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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-19
(45)【発行日】2022-05-27
(54)【発明の名称】熱交換器
(51)【国際特許分類】
   F28F 3/10 20060101AFI20220520BHJP
   F28F 3/08 20060101ALI20220520BHJP
   F28D 1/03 20060101ALI20220520BHJP
   F28F 11/00 20060101ALI20220520BHJP
【FI】
F28F3/10
F28F3/08 311
F28D1/03
F28F11/00 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020541499
(86)(22)【出願日】2019-01-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 KR2019000176
(87)【国際公開番号】W WO2019146930
(87)【国際公開日】2019-08-01
【審査請求日】2020-07-29
(31)【優先権主張番号】10-2018-0010781
(32)【優先日】2018-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516011246
【氏名又は名称】ハンオン システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユ,ソク ゾン
(72)【発明者】
【氏名】コ,グァン オク
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,テ スゥ
【審査官】岩▲崎▼ 則昌
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0097596(US,A1)
【文献】特開2013-092181(JP,A)
【文献】特表2017-511460(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28F 3/10
F28F 3/08
F28D 1/03
F28F 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に冷却水が貯蔵および流動する空間が形成された入口タンク部(110)および出口タンク部(120)と、前記入口タンク部(110)、前記出口タンク部(120)に両端が連結されて冷却水流路(C)を形成し、互いに離隔して配置された複数個のチューブ(130)とを含み、外側面で凹状にシール部材挿入溝(150)が形成されたコア部(100)と、
前記コア部(100)の前記シール部材挿入溝(150)に一側が挿入され結合した本体(210)と、前記本体(210)から延長形成され、前記コア部(100)の外側面から突出したリップシール(220)とを含むシール部材(200)と、
凹状に形成されて、前記シール部材(200)が結合した前記コア部(100)が挿入され内部に収容され、一側に空気が流入する空気流入口(710)が形成され、他側に空気が排出される空気排出口(720)が形成されたハウジング(700)と、を含み、
前記シール部材(200)は、前記リップシール(220)が前記ハウジング(700)の側壁の内側面に接触し、前記コア部(100)と前記ハウジング(700)との間が密閉さ
前記コア部(100)は、
第1プレート(130a)と第2プレート(130b)の結合によって内部に冷却水が流動する冷却水流路(C)が形成された前記チューブ(130)が積層され、形成され、
前記第1プレート(130a)および前記第2プレート(130b)の外側が互いに接合されて第1接合部(201)が形成され、前記第1接合部(201)を形成する第1水平部(131)から第1垂直部(132)が延長形成され、前記第1垂直部(132)から第2水平部(133)が延長形成され、隣り合う前記チューブ(130)の互いに対向する前記第1プレート(130a)の第2水平部(133)と前記第2プレート(130b)の第2水平部(133)が互いに接合されて第2接合部(202)が形成され、前記第1プレート(130a)および前記第2プレート(130b)は、前記第2水平部(133)から第2垂直部(134)が延長形成され、
前記第1プレート(130a)および前記第2プレート(130b)の前記第2水平部(133)および前記第2垂直部(134)の一部が除去された形態で凹状に前記シール部材挿入溝(150)が形成されることを特徴とする熱交換器。
【請求項2】
前記コア部(100)は、
前記チューブ(130)が高さ方向に積層配列され、前記チューブ(130)の積層によって形成された長さ方向の両側面のうち一側面以上に前記シール部材挿入溝(150)が形成されることを特徴とする、請求項に記載の熱交換器。
【請求項3】
前記シール部材(200)は、前記コア部(100)の前記シール部材挿入溝(150)に挿入された前記本体(210)が、前記第1プレート(130a)および前記第2プレート(130b)の前記第2垂直部(134)に係止されて挿入された反対方向に抜けないように前記シール部材挿入溝(150)に結合することを特徴とする、請求項に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記シール部材(200)は、前記本体(210)の幅(WB)よりもリップシール(220)の幅(WL)が狭く形成されることを特徴とする、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項5】
前記シール部材(200)は、
前記コア部(100)の長さ方向の側面に形成された前記シール部材挿入溝(150)に挿入され結合した側面密閉部(200‐1)と、前記側面密閉部(200‐1)の下端から幅方向に延長形成され、前記コア部(100)の下面の下側に配置された下端密閉部(200‐2)とを含むことを特徴とする、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項6】
前記コア部(100)の前記シール部材挿入溝(150)の底面と前記ハウジング(700)の側壁の内側面との間の間隔(L1)よりも長さ方向に前記シール部材(200)の長さ(L2)が長く形成されることを特徴とする、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記シール部材(200)の前記リップシール(220)は、前記ハウジング(700)の側壁の内側面に垂直な方向を基準として特定の角度で傾斜して形成されることを特徴とする、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項8】
前記リップシール(220)は、空気の流動方向に前方側に向かって反り、自由端部分の幅方向側の一面が前記ハウジング(700)に接触することを特徴とする、請求項に記載の熱交換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱交換器に係り、より詳しくは、エンジンの出力を高めるために、過給機によって高温および高圧に圧縮された空気を冷却することができる熱交換器に関する。
【背景技術】
【0002】
熱交換器のうちインタクーラ(Intercooler)は、エンジン出力を高めるために、過給機によって高温・高圧に圧縮された空気を冷却する装置である。
【0003】
過給機によって急速に圧縮された空気は、温度が非常に高くなって体積が膨張し、酸素密度が低下し、結果、シリンダの中の吸入効率が低下する現象が生じる。したがって、インタクーラは、過給機で圧縮された高温の空気を冷却することで、エンジンシリンダの吸入効率が高くなるようにし、燃焼効率が向上して燃費が高くなるようにする。
【0004】
かかる役割を果たすインタクーラは、冷却方式に応じて、水冷式と空冷式とに分けられる。このうち、水冷式インタクーラは、空冷式インタクーラとその原理は類似しているが、高温の空気が通過するインタクーラを冷却する時に、外部空気の代わりに車両の冷却水や水などを用いて圧縮空気を冷却するという点で差がある。
【0005】
図1に図示する水冷式インタクーラ10は、所定距離離隔して平行に形成される第1ヘッダータンク20および第2ヘッダータンク30と、前記第1ヘッダータンク20または第2ヘッダータンク30にそれぞれ形成され、空気が流入する第1入口パイプ40および排出される第1出口パイプ50と、前記第1ヘッダータンク20および第2ヘッダータンク30に両端が固定され、空気通路を形成する複数個のチューブ60と、前記チューブ60の間に介在するフィン70と、前記チューブ60とフィン70の組立体が収容され、前記チューブ60の一側端部が位置する一側面と他側面に開口するカバー部材80と、前記カバー部材80の一側面に形成され、冷却水が流入する第2入口パイプ41および排出される第2出口パイプ51とを含んで形成される。
【0006】
また、これとは逆に、冷却水がチューブの内部を通過し、ヘッダータンク、チューブおよびフィンが組み立てられた組立体である熱交換器コアを内側に配置し、コアを囲むようにケースを形成することで、ケースの内側に空気が通過してコアによって空気を冷却するように構成され得る。
【0007】
かかる水冷式インタクーラは、空気がケースの内側とコアの外側との間に通過しないようにして、空気が全部コアを通過するようにすることで、熱交換効率を向上させることができる。しかし、ケースの内側にコアを挿入して組み立てるために、ケースの内側とコアの外側が離隔するように遊びを有すべきであるため、ケースとコアとの離隔した間を介して空気がバイパスし、熱交換性能が低下し得る。もしくは、ケースの内側とコアの外側が離隔することなく密着するように結合するためには、ケースをいくつかの切れめで形成した後、組み立てなければならないため、構造および組み立てが複雑で、ケースの構造的な強度が低下し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】大韓民国特許出願番号10‐1116844 B1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであって、本発明は、熱交換器のコア部とハウジングとの離隔した間の空間を介して空気がバイパスしないようにシール部材を設置して熱交換効率を向上させることができる熱交換器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記のような目的を達成するための本発明の熱交換器1000は、内部に冷却水が貯蔵および流動する空間が形成された入口タンク部110および出口タンク部120と、前記タンク部110、120に両端が連結されて冷却水流路Cを形成し、互いに離隔して配置された複数個のチューブ130とを含み、外側面で凹状にシール部材挿入溝150が形成されたコア部100と、前記コア部100のシール部材挿入溝150に一側が挿入され結合した本体210と、前記本体210から延長形成され、コア部100の外側面から突出したリップシール220とを含むシール部材200とを含んでなることができる。
【0011】
また、前記コア部100は、第1プレート130aと第2プレート130bの結合によって内部に冷却水が流動する冷却水流路Cが形成されたチューブ130が積層され形成され得る。
【0012】
また、前記コア部100は、前記チューブ130が高さ方向に積層配列され、前記チューブ130の積層によって形成された長さ方向の両側面のうち一側面以上に前記シール部材挿入溝150が形成され得る。
【0013】
また、第1プレート130aおよび第2プレート130bの外側が互いに接合されて第1接合部201が形成され、前記第1接合部201を形成する第1水平部131から第1垂直部132が延長形成され、前記第1垂直部132から第2水平部133が延長形成され、隣り合うチューブ130の互いに対向する第1プレート130aの第2水平部133と第2プレート130bの第2水平部133が互いに接合されて第2接合部202が形成され、前記第1プレート130aおよび第2プレート130bは、第2水平部133から第2垂直部134が延長形成され、前記第1プレート130aおよび第2プレート130bの第2水平部133および第2垂直部134の一部が除去された形態で凹状に前記シール部材挿入溝150が形成され得る。
【0014】
また、前記シール部材200は、コア部100のシール部材挿入溝150に挿入された本体210が、前記第1プレート130aおよび第2プレート130bの第2垂直部134に係止されて挿入された反対方向に抜けないようにシール部材挿入溝150に結合し得る。
【0015】
また、前記シール部材200は、本体210の幅WBよりもリップシール220の幅WLが狭く形成され得る。
【0016】
また、前記シール部材200は、前記コア部100の長さ方向の側面に形成されたシール部材挿入溝150に挿入され結合した側面密閉部200‐1と、前記側面密閉部200‐1の下端から幅方向に延長形成され、前記コア部100の下面の下側に配置された下端密閉部200‐2とを含んでなることができる。
【0017】
また、本発明の熱交換器1000は、凹状に形成されて、前記シール部材200が結合したコア部100が挿入され内部に収容され、一側に空気が流入する空気流入口710が形成され、他側に空気が排出される空気排出口720が形成されたハウジング700をさらに含んでなり、前記シール部材200は、リップシール220がハウジング700の側壁の内側面に接触し、前記コア部100とハウジング700との間が密閉され得る。
【0018】
また、前記コア部100のシール部材挿入溝150の底面とハウジング700の側壁の内側面との間の間隔L1よりも長さ方向にシール部材200の長さL2が長く形成され得る。
【0019】
また、前記シール部材200のリップシール220は、ハウジング700の側壁の内側面に垂直な方向を基準として特定の角度で傾斜して形成され得る。
【0020】
また、前記リップシール220は、空気の流動方向に前方側に向かって反り、自由端部分の幅方向側の一面がハウジングに接触し得る。
【0021】
また、上述の目的を達成するための本発明の熱交換器1000は、第1流体として過給空気が第1方向に流動するように入口および出口が備えられたハウジング700と、前記ハウジング700に挿入され、前記第1流体が流動するように前記第1方向に開口しており、前記第1流体と熱交換する第2流体として冷却水が流動するコア部100と、前記コア部100とハウジング700との間に前記第1流体が流動することを防止するためのシール部材200とを含んでなることができる。
【0022】
また、前記シール部材200は、前記第1方向と交差する第2方向に延長し、前記コア部100と前記ハウジング700との間をシールすることができる。
【0023】
また、前記シール部材200は、前記コア部100および前記ハウジング700のいずれか一つに固定され得る。
【発明の効果】
【0024】
本発明の熱交換器は、シール部材により、コア部とハウジングとの離隔した間の空間を介して空気がバイパスせず、熱交換効率が向上するという利点がある。
【0025】
また、別の接着剤や補強のためのリブなしにシール部材をハウジングに容易に結合することができ、組み立てが容易であるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】従来の水冷式インタクーラを示す分解斜視図である。
図2】本発明の一実施形態による熱交換器を示す分解斜視図である。
図3】本発明の一実施形態による熱交換器を示す分解斜視図である。
図4】本発明の一実施形態による熱交換器を示す組立斜視図である。
図5】本発明の一実施形態による熱交換器を示す平面断面図である。
図6】本発明の一実施形態による積層型熱交換器の形態のコア部を示す分解斜視図である。
図7】本発明の一実施形態による積層型熱交換器の形態のコア部を示す正面断面図である。
図8】本発明の一実施形態によるコア部、シール部材およびハウジングが結合した状態での密閉構造を示す部分断面図である。
図9】本発明の一実施形態によるシール部材を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、上記の構成を有する本発明の熱交換器について、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0028】
図2図5は本発明の一実施形態による熱交換器を示す分解斜視図、組立斜視図および平面断面図である。
【0029】
図示するように、本発明の一実施形態による熱交換器1000は、内部に冷却水が貯蔵および流動する空間が形成された入口タンク部110および出口タンク部120と、前記入口タンク部110、前記出口タンク部120に両端が連結されて冷却水流路Cを形成し、互いに離隔して配置された複数個のチューブ130とを含み、外側面で凹状にシール部材挿入溝150が形成されたコア部100と、前記コア部100のシール部材挿入溝150に一側が挿入されて結合した本体210、および前記本体210から延長形成され、コア部100の外側面から突出したリップシール220を含むシール部材200とを含んでなることができる。
【0030】
まず、本発明の熱交換器1000は、シール部材挿入溝150が形成されたコア部100およびシール部材200で構成され得、ハウジング700をさらに含んでなることができる。また、シール部材挿入溝150にシール部材200の一部分が挿入されてシール部材200がコア部100に結合し得、コア部100にシール部材200が結合した状態でハウジング700の内部に挿入されてコア部100とハウジング700との離隔した間がシール部材200によって密閉され得る。
【0031】
コア部100は、入口タンク部110、出口タンク部120およびチューブ130で構成され得、隣り合うチューブ130の離隔した間に介在して結合したフィン140をさらに含んでなることができる。入口タンク部110は、外部から流入した冷却水が内部に貯蔵され得、冷却水が内部に沿って流動し得る空間を形成する部分であり、高さ方向に形成され、入口パイプ111に連結され得る。出口タンク部120は、コア部100を通過する空気と熱交換された冷却水が集まって貯蔵され、冷却水が内部に沿って流動し、外部に排出され得る空間を形成する部分であり、出口パイプ121と連結されるように高さ方向に形成され得る。チューブ130は、入口タンク部110に一端が連結され、出口タンク部120に他端が連結され、冷却水が流動しながら空気と熱交換され得る冷却水流路Cを形成する部分であり、複数個が高さ方向に離隔して配列され、平行に形成され得る。この際、入口タンク部110、出口タンク120とチューブ130は、様々な形態に形成され得、一例として、複数個のプレートが積層され一体型に形成された積層型熱交換器の形態に形成され得、管形態のタンクまたはヘッダータンクに管形態の複数個のチューブ130が連結され、固定された押出チューブ式熱交換器の形態に形成されてもよい。チューブ130の間には、熱交換効率を向上させるためのフィン140が介在し得、一例として、フィン140は、しわ状のコルゲートフィン形態に形成され、チューブ130に結合し得る。また、タンク部は、長さ方向の両側のうち一側に配置されるか両方に配置されてもよいが、図面では、長さ方向の一側にタンク部が形成されたことを示しており、かかる実施例を基準として説明する。また、図示するように、タンク部とチューブ130は、複数個のプレートが積層され一体型に形成された積層型熱交換器の形態を基準として説明する。ここで、コア部100は、入口タンク部110に流入した冷却水がチューブ130に沿ってUターンする形態により流動し、出口タンク部120を介して外部に排出され得る形態に形成され得る。これにより、外部から流入した冷却水が入口タンク部110に沿って高さ方向に流動してチューブ130に分配され、チューブ130に沿って長さ方向に流動してUターンし、出口タンク部120に集まって高さ方向に流動し、外部に排出され得る。この際、空気は、コア部100の幅方向に前方側から後方側に流動し得、空気がチューブ130の間を通過しながら熱交換され、空気が冷却するように構成され得る。
【0032】
また、コア部100の下面には下部補強板400が結合し、コア部100の上面には上部補強板500が結合することで、コア部100の強度を補強することができ、コア部100を構成する部品および補強板は、組み立てられた後、ろう付けまたは溶接などで接合されて結合し得る。また、入口パイプ111および出口パイプ121は、上部補強板500に貫通形成された結合孔を貫通するように結合してもよく、入口パイプ111および出口パイプ121は、ろう付けまたは溶接などにより上部補強板500に結合して固定され得る。
【0033】
また、一例として、コア部100は、外側面のうち長さ方向の両側面にシール部材挿入溝150が凹状に形成され得る。この際、シール部材挿入溝150は、コア部100の長さ方向の側面に形成されてもよく、幅方向に中央部分に形成され、この際、高さ方向に沿って連続して形成されてもよく、上部補強板500を除き、チューブ130および下部補強板400を含んで上端から下端まで形成されてもよい。
【0034】
シール部材200は、弾性があり、柔軟な材質で形成され得、シール部材200は、本体210およびリップシール220で構成され、本体210がコア部100のシール部材挿入溝150に挿入されて結合し得る。本体210は、シール部材挿入溝150に挿入され得るように高さ方向に連続して形成された棒形態に形成され得、シール部材挿入溝150に向かう方の角部分が面取りされて、シール部材挿入溝150にシール部材200の本体210が挿入されやすくされ得る。また、本体210では、コア部100に向かう反対面の幅方向の中央部分から長さ方向に外側に向かってリップシール220が延長形成され、リップシール220は、本体210のように高さ方向に連続して形成され、本体に比べて相対的に幅が狭い薄い板形態に形成され得る。ここで、シール部材200は、本体210がコア部100のシール部材挿入溝150に挿入され結合した状態で、シール部材200のリップシール220がコア部100の外側面から突出している形態に形成され得る。
【0035】
ハウジング700は、凹状に形成されて内部が中空になり、上側が開放した形態に形成され得、一側に空気が流入する空気流入口710が形成され、他側に空気が排出される空気排出口720が形成され得る。また、ハウジング700の内部にシール部材200が結合したコア部100が挿入され収容され得る。この際、コア部100の上側に結合した上部補強板500は、コア部100の上面よりも幅が広く形成され、上部補強板500の周縁部に上下を貫通する貫通孔が形成され、ハウジング700の内部にコア部100が挿入されるように組み立てた後、締結手段などを用いて上部補強板500をハウジング700に結合することができる。
【0036】
この際、コア部100のシール部材挿入溝150とシール部材200の本体210が互いに対向する長さ方向の面どうしが互いに密着し、シール部材200のリップシール220がハウジング700の長さ方向の側壁の内側面に接触して密着し、ハウジング700の側壁の内側面とコア部100の長さ方向の側面との間がシール部材200によって密閉され得る。これにより、ハウジング700の空気流入口710に流入した空気は、コア部100のチューブ130の間を通過して空気排出口720を介して排出されるように構成され得る。
【0037】
これにより、本発明の熱交換器は、シール部材により、コア部とハウジングとの離隔した間の空間を介して空気がバイパスせず、熱交換効率が向上することができる。
【0038】
図6および図7は本発明の一実施形態による積層型熱交換器の形態のコア部を示す分解斜視図および正面断面図である。
【0039】
図6図7を参照すると、コア部100は、第1プレート130aと第2プレート130bの結合によって内部に冷却水が流動する冷却水流路Cが形成されたチューブ130が積層され形成され得る。
【0040】
図示するように、コア部100は、複数個のチューブ130が高さ方向に積層され接合された形態に形成され得、チューブ130は、第1プレート130aと第2プレート130bの接合によって形成され得る。この際、チューブ130は、第1プレート130aと第2プレート130bの外側に長さ方向および幅方向の平面である水平方向にそれぞれ第1水平部131が形成され、第1プレート130aと第2プレート130bの第1水平部131が接触するように積層された後、ろう付けなどで接合され、第1接合部201が形成され得る。これにより、第1プレート130aと第2プレート130bの接合によって外側が密閉され得、接合された接合部201の内側には、熱交換媒体である冷却水が流動し得る冷却水流路Cが形成され得る。また、第1プレート130aと第2プレート130bは、それぞれ冷却水流路Cが形成される側にプレート135の面で流動調節ビード137および突出ビード138が突出するように形成され得、流動調節ビード137は、冷媒の流れを案内するように、冷却水流路Cを区切るか冷媒の流動方向を調節できる形態に長く形成され得、突出ビード138は、冷却水との熱交換面積が大きくし得るように円柱形態などに形成され得る。また、第1プレート130aと第2プレート130bは、プレート135の面からビード137、138とは反対方向にある隣り合うチューブ130に向かう方向にカップ部136が突出形成され得、カップ部136の突出した端部には、上下を貫通する連通孔が形成され得、カップ部136は、突出した端部の一部が内側に向かって水平に形成され、互いに隣り合うチューブ130のカップ部136どうしが容易に接合されて結合し得る。これにより、チューブ130のカップ部136によって形成された空間が連結されるように形成され、入口タンク部110および出口タンク部120にそれぞれ形成され得る。これにより、一例として図示するように、長さ方向の一側に入口タンク部110と出口タンク部120がすべて形成される場合には、入口パイプ111を介して入口タンク部110に流入した冷媒は、それぞれのチューブ130に分配され流入した後、流動調節ビード137によってそれぞれのチューブ130に形成された幅方向の一側の冷却水流路Cに沿って長さ方向に流動した後、Uターンし、幅方向の他側に形成された冷却水流路Cに沿って長さ方向に流動した後、出口タンク部120に集まって出口パイプ121を介して排出されるように構成され得る。また、図示するように、第1プレート130aと第2プレート130bは、同じ形態に形成され、第1プレート130aを覆したものが第2プレート130bになってもよく、図示していないが、第1プレート130aと第2プレート130bが異なる形態に形成されてもよい。
【0041】
この際、コア部100は、チューブ130が高さ方向に積層配列され、チューブ130の積層によって形成された長さ方向の側面にシール部材挿入溝150が形成され得、シール部材挿入溝150は、コア部100の長さ方向の両側面のうち一方の面にのみ形成されるか、両方の面にすべて形成されてもよい。一例として図示するように、コア部100の長さ方向の両側面にシール部材挿入溝150がすべて形成され、両方にシール部材200がそれぞれ挿入されて結合し得る。
【0042】
また、図7を参照すると、コア部100のチューブ130は、第1プレート130aおよび第2プレート130bの外側が互いに接合されて第1接合部201が形成され、前記第1接合部201を形成する第1水平部131から第1垂直部132が延長形成され、前記第1垂直部132から第2水平部133が延長形成され、隣り合うチューブ130の互いに対向する第1プレート130aの第2水平部133と第2プレート130bの第2水平部133が互いに接合されて第2接合部202が形成され、前記第1プレート130aおよび第2プレート130bは、第2水平部133から第2垂直部134が延長形成され、前記第1プレート130aおよび第2プレート130bの第2水平部133および第2垂直部134の一部が除去された形態で凹状に前記シール部材挿入溝150が形成され得る。
【0043】
すなわち、チューブ130は、上記の第1接合部201が形成される第1プレート130aの第1水平部131と第2プレート130bの第1水平部131の長さ方向の外側端部で互いに対向する反対側に向かって高さ方向にそれぞれ第1垂直部132が延長形成され得る。また、第1垂直部132の高さ方向の端部から長さ方向の外側方向に向かって第2水平部133が延長形成され得る。すなわち、第1接合部201が形成される第1プレート130aの第1水平部131の端部から上側に第1垂直部132が延長形成され、第1垂直部132の端部から外側へ第2水平部133が延長形成され、第1接合部201が形成される第2プレート130bの第1水平部131の端部から下側に第1垂直部132が延長形成され、第1垂直部132の端部から外側へ第2水平部133が延長形成され得る。また、隣り合うチューブ130が互いに接合されて結合し、この際、一つのチューブ130の第2水平部133と他の一つのチューブ130の第2水平部133が互いに接合されて第2接合部202が形成され得る。
【0044】
これにより、チューブ130が接合されて結合する部分である第1接合部201の外側に第2接合部202がさらに形成されることから、一つのチューブ130の第1垂直部132の端部と他の一つのチューブ130の第1垂直部132の端部が第1接合部201および第2接合部202によってすべて結合し、全体的には、高さ方向にチューブ130の第1垂直部132がすべて連結されて結合した形態に形成され得る。したがって、補強材の役割をする第1垂直部132、第2水平部133および第2接合部202によってコア部100側面の剛性が大きくなることができ、第1プレート130aと第2プレート130bに、一体で強度を補強することができる補強材が形成されることから、プレートの積層および接合によってチューブの形成、熱交換器コアの形成および強度の補強が行われ得る。また、補強材の役割をする第2水平部133および第2接合部202の一部を切断して除去した形態で凹状にシール部材挿入溝150を形成し、シール部材200を挿入して結合することができる。
【0045】
また、シール部材200は、コア部100のシール部材挿入溝150に挿入された本体210が、第1プレート130aおよび第2プレート130bの第2垂直部134に係止されて挿入された反対方向に抜けないように、シール部材挿入溝150に結合し得る。
【0046】
図8を参照すると、一例として、シール部材200は、弾性材質で形成され、この際、本体210の幅WBがシール部材挿入溝150の幅WGよりも若干大きく形成され、シール部材挿入溝150にシール部材200の本体210を長さ方向に挿入して結合する時に、本体210が押圧されて幅が減少し、シール部材挿入溝150に圧入され、シール部材挿入溝150に本体210が挿入された状態で弾性によって本体210が最初の幅に戻り、本体210がコア部100の第2垂直部134に係止され固定され得る。また、本体210がシール部材挿入溝150に長さ方向に挿入された状態で、挿入された反対方向に抜けにくくすることができ、別の構造および部材を用いなくても、シール部材をコア部に容易に結合して固定させることができる。
【0047】
また、シール部材200は、本体210の幅WBよりもリップシール220の幅WLが狭く形成され、リップシール220部分を取った状態で本体210部分を押圧してもよく、コア部100のシール部材挿入溝150にシール部材200を容易に結合することができる。
【0048】
また、図9を参照すると、シール部材200は、コア部100の長さ方向の側面に形成されたシール部材挿入溝150に挿入され結合した側面密閉部200‐1と、側面密閉部200‐1の下端から幅方向に延長形成されてコア部100の下面の下側に配置された下端密閉部200‐2とを含んでなることができる。
【0049】
すなわち、図示するように、シール部材200が「L」字状に形成され、シール部材200がコア部100の側面側の全体および下面側の一部領域にわたり連結されている形態に形成され得る。これにより、図3のように、コア部100にシール部材200を結合した状態で、これをハウジング700の内部に挿入して組み立てる際、シール部材200の側面密閉部200‐1のリップシール220がハウジング700と接触して挿入されても、シール部材200の下端密閉部200‐2がコア部100の下面に係止されている状態であるため、側面密閉部200‐1が押し上がらないことができ、側面密閉部200‐1が変形されるか離脱することを防ぐことができる。
【0050】
また、コア部100のシール部材挿入溝150の底面(長さ方向側の面)とハウジング700の長さ方向側壁の内側面との間の間隔L1よりも長さ方向にシール部材200の長さL2が長く形成され得る。
【0051】
これにより、シール部材200がコア部100に結合した状態で、コア部100をハウジング700の内部に挿入して組み立てる際、シール部材200のリップシール220が反って変形した状態に挿入され得、挿入が完了した状態でもリップシール220が反ってハウジング700の側壁に密着した状態になる。また、シール部材200のリップシール220がハウジング700に密着し、気密が確実に維持され得る。
【0052】
この際、シール部材200のリップシール220は、ハウジング700の側壁の内側面に垂直な方向を基準として特定の角度である鋭角に傾斜して形成され得る。また、シール部材200がコア部100に結合した状態で、コア部100をハウジング700の内部に挿入して組み立てる際、リップシール220の角度によってリップシール220が幅方向に一方のみに反ることができ、より確実に気密が維持され得る。
【0053】
また、リップシール220は、空気の流動方向の前方側に向かって反り、自由端部分の幅方向側の一面がハウジング700に接触し得る。すなわち、図示するように、リップシール220の自由端部分が空気が流入する方に向かって反っているようにハウジング700に接触しており、ハウジング700の内部に流入した高圧の空気によってもリップシール220がハウジング700の側壁の内側面と離隔していないこともある。
【0054】
また、ハウジング700の内側とコア部100の外側が離隔するように形成され得る。すなわち、ハウジング700の内部の空いている空間にコア部100を挿入しやすいように、上側から見て、ハウジング700の内側空間の面積よりもコア部100の面積が小さく形成され、ハウジング700の内側面とコア部100の外側面が離隔して配置され得る。また、長さ方向にコア部100の外側両側面とハウジング700の内側両側面との間がそれぞれ互いに離隔するように形成され、ハウジング700の開放された上側を介して上側から下側方向にコア部100がハウジング700の内部に容易に挿入され組み立てられ得る。
【0055】
本発明は、上記の実施例に限定されず、適用範囲が様々であることは言うまでもなく、請求の範囲で請求する本発明の要旨から逸脱することなく、当該本発明が属する分野において通常の知識を有する者であれば、誰でも様々な変形実施が可能であることは言うまでもない。
【0056】
例えば、前記実施例で、シール部材200は、コア部100に固定されていると説明したが、シール部材200は、コア部100およびハウジング700のいずれか一つに固定されてもよい。この際、最適なのは、コア部100にシール部材200が固定された状態でハウジング700に結合することが好ましい。その理由は、シール部材200がコア部100に結合した状態でハウジング700に挿入されることがより容易であるためである。
【0057】
また、シール部材200は、シール能力の向上のために、リップシール220が多数個形成され得る。
【符号の説明】
【0058】
1000 熱交換器
100 コア部
110 入口タンク部
111 入口パイプ
120 出口タンク部
121 出口パイプ
130 チューブ
130a 第1プレート
130b 第2プレート
131 第1水平部
132 第1垂直部
133 第2水平部
134 第2垂直部
135 プレート
136 カップ部
137 流動調節ビード
138 突出ビード
140 フィン
150 シール部材挿入溝
200 シール部材
200‐1 側面密閉部
200‐2 下端密閉部
210 本体
220 リップシール
400 下部補強板
500 上部補強板
700 ハウジング
710 空気流入口
720 空気排出口


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9