(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-19
(45)【発行日】2022-05-27
(54)【発明の名称】フレキシブルトランスデューサを表面に結合する方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 8/00 20060101AFI20220520BHJP
【FI】
A61B8/00
(21)【出願番号】P 2017567412
(86)(22)【出願日】2016-06-17
(86)【国際出願番号】 IB2016053599
(87)【国際公開番号】W WO2017001962
(87)【国際公開日】2017-01-05
【審査請求日】2019-06-12
(32)【優先日】2015-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
(74)【代理人】
【識別番号】110001690
【氏名又は名称】特許業務法人M&Sパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】デイビッドソン リチャード エドワード
【審査官】永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-258053(JP,A)
【文献】特表2009-519078(JP,A)
【文献】特開昭57-075640(JP,A)
【文献】特表2013-539715(JP,A)
【文献】特開2013-144098(JP,A)
【文献】特開2013-158347(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の表面及び前記第1の表面とは反対側に第2の表面を有するトランスデューサアレイと、 前記トランスデューサアレイの前記第1の表面に隣接して配置されるブラダーと、 前記ブラダーと撮像対象の物体との間に前記トランスデューサアレイを配置するために前記ブラダー及び前記物体の周りに巻き付けるストラップと、 を含み、 前記第2の表面は、前記撮像対象の物体に当てて配置され、 前記ブラダーは、流体によって膨らませられ、 前記ストラップ及び前記ブラダーは、前記トランスデューサアレイの前記第1の表面に当たる力を維持
し、 前記ストラップは、物体に対する前記ストラップを固定する留め具を含み、 前記留め具は、前記ストラップへの力が閾値を超えると解放する、装置。
【請求項2】
前記ブラダーに結合されるポンプを更に含み、前記ポンプは、前記ブラダーを前記流体で膨らませる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ブラダーに結合されるゲージを更に含み、前記ゲージは、前記流体の圧力を決定する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記ブラダーは、複数の流体結合されているコンパートメントを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記トランスデューサアレイは、フレキシブルトランスデューサアレイである、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記トランスデューサアレイは、前記第2の表面内にチャネルを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記ブラダーを前記流体で膨らませるポンプと、
前記ポンプに結合され、前記ブラダーを所望の圧力まで膨らませるように前記ポンプを
制御するコントローラと、
を更に含む、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
第1の表面及び前記第1の表面とは反対側に第2の表面を有し、超音波信号を送信するフレキシブルトランスデューサアレイと、 前記フレキシブルトランスデューサアレイに結合され、前記超音波信号を制御するビームフォーマと、 物体に当たる前記フレキシブルトランスデューサアレイの位置を維持するために前記フレキシブルトランスデューサアレイの上に配置されるトランスデューサ位置決めデバイスと、 を含み、 前記第2の表面は、撮像対象の物体に当てて配置され、 前記トランスデューサ位置決めデバイスは、 前記フレキシブルトランスデューサアレイの前記第1の表面に隣接して配置されるブラダーと、 前記ブラダーと前記撮像対象の物体との間に前記フレキシブルトランスデューサアレイを配置するために前記ブラダー及び前記物体の周りに巻き付けるストラップと、 を含み、 前記ブラダーは、流体によって膨らませられ、 前記ストラップ及び前記ブラダーは、前記フレキシブルトランスデューサアレイの第1の表面に当たる力を維持
し、 前記ストラップは、物体に対する前記ストラップを固定する留め具を含み、 前記留め具は、前記ストラップへの力が閾値を超えると解放する、超音波システム。
【請求項9】
前記フレキシブルトランスデューサアレイは、前記ビームフォーマに信号を提供する歪みセンサを含み、前記信号は、前記フレキシブルトランスデューサアレイの位置を示す、請求項8に記載の超音波システム。
【請求項10】
前記フレキシブルトランスデューサアレイは、前記ビームフォーマに信号を提供するタグを含み、前記信号は、前記フレキシブルトランスデューサアレイの位置を示す、請求項8に記載の超音波システム。
【請求項11】
前記タグによって提供される前記信号を発生させる電磁場発生器を更に含む、請求項10に記載の超音波システム。
【請求項12】
前記フレキシブルトランスデューサアレイは、連続的にフレキシブルであるか、又は区分的にフレキシブルである、請求項8に記載の超音波システム。
【請求項13】
前記ストラップは、弾性材料を含む、請求項8に記載の超音波システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[001] 大型のフレキシブル超音波トランスデューサアレイによって、救急医療及びユーザ非依存性の撮像といった新しい超音波応用の可能性が与えられる。
【背景技術】
【0002】
フレキシブルトランスデューサアレイの表面積は、手持ち式超音波プローブ内に含まれる従来の剛性超音波トランスデューサアレイの表面積よりも大きい。アレイは、患者の身体又は別の物体の表面に合うように曲がることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[002] フレキシブルアレイ全体に亘って表面との一貫した接触を実現及び維持することは困難である。従来の超音波撮像中は、接触は、超音波プローブを持つ音波検査者によって維持される。音波検査者は、プローブを用いて撮像対象の患者又は物体の表面に力をかけて、トランスデューサアレイと表面との間の音響結合を維持する。フレキシブルトランスデューサアレイでは、アレイは、音波検査者が片手で適当な位置に保持するのは大き過ぎる。幾つかの場合では、アレイは、長時間の間、適当な位置に留まる必要があり、これにより、音波検査者がアレイを適当な位置に保持することが非現実的となる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[003] 本開示の一実施形態による例示的な装置は、第1の表面及び第1の表面とは反対側の第2の表面を含むトランスデューサアレイと、トランスデューサアレイの第1の表面に隣接するブラダーと、ブラダー及び撮像対象の物体の周りに巻き付けられるストラップとを含み、第2の表面は、撮像対象の物体に当てて配置され、ブラダーは、流体によって膨らませられ、ストラップ及びブラダーは、トランスデューサアレイの第1の表面に当たる力を維持する。
【0005】
[004] 本開示の一実施形態による例示的な超音波システムは、超音波信号を送信するフレキシブルトランスデューサアレイと、フレキシブルトランスデューサアレイに結合され、超音波信号を制御するビームフォーマと、物体に当たるフレキシブルトランスデューサアレイの位置を維持するトランスデューサ位置決めデバイスとを含み、トランスデューサ位置決めデバイスは、膨らませられるブラダーと、ブラダーをフレキシブルトランスデューサアレイに接触させた状態に維持するストラップとを含む。
【0006】
[005] 本発明の一実施形態による例示的な方法は、超音波トランスデューサを物体の表面に当てるステップと、ブラダーを物体から遠位の超音波トランスデューサの表面に当てるステップと、ストラップをブラダー及び物体に巻き付けるステップと、ブラダーを膨らませるステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】[006]
図1は、本開示の一実施形態による超音波撮像システムのブロック図である。
【
図2A】[007]
図2Aは、本開示の一実施形態による連続的フレキシブルトランスデューサアレイの図である。
【
図2B】[008]
図2Bは、本開示の一実施形態による区分的フレキシブルトランスデューサアレイの図である。
【
図3】[009]
図3は、本開示の一実施形態によるトランスデューサアレイの図である。
【
図4】[010]
図4は、本開示の一実施形態によるトランスデューサ位置決めデバイスのブロック図である。
【
図5】[011]
図5は、本開示の一実施形態によるブラダーのブロック図である。
【
図6】[012]
図6は、本開示の一実施形態による方法のフローチャートである。
【
図7】[013]
図7は、本開示の一実施形態による超音波撮像システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[014] 特定の例示的な実施形態の以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明又はその応用若しくは使用を限定することを意図していない。本システム及び方法の実施形態の以下の詳細な説明において、その一部を形成する添付図面を参照する。図面には、例示として、説明されるシステム及び方法が実施されうる特定の実施形態が示される。これらの実施形態は、当業者がここに開示されるシステム及び方法を実施することができるほどに十分に詳細に説明され、また、他の実施形態を利用してもよく、また、構造上及び論理上の変更を本システムの精神及び範囲から逸脱することなく行ってよいことは理解されるべきである。
【0009】
[015] したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で解釈されるべきではなく、本システムの範囲は、添付の請求項によってのみ規定される。本明細書において、図面中の参照符号の先頭の数は、通常、図面番号に対応し、ただし、複数の図面において登場する同一のコンポーネントは、同じ参照符号によって特定されている。更に、明確にするために、幾つかの特徴は、当業者には明らかである場合は、本システムの説明を曖昧にしないために、詳細には説明されない。
【0010】
[016] 大型のフレキシブルトランスデューサアレイによって、超音波撮像及び/治療の応用の可能性が与えられる。例えばフレキシブルトランスデューサアレイは、物体の周りに巻き付けられ、音波検査者が超音波プローブを操作する必要なく、関心領域を撮像できる。これにより、最小限の訓練を受けている臨床医が超音波画像を得ることができる。例えば当該臨床医は、自動車事故の犠牲者を、事故現場にいる間又は病院への輸送中に撮像して、犠牲者に皮下出血がないかどうかを決定する救命士(EMT)である。EMTは、フレキシブルトランスデューサアレイを犠牲者の胴体に当てる。トランスデューサアレイが大型であることによって、EMTは、当てた後、トランスデューサアレイを動かすことなく、犠牲者の様々な内部器官(例えば肝臓、脾臓)の画像を取得することができる。フレキシブルトランスデューサアレイに結合されている超音波撮像システムが、電子ビームステアリング及び/又は他の技術を使用して、アレイ全体で犠牲者の胴体を自動的に走査する。EMTは、取得画像を使用して、治療の決定を行い、及び/又は、到着後すぐに画像を病院に提供する。
【0011】
[017]
図1を参照するに、本発明の原理に従って構成された超音波撮像システム10がブロック図で示される。超音波撮像システム10は、先の実施例において説明された超音波撮像システムを実現するために使用されてよい。
図1の超音波診断撮像システムでは、超音波プローブ12は、超音波を送信し、エコー情報を受信するトランスデューサアレイ14を含む。当技術分野において、例えば線形アレイ、凸状アレイ又はフェーズドアレイといった様々なトランスデューサアレイがよく知られている。トランスデューサアレイ14は、例えば2D及び/又は3D撮像のために、高度寸法及び方位寸法の両方において走査可能であるトランスデューサ要素の(図示されるように)2次元アレイを含む。トランスデューサアレイは、幾つかの実施形態では、フレキシブルアレイである。トランスデューサアレイ14は、プローブケーブルによって、送信と受信との間で切り替わり、メインビームフォーマ22を高エネルギー送信信号から保護する送受信(T/R)スイッチ18に結合される。メインビームフォーマ22は、トランスデューサアレイ14内のトランスデューサ要素による信号の送受信を制御する。幾つかの実施形態では、T/Rスイッチ18及びシステム内の他の要素は、別箇の超音波システムベース内ではなく、超音波プローブ12に含まれている。メインビームフォーマ22の制御下のトランスデューサアレイ14からの超音波ビームの送信は、T/Rスイッチ18及びビームフォーマ22に結合され、ユーザインターフェース又はコントロールパネル24のユーザの操作から入力を受信する送信コントローラ22によって指示される。送信コントローラ20によって制御される機能のうちの1つは、ビームがステアリングされる方向である。ビームは、トランスデューサアレイから前方に真っすぐ(トランスデューサアレイに直交的)にステアリングされるか、又は、より広い視野のために異なる角度においてステアリングされる。
【0012】
[018] 幾つかの実施形態では、トランスデューサアレイ14は、プローブ12内に含まれるか又はプローブ12に隣接するマイクロビームフォーマ(図示せず)に結合される。マイクロビームフォーマは、トランスデューサアレイ14内のトランスデューサ要素による信号の送受信を少なくとも部分的に制御する。これらの実施形態では、マイクロビームフォーマの制御下のトランスデューサアレイ14からの超音波ビームの送信は、T/Rスイッチ18及びビームフォーマ22に結合され、ユーザインターフェース又はコントロールパネル24のユーザの操作から入力を受信する送信コントローラ22によって指示される。マイクロビームフォーマは、信号を部分的にビーム形成し、マイクロビームフォーマによって生成される部分的にビーム形成された信号は、メインビームフォーマ22に結合され、そこで、トランスデューサ要素の個別のパッチからの部分的にビーム形成された信号は、フルビーム形成された信号にまとめられる。マイクロビームフォーマは、トランスデューサアレイ14に結合されるフレキシブル回路として実現されてよい。マイクロビームフォーマは、幾つかの実施形態では、トランスデューサアレイ14も含むフレキシブル回路内に実現されてよい。或いは、マイクロビームフォーマは、トランスデューサアレイ14に結合される剛性又は半剛性プリント回路基板(PCB)内に実現されてもよい。例えばPCBは、トランスデューサアレイ14を含むフレキシブル回路に電気的に結合され、トランスデューサアレイ14に近接するフレキシブル回路の外周部に接着して結合される。幾つかの実施形態では、マイクロビームフォーマは、プローブ12内の別の場所に配置され、トランスデューサアレイ14に電気的に結合される(例えばワイヤ)。トランスデューサアレイ14に結合されるマイクロビームフォーマの他の構成も考えられる。例えば幾つかの実施形態では、マイクロビームフォーマは、トランスデューサアレイ14からの信号をフルビーム形成し、ビームフォーマからの撮像データを信号プロセッサ26に送信するビームフォーマである。
【0013】
[019] ビーム形成された信号は、信号プロセッサ26に結合される。信号プロセッサ26は、受信したエコー信号を、帯域通過フィルタリング、デシメーション、I及びQ成分分離及び高調波信号分離といった様々なやり方で処理することができる。信号プロセッサ26は更に、スペックル低減、信号合成及びノイズ除去といった追加の信号エンハンスメントを行ってもよい。処理された信号は、Bモードプロセッサ28に結合される。Bモードプロセッサ28は、体内の構造体の撮像のために、振幅検出を使用する。Bモードプロセッサによって生成された信号は、走査コンバータ30及びマルチプラナリフォーマッタ32に結合される。走査コンバータ30は、エコー信号を、所望の画像フォーマットで、それらがそこから受信された空間関係に配置する。例えば走査コンバータ30は、エコー信号を、2次元(2D)セクタ形状フォーマット又はピラミッド状の3次元(3D)画像に整える。マルチプラナリフォーマッタ32は、米国特許第6,443,896号(Detmer)において説明されるように、身体のボリュメトリック領域内の共通平面内の点から受信されるエコーを、当該平面の超音波画像に変換する。ボリュームレンダラ34は、例えば米国特許第6,530,885号(Entrekin他)において説明されるように、3Dデータセットのエコー信号を、所与の参照点から見ている通りの投影3D画像に変換する。2D又は3D画像は、走査コンバータ30、マルチプラナリフォーマッタ32及びボリュームレンダラ34から画像プロセッサ36へ、画像ディスプレイ38上での表示のための更なるエンハンスメント、バッファリング及び一時的保管のために結合される。グラフィクスプロセッサ40は、超音波画像と共に表示するためのグラフィックオーバーレイを生成する。これらのグラフィックオーバーレイは、例えば患者名、画像の日時、撮像パラメータ等といった標準的な識別情報を含んでよい。このために、グラフィクスプロセッサは、タイピングされた患者名といったユーザインターフェース24からの入力を受信する。ユーザインターフェースは更に、複数のマルチプラナリフォーマットされた(MPR)画像の表示の選択及び制御のために、マルチプラナリフォーマッタ32に結合される。
【0014】
[020] トランスデューサアレイ14は、アレイ全体に亘って連続的に可撓性を有するか、又は、サブアレイ間がフレキシブル接合部で共に結合される幾つかのより小さい剛性若しくは半剛性のサブアレイで構成されていてもよい。柔軟に共に結合されている複数のサブアレイを含むトランスデューサアレイは、区分的フレキシブルアレイと呼ばれる。
【0015】
[021]
図2Aは、本開示の一実施形態による物体201上の連続的フレキシブルアレイ200を示し、
図2Bは、本開示の一実施形態による物体201上の区分的フレキシブル205を示す。フレキシブルアレイ200、205は、幾つかの実施形態において、
図1に示されるトランスデューサアレイ14を実現するように使用される。
【0016】
[022]
図2Aに示される連続的フレキシブルアレイ200は、フレキシブル基板に結合される及び/又は埋め込まれる複数のトランスデューサ要素を含む。例えばトランスデューサ要素は、フレキシブルプリント回路内及び/又は上に含まれる。フレキシブル回路は、曲がること、折り畳めること及び/又は回転することが可能である。これにより、フレキシブル回路は、別のコンポーネントに沿って曲がる及び/又は表面に合うことができる。フレキシブル回路の可撓性の度合いは、少なくとも部分的に、フレキシブル回路(例えばフィルム、導電性要素、回路コンポーネント)に選択される材料によって決定される。フレキシブル回路は、1つの表面に付与された導電性要素(例えばワイヤ)を有する絶縁ポリマーフィルムを含んでよい。第2の絶縁ポリマーフィルムが、導電性要素及び第1のポリマーフィルム上に付与されてもよい。導電性要素は、金属、導電性ポリマー又は他の導電性材料で作られてよい。幾つかのフレキシブル回路は、要素及び絶縁フィルムの複数の交互層を含む。トランスデューサ要素は、要素及び絶縁フィルムの交互層に埋め込まれていてもよい。他の実施形態では、トランスデューサ要素は、フレキシブル回路の表面に取り付けられ(例えばはんだ、接着剤又はこれらの組み合わせ)、フレキシブル回路の1つ以上の要素に電気的に結合される。フレキシブルプリント回路内に含まれる及び/又はフレキシブルプリント回路に結合されるトランスデューサ要素の例は、2008年5月1日に出願された国際出願番号PCT/US2008/005619及び2010年8月19日に出願された国際出願番号PCT/GB2010/001569において説明されている。
【0017】
[023] 幾つかの実施形態では、トランスデューサ要素を含むフレキシブル回路は、フレキシブル支持体(例えば薄い金属シート、ゴム)上に取り付けられ、連続的フレキシブルアレイが形成される。フレキシブル支持体に取り付けられるフレキシブルアレイの例は、1997年10月28日に発行された米国特許第5,680,863号、1998年4月7日に発行された第5,735,282号において説明されている。幾つかの実施形態では、トランスデューサ要素は、エラストマー材料内に含まれ、エラストマー材料に隣接してフレキシブル回路に結合される。幾つかの実施形態では、トランスデューサ要素は、フレキシブル導電性トレースによって、遠隔回路に結合される。
【0018】
[024]
図2Bに示される区分的フレキシブルアレイ205は、複数のサブアレイ220を含んでよい。これらのサブアレイ220は、剛性又は半剛性であり、1つ以上のトランスデューサ要素(図示せず)を含む。サブアレイ220は、フレキシブルプリント回路及び/又はエラストマー基板(図示せず)によって結合され、区分的フレキシブルアレイ205が形成される。幾つかの実施形態では、サブアレイ220は、従来の超音波トランスデューサアレイである。区分的フレキシブルアレイの一例は、2014年2月11日に発行された米国特許第8,649,185号において説明されている。幾つかの実施形態では、各サブアレイ220は、それ自身のマイクロビームフォーマ(図示せず)を含む。幾つかの実施形態では、1つ以上のサブアレイ220は、1つのマイクロビームフォーマに結合される。マイクロビームフォーマは、サブアレイ220と一体にされても、サブアレイ220に取り付けられてもよい(例えばワイヤ、はんだ、ワイヤレス通信)。幾つかの実施形態では、1つ以上のサブアレイ220は更に、1つ以上のサブアレイ220からの2つ以上のマイクロビームフォーマからの信号を統合するマイクロビームフォーマを含む。マイクロビームフォーマは、剛性及び/又はフレキシブル回路として実現されてよい。
【0019】
[025] 従来の剛性トランスデューサアレイでは、アレイにおける各トランスデューサ要素の他のトランスデューサ要素に対する距離及び向きは固定されている。フレキシブルトランスデューサアレイでは、トランスデューサ要素の互いに対する距離及び/又は向きは、フレキシブルトランスデューサアレイが当てられている表面の輪郭に依存して変化する。アレイにおけるトランスデューサ要素間の関係は、マイクロビームフォーマ及び/又はビームフォーマ22による正確なビーム形成のために必要である。
【0020】
[026] 幾つかの実施形態では、フレキシブルトランスデューサアレイは、歪みセンサを含む。歪みセンサは、フレキシブルアレイの様々な部分の曲げの大きさ及び方向を検出する。歪みセンサからのデータは、超音波撮像システム10によって使用されて、フレキシブルアレイ及び個々のトランスデューサ要素の位置及び向きが決定される。例えば上記されたように、区分的フレキシブルアレイ205は、複数の剛性サブアレイ220を含み、それぞれ1つ以上のトランスデューサ要素を有する。区分的フレキシブルアレイ205は、各剛性サブアレイ220間に歪みセンサ215を含んでよい。歪みセンサ215は、少なくとも部分的に2つのサブアレイ220間の角度に基づいて変化する電圧、抵抗、電流及び/又は他の信号を提供する。歪みセンサ215は、幾つかの実施形態では、フレキシブル回路内に含まれる。各サブアレイ220上の個々のトランスデューサ要素は、互いに固定の関係を有し、歪みセンサ215は、超音波撮像システム10がビーム形成及び/又は他の目的のためにサブアレイ220の互いに対する位置及び向きを決定することを可能にする。
【0021】
[027] 幾つかの実施形態では、フレキシブルトランスデューサアレイは、フレキシブルトランスデューサアレイの向きを決定するために、電磁場によって検出可能である無線周波数IDタグ及び/又は他のタグを含む。タグの検出された場所に基づいて、超音波撮像システム10は、フレキシブルトランスデューサアレイの個々のトランスデューサ要素の場所及び向きを補間する。例えば連続的フレキシブルアレイ200は、複数の規則的に離間されたタグ210を含み、超音波撮像システム10は、電磁追跡システム(例えばPercuNavシステム、図示せず)を含む。電磁追跡システムは、フレキシブルトランスデューサアレイの場所に広がる電磁場を放射する磁場発生器(図示せず)を含んでよい。タグ210は、電磁場と相互作用し、タグ210の位置及び向きを計算するために使用される信号を生成する。タグ210の計算された位置及び向きは、次に、トランスデューサ要素の位置及び向きを決定するために使用される。計算は、幾つかの実施形態では、電磁追跡システムの座標生成器によって行われてよい。トランスデューサ要素の計算された位置及び向きは、ビーム形成及び/又は他の目的に使用されてよい。タグ210及び電磁追跡システムは、連続的フレキシブルアレイ200上に示されているが、区分的フレキシブルアレイ205にも使用されてよい。
【0022】
[028] フレキシブルアレイ内のトランスデューサ要素の場所及び向きを決定する他の方法が使用されてもよい。例えば超音波信号のスペックル解析が、トランスデューサ要素の互いに対する位置及び向きに関する情報を提供する。別の例では、光学感知方法を使用して、フレキシブルアレイの輪郭が決定される。
【0023】
[029] 撮像対象の物体の表面に近接するフレキシブルトランスデューサアレイの表面にゲルが塗布されてもよい、及び/又は、ゲルは、物体の表面に塗布されてもよい。ゲルは、フレキシブルトランスデューサアレイと物体との間の音響結合を容易にする。気泡が、ゲル内に存在する及び/又はフレキシブルトランスデューサアレイを物体上に配置する間に入ることがある。気泡は、超音波を強力に反射し、取得信号にアーチファクトをもたらす及び/又は物体への超音波信号のデリバリを妨げる可能性がある。従来の超音波プローブでは、音波検査者がアレイにかける力が、トランスデューサアレイと物体の表面との間の領域から気泡を除去するのに十分であった。気泡は、トランスデューサアレイの下から超音波プローブの端まで余分のジェルと共に押し出される。面積の大きいフレキシブルトランスデューサアレイを含む実施形態では、トランスデューサアレイの内部から周辺部に気泡を押し出すことは非現実的である。フレキシブルトランスデューサアレイは、気泡をアレイの端へ導く及び/又は気泡をトランスデューサアレイのトランスデューサ要素を含まない部分に閉じ込める構造を含んでよい。
【0024】
[030]
図3は、本開示の一実施形態によるフレキシブルトランスデューサアレイ300の側面図である。フレキシブルトランスデューサアレイ300は、連続的フレキシブルアレイであっても区分的フレキシブルアレイであってもよい。フレキシブルトランスデューサアレイ300は、撮像対象の物体301に近接する表面304と、表面304とは反対側で物体301から遠位にある表面306とを有する。フレキシブルトランスデューサアレイ300は、物体301に近接するフレキシブルトランスデューサアレイの表面304との間にゲル層310を有して物体301上に置かれる。フレキシブルトランスデューサアレイ300は、余分のゲル310及び/又は気泡312を、トランスデューサアレイ300のトランスデューサ要素315を含む領域から離れるように導く1つ以上のチャネル305を含む。チャネル305は、気泡をアレイの周辺部へと導くか及び/又は気泡312をトランスデューサ要素315から離し続ける。チャネル305は、
図3では長方形のプロファイルを有するものとして示されているが、円形、三角形及び/又は他の形状のプロファイルを有してよい。
【0025】
[031] ゲルを塗布することに加えて、物体の表面に対してトランスデューサアレイへの力を維持することも音響結合を促進する。力は、操作中のトランスデューサアレイの動きを低減又は除去する。これは、トランスデューサアレイによって取得される画像及び/又はトランスデューサアレイによって提供される治療の質を向上させる。トランスデューサ位置決めデバイスを用いて、フレキシブルトランスデューサアレイに当たる力及び/又はフレキシブルトランスデューサアレイの位置が維持されてもよい。当該デバイスは、可膨張式ブラダーとストラップとを含む。先の実施例を続けて参照するに、EMTは、フレキシブルトランスデューサアレイを犠牲者に当て、次に、可膨張式ブラダーをフレキシブルトランスデューサアレイの遠位表面全体に配置する。次に、EMTは、ストラップを患者及びブラダーの周りに固定する。ストラップが固定されると、EMTは、フレキシブルトランスデューサアレイに所望の力がかかるまでブラダーを膨らませる。
【0026】
[032]
図4は、本開示の一実施形態によるトランスデューサ位置決めデバイス450のブロック図である。トランスデューサ位置決めデバイス450は、ブラダー405とストラップ410とを含む。幾つかの実施形態では、ブラダー405は、ストラップ410に結合されている。例えばストラップ410は、縫い合わされた2片の布を含み、ブラダー405は、2片の布間に縫い込まれる(
図4には図示されない)。幾つかの実施形態では、ブラダー405は、接着剤によってストラップ410に接着される。幾つかの実施形態では、ブラダー405及びストラップ410は、フレキシブルトランスデューサアレイ400及び物体401に別々に付与される独立したコンポーネントである。フレキシブルトランスデューサアレイ400は、連続的フレキシブルアレイであっても区分的フレキシブルアレイであってもよい。フレキシブルトランスデューサアレイ400は、物体401に近接する表面404と、物体401から遠位の表面406とを含む。幾つかの実施形態では、ブラダー405は、
図4に示されるように、トランスデューサアレイ400の遠位表面406に直接接触する。
【0027】
[033] ストラップ410は、弾性材料(例えばネオプレン、スパンデックス)又は非弾性材料を含んでよい。ストラップ410は、ストラップ410の配置及び取り外しを容易にする留め具412を含む。留め具412は、ストラップ410の2つの端413、414を結合する。適切な留め具の例としては、金属スナップ、ボタン、ベルクロ(登録商標)、バックル及びかぎホック留めが挙げられるが、これらに限定されない。適切な留め具の更なる例としては、ストラップ410の一端に結合されるループが挙げられる。ストラップ410の反対の端が、ループを通され、ストラップに沿って折り返され固定される(例えばベルクロ(登録商標)、スナップ)。留め具は、血圧測定用カフの留め具と同様である。幾つかの実施形態では、ストラップ410は、少なくとも部分的に物体401のサイズに基づいてストラップを長くしたり短くしたりすることを可能にするように複数の留め具を有する。幾つかの実施形態では、ストラップ410は、連続的で留め具412が省略される。幾つかの実施形態では、ストラップ410は、物体401を完全に取り囲まなくてもよい。代わりに、ストラップ410は、物体401の表面に固定されてよい。例えばストラップ410は、ストラップ410を物体401に固定するための接着パッド(図示せず)を含む。
【0028】
[034] ブラダー405をフレキシブルトランスデューサアレイ400に固定する一方で、物体401の動きを許容するようにストラップ410の弾性が選択される。例えばフレキシブルトランスデューサアレイ400が、患者の胴体上にある場合、ストラップ410の弾性は、患者が呼吸するにつれて胴体の膨張及び収縮を可能にする一方で、トランスデューサアレイ400への力を維持する。幾つかの実施形態では、ストラップ410及び/又は留め具412は、閾値を超える歪みが加わると、切断及び/又は分離する。これは、ブラダー405の過剰充填及び/又は物体401の過剰力の印加を防ぐ。幾つかの実施形態では、ストラップ410が十分な力をかけるので、ブラダー405が省略される。
【0029】
[035] ブラダー405は、流体を通さないエラストマー材料(例えばゴム、ラテックス)を含む。ブラダー405は、フレキシブルトランスデューサアレイ400に力をかけるために、液体及び/又は気体といった流体で膨らまされる。ブラダー405は、物体401から遠位のトランスデューサアレイ400の表面406に、均等分布した力をかける。幾つかの実施形態では、力は、物体401の表面に対して垂直である。ブラダー405は、ブラダー405に結合されるポンプ415によって膨張及び/又は収縮される。ポンプ415はユーザによって操作される手動ポンプであってよい。幾つかの実施形態では、ポンプ415は電気的である。幾つかの実施形態では、ポンプ415は、ブラダー405を膨らませるために使用される圧縮ガスシリンダによって置き換えられてもよい。トランスデューサ位置決めデバイス450は、ブラダー405内の流体の圧力を測定及び表示するゲージ420を含む。ユーザは、ゲージ420を観察することによって、ポンプ415を使用して、ブラダー405を所望の圧力まで膨らませる。
【0030】
[036] 幾つかの実施形態では、ゲージ420は省略される。例えばEMTは、ブラダー405の具体的な圧力に注視することなく、超音波撮像システム(
図4には図示せず)のディスプレイ上に適切な画像が確認されるまで、ポンプ415を操作する。
【0031】
[037] 任意選択的に、トランスデューサ位置決めデバイス450は、ポンプ415及びゲージ420に結合されるコントローラ425を含む。コントローラ425は、ゲージ420によって示される圧力をモニタリングし、ポンプ415を操作して、ブラダー405を所望の圧力に維持する。ポンプ415が圧縮ガスシリンダによって置換される実施形態では、ゲージ420は、圧縮ガスシリンダに結合されるレギュレータによって置換又は増強される。
【0032】
[038] 幾つかの実施形態では、トランスデューサ位置決めデバイス450は、フレキシブルトランスデューサアレイ400と一体にされる。つまり、ブラダー405及び/又はストラップ410は、フレキシブルトランスデューサアレイ400に結合される。これにより、ユーザは、複数のコンポーネントを組み立てる必要なく、トランスデューサアレイ400を配置及び固定することができる。幾つかの実施形態では、トランスデューサアレイ400の1つ以上の端が、ストラップ410に結合される。幾つかの実施形態では、トランスデューサアレイ400に接触しているブラダー405の一部が、トランスデューサアレイ400に取り付けられる(例えばエポキシ樹脂接着、音波溶接)。
【0033】
[039] 幾つかの実施形態では、ストラップ410は、トランスデューサ位置決めデバイス450から省略される。例えばフレキシブルトランスデューサアレイ400は、
図4に示されるように物体401の上ではなく、物体401の下に配置されてもよい。ブラダー405は、フレキシブルトランスデューサアレイ400の下に配置されてもよい。この構成では、物体401の重量が、フレキシブルトランスデューサアレイ400及びブラダー405の位置を維持するのに十分である。ブラダー405は、トランスデューサアレイ400全体に均一な力を維持する。例えば病院の患者が、トランスデューサアレイ及びブラダーの上で仰向けに横たわる。ブラダーは、少なくとも部分的に、患者の背中の湾曲を補うことができる。
【0034】
[040]
図4を参照して説明されたようなフレキシブルトランスデューサアレイ及びトランスデューサ位置決めデバイスは、モニタリング応用において使用されてよい。例えば患者は、医療処置(例えばカテーテル挿入、生体組織検査)中に連続的に撮像される。例えば臨床医は、フレキシブルトランスデューサアレイ及びトランスデューサ位置決めデバイスを、ニードルによる生体組織検査の前に当てる。臨床医は、トランスデューサアレイの位置を維持するために片手又は両手を使用することなく、生体組織検査用のニードル及び/又は他の器具を操作することができる。別の実施例では、患者の1つ以上の血管における血流を経時的にモニタリングして、患者の状態が評価される。更なる実施例では、アレイは、患者に結合されて、正中線配置のための静脈の撮像が可能にされる。
【0035】
[041] 幾つかの実施形態では、従来の剛性及び/又は半剛性トランスデューサアレイが、
図4を参照して説明されたようなトランスデューサ位置決めデバイスと共に使用される。従来のトランスデューサアレイは、撮像及び/又は非撮像応用に使用されてよい。例えば従来のトランスデューサアレイは、妊婦患者の腹部に当てられ、経時的に胎児の心拍がモニタリングされる。
【0036】
[042]
図5は、本開示の一実施形態によるブラダー505のブロック図である。ブラダー505は、
図4に示されるブラダー405を実現するために使用される。ブラダー505は、流体で膨らまされる複数のコンパートメント510を含む。コンパートメント510は、コンパートメント510がポンプ515によって同時に膨らませられるように流体結合される。幾つかの実施形態では、コンパートメント510は、流体分離され、
図5における点線によって示されるように、コンパートメント510が選択的に膨らませられるように、ポンプ515に個別に結合される。
【0037】
[043]
図6は、本開示の一実施形態による方法600のフローチャートである。方法600は、フレキシブルトランスデューサアレイを撮像対象の物体の表面に当てるように使用される。ステップ605において、ゲルが、物体の表面か、又は、物体に近接するトランスデューサアレイの表面に塗布される。幾つかの実施形態では、フレキシブルトランスデューサアレイは既にゲルによってコーティングされていて、ステップ605が省略されてもよい。例えばフレキシブルトランスデューサアレイは、ゲルが塗布された状態で予め包装される。ステップ610において、フレキシブルトランスデューサアレイが、表面に当てられる。ステップ615において、ブラダーが、物体から遠位のトランスデューサの表面に当てられる。ステップ620において、ストラップがブラダー上及び物体の周りに付与される。幾つかの実施形態では、ブラダー、ストラップ及び/又はトランスデューサアレイは、ステップ610、615及び/又は620が同時に行われるように、結合されている。ストラップが付与された後、ステップ625において、ブラダーが膨らまされる。次に、フレキシブルトランスデューサアレイを使用して、画像が取得される及び/又は超音波治療が施される。
【0038】
[044]
図7は、操作者705が、本開示の一実施形態によるフレキシブルトランスデューサアレイ(図示せず)を含むトランスデューサ位置決めデバイス710と、超音波撮像システム715とを使用している様子の概略図である。操作者705(例えばEMT、医師、音波検査者)が、
図6に示される方法600といった方法を行い、フレキシブルトランスデューサアレイを患者720に当てる。幾つかの実施形態では、超音波撮像システム715は、
図7に示されるように携帯式撮像システムであっても、又は、非携帯式システムであってもよい。超音波撮像システム715は、幾つかの実施形態では、トランスデューサ位置決めデバイス710のブラダーを膨らませるためのポンプ(図示せず)を含む。幾つかの実施形態では、ポンプは、超音波撮像システム715と別箇である。超音波撮像システム715は、
図7に示されるように、ケーブルによってトランスデューサアレイに結合されるが、幾つかの実施形態では、超音波撮像システム715は、トランスデューサアレイとワイヤレス通信する。
【0039】
[045] 本発明の幾つかの追加の利点及び特徴は、本開示を検討することによって当業者に明らかとなるか、又は、本発明の新規の装置、システム及び方法を使用する人によって経験されるであろう。その主要なものは、フレキシブルトランスデューサアレイと表面との間のより一貫した音響結合である。本システム及び方法の別の利点は、従来の医用撮像システムが、本システム、デバイス及び方法の特徴及び利点を取り込むために、簡単にアップグレード可能である点である。
【0040】
[046] 当然ながら、上記実施形態及び処理の任意の1つが、1つ以上の他の実施形態及び/又は処理と組み合わされてもよく、若しくは、分離されてもよく、並びに/又は、本システム、デバイス及び方法に従って別箇のデバイス又はデバイス部間で行われてもよい。
【0041】
[047] 最後に、上記説明は、本システムの例示に過ぎず、添付の請求項を任意の特定の実施形態又は実施形態の群に限定されると解釈されるべきではない。したがって、本システムは、例示的な実施形態を参照して特に詳細に説明されているが、当然ながら、以下の請求項に記載される本システムのより広く且つ意図する精神及び範囲から逸脱することなく、当業者によって多くの修正態様及び変更実施形態が考えられる。したがって、明細書及び図面は、例示的に見なされるべきであって、添付の請求項の範囲を限定することを意図していない。