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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-17
(45)【発行日】2022-05-25
(54)【発明の名称】無線リソースの設定
(51)【国際特許分類】
   H04W 12/03 20210101AFI20220518BHJP
【FI】
H04W12/03
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020544795
(86)(22)【出願日】2019-02-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-19
(86)【国際出願番号】 EP2019053321
(87)【国際公開番号】W WO2019192767
(87)【国際公開日】2019-10-10
【審査請求日】2020-10-23
(31)【優先権主張番号】62/652,963
(32)【優先日】2018-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100170667
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 浩次
(72)【発明者】
【氏名】ルゲランド, パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ミルド, グンナー
(72)【発明者】
【氏名】パルム, ホーカン
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,Procedures for enabling security per bearer[online],3GPP TSG RAN WG2 #101,3GPP,2018年03月02日,R2-1802799,検索日[2021.12.14],Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_101/Docs/R2-1802799.zip>
【文献】Ericsson,Ciphering and integrity protection configuration per DRB[online],3GPP TSG RAN WG2 #101bis,3GPP,2018年04月05日,R2-1804799,検索日[2021.12.14],Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_101bis/Docs/R2-1804799.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイスにおける無線リソースの管理のための、前記無線デバイスによって実行される方法であって、
前記無線デバイスによる使用のための無線ベアラを設定するメッセージを受信すること(1302)と、
前記無線ベアラに対する暗号化を有効化又は無効化する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認すること(1304)と、
受信した前記メッセージに従って前記無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行すること(1306)と、
を有し、
前記メッセージは、前記無線デバイスのために複数の無線ベアラを設定し、
前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認すること(1304)は、前記無線ベアラに固有のpdcp-Config情報要素を確認することを含み、
前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認すること(1304)は、前記pdcp-Config情報要素のエクステンションマーカの後を確認することを含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、受信した前記メッセージに従って前記無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行すること(1306)は、
前記メッセージが前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を含む場合、前記メッセージに含まれている前記暗号化コンフィグ設定に従って、前記無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行することと、
前記メッセージが前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を含まない場合、前記無線ベアラに対する参照暗号化コンフィグ設定に従って、前記無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行することと、
を含む方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、
前記メッセージによって設定される前記無線ベアラが前記無線デバイスのための現在の設定の一部でない場合、前記参照暗号化コンフィグ設定はデフォルトの暗号化コンフィグ設定を含み、
前記メッセージによって設定される前記無線ベアラが前記無線デバイスのための現在の設定の一部である場合、前記参照暗号化コンフィグ設定は、前記無線ベアラのための既存の暗号化コンフィグ設定を含む、方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法であって、前記メッセージは、無線リソース制御コネクションリコンフィギュレーションメッセージ又は無線リソース制御リコンフィギュレーションメッセージを含む、方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法であって、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認すること(1304)は、RadioBearerConfig情報要素の内部の情報要素を確認することを含む、方法。
【請求項6】
請求項に記載の方法であって、前記暗号化コンフィグ設定は、暗号化が有効化されるべきか無効化されるべきかを示す単一ビットを含んだオプションのパラメータを含む、方法。
【請求項7】
基地局によって実行される、無線デバイスによる使用のために無線リソースを設定するための方法であって、
前記無線デバイスによる使用のための無線ベアラを設定するメッセージを生成すること(1502)と、
前記無線ベアラのための暗号化を有効化又は無効化する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めること(1504)と、
前記メッセージを前記デバイスへ送信すること(1506)と、を含み、
前記メッセージは、前記無線デバイスのための複数の無線ベアラを設定し、
前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めること(1504)は、前記無線ベアラに固有のpdcp-Config情報要素に前記暗号化コンフィグ設定を含めることを含み、
前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めること(1504)は、前記pdcp-Config情報要素のエクステンションマーカの後に前記暗号化コンフィグ設定を含めることを含む、方法。
【請求項8】
請求項に記載の方法であって、
前記無線ベアラのための前記暗号化コンフィグ設定を前記無線ベアラのための参照暗号化コンフィグ設定と比較することと、
前記暗号化コンフィグ設定が前記参照暗号化コンフィグ設定と異なる場合にのみ、前記無線ベアラのための前記暗号化コンフィグ設定を前記生成したメッセージに含めることと、
をさらに含む方法。
【請求項9】
請求項に記載の方法であって、
前記メッセージによって設定される前記無線ベアラが前記無線デバイスのための現在の設定の一部でない場合、前記参照暗号化コンフィグ設定はデフォルトの暗号化コンフィグ設定を含み、
前記メッセージによって設定される前記無線ベアラが前記無線デバイスのための現在の設定の一部である場合、前記参照暗号化コンフィグ設定は、前記無線ベアラのための既存の暗号化コンフィグ設定を含む方法。
【請求項10】
請求項からのいずれか1項に記載の方法であって、前記メッセージは、無線リソース制御(RRC)リコンフィギュレーションメッセージを含む、方法。
【請求項11】
請求項から0のいずれか1項に記載の方法であって、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めること(1504)は、前記暗号化コンフィグ設定を、RadioBearerConfig情報要素の内部の情報要素に含めることを含む、方法。
【請求項12】
請求項に記載の方法であって、前記暗号化コンフィグ設定は、暗号化が有効化されるべきか無効化されるべきかを示す単一ビットを含んだオプションのパラメータを含む、方法。
【請求項13】
請求項から11のいずれか1項に記載の方法であって、前記無線ベアラは、プロトコルデータユニット(PDU)セッションに関連し、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めること(1504)は、当該PDUセッションに関連するすべての無線ベアラへの適用のための暗号化コンフィグを含めることを含む、方法。
【請求項14】
無線デバイスにおける無線リソースを管理するための前記無線デバイスであって、
処理回路と、
前記無線デバイスに電力を供給するように構成された電力供給回路と、を有し、
前記処理回路は、
i.前記無線デバイスによる使用のための無線ベアラを設定するメッセージを受信し、
ii.前記無線ベアラのための暗号化を有効化又は無効化する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認し、
iii.受信した前記メッセージに従って前記無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行する
ように構成され
前記メッセージは、前記無線デバイスのために複数の無線ベアラを設定し、
前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認すること(1304)は、前記無線ベアラに固有のpdcp-Config情報要素を確認することを含み、
前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認すること(1304)は、前記pdcp-Config情報要素のエクステンションマーカの後を確認することを含む、無線デバイス。
【請求項15】
無線デバイスによる使用のための無線リソースを設定するための基地局であって、
処理回路と、
前記基地局に電力を供給するように構成された電力供給回路と、を有し、
前記処理回路は、
i.前記無線デバイスによる使用のための無線ベアラを設定するメッセージを生成し、
ii.前記無線ベアラのための暗号化を有効化又は無効化する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含め、
iii.前記無線デバイスへ前記メッセージを送信する、
ように構成され
前記メッセージは、前記無線デバイスのための複数の無線ベアラを設定し、
前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めること(1504)は、前記無線ベアラに固有のpdcp-Config情報要素に前記暗号化コンフィグ設定を含めることを含み、
前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めること(1504)は、前記pdcp-Config情報要素のエクステンションマーカの後に前記暗号化コンフィグ設定を含めることを含む、基地局。
【請求項16】
無線デバイスにおける無線リソースを管理するユーザ端末(UE)であって、前記UEは、
無線信号を送信及び受信するように構成されたアンテナと、
前記アンテナ及び処理回路に接続され、前記アンテナと前記処理回路との間で伝達される信号を調整するように構成された無線フロントエンド回路と、
前記処理回路であって、
i.前記無線デバイスによる使用のための無線ベアラを設定するメッセージを受信し、
ii.前記無線ベアラのための暗号化を有効化又は無効化する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認し、
iii.前記受信されたメッセージに従って前記無線ベアラのための暗号化を有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行する
ように構成され
ここで、前記メッセージは、前記無線デバイスのために複数の無線ベアラを設定し、
前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認すること(1304)は、前記無線ベアラに固有のpdcp-Config情報要素を確認することを含み、
前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認すること(1304)は、前記pdcp-Config情報要素のエクステンションマーカの後を確認することを含む、
記処理回路と、
前記処理回路に接続され、前記UEへの前記処理回路で処理されるべき情報の入力を可能とするように構成された入力インタフェースと、
前記処理回路に接続され、前記処理回路によって処理された情報を前記UEから出力するように構成された出力インタフェースと、
前記処理回路に接続され、前記UEへ電力を供給するように構成されたバッテリと、を有するユーザ端末(UE)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、無線デバイスによって実行される、無線デバイスにおける無線リソースを管理するための方法に関する。本開示は、基地局によって実行される、無線デバイスによる使用のために無線リソースを設定するための方法にも関する。また、本開示は、無線デバイス、ユーザ端末、基地局に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ここで使用される用語は、異なる意味が明示的に与えられない限り及び/又はそれが使用される文脈から暗示されない限り、関連する技術分野におけるその通常の意味に従って解釈されるべきである。エレメント、装置、コンポーネント、手段、ステップなどに対するすべての参照は、別途明示的に述べない限りは、そのエレメント、装置、コンポーネント、手段、ステップなどの少なくとも1つの例を参照するように率直に解釈されるべきである。ここで開示されるいずれかの方法のステップは、あるステップが他のステップに続く又は先立つと明示的に説明されない限り及び/又はステップが他のステップに続く又は先立たなければならないことが暗示されない限り、開示された厳密な順序で実行されなければならないわけではない。ここで開示される実施形態のいずれかの特徴は、適切であるならば、いずれも、任意の他の実施形態に適用されうる。同様に、任意の実施形態の利点は、いずれも、任意の他の実施形態に適用されてもよく、その逆もまたしかりである。開示される実施形態の他の目的、特徴および利点は、以下の説明から明らかになるだろう。
【0003】
LTEにおいて、セキュリティソリューションは、暗号化と完全性保護とを含む。暗号化と完全性保護との両方に対して、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)技術標準(TS)33.401(v15.2.0)に定義されているように、LTE(ロングタームエボリューション)のための4つの異なるアルゴリズム、EEA0-3、および、EIA0-3が特定されている。暗号化は、通信において攻撃者が盗聴することを妨げるように設計されており、一方で、完全性保護は、UEとネットワークの両方のアイデンティティを検証することが意図されている。セキュリティを確実にするために、SRB0を除く全ての無線ベアラが暗号化されるが、シグナリング無線ベアラ(SRB)(SRB0を除く)のみが完全性保護される。データ無線ベアラ(DRB)が完全性保護されなかった理由は、使用可能な完全性保護を伴うパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)パケットのそれぞれに対する完全性のためのメッセージ認証コード(MAC-I)の形式で、通信にオーバヘッドを追加することである。
【0004】
暗号化手順は、3GPP TS33.401(v15.2.0)のB.1節に説明されている。暗号化アルゴリズムへの入力パラメータは、KEYと名付けられた128ビット暗号鍵、32ビットのCOUNT、5ビットのベアラアイデンティティBEARER、1ビットの送信方向すなわちDIRECTION、および、要求されるキーストリームの長さすなわちLENGTHである。DIRECTIONは、上りリンクに対して0、下りリンクに対して1でなければならない。
【0005】
図1は、ビット単位の平文及びキーストリームのバイナリ加算を用いてキーストリームを適用することにより平文を暗号化するための、暗号化アルゴリズムEEAの使用を図解している。平文は、同じ入力パラメータを用いて同じキーストリームを生成して暗号文とのビット単位のバイナリ加算を適用することにより復元されうる。入力パラメータに基づいて、アルゴリズムは、入力平文ブロックPLAINTEXTを暗号化して出力暗号文ブロックCIPHERTEXTを生成するのに使用される、出力キーストリームブロックKEYSTREAMを生成する。入力パラメータLENGTHは、KEYSTREAM BLOCKの長さにのみ作用しなければならず、その中の実際のビットには作用してはならない。
【0006】
完全性保護手順は、3GPP TS33.401(v15.2.0)のC.1節に説明されている。完全性アルゴリズムへの入力パラメータは、KEYと名付けられた128ビットの完全性鍵、32ビットのCOUNT、5ビットのBEARERと呼ばれるベアラアイデンティティ、1ビットの送信方向すなわちDIRECTION、およびメッセージそのものすなわちMESSAGEである。DIRECTIONは、上りリンクに対して0、下りリンクに対して1でなければならない。MESSAGEのビット長がLENGTHである。
【0007】
図2は、MAC-I/NAS-MAC(又はXMAC-I/XNAS-MAC)の導出を含む、メッセージの完全性を認証するための、完全性アルゴリズムEIAの使用を図解している。これらの入力パラメータに基づいて、送信者は、完全性アルゴリズムEIAを用いて、32ビットのメッセージ認証コード(MAC-I/NAS-MAC)を計算する。そして、メッセージ認証コードが、メッセージに、送信時に付加される。EIA0以外の完全性保護アルゴリズムに対して、受信者は、送信者が送信されたメッセージ上でのそのメッセージ認証コード計算したのと同じ方法で受信されたメッセージ上の予定されるメッセージ認証コード(XMAC-I/XNAS-MAC)を計算し、それと、受信されたメッセージ認証コードすなわちMAC-I/NAS-MACとを比較することにより、メッセージのデータ完全性を検証する。
【0008】
New Radio(NR)又は5G(第5世代)に対して、初期リリースは、NEA0-3及びNIA0-3と同じ、しかしNRコードポイントを用いて定義される、暗号化アルゴリズム及び完全性保護アルゴリズムを有するだろう。
【0009】
NRに対して、暗号化及び完全性保護が、少なくとも各PDU(プロトコルデータユニット)セッション、および場合によっては各DRBに対して設定可能であるべきであることが合意されている。
【0010】
現在、明白な課題がある。PDUセッションごとに又はDRBごとに暗号化及び完全性保護を設定する特定の方法が現在はない。上述のように、LTEでは、暗号化が(SRB0を除く)すべてのSRB及びすべてのDRBに対して常に使用可能であるが、完全性保護が、(SRB0)を除くすべてのSRBに対してのみ使用可能である。
【0011】
本開示およびそれらの実施形態のある態様は、これらの又は他の課題に対する解決策を提供しうる。本開示の目的は、上述の課題の1つ以上に少なくとも部分的に対処する方法、無線デバイス及び基地局を提供することである。
【発明の概要】
【0012】
本開示の態様は、有効化された又は無効化された暗号化を用いて各無線ベアラをどのように設定するかを特定する。本開示の例によれば、このような設定は、最小のシグナリングオーバヘッドで達成される。
【0013】
本開示の1つの例において、UEは無線ベアラに対する暗号化のためのデフォルト設定を用いて設定され、無線ベアラの再設定は、この設定が変更される必要がある場合に、暗号化の再設定のみを含む。したがって、本開示のいくつかの態様によれば、非デフォルト設定を使用する場合又は既存の設定が再設定の間に変更されるべき場合に、暗号化保護が設定されるのみである。他には、シグナリングオーバヘッドは追加されない。
【0014】
本開示の別の例では、無線ベアラの各設定又は再設定に対して、暗号化コンフィグが含まれる。
【0015】
本開示の別の例では、PDUセッションごとに一度(無線ベアラごとに一度、に代えて)暗号化コンフィグが含まれる。
【0016】
ここで提案されるように、ここで開示される1つ以上の課題に対処する様々な実施形態がある。所定の実施形態が、以下の技術的利点の1つ以上を提供しうる。本開示のいくつかの例によれば、最小のシグナリングオーバヘッドで、各無線ベアラのための暗号化を用いて個別に、UEを設定又は再設定することができる。また、本開示は、無線ベアラを設定し又は修正するメッセージのサイズを大幅に削減する、最も一般的な設定のためのデフォルト値を用いる機構を導入する。本開示の例によって提供される恩恵は、エラーなく、接続が落ちるリスクを減らしてエンドユーザのパフォーマンスを改善しながら、エンドユーザが経験する遅延を減らすより高速なシグナリングで、および、より少ないオーバヘッドを伴うより小さい送信に起因する改善されたエネルギー効率で、メッセージが受信される可能性を増やすことを含みうる。
【0017】
本開示の第1の態様によれば、無線デバイスによって実行される、無線デバイスにおける無線リソースを管理するための方法が提供される。本方法は、無線デバイスによる使用のための無線ベアラを設定するメッセージを受信すること、無線ベアラのための暗号化を有効化又は無効化する暗号化コンフィグ設定のためのメッセージを確認すること、および、受信したメッセージに従って無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行することを含む。
【0018】
本開示の例によれば、受信したメッセージに従って無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行することが、メッセージが無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定を含む場合に、そのメッセージに含まれる暗号化コンフィグ設定に従って無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行することと、メッセージが無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定を含まない場合に、無線ベアラのための参照暗号化コンフィグ設定に従って無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行することを含む。
【0019】
本開示の例によれば、メッセージによって設定される無線ベアラが無線デバイスのための現在の設定の一部でない場合に、参照暗号化コンフィグ設定は、デフォルトの暗号化コンフィグ設定を含んでもよく、メッセージによって設定される無線ベアラが無線デバイスのための現在の設定の一部である場合に、参照暗号化コンフィグ設定は、その無線ベアラのための既存の暗号化コンフィグ設定を含んでもよい。
【0020】
本開示の例によれば、メッセージは、(例えばLTEにおける)無線リソース制御コネクションリコンフィギュレーションメッセージ又は(例えばNRにおける)無線リソース制御リコンフィギュレーションメッセージを含みうる。
【0021】
本開示の例によれば、無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のためのメッセージを確認することは、RadioBearerConfig情報要素内の情報要素を確認することを含みうる。
【0022】
本開示の例によれば、メッセージは、無線デバイスのための複数の無線ベアラを設定してもよく、無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のためのメッセージを確認することは、無線ベアラに固有の情報要素を確認することを含みうる。
【0023】
本開示の例によれば、無線ベアラに固有の情報要素は、pdcp-Configを含みうる。
【0024】
本開示の例によれば、無線ベアラに固有の情報要素は、データ無線ベアラに対してDRB-ToAddMod情報要素を含み、シグナリング無線ベアラに対してSRB-ToAddMod情報要素を含みうる。
【0025】
本開示の例によれば、無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のためのメッセージを確認することは、情報要素のエクステンションマーカの後を確認することを含みうる。
【0026】
本開示の例によれば、暗号化コンフィグ設定は、暗号化が有効化されるべきか無効化されるべきかを示す単一ビットを含んだオプションのパラメータを含みうる。
【0027】
本開示の例によれば、無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定をメッセージに含めることが、情報要素のエクステンションマーカの前に暗号化コンフィグ設定を含めることを含んでもよく、暗号化コンフィグ設定は、Optional Enumerated (enabled) - Need Rパラメータを含みうる。
【0028】
本開示の例によれば、メッセージが無線デバイスのために複数の無線ベアラを設定してもよく、無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のためのメッセージを確認することは、そのメッセージによって設定されるすべての無線ベアラに適用可能な情報要素を確認することを含みうる。
【0029】
本開示の例によれば、メッセージによって設定される全ての無線ベアラに適用可能な情報要素は、SecurityConfig情報要素を含みうる。
【0030】
本開示の例によれば、無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のためのメッセージを確認することは、メッセージによって設定された無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定のリストをチェックすることを含みうる。
【0031】
本開示の例によれば、リストは、無線ベアラアイデンティティごとに暗号化コンフィグ設定を特定しうる。
【0032】
本開示の例によれば、リストは、暗号化コンフィグ設定が参照暗号化コンフィグ設定とは異なるベアラのための、暗号化コンフィグ設定のみを含みうる。
【0033】
本開示の例によれば、無線ベアラは、プロトコルデータユニット(PDU)セッションに関連付けられてもよく、無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のためのメッセージを確認することは、そのPDUセッションに関連付けられたすべての無線ベアラへの適用のための暗号化コンフィグ設定に対する確認を含みうる。
【0034】
本開示の別の態様によれば、基地局によって実行される、無線デバイスによる使用のための無線リソースを設定するための方法が提供される。本方法は、無線デバイスによる使用のための無線ベアラを設定するメッセージを生成することと、無線ベアラのための暗号化を有効化又は無効化する暗号化コンフィグ設定をメッセージに含めることと、メッセージを無線デバイスへ送信することとを含む。
【0035】
本開示の例によれば、本方法は、さらに、無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定を、その無線ベアラのための参照暗号化コンフィグ設定と比較することと、暗号化コンフィグ設定が参照暗号化コンフィグ設定と異なる場合にのみ、生成されたメッセージに無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定を含めることとをさらに含みうる。
【0036】
本開示の例によれば、メッセージによって設定された無線ベアラが無線デバイスのための現在の設定の一部でない場合に、参照暗号化コンフィグ設定がデフォルトの暗号化コンフィグ設定を含んでもよく、メッセー委によって設定された無線ベアラが無線デバイスのための現在の設定の一部である場合に参照暗号化コンフィグ設定は、その無線ベアラのための既存の暗号化コンフィグ設定を含みうる。
【0037】
本開示の例によれば、メッセージは、無線リソース制御(RRC)リコンフィギュレーションメッセージを含みうる。
【0038】
本開示の例によれば、無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定をメッセージに含めることは、RadioBearerConfig情報要素の内部の情報要素に暗号化コンフィグ設定を含めることを含みうる。
【0039】
本開示の例によれば、メッセージは、無線デバイスのための複数の無線ベアラを設定してもよく、無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定をメッセージに含めることは、無線ベアラに固有の情報エレメントに暗号化コンフィグ設定を含めることを含みうる。
【0040】
本開示の例によれば、無線ベアラに固有の情報要素は、pdcp-Configを含みうる。
【0041】
本開示の例によれば、無線ベアラに固有の情報要素は、データ無線ベアラのためのDRB-ToAddMod情報要素と、シグナリング無線ベアラのためのSRB-ToAddMod情報要素を含みうる。
【0042】
本開示の例によれば、無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定をメッセージに含めることは、情報要素のエクステンションマーカの後に暗号化コンフィグ設定を含めることを含みうる。
【0043】
本開示の例によれば、暗号化コンフィグ設定は、暗号化が有効化されるべきか無効化されるべきかを示す単一ビットを含んだオプションのパラメータを含んでもよい。
【0044】
本開示の例によれば、無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定をメッセージに含めることは、情報要素のエクステンションマーカの前に暗号化コンフィグ設定を含めることを含んでもよく、暗号化コンフィグ設定は、Optional Enumerated (enabled) - Need Rパラメータを含みうる。
【0045】
本開示の例によれば、メッセージは、UEのために複数の無線ベアラを設定してもよく、無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定をメッセージに含めることは、メッセージによって設定されるすべての無線ベアラに適用可能な情報要素に暗号化コンフィグ設定を含めることを含みうる。
【0046】
本開示の例によれば、メッセージによって設定されるすべての無線ベアラに適用可能な情報要素は、SecurityConfig情報要素を含みうる。
【0047】
本開示の例によれば、無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定をメッセージに含めることは、メッセージによって設定されたすべての無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定のリストを含めることを含みうる。
【0048】
本開示の例によれば、リストは、無線ベアラアイデンティティごとの暗号化コンフィグ設定を特定しうる。
【0049】
本開示の例によれば、リストは、暗号化コンフィグ設定が参照暗号化コンフィグ設定と異なるベアラのための暗号化コンフィグ設定のみを含みうる。
【0050】
本開示の例によれば、無線ベアラは、プロトコルデータユニット(PDU)セッションに関連付けられてもよく、無線ベアラのための暗号化コンフィグ設定をメッセージに含めることは、そのPDUセッションに関連付けられたすべての無線ベアラへの適用のための暗号化コンフィグ設定を含めることを含みうる。
【0051】
本開示の別の態様によれば、無線デバイスにおける無線リソースを管理するためのその無線デバイスが提供される。無線デバイスは、ここで開示される態様、例、又は実施形態のいずれかに従う方法のステップのいずれかを実行するように構成された処理回路と、無線デバイスに電力を供給するように構成された電源回路とを含む。
【0052】
本開示の別の態様によれば、無線デバイスによる使用のための無線リソースを設定するための基地局が提供される。基地局は、ここで説明される態様、例又は実施形態のいずれかに従う方法のステップのいずれかを実行するように構成された処理回路と、基地局へ電力を供給するように構成された電源回路とを含む。
【0053】
本開示の別の態様によれば、無線デバイスにおける無線リソースを管理するためのユーザ端末(UE)が提供される。UEは、無線信号を送信し受信するように構成されたアンテナと、アンテナに接続され、処理回路に接続され、アンテナと処理回路との間で伝達される信号を調整するように構成された無線フロントエンド回路と、を含み、処理回路は、ここで開示される態様、例又は実施形態のいずれかに従う方法のステップのいずれかを実行するように構成される。UEは、処理回路に接続され、処理回路によって処理されるべき情報のUEへの入力を可能とするように構成された入力インタフェースと、処理回路に接続され、処理回路によって処理された情報をUEから出力するように構成された出力インタフェースと、処理回路に接続され、UEに電力を供給するように構成されたバッテリをさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0054】
本発明のより良い理解のために、そして、それがどのように実施されるかをより明確に示すために、例として、以下の図面を参照する。
図1図1は、平文を暗号化するための暗号化アルゴリズムEEAの使用を示す図である。
図2図2は、メッセージの完全性を認証するための完全性アルゴリズムEIAの使用を示す図である。
図3図3は、本開示の例に従うユーザ端末の振る舞いを示すフローチャートである。
図4図4は、無線ネットワークを示す図である。
図5図5は、ユーザ端末を示す図である。
図6図6は、仮想化環境を示す図である。
図7図7は、ホストコンピュータに、中間ネットワークを介して接続される電気通信ネットワークを示す図である。
図8】部分的に無線通信で基地局を介してユーザ端末と通信するホストコンピュータを示す図である。
図9】通信システムにおいて実行される方法を示す図である。
図10】通信システムにおいて実行される方法を示す図である。
図11】通信システムにおいて実行される方法を示す図である。
図12】通信システムにおいて実行される方法を示す図である。
図13】本開示のいくつかの実施形態に従う方法を示す図である。
図14】本開示のいくつかの実施形態に従う仮想化装置を示す図である。
図15】本開示のいくつかの実施形態に従う方法を示す図である。
図16】本開示のいくつかの実施形態に従う仮想化装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
ここで検討される実施形態のいくつかについて、添付の図面を参照してより十分に説明する。しかしながら、他の実施形態が、ここで開示される主題の範囲内に含まれ、開示される主題がここで説明される実施形態のみに限定されるように解されるべきでなく、むしろ、これらの実施形態は、当業者に本主題の範囲を伝達するための例として提供されている。
【0056】
以下では、いくつかのメッセージ及び情報要素が開示される。可読性を向上させるために、そのメッセージ及び情報要素の内容の一部を削除し、「[…]」によって置き換えている。
【0057】
上述のように、NRに対して、暗号化及び完全性保護が少なくとも各PDUセッションのために、そして場合によっては各DRBのために構成可能であるべきであるということが合意されている。以下のことが、今まで以上に詳しく決定されている(3GPP TS33.501、Technical Specification Group Services and System Aspects; Security architecture and procedures for 5G system(リリース15)、v1.0.0、2018年3月を参照):
-UEとgNBとの間のユーザデータの機密性保護の使用はオプションである。
-RRCシグナリングの機密性保護の使用はオプションである。
-法規が容認する限りは機密性保護を使用すべきである。
-UEとgNBとの間の完全性保護の使用はオプションであり、NIA0を使用してはならない。
【0058】
ユーザプレーンの完全性保護は、パケットサイズにオーバヘッドを追加し、UEとgNBの両方において処理負荷を増大させる。NIA0は、セキュリティの利点なく、32ビットのMACの不必要なオーバヘッドを追加する。
【0059】
3GPP TS38.331、Technical Specification Group Radio Access Network; NR; Radio Resource Control (RRC) protocol specification、v15.1.0、2018年3月において、例外として明確にリスト化されているものを除く全てのRRCシグナリングメッセージは、完全性保護されなければならない。
【0060】
さらに、以下のことが合意されている:
NG-EN-DC及びNE-DCおよびNR SAに対する合意:
-UP完全性保護は、無線ベアラごと(すなわちDRBごと)に設定可能であること。
追加の合意:
-保護される完全性がPDUセッションに適用されるならば、それはそのPDUセッションの全てのDRBに適用される。
-暗号化がPDUセッションに適用されるならば、それはそのPDUセッションの全てのDRBに適用される。
【0061】
シグナリングは、DRB及びネットワーク設定によって確保される上述の制限ごとでありうる。
【0062】
TS38,331において、完全性保護のコンフィグが、以下に示すように、DRBのためのpdcp-Config情報要素に導入されることが提案されている:
上述のPDCP-Config IEにおける、フィールドintegrityProtectionのフィールド説明は以下の通りである:
integrityProtection
この無線ベアラに対して完全性保護が設定されるか否かを示す。DRBに対するintegrityProtectionの値は、同期リコンフィギュレーション(reconfiguration with sync)を用いてのみ変更可能である。
【0063】
完全性保護は、pdcp-config IEにおいてDRBごとに設定することが既に可能である。
【0064】
本開示の例によれば、DRBとSRBの両方を含んだ無線ベアラのための暗号化を有効化又は無効化するための、新しいパラメータ、又は、コンフィグ設定が、pdcp-Config情報要素に含められうる。これは、以下に示すように、暗号化コンフィグ及びリコンフィグを可能としうる。
【0065】
上述のpdcp-Config IEにおける「ciphering」フィールドは、この無線ベアラに対して暗号化が有効化されるか否かを示す。いくつかの例では、無線ベアラに対するcipheringの値は、同期リコンフィギュレーションを用いてのみ変更されうる。本フィールドが含まれていない場合は、UEは、現在設定されている暗号化コンフィグの使用を継続しうる。本フィールドがNR PDCPへの無線ベアラのセットアップ又は再設定の間に含まれない場合、UEは、デフォルトの暗号化コンフィグを適用しうる。PDUセッション内のすべてのDRBが、暗号化の同一のコンフィグを有しうる。
【0066】
本開示のいくつかの例において、新しいcipheringパラメータを(後方互換性のないIEを与える)エクステンションマーカの前に含めることができる場合、これがそのエクステンションマーカに関連するオーバヘッドを被らないように、(図に示すように)オプションのBooleanパラメータに代えて、Enumerated (enabled)パラメータとして含められうる。
【0067】
本開示の所定の例によれば、各無線ベアラの変更の間に暗号化設定を変更することが可能であるが、これは、(様々なIEを参照して以下でさらに詳細に議論するように)設定される全ての無線ベアラに対するpdcp-Config IEにおける追加のビットをもたらす。起こり得るシナリオは、UEが、セキュリティ設定で初期的にコンフィグされ、稀にのみこの設定を変更することを必要とすることである。したがって、本開示のいくつかの例は、暗号化設定がUEのために既に設定されている無線ベアラに対するデフォルトの設定又は既存の設定でありうる参照設定と異なるというイベント時にのみ、その暗号化設定をシグナリングすることを提案している。この状況において、現在のセキュリティコンフィグを維持するためのシグナリングオーバヘッドは最小化されうる。さらに、大多数のUEは、LTEにおけるものと同一のコンフィグ、すなわち、DRB及びSRBのために有効化された暗号化を使用する可能性が高い。ほんのわずかのUEのみが、場合によっては無線ベアラのサブセットに対してのみ、暗号化を使用しないように設定する必要があるかもしれない。したがって、本開示のいくつかの例は、暗号化の有効化がデフォルトの暗号化コンフィグであることを提案する。本開示のさらなる例によれば、代替的に、暗号化が有効化されないことがデフォルトコンフィグとして使用されてもよい。
【0068】
非デフォルト設定が要求されうる1つのシナリオは、データパケットがエンドノードのPDCPによって既に保護されているため、バックホールリンクのベアラ上で暗号化が無効化されることが望ましい場合がある、Integrated Access Backhaulingの場合でありうる。そのほかの場合、各無線ベアラのコンフィグは、設定されたDRBごとに少なくとも追加の16ビットを誘引する、IEに対する拡張としてパラメータを追加する必要があり得る。
【0069】
暗号化設定が既存の又はデフォルトのコンフィグと異なる場合にのみシグナリングされる本開示の例に従って、暗号化設定が、オプションの拡張として含められてもよく、含められない場合にはコンフィグが維持される。NR PDCPへの無線ベアラのセットアップ又はリコンフィグの間に、UEは、出オフトのコンフィグ(例えば、暗号化の有効化)を使用しうる。
【0070】
このように、本開示のある例によれば、暗号化パラメータが、pdcp-Configへの拡張として追加される場合、これは、いくつかの例において、UEがデフォルトの設定(例えば暗号化の有効化)を使用すべきでない場合のセットアップの間、そして、UEが暗号化設定を変更すべき場合のリコンフィグの間にのみ、含められてもよい。
【0071】
本開示の1つの例によれば、3GPP TS38.331、Technical Specification Group Radio Access Network; NR; Radio Resource Control (RRC) protocol specification、v15.1.0、2018年3月の本文が、以下に示すように変更されうる。
【0072】
5.3.5.6.5 DRBの追加/変更
UEは、以下の通りにしなければならない:
1>現在のUEコンフィグ(フルコンフィグオプションが用いられる場合を含むDRB確立)の一部でないdrb-ToAddModListに含まれる各drb-Identityの値に対して、
2>受信したpdcp-Configに従って、PDCPエンティティを確立して、それを設定する;
2>pdcp-configにcipheringが含められている場合、
3>受信したcipheringの値を記憶する;
2>そうでない場合、
3>cipheringの値を有効(enabled)に設定する;
2>cipheringが有効である場合、
3>securityConfigに従って暗号化アルゴリズムを用いてこの無線ベアラのPDCPエンティティを設定し、keyToUseに示されているKeNB/S-KgNBと関連付けられた鍵(KUPenc)を適用する;
2>そうでない場合、
3>暗号化アルゴリズムを適用しないようにこの無線ベアラのPDCPエンティティを設定する;
2>integrityProtectionが有効である場合、
3>securityConfigに従って完全性保護アルゴリズムを用いてこの無線ベアラのPDCPエンティティを設定し、keyToUseに示されているKeNB/S-KgNBと関連付けられた鍵(KUPint)を適用する;
2>そうでない場合、
3>完全性保護アルゴリズムを適用しないようにこの無線ベアラのPDCPエンティティを設定する;
2>このリコンフィギュレーションを受信するのに先立って、NR又はE-UTRAのいずれかによって、同一のeps-BearerIdentityでDRBが設定された場合、
3>確立されたDRBを、対応するeps-BearerIdentityと関連付ける;
2>そうでない場合、
3>DRBの確立と、確立されたDRBのeps-BearerIdentityとを上位レイヤに示す;
1>現在のUEコンフィグの一部であるdrb-ToAddModListに含まれる各drb-Identityの値に対して、
2>reestablishPDCPがセットされている場合、
3>pdcp-configにcipheringが含められている場合、
4>受信したcipheringの値を記憶する;
3>そうでない場合、
4>cipheringの値を有効に設定する;
3>cipheringが有効に設定されている場合、
4>暗号化アルゴリズムを適用するようにこの無線ベアラのPDCPエンティティを設定し、keyToUseに示されているKeNB/S-KgNBと関連付けられたKUPenc鍵、すなわち、暗号化コンフィグが、そのUEによって受信及び送信される全ての後続のPDCP PDUに適用されなければならない;
3>そうでない場合、
4>暗号化コンフィグを適用しないようにこの無線ベアラのPDCPエンティティを設定する;
3>integrityProtectionが有効である場合、
4>完全性保護アルゴリズムを適用するようにこの無線ベアラのPDCPエンティティを設定し、keyToUseに示されているKeNB/S-KgNBと関連付けられたKUPint鍵、すなわち、完全性保護コンフィグが、そのUEによって受信及び送信される全ての後続のPDCP PDUに適用されなければならない;
3>そうでない場合、
4>完全性保護コンフィグを適用しないようにこの無線ベアラのPDCPエンティティを設定する;
3>38.323[5]の5.1.2節に特定されているように、このDRBのPDCPエンティティを再確立する;
2>そうでない場合で、recoverPDCPが設定されている場合、
3>38.323に特定されているようにデータリカバリを実行することをこのDRPのPDCPエンティティにトリガする;
2>pdcp-Configが含められている場合、
3>受信したpdcp-Configに従って、PDCPエンティティを再構成する。
注記1:単一のradioResourceConfigにおける同一のdrb-Identityの削除及び追加はサポートされていない。同期リコンフィギュレーション又はフルコンフィグオプション付き再確立(re-establishment with the full configuration option)によってdrb-Identityが削除または追加される場合、ネットワークは同じ値のdrb-Identityを使用することができる。
注記2:drb-Identityの値が現在のUEコンフィグの一部であるかの判定の際に、UEは、RadioBearerConfigとDRB-ToAddModListとのいずれにおいてDRBが元々設定されたのかを区別しない。DRBを異なる鍵(KeNBからS-KgNBへ、又はその逆へ)と関連付けるため、又は、セキュリティコンフィグの適用を変更するために、ネットワークは、(ターゲットの)drb-ToAddModList内にdrb-Identityの値を与え、reestablishPDCPフラグを設定する。ネットワークは、(ソースの)drb-ToReleaseListにおいて、そのdrb-Identityをリスト化しない。
注記3:無線ベアラに対してreestablishPDCPフラグを設定する際に、ネットワークは、必ず、RLCレシーバエンティティが、その確立されたPDCPエンティティへ古いPDCP PDUを届けないようにする。例えば、古いRLCエンティティをホストするセルグループの同期リコンフィギュレーションをトリガすることにより、又は、古いRLCエンティティを解放することにより、それが行われる。
注記4:この規格において、UEコンフィグは、別途減給のない限り、NR RRCによって設定されたパラメータを参照する。
【0073】
本開示の例によれば、3GPP TS38.331の本文は、上述のように、「ciphering」フィールドを含んだpdcp-Config情報要素を説明するためにさらに変更されうる。
【0074】
本開示の別の例によれば、DRBのための暗号化を有効化及び/又は無効化するための設定が、RadioBearerConfig IEの内部のDRB-ToAddMod情報要素において届けられうる。
【0075】
以下に、3GPP TS38.331(v15.1.0)に定義されている現在のDRB-ToAddMod IEを示す:
【0076】
pdcp-Config IEにcipheringパラメータを追加することに関して、DRB-ToAddMod IEに新しいフィールドを追加するために、そのパラメータは、非後方互換のメッセージを与えるエクステンションマーカ(省略記号「…」)の前に配置されてもよく、エクステンションマーカの後に直接配置されてもよい。追加されるフィールドがエクステンションマーカの後に配置される場合、エクステンションの長さを説明する追加の16ビット(2オクテット)が導入される。これらの追加の16ビットは、ASN.1コンパイラを用いてメッセージがコンパイルされる際に生成される。追加されるパラメータは、エクステンションマーカに起因するビットの先頭に追加のビットを追加するだろう。DRB-ToAddMod IEがDRBごとであるため、このオーバヘッドは、DRBごとである(NRでは、現在、29DRBでUEを設定可能であり、これはエクステンションマーカが464ビットまでメッセージサイズを増加させることを意味する)。しかしながら、この開示の例では、追加のパラメータをオプションとすることを提案しており、これは、ネットワークが設定を変更する必要がない場合には、エクステンションマーカに起因してエクストラビットが追加されることはないことを意味する。これを以下に示す。
【0077】
エクステンションは、例えばuseCipheringと名付けられたパラメータを含む。本パラメータはBooleanであり、trueに設定された場合には暗号化が有効化され、falseに設定された場合には暗号化が無効化される。例えばcipheringDisabledなどの、true又はfalseに設定されうる、他のパラメータ名が想定されうる。パラメータがpdcp-Config IEに追加される例に関して上述したように、パラメータはオプションである。パラメータが含められていない場合、UEは、以前の設定を使用し続けるべきである。さらに、これも上述したように、さらに一層性能を最適化するために、新しいベアラの初期セットアップにおいて使用されうる、本パラメータのデフォルト値を定義することを提案する。この方法では、デフォルトの設定が用いられるべき場合に初期セットアップにおいてパラメータをシグナリングする必要はない(例えば、デフォルト設定はuseCipheringがtrueでありうる)。デフォルトの設定は、標準において定義されうる。これについて、以下でさらに説明する。
【0078】
新しいパラメータがRadioBearerConfigメッセージに含められる場合、エクステンションマーカは、(再)設定されるべき各DRBに対する16ビット、および、(オプションのフラグに起因して)変更されないパラメータに対する1ビットと変更されるパラメータに対する2ビットを追加する。そして、パラメータが変更される場合、メッセージは、設定を変更する必要のある各DRBに対して18ビットだけ増加される。UEの大部分が有効化された暗号化を伴う同一の設定を使用する可能性が高いため、セットアップ又は再構成される各DRBに対してこれらの設定をコンフィグすることは煩雑である。その代わりに、この共通の設定をデフォルトの設定にして、セットアップの間にパラメータが含まれない場合にUEがそのデフォルトの設定を適用するようにしてもよい。さらに、UEが以前にこのパラメータの特定の設定でコンフィグされていた場合、(例えばハンドオーバや終端点の変更の間に)DRBが変更されるときに、UEは、そのパラメータが含まれていないならば、その以前の設定を使用し続けてもよい。このUEの振る舞いを、例示のパラメータ名「useCiphering」を用いて、図3のフローチャートに図解する。もし存在してtrueであるならば暗号が使用されるべきでないことを示す「cipheringDisabled」などの他の例示のパラメータ名に対して、対応する手順が従いうることが十分に理解されるだろう。
【0079】
デフォルト設定を適用することを可能とするために、この設定が特定されうる。これは、フィールドの説明にそれを含めることにより、又は、推奨の設定を3GPP TS38.331の9.2節(デフォルト無線コンフィグ)に含めることにより、行われうる。現在、デフォルトのSRBコンフィグの身が含められている。
【0080】
上述のように、デフォルトのコンフィグのありうる候補は、LTEからのベースラインのまま、暗号化を有効化することであろう。したがって、異なるコンフィグを必要とするだろう少数のUEは、設定される必要があろう:
【0081】
本開示の別の例では、暗号化のための設定が、別のIEに、又は、DRB-ToAddModコンフィグの一部ではない別個のIEとして含められうる。いくつかの従属例が以下に示すように考えられる。
【0082】
第1の従属例において、全てのベアラに対して同一の設定が使用されうる。この場合、useCipheringパラメータの1つのインスタンスのみが追加されうるため、オーバヘッドが削減される。難点は、運用の目的のために要求されうる異なるDRBに対して異なる設定を適用することができないことである。
【0083】
本開示の1つの例では、パラメータが、設定された全てのベアラに適用されるSecurityConfigに追加されうる。
【0084】
別の従属例では、セキュリティ設定の別個のリストがシグナリングされうる。この場合、リストの各エレメントは、useCipheringに対するDRB設定を含み、DRB IDと関連付けられうる。その関連付けは、DRB IDをシグナリングすることによって又はリスト内の第1のセキュリティコンフィグエレメントをDRBリスト(例えばDRB-ToAddModList)上の第1のDRBと関連付けることにより、管理されうる。したがって、無線ベアラのアイデンティティは、セキュリティ設定のリストに明示的に含められてもよいし、メッセージにおける他の部分に含まれる無線ベアラのリストと整合させるためにセキュリティ設定のリストを順序付けることにより目次的に含められてもよい。このような無線ベアラのリストの例は、DRB-ToAddModListや(以下でさらに詳細に議論するように、SRBのための)SRB-ToAddModListのリストを含む。この従属例の利点は、各DRBに対するエクステンションマーカを使用することが要求されないことである。
【0085】
1つの例では、リストがSecurityConfigに付加され、いずれのベアラが影響を受けるかを特定しうる。
【0086】
この場合、非デフォルトのコンフィグを有するべきDRBのみが、シグナリングされる。しかしながら、DRBが非デフォルトの設定を有すべき場合、SecurityConfigにおけるエクステンションマーカが、設定を変更すべきDRBの数によらず、16ビットを追加する。
【0087】
別の従属例では、コンフィグがPDUセッションごとに1度だけシグナリングされるように、PDUセッションアイデンティティによって区別されるIEにコンフィグが含められてもよい。DRBのための暗号化及び/又は完全性保護の変化のすべてが同一のPDUセッションに関連付けられたDRBに等しく適用されるべきであることがRAN2において合意されているため、代わりに、PDUセッションごとに1度このコンフィグを設定することが可能でありうる。これは、以下に示すように別個のIEに(又は別のIEの内部に)、キャプチャされてもよい。このIEは、例えば、RRCReconfigurationから呼び出されうる。
【0088】
この場合、useCipheringパラメータはオプションではない。それをオプションとすると、オプションフラグのために1ビットが追加されうる。以下に、重大でない拡張を用いたRRCReconfiguationからのこの呼び出しの例を示す。
【0089】
ここで、コンフィグは、全てのPDUセッション、または、暗号化のための非デフォルト設定を有するPDUセッションのみのいずれかを含みうる。
【0090】
別の従属例では、コンフィグは、SDAP IEに含められうる。SDAPレイヤは、5GCに接続するDRBのためのDRB-ToAddMod IEの内部において設定される。SDAP-Configの内部で、コンフィグは、いずれのPDUセッションがSDAPレイヤと関連付けられるかを示す。
【0091】
SDAP-Configの内部で、コンフィグは、いずれのPDUセッションにSDAPレイヤが関連付けられているかを示す。SDAP-Configが従来のリリースの一部ではない(すなわち、EN-DCに適用可能でない)ため、エクステンションマーカの前にパラメータを追加する可能性がある。
【0092】
本開示のさらなる例において、暗号化は、対応するIE、例えばIE、SRB-ToAddModに対する先の例におけるものと同一又は同様のフィールドを導入することにより、シグナリング無線ベアラ(SRB)に対してオプションにされてもよい。
【0093】
図4は、いくつかの実施形態による無線ネットワークを図解している。ここで説明される主題は、任意の適切なコンポーネントを有する任意の適切な種類のシステムにおいて実装されうるが、ここで開示される実施形態については、図4に図解される例示の無線ネットワークなどの無線ネットワークに関連して説明する。簡単にするために、図4の無線ネットワークは、ネットワーク406、ネットワークノード460並びに460b、およびWD410、410b並びに410cのみを描画している。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間、又は、無線デバイスと有線電話等の別の通信デバイス、サービスプロバイダ、又は任意の他のネットワークノードやエンドデバイスとの間の、通信をサポートするのに適した任意の追加のエレメントを含みうる。図解されたコンポーネントのうち、ネットワークノード460と無線デバイス(WD)410については、さらなる詳細を伴って描画している。無線ネットワークは、無線デバイスの無線ネットワークへのアクセス、及び/又は、無線ネットワークによって又はそれを介して提供されるサービスの使用を促進するために、1つ以上の無線デバイスに対して通信及び他の種類のサービスを提供しうる。いくつかの例では、WD410、410b及び410cは、先に説明され図解された及び以下の実施形態において説明される無線デバイス又はUEと同様に動作しうる。いくつかの例では、ネットワークノード460および460bが、先に説明された及び以下の実施形態で説明される基地局と同様に動作しうる。
【0094】
無線ネットワークは、任意の種類の通信、電気通信、データ、セルラ、及び/又は無線ネットワーク又は他の同様の種類のシステムを含み、及び/又は、それにインタフェース接続しうる。いくつかの実施形態において、無線ネットワークは、特定の標準又は他の種類の所定のルールや手順に従って動作するように構成されうる。このように、無線ネットワークの特定の実施形態は、移動通信用グローバルシステム(GSM)、ユニバーサル移動通信システム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)並びに/もしくは他の適切な2G、3G、4Gもしくは5Gの標準などの通信標準、IEEE802.11標準などの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)標準、及び/又は、全世界相互運用マイクロ波アクセス(WiMax)、Bluetooth、Z-Wave、並びに/もしくはZigBee標準などの、任意の他の適切な無線通信標準を実装しうる。
【0095】
ネットワーク406は、デバイス間の通信を可能とする、1つ以上のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、および他のネットワークを含みうる。
【0096】
ネットワークノード460およびWD410は、以下でより詳細に説明される様々なコンポーネントを有する。これらのコンポーネントは、無線ネットワークにおける無線接続を提供することなどの、ネットワークノード及び/又は無線デバイスの機能性を提供するために協働する。様々な実施形態において、無線ネットワークは、有線接続と無線接続とのいずれかを介してデータ及び/又は信号の通信を促進し又はそれに参加しうる、任意の数の有線又は無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、中継局、及び/又は任意の他のコンポーネントもしくはシステムを有しうる。
【0097】
ここで使用されるように、ネットワークノードは、無線デバイスへの無線アクセスを可能とする並びに/もしくは提供するために、及び/又は、無線ネットワークにおける他の機能(例えば管理)を実行するために、無線ネットワークにおける無線デバイスと、及び/又は、他のネットワークノード又は設備と、直接または間接的に通信することが可能な、そのように構成された、そのように配置された、並びに/もしくはそのように動作可能な設備を指す。ネットワークノードの例は、アクセスポイント(AP)(例えば無線アクセスポイント)、基地局(BS)(例えば、無線基地局、ノードB、エボルブドノードB(eNB)及びNRノードB(gNB))を含むが、これらに限定されない。基地局は、それらが提供するカバレッジの量(又は、言い方を変えれば、それらの送信電力レベル)に基づいてカテゴライズされ、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、マクロ基地局と呼ばれうる。基地局は、リレーノード、又は、中継を制御するリレードナーノードであってもよい。また、ネットワークノードは、セントラライズドデジタルユニット、及び/又は、ときにリモート無線ヘッド(RRH)と呼ばれるリモート無線ユニット(RRU)などの分散無線基地局の1つ以上の(又は全ての)部分を含みうる。このようなリモート無線ユニットは、アンテナ統合無線器として、アンテナと統合されてもよいし、されなくてもよい。また、分散無線基地局の部分は、分散アンテナシステム(DAS)におけるノードと呼ばれうる。ネットワークノードのまたさらなる例は、MSR BSなどのマルチスタンダード無線機(MSR)設備、無線ネットワーク制御装置(RNC)又は基地局制御装置(BSC)などのネットワークコントローラ、基地送受信局(BTS)、送信点、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(例えばMSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、測位ノード(例えばE-SMLC)、及び/又はMDTを含む。別の例として、ネットワークノードは、以下でより詳細に説明されるような仮想ネットワークノードであってもよい。一方で、より一般的に言えば、ネットワークノードは、無線デバイスに無線ネットワークへのアクセスを可能とする並びに/もしくは提供する、又は、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスへいくつかのサービスを提供することが可能な、そのように構成された、そのように配置された、及び/又はそのように動作可能な任意の適したデバイス(又は一群のデバイス)を表しうる。
【0098】
図4において、ネットワークノード460は、処理回路470、デバイス可読媒体480、インタフェース490、補助装置484、電源486、電力回路487、およびアンテナ462を含む。図4の例示の無線ネットワークに図解されているネットワークノード460は図解されたハードウェアコンポーネントの組み合わせを含んだデバイスを表しうるが、他の実施形態は、異なる組み合わせのコンポーネントを有するネットワークノードを含みうる。ネットワークノードは、ここで開示されるタスク、特徴、機能、及び方法を実行するのに必要なハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の適切な組み合わせを有することが理解されるべきである。さらに、ネットワークノード460のコンポーネントが大きいボックス内に配置された又は複数のボックス内に入れ子にされた単一のボックスとして描画されているが、実際には、ネットワークノードは、単一の図解されたコンポーネントを作り上げる複数の異なる物理コンポーネントを有しうる(例えば、デバイス可読媒体480は、複数の別個のハードドライブ及び複数のRAMモジュールを含みうる)。
【0099】
同様に、ネットワークノード460は、それらの独自の個別のコンポーネントをそれぞれが有する、複数の物理的に分離したコンポーネント(例えばノードBコンポーネント及びRNCコンポーネント、BTSコンポーネント及びBSCコンポーネントなど)からなってもよい。ネットワークノード460が複数の分離したコンポーネント(例えばBTS及びTSCコンポーネント)を有する所定のシナリオでは、1つ以上の分離したコンポーネントが、いくつかのネットワークノード間で共有されてもよい。例えば、単一のRNCが、複数のノードBを制御しうる。このようなシナリオでは、唯一のノードB及びRNCペアのそれぞれが、いくつかの例において、単一の別個のネットワークノードとみなされうる。いくつかの実施形態では、ネットワークノード460は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように構成されうる。このような実施形態では、いくつかのコンポーネントが重複してもよい(例えば異なるRATに対する別個のデバイス可読媒体480)し、いくつかのコンポーネントが再利用されてもよい(例えば、同一のアンテナ462が複数のRATによって共有されてもよい)。また、ネットワークノード460は、例えば、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、又はBluetooth無線技術などの、ネットワークノード460内に集約される様々な無線技術のために、様々な説明されたコンポーネントの複数のセットを含んでもよい。これらの無線技術は、ネットワークノード460内の同一の又は異なるチップ、チップのセット及び他のコンポーネントに集約されうる。
【0100】
処理回路470は、ネットワークノードによって提供されるとここで説明される任意の判定、計算、又は同様の動作(例えば所定の取得動作)を実行するように構成される。処理回路470によって実行されるこれらの動作は、例えば、取得した情報を他の情報に変換すること、取得した情報もしくは変換した情報をネットワークノードにおいて記憶されている情報と比較すること、及び/又は、取得した情報もしくは変換した情報に基づいて1つ以上の動作を実行することによって処理回路470により取得された、および、判定を行うその処理の結果として、処理情報を含みうる。
【0101】
処理回路470は、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央演算処理装置、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、もしくは任意の他の適切な演算デバイスの1つ以上、リソース、又は、単独で、又は、他のデバイス可読媒体480などのネットワークノード460のコンポーネントと連結して、ネットワークノード460の機能を提供するように動作可能な、ハードウェア、ソフトウェア並びにもしくはエンコードされたロジックの組み合わせ、の組み合わせを含みうる。例えば、処理回路470は、デバイス可読媒体480に、又は、処理回路470内のメモリに、記憶された命令を実行しうる。このような機能は、ここで議論される様々な無線の特徴、機能、又は利益を提供することを含みうる。いくつかの実施形態では、処理回路470は、システムオンチップ(SOC)を含みうる。
【0102】
いくつかの実施形態において、処理回路470は、無線周波数(RF)送受信器回路472およびベースバンド処理回路474を含みうる。いくつかの実施形態において、無線周波数(RF)送受信器回路472およびベースバンド処理回路474は、別個のチップ(又はチップのセット)、ボード、又は無線ユニット及びデジタルユニットなどのユニット上にあってもよい。代替的な実施形態では、RF送受信器回路472およびベースバンド処理回路474の全部または一部が、同一のチップもしくはチップのセット、ボード、又はユニット上にあってもよい。
【0103】
所定の実施形態では、ネットワークノード、基地局、eNB、又は他のこのようなネットワークデバイスによって提供されるとここで説明した機能の一部または全部が、デバイス可読媒体480又は処理回路470内のメモリに記憶された命令を実行する処理回路470によって実行されうる。代替的な実施形態では、その機能の一部または全部が、ハードウェアに組み込まれる方法のように、別個の又は個別のデバイス可読媒体に記憶された命令を実行することなく、処理回路470によって提供されうる。それらの実施形態のいずれにおいても、デバイス可読媒体に記憶された命令を実行すると否とによらず、処理回路470は、説明された機能を実行するように構成されうる。このような機能によって提供される利益は、処理回路470単体に、又は、ネットワークノード460の他のコンポーネントに限定されず、ネットワークノード460によって全体として、及び/又は、広くエンドユーザおよび無線ネットワークによって享受される。
【0104】
デバイス可読媒体480は、限定なく、永続的ストレージ、ソリッドステートメモリ、遠隔マウンテッドメモリ、磁気媒体、光学媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、大容量記憶媒体(例えばハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(例えばフラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD))を含んだ揮発性又は不揮発性のコンピュータ可読メモリ、及び/又は、処理回路470によって使用されうる情報、データ並びに/もしくは命令を記憶する任意の他の揮発性もしくは不揮発性の、非一時的デバイス可読並びにもしくはコンピュータ実行可能なメモリデバイスの任意の形式を有しうる。デバイス可読媒体480は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、1つ以上のロジック、ルール、コード、テーブルなどを含んだアプリケーション、及び/又は、処理回路470によって実行され、ネットワークノード460によって利用されることが可能な他の命令を含んだ、任意の適切な命令、データ又は情報を記憶しうる。デバイス可読媒体480は、処理回路470によって行われる任意の演算、及び/又は、インタフェース490を介して受信された任意のデータを記憶するのに用いられうる。いくつかの実施形態では、処理回路470とデバイス可読媒体480が、集約されると考えられうる。
【0105】
インタフェース490は、ネットワークノード460、ネットワーク406、及び/又は、WD410の間での、シグナリング及び/又はデータの有線もしくは無線通信に使用される。図解したように、インタフェース490は、例えば、有線接続を介して、ネットワーク406へデータを送信し及びネットワーク406からデータを受信するためのポート/ターミナル494を有する。また、インタフェース490は、アンテナ462に又は所定の実施形態ではアンテナ462の一部に接続されうる、無線フロントエンド回路492を含む。無線フロントエンド回路492は、フィルタ498および増幅器496を有する。無線フロントエンド回路492は、アンテナ462および処理回路470に接続されうる。無線フロントエンド回路は、アンテナ462と処理回路470との間で通信される信号を調整するように構成されうる。無線フロントエンド回路492は、無線接続を介して他のネットワークノード又はWDへ送出されるべきデジタルデータを受信しうる。無線フロントエンド回路492は、そのデジタルデータを、フィルタ498及び/又は増幅器496の組み合わせを用いて、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号に変換しうる。そして、その無線信号は、アンテナ462を介して送信されうる。同様に、データを受信する際に、アンテナ462は、その後に無線フロントエンド回路492によってデジタルデータへと変換される無線信号を収集しうる。デジタルデータは、処理回路470に受け渡されうる。他の実施形態では、インタフェースは、異なるコンポーネント、及び/又は、コンポーネントの異なる組み合わせを有しうる。
【0106】
ある別の実施形態では、ネットワークノード460は、別個の無線フロントエンド回路492を有しなくてもよく、代わりに、処理回路470が、無線フロントエンド回路を有し、別個の無線フロントエンド回路492を用いずにアンテナ462に接続されてもよい。同様に、いくつかの実施形態では、RF送受信器回路472の全部または一部が、インタフェース490の一部と考えられてもよい。また別の実施形態では、インタフェース490は、無線ユニット(不図示)の一部として、1つ以上のポートまたはターミナル494、無線フロントエンド回路492、およびRF送受信器回路472を含んでもよく、インタフェース490は、デジタルユニット(不図示)の一部であるベースバンド処理回路474と通信しうる。
【0107】
アンテナ462は、無線信号の送信及び/又は受信を行うように構成された、1つ以上のアンテナ、又はアンテナアレイを含みうる。アンテナ462は、無線フロントエンド回路490に接続されてもよく、データ及び/又は信号の無線での送信および受信が可能な任意の種類のアンテナでありうる。いくつかの実施形態では、アンテナ462は、例えば2GHzと66GHzとの間の無線信号を送信/受信するように動作可能な、1つ以上の全方向、セクタ、又はパネルアンテナを含みうる。全方向アンテナは、任意の方向における無線信号の送信/受信を行うのに使用されてもよく、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスへ無線信号を送信し、租のデバイスから無線信号を受信するのに使用されてもよく、パネルアンテナは、相対的に直線において、無線信号を送信/受信するのに使用される見通しアンテナでありうる。いくつかの例では、1つより多くのアンテナの使用が、MIMOと呼ばれうる。ある実施形態では、アンテナ462は、ネットワークノード460と分離されてもよく、インタフェース又はポートを通じてネットワークノード460に接続可能でありうる。
【0108】
アンテナ462、インタフェース490、及び/又は処理回路470は、ネットワークノードによって実行されるとここで説明した任意の受信動作及び/又は所定の取得動作を実行するように構成されうる。任意の情報、データ、及び/又は信号が、無線デバイス、他のネットワークノード、及び/又は任意の他のネットワーク設備から受信されうる。同様に、アンテナ462、インタフェース490、及び/又は処理回路470は、ネットワークノードによって実行されるとここで説明した任意の送信動作を実行するように構成されうる。任意の情報、データ、及び/又は信号が、無線デバイス、他のネットワークノード、及び/又は任意の他のネットワーク設備へ送信されうる。
【0109】
電力回路487は、電力管理回路を含み又はそれに接続されてもよく、ネットワークノード460のコンポーネントに、ここで説明される機能を実行するための電力を供給するように構成される。電力回路487は、電源486から電力を受信しうる。電源486及び/又は電力回路487は、個別のコンポーネントに対して適した形式で(例えば、各個別のコンポーネントに必要とされる電圧及び電流レベルで)ネットワークノード460の様々なコンポーネントへ電力を提供するように構成されうる。電源486は、電力回路487及び/又はネットワークノード460に含まれてもよいし、それらの外部にあってもよい。例えば、ネットワークノード460は、外部電源が電力回路487に電力を供給する入力回路や電気ケーブルなどのインタフェースを介して、外部電源(例えば、電力コンセント)に接続可能であってもよい。さらなる例として、電源486は、電力回路487に接続され又は集約されるバッテリ又はバッテリパックの形式で電力のソースを有してもよい。バッテリは、外部電源に障害が発生した場合にバックアップ電力を提供してもよい。また、光起電デバイスなどの他の種類の電源が使用されてもよい。
【0110】
ネットワークノード460の代替的な実施形態は、ここで説明した機能のいずれか及び/又はここで説明される主題をサポートするのに必要な任意の機能を含んだ所定の態様のネットワークノードの機能を提供することを担いうる、図4に示されるものを超える追加のコンポーネントを含んでもよい。例えば、ネットワークノード460は、ネットワークノード460への情報の入力を可能とし、ネットワークノード460からの情報の出力を可能とするためのユーザインタフェース装置を含んでもよい。これは、ネットワークノード460のための、診断、保守、修理、および他の管理機能をユーザが実行することを可能としうる。
【0111】
ここで使用されるように、無線デバイス(WD)は、ネットワークノード及び/又は他の無線デバイスと無線で通信することが可能な、そのように構成された、そのように配置された、及び/又はそのように動作可能なデバイスを指す。特に断りのない限りは、用語WDは、ここでは、ユーザ端末(UE)と相互に交換可能に用いられうる。無線で通信することは、エアを通じて情報を運ぶのに適した、電磁波、無線波、赤外線波、及び/又は他の種類の信号を用いて、無線信号を送信すること及び/又は受信することを含みうる。いくつかの実施形態において、WDは、直接的な人的交流なく情報を送信及び/又は受信するように構成されうる。例えば、WDは、内部的な又は外部的なイベントによってトリガされた際に又はネットワークからの要求に応答して、所定のスケジュールでネットワークへ情報を送信するように設計されうる。WDの例は、スマートフォン、移動体電話、携帯電話、ヴォイスオーバIP(VoIP)電話、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、無線カメラ、ゲームコンソールもしくはデバイス、音楽記憶デバイス、再生器具、ウェアラブルターミナルデバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップ、ラップトップ内蔵装置(LEE)、ラップトップ搭載装置(LME)、スマートデバイス、無線加入者宅内機器(CPE)、車載無線端末デバイスなどを含むが、これらに限られない。WDは、例えば再度リンク通信のための3GPP標準、車対車(V2V)、車対インフラ(V2I)、車対物(V2X)を実装することにより、デバイス対デバイス(D2D)通信をサポートしてもよく、この場合、D2D通信デバイスと呼ばれてもよい。さらに別の特定の例として、インターネットオブシングズ(IoT)シナリオにおいて、WDは、監視及び/又は測定を実行する機械又は他の装置を表してもよく、別のWD及び/又はネットワークノードへ、このような監視及び/又は測定の結果を送信する。WDは、この場合、3GPPの文脈においてMTCデバイスと呼ばれうる、機械対機械(M2M)デバイスでありうる。1つの特定の例として、WDは、3GPPの狭帯域インターネットオブシングズ(NB-IoT)標準を実装するUEでありうる。このような機会又はデバイスの具体例は、センサ、電力計などの測定デバイス、工業機械、又は過程もしくは個人器具(例えば冷蔵庫、テレビ等)、パーソナルウェアラブル(例えば、時計、フィットネストラッカなど)である。別のシナリオでは、WDは、その動作状態を測定及び/又は報告することや、その動作に関連付けられた他の機能を実行可能な車両又は他の設備を表しうる。上述のようなWDは、無線接続のエンドポイントを表してもよく、そのシナリオにおいて、デバイスは、無線ターミナルと呼ばれうる。さらに、上述のようなWDは、移動体であってもよく、その場合、モバイルデバイス又はモバイルターミナルとも呼ばれうる。
【0112】
図のように、無線デバイス410は、アンテナ411、インタフェース414、処理回路420、デバイス可読媒体430、ユーザインタフェース装置432、補助装置434、電源436、および電力回路437を含む。WD410は、例えば少し記述するだけでも、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、MiMAX、又はBluetooth無線技術などの、WD410によってサポートされる様々な無線技術のための、1つ以上の図解されたコンポーネントのセットを複数含みうる。これらの無線技術は、WD410内の他のコンポーネントと同一の又は異なるチップ又はチップのセットに集積されてもよい。
【0113】
アンテナ411は、1つ以上のアンテナ又はアンテナアレイを含み、無線信号を送信及び/又は受信するように構成されることができ、インタフェース414に接続される。所定の代替的な実施形態では、アンテナ411は、WD410と分離され、インタフェース又はポートを通じてWD410に接続可能であってもよい。アンテナ411、インタフェース414、及び/又は処理回路420は、WDによって実行されるとここで説明した任意の受信又は送信動作を実行するように構成されうる。任意の情報、データ、及び/又は信号が、ネットワークノード及び/又は他のWDから受信されうる。いくつかの実施形態において、無線フロントエンド回路及び/又はアンテナ411が、インタフェースとみなされうる。
【0114】
図のように、インタフェース414は、無線フロントエンド回路412とアンテナ411とを有する。無線フロントエンド回路412は、1つ以上のフィルタ418および増幅器416を有する。無線フロントエンド回路414は、アンテナ411および処理回路420に接続され、アンテナ411と処理回路420との間で伝達される信号を調整するように構成される。無線フロントエンド回路412は、アンテナ411に又はその一部に接続されうる。いくつかの実施形態において、WD410は、別個の無線フロントエンド回路412を含まなくてもよく、むしろ、処理回路420が無線フロントエンド回路を有してもよく、アンテナ411に接続されてもよい。同様に、いくつかの実施形態において、RF送受信器回路422の一部または全部が、インタフェース414の一部とみなされてもよい。無線フロントエンド回路412は、他のネットワークノード又はWDへ無線接続を介して送出されるべきデジタルデータを受信しうる。無線フロントエンド回路412は、そのデジタルデータを、フィルタ418及び/又は増幅器416の組み合わせを用いて、適切なチャネル及び帯域幅パラメータを有する無線信号へ変換しうる。そして、その無線信号は、アンテナ411を介して送信されうる。同様に、データを受信する際に、アンテナ411は、無線フロントエンド回路412によってその後にデジタルデータに変換される無線信号を収集しうる。その後、デジタルデータは、処理回路420に受け渡されうる。別の実施形態において、インタフェースは、異なるコンポーネントを有してもよく、及び/又は、コンポーネントの異なる組み合わせを有してもよい。
【0115】
処理回路420は、単独で、または、デバイス可読媒体430などのWD410のコンポーネントと共に、WD410の機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、中央演算処理装置、デジタルシグナルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又は任意の他の適切なコンピューティングデバイスの1つ以上、リソース、又は、ハードウェア、ソフトウェア並びに/もしくはエンコードされたロジックの組み合わせを含みうる。このような機能は、ここで議論される様々な無線の特徴又は利益のいずれかを提供することを含みうる。例えば、処理回路420は、ここで開示される機能を提供するために、デバイス可読媒体430に又は処理回路420内のメモリに記憶されている命令を実行しうる。
【0116】
図のように、処理回路420は、1つ以上のRF送受信器回路422、ベースバンド処理回路424、およびアプリケーション処理回路426を含む。別の実施形態では、処理回路は、異なるコンポーネントを、及び/又は、コンポーネントの異なる組み合わせを有してもよい。所定の実施形態では、WD410の処理回路420は、SOCを含みうる。いくつかの実施形態において、RF送受信器回路422、ベースバンド処理回路424、およびアプリケーション処理回路426は、別個のチップ上に又はチップのセット上にあってもよい。代替的な実施形態では、ベースバンド処理回路424とアプリケーション処理回路426の一部または全部が、1つのチップに又はチップの1つのセットにまとめられてもよく、RF送受信器回路422は、別個のチップ上に又はチップのセット上にあってもよい。さらに代替的な実施形態において、RF送受信器回路422とベースバンド処理回路424との一部または全部が、同一のチップ上に、又は、チップのセット上にあってもよく、アプリケーション処理回路426は、別個のチップ上にまたはチップのセット上にあってもよい。また別の代替的な実施形態では、RF送受信器回路422、ベースバンド処理回路424、およびアプリケーション処理回路426の一部または全部が、同一のチップに又はチップのセットにまとめられてもよい。いくつかの実施形態において、RF送受信器回路422は、インタフェース414の一部でありうる。RF送受信器回路422は、処理回路420のためにRF信号を調整しうる。
【0117】
所定の実施形態において、WDによって実行されるとここで説明した機能の一部または全部が、所定の実施形態におけるコンピュータ可読記憶媒体でありうるデバイス可読媒体430に記憶された命令を実行する処理回路420によって提供されうる。代替的な実施形態において、機能の一部または全部が、ハードウェアに組み込まれた方法においてなど、分離された又は個別のデバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行することなく、処理回路420によって提供されうる。それらの具体的な実施形態のいずれにおいても、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行すると否とによらず、処理回路420は、説明した機能を実行するように構成されうる。このような機能によって与えられる利益は、処理回路420単独に、又はWD410の他のコンポーネントに限定されず、WD410の全体として及び/又は広くエンドユーザおよび無線ネットワークによって享受される。
【0118】
処理回路420は、WDによって実行されるとここで説明した任意の判定、演算、又は同様の動作(例えば、所定の取得動作)を実行するように構成されうる。処理回路420によって実行されるようなこれらの動作は、例えば、取得した情報を他の情報へ変換すること、取得した情報又は変換された情報をWD410によって記憶されている情報と比較すること、及び/又は、取得した情報又は変換した情報に基づく1つ以上の動作を実行することにより、そして、判定を実行するその処理の結果として、処理回路420が取得した処理情報を含みうる。
【0119】
デバイス可読媒体430は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、1つ以上のロジック、ルール、コード、テーブルなどを含んだアプリケーション、及び/又は、処理回路420が実行可能な他の命令を記憶するように動作可能でありうる。デバイス可読媒体430は、処理回路420によって使用されうる情報、データ及び/又は目例を記憶する、コンピュータメモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)又はリードオンリーメモリ(ROM))、大容量記憶媒体(例えばハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(例えばコンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、及び/又は任意の他の揮発性もしくは不揮発性の、非一時的デバイス可読並びに/もしくはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含みうる。いくつかの実施形態では、処理回路420およびデバイス可読媒体430が集積されると考えられうる。
【0120】
ユーザインタフェース装置432は、人間のユーザがWD410と作用することを可能とするコンポーネントを提供しうる。このような作用は、視覚、聴覚、触覚などのような多くの形式のものでありうる。ユーザインタフェース装置432は、ユーザへの出力を生成し、ユーザがWD410へ入力することを提供することを可能とするように動作可能でありうる。作用の種類は、WD410にインストールされたユーザインタフェース装置432の種類に依存して変動しうる。例えば、WD410がスマートフォンである場合、作用は、タッチスクリーンを介しうるし、WD410がスマートメータである場合には、作用は使用量(例えば使用されたガロン数)を与える画面や、(例えば煙が検出された場合に)警報を与えるスピーカを通じうる。ユーザインタフェース装置432は、入力インタフェース、デバイスおよび回路と、出力インタフェース、デバイスおよび回路を含みうる。ユーザインタフェース装置432は、WD410への情報の竜力を可能とするように構成され、処理回路420が入力情報を処理することを可能とするように処理回路420に接続される。ユーザインタフェース装置432は、例えば、マイク、近接もしくは他のセンサ、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つ以上のカメラ、USBポート、又は他の入力回路を含みうる。ユーザインタフェース装置432は、WD410からの情報の出力を可能とするように構成され、処理回路420がWD410から情報を出力することを可能とするように構成される。ユーザインタフェース装置432は、例えば、スピーカ、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインタフェース、又は他の出力回路を含みうる。ユーザインタフェース装置432の1つ以上の入出力インタフェース、デバイスおよび回路を用いて、WD410は、エンドユーザ及び/又は無線ネットワークと通信することができ、それらがここで説明した機能から利益を得ることができるようにしうる。
【0121】
補助装置434は、一般的にはWDによって実行されなくてもよいより多くの特定の機能を提供するように動作可能である。これは、様々な目的で測定を行うための専用のセンサ、有線通信などのような追加の種類の通信のためのインタフェースを含みうる。補助装置434のコンポーネントを含めること及びその種類は、実施形態及び/又はシナリオに応じて異なり得る。
【0122】
電源436は、いくつかの実施形態において、バッテリ又はバッテリパックの形式でありうる。外部電源(例えば電気コンセント)、光起電デバイス、又はパワーセルなどの他の種類の電源が使用されてもよい。WD410は、さらに、ここで説明され又は示された機能を実行するのに電源436からの電力を必要とするWD410の様々な部分へ電源436からの電力を運ぶ、電力回路437を有しうる。電力回路437は、所定の実施形態において、電力管理回路を有しうる。電力回路437は、追加的に又は代替的に、外部電源から電力を受信するように動作可能であってもよく、この場合、WD410は、電力ケーブルなどの入力回路又はインタフェースを介して、(電気コンセントなどの)外部電源に接続可能でありうる。また、電力回路437は、所定の実施形態において、電源436へ外部電源からの電力を運ぶように動作可能でありうる。これは、例えば、電源436の充電のためのものでありうる。電力回路437は、電力をその電力が供給されるWD410の個別のコンポーネントに適したものとするために、電源436からの電力のフォーマット、変換、又は他の変形を実行しうる。
【0123】
図5は、いくつかの実施形態によるユーザ端末を図解している。図5は、ここで説明される様々な態様に従うUEの1つの実施形態を図解している。ここで用いられるように、ユーザ端末又はUEは、その関係のあるデバイスを保有し及び/又は運用する人間のユーザという意味でのユーザを必ずしも有しなくてもよい。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売やそのユーザによる運用が意図された、しかし、特定の人間のユーザと関連付けられなくてもよい、又は初期的に関連付けられなくてもよい、デバイス(例えばスマートスプリンクラコントローラ)を表しうる。代替的に、UEは、エンドユーザへの販売やエンドユーザによる運用が意図されていないが、ユーザに関連付けられ又はユーザの利益のために運用されうるデバイス(例えばスマート電力計)を表してもよい。UE5200は、NB-IoT UE、マシンタイプ通信(MTC)UE、及び/又はエンハンスドMTC(eMTC)UEを含んだ、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって特定される任意のUEでありうる。図5に示されるようなUE500は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって発布された、3GPPのGSM、UMTS、LTE、及び/又は5G標準などの1つ以上の通信標準に従った通信のために構成されたWDの1つの例である。先に述べたように、用語WDとUEは、交換可能に使用されうる。したがって、図5はUEであるが、ここで議論されるコンポーネントは、WDにも等しく適用可能であり、その逆もまた然りである。いくつかの例において、UE500は、上述の及び後述の例及び実施形態の何れかに関して説明されて図解された無線デバイス又はUEを含みうる。
【0124】
図5において、UE500は、入出力インタフェース505、無線周波数(RF)インタフェース509、ネットワーク接続インタフェース511、ランダムアクセスメモリ(RAM)517、リードオンリーメモリ(ROM)519、および記憶媒体521等を含んだメモリ515、通信サブシステム531、電源533、及び/又は任意のコンポーネント、又はそれらの任意の組み合わせと動作可能に接続された処理回路501を含む。記憶媒体521は、オペレーティングシステム523、アプリケーションプログラム525、およびデータ527を含む。他の実施形態では、記憶媒体521は、他の同様の種類の情報を含みうる。所定のUEは、図5に示すコンポーネントの全て、又は、そのコンポーネントのサブセットのみを利用しうる。コンポーネント間の集積のレベルは、UEごとに異なりうる。さらに、所定のUEは、複数のプロセッサ、メモリ、送受信器、送信器、受信器などのようなコンポーネントの複数のインスタンスを含みうる。
【0125】
図5において、処理回路501は、コンピュータ命令およびデータを処理するように構成されうる。処理回路501は、(例えば個別のロジック、FPGA、ASICなどにおける)1つ以上のハードウェア実装状態機械などの機械可読コンピュータプログラムとしてメモリに記憶されている機械命令を実行するように動作可能な任意の連続状態機械、適切なファームウェアを付したプログラマブルロジック、1つ以上の記憶されたプログラム、適切なソフトウェアを付したマイクロプロセッサやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)などの汎用プロセッサ、又は上述のものの任意の組み合わせを実装するように構成されうる。例えば、処理回路501は、2つの中央演算処理装置(CPU)を含みうる。データは、コンピュータによる使用に適した形式の情報でありうる。
【0126】
描画された実施形態において、入出力インタフェース505は、入力デバイス、出力デバイス、又は、入力および出力デバイスへの通信インタフェースを提供するように構成されうる。UE500は、入出力インタフェース505を介して出力デバイスを使用するように構成されうる。出力デバイスは、入力デバイスと同じ種類のインタフェースポートを使用しうる。例えば、USBポートが、UE500への入力とUE500からの出力を提供するために使用されうる。出力デバイスは、スピーカ、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、他の出力デバイス、又はそれらの任意の組み合わせでありうる。UE500は、UE500への情報をユーザが捕捉することができるように、入出力インタフェース505を介して入力デバイスを使用するように構成されうる。入力デバイスは、タッチセンシティブ又はプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(例えばデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラなど)、マイク、センサ、マウス、トラックボール、ディレクショナルパッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカードなどを含みうる。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力をセンシングする容量性又は抵抗性タッチセンサを含みうる。例えば、センサは、加速度計、ジャイロスコープ、チルトセンサ、力センサ、磁力計、光学センサ、近接センサ、他の同様のセンサ、又はそれらの任意の組み合わせでありうる。例えば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイク、および光学センサでありうる。
【0127】
図5において、RFインタフェース509は、送信器、受信器、およびアンテナなどのRFコンポーネントへの通信インタフェースを提供するように構成されうる。ネットワーク接続インタフェース511は、ネットワーク543aへの通信インタフェースを提供するように構成されうる。ネットワーク543aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、電気通信ネットワーク、他の同様のネットワーク、又はそれらの任意の組み合わせなどの、有線及び/又は無線ネットワークを包含しうる。例えば、ネットワーク543aは、Wi-Fiネットワークを含みうる。ネットワーク接続インタフェース511は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATMなどのような、1つ以上の通信プロトコルに従って、通信ネットワークを介して1つ以上の他のデバイスと通信するのに使用される受信器及び送信器インタフェースを含むように構成されうる。ネットワーク接続インタフェース511は、通信ネットワークリンクに適した受信器および送信器機能(例えば、光学、電気、など)を実装しうる。送信器および受信器機能は、回路コンポーネント、ソフトウェア又はファームウェアを共有してもよく、また、代替的に、別個に実装されてもよい。
【0128】
RAM517は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、およびデバイスドライバなどのソフトウェアプログラムの実行中のデータやコンピュータ命令の記憶又はキャッシュを提供するように、バス502を介して処理回路501にインタフェース接続するように構成されうる。ROM519は、処理回路501へコンピュータ命令やデータを提供するように構成されうる。例えば、ROM519は、ベーシック入出力(I/O)、スタートアップ、又は不揮発メモリに記憶されたキーボードからのキーストロークの受信などの、基本的なシステム機能のための不変の低レベルシステムコード又はデータを記憶するように構成されうる。記憶媒体521は、RAM、ROM、プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光学ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、又はフラッシュドライブなどのメモリを含むように構成されうる。一例において、記憶媒体521は、オペレーティングシステム523、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェットもしくはガジェットエンジン又は他のアプリケーションなどのアプリケーションプログラム525、データファイル527を含むように構成されうる。記憶媒体521は、UE500による使用のために、種類豊富な様々なオペレーティングシステムを又はオペレーティングシステムの組み合わせを記憶しうる。
【0129】
記憶媒体521は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多目的ディスク(HD-DVD)光学ディスクドライブ、内部ハードディスクドライブ、ブルーレイ光学ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータストレージ(HDDS)光学ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、同期動的ランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者アイデンティティモジュールやリムーバブルユーザアイデンティティ(SIM/RUIM)モジュールなどのスマートカードメモリ、他のメモリ、またはそれらの任意の組み合わせなどの、複数の物理ドライブユニットを含むように構成されうる。記憶媒体521は、データをオフロードするため、又はデータをアップロードするために、一時的又は非一時的メモリ媒体に記憶された、コンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラムなどにUE500がアクセスすることを可能としうる。通信システムを利用するものなどの製品は、デバイス可読媒体を含みうる記憶媒体521において、明白に具現化されうる。
【0130】
図5において、処理回路501は、通信サブシステム531を用いてネットワーク543bと通信するように構成されうる。ネットワーク543a及びネットワーク543bは、同一の1つまたは複数のネットワークであってもよいし、異なる1つまたは複数のネットワークであってもよい。通信サブシステム531は、ネットワーク543bと通信するのに使用される1つ以上の送受信器を含むように構成されうる。例えば、通信サブシステム531は、IEEE802.11、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN、WiMaxなどのような1つ以上の通信プロトコルに従う、無線アクセスネットワーク(RAN)の別のWD、UE、又は基地局などの無線通信可能な他のデバイスの1つ以上のリモート送受信器と通信するのに使用される、1つ以上の送受信器を含むように構成されうる。各送受信器は、RANリンク(例えば周波数割り当てなど)に適した送信器又は受信機の機能をそれぞれ実装するための送信器533及び/又は受信器535を含みうる。さらに、各送受信器の送信器533および受信器535は、回路、コンポーネント、ソフトウェア又はファームウェアを共有してもよいし、代替的に、別個に実装されてもよい。
【0131】
図解した実施形態において、通信サブシステム531の通信機能は、データ通信、音声通信、マルチメディア通信、Bluetoothなどの短距離通信、ニアフィールド通信、位置を判定するための全地球測位システム(GPS)の使用などの位置ベースの通信、別の同様の通信機能、又はそれらの任意の組み合わせを含みうる。例えば、通信サブシステム531は、セルラ通信、Wi-Fi通信、Bluetooth通信、およびGPS通信を含みうる。ネットワーク543bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、電気通信ネットワーク、他の同様のネットワーク、又はそれらの任意の組み合わせなどの、有線及び/又は無線ネットワークを包含しうる。例えば、ネットワーク543bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、及び/又は、ニアフィールドネットワークでありうる。電源513は、UE500のコンポーネントに交流(AC)又は直流(DC)電力を提供するように構成されうる。
【0132】
ここで説明した特徴、利点、及び/又は、機能は、UE500のコンポーネントの1つにおいて実装されてもよいし、UE500の複数のコンポーネントにわたって分割されてもよい。さらに、ここで説明した特徴、利点、及び/又は機能は、ハードウェア、ソフトウェア又はファームウェアの任意の組み合わせにおいて実装されうる。一例において、通信サブシステム531は、ここで説明するコンポーネントのいずれかを含むように構成されうる。さらに、処理回路501は、バス502を介してこのようなコンポーネントのいずれかと通信するように構成されうる。別の例では、このようなコンポーネントのいずれかが、処理回路501によって実行される場合にここで説明した対応する機能を実行するメモリに記憶されたプログラム命令によって表されてもよい。別の例では、このようなコンポーネントのいずれかの機能が、処理回路501と通信サブシステム531との間で分割されてもよい。別の例では、このようなコンポーネントのいずれかの計算機負荷の重くない機能が、ソフトウェア又はハードウェアで実装され、計算機負荷の重い機能がハードウェアで実装されてもよい。
【0133】
図6は、いくつかの実施形態による、仮想化環境を図解している。
【0134】
図6は、いくつかの実施形態により実装される機能が仮想化されうる仮想化環境600を示す概略ブロック図である。本文脈において、仮想化は、仮想化ハードウェアプラットフォーム、記憶デバイス、およびネットワーキングリソースを含みうる装置又はデバイスの仮想化バージョンを作ることを意味する。ここで用いられるように、仮想化は、ノード(例えば仮想化基地局や仮想化無線アクセスノード)に、又はデバイス(例えばUE、無線デバイス又は任意の他の種類の通信デバイス)に、又はそれらのコンポーネントに適用されてもよく、その機能の少なくとも一部が(例えば、1つ以上のネットワークにおける1つ以上の物理処理ノードで実行する1つ以上のアプリケーション、機能、仮想機械、又はコンテナを介して)1つ以上の仮想コンポーネントとして実装されるような実装と関連する。
【0135】
いくつかの実施形態において、ここで説明する機能の一部または全部が、1つ以上のハードウェアノード630によってホストされる1つ以上の仮想環境600において実装される1つ以上の仮想機械により実行される、仮想コンポーネントとして実装されうる。さらに、仮想ノードが無線アクセスノードでない又は無線接続を要求しない(例えばコアネットワークノード)実施形態において、ネットワークノードは全体が仮想化されてもよい。
【0136】
機能は、ここで開示される実施形態の一部の特徴、機能、及び/又は利益の一部を実行するように動作可能な、(代替的にソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能などと呼ばれうる)1つ以上のアプリケーション620によって実装されうる。アプリケーション620は、処理回路660とメモリ690とを含んだハードウェア630を提供する仮想化環境600において実行される。メモリ690は、処理回路660によって実行可能な命令695を含み、それにより、アプリケーション620が、ここで開示された1つ以上の特徴、利点、及び/又は機能を提供するように動作可能である。
【0137】
仮想化環境600は、民生品の(COTS)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)、又は、デジタルもしくはアナログハードウェアコンポーネントもしくは特定用途プロセッサを含んだ任意の他の種類の処理回路でありうる、1つ以上のプロセッサ又は処理回路660を含んだ、汎用又は特定用途向けのネットワークハードウェアデバイス630を有する。各ハードウェアデバイスは、処理回路660によって実行される命令695又はソフトウェアを一時的に記憶するための非永続的メモリでありうるメモリ690-1を有しうる。各ハードウェアデバイスは、ネットワークインタフェースカードとしても知られており、物理ネットワークインタフェース680を含んだ、1つ以上のネットワークインタフェースコントローラ(NIC)を有しうる。また、各ハードウェアデバイスは、処理回路660によって実行可能なソフトウェア695及び/又は命令をその中に記憶している非一時的な、永続的な、機械可読記憶媒体690-2を含みうる。ソフトウェア695は、1つ以上の(ハイパーバイザとも呼ばれる)仮想化レイヤ650のインスタンスを作成するソフトウェアと、仮想マシン640を実行するためのソフトウェア、および、ここで説明するいくつかの実施形態に関連して説明された機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能とするソフトウェア仮想マシン640を実行するためのソフトウェア、および、ここで説明するいくつかの実施形態に関連して説明された機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能とするソフトウェア仮想マシン640を実行するためのソフトウェア、および、ここで説明するいくつかの実施形態に関連して説明された機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能とするソフトウェア仮想マシン640を実行するためのソフトウェア、および、ここで説明するいくつかの実施形態に関連して説明された機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能とするソフトウェア仮想マシン640を実行するためのソフトウェア、および、ここで説明するいくつかの実施形態に関連して説明された機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能とするソフトウェア仮想マシン640を実行するためのソフトウェア、および、ここで説明するいくつかの実施形態に関連して説明された機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能とするソフトウェア仮想マシン640を実行するためのソフトウェア、および、ここで説明するいくつかの実施形態に関連して説明された機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能とするソフトウェア仮想マシン640を実行するためのソフトウェア、および、ここで説明するいくつかの実施形態に関連して説明された機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能とするソフトウェア仮想マシン640を実行するためのソフトウェア、および、ここで説明するいくつかの実施形態に関連して説明された機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能とするソフトウェア仮想マシン640を実行するためのソフトウェア、および、ここで説明するいくつかの実施形態に関連して説明された機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能とするソフトウェア仮想マシン640を実行するためのソフトウェア、および、ここで説明するいくつかの実施形態に関連して説明された機能、特徴及び/又は利点を実行することを可能とするソフトウェアを含んだ任意の種類のソフトウェアを含みうる。
【0138】
仮想マシン640は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキング又はインタフェース及び仮想ストレージを有し、対応する仮想化レイヤ650又はハイパーバイザによって実行されうる。仮想アプライアンス620のインスタンスの様々な実施形態が、1つ以上の仮想マシン640上で実装されてもよく、その実装は、様々な方法で行われうる。
【0139】
動作の間、処理回路660は、場合によっては仮想マシンモニタ(VMM)と呼ばれうるハイパーバイザ又は仮想化レイヤ650のインスタンスを作成するためにソフトウェア695を実行する。仮想化レイヤ650は、仮想マシン640に対してネットワーキングハードウェアのように見える仮想オペレーティングプラットフォームを表しうる。
【0140】
図6に示すように、ハードウェア630は、汎用又は固有のコンポーネントを有するスタンドアロンのネットワークノードでありうる。ハードウェア630は、アンテナ6225を含んでもよく、仮想化を介していくつかの機能を実行しうる。代わりに、ハードウェア630は、多くのハードウェアノードが協働し、とりわけアプリケーション620のライフサイクル管理を監督する、マネジメントおよびオーケストレーション(MANO)6100を介してそれらが管理される(例えばデータセンタ又は加入者宅内設備(CPE)でのように)ハードウェアの大きいクラスタの一部でありうる。
【0141】
ハードウェアの仮想化は、いくつかの文脈において、ネットワーク機能仮想化(NFV)と呼ばれる。NFVは、多くのネットワーク設備のタイプを、業界標準大容量サーバハードウェア、物理スイッチ、および、データセンタや加入者宅内設備に配置されうる物理ストレージに集約するために用いられうる。
【0142】
NFVの文脈において、仮想マシン640は、物理的な、仮想化されていない機械で実行されたかのようにプログラムを実行する、物理機械のソフトウェア実装でありうる。仮想マシン640のそれぞれ、および、その仮想マシンを実行するハードウェア630のその一部は、その仮想マシン専用のハードウェア及び/又はその仮想マシンによって仮想マシン640の他のものと共有されるハードウェアであろうと、別個の仮想ネットワークエレメント(VNE)を形成する。
【0143】
さらにNFVの文脈において、仮想ネットワーク機能(VNF)は、図6では、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ630に加えて1つ以上の仮想マシン640において動作し、アプリケーション620に対応する固有のネットワーク機能への対処を担う。
【0144】
いくつかの実施形態において、それぞれが1つ以上の送信器6220と1つ以上の受信器6210とを含む1つ以上の無線ユニット6200は、1つ以上のアンテナ6225に結合されうる。無線ユニット6200は、1つ以上の適切なネットワークインタフェースを介して、ハードウェアノード630と直接通信してもよく、無線アクセスノード又は基地局などの無線能力を有する仮想ノードを提供するために、仮想コンポーネントと組み合わせて用いられうる。
【0145】
いくつかの実施形態において、いくつかのシグナリングが、代替的にハードウェアノード630と無線ユニット6200との間の通信に使用されうる制御システム6230を使って、達成されうる。
【0146】
図7は、いくつかの実施形態により、ホストコンピュータに中間ネットワークを介して接続された電気通信ネットワークを示している。
【0147】
図7を参照すると、ある実施形態によれば、通信システムは、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク711とコアネットワーク714とを有する3GPPタイプのセルラネットワークなどの電気通信ネットワーク710を含む。アクセスネットワーク711は、それぞれが対応するカバレッジエリア713a、713b、713cを定める、NB、eNB、gNB、又は他の種類の無線アクセスポイントなどの複数の基地局712a、712b、712cを有する。各基地局712a、712b、712cは、有線又は無線接続715を介して、コアネットワーク714に接続可能である。各基地局712a、712b、712cは、上述および後述の実施形態における基地局のいずれかに関して説明され図解されたように動作するように構成されうる。カバレッジエリア713cに位置する第1のUE791は、対応する基地局712cに無線で接続され、又はその基地局712によって呼び出されるように構成される。カバレッジエリア713aにおける第2のUE792は、対応する基地局712aに無線で接続可能である。この例では、複数のUE791、792が図解されているが、単一のUEがカバレッジエリアないにある状況や、単一のUEが対応する基地局712に接続している状況に、開示される実施形態が等しく適用可能である。UE791、792のそれぞれは、上述及び後述の実施形態におけるUE又は無線デバイスのいずれかに関して説明して図解したように動作するように構成されうる。
【0148】
電気通信ネットワーク710は、それ自身が、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェア及び/又はソフトウェアにおいて、又は、サーバファームにおける処理リソースとして具現化されうるホストコンピュータ730に接続される。ホストコンピュータ730は、サービスプロバイダの所有又は制御下にあってもよく、サービスプロバイダによって又はサービスプロバイダの代わりに運用されてもよい。電気通信ネットワーク710とホストコンピュータ730との間の接続712および722は、コアネットワーク714からホストコンピュータ730へ直接伸びてもよいし、オプションの中間ネットワーク720を介してもよい。中間ネットワーク720は、公衆、プライベート、又はホストされたネットワークのいずれか又はこれらのうちの2つ以上の組み合わせであってもよく、中間ネットワーク720は、もし存在するなら、バックボーンネットワーク又はインターネットであってもよく、具体的には、中間ネットワーク720は、2つ以上のサブネットワーク(不図示)を有してもよい。
【0149】
図7の通信システムは、全体として接続されたUE791、792とホストコンピュータ730との間の接続を可能とする。接続は、オーバーザトップ(OTT)接続750と説明されうる。ホストコンピュータ730と接続されたUE791、792は、アクセスネットワーク711、コアネットワーク714、任意の中間ネットワーク720、および中間段階としての可能性のあるさらなるインフラ(不図示)を用いて、OTT接続750を介して、データ及び/又はシグナリングを通信するように構成される。OTT接続750が通る参加通信デバイスが上りリンク及び下りリンク通信のルーティングに気付かないという意味で、OTT接続750はトランスペアレントでありうる。例えば、基地局712に、ホストコンピュータ730から生じたデータが接続されているUE791へ転送(例えばハンドオーバ)されるインカミング下りリンク通信の、過去のルーティングについて通知しなくてもよいし、その必要もない。同様に、基地局712は、UE791から生じたホストコンピュータ730へのアウトゴーイング上りリンク通信の将来のルーティングに気付く必要はない。
【0150】
図8は、いくつかの実施形態に従って、部分的に無線接続を経て、基地局を介して、ユーザ端末と通信するホストコンピュータを示している。
【0151】
ある実施形態による、先の段落で議論したUE、基地局、およびホストコンピュータの例示の実装について、ここで図8を参照して説明する。通信システム800において、ホストコンピュータ810は、通信システム800の異なる通信デバイスのインタフェースとの有線又は無線接続をセットアップして維持するように構成された通信インタフェース816を含んだハードウェア815を有する。ホストコンピュータ810は、さらに、記憶及び/又は処理能力を有しうる処理回路818を有する。具体的には、処理回路818は、命令を実行するように適合された、1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせを有しうる(不図示)。ホストコンピュータ810は、さらに、ホストコンピュータ810に記憶され又はホストコンピュータ810によってアクセス可能で、処理回路818によって実行可能なソフトウェア811を有する。ソフトウェア811は、ホストアプリケーション812を含む。ホストアプリケーション812は、UE830およびホストコンピュータ810において終端するOTT接続850を介して接続されているUE830などの遠隔ユーザにサービスを提供するように動作可能でありうる。遠隔のユーザへサービスを提供する際に、ホストアプリケーション812は、OTT接続850を用いて送信されるユーザデータを提供しうる。
【0152】
通信システム800は、さらに、電気通信システムにおいて提供され、ホストコンピュータ810およびUE830と通信することを可能とするハードウェア825を有する基地局820を含む。ハードウェア825は、通信システム800の異なる通信デバイスのインタフェースと有線又は無線接続をセットアップして維持するための通信インタフェース826、および、基地局820によって供されるカバレッジエリア(図8において不図示)に位置するUE830と少なくとも無線接続870をセットアップして維持するための無線インタフェース827を含みうる。通信インタフェース826は、ホストコンピュータ810への接続860を促進するように構成されうる。接続860は、直接であってもよいし、電気通信システムのコアネットワーク(図8において不図示)を及び/又は電気通信システムの外部の1つ以上の中間ネットワークを通ってもよい。示した実施形態では、基地局820のハードウェア825は、さらに、命令を実行するように適合された、1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせを含みうる(不図示)、処理回路828を含む。基地局820は、さらに、内部的に記憶され又は外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア821を有する。
【0153】
通信システム800は、さらに、既に参照されているUE830を含む。そのハードウェア835は、UE830が現在位置しているカバレッジエリアを供している基地局と無線接続870をセットアップして維持するように構成された無線インタフェース837を含みうる。UE830のハードウェア835は、さらに、命令を実行するように適合された1つ以上のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、又はこれらの組み合わせを含みうる(不図示)、処理回路838を含む。UE830は、さらに、UE830に記憶され又はUE830によってアクセス可能で、処理回路838によって実行可能なソフトウェア831を有する。ソフトウェア831は、クライアントアプリケーション832を含む。クライアントアプリケーション832は、UE830を介して、人間の又は非人間のユーザに対して、ホストコンピュータ810の支援を受けてサービスを提供するように動作可能でありうる。ホストコンピュータ810において、実行中のホストアプリケーション812は、UE830およびホストコンピュータ810において終端するOTT接続850を介して、実行中のクライアントアプリケーション832と通信しうる。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション832は、ホストアプリケーション812から要求データを受信し、その要求データに応答してユーザデータを提供しうる。OTT接続850は、要求データ及びユーザデータの両方を転送しうる。クライアントアプリケーション832は、自身が提供するユーザデータを生成するためにユーザと情報をやり取りしうる。
【0154】
なお、図8に示されるホストコンピュータ810、基地局820、およびUE830は、図7のホストコンピュータ730、基地局712a、712b、712cのいずれか、および、UE791、792のいずれか、とそれぞれ同様又は同一でありうる。すなわち、これらのエンティティの内部的な動作が図8において示されるような者であってもよく、無関係に、周囲のネットワークトポロジは図7のものであってもよい。
【0155】
図8において、OTT接続850は、ホストコンピュータ810とUE830との間の基地局820を介する通信を説明するために、中間デバイスと、これらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的な参照なく、抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャは、UE830から、又は、ホストコンピュータ810を運用するサービスプロバイダから、又は、両方から隠すように構成されうるルーティングを決定しうる。OTT接続850がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらなる決定を行ってもよく、それにより、(例えば、ロードバランシングの考慮又はネットワークの再設定に基づいて)ルーティングが動的に変更される。
【0156】
UE830と基地局820との間の無線接続870は、本開示を通じて説明された実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つ以上は、無線接続870が最後の区分を形成するOTT接続850を用いてUE830に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、無線リソースを設定するメッセージが受信されうる際の信頼性を改善し、接続が落ちるリスクを低減し、エンドユーザの性能を改善しうる。また、これらの実施形態の教示は、エンドユーザが受ける遅延を低減する高速なシグナリングを提供し、より少ないオーバヘッドを伴う小さい送信のおかげで電力効率を改善しうる。
【0157】
測定手順が、データレート、レイテンシ、および、1つ以上の実施形態が改善する他のファクタを監視する目的で提供されうる。さらに、測定結果における変動に応じて、ホストコンピュータ810とUE830との間のOTT接続850を再設定するためのオプションのネットワーク機能があってもよい。OTT接続850を再設定するための測定手順及び/又はネットワーク機能は、ホストコンピュータ810のソフトウェア811およびハードウェア815において、又は、UE830のソフトウェア831とハードウェア835において、又はその両方において、実装されうる。実施形態において、センサ(不図示)が、OTT接続850が通る通信デバイスに、又は、その通信デバイスと関連して、配置されてもよく、そのセンサは、上で例示した監視される量の値を供給することにより、又は、その値からソフトウェア811、831がその監視される量を計算し又は推定しうる他の物理量の値を供給することにより、測定手順に参加しうる。OTT接続850の再設定は、メッセージフォーマット、再送設定、好ましいルーティングを含んでもよく;その再設定は、基地局820に影響を及ぼす必要はなく、基地局820に知られておらず又は感知されないようにしうる。このような手順及び機能は、技術的に知られており、実践されうる。所定の実施形態において、測定は、ホストコンピュータ810のスループット、伝搬時間、レイテンシなどの測定を促進する、独自のUEシグナリングを含みうる。ソフトウェア811および831が、OTT接続850を用いて、伝搬時間、誤りなどを監視している間に、メッセージを、特に、空の又は「ダミーの」メッセージを送信させるという点において、測定が実装されうる。
【0158】
図9は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータ、基地局、およびユーザ端末を含んだ通信システムにおいて実装される方法を示している。
【0159】
図9は、一実施形態による通信システムにおいて実行される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図7及び図8を参照して説明したものでありうるホストコンピュータ、基地局及びUEを含む。本開示を簡単にするために、図9への図面参照のみがこのセクションにおいて含まれる。ステップ910において、ホストコンピュータは、ユーザデータを提供する。ステップ910の(オプションでありうる)サブステップ911では、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ920では、ホストコンピュータは、UEへユーザデータを搬送する送信を開始する。(オプションでありうる)ステップ930では、基地局が、本開示を通じて説明した実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが開始した送信において搬送されたユーザデータをUEへ送信する。(オプションでありうる)ステップ940では、UEが、ホストコンピュータによって実行されたホストアプリケーションに関連付けられたクライアントアプリケーションを実行する。
【0160】
図10は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータ、基地局、およびユーザ端末を含んだ通信システムにおいて実装される方法を示している。
【0161】
図10は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を図解するフローチャートである。通信システムは、図7及び図8を参照して説明したものでありうるホストコンピュータ、基地局及びUEを含む。本開示を簡単にするために、図10への図面参照のみがこのセクションにおいて含まれる。本方法のステップ1010において、ホストコンピュータがユーザデータを提供する。オプションのサブステップ(不図示)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ1020において、ホストコンピュータは、UEへユーザデータを搬送する送信を開始する。送信は、本開示を通じて説明された実施形態の教示に従って、基地局を介して受け渡される。(オプションでありうる)ステップ1030では、UEが、その送信で搬送されたユーザデータを受信する。
【0162】
図11は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータ、基地局、およびユーザ端末を含んだ通信システムにおいて実装される方法を示している。
【0163】
図11は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を図解するフローチャートである。通信システムは、図7及び図8を参照して説明したものでありうるホストコンピュータ、基地局及びUEを含む。本開示を簡単にするために、図11への図面参照のみがこのセクションにおいて含まれる。(オプションでありうる)ステップ1110において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加的に又は代替的に、ステップ1120において、UEはユーザデータを提供する。ステップ1120の(オプションでありうる)サブステップ1121において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによりユーザデータを提供する。ステップ1110の(オプションでありうる)サブステップ1111において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信したことを受けて、ユーザデータを提供するクライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、さらに、ユーザから受け取ったユーザ入力を考慮しうる。ユーザデータが提供された具体的な方法によらず、UEは、(オプションでありうる)サブステップ1130において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を開始する。本方法のステップ1140において、ホストコンピュータは、本開示を通じて説明された実施形態に教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0164】
図12は、いくつかの実施形態による、ホストコンピュータ、基地局、およびユーザ端末を含んだ通信システムにおいて実装される方法を示している。
【0165】
図12は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を図解するフローチャートである。通信システムは、図7及び図8を参照して説明したものでありうるホストコンピュータ、基地局及びUEを含む。本開示を簡単にするために、図12への図面参照のみがこのセクションにおいて含まれる。(オプションでありうる)ステップ1210において、本開示を通じて説明された実施形態の教示に従って、基地局がUEからユーザデータを受信する。(オプションでありうる)ステップ1220では、基地局が、ホストコンピュータへの受信したユーザデータの送信を開始する。(オプションでありうる)ステップ1230では、ホストコンピュータが、基地局によって開始された送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0166】
ここで開示された任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、又は利点は、1つ以上の仮想装置の1つ以上の機能部又はモジュールを通じて実行されうる。各仮想装置は、これらの機能部のいくつかを有しうる。これらの機能部は、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラを含みうる処理回路と、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途用デジタルロジックなどを含みうる他のデジタルハードウェアによって実装されうる。処理回路は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光学記憶デバイスなどのような1つまたはいくつかの種類のメモリを含みうるメモリに記憶された、プログラムコードを実行するように構成されうる。メモリに記憶されたプログラムコードは、1つ以上の電気通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、及び、ここで説明した1つ以上の技術を実行するための命令を含む。いくつかの実装では、処理回路は、本開示の1つ以上の実施形態に従って、対応する機能を各機能部に実行させるのに使用されうる。
【0167】
図13は、いくつかの実施形態による方法を図解している。図13は、特定の実施形態による方法を描画しており、本方法は、無線デバイスによる使用のために無線ベアラを設定するメッセージを受信するステップ1302において開始する。本方法は、ステップ1304においてその無線ベアラのための暗号化を有効化又は無効化する暗号化コンフィグ設定のためのメッセージを確認することと、ステップ1306において、受信したメッセージに従って無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行することとを有する。
【0168】
図14は、いくつかの実施形態による仮想化装置を図解している。図14は、無線ネットワーク(例えば、図4に示すような無線ネットワーク)における装置1400の概略ブロック図を示している。装置は、無線デバイス又はネットワークノード(例えば、図4に示す無線デバイス410又はネットワークノード460)において実装されうる。装置1400は、図13を参照して説明した例示の方法及び場合によってはここで開示された任意の他の処理又は方法を実行するように動作可能である。また、図13の方法は装置1400のみによって実行される必要がないことも理解されるべきである。本方法の少なくともいくつかの動作が、1つ以上の他のエンティティによって実行されてもよい。
【0169】
仮想装置1400は、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ、および、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や特定用途用デジタルロジックなどを含んでもよい他のデジタルハードウェアを含みうる、処理回路を有しうる。処理回路は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光学記憶デバイスなどのような1つまたはいくつかの種類のメモリを含みうるメモリに記憶された、プログラムコードを実行するように構成されうる。メモリに記憶されたプログラムコードは、いくつかの実施形態において、1つ以上の電気通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、および、ここで説明された1つ以上の技術を実行するための命令を含む。いくつかの実装において、処理回路は、受信部1402、確認部1404、並びに実行部1406、および装置1400の任意の他の適切なユニットに、本開示の1つ以上の実施形態に従う対応する機能を実行させるために用いられうる。
【0170】
図14に示すように、装置1400は、受信部1402、確認部1404、および、実行部1406を含む。受信部1402は、無線デバイスによる使用のために無線ベアラを設定するメッセージを受信するように構成される。確認部1404は、無線ベアラに対する暗号化を有効化又は無効化する暗号化コンフィグ設定のためのメッセージを確認するように構成される。実行部1406は、受信したメッセージに従って、無線ベアラに対する暗号化の有効化と無効化との少なくともいずれかを実行するように構成される。
【0171】
用語「部(ユニット)」は、電子機器、電気デバイス及び/又は電子デバイスの分野における従来の意味を有し、例えば、ここで説明されたもののように、電気及び/又は電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、ロジックソリッドステート及び/又はディスクリートデバイス、個別のタスクを実行するためのコンピュータプログラム又は命令、手順、演算、出力、及び/又は表示機能などを含みうる。
【0172】
図15は、いくつかの実施形態による方法を図解している。図15は、特定の実施形態による方法を描画しており、本方法は、無線デバイスによる使用のための無線ベアラを設定するメッセージを生成するステップ1502において開始される。本方法は、その後、ステップ1504において無線ベアラに対する暗号化を有効化又は無効化する暗号化コンフィグ設定をメッセージに含めること、及び、ステップ1506において無線デバイスへそのメッセージを送信することを含む。
【0173】
図16は、いくつかの実施形態による仮想化装置を図解している。図16は、無線ネットワーク(例えば、図4に示した無線ネットワーク)における装置1600の概略ブロック図を示している。装置は、無線デバイス又はネットワークノード(例えば図4に示す無線デバイス410又はネットワークノード460)において実装されうる。装置1600は、図15を参照して説明した例示の方法、および、場合によっては、ここで開示された任意の他の処理又は方法を実行するように動作可能である。また、図15の方法が装置1600のみによって実行されなくてもよいことが理解されるべきである。本方法の少なくとも一部の動作は、1つ以上の他のエンティティによって実行されてもよい。
【0174】
仮想装置1600は、1つ以上のマイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ、および、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や特定用途用デジタルロジックなどを含んでもよい他のデジタルハードウェアを含みうる、処理回路を有しうる。処理回路は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光学記憶デバイスなどのような1つまたはいくつかの種類のメモリを含みうるメモリに記憶された、プログラムコードを実行するように構成されうる。メモリに記憶されたプログラムコードは、いくつかの実施形態において、1つ以上の電気通信及び/又はデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、および、ここで説明された1つ以上の技術を実行するための命令を含む。いくつかの実装において、処理回路は、生成部1602、設定部1604、並びに送信部1606、および装置1600の任意の他の適切なユニットに、本開示の1つ以上の実施形態に従う対応する機能を実行させるために用いられうる。
【0175】
図16に示すように、装置1600は、生成部1602、設定部1604、および送信部1606を含む。生成部1602は、無線デバイスによる使用のために無線ベアラを設定するメッセージを生成するように構成される。設定部1604は、無線ベアラに対する暗号化を有効化又は無効化する暗号化コンフィグ設定をメッセージに含めるように構成される。送信部1606は、無線デバイスへ、そのメッセージを送信するように構成される。
【0176】
用語「部(ユニット)」は、電子機器、電気デバイス及び/又は電子デバイスの分野における従来の意味を有し、例えば、ここで説明されたもののように、電気及び/又は電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、ロジックソリッドステート及び/又はディスクリートデバイス、個別のタスクを実行するためのコンピュータプログラム又は命令、手順、演算、出力、及び/又は表示機能などを含みうる。
【0177】
以下、開示された主題の様々な態様をさらに図解する所定の実施形態を列挙する。
【0178】
グループA 実施形態
1.無線デバイスによって実行される、無線デバイスにおける無線リソースを管理するための方法であって、
前記無線デバイスによる使用のための無線ベアラを設定するメッセージを受信することと、
前記無線ベアラに対する暗号化を有効化または無効化する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認することと、
受信した前記メッセージに従って前記無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行することと、を含む方法。
【0179】
2.実施形態1の方法であって、受信した前記メッセージに従って前記無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行することは、
前記メッセージが前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を含む場合、前記メッセージに含まれている前記暗号化コンフィグ設定に従って、前記無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行することと、
前記メッセージが前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を含まない場合、前記無線ベアラに対する参照暗号化コンフィグ設定に従って、前記無線ベアラのための暗号化の有効化又は無効化の少なくともいずれかを実行することと、を含む。
【0180】
3.実施形態2の方法であって、
前記メッセージによって設定される前記無線ベアラが前記無線デバイスのための現在の設定の一部でない場合、前記参照暗号化コンフィグ設定はデフォルトの暗号化コンフィグ設定を含み、
前記メッセージによって設定される前記無線ベアラが前記無線デバイスのための現在の設定の一部である場合、前記参照暗号化コンフィグ設定は、前記無線ベアラのための既存の暗号化コンフィグ設定を含む。
【0181】
4.実施形態3の方法であって、前記デフォルトの暗号化コンフィグ設定は、
フィールドの説明と、
通信標準文書と、の少なくともいずれかにおいて特定される。
【0182】
5.実施形態3又は4の方法であって、前記デフォルトの暗号化コンフィグ設定は、前記無線ベアラのために暗号化を使用することである。
【0183】
6.実施形態3又は4の方法であって、前記デフォルトの暗号化コンフィグ設定は、前記無線ベアラのために暗号化を使用しないことである。
【0184】
7.実施形態1から6のいずれかの方法であって、前記メッセージは、無線リソース制御コネクションリコンフィギュレーションメッセージを含む。
【0185】
8.実施形態1から7のいずれかの方法であって、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認することは、RadioBearerConfig情報要素の内部の情報要素を確認することを含む。
【0186】
9.実施形態1から8のいずれかの方法であって、前記メッセージは、前記無線デバイスのための複数の無線ベアラを設定し、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認することは、前記無線ベアラに固有の情報要素を確認することを含む。
【0187】
10.実施形態9の方法であって、前記無線ベアラに固有の前記情報要素は、pdcp-Configを含む。
【0188】
11.実施形態9の方法であって、前記無線ベアラに固有の前記情報要素は、
データ無線ベアラに対するDRB-ToAddMod情報要素と、
シグナリング無線ベアラに対するSRB-ToAddMod情報要素と、を含む。
【0189】
12.実施形態9、10又は11の方法であって、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認することは、前記情報要素のエクステンションマーカの後を確認することを含む。
【0190】
13.実施形態12の方法であって、前記暗号化コンフィグ設定は、暗号化が有効化されるべきか無効化されるべきかを示す単一ビットを含んだオプションのパラメータを含む。
【0191】
14.実施形態9、10又は11の方法であって、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めることは、前記暗号化コンフィグ設定を前記情報要素のエクステンションマーカの前に含めることを含み、前記暗号化コンフィグ設定は、Optional Enumerated (enabled) - Need Rパラメータを含む。
【0192】
15.実施形態9の方法であって、前記無線ベアラに固有の前記情報要素は、SDAP-Config情報要素を含む。
【0193】
16.実施形態1から8のいずれかの方法であって、前記メッセージは前記無線デバイスのための複数の無線ベアラを設定し、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認することは、前記メッセージによって設定される全ての無線ベアラに適用可能な情報要素を確認することを含む。
【0194】
17.実施形態16の方法であって、前記メッセージによって設定される全ての無線ベアラに適用可能な情報要素は、SecurityConfig情報要素を含む。
【0195】
18.実施形態16又は17の方法であって、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認することは、前記メッセージによって設定される無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のリストを確認することを含む。
【0196】
19.実施形態18の方法であって、前記リストは、無線ベアラアイデンティティごとに暗号化コンフィグ設定を特定する。
【0197】
20.実施形態2に従属する際の実施形態18又は19の方法であって、前記リストは、前記暗号化コンフィグ設定が前記参照暗号化コンフィグ設定と異なるベアラに対する暗号化コンフィグ設定のみを含む。
【0198】
21.実施形態1から8の方法であって、前記無線ベアラは、プロトコルデータユニット(PDU)セッションに関連し、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認することは、そのPDUセッションに関連するすべての無線ベアラへの適用のための暗号化コンフィグを確認することを含む。
【0199】
22.実施形態21の方法であって、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のための前記メッセージを確認することは、前記無線デバイスによって維持されているPDUセッションに対する暗号化コンフィグ設定のリストを確認することを含む。
【0200】
23.実施形態2に従属する際の実施形態22の方法であって、前記リストは、前記暗号化コンフィグ設定が前記暗号化コンフィグ設定と異なるPDUセッションに対する暗号化コンフィグ設定のみを含む。
【0201】
24.実施形態1から23のいずれかの方法であって、受信した前記メッセージに従って前記無線ベアラのための暗号化を有効化することは、前記無線ベアラで送信されるメッセージへ暗号化を適用することを含む。
【0202】
25.実施形態24の方法であって、前記無線ベアラで送信されるメッセージへ暗号化を適用することは、
前記無線デバイスによる使用のための暗号化アルゴリズムを決定することと、
前記暗号化アルゴリズムのための入力パラメータを取得することと、
キーストリームを生成するために前記暗号化アルゴリズムに前記入力パラメータを適用することと、
前記無線ベアラでの送信のためのメッセージを暗号化するために前記キーストリームを使用することと、を含む。
【0203】
26.実施形態1から25の方法であって、
ユーザデータを提供することと、
前記ユーザデータを、前記基地局への送信を介してホストコンピュータへ転送することと、をさらに含む。
【0204】
27.実施形態1から26の方法であって、
制御シグナリングを提供することと、
前記制御シグナリングを、前記基地局への送信を介してホストコンピュータへ転送することと、をさらに含む。
【0205】
グループB 実施形態
28.基地局によって実行される、無線デバイスによる使用のために無線リソースを設定するための方法であって、
前記無線デバイスによる使用のための無線ベアラを設定するメッセージを生成することと、
前記無線ベアラのための暗号化を有効化又は無効化する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めることと、
前記メッセージを前記デバイスへ送信することと、を含む。
【0206】
29.実施形態28の方法であって、
前記無線ベアラのための前記暗号化コンフィグ設定を前記無線ベアラのための参照暗号化コンフィグ設定と比較することと、
前記暗号化コンフィグ設定が前記参照暗号化コンフィグ設定と異なる場合にのみ、前記無線ベアラのための前記暗号化コンフィグ設定を前記生成したメッセージに含めることと、をさらに含む。
【0207】
30.実施形態29の方法であって、
前記メッセージによって設定される前記無線ベアラが前記無線デバイスのための現在の設定の一部でない場合、前記参照暗号化コンフィグ設定はデフォルトの暗号化コンフィグ設定を含み、
前記メッセージによって設定される前記無線ベアラが前記無線デバイスのための現在の設定の一部である場合、前記参照暗号化コンフィグ設定は、前記無線ベアラのための既存の暗号化コンフィグ設定を含む。
【0208】
31.実施形態30の方法であって、前記デフォルトの暗号化コンフィグ設定は、
フィールドの説明と、
通信標準文書と、の少なくともいずれかにおいて特定される。
【0209】
32.実施形態30又は31の方法であって、前記デフォルトの暗号化コンフィグ設定は、前記無線ベアラのために暗号化を使用することである。
【0210】
33.実施形態30又は31の方法であって、前記デフォルトの暗号化コンフィグ設定は、前記無線ベアラのために暗号化を使用しないことである。
【0211】
34.実施形態28から33のいずれかの方法であって、前記メッセージは、無線リソース制御(RRC)リコンフィギュレーションメッセージを含む。
【0212】
35.実施形態28から34のいずれかの方法であって、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めることは、暗号化コンフィグ設定を、RadioBearerConfig情報要素の内部の情報要素に含めることを含む。
【0213】
36.実施形態28から35のいずれかの方法であって、前記メッセージは、前記無線デバイスのための複数の無線ベアラを設定し、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めることは、前記無線ベアラに固有の情報要素に前記暗号化コンフィグ設定を含めることを含む。
【0214】
37.実施形態36の方法であって、前記無線ベアラに固有の前記情報要素は、pdcp-Configを含む。
【0215】
38.実施形態36の方法であって、前記無線ベアラに固有の前記情報要素は、
データ無線ベアラに対するDRB-ToAddMod情報要素と、
シグナリング無線ベアラに対するSRB-ToAddMod情報要素と、を含む。
【0216】
39.実施形態36、37又は38の方法であって、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めることは、前記情報要素のエクステンションマーカの後に前記暗号化コンフィグ設定を含めることを含む。
【0217】
40.実施形態39の方法であって、前記暗号化コンフィグ設定は、暗号化が有効化されるべきか無効化されるべきかを示す単一ビットを含んだオプションのパラメータを含む。
【0218】
41.実施形態36、37又は38の方法であって、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めることは、前記暗号化コンフィグ設定を前記情報要素のエクステンションマーカの前に含めることを含み、前記暗号化コンフィグ設定は、Optional Enumerated (enabled) - Need Rパラメータを含む。
【0219】
42.実施形態36の方法であって、前記無線ベアラに固有の前記情報要素は、SDAP-Config情報要素を含む。
【0220】
43.実施形態28から35のいずれかの方法であって、前記メッセージは前記UEのための複数の無線ベアラを設定し、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めることは、前記メッセージによって設定される全ての無線ベアラへの適用のための情報要素に前記暗号化コンフィグ設定を含めることを含む。
【0221】
44.実施形態43の方法であって、前記メッセージによって設定される全ての無線ベアラに適用可能な情報要素は、SecurityConfig情報要素を含む。
【0222】
45.実施形態43又は44の方法であって、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めることは、前記メッセージによって設定される無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定のリストを含めることを含む。
【0223】
46.実施形態45の方法であって、前記リストは、無線ベアラアイデンティティごとに暗号化コンフィグ設定を特定する。
【0224】
47.実施形態29に従属する際の実施形態45又は45の方法であって、前記リストは、前記暗号化コンフィグ設定が前記参照暗号化コンフィグ設定と異なるベアラに対する暗号化コンフィグ設定のみを含む。
【0225】
48.実施形態28から35の方法であって、前記無線ベアラは、プロトコルデータユニット(PDU)セッションに関連し、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めることは、そのPDUセッションに関連するすべての無線ベアラへの適用のための暗号化コンフィグを含めることを含む。
【0226】
49.実施形態48の方法であって、前記無線ベアラに対する暗号化コンフィグ設定を前記メッセージに含めることは、前記無線デバイスによって維持されているPDUセッションに対する暗号化コンフィグ設定のリストを含めることを含む。
【0227】
50.実施形態29に従属する際の実施形態49の方法であって、前記リストは、前記暗号化コンフィグ設定が前記暗号化コンフィグ設定と異なるPDUセッションに対する暗号化コンフィグ設定のみを含む。
【0228】
51.実施形態28から50のいずれかの方法であって、前記無線ベアラのための前記暗号化コンフィグ設定が前記無線ベアラのための暗号化を有効化する場合、前記方法は、前記無線ベアラにおいて前記無線デバイスへ送信されるメッセージに暗号化を適用することをさらに含む。
【0229】
52.実施形態51の方法であって、前記無線ベアラで前記無線デバイスへ送信されるメッセージへ暗号化を適用することは、
前記無線デバイスとの使用のための暗号化アルゴリズムを決定することと、
前記暗号化アルゴリズムのための入力パラメータを取得することと、
キーストリームを生成するために前記暗号化アルゴリズムに前記入力パラメータを適用することと、
前記無線ベアラでの前記無線デバイスへの送信のためのメッセージを暗号化するために前記キーストリームを使用することと、を含む。
【0230】
53.実施形態28から52の方法であって、
ユーザデータを取得することと、
前記ユーザデータを、ホストコンピュータまたは無線デバイスへ転送することと、をさらに含む。
【0231】
54.実施形態28から53の方法であって、
制御シグナリングを取得することと、
前記制御シグナリングを、ホストコンピュータまたは無線デバイスへ転送することと、をさらに含む。
【0232】
グループC 実施形態
55.無線デバイスにおける無線リソースを管理するための前記無線デバイスであって、
グループAの実施形態のいずれかにおけるステップのいずれかを実行するように構成された処理回路と、
前記無線デバイスへ電力を供給するように構成された電力供給回路と、を有する。
【0233】
56.無線デバイスによる使用のための無線リソースを設定する基地局であって、
グループBの実施形態のいずれかにおけるステップのいずれかを実行するように構成された処理回路と、
前記基地局へ電力を供給するように構成された電力供給回路と、を有する。
【0234】
57.無線デバイスにおける無線リソースを管理するためのユーザ端末(UE)であって、
無線信号を送信及び受信するように構成されたアンテナと、
前記アンテナ及び処理回路に接続され、前記アンテナと前記処理回路との間で伝達される信号を調整するように構成された無線フロントエンド回路と、
グループAの実施形態のいずれかにおけるステップのいずれかを実行するように構成されている前記処理回路と、
前記処理回路に接続され、前記UEへの前記処理回路で処理されるべき情報の入力を可能とするように構成された入力インタフェースと、
前記処理回路に接続され、前記処理回路によって処理された情報を前記UEから出力するように構成された出力インタフェースと、
前記処理回路に接続され、前記UEへ電力を供給するように構成されたバッテリと、を有する。
【0235】
58.ユーザデータを提供するように構成された処理回路と、
ユーザ端末(UE)への送信のためにセルラネットワークへ前記ユーザデータを転送するように構成された通信インタフェースと、
を有するホストコンピュータを含んだ通信システムであって、
前記セルラネットワークは、無線インタフェース及び処理回路を有する基地局を含み、前記基地局の処理回路は、グループBのいずれかにおけるステップのいずれかを実行するように構成される。
【0236】
59.実施形態58の通信システムであって、前記基地局を含む。
【0237】
60.実施形態58又は59の通信システムであって、前記基地局と通信するように構成された前記UEをさらに含む。
【0238】
61.実施形態58から60のいずれかの通信システムであって、
前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように構成され、それにより前記ユーザデータを提供し、
前記UEは前記ホストアプリケーションと関連するクライアントアプリケーションを実行するように構成された処理回路を有する。
【0239】
62.ホストコンピュータ、基地局、および、ユーザ端末(UE)を含んだ通信システムにおいて実行される方法であって、
前記ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局を含んだセルラネットワークを介して前記UEへ前記ユーザデータを搬送する送信を開始することと、を含み、前記基地局は、前記グループBのいずれかにおけるステップのいずれかを実行する。
【0240】
63.実施形態62の方法であって、前記基地局において前記ユーザデータを送信することをさらに含む。
【0241】
64.実施形態62又は63の方法であって、前記ホストコンピュータにおいてホストアプリケーションを実行することにより前記ユーザデータが提供され、前記方法は、さらに、前記UEにおいて、前記ホストアプリケーションと関連するクライアントアプリケーションを実行することを含む。
【0242】
65.基地局と通信するように構成されたユーザ端末(UE)であって、実施形態62から64の方法を実行するように構成された無線インタフェースと処理回路とを有する。
【0243】
66.ユーザデータを提供するように構成された処理回路と、
ユーザ端末(UE)への送信のタメニセルラネットワークへユーザデータを転送するように構成された通信インタフェースと、を有するホストコンピュータを含んだ通信システムであって、
前記UEは、無線インタフェースと処理回路とを有し、前記UEのコンポーネントが、グループAの実施形態のいずれかにおけるステップのいずれかを実行するように構成される。
【0244】
67.実施形態66の通信システムであって、前記セルラネットワークは、前記UEと通信するように構成された基地局をさらに含む。
【0245】
68.実施形態66又は67の通信システムであって、
前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行することにより、前記ユーザデータを提供するように構成され、
前記UEの前記処理回路は、前記ホストアプリケーションと関連するクライアントアプリケーションを実行するように構成される。
【0246】
69.ホストコンピュータ、基地局、および、ユーザ端末を含んだ通信システムにおいて実行される方法であって、
前記ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局を含んだセルラネットワークを介して前記UEへ前記ユーザデータを搬送する送信を開始することと、を含み、前記UEは、グループAの実施形態のいずれかにおけるステップのいずれかを実行する。
【0247】
70.実施形態69の方法であって、前記UEにおいて、前記基地局から前記ユーザデータを受信することをさらに含む。
【0248】
71.ユーザ端末(UE)から基地局への送信信号から生じるユーザデータを受信するように構成された通信インタフェースを有するホストコンピュータを含んだ通信システムであって、
前記UEは、無線インタフェースと処理回路とを有し、前記UEの処理回路は、グループAの実施形態のいずれかにおけるステップのいずれかを実行するように構成される。
【0249】
72.実施形態71の通信システムであって、前記UEをさらに含む。
【0250】
73.実施形態71又は72の通信システムであって、前記基地局をさらに含み、前記基地局は、前記UEと通信するように構成された無線インタフェースと、前記UEから前記基地局への送信により搬送された前記ユーザデータを前記ホストコンピュータに転送するように構成された通信インタフェースとを有する。
【0251】
74.実施形態71から73のいずれかの通信システムであって、
前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように構成され、
前記UEの処理回路は、前記ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行することにより前記ユーザデータを提供するように構成される。
【0252】
75.実施形態71から74のいずれかの通信システムであって、
前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行することにより、要求データを提供するように構成され、
前記UEの処理回路は、前記ホストアプリケーションと関連するクライアントアプリケーションを実行することにより、前記要求データに応答して前記ユーザデータを提供するように構成される。
【0253】
76.ホストコンピュータ、基地局、および、ユーザ端末(UE)を含んだ通信システムにおいて実行される方法であって、
前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局へ前記UEが送信したユーザデータを受信することを含み、前記UEは、グループAの実施形態のいずれかにおけるステップのいずれかを実行する。
【0254】
77.実施形態76の方法であって、前記UEにおいて、前記基地局へ前記ユーザデータを提供することをさらに含む。
【0255】
78.実施形態76又は77の方法であって、
前記UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することにより、送信されるべき前記ユーザデータを提供することと、
前記ホストコンピュータにおいて、前記クライアントアプリケーションと関連するホストアプリケーションを実行することと、をさらに含む。
【0256】
79.実施形態76から78の方法であって、
前記UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することと、
前記UEにおいて、前記クライアントアプリケーションと関連するホストアプリケーションを実行することにより、前記ホストコンピュータにおいて提供される前記クライアントアプリケーションへの入力データを受信することと、をさらに含み、
送信されるべき前記ユーザデータは、前記入力データに応答して、前記クライアントによって提供される。
【0257】
80.ユーザ端末(UE)から基地局への送信から生じるユーザデータを受信するように構成された通信インタフェースを含んだホストコンピュータを含んだ通信システムであって、前記基地局は、無線インタフェースと処理回路を有し、前記基地局の処理回路は、グループBの実施形態のいずれかにおけるステップのいずれかを実行する。ように構成される。
【0258】
81.実施形態80の通信システムであって、さらに、前記基地局を含む。
【0259】
82.実施形態80又は81の通信システムであって、前記UEをさらに含み、前記UEは、前記基地局と通信するように構成される。
【0260】
83.実施形態80から82の通信システムであって、
前記ホストコンピュータの前記処理回路は、ホストアプリケーションを実行するように構成され、
前記UEは、前記ホストアプリケーションと関連するクライアントアプリケーションを実行することにより、前記ホストコンピュータによって受信されるべき前記ユーザデータを提供するように構成される。
【0261】
84.ホストコンピュータ、基地局、および、ユーザ端末(UE)を含んだ通信システムにおいて実行される方法であって、
前記ホストコンピュータにおいて、前記基地局が前記UEから受信した送信信号から生じるユーザデータを、前記基地局から受信することを含み、前記UEは、グループAの実施形態のいずれかにおけるステップのいずれかを実行する。
【0262】
85.実施形態84の方法であって、前記基地局において、前記UEから前記ユーザデータを受信することをさらに含む。
【0263】
86.実施形態84または85の方法であって、前記基地局において、前記ホストコンピュータへ、受信した前記ユーザデータの送信を開始することをさらに含む。
図1
図2
図3
図4
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図16