(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-18
(45)【発行日】2022-05-26
(54)【発明の名称】カバープレートおよびこれを含む折り畳み可能な表示装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20220519BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20220519BHJP
G02F 1/1333 20060101ALI20220519BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20220519BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20220519BHJP
【FI】
G09F9/00 302
G09F9/00 350Z
G09F9/30 308Z
G02F1/1333
H05B33/14 A
H01L27/32
(21)【出願番号】P 2019172483
(22)【出願日】2019-09-24
(62)【分割の表示】P 2017220571の分割
【原出願日】2017-11-16
【審査請求日】2020-11-16
(31)【優先権主張番号】10-2016-0162200
(32)【優先日】2016-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】ソン ケリー ス ユン
(72)【発明者】
【氏名】キ ナム
(72)【発明者】
【氏名】リ ギュホ
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0049428(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0043174(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0323966(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0104850(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00
G09F 9/30
G02F 1/1333
H01L 51/50
H01L 27/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み可能な領域と折り畳み不能な領域とを有する折り畳み可能なカバープレートと、
少なくとも1つの折り畳み可能な基板を有する、前記折り畳み可能なカバープレート上の折り畳み可能なパネルと
を備え、
前記折り畳み可能なカバープレートは、互いに離隔している複数のパターンを有し、
前記複数のパターンは、前記折り畳み可能な領域において格子状に配列されて
おり、
前記折り畳み可能な領域が、
格子状に配列されている複数の低剛性パターンと、
前記複数の低剛性パターンの間を充填する高剛性ベースと
を備え、
前記複数の低剛性パターンのそれぞれは、上部パターン及び下部パターンを有し、
前記高剛性ベースは、隣接する上部パターンの間及び隣接する下部パターンの間に垂直部を備え、且つ、前記上部パターンと前記下部パターンとの間に水平部を備える、
折り畳み可能な表示装置。
【請求項2】
前記複数の低剛性パターンのそれぞれの幅は、隣接する低剛性パターン間の距離より大きい、請求項
1に記載の折り畳み可能な表示装置。
【請求項3】
前記複数の低剛性パターンのそれぞれの前記幅は、前記隣接する低剛性パターン間の距離の1.3~2.5倍である、請求項
2に記載の折り畳み可能な表示装置。
【請求項4】
前記複数の低剛性パターンのそれぞれは長方形状である、請求項
1に記載の折り畳み可能な表示装置。
【請求項5】
前記複数の低剛性パターンのそれぞれは円形状である、請求項
1に記載の折り畳み可能な表示装置。
【請求項6】
折り畳み可能な領域と折り畳み不能な領域とを有する折り畳み可能なカバープレートと、
少なくとも1つの折り畳み可能な基板を有する、前記折り畳み可能なカバープレート上の折り畳み可能なパネルと
を備え、
前記折り畳み可能なカバープレートは、互いに離隔している複数のパターンを有し、
前記複数のパターンは、前記折り畳み可能な領域において格子状に配列されており、
前記折り畳み可能な領域が、
格子状に配列されている複数の低剛性パターンと、
前記複数の低剛性パターンの間を充填する高剛性ベースと
を備え、
前記高剛性ベースは、第1面に複数の上部溝を有し、且つ、第2面に該複数の上部溝に対応する複数の下部溝を有し、
前記複数の低剛性パターンは、
前記複数の上部溝の中に、前記第1面を平坦な面とする複数の第1低剛性パターンと、
前記複数の下部溝の中に、複数の第2低剛性パターンと
を含
み、
前記高剛性ベースは、
隣接する上部溝の間及び隣接する下部溝の間の垂直部と、
前記上部溝と前記下部溝との間の水平部と
を備える、
折り畳み可能な表示装置。
【請求項7】
前記複数の上部溝のそれぞれの幅は、隣接する上部溝間の距離より大きく、
前記複数の下部溝のそれぞれの幅は、隣接する下部溝間の距離より大きい、
請求項
6に記載の折り畳み可能な表示装置。
【請求項8】
折り畳み可能な領域において折り畳まれるように構成された、請求項1乃至
7のいずれか1項に記載の折り畳み可能な表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み可能な表示装置に関するものであって、さらに詳しくは様々な方向に折り畳み可能なカバープレートおよびこれを含む折り畳み可能な表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
情報化社会に伴って大量の情報を処理および表示するディスプレイ分野も急速に発展しており、それに応じて液晶表示装置(liquid crystal display device:LCD)や有機発光表示装置(organic light emitting display device:OLED)などといった様々なフラット表示装置が開発され、脚光を浴びている。
【0003】
液晶表示装置は、液晶分子を含む液晶層を介して貼り合わせられた上部基板と下部基板とを備える液晶パネルを必須構成要素として含み、画素電極と共通電極との間に形成された電界によって液晶層が駆動され、映像が表示される。
【0004】
有機発光表示装置は、有機発光層を介して対向する陽極と陰極とを備える発光ダイオードを必須構成要素として含み、陽極から注入された正孔と陰極から注入された電子とが有機発光層で結合して発光することで、映像が表示される。
【0005】
一方、最近、フレキシブル基板を用いて折り畳み(folding)や折り曲げ(bending)、巻き取り(rolling)が可能な表示装置(以下、折り畳み可能な表示装置)に対する要求が増加している。折り畳み可能な表示装置は、折り畳んだ(または、紙のように巻き付けられている)状態で持ち歩き可能であり、展開した状態で映像を表示するため、大画面表示が可能な上に、携帯が容易であるというメリットを有する。
【0006】
図1は、従来の折り畳み可能な表示装置を示す概略的な断面図である。
【0007】
図1に示すように、折り畳み可能な表示装置1は、表示パネル10と、バックプレート20と、カバーウィンドウ30とを備える。
【0008】
前記表示パネル10が発光ダイオードパネルである場合、前記表示パネル10は、フレキシブル基板(不図示)と、前記フレキシブル基板上に位置する発光ダイオード(不図示)と、前記発光ダイオードを駆動させるための薄膜トランジスタ(不図示)とを備えることができる。
【0009】
示していないが、前記発光ダイオードは、前記薄膜トランジスタに接続される陽極(anode)と、前記陽極上に形成される有機発光層と、前記有機発光層上に形成される陰極(cathode)とを備えることができる。また、前記発光ダイオードを覆って外部からの水分浸透を防止できる封止フィルム(encapsulation film)が形成されてもよい。
【0010】
一方、前記表示パネル10が液晶パネルである場合、前記表示パネル10は、前記フレキシブル基板上に形成される薄膜トランジスタと、前記薄膜トランジスタに接続される画素電極と、前記フレキシブル基板と対向する対向基板と、前記フレキシブル基板または前記対向基板に形成される共通電極と、前記フレキシブル基板と前記対向基板との間に介在する液晶層とを備え、前記表示パネル10は、フレキシブルバックライトユニットを含むことができる。
【0011】
フレキシブル基板の下部にキャリア基板(不図示)が取り付けられた状態で前記薄膜トランジスタなどの構成要素を形成し、キャリア基板を剥離させることで、フレキシブルな表示パネル10を得ることができる。
【0012】
このように製作された表示パネル10における前記フレキシブル基板が薄すぎるため、表示パネル10を支持できるバックプレート20を前記表示パネル10の下部に取り付ける。前記バックプレート20は、接着層によって前記表示パネル10に取り付けられる。
【0013】
前記カバーウィンドウ30は、表示パネル10を外部からの衝撃から保護するため、前記表示パネル10の上部に取り付けられる。示していないが、前記カバーウィンドウ30は、接着層によって前記表示パネル10に取り付けることができる。例えば、前記カバーウィンドウ30は、強化ガラスまたは高硬度プラスチックからなり得る。
【0014】
しかしながら、表示パネル10を折り畳む動作によるストレスによって、カバーウィンドウ30にクラックといった損傷が生じることがあり、そのため、表示装置の表示品質と耐久性が低下する。このような損傷は、バックプレート20においても発生し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、従来の折り畳み可能な表示装置における折り畳み動作による表示品質および耐久性低下の問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記のような課題を解決するため、本発明は、互いに離隔している複数の低剛性パターンと、前記複数の低剛性パターンの間を埋めて前記複数の低剛性パターンと平坦な面を成す高剛性ベースとを含むカバープレートを提供する。
【0017】
また、本発明は、第1面に配列された複数の上部溝と前記複数の上部溝に対応して第2面に配列された複数の下部溝を含む高剛性ベースと、前記複数の上部溝に配置され、前記第1面と平坦な面を成す複数の上部の低剛性パターンと、前記複数の下部溝に配置される複数の下部の低剛性パターンとを含むカバープレートを提供する。
【0018】
また、本発明は、第1剛性を有する第1部分と、前記第1剛性と異なる第2剛性を有する第2部分とを含み、第1方向に沿って前記第1部分と前記第2部分とが交互に配列され、前記第1方向に垂直な第2方向に沿って、前記第1部分と前記第2部分とが交互に配列されるカバープレートを提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係るカバープレートは、高剛性ベース内に格子状に配列された複数の軟質パターンを含むため、様々な方向に折り畳み可能である。
【0020】
したがって、本発明に係るカバープレートを備える折り畳み可能な表示装置は、その折り畳み方向に制限がなく、折り曲げや折り畳みのみならず巻き取り動作も可能であるため、様々な形にその形状が変更され得る。
【0021】
また、本発明に係るカバープレートにおいて、高剛性ベースと軟質パターンは屈折率の類似な物質から構成されているので、その境界における視認性の問題が抑制される。したがって、カバーウィンドウとして本発明に係るカバープレートを備える折り畳み可能な表示装置は、高品質の映像を具現化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】従来の折り畳み可能な表示装置を示す概略的な断面図である。
【
図2】本発明に係る表示装置を示す概略的な断面図である。
【
図4】本発明の第1実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートを示す概略的な図面である。
【
図5】本発明の第2実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートを示す概略的な図面である。
【
図6】
図5の切断線VI-VIに沿った断面図である。
【
図7A】本発明に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートの製造工程を示す概略的な図面である。
【
図7B】本発明に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートの製造工程を示す概略的な図面である。
【
図8】本発明の第3実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートを示す概略的な図面である。
【
図9】本発明の第4実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートを示す概略的な図面である。
【
図10】本発明の第5実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートを示す概略的な図面である。
【
図11】本発明の第6実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートを示す概略的な図面である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、互いに離隔している複数の低剛性パターンと、前記複数の低剛性パターンの間を埋めて前記複数の低剛性パターンと平坦な面を成す高剛性ベースとを含むカバープレートを提供する。
【0024】
本発明に係るカバープレートにおいて、前記複数の低剛性パターンのそれぞれの幅は、前記複数の低剛性パターン間の離間距離より大きい。
【0025】
本発明に係るカバープレートにおいて、前記複数の低剛性パターンは、格子状に配列される。
【0026】
本発明に係るカバープレートにおいて、前記複数の低剛性パターンのそれぞれは、上部の低剛性パターンと下部の低剛性パターンとを含み、前記高剛性ベースは、前記上部の低剛性パターン間と前記下部の低剛性パターン間に位置する垂直部と、前記上部の低剛性パターンと前記下部の低剛性パターンとの間に位置する水平部とを含む。
【0027】
別の観点から、本発明は、第1面に配列された複数の上部溝と前記複数の上部溝に対応して第2面に配列された複数の下部溝を含む高剛性ベースと、前記複数の上部溝に配置され、前記第1面と平坦な面を成す複数の上部の低剛性パターンと、前記複数の下部溝に配置される複数の下部の低剛性パターンとを含むカバープレートを提供する。
【0028】
本発明に係るカバープレートにおいて、前記複数の上部溝のそれぞれの幅は、前記複数の上部溝間の離間距離より大きく、前記複数の下部溝のそれぞれの幅は、前記複数の下部溝間の離間距離より大きい。
【0029】
本発明に係るカバープレートにおいて、前記高剛性ベースは、前記複数の上部溝のそれぞれの間および前記複数の下部溝のそれぞれの間に位置する垂直部と、前記複数の上部溝と前記複数の下部溝との間に位置する水平部とを含み、前記上部の低剛性パターンと前記下部の低剛性パターンのそれぞれの厚さは、前記水平部の厚さより大きい。
【0030】
本発明に係るカバープレートにおいて、前記複数の上部溝と前記複数の下部溝のそれぞれは、格子状に配列される。
【0031】
また別の観点から、本発明は、第1剛性を有する第1部分と、前記第1剛性と異なる第2剛性を有する第2部分とを含み、第1方向に沿って前記第1部分と前記第2部分が交互に配列され、前記第1方向に垂直な第2方向に沿って、前記第1部分と前記第2部分とが交互に配列されるカバープレートを提供する。
【0032】
本発明に係るカバープレートにおいて、前記第1および第2方向と交差する第3方向に沿って、前記第1部分と前記第2部分が交互に配列され、前記第1ないし第3方向と交差する第4方向に沿って、前記第1部分と前記第2部分とが交互に配列される。
【0033】
本発明に係るカバープレートにおいて、前記第1ないし第4方向の全てに垂直な第5方向に沿って、前記第1部分と前記第2部分とが交互に配列される。
【0034】
本発明に係るカバープレートにおいて、前記第1剛性は前記第2剛性より大きく、前記第1部分の幅は前記第2部分の幅より小さい。
【0035】
さらに別の観点から、本発明は、前述したカバープレートと、前記カバープレートの一側に位置する表示パネルとを備える折り畳み可能な表示装置を提供する。
【0036】
前記折り畳み可能な表示装置は、互いに垂直な第1方向と第2方向、並びに前記第1および第2方向に交差する第3方向に折り畳まれる。
【0037】
以下、図面を参照し、本発明の好適な実施例について説明する。
【0038】
図2は、本発明に係る折り畳み可能な表示装置を示す概略的な断面図である。
【0039】
図2に示すように、折り畳み可能な表示装置100は、表示パネル110と、バックプレート120と、カバーウィンドウ125とを備える。
【0040】
本発明に係る折り畳み可能な表示装置は、少なくとも一方向に沿って折り畳み、折り曲げ、巻き取りが可能な表示装置であって、ベンダブル表示装置、ローラブル表示装置或いはフレキシブル表示装置と呼ばれることもある。
【0041】
折り畳み可能な表示装置100において、バックプレート120は、表示パネル110の背面を覆い、表示パネル110を保護・支持する。また、カバーウィンドウ125は、表示パネル110の前面、すなわち表示面を覆って表示パネル110を保護する。
【0042】
示していないが、前記表示パネル110と前記カバーウィンドウ125との間には、タッチパネルを位置させることができる。
【0043】
前記表示パネル110は、液晶パネルであってもよく、または発光ダイオードパネルであってもよい。
【0044】
液晶パネルの概略的な断面図である
図3Aを参照すると、表示パネル110は、互いに対向する第1基板210および第2基板250と、前記第1基板210と前記第2基板250との間に介在され、液晶分子262を含む液晶層260とを備える。
【0045】
前記第1基板210と前記第2基板250のそれぞれは、フレキシブルなプラスチック基板であり得る。例えば、前記第1基板210と前記第2基板250のそれぞれは、ポリイミド(PI)基板であり得る。
【0046】
前記第1基板210上には第1バッファ層220が形成され、前記第1バッファ層220上には薄膜トランジスタTrが形成される。前記第1バッファ層220は省略することができる。
【0047】
前記第1バッファ層220上にはゲート電極222が形成され、前記ゲート電極222を覆ってゲート絶縁膜224が形成される。また、前記第1バッファ層220上には、前記ゲート電極222に接続されるゲート配線(不図示)が形成される。
【0048】
前記ゲート絶縁膜224上には、半導体層226が前記ゲート電極222に対応して形成される。前記半導体層226は、酸化物の半導体物質からなり得る。一方、前記半導体層226は、非晶質シリコンからなるアクティブ層と、不純物非晶質シリコンからなるオーミックコンタクト層を含むことができる。
【0049】
前記半導体層226上には、互いに離隔するソース電極231およびドレイン電極232が形成される。また、前記ソース電極231に接続されるデータ配線(不図示)が形成され、前記ゲート配線と交差して画素領域を定義する。
【0050】
前記ゲート電極222、前記半導体層226、前記ソース電極231、および前記ドレイン電極232は、薄膜トランジスタTrを構成する。
【0051】
前記薄膜トランジスタTr上には、前記ドレイン電極232を露出するドレインコンタクトホール236を有する保護層234が形成される。
【0052】
前記保護層234上には、前記ドレインコンタクトホール236を介して前記ドレイン電極232に接続される画素電極240と、前記画素電極240と交互に配列される共通電極242が形成される。
【0053】
前記第2基板250上には第2バッファ層252が形成され、前記第2バッファ層252上には、前記薄膜トランジスタTrや前記ゲート配線、前記データ配線などの非表示領域を遮るブラックマトリクス254が形成される。また、画素領域に対応してカラーフィルタ層256が形成される。前記第2バッファ層252と前記ブラックマトリクス254は省略することができる。
【0054】
前記第1基板210と前記第2基板250は、液晶層260を介して貼り合わせられ、前記画素電極240と前記共通電極242との間で発生する電界によって前記液晶層260の液晶分子262が駆動される。一方、前記共通電極242は、前記第2基板250に形成されてもよい。
【0055】
示していないが、前記液晶層260に接して、前記第1基板210および前記第2基板250のそれぞれの上部に配向膜を形成することができ、前記第1基板210および前記第2基板250のそれぞれの外側には、互いに垂直な透過軸を持つ偏光板を取り付けることができる。
【0056】
また、前記第1基板210の下部にはバックライトユニットが配置され、前記表示パネル110へ光を供給する。
【0057】
例えば、前記バックライトユニットは、前記表示パネル110の下部に位置する導光板と、前記導光板の少なくとも一側に位置する光源と、前記導光板の背面に位置する反射板と、前記導光板と前記表示パネル110との間に位置する光学シートとを含むことができる。
【0058】
一方、発光ダイオードパネルの概略的な断面図である
図3Bを参照すると、表示パネル110は、基板310と、前記基板310上に位置する薄膜トランジスタTrと、前記基板310の上部に位置し、前記薄膜トランジスタTrに接続される発光ダイオードDとを備える。
【0059】
前記基板310は、フレキシブルなプラスチック基板であり得る。例えば、前記基板310はポリイミド基板であり得る。
【0060】
前記基板310上にはバッファ層320が形成され、前記バッファ層320上には薄膜トランジスタTrが形成される。前記バッファ層320は省略することができる。
【0061】
前記バッファ層320上には、半導体層322が形成される。前記半導体層322は、酸化物の半導体物質または多結晶シリコンからなり得る。
【0062】
前記半導体層322が酸化物の半導体物質からなる場合、前記半導体層322の下部に、遮光パターン(不図示)を形成することができるが、遮光パターンは、半導体層322へ光が入射することを防止し、半導体層322が光によって劣化することを防止する。これとは異なって、半導体層322は多結晶シリコンからなり得るが、その場合、半導体層322の両端部に不純物がドープされていることがある。
【0063】
半導体層322の上部には、絶縁物質からなるゲート絶縁膜324が形成される。前記ゲート絶縁膜324は、酸化シリコンまたは窒化シリコンといった無機絶縁物質からなり得る。
【0064】
前記ゲート絶縁膜324の上部には、金属のような導電性物質からなるゲート電極331が、半導体層322の中央に対応して形成される。
【0065】
図3Bにおいては、ゲート絶縁膜324が基板310の全面に形成されているが、ゲート絶縁膜324は、ゲート電極331と同じ形状にパターニングされてもよい。
【0066】
前記ゲート電極331の上部には、絶縁物質からなる層間絶縁膜332が形成される。層間絶縁膜332は、酸化シリコンや窒化シリコンといった無機絶縁物質、またはベンゾシクロブテンやフォトアクリルといった有機絶縁物質からなり得る。
【0067】
前記層間絶縁膜332は、前記半導体層322の両側を露出する第1コンタクトホール334および第2コンタクトホール336を有する。第1コンタクトホール334および第2コンタクトホール336は、ゲート電極331の両側にゲート電極331と離隔して位置する。
【0068】
ここで、第1コンタクトホール334および第2コンタクトホール336は、ゲート絶縁膜324内にも形成される。これとは異なって、ゲート絶縁膜324がゲート電極331と同じ形状にパターニングされる場合、第1コンタクトホール334および第2コンタクトホール336は、層間絶縁膜332内にのみ形成することもできる。
【0069】
前記層間絶縁膜332上には、金属のような導電性物質からなるソース電極340とドレイン電極342が形成される。
【0070】
ソース電極340とドレイン電極342は、前記ゲート電極331を中心に離隔して位置し、それぞれ前記第1コンタクトホール334と前記第2コンタクトホール336を介して前記半導体層322の両側に接触する。
【0071】
前記半導体層322、前記ゲート電極331、前記ソース電極340、および前記ドレイン電極342は、前記薄膜トランジスタTrを構成し、前記薄膜トランジスタTrは駆動素子(driving element)として機能する。
【0072】
前記薄膜トランジスタTrは、前記半導体層322の上部に前記ゲート電極331、前記ソース電極340および前記ドレイン電極342が位置するコプラナー構造を有する。
【0073】
これとは異なって、薄膜トランジスタTrは、半導体層の下部にゲート電極が位置し、半導体層の上部にソース電極およびドレイン電極が位置する逆スタガード構造(inverted staggered)を有することができる。この場合、半導体層は非晶質シリコンからなり得る。
【0074】
示していないが、ゲート配線とデータ配線が互いに交差して画素領域を定義し、前記ゲート配線および前記データ配線に接続されるスイッチング素子がさらに形成される。前記スイッチング素子は、駆動素子である薄膜トランジスタTrに接続される。
【0075】
また、パワー配線が、前記ゲート配線または前記データ配線に平行に離隔して形成され、一フレームの間、駆動素子である薄膜トランジスタTrのゲート電極の電圧を一定に保つためのストレージキャパシタがさらに構成されてもよい。
【0076】
前記薄膜トランジスタTrの前記ドレイン電極342を露出するドレインコンタクトホール352を有する保護層350が、前記薄膜トランジスタTrを覆って形成される。
【0077】
前記保護層350上には、前記ドレインコンタクトホール352を介して前記薄膜トランジスタTrの前記ドレイン電極342に接続される第1電極360が、画素領域毎に分離して形成される。前記第1電極360はアノードであり、仕事関数の比較的に大きい導電性物質からなり得る。例えば、前記第1電極360は、酸化インジウムスズ(indium-tin-oxide、ITO)または酸化インジウム亜鉛(indium-zinc-oxide、IZO)のような透明な導電性物質からなり得る。
【0078】
前記表示装置100が上部発光方式である場合、前記第1電極360の上部または下部には反射電極または反射層を形成し、光効率を向上させることができる。例えば、前記反射電極または前記反射層は、Al-Pd-Cu(APC)の合金からなり得る。前記第1電極360は、ITO/APC/ITOの三層構造を有することができる。
【0079】
また、前記保護層350上には、前記第1電極360の端部を覆うバンク層366が形成される。前記バンク層366は、前記画素領域に対応して前記第1電極360の中央を露出する。
【0080】
前記第1電極360上には、発光層362が形成される。前記発光層362は、発光物質からなる発光物質層(emitting material layer)の単層構造であってもよい。また、発光効率を向上させるため、前記発光層362は、前記第1電極360上に順次積層される正孔注入層(hole injection layer)、正孔輸送層(hole transporting layer)、発光物質層、電子輸送層(electron transporting layer)および電子注入層(electron injection layer)の多層構造を有することもできる。
【0081】
前記発光物質層は、量子ドットのような無機発光物質、または有機発光物質を含むことができる。
【0082】
前記発光層362が形成された前記基板310の上部に、第2電極364が形成される。前記第2電極364は表示領域の全面に位置し、仕事関数の比較的に小さい導電性物質からなり、カソードとして用いることができる。例えば、前記第2電極364は、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム‐マグネシウムの合金(AlMg)のうち、いずれか1つからなり得る。
【0083】
前記第1電極360、前記発光層362および前記第2電極364は、発光ダイオードDを構成する。
【0084】
示していないが、前記第2電極364上には、外部の水分が前記発光ダイオードDへ浸透することを防止するため、封止フィルムを形成することができる。前記封止フィルムは、第1無機絶縁層と、有機絶縁層と、第2無機絶縁層の積層構造を有することができるが、これに限定されるものではない。また、前記封止フィルム上には、外部光の反射を減少させるための偏光板(不図示)を取り付けることができる。前記偏光板は、例えば円形の偏光板であり得る。
【0085】
図2に戻ると、前記バックプレート120は板状であって、前記表示パネル110の背面を覆う。これとは異なって、前記バックプレート120は、水平面および側面を有しているので、表示パネル110の背面および側面を覆うこともできる。
【0086】
示していないが、前記バックプレート120と前記表示パネル110との間には、接着層が位置してもよい。
【0087】
前記カバーウィンドウ125は板状であって、前記表示パネル110の全面を覆う。前記カバーウィンドウ125と前記表示パネル110との間には、接着層が位置してもよい。
【0088】
本発明に係るカバープレートは、前記バックプレート120と前記カバーウィンドウ125のうち、少なくともいずれかの1つに用いられる。
【0089】
本発明の第1実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートを概略的に示す
図4を参照すると、カバープレート130は、低剛性物質からなる第1領域132と、前記第1領域132の両側に位置し、高剛性物質からなる第2領域134とを含む。
【0090】
このとき、表示装置100は、前記第1領域132を基準として折り畳まれる。すなわち、本発明の第1実施例に係るカバープレート130は、表示装置100の折り畳み領域に対応して、低剛性物質からなる第1領域132を含む。
【0091】
カバープレートは、表示パネルを保護するために高剛性(若しくは高硬度)物質からならなければならない。ところが、折り畳み可能な表示装置におけるカバープレートの全体を高剛性物質から構成する場合、折り畳み動作によるストレスによって、カバープレートが損傷してしまう。
【0092】
本発明の第1実施例に係る折り畳み可能な表示装置100のカバープレート130において、折り畳み動作が行われる折り畳み領域である前記第1領域132は低剛性物質から形成され、折り畳み動作が行われない領域である前記第2領域134は高剛性物質から形成される。それにより、折り畳み動作に起因したストレスによるカバープレートの損傷は、低剛性物質からなる第1領域132によって緩和され、高剛性物質からなる第2領域134によって表示パネル110が保護される。
【0093】
しかしながら、本発明の第1実施例に係るカバープレート130は、その折り畳み方向に制限がある。すなわち、カバープレート130を備える折り畳み可能な表示装置100は、カバープレート130の第1領域132を基準に、第2領域134の側にのみ折り畳み動作が行われる。仮に他の方向に折り畳まれる場合、すなわち、第1領域132の両端間の距離が縮まるように表示装置100が折り畳まれる場合は、高剛性物質からなる第2領域134において折り畳み動作が行われるため、カバープレート130に損傷が発生する。
【0094】
図5は、本発明の第2実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートを概略的に示す図面であり、
図6は、
図5の切断線VI‐VIに沿った断面図である。
【0095】
図5および
図6に示すように、本発明の第2実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレート230は、高剛性ベース270内に配列された複数の低剛性パターン280を含む。
【0096】
前記低剛性パターン280は、前記高剛性ベース270より剛性(モジュラス値若しくは硬度)の小さい物質からなる。例えば、前記高剛性ベース270は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)系の高分子からなってもよく、シリコン系の高分子からなってもよい。また、前記低剛性パターン280は、ポリアクリル酸ブチル(PBA)系の高分子からなってもよく、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)系の高分子からなってもよい。
【0097】
言い換えると、前記複数の低剛性パターン280が互いに離隔して配列され、前記高剛性ベース270が前記複数の低剛性パターン280の間を埋めて前記複数の低剛性パターン280と平坦な面を成し、前記カバープレート230を構成する。
【0098】
すなわち、前記高剛性ベース270には複数のホール272が形成され、前記複数の低剛性パターン280が前記複数のホール272内に位置する。
【0099】
前記低剛性パターン280は正方形状であって、第1幅w1を有し、前記低剛性パターン280間の離間距離、すなわち、隣接した低剛性パターン280の間に位置する前記高剛性ベース270は、第2幅w2を有する。前記第1幅w1は、前記第2幅w2と同じであってもよく、それより大きくてもよい。折り畳み動作時に、前記高剛性ベース270に対する損傷を最小化するため、前記第1幅w1は、前記第2幅w2より大きくてもよい。例えば、前記第1幅w1は、前記第2幅w2の約1.3~2.5倍であり得る。
【0100】
前記第1幅w1が大きすぎると、カバープレート230の剛性(硬度)に問題が生じ、カバープレート230の全体における剛性が低下して表示装置への適用が難しくなり得る。また、前記第2幅w2が大きすぎると、折り畳み動作時にカバープレート230にクラックのような損傷が生じ得る。
【0101】
また、カバープレート230における斜め方向においても、前記低剛性パターン280の幅は、隣接した低剛性パターン280の間に位置する前記高剛性ベース270の幅より大きくてもよい。
【0102】
前記複数の低剛性パターン280は、格子状に配列される。言い換えると、前記高剛性ベース270には、格子状に配列された複数のホール272が形成される。
【0103】
本発明の第2実施例に係るカバープレート230は、様々な方向に折り畳むことができる。すなわち、本発明の第2実施例に係るカバープレート230においては、折り畳み領域が第1方向D1に沿って定義されてもよく、前記第1方向D1に垂直な第2方向D2に沿って定義されてもよい。また、折り畳み領域が第1方向D1および第2方向D2と交差する第3方向D3に沿って定義されてもよく、前記第1ないし第3方向D1、D2、D3と交差する第4方向D4に沿って定義されてもよい。
【0104】
本発明の第2実施例に係るカバープレート230においては、高剛性ベース270内の複数のホール272に複数の低剛性パターン280が配列されるので、第1ないし第4方向D1、D2、D3、D4の全てに対して高剛性部分と低剛性部分とが交互に配列される。したがって、本発明の第2実施例に係るカバープレート230を備える表示装置は、前記第1ないし第4方向D1、D2、D3、D4を含む様々な方向に折り畳むことができる。
【0105】
言い換えると、本発明の第2実施例に係るカバープレート230においては、第1方向D1およびこれに垂直な第2方向D2に沿って、第1剛性を持つ第1部分と、前記第1剛性と異なる第2剛性を持つ第2部分とが交互に配列される。また、第1方向D1および第2方向D2と交差する第3方向D3、並びに前記第1ないし第3方向D1、D2、D3と交差する第4方向D4に沿って、前記第1部分と前記第2部分とが交互に配列される。
【0106】
また、前記複数の低剛性パターン280と前記高剛性ベース270は、平坦な面を成す。前記高剛性ベース270と前記低剛性パターン280は、実質的に屈折率が同じである。したがって、前記高剛性ベース270と前記低剛性パターン280との境界における視認性の差による表示品質低下が最小化される。
【0107】
図7Aおよび
図7Bは、本発明に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートの製造工程を概略的に示す図面である。
【0108】
図7Aに示すように、高剛性物質からなる高剛性ベース270に対してエッチング工程を行い、互いに離隔した複数のホール272を形成する。前記ホール272の深さは、前記高剛性ベース270の厚さと同じである。
【0109】
次に、
図7Bに示すように、前記複数のホール272内に低剛性物質を注入した後、UVを照射して低剛性物質を硬化させ、互いに離隔した低剛性パターン280を形成する。すなわち、前記低剛性物質は、光(UV)硬化性物質である。これとは異なって、熱硬化性物質を入注した後、加熱による硬化工程を行うこともできる。
【0110】
そのとき、注入する低剛性物質の量を調節したり、または硬化工程の後に練磨工程を行ったりすることによって、前記高剛性ベース270と前記低剛性パターン280とが平坦な面を成すことができる。
【0111】
本発明の第2実施例に係るカバープレート230は、表示装置のバックプレートとカバーウィンドウのうち、少なくともいずれか1つに用いられる。すなわち、カバープレート230は、表示パネルの一側または両側に配置することができる。
【0112】
前述したように、本発明の第2実施例に係るカバープレート230は、互いに離隔した複数の低剛性パターン280と、前記複数の低剛性パターン280を取り囲む高剛性ベース270とを含む。それにより、カバープレート230を備える折り畳み可能な表示装置は様々な方向に折り畳むことができる。
【0113】
図8は、本発明の第3実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートを概略的に示す図面である。
【0114】
図8に示すように、本発明の第3実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレート330は、高剛性ベース370内に配列された複数の低剛性パターン380を含む。
【0115】
前記低剛性パターン380は、前記高剛性ベース370より剛性(モジュラス値若しくは硬度)の小さい物質からなる。例えば、前記高剛性ベース370は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)系の高分子からなってもよく、シリコン系の高分子からなってもよい。また、前記低剛性パターン380は、ポリアクリル酸ブチル(PBA)系の高分子からなってもよく、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)系の高分子からなってもよい。
【0116】
言い換えると、前記複数の低剛性パターン380が互いに離隔して配列され、前記高剛性ベース370が前記複数の低剛性パターン380の間を埋めて前記複数の低剛性パターン380と平坦な面を成し、前記カバープレート330を構成する。
【0117】
すなわち、前記高剛性ベース370には複数のホール372が形成され、前記複数の低剛性パターン380が前記複数のホール372内に位置する。
【0118】
前記低剛性パターン380は長方形状であって、長手方向に第1幅w1を有し、短手方向に第2幅w2を有する。また、前記低剛性パターン380間の離間距離、すなわち、隣接した低剛性パターン380の間に位置する前記高剛性ベース370は、前記長手方向に沿って第3幅w3を有し、前記短手方向に沿って第4幅w4を有する。
【0119】
そのとき、前記第1幅w1は、前記第3幅w3と同じであってもよく、それより大きくてもよい。また、前記第2幅w2は、前記第4幅w4と同じであってもよく、それより大きくてもよい。折り畳み動作時に、前記高剛性ベース370に対する損傷を最小化するため、前記第1幅w1は、前記第3幅w3より大きくてもよく、前記第2幅w2は、前記第4幅w4より大きくてもよい。
【0120】
例えば、前記第1幅w1と前記第2幅w2のそれぞれは、前記第3幅w3と前記第4幅w4のそれぞれの約1.3~2.5倍であり得る。
【0121】
また、カバープレート330の斜め方向においても、前記低剛性パターン380の幅は、隣接した低剛性パターン380の間に位置する前記高剛性ベース370の幅より大きくてもよい。
【0122】
前記複数の低剛性パターン380は、格子状に配列される。言い換えると、前記高剛性ベース370には、格子状に配列された複数のホール372が形成される。
【0123】
本発明の第3実施例に係るカバープレート330は、様々な方向に折り畳むことができる。
【0124】
すなわち、
図5を用いて説明したように、本発明の第3実施例に係るカバープレート330においては、折り畳み領域が第1方向D1に沿って定義されてもよく、前記第1方向D1に垂直な第2方向D2に沿って定義されてもよい。また、折り畳み領域が第1方向D1および第2方向D2と交差する第3方向D3に沿って定義されてもよく、前記第1ないし第3方向D1、D2、D3と交差する第4方向D4に沿って定義されてもよい。
【0125】
本発明の第3実施例に係るカバープレート330においては、高剛性ベース370内の複数のホール372に複数の低剛性パターン380が配列されるので、第1ないし第4方向D1、D2、D3、D4の全てに対して高剛性部分と低剛性部分とが交互に配列される。したがって、本発明の第3実施例に係るカバープレート330を備える表示装置は、前記第1ないし第4方向D1、D2、D3、D4を含む様々な方向に折り畳むことができる。
【0126】
言い換えると、本発明の第3実施例に係るカバープレート330においては、第1方向D1およびこれに垂直な第2方向D2に沿って、第1剛性を持つ第1部分と、前記第1剛性と異なる第2剛性を持つ第2部分とが交互に配列される。また、第1方向D1および第2方向D2と交差する第3方向D3、並びに前記第1ないし第3方向D1、D2、D3と交差する第4方向D4に沿って、前記第1部分と前記第2部分とが交互に配列される。
【0127】
前記高剛性ベース370と前記低剛性パターン380は、実質的に屈折率が同じである。したがって、前記高剛性ベース370と前記低剛性パターン380との境界における視認性の差による表示品質低下が最小化される。
【0128】
前述したように、本発明の第3実施例に係るカバープレート330は、互いに離隔した複数の低剛性パターン380と、前記複数の低剛性パターン380を取り囲む高剛性ベース370とを含む。それにより、カバープレート330を備える折り畳み可能な表示装置は様々な方向に折り畳むことができる。
【0129】
図9は、本発明の第4実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートを概略的に示す図面である。
【0130】
図9に示すように、本発明の第4実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレート430は、高剛性ベース440内に配列された複数の低剛性パターン450を含む。
【0131】
前記低剛性パターン450は、前記高剛性ベース440より剛性(モジュラス値若しくは硬度)の小さい物質からなる。例えば、前記高剛性ベース440は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)系の高分子からなってもよく、シリコン系の高分子からなってもよい。また、前記低剛性パターン450は、ポリアクリル酸ブチル(PBA)系の高分子からなってもよく、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)系の高分子からなってもよい。
【0132】
言い換えると、前記複数の低剛性パターン450が互いに離隔して配列され、前記高剛性ベース440が前記複数の低剛性パターン450の間を埋めて前記複数の低剛性パターン450と平坦な面を成し、前記カバープレート430を構成する。
【0133】
すなわち、前記高剛性ベース440には複数のホール442が形成され、前記複数の低剛性パターン450が前記複数のホール442内に位置する。
【0134】
前記低剛性パターン450は、ダイアモンド状である。前記低剛性パターン450の幅は、前記低剛性パターン450間の離間距離と同じであってもよく、それより大きくてもよい。例えば、前記カバープレート430の長手方向に沿って、前記低剛性パターン450の幅は、前記低剛性パターン450間に位置する高剛性ベース440の幅と同じであるか、またはそれより大きい。
【0135】
折り畳み動作時に、前記高剛性ベース440に対する損傷を最小化するため、前記低剛性パターン450の幅は、前記低剛性パターン450間に位置する高剛性ベース440の幅より大きくてもよい。例えば、前記低剛性パターン450の幅は、前記低剛性パターン450間に位置する高剛性ベース440の幅の約1.3~2.5倍であり得る。
【0136】
また、カバープレート430の斜め方向においても、前記低剛性パターン450の幅は、隣接した低剛性パターン450間に位置する前記高剛性ベース440の幅より大きくてもよい。
【0137】
前記複数の低剛性パターン450は、格子状に配列される。言い換えると、前記高剛性ベース440には、格子状に配列された複数のホール442が形成される。
【0138】
本発明の第4実施例に係るカバープレート430は、様々な方向に折り畳むことができる。
【0139】
すなわち、
図5を用いて説明したように、本発明の第4実施例に係るカバープレート430においては、折り畳み領域が第1方向D1に沿って定義されてもよく、前記第1方向D1に垂直な第2方向D2に沿って定義されてもよい。また、折り畳み領域が第1方向D1および第2方向D2と交差する第3方向D3に沿って定義されてもよく、前記第1ないし第3方向D1、D2、D3と交差する第4方向D4に沿って定義されてもよい。
【0140】
本発明の第4実施例に係るカバープレート430においては、高剛性ベース440内の複数のホール442に複数の低剛性パターン450が配列されるので、第1ないし第4方向D1、D2、D3、D4の全てに対して高剛性部分と低剛性部分とが交互に配列される。したがって、本発明の第4実施例に係るカバープレート430を備える表示装置は、前記第1ないし第4方向D1、D2、D3、D4を含む様々な方向に折り畳むことができる。
【0141】
言い換えると、本発明の第4実施例に係るカバープレート430においては、第1方向D1およびこれに垂直な第2方向D2に沿って、第1剛性を持つ第1部分と、前記第1剛性と異なる第2剛性を持つ第2部分とが交互に配列される。また、第1方向D1および第2方向D2と交差する第3方向D3、並びに前記第1ないし第3方向D1、D2、D3と交差する第4方向D4に沿って、前記第1部分と前記第2部分とが交互に配列される。
【0142】
前記高剛性ベース440と前記低剛性パターン450は、実質的に屈折率が同じである。したがって、前記高剛性ベース440と前記低剛性パターン450との境界における視認性の差による表示品質低下が最小化される。
【0143】
前述したように、本発明の第4実施例に係るカバープレート430は、互いに離隔した複数の低剛性パターン450と、前記複数の低剛性パターン450を取り囲む高剛性ベース440とを含む。それにより、カバープレート430を備える折り畳み可能な表示装置は様々な方向に折り畳むことができる。
【0144】
図10は、本発明の第5実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートを概略的に示す図面である。
【0145】
図10に示すように、本発明の第5実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレート530は、高剛性ベース540内に配列された複数の低剛性パターン550を含む。
【0146】
前記低剛性パターン550は、前記高剛性ベース540より剛性(モジュラス値若しくは硬度)の小さい物質からなる。例えば、前記高剛性ベース540は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)系の高分子からなってもよく、シリコン系の高分子からなってもよい。また、前記低剛性パターン550は、ポリアクリル酸ブチル(PBA)系の高分子からなってもよく、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)系の高分子からなってもよい。
【0147】
言い換えると、前記複数の低剛性パターン550が互いに離隔して配列され、前記高剛性ベース540が前記複数の低剛性パターン550の間を埋めて前記複数の低剛性パターン550と平坦な面を成し、前記カバープレート530を構成する。
【0148】
すなわち、前記高剛性ベース540には複数のホール542が形成され、前記複数の低剛性パターン550が前記複数のホール542内に位置する。
【0149】
前記低剛性パターン550は、円形状である。前記低剛性パターン550の幅(すなわち、直径)は、前記低剛性パターン550間の離間距離と同じであってもよく、それより大きくてもよい。例えば、前記カバープレート530の長手方向に沿って、前記低剛性パターン550の幅は、前記低剛性パターン550間に位置する高剛性ベース540の幅と同じであってもよく、それより大きくてもよい。
【0150】
折り畳み動作時の前記高剛性ベース540に対する損傷を最小化するため、前記低剛性パターン550の幅は、前記低剛性パターン550間に位置する高剛性ベース540の幅より大きくてもよい。例えば、前記低剛性パターン550の幅は、前記低剛性パターン550間に位置する高剛性ベース540の幅の約1.3~2.5倍であり得る。
【0151】
また、カバープレート530の斜め方向においても、前記低剛性パターン550の幅は、隣接した低剛性パターン550間に位置する前記高剛性ベース540の幅より大きくてもよい。
【0152】
前記複数の低剛性パターン550は、格子状に配列される。言い換えると、前記高剛性ベース540には、格子状に配列された複数のホール542が形成される。
【0153】
本発明の第5実施例に係るカバープレート530は、様々な方向に折り畳むことができる。
【0154】
すなわち、
図5を用いて説明したように、本発明の第5実施例に係るカバープレート530において、折り畳み領域が第1方向D1に沿って定義されてもよく、前記第1方向D1に垂直な第2方向D2に沿って定義されてもよい。また、折り畳み領域が第1方向D1および第2方向D2と交差する第3方向D3に沿って定義されてもよく、前記第1ないし第3方向D1、D2、D3と交差する第4方向D4に沿って定義されてもよい。
【0155】
本発明の第5実施例に係るカバープレート530においては、高剛性ベース540内の複数のホール542に複数の低剛性パターン550が配列されるので、第1ないし第4方向D1、D2、D3、D4の全てに対して高剛性部分と低剛性部分とが交互に配列される。したがって、本発明の第5実施例に係るカバープレート530を備える表示装置は、前記第1ないし第4方向D1、D2、D3、D4を含む様々な方向に折り畳むことができる。
【0156】
言い換えると、本発明の第5実施例に係るカバープレート530においては、第1方向D1およびこれに垂直な第2方向D2に沿って、第1剛性を持つ第1部分と、前記第1剛性と異なる第2剛性を持つ第2部分とが交互に配列される。また、第1方向D1および第2方向D2と交差する第3方向D3、並びに前記第1ないし第3方向D1、D2、D3と交差する第4方向D4に沿って、前記第1部分と前記第2部分とが交互に配列される。
【0157】
前記高剛性ベース540と前記低剛性パターン550は、実質的に屈折率が同じである。したがって、前記高剛性ベース540と前記低剛性パターン550との境界における視認性の差による表示品質低下が最小化される。
【0158】
前述したように、本発明の第5実施例に係るカバープレート530は、互いに離隔した複数の低剛性パターン550と、前記複数の低剛性パターン550を取り囲む高剛性ベース540とを含む。それにより、カバープレート530を備える折り畳み可能な表示装置は様々な方向に折り畳むことができる。
【0159】
図11は、本発明の第6実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレートを概略的に示す図面である。
【0160】
図11に示すように、本発明の第6実施例に係る折り畳み可能な表示装置用カバープレート630は、高剛性ベース640内に配列された複数の低剛性パターン650を含む。そのとき、前記複数の低剛性パターン650は、水平面上において互いに離隔する複数の上部の低剛性パターン650aと、前記複数の上部の低剛性パターン650aに重なる複数の下部の低剛性パターン650bとを含む。
【0161】
前記上部および下部の低剛性パターン650a、650bは、前記高剛性ベース640より剛性(モジュラス値若しくは硬度)の小さい物質からなる。例えば、前記高剛性ベース640は、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)系の高分子からなってもよく、シリコン系の高分子からなってもよい。また、前記上部および下部の低剛性パターン650a、650bは、ポリアクリル酸ブチル(PBA)系の高分子からなってもよく、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)系の高分子からなってもよい。
【0162】
言い換えると、前記複数の上部および下部の低剛性パターン650a、650bが水平方向および垂直方向に互いに離隔して配列され、前記高剛性ベース640が前記複数の上部および下部の低剛性パターン650a、650bの間を埋めて前記複数の上部および下部の低剛性パターン650a、650bと平坦な面を成し、前記カバープレート630を構成する。
【0163】
前記上部および下部の低剛性パターン650a、650bは、格子状に配列される。
【0164】
すなわち、前記高剛性ベース640には格子状に複数の上部溝642aおよび下部溝642bが形成され、前記上部および下部の低剛性パターン650a、650bが前記複数の上部溝642aおよび下部溝642b内に位置する。前記高剛性ベース640は、前記上部の低剛性パターン650a間および前記下部の低剛性パターン650b間に位置する垂直部640a(第1領域)と、前記上部の低剛性パターン650aと前記下部の低剛性パターン650bとの間に位置する水平部640b(第2領域)とを含み、前記上部の低剛性パターン650aおよび前記下部の低剛性パターン650bは、前記水平部640bを介して重なる。
【0165】
水平方向において、前記上部および下部の低剛性パターン650a、650bのそれぞれは、第1幅w1を有し、隣接した上部の低剛性パターン650a(または、隣接した下部の低剛性パターン650b)間に位置する前記高剛性ベース640、すなわち、前記垂直部640aは、第2幅w2を有する。前記第1幅w1は、前記第2幅w2と同じであってもよく、それより大きくてもよい。折り畳み動作時に、前記高剛性ベース640に対する損傷を最小化するため、前記第1幅w1は、前記第2幅w2より大きくてもよい。例えば、前記第1幅w1は、前記第2幅w2の約1.3~2.5倍であり得る。
【0166】
また、カバープレート630の斜め方向においても、前記上部および下部の低剛性パターン650a、650bのそれぞれの幅は、前記高剛性ベース640の垂直部640aの幅より大きくてもよい。
【0167】
また、前記上部の低剛性パターン650aと前記下部の低剛性パターン650bとの間に位置する前記高剛性ベース640の水平部640bは、第1厚さt1を有し、前記上部および下部の低剛性パターン650a、650bのそれぞれは、前記第1厚さt1より大きい第2および第3厚さt2、t3を有する。
【0168】
本発明の第6実施例に係るカバープレート630において、前記上部の低剛性パターン650aと前記下部の低剛性パターン650bとの間に前記高剛性ベース640の水平部640bが位置するため、前記高剛性ベース640に対する前記上部および下部の低剛性パターン650a、650bの取付け力が増加する。
【0169】
例えば
図6を参照すると、低剛性パターン280の側面のみが高剛性ベース270と接触して、低剛性パターン280が高剛性ベース270に取り付けられる。しかしながら、本発明の第6実施例に係るカバープレート630においては、前記上部および下部の低剛性パターン650a、650bの側面が高剛性ベース640の垂直部640aと接触し、前記上部の低剛性パターン650aの下部面および前記下部の低剛性パターン650bの上部面が前記高剛性ベース640の水平部640bと接触する。
【0170】
したがって、本発明の第6実施例に係るカバープレート630においては、前記高剛性ベース640と、前記上部および下部の低剛性パターン650a、650bとの取付け力が増加する。
【0171】
本発明の第6実施例に係るカバープレート630は、様々な方向に折り畳むことができる。
【0172】
すなわち、
図5を用いて説明したように、本発明の第6実施例に係るカバープレート630においては、折り畳み領域が第1方向D1に沿って定義されてもよく、前記第1方向D1に垂直な第2方向D2に沿って定義されてもよい。また、折り畳み領域が第1方向D1および第2方向D2と交差する第3方向D3に沿って定義されてもよく、前記第1ないし第3方向D1、D2、D3と交差する第4方向D4に沿って定義されてもよい。
【0173】
本発明の第6実施例に係るカバープレート630においては、高剛性ベース640内の複数の溝642a、642bに複数の低剛性パターン650a、650bが配列されるので、第1ないし第4方向D1、D2、D3、D4の全てに対して高剛性部分と低剛性部分とが交互に配列される。したがって、本発明の第6実施例に係るカバープレート630を備える表示装置は、前記第1ないし第4方向D1、D2、D3、D4を含む様々な方向に折り畳むことができる。
【0174】
言い換えると、本発明の第6実施例に係るカバープレート630においては、第1方向D1およびこれに垂直な第2方向D2に沿って、第1剛性を持つ第1部分と、前記第1剛性と異なる第2剛性を持つ第2部分とが交互に配列される。また、第1方向D1および第2方向D2と交差する第3方向D3、並びに前記第1ないし第3方向D1、D2、D3と交差する第4方向D4に沿って、前記第1部分と前記第2部分とが交互に配列される。
【0175】
また、前記第1ないし第4方向D1、D2、D3、D4の全てに対して垂直な方向、すなわち、前記カバープレート630の法線方向D5に沿って、第1剛性を持つ第1部分と、前記第1剛性と異なる第2剛性を持つ第2部分とが交互に配列される。
【0176】
前記高剛性ベース640と前記上部および下部の低剛性パターン650a、650bは、実質的に屈折率が同じである。したがって、前記高剛性ベース640と前記上部および下部の低剛性パターン650a、650bとの境界における視認性の差による表示品質低下が最小化される。
【0177】
前記下部の低剛性パターン650bが表示パネル(
図2の110)に向かうようにカバープレート630が表示パネル110に取り付けられる場合、前記上部の低剛性パターン650aは、前記高剛性ベース640より小さくて前記下部の低剛性パターン650bより大きい剛性(モジュラス値若しくは硬度)を有することができる。
【0178】
すなわち、外部からの衝撃による損傷を考慮して、表示装置(
図2の100)の外側面に位置する前記上部の低剛性パターン650aが、前記下部の低剛性パターン650bより大きい剛性を持つようにし、表示装置100の折り畳み特性を考慮して、前記下部の低剛性パターン650bが、前記上部の低剛性パターン650aより小さい剛性を持つようにすることができる。
【0179】
前述したように、本発明の第6実施例に係るカバープレート630は、互いに離隔した複数の上部および下部の低剛性パターン650a、650bと、前記複数の上部および下部の低剛性パターン650a、650bを取り囲む高剛性ベース640とを含む。それにより、カバープレート630を備える折り畳み可能な表示装置は様々な方向に折り畳むことができる。
【0180】
以上、本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想および領域から外れない範囲内で、本発明を様々に修正および変更できることを理解できるであろう。
【符号の説明】
【0181】
100…折り畳み可能な表示装置、110…表示パネル、120…バックプレート、130、230、330、430、530、630…カバープレート、270、370、440、540、640…高剛性ベース、272、372、442、542…ホール、280、380、450、550、650a、650b…低剛性パターン、642a、642b…溝