(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-17
(45)【発行日】2022-05-25
(54)【発明の名称】周辺監視装置、周辺監視システム、および周辺監視方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20220518BHJP
G01S 13/86 20060101ALI20220518BHJP
G01S 7/40 20060101ALI20220518BHJP
G01S 17/93 20200101ALI20220518BHJP
【FI】
G08G1/16 C
G01S13/86
G01S7/40
G01S17/93
(21)【出願番号】P 2018035324
(22)【出願日】2018-02-28
【審査請求日】2021-02-17
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成29年度経済産業省「高度な自動走行システムの社会実装に向けた研究開発・実証事業:自動バレーパーキングの実証及び高度な自動走行システムの実現に必要な研究開発(セーフティ・セキュリティ技術評価環境の構築)」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(73)【特許権者】
【識別番号】591056927
【氏名又は名称】一般財団法人日本自動車研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】杉山 裕一
(72)【発明者】
【氏名】石本 幸太郎
(72)【発明者】
【氏名】松元 利裕
【審査官】秋山 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-001333(JP,A)
【文献】特開2015-148899(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/16
G01S 13/86
G01S 7/40
G01S 17/93
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物標の検知方式が異なる2以上のセンサから入力される
前記物標の検知結果に基づいて車両周辺に存在する
前記物標を検知する検知部と、
前記検知結果に基づいて前記センサの性能の劣化要因を判定する判定部と、
前記判定部によって判定される前記劣化要因に基づいて前記センサ毎に前記センサの信頼度を変更する変更部と、
を備
え、
前記判定部は、
前記2以上のセンサのうち、いずれかの前記センサによる前記物標の検知結果に基づいて、他の前記センサの前記劣化要因を判定するように構成され、
前記変更部は、
前記他のセンサにおける前記物標の検知エリアを分割し、当該分割した分割エリア毎に前記信頼度を変更するように構成され、
且つ、前記他のセンサの前記劣化要因が判定された場合には、当該他のセンサにおける各前記分割エリアの前記信頼度を、前記他のセンサの性能劣化の可能性の程度に応じて変更するように構成された、
周辺監視装置。
【請求項2】
前記他のセンサについて、前記性能劣化の可能性が高い前記分割エリアと、前記性能劣化の可能性が高い前記分割エリアよりも前記性能劣化の可能性が低い前記分割エリアと、がある場合には、前記性能劣化の可能性が高い前記分割エリアの前記信頼度を前記性能劣化の可能性が低い前記分割エリアの前記信頼度より低下させるように構成された、
請求項1に記載の周辺監視装置。
【請求項3】
前記変更部は、
各前記センサの前記分割エリアを表示させる
ように構成された、
請求項1又は請求項2に記載の周辺監視装置。
【請求項4】
前記変更部は、
前記分割エリア毎に前記信頼度に応じた異なる表示色で前記分割エリアを表示させ、前記信頼度の変化に応じて前記分割エリアの表示色を変化させる
ように構成された、
請求項3に記載の周辺監視装置。
【請求項5】
物標の検知方式が異なる2以上のセンサから入力される前記物標の検知結果に基づいて車両周辺に存在する前記物標を検知する検知部と、
前記検知結果に基づいて前記センサの性能の劣化要因を判定する判定部と、
前記判定部によって判定される前記劣化要因に基づいて前記センサ毎に前記センサの信頼度を変更する変更部と、
前記劣化要因と当該劣化要因に対応して性能が劣化する前記センサとを関連づけたデータを記憶している記憶部と、
を備え、
前記劣化要因が判定された場合には、前記データに基づいて、前記劣化要因によって性能が劣化する前記センサの信頼度を低下させるように構成された、
周辺監視装置。
【請求項6】
前記判定部は、
前記センサによって検知される
前記物標の種類に基づいて前記劣化要因を判定する
ように構成された、
請求項1~
5のいずれか
1項に記載の周辺監視装置。
【請求項7】
前記判定部は、
前記センサによって検知される物標の状態に基づいて前記劣化要因を判定する
ように構成された、
請求項1~
6のいずれか
1項に記載の周辺監視装置。
【請求項8】
前記判定部は、
前記車両の走行環境に基づいて前記劣化要因を判定する
ように構成された、
請求項1~
7のいずれか
1項に記載の周辺監視装置。
【請求項9】
物標の検知方式が異なる2以上のセンサと、
前記2以上のセンサから入力される
前記物標の検知結果に基づいて車両周辺に存在する
前記物標を検知する検知部と、
前記検知結果に基づいて前記センサの性能の劣化要因を判定する判定部と、
前記判定部によって判定される前記劣化要因に基づいて前記センサ毎に前記センサの信頼度を変更する変更部と、
を備え、
前記判定部は、
前記2以上のセンサのうち、いずれかの前記センサによる前記物標の検知結果に基づいて、他の前記センサの前記劣化要因を判定するように構成され、
前記変更部は、
前記他のセンサによる前記物標の検知エリアを分割し、当該分割した分割エリア毎に前記信頼度を変更するように構成され、
且つ、前記他のセンサの前記劣化要因が判定された場合には、当該他のセンサにおける各前記分割エリアの前記信頼度を、前記他のセンサの性能劣化の可能性の程度に応じて変更するように構成された、
周辺監視システム。
【請求項10】
物標の検知方式が異なる2以上のセンサから入力される
前記物標の検知結果に基づいて車両周辺に存在する
前記物標を検知する検知工程と、
前記検知結果に基づいて前記センサの性能の劣化要因を判定する判定工程と、
前記判定工程によって判定される前記劣化要因に基づいて前記センサ毎に前記センサの信頼度を変更する変更工程と、
を含
み、
前記判定工程では、
前記2以上のセンサのうち、いずれかの前記センサによる前記物標の検知結果に基づいて、他の前記センサの前記劣化要因を判定し、
前記変更工程では、
前記他のセンサによる前記物標の検知エリアを分割し、当該分割した分割エリア毎に前記信頼度を変更し、
且つ、前記他のセンサの前記劣化要因が判定された場合には、当該他のセンサにおける各前記分割エリアの前記信頼度を、前記他のセンサの性能劣化の可能性の程度に応じて変更する、
周辺監視方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、周辺監視装置、周辺監視システム、および周辺監視方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、物標の検知方式が異なる2以上のセンサから入力される物標の検知結果に基づき車両周辺に存在する物標を検知する周辺監視装置がある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
物標を検知するセンサとしては、例えば、送信する電波の物標による反射波に基づいて物標を検知するレーダ、照射するレーザ光の物標による反射光に基づいて物標を検知するLiDAR(Light Detection And Ranging)、車両周辺を撮像するカメラ等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、物標の検知方式が異なる各センサは、検知対象の物標の種類や状態、車両の走行環境によって物標の検知性能が劣化する場合がある。かかる場合に、周辺監視装置は、検知対象の物標の種類や状態、車両の走行環境によっては物標の検知精度が低下することがある。
【0006】
実施形態の一態様は、上記に鑑みてなされたものであって、物標の検知精度を向上させることができる周辺監視装置、周辺監視システム、および周辺監視方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態の一態様に係る周辺監視装置は、検知部と、判定部と、変更部とを備える。検知部は、物標の検知方式が異なる2以上のセンサから入力される物標の検知結果に基づいて車両周辺に存在する物標を検知する。判定部は、前記検知結果に基づいて前記センサの性能の劣化要因を判定する。変更部は、前記判定部によって判定される前記劣化要因に基づいて前記センサ毎に前記センサの信頼度を変更する。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様に係る周辺監視装置、周辺監視システム、および周辺監視方法は、物標の検知精度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る周辺監視システムの構成の一例を示す説明図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係るセンサの検知エリアの一例を示す説明図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る信頼性情報の一例を示す説明図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る分割エリア毎の信頼度の変更例を示す説明図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る分割エリア毎の信頼度の変更例を示す説明図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る分割エリア毎の信頼度の変更例を示す説明図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る分割エリア毎の信頼度の変更例を示す説明図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る分割エリア毎の信頼度の変更例を示す説明図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る周辺監視装置の制御部が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、周辺監視装置、周辺監視システム、および周辺監視方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る周辺監視システム10の構成の一例を示す説明図である。
【0011】
図1に示すように、実施形態に係る周辺監視システム10は、物標の検知方式が異なる複数のセンサの一例であるレーダ11、LiDAR(Light Detection And Ranging)12、およびカメラ13a,13b,13cと、周辺監視装置1とを備える。
【0012】
以下の説明では、カメラ13a,13b,13cを総称してカメラ13と記載する場合がある。周辺監視装置1は、レーダ11、LiDAR12、カメラ13、および報知装置14と接続される。報知装置14は、例えば、液晶表示装置やスピーカ等を含む情報出力装置である。
【0013】
レーダ11は、例えば、車両の前方へ送信波となる電波(ミリ波)を送信し、送信波が物標によって反射された反射波を受信し、受信した反射波に基づいて物標を検知するセンサである。レーダ11は、物標の検知結果を示す情報を周辺監視装置1へ出力する。
【0014】
LiDAR12は、例えば、車両の周囲へレーザ光を照射し、レーザ光が物標によって反射された反射光を受光し、受光した反射光に基づいて物標を検知するセンサである。LiDAR12は、物標の検知結果を示す情報を周辺監視装置1へ出力する。
【0015】
カメラ13は、車両の周辺を撮像するイメージセンサである。カメラ13は、撮像した車両周辺の画像情報を物標の検知結果として周辺監視装置1へ出力する。これら、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13は、それぞれ物標を検知可能なエリアが異なる。
【0016】
ここで、
図2を参照し、実施形態に係るセンサの検知エリアについて説明する。
図2は、実施形態に係るセンサの検知エリアの一例を示す説明図である。
図2に示すように、レーダ11は、例えば、車両Vの前部に設けられる。
【0017】
レーダ11は、例えば、車両Vの進行方向を0°として左右±30°の範囲内で車両Vから200m程度先までのエリアが物標の検知エリア(以下、「レーダ検知エリア11A」と記載する)となる。
【0018】
かかるレーダ11は、比較的遠方に存在する物標の検知精度が高く、比較的近距離に存在する小さな物標については反射波の強度が小さいため検知精度が低下することがある。レーダ11は、200m先までは車両等の比較的大きな物標を検知することができ、100m先までは、人・バイク等の比較的小さな物標を検知することができる。
【0019】
また、LiDAR12は、例えば、車両Vのルーフの中央に設けられる。LiDAR12は、車両Vの周囲360°、つまり、車両Vの周囲の全方位における車両Vから150m程度先までのエリアが物標の検知エリア(以下、「LiDAR検知エリア12A」と記載する)となる。
【0020】
かかるLiDAR12は、比較的近距離に存在する小さな物標の検知精度が高く、比較的遠方に存在する物標については検知精度が低下することがある。LiDAR12は、150m先までは車両等の比較的大きな物標を検知することができ、60m先までは、人・バイク等の比較的小さな物標を検知することができる。
【0021】
また、カメラ13は、例えば、車両Vにおけるフロントガラスの内側上部中央および左右のピラーにそれぞれ設けられる。各カメラ13は、例えば、光軸を0°として左右±60°の範囲内で車両Vから100m程度先までのエリアが物標の検知エリアとなる。
【0022】
本実施形態では、車両Vに3台のカメラ13a,13b,13cが設けられるため、カメラ13の検知エリアは、車両Vの周囲の全方位における車両Vから100m程度先までのエリア(以下、「カメラ検知エリア13A」と記載する)となる。
【0023】
かかるカメラ13は、比較的近距離に存在する小さな物標の検知精度が高く、比較的遠方に存在する物標については検知精度が低下することがある。カメラ13は、100m先までは車両等の比較的大きな物標を識別可能な画像を撮像することができ、30m先までは、人・バイク等の比較的小さな物標を識別可能な画像を撮像することができる。
【0024】
このように、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13は、それぞれ物標を検知可能なエリア、および物標を検知する性能や特性が異なる。このため、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13は、検知する物標の位置、種類、状態、車両Vの走行状態等によって、物標を検知する性能が劣化することがある。かかる点については、
図3を参照して後述する。
【0025】
図1に戻り、周辺監視装置1について説明する。周辺監視装置1は、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13から入力される物標の検知結果に基づいて車両周辺の物標を検知する装置である。周辺監視装置1は、物標を検知した場合に、その旨を示す情報を報知装置14へ出力し、車両Vの周辺に注意すべき物標が存在することを報知装置14によって車両Vの乗員へ報知させる。
【0026】
ここで、前述したように、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13は、それぞれ物標を検知する性能や特性が異なり、検知する物標の位置、種類、状態、車両Vの走行状態等によって、物標を検知する性能が劣化する場合がある。
【0027】
このため、周辺監視装置1は、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13の信頼性が常時均一なものとして、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13の検知結果に基づいて物標を検知すると、物標の検知精度が低下することがある。
【0028】
そこで、周辺監視装置1は、各センサ(レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13)の検知結果に基づいて各センサの性能の劣化要因を判定し、判定した劣化要因に基づいて各センサの信頼度を変更する。これにより、周辺監視装置1は、物標の検知精度を向上させることができる。
【0029】
かかる周辺監視装置1は、制御部2と、記憶部3とを備える。制御部2は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。
【0030】
制御部2は、CPUがROMに記憶されたプログラムを、RAMを作業領域として使用して実行することにより機能する判定部21、変更部22、および検知部23を備える。
【0031】
制御部2が備える判定部21、変更部22、および検知部23は、それぞれの一部または全部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成されてもよい。
【0032】
記憶部3は、例えば、RAMやフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶装置であり、劣化要因情報31を記憶する。ここで、
図3を参照し、実施形態に係る劣化要因情報31の一例について説明する。
図3は、実施形態に係る劣化要因情報31の一例を示す説明図である。
【0033】
図3に示すように、劣化要因情報31は、センサの性能が劣化する劣化要因と、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13の物標検知性能とが対応付けられた情報である。
図3に示す○は、性能の劣化がないことを示しており、△は、性能の劣化があることを示している。
【0034】
例えば、黒色系の物標が車両Vの周辺に存在する場合、黒色の物標は、LiDAR12から照射されるレーザ光を吸収しやすく反射しにくい。かかる場合、LiDAR12は、物標検知性能が劣化する。これに対して、レーダ11およびカメラ13は、物標の色が黒色系であっても、物標検知性能に影響はない。
【0035】
このため、劣化要因情報31では、「黒色系の物標」という劣化要因に対して、レーダ11およびカメラ13の性能に劣化がないことを示す○が対応付けられ、LiDAR12の性能に劣化があることを示す△が対応付けられている。
【0036】
また、夜間に対向車が接近する場合、カメラ13の受光部へ急に対向車のヘッドライトの強い光が入射する。これにより、カメラ13による撮像画像がほぼ白一色になり、撮像画像から物標を検知することが困難となる。したがって、カメラ13の性能が劣化する。
【0037】
これに対して、レーダ11およびLiDAR12は、夜間に対向車が接近しても性能に影響がない。このため、劣化要因情報31では、「ヘッドライトを点灯中の対向車」という劣化要因に対して、レーダ11およびLiDAR12の性能に劣化がないことを示す○が対応付けられ、カメラ13の性能に劣化があることを示す△が対応付けられている。
【0038】
また、車両Vがトンネルの出口に差し掛かる場合にも、カメラ13の受光部へ急に強い光が入射する。これにより、カメラ13は、性能が劣化する。これに対して、レーダ11およびLiDAR12は、車両Vの外が急に明るくなっても、性能に影響がない。
【0039】
このため、劣化要因情報31では、「トンネルの出口」という劣化要因に対して、レーダ11およびLiDAR12の性能に劣化がないことを示す○が対応付けられ、カメラ13の性能に劣化があることを示す△が対応付けられている。
【0040】
また、近距離に歩行者が存在する場合、近距離の歩行者は、対向車等に比べて小さくレーダ11から送信される電波の反射強度も小さいため、レーダ11の性能が劣化することがある。これに対して、LiDAR12およびカメラ13は、比較的近距離に存在する小さな物標の検知精度が高いので、近距離に歩行者が存在しても性能が劣化しない。
【0041】
このため、劣化要因情報31では、「近距離の歩行者」という劣化要因に対して、レーダ11の性能に劣化があることを示す△が対応付けられ、LiDAR12およびカメラ13の性能に劣化がないことを示す○が対応付けられる。
【0042】
また、車両Vがカーブや交差点に差し掛かると、レーダ11の性能が劣化することがある。前述したように、レーダ11は、車両Vの前方を0°として左右±30°の範囲が物標のレーダ検知エリア11Aである(
図2参照)。
【0043】
このため、レーダ11は、例えば、カーブや交差点において、車両Vの進行方向でレーダ検知エリア11Aの外に歩行者が存在する場合に、歩行者を検知できないので性能が劣化する。これに対して、LiDAR検知エリア12Aおよびカメラ検知エリア13Aは、車両Vの周囲の全方位を網羅している(
図2参照)。
【0044】
このため、劣化要因情報31では、「進路が変化する道路」という劣化要因に対して、レーダ11の性能に劣化があることを示す△が対応付けられ、LiDAR12およびカメラ13の性能に劣化がないことを示す○が対応付けられる。
【0045】
また、車両Vが坂道に差し掛かる場合、レーダ11の性能が劣化することがある。例えば、平坦な道路を走行中に車両Vが上り坂に差し掛かる場合、レーダ11から送信される電波は、上下方向の幅が比較的狭いため、上り坂の頂上付近に存在する物標を検知することができず性能が劣化することがある。
【0046】
これに対して、LiDAR12は、レーダ11に比べて上下方向の幅が広いレーザ光を照射する。また、カメラ13は、レーダ11が送信する電波の上下方向の幅よりも上下方向の画角が広い。このため、LiDAR12およびカメラ13は、車両Vが坂道に差し掛かっても性能に影響がない。
【0047】
このため、劣化要因情報31では、「登坂道路」という劣化要因に対して、レーダ11の性能に劣化があることを示す△が対応付けられ、LiDAR12およびカメラ13の性能に劣化がないことを示す○が対応付けられる。
【0048】
なお、ここでは、図示を省略したが、雨または雪が降る場合、LiDAR12およびカメラ13の性能が劣化することがある。例えば、LiDAR12は、雨や雪が降ると照射するレーザ光が雨や雪によって遮られ、物標まで到達しないことがあり、かかる場合に性能が劣化する。また、カメラ13は、雨や雪が降ると撮像画像に写る雨や雪によって物標の認識が困難となり、性能が劣化する。これに対して、雨や雪は、レーダ11の性能に影響がない。
【0049】
このため、劣化要因情報31には、
図3に示す劣化要因以外に、天候等、他の劣化要因も含まれており、他の劣化要因に対しても、それぞれのセンサについて、○または△が対応付けられる。
【0050】
図1へ戻り、制御部2が備える判定部21、変更部22、および検知部23について説明する。判定部21は、検知部23を介してレーダ11、LiDAR12、およびカメラ13から入力される物標の検知結果に基づいて、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13の劣化要因を判定する。
【0051】
判定部21は、物標の検知結果が検知部23から入力される場合に、記憶部3に記憶された劣化要因情報31を参照する。ここでの物標の検知結果は、物標を検知したセンサ(レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13)を示す情報、検知された物標の位置、物標の種類および状態等を含む。
【0052】
そして、判定部21は、検知部23から入力される物標の検知結果が該当する劣化要因を劣化要因情報31から検索することによって、センサの劣化要因を判定する。例えば、カメラ13によって黒い対向車が検知される場合、黒い対向車が劣化要因情報31における「黒色系の物標」に該当する。
【0053】
このため、判定部21は、カメラ13による物標の検知結果に基づいて、LiDAR12の性能の劣化要因を「黒色系の物標」と判定する。このように、判定部21は、物標の種類に基づいてセンサの劣化要因を判定する。
【0054】
また、例えば、レーダ11によって夜間に対向車が検知される場合、対向車は、ヘッドライトを点灯した状態で走行しているため、夜間の対向車が劣化要因情報31における「ヘッドライトを点灯中の対向車」に該当する。
【0055】
このため、判定部21は、レーダ11による物標の検知結果に基づいて、カメラ13の性能の劣化要因を「ヘッドライトを点灯中の対向車」と判定する。このように、判定部21は、物標の状態に基づいてセンサの劣化要因を判定する。
【0056】
また、例えば、車両Vがトンネルの出口に差し掛かり、LiDAR12によって車両Vの左右両側を壁等の物体によって囲まれ、斜め前方に壁が存在しない状態が検知される場合、かかる検知結果が劣化要因情報31における「トンネルの出口」に該当する。
【0057】
このため、判定部21は、LiDAR12による物標(ここでは、壁等)の検知結果に基づいて、カメラ13の劣化要因をトンネルの出口と判定する。このように、判定部21は、車両Vの走行環境に基づいてセンサの劣化要因を判定する。
【0058】
そして、判定部21は、物標の検知結果が該当する劣化要因が劣化要因情報31に含まれる場合に、該当する劣化要因と物標の検知結果とを変更部22へ出力する。
【0059】
変更部22は、判定部21から劣化要因および物標の検知結果が入力される場合に、劣化要因情報31を参照する。そして、変更部22は、入力される劣化要因に性能が劣化することを示す△が対応付けられているセンサの信頼度が標準よりも低くなるように信頼度を変更する。
【0060】
このとき、変更部22は、判定部21から入力される物標の検知結果に基づいて、センサによる物標の検知エリア(例えば、レーダ検知エリア11A、LiDAR検知エリア12A、カメラ検知エリア13A等)を分割した分割エリア毎に信頼度を変更する。
【0061】
そして、変更部22は、各センサ(レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13)の分割エリアを示す情報を報知装置14へ出力し、報知装置14によって分割エリアを表示させる。これにより、周辺監視装置1は、車両Vの運転者へ各センサが物標を検知可能な分割エリアを報知することができる。
【0062】
このとき、変更部22は、分割エリア毎に各センサの信頼度に応じた異なる表示色で分割エリアを表示させ、信頼度の変化に応じて分割エリアの表示色を変化させる。これにより、周辺監視装置1は、リアルタイムで変化する各分割エリアにおける各センサの信頼度の変化を車両Vの運転者へ報知することができる。
【0063】
したがって、車両Vの運転者は、表示される分割エリアの表示色を確認することで、センサの信頼度が低い分割エリアに対して目視による注意力を高めることができ、センサの信頼度が高い分割エリアについては、物標の発見をセンサに委ねることができる。
【0064】
また、変更部22は、信頼度を変更したセンサおよび分割エリア毎の変更後の信頼度を示す情報を検知部23へ出力する。かかる分割エリア毎の信頼度の変更例については、
図4~
図8を参照して後述する。
【0065】
検知部23は、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13から入力される物標の検知結果に基づいて車両周辺の物標を検知する。このとき、検知部23は、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13から入力される物標の検知結果に対して、変更部22から入力される変更された各センサの信頼度に応じた重み付けを行って物標を識別する。
【0066】
このため、検知部23による物標の検知結果は、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13のうち、重み付けが重いセンサの検知結果がより大きく反映された検知結果となる。これにより、検知部23は、変更部22によってセンサの信頼度の変更が行われない場合に比べて物標の検知精度を向上させることができる。
【0067】
そして、検知部23は、物標を検知した場合に、その旨を示す情報を報知装置14へ出力し、車両Vの周辺に注意すべき物標が存在することを報知装置14によって車両Vの乗員へ報知させる。
【0068】
次に、
図4~
図8を参照し、実施形態に係る分割エリア毎の信頼度の変更例について説明する。
図4~
図8は、実施形態に係る分割エリア毎の信頼度の変更例を示す説明図である。なお、ここでは、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13の各センサの性能に劣化がない場合、各センサの信頼度は、「低」、「中」、「高」のうち「高」に設定されるものとして説明する。
【0069】
図4に示すように、黒色系の対向車V1がカメラ検知エリア13A内に入る場合、カメラ13によって対向車V1が検知される。かかる場合に、判定部21は、カメラ13による物標の検知結果に基づいて、LiDAR12の性能の劣化要因を「黒色系の物標」と判定する(
図3参照)。このため、変更部22は、判定部21によって判定されたLiDAR12の性能の劣化要因に基づいて、LiDAR12の信頼性を変更する。
【0070】
具体的には、変更部22は、レーダ検知エリア11Aにおけるレーダ11の信頼度、およびカメラ検知エリア13Aにおけるカメラ13の信頼度を「高」に維持したまま、LiDAR検知エリア12Aの一部におけるLiDAR12の信頼度を低下させる。
【0071】
例えば、変更部22は、LiDAR検知エリア12Aのうち、車両Vの中心位置よりも前方で対向車V1側(ここでは、車両Vの右斜め前側)の分割エリア121におけるLiDAR12の信頼度を「高」から「低」に変更する。
【0072】
これにより、検知部23は、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13の検知結果のうち、性能が劣化するLiDAR12の検知結果の重み付けを軽くして黒色系の対向車V1を識別するので、黒色系の対向車V1の検知精度を向上させることができる。
【0073】
このとき、変更部22は、LiDAR検知エリア12Aのうち、車両Vの中心位置よりも前方で左側の分割エリア122におけるLiDAR12の信頼度を「高」から「中」に変更する。これにより、検知部23は、仮に対向車V1が車両Vの前方で右折し、車両Vの右前を通過しても、LiDAR12の信頼度が「高」ではないため、黒色系の対向車V1の誤検知を抑制することができる。
【0074】
さらに、変更部22は、LiDAR検知エリア12Aのうち、車両Vの中心位置よりも後方の分割エリア123については、LiDAR12の信頼度を「高」のまま維持する。これにより、検知部23は、例えば、車両Vの後方に黒色系でない後続車が存在する場合に、後続車を高精度に検知することができる。
【0075】
また、
図5に示すように、カメラ13によって黒色系の対向車V1と白色系の対向車V2とが同時に検知される場合がある。かかる場合、変更部22は、LiDAR検知エリア12A内で車両Vの中心位置よりも前方のエリアのうち、黒色系の対向車V1の走行レーン124におけるLiDAR12の信頼度を「高」から「低」に変更する。
【0076】
そして、変更部22は、LiDAR検知エリア12A内で車両Vの中心位置よりも前方のエリアのうち、走行レーン124以外のエリア125におけるLiDAR12の信頼度を「高」から「中」に変更する。なお、変更部22は、LiDAR検知エリア12Aのうち、車両Vの中心位置よりも後方の分割エリア123については、LiDAR12の信頼度を「高」のまま維持する。
【0077】
これにより、検知部23は、黒色系の対向車V1の横を白色系の対向車V2が走行する場合に、白色系の対向車V2の検知精度が低下することを抑制しつつ、黒色系の対向車V1の検知精度を向上させることができる。
【0078】
また、
図6に示すように、車両Vが夜間走行中、レーダ11によって対向車V3が検知され、対向車V3のヘッドライトの照射エリア14Aがカメラ検知エリア13Aに入る場合がある。
【0079】
かかる場合に、判定部21は、カメラ13の性能の劣化要因を「ヘッドライトを点灯中の対向車」と判定する(
図3参照)。このため、変更部22は、判定部21によって判定されたカメラ13の性能の劣化要因に基づいて、カメラ13の信頼度を変更する。
【0080】
具体的には、変更部22は、レーダ検知エリア11Aにおけるレーダ11の信頼度、およびLiDAR検知エリア12AにおけるLiDAR12の信頼度を「高」に維持したまま、カメラ検知エリア13Aの一部におけるカメラ13の信頼度を低下させる。
【0081】
例えば、変更部22は、カメラ検知エリア13Aのうち、車両Vの中心位置よりも対向車V3側の前方から斜め後ろ方向(ここでは、車両Vの右斜め後側)までの分割エリア131におけるカメラ13の信頼度を「高」から「低」に変更する。
【0082】
このとき、変更部22は、カメラ検知エリア13Aのうち、カメラ13の信頼度を低下させる分割エリア131以外の分割エリア132については、カメラ13の信頼度を「高」のまま維持する。
【0083】
これにより、変更部22は、対向車V3のヘッドライトの影響でカメラ13の性能が劣化する分割エリア131については、カメラ13の検知結果の重み付けを軽くして物標を検知するので、物標の検知精度を向上させることができる。
【0084】
また、
図7に示すように、車両Vがトンネルの出口に差し掛かる場合、LiDAR12は、左右両側を壁等の物体によって囲まれ、斜め前方に壁が存在しない状態を検知する。かかる場合に、判定部21は、カメラ13の性能の劣化要因を「トンネルの出口」と判定する(
図3参照)。このため、変更部22は、判定部21によって判定されたカメラ13の性能の劣化要因に基づいて、カメラ13の信頼度を変更する。
【0085】
具体的には、変更部22は、レーダ検知エリア11Aにおけるレーダ11の信頼度、およびLiDAR検知エリア12AにおけるLiDAR12の信頼度を「高」に維持したまま、カメラ検知エリア13Aの一部におけるカメラ13の信頼度を低下させる。
【0086】
例えば、変更部22は、カメラ検知エリア13Aのうち、車両Vの中心位置よりも前方の分割エリア133におけるカメラ13の信頼度を「高」から「低」に変更する。このとき、変更部22は、カメラ検知エリア13Aのうち、車両Vの中心位置よりも後方の分割エリア134については、カメラ13の信頼度を「高」のまま維持する。
【0087】
これにより、変更部22は、トンネルを出る瞬間にカメラ13へ急に入射する外光の影響でカメラ13の性能が劣化する分割エリア133については、カメラ13の検知結果の重み付けを軽くして物標を検知するので、物標の検知精度を向上させることができる。
【0088】
また、
図8に示すように、歩行者Mがカメラ検知エリア13A内に入る場合、車両Vから近距離の位置でカメラ13によって歩行者Mが検知される。かかる場合に、判定部21は、レーダ11の性能の劣化要因を「近距離の歩行者」と判定する(
図3参照)。
【0089】
このため、変更部22は、判定部21によって判定されたレーダ11の性能の劣化要因に基づいて、レーダ11の信頼度を変更する。具体的には、変更部22は、LiDAR検知エリア12AにおけるLiDAR12の信頼度、およびカメラ検知エリア13Aにおけるカメラ13の信頼度を「高」に維持したまま、レーダ検知エリア11Aの一部におけるレーダ11の信頼度を低下させる。
【0090】
例えば、変更部22は、レーダ検知エリア11Aのうち、LiDAR検知エリア12Aよりも内側の分割エリア111におけるレーダ11の信頼度を「高」から「低」に変更する。このとき、変更部22は、レーダ検知エリア11Aのうち、LiDAR検知エリア12Aよりも外側の分割エリア112については、レーダ11の信頼度を「高」のまま維持する。
【0091】
これにより、検知部23は、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13の検知結果のうち、性能が劣化するレーダ11の検知結果の重み付けを軽くして、近距離の位置に存在する歩行者Mを識別するので、歩行者Mの検知精度を向上させることができる。
【0092】
次に、
図9を参照し、実施形態係る周辺監視装置1の制御部2が実行する処理について説明する。
図9は、実施形態に係る周辺監視装置1の制御部2が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【0093】
制御部2は、車両Vの電源がONにされた場合に、
図9に示す処理を実行する。具体的には、
図9に示すように、制御部2は、車両Vの電源がONにされた場合に、まず、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13による物標の検知結果に基づいて車両V周辺の監視を開始する(ステップS101)。
【0094】
そして、制御部2は、物標を検知したか否かを判定する(ステップS102)。制御部2は、物標を検知しないと判定した場合(ステップS102,No)、処理をステップS107へ移す。
【0095】
また、制御部2は、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13のいずれかによって物標を検知したと判定した場合(ステップS102,Yes)、物標を検知したセンサによる物標の検知結果に基づきセンサの劣化要因を判定する(ステップS103)。
【0096】
続いて、制御部2は、劣化要因に基づき検知エリア毎にセンサの信頼度を変更する(ステップS104)。その後、制御部2は、変更後の信頼度に基づき物標を識別して(ステップS105)、報知装置14によって物標の存在を報知させる(ステップS106)。
【0097】
続いて、制御部2は、車両Vの電源がOFFにされたか否かを判定し(ステップS107)、OFFにされていないと判定した場合(ステップS107,No)、処理をステップS102へ移す。また、制御部2は、車両Vの電源がOFFにされたと判定した場合に(ステップS107,Yes)、処理を終了する。
【0098】
上述したように、実施形態に係る周辺監視装置1は、検知部23と、判定部21と、変更部22とを備える。検知部23は、物標の検知方式が異なる2以上のセンサ(例えば、レーダ11、LiDAR12、およびカメラ13)から入力される物標の検知結果に基づいて車両V周辺に存在する物標を検知する。
【0099】
判定部21は、検知結果に基づいてセンサの性能の劣化要因を判定する。変更部22は、判定部21によって判定される劣化要因に基づいてセンサ毎にセンサの信頼度を変更する。これにより、周辺監視装置1は、物標の検知精度を向上させることができる。
【0100】
なお、上述した実施形態では、変更部がセンサによる物標の検知エリアを分割した分割エリア毎に、センサの信頼度を変更する場合について説明したが、変更部は、センサによる物標の検知エリア全体について信頼度を変更することもできる。
【0101】
例えば、変更部は、カメラによって雪や雨が検知される場合、LiDARの性能が劣化するため、LiDARの検知エリア全体について、LiDRAの信頼度を「低」に変更することもできる。
【0102】
これにより、周辺監視装置は、雪や雨の場合に性能が劣化するLiDARの検知結果の影響を低減することができるため、雨天時や降雪時に物標の検知精度を向上させることができる。
【0103】
また、カメラまたはLiDARによって車両の進路が変化する道路(カーブや交差点)または登坂道路が検知される場合、レーダの性能が劣化する(
図3参照)。かかる場合、変更部は、レーダの検知エリア全体について、レーダの信頼度を「中」に変更することもできる。
【0104】
これにより、周辺監視装置は、車両の進路が変化する道路や登坂道路で性能が劣化するレーダの検知結果の影響を低減することができるため、カーブ、交差点、または登坂道路を車両が走行する場合に、物標の検知精度を向上させることができる。
【0105】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0106】
1 周辺監視装置
2 制御部
21 判定部
22 変更部
23 検知部
3 記憶部
31 劣化要因情報
10 周辺監視システム
11 レーダ
12 LiDAR
13 カメラ
14 報知装置