(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-17
(45)【発行日】2022-05-25
(54)【発明の名称】改良されたタバコからのエアロゾル
(51)【国際特許分類】
A24F 40/00 20200101AFI20220518BHJP
G01N 1/02 20060101ALI20220518BHJP
G01N 1/00 20060101ALI20220518BHJP
A24F 47/00 20200101ALI20220518BHJP
【FI】
A24F40/00
G01N1/02 W
G01N1/00 102A
A24F47/00
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020040172
(22)【出願日】2020-03-09
(62)【分割の表示】P 2015555707の分割
【原出願日】2014-01-30
【審査請求日】2020-04-08
(32)【優先日】2013-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(32)【優先日】2013-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100123777
【氏名又は名称】市川 さつき
(74)【代理人】
【識別番号】100111796
【氏名又は名称】服部 博信
(74)【代理人】
【識別番号】100168631
【氏名又は名称】佐々木 康匡
(72)【発明者】
【氏名】フェルナンド フェリクス
(72)【発明者】
【氏名】グライム オリヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】ハジザ クリステル
(72)【発明者】
【氏名】ラマ ニコラ
(72)【発明者】
【氏名】ラトケ ファルク
【審査官】石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/047389(WO,A1)
【文献】特表2011-500021(JP,A)
【文献】特表平08-503556(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00
G01N 1/02
G01N 1/00
A24F 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入する方法であって、
ここで、エアロゾル生成装置は内部加熱エレメントを含み、且つ前記内部加熱エレメントはタバコを含むエアロゾル形成基体の中に挿入されてタバコを電気的に加熱するものであり、
以下の工程:
(a)エアロゾル生成装置内に含まれるタバコが、摂氏325度以上~摂氏400度未満の温度に内部加熱エレメントによって電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を用意する工程;および
(b)使用者が電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルを吸入するのを可能にする工程、ここで、エアロゾルは、使用者により吸入される前に、エアロゾル冷却エレメントを通り過ぎ且つエアロゾル冷却エレメントによって冷却される;
を含み、
エアロゾルは、参照の巻きタバコ3R4Fの燃焼されるタバコにおけるレベルの少なくとも70%であるニコチンのレベルを含み;且つ
エアロゾルは、mgあたりのニコチンベースにおいて、参照の巻きタバコ3R4Fの燃焼されるタバコにおけるレベルより低い、ニコチン以外の1つまたは複数の有害なまたは潜在的に有害な成分(HPHCs)のレベルを含む、
前記方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、ニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsは、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルにおいて検出可能でなく、前記HPHCsは:m-クレゾール、p-クレゾール、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、シアン化水素酸およびカドミウムまたはそれらの組み合わせ、からなる群より選択される、前記方法。
【請求項3】
請求項1または2の請求項のいずれかに記載の方法であって、4-アミノビフェニル、2-アミノナフタレンおよび1-アミノナフタレンは、ニコチン1mgあたり0.1ngまでの量またはそれよりも少ない量でエアロゾル中に存在し;一酸化炭素、1,3-ブタジエン、ベンゼン、ベンゾ[a]プレンおよびアクリロニトリルは、ニコチン1mgあたり0.4~0.11ngの間の量でエアロゾル中に存在し;イソプレン、トルエン、ホルムアルデヒドおよびクロトンアルデヒドは、ニコチン1mgあたり1.5~3ngの間の量でエアロゾル中に存在し;N-ニトロソノルニコチンおよびNNKは、ニコチン1mgあたり3.1~5ngの間の量でエアロゾル中に存在し;アクロレインは、ニコチン1mgあたり4~7ngの間の量でエアロゾル中に存在し;アンモニアは、ニコチン1mgあたり9~11ngの間の量でエアロゾル中に存在し;且つアセトアルデヒドは、ニコチン1mgあたり100~160ngの間の量でエアロゾル中に存在する、前記方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の方法であって、エアロゾル生成装置の使用者における一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンまたはそれらの生物マーカーのうちのいずれかのレベルは、参照の巻きタバコ3R4Fの燃焼されるタバコから生成されたときの使用者におけるレベルよりも低い、前記方法。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の方法であって、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルの吸入を経たニコチン送達の特性は、参照の巻きタバコ3R4Fの燃焼されるタバコから生成されるエアロゾルの吸入を経て得られるものと実質的に同じである、前記方法。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の方法であって、タバコを電気的に加熱する内部加熱エレメントがタバコの中に挿入され、且つエネルギーの連続供給が内部加熱エレメントに供給され、ここでエネルギーの前記連続供給が前記装置の使用の間モニターされる、前記方法。
【請求項7】
エアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入する方法であって、
ここで、エアロゾル生成装置は内部加熱エレメントを含み、且つ前記内部加熱エレメントはタバコを含むエアロゾル形成基体の中に挿入されてタバコを電気的に加熱するものであり、
以下の工程:
(a)エアロゾル生成装置内に含まれるタバコが、摂氏325度以上~摂氏400度未満の温度に内部加熱エレメントによって電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を用意する工程;および
(b)使用者が電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルを吸入するのを可能にする工程、ここでエアロゾルは、使用者により吸入される前に、エアロゾル冷却エレメントを通り過ぎ且つエアロゾル冷却エレメントによって冷却される;
を含み、
(i)使用者におけるニコチン濃度は、吸入から9分後の血漿中において6~8ng/mlの間であり;
(ii)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において1~2%の間であり;および/または
(iii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン1gあたり0.1~1μgの間であり;および/または
(iv)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン1gあたり200~400μgの間であり;および/または
(v)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン1gあたり0.1~1μgである、前記方法。
【請求項8】
使用者にエアロゾル中のニコチンを送達するためのエアロゾル生成装置であって、
ここで、エアロゾル生成装置は内部加熱エレメントを含み、且つ前記内部加熱エレメントはタバコを含むエアロゾル形成基体の中に挿入されてタバコを電気的に加熱するものであり、
エアロゾルは、摂氏325度以上~摂氏400度未満の温度に内部加熱エレメントによってタバコを電気的に加熱することによって生成され;エアロゾルは、使用者により吸入される前に、エアロゾル冷却エレメントを通り過ぎ且つエアロゾル冷却エレメントによって冷却され;エアロゾルは、参照の巻きタバコ3R4Fの燃焼されるタバコにおけるレベルの少なくとも70%であるニコチンのレベルを含み;且つ、エアロゾル中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsのレベルは、mgあたりのニコチンベースにおいて、参照の巻きタバコ3R4Fの燃焼されるタバコにおけるレベルより低い、前記
エアロゾル生成装置。
【請求項9】
使用者にエアロゾル中のニコチンを送達するためのエアロゾル生成装置であって、
ここで、エアロゾル生成装置は内部加熱エレメントを含み、且つ前記内部加熱エレメントはタバコを含むエアロゾル形成基体の中に挿入されてタバコを電気的に加熱するものであり、
エアロゾルは、摂氏325度以上~摂氏400度未満の温度に内部加熱エレメントによってタバコを電気的に加熱することによって生成され;
エアロゾルは、使用者により吸入される前に、エアロゾル冷却エレメントを通り過ぎ且つエアロゾル冷却エレメントによって冷却され;且つ
(i)使用者におけるニコチン濃度は、吸入から9分後の血漿中において6~8ng/mlの間であり;および
(ii)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において1~2%の間であり;および/または
(iii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン1gあたり0.1~1μgであり;および/または
(iv)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン1gあたり200~400μgの間であり;および/または
(v)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン1gあたり0.1~1μgである、前記
エアロゾル生成装置。
【請求項10】
摂氏325度以上~摂氏400度未満の温度に内部加熱エレメントによってタバコを電気的に加熱することで生成されるエアロゾルであり且つ前記エアロゾルをエアロゾル冷却エレメントを通過させて冷却することによって生成されるエアロゾルであって、
ここで、内部加熱エレメントはタバコを含むエアロゾル形成基体の中に挿入されてタバコを電気的に加熱するものであり、
(i)ニコチンのレベルは、参照の巻きタバコ3R4Fの燃焼されるタバコにおけるレベルの少なくとも70%であり;且つ
(ii)4-アミノビフェニル、2-アミノナフタレンおよび1-アミノナフタレンは、ニコチン1mgあたり0.1ngまでの量またはそれよりも少ない量でエアロゾル中に存在し;一酸化炭素、1,3-ブタジエン、ベンゼン、ベンゾ[a]プレンおよびアクリロニトリルは、ニコチン1mgあたり0.4~0.11ngの間の量でエアロゾル中に存在し;イソプレン、トルエン、ホルムアルデヒドおよびクロトンアルデヒドは、ニコチン1mgあたり1.5~3ngの間の量でエアロゾル中に存在し;N-ニトロソノルニコチンおよびNNKは、ニコチン1mgあたり3.1~5ngの間の量でエアロゾル中に存在し;アクロレインは、ニコチン1mgあたり4~7ngの間の量でエアロゾル中に存在し;アンモニアは、ニコチン1mgあたり9~11ngの間の量でエアロゾル中に存在し;およびアセトアルデヒドは、ニコチン1mgあたり100~160ngの間の量でエアロゾル中に存在する、
前記エアロゾル。
【請求項11】
エアロゾル生成装置内に含まれるタバコが、摂氏325度以上~摂氏400度未満の温度に内部加熱エレメントによって電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を使用している使用者を同定する方法であって、
ここで、エアロゾル生成装置は内部加熱エレメントを含み、前記内部加熱エレメントはタバコを含むエアロゾル形成基体の中に挿入されてタバコを電気的に加熱するものであり、且つエアロゾルは、使用者により吸入される前に、エアロゾル冷却エレメントを通り過ぎ且つエアロゾル冷却エレメントによって冷却され、
前記方法は:
(a)使用者からの試料を用意する工程;および
(b)試料中の少なくとも一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンの1つまたは複数のレベルを決定する工程;
を含み、
(i)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において1~2%の間であり;および/または
(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン1gあたり0.1~1μgの間であり;および/または
(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン1gあたり200~400μgの間であり;および/または
(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン1gあたり0.1~1μgである
ことが、前記使用者がエアロゾル生成装置を使用していることを示す、前記方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、使用者は、2人以上の使用者のプールから同定される、前記方法。
【請求項13】
エアロゾル生成装置内に含まれるタバコが、摂氏325度以上~摂氏400度未満の温度に内部加熱エレメントによって電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を使用した少なくとも2日後の使用者から得られる試料であって、
ここで、エアロゾル生成装置は内部加熱エレメントを含み、前記内部加熱エレメントはタバコを含むエアロゾル形成基体の中に挿入されてタバコを電気的に加熱するものであり、且つエアロゾルは、使用者により吸入される前に、エアロゾル冷却エレメントを通り過ぎ且つエアロゾル冷却エレメントによって冷却されるものであり、
(i)試料における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、1%~2%であり;および/または
(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、クレアチニン1gあたり0.1~1μgの間であり;および/または
(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、クレアチニン1gあたり200~400μgであり;および/または
(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、クレアチニン1gあたり0.1~1μgの間である、前記試料。
【請求項14】
タバコを摂氏325度以上~摂氏400度未満の温度に内部加熱エレメントによって電気的に加熱するエアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルの吸入を経てニコチンを消費する使用者をモニターする方法であって、
ここで、エアロゾル生成装置は内部加熱エレメントを含み、前記内部加熱エレメントはタバコを含むエアロゾル形成基体の中に挿入されてタバコを電気的に加熱するものであり、且つエアロゾルは、使用者により吸入される前に、エアロゾル冷却エレメントを通り過ぎ且つエアロゾル冷却エレメントによって冷却されるものであり、
前記方法は、下記工程:
(a)タバコを摂氏325度以上~摂氏400度未満の温度に電気的に加熱するエアロゾル生成装置を使用者に提供する工程;
(b)使用者がエアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入するのを可能にする工程、ここでエアロゾルは、使用者により吸入される前に、エアロゾル冷却エレメントを通り過ぎ且つエアロゾル冷却エレメントによって冷却される;
(c)使用者からの1つまたは複数の試料を用意する、得る、または収集する工程、ここで前記試料は同じまたは異なるタイプの試料でもよく、且つ、前記試料は使用者による消費の間に時間ごとに採取された複数の試料でもよい;
(d)試料中の少なくともニコチン、一酸化炭素、アクロレインまたはベンゼンの2つ以上のレベルを、直接またはそれらの生物マーカーにおけるいずれかにおいて測定する工程;および
(e)異なるタイプの試料が使用される場合、工程(d)において測定されたレベルを以下のレベルまたは同等のレベルと比較する工程:
(i)血液中で1%~2%の間の試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベル;および/または
(ii)クレアチニン1gあたり0.1~1μgの間の使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベル;および/または
(iii)クレアチニン1gあたり200~400μgの使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベル;および/または
(iv)クレアチニン1gあたり0.1~1μgの間の使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベル;
を含み、
工程(d)において測定されたレベルと工程(e)におけるレベルとの間の相関が、使用者が参照の巻きタバコ3R4Fの燃焼されるタバコにおけるレベルより低い、ニコチン以外の1つまたは複数の有害なまたは潜在的に有害な成分(HPHCs)のレベルに曝露されていることを示す、前記方法。
【請求項15】
エアロゾル生成装置内に含まれるタバコが摂氏325度以上~摂氏400度未満の温度に内部加熱エレメントによって電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を改変する方法であって、
エアロゾル生成装置は内部加熱エレメントを含み、前記内部加熱エレメントはタバコを含むエアロゾル形成基体の中に挿入されてタバコを電気的に加熱するものであり、且つ
エアロゾルは、使用者により吸入される前に、エアロゾル冷却エレメントを通り過ぎ且つエアロゾル冷却エレメントによって冷却されるものであり、
前記方法は、下記工程:
(a)エアロゾル生成装置を用意する工程;
(b)エアロゾル生成装置の1つまたは複数の成分部分に1つまたは複数の
改変をする工程;および
(c)改変されたエアロゾル生成装置を試験して、改変がエアロゾル生成装置に対して有益な効果を有するかどうかを決定する工程、
を含み、
前記試験は:
(i)エアロゾル中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsレベルを決定する工程、ここでエアロゾル中の1つまたは複数のHPHCsのレベルにおける減少は、前記1つまたは複数の
改変がエアロゾル生成装置への有益な効果を有することを示す;および/または
(ii)エアロゾルを吸入した後の使用者における少なくとも一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンの1つまたは複数のレベルを決定する工程、ここで、これらのレベルの1つまたは複数における減少は、1つまたは複数の改変がエアロゾル生成装置への有益な効果を有することを示す、
を含む、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、従来の巻きタバコにおいて燃焼されるタバコと比較して、タバコを加熱し、およびその中により少ない有害な、および潜在的に有害な成分(HPHC)を含み、一方でニコチンのレベルを保持する、エアロゾルを生成するエアロゾル生成装置の使用に関する。また、エアロゾルの吸入は、より低いレベルおよび/またはより少ない有害な、および潜在的に有害な成分(HPHC)に使用者を曝露する。
【背景技術】
【0002】
タバコが燃焼されるのではなくて加熱される喫煙物品は、当該技術分野において提唱されてきた。このような加熱される喫煙物品の1つの目的は、従来の巻きタバコにおけるタバコの燃焼および熱分解性分解によって生成されるタイプの公知の有害性エアロゾル成分を減少させるようにすることである。従来の巻きタバコエアロゾル中の化学物質の数の多数の推定が、あった。いくつかの推定は、5,300ぐらいの化学物質があることを示唆する。これらの化学物質の多くは、300℃を超える温度にて、タバコの熱での分解、熱分解および/または不完全燃焼によって生成される。たとえば、一酸化炭素(CO)は、300℃より上の温度でのタバコ植物成分の熱分解から、およびタバコの不完全燃焼から生成され;窒素酸化物(NO)は、2つの主な温度領域、それぞれ300℃および450℃より上で形成し;炭化水素およびアルデヒド(ホルムアルデヒドおよびアクロレインなど)は、タバコ成分の熱での分解によって生成され、および300℃より上の形成の主なピーク温度を有し;フェノールは、250℃~550℃の範囲の形成の温度でのタバコの構造的な炭水化物、リグニン並びに脂肪族および芳香族酸成分の熱分解の生成物であり;多環芳香族炭化水素(PAHs)は、400℃より上の温度にてタバコ構造成分の分解と関連してきており;1,3-ブタジエン、ベンゼンおよびスチレンは、400℃より上の温度にて形成し;およびタバコ特異的ニトロソアミン(TSNAs)は、タバコに存在し、および蒸留によって移されるか、または200~400℃の間の温度にて熱分解合成されるかのいずれかであり得る。
【0003】
典型的には、加熱される喫煙物品において、エアロゾルは、熱源の中、周りまたは下流に位置し得る、熱源から物理的に離れたエアロゾル形成基体または材料への熱伝達によって生成される。喫煙の間、揮発性化合物は、熱源からの熱伝達によってエアロゾル形成基体から放出され、および喫煙物品を介して吸い込まれる空気中に一緒に運ばれる。放出された化合物が冷えるにつれて、これらは、凝縮して使用者によって吸入されるエアロゾルを形成する。
【0004】
加熱される喫煙物品を消費する、または喫煙するためのエアロゾル生成物品および装置は、当該技術分野において公知である。たとえば、これらは、エアロゾルが加熱される喫煙物品のエアロゾル生成装置の1つまたは複数の電気加熱エレメントからエアロゾル形成基体への熱伝達によって生成される電気的に加熱されたエアロゾル生成装置を含むことができる。
【0005】
タバコの燃焼によって通常生成される1つまたは複数の公知のHPHCのレベルが低い、またはごくわずかな、または非検出可能なレベルに減少され、および一方で使用者に許容されるエアロゾル中のニコチンのレベルを保持してタバコからエアロゾルを生成することができることは、きわめて望ましいだろう。本開示は、この需要に対処するものである。
【発明の概要】
【0006】
本発明者は、タバコが燃焼されるのではなく制御された温度に加熱されるときに(たとえば、熱分解が減少する、および燃焼が起こらないことを確実にする方法で)、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルにおける有意な減少が、加熱されるタバコに対して燃焼されるタバコによって生成されるエアロゾル中に生じることができることを見いだした。適切には、タバコは、電気的に加熱される。特に、加熱されるタバコのエアロゾル中に、他の燃焼されるタバコからのエアロゾル中に存在するだろう多くのHPHCs(ニコチン以外)のレベルが、ごくわずかなレベルにて検出可能な、または全く検出可能でさえないことが見いだされてきた。したがって、HPHCs(ニコチン以外)のより少ない量が加熱されるタバコのエアロゾル中に放出されて、より複雑でないエアロゾルを生じる。また、エアロゾルが(ヒトの)使用者によって吸入されるとき、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のより少ない量を消費することが見いだされてきた。
【0007】
もう一つの驚くべき側面は、加熱によって生成されるエアロゾルが、使用者に許容されるニコチンのレベルをなおも含むということである。したがって、タバコの加熱によって生成されるエアロゾルが、そのより少ない量においてより複雑にならない、またはより少ないHPHCsがその中に含まれる一方で、ニコチンのレベルは、許容されるレベルに維持される。したがって、ニコチンの許容されるレベルは、エアロゾルの吸入に応じて使用者に送達される(たとえば、血流中に吸収される)。
【0008】
さらにより驚くべきことは、使用者の血流へのニコチン特性送達が、燃焼されるタバコから観察される特性に非常に類似するということである。燃焼されるタバコにおいて観察されるニコチン特性送達は、一般に、それが短い期間におけるニコチンの高レベル(たとえば、約9分に10ng/mlを超える)を送達するので、使用者に最も許容される特性である。
【0009】
したがって、本開示にしたがったタバコの加熱は多数の利点を提供することが見いだされてきた。それは、1つまたは複数のHPHCsのより低いレベルが燃焼されるタバコと比較してその中に観察されるので、使用者に潜在的な健康効果をもたらし得るエアロゾルを提供する。その上、ニコチンの許容されるレベルは、許容されるニコチン送達特性を経て送達される。
【0010】
一つの側面において、エアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入する方法であって:(a)エアロゾル生成装置に含まれるタバコが、摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を提供する工程;および(b)使用者が電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;その中の少なくともニコチンおよび1つまたは複数のHPHCsのレベルを任意に測定する工程;を含み、およびエアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じである(たとえば、実質的に同一または同じ)ニコチンのレベルを含み;およびエアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルより低いニコチン以外の1つまたは複数のより有害な、または潜在的に有害な成分(HPHCs)のレベルを含む方法が提供される。
【0011】
一定の態様において、タバコにおける化学成分のレベルは、ISO規格3402またはISO規格3308あるいはそれらの組み合わせを含む‐本明細書において記述された標準的なISO方法を使用して決定される。一定の態様において、燃焼されるタバコからのエアロゾルは、参照の巻きタバコ3R4Fまたは2R4Fなど‐従来の/参照の巻きタバコからである。参照の巻きタバコ3R4Fまたは2R4Fにおける化学成分のレベルは、2012年2月にBeitrage zur Tabakforschung International/Contributions to Tobacco Research Volume 25, No. 1に公開されている。
【0012】
さらなる側面において、ニコチンを含むエアロゾルの吸入を経た喫煙の方法であって:(a)エアロゾル生成装置に含まれるタバコが、摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を使用者に提供する工程;および(b)使用者が電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;を含み、エアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであるニコチンのレベルを含み;およびエアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルより低いニコチン以外の1つまたは複数のより有害な、潜在的に有害な成分(HPHCs)のレベルを含む方法が提供される。
【0013】
一つの態様において、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾル中のニコチン以外のHPHCは:ニコチンフリー乾燥粒子状物質(NFDPM)、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、メチルエチルケトン(methyl-ethly ketone)、ブチルアルデヒド、ベンゾ[a]ピレン、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3-ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、ピリジン、キノリン、スチレン、N'-ニトロソノルニコチン(NNN)、N'-ニトロソアナタビン(NAT)、N'-ニトロソアナバシン(NAB)、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NOx)、シアン化水素酸、アンモニア、ヒ素、カドミウム、クロム、鉛、ニッケル、セレンおよび水銀または1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0014】
一つの態様において、ニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsは、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルにおいて検出可能でない、またははっきりと検出可能でなく、前記HPHCsは:m-クレゾール、p-クレゾール、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、シアン化水素酸およびカドミウムまたは1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0015】
一つの態様において、ニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsのレベルは、禁煙に相当する使用者におけるレベルに減少される。
【0016】
一つの態様において、使用者における一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンのレベルは、燃焼されるタバコから生成されるレベルより低い。
【0017】
一つの態様において、使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1.5%であり;および/または使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.5μg/gクレアチニン(クレアチニン1g当たり約0.5μg)であり;および/または使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約300μg/gクレアチニンであり;および/または使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.5μg/gクレアチニンである。
【0018】
一つの態様において、使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1.5%であり;および使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.5μg/gクレアチニンであり;および使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約300μg/gクレアチニンであり;および使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.5μg/gクレアチニンである。
【0019】
適切には、使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1~2%の間、適切には約1.5%であり;および/または使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間、適切には約0.5μg/gクレアチニンであり;および/または使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニンの間、適切は、約300μg/gクレアチニンであり;および/または使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニン、適切には0.5μg/gクレアチニンである。
【0020】
一つの態様において、1つまたは複数の代謝酵素のレベルは、適切には、燃焼されるタバコから生成されるエアロゾルの吸入の後の使用者におけるレベルと比較して電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの吸入の後の使用者において減少し、レベルは、禁煙に相当するレベルに減少される。
【0021】
一つの態様において、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルの吸入を経たニコチン送達の特性は、燃焼されるタバコから生成されるエアロゾルの吸入を経て得られるそれと実質的に同じである。
【0022】
一つの態様において、血漿中のニコチンの濃度は、電気的に加熱されるタバコからエアロゾルを吸入する約9分以内に最大濃度へ増加する。
【0023】
一つの態様において、電気的に加熱されるタバコからエアロゾルの吸入から使用者の血漿に送達されるニコチンの最大濃度は、血漿中においてニコチン約6~8ng/mlの間である。
【0024】
一つの態様において、tmaxは、約6~10分の間または約7~9分の間‐約8分などである。
【0025】
一つの態様において、平均AUC0-∞は、約17~21ng.h/mLの間、適切には約18~20ng.h/mLの間、適切には約19ng.h/mL、適切には約19.083 ng.h/mLである。
【0026】
一つの態様において、平均およびAUC0-t’は、約0.4~0.7ng.h/mLの間、適切には約0.5ng.h/mL~約0.6ng.h/mLの間、適切には約0.5262ng.h/mLである。
【0027】
一つの態様において、タバコを電気的に加熱する加熱エレメントは、タバコの中に挿入され、およびエネルギーの連続供給は、加熱エレメントに供給され、エネルギーの前記連続供給は、装置の使用の間モニターされる。
【0028】
一つの態様において、使用者の血流に送達されるニコチンの濃度は、タバコの燃焼を経て使用者の血流に送達されるニコチンの濃度の約60%より大きい。
【0029】
一つの態様において、タバコの電気的な加熱は、ある期間にわたって電子的に制御される。
【0030】
一つの態様において、エアロゾル生成装置は、タバコを過熱することを回避するために温度制御センサを含む。
【0031】
一つの態様において、タバコは、均質化されたタバコ材料料である。
【0032】
一つの態様において、エアロゾル形成基体は、均質化されたタバコ材料の集められたシートを含む。
【0033】
一つの態様において、シートは、波形加工される。
【0034】
もう一つの側面において、エアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入する方法であって:(a)エアロゾル生成装置に含まれるタバコが、摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を提供する工程;および(b)使用者が電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;を含み、(i)使用者におけるニコチン濃度は、吸入後約9分後に血漿中において約6~8ng/mlの間であり;(ii)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の血液中において約1%~2%の間であり;および/または(iii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間であり;および/または(iv)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニンの間であり;および/または(v)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間である方法が提供される。
【0035】
もう一つの側面において、エアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入する方法であって:(a)エアロゾル生成装置に含まれるタバコが、摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を提供する工程;および(b)使用者が電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;を含み、(i)使用者におけるニコチン濃度は、吸入後約9分後に血漿中において約6~8ng/mlの間であり;(ii)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の血液中において約1%~2%の間であり;および(iii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間であり;および(iv)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニンの間であり;および(v)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間である方法が提供される。
【0036】
もう一つの側面において、タバコから生成されるエアロゾルを吸入する使用者におけるニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsの吸収を減少させる方法であって:(a)タバコ製品を使用者に提供する工程;(b)前記タバコ製品を摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱する工程;(c)電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルが、使用者によって吸入され、および使用者の血流中に吸収されるのを可能にする工程;および(d)前記使用者におけるニコチンおよび/または1つまたは複数のその他のHPHCsのレベルを任意に測定する工程;を含み、エアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであるニコチンのレベルを含み;およびエアロゾル中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsレベルは、燃焼されるタバコにおけるレベルより方法が提供される。
【0037】
もう一つの側面において、エアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルの吸入を経た喫煙の方法であって:(a)エアロゾル生成装置に含まれるタバコが、摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を提供する工程;および(b)使用者が電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;を含み、(i)吸入後約9分後の使用者におけるニコチン濃度は、血漿中において約6~8ng/mlであり;(ii)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1~2%の間、適切には約1.5%であり;および/または(iii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間、適切には約0.5μg/gクレアチニンであり;および/または(iv)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニンの間、適切には、約300μg/gクレアチニンであり;および/または(v)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニン、適切には0.5μg/gクレアチニンである方法が提供される。
【0038】
もう一つの側面において、エアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入する方法は:(a)エアロゾル生成装置に含まれるタバコが、摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を提供する工程;および(b)使用者が電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;を含み、(i)使用者におけるニコチン濃度は、吸入後約9分後に血漿中において約6~8ng/mlの間であり;(ii)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1~2%の間、適切には約1.5%であり;および/または(iii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間、適切には約0.5μg/gクレアチニンであり;および/または(iv)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニンの間、適切には、約300μg/gクレアチニンであり;および/または(v)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニン、適切には0.5μg/gクレアチニンである方法が提供される。
【0039】
もう一つの側面において、使用者にエアロゾル中のニコチンを送達するためのエアロゾル生成装置の使用であって、エアロゾルは、摂氏約400度より低い温度に電気的にタバコを加熱することによって生成され;エアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであるニコチンのレベルを含み;およびエアロゾル中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsレベルは、燃焼されるタバコにおけるレベルより低い使用が提供される。
【0040】
もう一つの側面において、使用者にエアロゾル中のニコチンを送達するためのエアロゾル生成装置の使用であって、エアロゾルは、摂氏約400度より低い温度に電気的にタバコを加熱することによって生成され;(i)使用者におけるニコチン濃度は、吸入の約9分後に血漿中において約6~8ng/mlであり;および(ii)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の血液中において約1%~2%であり;および/または(iii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間であり;および/または(iv)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニンの間であり;および/または(v)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間である使用が提供される。
【0041】
もう一つの側面において、使用者にエアロゾル中のニコチンを送達するためのエアロゾル生成装置の使用であって、エアロゾルは、摂氏約400度より低い温度に電気的にタバコを加熱することによって生成され;(i)使用者におけるニコチン濃度は、吸入の約9分後に血漿中において約6~8ng/mlであり;および(ii)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の血液中において約1%~2%であり;および(iii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間であり;および(iv)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニンの間であり;および(v)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間である使用が提供される。
【0042】
もう一つの側面において、使用者にニコチンを送達する方法であって、ニコチン送達特性は、燃焼されるタバコと実質的に同じであり、および使用者の血流中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsのレベルは、エアロゾル生成装置に含まれるタバコが、エアロゾル生成装置の加熱エレメントよって摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されるエアロゾル生成装置の使用を含む燃焼されるタバコからのレベルより低い方法が提供される。
【0043】
もう一つの側面において、摂氏約400度より低い温度に電気的にタバコを加熱することによって生成されるエアロゾルであって、前記エアロゾルは:(i)ニコチンのレベルは、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであり;および(ii)燃焼されるタバコにおけるレベルより低いニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsのレベルを含むエアロゾルが提供される。
【0044】
一つの態様において、ニコチン以外のHPHCは:ニコチンフリー乾燥粒子状物質(NFDPM)、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、メチルエチルケトン(methyl-ethly ketone)、ブチルアルデヒド、ベンゾ[a]ピレン、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3-ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、ピリジン、キノリン、スチレン、N'-ニトロソノルニコチン(NNN)、N'-ニトロソアナタビン(NAT)、N'-ニトロソアナバシン(NAB)、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NOx)、シアン化水素酸、アンモニア、ヒ素、カドミウム、クロム、鉛、ニッケル、セレンおよび水銀または1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0045】
一つの態様において、ニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsは、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルにおいて検出可能でない、またははっきりと検出可能でなく、前記HPHCsは:m-クレゾール、p-クレゾール、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、シアン化水素酸およびカドミウムまたは1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0046】
もう一つの側面において、本明細書において記述されたように、エアロゾルを生成する方法であって:(i)摂氏約400度より低い温度に電気的にタバコを加熱する工程;(ii)電気的に加熱されるタバコがエアロゾルを生成するのを可能にする工程;および(iii)任意に、エアロゾルを単離する、または収集する工程を含む方法が提供される。
【0047】
もう一つの側面において、摂氏約400度より低い温度に電気的にタバコを加熱することによって生成されるエアロゾルであって、前記エアロゾルは:(i)ニコチンのレベルは、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであり;および(ii)4-アミノビフェニル、2-アミノナフタレンおよび1-アミノナフタレンは、約0.1ng/mgニコチン(ニコチン1mg当たり約0.1ng)まで、またはより少なくエアロゾル中に存在し;一酸化炭素、1,3-ブタジエン、ベンゼン、ベンゾ[a]プレンおよびアクリロニトリルは、約0.4~0.11ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在し;イソプレン、トルエン、ホルムアルデヒドおよびクロトンアルデヒドは、約1.5~3ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在し;N-ニトロソノルニコチンおよびNNKは、約3.1~5ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在し;アクロレインは、約4~7ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在し;アンモニアは、約9~11ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在し;およびアセトアルデヒドは、約100~160ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する、を含むエアロゾルが提供される。
【0048】
もう一つの側面において、摂氏約400度より低い温度に電気的にタバコを加熱することによって生成されるエアロゾルであって、4-アミノビフェニル、2-アミノナフタレンおよび1-アミノナフタレンは、約0.1ng/mgニコチンまで、またはより少なくエアロゾル中に存在し;一酸化炭素、1,3-ブタジエン、ベンゼン、ベンゾ[a]プレンおよびアクリロニトリルは、約0.4~0.11ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在し;イソプレン、トルエン、ホルムアルデヒドおよびクロトンアルデヒドは、約1.5~3ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在し; N-ニトロソノルニコチンおよびNNKは、約3.1~5ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在し;アクロレインは、約4~7ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在し;アンモニアは、約9~11ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在し;およびアセトアルデヒドは、約100~160ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在するエアロゾルが提供される。
【0049】
もう一つの側面において、エアロゾル生成装置であって:(i)タバコを加熱してエアロゾルを作り出す加熱エレメント;および(ii)加熱エレメントによって加熱されるタバコを含み、改善は、加熱エレメントが、摂氏約400度より低い温度にタバコを電気的に加熱し、およびエアロゾル生成装置によって生成されるエアロゾルが、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであるニコチンのレベルを含み、およびエアロゾル中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsのレベルが、燃焼されるタバコにおけるレベルより低い、エアロゾル生成装置が提供される。
【0050】
もう一つの側面において、摂氏約300~374度の間の温度にタバコを加熱、たとえば、電気的に加熱する加熱エレメントを含むエアロゾル生成装置が提供される。
【0051】
一つの態様において、エアロゾル生成装置は、電気的に加熱するエレメントを伴う使用のためであって、エアロゾル生成装置は:(i)タバコ;(ii)エアロゾル形成基体の下流に直接に位置する支持体エレメント;(iii)支持体エレメントの下流に位置するエアロゾル冷却エレメント;および(iv)エアロゾル形成基体、支持体エレメントおよびエアロゾル冷却エレメントを取り囲む外側の包み紙であって、支持体エレメントは、エアロゾル形成基体に隣接する包み紙を含む。
【0052】
もう一つの側面において、使用者が、その中に含まれるタバコが摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を使用するかどうか決定する方法であって、前記方法は:(a)使用者からの試料を提供する工程;および(b)直接または生物マーカーを経て、試料中の少なくとも一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンの1つまたは複数のレベル決定する工程;を含み、(i)試料における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の血液中において約1%~2%の間であり;および/または(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間であり;および/または(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニンであり;および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間である場合、前記使用者がエアロゾル生成装置を使用することを示す方法が提供される。
【0053】
もう一つの側面において、その中に含まれるタバコが、摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を使用する2日後に使用者から単離された試料であって(i)試料における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、約1%~2%の間であり;および/または(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間であり;および/または(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、約200~400μg/gクレアチニンであり;および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間である試料が提供される。
【0054】
もう一つの側面において、その中に含まれるタバコが、摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を使用する2日後に使用者から単離された試料であって(i)試料における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、約1%~2%であり;および(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間であり;および(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、約200~400μg/gクレアチニンであり;および(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間である試料が提供される。
【0055】
一つの態様において、一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンのレベルは、決定される。
【0056】
もう一つの側面において、タバコを摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱するエアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルの吸入を経てニコチンを消費する使用者をモニターする方法であって:(a)タバコを摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱するエアロゾル生成装置を使用者に提供する工程;(b)使用者がエアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;(c)使用者からの1つまたは複数の試料を提供する、または得る工程であって、それは同じまたは異なる試料のタイプでもよく、およびそれは、任意に使用者による消費の間に時間ごとに採取された複数の試料でもよい工程;(d)直接またはそれらの生物マーカーにおけるいずれかにて、その中の少なくともニコチン、一酸化炭素、アクロレインまたはベンゼンの2つ以上のレベルを測定する工程;および(e)試料の異なるタイプが使用される場合、工程(b)において測定されたレベルを以下のレベルまたは同等のレベルと比較する工程:(i)血液中の約1%~2%の間の試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベル;および/または(ii)約0.1~1μg/gクレアチニンの間の使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベル;および/または(iii)約200~400μg/gクレアチニンの使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベル;および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、後に約0.1~1μg/gクレアチニンの間である;を含み、試料と工程(e)におけるレベルとの間の相関は、使用者が燃焼されるタバコにおけるレベルより低いニコチン以外の1つまたは複数の有害な、または潜在的に有害な成分(HPHCs)のレベルに曝露されることを示す方法が提供される。
【0057】
もう一つの側面において、タバコを摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱するエアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルの吸入を経てニコチンを消費する使用者をモニターする方法であって:(a)使用者にタバコを摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱するエアロゾル生成装置を提供する工程;(b)使用者がエアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入のを可能にする工程;(c)使用者からの1つまたは複数の試料を提供する、または得る工程であって、それは同じまたは異なる試料のタイプでもよく、およびそれは、任意に使用者による消費の間に時間ごとに採取された複数の試料でもよい工程;(d)直接またはそれらの生物マーカーにおけるいずれかにて、その中の少なくともニコチン、一酸化炭素、アクロレインまたはベンゼンの2つ以上のレベルを測定する工程;および(e)試料の異なるタイプが使用される場合、工程(b)において測定されたレベルを以下のレベルまたは同等のレベルと比較する工程:(i)血液中の約1%~2%の間の試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベル;および(ii)約0.1~1μg/gクレアチニンの間の使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベル;および(iii)約200~400μg/gクレアチニンの使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベル;および(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、後に約0.1~1μg/gクレアチニンの間である;を含み、試料と工程(c)におけるレベルとの間の相関は、使用者が装置を介して好ましくニコチンの消費に反応することを示す方法が提供される。
【0058】
もう一つの側面において、ニコチンの吸入に対する使用者の反応を測定する方法であって:(a)使用者にタバコを摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱するエアロゾル生成装置を提供する工程;(b)使用者がエアロゾル生成装置によって作り出されるニコチンを含むエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;(c)使用者からの1つまたは複数の試料を提供する、または得る工程であって、それは同じまたは異なる試料のタイプでもよく、およびそれは、任意に使用者による吸入の間に時間ごとに採取された複数の試料でもよい工程;(d)直接またはそれらの生物マーカーにおけるいずれかにて、その中の少なくともニコチン、一酸化炭素、アクロレインまたはベンゼンの2つ以上のレベルを測定する工程;および(e)試料の異なるタイプが使用される場合、工程(b)において測定されたレベルを以下のレベルまたは同等のレベルと比較する工程:(i)血液中の約1%~2%の間の試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベル;および/または(ii)約0.1~1μg/gクレアチニンの間の使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベル;および/または(iii)約200~400μg/gクレアチニンの使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベル;および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間である工程を含む方法が提供される。
【0059】
もう一つの側面において、ニコチンの吸入への使用者の反応を測定する方法であって:(a)使用者にタバコを摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱するエアロゾル生成装置を提供する工程;(b)使用者がエアロゾル生成装置によって作り出されるニコチンを含むエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;(c)使用者からの1つまたは複数の試料を提供する、または得る工程であって、それは同じまたは異なる試料のタイプでもよく、およびそれは、任意に使用者による吸入の間に時間ごとに採取された複数の試料でもよい工程;(d)直接またはそれらの生物マーカーにおけるいずれかにて、その中の少なくともニコチン、一酸化炭素、アクロレインまたはベンゼンの2つ以上のレベルを測定する工程;および(e)試料の異なるタイプが使用される場合、工程(b)において測定されたレベルを以下のレベルまたは同等のレベルと比較する工程:(i)血液中の約1%~2%の間の試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベル;および/または(ii)約0.1~1μg/gクレアチニンの間の使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベル;および/または(iii)約200~400μg/gクレアチニンの使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベル;および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間である工程を含む方法が提供される。
【0060】
一つの態様において、少なくとも一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンのレベルが測定される。
【0061】
もう一つの側面において、添付の図面に関して本明細書において記述したとおりの方法、使用、エアロゾルまたはエアロゾル生成装置が実質的に提供される。
【0062】
以下の態様は、単独または組み合わせのいずれかで、上で言及した側面のいずれかの態様でもよい。
【0063】
もう一つの態様において、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルは、禁煙に相当するレベルに減少される。
【0064】
もう一つの態様において、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾル中のニコチン以外のHPHCは:ニコチンフリー乾燥粒子状物質(NFDPM)、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、メチルエチルケトン(methyl-ethly ketone)、ブチルアルデヒド、ベンゾ[a]ピレン、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3-ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、ピリジン、キノリン、スチレン、N'-ニトロソノルニコチン(NNN)、N'-ニトロソアナタビン(NAT)、N'-ニトロソアナバシン(NAB)、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NOx)、シアン化水素酸、アンモニア、ヒ素、カドミウム、クロム、鉛、ニッケル、セレンおよび水銀または1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせ、からなる群より選択される。
【0065】
もう一つの態様において、ニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsは、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルにおいて検出可能でなく、またははっきりと検出可能でなく、前記HPHCsは:m-クレゾール、p-クレゾール、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、シアン化水素酸およびカドミウムまたは1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0066】
もう一つの態様において、ニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsのレベルは、禁煙に相当する使用者におけるレベルに減少される。
【0067】
もう一つの態様において、使用者における一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンのレベルは、燃焼されるタバコから生成されるレベルより低い。
【0068】
もう一つの態様において、使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1.5%であり;および/または使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.5μg/gクレアチニンであり;および/または使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約300μg/gクレアチニンであり;および/または使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.5μg/gクレアチニンである。
【0069】
もう一つの態様において、使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1.5%であり;および使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.5μg/gクレアチニンであり;および使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約300μg/gクレアチニンであり;および使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.5μg/gクレアチニンである。
【0070】
もう一つの態様において、1つまたは複数の代謝酵素のレベルは、適切に、燃焼されるタバコから生成されるエアロゾルの吸入の後の使用者におけるレベルと比較して、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの吸入の後の使用者において減少し、レベルは、禁煙に相当するレベルに減少される。
【0071】
もう一つの態様において、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルの吸入を経たニコチン送達の特性は、燃焼されるタバコから生成されるエアロゾルの吸入を経て得られるそれと実質的に同じである。
【0072】
もう一つの態様において、血漿中のニコチンの濃度は、電気的に加熱されるタバコからエアロゾルを吸入する約9分以内に最大濃度へ増加する。
【0073】
もう一つの態様において、電気的に加熱されるタバコからのエアロゾルの吸入から使用者の血漿に送達されるニコチンの最大濃度は、血漿中においてニコチンの約6~8ng/mlの間である。
【0074】
もう一つの態様において、使用者の血流に送達されるニコチンの濃度は、タバコの燃焼を経て使用者の血流に送達されるニコチンの濃度の約60%より大きい。
【0075】
もう一つの態様において、タバコの電気的な加熱は、ある期間にわたって電子的に制御される。
【0076】
もう一つの態様において、エアロゾル生成装置は、タバコを過熱することを回避するために温度制御センサを含む。
【0077】
もう一つの態様において、タバコは、均質化されたタバコ材料である。
【0078】
もう一つの態様において、エアロゾル形成基体は、均質化されたタバコ材料の集められたシートを含む。
【0079】
もう一つの態様において、シートは、波形加工される。
【0080】
もう一つの態様において、ニコチン以外のHPHCは:ニコチンフリー乾燥粒子状物質(NFDPM)、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、メチルエチルケトン(methyl-ethly ketone)、ブチルアルデヒド、ベンゾ[a]ピレン、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3-ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、ピリジン、キノリン、スチレン、N'-ニトロソノルニコチン(NNN)、N'-ニトロソアナタビン(NAT)、N'-ニトロソアナバシン(NAB)、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NOx)、シアン化水素酸、アンモニア、ヒ素、カドミウム、クロム、鉛、ニッケル、セレンおよび水銀または1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0081】
もう一つの態様において、ニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsは、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルにおいて検出可能でない、またははっきりと検出可能でなく、前記HPHCsは:m-クレゾール、p-クレゾール、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、シアン化水素酸およびカドミウムまたは1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0082】
もう一つの態様において、エアロゾル生成装置は、電気的に加熱するエレメントと共に使用するためのものであり、エアロゾル生成装置は:(i)タバコ;(ii)エアロゾル形成基体の下流に直接に位置する支持体エレメント;(iii)支持体エレメントの下流に位置するエアロゾル冷却エレメント;および(iv)エアロゾル形成基体、支持体エレメントおよびエアロゾル冷却エレメントを取り囲む外側の包み紙であって、支持体エレメントは、エアロゾル形成基体に隣接する包み紙を含む。
【0083】
もう一つの態様において、一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンのレベルが決定される。
以下の構成も好ましい。
〔1〕
エアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入する方法であって:
(a)その中に含まれるタバコが、摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を提供する工程;および
(b)使用者が電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;
を含み、
エアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであるニコチンのレベルを含み;および
エアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルより低いニコチン以外の1つまたは複数の有害な、または潜在的に有害な成分(HPHCs)を含む、
方法。
〔2〕
〔1〕に記載の方法であって、ニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsは、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルにおいて検出可能でなく、またははっきりと検出可能でなく、前記HPHCsは:m-クレゾール、p-クレゾール、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、シアン化水素酸およびカドミウムまたは1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせ、からなる群より選択される、方法。
〔3〕
〔1〕または〔2〕のいずれかに記載の方法であって、4-アミノビフェニル、2-アミノナフタレンおよび1-アミノナフタレンは、ニコチン約0.1ng/mgまで、またはより少なくエアロゾル中に存在し;一酸化炭素、1,3-ブタジエン、ベンゼン、ベンゾ[a]プレンおよびアクリロニトリルは、ニコチン約0.4~0.11ng/mgの間にてエアロゾル中に存在し;イソプレン、トルエン、ホルムアルデヒドおよびクロトンアルデヒドは、ニコチン約1.5~3ng/mgの間にてエアロゾル中に存在し;N-ニトロソノルニコチンおよびNNKは、ニコチン約3.1~5ng/mgの間にてエアロゾル中に存在し;アクロレインは、ニコチン約4~7ng/mgの間にてエアロゾル中に存在し;アンモニアは、ニコチン約9~11ng/mgの間にてエアロゾル中に存在し;およびアセトアルデヒドは、ニコチン約100~160ng/mgの間にてエアロゾル中に存在する、方法。
〔4〕
〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の方法であって、エアロゾル生成装置の使用者における一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンまたはそれらの生物マーカーのうちのいずれかのレベルは、燃焼されたタバコから生成されたときの使用者におけるレベルより適切に低く、
使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1~2%の間、適切には約1.5%であり; および/または
使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン約0.1~1μg/gの間、適切にはクレアチニン約0.5μg/gであり;および/または
使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン約200~400μg/gの間、適切には、クレアチニン約300μg/gであり;および/または
使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン約0.1~1μg/g、適切にはクレアチニン0.5μg/gである、方法。
〔5〕
〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の方法であって、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルの吸入を経たニコチン送達の特性は、適切には、燃焼されるタバコから生成されるエアロゾルの吸入を経て得られるそれと実質的に同じであり、血漿中のニコチンの濃度は、電気的に加熱されるタバコからエアロゾルを吸入する約9分以内に最大濃度に増加し;および/またはt
max
は、約7~9分の間であり; および/またはそれぞれ、平均AUC
0-∞
およびAUC
0-t’
は、約18~20ng.h/mLの間および約0.5~0.6ng.h/mLの間である、方法。
〔6〕
〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載の方法であって、タバコを電気的に加熱する加熱エレメントをタバコの中に挿入し、およびエネルギーの連続供給を加熱エレメントに供給し、エネルギーの前記連続供給を装置の使用の間モニターする、方法。
〔7〕
エアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入する方法であって:
(a)エアロゾル生成装置に含まれるタバコが、摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を提供する工程;および
(b)使用者が電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;
を含み、
(i)使用者におけるニコチン濃度は、吸入後約9分後に血漿中において約6~8ng/mlの間であり;
(ii)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1~2%の間、適切には約1.5%であり;および/または
(iii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン約0.1~1μg/gの間、適切にはクレアチニン約0.5μg/gであり;および/または
(iv)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン約200~400μg/gの間、適切にはクレアチニン約300μg/gであり;および/または
(v)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン約0.1~1μg/g、適切にはクレアチニン0.5μg/gである、方法。
〔8〕
使用者にエアロゾル中のニコチンを送達するためのエアロゾル生成装置の使用であって、エアロゾルは、摂氏約400度より低い温度にタバコを電気的に加熱することによって生成され;エアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであるニコチンのレベルを含み;およびエアロゾル中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsのレベルは、燃焼されるタバコにおけるレベルより低い、使用。
〔9〕
使用者にエアロゾル中のニコチンを送達するためのエアロゾル生成装置の使用であって、エアロゾルは、摂氏約400度より低い温度に電気的にタバコを加熱することによって生成され;および
(i)使用者におけるニコチン濃度は、吸入後約9分に血漿中において約6~8ng/mlの間であり;および
(ii)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1~2%の間、適切には約1.5%であり;および/または
(iii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン約0.1~1μg/g、適切にはクレアチニン約0.5μg/gであり;および/または
(iv)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン約200~400μg/gの間、適切には、クレアチニン約300μg/gであり;および/または
(v)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン約0.1~1μg/g、適切にはクレアチニン0.5μg/gである、使用。
〔10〕
摂氏約400度より低い温度にタバコを電気的に加熱することによって生成されるエアロゾルであって、前記エアロゾルは:
(i)ニコチンのレベルは、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じである;および
(ii)4-アミノビフェニル、2-アミノナフタレンおよび1-アミノナフタレンは、ニコチン約0.1ng/mgまで、またはより少なくエアロゾル中に存在し;一酸化炭素、1,3-ブタジエン、ベンゼン、ベンゾ[a]プレンおよびアクリロニトリルは、ニコチン約0.4~0.11ng/mgの間にてエアロゾル中に存在し;イソプレン、トルエン、ホルムアルデヒドおよびクロトンアルデヒドは、ニコチン約1.5~3ng/mgの間にてエアロゾル中に存在し;N-ニトロソノルニコチンおよびNNKは、ニコチン約3.1~5ng/mgの間にてエアロゾル中に存在し;アクロレインは、ニコチン約4~7ng/mgの間にてエアロゾル中に存在し;アンモニアは、ニコチン約9~11ng/mgの間にてエアロゾル中に存在し;およびアセトアルデヒドは、ニコチン約100~160ng/mgの間にてエアロゾル中に存在する、を含むエアロゾル。
〔11〕
その中に含まれるタバコは、摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を使用して、使用者を同定する方法であって、前記方法は:
(a)使用者からの試料を提供する工程;および
(b)1つまたは複数の少なくともその中の一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンのレベルを決定する工程;
を含み、
(i)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1~2%の間、適切には約1.5%であり;および/または
(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン約0.1~1μg/gの間、適切にはクレアチニン約0.5μg/gであり;および/または
(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン約200~400μg/gの間、適切には、クレアチニン約300μg/gであり;および/または
(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルが電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中においてクレアチニン約0.1~1μg/g、適切にはクレアチニン0.5μg/gであることは、前記使用者がエアロゾル生成装置を使用することを示す、方法。
〔12〕
〔10〕に記載の方法であって、使用者は、2人以上の使用者のプールから同定される。
〔13〕
エアロゾル生成装置に含まれるタバコが、摂氏約400度より低い温度まで電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を使用した少なくとも2日後の使用者から得られる試料であって;
(i)試料における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、約1%~2%であり;および/または
(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、クレアチニン約0.1~1μg/gの間であり;および/または
(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、クレアチニン約200~400μg/gであり;および/または
(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、クレアチニン約0.1~1μg/gの間である、試料。
〔14〕
タバコを摂氏約400度より低い温度まで電気的に加熱するエアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルの吸入を経てニコチンを消費する使用者をモニターする方法であって:
(a)使用者にタバコを摂氏約400度より低い温度まで電気的に加熱するエアロゾル生成装置を提供する工程;
(b)使用者がエアロゾル生成装置を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;
(c)使用者からの1つまたは複数の試料を提供する、得る、または収集する工程であって、それは同じまたは異なる試料のタイプでもよく、およびそれは、任意に使用者による消費の間に時間ごとに採取された複数の試料でもよい工程;
(d)直接またはそれらの生物マーカーにおけるいずれかにて、2つ以上の少なくともその中のニコチン、一酸化炭素、アクロレインまたはベンゼンのレベルを測定する工程;および
(e)試料の異なるタイプが使用される場合、工程(b)において測定されたレベルを以下のレベルまたは同等のレベルと比較する工程:
(i)血液中の約1%~2%の間の試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベル;および/または
(ii)クレアチニン約0.1~1μg/gの間の使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベル;および/または
(iii)クレアチニン約200~400μg/gの使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベル;および/または
(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、クレアチニン約0.1~1μg/gの間である;
を含み、
試料と工程(e)におけるレベルとの間の相関は、使用者が燃焼されるタバコにおけるレベルより低いニコチン以外の1つまたは複数の有害な、または潜在的に有害な成分(HPHCs)のレベルに曝露されることを示す、方法。
〔15〕
エアロゾル生成装置に含まれるタバコが摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を改変する方法であって、前記方法は:
(a)エアロゾル生成装置を提供する工程;
(b)エアロゾル生成装置の1つまたは複数の成分部分に1つまたは複数の修正をする工程;および
(c)改変されたエアロゾル生成装置を試験して、改変がエアロゾル生成装置に対して有益な効果を有するかどうかを決定する工程であって、前記試験は:
(i)エアロゾル中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsレベルを決定する工程であって、エアロゾル中の1つまたは複数のHPHCsのレベルにおける減少は、1つまたは複数の修正がエアロゾル生成装置への有益な効果を有することを示す工程;および/または
(ii)エアロゾルを吸入した後の使用者における1つまたは複数の少なくともその中の一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンのレベルを決定する工程であって;これらのレベルの1つまたは複数、適切には、すべてにおける減少は、1つまたは複数の改変がエアロゾル生成装置への有益な効果を有することを示す工程、
を含む工程を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【
図1】タバコが燃焼される(四角形記号)従来の巻きタバコに対して、本開示にしたがった加熱されるタバコ(三角形記号)を使用するヒトの試験使用者の血流中のニコチンの送達特性である。ニコチン吸収のための時間経過は、両方の系において類似する。本開示の加熱される系を使用して送達されるニコチンの最大血中濃度は、タバコが燃焼される従来の巻きタバコを使用するときに達成されるニコチンの最大血中濃度の70.25%である。総ニコチン吸収は、タバコが燃焼される従来の巻きタバコにおける総ニコチン吸収の77.41%である。
【
図2】クレアチニンで調整される曝露の生物マーカーの変化を図示し、および加熱される系(三角形記号)に対してタバコが燃焼される従来の巻きタバコ(四角形記号)を使用する試験使用者からの呼気における一酸化炭素のレベル(
図2A)および尿中における1,3-ブタジエン、アクロレインおよびベンゼンのレベル(それぞれ、
図2B、2Cおよび2Dを参照されたい)を示す。一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンレベルにおける有意な減少は、従来の巻きタバコと比較して、加熱される系を使用する使用者において見られる。
【
図3】加熱される系(右棒グラフ)に対してタバコが燃焼される従来の巻きタバコ(左棒グラフ)を使用する試験使用者における代謝酵素CYP1A2のレベルを図示する。CYP1A2のレベルは、加熱される系を使用する使用者において有意により低く、および禁煙に相当するレベルに減少する(30%)。
【
図4A】タバコの燃焼(MM-2008メジアン)に対してメントールフレーバータバコ(プラットホーム1メントール)およびレギュラータバコ(プラットホーム1レギュラー)を使用するタバコの加熱を経て生成されるエアロゾルの化学分析を図示する。星印で示した金属は、LOQ/LODの下であった。
【
図4B】タバコの燃焼(参照の巻きタバコ)に対してタバコの加熱(プラットホーム1)を経て生成されるエアロゾルのエアロゾル組成物を図示する。見られるように、2つのエアロゾルの組成物は非常に異なる。
【
図5】加熱エレメントを含むエアロゾル生成装置の使用のためのエアロゾル生成物品の模式横断面図である。
【
図6】加熱エレメントおよび
図5に図示した態様にしたがったエアロゾル生成物品を含む電気的に加熱されたエアロゾル生成装置を含むエアロゾル生成系の模式横断面図である。
【
図7】
図6に図示した電気的に加熱されたエアロゾル生成装置の模式横断面図である。
【
図8】参照の巻きタバコ3R4F(Beitrage zur Tabakforschung International/Contributions to Tobacco Research Volume 25, No. 1, February 2012を参照されたい)と比較して、THSのための18のHPHCsの相対的な送達を示す(mgニコチンベースあたりにおいて)。略語:NNK、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン;NNN、N-ニトロソノルニコチン。これは、タバコのレギュラーおよびメントールのバージョン両方について、約40%まで減少するNH
3を除いて、HPHCsにおいて80%を超える減少であることを明らかに証明する。これらのグラフのための実際の図は、表4に示す。表4は、mgニコチンベースあたりにおいて3R4Fと本開示にしたがったHPHCの送達を比較する。HPHC値は、mgニコチンベースあたり質量において補正される。全ての平均および標準偏差(SD)値は、反復試験の数(n)に基づく。*陰影のついた正方形(n+0で)におけるデータは、定量限界(LOQ)の下の値を示す。この場合、LOQ値は、最悪のケースとして使用されてきた。表の右の2つの列は、3R4F 送達の割合として送達を提供する。略語:HPHC、有害な、および潜在的に有害な成分;NNK、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン。
【
図9】3R4F巻きタバコと比較して、本開示にしたがって得られた58のHPHCsの相対的な送達を示す(mgニコチンベースあたりにおいて)。略語:NAB、N-ニトロソアナバシン;NAT、N-ニトロソアナタビン;NNK、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン;NNN、N-ニトロソノルニコチン。
【0085】
定義
本明細書に使用される、「従来の巻きタバコ」は、タバコが燃える、または燃焼される巻きタバコを意味する。典型的には、摂氏750度を超える温度は、関係するプロセスが燃焼および/または熱分解を含む燃焼の間に到達されるだろう。タバコは、従来の巻きタバコ喫煙において燃焼される。一つの態様において、従来の巻きタバコは、参照の巻きタバコ-参照の巻きタバコ3R4Fおよび2R4Fなど(たとえば、Beitrage zur Tabakforschung International/Contributions to Tobacco Research Volume 25, No. 1, February 2012を参照されたい)であることができる。
【0086】
本明細書に使用される、「喫煙者」は、女性または男性、喫煙歴、たとえば少なくとも3年の連続した喫煙およびニコチン1mgの最大量で最低限1日につき10本の非メントール処理の従来の巻きタバコを有する他の健康なヒトであることができる。喫煙状態は、尿コチニン試験(コチニン≧200ng/ml)で検証することができる。無作為化割当てを、それぞれの性および喫煙層が少なくとも40%の調査母集団を代表することを保証するように使用することができる。
【0087】
用語「エアロゾル形成基体」は、エアロゾルを形成することができる、揮発性化合物を加熱することにより放出することができる基体を記述するために使用される。本明細書において記述したエアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体から生成されるエアロゾルは、見えても、または見えなくてもよく、および蒸気(たとえば、通常室温にて液体または固体である物質の微粒子が気体状態にある)ならびに気体および凝縮された蒸気の液体の液滴を含んでもよい。
【0088】
用語「上流」および「下流」は、使用者がそれらの使用の間、エアロゾル生成物品を吸い込む方向に関してエアロゾル生成物品のエレメントまたはエレメントの部分の相対位置を記述するために使用される。
【0089】
用語「エアロゾル冷却エレメント」は、大きな表面積および吸い込みへの低抵抗性を有するエレメントを記述するために使用される。使用において、エアロゾル形成基体から放出される揮発性化合物によって形成されるエアロゾルは、エアロゾル冷却エレメントにより、通り過ぎ、および使用者によって吸入される前に冷却される。吸い込みへの高抵抗性フィルタおよびその他のマウスピースとは対照的に、エアロゾル冷却エレメントは、吸い込みへの低抵抗性を有する。また、エアロゾル生成物品内のチャンバおよび空洞は、エアロゾル冷却エレメントであるとみなされない。
【0090】
用語「エアロゾル生成装置」は、エアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体と相互作用してエアロゾルを生成する装置を記述するために使用される。適切には、使用者の鼻または口を介して(thorough)使用者の肺に直接吸入可能であるエアロゾルを生成するように、エアロゾル生成物品によって生成されるエアロゾル。エアロゾル生成装置は、喫煙物品のためのホルダでもよい。
【0091】
エアロゾル生成物品を記述するために本明細書に使用される、用語「長手方向」は、エアロゾル生成物品の下流末端と上流末端との間の方向を記述するために言及し、および用語「横軸」は、長手方向方向に対して垂直な方向を記述するために使用される。
【0092】
エアロゾル生成物品を記述するために本明細書に使用される、用語「直径」は、エアロゾル生成物品の横軸方向における最大寸法を記述するために言及する。本明細書に使用される、用語「長さ」は、エアロゾル生成物品の長手方向方向における最大寸法を記述するために使用される。
【0093】
用語「均質化されたタバコ材料」は、粒子のタバコを凝集することによって形成される材料を意味する。
【0094】
用語「シート」は、実質的にその厚みより大きい幅および長さを有する薄層状のエレメントを意味する。
【0095】
用語「集められた」は、巻き込まれ、折り畳まれ、または別途エアロゾル生成物品の長手方向軸に対して実質的に横方向に圧縮され、または収縮したシートを記述するために使用される。
【0096】
用語「きめのあるシート」は、波形加工され、型押しされ、デボスドされ、穿孔され、または別途変形されたシートを意味する。エアロゾル形成基体は、複数の間隔を置いたへこみ、突起、パーフォレーションまたはそれらの組み合わせを含む均質化されたタバコ材料の集められたきめのあるシートを含んでもよい。
【0097】
用語「波形加工されたシート」は、複数の実質的に平行した隆起またはしわを有するシートを意味する。適切には、エアロゾル生成物品が構築されたときに、実質的に平行した隆起またはしわは、エアロゾル生成物品の長手方向軸に沿って、または平行に伸びる。これは、均質化されたタバコ材料の波形加工されたシートが集まるのを都合よく容易にしてエアロゾル形成基体を形成する。しかし、エアロゾル生成物品における封入体のための均質化されたタバコ材料の波形加工されたシートが、代わりにまたは加えて、エアロゾル生成物品が構築されたときに、エアロゾル生成物品の長手方向軸に鋭角または鈍角にて配置される複数の実質的に平行した隆起またはしわを有してもよいことが認識される。
【0098】
用語「実質的に円柱状」は、円柱の形状または環状の先細りにされた円柱あるいは実質的に環状の横断面、または円柱の形状または楕円の先細りにされた円柱あるいは実質的に楕円横断面を有するものを含むことが理解されるはずである。好ましい態様において、実質的に円柱状の物体は、環状の横断面を有する円柱の形状を有する。
【0099】
用語「エアロゾル形成体」は、使用において、エアロゾルの形成を容易にするおよび実質的にエアロゾル生成物品の動作温度にて熱分解に対して抵抗性である任意の適切な公知の化合物または化合物の混合物を記述するために使用される。
【0100】
用語「貫通力」は、エアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の中への加熱エレメントの挿入の間、およびエアロゾル生成物品が最大挿入の位置に到達する前の最大挿入力を記述するために使用される。
【0101】
用語「粉砕力」は、エアロゾル生成物品が最大挿入の位置に到達した後の最大挿入力を記述するために使用される。
【0102】
用語「揮発性フレーバー成分」は、フレーバーを提供するためにエアロゾル生成物品に添加される任意の揮発性成分を記述するために使用される。
【0103】
用語「メントール」は、その異性体のいずれかにおける化合物2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサノールを記述するために使用される。
【0104】
本明細書に使用される、吸い込みへの抵抗性は、圧力「mm WG」または「水位計のmm」の単位で表わされ、およびISO 6565:2002にしたがって測定される。
【0105】
[詳細な説明]
本発明者は、タバコが燃焼される従来の巻きタバコ喫煙からタバコが摂氏約400度より低い温度に加熱される(たとえば、電気的に加熱された)エアロゾル生成装置へ切り換える喫煙者が、かれらの1つまたは複数のHPHCsへの曝露を(有意に)減少させるとことができることを見いだした。これらの1つまたは複数のHPHCsへの曝露を減少させる一方、ニコチンの許容されるレベル、量または濃度は、許容されるニコチン送達特性を経て使用者に送達される(たとえば、血流中に吸収される)。1つまたは複数のHPHCsは、禁煙に相当するレベルにまで減少し得る。
【0106】
本開示にしたがったタバコを加熱するために使用することができるエアロゾル生成物品の例は、
図5~7に示す。
【0107】
図5は、エアロゾル生成物品10を図示する。エアロゾル生成物品10は、同軸の並びに配列される4つのエレメント:エアロゾル形成基体20、支持体エレメント30、エアロゾル冷却エレメント40およびマウスピース50を含む。これらの4つのエレメントは、連続して配列され、および外側の包み紙60によって取り囲まれ、エアロゾル生成物品10を形成する。
エアロゾル生成10(aerosol-generating 10)は、近位または口末端70を有し、使用者は使用の間、彼または彼女の口の中に挿入し、および遠位端80は、口末端70に対してエアロゾル生成物品10の反対側の末端に位置する。
【0108】
使用において、空気は、遠位端80から口末端70へ使用者によってエアロゾル生成物品を介して吸い込まれる。また、エアロゾル生成物品の遠位端80は、エアロゾル生成物品10の上流末端と記述してもよく、およびまた、エアロゾル生成物品10の口末端70は、エアロゾル生成物品10の下流末端と記述してもよい。口末端70と遠位端80との間に位置するエアロゾル生成物品10のエレメントは、口末端70の上流に、または代わりに、遠位端80の下流にあると記述することができる。
【0109】
エアロゾル形成基体20は、エアロゾル生成物品10の最端の遠位または上流末端に位置する。
図5に図示した態様において、エアロゾル形成基体20は、包み紙によって取り囲まれる波形加工され均質化されたタバコ材料の集められたシートを含む。均質化されたタバコ材料の波形加工されたシートは、エアロゾル形成体‐グリセリンなどを含んでもよい。
【0110】
支持体エレメント30は、エアロゾル形成基体20の下流に直接位置し、およびエアロゾル形成基体20に隣接する。
図5に示した態様において、支持体エレメントは、中空酢酸セルロース管である。支持体エレメント30は、それがエアロゾル生成装置の加熱エレメントによって貫通されることができるように、エアロゾル生成物品10の最端の遠位端80にてエアロゾル形成基体20を位置する。さらに下に記述するように、支持体エレメント30は、エアロゾル生成装置の加熱エレメントがエアロゾル形成基体20に挿入されるときに、エアロゾル形成基体20がエアロゾル冷却エレメント40の方へエアロゾル生成物品10内に下流へと押し込まれるのを防ぐように働く。また、支持体エレメント30は、エアロゾル形成基体20からエアロゾル生成物品10のエアロゾル冷却エレメント40に間隔をあけるスペーサーとして働く。
【0111】
エアロゾル冷却エレメント40は、支持体エレメント30の下流に直接位置し、および支持体エレメント30に隣接する。使用において、エアロゾル形成基体20から放出される揮発性物質は、エアロゾル生成物品10の口末端70の方へエアロゾル冷却エレメント40に沿って通過する。揮発性物質は、エアロゾル冷却エレメント40内で冷却して使用者によって吸入されるエアロゾルを形成してもよい。
図5に図示した態様において、エアロゾル冷却エレメントは、包み紙90によって取り囲まれたポリ乳酸の波形加工され、および集められたシートを含む。ポリ乳酸の波形加工され、および集められたシートは、エアロゾル冷却エレメント40の長さに沿って伸びる複数の長手方向経路を定義する。
【0112】
マウスピース50は、エアロゾル冷却エレメント40の下流に直接位置し、およびエアロゾル冷却エレメント40に隣接する。
図5に示したように、マウスピース50は、低濾過効率の従来の酢酸セルローストウフィルタを含む。
【0113】
エアロゾル生成物品10を構築するために、上記の4つのエレメントは、外側の包み紙60内で整列させられ、および密接に包まれる。
図5に図示した態様において、外側の包み紙は、従来のシガレットペーパーである。
図5に示したように、パーフォレーションの随意の列は、エアロゾル生成物品10の支持体エレメント30を取り囲む外側の包み紙60の領域において提供される。
【0114】
図5に示したように、エアロゾル生成物品10の外側の包み紙60の遠位端部分は、チッピング紙の帯によって取り囲まれる(図示せず)。
【0115】
図5に図示したエアロゾル生成物品10は、使用者によって消費されるために加熱エレメントを含むエアロゾル生成装置と勘合するように設計される。使用において、エアロゾル生成装置の加熱エレメントは、エアロゾルを形成することができる化合物を揮発させるのに十分な温度までエアロゾル生成物品10のエアロゾル形成基体20を加熱し、これがエアロゾル生成物品10を介して下流に吸い込まれ、および使用者によって吸入される。
【0116】
図6は、上に記述し、および
図5に図示した態様にしたがったエアロゾル生成装置110およびエアロゾル生成物品10を含むエアロゾル生成系100の部分を図示する。
【0117】
エアロゾル生成装置は、加熱エレメント120を含む。
図6に示したように、加熱エレメント120は、エアロゾル生成装置110のエアロゾル生成物品受け入れチャンバ内に取り付けられる。使用において、使用者は、加熱エレメント120が
図6に示したエアロゾル生成物品10のエアロゾル形成基体20の中に直接挿入されるように、エアロゾル生成装置110のエアロゾル生成物品受け入れチャンバの中にエアロゾル生成物品10を挿入する。
図6に示した態様において、エアロゾル生成装置110の加熱エレメント120は、ヒーターブレードである。
【0118】
エアロゾル生成装置110は、加熱エレメント120を作動させることができる電力供給および電子機器を含む(
図7に示した)。このような作動は、手動でもよく、またはエアロゾル生成装置110のエアロゾル生成物品受け入れチャンバの中に挿入されるエアロゾル生成物品10における使用者の吸い込みに応答して自動的に起こってもよい。複数の開口部は、エアロゾル生成装置に提供されて空気がエアロゾル生成物品10に流れるのを可能にする;空気の流れの方向は、
図6に矢印によって図示する。
【0119】
エアロゾル生成物品10の支持体エレメント40は、エアロゾル形成基体20の中へのエアロゾル生成装置110の加熱エレメント120の挿入の間、エアロゾル生成物品10によって経験される貫通力に抵抗する。これにより、エアロゾル生成物品10の支持体エレメント40は、エアロゾル形成基体の中へのエアロゾル生成装置の加熱エレメントの挿入の間、エアロゾル生成物品10内でエアロゾル形成基体の下流の移動に抵抗する。
【0120】
一旦内部加熱エレメント120がエアロゾル生成物品10のエアロゾル形成基体10の中に挿入され、および作動されると、エアロゾル生成物品10のエアロゾル形成基体20は、エアロゾル生成装置110の加熱エレメント120によって摂氏約400度より低い温度(または本明細書において考察されるその他の温度)に加熱される。この温度にて、揮発性化合物は、エアロゾル生成物品10のエアロゾル形成基体20から放出される。使用者がエアロゾル生成物品10の口末端70において吸い込むにつれ、エアロゾル形成基体20から放出された揮発性化合物は、エアロゾル生成物品10を介して下流に吸い込まれ、および凝縮して使用者の口の中にエアロゾル生成物品10のマウスピース50を介して吸い込まれるエアロゾルを形成する。
【0121】
エアロゾルがエアロゾル冷却エレメント40を介して(thorough)下流へ通過するにつれ、エアロゾルの温度は、エアロゾルからエアロゾル冷却エレメント40への熱エネルギーの伝達のため低下することができる。エアロゾルがエアロゾル冷却エレメント40に入るとき、その温度は、およそ摂氏60度である。エアロゾル冷却エレメント40の中での冷却のため、それがエアロゾル冷却エレメントを出るときのエアロゾルの温度は、およそ摂氏40度である。
【0122】
図7において、エアロゾル生成装置110の成分は、簡略化した様式にて示した。特に、エアロゾル生成装置110の成分は、
図5におけるスケールで描かれない。態様の理解に関連しない成分は、省略して
図7を簡略化した。
【0123】
図7に示したように、エアロゾル生成装置110は、筐体130を含む。加熱エレメント120は、筐体130内のエアロゾル生成物品チャンバ内に取り付けられる。エアロゾル生成物品10(
図7に破線によって示した)は、加熱エレメント120がエアロゾル生成物品10のエアロゾル形成基体20の中に直接挿入されるように、エアロゾル生成装置110の筐体130内のエアロゾル生成物品受け入れチャンバの中に挿入される。
【0124】
筐体130内に、電気的なエネルギー供給140、たとえば再充電可能なリチウムイオン電池がある。コントローラ150は、加熱エレメント120、電気的なエネルギー供給140およびユーザーインタフェース160、たとえばボタンまたはディスプレイに接続される。コントローラ150は、その温度を調節するために加熱エレメント120に供給される電力を制御する。
その温度が定義された温度範囲内で制御されるように、加熱エレメント120の温度および/またはタバコの温度をモニターする、および/または調節することができるさらなる成分(たとえば、1つまたは複数のセンサまたはコントローラ)が含まれてもよい。適切には、加熱エレメント120の温度および/またはタバコの温度をモニターする、および/または調節することができるさらなる成分(たとえば、1つまたは複数のセンサまたはコントローラ)が含まれてもよい。上記の、および
図5に図示した態様にしたがったエアロゾル生成物品の支持体エレメントは、酢酸セルロースから形成されるが、これは必須でなく、およびその他の態様にしたがったエアロゾル生成物品が、その他の適切な材料または材料の組み合わせから形成される支持体エレメントを含んでもよいことが認識されるだろう。
【0125】
同様に、
図5に図示したエアロゾル生成物品が、ポリ乳酸の波形加工され、および集められたシートを含むエアロゾル冷却エレメントを含むが、これは必須でなく、およびエアロゾル生成物品がその他のエアロゾル冷却エレメントを含んでもよいことが認識されるだろう。
【0126】
さらにまた、
図5に図示したエアロゾル生成物品が外側の包み紙によって取り囲まれる4つのエレメントを有するが、これは必須でなく(than)、およびエアロゾル生成物品がさらなるエレメントまたはより少ないエレメントを含んでもよいことが認識されるだろう。
【0127】
また、
図5に図示したエアロゾル生成物品の4つのエレメントが従来のシガレットペーパーの外側の包み紙によって取り囲まれる間、これは必須でなく、およびエアロゾル生成物品のエレメントがその他の外側の包み紙によって取り囲まれるてもよいことが認識されるだろう。
【0128】
図5に図示したエアロゾル生成物品のエレメントおよび
図6に図示したエアロゾル生成装置の部分のために提供される寸法が、単に例示的なだけであり、および適切な代わりの寸法が選択されてもよいことがさらに認識されるだろう。
【0129】
エアロゾル生成装置を伴う使用のためのエアロゾル生成物品は、加熱エレメントを含むことができ、エアロゾル生成物品は:エアロゾル形成基体;エアロゾル形成基体の下流に直接位置する支持体エレメント;支持体エレメントの下流に位置するエアロゾル冷却エレメント;ならびにエアロゾル形成基体、支持体エレメントおよびエアロゾル冷却エレメントを取り囲む外側の包み紙を含み、支持体エレメントは、エアロゾル形成基体に隣接する。適切には、加熱エレメントは、電気的加熱エレメントである。加熱エレメントは、本明細書において記述した温度にタバコを加熱するように適応することができる。
【0130】
エアロゾル形成基体は、エアロゾル生成物品の最端の上流末端に位置することができる。エアロゾル生成物品は:エアロゾル形成基体の上流の前側プラグをさらに含むことができ、外側の包み紙は、前側プラグを取り囲み、および前側プラグは、エアロゾル生成装置の加熱エレメントによって貫通される。エアロゾル形成基体は、均質化されたタバコ材料の集められたシートを含むことができる。均質化されたタバコ材料のシートは、波形加工され得る。支持体エレメントは、中空管状エレメントを含むことができる。支持体エレメントは、中空酢酸セルローストウを含むことができる。エアロゾル冷却エレメントは、支持体エレメントの下流に直接位置すること、および支持体エレメントに隣接することができる。エアロゾル冷却エレメントは、生物分解可能な重合体材料の集められたシートを含むことができる。エアロゾル冷却エレメントは、ポリ乳酸の集められたシートを含むことができる。エアロゾル生成物品は:エアロゾル生成物品の最端の下流末端に位置するマウスピースをさらに含むことができ、外側の包み紙は、マウスピースを取り囲む。マウスピースは、酢酸セルローストウのプラグを含むことができる。エアロゾル生成装置を伴う本明細書において記述したエアロゾル生成物品を使用する方法は、加熱エレメント、適切には本明細書において記述した温度に加熱する電気加熱エレメントを含む方法であって、方法は:エアロゾル生成装置の加熱エレメントをエアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体に挿入する工程;本明細書において記述した温度にエアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体を加熱するエアロゾル生成装置の加熱エレメントの温度を上昇させてエアロゾルを生成する工程;およびエアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体からエアロゾル生成装置の加熱エレメントを取り除く工程を含む方法が提供される。また、エアロゾル生成系は:加熱エレメントを含むエアロゾル生成装置;およびエアロゾル生成装置での使用のためのエアロゾル生成物品であって、エアロゾル生成物品は:エアロゾル形成基体;エアロゾル形成基体の下流に直接位置する支持体エレメント;支持体エレメントの下流に位置するエアロゾル冷却エレメント;およびエアロゾル形成基体、支持体エレメントおよびエアロゾル冷却エレメントを取り囲む外側の包み紙を含み、支持体エレメントは、エアロゾル形成基体に隣接し、およびエアロゾル形成基体は、エアロゾル生成装置の加熱エレメントによって貫通されるエアロゾル生成物品を含んで記述される。方法は:エアロゾル生成装置の加熱エレメントをエアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の中に挿入する工程;エアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体を加熱するエアロゾル生成装置の加熱エレメントの温度を上昇させてエアロゾルを生成する工程;およびエアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体からエアロゾル生成装置の加熱エレメントを取り除く工程を含むことができる。適切には、加熱エレメントは、電気加熱エレメントである。適切には、加熱エレメントは、摂氏約374~325度の間、摂氏約374~330度の間、摂氏約374~335度の間、摂氏約374~340度の間、摂氏約374~345度の間、摂氏約374~350度の間、摂氏約374~355度の間、摂氏約374~360度の間、摂氏約374~365度の間または摂氏約374~370度の間の温度にタバコを加熱し、および適切に維持する。一定の態様において、タバコは、摂氏約373~325度の間、摂氏約373~330度の間、摂氏約373~335度の間、摂氏約373~340度の間、摂氏約373~345度の間、摂氏約373~350度の間、摂氏約373~355度の間、摂氏約373~360度の間、摂氏約373~365度の間または摂氏約373~370度の間の温度に加熱されても、および適切に維持されてもよい。一定の態様において、タバコは、摂氏約372~325度の間、摂氏約372~330度の間、摂氏約372~335度の間、摂氏約372~340度の間、摂氏約372~345度の間、摂氏約372~350度の間、摂氏約372~355度の間、摂氏約372~360度の間、摂氏約372~365度の間または摂氏約372~370度の間の温度に加熱されても、および適切に維持されてもよい。一定の態様において、タバコは、摂氏約371~325度の間、摂氏約371~330度の間、摂氏約371~335度の間、摂氏約371~340度の間、摂氏約371~345度の間、摂氏約371~350度の間、摂氏約371~355度の間、摂氏約371~360度の間、摂氏約371~365度の間または摂氏約371~370度の間の温度に加熱されても、および適切に維持されてもよい。
【0131】
一つの態様において、実際の操作温度は、少なくとも1つの加熱エレメントの抵抗率と温度との関係を保存するルックアップテーブルから抽出される。もう一つの態様において、抵抗率は、ρ(T)が、少なくとも1つの加熱エレメントまたは複数の加熱エレメントの測定された抵抗率である場合、形式ρ(T) = ρo*(1 + α1 T + α2 T2)の多項式を評価することによって決定され、ρoは、参照抵抗率であり、およびα1 +α2は、多項式係数である。評価は、コントローラによって行われてもよい。したがって、加熱エレメント温度の測定の導出は、多項式を評価することを含むことができる。あるいは、より高い次数の多項式関数またはその他の数学関数が温度の関数として少なくとも1つの加熱エレメントの抵抗率の変化を記述するために使用されてもよい。あるいは、区分線形近似が使われてもよい。この選択肢は、算出を単純化し、および速度を上げる。使用において、コントローラは、加熱エレメントの抵抗率ρを測定することができる。次いで、コントローラは、ルックアップテーブルと測定された抵抗率ρを比較することによって、加熱エレメントの実際の操作温度についての値に加熱エレメントの抵抗率を変換する。次の工程において、コントローラは、予め定められた最大操作温度と導出された実際の操作温度を比較する。実際の操作温度が予め定められた最大操作温度より低い範囲の下である場合、コントローラは、加熱エレメントの実際の操作温度を上げるためにさらなる電気エネルギーを加熱エレメントに供給する。実際の操作温度が予め定められた最大操作温度の上の範囲の上である場合、コントローラは、予め定められた最大操作温度の許容される範囲まで実際の操作温度を下げるために加熱エレメントに供給される電気エネルギーを減少させる。エネルギーの連続的な供給を加熱エレメントに提供することができ、およびエネルギーのこの供給を増加させること、または減少させることができるが、スイッチを切ることができない。エネルギーの供給は、連続的にモニターし、およびコントローラへのフィードバックをすることができる。加熱エレメントの抵抗性は、R =V/Iとして表現することができる;Vが加熱エレメントにわたる電圧である、およびIが加熱エレメントを介して通過する電流である場合。抵抗性Rは、加熱エレメントの配置ならびに温度に依存し、および以下の関係によって表される:
R = ρ(T) * L/S 式1
式中、ρ(T)は、温度依存性の抵抗率であり、Lは、長さであり、およびSは、加熱エレメントの横断面積である。LおよびSは、与えられた加熱エレメント配置を固定され、および測定することができる。したがって、与えられた加熱エレメント設計について、Rは、ρ(T)と比例する。加熱エレメントの抵抗率ρ(T)は、上記の多項式において表すことができる。したがって、加熱エレメントの長さおよび横断面を知って、抵抗性Rおよびしたがって、加熱エレメント電圧Vおよび電流Iを測定することによって与えられた温度における抵抗率ρを決定することが可能である。適切には、算出は、抵抗率ρに対して1つまたは複数、適切には2つのタバコに適用できる温度範囲における線形近似における温度曲線を表すことによって単純化してもよい。これは、限られた計算資源を有するコントローラにおける望ましい温度の評価を単純化する。
【0132】
最大操作温度の制御の調製において、装置の最大操作温度のための値を選択することができる。コントローラは、送達される電気エネルギーのフィードバックおよびモニタリングを経て加熱エレメントに電気エネルギーを連続的に供給することによって加熱エレメントを加熱する。使用において、コントローラは、加熱エレメントの抵抗率ρを測定する。
次いで、コントローラは、ルックアップテーブルと測定された抵抗率ρを比較することによって加熱エレメントの実際の操作温度のための値に加熱エレメントの抵抗率を変換する。次の工程において、コントローラは、予め定められた最大操作温度と導出された実際の操作温度を比較する。実際の操作温度が予め定められた最大操作温度のより低い範囲の下である場合、コントローラは、加熱エレメントの実際の操作温度を上げるためにさらなる電気エネルギーを加熱エレメントに供給することができる。実際の操作温度が予め定められた最大操作温度の上の範囲の上である場合、コントローラは、予め定められた最大操作温度の許容される範囲まで実際の操作温度を下げるために加熱エレメントに供給される電気エネルギーを減少させる。
【0133】
加熱エレメントは、一般に、ひと吹きで作動されない。代わりに、加熱エレメントに送達されるエネルギーは、加熱エレメントに送達されるエネルギー量が減少されるがスイッチを切られないように増加するように連続的に供給され、モニターされ、および管理される。したがって、一つの態様において、エネルギーの連続供給は、エアロゾル生成装置の加熱エレメントに供給され、エネルギーの前記連続供給は、装置の使用の間、(電子的に)モニターされる。
【0134】
現在HPHCsのレベル、量または濃度に対するタバコを加熱することの影響を考慮して、当業者は、多数の異なるタイプのHPHCsが燃焼されるタバコから生成されるエアロゾル中に存在することが公知であることに気づくだろう。これらのHPHCsは、使用者にエアロゾルの吸入に応じて通常送達されるだろう(たとえば、血流中に吸収される)。HPHCsの非限定的な例は、ニコチン、ニコチンフリー乾燥粒子状物質(NFDPMたとえばタール)、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、メチルエチルケトン(methyl-ethly ketone)、ブチルアルデヒド、ベンゾ[a]ピレン、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3-ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、ピリジン、キノリン、スチレン、N'-ニトロソノルニコチン(NNN)、N'-ニトロソアナタビン(NAT)、N'-ニトロソアナバシン(NAB)、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NOx)、シアン化水素酸、アンモニア、ヒ素、カドミウム、クロム、鉛、ニッケル、セレンおよび水銀または1つまたは複数のそれらの組み合わせを含むが、限定されない。HPHCsを測定するための解析方法は、当該技術分野において公知であり、および液体のクロマトグラフィータンデム型質量分析法(LC-MS/MS)および分光光度法を含む。種々の試料供与源は、使用者における1つまたは複数のHPHCsを測定するために使用されるだろう‐血液(またはその成分‐血漿など)、尿、呼気および同様のものを含む。したがって、たとえば、ニコチン(nictotine)は、LC-MS/MSによって血漿中において典型的には測定される。時には、HPHC(s)は、特に試験される使用者(たとえば、喫煙者)に由来する、または由来可能な試料において直接測定されないだろう。その代わりに、HPHC(s)のための1つまたは複数の生物マーカーは、むしろ試験されるかもしれない。HPHCsの例示的な一覧、HPHCsのための生物マーカー、HPHCs/生物マーカーを測定する方法および試料の供与源は、表1および3に記述する。一定の態様において、HPHCsは、表1または表3いずれかにおける成分から選択される。
【0135】
本明細書において記述したように、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)は、燃焼されるタバコと比較して加熱されるタバコによって生成されるエアロゾル中において減少される。1つまたは複数のHPHCsは、禁煙と同等である、または相当するレベルに減少させることさえできる。1つまたは複数のHPHC(s)(ニコチン以外)のレベルにおける減少は、燃焼されるタバコと比較して、約25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%あるいはそれ以上より大きくてもよい。タバコの加熱に応じて生成されるエアロゾル中の1つまたは複数のこれらのHPHCsのレベルを減少させる際に、また、使用者によって吸入され、およびそれに送達される(たとえば、血流中に吸収される)1つまたは複数のHPHCsのレベルが減少することができることが観察されている。したがって、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)への使用者の曝露を減少させることができる。使用者における(たとえば、使用者の尿および/または血漿および/または血流および/または呼気における)1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)レベルにおける減少は、燃焼されるタバコと比較して、約25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%あるいはそれ以上より大きくてもよい。減少のレベルは、有意であり、および1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルは、禁煙する使用者において観察されるレベルに減少され得る。
【0136】
本開示の一定の態様において、また、1つまたは複数の代謝酵素のレベルは、燃焼されるタバコを使用する使用者と比較して、使用者において減少される。そのような例の1つは、CYP1A2酵素活性における減少である。喫煙は、CYP1A2の強力な誘導因子であり、それは非使用者と比較して使用者におけるクロザピン血清濃度を有意に下げる。
【0137】
タバコを加熱することによって生成されるエアロゾルの化学分析は、加熱されるタバコに対して従来の巻きタバコにおいて生成されるように燃焼されるタバコにおいて得られるエアロゾル中において有意な相違を明らかにした。燃焼されるタバコと比較して加熱されるタバコから観察されるエアロゾルの化学的性質の例は、
図4A、8および9に示した。
図8のグラフのための実際の図は、表4に示した。表4は、mgニコチンベースあたりにおける3R4Fで本開示にしたがって得られたHPHC送達を比較する。HPHC値は、mgニコチンベースあたりの質量に対して補正してある。
【0138】
ニコチンのレベルは、両系において実質的に同じである。一つの態様において、ニコチンのレベルは、従来の/参照の巻きタバコ‐3R4Fなどの最大濃度の少なくとも約70%である。多数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルは、燃焼されるタバコにおいて観察されるもののレベルより低い約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%、約96%、約97%、約98%、約99%または約100%またはそれ以上であるHPHCsのレベルで加熱されるタバコにおいて有意により低い。したがって、エアロゾルの1つの例示的な化学特性において、ニコチンレベルは、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルが(有意に)減少されるのに対して、従来の/参照の巻きタバコにおける燃焼されるタバコによって生成されるものと実質的に同じである。参照の巻きタバコ3R4Fおよび2R4Fの主流煙の化学的性質は、当該技術分野において公知であり、および2012年2月にBeitrage zur Tabakforschung International/Contributions to Tobacco Research Volume 25, No. 1において公開された。一つの態様において、本開示にしたがって得られる、または得られ得るエアロゾル中のニコチンレベルは、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルが燃焼されるタバコと比較して減するのに対して、燃焼されるタバコによって生成されるものと実質的に同じである。適切には、燃焼されるタバコとのこれらの比較は、3R4Fなどの参照の巻きタバコから値を参照することによってなされる(Beitrage zur Tabakforschung International/Contributions to Tobacco Research Volume 25, No. 1, February 2012を参照されたい)。ニコチンおよびその他のHPHCsを測定するための方法は、その中に記述される。
【0139】
また、エアロゾルの化学成分を測定するための標準的な方法は、このContributions to Tobacco Researchの論文に記述される。標準的なISO方法を使用することができる。巻きタバコは、ISO規格3402を使用して任意に条件づけることができる(ISO 3402:Tobacco and tobacco products - Atmosphere for conditioning and testing. International Organization for Standardization, Geneva, Switzerland, 1999)すなわち、22℃±1℃の目標条件および60%±3%の相対湿度にて少なくとも48時間。煙をISO規格3308の後、ISO機械喫煙条件を使用して生成することができる(ISO 3308: Routine analytical cigarette smoking machine - Definitions and standard conditions. International Organization for Standardization, Geneva, Switzerland, 2000)。
【0140】
巻きタバコを当該技術分野において公知である方法を使用して人工的に喫煙することができる。たとえば、巻きタバコを、20ポートBorgwaldt喫煙機械(たとえば、RM20H、Hamburg、Germany)においてまたは活性な副流煙を伴う30ポート回転喫煙機械において喫煙することができる(たとえば、タイプPhilip Morris Research Laboratories(PMRL)、SM2000、プログラム可能な二重のシリンジポンプを備える(EP1832745を参照されたい))。ISO喫煙条件のための一服容積、一服期間および一服頻度は、35mL、2sおよび1/分であり得る。
【0141】
煙における分析物は、先に記述したように(Toxicology 195 (2004) 31-52)、たとえばISO 4387を使用して確立した方法論にしたがって定量化すること、および任意に比較することができる(ISO 4387: Determination of total and nicotine-free dry particulate matter using routine analytical smoking machine. International Organization for Standardization, Geneva, Switzerland, 1991)。総粒子状物質(TPM)は、ISO 4387にしたがってCambridgeガラス繊維フィルタにおいてトラップされる煙から重量測定で決定することができる(ISO 4387:Determination of total and nicotine-free dry particulate matter using routine analytical smoking machine. International Organization for Standardization, Geneva, Switzerland, 1991)。ニコチンは、TPMフィルタの2-プロパノール抽出物から炎イオン化検出でガスクロマトグラフィー(GC)によって決定することができる。水は、Karl Fischer滴定によって同じ2-プロパノール抽出物から決定することができる(ISO 10315:Cigarettes - Determination of nicotine in smoke condensate - Gas chromatographic method (2nd ed.). International Organization for Standardization, Geneva, Switzerland, 2000)。一酸化炭素は、非分散型赤外線測光法によって決定することができる(ISO 8454:Cigarettes - Determination of carbon monoxide in the vapour phase of cigarette smoke - NDIR method (3rd ed.). International Organization for Standardization, Geneva, Switzerland, 2007.)。「タール」収率は、ニコチンおよび水の収率を引いたTPM収率として算出することができる(ISO 4387:Determination of total and nicotine-free dry particulate matter using routine analytical smoking machine. International Organization for Standardization, Geneva, Switzerland, 1991)。2,4-ジニトロフェニルヒドラジンで誘導体化され、およびピリジンで安定されたアルデヒドは、溶媒として水/アセトニトリル(9:1)およびメタノールを使用して紫外線(HPLC/UV)検出で高性能液体クロマトグラフィーによって決定することができる(CORESTA: Recommended Method No. 74 - Determination of selected carbonyls in mainstream cigarette smoke by high performance liquid chromatography (HPLC). Cooperation Centre for Scientific Research Relative to Tobacco, 2011)。気相における塩化ビニル、1,3-ブタジエン、イソプレン、ベンゼン、トルエン、アクリロニトリルおよびスチレンは、2-プロパノール(propanole)およびドライアイスでおよそ-78℃にて冷却され、および単一のイオンモニターモードにおいて電子衝撃イオン化で質量分析計(GC-MS)に接続されたCP PoraBond Qカラム(25m×0.25mm、3μm)を使用してGCによって内標準の添加の後解析されるメタノールを含む3つのインピンジャーにトラップすることができる(CORESTA: Recommended Method No. 70 - Determination of selected volatile organic compounds in the mainstream smoke of cigarettes - gas chromatography- mass spectrometry method. Co-operation Centre for Scientific Research Relative to Tobacco, 2010)。TPMにおけるスチレンおよびアセトアミドは、アセトンを使用してガラス繊維フィルタから抽出し、および単一のイオンモニターモードにおいて電子衝撃イオン化で質量分析計(GC/MS)に接続されるDB-WAXカラム(30m×0.25mm、0.25μm)を使用してGCによって内標準の添加の後解析することができる。ガラス繊維フィルタからの抽出後のアクリルアミドの解析は、J. Chromatogr. Sci. 46 (2008) 659-663に記載されたように行うことができる。気相におけるエチレンオキシドを、第1のトラップとしてガラス繊維フィルタと直列に接続されたおよそ-78℃(2-プロパノール(propanole)およびドライアイスで冷却される)にて、トルエンを含むインピンジャーにトラップすることができる。内標準酸化プロピレンオキシド-d6の添加後、トルエン溶液を単一のイオンモニターモードにおいて電子衝撃イオン化で質量分析計(GC-MS)に接続されるキャリアーガスとして、CP PoraPlot Uカラム(25m×0.25mm、8μm)および水素を使用してGCによって解析することができる(J. Chromatogr. Sci. 44 (2006) 32-34)。2-ニトロプロパンは、内標準として2-メチル-2-ニトロプロパンを添加して、ペンタンでカートリッジを洗浄し、およびn-ペンタン中の15%のジエチルエーテルを使用して目標分析物を溶出することによってシリカカートリッジ上でトラップされた主流煙から決定することができる。2-ニトロプロパンは、イオン化気体としてのイソブタン、キャリアーガスとしてのヘリウムおよび衝突気体としてのアルゴンを使用して化学的イオン化モードにおいてGC-MS/MSによって解析することができる。芳香族アミンは、希塩酸でTPMフィルタを抽出することによって、続いて逆抽出、誘導体化、固相抽出による精製および三連四重極形質量分析計でGCによる解析によって決定することができる(Rapid Commun. Mass. Spectrom. 17 (2003) 2125-2132.)。窒素酸化物は、CORESTA推奨法にしたがってオンライン気相化学発光によって決定することができる(CORESTA: Recommended Method (3rd Draft): The determination of nitric oxide in mainstream smoke of cigarettes by chemiluminescent analysis;http://legacy.library.ucsf.edu/tid/vsm05c00にて入手可能)。シアン化水素は、連続して接続された水酸化ナトリウム溶液を伴う2つのインピンジャーにトラップすることができる。一定分量を、リン酸で試料の酸性化後も窒素高感度検出でヘッドスペースGCによって解析することができる。アンモニアを、連続して接続されるガラス繊維フィルタおよび洗びんにトラップすることができる。ガラス繊維フィルタを洗びんの含有量で抽出し、塩化ダンシルで誘導体化し、およびタンデム質量分光計(HPLC/MS-MS)でHPLCによって解析する(J. Agric. Food Chem. 59 (2011) 92-97)。揮発性N-ニトロソアミンをガラス繊維フィルタ上でおよびアスコルビン酸とクエン酸/リン酸緩衝液溶液を含む2つの洗びん中で収集して、N-ニトロソアミンの人工生成を阻害することができる。ガラス繊維フィルタをアスコルビン酸とクエン酸/リン酸緩衝液溶液で抽出し、および洗びんの緩衝液溶液と合わせる。合わせた緩衝液溶液をジクロロメタンで3回抽出し、および濃縮塩化メチル相を、アルミナカラムを介して溶出する。ジクロロメタンでの溶出およびもう一回の濃縮工程の後、抽出物を熱エネルギー分析器でGCによって解析する。タバコ特異的N-ニトロソアミン(TSNAs)は、Anal. Chem. 77 (2005) 1001-1006に公開されたように解析することができる。TSNAsをガラス繊維フィルタパッド上でトラップしたTPMから酢酸アンモニウム溶液で抽出し、およびHPLC/MS-MSによって解析することができる。フェノールを内標準フェノール-d6、カテコール-d6およびヒドロキノン-d6の添加後、クロロホルム/アセトンでTPMフィルタから抽出することができる。抽出物の一定分量をN,O-ビス-(トリメチルシリル)-トリフルオルアセトアミド(trifluoracetamide)/1%トリメチルクロロシランで誘導体化することができ、フェノールのトリメチルシリルエーテルを単一のイオンモニターモードにおいて電子衝撃イオン化を使用してGC-MSによって解析する。多環芳香族炭化水素を標識された内標準の添加後、ペンタン/イソオクタン(9:1)でTPMフィルタから抽出することができる。試料精製を、n-ヘキサンで溶出されたアミノプロピルカートリッジおよびメタノールで溶出されたオクタデシルカートリッジを使用して、ツーステップ固相抽出によって行う。溶剤蒸発による溶出液の濃縮およびイソオクタン中への溶解後、13の目標分析物を、単一のイオンモニターモードにおいて電子衝撃イオン化を使用してGC-MSによって決定することができる。ヒ素、カドミウム、クロミウム、ニッケル、鉛およびセレンは、静電集塵器を使用して石英ガラス管にトラップすることができる。復水は、ジクロロメタン/メタノール混合物で溶解することができ、硝酸、過酸化水素および水の添加後、試料をマイクロ波分解に供することができ、および原子吸光分析で解析することができる。マトリックス干渉の場合において、セレンをフローインジェクション分析系炉技術で再解析することができる。水銀は、粒子相の静電集塵後、硫酸中に過マンガン酸カリウムを含む2つのインピンジャーにトラップすることができる。マイクロ波分解については、過酸化水素を添加することができる。分解を水で補うことができ、および一定分量を水銀アナライザーで解析した。
【0142】
ISO規格を使用して決定されるように、参照の巻きタバコ3R4Fおよび2R4Fの煙成分収率は、Beitrage zur Tabakforschung International/Contributions to Tobacco Research Volume 25, No. 1, February 2012の表Aに示される。簡潔には、3R4Fは、ニコチン0.707mg、1-クロロプレン38.5 μg、イソプレン395 μg、アセトニトリル26.4μg、4-アミノビフェニル1.01ng、ベンゼン45.7 μgおよびカドミウム38.3ngを有する(巻きタバコあたり)。簡潔には、2R4Fは、ニコチン0.678mg、1,3-ブタジエン38.9 μg、イソプレン411μg、アセトニトリル26.5 μg、4-アミノビフェニル1.04ng、ベンゼン46.6 μgおよびカドミウム38.5ngを有する(巻きタバコあたり)。前記HPHCsは:ニコチンフリー乾燥粒子状物質(NFDPM)、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、メチルエチルケトン(methyl-ethly ketone)、ブチルアルデヒド、ベンゾ[a]ピレン、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3-ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、ピリジン、キノリン、スチレン、N'-ニトロソノルニコチン(NNN)、N'-ニトロソアナタビン(NAT)、N'-ニトロソアナバシン(NAB)、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NOx)、シアン化水素酸、アンモニア、ヒ素、カドミウム、クロム、鉛、ニッケル、セレンおよび水銀または1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0143】
もう一つの態様において、本開示にしたがって得られる、または得られ得るエアロゾル中のニコチンレベルは、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルがごくわずかな、または検出不可能なレベルに減少されるのに対して、燃焼されるタバコによって生成されるものと実質的に同じであり、前記HPHCsは:m-クレゾール、p-クレゾール、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、シアン化水素酸およびカドミウムまたは1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれれあの組み合わせからなる群より選択される。
【0144】
もう一つの態様において、本開示にしたがって得られる、または得られ得るエアロゾル中のニコチンレベルは、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルが、加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの組成物の1%より少ないレベルにて存在するのに対して、燃焼されるタバコによって生成されるものと実質的に同じであり、前記HPHCsは:m-クレゾール、p-クレゾール、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、シアン化水素酸およびカドミウムまたは1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0145】
もう一つの態様において、ニコチンレベルは、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルが、燃焼されるタバコによって生成されるレベルの約0~約10%の間のレベルに減少されるのに対して、燃焼されるタバコによって生成されるものと実質的に同じであり、前記HPHCsは:一酸化炭素、アクロレイン、1,3ブタジエンおよびベンゼンまたは1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0146】
もう一つの態様において、ニコチンレベルは、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルが、燃焼されるタバコによって生成されるレベルの約0~約20%の間のレベルに減少されるのに対して、燃焼されるタバコによって生成されるものと実質的に同じであり、前記HPHCsは:一酸化炭素、アクロレイン、1,3ブタジエンおよびベンゼンまたは1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0147】
もう一つの態様において、ニコチンレベルは、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルが、燃焼されるタバコによって生成されるレベルの約0~約20%の間のレベルに減少されるのに対して、燃焼されるタバコによって生成されるものと実質的に同じであり、前記HPHCsは:一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、メチルエチルケトン(methyl-ethly ketone)、ベンゾ[a]ピレン、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、キノリン、スチレン、N'-ニトロソノルニコチン(NNN)、N'-ニトロソアナタビン(NAT)、N'-ニトロソアナバシン(NAB)、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NOx)、シアン化水素酸、アンモニア、カドミウムおよび水銀または1つあるいは複数のそれれの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0148】
もう一つの態様において、ニコチンレベルは、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルが、燃焼されるタバコによって生成されるレベルの約0~約20%の間のレベルに減少されるのに対して、燃焼されるタバコによって生成されるものと実質的に同じであり、前記HPHCsは:一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトン、アクロレイン、クロトンアルデヒド、メチルエチルケトン(methyl-ethly ketone)、ベンゾ[a]ピレン、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、キノリン、スチレン、N'-ニトロソノルニコチン(NNN)、N'-ニトロソアナタビン(NAT)、N'-ニトロソアナバシン(NAB)、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン(、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NOx)、シアン化水素酸、アンモニア、カドミウムおよび水銀または1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0149】
もう一つの態様において、ニコチンレベルは、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルが、燃焼されるタバコによって生成されるレベルの約20~約40%の間のレベルに減少されるのに対して、燃焼されるタバコによって生成されるものと実質的に同じであり、前記HPHCsは:ピリジン、水銀および鉛または1つまたは複数のそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0150】
もう一つの態様において、ニコチンレベルは、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルが、燃焼されるタバコによって生成されるレベルの約40~約60%の間のレベルに減少されるのに対して、燃焼されるタバコによって生成されるものと実質的に同じであり、前記HPHCsは:ニコチンフリー乾燥粒子状物質(NFDPM)、ブチルアルデヒドおよびアンモニアまたは1つまたは複数のそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0151】
もう一つの態様において、ニコチンレベルは、燃焼されるタバコによって生成されるものと実質的に同じであり、一方では:(i)1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルは、燃焼されるタバコによって生成されるレベルの約0~約20%の間のレベルに減少され、前記HPHCsは:一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、メチルエチルケトン(methyl-ethly ketone)、ベンゾ[a]ピレン、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、キノリン、スチレン、N'-ニトロソノルニコチン(NNN)、N'-ニトロソアナタビン(NAT)、N'-ニトロソアナバシン(NAB)、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NOx)、シアン化水素酸、アンモニア、カドミウム、および水銀または1つまたは複数のそれらの組み合わせからなる群より選択され;(ii)1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルは、燃焼されるタバコによって生成されるレベルの約20~約40%の間のレベルに減少し、前記HPHCsは:ピリジン、水銀および鉛または1つまたは複数のそれらの組み合わせからなる群より選択され;および(iii)1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルは、燃焼されるタバコによって生成されるレベルの約40~約60%の間のレベルに減少し、前記HPHCsは:ニコチンフリー乾燥粒子状物質(NFDPM)、ブチルアルデヒドおよびアンモニアまたは1つまたは複数のそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0152】
もう一つの態様において、ニコチンレベルは、燃焼されるタバコによって生成されるものと実質的に同じであり、一方では:(i)一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、メチルエチルケトン(methyl-ethly ketone)、ベンゾ[a]ピレン、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、キノリン、スチレン、N'-ニトロソノルニコチン(NNN)、N'-ニトロソアナタビン(NAT)、N'-ニトロソアナバシン(NAB)、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NOx)、シアン化水素酸、アンモニア、カドミウムおよび水銀のレベルは、燃焼されるタバコによって生成されるレベルの約0~約20%の間のレベルに減少され;(ii)ピリジン、水銀および鉛のレベルは、燃焼されるタバコによって生成されるレベルの約20~約40%の間のレベルに減少すされ;および(iii)ニコチンフリー乾燥粒子状物質(NFDPM)、ブチルアルデヒドおよびアンモニアのレベルは、燃焼されるタバコによって生成されるレベルの約40~約60%の間のレベルに減少される。
【0153】
表4を参照して、一定の態様において、4-アミノビフェニル、2-アミノナフタレン、1-アミノナフタレンは、約0.1ng/mgニコチンまで、またはより少なくエアロゾル中に存在する。一定の態様において、一酸化炭素、1,3-ブタジエン、ベンゼン、ベンゾ[a]プレンおよびアクリロニトリルは、約0.4~0.11ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する。一定の態様において、イソプレン、トルエン、ホルムアルデヒドおよびクロトンアルデヒドは、約1.5~3ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する。一定の態様において、N-ニトロソノルニコチンおよびNNKは、約3.1~5ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する。一定の態様において、アクロレインは、約4~7ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する。一定の態様において、アンモニアは、約9~11ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する。一定の態様において、アセトアルデヒドは、約100~160ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する。表4を参照して、一定の態様において、4-アミノビフェニル、2-アミノナフタレン、1-アミノナフタレンは、約0.1ng/mgニコチンまで、またはより少なくエアロゾル中に存在する;一酸化炭素、1,3-ブタジエン、ベンゼン、ベンゾ[a]プレンおよびアクリロニトリルは、約0.4~0.11ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する;イソプレン、トルエン、ホルムアルデヒドおよびクロトンアルデヒドは、約1.5~3ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する;N-ニトロソノルニコチンおよびNNKは、約3.1~5ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する;アクロレインは、約4~7ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する;アンモニアは、約9~11ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する;およびアセトアルデヒドは、約100~160ng/mgニコチンの間にてエアロゾル中に存在する。
【0154】
本開示は、1つまたは複数のHPHCs(ニコチン以外)のレベルにおける減少を生じることができるが、吸入されるエアロゾルが使用者においてニコチンの許容されるレベルをなおも作り出すことは、きわめて有益である。これは、消費経験を使用者にさらにいっそう許容されるようにするだろう。
図1で分かるように、加熱されるタバコは、燃焼されるタバコが使用者の血漿に約10~11ng/mlの間で送達するのに対して、使用者の血漿に約7~8ng/mlの間で送達するように使用することができる。したがって、タバコの加熱を経て使用者に送達される(たとえば、血流中に吸収される)ニコチンの量は、タバコの燃焼を経てを送達されるニコチンのレベルの約60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%または100%を上回る。加熱されるタバコ経路を経た使用者の血流中のニコチンへの曝露の程度は、燃焼される巻きタバコ経路を経るより約10%、15%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%または30%低いことができる。
【0155】
もう一つの態様において、ニコチン送達の全体の薬物動態(pharmocokinetic)特性は、加熱され、および燃焼されるタバコ系において類似するが、加熱されるタバコ系の一回の使用後にニコチンへのより低い曝露を伴う(
図1を参照されたい)。燃焼されるタバコを用いたニコチン送達の薬物動態特性を
図1において加熱されるタバコと比較してある。参照することができるように、加熱されるタバコ系からのニコチン送達の全体の薬物動態特性は、燃焼されるタバコ系に類似し、すなわち両方の系によって血流中で達成されるニコチンのレベルは、喫煙の最初の6分以内に迅速に増加し、および6~9分の間にてこれらの最大レベルに到達する。次いで、ニコチンのレベルは、着実にその後減少して約9分後に少なくなる。
【0156】
熱分解を減少させ、および燃焼を回避する方法でタバコを加熱することは、タバコによって生成されるエアロゾル中のHPHCsの形成を減少させる。それは、エアロゾルの組成物における単純化および/または多くのHPHCsのレベルにおける減少を生じることができる。
【0157】
適切には、タバコは、400℃まで、またはその下で加熱される。したがって、タバコは、加熱され、および燃焼されない。より適切には、タバコは、400℃まで、またはその下で電気的に加熱される。一定の態様において、タバコは、摂氏約390度より低く、摂氏約380度より低く、摂氏約370度より低く、摂氏約360度より低く、摂氏約350度より低く、摂氏約340度より低く、摂氏約330度より低く、摂氏約325度より低い所望の温度に加熱されてもよい。
【0158】
一定の態様において、タバコは、摂氏約390~325度の間、摂氏約390~330度の間、約390~335度の間、摂氏約390~340度の間、摂氏約390~345度の間、摂氏約390~350度の間、摂氏約390~355度の間、摂氏約390~360度の間、摂氏約390~365度の間、摂氏約390~370度の間、摂氏約390~375度の間、摂氏約390~380度の間または摂氏約390~385度の間の温度に加熱されてもよい。
【0159】
一定の態様において、タバコは、摂氏約380~325度の間、摂氏約380~330度との間、摂氏約380~335度の間、摂氏約380~340度の間、摂氏約380~345度の間、摂氏約380~350度の間、摂氏約380~355度の間、摂氏約380~360度の間、摂氏約380~365度の間、摂氏約380~370度の間または摂氏約380~375度の間の温度に加熱されてもよい。
【0160】
一定の態様において、タバコは、摂氏約375~325度の間、摂氏約375~330度の間、摂氏約375~335度の間、摂氏約375~340度の間、摂氏約375~345度の間、摂氏約375~350度の間、摂氏約375~355度の間、摂氏約375~360度の間、摂氏約375~365度の間または摂氏約375~370度の間の温度に加熱されてもよい。
【0161】
一定の態様において、タバコは、摂氏約374~325度の間、摂氏約374~330度の間、摂氏約374~335度の間、摂氏約374~340度の間、摂氏約374~345度の間、摂氏約374~350度の間、摂氏約374~355度の間、摂氏約374~360度の間、摂氏約374~365度の間または摂氏約374~370度の間の温度に加熱されてもよい。
【0162】
一定の態様において、タバコは、摂氏約373~325度の間、摂氏約373~330度の間、摂氏約373~335度の間、摂氏約373~340度の間、摂氏約373~345度の間、摂氏約373~350度の間、摂氏約373~355度の間、摂氏約373~360度の間、摂氏約373~365度の間または摂氏約373~370度の間の温度に加熱されてもよい。
【0163】
一定の態様において、タバコは、摂氏約372~325度の間、摂氏約372~330度の間、摂氏約372~335度の間、摂氏約372~340度の間、摂氏約372~345度の間、摂氏約372~350度の間、摂氏約372~355度の間、摂氏約372~360度の間、摂氏約372~365度の間または摂氏約372~370度の間の温度に加熱されてもよい。
【0164】
一定の態様において、タバコは、摂氏約371~325度の間、摂氏約371~330度の間、摂氏約371と335度の間、摂氏約371~340度の間、摂氏約371~345度の間、摂氏約371~350度の間、摂氏約371~355度の間、摂氏約371~360度の間、摂氏約371~365度の間または摂氏約371~370度の間の温度に加熱されてもよい。
【0165】
タバコの加熱(たとえば、電気的な加熱)は、電子制御手段によって典型的には達成されるだろう。電子制御手段は、タバコを加熱するために使用される温度を制御するだけでなくてもよく、また、それは、タバコの加熱速度を制御してもよい。
【0166】
したがって、本開示の一定の態様において、所望の温度は、約10秒間、約20秒間、約30秒間、約40秒間、約50秒間、約1分間、約2分間、約3分間、約4分間、約5分間、約6分間、約7分間、約8分間、約9分間、約10分間またはそれ以上の期間にわたって到達される。典型的には、所望の温度は、使用者がエアロゾル生成装置中のタバコを消費する前に到達されるだろう。エアロゾル生成装置は、所望の温度が到達したことを示す‐LED などの‐電気インジケータを含んでもよい。
【0167】
少なくとも
図2で分かるように、エアロゾル生成装置に含まれるタバコが摂氏約400度より低い温度に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を使用する使用者は、特徴的な生物マーカー特性を有し得る。喫煙者におけるニコチンのレベルが上昇したままである一方(たとえば、
図1aに示したように、喫煙者が約7ng/mlのニコチン濃度を有することができる)、1つまたは複数の生物マーカーのレベルは、喫煙者によって吸入されるエアロゾル中に存在する1つまたは複数のHPHCsのより低いレベルのためにエアロゾル生成装置を使用する期間の後に減少する。例として、喫煙者は、エアロゾル生成装置の使用の2日後に生物マーカー特性を有することができる:(i)試料中の一酸化炭素レベルは、約1%~2%の間であり(たとえば、約1.5%);および/または(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは
、約0.1~1μg/g
クレアチニンの間であり(たとえば
、約0.8、約0.7、約0.6または約0.5 μg/g
クレアチニン);および/または(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは
、約200~400μg/g
クレアチニンの間であり(たとえば
、約300μg/g
クレアチニン);および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは
、約0.1~1μg/g
クレアチニンの間である(たとえば
、約0.5μg/g
クレアチニン)。さらなる例として、喫煙者は、エアロゾル生成装置の使用の2日後に、生物マーカー特性を有することができ:(i)試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、約1%~2%の間であり(たとえば、約1.5%);(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは
、約0.1~1μg/g
クレアチニンの間であり(たとえば
、約0.8μg/g
クレアチニン);(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは
、約200~400μg/g
クレアチニンの間であり(たとえば
、約300μg/g
クレアチニン);および(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは
、約0.1~1μg/g
クレアチニンの間である(たとえば
、約0.5μg/g
クレアチニン)。この生物マーカー特性は、装置を使用する喫煙者を同定し、およびまた装置を使用する喫煙者への潜在性健康効果を評価するのに有用であり得る。したがって、さらなる側面において、喫煙者が、その中に含まれるタバコが摂氏約400度より低い温度に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を使用するかどうか決定する方法であって、前記方法は:(a)喫煙者からの試料を提供する工程;および(b)1つまたは複数のその中の一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンのレベルを決定する工程;を含み、(i)試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)は、加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後に約1%~2%の間である場合;および/または(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後
に約0.1~1μg/g
クレアチニンの間であり;および/または(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後に
約200~400μg/g
クレアチニンであり; および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルが、加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後
に約0.1~1μg/g
クレアチニンの間であることは、前記使用者がエアロゾル生成装置を使用することを示す方法が提供される。
【0168】
さらなる側面において、また、エアロゾル生成装置に含まれるタバコが摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を使用する使用者を同定する方法であって、前記方法は:(a)使用者からの試料を提供する工程;および(b)その中の少なくとも一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンの1つまたは複数のレベルを決定する工程;を含み、(i)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1~2%の間、適切には約1.5%であり;および/または(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間、適切には約0.5μg/gクレアチニンであり;および/または(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニンの間、適切には、約300μg/gクレアチニンであり;および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルが、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニン、適切には0.5μg/gクレアチニンであることは、前記使用者がエアロゾル生成装置を使用することを示す方法が提供される。
【0169】
使用者は、2人以上の使用者のプールから同定されることができる。方法は、電気的に加熱されるタバコを使用してきている1人または複数の使用者を同定するために、試験結果(たとえば、使用者が燃焼される、または電気的に加熱されるタバコのどの形態を使用してきているかは公知でないブラインドテスト結果のバッチ)のバッチを評価するのに使用しされてもよい。
【0170】
さらなる側面において、その中に含まれるタバコが摂氏約400度より低い温度に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置を使用する少なくとも2日(たとえば、2日、3日、4日、5日、6日または7日)後に喫煙者から単離され、得られ、または収集される試料であって、(i)試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、約1%~2%であり;および/または(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間であり;および/または(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、約200~400μg/gクレアチニンであり;および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間である試料が提供される。
【0171】
適切には、一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンのレベルは、決定される。従来の巻きタバコが400℃まで、またはより低く加熱される場合、これは使用者に容認できないエアロゾルを生じ得る。タバコが加熱される温度を制御することに加えて、タバコ混合物の改変は、また、本明細書において記述したように吸入される1つまたは複数のHPHCsのレベルを減少させる一方、使用者に許容される味覚およびフレーバーを生成する‐タバコスティックなどの‐タバコを作り出すために望ましいであろう。
【0172】
使用者は、本明細書で定義されるように喫煙者であることができる。使用者は、現在の喫煙者、禁煙することに決めた喫煙者、禁煙しようとしている喫煙者または禁煙する、または禁煙しようとするための療法‐ニコチン(nictotine)代償療法など‐を受けている喫煙者であり得る。使用者は、単一の使用者または2人以上の使用者のプールであることが
できる。使用者のプールについては、使用者のプールの喫煙状態は、同じであり得るが、一般に、それは異なるだろう。次いで、可燃性のタバコ(たとえば、従来の巻きタバコ)および電気的に加熱されるタバコを使用する使用者間で比較がなされているときは、使用者の平均肺容量または肺容積が大体同じであるだろうことが、一般に好ましい。
【0173】
一つの態様において、エアロゾル形成薬剤は、タバコ混合物に含まれて使用者に許容されるエアロゾルを生成するのを容易にすることができる。適切なエアロゾル形成剤は、当該技術分野において公知であり:プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブチレングリコールおよびグリセリンなどの多価アルコール;グリセロールモノ-、ジ-またはトリアセテートなどの多価アルコールのエステル;およびジメチルドデカンジオアートおよびジメチルテトラデカンジオアートなどのモノ-、ジ-またはポリカルボン酸の脂肪族エステルを含むが、限定されない。特に適切なエアロゾル形成剤は、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオールおよび最も適切には、グリセリンなどの多価アルコールまたはそれらの混合物である。エアロゾル形成基体は、単一のエアロゾル形成剤を含んでもよい。あるいは、エアロゾル形成基体は、2つ以上のエアロゾル形成剤の組み合わせを含んでもよい。適切には、エアロゾル形成基体は、乾燥重量ベースにおいて約5%を超えるエアロゾル形成剤の含有量を有する。エアロゾルエアロゾル形成基体は、乾燥重量ベースにおいておよそ5%~およそ30%の間のエアロゾル形成剤の含有量を有してもよい。一つの態様において、エアロゾル形成基体は、乾燥重量ベースにおいておよそ20%のエアロゾル形成剤の含有量を有する。
【0174】
その他の態様において、エアロゾル形成基体は、均質化されたタバコ材料の集められたきめのあるシートを含む。その他の態様において、エアロゾル形成基体は、均質化されたタバコ材料の集められた波形加工されたシートを含む。一つの態様において、均質化されたタバコのシートを含むエアロゾル形成基体の組み合わせが使用される。これらは、当該技術分野において公知の方法、たとえばWO 2012/164009 A2において開示される方法によって作られてもよい。
【0175】
均質化されたタバコ材料のきめのあるシートの使用は、均質化されたタバコ材料のシートの集合を都合よく容易にしてエアロゾル形成基体を形成してもよい。一定の態様において、エアロゾル形成基体は、実質的にその全表面上で実質的に均一にきめのある均質化されたタバコ材料の集められたシートを含んでもよい。たとえば、エアロゾル形成基体は、シートの幅にわたって実質的に均一に間隔を置いている複数の実質的に平行した隆起またはしわを含む均質化されたタバコ材料の集められた波形加工されたシートを含んでもよい。
【0176】
エアロゾル形成基体は、紙またはその他の包み紙によって取り囲まれたエアロゾル形成材料を含むプラグの形態であってもよい。エアロゾル形成基体がプラグの形態である場合、任意の包み紙を含む全体のプラグは、エアロゾル形成基体であることを考慮される。
【0177】
一つの態様において、エアロゾル生成基体は、包み紙によって取り囲まれた均質化されたタバコ材料の集められたきめのあるシートを含むプラグを含む。特に好ましい態様において、エアロゾル生成基体は、包み紙によって取り囲まれた均質化されたタバコ材料の集められた波形加工されたシートを含むプラグを含む。
【0178】
一定の態様において、エアロゾル生成基体における使用のための均質化されたタバコ材料のシートは、乾燥重量ベースにおける重量のおよそ70%またはそれ以上のタバコの含有量を有してもよい。
【0179】
エアロゾル生成基体における使用のための均質化されたタバコ材料のシートは、粒子のタバコを凝集するのを補助するために1つまたは複数の固有の結合剤を含んでもよく、それは、タバコ内因性結合剤、1つまたは複数の外因性結合剤であり、それは、タバコ外来性結合剤またはそれらの組み合わせである。代わりに、または加えて、エアロゾル生成基体における使用のための均質化されたタバコ材料のシートは、タバコおよび非タバコ繊維、エアロゾル形成剤、湿潤剤、可塑剤、フレーバー剤、充填剤、水性および非水性溶媒およびこれらの組み合わせを含むが、限定されないその他の添加剤を含んでもよい。
【0180】
エアロゾル生成基体における使用のための均質化されたタバコ材料のシートにおける封入体のための適切な外因性結合剤は、当該技術分野において公知であり、および:ゴム、たとえば、ガーゴム、キサンタンガム、アラビアゴムおよびローカストビーンガムなど;セルロース結合剤、たとえば、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロースおよびエチルセルロースなど;多糖類、たとえば、デンプン、アルギン酸などの有機酸、アルギン酸ナトリウム、寒天およびペクチンなどの有機酸の共役塩基塩など;およびこれらの組み合わせを含むが、限定されない。
【0181】
エアロゾル生成基体における使用のための均質化されたタバコ材料のシートにおける封入のための適切な非タバコ繊維は、当該技術分野において公知であり、および:セルロース繊維;柔らかい木材繊維;堅い木材繊維;ジュート繊維およびこれらの組み合わせを含むが、限定されない。エアロゾル生成基体における使用のための均質化されたタバコ材料のシートにおける封入の前に、非タバコ繊維は、当該技術分野において公知の適切なプロセスによって処理されてもよく:機械式パルプ化;精製;化学的パルプ化;脱色;硫酸塩パルプ化;およびこれらの組み合わせを含むが、限定されない。
【0182】
エアロゾル生成基体における使用のための均質化されたタバコ材料のシートは、エアロゾル生成基体を形成するために寄せることに耐え抜くために、十分に高い引張力を有しなくてはならない。一定の態様において、非タバコ繊維は、適切な引張力を達成するために、エアロゾル生成基体における使用のための均質化されたタバコ材料のシートに含まれてもよい。
【0183】
たとえば、エアロゾル生成基体における使用のためのタバコ材料の均質化されたシートは、乾燥重量ベースにおいて重量のおよそ1%~およそ5%の間の非タバコ繊維を含んでもよい。
【0184】
ここで本開示にしたがって使用することができるエアロゾル生成装置に戻って、エアロゾル生成装置は、2つの末端:エアロゾルがエアロゾル生成装置を出て、および使用者に送達される近位端および遠位端を一般に含む。使用において、使用者は、エアロゾル生成装置によって生成されるエアロゾルを吸入するために近位端において吸い込んでもよい。
また、近位端は、口末端または下流末端といわれてもよく、および遠位端の下流にある。
また、遠位端は、上流末端といわれてもよく、および近位端の上流にある。
【0185】
一般に、エアロゾル生成装置は、使用者の口を介して使用者の肺の中に直接吸入可能であるエアロゾルを生成する喫煙装置である。エアロゾル生成装置は、使用者の口を介して使用者の肺の中に直接吸入可能であるニコチンを含むエアロゾルを生成することが、加熱に応じて、可能である喫煙物品である。
【0186】
誤解を避けるために、以下の記述において、用語「加熱エレメント」は、1つまたは複数の加熱エレメントを意味するために使用される。
【0187】
エアロゾル形成基体は、エアロゾル生成物品の上流末端に位置することができる。
【0188】
代わりの態様において、エアロゾル生成物品は、エアロゾル形成基体の上流に前側プラグを含んでもよく、前側プラグは、エアロゾル生成装置の加熱エレメントによって貫通できる。このような代わりの態様において、前側プラグは、エアロゾル生成物品の上流末端に位置してもよい。
【0189】
このような態様において、前側プラグは、処理および輸送の間、エアロゾル形成基体の上流末端からエアロゾル形成基体の放出を防ぎ得る。また、前側プラグは、エアロゾル生成装置の加熱エレメントとの最適の勘合のためにエアロゾル形成基体の上流末端から予め定められた距離にエアロゾル形成基体を配置することを支援し得る。
【0190】
前側プラグは、使用の間、たとえばエアロゾル生成装置の加熱エレメントがエアロゾル生成物品から取り除かれるときに、エアロゾル生成物品からエアロゾル形成基体の放出を防ぐように構成されてもよい。エアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体は、エアロゾル形成基体の加熱の間、エアロゾル生成装置の加熱エレメントと接触して縮んでエアロゾルを生成し得る。また、エアロゾル形成基体は、エアロゾル生成物品の成分を取り囲む外側の包み紙とのその接触が減少するように縮み得る。これは、エアロゾル生成物品内でエアロゾル形成基体をゆるみ得る。前側プラグの封入体は、エアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体からエアロゾル生成装置の加熱エレメントが取り除かれる間、エアロゾル形成基体の上流への移動に抵抗することによってエアロゾル生成物品からの加熱エレメントの除去を容易にし得る。
【0191】
代わりに、または加えて、前側プラグは、エアロゾル生成装置の加熱エレメントがエアロゾル生成物品から取り除かれるにつれて、エアロゾル生成装置の加熱エレメントの表面をぬぐうように構成されてもよい。
【0192】
前側プラグは、エアロゾル生成装置の加熱エレメントが通過することができる穴または切れ込みを定義し得る。前側プラグにおいて定義される穴または切れ込みは、それを介して通過するエアロゾル生成装置の加熱エレメントと勘合するのに必要な大きさにしてもよい。たとえば、前側プラグにおいて定義される穴または切れ込みの寸法は、正確にエアロゾル生成装置の加熱エレメントの横断面の寸法とほとんど一致してもよい。あるいは、穴または切れ込みは、エアロゾル生成装置の加熱エレメントの横断面より小さな寸法を有してもよい。このような態様において、加熱エレメントは、穴または切れ込みを介して通過するために前側プラグを変形させることを必要とし得る。
【0193】
1つまたは複数の穴または切れ込みは、前側プラグ(pug)において定義してもよい。たとえば、3つの加熱エレメントを有するエアロゾル生成装置で使用されるように意図されるエアロゾル生成物品は、その中に定義された、およびエアロゾル生成装置の3つの加熱エレメントの1つを受け入れるようにそれぞれ配列された3つの穴または切れ込みを伴う前側プラグを含んでもよい。
【0194】
あるいは、前側プラグは、貫通可能な材料で形成されてもよい。
【0195】
前側プラグは、空気が前側プラグを介して吸い込まれることを可能にする通気性材料から作られてもよい。このような態様において、使用者は、前側プラグを介してエアロゾル生成物品を介して下流に空気を吸い込んでもよい。
【0196】
前側プラグは、通気性フィルタ材料から形成されてもよい。前側プラグは、従来の火をつけられる末端巻きタバコのためのマウスピースフィルタを形成するように使用される通気性材料から都合よく形成されてもよい。たとえば、前側プラグは、酢酸セルローストウから形成されてもよい。前側プラグの透過性は、エアロゾル生成物品の吸い込みへの抵抗性を制御のを補助するためにさまざまでもよい。
【0197】
あるいは、前側プラグは、空気不透過性材料から形成されてもよい。このような態様において、エアロゾル生成物品は、空気がエアロゾル生成物品の中に吸い込まれてもよい前側プラグの下流に1つまたは複数の空気の入口をさらに含んでもよい。
【0198】
前側プラグは、エアロゾル生成装置の加熱エレメントで前側プラグを貫通するのに必要とされる力を減少させるために、低強度材料から形成されてもよい。
【0199】
前側プラグは、繊維材料または泡材料から形成されてもよい。前側プラグが繊維材料から形成される場合、繊維材料の繊維は、エアロゾル生成装置の加熱エレメントで前側プラグを貫通するために必要とされる力を減少させるために、エアロゾル生成物品の長手方向方向に沿って実質的に整列されてもよい。
【0200】
いくつかの態様において、前側プラグは、エアロゾル形成基体から少なくとも部分的に形成されてもよい。たとえば、前側プラグは、タバコを含むエアロゾル形成基体から少なくとも部分的に形成されてもよい。
【0201】
前側プラグは、エアロゾル生成物品の中への加熱エレメントの挿入に応じてエアロゾル生成装置の加熱エレメントによって変形されてもよく、および加熱エレメントがエアロゾル生成物品から取り除かれるときに、その形状を回復する貫通可能な材料から形成されてもよい。
【0202】
たとえば、前側プラグは、前側プラグが加熱エレメントによって突き通されるときに、エアロゾル生成装置の加熱エレメントが前側プラグを通過することを可能にするように変形する貫通可能な弾性材料から形成されてもよい。加熱エレメントがエアロゾル生成物品から取り除かれるときに、加熱エレメントによって前側プラグを介して突き通される穴または切れ込みは、完全にはまたは部分的に閉じてもよい。このような態様において、前側プラグは、加熱エレメントがエアロゾル生成物品から取り除かれるにつれて、エアロゾル生成装置の加熱エレメントを拭くことによって、洗浄機能を都合よく提供してもよい。
【0203】
しかし、前側プラグが洗浄機能を提供するために弾性材料から形成される必要はないことは、認識されるだろう。たとえば、また、洗浄機能は、前側プラグが加熱エレメントの横断面の寸法とほとんど正確に一致する、またはより小さい寸法を有する穴または切れ込みを定義する場合、エアロゾル生成物品から、エアロゾル生成装置の加熱エレメントを取り除くこと際して提供されてもよい。
【0204】
前側プラグは、エアロゾル生成物品の外径にほぼ等しい外径を有してもよい。
【0205】
前側プラグは、少なくとも5ミリメートルの外径を有してもよい。前側プラグ基体は、およそ5ミリメートル~およそ12ミリメートルの間、たとえばおよそ5ミリメートル~およそ10ミリメートルの間またはおよそ6ミリメートル~およそ8ミリメートルの間の外径を有してもよい。一つの態様において、前側プラグは、7.2ミリメートル+/- 10%の外径を有する。
【0206】
前側プラグは少なくとも2ミリメートル、少なくとも3ミリメートルまたは少なくとも4ミリメートルの長さを有してもよい。前側プラグは、およそ2ミリメートル~およそ10mmの間、たとえばおよそ4ミリメートル~およそ8mmの間の長さを有してもよい。
【0207】
前側プラグは、実質的に円柱状でもよい。
【0208】
エアロゾル形成基体は、固体のエアロゾル形成基体でもよい。エアロゾル形成基体は、固体の、および液体の成分を含んでもよい。
【0209】
エアロゾル形成基体は、タバコを含む。加えて、エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成材料を含む非タバコを含んでもよい。
【0210】
随意に、固体のエアロゾル形成基体は、タバコまたは非タバコ揮発性フレーバー化合物を含んでもよく、それは、固体のエアロゾル形成基体の加熱に応じて放出される。また、固体のエアロゾル形成基体は、たとえば、さらなるタバコ揮発性フレーバー化合物または非タバコ揮発性フレーバー化合物を含む1つまたは複数のカプセルを含んでもよく、およびこのようなカプセルは、固体のエアロゾル形成基体の加熱の間、溶解してもよい。
【0211】
随意に、固体のエアロゾル形成基体は、熱的に安定な担体上に提供されても、または中に包埋されてもよい。担体は、粉末、顆粒、ペレット、断片、より糸、細片またはシートの形態をとってもよい。固体のエアロゾル形成基体は、たとえば、シート、泡、ゲルまたはスラリーの形態で担体の表面上に沈着してもよい。固体のエアロゾル形成基体は、担体の全表面上に沈着してもよく、または代わりに、使用の間、均一でないフレーバー送達を提供するために一定のパターンにおいて沈着してもよい。
【0212】
一つの態様において、エアロゾル形成基体は、エアロゾル形成剤を含む。
【0213】
一つの態様において、エアロゾル生成物品における使用のための均質化されたタバコ材料のシートは、鋳造プロセスによって粒子のタバコ、ガーゴム、セルロース繊維およびグリセリンを含むスラリーから形成される。
【0214】
エアロゾル形成エレメントは、エアロゾル生成物品の外径にほぼ等しい外径を有してもよい。
【0215】
エアロゾル形成基体は、少なくとも5ミリメートルの外径を有してもよい。エアロゾル形成基体は、およそ5ミリメートル~およそ12ミリメートルの間、たとえば、およそ5ミリメートル~およそ10ミリメートルの間、またはおよそ6ミリメートルおよそ~8ミリメートルの間の外径を有してもよい。好ましい態様において、エアロゾル形成基体は、7.2ミリメートル+/-10%の外径を有する。
【0216】
エアロゾル形成基体は、およそ7ミリメートル~およそ15mmの間の長さを有してもよい。一つの態様において、エアロゾル形成基体は、およそ10ミリメートルの長さを有してもよい。好ましい態様において、エアロゾル形成基体は、およそ12ミリメートルの長さを有する。
【0217】
エアロゾル形成基体は、実質的に円柱状でもよい。
【0218】
支持体エレメントは、エアロゾル形成基体の下流に直接位置し、およびエアロゾル形成基体に隣接する。
【0219】
支持体エレメントは、任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。たとえば、支持体エレメントは:酢酸セルロース;ボール紙;波形加工された耐熱紙または波形加工された硫酸紙などの波形加工紙;および低密度ポリエチレン(LDPE)などの重合体材料からなる群より選択される1つまたは複数の材料から形成されてもよい。好ましい態様において、支持体エレメントは、酢酸セルロースから形成される。
【0220】
支持体エレメントは、中空管エレメントを含んでもよい。好ましい態様において、支持体エレメントは、中空酢酸セルロース管を含む。
【0221】
支持体エレメントは、エアロゾル生成物品の外径にほぼ等しい外径を有してもよい。
【0222】
支持体エレメントは、およそ5ミリメートル~およそ12ミリメートルの間、たとえばおよそ5ミリメートル~およそ10ミリメートルの間またはおよそ6ミリメートル~およそ8ミリメートル間の外径を有してもよい。好ましい態様において、支持体エレメントは、7.2ミリメートル+/-10%の外径を有する。
【0223】
支持体エレメントは、およそ5ミリメートル~およそ15mmの間の長さを有してもよい。
好ましい態様において、支持体エレメントは、およそ8ミリメートルの長さを有する。
【0224】
エアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の中へのエアロゾル生成装置の加熱エレメントの挿入の間、使用者は、エアロゾル生成装置の加熱エレメントの挿入へのエアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の抵抗性に打ち勝つためにいくつかの力を適用することを必要としてもよい。これは、エアロゾル生成物品およびエアロゾル生成装置の加熱エレメントの1つまたは両方に損傷を与えてもよい。
【0225】
加えて、エアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の中へのエアロゾル生成装置の加熱エレメントの挿入の間の力の適用により、エアロゾル生成物品内のエアロゾル形成基体を置換してもよい。これは、エアロゾル形成基体の中に完全には挿入されていないエアロゾル生成装置の加熱エレメントを生じ得るし、それは、結果としてエアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の不均等な、および非効率的な加熱を引き起こし得る。
【0226】
好ましい態様において、支持体エレメントは、エアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の中へのエアロゾル生成装置の加熱エレメントの挿入の間、エアロゾル形成基体の下流への移動に抵抗するように構成されている。
【0227】
使用者によってエアロゾル生成装置の中に挿入されるときにエアロゾル生成物品によって受ける挿入力は、3つの部分:摩擦力、貫通力および粉砕力に分けられ得る。
【0228】
エアロゾル生成物品が最初にエアロゾル生成装置の中に挿入されるときに、およびエアロゾル生成装置の加熱エレメントがエアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の中に挿入される前に、挿入力は、エアロゾル生成物品の外面とエアロゾル生成装置の内面との間の干渉のための摩擦に打ち勝つのに必要とされる力によって支配される。本明細書に使用される、用語「摩擦力」は、エアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の中へのエアロゾル生成装置の加熱エレメントの挿入の前の最大挿入力を記述するために使用される。
【0229】
エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の中にさらに挿入されるときに、およびエアロゾル生成物品が最大挿入の位置に到達する前に、挿入力は、エアロゾル生成装置の加熱エレメントの挿入へのエアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の抵抗性に打ち勝つのに必要とされる力によって支配される。
【0230】
一旦エアロゾル生成物品が最大挿入の位置に到達すると、挿入力は、エアロゾル生成物品を変形させるのに必要とされる力によって支配される。最大挿入の位置にて、エアロゾル生成物品の最端の上流末端は、エアロゾル生成装置の表面、たとえば底または後側表面と接触してもよく、それは、エアロゾル生成物品がエアロゾル生成装置の中にさらに挿入されることを防ぐ。
【0231】
エアロゾル生成物品の支持体エレメントは、エアロゾル形成基体の中へのエアロゾル生成装置の加熱エレメントの挿入の間、エアロゾル生成物品によって経験される貫通力に抵抗する。
【0232】
一つの態様において、支持体エレメントは、エアロゾル形成基体の中へのエアロゾル生成装置の加熱エレメントの挿入の間、少なくとも2.5Nの貫通力に抵抗するように構成される。
【0233】
もう一つの態様において、支持体エレメントは、エアロゾル形成基体の中へのエアロゾル生成装置の加熱エレメントの挿入の間、少なくとも4Nの貫通力に抵抗するように構成される。
【0234】
エアロゾル生成物品の支持体エレメントは、エアロゾル形成基体の中へのエアロゾル生成装置の加熱エレメントの挿入の間、エアロゾル生成物品内でエアロゾル形成基体の下流への移動に抵抗する。
【0235】
これは、エアロゾル生成装置の加熱エレメントがエアロゾル形成基体の中に完全に挿入されることを確実にし、およびエアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の不均等およびまた、非効率的な加熱を回避するのを補助し得る。
【0236】
支持体エレメントは、標準的な圧縮試験を使用して測定されるときに、少なくとも40 N、たとえば少なくとも45Nまたは少なくとも50Nの破砕力を有してもよい。
【0237】
エアロゾル冷却エレメントは、支持体エレメントの下流に直接位置しても、および支持体エレメントに隣接してもよい。
【0238】
エアロゾル冷却エレメントは、支持体エレメントとエアロゾル生成物品の最端の下流末端に位置するマウスピースとの間に位置してもよい。
【0239】
エアロゾル冷却エレメントは、ミリメートル長さあたりおよそ300平方ミリメートル~ミリメートル長さあたりおよそ1000平方ミリメートルの間の総表面積を有してもよい。好ましい態様において、エアロゾル冷却エレメントは、ミリメートル長さあたりおよそ500平方ミリメートルの総表面積を有する。
【0240】
エアロゾル冷却エレメントは、あるいは熱交換器と称され得る。
【0241】
エアロゾル冷却エレメントは、吸い込みへの低抵抗性を有してもよい。すなわち、エアロゾル冷却エレメントは、エアロゾル生成物品を介して空気の通過に低抵抗性を提供する。エアロゾル冷却エレメントは、エアロゾル生成物品の吸い込みへの抵抗性に実質的に影響を及ぼさない。
【0242】
エアロゾル冷却エレメントは、長手方向方向において50%~90%の間の無多孔度を有してもよい。長手方向方向におけるエアロゾル冷却エレメント無多孔度は、エアロゾル冷却エレメントの位置にてエアロゾル冷却エレメント対エアロゾル生成物品の内部断面積を形成する材料の断面積の比によって定義される。
【0243】
エアロゾル冷却エレメントは、あるいは熱交換器といわれ得る。
【0244】
エアロゾル冷却エレメントは、複数の縦(長手方向)に伸びる経路を含んでもよい。複数の縦に伸びる経路は、1つまたは複数の波形加工され、ひだをつけられ、集められおよび折り畳まれて経路を形成するシート材料によって定義され得る。複数の縦に伸びる経路は、1つまたは複数の波形加工され、ひだをつけられ、集められおよび折り畳まれて複数の経路を形成する単一のシートによって定義され得る。あるいは、複数の縦に伸びる経路は、1つまたは複数の波形加工され、ひだをつけられ、集められおよび折り畳まれて複数の経路を形成する複数のシートによって定義され得る。
【0245】
エアロゾル冷却エレメントを介する気流が、隣接する経路間に実質的な程度にそれないことが、好ましい。言い換えれば、エアロゾル冷却エレメントを介する気流が、実質的な放射状のずれなしで、長手方向経路に沿って長手方向方向にあることが好ましい。いくつかの態様において、エアロゾル冷却エレメントは、縦に伸びる経路以外の低多孔度または実質的に無多孔度を有する材料から形成される。たとえば、エアロゾル冷却エレメントは、1つまたは複数の波形加工され、ひだをつけられ、集められおよび折り畳まれて経路を形成する低多孔度または実質的に無多孔度を有するシート材料から形成されてもよい。
【0246】
いくつかの態様において、エアロゾル冷却エレメントは、金属箔、重合体材料および実質的に非多孔性紙またはボール紙からなる群より選択される集められた材料シートを含んでもよい。いくつかの態様において、エアロゾル冷却エレメントは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、酢酸セルロース(CA)およびアルミ箔からなる群より選択される材料の集められたシートを含んでもよい。
【0247】
好ましい態様において、エアロゾル冷却エレメントは、生物分解可能な材料の集められたシートを含む。たとえば、非多孔性紙の集められたシートまたはポリ乳酸またはMater-Bi(登録商標)の等級(デンプンベースのコポリエステルの市販のファミリー)などの生物分解可能な重合体材料の集められたシート。
【0248】
特に好ましい態様において、エアロゾル冷却エレメントは、ポリ乳酸の集められたシートを含む。
【0249】
エアロゾル冷却エレメントは、重量ミリグラムあたりおよそ10平方ミリメートル~ミリグラムあたりおよそ100平方ミリメートルの間の具体的な表面積を有する材料の集められたシートから形成されてもよい。いくつかの態様において、エアロゾル冷却エレメントは、およそ35 mm2/mgの具体的な表面積を有する材料の集められたシートから形成されてもよい。
【0250】
エアロゾルが水の比率を含むとき、蒸気は、エアロゾル冷却エレメントを介して吸い込まれ、いくらかの水蒸気は、エアロゾル冷却エレメントの表面上で凝縮してもよい。このような場合において、凝縮された水が、エアロゾル冷却エレメントの中に吸収されるのではなくエアロゾル冷却エレメントの表面上で形成する液滴中に残ることが、好ましい。したがって、エアロゾル冷却エレメントが、実質的に非多孔性である、または実質的に水に対して非吸収性である材料から形成されることが好ましい。
【0251】
エアロゾル冷却エレメントは、熱転写によってエアロゾル冷却エレメントを介して吸い込まれるエアロゾルの流れの温度を冷却するように働いてもよい。エアロゾルの成分は、エアロゾル冷却エレメントおよびゆるい熱エネルギーと相互作用するだろう。
【0252】
エアロゾル冷却エレメントは、エアロゾルの流れからの熱エネルギーを消費する相転移を受けることによってエアロゾル冷却エレメントを介して吸い込まれるエアロゾルの流れの温度を冷却するように働いてもよい。たとえば、エアロゾル冷却エレメントは、融解またはガラス転移などの吸熱の相転移を受ける材料から形成されてもよい。
【0253】
エアロゾル冷却エレメントは、エアロゾルの流れから水蒸気などの成分の凝縮を生じさせることによってエアロゾル冷却エレメントを介して吸い込まれるエアロゾルの流れの温度を低下させるように働いてもよい。凝縮のため、エアロゾルの流れは、エアロゾル冷却エレメントを介して通過した後により乾燥していてもよい。いくつかの態様において、エアロゾル冷却エレメントを介して吸い込まれるエアロゾルの流れの水蒸気含有量は、およそ20%~およそ90%の間に下がられてもよい。使用者は、より乾燥したエアロゾルの温度が同じ実際の温度のより湿ったエアロゾルの温度より低いことを知覚してもよい。
【0254】
いくつかの態様において、エアロゾルの流れの温度は、それがエアロゾル冷却エレメントを介して吸い込まれるにつれ、摂氏10度を超えるまで下げられてもよい。いくつかの態様において、エアロゾルの流れの温度は、それがエアロゾル冷却エレメントを介して吸い込まれるにつれ、摂氏15度を超える、または摂氏20度を超えるまで下げられてもよい。
【0255】
いくつかの態様において、エアロゾル冷却エレメントは、エアロゾル冷却エレメントを介して吸い込まれるエアロゾルの水蒸気含有量の比率を除去する。いくつかの態様において、その他の揮発性物質の比率は、エアロゾルがエアロゾル冷却エレメントを介して吸い込まれるにつれ、エアロゾルの流れから除去されてもよい。たとえば、いくつかの態様において、フェノール化合物の比率は、エアロゾルがエアロゾル冷却エレメントを介して吸い込まれるにつれ、エアロゾルの流れから除去されてもよい。
【0256】
フェノール化合物は、エアロゾル冷却エレメント形成する材料との相互作用によって除去されてもよい。たとえば、エアロゾル冷却エレメントは、フェノール化合物(たとえばフェノールおよびクレゾール)を吸着する材料から形成されてもよい。
【0257】
フェノール化合物は、エアロゾル冷却エレメントの表面上で凝縮される水液滴との相互作用によって除去されてもよい。
【0258】
上記のように、エアロゾル冷却エレメントは、1つまたは複数の波形加工され、ひだをつけられ、集められまたは折り畳まれて複数の縦に伸びる経路を定義する適切な材料のシートから形成されてもよい。このようなエアロゾル冷却エレメントの断面特性は、ランダムに正しい位置に置かれるように経路を示してもよい。エアロゾル冷却エレメントは、その他の手段によって形成されてもよい。たとえば、エアロゾル冷却エレメントは、縦に伸びる管の束から形成されてもよい。エアロゾル冷却エレメントは、適切な材料の押出、成形、ラミネーション、注射または寸断によって形成されてもよい。
【0259】
エアロゾル冷却エレメントは、縦に伸びる経路を含む、または位置づける外側管または包み紙を含んでもよい。たとえば、ひだをつけられ、集められまたは折り畳まれたシート材料は、包み紙材料、たとえばプラグ包み紙において包まれエアロゾル冷却エレメントを形成してもよい。いくつかの態様において、エアロゾル冷却エレメントは、ロッド形状の中に集められ、および包み紙、たとえば濾紙の包み紙によって綴じられた波形加工された材料のシートを含む。
【0260】
エアロゾル冷却エレメントは、エアロゾル生成物品の外径にほぼ等しい外径を有してもよい。
【0261】
エアロゾル冷却エレメントは、およそ5ミリメートル~およそ10ミリメートルの間、たとえばおよそ6ミリメートル~およそ8ミリメートル間の外径を有してもよい。好ましい態様において、エアロゾル冷却エレメントは、7.2ミリメートル+/-10%の外径を有する。
【0262】
エアロゾル冷却エレメントは、およそ5ミリメートル~およそ25mmの間の長さを有してもよい。好ましい態様において、エアロゾル冷却エレメントは、およそ18ミリメートルの長さを有する。
【0263】
いくつかの態様において、エアロゾル冷却エレメントは、金属箔、重合体材料および実質的に非多孔性紙またはボール紙からなる群より選択される材料の集められたシートを含んでもよい。いくつかの態様において、エアロゾル冷却エレメントは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、酢酸セルロース(CA)およびアルミ箔からなる群より選択される材料の集められたシートを含んでもよい。
【0264】
好ましい態様において、エアロゾル冷却エレメントは、ポリ乳酸またはMater-Bi(登録商標)の等級(デンプンベースのコポリエステルの市販のファミリー)などの生物分解可能な重合体材料の集められたシートを含む。
【0265】
特に好ましい態様において、エアロゾル冷却エレメントは、ポリ乳酸の集められたシートを含む。
【0266】
エアロゾル生成物品は、エアロゾル冷却エレメントに位置する揮発性フレーバー生成成分を含んでもよい。たとえば、エアロゾル生成物品は、エアロゾル冷却エレメントの縦に伸びる経路に位置した揮発性フレーバー生成成分を含んでもよい。
【0267】
揮発性フレーバー生成成分は、液体または固体の形態であってもよい。揮発性フレーバー生成成分は、支持体エレメントに接続され、またはさもなければ関連させられてもよい。揮発性フレーバー生成成分は、メントールを含んでもよい。
【0268】
メントールは、固体または液体の形態において使用されてもよい。固体の形態において、メントールは、粒子または顆粒として提供されてもよい。用語「固体メントール粒子」は、重量の少なくともおよそ80%のメントールからなる任意の顆粒状、または粒子の固体材料を記述するために用いてもよい。
【0269】
適切には、1.5mgまたはそれ以上のまたは複数の揮発性フレーバー生成成分は、エアロゾル生成物品に含まれる。
【0270】
揮発性フレーバー生成成分は、繊維の支持体エレメントに接続してもよい。繊維の支持体エレメントは、フレーバー生成成分を位置づける、保つ、または保持するための任意の適切な基体または支持体でもよい。繊維の支持体エレメントは、たとえば、紙の支持体でもよい。このような紙の支持は、液体のメントールなどの液体成分がしみ込んでもよい。
繊維の支持体は、たとえば、糸または撚糸でもよい。このような糸または撚糸は、液体のメントールなどの液体成分がしみ込んでもよい。あるいは、このような糸または撚糸は、固体のフレーバー生成成分に通しても、さもなければ接続してもよい。たとえば、メントールの固体粒子は、糸に接続してもよい。
【0271】
適切には、揮発性フレーバー生成成分は、糸または撚糸などの細長い繊維の支持体エレメントによって支持される。適切には、揮発性フレーバー生成成分は、エアロゾル生成物品の縦軸と実質的に平行に配置される細長い繊維の支持体エレメントの縦軸とエアロゾル生成物品内の外側の包み紙の内側表面から内部へ放射状に配置される。
【0272】
エアロゾル生成物品は、エアロゾル生成物品の下流末端に位置するマウスピースを含んでもよい。
【0273】
マウスピースは、エアロゾル冷却エレメントの下流に直接位置しても、およびエアロゾル冷却エレメントに隣接してもよい。
【0274】
マウスピースは、フィルタを含んでもよい。フィルタは、1つまたは複数の適切な濾過材料から形成されてもよい。多くのこのような濾過材料は、当該技術分野において公知である。一つの態様において、マウスピースは、酢酸セルローストウから形成されるフィルタを含んでもよい。
【0275】
マウスピースは、エアロゾル生成物品の外径にほぼ等しい外径を適切に有する。
【0276】
マウスピースは、およそ5ミリメートル~およそ10ミリメートルの間、たとえばおよそ6ミリメートル~およそ8ミリメートルの間の外径を有してもよい。好ましい態様において、マウスピースは、7.2ミリメートル+/-10%の外径を有する。
【0277】
マウスピースは、およそ5ミリメートル~およそ20ミリメートルの間の長さを有してもよい。好ましい態様において、マウスピースは、およそ14ミリメートルの長さを有する。
【0278】
マウスピースは、およそ5ミリメートル~およそ14ミリメートルの間の長さを有してもよい。好ましい態様において、マウスピースは、およそ7ミリメートルの長さを有する。
【0279】
エアロゾル形成基体、支持体エレメントおよびエアロゾル冷却エレメントあるいは存在する場合、前側プラグおよびマウスピースなどのエアロゾル生成物品の任意のその他のエレメントは、外側の包み紙によって取り囲まれる。外側の包み紙は、任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。
【0280】
外側の包み紙は、シガレットペーパーであることができる。
【0281】
外側の包み紙の下流末端部分は、チッピング紙の帯によって取り囲まれてもよい。
【0282】
エアロゾル生成物品の外見は、従来の火をつけられる末端巻きタバコの外見をまねてもよい。
【0283】
エアロゾル生成物品は、およそ5ミリメートル~およそ12ミリメートルの間、たとえばおよそ6ミリメートル~およそ8ミリメートルの間の外径を有してもよい。好ましい態様において、エアロゾル生成物品は、7.2ミリメートル+/-10%の外径を有する。
【0284】
エアロゾル生成物品は、およそ30ミリメートル~およそ100ミリメートルの間の全長を有してもよい。好ましい態様において、エアロゾル生成物品は、およそ45ミリメートルの全長を有する。
【0285】
エアロゾル生成装置は:筐体;加熱エレメント;加熱エレメントに接続する電力供給;および電力供給から加熱エレメントに電力の供給を制御するように構成された制御エレメントを含んでもよい。
【0286】
筐体は、加熱エレメントを囲んでいるくぼみを定義してもよく、くぼみは、エアロゾル生成物品を受けるように構成される。
【0287】
エアロゾル生成装置は、使用者が単一の手の指の間に持ちやすい、携帯用の、またはハンドヘルドエアロゾル生成装置でもよい。
【0288】
エアロゾル生成装置は、形状において実質的に円柱状でもよい。
【0289】
エアロゾル生成装置は、およそ70ミリメートル~およそ120ミリメートルの間の長さを有してもよい。
【0290】
装置は、エアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の中に挿入される内部加熱エレメントに加えてその他のヒーターを含んでもよい。
【0291】
電力供給は、任意の適切な電力供給、たとえば電池などの直流電圧供与源でもよい。一つの態様において、電力供給は、リチウムイオン電池である。あるいは、電力供給は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池またはリチウムベースの電池、たとえばリチウムコバルト、リチウム鉄リン酸、リチウムチタン酸またはリチウム重合体電池でもよい。
【0292】
制御エレメントは、単純なスイッチでもよい。あるいは、制御エレメントは、電気回路構成でもよく、および1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含んでもよい。
【0293】
エアロゾル生成系は、エアロゾル生成装置およびエアロゾル生成装置のくぼみに受けられるように構成された1つまたは複数のエアロゾル生成物品を含んでもよい。
【0294】
エアロゾル生成装置の加熱エレメントは、エアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の中に挿入することができる任意の適切な加熱エレメントでもよい。
【0295】
たとえば、加熱エレメントは、ピンまたはブレードの形態であってもよい。
【0296】
加熱エレメントは、先細りにされた、とがった、または鋭くされた末端を有してエアロゾル生成物品のエアロゾル形成基体の中への加熱エレメントの挿入を容易にしてもよい。
【0297】
加熱エレメントの挿入後のエアロゾル生成物品の吸い込みへの抵抗性(RTD)は、およそ80mmWG~およそ140mmWGの間であってもよい。
【0298】
また、一つの側面または態様に関して記述される特徴は、その他の側面および態様に適用でるかもしれない。たとえば、また、上記のエアロゾル生成物品およびエアロゾル生成系に関して記述される特徴は、上記のエアロゾル生成物品およびエアロゾル生成系を使用する方法と併せて使用されてもよい。
【0299】
エアロゾル生成物品および/またはエアロゾル生成系の機械的および/もしくは電気的部分またはエレメントは、HPHCレベルおよび/またはニコチン送達特性を最適化するためにルーチン試験によって改変すること、または適応させることができる。したがって、また、装置を試験する、適応させる、または改善する方法が記述され、エアロゾル生成物品またはエアロゾル生成系が改変され、および次いで、改変を試験して改変が有益かどうか決定する。このプロセスは、二つ以上の回数繰り返してもよい。したがって、一つの側面において、エアロゾル生成物品に含まれるタバコが摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成物品を改変する、または適応させる方法であって、前記方法は:(a)エアロゾル生成物品を提供する工程;(b)1つまたは複数の成分部分またはそれらのエレメントに1つまたは複数の改変を加える工程;および(c)エアロゾル生成物品を試験して改変がエアロゾル生成物品において有益な効果を有するかどうか決定する工程を含み、前記試験は:(i)エアロゾル中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsレベルを決定する工程であって、エアロゾル中の1つまたは複数のHPHCsのレベルにおける減少は、1つまたは複数の改変がエアロゾル生成物品において有益な効果を有することを示す工程;および/または(ii)エアロゾルを吸入した後の使用者におけるその中の少なくとも一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンの1つまたは複数のレベルを決定する工程;を含み、1つまたは複数の、適切には、すべてのこれらのレベルにおける減少は、1つまたは複数の改変がエアロゾル生成物品において有益な効果を有することを示す方法が提供される。たとえば、異なる加熱エレメントまたは加熱エレメントの操作を調整することができ、およびその影響を決定することができる。一定の態様において、改変されたエアロゾル生成物品を、エアロゾルが燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであるニコチンのレベルを含むかどうか決定するパラメーター内で試験することができる;およびエアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルより低いニコチン以外の1つまたは複数の有害な、または潜在的に有害な成分(HPHCs)のレベルを含む。一定の態様において、改変されたエアロゾル生成物品を、一酸化炭素および/またはベンゼンおよび/またはアクロレインおよび/または1,3-ブタジエンにおける少なくとも減少のパラメーター内で試験することができる。一定の態様において、改変されたエアロゾル生成物品を、血液中の約1%~2%の間の試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルのパラメーター内で試験することができる;および/または約0.1~μ1g/gクレアチニンの間の使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベル;および/または約200~400μg/gクレアチニンの使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベル;および/または使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間である。
【0300】
本明細書での使用のためのタバコは、天然に存在する植物、突然変異体植物、非天然に存在する植物またはトランスジェニック植物に由来しても、または由来可能であってもよい。適切には、タバコは、N. ルスチカ(N. rustica)およびN. タバカム(N. tabacum)(たとえば、LA B21、LN KY171、TI 1406、Basma、Galpao、Perique、Beinhart 1000-1、K326、Hicks BroadleafおよびPetico)を含むタバコ属(Nicotiana)の任意の種に由来する、または由来可能である。その他の種は、N.アカウリス(N. acaulis)、N.アクミナタ(N. acuminata)、N.アクミナタ・バル.ムルチフロラ(N. acuminata var. multiflora)、N.アフリカナ(N. africana)、N.アラタ(N. alata)、N.アムプレキシカウリス(N. amplexicaulis)、N.アレントシイ(N. arentsii)、N.アッテニュアタ(N. attenuata)、N.ベナヴィデシイ(N. benavidesii)、N.ベンタミアナ(N. benthamiana)、N.ビゲロビイ(N. bigelovii)、N.ボラリエンシス(N. bonariensis)、N.カヴィコラ(N. cavicola)、N.クレベランヂイ(N. clevelandii)、N.コルジフォリア(N. cordifolia)、N.コリムボサ(N. corymbosa)、N.デブネイ(N. debneyi)、N.エクセルシオル(N. excelsior)、N.フォルゲチアナ(N. forgetiana)、N.フラグランス(N. fragrans)、N.グラウカ(N. glauca)、N.グルチノサ(N. glutinosa)、N.グッドスピーディイ(N. goodspeedii)、N.ゴッセイ(N. gossei)、N.ハイブリッド(N. hybrid)、N.イングルバ(N. ingulba)、N.カワカミイ(N. kawakamii)、N.ナイチアナ(N. knightiana)、N.ラングスドルフィイ(N. langsdorffii)、N.リネアリス(N. linearis)、N.ロンギフロラ(N. longiflora)、N.マリチマ(N. maritima)、N.メガロシフォン(N. megalosiphon)、N.ミエルシイ(N. miersii)、N.ノクチフロラ(N. noctiflora)、N.ヌヂカウリス(N. nudicaulis)、N.オブツシフォリア(N. obtusifolia)、N.オクシデンタリス(N. occidentalis)、N.オクシデンタリス亜種ヘスペリス(N. occidentalis subsp. hesperis)、N.オトフォラ(N. otophora)、N.パニキュラタ(N. paniculata)、N.パウシフロラ(N. pauciflora)、N.ペツニオイデス(N. petunioides)、N.プルムバギニフォリア(N. plumbaginifolia)、N.クアドリヴァルヴィス(N. quadrivalvis)、N.ライモンジイ(N. raimondii)、N.レパンダ(N. repanda)、N.ロスラタ(N. rosulata)、N.ロスラタ亜種イングルバ(N. rosulata subsp. ingulba)、N.ロツンヂフォリア(N. rotundifolia)、N.セッシェリイ(N. setchellii)、N.シムランス(N. simulans)、N.ソラニフォリア(N. solanifolia)、N.スペガッジニイ(N. spegazzinii)、N.ストックトニイ(N. stocktonii)、N.スアヴェオレンス(N. suaveolens)、N.シルヴェストリス(N. sylvestris)、N.サイルシフロラ(N. thyrsiflora)、N.トメトサ(N. tomentosa)、N.トメトシフォルミス(N. tomentosiformis)、N.トリゴノフィラ(N. trigonophylla)、N.ウムブラチカ(N. umbratica)、N.ウンジュラタ(N. undulata)、N.ヴェルチナ(N. velutina)、N.ウィアンジオイデス(N. wigandioides)およびN.キサンデラエ(N. x sanderae)を含む。きわめて好ましい態様において、タバコは、タバコ属(Nicotiana)またはタバコ種(Nicotiana tabacum)の植物に由来する、または由来可能である。また、タバコ栽培品種および選り抜きのタバコ栽培品種が想定される。特に有用なタバコ(Nicotiana tabacum)亜種は、Burleyタイプ、暗いタイプ、けば硬化タイプおよび東洋タイプタバコを含む。亜種または栽培品種の非限定的な例は:BD 64、CC 101、CC 200、CC 27、CC 301、CC 400、CC 500、CC 600、CC 700、CC 800、CC 900、Coker 176、Coker 319、Coker 371 Gold、Coker 48、CD 263、DF911、DT 538 LC Galpao tobacco、GL 26H、GL 350、GL 600、GL 737、GL 939、GL 973、HB 04P、HB 04P LC、HB3307PLC、Hybrid 403LC、Hybrid 404LC、Hybrid 501 LC、K 149、K 326、K 346、K 358、K394、K 399、K 730、KDH 959、KT 200、KT204LC、KY10、KY14、KY 160、KY 17、KY 171、KY 907、KY907LC、KTY14xL8 LC、Little Crittenden、McNair 373、McNair 944、msKY 14xL8、Narrow Leaf Madole、Narrow Leaf Madole LC、NBH 98、N-126、N-777LC、N-7371LC、NC 100、NC 102、NC 2000、NC 291、NC 297、NC 299、NC 3、NC 4、NC 5、NC 6、NC7、NC 606、NC 71、NC 72、NC 810、NC BH 129、NC 2002、Neal Smith Madole、OXFORD 207、PD 7302 LC、PD 7309 LC、PD 7312 LC、'Perique' tobacco、PVH03、PVH09、PVH19、PVH50、PVH51、R 610、R 630、R 7-11、R 7-12、RG 17、RG 81、RG H51、RGH 4、RGH 51、RS 1410、Speight 168、Speight 172、Speight 179、Speight 210、Speight 220、Speight 225、Speight 227、Speight 234、Speight G-28、Speight G-70、Speight H-6、Speight H20、Speight NF3、TI 1406、TI 1269、TN 86、TN86LC、TN 90、TN 97、TN97LC、TN D94、TN D950、TR(Tom Rosson)Madole、VA 309、VA359、AA 37-1、B 13P、Xanthi(Mitchell-Mor)、Bel-W3、79-615、Samsun Holmes NN、KTRDC number 2 Hybrid 49、Burley 21、KY 8959、KY 9、Md 609、Pg 01、Pg 04、PO1、PO2、PO3、RG 11、RG 8、VA 509、AS44、Banket A1、Basma Drama B84/31、Basma I Zichna ZP4/B、Basma Xanthi BX 2A、Batek、Besuki Jember、C104、Coker 347、Criollo Misionero、Delcrest、Djebel 81、DVH 405、Galpao Comum、HB04P、Hicks Broadleaf、Kabakulak Elassona、Kutsage E1、LA BU 21、NC 2326、NC 297、PVH 2110、Red Russian、Samsun、Saplak、Simmaba、Talgar 28、Wislica、Yayaldag、Prilep HC-72、Prilep P23、Prilep PB 156/1、Prilep P12-2/1、Yaka JK-48、Yaka JB 125/3、TI-1068、KDH-960、TI-1070、TW136、Basma、TKF 4028、L8、TKF 2002、GR141、Basma xanthi、GR149、GR153、Petit Havanaである。
【0301】
本開示のさらなる側面および態様を以下の番号付きパラグラフに示した。
1. エアロゾル生成物品を介してニコチンを含むエアロゾルの吸入を経て使用者にニコチンを吸入させる、または送達する方法であって:(a)エアロゾル生成物品に含まれるタバコが摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成物品を提供する工程;および(b)使用者が電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;を含み、エアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであるニコチンのレベルを含み;およびエアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルより低いニコチン以外の1つまたは複数の有害な、または潜在的に有害な成分(HPHCs)のレベルを含む方法。
【0302】
2. パラグラフ1に記載の方法であって、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾル中のニコチン以外のHPHCは:ニコチンフリー乾燥粒子状物質(NFDPM)、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、メチルエチルケトン(methyl-ethly ketone)、ブチルアルデヒド、ベンゾ[a]ピレン、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3-ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、ピリジン、キノリン、スチレン、N'-ニトロソノルニコチン(NNN)、N'-ニトロソアナタビン(NAT)、N'-ニトロソアナバシン(NAB)、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NOx)、シアン化水素酸、アンモニア、ヒ素、カドミウム、クロム、鉛、ニッケル、セレンおよび水銀または1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせからなる群より選択される方法。
【0303】
3. パラグラフ1またはパラグラフ2に記載の方法であって、ニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsは、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルにおいて検出可能でなく、またははっきりと検出可能でなく、前記HPHCsは:m-クレゾール、p-クレゾール、1,3ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、シアン化水素酸、およびカドミウムまたは1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせ、からなる群より選択される方法。
【0304】
4. パラグラフ1~パラグラフ3のいずれかに記載の方法であって、使用者における一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンの任意の1つのレベルは、燃焼されるタバコから生成されるときの使用者におけるレベルより低い方法。
【0305】
5. パラグラフ4に記載の方法であって、使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1~2%、適切には約1.5%の間であり;および/または使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間、適切には約0.5μg/gクレアチニンであり;および/または使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニンの間、適切には、約300μg/gクレアチニンであり;および/または使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニン、適切には0.5μg/gクレアチニンである方法。
【0306】
6. パラグラフ1~パラグラフ5のいずれかに記載の方法であって、1つまたは複数の代謝酵素のレベルは、適切に、燃焼されるタバコから生成されるエアロゾルの吸入の後の使用者におけるレベルと比較して、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの吸入の後の使用者において減少し、レベルは、禁煙に相当するレベルに減少する方法。
7. パラグラフ1~パラグラフ6のいずれか1項に記載の方法であって、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルの吸入を経たニコチン送達の特性は、燃焼されるタバコから生成されるエアロゾルの吸入を経て得られるそれと実質的に同じである方法。
【0307】
8. パラグラフ7に記載の方法であって、血漿中におけるニコチンの濃度は、電気的に加熱されるタバコからのエアロゾルの吸入の約9分以内に最大濃度に増加し、;および/またはtmaxは、約8分であり;および/またはそれぞれ、平均AUC0-∞およびAUC0-t’は、約19ng.h/mL~約0.5ng.h/mLである方法。
【0308】
9. パラグラフ1~パラグラフ8のいずれかに記載の方法であって、電気的に加熱されるタバコからのエアロゾルの吸入から使用者の血漿に送達されるニコチンの最大濃度は、血漿中においてニコチンの約6~8ng/mlの間であり;および/またはtmaxは、約8分であり;および/またはそれぞれ、平均AUC0-∞およびAUC0-t’は、約19ng.h/mL~約0.5ng.h/mLである方法。
【0309】
10. パラグラフ1~パラグラフ9のいずれかに記載の方法であって、使用者の血流に送達されるニコチンの濃度は、タバコの燃焼を経て使用者の血流に送達されるニコチンの濃度の約60%より大きい方法。
【0310】
11. パラグラフ1~パラグラフ10のいずれか1項に記載の方法であって、タバコの電気的加熱は、ある期間にわたって電子的に制御される方法。
【0311】
12. パラグラフ11に記載の方法であって、エアロゾル生成物品は、温度制御センサを含んでタバコを過熱することを回避する方法。
【0312】
13. パラグラフ1~パラグラフ12のいずれかに記載の方法であって、タバコは、均質化されたタバコ材料である方法。
【0313】
14. パラグラフ13に記載の方法であって、エアロゾル形成基体は、均質化されたタバコ材料の集められたシートを含む方法。
【0314】
15. パラグラフ14に記載の方法であって、シートは、波形加工される方法。
【0315】
16. エアロゾル生成物品を介してニコチンを含むエアロゾルの吸入を経て使用者にニコチンを吸入させる、または送達する方法であって:(a)エアロゾル生成物品に含まれるタバコが摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成物品を提供する工程;および(b)使用者が電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;を含み、(i)使用者におけるニコチン濃度は、吸入後の約9分後に血漿中において約6~8ng/mlであり;(ii)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1~2%の間、適切には約1.5%であり;および/または(iii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間、適切には約0.5μg/gクレアチニンであり;および/または(iv)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニンの間、適切には、約300μg/gクレアチニンであり;および/または(v)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニン、適切には0.5μg/gクレアチニンである方法。
【0316】
17. タバコから生成されるエアロゾルを吸入する使用者におけるニコチン以外の 1つまたは複数のHPHCsの吸収を減少させる方法であって:(a)タバコ製品を使用者に提供する工程;(b)前記タバコ製品を摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱する工程;(c)電気的に加熱されるタバコに由来するエアロゾルが使用者によって吸入され、および使用者の血流中に吸収されるのを可能にする工程;および(d)前記使用者におけるニコチンおよび/または1つまたは複数その他のHPHCsのレベルを随意に測定する工程;を含み、エアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであるニコチンのレベルを含み;およびエアロゾル中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsのレベルは、燃焼されるタバコにおけるレベルより低い方法。
【0317】
18. 使用者にエアロゾル中のニコチンを送達するための電子エアロゾル生成装置の使用であって、エアロゾルは、摂氏約400度より低い温度に電気的にタバコを加熱することによって生成され;エアロゾルは、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであるニコチンのレベルを含み;およびエアロゾル中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsのレベルは、燃焼されるタバコにおけるレベルより低い使用。
【0318】
19. 使用者にエアロゾル中のニコチンを送達するための電子エアロゾル生成装置の使用であって、エアロゾルは、摂氏約400度より低い温度に電気的にタバコを加熱することによって生成され;(i)使用者におけるニコチン濃度は、吸入の約9分後に血漿中において約6~8ng/mlであり;および(ii)使用者における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の1日後の血液中において約1~2%の間、適切には約1.5%であり;および/または(iii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間、適切には約0.5μg/gクレアチニンであり;および/または(iv)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニンの間、適切には、約300μg/gクレアチニンであり;および/または(v)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニン、適切には0.5μg/gクレアチニンである使用。
【0319】
20. 使用者にニコチンを送達する方法であって、ニコチン送達特性は、燃焼されるタバコと実質的に同じであり、および使用者の血流中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsのレベルは、エアロゾル生成物品に含まれるタバコが、エアロゾル生成物品の加熱エレメントによって摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されるエアロゾル生成物品の使用を含む燃焼されるタバコからのレベルより低い方法。
【0320】
21. 摂氏約400度より低い温度に電気的にタバコを加熱することによって生成されるエアロゾルであって、前記エアロゾルは:(i)燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであるニコチンのレベル;および(ii)燃焼されるタバコにおおけるレベルよりも低いニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsのレベルを含む、エアロゾル。
【0321】
22. ニコチン以外のHPHCは、以下からなる群より選択される、パラグラフ21に記載のエアロゾル:ニコチンフリー乾燥粒子状物質(NFDPM)、一酸化炭素、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセトン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド、クロトンアルデヒド、メチルエチルケトン(methyl-ethly ketone)、ブチルアルデヒド、ベンゾ[a]ピレン、フェノール、m-クレゾール、o-クレゾール、p-クレゾール、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,3-ブタジエン、イソプレン、アクリロニトリル、ベンゼン、トルエン、ピリジン、キノリン、スチレン、N'-ニトロソノルニコチン(NNN)、N'-ニトロソアナタビン(NAT)、N'-ニトロソアナバシン(NAB)、4-(メチルニトロソアミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)、1-アミノナフタレン、2-アミノナフタレン、3-アミノビフェニル、4-アミノビフェニル、一酸化窒素(NO)、亜酸化窒素(NOx)、シアン化水素酸、アンモニア、ヒ素、カドミウム、クロム、鉛、ニッケル、セレンおよび水銀または1つもしくは複数のそれらの組み合わせまたはそれらの組み合わせ。
【0322】
23. パラグラフ21または22に記載のエアロゾルであって、1つまたは複数のニコチン以外のHPHCsは、電気的に加熱されるタバコによって生成されるエアロゾルにおいて検出可能でなく、またははっきりと検出可能でなく、および前記HPHCsは、:m-クレゾール(p-クレゾール)1,3ブタジエン(イソプレン)アクリロニトリル(ベンゼン)1-アミノナフタレン(2-アミノナフタレン)3-アミノビフェニル(4-アミノビフェニル)シアン化水素酸およびカドミウム、または1つまたは複数のその組み合わせまたはその組み合わせからなる群より選択される、エアロゾル。
【0323】
24. パラグラフ21~23のいずれかに記載のエアロゾルを生成する方法であって:(i)摂氏約400度より低い温度に電気的にタバコを加熱する工程(ii)タバコを電気的に加熱されしてエアロゾルを生成させる工程;および(iii)任意に、エアロゾルを単離する、または収集する工程を含む、方法。
【0324】
25. エアロゾル生成物品であって:(i)タバコを加熱してエアロゾルを作り出す加熱エレメント;および(ii)加熱エレメントによって加熱されるタバコを含み、改善は、加熱エレメントが、摂氏約400度より低い温度にタバコを電気的に加熱し、およびエアロゾル生成装置によって生成されるエアロゾルが、燃焼されるタバコにおけるレベルと大体同じであるニコチンのレベルを含み、およびエアロゾル中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsのレベルが、燃焼されるタバコにおけるレベルより低い、エアロゾル生成物品。
【0325】
26. エアロゾル生成物品は、電気的に加熱するエレメントを含むエアロゾル生成装置と共に使用するためのものであり、エアロゾル生成物品は:(i)タバコ;(ii)エアロゾル形成基体の下流に直接に位置する支持体エレメント;(iii)支持体エレメントの下流に位置するエアロゾル冷却エレメント;および(iv)エアロゾル形成基体、支持体エレメントおよびエアロゾル冷却エレメントを取り囲む外側の包み紙であって、支持体エレメントは、エアロゾル形成基体に隣接する包み紙を含む、前記パラグラフのいずれかに記載の方法または使用またはエアロゾル生成物品。
【0326】
27. 使用者が、エアロゾル生成物品に含まれるタバコが摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成物品を使用するかどうか決定する方法であって、前記方法は:(a)使用者からの試料を提供する工程;および(b)直接または生物マーカーを経て、その中の少なくとも一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンの1つまたは複数のレベル決定する工程;を含み、(i)試料における一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の血液中において約1%~2%の間、適切には約1.5%であり;および/または(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間、適切には約0.5g/gクレアチニンであり;および/または(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約200~400μg/gクレアチニン、適切には約300g/gクレアチニンであり;および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、電気的に加熱されるタバコから生成されるエアロゾルの消費の約2日後の尿中において約0.1~1μg/gクレアチニンの間、適切には0.5g/gクレアチニンである場合、前記使用者がエアロゾル生成物品を使用することを示す方法。
【0327】
28. エアロゾル生成物品に含まれるタバコが摂氏約400度より低い温度に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成物品を使用する少なくとも2日後に喫煙者から単離される試料であって、(i)試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベルは、約1%~2%であり;および/または(ii)使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間であり;および/または(iii)使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベルは、約200~400μg/gクレアチニンであり;および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間である試料。
【0328】
29. 方法または前パラグラフのいずれかに記載の試料であって、一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンのレベルが決定される、試料。
【0329】
30. タバコを摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱するエアロゾル生成物品を介してニコチンを含むエアロゾルの吸入を経てニコチンを消費する使用者をモニターする方法であって:(a)タバコを摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱するエアロゾル生成物品を使用者に提供する工程;(b)使用者がエアロゾル生成物品を介してニコチンを含むエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;(c)使用者からの1つまたは複数の試料を提供する、または得る工程であって、それは同じまたは異なる試料のタイプでもよく、およびそれは、任意に使用者による消費の間に時間ごとに採取された複数の試料でもよい工程;(d)直接またはそれらの生物マーカーにおけるいずれかにて、その中の少なくともニコチン、一酸化炭素、アクロレインまたはベンゼンの2つ以上のレベルを測定する工程;および(e)試料の異なるタイプが使用される場合、工程(b)において測定されたレベルを以下のレベルまたは同等のレベルと比較する工程:(i)血液中の約1%~2%の間の試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベル;および/または(ii)約0.1~1μg/gクレアチニンの間の使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベル;および/または(iii)約200~400μg/gクレアチニンの使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベル;および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間である;を含み、試料と工程(c)におけるレベル間の相関は、使用者が装置を介したニコチンの消費に好ましく反応することを示す方法。
【0330】
31. ニコチンの吸入に対する使用者の反応を測定する方法であって:(a)使用者にタバコを摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱するエアロゾル生成物品を提供する工程;(b)使用者がエアロゾル生成物品によって作り出されるニコチンを含むエアロゾルを吸入するのを可能にする工程;(c)使用者からの1つまたは複数の試料を提供する、または得る工程であって、それは同じまたは異なる試料のタイプでもよく、およびそれは、任意に使用者による吸入の間に時間ごとに採取された複数の試料でもよい工程;(d)直接またはそれらの生物マーカーにおけるいずれかにて、その中の少なくともニコチン、一酸化炭素、アクロレインまたはベンゼンの2つ以上のレベルを測定する工程;および(e)試料の異なるタイプが使用される場合、工程(b)において測定されたレベルを以下のレベルまたは同等のレベルと比較する工程:(i)血液中の約1%~2%の間の試料中の一酸化炭素ヘモグロビン(一酸化炭素マーカー)レベル;および/または(ii)約0.1~1μg/gクレアチニンの間の使用者におけるS-PMA(ベンゼンマーカー)レベル;および/または(iii)約200~400μg/gクレアチニンの使用者における3-HPMA(アクロレインマーカー)レベル;および/または(iv)使用者におけるMHBMA(1,3-ブタジエンマーカー)レベルは、約0.1~1μg/gクレアチニンの間である工程を含む方法。
【0331】
32. 方法または前パラグラフのいずれかに記載の試料であって、少なくとも一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンのレベルが測定される、試料。
【0332】
33. エアロゾル生成物品に含まれるタバコが摂氏約400度より低い温度に電気的に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成物品を改変する、または適応させる方法であって、前記方法は:(a)エアロゾル生成物品を提供する工程;(b)1つまたは複数の成分部分またはそれらのエレメントに1つまたは複数の改変を加える工程;および(c)エアロゾル生成物品を試験して改変がエアロゾル生成物品において有益な効果を有するかどうか決定する工程を含み、前記試験は:(i)エアロゾル中のニコチン以外の1つまたは複数のHPHCsレベルを決定する工程であって、エアロゾル中の1つまたは複数のHPHCsのレベルにおける減少は、1つまたは複数の改変がエアロゾル生成物品において有益な効果を有することを示す工程;および/または(ii)エアロゾルを吸入した後の使用者におけるその中の少なくとも一酸化炭素、ベンゼン、アクロレインおよび1,3-ブタジエンの1つまたは複数のレベルを決定する工程;を含み、1つまたは複数の、適切には、すべてのこれらのレベルにおける減少は、1つまたは複数の改変がエアロゾル生成物品において有益な効果を有することを示す方法。
【0333】
34. 添付の図面に関して本明細書において記述したとおりの方法、使用、エアロゾルまたはエアロゾル生成物品。
【0334】
本開示は、下記の実施例においてさらに記述してあり、それはさらに詳細に本開示を記述するために提供される。これらの実施例は、本開示を実施するために現在想定される好ましい様式を記述し、本開示を例示することを意図し、および限定しない。
【実施例】
【0335】
実施例1
喫煙しているが、しかし他は健康な使用者における単一の、および適宜使用の後の従来の巻きタバコ(CC)と比較して、エアロゾル生成装置に含まれるタバコが摂氏約375度(最大)および摂氏約350度~約399度の範囲またはより低い温度(温度における可能なバリエーションを考慮に入れる)に加熱されてエアロゾルを作り出すエアロゾル生成装置(本明細書において
図5~7に記述した、およびTHS巻きタバコと呼ばれる)を使用するニコチン薬物動態(PK)特性および安全性を調査するための単一施設、オープンラベルの、ランダム化された、制御された、クロスオーバー研究。
【0336】
この研究の目的は、血漿濃度タイムカーブ(AUC)および最大血漿濃度(Cmax)下の領域によって評価した際に、喫煙CCとの比較におけるTHS巻きタバコの一回の使用の後の血漿ニコチンPK特性に基づいた使用者において吸収されるニコチンの割合および量を評価することである。さらなる目的は、部分的なAUCを評価することである(AUC0-t'、式中t'は、最後の定量化可能な濃度の時間に外挿された時間0から無限[AUC0-∞]までの濃度タイムカーブ下でのCC後および領域のピークのニコチン濃度の使用者特異的な時間である)。さらなる目的は、一回の使用後のCC使用者と比較してTHS巻きタバコでニコチンのCmax(tmax)および半減期(t1/2)までの時間を評価することである。さらなる目的は、適宜使用後のTHS巻きタバコとCC使用者との間のピークおよびトラフニコチン濃度を比較することである。さらなる目的は、一回の使用および適宜使用におけるCC使用者と比較したTHS巻きタバコについて吐いた一酸化炭素(CO)および血液一酸化炭素ヘモグロビン(COHb)のレベルを評価することである。
【0337】
材料及び方法
研究デザイン
喫煙しているが、しかし、他は健康な使用者における一回の使用後のCCと比較したTHS巻きタバコのニコチンPK特性および安全性を調査する単一施設、オープンラベルの、ランダム化された、制御された、2期間の、2系列の、クロスオーバー研究である。
【0338】
全体で、28人の適格の喫煙使用者は、以下2系列の一方に0日目においてランダム化される:系列1:THS 2.1→CC(N=14)または系列2:CC→THS 2.1(N=14)。
盲検のタイプ:オープンラベル
対照のタイプ:従来のCC
【0339】
使用者の数(予定した、および分析した)
スクリーニングされた:78人の使用者
登録された:33人の使用者
ランダム化された:28人の使用者
安全性解析対象集団セット:33人の使用者
PK一回の使用解析セット(PKS集団):28人の使用者
PK適宜使用解析セット(PKAL集団):28人の使用者
【0340】
算入のための診断および主な基準
女性または男性の、他は健康な白人の、喫煙者(スクリーニングより前の少なくとも3年の連続した喫煙およびスクリーニングの前の4週間に1mgニコチンISO/CCの最大収率で1日につき最低限10本の非メントール処理のCCの喫煙経歴)。使用者は、今後3カ月間において喫煙を終了する予定でない現在の喫煙者であるが、連続した2日間までの喫煙の中断を受け入れる準備ができている。使用者は、クリニックへの入院まで別のブランドを喫煙することができる。しかし、使用者は、クリニックへの入院以降、使用者の好ましいCCブランドを制限される。喫煙状態は、尿コチニン試験で検証される(コチニン≧200 ng/ml)。ランダム化割当ては、調査対象母集団の少なくとも40%で表されるそれぞれの性および喫煙層を保証するために使用する。
【0341】
試験製品
図5~7に示したように、エアロゾル生成物品は、タバコ加熱装置、特別に設計されたTHS巻きタバコの使用のためのTHS巻きタバコホルダおよびホルダの充電を可能にするためのTHS充電ユニット、電源アダプタおよび電源コードを含むTHSアクセサリを含む。
【0342】
参照製品
彼らの好みにしたがって使用者によって提供される市販のCC。
【0343】
暴露時間
研究は、7日間の拘束期間(7泊の滞在)の間に行われる。
期間1:・0日目:洗い流し;
・1日目:単一の製品使用(THS 2.1/CC)
・2日目:適宜製品使用(THS 2.1/CC)。
期間2:・3日目:洗い流し;
・4日目:単一の製品使用(THS 2.1/CC);
・5日目:適宜製品使用(THS 2.1/CC)。
【0344】
評価基準
主要評価項目:
THS巻きタバコおよびCCの一回の使用の後のニコチンPK:
・Cmax
・ゼロ時間から最後の定量化可能な濃度(AUC0-last)の時間までの濃度タイムカーブ下の領域。
【0345】
副次的評価項目:
薬物動態評価項目:
・一回の使用の後のニコチンPK:AUC0-∞、tmax、AUC0-t’、排出速度定数および半減期(t1/2)。
・適宜使用後のTHS巻きタバコとCC使用者との間のピークおよびトラフニコチン濃度。
【0346】
生物マーカー評価項目:
単一のおよび適宜使用後のTHS巻きタバコとCC使用者との間の吐き出されたCOおよび血液COHbのレベル
【0347】
試料サイズ
合計28人の喫煙者をランダム化する。この試料サイズは、80%の検出力および5%のドロップアウト割合を仮定することで、0.80および1.25の限度を上回っていない90%の信頼区間を可能にさせる精度でTHS巻きタバコとCCとの間のCmax比率のための幾何平均の比率を見積もるのに必要である。
【0348】
統計学的な方法
主要PK評価項目は、単一の製品使用後のニコチンについてのAUC0-lastおよびCmax値である。副次的PK評価項目は、単一の製品使用後のAUC0-∞、AUC0-t’、t1/2、排出速度定数およびtmaxである。
【0349】
分散分析(ANOVA)は、対数変換された(自然対数)一回の使用PKパラメーターにおいて行う。モデルは、固定効果因子として系列、系列内の使用者、期間および曝露群の条件を含む。AUC0-lastおよびCmaxのそれぞれのについての解析の結果は、THS巻きタバコ対CCの比について調整された幾何学的な最小二乗(LS)平均および90%の信頼区間(CI)に関して示してある。
【0350】
使用者、曝露および期間の間のキャリーオーバー効果または相互作用がないものと推定するる。正常性は、対数変換後に試験しない。対数変換されたデータが解析において使用されるときは、報告された結果を逆変換させる。
【0351】
tmaxは、Wilcoxon Signed-Rank Testを使用して、本来のスケールにおいて解析する。Hodges-Lehmann推定値は、THSとCCとの間の中央値差について90%のCIで存在した。
【0352】
結果
人口統計学
登録された33人の使用者から、28人はランダム化し、および全ての28人が研究を完了する。33人の使用者を(製品試験の間に)エアロゾル生成装置に曝露し、およびしたがって、安全性解析対象集団に含める。全ての28人のランダム化された使用者は、算入/除外基準に合い、および系列は、年齢、身長、体重および肥満度指数(BMI)に関してかたよっていない。
【0353】
主要PK評価項目
2つの製品の一回の使用後の平均ニコチン濃度曲線を
図1に示した。濃度タイムカーブの全体の形状は、2つの製品について類似するようにみえるが、THSの一回の使用後のニコチンへの曝露はより低い。
【0354】
一回の使用後、ニコチンへの曝露の程度は、平均で、CCと比較したTHSについてよりも23%低い(90%のCI対15%、30%)。同様に、最大ニコチン濃度は、平均で、CCと比較したTHSの一回の使用後よりも30%低い(90%のCI対18%~40%)。両方の主要評価項目については、幾何平均比率についての90%のCIのより低い限界が80%より少なく、およびCIは100%を含まなかった。データを表2に示した。
【0355】
副次的PK評価項目
tmaxにおける相違はなく、両製品とも8分のtmaxを有する(90%のCI対-1、2)。THSについてのニコチン曝露の程度は、平均AUC0-∞およびAUC0-t’の両方によって評価した際に、それぞれ19.083ng.h/mL~0.5262ng.h/mLである。これらは、結果がCCと比較して19%(95%のCI対11%、27%)~33%(95%CI対12%、48%)低いと推定する。ニコチンの平均的除去半減期は、THSについて2.741時間であり、CCより11%長い(95%のCI対2%、21%)。
【0356】
実施例2
従来の巻きタバコからTHSへ切り替えている、喫煙しているが、他は健康な使用者における選択された煙成分への曝露を評価するための単一施設、オープンラベルの、ランダム化された、制御された、2治療群平行群間研究。
【0357】
この研究の目的は、従来の巻きタバコ(CC)からTHS巻きタバコへ切り替えている喫煙者における曝露の選択された一次生物マーカー(BoExp)に対するTHS巻きタバコを使用する効果を、CCを喫煙し続けているものと比較して、評価することである。さらなる目的は、CCからTHS巻きタバコへ切り替えている喫煙者において選択された二次BoExpに対する拘束してTHS巻きタバコを使用する効果を、CCを喫煙し続けているものと比較して、評価することである。さらなる目的は、CCからTHS巻きタバコへ切り替えている喫煙者におけるCYP1A2酵素活性に対する拘束状況におけるTHS巻きタバコを使用する効果を、CCを喫煙し続けているものと比較して、評価することである。さらなる目的は、暴露期間の間、THS巻きタバコを使用する安全性を評価すること、およびCCからTHS巻きタバコへ切り替えている喫煙者における11-DTX-B2に対する拘束状況におけるTHS巻きタバコを使用する効果を、CCを喫煙し続けているものと比較して、評価することである。さらなる目的は、異なる身体マトリックスにおける選択された一次および二次BoExp、11-DTX-B2およびCYP2A6について得られる結果の比較である。
【0358】
材料及び方法
研究デザイン
これは、THS巻きタバコおよびCCの使用を比較するランダム化された、制御された、オープンラベルの、2治療群、平行群間適宜喫煙研究である。使用者は、9日間制御された環境に閉じこめられる:入院(-2日目)、ベースライン(-1日目および0日目)、曝露期間(1日~5日目)、退院(6日目)。THS巻きタバコを使用する効果の評価は、5日目において行われた。拘束の間の喫煙は、06:30~23:00の間に可能である。
【0359】
ランダム化は、性別およびスクリーニング訪問の前の4週間の間に1日の平均CC消費量を報告した使用者(1日につき10~19本のCCを喫煙するものおよび喫煙>1日につき19本のCCのもの)によって階層化する。
【0360】
盲検のタイプ:オープンラベル
対照のタイプ:従来の巻きタバコ
【0361】
使用者の数(予定した、および分析した)
登録された:42人の使用者
ランダム化された:40人の使用者
安全性解析対象集団:42人の使用者
フルアナリシスセット(FAS):40人の使用者
パープロトコル(PP)母集団:39人の使用者
【0362】
算入のための診断および主な基準
女性または男性の、他は健康な白人の、喫煙者は、スクリーニングより前の少なくとも3年間の連続した喫煙およびスクリーニングより前の4週間に1mgニコチンISO/CCの最大収率で1日につき最低限 10本の非メントール処理のCCの喫煙歴を含む。使用者は、クリニックへの入院まで別のブランドを喫煙することができる。しかし、使用者は、クリニックへの入院以降、使用者の好ましいCCブランドを制限される。喫煙状態は、尿コチニン試験で検証される(コチニン≧200 ng/ml)。ランダム化割当ては、調査対象母集団の少なくとも40%で表されるそれぞれの性および喫煙層を保証するために使用する。
【0363】
試験製品
図5~7に示したTHSは、タバコ加熱装置、特別に設計されたTHS巻きタバコの使用のためのTHS巻きタバコホルダおよびホルダの充電を可能にするためのTHS充電ユニット、電源アダプタおよび電源コードを含むTHSアクセサリを含む。
【0364】
参照製品
市販のCCは、彼らの好みにしたがって使用者によって提供される。
【0365】
暴露期間の時間
使用者は、彼らが彼ら自身のCCのブランドを喫煙する2日間のベースライン期間後の5日間、THSを使用する。
【0366】
THS治療群にランダム化された使用者は、THS巻きタバコホルダおよびTHSアクセサリが割り当てられる。使用者は、請求に応じて、一度に1本の巻きタバコのTHS巻きタバコを供給される。THS治療群における使用者は、1日目の06:30以降5日目の23:00までCCを吸うことができない。
【0367】
CC治療群にランダム化される使用者は、適宜1日目 の06:30以降5日目の 23:00まで彼ら自身の好みのCCブランドの喫煙を続ける。
【0368】
評価基準
主要評価項目は、5日の暴露期間にわたって彼らのそれぞれの生物マーカーを測定することによって評価される4つの有害な、および潜在的に有害な成分(HPHCs)(CO、1,3-ブタジエン、アクロレインおよびベンゼン)への曝露である。4つの成分は、喫煙から禁欲的喫煙者においてより喫煙者において数倍高く、および平均において、除去半減期≦24時間を示す。したがって、曝露の5日間は、新たな定常状態(少なくとも5回のこれらの除去半減期)に到達するのに十分であるはずである。一酸化炭素は、分光光度法によって定量化することができる血液中のマーカーとして血液中の一酸化炭素ヘモグロビンを使用することによって測定する。ベンゼンは、液体クロマトグラフィータンデム型質量分析(LC-MS/MS)によって定量化することができるマーカーとして尿中におけるS-フェニル-メルカプツール酸(S-PMA)を使用することによって測定する。アクロレインは、液体クロマトグラフィータンデム型質量分析(LC-MS/MS)を経ることによって定量化することができるマーカーとして尿中における3-ヒドロキシプロピル-メルカプツール酸(3-HPMA)を使用することによって測定する。1,3-ブタジエンは、液体クロマトグラフィータンデム型質量分析(LC-MS/MS)によって定量化することができるマーカーとして尿中におけるモノヒドロキシブテニル-メルカプツール酸(MHBMA)を使用することによって測定する。
【0369】
全体で、HPHCsの14の生物マーカーをこの研究において評価し(表3を参照されたい)、13を報告されているFDAの18の簡易リストに収載する。
【0370】
呼気における一酸化炭素は、Micro 4 Smokerlyzerを使用して測定する。試験は、適切な場合、COHbについて採血と併せて行う。
【0371】
さらなる評価項目
・11-DTX-B2は、尿(任意に選ばれた尿試料および24時間の尿試料)中において測定する。
・CYP1A2活性は、カップ一杯のコーヒーの摂取のおよそ6時間(±15分)後のパラキサンチン(PX)およびカフェイン(CAF)血漿モル濃度に基づいて0日目にておよび5日目にて測定する。
・CYP2A6活性は、トランス-3'-ヒドロキシコチニンおよびコチニンの代謝対モル比を使用して、0日目におけるおよび5日目における血漿中において測定する。
・視覚的アナログスケール(VAS)、3つのリッカート尺度および1つの未決問題で咳の評価。
・喫煙挙動:SODIM(登録商標)装置で製品使用および喫煙トポグラフィ。
【0372】
試料サイズ
合計40人の喫煙者(THS 2.1治療群における20人、CC治療群における20人)をランダム化する。この試料サイズを算出して、5%のI型エラー確率で両側検定を使用して、CC治療群と比較してTHS治療群における減少を示す80%を超える検出力を達成する。
【0373】
統計学的な方法
BoExpを、クレアチニンに対して調整した対数変換された(自然対数)データで解析する。群間の相違の評価を逆変換して比較影響(THS/CC)を提供する。5日目における暴露期間の終わり(EoE)の値を、対数変換したベースライン値およびランダム化にて使用した階層化因子に対して調整したGeneral Linear Model(GLM)の手段によって曝露群の間で比較する。
【0374】
使用者の数(no.)、欠測データを伴う使用者の数、定量化の限度の下(BLOQ)の結果を伴う使用者の数、平均、標準偏差(SD)、幾何平均および関連する95%の信頼区間(CI)、最小、第1の四分位数、中央値、第3の四分位数、最大および変動係数(CV)を含む記述要約統計学により、研究治療群および絶対値のためのオーバーオールによる一次BoExpのそれぞれ、およびそれぞれの日についてベースラインからの変化およびパーセント変化を生じる。
【0375】
特に明記しない限り、全ての統計学的検定は、両側であり、および5%のレベルにて行われ、および全ての引用された信頼区間は、両側性95%の信頼区間である。
【0376】
結果
人口統計学
登録された42人の使用者から、40人をランダム化して、および全ての40人が研究を完了する。1人の使用者がミスランダム化され(2人の使用者は、同じランダム化番号を割り当てられた)、およびパープロトコル母集団から除去される。42人の使用者は、THSに曝露され(製品試験の間に)、およびしたがって、安全性解析対象集団に含まれる。
【0377】
全ての40人のランダム化された使用者は、算入/除外基準に合い、および群は、年齢、身長、体重および肥満度指数(BMI)に関してかたよっていない。
【0378】
曝露の一次生物マーカー
全ての4つの一次BoExpにおいて有意な減少がある。変化は、THSの使用を始める24時間以内に見られ、および減少は、研究の全体にわたって維持される。
【0379】
COHb
THS治療群において、一酸化炭素ヘモグロビンは、1日目にわずかに4パーセントポイントを超えるまでベースラインから下落する(-4.19%±1.2%)。5日目において、ベースラインに対しての変化は、THSについて75.2%の減少およびCCについて7.2%の増加である。この変化は、曝露の5日間にわたって維持される。CC治療群において、一酸化炭素ヘモグロビンにおける顕著な変化はない。1日目までに、COHbのレベルは、THS治療群における20人の使用者のうち19人について2%以下であり、それは、非喫煙者についてのCOHbについて正常な範囲内である。5日目にて、COHbのレベルは、全ての20人の使用者について2%より下である。使用者結果を、
図2Aに示した。
【0380】
MHBMA
暴露期間の終わりにて(EoE)、クレアチニンで調整されたMHBMA尿濃度は、THSについて5日目にてベースラインから75%を超えて減少し、およびCCについて5日目にてベースラインから19.5%増加する。変化は、統計学的に有意である。MHBMAにおける変化は、THSの使用を始める24時間以内に見られ、および曝露の全体にわたって維持される。結果を、
図2Bに示した。
【0381】
3-HPMA
曝露の終わりにて(EoE)、クレアチニンで調整される3-HPMA尿濃度は、THS 2.1について5日目にてベースラインから-57.9%を超えて減少し、およびCCについて5日目にてベースラインから11.4%増加する。変化は、統計学的に有意である。3-HPMAにおける変化は、THSの使用を始める24時間以内に見られ、および暴露期間を通して減少したままであった。結果を、
図2Cに示した。
【0382】
S-PMA
曝露の終わりにて(EoE)、クレアチニンで調整されるMHBMA尿濃度は、THSについて5日目にてベースラインから-88%を超えて減少し、およびCCについて5日目にてベースラインから26.4%増加する。変化は、統計学的に有意である。S-PMAにおける変化は、THSの使用を始める24時間以内に見られ、および研究の期間低いままであった。結果を、
図2Dに示した。
【0383】
結果を、表5において要約する。
【0384】
CYP1A2活性
CYP1A2のレベルは、当該技術分野において公知の方法を使用して測定することができ、たとえばClinical Pharmacology & Therapeutics (2011) 90, 117-125を参照されたい。CYP1A2活性は、THS治療群においておよそ25%減少し、CC治療群において同じままである。
結果を、
図3に示した。
【0385】
実施例3
図4Aおよび4Bは、タバコ(MM -2008メジアン)の燃焼対メントールフレーバータバコ(プラットホーム1メントール)およびレギュラータバコ(プラットホーム1レギュラー)を使用する本開示にしたがったタバコの加熱を介して生成されるエアロゾル(煙)の化学分析を図示する。
【0386】
この図で分かるように、多くのHPHCsのレベルは、タバコを燃焼させることによって生成されるエアロゾルと比較して、タバコの加熱によって生成されるエアロゾル中において減少する。HPHCsは、当該技術分野において周知である方法を使用して、エアロゾル(煙)において測定する。
【0387】
本明細書において引用され、または記述された任意の刊行物は、本出願の出願日の前に開示された関連情報を提供する。本明細書における記載は、発明者がこのような開示に先だって権利を与えられないことの承認としては解釈されない。上の明細書において言及した全ての刊行物は、本明細書において参照により援用される。本開示の種々の改変および変更は、本開示の範囲および趣旨を逸脱しない範囲で当業者にとって明らかだろう。本開示は、具体的に好ましい態様に関連して記述したが、請求される開示がこのような具体的態様に過度に限定されるべきでないことが理解すされるはずである。実際に、当業者にとって、明らかである本開示を実施するために記述した様式の種々の改変は、以下の請求の範囲の範囲内であることが意図される。
【0388】
【0389】
【0390】
【0391】
【0392】
5日目における曝露の一次生物マーカー‐ベースラインからの変化(%)