(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-17
(45)【発行日】2022-05-25
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
H04W 8/18 20090101AFI20220518BHJP
H04M 3/42 20060101ALI20220518BHJP
H04M 11/00 20060101ALI20220518BHJP
【FI】
H04W8/18
H04M3/42 D
H04M11/00 302
(21)【出願番号】P 2021136100
(22)【出願日】2021-08-24
(62)【分割の表示】P 2019073624の分割
【原出願日】2019-04-08
【審査請求日】2021-10-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100124084
【氏名又は名称】黒岩 久人
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】小野 佑大
(72)【発明者】
【氏名】泉川 晴紀
(72)【発明者】
【氏名】小峯 敏彦
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 渡
【審査官】大橋 達也
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-133096(JP,A)
【文献】特開2017-167858(JP,A)
【文献】特開2018-010529(JP,A)
【文献】特開2019-009586(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
H04M 3/00-11/00
G06Q 30/00-50/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体通信を管理する通信管理装置に設定する通信設定を示すチケットであって、前記通信設定と、前記通信設定を維持する期間と、前記チケットを提供するための提供条件と、チケット識別情報とを関連付けた前記チケットを示す情報を記憶するチケット情報記憶部と、
前記移動体通信を行う通信端末に関する端末情報が前記チケットに関連付けられた前記提供条件を満たしているか否かを判定する判定部と、
前記端末情報が前記提供条件を満たしていると前記判定部が判定した前記チケットの前記チケット識別情報と、前記通信端末を識別可能な端末識別情報とを関連付けて利用情報記憶部に記憶させるチケット提供部と、
を備え、
前記判定部は、前記通信端末のユーザが、前記移動体通信のサービスを提供する事業者との間で契約している、前記サービスを継続して利用するための
料金を取り決めた料金プランを示す契約情報を前記端末情報として取得し、取得した前記契約情報が前記チケットを提供するための前記ユーザと前記事業者との間の契約である
特定の料金プランを示す場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていると判定し、そうでない場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていないと判定する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記チケット情報記憶部は、所定の領域に入ることを前記提供条件として含む前記チケットを示す情報を記憶し、
前記判定部は、前記通信端末の位置を前記端末情報として取得し、取得した前記位置が前記提供条件が示す前記領域の中である場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていると判定し、そうでない場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていないと判定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記チケット情報記憶部は、前記通信端末の種類を前記提供条件として含む前記チケットを示す情報を記憶し、
前記判定部は、前記通信端末の種類を前記端末情報として取得し、取得した前記種類と前記提供条件が示す前記種類との関係に基づいて、前記端末情報が前記提供条件を満たしているか否かを判定する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記チケット情報記憶部は、所定のコードが入力されることを前記提供条件として含む前記チケットを示す情報を記憶し、
前記判定部は、前記通信端末において入力されたコードを前記端末情報として取得し、取得した前記コードと前記提供条件が示す前記コードとが一致する場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていると判定し、そうでない場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていないと判定する、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記チケット情報記憶部は、前記移動体通信の通信状況を前記提供条件として含む前記チケットを示す情報を記憶し、
前記判定部は、前記通信端末が行っている前記移動体通信の通信状況を前記端末情報として取得し、取得した前記通信状況と前記提供条件が示す前記通信状況との関係に基づいて、前記端末情報が前記提供条件を満たしているか否かを判定する、請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記通信端末が行う前記移動体通信に対して前記チケットを利用するための利用指示があった場合に、前記利用情報記憶部において前記通信端末の前記端末識別情報に関連付けられた前記チケット識別情報を特定するチケット特定部と、
前記通信端末が行う前記移動体通信において、前記チケット情報記憶部において前記チケット特定部が特定した前記チケット識別情報に関連付けられた前記期間の間だけ前記チケット情報記憶部において前記チケット特定部が特定した前記チケット識別情報に関連付けられた前記通信設定が前記通信管理装置にて維持されるように、制御情報を前記通信管理装置へ送信する送信部と、
をさらに備え、
前記チケット情報記憶部は、前記チケットの発行者を示す発行者情報を、前記チケット識別情報に関連付けてさらに記憶し、
前記送信部は、前記制御情報を前記通信管理装置へ送信した場合に、前記制御情報に係る前記チケットが利用されたことを示す通知を、前記発行者へ送信する、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記通信端末が行っている前記移動体通信の通信状況を取得し、取得した前記通信状況が所定の条件を満たす場合に前記チケットの利用を促す通知を前記通信端末へ送信する通知部をさらに備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記通信端末が行う前記移動体通信に対して前記チケットを利用するための利用指示があった場合に、前記利用情報記憶部において前記通信端末の前記端末識別情報に関連付けられた前記チケット識別情報を特定するチケット特定部と、
前記通信端末が行う前記移動体通信において、前記チケット情報記憶部において前記チケット特定部が特定した前記チケット識別情報に関連付けられた前記期間の間だけ前記チケット情報記憶部において前記チケット特定部が特定した前記チケット識別情報に関連付けられた前記通信設定が前記通信管理装置にて維持されるように、制御情報を前記通信管理装置へ送信する送信部と、
をさらに備え、
前記制御情報に係る前記通信設定の維持が終了したこと、及び前記制御情報に係る前記通信設定の維持が終了する時刻の所定時間前であることの少なくとも一方を示す通知を前記通信端末へ送信する通知部をさらに備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
プロセッサが実行する、
移動体通信を管理する通信管理装置に設定する通信設定を示すチケットであって、前記通信設定と、前記通信設定を維持する期間と、前記チケットを提供するための提供条件と、チケット識別情報とを関連付けた前記チケットを示す情報をチケット情報記憶部に記憶させるステップと、
前記移動体通信を行う通信端末のユーザが、前記移動体通信のサービスを提供する事業者との間で契約している、前記サービスを継続して利用するための
料金を取り決めた料金プランを示す契約情報を含む、前記通信端末に関する端末情報を取得するステップと、
前記契約情報が前記チケットを提供するための前記ユーザと前記事業者との間の契約である
特定の料金プランを示す場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていると判定し、そうでない場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていないと判定するステップと、
前記端末情報が前記提供条件を満たしていると前記判定するステップが判定した前記チケットの前記チケット識別情報と、前記通信端末を識別可能な端末識別情報とを関連付けて利用情報記憶部に記憶させるステップと、
を備える情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによる指示に基づいて移動体通信の通信設定を行うための情報処理装置、情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体通信(モバイル通信)において、通信速度に何ら制限が設けられていない場合には、ユーザの通信端末が無制限に通信を行うことによって通信回線が混雑する。そのため、従来ユーザの通信端末には、ユーザと通信事業者との間の料金プラン等の通信契約に従って、通信速度及びデータ容量の少なくとも一方の制限が課されていることが多い。
【0003】
特許文献1には、ユーザが広告等のコンテンツをダウンロード又は再生すること、ユーザが特定のエリアに滞在すること等のユーザのアクティビティに基づいて、ユーザが通信速度の制限を受けずに利用可能な通信量を増加又は減少させるシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ユーザは、高画質の動画を視聴する際や、イベント会場でデータ通信を利用するイベントに参加する際に、特定の期間の間だけ通信速度及びデータ容量の制限を受けずに通信を行いたい場合がある。しかしながら、ユーザが特定の期間の間だけ一時的に通信事業者との契約(すなわち通信設定)を変更するためには、大きな手間が掛かる。特許文献1に記載されたシステムは、ユーザが特定のアクティビティを行った場合に通信量を増減させるものであるため、ユーザは特定の期間に制限を受けずに通信を行うことはできない。
【0006】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、ユーザが特定の期間の間だけ通信設定を変更するための手間を削減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様の情報処理装置は、移動体通信を管理する通信管理装置に設定する通信設定を示すチケットであって、前記通信設定と、前記通信設定を維持する期間と、前記チケットを提供するための提供条件と、チケット識別情報とを関連付けた前記チケットを示す情報を記憶するチケット情報記憶部と、前記移動体通信を行う通信端末に関する端末情報が前記チケットに関連付けられた前記提供条件を満たしているか否かを判定する判定部と、前記端末情報が前記提供条件を満たしていると前記判定部が判定した前記チケットの前記チケット識別情報と、前記通信端末を識別可能な端末識別情報とを関連付けて利用情報記憶部に記憶させるチケット提供部と、前記通信端末が行う前記移動体通信に対して前記チケットを利用するための利用指示があった場合に、前記利用情報記憶部において前記通信端末の前記端末識別情報に関連付けられた前記チケット識別情報を特定するチケット特定部と、前記通信端末が行う前記移動体通信において、前記チケット情報記憶部において前記チケット特定部が特定した前記チケット識別情報に関連付けられた前記期間の間だけ前記チケット情報記憶部において前記チケット特定部が特定した前記チケット識別情報に関連付けられた前記通信設定が前記通信管理装置にて維持されるように、制御情報を前記通信管理装置へ送信する送信部と、を備える。
【0008】
前記チケット情報記憶部は、所定の契約を前記提供条件として含む前記チケットを示す情報を記憶し、前記判定部は、前記通信端末に関連付けられた契約を示す契約情報を前記端末情報として取得し、取得した前記契約情報が前記提供条件である前記契約を示している場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていると判定し、そうでない場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていないと判定してもよい。
【0009】
前記チケット情報記憶部は、所定の領域に入ることを前記提供条件として含む前記チケットを示す情報を記憶し、前記判定部は、前記通信端末の位置を前記端末情報として取得し、取得した前記位置が前記提供条件が示す前記領域の中である場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていると判定し、そうでない場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていないと判定してもよい。
【0010】
前記チケット情報記憶部は、前記通信端末の種類を前記提供条件として含む前記チケットを示す情報を記憶し、前記判定部は、前記通信端末の種類を前記端末情報として取得し、取得した前記種類と前記提供条件が示す前記種類との関係に基づいて、前記端末情報が前記提供条件を満たしているか否かを判定してもよい。
【0011】
前記チケット情報記憶部は、所定のコードが入力されることを前記提供条件として含む前記チケットを示す情報を記憶し、前記判定部は、前記通信端末において入力されたコードを前記端末情報として取得し、取得した前記コードと前記提供条件が示す前記コードとが一致する場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていると判定し、そうでない場合に前記端末情報が前記提供条件を満たしていないと判定してもよい。
【0012】
前記チケット情報記憶部は、前記移動体通信の通信状況を前記提供条件として含む前記チケットを示す情報を記憶し、前記判定部は、前記通信端末が行っている前記移動体通信の通信状況を前記端末情報として取得し、取得した前記通信状況と前記提供条件が示す前記通信状況との関係に基づいて、前記端末情報が前記提供条件を満たしているか否かを判定してもよい。
【0013】
前記チケット情報記憶部は、前記チケットの発行者を示す発行者情報を、前記チケット識別情報に関連付けてさらに記憶し、前記送信部は、前記制御情報を前記通信管理装置へ送信した場合に、前記制御情報に係る前記チケットが利用されたことを示す通知を、前記発行者へ送信してもよい。
【0014】
前記情報処理装置は、前記通信端末が行っている前記移動体通信の通信状況を取得し、取得した前記通信状況が所定の条件を満たす場合に前記チケットの利用を促す通知を前記通信端末へ送信する通知部をさらに備えてもよい。
【0015】
前記情報処理装置は、前記制御情報に係る前記通信設定の維持が終了したこと、及び前記制御情報に係る前記通信設定の維持が終了する時刻の所定時間前であることの少なくとも一方を示す通知を前記通信端末へ送信する通知部をさらに備えてもよい。
【0016】
本発明の第2の態様の情報処理システムは、移動体通信を管理する通信管理装置と、前記通信管理装置と通信可能な情報処理装置とを含み、前記情報処理装置は、前記通信管理装置に設定する通信設定を示すチケットであって、前記通信設定と、前記通信設定を維持する期間と、前記チケットを提供するための提供条件と、チケット識別情報とを関連付けた前記チケットを示す情報を記憶するチケット情報記憶部と、前記移動体通信を行う通信端末から取得した端末情報が前記チケットに関連付けられた前記提供条件を満たしているか否かを判定する判定部と、前記端末情報が前記提供条件を満たしていると前記判定部が判定した前記チケットの前記チケット識別情報と、前記通信端末を識別可能な端末識別情報とを関連付けて利用情報記憶部に記憶させるチケット提供部と、前記通信端末が行う前記移動体通信に対して前記チケットを利用するための利用指示があった場合に、前記利用情報記憶部において前記通信端末の前記端末識別情報に関連付けられた前記チケット識別情報を特定するチケット特定部と、前記通信端末が行う前記移動体通信において、前記チケット情報記憶部において前記チケット特定部が特定した前記チケット識別情報に関連付けられた前記期間の間だけ前記チケット情報記憶部において前記チケット特定部が特定した前記チケット識別情報に関連付けられた前記通信設定が前記通信管理装置にて維持されるように、制御情報を前記通信管理装置へ送信する送信部と、を備え、前記通信管理装置は、前記情報処理装置から前記制御情報を受信する受信部と、前記制御情報に従って、前記通信端末が行う前記移動体通信に対して前記通信設定を設定する設定部と、を備える。
【0017】
本発明の第3の態様の情報処理方法は、プロセッサが実行する、移動体通信を管理する通信管理装置に設定する通信設定を示すチケットであって、前記通信設定と、前記通信設定を維持する期間と、前記チケットを提供するための提供条件と、チケット識別情報とを関連付けた前記チケットを示す情報をチケット情報記憶部に記憶させるステップと、前記移動体通信を行う通信端末から取得した端末情報が前記チケットに関連付けられた前記提供条件を満たしているか否かを判定するステップと、前記端末情報が前記提供条件を満たしていると前記判定するステップが判定した前記チケットの前記チケット識別情報と、前記通信端末を識別可能な端末識別情報とを関連付けて利用情報記憶部に記憶させるステップと、前記通信端末が行う前記移動体通信に対して前記チケットを利用するための利用指示があった場合に、前記利用情報記憶部において前記通信端末の前記端末識別情報に関連付けられた前記チケット識別情報を特定するステップと、前記通信端末が行う前記移動体通信において、前記チケット情報記憶部において前記特定するステップが特定した前記チケット識別情報に関連付けられた前記期間の間だけ前記チケット情報記憶部において前記特定するステップが特定した前記チケット識別情報に関連付けられた前記通信設定が前記通信管理装置にて維持されるように、制御情報を前記通信管理装置へ送信するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ユーザが特定の期間の間だけ通信設定を変更するための手間を削減できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】実施形態に係る通信管理システムの模式図である。
【
図2】実施形態に係る通信管理システムのブロック図である。
【
図4】端末情報が提供条件を満たしているか否かを判定する処理を示す模式図である。
【
図5】端末情報が提供条件を満たしているか否かを判定する処理を示す模式図である。
【
図6】制御情報送信部が通信管理装置へ制御情報を送信する処理を示す模式図である。
【
図7】発行者へ利用通知を送信する処理を示す模式図である。
【
図8】チケットの利用を促す通知及びチケット期間に関する通知を表示している通信端末3の正面図である。
【
図9】実施形態に係る通信管理システムが実行する通信管理方法のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[通信管理システムSの概要]
図1は、本実施形態に係る通信管理システムS(情報処理システム)の模式図である。通信管理システムSは、チケット管理装置1(情報処理装置)と、通信管理装置2と、通信端末3とを含む。通信管理システムSは、その他のサーバ、端末等の機器を含んでもよい。
【0021】
通信管理システムSは、ユーザが有する通信端末3がインターネット等のネットワークNとの間で行う移動体通信を管理するシステムである。移動体通信は、例えば3G(3rd Generation)、4G(4th Generation)/LTE(Long Term Evolution)又は5G(5th Generation)による通信である。また、移動体通信は、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)(登録商標)、又は無線LAN(Local Area Network)であってもよい。ユーザは、移動体通信のサービスを提供する通信事業者との間で、通信端末3が移動体通信を行うための契約を行っている。
【0022】
通信端末3は、ユーザの操作を受け付けるとともに、様々な情報を表示するコンピュータである。例えば通信端末3は、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末、スマートウォッチやカーナビゲーションシステム等のIoT(Internet of Things)端末、又はパーソナルコンピュータである。通信端末3は、ユーザによる操作を受け付け可能なタッチパネル等の操作部と、情報を表示可能な液晶ディスプレイ等の表示部とを有する。
【0023】
通信管理装置2は、通信端末3が行う移動体通信を制御し、又は通信端末3に対する課金情報を出力するコンピュータである。通信管理装置2は、例えば通信ポリシ及び課金情報を管理するPCRF(Policy and Charging Rules Function)/OCS(Online Charging System)、及び通信のパケットを管理するDPI(Deep Packet Inspection)等の2つ以上の装置により構成されてもよい。
【0024】
チケット管理装置1は、ユーザが利用するチケットを管理するコンピュータである。チケットは、データとして管理される仮想的なチケットであり、通信管理装置2に設定する通信設定と、該通信設定を維持する期間と、チケットを提供するための提供条件と、チケットを識別可能なチケット識別情報とを関連付けた情報である。通信設定は、移動体通信の通信速度と、移動体通信の通信チャネル(周波数帯)と、移動体通信の遅延時間と、移動体通信を行う際の課金条件とのうち、少なくとも1つである。チケットは、ユーザが利用指示を行ったタイミングに応じた開始時刻からチケットの期間の間だけ、通信端末3が行う移動体通信に対して適用され、チケットの期間が満了する終了時刻に適用が終了される。
【0025】
本実施形態に係る通信管理システムSが実行する処理の概要を以下に説明する。チケット管理装置1は、通信管理装置2に設定する通信設定を示すチケットの情報を予め記憶する。チケット管理装置1は、通信端末3に関する端末情報を取得する(a)。端末情報は、通信端末3に関連付けられた契約、通信端末3が行う移動体通信の通信状況、通信端末3の位置等である。
【0026】
チケット管理装置1は、取得した端末情報が、チケットごとに予め定められた提供条件を満たしているか否かを判定する(b)。そしてチケット管理装置1は、端末情報が提供条件を満たしていると判定したチケットを、通信端末3に提供する(c)。
【0027】
ユーザは、通信端末3において、利用するチケットを指定する。通信端末3は、ユーザによって指定されたチケットの利用指示を、チケット管理装置1へ送信する(d)。通信端末3とは異なる端末やサーバ等の装置が、利用指示を送信してもよい。チケット管理装置1は、利用指示を受信する。チケット管理装置1は、利用指示を受信した場合に、通信端末3に提供されたチケットを特定する。そしてチケット管理装置1は、特定したチケットの期間の間だけ特定したチケットの通信設定が通信管理装置2にて維持されるように、制御情報を通信管理装置2へ送信する(e)。
【0028】
通信管理装置2は、チケット管理装置1から、制御情報を受信する。通信管理装置2は、受信した制御情報に従って、チケットの通信設定を通信端末3が行う移動体通信に対して設定する(f)。通信端末3は、ネットワークNとの間で、設定された通信設定に従って移動体通信を行う(g)。通信管理装置2は、チケットの通信設定を設定してから、チケットの期間が経過した場合に、通信設定を解除する(h)。これにより、通信管理装置2は、チケットの期間の間だけ、チケットの通信設定を維持することができる。
【0029】
このように本実施形態に係る通信管理システムSでは、通信端末3に関する端末情報が提供条件を満たしたチケットを該通信端末3に提供し、ユーザが該通信端末3において利用指示を行うと通信管理装置2において該チケットの期間の間だけ該チケットの通信設定が維持される。そのため、ユーザは、一時的に高い通信速度や多くのデータ容量が必要になった場合であっても、通信事業者との契約を変更する必要がないため、特定の期間の間だけ通信設定を変更するための手間を削減できる。
【0030】
[通信管理システムSの構成]
図2は、本実施形態に係る通信管理システムSのブロック図である。
図2において、矢印は主なデータの流れを示しており、
図2に示したもの以外のデータの流れがあってよい。
図2において、各ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、
図2に示すブロックは単一の装置内に実装されてよく、あるいは複数の装置内に分かれて実装されてよい。ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてよい。
【0031】
チケット管理装置1は、制御部11と、記憶部12とを有する。制御部11は、提供条件判定部111と、チケット提供部112と、利用指示受信部113と、チケット特定部114と、制御情報送信部115と、通知部116とを有する。記憶部12は、チケット情報記憶部121と、利用情報記憶部122とを有する。
【0032】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部12は、制御部11が実行するプログラムを予め記憶している。記憶部12は、チケット管理装置1の外部に設けられてもよく、その場合にネットワークを介して制御部11との間でデータの授受を行ってもよい。チケット情報記憶部121は、チケットに関する情報を示すチケット情報を記憶する。利用情報記憶部122は、通信端末3によるチケットの利用状態を示す利用情報を記憶する。チケット情報記憶部121及び利用情報記憶部122は、それぞれ記憶部12上の記憶領域であってもよく、あるいは記憶部12上で構成されたデータベースであってもよい。
【0033】
制御部11は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、提供条件判定部111、チケット提供部112、利用指示受信部113、チケット特定部114、制御情報送信部115及び通知部116として機能する。制御部11の機能の少なくとも一部は電気回路によって実行されてもよい。また、制御部11の機能の少なくとも一部はネットワーク経由で実行されるプログラムによって実行されてもよい。
【0034】
通信管理装置2は、制御部21と、記憶部22とを有する。制御部21は、制御情報受信部211と、設定部212と、通信制御部213と、課金情報出力部214とを有する。記憶部22は、ROM、RAM、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部22は、制御部21が実行するプログラムを予め記憶している。記憶部22は、通信管理装置2の外部に設けられてもよく、その場合にネットワークを介して制御部21との間でデータの授受を行ってもよい。
【0035】
制御部21は、例えばCPU等のプロセッサであり、記憶部22に記憶されたプログラムを実行することにより、制御情報受信部211、設定部212、通信制御部213及び課金情報出力部214として機能する。制御部21の機能の少なくとも一部は電気回路によって実行されてもよい。また、制御部21の機能の少なくとも一部はネットワーク経由で実行されるプログラムによって実行されてもよい。
【0036】
本実施形態に係る通信管理システムSは、
図2に示す具体的な構成に限定されない。チケット管理装置1、通信管理装置2及び通信端末3は、それぞれ2つ以上の物理的に分離した装置が有線又は無線で接続されることにより構成されてもよい。また、チケット管理装置1及び通信管理装置2は、統合されて1つの装置として構成されてもよい。
【0037】
[通信管理方法の説明]
以下、本実施形態に係る通信管理システムSが実行する通信管理方法(情報処理方法)を詳細に説明する。チケット管理装置1において、チケット情報記憶部121にはチケット情報が予め記憶されている。
【0038】
図3(a)は、チケット情報記憶部121が記憶するチケット情報D1の模式図である。チケット情報D1は、互いに関連付けられた、チケットIDと、通信設定と、チケット期間と、提供条件と、発行者IDとを含む。チケットIDは、チケットを識別可能なチケット識別情報である。チケットIDは、例えばチケット管理装置1によってチケットごとに割り振られる文字列又は数字である。発行者IDは、発行者が有する発行者装置を識別可能な識別情報である。
【0039】
通信設定は、移動体通信の通信速度と、移動体通信の通信チャネルと、移動体通信の遅延時間と、移動体通信を行う際の課金条件とのうち、少なくとも1つを示す情報である。例えば通信速度の通信設定は、通信速度(通信帯域幅)の設定、又は通信を不可とする設定を示す。例えば通信チャネルの通信設定は、利用可能とする通信チャネル(周波数帯)の設定を示す。通信端末3が行う移動体通信に通信チャネルの通信設定が適用されると、通信端末3は該通信チャネルを優先的に利用できるようになる。例えば遅延時間の通信設定は、遅延時間を増減させる設定を示す。例えば課金条件の通信設定は、通信料金を増減させる値(増減の比率や数値)の設定、又は通信料金を無料とする設定を示す。
【0040】
チケット期間は、通信管理装置2が通信設定を維持する期間(時間)を示す情報である。チケット期間は、分数、時間数、日数等の任意の時間単位によって表される。
【0041】
提供条件は、チケット管理装置1が通信端末3にチケットを提供するための条件(トリガ)を示す情報である。提供条件は、(1)通信端末3に所定の契約が関連付けられていること、(2)通信端末3において所定のコードが入力されたこと、(3)通信端末3が所定の領域(エリア)に入ったこと、(4)通信端末3が行う移動体通信が所定の通信状況となったこと、(5)通信端末3が所定の種類であることのいずれかである。提供条件としての契約は、例えば契約ごとに割り振られた識別情報、契約の名称、契約相手等によって表される。提供条件としてのコードは、例えば所定の規則に従って生成された又は無作為に生成された文字列で表される。提供条件としての領域は、例えば緯度及び経度によって表される。提供条件としての通信状況は、例えば通信の混雑度によって表される。提供条件としての通信端末3の種類は、例えば端末の種類ごとに割り振られた識別情報又は端末の種類の名称によって表される。
【0042】
1つのチケットIDに複数の提供条件が関連付けられてもよい。この場合に、複数の提供条件は、「かつ」(AND条件)で結合されるか、あるいは「又は」(OR条件)で結合される。提供条件は、ここに示したものに限られず、その他の条件であってもよい。
【0043】
チケット管理装置1は、特定の通信端末3の端末情報が特定のチケットの提供条件を満たした場合に、該通信端末3と該チケットとを関連付ける利用情報を利用情報記憶部122に記憶させることによって、該通信端末3に該チケットを提供する。
【0044】
図3(b)は、利用情報記憶部122が記憶する利用情報D2の模式図である。利用情報D2は、互いに関連付けられた、端末IDと、チケットIDと、利用状態とを含む。利用情報D2のチケットIDは、チケット情報D1のチケットIDのうちいずれか1つである。これにより、利用情報D2は、チケット情報D1と関連付けられている。
【0045】
端末IDは、通信端末3を識別可能な端末識別情報である。端末IDは、例えば電話番号やIMSI(International Mobile Subscriber Identity)等の通信回線を識別する情報や、IMEI(International Mobile Equipment Identity)や製造番号等の通信端末を識別する情報である。端末IDは、通信端末3を有するユーザを識別可能なユーザ識別情報(ユーザID)であってもよい。
【0046】
利用状態は、通信端末3によるチケットの利用状態を示す情報である。利用状態は、通信端末3がチケットを利用可能である(すなわち、未利用である)状態、通信端末3がチケットを利用している最中である(すなわち、利用中である)状態、及び通信端末3がチケットを利用した(すなわち、利用済である)状態のうちいずれか1つを示す。チケット管理装置1は、通信端末3にチケットを提供する際に利用状態を未利用に設定し、通信端末3がチケットを利用した際に利用状態を利用中又は利用済に設定する。利用状態は、その他の状態を示してもよい。例えば利用状態は、チケットの利用が一時停止中であることを示してもよく、この場合には一時停止されたチケットの残り期間を示してもよい。
【0047】
チケット情報D1及び利用情報D2は、
図3(a)、
図3(b)に例示した内容に限られず、その他の情報を含んでもよい。
図3(a)、
図3(b)においてチケット情報D1及び利用情報D2は視認性のために文字列の表で表されているが、各データは任意の形式で記録されてもよく、例えば文字列データ、数値データおよびバイナリデータのいずれでもよい。チケット情報D1及び利用情報D2は、データベースとして記録されてもよく、あるいはデータを列挙したリストとして記録されてもよい。
【0048】
[チケットの提供]
提供条件判定部111は、通信端末3に関する端末情報を取得する。端末情報は、通信端末3に関連付けられた契約を示す契約情報と、通信端末3において入力された内容を示す入力情報と、通信端末3が行う移動体通信の通信状況と、通信端末3の位置と、通信端末3の種類とのうち、少なくとも1つを含む情報である。
【0049】
提供条件判定部111は、所定の時間間隔で定期的に端末情報を取得し、又は通信端末3において所定の操作(サービスへの加入操作や、コードの送信操作)が行われた際に端末情報を取得する。提供条件判定部111は、通信端末3から端末情報を受信することによって取得してもよく、通信端末3の端末情報を管理する別の装置(契約管理サーバ等)から端末情報を受信することによって取得してもよい、記憶部12に記憶された端末情報を読み出すことによって取得してもよい。
【0050】
また、提供条件判定部111は、チケット情報記憶部121に記憶された1つ又は複数のチケット情報を取得する。そして提供条件判定部111は、取得した端末情報が、取得したチケット情報それぞれが含む提供条件を満たしているか否かを判定する。提供条件判定部111が判定する提供条件それぞれについて、以下に説明する。
【0051】
図4(a)~
図4(b)及び
図5(a)~
図5(c)は、端末情報が提供条件を満たしているか否かを判定する処理を示す模式図である。
図4(a)は、提供条件判定部111が端末情報のうち契約情報に基づいて判定を行う処理を示している。具体的には、提供条件判定部111は、通信端末3の端末情報のうち契約情報が、チケット情報が含む提供条件が示す契約を示している場合に、該端末情報が該提供条件を満たしていると判定し、そうでない場合に該端末情報が該提供条件を満たしていないと判定する。これにより、チケット管理装置1は、ユーザが通信事業者との間で特定の料金プランやオプションの契約をしていることや、ユーザが通信事業者とは異なる主体(例えば動画配信事業者)との間で契約をしていることを条件として、ユーザの通信端末3にチケットを提供することができる。
【0052】
図4(b)は、提供条件判定部111が端末情報のうち入力情報に基づいて判定を行う処理を示している。具体的には、提供条件判定部111は、通信端末3の端末情報のうち入力情報が示す内容(コード)と、チケット情報が含む提供条件が示すコードとが一致する場合に該端末情報が該提供条件を満たしていると判定し、そうでない場合に該端末情報が該提供条件を満たしていないと判定する。これにより、チケット管理装置1は、例えばイベント会場や施設において配布されたコードの入力をユーザから受け付けたことを条件として、ユーザの通信端末3にチケットを提供することができる。
【0053】
図5(a)は、提供条件判定部111が端末情報のうち通信端末3の位置に基づいて判定を行う処理を示している。具体的には、提供条件判定部111は、通信端末3の端末情報のうち通信端末3の位置が、チケット情報が含む提供条件が示す領域Rの中である場合に該端末情報が該提供条件を満たしていると判定し、そうでない場合に該端末情報が該提供条件を満たしていないと判定する。これにより、チケット管理装置1は、ユーザがイベント会場や施設等の特定の領域に進入したことを条件として、ユーザの通信端末3にチケットを提供することができる。
【0054】
図5(b)は、提供条件判定部111が端末情報のうち移動体通信の通信状況に基づいて判定を行う処理を示している。具体的には、提供条件判定部111は、通信端末3の端末情報のうち通信状況と、チケット情報が含む提供条件が示す通信状況との関係に基づいて、該端末情報が該提供条件を満たしているか否かを判定する。例えば提供条件判定部111は、端末情報が含む通信状況が示す通信端末3とネットワークNとの間の混雑度が、チケット情報が含む提供条件が示す通信状況としての混雑度以下である場合に、端末情報が提供条件を満たしていると判定する。これにより、チケット管理装置1は、例えば移動体通信のトラフィックが低いことを条件として、ユーザの通信端末3にチケットを提供することができる。そのため通信事業者は、トラフィックが低い時間帯に通信を行うようにユーザに促すことができ、通信の負荷を分散させることができる。
【0055】
図5(c)は、提供条件判定部111が端末情報のうち通信端末3の種類に基づいて判定を行う処理を示している。具体的には、提供条件判定部111は、通信端末3の端末情報のうち通信端末3の種類と、チケット情報が含む提供条件が示す通信端末3の種類との関係に基づいて、該端末情報が該提供条件を満たしているか否かを判定する。例えば提供条件判定部111は、端末情報が含む通信端末3の種類が、チケット情報が含む提供条件が示す通信端末3の種類に含まれている場合に、端末情報が提供条件を満たしていると判定する。逆に提供条件判定部111は、端末情報が含む通信端末3の種類が、チケット情報が含む提供条件が示す通信端末3の種類に含まれていない場合に、端末情報が提供条件を満たしていると判定してもよい。これにより、チケット管理装置1は、通信端末3が特定の種類のデバイス(例えばスマートウォッチ等)であること、又は通信端末3が特定の種類のデバイスでないことを条件として、ユーザの通信端末3にチケットを提供することができる。
【0056】
チケット提供部112は、通信端末3の端末情報が提供条件を満たしていると提供条件判定部111が判定したチケットのチケット識別情報と、該通信端末3の端末IDとを関連付けて利用情報記憶部122に記憶させることによって、該チケットを該通信端末3に提供する。このとき、チケット提供部112は、提供したチケットを示す情報を、通信端末3へ送信する。
【0057】
チケット提供部112は、ユーザによる通信端末3の操作に基づいて、該通信端末3とは異なる提供先通信端末3(例えば家族の通信端末3)の端末IDとチケットのチケット識別情報とを関連付けて利用情報記憶部122に記憶させることによって、該チケットを提供先通信端末3に提供してもよい。これにより、例えばユーザは家族や友人にチケットをプレゼントすることができる。
【0058】
[チケットの利用]
通信端末3は、チケット管理装置1から受信した情報に基づいて、チケットを表示するとともに利用対象のチケットの指定をユーザから受け付ける画面を表示部に表示させる。ユーザは、通信端末3の操作部を操作して、利用対象のチケットを指定する。通信端末3は、ユーザによって指定されたチケットのチケットIDと、通信端末3の端末IDとを含む利用指示を、チケット管理装置1へ送信する。ユーザは、特定のチケットを指定しない利用指示(すなわち、通信端末3に提供されて利用可能な全てのチケットを利用する利用指示)をしてもよい。この場合に、通信端末3は、チケットのチケットIDを含まずに通信端末3の端末IDを含む利用指示を、チケット管理装置1へ送信する。また、通信端末3とは異なる端末やサーバ等の装置が、通信端末3が行う移動体通信に対してチケットを利用するための上述の利用指示を送信してもよい。
【0059】
チケット管理装置1において、利用指示受信部113は、通信端末3又は通信端末3とは異なる装置から、利用指示を受信する。利用指示受信部113がチケットIDを含む利用指示を受信した場合に、チケット特定部114は、該利用指示が含むチケットID及び端末IDに関連付けられた利用情報のうち、利用状態が未利用である利用情報を利用情報記憶部122から取得し、取得した利用情報が含むチケットIDを特定する。また、チケット特定部114は、特定したチケットIDに関連付けられたチケット情報をチケット情報記憶部121から取得する。
【0060】
一方、利用指示受信部113がチケットIDを含まない利用指示を受信した場合に、チケット特定部114は、該利用指示が含む端末IDに関連付けられた利用情報のうち、利用状態が未利用である利用情報を利用情報記憶部122から取得し、取得した利用情報が含むチケットIDを特定する。また、チケット特定部114は、特定したチケットIDに関連付けられたチケット情報をチケット情報記憶部121から取得する。
【0061】
さらにチケット特定部114は、ユーザと通信事業者との間の移動体通信に関する契約を示す契約情報、又は通信端末3の位置が、チケットごとに予め定められた利用条件を満たすか否かを判定してもよい。チケット管理装置1は、利用条件を満たすチケットについて以降の処理を実行し、利用条件を満たさないチケットについての処理を終了する。これにより、チケット管理装置1は、チケットの提供時とチケットの利用時とのそれぞれにおいて条件を判定し、ユーザに対してチケットを利用可能にすることができる。
【0062】
[通信設定の維持]
チケット特定部114の処理が終了した後に、制御情報送信部115は、通信端末3が行う移動体通信において、チケット特定部114が取得したチケット情報が含む通信設定が、該通信設定に関連付けられたチケット期間の間だけ通信管理装置2にて維持されるように、制御情報を通信管理装置2へ送信する。
【0063】
図6(a)、
図6(b)は、制御情報送信部115が通信管理装置2へ制御情報を送信する処理を示す模式図である。
図6(a)は、制御情報送信部115が、通信設定の維持を開始する開始時と、通信設定を解除する終了時との両方に、通信管理装置2へ制御情報を送信する構成を示している。具体的には、制御情報送信部115は、チケット特定部114が取得したチケット情報が含む通信設定と、利用指示を行った通信端末3の端末IDとを含む開始情報を、制御情報として通信管理装置2へ送信する。このとき、制御情報送信部115は、利用情報記憶部122に記憶された利用情報が含む利用状態を利用中に設定する。
【0064】
通信管理装置2において、制御情報受信部211は、チケット管理装置1から開始情報を受信する。そして設定部212は、制御情報受信部211が開始情報を受信した際に、開始情報が示す通信設定を、開始情報が示す端末IDの通信端末3が行う移動体通信に対して設定する。すなわち、制御情報受信部211が開始情報を受信した時刻に、通信管理装置2は開始情報が含む通信設定の維持を開始する。
【0065】
具体的には、設定部212は、ユーザと通信事業者との間の通信契約と、開始情報が含む通信設定とに基づいて、開始情報が示す端末IDの通信端末3に関連付けられた通信速度及び課金条件を含む通信ポリシを生成する。このとき、設定部212は、通信契約の通信速度及び課金条件よりも、通信設定の通信速度及び課金条件を優先するように、通信ポリシを生成する。また、通信事業者がユーザに対して一時的に制限(例えば短時間に大量のデータ通信を行ったユーザに対するヘビーユーザ規制)を課している場合に、設定部212は、該制限の通信速度及び課金条件よりも、通信設定の通信速度及び課金条件を優先するように、通信ポリシを生成してもよい。そして設定部212は、生成した通信ポリシを、通信制御部213及び課金情報出力部214に入力することによって、通信設定を設定する。
【0066】
また、開始情報が示す通信設定が遅延時間を示す場合に、設定部212は、通信端末3の通信経路を制御する制御装置へ通信設定を送信する。制御装置は、受信した通信設定に基づいて、遅延時間が短く又は長くなるように、通信端末3の通信経路を制御する。また、開始情報が示す通信設定が通信チャネルを示す場合に、設定部212は、通信端末3の通信チャネルを制御する制御装置へ通信設定を送信する。制御装置は、受信した通信設定に基づいて、通信端末3が移動体通信で用いる通信チャネルを制御する。
【0067】
通信制御部213は、設定された通信設定に従って、通信端末3とネットワークNとの間の移動体通信を制御する。また、課金情報出力部214は、設定された通信設定に従って、通信端末3が行った移動体通信に対する料金を算出するための課金情報(例えば通信端末3が移動体通信を行ったデータ容量、及び該データ容量に対応する金額)を出力する。通信管理装置2は、出力した課金情報を、ユーザに対して料金の決済を行うサーバへ送信する。
【0068】
開始情報を送信した後に、制御情報送信部115は、開始情報を送信した開始時刻にチケット期間を加算することによって、終了時刻を算出する。現在時刻が終了時刻に到達した場合に、制御情報送信部115は、利用指示を行った通信端末3の端末IDを含む終了情報を、制御情報として通信管理装置2へ送信する。このとき、制御情報送信部115は、利用情報記憶部122に記憶された利用情報が含む利用状態を利用済に設定する。
【0069】
通信管理装置2において、制御情報受信部211は、チケット管理装置1から終了情報を受信する。そして設定部212は、制御情報受信部211が終了情報を受信した際に、終了情報が示す端末IDの通信端末3が行う移動体通信に対して設定された通信設定を解除する。すなわち、制御情報受信部211が終了情報を受信した時刻に、通信管理装置2は通信設定の維持を終了する。
【0070】
具体的には、設定部212は、ユーザと通信事業者との間の通信契約に基づいて、終了情報が示す端末IDの通信端末3に関連付けられた通信速度及び課金条件を含む通信ポリシを生成する。このとき、設定部212は、通信契約の通信速度及び課金条件に戻すように、通信ポリシを生成する。そして設定部212は、生成した通信ポリシを、通信制御部213及び課金情報出力部214に入力することによって、通信設定を解除する。また、設定部212は、開始情報に基づいて制御装置に対して遅延時間又は通信チャネルの設定を行った場合に、該制御装置に対して遅延時間又は通信チャネルの設定を解除する解除情報を送信する。制御装置は、受信した解除情報に基づいて、通信端末3が移動体通信で用いる通信経路又は通信チャネルを元に戻す。
【0071】
このように、チケット管理装置1がチケット期間の開始と終了のタイミングで制御情報を通信管理装置2へ送信することによって、利用指示が含むチケットIDに関連付けられたチケット期間の間だけ、利用指示が含むチケットIDに関連付けられた通信設定が通信管理装置2にて維持される。
【0072】
図6(b)は、制御情報送信部115が、通信設定の維持を開始する開始時のみに、通信管理装置2へ制御情報を送信する構成を示している。この場合には、通信管理装置2がチケット期間に基づいて通信設定を解除するタイミングを決定する。具体的には、制御情報送信部115は、チケット特定部114が取得したチケット情報が含む通信設定と、該通信設定に関連付けられたチケット期間と、利用指示を行った通信端末3の端末IDとを含む開始情報を、制御情報として通信管理装置2へ送信する。このとき、制御情報送信部115は、利用情報記憶部122に記憶された利用情報が含む利用状態を利用中に設定する。
【0073】
通信管理装置2において、制御情報受信部211は、チケット管理装置1から開始情報を受信する。そして設定部212は、制御情報受信部211が開始情報を受信した際に、開始情報が示す通信設定を、開始情報が示す端末IDの通信端末3が行う移動体通信に対して設定する。すなわち、制御情報受信部211が開始情報を受信した時刻に、通信管理装置2は開始情報が含む通信設定の維持を開始する。設定部212が通信設定を設定する具体的な方法は、
図6(a)と同様である。
【0074】
通信制御部213は、設定された通信設定に従って、通信端末3とネットワークNとの間の移動体通信を制御する。また、課金情報出力部214は、設定された通信設定に従って、通信端末3が行った移動体通信に対する料金を算出するための課金情報(例えば通信端末3が移動体通信を行ったデータ容量、及び該データ容量に対応する金額)を出力する。通信管理装置2は、出力した課金情報を、ユーザに対して料金の決済を行うサーバへ送信する。
【0075】
制御情報受信部211が開始情報を受信した後に、設定部212は、開始情報を受信した開始時刻に開始情報が含むチケット期間を加算することによって、終了時刻を算出する。現在時刻が終了時刻に到達した場合に、設定部212は、終了情報が示す端末IDの通信端末3が行う移動体通信に対して設定された通信設定を解除する。すなわち、制御情報受信部211が開始情報を受信した時刻からチケット期間が経過した時刻に、通信管理装置2は通信設定の維持を終了する。このとき、設定部212が通信設定を解除したことを示す情報をチケット管理装置1へ送信することによって、チケット管理装置1は、利用情報記憶部122に記憶された利用情報が含む利用状態を利用済に設定する。設定部212が通信設定を解除する具体的な方法は、
図6(a)と同様である。
【0076】
このように、チケット管理装置1がチケット期間の開始のタイミングで、チケット期間の間だけ通信設定を通信管理装置2に維持させる制御情報(すなわちチケット期間を含む開始情報)を通信管理装置2へ送信することによって、利用指示が含むチケットIDに関連付けられたチケット期間の間だけ、利用指示が含むチケットIDに関連付けられた通信設定が通信管理装置2にて維持される。
【0077】
チケットによる通信設定が維持されている間に、チケット特定部114は上述の利用条件の判定を行ってもよい。チケット特定部114がチケットの利用条件が満たされていないと判定した場合(例えば通信端末3がチケットの対象エリアの外に出た場合)に、制御情報送信部115は、通信管理装置2にて維持されている通信設定が解除されるように制御情報を送信する。これによりチケット管理装置1は、チケット期間の途中でチケットの利用条件が満たされなくなった場合に、チケットの適用を中止できる。別の方法として、チケットによる通信設定が維持されている間にチケットの利用条件が満たされなくなった場合に、チケット管理装置1は通信設定の維持をそのまま継続してもよい。
【0078】
[発行者への通知]
さらに制御情報送信部115は、通信設定がチケット期間の間だけ通信管理装置2にて維持されるように制御情報を通信管理装置2へ送信した際に、該制御情報に係るチケットが利用されたことを示す利用通知を、発行者へ送信する。
【0079】
図7は、発行者へ利用通知を送信する処理を示す模式図である。制御情報送信部115は、制御情報を送信した際に、チケット特定部114が取得したチケット情報が含む発行者IDを取得する。発行者IDは、発行者が有する発行者装置を識別可能な識別情報であり、例えばIPアドレス又はメールアドレスである。発行者装置4は、発行者が発行したチケットを管理するコンピュータである。そして制御情報送信部115は、取得した発行者IDを宛先として、制御情報に係るチケットが利用されたことを示す利用通知を送信する。例えば利用通知は、チケットが利用されたことに応じて発行者へ請求する金額を示す課金情報を含む。
【0080】
これにより、チケットが通信事業者ではない発行者によって発行された場合に、チケット管理装置1は、発行者が発行したチケットが利用されたことを発行者へ知らせることができ、例えばチケットの利用に応じて発行者に課金することができる。
【0081】
[ユーザへの通知]
通知部116は、チケットが利用される前に所定の条件が満たされた場合に、ユーザに対してチケットの利用を促す通知を、通信端末3へ送信する。
図8(a)は、チケット管理装置1から送信されたチケットの利用を促す通知を表示している通信端末3の正面図である。通知部116は、通信端末3がチケットを利用していない状態において、通信端末3が行っている移動体通信の通信状況を取得する。通知部116は、通信端末3が行っている移動体通信の通信状況を、通信端末3から受信してもよく、通信端末3の移動体通信を制御する制御装置(基地局等)から取得してもよい。通知部116は、取得した通信状況が、予め定められた通知条件を満たす場合に、チケットの利用を促す通知を通信端末3へ送信する。例えば通知条件は、通信状況が示す所定期間内のデータ通信量又はデータ通信時間が所定値以上であることである。
【0082】
通信端末3は、チケット管理装置1から受信した通知を、
図8(a)のように表示する。これにより、チケット管理装置1は、例えば通信端末3のデータ通信量又はデータ通信時間が大きい場合に、チケットの存在をユーザに知らせ、チケットの利用を促進することができる。また、通知部116は、通信端末3の位置が、所定の領域の中である場合に、チケットの利用を促す通知を通信端末3へ送信してもよい。また、通知部116は、チケットの利用を促す通知に代えて、チケットの取得(購入)を促す通知を通信端末3へ送信してもよい。
【0083】
また、通知部116は、チケットが利用された後に所定の条件が満たされた場合に、ユーザに対してチケット期間に関する通知を、通信端末3へ送信する。
図8(b)は、チケット管理装置1から送信されたチケット期間に関する通知を表示している通信端末3の正面図である。
【0084】
通知部116は、通信端末3がチケットを利用している状態において、通信端末3が利用しているチケットの終了時刻を、所定の時間間隔で定期的に取得する。通知部116は、チケットの終了時刻を、制御情報送信部115から取得してもよく、通信管理装置2から取得してもよい。通知部116は、現在時刻が終了時刻の所定時間前である場合に、チケットの終了時刻の所定時間前であることを示す通知を通信端末3へ送信する。また、通知部116は、現在時刻が終了時刻を過ぎている場合に、チケットによる通信設定の維持が終了したことを示す通知を通信端末3へ送信する。
【0085】
通信端末3は、チケット管理装置1から受信した通知を、
図8(b)のように表示する。これにより、チケット管理装置1は、チケットが終了すること又はチケットが終了したことをユーザに知らせ、ユーザが意図せずチケットの適用されてない移動体通信を行って不利益を被ることを抑制できる。また、通知部116は、チケットによる通信設定の維持が終了した場合に、チケットによって得られた効果(例えば「○○ギガバイト分の通信を非課金にしました」等)を示す通知を通信端末3へ送信してもよい。
【0086】
さらに通知部116は、チケットによる通信設定の維持が終了した場合に、利用されたチケットに基づいてチケットの購入を促す通知を通信端末3へ送信してもよい。これによりチケット管理装置1は、例えばユーザがビデオ等の映像を視聴している途中でチケットが終了した場合に、追加でチケットの購入を促すことができ、またユーザは容易にチケットを購入して映像の視聴を継続できる。また、通知部116は、ユーザがビデオ等の映像を視聴する前又は途中において、該映像の視聴が終了するまでに必要なチケット(すなわち、映像が終了するまでの時間よりも大きいチケット期間を有するチケット)を特定し、特定したチケットを示す情報を通信端末3へ送信してもよい。
【0087】
[通信管理方法のシーケンス]
図9は、本実施形態に係る通信管理システムSが実行する通信管理方法のシーケンス図である。まずチケット管理装置1において、提供条件判定部111は、通信端末3に関する端末情報を取得する(S11)。また、提供条件判定部111は、チケット情報記憶部121に記憶された1つ又は複数のチケット情報を取得する。そして提供条件判定部111は、取得した端末情報が、取得したチケット情報それぞれが含む提供条件を満たしているか否かを判定する(S12)。
【0088】
チケット提供部112は、通信端末3の端末情報が提供条件を満たしていると提供条件判定部111が判定したチケットのチケット識別情報と、該通信端末3の端末IDとを関連付けて利用情報記憶部122に記憶させることによって、該チケットを該通信端末3に提供する(S13)。
【0089】
ユーザは、通信端末3の操作部を操作して、利用対象のチケットを指定する。通信端末3は、ユーザによって指定されたチケットのチケットIDと、通信端末3の端末IDとを含む利用指示を、チケット管理装置1へ送信する(S14)。
【0090】
チケット管理装置1において、利用指示受信部113は、通信端末3又は通信端末3とは異なる装置から、利用指示を受信する。利用指示受信部113が利用指示を受信した場合に、チケット特定部114は、利用情報記憶部122から利用情報を取得し、取得した利用情報が含むチケットIDを特定する(S15)。また、チケット特定部114は、特定したチケットIDに関連付けられたチケット情報をチケット情報記憶部121から取得する。制御情報送信部115は、チケット特定部114が取得したチケット情報が含む通信設定と、利用指示を行った通信端末3の端末IDとを含む開始情報を、制御情報として通信管理装置2へ送信する(S16)。
【0091】
通信管理装置2において、制御情報受信部211は、チケット管理装置1から開始情報を受信する。そして設定部212は、制御情報受信部211が開始情報を受信した際に、開始情報が示す通信設定を、開始情報が示す端末IDの通信端末3が行う移動体通信に対して設定する(S17)。すなわち、制御情報受信部211が開始情報を受信した時刻に、通信管理装置2は開始情報が含む通信設定の維持を開始する。
【0092】
通信端末3は、任意のタイミングで、ネットワークNとの間で通信データを授受するための移動体通信を行う(S18)。通信管理装置2において、通信制御部213は、設定された通信設定に従って、通信端末3とネットワークNとの間の移動体通信を制御する(S19)。
【0093】
開始情報を送信した後に、制御情報送信部115は、開始情報を送信した開始時刻にチケット期間を加算することによって、終了時刻を算出する。現在時刻が終了時刻に到達した場合に、制御情報送信部115は、利用指示を行った通信端末3の端末IDを含む終了情報を、制御情報として通信管理装置2へ送信する(S20)。
図6(b)のようにチケット管理装置1が終了情報を送信しない場合には、ステップS20は省略される。
【0094】
通信管理装置2において、制御情報受信部211は、チケット管理装置1から終了情報を受信する。そして設定部212は、制御情報受信部211が終了情報を受信した際に、終了情報が示す端末IDの通信端末3に設定された通信設定を解除する(S21)。すなわち、制御情報受信部211が終了情報を受信した時刻に、通信管理装置2は通信設定の維持を終了する。
図6(b)のようにチケット管理装置1が終了情報を送信しない場合には、通信管理装置2がチケット期間に基づいて通信設定を解除するタイミングを決定する。
【0095】
[実施形態の効果]
本実施形態に係る通信管理システムSによれば、チケット管理装置1は、通信端末3に関する端末情報が提供条件を満たしたチケットを該通信端末3に提供する。そしてチケット管理装置1は、ユーザがチケットの利用指示を行うと、ユーザの通信端末3に提供されたチケットの期間の間だけ該チケットの通信設定が維持されるように、制御情報を通信管理装置2へ送信する。そのため、ユーザは、一時的に高い通信速度や多くのデータ容量が必要になった場合であっても、通信事業者との契約を変更する必要がないため、特定の期間の間だけ通信設定を変更するための手間を削減できる。
【0096】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【0097】
チケット管理装置1、通信管理装置2及び通信端末3のプロセッサは、
図9に示す通信管理方法に含まれる各ステップ(工程)の主体となる。すなわち、チケット管理装置1、通信管理装置2及び通信端末3のプロセッサは、
図9に示す通信管理方法を実行するためのプログラムを記憶部から読み出し、該プログラムを実行して通信管理システムSの各部を制御することによって、
図9に示す通信管理方法を実行する。
図9に示す通信管理方法に含まれるステップは一部省略されてもよく、ステップ間の順番が変更されてもよく、複数のステップが並行して行われてもよい。
【符号の説明】
【0098】
S 通信管理システム
1 チケット管理装置
11 制御部
111 提供条件判定部
112 チケット提供部
113 利用指示受信部
114 チケット特定部
115 制御情報送信部
116 通知部
12 記憶部
121 チケット情報記憶部
122 利用情報記憶部
2 通信管理装置
21 制御部
211 制御情報受信部
212 設定部