の大当りであった場合には、第1発光基盤72のLED72Lが発光する一方、第2発光基盤74のLED74Lは発光せず、発光パネル70に「大当り」という光文字が表示される光表示演出が行われる。また、特図判定の結果が確変付きの大当りであった場合には、第2発光基盤74のLED74Lが発光する一方、第1発光基盤72のLED72Lは発光せず、発光パネル70に「THE 777」という光文字が表示される光表示演出が行われる。
【0032】
本実施形態の遊技機10では、上述した液晶表示画面13Gによる画像演出、発光パネル70による光表示演出に加え、
図5に示した可動役物30による可動演出が行われる。可動役物30は、遊技板11と表示装置13とに前後方向から挟まれる位置に第1~第3の可動部材31,32,33を備え、それら第1~第3の可動部材31,32,33を、
図5に示すように演出窓23Wの内側で合体させた合体状態と、
図6に示すように演出窓23Wの外側に分散させて、視認困難な遊技板11の外縁部後方位置に退避させた待機状態とに変化させる。
【0033】
具体的には、
図6に示すように、第1装飾部材31は、長尺状をなし、第2装飾部材32,33は、第1装飾部材31と略同一の幅で長さが概ね1/2の長尺状をなしている。そして、
図6に示した待機状態では、第1装飾部材31は、略水平に延びた状態になって演出窓23Wより上方で遊技板11の後方に隠れ、第2装飾部材32は、演出窓23Wの右側方で遊技板11の後方に隠れ、第3装飾部材33は、演出窓23Wの左側方で遊技板11の後方に隠れる。その待機状態から
図6の二点差線で示すように第2装飾部材32が下端部を中心に演出窓23W側に回動して左上がりの傾斜姿勢になると共に、それに連動して第1装飾部材31が、左端部を中心に演出窓23W側に回動して左上がりの傾斜姿勢になり、第1と第2の装飾部材31,32が平行かつ上下方向に離間した準備状態になる。この準備状態では、第3装飾部材33は、待機状態と同じ位置に維持される。そして、準備状態から第1装飾部材31が斜め右下に略平行に移動して第1装飾部材31の下縁部の右側部分に第2装飾部材32の上縁部が接合され、その動作に連動して第3装飾部材33が上端部を中心に演出窓23W側に回動して左上がりの傾斜姿勢になり、第1装飾部材31の下縁部の左側部分に第3装飾部材33の上縁部が接合されかつ、第3装飾部材33の先端縁と第2装飾部材32の先端縁とが接合されて、
図5に示した合体状態になる。
【0034】
上記可動役物30の動作は、遊技の進行状況に応じて以下のように実行される。即ち、可動役物30は、通常の遊技状態では待機状態になり、例えば、特図判定でリーチ状態になったことを条件にして、保留された特図判定の当否判定権に大当りが含まれている状況下で、待機状態から準備状態に移行して演出窓23W内に出現する。そして、大当りになったときに準備状態から合体状態に移行し、その後、大当り遊技が開始されるときに、合体状態から準備状態に戻り、そして待機状態に戻る。また、リーチ後に外れになった場合には、可動役物30は、準備状態から待機状態に戻る。
【0035】
上述のごとく第1~第3の装飾部材31,32,33を駆動する可動役物30の機構について以下説明する。
図7には、可動役物30を後方から見た状態が示されている。同図に示すように、可動役物30は、門形の固定ベース34を有し、その固定ベース34のうち後方から見ると左側(前方から見ると右側)の第1脚部34Aの上端部に第1駆動源101(例えば、ステッピングモータ)を備える一方、その反対側の第2脚部34Bの下端部に第2駆動源102(例えば、ステッピングモータ)を備えている。
【0036】
第2装飾部材32は、第1脚部34Aの下端部に回転支持軸体P1にて回転可能に連結されている。また、第1脚部34Aの上端部には、第1駆動源101の出力軸にギヤ連結された図示しない第1中継円板が回転可能に支持されている。その第1中継円板の回転中心から離れた位置に昇降部材35が回転可能に連結されて垂下し、途中から演出窓23W側の斜め下方に延びて、その下端部が第2装飾部材32における回転中心から離れた位置に回転支持軸体P2にて回転可能に連結されている。これにより、第2装飾部材32が第1駆動源101の動力を受けて回動する。なお、回転支持軸体P1は、
図9(A)に示すように、第1脚部34Aから突出する支柱120の先端にフランジ121F付きビス121を装着してなり、その支柱120には、ワッシャ122とフランジ110F付きカラー110とが嵌合されている。そして、支柱120が第2装飾部材32の貫通孔32Z内に収まり、フランジ110Fとワッシャ122とが貫通孔32Zの開口縁にそれぞれ宛がわれた状態になっている。このように回転支持軸体P1が構成されて、連結対象の部品同士が互いに前後動不能に連結されている。回転支持軸体P2及び後述する回転支持軸体P3~P12、係合軸体V1~V7に関しても同様である。なお、係合軸体V2の構造は、係合軸体V1と若干異なるので、後に詳説する。
【0037】
第3装飾部材33は、第2脚部34Bの上端寄り位置に回転支持軸体P5にて回転可能に連結されている。また、第2脚部34Bのうち第3装飾部材33が連結された部分より上側部分には、主動リンク36が回転支持軸体P3にて回転可能に連結されて、第1脚部34A側の斜め上方に延びている。さらに、第2脚部34Bの下端部には、第2駆動源102の出力軸にギヤ連結された図示しない第2中継円板が回転可能に支持されている。その第2中継円板の回転中心から離れた位置に昇降部材38が回転可能に連結されて上方に延び、その上端部が主動リンク36における回動中心(回転支持軸体P3)より第1脚部34Aから離れた位置に回転支持軸体P4にて回動可能に連結されている。これにより、主動リンク36が第2駆動源102の動力を受けて
図7に示した第1回転位置と、その第1回転位置より演出窓23W側の
図8に示した第2回転位置との間を回動する。
【0038】
主動リンク36のうち回動中心である回転支持軸体P3を挟んで、昇降部材38との連結部分である回転支持軸体P4の反対側には、上下に延びる反転リンク41の上端部が回転支持軸体P6にて回転可能に連結されている。そして、その反転リンク41の下端部が、第3装飾部材33のうち回転中心である回転支持軸体P5に対して演出窓23の反対側に回転支持軸体P7にて回転可能に連結されている。そして、主動リンク36が第1回転位置に配置された状態で第3装飾部材33が回転中心から垂下された状態になり、主動リンク36が演出窓23側の第1回転位置に向かって下に回動する動作に連動して、第3装飾部材33が演出窓23側に向かって上方に回動する。
【0039】
主動リンク36の上端部には、第1装飾部材31の一端部が回転支持軸体P8にて回転可能に連結されている。また、第1装飾部材31の他端部には、従動リンク37の上端部が回転支持軸体P9にて回転可能に連結され、その従動リンク37の下端部が、第2装飾部材32の回動半径方向の途中位置に回転支持軸体P10にて回転可能に連結されている。また、主動リンク36の回動半径(即ち、
図7の符号P8・P3の間の距離)より、従動リンク37の回動半径(即ち、
図7の符号P9,P10の間の距離)の方が長くなっている。
【0040】
図7に示した待機状態では、主動リンク36が第2駆動源102により第1回転位置に保持されて、第2装飾部材32が第1駆動源101により起立姿勢に保持される。そして、第2装飾部材32の第1装飾部材31に対する回転中心(
図7のP1)と、従動リンク37の両端部の回転中心(
図7のP9,P10)とが、上下方向に対して略一直線に並び、第1装飾部材31の他端部を第1脚部34Aの上端部の前方に重なる位置に配置される。これにより、第1装飾部材31が略水平な姿勢で演出窓23Wより上方位置に保持される。この待機状態から第1駆動源101により第2装飾部材32が演出窓23W側に回転駆動されて傾斜姿勢になり、これに伴い、従動リンク37が、第1脚部34A側に傾いた傾斜姿勢になって、第1装飾部材31が第2装飾部材32に対して離間しかつ平行になった準備状態になる。また、このとき、従動リンク37の上下方向に対する傾斜角は、主動リンク36の上下方向に対する傾斜角より大きくなる。そして、主動リンク36が第2駆動源102により第2回転位置まで回転駆動され、それに伴って従動リンク37も回転し、第1装飾部材31が略平行に斜め下方に移動し、
図8に示すように、第1装飾部材31の下縁部の一部と第2装飾部材32の上縁部とが重なる。このとき、上述したように主動リンク36に連動して第3装飾部材33が演出窓23側に向かって上方に回動して、第1装飾部材31の下縁部の他の一部と第3装飾部材33の上縁部とが重なると共に、第3装飾部材33の先端縁と第2装飾部材32の先端縁とが重なって前述の合体状態になる。
【0041】
ところで、可動役物30の可動部分の上記動作を安定させるために、以下の補助支持機構が備えられている。即ち、
図7に示すように、主動リンク36には、回転支持軸体P8を中心とする円弧状の係合溝W1が形成され、第1装飾部材31から後方に突出する係合軸体V1が係合している。これら係合溝W1及び係合軸体V1と同様に、
図7に示すように、従動リンク37には、回転支持軸体P9を中心とする円弧状の係合溝W2に、第1装飾部材31から突出する係合軸体V2が係合すると共に、従動リンク37の回転支持軸体P10を中心とする円弧状の係合溝W3に、第2装飾部材32から突出する係合軸体V3が係合している。これらにより、第1及び第2の装飾部材31,32,主動リンク36,従動リンク37が、互いにそれぞれの前後方向の移動及び前後方向の傾きを規制している。即ち、第1及び第2の装飾部材31,32,主動リンク36,従動リンク37が、遊技板11と平行な可動面内でのみ移動を許容され、可動面から外れる方向への移動を規制されている。
【0042】
また、第3装飾部材33及び反転リンク41は、第2脚部34Bを挟んで重ねられ、第2脚部34Bに形成された第3装飾部材33の回転中心を中心とする円弧状の係合溝W5に第3装飾部材33と反転リンク41とを連結する回転支持軸体P7が係合している。さらに、昇降部材35と第2装飾部材32とは、第1脚部34Aを挟んで重ねられ、第1脚部34Aに形成された第3装飾部材33の回転中心を中心とする円弧状の係合溝W4に昇降部材35と第2装飾部材32とを連結する回転支持軸体P2が係合している。また、
図6に示すように、第2脚部34Bの上部には、主動リンク36の回転中心を中心とする円弧状の係合溝W9が形成されて、そこに主動リンク36から突出する係合軸体V9が係合している。これらにより、第2装飾部材32,第3装飾部材33,主動リンク36が、固定ベース34に対する前後方向の移動及び傾きを規制されている。
【0043】
図7に示すように、可動役物30には、第1~第3の装飾部材31,32,33の動作をさらに安定させるために、第1と第2の支持従動部材42,43とが設けられている。第1支持従動部材42は、第1脚部34Aの上下方向の略中央部に回転支持軸体P11にて回転可能に支持されている。また、第1支持従動部材42は、第1装飾部材31と平行の一定幅の帯板状をなし、途中部分が他の部品との干渉回避のためにクランク状に緩やかに屈曲している。そして、第1支持従動部材42の先端側の直線部分に係合溝W8が形成され、前述した第1装飾部材31から突出する係合軸体V2が係合溝W8に係合している。具体的には、
図9(B)に示すように、係合軸体V2は、第1装飾部材31から突出して、従動リンク37の係合溝W2と第1支持従動部材42の係合溝W8とを貫通する支柱120の先端にフランジ121F付きビス121を装着してなる。その支柱120には、第1装飾部材31と従動リンク37との間に挟まれたワッシャ122と、従動リンク37と第1支持従動部材42とに挟まれたフランジ110Fを有しかつ、係合溝W2に嵌合したカラー110と、ビス121のフランジ121Fと第1支持従動部材42とに挟まれたフランジ110Fを有しかつ、係合溝W8に嵌合したカラー110とが嵌合されている。
【0044】
そして、第1支持従動部材42は、第1及び第2の装飾部材31,32の前述の可動面内の移動範囲を制限せずに、第1及び第2の装飾部材31,32から動力を受けて従動すると共に、第1及び第2の装飾部材31,32の可動面から外れる方向への移動を規制する。これにより、第1及び第2の装飾部材31,32の動作が安定する。
【0045】
第2支持従動部材43は、第2脚部34Bのうち第3装飾部材33を回転中心(
図7の符号P5参照)の下方位置に回転支持軸体P12にて回転可能に支持され、第2脚部34Bのうち第3装飾部材33の反対側の面に重ねて配置されている。また、第2支持従動部材43は、先端に向かうに幅狭になる板状をなしている。そして、第2支持従動部材43の先端側の直線部分に係合溝W7が形成され、第3装飾部材33から突出する係合軸体V7が係合溝W7に係合している。また、第2支持従動部材43の基端部には、回転支持軸体P12を中心とする円弧状の係合溝W6が形成され、その係合溝W6に第2脚部34Bから突出した係合軸体V6が係合している。係合軸体V6,V7と係合溝W6,W7との係合構造は、係合軸体V1と係合溝W1との係合構造と同様になっている。
【0046】
この構成により第2支持従動部材43が、第3装飾部材33の可動面から外れる方向への移動を規制されて、第3装飾部材33の動作が安定する。
【0047】
このように本実施形態の遊技機10では、第1及び第3の装飾部材31,33が、第1及び第2の支持従動部材42,43なしでも固定ベース34を含む他の部材(従動リンク37,第2装飾部材32等)によって可動面から外れる方向への移動を規制されているが、それらに加え、第1及び第2の支持従動部材42,43が、第1及び第3の装飾部材31,33の可動面から外れる方向への移動を規制している。これにより、第1及び第3の装飾部材31,33の動作が安定する。また、第1支持従動部材42を備えたことで、第1装飾部材31に動力を伝達する主動リンク36や、第1装飾部材31の可動面内の姿勢を規制する従動リンク37への負荷、及び、第1装飾部材31と主動リンク36と従動リンク37を連結する連結部の負荷が軽減される。さらに、第1支持従動部材42は、第1装飾部材31と従動リンク37の両方に連結されているので、第1支持従動部材42により従動リンク37が可動面から外れる方向に移動することも規制される。
【0048】
また、第2支持従動部材43は、その回転半径方向の2箇所で回転軸方向への移動を規制されているので、固定ベース34による第2支持従動部材43の支持強度が向上し、第3装飾部材33に対する支持強度も向上して第3装飾部材33の動作が一層安定する。
【0049】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、上記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0050】
(1)前記第1実施形態で第1支持従動部材42のみで第1装飾部材31の可動面から外れる方向への移動を規制していたが、複数の支持従動部材にて1つの可動部材が可動面から外れる方向への移動を規制してもよい。そのようにすれば、可動部材の動作がより一層安定する。
【0051】
(2)前記第1実施形態では、回転可能に支持された第1装飾部材31,33を、回転可能に支持された第1及び第2の支持従動部材42,43で支持していたが、回転可能に支持された可動部材を、直動可能に支持された支持従動部材によって支持してもよい。また、直動可能に支持された可動部材を、回動可能に支持された支持従動部材によって支持してもよい。
【0052】
(3)前記第1実施形態では、第1~第3の装飾部材31,32,33の直線状でかつ平坦の外縁部(側面)が重なり合うように合体する構成になっていたが、合体する外縁部は、上下左右方向、及び又は、前後方向で凹凸形状をなしていてもよい。
【0053】
<付記1>
上記実施形態及び上記他の実施形態で例示した遊技機には、以下の構成が含まれていると考えることができる。
【0054】
[構成1]
ベース部材に支持されて駆動源から動力を受けて第1可動面内を移動する第1可動部材と、前記ベース部材に支持され、前記第1可動部材から動力を受けて従動する支持従動部材とを備え、
前記支持従動部材は、前記第1可動部材の前記第1可動面から外れる方向への移動を規制する遊技機。
【0055】
構成1の遊技機では、支持従動部材が、第1可動部材の第1可動面から外れる方向への移動を規制することで、第1可動部材の動作が安定する。
【0056】
[構成2]
前記支持従動部材は、前記第1可動部材の前記第1可動面内の移動範囲を制限しないように前記第1可動部材に連結されている構成1に記載の遊技機。
【0057】
構成2の遊技機では、支持従動部材の負荷が軽減される。
【0058】
[構成3]
前記第1可動部材は、前記支持従動部材なしでも前記ベース部材を含む他の部材によって前記第1可動面から外れる方向への移動が規制される構成1又は2に記載の遊技機。
【0059】
構成3の遊技機では、第1可動部材は、支持従動部材なしでもベース部材を含む他の部材によって第1可動面から外れる方向への移動を規制されることで、第1可動部材の動作が安定する。
【0060】
[構成4]
前記ベース部材に支持され、前記第1可動部材から動力を受けて従動すると共に、
前記第1可動部材の前記第1可動面内の移動範囲を制限するように前記第1可動部材に連結されている制限従動部材を備える構成1乃至3の何れか1の構成に記載の遊技機。
【0061】
構成4の遊技機では、支持従動部材により第1可動部材の第1可動面内の移動範囲を制限する制限従動部材への負荷が軽減される。
【0062】
[構成5]
前記支持従動部材は、前記第1可動部材と前記制限従動部材の両方に連結されて、それら第1可動部材及び制限従動部材の前記第1可動面から外れる方向への移動を規制する構成4に記載の遊技機。
【0063】
構成5の遊技機では、支持従動部材が、第1可動部材と制限従動部材の両方に連結されて、それらが第1可動面から外れる方向に移動することを規制するので制限従動部材の動作も安定する。
【0064】
[構成6]
前記第1可動部材は、複数の第1可動構成部材を中間連結部にて連結してなり、
前記中間連結部は、前記第1可動構成部材同士を、互いに前記第1可動面から外れる方向への移動を規制した状態に連結している構成1乃至5の何れか1の構成に記載の遊技機。
【0065】
構成6の遊技機では、支持従動部材により第1可動部材が、第1可動面から外れる方向への移動を規制されているので、その第1可動部材を構成する複数の第1可動構成部材同士の中間連結部の負荷が軽減され、第1可動部材の動作が安定する。
【0066】
[構成7]
前記複数の第1可動構成部材を連結してなる前記第1可動部材が、前記ベース部材のうち互いに離れた2つの支持部の間に架橋されている構成6に記載の遊技機。
【0067】
構成7の遊技機では、複数の第1可動構成部材を連結してなる第1可動部材の途中部分の第1可動面から外れる方向への移動が規制される。
【0068】
[構成8]
複数の前記支持従動部材が共通の前記第1可動部材に連結されている構成1乃至7の何れか1の構成に記載の遊技機。
【0069】
構成8の遊技機では、複数の支持従動部材が協働して共通の第1可動部材が第1可動面から外れる方向に移動することを規制する、第1可動部材の支持が強固になり、第1可動部材の動作がより一層安定する。
【0070】
[構成9]
複数の前記第1可動部材が、共通の前記支持従動部材に連結されている構成1乃至8の何れか1の構成に記載の遊技機。
【0071】
構成9によれば、支持従動部材の有効利用が図られる。
【0072】
[構成10]
前記支持従動部材は、前記ベース部材に回転可能に支持されると共に、その回転半径方向に離れた複数箇所で、前記ベース部材により回転軸方向への移動を規制されている構成1乃至9の何れか1の構成に記載の遊技機。
【0073】
構成10の遊技機では、支持従動部材が回転可能に支持され、その回転半径方向に離れた複数箇所で回転軸方向への移動を規制されているので、支持従動部材の支持強度が向上し、第1可動部材に対する支持強度も向上して第1可動部材の動作が一層安定する。
【0074】
[構成11]
前記第1可動部材及び前記支持従動部材は、前記ベース部材に回転可能に支持されると共に、それら第1可動部材及び支持従動部材の回転中心軸が異なる位置に配置されている構成1乃至10の何れか1の構成に記載の遊技機。
【0075】
構成11の遊技機では、第1可動部材の回転動作に連動してそれとは異なる回転中心の周りに支持従動部材が回転して、第1可動部材の第1可動面から外れる方向への移動を規制する。これにより、第1可動部材の第1可動面内での動作を安定させることができる。
【0076】
[構成12]
前記第1可動部材は、前記ベース部材に直動可能に支持される一方、前記支持従動部材は、前記ベース部材に回転可能に支持されている構成1乃至10の何れか1の構成に記載の遊技機。
【0077】
構成12の遊技機では、第1可動部材の直動動作に連動して支持従動部材が回転して、第1可動部材の第1可動面から外れる方向への移動を規制する。これにより、第1可動部材の第1可動面内での動作を安定させることができる。
【0078】
[構成13]
前記第1可動部材は、前記ベース部材に回転可能に支持される一方、前記支持従動部材は、前記ベース部材に直動可能に支持されている構成1乃至12の何れか1の構成に記載の遊技機。
【0079】
構成13の遊技機では、第1可動部材の回転動作に連動して支持従動部材が直動して、第1可動部材の第1可動面から外れる方向への移動を規制する。これにより、第1可動部材の第1可動面内での動作を安定させることができる。
【0080】
なお、上記付記1における[構成]中の下記構成要素には、上記実施形態中の下記部位が以下の如く対応する。
ベース部材:固定ベース34、
第1可動部材:第1~第3の装飾部材31,32,33,主動リンク36、従動リンク37、
第1可動構成部材:第1装飾部材31,主動リンク36,従動リンク37
中間連結部:回転支持軸体P8,係合溝W1,W2,係合軸体V1,V2
支持従動部材:第1及び第2の支持従動部材42,43
制限従動部材:従動リンク37
【0081】
<付記2>
前記付記1とは別の観点で、上記実施形態及び上記他の実施形態で例示した遊技機には、以下の構成が含まれていると考えることもできる。
【0082】
[構成21]
遊技領域を上下左右から包囲する第1~第4の外縁部のうちの少なくとも3つの外縁部にそれぞれ分かれて待機し、予め定められた演出開始条件の成立に起因して、前記遊技領域の前方で合体する第1~第3の合体演出部材を備える遊技機。
【0083】
構成21の遊技機によれば、斬新な可動演出を行うことができる。
【0084】
[構成22]
全ての前記合体演出部材が略同時に合体して合体と共に停止する構成21に記載の遊技機。
【0085】
構成22の遊技機によれば、特別なイベントを想起させて、遊技者の気持ちを高揚させることができる。
【0086】
[構成23]
前記演出開始条件の成立に起因して、少なくとも第1と第2の合体演出部材が前記遊技領域の前側に移動して互いに離間した状態で停止する準備段階を前記合体の前に行う構成22に記載の遊技機。
【0087】
構成23の遊技機では、準備段階を設けたことにより、遊技者の気持ちを徐々に高揚させることができる。
【0088】
[構成24]
前記第1から第3の合体演出部材の合体面は、前後方向に途中位置に段差面を有する凹凸形状をなし、互いに合体する前記合体面の凹凸形状の突部同士が前後方向で重なる構成21乃至23の何れか1の構成に記載の遊技機。
【0089】
構成24の遊技機によれば、合体時の合体演出部材同士の一体感を高めることができる。
【0090】
なお、上記付記2における[構成]中の下記構成要素には、上記実施形態中の下記部位が以下の如く対応する。
第1~第3の合体演出部材:第1~第3の装飾部材31~33
【0091】
<付記3>
前記付記1,2とは別の観点で、上記実施形態及び上記他の実施形態で例示した遊技機には、以下の構成が含まれていると考えることもできる。
【0092】
[構成31]
第1可動部材の2箇所に第1及び第2のアームの先端部が回転可能に連結される共に、前記第1及び第2のアームの基端部が、支持部材の2箇所に回転可能に連結され、
前記第1アームが回転駆動されて、それに従動して前記第1可動部材及び前記第2アームが動作するリンク機構を有する遊技機であって、
前記支持部材は、前記第1アームが回転可能に連結された第1支持部材と、前記第2アームが回転可能に連結されると共に、前記第1支持部材に対して第1位置と第2位置との間を移動する第2支持部材とで構成されている遊技機。
【0093】
構成31の遊技機によれば、第2支持部材の位置を第1位置と第2位置とに変更することで、第1可動部材の位置を大きく変更することができる。
【0094】
[構成32]
前記第2支持部材が前記第2位置に配置された状態では、前記第1アームが回転駆動されたときに前記第1可動部材が略平行に移動する構成31に記載の遊技機。
【0095】
構成32の遊技機によれば、第1可動部材を略平行に移動する可動演出を行うことができると共に、第1可動部材を略平行に移動する不可能な位置に待機させておくこともできる。
【0096】
[構成33]
前記第1可動部材及び前記第2支持部材は、共に長尺状をなし、
前記第2支持部材が前記第2位置に配置されると、前記第1可動部材と前記第2支持部材とが略平行に延びた状態になる一方、前記第2支持部材が前記第1位置に配置されると、前記第1可動部材と前記第2支持部材とが略直交した状態になる構成31又は32に記載の遊技機。
【0097】
構成33の遊技機では、第2支持部材が第1位置に配置されると、第1可動部材と第2支持部材とが略直交した状態になるので、それら略直交した第1可動部材と第2支持部材との内側に広い空間が確保され、そこで別の演出(例えば、表示演出、別の可動部材の可動演出等)を行うことができる。
【0098】
[構成34]
前記第2支持部材が前記第2位置に配置された状態で、前記第1アームが回転駆動されて、前記第1可動部材の外縁部の一部と前記第2支持部材の外縁部の一部とが重なった状態に合体する構成33に記載の遊技機。
【0099】
構成34の遊技機では、離間していた2つの部材を合体させる可動演出を提供することができる。
【0100】
[構成35]
前記第1支持部材に支持されて原点位置と作動位置との間を移動するように駆動される第2可動部材を備え、
前記第2支持部材の外縁部の一部と前記第1可動部材の外縁部の一部とが重なるときに、前記第1可動部材の外縁部の別の一部に、前記作動位置に移動した前記第2可動部材の長尺の外縁部の一部が重なる構成34に記載の遊技機。
【0101】
構成35の遊技機では、離間していた3つの部材を合体させる可動演出を提供することができる。
【0102】
なお、上記付記3における[構成]中の下記構成要素には、上記実施形態中の下記部位が以下の如く対応する。
第1可動部材:第1装飾部材31、 第2可動部材:第3装飾部材33
第1アーム:主動リンク36、 第2アーム:従動リンク37、
第1支持部材:固定ベース34 第2支持部材:第2装飾部材32
【0103】
<付記4>
前記付記1,2,3とは別の観点で、上記実施形態及び上記他の実施形態で例示した遊技機には、以下の構成が含まれていると考えることもできる。
【0104】
[構成41]
遊技領域を挟んで対向する第1と第2の支持部と、
前記第1の支持部に回動可能に支持されて、回動中心より上方に起立した待機位置で通常は待機する第1部材と、
前記第2の支持部のうち前記第1部材の回動中心より高い位置に回動可能に支持されて、回動中心より下方に垂下した待機位置に通常は待機する第2部材とを備え、
予め定められた演出開始条件の成立に起因して、前記第1部材が前記遊技領域の前方に重なる作動位置まで下方に回動する一方、前記第2部材が前記遊技領域の前方に重なる作動位置まで上方に回動して、前記第1部材の先端部と前記第2部材の先端部とが前記遊技領域の前方で突き合わされるか又は合体する可動演出を行う遊技機。
【0105】
構成41の遊技機によれば、斬新な可動演出を行うことができる。
【0106】
なお、上記付記4における[構成]中の下記構成要素には、上記実施形態中の下記部位が以下の如く対応する。
第1の支持部:第2脚部34B、 第1部材:第2装飾部材32
第2の支持部:第1脚部34A、 第2部材:第3装飾部材33
【符号の説明】
【0107】
10 遊技機
23 装飾枠
31 第1装飾部材
32 第2装飾部材
33 第3装飾部材
34 固定ベース
36 主動リンク
37 従動リンク
42 第1支持従動部材
43 第2支持従動部材