(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-17
(45)【発行日】2022-05-25
(54)【発明の名称】弾性表面波デバイスの製造方法
(51)【国際特許分類】
H03H 3/08 20060101AFI20220518BHJP
H03H 9/25 20060101ALI20220518BHJP
【FI】
H03H3/08
H03H9/25 A
(21)【出願番号】P 2021107243
(22)【出願日】2021-06-29
【審査請求日】2021-12-27
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518453730
【氏名又は名称】三安ジャパンテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100171077
【氏名又は名称】佐々木 健
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 浩一
(72)【発明者】
【氏名】中村 博文
(72)【発明者】
【氏名】門川 裕
【審査官】▲高▼橋 徳浩
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/087018(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/063738(WO,A1)
【文献】特開2013-102063(JP,A)
【文献】特開2007-259023(JP,A)
【文献】国際公開第2018/143045(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03H3/007-H03H3/10
H03H9/00-H03H9/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電基板上に、複数の共振器、外部接続用パッド、および、前記複数の共振器の少なくとも1つと電気的に接続された第1配線を形成する工程と、
前記第1配線を覆うように絶縁層を形成する工程と、
前記圧電基板上に、前記絶縁層より高い支持層を形成する工程と、
前記絶縁層の上の領域に側面が前記支持層に接する第2配線を形成する工程と、
前記第2配線の形成前又は形成後に、前記支持層の上に、前記複数の共振器を気密封止するカバー層を形成する工程と、
前記第2配線を形成する工程は、金属を前記カバー層の孔に押し込んで前記金属を前記絶縁層の上の領域に提供することを含む弾性表面波デバイスの製造方法。
【請求項2】
前記金属は、前記カバー層の少なくとも2つの孔を介して前記絶縁層の上の領域に提供される請求項1に記載の弾性表面波デバイスの製造方法。
【請求項3】
前記金属は半田であり、前記絶縁層の上の領域に提供された前記金属に半田リフロー工程およびフラックス洗浄工程を施すことを含む請求項1又は2に記載の弾性表面波デバイスの製造方法。
【請求項4】
前記外部接続用パッドが形成された領域に前記支持層および前記カバー層を貫通する貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔に外部接続端子を形成する工程を含み、
前記外部接続端子は、前記第2配線を形成する工程と同一工程で形成される請求項1から3のいずれか一項に記載の弾性表面波デバイスの製造方法。
【請求項5】
圧電基板上に、複数の共振器、外部接続用パッド、および、前記複数の共振器の少なくとも1つと電気的に接続された第1配線を形成する工程と、
前記第1配線を覆うように絶縁層を形成する工程と、
前記圧電基板上に、前記絶縁層より高い支持層を形成する工程と、
前記絶縁層の上の領域に側面が前記支持層に接する第2配線を形成する工程と、
前記第2配線の形成前又は形成後に、前記支持層の上に、前記複数の共振器を気密封止するカバー層を形成する工程と、
前記外部接続用パッドが形成された領域に前記支持層と前記カバー層を貫通する貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔に外部接続端子を形成する工程を含み、
前記外部接続端子を形成する工程は複数の孔を有する第1マスクを用いて行い、
前記第2配線を形成する工程では、前記第1マスクの複数の孔よりも小さい複数の孔を有する第2マスクを用いる弾性表面波デバイスの製造方法。
【請求項6】
前記絶縁層を形成する工程の後、前記第2配線を形成する工程の前に、前記絶縁層上に前記第1配線と立体的に交差するベース配線を形成する工程を含む
請求項1から5のいずれか一項に記載の弾性表面波デバイスの製造方法。
【請求項7】
前記第2配線は、前記ベース配線上に下地金属層を形成した後に形成する
請求項6に記載の弾性表面波デバイスの製造方法。
【請求項8】
前記第1配線の形成と同時に前記第1配線の左右にベース配線が形成され、
前記絶縁層を形成する工程の後、前記第2配線を形成する工程の前に、前記ベース配線と前記絶縁層の上に下地金属層を形成する工程を含む
請求項3に記載の弾性表面波デバイスの製造方法。
【請求項9】
前記第1配線の形成と同時に前記第1配線の左右にベース配線が形成され、
前記絶縁層を形成する工程の後、前記第2配線を形成する工程前に、前記ベース配線の上に下地金属層を形成する工程を含む
請求項3に記載の弾性表面波デバイスの製造方法。
【請求項10】
前記第2配線は前記第1配線と立体的に交差する
請求項1から9のいずれか一項に記載の弾性表面波デバイスの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、弾性表面波デバイスの製造方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
弾性表面波デバイスは、例えば、スマートフォンなどの移動体通信端末のフロントエンドモジュールにおける帯域通過フィルタとして用いられる。近年、携帯電話、スマートフォン等の携帯情報端末における無線部のモジュール化が進んでおり、弾性表面波デバイスの小形化と低背化が求められている。
【0003】
そのため、弾性表面波デバイスのパッケージング技術も改良され、弾性表面波デバイスのチップそのものをパッケージに利用するWLP(Wafer Level Package)構造が提案されている。
【0004】
特許文献1には、WLP構造の弾性波装置が開示されている。この弾性波装置は、圧電基板上に、複数の弾性波共振子の各共振子を囲むように、支持部材が設けられているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
WLP構造の弾性表面波デバイスにおいては配線の厚膜化が求めれている。特に、小型パッケージとして形成される弾性表面波デバイスにおいては、放熱性を向上させ、耐電力性能を高めるために、配線の厚膜化が求められている。
【0007】
本開示は、上述の課題を解決するためになされた。本開示の目的は、厚い配線を有する弾性表面波デバイスの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示にかかる弾性表面波デバイスの製造方法は、
圧電基板上に、複数の共振器、外部接続用パッド、および、前記複数の共振器の少なくとも1つと電気的に接続された第1配線を形成する工程と、
前記第1配線を覆うように絶縁層を形成する工程と、
前記圧電基板上に、前記絶縁層より高い支持層を形成する工程と、
前記絶縁層の上の領域に側面が前記支持層に接する第2配線を形成する工程と、
前記第2配線の形成前又は形成後に、前記支持層の上に、前記複数の共振器を気密封止するカバー層を形成する工程と、を含む。
【0009】
前記第2配線は前記第1配線と立体的に交差することが、本開示の一形態とされる。
【0010】
前記第2配線を形成する工程は、金属を前記カバー層の孔に押し込んで前記金属を前記絶縁層の上の領域に提供することが、本開示の一形態とされる。
【0011】
前記金属は、前記カバー層の少なくとも2つの孔を介して前記絶縁層の上の領域に提供されることが、本開示の一形態とされる。
【0012】
前記金属は半田であり、前記絶縁層の上の領域に提供された前記金属に半田リフロー工程およびフラックス洗浄工程を施すことが、本開示の一形態とされる。
【0013】
前記第2配線を形成する工程では、前記カバー層の形成前に、メタルマスクの開口であるマスク開口を通して、金属を前記絶縁層の上の領域に提供することが、本開示の一形態とされる。
【0014】
前記金属は半田であり、前記絶縁層の上の領域に提供された前記金属に半田リフロー工程およびフラックス洗浄工程を施し、前記半田リフロー工程と前記フラックス洗浄工程の後に、前記支持層の上に前記カバー層を形成することが、本開示の一形態とされる。
【0015】
前記第1配線と前記絶縁層が形成された領域の直上には、前記カバー層の孔がないことが、本開示の一形態とされる。
【0016】
前記外部接続用パッドが形成された領域に前記支持層と前記カバー層を貫通する貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔に外部接続端子を形成する工程を含み、
前記外部接続端子を形成する工程は複数の孔を有する第1マスクを用いて行い、
前記第2配線を形成する工程では、前記第1マスクの複数の孔よりも小さい複数の孔を有する第2マスクを用いることが、本開示の一形態とされる。
【0017】
前記外部接続用パッドが形成された領域に前記支持層および前記カバー層を貫通する貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔に外部接続端子を形成する工程を含み、
前記外部接続端子は、前記第2配線を形成する工程と同一工程で形成されることが、本開示の一形態とされる。
【0018】
前記絶縁層を形成する工程の後、前記第2配線を形成する工程の前に、前記絶縁層上に前記第1配線と立体的に交差するベース配線を形成する工程を含むことが、本開示の一形態とされる。
【0019】
前記第2配線は、前記ベース配線上に下地金属層を形成した後に形成することが、本開示の一形態とされる。
【0020】
前記第1配線の形成と同時に前記第1配線の左右にベース配線が形成され、
前記絶縁層を形成する工程の後、前記第2配線を形成する工程の前に、前記ベース配線と前記絶縁層の上に下地金属層を形成する工程を含むことが、本開示の一形態とされる。
前記第1配線の形成と同時に前記第1配線の左右にベース配線が形成され、
前記絶縁層を形成する工程の後、前記第2配線を形成する工程前に、前記ベース配線の上に下地金属層を形成する工程を含むことが、本開示の一形態とされる。
【発明の効果】
【0021】
本開示によれば、厚い配線を有する弾性表面波デバイスの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】実施の形態1に係る弾性表面波デバイスの断面図である。
【
図2】実施の形態1に係る弾性表面波デバイスの平面図である。
【
図3】実施の形態1に係る弾性表面波デバイスの断面図である。
【
図4】実施の形態2に係る弾性表面波デバイスの断面図である。
【
図5】実施の形態3に係る弾性表面波デバイスの断面図である。
【
図6】実施の形態4に係る弾性表面波デバイスの製造方法を示すフローチャートである。
【
図7】第2配線の形成途中における弾性表面波デバイスの断面図である。
【
図8】第2配線の形成途中における弾性表面波デバイスの断面図である。
【
図9】第2配線の形成途中における弾性表面波デバイスの断面図である。
【
図10】別の例に係る弾性表面波デバイスの製造方法のフローチャートである。
【
図11】別の例に係る弾性表面波デバイスの製造方法のフローチャートである。
【
図12】別の例に係る弾性表面波デバイスの製造方法のフローチャートである。
【
図13】カバー層の形成前に第2配線の材料を提供することを示す弾性表面波デバイスの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施の形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
【0024】
実施の形態1.
図1は実施の形態1における弾性表面波デバイス10の縦断面図である。弾性表面波デバイス10は圧電基板12を備えている。一例によれば、圧電基板12はタンタル酸リチウム(LiTaO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、水晶(SiO2)、四ホウ酸リチウム(Li2B4O7)、酸化亜鉛(ZnO)、ニオブ酸カリウム(KNbO3)、ランガサイト(La3Ga3SiO14)または圧電セラミックスからなる。
【0025】
圧電基板12の上に複数の共振器が形成されている。
図1には、複数の共振器の一部として、IDT(Inter Digital Transducer)15a、15bが形成されたことが図示されている。一例によれば、共振器として、弾性表面波を励振するIDTと反射器が形成される。IDTは、対向する一対の櫛形電極を有する。櫛形電極は、複数の電極指と複数の電極指を接続するバスバーを有する。反射器はIDTの両側に設けることができる。
【0026】
圧電基板12の上には、配線の一例として、第1配線14a、下部配線14b及びベース配線14cが形成されている。例えば、第1配線14aは、複数の共振器の少なくとも1つに電気的に接続される。
【0027】
第1配線14aの上には絶縁層16が形成されている。一例によれば、絶縁層16は、第1配線14aの上面と側面に接する。その結果、絶縁層16は圧電基板12にも接している。
【0028】
圧電基板12の上の複数の共振器が形成された領域以外の領域には、支持層22が形成されている。支持層22の上にカバー層24がある。圧電基板12、支持層22及びカバー層24によって、IDT15aを含む共振器が気密封止される。これによりキャビティ26aが提供される。圧電基板12、支持層22及びカバー層24によって、IDT15bを含む共振器が気密封止される。これによりキャビティ26bが提供される。このように、カバー層24は複数の共振器を気密封止する。
【0029】
絶縁層16の上と側面に、絶縁層16を覆うようにベース配線14cが形成されている。ベース配線14cは、絶縁層16と圧電基板12の上に形成された配線である。ベース配線14cの上には、導電材料の中間層18aを介して、第2配線20aが設けられている。この例では、ベース配線14c、中間層18a及び第2配線20aによって、1つの厚い配線が提供されている。別の例によれば、中間層18aを省略することができる。
【0030】
第2配線20aの下面は中間層18aを介して又は中間層18aを介さずにベース配線14cに接している。第2配線20aの側面は支持層22の側面に接している。言いかえると、平面視した第2配線20aの形状は支持層22によって定義されている。
【0031】
第2配線20aが形成された領域には支持層22が形成されていない。
図1の例では、第2配線20aが形成された領域がx1で示されている。このx1の範囲においては支持層22が形成されていない。
【0032】
第1配線14aはy正負方向に伸びた配線である。他方、ベース配線14c、中間層18a及び第2配線20aはx正負方向に伸びた配線である。言いかえると、第1配線14aの長手方向はy軸と平行である。そして、ベース配線14c、中間層18a及び第2配線20aの長手方向はx軸と平行である。したがって、第2配線20aは、絶縁層16上に形成され、第1配線14aと立体的に交差する配線である。
【0033】
カバー層24には、第2配線20aが形成された領域において、少なくとも2つの孔が形成されている。
図1の例では、カバー層24に孔24a、24bが形成されている。
【0034】
下部配線14bの上には、導電体材料の中間層18bを介して、上部配線20bが設けられている。この例では、下部配線14b、中間層18b及び上部配線20bによって、1つの厚い配線が提供されている。別の例によれば、中間層18bを省略することができる。
【0035】
上部配線20bの下面は中間層18bを介して又は中間層18bを介さずに下部配線14bに接している。上部配線20bの側面は支持層22の側面に接している。平面視した上部配線20bの形状は支持層22によって定義される。なお、中間層18a、18bは、例えば、UBM(Under Bump Metal)又はシード層として提供され得る。
【0036】
第2配線20aと上部配線20bの材料は例えば半田である。第2配線20aと上部配線20bは、配線の厚膜化のために形成されたものである。第2配線20aと上部配線20bの厚さは例えば10μm以上である。厚い配線を提供することで、配線を低抵抗化でき、放熱性を改善でき、耐電力性能を高めることができる。一例によれば、このような半田で形成された第2配線20aと上部配線20bのラインアンドスペース(L/S)は、例えば、10/10μmである。
【0037】
一例によれば、第2配線20aと上部配線20bは、支持層22の上端より低い位置にある。その結果、カバー層24と第2配線20aの間には空隙26cがあり、カバー層24と上部電極20bの間には空隙26dがある。
【0038】
図2は、弾性表面波デバイス10の平面図である。
図1は、
図2のI-I´線における断面図に相当する。
図2には、弾性表面波デバイス10の上面に、外部接続端子30と内部配線39が露出したことが図示されている。一例によれば、外部接続端子30は電気信号の送受信に用いられ、内部配線39はグランド電位を提供するために用いられる。WLP構造の弾性表面波デバイス10を基板に実装する際には、複数の外部接続端子30と内部配線39を当該基板に接合する。
【0039】
図2には、キャビティ26a、26b、第2配線20a、上部配線20bの平面形状が破線で示されている。第2配線20aはx正負方向に伸びる配線であり、上部配線20bはy正負方向に伸びる配線である。第2配線20aの直上にはカバー層24の孔24a、24bがある。上部配線20bの直上にはカバー層24の孔24cがある。カバー層24の孔は、配線領域よりも十分小さい。
【0040】
図3は、
図2の弾性表面波デバイスのIII-III´線における断面図である。圧電基板12の上に外部接続用パッド31が形成されている。一例によれば、支持層22とカバー層24の外部接続用パッド31の上の部分は貫通孔32になっている。外部接続端子30は、貫通孔32の内に形成されることで、外部接続用パッド31と電気的に接続されている。外部接続端子30は、カバー層24の上面よりも上方に突出している。
【0041】
一例によれば内部配線39も外部接続端子30と同様の形状を有する。具体的には、圧電基板12に接して内部配線用パッドが設けられる。この内部配線用パッドの上には支持層22とカバー層24の貫通孔があり、この貫通孔の中に内部配線39が形成される。これにより、内部配線39と内部配線用パッドが電気的に接続される。内部配線39はカバー層24の上方に突出し得る。
【0042】
図1-3を参照しつつ説明した弾性表面波デバイスにおいて、IDT15a、15b、第1配線14a、ベース配線14c、下部配線14b、外部接続用パッド31及び内部配線用パッドは、導電材料の膜である。導電材料としては、例えば、アルミニウム-銅(Al-Cu)合金に代表されるアルミニウム(Al)合金、アルミニウム(Al)単体金属、又は異種の導電材料からなる複数の層を積層した膜を採用し得る。
【0043】
配線のラインアンドスペース(L/S)は例えば、10/10μmである。例えば、ベース配線14cと第2配線20aを備えた配線は、幅10μm、高さ20μmとすることができる。また、下部配線14bと上部配線20bを備えた配線は、幅10μm、高さ20μmとすることができる。支持層22とカバー層24を薄くすることはデバイスの低背化に貢献する。デバイスの低背化に応じて、L/Sを更に縮小することで、デバイスの微細化が可能となる。
【0044】
一例によれば、圧電基板12の下面に支持基板を接合することができる。支持基板は例えば、サファイア、シリコン、アルミナ、スピネル、水晶またはガラスからなる。
【0045】
この弾性表面波デバイス10は、フィルタ、共振子、遅延線、トラップ等のいずれであってもよい。また、IDT15a、15bが励振する弾性波は、レイリー波、SH波等のいずれであってもよい。さらに、弾性表面波デバイス10がフィルタである場合は、弾性表面波デバイス10は、共振器型フィルタ、トランスバーサル型フィルタのいずれであってもよい。
【0046】
実施の形態2.
実施の形態2に係る弾性表面波デバイスは、実施の形態1との類似点が多いので、類似部分の説明については省略し、実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0047】
図4は、実施の形態2に係る弾性表面波デバイスの断面図である。ベース配線14d、14eは圧電基板12の上に形成されている。ベース配線14d、14eと絶縁層16の上に、中間層18cを介して又は中間層18cを介さず、第2配線20cが形成されている。一例によれば、第2配線20cの材料は半田である。第2配線20cとベース層14d、14eを有する配線は、第1配線14aと立体的に交差する配線である。第2配線20cがブリッジ配線として提供される。
【0048】
第2配線20cの下面は導電材料の中間層18cを介して又は中間層18cを介さずにベース配線14d、14eと絶縁層16に接している。第2配線20cの側面は支持層22の側面に接している。そのため、平面視で第2配線20cの形状は支持層22によって定義されている。
【0049】
実施の形態1のベース配線14cは、第1配線14aと絶縁層16の形成後に形成しなくてはならないので、配線を形成するための工程が少なくとも2回必要である。それに対し、実施の形態2では絶縁層16の上にベース配線を形成しないので、第1配線14aとベース配線14d、14eを同時に1回の工程で形成できる。よって、製造プロセスが簡素化される。
【0050】
実施の形態3.
実施の形態3に係る弾性表面波デバイスは、実施の形態2との類似点が多いので、類似部分の説明については省略し、実施の形態2との相違点を中心に説明する。
【0051】
図5は、実施の形態3に係る弾性表面波デバイスの断面図である。第2配線20dがブリッジ配線として提供される。ベース配線14d、14eの上には中間層18dがあるが、絶縁層16の上には中間層がない。そのため、第2配線20dの下面は導電材料の中間層18dを介してベース配線14d、14eに接するとともに、絶縁層16に接する。第2配線20dの側面は支持層22の側面に接している。
【0052】
第2配線20dが半田である場合、中間層18dは第2配線20dの濡れ性を改善するために設けられる。実施の形態3によれば、中間層18dがあるので、ベース配線14d、14eと、第2配線20dを確実に接合することができる。他方、絶縁層16と第2配線20dの間の中間層は省略することで、低コスト化に好適なデバイスを提供することができる。なお、ベース配線14d、14eと第2配線を接合できる場合は、これらの間の中間層を省略することもできる。
【0053】
実施の形態4.
図6は、実施の形態4に係る弾性表面波デバイスの製造方法のフローチャートである。まず、ステップS1において、圧電基板上12に、複数の共振器、外部接続用パッド31、および、複数の共振器の少なくとも1つと電気的に接続された第1配線14aを形成する。ステップS1では、他の構成を形成することもできる。例えば、ステップS1において、上述の各部分に加えて、下部配線14bと内部配線用パッドを形成することができる。一例によれば、複数の共振器、外部接続用パッド31、第1配線14a、下部配線14b、内部配線用パッドは、同一工程で形成される。
【0054】
図4に図示された弾性表面波デバイスを製造する場合は、ステップS1にて、上述の各部分に加えてベース配線14d、14eを形成する。
図5に図示された弾性表面波デバイスを製造する場合は、ステップS1にて、上述の各部分に加えて
図5に示されたベース配線14d、14eを形成する。例えば、複数の共振器、外部接続用パッド31、内部配線用パッド、下部配線14b及び第1配線14aの形成と同時に、第1配線14aの左右にベース配線14d、14eが形成される。
【0055】
一例によれば、この工程で形成される導電体層は、スパッタリング法、蒸着法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法等の薄膜形成法により形成した膜を、縮小投影露光機(ステッパー)とRIE(Reactive Ion Etching)デバイスとを用いたフォトリソグラフィ法等によりパターニングして所望の形状に加工することにより得ることができる。
【0056】
次いで、ステップS2に処理を進める。ステップS2では絶縁層16と中間層18a、18bを形成する。
図1の弾性表面波デバイスを製造する場合は、ベース配線14cも形成する。すなわち、
図1の弾性表面波デバイスを製造する場合は、まず絶縁層16を形成し、その後、絶縁層16の上にフォトリソグラフィ法などでベース配線14cを形成する。これにより、絶縁層16を形成する工程の後、第2配線20aを形成する工程の前に、絶縁層16の上に第1配線14aと立体的に交差するベース配線14cを形成する。さらに、ベース配線14cの上に下地金属層である中間層18aを形成する。この後又はこれと同時に、下部配線14bの上に下地金属層である中間層18bを形成する。
【0057】
図4の弾性表面波デバイスを製造する場合は、ステップS2において、絶縁層16と中間層18b、18cを形成する。
図5の弾性表面波デバイスを製造する場合は、ステップS2において、絶縁層16と中間層18b、18dを形成する。一例によれば、
図4、5に示されたとおり、第1配線14aを覆うように絶縁層16を形成することができる。
図4の弾性表面波デバイスを製造する場合は、絶縁層16を形成した後、ベース配線14d、14eと絶縁層16の上に下地金属層である中間層18cを形成し、下部配線14bの上に下地金属層である中間層18bを形成する。
図5の弾性表面波デバイスを製造する場合は、絶縁層16を形成した後、ベース配線14d、14eの上に下地金属層である中間層18dを形成し、下部配線14bの上に下地金属層である中間層18bを形成する。
図1、4、5の中間層18a、18b、18c、18dは、一例によれば、半田の濡れ性を高めるために設けられる。
【0058】
次いで、ステップS3に処理を進める。ステップS3では、支持層22とカバー層24を形成する。まず、圧電基板12上に、絶縁層16より高い支持層22を形成する。支持層22は、通常の膜形成方法により圧電基板12の上に形成した膜をパターニングすることにより形成してもよいし、別途用意した膜を圧電基板12の上に貼り合わせることにより形成してもよい。
【0059】
前者の方法により支持層22を形成する場合、例えば、レジスト膜をフォトリソグラフィ法によりパターニングした後に硬化させることにより支持層22を形成することができる。この場合、レジストとしては、例えば、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、BCB(ベンゾシクロブテン)系樹脂、アクリル系樹脂等の感光性樹脂を用いることができる。レジストからなる膜の形成方法は、感光性ドライフィルムを用いる方法と、感光性液体レジストを用いる方法に代表される。感光性ドライフィルムを用いる場合、真空ラミネータ装置などを用いて、弾性表面波デバイスウエハまたは基板表面に感光性ドライフィルムを密着性良く貼付けることができる。感光性ドライフィルムを用いる場合、10μmを超える比較的厚めの、密着性に優れた支持層22を形成することができる。感光性液体レジストを用いる場合、例えば、スピンコート法、印刷法等によりレジスト液を塗布することにより形成することができる。中でも、スピンコート法によりレジストからなる膜を形成することが望ましい。スピンコート法によりレジストからなる膜を形成した場合、下地となる構造に多少の段差があっても、下地となる構造との間に隙間を作ることなくレジスト膜を形成することができ、密着性に優れた支持層22を形成することができるからである。
【0060】
このようにして形成されたレジスト膜は、露光工程及び現像工程を経て、IDTが形成された領域以外の領域に形成された支持層22へと加工される。支持層22の厚みは、例えば、20μmとすることができる。別の例によれば別の厚みが採用される。
【0061】
次に、支持層22の上面にフィルム状のカバー層24を載置して、支持層22とカバー層24とを接合する。カバー層24により、IDT15a、15bが形成された領域に密閉された振動空間であるキャビティ26a、26bをそれぞれ提供することができる。カバー層24は、複数の共振器を気密封止するものである。
【0062】
一例によれば、支持層22の上面にカバー層24を載置するためには、温度管理をしながらローラーでフィルムを加圧して貼り付けることのできる貼り付け機を用いて、温度及び圧力を適宜設定し、カバー層24を支持層22の上面に貼り付ける。
【0063】
支持層22とカバー層24を接合するためには、材料に応じて、支持層22及びカバー層24を加熱したり、支持層22及びカバー層24に光を照射したりすればよい。例えば、支持層22及びカバー層24の材料としてエポキシ樹脂を用いた場合であれば、支持層22及びカバー層24を100℃程度に加熱すればよい。このように形成されたカバー層24により、振動空間(キャビティエリア)を設けることができるとともに、IDT15a、15bを封止することができるので、IDTの酸化等を低減することができる。カバー層24の厚みは、例えば、20μm~45μmとすることができる。
【0064】
支持層22及びカバー層24を同一材料とすれば、支持層22及びカバー層24とを接合した場合に両者を一体化することができる。両者の接合界面が同一材料同士の界面となるので、両者の密着強度やカバー層24の気密性を向上することができる。特に、両者の材料としてエポキシ系樹脂を用いて、100℃から200℃までの範囲で加熱した場合には、より重合が促進されるため、両者の密着強度やカバー層24の気密性を向上することができる。
【0065】
一例によれば、カバー層24には複数の孔を形成する。カバー層24の孔は、例えば、ベース配線がある領域の直上と、下部配線14bがある領域の直上に形成される。言いかえると、配線の厚膜化が予定されている領域の直上にカバー層24の孔が形成される。
図2の例では、カバー層24に孔24a、24b、24cが形成されたことが図示されている。カバー層24の孔は、カバー層24を支持層22に接合する前に形成してもよいし、カバー層24を支持層22に接合した後に形成してもよい。
【0066】
次いで、ステップS4へと処理を進める。ステップS4では、絶縁層16の上の領域に側面が支持層22に接する第2配線20aを形成する。これと同時に上部配線20bを形成する。
【0067】
図7-
図9は、第2配線20aと上部配線20bを形成する工程の一例を示す図である。まず、
図7に示すとおり、メタルマスク40、スキージ50、金属ペースト加圧供給ヘッド52および金属ペースト54を用意する。メタルマスク40にはマスク開口40a、40bが形成されている。下部配線14bの直上にもマスク開口が形成されている。これらのマスク開口はカバー層24の孔の直上に設けられている。一例によれば、マスク開口とカバー層24の孔は一対一対応となっている。つまり、1つのマスク開口の直下にカバー層24の1つの孔がある。一例によれば、マスク開口の幅はカバー層24の孔の幅より大きい。
【0068】
図8には、スキージ52を進行させることで、マスク開口40a、40bと、カバー層24の孔24a、24bを介して、中間層18aの上に金属ペースト54a、54bを提供したことが図示されている。さらに、スキージ52の進行により、マスク開口とカバー層24の孔24cを介して、中間層18bの上に金属ペースト54cが提供される。
【0069】
このように、第2配線を形成する工程では、まず、ペースト状の金属(以後単に金属ということがある)をカバー層24の孔に押し込んで当該金属を絶縁層16の上の領域に提供する。一例によれば、金属は、カバー層24の少なくとも2つの孔を介して絶縁層16の上の領域に提供される。中間層18aがない場合は金属がベース配線14cに接し、中間層18aがある場合は金属が中間層18aに接する。
【0070】
その後、
図9に示すように、メタルマスク40を退避させると、中間層18a、18bの上、カバー層24の孔の中およびカバー層24の上方に、第2電極となるべき金属が残る。別の例によれば、メタルマスクの開口面積とメタルマスクの厚みなどの関係で、型離れが悪くなり、メタルマスクの中の金属がメタルマスクの中に残る。
【0071】
次いで、ステップS5へ処理を進める。ステップS5では、外部接続端子30を形成する。ステップS5では、まず、外部接続用パッド31が形成された領域に支持層22とカバー層24を貫通する貫通孔を形成する。例えば、
図3に示される貫通孔32が形成される。その後、この貫通孔32に外部接続端子30を形成する。
【0072】
一例によれば、外部接続端子30を形成する工程は複数の孔を有する第1マスクを用いて行う。具体的には、スキージを進展させることで、第1マスクのマスク開口を介して貫通孔32の中に、金属材料を提供する。一例によれば、第1マスクの複数の孔よりも小さい複数の孔を有する第2マスクが、第2配線を形成するために用いたメタルマスクとして提供される。
【0073】
別の例によれば、外部接続端子30は、第2配線20aを形成する工程と同一工程で形成される。すなわち、前述のメタルマスク40に、外部接続用パッド31の直上に位置するマスク開口を設けておく。そして、マスク開口とカバー層24の孔を介して絶縁層16の上の領域に金属ペーストを提供するとともに、別のマスク開口とカバー層24の孔を介して外部接続端子30の材料である金属ペーストを外部接続用パッド31の上に提供する。なお、
図4又は
図5の弾性表面波デバイスを製造する場合にも、上述した方法と同じ方法で金属ペーストが提供され得る。
【0074】
次いで、ステップS6へと処理を進める。ステップS6では、リフロー処理によってペースト状の金属が前述した第2配線と上部配線20bの形状となる。一例によれば、絶縁層16の上の領域に提供された金属と、中間層18bの上に提供された金属は半田である。この半田に、半田リフロー工程およびフラックス洗浄工程を施すことで、
図1、4、5に示される第2配線と下部配線が提供される。こうして、第1配線14aと立体的に交差する第2配線が提供される。
【0075】
図6を参照しつつ説明した製造方法は、ステップS4にて金属ペーストを提供し、ステップS5でも金属ペーストを提供し、ステップS6でリフロー処理を行うので、2回の印刷と1回のリフローを含むということができる。
【0076】
図10は、別の例に係る弾性表面波デバイスの製造方法のフローチャートである。ステップS1-S4は、
図6を参照しつつ説明したステップS1-S4と同じ処理である。
図10の例では、ステップS5にて第2配線と上部配線を形成するためのリフロー工程とフラックス洗浄工程が実施される。次いで、ステップS6にて、外部接続用パッド31の上にペースト状の金属を提供する。次いで、ステップS7にて、外部接続用パッド31の上のペースト状の金属に対し、リフロー工程とフラックス洗浄工程が実施される。これにより、外部接続端子30が形成される。
【0077】
このように、
図10の例では、第2配線と上部配線を形成するためのリフロー工程とフラックス洗浄工程が行われ、これとは別に外部接続端子30を形成するためのリフロー工程とフラックス洗浄工程が行われる。したがって、製造対象に合わせてリフロー工程とフラックス洗浄工程を最適化することができる。
【0078】
図10を参照しつつ説明した製造方法は、ステップS4にて金属ペーストを提供し、ステップS5にてリフロー処理を行い、ステップS6にて金属ペーストを提供し、ステップS7でリフロー処理を行うので、2回の印刷と2回のリフローを含むということができる。
【0079】
図11は、別の例に係る弾性表面波デバイスの製造方法のフローチャートである。ステップS1-S3は、
図6を参照しつつ説明したステップS1-S3と同じ処理である。
図11の例では、ステップS4にて、第2配線と上部配線を形成するための金属ペーストと、外部接続端子を形成するための金属ペーストを同時に中間層の上に提供する。
【0080】
次いで、ステップS5にて、第2配線、上部配線20b及び外部接続端子30を形成するためのリフロー工程とフラックス洗浄工程が行われる。
図11を参照しつつ説明した製造方法では、ステップS4にて必要なすべての金属ペーストを一括して提供し、ステップS5にてリフロー処理とフラックス洗浄処理によって第2配線、上部配線20b及び外部接続端子30が形成される。
【0081】
図11を参照しつつ説明した製造方法は、ステップS4にて金属ペーストを提供し、ステップS5にてリフロー処理を行うので、1回の印刷と1回のリフローを含むということができる。
【0082】
図12は、別の例に係る弾性表面波デバイスの製造方法のフローチャートである。ステップS1、S2は、
図6を参照しつつ説明したステップS1、S2と同じ処理である。
図12の例では、ステップS3において、支持層22を形成する。次いで、ステップS4において、カバー層がない状態で金属ペーストを提供する。
【0083】
図13は、カバー層がない状態で金属ペーストを提供することを示す図である。スキージ50で押し出された金属ペーストがマスク開口を介して中間層18a、18bの上に提供される。これと同時に、又はこれと別工程で、外部接続端子30の材料となる金属ペーストが外部接続用パッド31の上に提供される。
【0084】
次いで、
図12のステップS5にて、すべての金属ペーストに対してリフロー処理とフラックス洗浄処理が施される。前述したとおり金属ペースが半田の場合、このリフロー処理は、半田リフロー工程ということができる。
【0085】
次いで、
図12のステップS6にて、支持層22の上にカバー層24を形成する。カバー層24の形成前に第2配線と上部配線が形成されているので、カバー層24には、第2配線と上部配線を形成するための孔は不要である。そのため、例えば、第1配線、絶縁層16、ベース配線及び下部配線14bが形成された領域の直上にはカバー層24の孔がない。例えば、
図2の例で言えば、孔24a、24b、24cを省略することができる。なお、
図12のフローチャートで製造されるカバー層24は、外部接続端子30と内部配線39を露出するための貫通孔が形成される。
【0086】
図12、13を参照しつつ説明した例では、カバー層24の形成前に、マスク開口を通して金属を絶縁層の上の領域に提供することで第2配線を形成した。これにより、カバー層の開口面積の自由度が高まる。
【0087】
少なくとも一つの実施形態のいくつかの側面が説明されたが、様々な改変、修正および改善が当業者にとって容易に想起されることを理解されたい。かかる改変、修正および改善は、本開示の一部となることが意図され、かつ、本開示の範囲内にあることが意図される。
【0088】
理解するべきことだが、ここで述べられた方法および装置の実施形態は、上記説明に記載され又は添付図面に例示された構成要素の構造および配列の詳細への適用に限られない。方法および装置は、他の実施形態で実装し、様々な態様で実施又は実行することができる。
【0089】
特定の実装例は、例示のみを目的としてここに与えられ、限定されることを意図しない。
【0090】
本開示で使用される表現および用語は、説明目的であって、限定としてみなすべきではない。ここでの「含む」、「備える」、「有する」、「包含する」およびこれらの変形の使用は、以降に列挙される項目およびその均等物並びに付加項目の包括を意味する。
【0091】
「又は(若しくは)」の言及は、「又は(若しくは)」を使用して記載される任意の用語が、当該記載の用語の一つの、一つを超える、およびすべてのものを示すように解釈され得る。
【0092】
前後左右、頂底上下、横縦、表裏への言及は、いずれも、記載の便宜を意図する。当該言及は、本開示の構成要素がいずれか一つの位置的又は空間的配向に限られるものではない。したがって、上記説明および図面は、例示にすぎない。
【符号の説明】
【0093】
10 弾性表面波デバイス、 12 圧電基板、 14a 第1配線、 14b 下部配線、 14c,14d,14e ベース配線、 16 絶縁層、 18a,18b,18c,18d 中間層、 20a 第2配線、 20b 上部配線、 22 支持層、 24 カバー層、 30 外部接続端子、 39 内部配線、 50 スキージ、 52 金属ペースト加圧供給ヘッド、 54 金属ペースト
【要約】
【課題】厚い配線を有する弾性表面波デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】圧電基板上に、複数の共振器、外部接続用パッド、および、前記複数の共振器の少なくとも1つと電気的に接続された第1配線を形成する工程と、前記第1配線を覆うように絶縁層を形成する工程と、前記圧電基板上に、前記絶縁層より高い支持層を形成する工程と、前記絶縁層の上の領域に側面が前記支持層に接する第2配線を形成する工程と、前記第2配線の形成前又は形成後に、前記支持層の上に、前記複数の共振器を気密封止するカバー層を形成する工程と、を含む。
【選択図】
図6