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特許7075546チップのパッケージング方法及びパッケージング構造
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-17
(45)【発行日】2022-05-25
(54)【発明の名称】チップのパッケージング方法及びパッケージング構造
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/00 20060101AFI20220518BHJP
【FI】
H01L23/00 C
【請求項の数】 25
(21)【出願番号】P 2021560508
(86)(22)【出願日】2020-09-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-04-13
(86)【国際出願番号】 CN2020117655
(87)【国際公開番号】W WO2021073401
(87)【国際公開日】2021-04-22
【審査請求日】2021-10-01
(31)【優先権主張番号】201910978107.6
(32)【優先日】2019-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521441434
【氏名又は名称】湖州▲見▼▲聞▼▲録▼科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUZHOU JIANWENLU TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 2, No. 55, Dachuanwan Road, Longxi Sub-District Huzhou, Zhejiang 313000 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】李 林萍
(72)【発明者】
【氏名】盛 ▲荊▼浩
(72)【発明者】
【氏名】江 舟
【審査官】井上 和俊
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2004/166662(US,A1)
【文献】米国特許第9478599(US,B1)
【文献】国際公開第2015/145623(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第110676244(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104140072(CN,A)
【文献】特開2004-209585(JP,A)
【文献】特開2019-175981(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/216857(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/321863(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/353810(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェハを提供することであって、前記ウェハは対向配置された第1表面と第2表面とを有し、前記ウェハの第1表面には、少なくとも2つの機能回路領域と、前記機能回路領域の周囲にある複数のパッドが形成されていることと、
前記パッドに不活性化層を形成することであって、前記不活性化層は中間領域及び中間領域を囲むエッジ領域を含むことと、
前記不活性化層に第1金属接合層を形成することであって、前記第1金属接合層は、前記不活性化層のエッジ領域を覆うことと、
基板を提供することであって、前記基板は対向配置された第3表面と第4表面とを有し、前記基板の第3表面内には前記第1金属接合層と接合する第2金属接合層と、前記ウェハと前記基板を接合した後、前記機能回路領域に対応して設けられた第1シールド層とが形成され、且つ、前記第1シールド層が前記第2金属接合層に接続されていることと、
前記第1金属接合層と前記第2金属接合層とを接合させ、前記第2金属接合層が少なくとも前記不活性化層の中間領域の一部を露出させることで、前記第3表面と、前記不活性化層の前記ウェハから離間した表面とを貼り合わせることと、
切断凹溝が少なくとも前記第1金属接合層を露出させるように前記ウェハの第2表面から前記基板に対してハーフカットを行うことと、
前記ウェハの第2表面と前記切断凹溝内に第2シールド層を形成することであって、前記第2シールド層が前記第1金属接合層に電気的に接続されることとを含むことを特徴とするチップのパッケージング方法。
【請求項2】
前記第1金属接合層と前記第2金属接合層とを接合した後、且つ前記ウェハの第2表面から前記基板に対してハーフカットを行うことの前、さらに、
前記基板の第4表面を薄くすることと、
前記基板と前記不活性化層の中間領域に対してエッチングを行って、開孔を形成することであって、前記開孔は少なくとも前記基板、前記不活性化層を貫通し、前記パッドを露出させることと、
前記開孔を充填し、導電構成を形成することとを含むことを特徴とする請求項1に記載のチップのパッケージング方法。
【請求項3】
前記ウェハの第2表面から前記基板に対してハーフカットを行うことの後、さらに、
前記基板の第4表面を薄くすることと、
前記基板と前記不活性化層の中間領域に対してエッチングを行って、開孔を形成することであって、前記開孔は少なくとも前記基板、前記不活性化層を貫通し、前記パッドを露出させることと、
前記開孔を充填し、導電構成を形成することとを含むことを特徴とする請求項1に記載のチップのパッケージング方法。
【請求項4】
前記基板と前記不活性化層の中間領域に対してエッチングを行って、開孔を形成することは、具体的に、
薄くされた前記基板の前記第3表面から離間した表面で、エッチング工程を介して、順に前記基板、前記第2金属接合層、及び前記不活性化層に対してエッチングを行うことで、前記パッドを露出させ、開孔を形成することとを含むことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のチップのパッケージング方法。
【請求項5】
前記開孔を充填し、導電構成を形成した後、さらに、
前記導電構成の表面にボールマウントを行うことを含むことを特徴とする請求項2または請求項3に記載のチップのパッケージング方法。
【請求項6】
前記不活性化層に前記第1金属接合層を形成することは、具体的に、
前記不活性化層に第1凹溝を開けることと、
ダマシン工程で前記第1凹溝を充填し、前記第1金属接合層を形成し、前記第1金属接合層の前記不活性化層から離間した表面を、前記不活性化層の前記パッドから離間した表面に合わせることとを含むことを特徴とする請求項1に記載のチップのパッケージング方法。
【請求項7】
前記第1金属接合層を形成した後、さらに、
前記第1金属接合層を前記不活性化層の表面に合わせるように、前記第1金属接合層と前記不活性化層の表面を平坦化することを含むことを特徴とする請求項6に記載のチップのパッケージング方法。
【請求項8】
基板を提供することであって、前記基板は対向配置された第3表面と第4表面とを有し、前記基板の第3表面内には第2金属接合層が形成されることは、具体的に、
対向配置された第3表面と第4表面とを有する基板基体を提供することと、
前記第3表面に第2凹溝を開けることと、
ダマシン工程で前記第2凹溝を充填することで、前記第2金属接合層を形成し、前記第2金属接合層の前記基板から離間した表面を、前記第3表面に合わせることと、
第1シールド層を形成することであって、前記第1シールド層と前記第2金属接合層が接続され、且つ前記ウェハと前記基板が接合された後、第1シールド層が前記機能回路領域に対応することと、を含むことを特徴とする請求項1に記載のチップのパッケージング方法。
【請求項9】
前記第2金属接合層を形成した後、さらに、
前記第2金属接合層を前記基板基体の表面に合わせるように、前記第2金属接合層と前記基板基体の表面を平坦化することを含むことを特徴とする請求項8に記載のチップのパッケージング方法。
【請求項10】
前記第1シールド層を形成する前、さらに、
前記第3表面に第3凹溝を開けることであって、前記第3凹溝の位置と、接合された前記ウェハでの機能回路領域の位置とは対向配置されることを含むことを特徴とする請求項8に記載のチップのパッケージング方法。
【請求項11】
前記第1シールド層と前記第2シールド層との材質は、同一の金属材質であることを特徴とする請求項1に記載のチップのパッケージング方法。
【請求項12】
前記第1金属接合層と前記第2金属接合層との材質は、同一の金属材質であることを特徴とする請求項1に記載のチップのパッケージング方法。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか1項に記載のチップのパッケージング方法で製造され形成されたチップのパッケージング構造であって、
対向配置されたウェハ及び基板であって、前記ウェハの前記基板に向かう表面には、機能回路領域と、前記機能回路領域の周囲にあるパッドとが配置されているウェハ及び基板と、
前記パッドに位置するとともに、前記基板表面に貼り合わせた不活性化層と、
前記不活性化層の前記ウェハから離間した表面内にある第1金属接合層と、
前記基板の、前記ウェハに向かう表面内にある第2金属接合層であって、前記第1金属接合層と前記第2金属接合層との間には接合界面が形成されている第2金属接合層と、
前記基板内にあり、少なくとも前記基板と前記不活性化層を貫通するとともに、前記パッドに電気的に接続される導電構成と、
前記基板の前記ウェハに向かう表面を覆い、且つ前記第2金属接合層に電気的に接続される第1シールド層と、
前記ウェハの前記基板に向かう表面以外の表面、及び前記不活性化層の側壁を覆う第2シールド層とを備えることを特徴とするチップのパッケージング構造。
【請求項14】
さらに前記導電構成にあるマウントボールを有することを特徴とする請求項13に記載のチップのパッケージング構造。
【請求項15】
前記第1シールド層と前記第2シールド層との材質は、同一の金属材質であることを特徴とする請求項13に記載のチップのパッケージング構造。
【請求項16】
前記第1シールド層の材質は銅、銀、ニッケルまたはニッケル鉄合金であることを特徴とする請求項15に記載のチップのパッケージング構造。
【請求項17】
前記第1金属接合層と前記第2金属接合層との材質は、同一の金属材質であることを特徴とする請求項13に記載のチップのパッケージング構造。
【請求項18】
前記第1金属接合層の材質は銅、金または銅スズ合金を含むことを特徴とする請求項17に記載のチップのパッケージング構造。
【請求項19】
前記第1金属接合層の厚さ範囲は100nm~1000nmであり、端点値が含まれたことを特徴とする請求項13に記載のチップのパッケージング構造。
【請求項20】
前記不活性化層の厚さ範囲は1μm~5μmであり、端点値が含まれたことを特徴とする請求項13に記載のチップのパッケージング構造。
【請求項21】
前記不活性化層の材質は、Si、アモルファス状態のAlN、Siまたは酸化シリコンを含むことを特徴とする請求項13に記載のチップのパッケージング構造。
【請求項22】
前記第2金属接合層の厚さ範囲は1μm~5μmであり、端点値が含まれたことを特徴とする請求項13に記載のチップのパッケージング構造。
【請求項23】
前記基板の厚さ範囲は30μm~100μmであり、端点値が含まれたことを特徴とする請求項13に記載のチップのパッケージング構造。
【請求項24】
前記基板の、前記ウェハに向かう表面に、且つ前記機能回路領域に対応する領域にはさらに凹溝が設けられたことを特徴とする請求項13に記載のチップのパッケージング構造。
【請求項25】
前記チップのパッケージング構造はフィルタを有するチップであり、前記フィルタに対応する前記機能回路領域は、共振回路であることを特徴とする請求項13に記載のチップのパッケージング構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2019年10月15日に中国特許庁に提出され、出願番号が201910978107.6であり、発明名称が“チップのパッケージ方法及びパッケージ構造”である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は援用により本出願に結合される。
【0002】
本発明は半導体機器製造という技術分野に関わり、特にシールド機能を有するチップのパッケージ方法及びパッケージ構造に関する。
【背景技術】
【0003】
従来のウェーハレベルチップスケールパッケージ(WLCSP)は電磁干渉(EMI)を低減させる電磁波防止設計に応用され、主に主受動素子を基板に配置した後、スタンパ方式により主受動素子をプラスチック材料で被覆し、さらに金属カバーを追加する方式であり、その単体を被覆し且つグランドに接続することにより、EMI保護を実現する。これらの技術は、完成品の厚さと体積が大きくなってしまい、且つ金属カバーだけを追加することによる電磁干渉防止効果が理想的ではなく、大きな干渉現象が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みると、従来技術におけるウェーハレベルチップスケールパッケージの電磁干渉防止効果が人々の需要を満たすことができないという問題を解決するために、本発明はチップのパッケージ方法及びパッケージ構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を実現するために、本発明は以下の技術案を提供し、
チップのパッケージング方法であって、
ウェハを提供することであって、前記ウェハは対向配置された第1表面と第2表面とを有し、前記ウェハの第1表面には、少なくとも2つの機能回路領域と、前記機能回路領域の周囲にある複数のパッドが形成されていることと、
前記パッドに不活性化層を形成することであって、前記不活性化層は中間領域及び中間領域を囲むエッジ領域を含むことと、
前記不活性化層に第1金属接合層を形成することであって、前記第1金属接合層は、前記不活性化層のエッジ領域を覆うことと、
基板を提供することであって、前記基板は対向配置された第3表面と第4表面とを有し、前記基板の第3表面内には前記第1金属接合層と接合する第2金属接合層と、前記ウェハと前記基板を接合した後、前記機能回路領域に対応して設けられた第1シールド層とが形成され、且つ、前記第1シールド層が前記第2金属接合層に接続されていることと、
前記第1金属接合層と前記第2金属接合層とを接合させ、前記第2金属接合層が少なくとも前記不活性化層の中間領域の一部を露出させることで、前記第3表面と、前記不活性化層の前記ウェハから離間した表面とを貼り合わせることと、
切断凹溝が少なくとも前記第1金属接合層を露出させるように前記ウェハの第2表面から前記基板に対してハーフカットを行うことと、
前記ウェハの第2表面と前記切断凹溝内に第2シールド層を形成することであって、前記第2シールド層が前記第1金属接合層に電気的に接続されることとを含む。
【0006】
好ましくは、前記第1金属接合層と前記第2金属接合層とを接合した後、且つ前記ウェハの第2表面から前記基板に対してハーフカットを行うことの前、さらに、
前記基板の第4表面を薄くすることと、
前記基板と前記不活性化層の中間領域に対してエッチングを行って、開孔を形成することであって、前記開孔は少なくとも前記基板、前記不活性化層を貫通し、前記パッドを露出させることと、
前記開孔を充填し、導電構成を形成することとを含む。
【0007】
好ましくは、前記ウェハの第2表面から前記基板に対してハーフカットを行うことの後、さらに、
前記基板の第4表面を薄くすることと、
前記基板と前記不活性化層の中間領域に対してエッチングを行って、開孔を形成することであって、前記開孔は少なくとも前記基板、前記不活性化層を貫通し、前記パッドを露出させることと、
前記開孔を充填し、導電構成を形成することとを含む。
【0008】
好ましくは、前記基板と前記不活性化層の中間領域に対してエッチング行って、開孔を形成することは、具体的に、
前記薄くされた基板の前記第3表面から離間した表面で、エッチング工程を介して、順に前記基板、前記第2金属接合層、及び前記不活性化層に対してエッチングを行うことで、前記パッドを露出させ、開孔を形成することとを含む。
【0009】
好ましくは、前記開孔を充填し、導電構成を形成した後、さらに、
前記導電構成の表面にボールマウントを行うことを含む。
【0010】
好ましくは、前記不活性化層に前記第1金属接合層を形成することは、具体的に、
前記不活性化層に第1凹溝を開けることと、
ダマシン工程で前記第1凹溝を充填し、前記第1金属接合層を形成し、前記第1金属接合層の前記不活性化層から離間した表面を、前記不活性化層の前記パッドから離間した表面に合わせることとを含む。
【0011】
好ましくは、前記第1金属接合層を形成した後、さらに、
前記第1金属接合層を前記不活性化層の表面に合わせるように、前記第1金属接合層と前記不活性化層の表面を平坦化することを含む。
【0012】
好ましくは、基板を提供することであって、前記基板は対向配置された第3表面と第4表面とを有し、前記基板の第3表面内には第2金属接合層が形成されることは、具体的に、
対向配置された第3表面と第4表面とを有する基板基体を提供することと、
前記第3表面に第2凹溝を開けることと、
ダマシン工程で前記第2凹溝を充填することで、前記第2金属接合層を形成し、前記第2金属接合層の前記基板から離間した表面を、前記第3表面に合わせることと、
第1シールド層を形成することであって、前記第1シールド層と前記第2金属接合層が接続され、且つ前記ウェハと前記基板が接合された後、第1シールド層が前記機能回路領域に対応することと、を含む。
【0013】
好ましくは、前記第2金属接合層を形成した後、さらに、
前記第2金属接合層を前記基板基体の表面に合わせるように、前記第2金属接合層と前記基板基体の表面を平坦化することを含む。
【0014】
好ましくは、前記第1シールド層を形成する前、さらに、
前記第3表面に第3凹溝を開けることであって、前記第3凹溝の位置と、接合された前記ウェハでの機能回路領域の位置とは対向配置されることを含む。
【0015】
好ましくは、前記第1シールド層と前記第2シールド層との材質は、同一の金属材質である。
【0016】
好ましくは、前記第1金属接合層と前記第2金属接合層との材質は、同一の金属材質である。
【0017】
本発明はさらに、前記のいずれか1項に記載のチップのパッケージング方法で製造され形成されたチップのパッケージング構造を提供し、前記チップのパッケージング構造は、
対向配置されたウェハ及び基板であって、前記ウェハの前記基板に向かう表面には、機能回路領域と、前記機能回路領域の周囲にあるパッドとが配置されているウェハ及び基板と、
前記パッドに位置するとともに、前記基板表面に貼り合わせた不活性化層と、
前記不活性化層の前記ウェハから離間した表面内にある第1金属接合層と、
前記基板の、前記ウェハに向かう表面内にある第2金属接合層であって、前記第1金属接合層と前記第2金属接合層との間には接合界面が形成されている第2金属接合層と、
前記基板内にあり、少なくとも前記基板と前記不活性化層を貫通するとともに、前記パッドに電気的に接続される導電構成と、
前記基板の前記ウェハに向かう表面を覆い、且つ前記第2金属接合層に電気的に接続される第1シールド層と、
前記ウェハの前記基板に向かう表面以外の表面、及び前記不活性化層の側壁を覆う第2シールド層とを備える。
【0018】
好ましくは、さらに前記導電構成にあるマウントボールを有する。
【0019】
好ましくは、前記第1シールド層と前記第2シールド層との材質は、同一の金属材質である。
【0020】
好ましくは、前記第1シールド層の材質は銅、銀、ニッケルまたはニッケル鉄合金である。
【0021】
好ましくは、前記第1金属接合層と前記第2金属接合層との材質は、同一の金属材質である。
【0022】
好ましくは、前記第1金属接合層の材質は銅、金または銅スズ合金を含む。
【0023】
好ましくは、前記第1金属接合層の厚さ範囲は100nm~1000nmであり、端点値が含まれた。
【0024】
好ましくは、前記不活性化層の厚さ範囲は1μm~5μmであり、端点値が含まれた。
【0025】
好ましくは、前記不活性化層の材質は、Si、アモルファス状態のAlN、Siまたは酸化シリコンを含む。
【0026】
好ましくは、前記第1金属接合層と前記第2金属接合層との材質は同一である。
【0027】
好ましくは、前記第2金属接合層の厚さ範囲は1μm~5μmであり、端点値が含まれた。
【0028】
好ましくは、前記基板の厚さ範囲は30μm~100μmであり、端点値が含まれた。
【0029】
好ましくは、前記基板の、前記ウェハに向かう表面に、且つ前記機能回路領域に対応する領域にはさらに凹溝が設けられた。
【0030】
好ましくは、前記チップのパッケージング構造はフィルタを有するチップであり、前記フィルタに対応する前記機能回路領域は、共振回路である。
【0031】
前記技術案から分かるように、本発明により提供されたチップのパッケージング方法において、ウェハのパッドに不活性化層を配置し、不活性化層に第1金属接合層を形成し、基板に第2金属接合層を形成し、第1金属接合層と第2金属接合層との接合を介して、基板とウェハとを接合しパッケージングしており、基板には第1シールド層が設けられ、前記第1シールド層が第2金属接合層に接続して設けられ、ウェハと基板を接合した後、ウェハに対してハーフカットを行って、第1金属接合層が露出するまで切断し、さらに第2シールド層を形成し、第2シールド層が第1金属接合層と電気的に接続されることにより、第1シールド層と第2金属接合層と第2シールド層と第1金属接合層とからなる電磁シールド構造を得ており、該当シールド構造が閉鎖に類似し、さらに電磁シールド効果を高める。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明の実施例または従来技術における技術案をより明らかに説明するために、以下は実施例または従来技術の記載にとって必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下の記載における図面は、本発明の実施例のみであり、当業者にとって、進歩性に値する労働をしない前提で、さらに提供された図面に応じて他の図面を取得できる。
図1】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法のフローチャートである。
図2】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図3】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図4】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図5】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図6】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図7】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図8】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図9】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図10】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図11】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図12】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図13】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図14】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図15】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図16】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図17】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法の対応する工程図である。
図18】本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング構造の模式図である。
図19】本発明の実施例により提供された他のチップのパッケージング構造の模式図である。
図20】本発明の実施例により提供された他のチップのパッケージング構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
背景技術部分に記載するように、従来技術において金属保護カバーを追加することによって電磁シールドを実現する。しかし、効果が理想的ではない。
【0034】
発明者が発見するように、金属カバーを追加することによって、ウェーハレベルチップパッケージのスケールが大きくなり、また、金属カバーは一般的にチップのパッケージ構造の側に装着され、閉鎖構造ではなく、それにより電磁シールド効果がよくない。
【0035】
これに基づき、本発明はチップのパッケージ方法を提供し、前記方法において、
ウェハを提供することであって、前記ウェハは対向配置された第1表面と第2表面とを有し、前記ウェハの第1表面には、少なくとも2つの機能回路領域と、前記機能回路領域の周囲にある複数のパッドが形成されていることと、
前記パッドに不活性化層を形成することであって、前記不活性化層は中間領域及び中間領域を囲むエッジ領域を含むことと、
前記不活性化層に第1金属接合層を形成することであって、前記第1金属接合層は、前記不活性化層のエッジ領域を覆うことと、
基板を提供することであって、前記基板は対向配置された第3表面と第4表面とを有し、前記基板の第3表面内には前記第1金属接合層と接合する第2金属接合層と、前記ウェハと前記基板が接合された後、前記機能回路領域に対応して設けられた第1シールド層とが形成され、且つ、前記第1シールド層が前記第2金属接合層に接続することと、
前記第1金属接合層と前記第2金属接合層とを接合させ、前記第3表面と、前記不活性化層の前記ウェハから離間した表面とを貼り合わせるように、前記第2金属接合層が少なくとも前記不活性化層の中間領域の一部を露出させることと、
切断凹溝が少なくとも前記第1金属接合層を露出させるように前記ウェハの第2表面から前記基板に対してハーフカットを行うことと、
前記ウェハの第2表面と前記切断凹溝内に第2シールド層を形成することであって、前記第2シールド層が前記第1金属接合層に電気的に接続されることとを含む。
【0036】
本発明により提供されたチップのパッケージング方法において、ウェハのパッドに不活性化層を配置し、不活性化層に第1金属接合層を形成し、基板に第2金属接合層を形成し、第1金属接合層と第2金属接合層との接合を介して、基板とウェハとを接合しパッケージングしており、基板には第1シールド層が設けられ、前記第1シールド層が第2金属接合層に接続して設けられ、ウェハと基板を接合した後、ウェハに対してハーフカットを行って、第1金属接合層が露出するまで切断し、さらに第2シールド層を形成し、第2シールド層を第1金属接合層と電気的に接続することにより、第1シールド層と第2金属接合層と第2シールド層と第1金属接合層とからなる電磁シールド構造を得ており、該当シールド構造が閉鎖に類似し、さらに電磁シールド効果を高める。
【0037】
また、パッドと金属接合層との間には不活性化層が設けられるから、不活性化層は、パッドを金属接合層ではなく、導電構成のみとして機能させ、パッドの上方且つ金属接合層から避けた位置にシリコン貫通孔を配置し、ウェハと基板との間の機能回路領域をチップのパッケージング構造の外部に電気的に接続させ、即ち、シリコン貫通孔をパッドの上方に配置しており、銅柱を配置することで機能回路領域の面積を占有する必要がなくなり、機能回路領域の利用面積を向上させ、チップの体積が小さくなる際、機能回路領域もそれに連れて小さくなることを避け、さらにチップの回路性能を保証する。
【0038】
以下は本発明の実施例における図面を結合し、本発明の実施例における技術案を明らか且つ完全に記載し、明らかに、記載の実施例は全ての実施例ではなく、本発明の一部の実施例のみである。本発明における実施例に基づき、当業者が進歩性に値する労働をしない前提で取得した他の全ての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に該当する。
【0039】
図1を参照し、図1は本発明の実施例により提供されたチップのパッケージ方法のフローチャートであり、前記チップのパッケージ方法は以下のステップを有し、
S101:ウェハを提供し、前記ウェハは対向配置された第1表面と第2表面とを有し、前記ウェハの第1表面には、少なくとも2つの機能回路領域と、前記機能回路領域の周囲にある複数のパッドが形成される。
【0040】
説明しようとするのは、本発明の実施例はチップの具体的なタイプを限定していなく、フィルタチップを例として説明し、フィルタチップは弾性表面波またはバルク音波という原理によって設計することで得られており、パッケージングする場合、共振回路ユニットの側に、いずれの媒体が接触していない空気室を形成することで、音波は伝導及び消費されることがなく、且つ設計されたモードに応じて共振するように保証し、これによって、必要な周波数出力を取得するから、全てのフィルタチップをパッケージングする場合、共振ユニットの側は1つの空胴を必要とする。
【0041】
図2を参照し、図2はウェハの断面構成模式図であり、ウェハは対向配置された第1表面と第2表面を有し、図2において第1表面は上面で、第2表面は下面であり、本実施例において符号で示されていない。ウェハ1の第1表面にはフィルタの共振回路11とパッド12とが形成され、説明しようとするのは、ウェハを切断する前に、一般的に、ウェハにアレイ配置されたフィルタユニット10を設けることで、量産を実現する。フィルタユニット10はいずれも共振回路11とパッド12とを有する。
【0042】
本実施例において、フィルタチップに対応する機能回路領域は共振回路であり、他の実施例において、チップ機能に対する設計の異なりに応じて、機能回路領域の回路は異なる構成であってもよい。
【0043】
S102:前記パッドに不活性化層を形成し、前記不活性化層は中間領域及び中間領域を囲むエッジ領域を含む。
【0044】
図3に示すように、パッド12に不活性化層2を形成し、説明しようとするのは、本実施例において、不活性化層の具体的な位置を限定していない。本実施例において、不活性化層の形成工程は堆積工程であってもよく、堆積するようにパッドの表面に不活性化層を形成する。不活性化層の材質はSi、アモルファス状態のAlN、Siまたは酸化シリコンのうちの1種であってもよい。不活性化層の堆積を便利にするために、好ましくは、隣接する2つの機能回路領域の間のパッドに形成された不活性化層は、1つの領域として接続されることで、不活性化層の製造を便利にする。
【0045】
本実施例において、前記不活性化層の具体的な厚さを限定していなく、形成されたチップ構成の異なりに応じて、異なる厚さを配置してもよく、説明しようとするのは、フィルタチップを例として、フィルタチップの共振回路は空胴内に配置されなければならないから、本実施例において、不活性化層の厚さによって、形成される空胴の厚さを制御できる。本実施例において、好ましくは、不活性化層の、厚さの範囲は1μm~5μmであり、端点値が含まれた。
【0046】
S103:前記不活性化層に第1金属接合層を形成し、前記第1金属接合層は前記不活性化層のエッジ領域を覆う。
【0047】
本実施例において、後続に対応して第2金属接合層を設置し、第2金属接合層を基板内部の第1シールド層と接続するために、前記第1金属接合層は不活性化層のエッジ領域を覆い、それによって閉鎖に類似する電磁シールド構造を得ることができる。
【0048】
説明しようとするのは、本実施例において、第1金属接合層の形成の具体的な方式を限定していなく、後続を保証するために、第1金属接合層と第2金属接合層とを接合した後、基板の表面と不活性化層の表面とを貼り合わせる。
【0049】
図4を参照し、本実施例において、不活性化層2に第1金属接合層を形成することは、具体的に以下のように形成すればよく、即ち、
前記不活性化層2に第1凹溝20を開けて、実施例において、第1凹溝の位置を限定していなく、所定の接合位置に応じて設計すればよい。
【0050】
図5に示すように、ダマシン工程で前記第1凹溝20を充填することで、前記第1金属接合層3を形成し、前記第1金属接合層3の前記不活性化層2から離間した表面は、前記不活性化層2の前記パッド12から離間した表面に合わせる。即ち、図5中に示すように、第1金属接合層3は不活性化層2の上面に合わせる。
【0051】
前記ダマシン工程では、第1金属接合層が前記不活性化層の表面に合わせるように、第1金属接合層材質を前記第1凹溝内に嵌め込む。
【0052】
第1金属接合層と第2金属接合層との接合をより確実にするために、本実施例においてさらに、前記第1金属接合層が前記不活性化層の表面に合わせるように、前記第1金属接合層と前記不活性化層の表面を平坦化することを含む。
【0053】
本実施例において、好ましくは、前記第1金属接合層の形成は蒸着工程を介して形成されてもよい。
【0054】
説明しようとするのは、不活性化層の不活性化作用を保証するために、前記第1凹溝の底部はパッドの上方にあり、且つ第1金属接合層とパッドとの間に不活性化層を残すように保証しなければならない。本実施例において、好ましくは、第1金属接合層の厚さ範囲は100nm~1000nmであり、端点値が含まれた。
【0055】
S104:基板を提供し、前記基板は対向配置された第3表面と第4表面とを有し、前記基板の第3表面内には前記第1金属接合層と接合される第2金属接合層と、前記ウェハと前記基板が接合された後、前記機能回路領域に対応して設けられた第1シールド層とが形成され、且つ、前記第1シールド層は前記第2金属接合層に接続される。
【0056】
本実施例において、基板の提供は以下を含み、
対向配置された第3表面と第4表面とを有する基板基体を提供し、
図6に示すように、基板4の第3表面に第2凹溝40を開けて、
図7に示すように、ダマシン工程で前記第2凹溝40を充填することで、前記第2金属接合層5を形成し、前記第2金属接合層5は前記基板4の表面から離間し、前記第3表面に合わせる。即ち、図7に示すように、第2金属接合層5の上面は基板4の上面に合わせる。
【0057】
引き続いて図7を参照し、機能回路領域に対応する位置に第1シールド層5'を設置し、説明しようとするのは、本実施例において、第1シールド層の材質を限定していなく、電磁シールド作用を奏することができる導電材料であればよく、好ましくは、前記第1シールド層の材質は金属であってもよく、銅、銀、ニッケルまたはニッケル鉄合金を含む。
【0058】
本実施例において、第2金属接合層5の位置は第1金属接合層3の位置に応じて、相応的に配置される。
【0059】
また、第1金属接合層と第2金属接合層とを接合した後、基板の第3表面と不活性化層の表面とを貼り合わせるように保証するために、さらに、前記第2金属接合層が前記基板基体の表面に合わせるように、前記第2金属接合層と前記基板基体の表面を平坦化することを含む。
【0060】
説明しようとするのは、フィルタチップの空胴を形成する際、不活性化層の厚さを制御することで、空胴の厚さを制御できる以外、さらに、前記第3表面に第3凹溝を開けて、前記第3凹溝の位置と、接合された前記ウェハでの機能回路領域の位置とは対向配置されることを含む。
【0061】
第3凹溝を配置することで、空胴の厚さが大きいフィルタチップを形成し、本実施例において、第3凹溝の形状を限定していなく、第3表面に垂直する断面図において、第3凹溝は角形、または弧形の凹溝であってもよく、本実施例はこれに対して限定していない。
【0062】
S105:前記第1金属接合層と前記第2金属接合層とを接合させ、前記第3表面と、前記不活性化層の前記ウェハから離間した表面とを貼り合わせるように前記第2金属接合層が少なくとも前記不活性化層の中間領域の一部を露出させる。
図8に示すように、接合工程で、第1金属接合層と第2金属接合層とを接合するとともに、不活性化層の表面と基板の表面とをぴったりと貼り合わせる。第2金属接合層が不活性化層の中間領域の一部を露出させることで、後続のTSV開孔の作り出しを便利にする。
【0063】
本実施例において、第1金属接合層と第2金属接合層との材質を限定していなく、好ましくは、第1金属接合層と第2金属接合層との材質は同一の金属材質である。本実施例において、金属材質によって接合し、形成されたのは金属接合であり、接着剤による形成された他の接合構成より、金属接合は確実であるから、チップのパッケージング構造は高い確実性を有する。本実施例において、より好ましくは、前記第1金属接合層の材質は銅、金または銅スズ合金を含む。
【0064】
本発明の実施例において、第1金属接合層と第2金属接合層とのウェハでの投影面積の大さ、及び第1金属接合層と第2金属接合層との具体的な位置を限定していなく、両者が接合された後、ウェハと基板とを接合させることができ、且つ第2金属接合層が第1シールドと電気的に接触できればよく、チップの確実性を保証するとともに、後続に閉鎖に類似するシールド構造の形成を便利にする。
【0065】
S106:切断凹溝が少なくとも前記第1金属接合層を露出させるように前記ウェハの第2表面から前記基板に対してハーフカットを行う。
図9を参照し、図9ではウェハ1の第2表面から前記基板に対してハーフカットを行って、切断凹溝6'を得る。
【0066】
S107:前記ウェハの第2表面と前記切断凹溝内に第2シールド層を形成し、前記第2シールド層が前記第1金属接合層に電気的に接続される。
【0067】
図10に示すように、ハーフカットにより第1金属接合層を露出させ、その後にウェハの第2表面と切断凹溝に第2シールド層7'を形成し、第2シールド層と第1金属接合層を電気的に接続させることにより、電磁シールド構造の一部を形成する。
【0068】
第1金属接合層3と第2金属接合層5が接合されるため、第1シールド層5'、第2金属接合層5、第1金属接合層3及び第2シールド層7'は閉鎖に類似する電磁シールド構造を構成する。
【0069】
ここまで、本発明に提供されたチップのパッケージ方法によりチップ半製品構造を形成する。
【0070】
説明しようとするのは、後続にTSV通孔を形成し、回路内部信号を外部に出力する構成をさらに含んでもよい。本実施例においてTSV通孔を形成するステップはハーフカットのステップの前にあってもよいし、ハーフカットの後にあってもよい。
【0071】
図11-13に示すように、ハーフカットのステップの前にTSV開孔を作り出すために、それは以下を含み、
図11を参照し、前記基板の第4表面を薄くする。
後続の開孔の作り出しのために準備するように、基板を薄くするから、薄くされた基板4'の厚さは開孔の要求に達する。本実施例において、薄くされた基板の具体的な厚さを限定していなく、後続の開孔の作り出しを便利にして、チップの確実性の要求を満たすために、好ましくは、薄くされた基板の、厚さHの範囲は30μm~100μmであり、端点値が含まれた。
図12を参照し、前記基板と前記不活性化層の中間領域に対してエッチングを行って、開孔を形成し、前記開孔は少なくとも前記基板、前記不活性化層を貫通し、前記パッドを露出させる。
図13を参照し、前記開孔を充填し、導電構成7を形成する。
【0072】
説明しようとするのは、まず、TSV通孔を作り出し、後にハーフカット工程を行っていることは、ウェハ割れを回避するための制御難度が比較的大きく、このため、本発明の実施例はまずハーフカットを行い、後にTSV開孔を作り出すこともできる。
【0073】
図14-16に示すように、ハーフカットのステップの後にTSV開孔を作り出すために、それは以下を含み、
図14を参照し、前記基板の第4表面を薄くする。
後続の開孔の作り出しのために準備するように、基板を薄くするから、薄くされた基板4'の厚さは開孔の要求に達する。本実施例において、薄くされた基板の具体的な厚さを限定していなく、後続の開孔の作り出しを便利にして、チップの確実性の要求を満たすために、好ましくは、薄くされた基板の、厚さHの範囲は30μm~100μmであり、端点値が含まれた。
図15を参照し、前記基板と前記不活性化層の中間領域に対してエッチングを行って、開孔を形成し、前記開孔は少なくとも前記基板、前記不活性化層を貫通し、前記パッドを露出させる。
図16を参照し、前記開孔を充填し、導電構成7を形成する。
図12図15に示すように、基板の薄くされた面からエッチングを行って、順に基板基体と不活性化層に対してエッチングを行うことで、開孔6を取得し、開孔6はパッド12を露出させる。
【0074】
説明しようとするのは、本実施例において、開孔の位置は第1金属接合層と第2金属接合層に接触していなく、基板と不活性化層のみを貫通してもよい。開孔の側壁は単独に第1金属接合層、または単独に第2金属接合層に接触し、或いは、第1金属接合層と第2金属接合層にいずれも接触してもよく、本実施例はこれに対して限定していない。
【0075】
説明しようとするのは、前記薄くされた基板の前記第3表面から離間した表面で、エッチング工程を介して、順に前記基板、前記第2金属接合層及び前記不活性化層に対してエッチングを行って、前記パッドを露出させ、開孔を形成する。
【0076】
本発明の他の実施例において、回路内部の構成を導出することで、アースするために、本実施例において、さらに、図17に示すように、前記薄くされた基板4'の前記第3表面から離間した表面で、エッチング工程を介して、順に前記基板4'、前記第2金属接合層5、前記第1金属接合層3及び前記不活性化層2に対してエッチングを行うことで、前記パッド12を露出させ、開孔を形成する。即ち、後続で開孔を充填した後、開孔内の金属が第1金属接合層と第2金属接合層との金属に電気的に接続されることで、アースを実現する。
【0077】
または、開孔を作り出す際、基板、第2金属接合層、不活性化層のみを貫通し、または、開孔を作り出す際、基板、第1金属接合層、不活性化層のみを貫通してもよい。本実施例はこれに対して限定していなく、ただアースするように配置する場合、金属接合層を併せてアースリングとして機能させることで、さらにチップの空間を節約する。
【0078】
前記開孔に導電材料を充填し、導電構成7を形成した後、ウェハでのパッドを外部に電気的に接続させる。本実施例において、他の素子に直接的に電気的に接続されるチップ構成を形成するために、開孔を充填し、導電構成を形成した後、さらに、充填された開孔の上方にボールマウントを行って、マウントボールが導電構成に電気的に接続されることを含む。
【0079】
最後に、ハーフカットによる形成された凹溝から離間した他面に沿って切断し、複数のチップのパッケージング構造を形成する。
【0080】
ウェハを切断することで、複数の単独のチップのパッケージング構造を得ており、図18に示すように、本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング構造の模式図である。図18では、左側電気的接続部分である第2金属接合層5が開孔に貫通され、導電構成7が第2金属接合層5に電気的に接続されることにより、内部回路の構成を導出し、アースするために用いられる。本発明の他の実施例において、図17に示すように、開孔が第2金属接合層5を貫通するだけでなく、第1金属接合層3を貫通し、内部回路を引き出すために用いられ、アースするために用いられてもよい。
【0081】
本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング方法は、ウェハのパッドに不活性化層を配置し、不活性化層に第1金属接合層を形成し、基板に第2金属接合層を形成し、第1金属接合層と第2金属接合層との接合を介して、基板とウェハとを接合しパッケージングし、基板には第1シールド層が設けられ、前記第1シールド層が第2金属接合層に接続して設けられ、ウェハと基板を接合した後、ウェハに対してハーフカットを行って、第1金属接合層が露出するまで切断し、さらに第2シールド層を形成し、第2シールド層が第1金属接合層と電気的に接続されることにより、第1シールド層と第2金属接合層と第2シールド層と第1金属接合層とからなる電磁シールド構造を得ており、該当シールド構造が閉鎖に類似し、さらに電磁シールド効果を高める。
【0082】
同じ発明構想に基づき、本発明はさらに、前記チップのパッケージング方法で製造され形成されたチップのパッケージング構造を提供し、図18を参照し、前記チップのパッケージング構造は、
対向配置されたウェハ1及び基板4'であって、前記ウェハ1の前記基板4'に向かう表面には、機能回路領域と、前記機能回路領域の周囲にあるパッド12とが配置されているウェハ1及び基板4'と、
前記パッド12に位置するとともに、前記基板4'の表面に貼り合わせた不活性化層2と、
前記不活性化層2の前記ウェハ1から離間した表面内にある第1金属接合層3と、
前記基板4'の前記ウェハ1に向かう表面内にある第2金属接合層5であって、前記第1金属接合層3と前記第2金属接合層5との間には接合界面が形成されている第2金属接合層5と、
前記基板4'内にある導電構成7であって、少なくとも前記基板4'と前記不活性化層2を貫通するとともに、前記パッド12に電気的に接続される導電構成7と、
前記基板4'の前記ウェハ1に向かう表面を覆い、且つ前記第2金属接合層5に電気的に接続される第1シールド層5'と、
前記ウェハ1の前記基板4'に向かう表面以外の表面、及び前記不活性化層2の側壁を覆う第2シールド層7'とを備える。
【0083】
後続でチップが直接的に利用されるために、本実施例において、導電構成の上方にはさらにマウントボール8を有してもよい。
【0084】
本発明の実施例において、各構成のパラメータ及び材質を限定していなく、好ましくは、前記第1シールド層と前記第2シールド層の材質は、同一の金属材質である。前記第1シールド層の材質は銅、銀、ニッケルまたはニッケル鉄合金である。前記第1金属接合層の、厚さ範囲は100nm~1000nmであり、端点値が含まれた。前記不活性化層の、厚さ範囲は1μm~5μmであり、端点値が含まれた。前記不活性化層の材質は、Si、アモルファス状態のAlN、Siまたは酸化シリコンを含む。前記第1金属接合層と前記第2金属接合層との材質は同じである。前記第1金属接合層の材質は銅、金または銅スズ合金を含む。前記第2金属接合層の、厚さ範囲は1μm~5μmであり、端点値が含まれた。前記基板の、厚さ範囲は30μm~100μmであり、端点値が含まれた。
【0085】
前記チップ構成はフィルタチップである場合、基板の、前記ウェハに向かう表面に、且つ前記機能回路領域に対応する領域にはさらに凹溝9が設けられ、図19に示すように、基板には、共振回路に対応する凹溝が設けられ、前記凹溝は弧形、または角形の凹溝であってもよく、本実施例においてこれを限定していなく、図19に示すように、弧形の凹溝である。
【0086】
また、共振回路における信号をチップの外部に接続しようとすると、さらに、チップの中間にTSV通孔を配置してもよく、同じように、配置構成は接合領域(即ち、第1金属接合層、第2金属接合層、及びTSVがある領域)と同様であり、図20の符号20に示すように、接合構成はウェハにあるパッドと、パッドにある不活性化層と、不活性化層にある第1金属接合層及び第2金属接合層と、順に基板、第2金属接合層、第1金属接合層、不活性化層を貫通し、パッドを露出させるTSV開孔とを備える。
【0087】
説明しようとするのは、本発明の構想に基づき、さらにいろんな構成のチップのパッケージング構造を提供でき、本発明の実施例はこれに対して、一々詳しく記載していない。
【0088】
また、本発明の実施例により提供されたパッケージング方法は、複数のフィルタのウェハ構成を同時にパッケージングすることで、複数のフィルタのパッケージング構造を取得でき、2in1、3in1、4in1などの集約型のフィルタ製品、さらに、デュプレクサ、クアドプレクサ、ヘキサプレクサ、オクタプレクサなどのマルチプレクサ製品を含み、直接的に最小の製品構成及び最適な性能を実現する。
【0089】
本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング構造は以上の実施例に記載のチップのパッケージング方法を採用するから、直接的に従来の工程技術及び機器を利用でき、且つ成熟の材料を有して、全てのタイプのフィルタ(SAWとBAWという全てのタイプ)のパッケージングに適用されるとともに、単一及び複数のフィルタのパッケージングにも適用され、そして、いろんなセルラー端末の必要な、フィルタが含まれた無線周波数フロントエンドモジュール(SIPmodule)のパッケージングに適用される。セルラー端末は2G/3G/4G/5Gの携帯電話、WiFi、Pad、スマートウォッチ、IOT、自動車などの端末シーンにおける端末機器を含む。
【0090】
本発明の実施例により提供されたチップのパッケージング構造は、以上の実施例に記載のチップのパッケージング方法によってパッケージングすることで得られており、ウェハのパッドに不活性化層を配置し、不活性化層に第1金属接合層を形成し、基板に第2金属接合層を形成し、第1金属接合層と第2金属接合層との接合を介して、基板とウェハとを接合しパッケージングし、基板には第1シールド層が設けられ、前記第1シールド層が第2金属接合層に接続して設けられ、ウェハと基板を接合した後、ウェハに対してハーフカットを行って、第1金属接合層が露出するまで切断し、さらに第2シールド層を形成し、第2シールド層が第1金属接合層と電気的に接続されることにより、第1シールド層と第2金属接合層と第2シールド層と第1金属接合層とからなる電磁シールド構造を得ており、該当シールド構造が閉鎖に類似し、さらに電磁シールド効果を高める。
【0091】
また、パッドと金属接合層との間には不活性化層が設けられるから、不活性化層は、パッドを金属接合層ではなく、導電構成のみとして機能させることで、パッドの上方且つ金属接合層から避けた位置にシリコン貫通孔を配置し、ウェハと基板との間の機能回路領域をチップのパッケージング構造の外部に電気的に接続させ、即ち、シリコン貫通孔をパッドの上方に配置し、銅柱を配置することで機能回路領域の面積を占有する必要がなくなり、機能回路領域の利用面積を向上させ、チップの体積が小さくなる際、機能回路領域もそれに連れて小さくなることを避け、さらにチップの回路性能を保証する。
【0092】
説明しようとするのは、本明細書における各実施例に対していずれも漸進という方式で記載し、各実施例が主に説明するのは、他の実施例との相違点であり、各実施例の間の同様または類似の部分について互に参照すればよい。
【0093】
さらに説明しようとするのは、本明細書において、第1及び第2等のような関係用語は、これらの実体または操作の間にはいずれのこのような実際の関係または順序が存在するように要求しまたは暗示するとは限らなく、ただ1つの実体または操作と他の実体または操作とを区別するために用いられる。そして、用語「含む」、「包含」またはそのいずれの他の変体は、非排他的な包含をカバーすることを目的とすることで、一連の要素を有する物品または機器は、これらの要素だけではなく、さらに明らかに挙げられていない他の要素、またはこのような物品或いは機器の固有要素を含む。より多い限定がない場合、語句「1つ……を含む」によって限定された要素は、前記要素を含む物品または機器には、さらに他の同じ要素が含まれることを排除していない。
【0094】
開示された実施例に対する前記説明によって、当業者は本発明を実現または使用できる。これらの実施例に対するいろんな補正は、当業者にとって自明であり、本明細書に定義された一般的な原理は、本発明の精神または範囲から逸脱していない場合、他の実施例において実現されることができる。従って、本発明は本明細書に開示されたこれらの実施例に限定されず、本明細書に開示された原理と新規特点と一致する、最も幅広い範囲に合わせなければならない。
図1
図2
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