(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-19
(45)【発行日】2022-05-27
(54)【発明の名称】速度軌跡の生成方法、装置、記憶媒体、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
B60W 30/10 20060101AFI20220520BHJP
G08G 1/16 20060101ALI20220520BHJP
【FI】
B60W30/10
G08G1/16 C
(21)【出願番号】P 2020024239
(22)【出願日】2020-02-17
【審査請求日】2020-02-17
(31)【優先権主張番号】201910121664.6
(32)【優先日】2019-02-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】321009845
【氏名又は名称】アポロ インテリジェント ドライビング テクノロジー(ペキン)カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】リュウ チャンチュン
(72)【発明者】
【氏名】チェン ヤーチン
(72)【発明者】
【氏名】ゲン ペン
【審査官】竹村 秀康
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-058890(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00-10/30
B60W 30/00-60/00
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生成しようとする、第1サブ速度軌跡と第2サブ速度軌跡とを含む速度軌跡の起点時間、中間点時間、及び終点時間を設定することと、
前記起点時間と前記中間点時間間に、起点速度と複数の中間点速度とに基づいて、前記起点速度に対応する複数の前記第1サブ速度軌跡を生成することと、
前記中間点時間と前記終点時間間に、前記各第1サブ速度軌跡に対して、対応する複数の終点速度に基づいて、複数の第2サブ速度軌跡を生成すること
と、
前記起点速度と、前記起点時間と前記中間点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、前記複数の中間点速度を生成すること、を含み、
前記起点速度と、前記起点時間と前記中間点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、前記複数の中間点速度を生成することは、
前記起点速度と、加速度上限値とに基づいて、中間点速度の最大値を確定することと、
前記起点速度と、加速度下限値とに基づいて、中間点速度の最小値を確定することと、
予め設定されたサンプリング速度間隔をもって、前記中間点速度の最大値と前記中間点速度の最小値間に、複数の前記中間点速度を確定することと、を含む、
ことを特徴とする速度軌跡の生成方法。
【請求項2】
前記第1サブ速度軌跡を生成することは、
速度と時間のM次多項式関数を生成し、Mが1よりも大きい正整数であることと、
前記M次多項式関数により、予め設定されたサンプリング時間間隔をもって、前記起点時間と前記中間点時間間に複数のサンプル点を生成することと、
前記複数のサンプル点をフィッティングして、前記第1サブ速度軌跡を示す曲線を得ることと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の速度軌跡の生成方法。
【請求項3】
前記速度と時間のM次多項式関数を生成することは、
前記起点時間、前記起点速度、起点加速度、前記中間点時間、前記中間点速度、中間点加速度及び中間点加加速度に基づいて、前記M次多項式関数の各次数の係数を確定し、Mが5であること、を含む、
ことを特徴とする請求項
2に記載の速度軌跡の生成方法。
【請求項4】
前記中間点速度と、前記中間点時間と前記終点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、複数の終点速度を生成することをさらに含
み、
前記中間点速度と、前記中間点時間と前記終点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、複数の終点速度を生成することは、
前記中間点速度と、加速度上限値とに基づいて、終点速度の最大値を確定することと、
前記中間点速度と、加速度下限値とに基づいて、終点速度の最小値を確定することと、
予め設定されたサンプリング速度間隔をもって、前記終点速度の最大値と前記終点速度の最小値間に、複数の前記終点速度を確定することと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の速度軌跡の生成方法。
【請求項5】
前記第2サブ速度軌跡を生成することは、
速度と時間のN次多項式関数を生成し、Nが1よりも大きい正整数であることと、
前記N次多項式関数により、予め設定された時間間隔をもって、前記中間点時間と前記終点時間間に複数のサンプル点を生成することと、
前記複数のサンプル点をフィッティングして、前記第2サブ速度軌跡を示す曲線を得ることと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の速度軌跡の生成方法。
【請求項6】
前記速度と時間のN次多項式関数を生成することは、
前記中間点時間、前記中間点速度、中間点加速度、前記終点時間、前記終点速度、終点加速度、及び終点加加速度に基づいて、前記N次多項式関数の各次数の係数を確定し、Nが5であること、を含む、
ことを特徴とする請求項
5に記載の速度軌跡の生成方法。
【請求項7】
前記各第1サブ速度軌跡の加速度と加加速度は連続的に変化し、前記各第2サブ速度軌跡の加速度と加加速度は連続的に変化し、各中間点の加加速度と各終点の加加速度は0である、
ことを特徴とする請求項1~
6のいずれか1項に記載の速度軌跡の生成方法。
【請求項8】
生成しようとする、第1サブ速度軌跡と第2サブ速度軌跡とを含む速度軌跡の起点時間、中間点時間、及び終点時間を設定する設定モジュールと、
前記起点時間と前記中間点時間間に、起点速度と複数の中間点速度とに基づいて、前記起点速度に対応する複数の前記第1サブ速度軌跡を生成する第1サブ速度軌跡生成モジュールと、
前記中間点時間と前記終点時間間に、前記各第1サブ速度軌跡に対して、対応する複数の終点速度に基づいて、複数の第2サブ速度軌跡を生成する第2サブ速度軌跡生成モジュールと
前記起点速度と、前記起点時間と前記中間点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、前記複数の中間点速度を生成する中間点速度生成モジュールと、を含み、
前記中間点速度生成モジュールは、
前記起点速度と、加速度上限値とに基づいて、中間点速度の最大値を確定する第1確定サブモジュールと、
前記起点速度と、加速度下限値とに基づいて、中間点速度の最小値を確定する第2確定サブモジュールと、
予め設定されたサンプリング速度間隔をもって、前記中間点速度の最大値と前記中間点速度の最小値間に、複数の前記中間点速度を確定する第3確定サブモジュールと、を含む、
ことを特徴とする速度軌跡の生成装置。
【請求項9】
前記第1サブ速度軌跡生成モジュールは、
速度と時間のM次多項式関数を生成し、Mが1よりも大きい正整数である第1生成サブモジュールと、
前記M次多項式関数により、予め設定されたサンプリング時間間隔をもって、前記起点時間と前記中間点時間間に複数のサンプル点を生成する第2生成サブモジュールと、
前記複数のサンプル点をフィッティングして、前記第1サブ速度軌跡を示す曲線を得る第1フィッティングモジュールと、を含む、
ことを特徴とする請求項
8に記載の速度軌跡の生成装置。
【請求項10】
前記第1生成サブモジュールは、
前記起点時間、前記起点速度、起点加速度、前記中間点時間、前記中間点速度、中間点加速度及び中間点加加速度に基づいて、前記M次多項式関数の各次数の係数を確定し、Mが5である第1確定ユニットを含む、
ことを特徴とする請求項
9に記載の速度軌跡の生成装置。
【請求項11】
前記中間点速度と、前記中間点時間と前記終点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、複数の終点速度を生成する終点速度生成モジュール、をさらに含
み、
前記終点速度生成モジュールは、
前記中間点速度と、加速度上限値とに基づいて、終点速度の最大値を確定する第4確定サブモジュールと、
前記中間点速度と、加速度下限値とに基づいて、終点速度の最小値を確定する第5確定サブモジュールと、
予め設定されたサンプリング速度間隔をもって、前記終点速度の最大値と前記終点速度の最小値間に、複数の前記終点速度を確定する第6確定サブモジュールと、を含む、
ことを特徴とする請求項
8に記載の速度軌跡の生成装置。
【請求項12】
前記第2サブ速度軌跡生成モジュールは、
速度と時間のN次多項式関数を生成し、Nが1よりも大きい正整数である第3生成サブモジュールと、
前記N次多項式関数により、予め設定された時間間隔をもって、前記中間点時間と前記終点時間間に複数のサンプル点を生成する第4生成サブモジュールと、
前記複数のサンプル点をフィッティングして、前記第2サブ速度軌跡を示す曲線を得る第2フィッティングサブモジュールと、を含む、
ことを特徴とする請求項
8に記載の速度軌跡の生成装置。
【請求項13】
前記第3生成サブモジュールは、
前記中間点時間、前記中間点速度、中間点加速度、前記終点時間、前記終点速度、終点加速度、及び終点加加速度に基づいて、前記N次多項式関数の各次数の係数を確定し、Nが5である第2確定ユニットを含む、
ことを特徴とする請求項
12に記載の速度軌跡の生成装置。
【請求項14】
1つ又は複数のプロセッサと、
請求項1~
7のいずれか1項に記載の速度軌跡の生成方法を実現するための1つ又は複数のプログラムを記憶するためのメモリと、
前記1つ又は複数のプロセッサは、前記1つ又は複数のプログラムが前記1つ又は複数のプロセッサに実行される場合、請求項1~
7のいずれか1項に記載の速度軌跡の生成方法を実現させる、
ことを特徴とする速度軌跡の生成装置。
【請求項15】
請求項1~
7のいずれか1項に記載の速度軌跡の生成方法を実現するためのプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体であって、
当該プログラムがプロセッサに実行される場合、請求項1~
7のいずれか1項に記載の速度軌跡の生成方法を実現させる、
ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
請求項1~
7のいずれか1項に記載の速度軌跡の生成方法を実現するためのプログラムであって、コンピュータにおいて、プロセッサにより実行される場合、請求項1~
7のいずれか1項に記載の速度軌跡の生成方法を実現することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動運転技術分野に関し、特に速度軌跡の生成方法、装置、記憶媒体、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
無人車両に対する軌跡計画のコアは速度計画を含む。現在、よく使用されている速度計画の方法は、速度-時間で表される空間をグリッド化し、各グリッド内における複数の軌跡を計画し、複数のグリッド内における軌跡を繋げることにより、複数の速度軌跡を得、さらにその中から最適な速度軌跡を選択して確定する方法である。しかし、これらの速度軌跡において、実際の状況に合わない、又は予期から大きくずれる軌跡が多数存在する場合がある。そのため、データの冗長となり、後続の最適化アルゴリズムの計算量が増えるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、従来技術における1つ又は複数の技術課題を解決するため、速度軌跡の生成方法、装置及び記憶媒体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1態様は、速度軌跡の生成方法を提供する。当該速度軌跡の生成方法は、
生成しようとする、第1サブ速度軌跡と第2サブ速度軌跡とを含む速度軌跡の起点時間、中間点時間、及び終点時間を設定することと、
前記起点時間と前記中間点時間間に、起点速度と複数の中間点速度とに基づいて、前記起点速度に対応する複数の前記第1サブ速度軌跡を生成することと、
前記中間点時間と前記終点時間間に、前記各第1サブ速度軌跡に対して、対応する複数の終点速度に基づいて、複数の第2サブ速度軌跡を生成すること、を含む。
【0005】
1つの実施形態において、本発明の実施形態における方法は、
前記起点速度と、前記起点時間と前記中間点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、前記複数の中間点速度を生成することをさらに含む。
【0006】
1つの実施形態において、前記起点速度と、前記起点時間と前記中間点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、前記複数の中間点速度を生成することは、
前記起点速度と、加速度上限値とに基づいて、中間点速度の最大値を確定することと、
前記起点速度と、加速度下限値とに基づいて、中間点速度の最小値を確定することと、
予め設定されたサンプリング速度間隔をもって、前記中間点速度の最大値と前記中間点速度の最小値間に、複数の前記中間点速度を確定することと、を含む。
【0007】
1つの実施形態において、複数の前記第1サブ速度軌跡を生成することは、
速度と時間のM次多項式関数を生成し、Mが1よりも大きい正整数であることと、
前記M次多項式関数により、予め設定されたサンプリング時間間隔をもって、前記起点時間と前記中間点時間間に複数のサンプル点を生成することと、
前記複数のサンプル点をフィッティングして、前記第1サブ速度軌跡を示す曲線を得ることと、を含む。
【0008】
1つの実施形態において、前記速度と時間のM次多項式関数を生成することは、
前記起点時間、前記起点速度、起点加速度、前記中間点時間、前記中間点速度、中間点加速度及び中間点加加速度に基づいて、前記M次多項式関数の各次数の係数を確定し、Mが5であること、を含む。
【0009】
1つの実施形態において、本発明の実施形態における方法は、
前記中間点速度と、前記中間点時間と前記終点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、複数の終点速度を生成することをさらに含む。
【0010】
1つの実施形態において、前記中間点速度と、前記中間点時間と前記終点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、複数の終点速度を生成することは、
前記中間点速度と、加速度上限値とに基づいて、終点速度の最大値を確定することと、
前記中間点速度と、加速度下限値とに基づいて、終点速度の最小値を確定することと、
予め設定されたサンプリング速度間隔をもって、前記終点速度の最大値と前記終点速度の最小値間に、複数の前記終点速度を確定することと、を含む。
【0011】
1つの実施形態において、前記第2サブ速度軌跡を生成することは、
速度と時間のN次多項式関数を生成し、Nが1よりも大きい正整数であることと、
前記N次多項式関数により、予め設定された時間間隔をもって、前記中間点時間と前記終点時間間に複数のサンプル点を生成することと、
前記複数のサンプル点をフィッティングして、前記第2サブ速度軌跡を示す曲線を得ることと、を含む。
【0012】
1つの実施形態において、前記速度と時間のN次多項式関数を生成することは、
前記中間点時間、前記中間点速度、中間点加速度、前記終点時間、前記終点速度、終点加速度、及び終点加加速度に基づいて、前記N次多項式関数の各次数の係数を確定し、Nが5であること、を含む。
【0013】
1つの実施形態において、前記各第1サブ速度軌跡の加速度と加加速度は連続的に変化し、前記各第2サブ速度軌跡の加速度と加加速度は連続的に変化し、各中間点の加加速度と各終点の加加速度は0である。
【0014】
本発明の第2態様は、速度軌跡の生成装置を提供する。当該速度軌跡の生成装置は、
生成しようとする、第1サブ速度軌跡と第2サブ速度軌跡とを含む速度軌跡の起点時間、中間点時間、及び終点時間を設定する設定モジュールと、
前記起点時間と前記中間点時間間に、起点速度と複数の中間点速度とに基づいて、前記起点速度に対応する複数の前記第1サブ速度軌跡を生成する第1サブ速度軌跡生成モジュールと、
前記中間点時間と前記終点時間間に、前記各第1サブ速度軌跡に対して、対応する複数の終点速度に基づいて、複数の第2サブ速度軌跡を生成する第2サブ速度軌跡生成モジュールと、を含む。
【0015】
1つの実施形態において、本発明の実施形態における装置は、
前記起点速度と、前記起点時間と前記中間点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、前記複数の中間点速度を生成するための中間点速度生成モジュールと、をさらに含む。
【0016】
1つの実施形態において、前記中間点速度生成モジュールは、
前記起点速度と、加速度上限値とに基づいて、中間点速度の最大値を確定するための第1確定サブモジュールと、
前記起点速度と、加速度下限値とに基づいて、中間点速度の最小値を確定するための第2確定サブモジュールと、
予め設定されたサンプリング速度間隔をもって、前記中間点速度の最大値と前記中間点速度の最小値間に、複数の前記中間点速度を確定するための第3確定サブモジュールと、を含む。
【0017】
1つの実施形態において、前記第1サブ速度軌跡生成モジュールは、
速度と時間のM次多項式関数を生成し、Mが1よりも大きい正整数である第1生成サブモジュールと、
前記M次多項式関数により、予め設定されたサンプリング時間間隔をもって、前記起点時間と前記中間点時間間に複数のサンプル点を生成するための第2生成サブモジュールと、
前記複数のサンプル点をフィッティングして、前記第1サブ速度軌跡を示す曲線を得るための第1フィッティングモジュールと、を含む。
【0018】
1つの実施形態において、前記第1生成サブモジュールは、
前記起点時間、前記起点速度、起点加速度、前記中間点時間、前記中間点速度、中間点加速度及び中間点加加速度に基づいて、前記M次多項式関数の各次数の係数を確定し、Mが5である第1確定ユニット、を含む。
【0019】
1つの実施形態において、本発明の実施形態における装置は、
前記中間点速度と、前記中間点時間と前記終点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、複数の終点速度を生成するための終点速度生成モジュールをさらに含む。
【0020】
1つの実施形態において、前記終点速度生成モジュールは
前記中間点速度と、加速度上限値とに基づいて、終点速度の最大値を確定するための第4確定サブモジュールと、
前記中間点速度と、加速度下限値とに基づいて、終点速度の最小値を確定するための第5確定サブモジュールと、
予め設定されたサンプリング速度間隔をもって、前記終点速度の最大値と前記終点速度の最小値間に、複数の前記終点速度を確定するための第6確定サブモジュールと、を含む。
【0021】
1つの実施形態において、前記第2サブ速度軌跡生成モジュールは、
速度と時間のN次多項式関数を生成し、Nが1よりも大きい正整数である第3生成サブモジュールと、
前記N次多項式関数により、予め設定された時間間隔をもって、前記中間点時間と前記終点時間間に複数のサンプル点を生成するための第4生成サブモジュールと、
前記複数のサンプル点をフィッティングして、前記第2サブ速度軌跡を示す曲線を得るための第2フィッティングサブモジュールと、を含む。
【0022】
1つの実施形態において、前記第3生成サブモジュールは、
前記中間点時間、前記中間点速度、中間点加速度、前記終点時間、前記終点速度、終点加速度、及び終点加加速度に基づいて、前記N次多項式関数の各次数の係数を確定し、Nが5である第2確定ユニットを含む。
【0023】
本発明の第3態様は、速度軌跡の生成装置を提供している。前記装置の機能は、ハードウェアによって実現されてもよく、ハードウェアをもって対応するソフトウェアを実行することによって実現されてもよい。前記ハードウェア又はソフトウェアは、上記機能に対応する1つ又は複数のモジュールを含む。
【0024】
1つの可能な実施形態において、前記装置には、プロセッサとメモリとが含まれ、前記メモリは、前記装置が上記の方法を実行することをサポートするプログラムを記憶することに用いられ、前記プロセッサは、前記メモリに記憶されるプログラムを実行するように構成される。前記装置は、他のデバイス又は通信ネットワークと通信するための通信インターフェースをさらに含むことができる。
【0025】
本発明の第4態様は、速度軌跡の生成装置に使用される、上記の方法を実施するためのプログラムを含むコンピュータプログラム命令を記憶するためのコンピュータ可読記憶媒体を提供している。
【発明の効果】
【0026】
上記の技術案は、人間運転にもっと合う速度軌跡を生成することができ、乗客の快適性を向上させ、アルゴリズムを簡易化することができる。
【0027】
上記の略述は、単に説明のために過ぎず、いかなる限定をも目的としない。上記に記載されている例示的な態様、実施形態、及び特徴以外に、図面及び下記の詳細説明を参照することによって、本発明のさらなる態様、実施形態、及び特徴の理解を促す。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の実施形態における速度軌跡の生成方法を示すフローチャートである。
【
図2】本発明の実施形態における速度軌跡の生成方法の適用例を示す図である。
【
図3】本発明の他の実施形態における速度軌跡の生成方法を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の他の実施形態における速度軌跡の生成方法を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の他の実施形態における速度軌跡の生成方法を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の実施形態における速度軌跡の生成装置を示すブロック図である。
【
図7】本発明の他の実施形態における速度軌跡の生成装置を示すブロック図である。
【
図8】本発明の他の実施形態における速度軌跡の生成装置を示すブロック図である。
【
図9】本発明の他の実施形態における速度軌跡の生成装置を示すブロック図である。
【
図10】本発明の他の実施形態による速度軌跡の生成装置を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図面において特に規定されない限り、複数の図面において同様の図面符号は、同様又は類似的な部材又はエレメントを示す。これらの図面は必ずしも実際の比例に従って製図されたものではない。これらの図面は本発明に基づいて開示された幾つかの実施形態を描いたものに過ぎず、本発明の範囲に対する制限としてはならないことを理解すべきである。
【0030】
下記において、幾つかの例示的実施形態を簡単に説明する。当業者が把握出来るよう、本発明の主旨又は範囲を逸脱しない限り、様々な方式により説明された実施形態に変更可能である。従って、図面と説明は制限を加えるものでなく、本質的には例示的なものである。
【0031】
図1は、本発明の実施形態における速度軌跡の生成方法を示すフローチャートである。
図1に示すように、当該方法は、下記のステップS11、S12、S13を含む。
ステップS11において、生成しようとする、第1サブ速度軌跡と第2サブ速度軌跡とを含む速度軌跡の起点時間、中間点時間、及び終点時間を設定する。
ステップS12において、前記起点時間と前記中間点時間間に、起点速度と複数の中間点速度とに基づいて、前記起点速度に対応する複数の前記第1サブ速度軌跡を生成する。
ステップS13において、前記中間点時間と前記終点時間間に、前記各第1サブ速度軌跡に対して、対応する複数の終点速度に基づいて、複数の第2サブ速度軌跡を生成する。
【0032】
自動運転車両は、走行のために、軌跡を計画する必要がある。例えば、径路軌跡と速度軌跡を計画する。ここで、径路軌跡を計画することは、自動運転車両の開始位置から終点位置までの径路を確定することを含むことができる。速度軌跡を計画することは、自動運転車両が選定された径路軌跡に従って走行する時の速度を確定することを含むことができる。
本実施形態において、速度軌跡を生成することは、起点時間t0と中間点時間t1間に第1サブ速度軌跡を生成することと、中間点時間t1と終点時間t2間に第2サブ速度軌跡を生成することと、を含むことができる。
【0033】
一例として、
図2に示すように、速度軌跡は、1次元の速度(v)-時間(t)曲線を含むことができる。生成された各速度軌跡はいずれも3つのキーポイント、即ち、起点、中間点、及び終点を含むことができる。ここで、起点は、起点時間、起点速度、起点加速度、及び起点加加速度に対応することができ、中間点は、中間点時間、中間点速度、中間点加速度、及び中間点加加速度に対応することができ、終点は、終点時間、終点速度、終点加速度、及び終点加加速度に対応することができる。ここで、加速度の1次導関数は加加速度と称してもよい。
該当例において、起点は、(起点時間、起点速度)にて表されることができ、中間点は、(中間点時間、中間点速度)にて表されることができ、終点は、(終点時間、終点速度)にて表されることができる。さらに、第1サブ速度軌跡は、起点と中間点間を繋げる曲線を含むことができ、第2サブ速度軌跡は、中間点と終点間を繋げる曲線を含むことができる。ここで、速度軌跡は、対応する起点速度と終点速度にて表されることができ、第1サブ速度軌跡は、対応する起点速度と中間点速度にて表されることができ、第2サブ速度軌跡は、対応する中間点速度と終点速度にて表されることができる。
【0034】
例えば、中間点速度v111に基づいて第1サブ速度軌跡(v0、v111)を生成し、第1サブ速度軌跡(v0、v111)に対応する終点速度v121に基づいて、第2サブ速度軌跡(v111、v121)を生成し、それによって速度軌跡(v0、v121)を得る。
一例において、
図2に示すように、中間点時間t1に対応する中間点速度は、複数個、例えばv111、v211、及びv311を有することができ、それによって複数の中間点(v111、t1)、(v211、t1)、及び(v311、t1)を確定することができる。起点と1つの中間点を繋げると、1つの第1サブ速度軌跡を生成することができ、それによって複数の第1サブ速度軌跡(v0、v111)、(v0、v211)、及び(v0、v311)を生成することができる。ここで、各中間点速度に対応する中間点加加速度は、いずれも0メートル(m)/秒(s)
2に設定されることができる。
【0035】
各々の第1サブ速度軌跡については、それに対応する終点速度は複数個を有することができ、さらに複数の第2サブ速度軌跡を生成することができる。
例えば、第1サブ速度軌跡(v0、v111)は、複数の終点速度v121、v122、及びv123に対応しており、それによって複数の第2サブ速度軌跡(v111、v121)、(v111、v122)、及び(v111、v123)を生成することができる。
また例えば、第1サブ速度軌跡(v0、v211)は、複数の終点速度v221、v222、及びv223に対応しており、それによって複数の第2サブ速度軌跡(v211、v221)、(v211、v222)、及び(v211、v223)を生成することができる。
さらに例えば、第1サブ速度軌跡(v0、v311)は、複数の終点速度v321、v322、及びv323に対応しており、それによって複数の第2サブ速度軌跡(v311、v321)、(v311、v122)、及び(v311、v323)を生成することができる。
ここで、各終点速度に対応する終点加加速度は、いずれも0m/s2に設定されることができる。
【0036】
1つの実施形態において、自動運転車両の現在速度、現在時間を取得し、それぞれ起点速度v0、起点時間t0とすることができ、さらにその後の一定時間区間Δt(Δt=t2-t0)内の速度軌跡を計画する。例えば、Δtが8sである。通常、自動運転車両の走行速度が15m/s左右であり、ブレーキ時間が7.5s左右である。また、通常、8s後の速度軌跡を計画するには誤差が大きい。そのため、8s以内の速度軌跡を計画するのはデータ冗長を下げ、計画の正確性を向上させることができる。
なお、本実施形態において中間点時間の値を限定しない。例えば、t1をΔt/2に等しくしてもよく、Δt/2よりも小さく又は大きくしてもよい。
【0037】
1つの実施形態において、
図3に示すように、速度軌跡の生成方法は、ステップS21をさらに含むことができる。
ステップS21において、前記起点速度と、前記起点時間と前記中間点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、複数の中間点速度を生成する。
自動運転車両の異なる動力性能によって、速度軌跡を計画する時に、自動運転車両の加速度aの閾値を参照することができる。ここで、加速度aの閾値は加速度の最大値a
maxと加速度の最小値a
minを含むことができ、例えば、a
max=2m/s
2、a
min=-4m/s
2、即ち、-4m/s
2≦a≦2m/s
2である。
起点速度v0、及び起点時間t0と中間点時間t1との時間差Δt1に基づいて、加速度上限値a
maxと加速度下限値a
minを満たす条件で、複数の中間点速度v1を計算することができる。
【0038】
1つの実施形態において、ステップS21は、
(1)前記起点速度と、前記加速度上限値とに基づいて、中間点速度の最大値を確定するステップと、
(2)前記起点速度と、前記加速度下限値とに基づいて、中間点速度の最小値を確定するステップと、
(3)予め設定されたサンプリング速度間隔をもって、前記中間点速度の最大値と前記中間点速度の最小値間に、複数の前記中間点速度を確定するステップと、
を含むことができる。
【0039】
例えば、v0=12m/s、Δt1=t1-t0=4sとする。amax=2m/s2、amin=-4m/s2に基づいて、中間点速度の最大値v1maxと中間点速度の最小値v1minを確定することができ、即ち、v1max=v0+amax×Δt1=20m/s、v1min=v0+amin×Δt1=0m/s(0m/sよりも小さい時に、0m/sとする)である。そして、中間点速度v1の値は0m/s2≦v1≦20m/sという条件を満たすことができる。
0.5m/sのようにサンプリング速度間隔を予め設定することができる。当該サンプリング速度間隔に基づいて、中間点速度の最大値v1maxと中間点速度の最小値v1min間において、複数の中間点速度を確定する。例えば、20m/s、19.5m/s、19m/s、18.5m/s、18m/s、……、1m/s、0.5m/s、0m/sである。各中間点速度は、いずれも1つの第1サブ速度軌跡を生成することができる。
【0040】
1つの実施形態において、
図3に示すように、本実施形態の方法は、ステップS22をさらに含むことができる。
ステップS22において、前記中間点速度、前記中間点時間と前記終点時間の時間差、及び加速度限界値に基づいて、複数の終点速度を生成する。
例えば、中間点速度v1、及び中間点時間t1と終点時間t2との時間差Δt2に基づいて、加速度上限値a
maxと加速度下限値a
minを満たす条件で、複数の終点速度v2を計算することができる。各々の中間点速度v1を利用することにより1つの終点速度v2を計算することができる。N個の中間点速度v1が存在する場合、N個の終点速度v2を計算することができる。
【0041】
1つの実施形態において、ステップS22は、
(1)前記中間点速度と、加速度上限値とに基づいて、終点速度の最大値を確定するステップと、
(2)前記中間点速度と、加速度下限値とに基づいて、終点速度の最小値を確定するステップと、
(3)予め設定されたサンプリング速度間隔をもって、前記終点速度の最大値と前記終点速度の最小値間に、複数の前記終点速度を確定するステップと、
を含むことができる。
【0042】
例えば、v111=17m/s、Δt2=t2-t1=4sとする。amax=2m/s2、amin=-4m/s2に基づいて、終点速度の最大値v2maxと中間点速度の最小値v2minを確定することができ、即ち、v2max=v111+amax×Δt2=25m/s、v2min=v111+amin×Δt2=1m/sである。そして、終点速度v2の値は、1m/s2≦v2≦25m/sという条件を満たすことができる。
予め設定されたサンプリング速度間隔、例えば、0.5m/sに基づいて、終点速度の最大値v2maxと終点速度の最小値v2min間において、複数の終点速度を確定する。例えば、25m/s、24.5m/s、24m/s、……、1.5m/s、1m/sである。各終点速度はいずれも1つの第2サブ速度軌跡を生成することができる。
【0043】
1つの実施形態において、本実施形態における方法は、交通ルール内の速度制限条件に基づいて、中間点速度と終点速度を確定することをさらに含むことができる。例えば、計画された起点時間と終点時間間の径路軌跡に基づいて、当該径路軌跡に関わる交通ルールを得る。当該交通ルールに速度制限条件が含まれる場合、中間点速度と終点速度のいずれもは当該速度制限条件に満たすべきである。
一例において、第1サブ速度軌跡の加速度と加加速度は連続的に変化するものであってもよく、第2サブ速度軌跡の加速度と加加速度は連続的に変化するものである。実現方式に対して、本発明の実施形態においては限定しない。例えば、滑らかな曲線を使用して起点と中間点を繋げ、加速度と加加速度の連続的に変化する第1サブ速度軌跡を生成することができ、同様に、滑らかな曲線を使用して中間点と終点を繋げ、加速度と加加速度の連続的に変化する第2サブ速度軌跡を生成することができる。
【0044】
1つの実施形態において、
図4に示すように、ステップS12は下記のステップS41、S42、S43を含むことができる。
ステップS41において、速度と時間のM次多項式関数を生成し、Mが1よりも大きい正整数である。
ステップS42において、前記M次多項式関数により、予め設定されたサンプリング時間間隔をもって、前記起点時間と前記中間点時間間に複数のサンプル点を生成する。
ステップS43において、前記複数のサンプル点をフィッティングして、前記第1サブ速度軌跡を示す曲線を得る。
【0045】
例えば、5次多項式関数v1(t)=x11+x12×t+x13×t2+x14×t3+x15×t4を生成し、ここで、x11、x12、x13、x14、及びx15は係数である。起点時間、起点速度、起点加速度、中間点時間、中間点速度、中間点加速度、及び中間点加加速度に基づいて、5次多項式関数v1(t)のx11、x12、x13、x14、及びx15の値を確定することができる。ここで、自動運転車両の現在加速度に基づいて、起点加速度を確定することができ、各々の中間点加加速度はいずれも0m/s2に設定されることができる。
また、1sのようにサンプリング時間間隔を予め設定することができ、さらに5次多項式関数v1(t)に基づいて、複数の第1サンプル点を確定することができる。ここで、第1サンプル点は、起点時間と中間点時間間の第1サンプリング時間(例えば、1s、2s、3s)、及び第1サンプリング時間における速度(例えば、1s、2s、3sの時の速度)を含む。起点、複数の第1サンプル点、及び中間点をフィッティングすることにより第1サブ速度軌跡を生成することができる。
【0046】
1つの実施形態において、
図5に示すように、ステップS13は下記のステップS51、S52、S53を含むことができる。
ステップS51において、速度と時間のN次多項式関数を生成し、Nが1よりも大きい正整数である。
ステップS52において、前記N次多項式関数により、予め設定された時間間隔をもって、前記中間点時間と前記終点時間間に複数のサンプル点を生成する。
ステップS53において、前記複数のサンプル点をフィッティングして、前記第2サブ速度軌跡を示す曲線を得る。
【0047】
例えば、5次多項式関数v2(t)=x21+x22×t+x23×t2+x24×t3+x25×t4を生成し、ここで、x21、x22、x23、x24、及びx25は係数である。中間点時間、中間点速度、中間点加速度、終点時間、終点速度、終点加速度、及び終点加加速度に基づいて、5次多項式関数v2(t)のx21、x22、x23、x24、及びx25の値を確定することができる。ここで、各々の終点加加速度はいずれも0m/s2に設定することができる。
さらに、予め設定されたサンプリング時間間隔をもって、5次多項式関数v2(t)によって複数の第2サンプル点を確定することができる。ここで、第2サンプル点は、中間点時間と終点時間間の第2サンプリング時間(例えば、5s、6s、7s)、及び第2サンプリング時間における速度(例えば、5s、6s、7s時の速度)を含む。中間点、複数の第2サンプル点、及び終点をフィッティングして第2サブ速度軌跡を生成することができる。
【0048】
運転者は通常、運転中に頻繁な加速、減速を行わない。本実施形態における速度軌跡の生成方法は、2段階のサンプリング方法を使用することによって、生成された速度軌跡は、加速度が連続的に変化する第1サブ速度軌跡と第2サブ速度軌跡を含み、人間運転にもっと合う速度軌跡を生成することができ、データ冗長を下げ、アルゴリズムを簡易化することができる。また、加加速度は、乗客の受力に関係し、即ち、乗客の自動運転車両に乗る快適性に影響する。本発明の実施形態における速度軌跡の生成方法は、加速度と加加速度が連続的に変化する第1サブ速度軌跡と第2サブ速度軌跡を生成することによって、運転をより安定させ、乗客の快適性を向上させることができる。さらに、速度軌跡を生成する時に、自動運転車両自身の加速度限度を考慮し、データの冗長を下げ、後続の、複数の速度軌跡から最適の速度軌跡を確定するためのアルゴリズムの優選の計算量を削減することができる。
【0049】
図6は、本発明の実施形態による速度軌跡の生成装置を示すブロック図である。
図6に示すように、当該装置は、
生成しようとする、第1サブ速度軌跡と第2サブ速度軌跡とを含む速度軌跡の起点時間、中間点時間、及び終点時間を設定する設定モジュール11と、
前記起点時間と前記中間点時間間に、起点速度と複数の中間点速度とに基づいて、前記起点速度に対応する複数の前記第1サブ速度軌跡を生成するための第1サブ速度軌跡生成モジュール12と、
前記中間点時間と前記終点時間間に、前記各第1サブ速度軌跡に対して、対応する複数の終点速度に基づいて、複数の第2サブ速度軌跡を生成するための第2サブ速度軌跡生成モジュール13と、を含むことができる。
【0050】
1つの実施形態において、
図7に示すように、本発明の実施形態における装置は、
前記起点速度と、前記起点時間と前記中間点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、前記複数の中間点速度を生成するための中間点速度生成モジュール21、をさらに含むことができる。
【0051】
1つの実施形態において、
図8に示すように、中間点速度生成モジュール21は、
前記起点速度及び加速度上限値に基づいて、中間点速度の最大値を確定するための第1確定サブモジュール71と、
前記起点速度及び加速度下限値に基づいて、中間点速度の最小値を確定するための第2確定サブモジュール72と、
予め設定されたサンプリング速度間隔をもって、前記中間点速度の最大値と前記中間点速度の最小値間に、複数の前記中間点速度を確定するための第3確定サブモジュール73と、を含むことができる。
【0052】
1つの実施形態において、
図9に示すように、第1サブ速度軌跡生成モジュール12は、
速度と時間のM次多項式関数を生成し、Mが1よりも大きい正整数である第1生成サブモジュール41と、
前記M次多項式関数により、予め設定されたサンプリング時間間隔をもって、前記起点時間と前記中間点時間間に複数のサンプル点を生成するための第2生成サブモジュール42と、
前記複数のサンプル点をフィッティングして、前記第1サブ速度軌跡を示す曲線を得るための第1フィッティングモジュール43と、を含むことができる。
【0053】
1つの実施形態において、第1生成サブモジュール41は、
前記起点時間、前記起点速度、起点加速度、前記中間点時間、前記中間点速度、中間点加速度及び中間点加加速度に基づいて、前記M次多項式関数の各次数の係数を確定し、Mが5である第1確定ユニットを含むことができる。
【0054】
1つの実施形態において、
図7に示すように、本発明の実施形態における装置は、
前記中間点速度と、前記中間点時間と前記終点時間の時間差と、加速度限界値とに基づいて、複数の終点速度を生成するための終点速度生成モジュール22、をさらに含むことができる。
【0055】
1つの実施形態において、
図8に示すように、終点速度生成モジュール22は、
前記中間点速度と、加速度上限値とに基づいて、終点速度の最大値を確定するための第4確定サブモジュール81と、
前記中間点速度と、加速度下限値とに基づいて、終点速度の最小値を確定するための第5確定サブモジュール82と、
予め設定されたサンプリング速度間隔をもって、前記終点速度の最大値と前記終点速度の最小値間に、複数の前記終点速度を確定するための第6確定サブモジュール83と、を含むことができる。
【0056】
1つの実施形態において、
図9に示すように、第2サブ速度軌跡生成モジュール13は、
速度と時間のN次多項式関数を生成し、Nが1よりも大きい正整数である第3生成サブモジュール51と、
前記N次多項式関数により、予め設定された時間間隔をもって、前記中間点時間と前記終点時間間に複数のサンプル点を生成するための第4生成サブモジュール52と、
前記複数のサンプル点をフィッティングして、前記第2サブ速度軌跡を示す曲線を得るための第2フィッティングサブモジュール53と、を含むことができる。
【0057】
1つの実施形態において、第3生成サブモジュール51は、
前記中間点時間、前記中間点速度、中間点加速度、前記終点時間、前記終点速度、終点加速度、及び終点加加速度に基づいて、前記N次多項式関数の各次数の係数を確定し、Nが5である第2確定ユニットを含むことができる。
【0058】
1つの実施形態において、前記各第1サブ速度軌跡の加速度と加加速度が連続的に変化し、前記各第2サブ速度軌跡の加速度と加加速度が連続的に変換し、各中間点加加速度と各終点加加速度が0である。
【0059】
本発明の実施形態において、各装置における各モジュールの機能は、上記の方法の対応する説明を参照することができ、ここでは省略する。
【0060】
図10は本発明の実施形態による速度軌跡の生成装置を示すブロック図である。
図10に示すように、当該装置には、メモリ1010とプロセッサ1020が含まれ、メモリ1010にプロセッサ1020で実行することができるコンピュータプログラムが記憶される。前記プロセッサ1020は、前記コンピュータプログラムを実行すると、上記の実施形態における速度軌跡の生成方法を実現する。前記メモリ1010とプロセッサ1020との数は、1つであってよく、複数であってもよい。
【0061】
当該装置は、
他のデバイスと通信することに用いられ、データの交換伝送を行う通信インターフェース1030をさらに含む。
メモリ1010は、高速度RAMメモリを含んでもよく、少なくとも1つの磁気メモリのような不揮発性メモリ(non-volatile memory)をさらに含んでもよい。
【0062】
メモリ1010、プロセッサ1020、及び通信インターフェース1030が個別に実現される場合、メモリ1010、プロセッサ1020、及び通信インターフェース1030は、バスによって相互接続して相互通信を行うことができる。前記バスは、インダストリスタンダードアーキテクチャ(ISA、Industry Standard Architecture)バス、外部デバイス相互接続(PCI、Peripheral ComponentInterconnect)バス、又は拡張インダストリスタンダードアーキテクチャ(EISA、Extended Industry Standard Component)バス等であってもよい。前記バスは、アドレスバス、データバス、制御バス等として分けられることが可能である。表示の便宜上、
図10に1本の太線のみで表示するが、バスが1つ又は1種類のみであることを意味しない。
【0063】
任意選択で、具体的な実現において、メモリ1010、プロセッサ1020及び通信インターフェース1030が1つのチップに集成した場合、メモリ1010、プロセッサ1020、及び通信インターフェース1030は、内部インターフェースによって相互通信を行うことができる。
【0064】
本発明の実施形態は、コンピュータプログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体を提供し、当該プログラムがプロセッサに実行される場合、上記の実施形態のいずれか1つに記載の方法を実現する。
【0065】
本明細書において、「1つの実施形態」、「幾つかの実施形態」、「例」、「具体例」或いは「一部の例」などの用語とは、当該実施形態或いは例で説明された具体的特徴、構成、材料或いは特点を結合して、本発明の少なくとも1つの実施形態或いは実施例に含まれることを意味する。また、説明された具体的特徴、構成、材料或いは特点は、いずれか1つ或いは複数の実施形態または例において適切に結合することが可能である。また、矛盾しない限り、当業者は、本明細書の異なる実施形態または例、および、異なる実施形態または例における特徴を結合したり、組み合わせたりすることができる。
また、用語「第1」、「第2」とは比較的重要性を示している又は暗示しているわけではなく、単に説明のためのものであり、示される技術的特徴の数を暗示するわけでもない。そのため、「第1」、「第2」で限定される特徴は、少なくとも1つの当該特徴を明示又は暗示的に含むことが可能である。本出願の記載の中において、「複数」の意味とは、明確的に限定される以外に、2つ又は2つ以上を意味する。
【0066】
フローチャート又はその他の方式で説明された、いかなるプロセス又は方法に対する説明は、特定な論理的機能又はプロセスのステップを実現するための命令のコードを実行可能な1つ又はそれ以上のモジュール、断片若しくはセグメントとして理解することが可能であり、さらに、本発明の好ましい実施形態の範囲はその他の実現を含み、示された、又は、記載の順番に従うことなく、係る機能に基づいてほぼ同時にまたは逆の順序に従って機能を実行することを含み、これは当業者が理解すべきことである。
フローチャートに示された、又はその他の方式で説明された論理及び/又はステップは、例えば、論理機能を実現させるための実行可能な命令のシーケンスリストとして見なされることが可能であり、命令実行システム、装置、又はデバイス(プロセッサのシステム、又は命令実行システム、装置、デバイスから命令を取得して実行することが可能なその他のシステムを含むコンピュータによるシステム)が使用できるように提供し、又はこれらの命令を組み合わせて使用する命令実行システム、装置、又はデバイスに使用されるために、いかなるコンピュータ読取可能媒体にも具体的に実現されることが可能である。本明細書において、「コンピュータ読取可能媒体」は、命令実行システム、装置、デバイス、又はこれらの命令を組み合わせて実行するシステム、装置又はデバイスが使用できるように提供するため、プログラムを格納、記憶、通信、伝搬又は伝送する装置であってもよい。コンピュータ読み取り可能媒体のより具体的例(非網羅的なリスト)として、1つ又は複数の布配線を含む電気接続部(電子装置)、ポータブルコンピュータディスク(磁気装置)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リード・オンリー・メモリ(ROM)、消去書き込み可能リード・オンリー・メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー装置、及びポータブル読み取り専用メモリ(CDROM)を少なくとも含む。また、コンピュータ読み取り可能媒体は、そのうえで前記プログラムを印字できる紙又はその他の適切な媒体であってもよく、例えば紙又はその他の媒体に対して光学的スキャンを行い、そして編集、解釈又は必要に応じてその他の適切の方式で処理して電子的方式で前記プログラムを得、その後コンピュータメモリに記憶することができるためである。
【0067】
なお、本発明の各部分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせによって実現されることができる。上記実施形態において、複数のステップ又は方法は、メモリに記憶された、適当な命令実行システムによって実行されるソフトウェア又はファームウェアによって実施されることができる。例えば、ハードウェアによって実現するとした場合、別の実施形態と同様に、データ信号に対して論理機能を実現する論理ゲート回路を有する離散論理回路、適切な混合論理ゲート回路を有する特定用途向け集積回路、プログラマブルゲートアレイ(GPA)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などといった本技術分野において公知である技術のうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせによって実現される。
当業者は、上記の実施形態における方法に含まれるステップの全部又は一部を実現するのは、プログラムによって対応するハードウェアを指示することによって可能であることを理解することができる。前記プログラムは、コンピュータ読取可能な媒体に記憶されてもよく、当該プログラムが実行されるとき、方法の実施形態に係るステップのうちの1つ又はそれらの組み合わせを含むことができる。
【0068】
また、本発明の各実施形態における各機能ユニットは、1つの処理モジュールに統合されてよく、別個の物理的な個体であってもよく、2つ又は3つ以上のユニットが1つのモジュールに統合されてもよい。上記の統合モジュールは、ハードウェアで実現されてもよく、ソフトウェア機能モジュールで実現されてもよい。上記の統合モジュールが、ソフトウェア機能モジュールで実現され、しかも独立した製品として販売又は使用される場合、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶されてもよい。前記記憶媒体は読取専用メモリ、磁気ディスク又は光ディスク等であってもよい。
【0069】
上記の記載は、単なる本発明の具体的な実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲はそれに限定されることなく、当業者が本発明に開示されている範囲内において、容易に想到し得る変形又は置換は、全て本発明の範囲内に含まれるべきである。そのため、本発明の範囲は、記載されている特許請求の範囲に準じるべきである。