(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-18
(45)【発行日】2022-05-26
(54)【発明の名称】個別の冷凍ドリンクディスペンサ
(51)【国際特許分類】
B67D 1/04 20060101AFI20220519BHJP
【FI】
B67D1/04 Z
(21)【出願番号】P 2017544847
(86)(22)【出願日】2015-11-13
(86)【国際出願番号】 US2015060620
(87)【国際公開番号】W WO2016077719
(87)【国際公開日】2016-05-19
【審査請求日】2018-11-08
【審判番号】
【審判請求日】2020-11-26
(32)【優先日】2014-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517166996
【氏名又は名称】アイランド オアシス フローズン カクテル カンパニー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ISLAND OASIS FROZEN COOKTAIL CO., INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ハーバート,ジョン,マイケル
【合議体】
【審判長】窪田 治彦
【審判官】塩澤 正和
【審判官】田合 弘幸
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0291426(US,A1)
【文献】実開昭62-169890(JP,U)
【文献】特許第6967132(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)ブレンダーカップを支持するように構成された基部を有する筐体と、
(b)前記ブレンダーカップの上方に配置され、冷凍ドリンクを作製するのに適した冷凍材料を含有するポッドを支持するように構成されたポッド支持部と、
(c)前記筐体に結合された分配プランジャーであって、分配前の位置から分配位置に動くように構成され、前記分配プランジャーは前記冷凍材料を前記ポッドから前記ブレンダーカップの中に押圧する、分配プランジャーと、
(d)前記筐体に結合され、前記分配前の位置から前記分配位置への前記分配プランジャーの前記動きを駆動するように構成された駆動機構と、
(e)前記ブレンダーカップ内の材料を混和するため
のブレンダー組立体であって、前記ブレンダー組立体が、前記駆動機構に支持されるモータを備え、かつ前記ブレンダー組立体は、その一端が前記モータに連結された回転可能な軸、および前記軸の反対側の端部で前記軸上に装着された翼をさらに備え、前記回転可能な軸が前記分配プランジャーを通って延在
し、前記駆動機構により前記ブレンダー組立体の前記翼と前記軸をブレンダーカップの中に押し下げられる、ブレンダー組立体と、
を備える、個別の冷凍ドリンクディスペンサ。
【請求項2】
前記筐体内に提供された貯水器、ならびに前記貯水器および前記ブレンダーカップの開口と流体連通する送水管をさらに備える、請求項1に記載の個別の冷凍ドリンクディスペンサ。
【請求項3】
前記貯水器から前記分配プランジャーに移動し前記ブレンダーカップに入る水の動きを駆動するために、前記送水管と流体連通する水ポンプをさらに備える、請求項2に記載の個別の冷凍ドリンクディスペンサ。
【請求項4】
前記ポッド支持部は前記ブレンダーカップ上に着座するように構成される、請求項1に記載の個別の冷凍ドリンクディスペンサ。
【請求項5】
前記ポッド支持部は、前記ブレンダーカップの上縁部上に前記ポッド支持部が着座するように構成された下面、およびその中に形成された凹部を有する上面を含み、前記凹部
は封止を前記ポッドから取り除いた後に前記凹部内に前記ポッドを受領するような大きさにされる、請求項4に記載の個別の冷凍ドリンクディスペンサ。
【請求項6】
前記駆動機構に結合され、前記個別の冷凍ドリンクディスペンサ
の作動を制御するように構成された制御装置をさらに備える、請求項1に記載の個別の冷凍ドリンクディスペンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に飲料ディスペンサに関し、より詳細には、冷凍材料を含有する使い捨てのカートリッジを使用して冷凍飲料を作製することができる、シングルサーブの冷凍ドリンク飲料ディスペンサに関する。
【背景技術】
【0002】
コーヒーおよびお茶などの熱いドリンクを分配するため、また炭酸飲料などの冷たいドリンクを分配するためのシングルサーブのドリンクディスペンサが、当技術分野で公知である。しかしこのようなディスペンサは、混和した氷、冷凍ドリンク、例えばスムージーなどを分配できない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって冷凍製品のための材料をすべて衛生的な環境内で含有する、冷凍カートリッジを受領するように構成されたカートリッジ容器を提供できる、比較的単純で安価に作動する機構を有する冷凍製品を分配するように設計されたディスペンサが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一態様は、ブレンダーカップを支持するように構成された下段であって、下段は、ブレンダーカップ内に提供された翼の作動を駆動するためにブレンダードライブを含む、下段と、冷凍飲料カートリッジを受領するように構成されたカートリッジ容器および分配プランジャーを含む分配チャンバと、貯水器から分配チャンバの分配プランジャーに移動しブレンダーカップに入る水の動きを駆動するために水ポンプを含む貯水器と、個別の冷凍ドリンクディスペンサの作動を制御するために、ブレンダードライブ、分配プランジャー、および水ポンプに結合された制御装置とを備える、個別の冷凍ドリンクディスペンサを対象とする。
【0005】
個別の冷凍ドリンクディスペンサの実施形態は、冷凍材料を飲料カートリッジからブレンダーカップに分離するためにメッシュ状または鋸歯状ディスクをさらに含んでもよい。分配プランジャーは、分配前の位置から分配位置に動くように構成されてもよく、分配プランジャーは冷凍材料を飲料カートリッジからブレンダーカップの中に押圧する。個別の冷凍ドリンクディスペンサは、分配前の位置から分配位置への分配プランジャーの動きを駆動するための分配プランジャー駆動モータ、および制御装置に結合された制御盤をさらに備えてもよい。分配チャンバは、貯水器に結合され、分配プランジャー内に提供された給水口をさらに含んでもよい。
【0006】
本開示の別の態様は、示され説明されたような個別の冷凍ドリンクディスペンサを対象とする。
【0007】
本開示のさらに別の態様は、示され説明されたような冷凍ドリンクを作製する方法を対象とする。
【0008】
本開示の別の態様は、ブレンダーカップを支持するように構成された下段を含む、個別の冷凍ドリンクディスペンサを対象とする。下段は、ブレンダーカップ内に提供された翼の作動を駆動するブレンダードライブを有する。個別の冷凍ドリンクディスペンサは、下段の上方に配置された分配チャンバをさらに含む。分配チャンバは、冷凍飲料カートリッジを受領するように構成されたカートリッジ容器、カートリッジ容器の底部に配置されたメッシュ状または鋸歯状ディスク、およびカートリッジ容器内で可動の分配プランジャーを有する。
【0009】
個別の冷凍ドリンクディスペンサの実施形態は、個別の冷凍ドリンクディスペンサの作動を制御するために、ブレンダードライブ、分配プランジャー、および水ポンプに結合された制御装置をさらに含む。個別の冷凍ドリンクディスペンサは、制御装置に結合された制御盤をさらに含んでもよい。分配プランジャーは、分配前の位置から分配位置に動くように構成されてもよく、分配プランジャーは冷凍材料を飲料カートリッジからメッシュ状または鋸歯状ディスクを通ってブレンダーカップの中に押圧する。個別の冷凍ドリンクディスペンサは、分配前の位置から分配位置への分配プランジャーの動きを駆動するために分配プランジャー駆動モータをさらに含んでもよい。個別の冷凍ドリンクディスペンサは、貯水器から分配チャンバの分配プランジャーに移動しブレンダーカップに入る水の動きを駆動するために、水ポンプを有する貯水器を含んでもよい。分配チャンバは貯水器に結合され、分配プランジャー内に提供された給水口をさらに含んでもよい。
【0010】
本開示の別の態様は、冷凍飲料カートリッジを個別の冷凍ドリンクディスペンサのカートリッジ容器の中に挿入することと、冷凍飲料カートリッジの内容物をカートリッジ容器の底部に位置付けられたメッシュ状または鋸歯状ディスクを通って押圧することと、冷凍飲料カートリッジの内容物をメッシュ状または鋸歯状ディスクからブレンダーカップの中に分配することと、ブレンダーカップ内の冷凍飲料カートリッジの内容物をブレンダーカップ内に提供された翼で混合することとを含む、冷凍ドリンクを分配する方法を対象とする。一実施形態では、方法は、冷凍カートリッジの内容物を押圧する際に、流体を貯水器からカートリッジ容器の中に注入することをさらに含んでもよい。
【0011】
本開示の別の態様は、ブレンダーカップを支持するように構成された基部を有する筐体と、ブレンダーカップの上方に配置され、冷凍ドリンクを作製するのに適した冷凍材料を含有するポッドを支持するように構成されたポッド支持部と、筐体に結合され、分配前の位置から分配位置に動くように構成され、分配プランジャーは冷凍材料をポッドからブレンダーカップの中に押圧する、分配プランジャーと、筐体に結合され、分配前の位置から分配位置への分配プランジャーの動きを駆動するように構成された駆動機構とを備える、個別の冷凍ドリンクディスペンサを対象とする。
【0012】
本ディスペンサの実施形態は、筐体内に提供された貯水器、ならびに貯水器およびブレンダーカップの開口と流体連通する送水管をさらに含んでもよい。ディスペンサは、貯水器から分配プランジャーに移動しブレンダーカップに入る水の動きを駆動するために、送水管と流体連通する水ポンプをさらに含んでもよい。ディスペンサは、ブレンダーカップ内の材料を混和するためにブレンダー組立体をさらに含んでもよい。ブレンダー組立体は、ブレンダーカップ内に提供された翼の作動を駆動するために、基部内に配置されたブレンダードライブを含んでもよい。ブレンダー組立体は、駆動機構によって支持されるモータをさらに含んでもよい。ブレンダー組立体は、その1端がモータに連結された回転可能な軸、および軸の反対側の端部で軸上に装着された翼をさらに含んでもよい。ブレンダー組立体の軸は、ブレンダーカップ内に含有された材料を混和するために、分配プランジャーを通って延在してもよい。ポッド支持部は、ブレンダーカップ上に着座するように構成されてもよい。ポッド支持部は、ポッド支持部がブレンダーカップの上縁部上に着座するように構成された下面、およびその中に形成された凹部を有する上面を含んでもよく、凹部は封止をポッドから取り除いた後にポッドを凹部内に受領するような大きさにされる。ディスペンサは、駆動機構に結合され、個別の冷凍ドリンクディスペンサの作動を制御するように構成された制御装置をさらに含んでもよい。
【0013】
本開示の別の態様は、冷凍ドリンクを分配する方法を対象とする。一実施形態では方法は、ブレンダーカップを個別の冷凍ドリンクディスペンサの基部上に置くことと、ポッドをブレンダーカップの上方に配置されたポッド支持部上に置くことであって、ポッドは冷凍ドリンクを作製するのに適した冷凍材料を含有する、置くことと、ポッドの材料をブレンダーカップの中に押圧することと、冷凍飲料カートリッジの内容物をブレンダーカップ内で混和することとを含む。
【0014】
方法の実施形態は、流体を貯水器からブレンダーカップの中に注入することと、ブレンダーカップをディスペンサの基部から取り除くことと、ポッド支持部をブレンダーカップから取り除くこととをさらに含んでもよい。ポッドの材料をブレンダーカップの中に押圧することは、プランジャーによって達成されてもよい。プランジャーはディスペンサの駆動機構に結合されてもよく、駆動機構はプランジャーをブレンダーカップの中に押し下げるように構成される。内容物を混和することは、ブレンダーカップ内に提供された翼で達成されてもよい。別の実施形態では、内容物を混和することは、ディスペンサの駆動機構に結合された翼組立体で達成されてもよく、翼組立体は駆動機構によりブレンダーカップの中に押し下げられる。
【0015】
次に本開示のこれらのおよび他の特徴ならびに利点について、添付図面、詳述および特許請求の範囲を参照してより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本開示の一実施形態の個別の冷凍ドリンクディスペンサの斜視図である。
【
図2】分配チャンバのドアが開位置に示され、カートリッジ容器を明らかにするために分配チャンバの一部が取り除かれた、
図1に示された冷凍ドリンクディスペンサの斜視図である。
【
図3】分配チャンバの分配プランジャーが分配前の位置すなわち上部位置に示された、冷凍ドリンクディスペンサの分配チャンバの断面図である。
【
図4】分配プランジャーが分配位置すなわち下部位置に示された、冷凍ドリンクディスペンサの分配チャンバの断面図である。
【
図5】流体(例えば水)が分配プランジャーを通って分配されることを示す、
図4と同様の断面図である。
【
図6】冷凍ドリンクディスペンサの断側面図である。
【
図7】分配前の位置にある本開示の別の実施形態の個別の冷凍ドリンクディスペンサの概略図である。
【
図8】
図7に示された個別の冷凍ドリンクディスペンサとともに使用される、冷凍製品のポッドの概略図である。
【
図9】分配位置にある
図7の個別の冷凍ドリンクディスペンサの概略図である。
【
図10】分配前の位置にある本開示のさらに別の実施形態の個別の冷凍ドリンクディスペンサの概略図である。
【
図11】分配位にある
図10の個別の冷凍ドリンクディスペンサの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に一般概念を限定するのではなく例示のみの目的で、本発明について添付図面を参照して詳細に説明する。本発明は、以下の説明または図面の例示に説明された構造の詳細および構成要素の配置にその適用を限定されない。本発明は他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施する、または実行することが可能である。また本明細書で使用される用語および専門用語は説明のためであり、限定とみなされるべきではない。「含む(including)」、「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「含む(involving)」およびそれらの変形の本明細書における使用は、以降に一覧にされる項目およびその等価物ならびに追加の項目を包含することを意味する。
【0018】
図面を参照し、より具体的には
図1を参照すると、シングルサーブまたは個別の冷凍ドリンクディスペンサが概ね10で示されている。ディスペンサ10は、分配された冷凍飲料のためのブレンダーカップ16を支持するように配置された、前方に突出した下段14を備えた筐体12を含む。ブレンダードライブ18は、ブレンダーカップ16内に提供された翼20の作動を駆動するために下段14上に提供される。筐体12は下段14の上方に位置付けられた分配チャンバ22をさらに含む。筐体12は、筐体12の後方に位置付けられた貯水器24、およびディスペンサ10の作動を制御するために筐体12の前面28上に提供された電子制御盤26をさらに含む。
【0019】
図2を参照すると、分配チャンバ22は、カートリッジ容器30およびカートリッジ容器30に接近できるドア32を含む。カートリッジ容器30は使い捨ての冷凍飲料カートリッジ34(
図2に示されていない)を受領するように構成され、受領する寸法にされている。冷凍飲料カートリッジ34は
図3~
図5を参照して示され説明される。分配チャンバ22は、電子制御盤26によって制御される分配プランジャー36をさらに含む。分配プランジャー36は、メッシュ状または鋸歯状ディスク38を通して押圧される冷凍材料を分離するために、メッシュ状または鋸歯状ディスク38を通して冷凍飲料カートリッジ34内に含有された材料を下方に動かす。メッシュ状ディスク38は、ステンレス鋼材料、または冷凍材料を分離できるあらゆる他の適切な材料から製造されてもよい。代替実施形態では、鋸歯状ディスク38を、より効率的で時宜を得た混和ができるために製品の下の鋸歯状プラットフォーム内に埋め込むことができる。
【0020】
一部の実施形態では、冷凍飲料カートリッジ34は、冷凍の可食材料を含有するためにボール紙またはプラスチック材料から製造された不浸透性容器を含む。一実施形態では、冷凍飲料カートリッジ34は円筒形状である。しかし分配プランジャー36の形状に対応する他の適切な形状。冷凍飲料カートリッジ34は、冷却のために冷凍庫内に置かれる液体または非冷凍状態の材料を含有する。本明細書で使用される場合、「カートリッジ」は、ディスペンサ10の大きさおよび形状因子に依存してあらゆる適切な形をとってもよい。冷凍飲料カートリッジ34は気体および/または液体を通さなくてもよい。冷凍飲料カートリッジ34は、果物、牛乳、ドリンクミックス、および/またはスムージーなどの冷凍飲料を生成するためのあらゆる他の適切な材料などの可食冷凍材料を含んでもよい。スムージーなどの冷凍ドリンクを作製する際に、飲料を製作する工程は、注入、混合、溶解、または別法により水または他の飲料前駆体(例えば風味付けされた、もしくは別法により処理された水、または他の液体)を冷凍飲料カートリッジ内に含有された可食材料とともに使用する可飲物質の形成を含んでもよい。また本明細書で言及する「水」は、例えば濾過した水、脱イオン水、軟水など、ならびに甘みを付けたもしくは風味を付けた水、牛乳などの冷凍飲料を形成するために使用されるあらゆる他の適切な前駆体液体などの、あらゆる他の適切な水形成であるものとする。
【0021】
図3~
図5を参照すると、分配チャンバ22は、分配プランジャー36に加えて、分配プランジャー36が冷凍飲料カートリッジを通って下方に動く際に、材料が冷凍飲料カートリッジ34を通って上から出るのを防ぐために、分配プランジャー36の上に配置されたカバー40を含む。カバー40は、分配プランジャー36が作動している間にカートリッジ容器30を衛生的な状態に維持する役に立つ。分配チャンバ22は、測定された汲み上げられた水を貯水器24から分配プランジャー36の中に導入するために、給水口42をさらに含む。したがって水は分配プランジャー36を介してブレンダーカップ16の中に導入される。水は、冷凍飲料を作製し、分配プランジャー36およびディスク38をすすぐために使用される。
【0022】
図3を参照すると、分配プランジャー36は分配前の位置すなわち上部位置に示されている。この位置において、冷凍飲料カートリッジ34はカートリッジ容器30の中に挿入されてもよく、分配プランジャー36およびカバー40は冷凍飲料カートリッジ34の上方に配置されている。
【0023】
図4を参照すると、分配プランジャー36は分配位置すなわち実質的に下部位置に示されている。この位置において、分配プランジャー36は、冷凍飲料カートリッジ34内に含有された材料を、ディスク38を通ってブレンダーカップ16の中に押圧するために、冷凍飲料カートリッジ34の中に動かされる。
【0024】
図5を参照すると、分配プランジャー36はさらに分配位置に示されており、水または別の適切な流体が給水口42から分配プランジャー36を通りディスク38を通ってブレンダーカップ16の中に分配される。一旦ブレンダーカップ16が可食材料および水で満たされると、ブレンダードライブ18はブレンダーカップ16内に提供された翼20を回転させるように作動される。この作動は、完成したドリンク、例えばスムージーを生成するために、材料をブレンダーカップ16内で混合する。示されたように、分配チャンバ22の底縁部44およびディスク38の底面46は、材料および水がブレンダーカップ16の外に飛び散らないために、ブレンダーカップ16の上縁部48に近接している。
【0025】
図6はディスペンサ10の他の構成要素を示す。示されたように、貯水器24は水ポンプ50に連結され、水ポンプ50は貯水器24から分配プランジャー36への水の動きを駆動する。ディスペンサ10は電子制御ボックスまたは制御装置52をさらに含み、制御装置52は水ポンプ50、ブレンダードライブ18、および電子制御盤26に結合される。電子制御ボックス52は、分配プランジャー36の上下運動を駆動するために駆動モータ54に、またブレンダーカップ16の翼20を回転させるためにブレンダードライブ18にさらに連結される。電子制御ボックス52は、電子制御盤26を介してディスペンサ10のこれらの構成要素部品の作動を制御する。
【0026】
前述を踏まえると、本開示のディスペンサ10は、冷凍ドリンクを作製するために必要な材料を含有する使い捨ての冷凍飲料カートリッジ34から個別の冷凍ドリンクを作製できることがここで理解されよう。作動中、分配チャンバ22のドア32は開き、新しい冷凍飲料カートリッジ34がカートリッジ容器30の中に挿入される。一旦挿入されると、ドア32は閉じ、分配プランジャー36は、冷凍材料を冷凍飲料カートリッジ34からディスク38を通ってブレンダーカップ16の中に放出するために下方に駆動される。一旦完全に放出されると、予め測定された量の水が水ポンプ50の作動により貯水器24からブレンダーカップ16に送達される。また工程のこの部分では、清潔な環境を維持するように分配プランジャー36およびディスク38をすすぐ。冷凍材料および水がブレンダーカップ16の中に一旦配置されると、ブレンダードライブ18は翼20を回転させるように作動される。この行為は飲食に適切な冷凍ドリンクを生成するために、冷凍材料と水を混和するまたは混合する。一旦冷凍ドリンクが作製されると、分配チャンバ22のドア32は、使い果たしたカートリッジ34を取り除くために開かれてもよい。この時点で、別の冷凍飲料を作製する工程が再度始まってもよい。
【0027】
冷凍ドリンクを分配する方法は、本開示の実施形態のディスペンサ10を使用することによって達成することができる。例えば方法は、冷凍飲料カートリッジ34を個別の冷凍ドリンクディスペンサ10のカートリッジ容器30の中に挿入することを含んでもよい。次に冷凍飲料カートリッジ34の内容物は、カートリッジ容器30の底部に位置付けられたメッシュ状または鋸歯状ディスク38を通って押圧される。次に冷凍飲料カートリッジ34の内容物は、メッシュ状または鋸歯状ディスク38からブレンダーカップ16の中に分配される。次にブレンダーカップ16内に分配された冷凍飲料カートリッジ34の内容物は、ブレンダーカップ16内に提供された翼20で混和される。任意選択により、メッシュ状または鋸歯状ディスク38を通って冷凍飲料カートリッジ34の内容物を押圧するとき、方法は、例えばメッシュ状または鋸歯状ディスク38を通して押圧される内容物に風味を加えるために、冷凍飲料カートリッジ34の内容物を押圧する際に、流体を貯水器24からカートリッジ容器30の中に注入することをさらに含んでもよい。
【0028】
図7を参照すると、本開示の個別の冷凍ドリンクディスペンサの別の実施形態は概ね70で示されている。示されたように、ディスペンサ70は、分配された冷凍飲料のためのブレンダーカップ76を支持するように構成された、前方に突出した基部74を備えた筐体72を含む。ディスペンサ70は、ブレンダーカップ76と関連付けられた駆動機構82の作動に電力を供給するために基部74内に提供されたモータ80を有する、概ね78で示されたブレンダー組立体をさらに含む。示されたように、駆動機構82は、ブレンダーカップ76内に堆積した材料を刻むまたは別法として混和するために、ブレンダーカップ76内に提供された翼84に結合される。筐体72は、基部74の上方に位置付けられた上部チャンバ86をさらに含む。筐体72は、筐体72の背部に位置付けられた貯水器88、およびディスペンサ70の作動を制御するために筐体72の前面上に提供された電子制御盤90をさらに含む。一実施形態では、制御盤90は制御装置を操作するように設計されたユーザインタフェースとして機能し、制御装置はディスペンサ70の作動する構成要素を制御する。
【0029】
図8を参照すると、冷凍製品のポッドまたはカートリッジが概ね92で示されている。示されたように、ポッド92は概ね円筒形の包装管94および2つの剥がす封止を含み、それぞれは96で示され、管94の解放端に提供される。分配するための製品は管94内に配置され、封止96により定位置に保持されるように配置される。使用中、封止96は管94から封止96を剥がすことによって取り除かれ、ポッド92を利用してポッド92の管94内に含有された冷凍製品がブレンダーカップ76の中に分配される。一部の実施形態では、ポッド92の管94は、冷凍の可食材料を含有するためにボール紙またはプラスチック材料から製造された不浸透性容器を含む。他の実施形態では、ポッド92の封止96は、箔、またはポッド92の管94内に製品を含有し、ポッド92を使用することが望ましい際に管94から剥がすのに適切な何らかの材料を含む。ポッド92の管94は円筒形状に示されているが、管94から製品を出すために使用される装置の形状に合わせた他の適切な形状が提供されてもよい。
【0030】
一実施形態では、ポッド92は、冷却のために冷凍庫内に置かれた液体または非冷凍状態の材料を含有する。本明細書で使用される場合、「ポッド」はディスペンサ70の大きさおよび形状因子に依存してあらゆる適切な形をとってもよい。ポッド92は気体および/または液体を通さなくてもよい。カートリッジ34と同様に、ポッド92は、果物、牛乳、ドリンクミックス、および/またはスムージーなどの冷凍飲料を生成するためのあらゆる他の適切な材料などの可食の冷凍材料を含んでもよい。スムージーなどの冷凍ドリンクを作製する際に、飲料を製作する工程は、注入、混合、溶解、または別法により水または他の飲料前駆体(例えば風味付けされた、もしくは別法により処理された水、または牛乳などの他の液体)をポッド92内に含有された可食材料とともに使用する可飲物質の形成を含んでもよい。
【0031】
図7に戻って参照すると、一実施形態では、ポッド支持部98は、ブレンダーカップ76の上縁部または縁部100上に位置付けられる。示されたように、ポッド支持部98は、ブレンダーカップ76の縁部100上にポッド支持部98を着座するように構成された下面102、およびその中に形成された凹部106を有する上面104を含み、凹部106は封止96をポッド92の管94から取り除いた後に凹部106内にポッド92を受領するような大きさにされる。別の実施形態では、ポッド支持部98はチャンバ86の下で筐体72によって支持されてもよい。ディスペンサ70はチャンバ86内に分配プランジャー108をさらに含み、分配プランジャー108は電子制御盤90を介して操作者によって制御される。分配プランジャー108は、ポッド92の管94内に含有された材料がブレンダーカップ76の中に入る下方への動きを駆動する。ディスペンサ70は、測定された汲み上げられた水を貯水器88から分配プランジャー108の中に導入するために、送水管110をさらに含む。ポンプ112は、水を貯水器88から送水管110を通って動かすために、ディスペンサ70の筐体72内に提供される。一実施形態では、ポンプ112は、また電子制御盤90と関連付けられた制御装置によって制御される。送水管110は、分配プランジャー108を介してブレンダーカップ76の中に水を導入するために提供される。水は冷凍飲料を作製するために使用される。
図7は、分配前の位置すなわち上部位置にあるディスペンサ70の分配プランジャー108を示す。この位置では、封止96を管94から取り除いたポッド92をポッド支持部98上に置いてもよく、分配プランジャー108はポッド92の上方に配置される。
【0032】
図9は、分配位置すなわち下部位置にあるディスペンサ70の分配プランジャー108を示す。示されたように、ディスペンサ70は、チャンバ86内の分配プランジャー108の上下運動を駆動するために、分配プランジャー108に結合されたプランジャー駆動機構114を含む。一実施形態では、プランジャー駆動機構114は制御盤90と関連付けられた制御装置の制御下で作動する。分配位置では、分配プランジャー108は、ポッド92内に含有された材料をブレンダーカップ76の中に押圧するためにポッド92の管94の中に移動される。示されたように、分配プランジャー108は、プランジャー駆動機構114で分配プランジャー108を下方に動かす際に、分配プランジャー108がポッド92内に含有された材料のすべてまたはほぼすべてをポッド92から出しブレンダーカップ76の中に移動させるように、ポッド92の管94内にぴたりと篏合する大きさにされる。一旦分配されると、分配プランジャー108はその上部の分配前の位置に戻る。次いでポンプ112を作動することにより水がブレンダーカップ76の中に導入され、モータ80は、材料を混和して冷凍ドリンクを作製するために、駆動機構82を介して翼84の回転を駆動させる。
【0033】
一旦混和されると、サイクルが完了し、ブレンダーカップ76はディスペンサ70の基部74から取り除かれてもよく、ポッド92はポッド支持部98から取り除かれる。次にブレンダーカップ76の上縁部100からポッド支持部98が取り除かれ、ブレンダーカップ76内に含有された冷凍ドリンクはすぐに飲める。
【0034】
次に
図10を参照すると、本開示の個別の冷凍ドリンクディスペンサの別の実施形態が概ね120で示されている。示されたように、ディスペンサ120は、分配された冷凍飲料のためのブレンダーカップ126を支持するように構成された、前方に突出した基部124を備えた筐体122を含む。ブレンダーカップ76とは違い、ブレンダーカップ126はブレンダーカップ126内に組み込まれた駆動機構または翼を含むのではなく、その代わりに平底部を含む。筐体122は基部124の上方に位置付けられた上部チャンバ128をさらに含む。筐体122は、筐体122の後方に位置付けられた貯水器130、およびディスペンサの作動を制御するために、筐体122の前面上に提供された電子制御盤132をさらに含む。一実施形態では、制御盤132は制御盤132と関連付けられた制御装置を操作するように設計されたユーザインタフェースとして機能し、制御盤132はディスペンサ120の作動構成要素を制御する。
【0035】
ポッド支持部134は、ブレンダーカップ126の上縁部または縁部136上に位置付けられる。示されたように、ポッド支持部134は、ポッド支持部134がブレンダーカップ126の縁部136上に着座するように構成された下面138、およびその中に形成された凹部142を有する上面140を含み、凹部142は封止96をポッド92の管94から取り除いた後に凹部140内にポッド92を受領するような大きさにされる。ディスペンサ120はチャンバ128内に位置付けられた分配プランジャー144をさらに含み、分配プランジャー144は電子制御盤132を介して操作者によって制御される。分配プランジャー144は、ポッド92の管94内に含有された材料がブレンダーカップ126の中に入る下方への動きを駆動する。ディスペンサ120は、測定された汲み上げられた水を貯水器130から分配プランジャー144の中に導入するために送水管146をさらに含む。ポンプ148は、水を貯水器130から送水管146を通って動かすために、ディスペンサ120の筐体122内に提供される。一実施形態では、ポンプ148は、また電子制御盤132と関連付けられた制御装置によって制御される。ディスペンサ70と同様に、ディスペンサ120の送水管146は、分配プランジャー144を介してブレンダーカップ126の中に水を導入するために提供される。
図10は、分配前の位置すなわち上部位置にあるディスペンサ120の分配プランジャー144を示す。この位置では、ポッド92をポッド支持部134上に置いてもよく、分配プランジャー144はポッド92の上方に配置される。
【0036】
ディスペンサ120は、分配プランジャー144上に装着された概ね150で示されたブレンダー組立体、およびさらに分配プランジャー144がその上に装着されているブレンダー駆動機構152をさらに含む。示されたように、ブレンダー組立体150は、分配プランジャー144およびブレンダー駆動機構152の上端で分配プランジャー144およびブレンダー駆動機構152によって支持されたモータ154を含む。ブレンダー組立体150は、回転可能な軸156の上端でモータ154に連結された軸156、および軸156の下端で軸156上に装着された翼158をさらに含む。ブレンダー組立体150の軸156は、分配プランジャー144内に形成された開口160を通って延在し、軸156は、ブレンダーカップ126内に含有された材料を刻むまたは別法として混和するためにブレンダーカップ126の中に押し下げられる。
【0037】
図11は、分配位置すなわち下部位置にあるディスペンサ120の分配プランジャー144を示す。示されたように、分配プランジャー144は、また分配プランジャー144の上下運動を駆動するためにプランジャーおよびブレンダー駆動機構152に結合される。分配位置では、分配プランジャー144は、ポッド92内に含有された材料をブレンダーカップ76の中に押圧するためにポッド92の中に移動される。一旦分配されると、分配プランジャー144はその上部の分配前の位置に戻る。次いで送水管146により水がブレンダーカップ126の中に導入され、ブレンダー組立体150の翼158はブレンダーカップ126の中に押し下げられる。モータ154は、冷凍ドリンクを混和するために翼158の回転を駆動させる。一旦混和されると、分配プランジャー144およびブレンダー組立体150はそれらの定位置すなわち上部位置に戻される。プランジャーおよび駆動機構152による分配プランジャー144およびブレンダー組立体150の動きは、プランジャーおよび駆動機構152がどのように構成されているかに依存して、独立してまたは同時に起こってもよいことに留意されたい。
【0038】
サイクルが完了すると、ブレンダーカップ126はディスペンサ120の基部から取り除かれてもよく、ポッド92はポッド支持部134から取り除かれる。次にポッド支持部134はブレンダーカップ126の上縁部136から取り除かれ、ブレンダーカップ126内に含有された冷凍ドリンクはすぐに飲める。
【0039】
ディスペンサ70、120のプランジャー駆動機構114、152は、それぞれが制御盤90、132に関連付けられた制御装置の制御の下で自動化されているように示されている一方で、プランジャー駆動機構114、152はディスペンサ70、120を操作する人が手動で操作できることを理解されたい。例えばレバーまたは何らかの手動で操作する装置は、ポッド92内に含有された製品を分配するために分配プランジャー108、114を上方および下方に動かすために、プランジャー駆動機構114、152に関連付けられてもよい。
【0040】
本開示の少なくとも一実施形態がこのように説明されたので、様々な代替実施形態、修正形態、および改良形態を当業者が容易に思いつくであろう。このような代替形態、修正形態、および改良形態は本開示の範囲および精神の範囲内であることが意図される。したがって前述の説明は例証のみを目的とし、限定することを意図しない。本開示の限定は、以下の特許請求の範囲およびその等価物のみにおいて定義される。