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▶ 渡辺 大也の特許一覧

特許7076609手を汚すことなくフィルムを除去できる納豆容器
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  • 特許-手を汚すことなくフィルムを除去できる納豆容器 図1
  • 特許-手を汚すことなくフィルムを除去できる納豆容器 図2
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  • 特許-手を汚すことなくフィルムを除去できる納豆容器 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-19
(45)【発行日】2022-05-27
(54)【発明の名称】手を汚すことなくフィルムを除去できる納豆容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/50 20060101AFI20220520BHJP
【FI】
B65D85/50 160
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021070696
(22)【出願日】2021-03-03
【審査請求日】2021-04-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】318007269
【氏名又は名称】渡辺 大也
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 大也
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-062060(JP,A)
【文献】特開2007-045427(JP,A)
【文献】特開2007-001601(JP,A)
【文献】登録実用新案第3118740(JP,U)
【文献】特開2012-158342(JP,A)
【文献】特開2015-089834(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を含む納豆収容部を有する本体部と、ヒンジにより前記開口部を覆い塞ぐように設けられた蓋部を備え、納豆収容部の納豆をフィルムでカバーする納豆容器にあって、納豆を食すためフィルムを除去する際、フィルムに付着した納豆のぬめりが手について不快感をもたらすことがあったが、そのトラブルを解消するため、本発明の納豆をカバーするフィルムは、納豆容器の幅とほぼ同じで容器内に収まる長さの短辺と、短辺の倍か少し倍を超える長さの長辺を持つ、長方形とする。
フィルム長辺方向を山折りで本体ヒンジ方向に二重に折り畳み、納豆をカバーし設置する。且つ、フィルムを引き出す際にフィルムを摘みやすいよう、本体ヒンジの対辺の本体部と蓋部の縁の中央部に同じ大きさ、形、閉じた時に同じ位置になるよう「コの字形」の切り欠けを設ける。納豆を食す時、容器の蓋を開け、中のタレ、薬味を取り除き、本件フィルムの二重に折り畳んだ上側のフィルムを本体部の前記切り欠け部の外へ垂らし、本体部と前記蓋部との間に挟んで、蓋を閉じ、切り欠け部の間に出ているフィルムを納豆のぬめりを覆う向きで、重ねて摘んで引き出すことで、納豆に接しているフィルムを容器から引き出す際に、フィルム同士で納豆との密着面を覆い、納豆のぬめりで手を汚すことなく、フィルムを除去できる納豆容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は納豆容器に関し、納豆収容部に納豆を収容し、フィルムで保護し、開口部を蓋部で覆い塞ぐ納豆容器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、市販されている納豆は、発酵熟成などのため、合成樹脂等で形成された納豆容器に収容されて販売されている。こうした納豆容器には大抵、納豆の収容部と容器の蓋部との間に、納豆の乾燥防止などのため、合成樹脂製のフィルムを設けている。
このフィルムは、収容した納豆の表面に密着するようにして設けられるため、納豆を食べる際にフィルムを剥がして除去しようとすると、フィルムに付着した納豆の粒やヌルヌルの感触が食卓や手、ゴミ箱等に付着して不快感をもたらすことがあった。
【0003】
特許文献1に記載の納豆容器では、収容部の開口部を覆い塞ぐ蓋部にスリットを設け、そのスリットにフィルムを挟み、フィルムを引き出すことができるようにすることで、フィルムに付着した納豆の粘り気が食卓や手等に付着しにくくしている。
【0004】
【文献】特開2018-131221号広報
【0005】
【文献】特開2007-001601号広報
【0006】
【文献】特開2012-171632号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の納豆容器では、蓋部のスリットにフィルムを入れにくいという課題やスリットを設けることにより衛生面に難ありという問題があった。
【0008】
また、特許文献2に記載の納豆容器では、フィルムを摘む突起がわずかで、突起のない、現行のフィルムを取り出すのとほとんど変わらない。
【0009】
さらに、特許文献3に記載の納豆容器では、タレの量の調整が効かない上に、カラシなどのヤクミを提供できないという問題があった。
フィルムを密着できないことにより納豆の乾燥に難ありという問題があった。
【0010】
本発明は、このような課題を解決するため、手を汚すことなくフィルムを除去することのできる納豆容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
開口部を含む納豆収容部を有する本体部と、ヒンジにより前記開口部を覆い塞ぐように設けられた蓋部を備え、納豆収容部の納豆をフィルムでカバーする納豆容器にあって、納豆を食すためフィルムを除去する際、フィルムに付着した納豆のぬめりが手について不快感をもたらすことがあったが、そのトラブルを解消するため、本発明の納豆をカバーするフィルムは、納豆容器の幅とほぼ同じで容器内に収まる長さの短辺と、短辺の倍か少し倍を超える長さの長辺を持つ、長方形とする。
フィルム長辺方向を山折りで本体ヒンジ方向に二重に折り畳み、納豆をカバーし設置する。且つ、フィルムを引き出す際にフィルムを摘みやすいよう、本体ヒンジの対辺の本体部と蓋部の縁の中央部に同じ大きさ、形、閉じた時に同じ位置になるよう「コの字形」の切り欠けを設ける。
【0012】
前記納豆容器において前記フィルムを二重に折りたたむ際、その間または上にタレ、カラシなどのヤクミを装備することにより、蓋を開け、容器を傾けるだけでフィルムの納豆に接している密着面は剥がれず、タレ、カラシなどのヤクミだけを取り出すことができ、同時にフィルムが容器の外に広げられ、フィルムを引き出しやすい状態にする。
【0013】
納豆を食す時、容器の蓋を開け、中のタレ、薬味を取り除き、本件フィルムの二重に折り畳んだ上側のフィルムを本体部の前記切り欠け部の外へ垂らし、本体部と前記蓋部との間に挟んで、蓋を閉じ、切り欠け部の間に出ているフィルムを納豆のぬめりを覆う向きで、重ねて摘んで引き出すことで、納豆に接しているフィルムを容器から引き出す際に、フィルム同士で納豆との密着面を覆い、納豆のぬめりで手を汚すことなく、フィルムを除去できる納豆容器。
【発明の効果】
【0014】
本発明の納豆をカバーするフィルムは、納豆容器の幅とほぼ同じで容器内に収まる長さの短辺と、短辺の倍か少し倍を超える長さの長辺を持つ、長方形とする。
フィルム長辺方向を山折りで本体ヒンジ方向に二重に折り畳み、納豆をカバーし設置する。且つ、フィルムを引き出す際にフィルムを摘みやすいよう、本体ヒンジの対辺の本体部と蓋部の縁の中央部に同じ大きさ、形、閉じた時に同じ位置になるよう「コの字形」の切り欠けを設ける。納豆を食す時、容器の蓋を開け、中のタレ、薬味を取り除き、本件フィルムの二重に折り畳んだ上側のフィルムを本体部の外へ垂らし、本体部と前記蓋部との間に
挟んで、蓋を閉じ、前記切り欠け部の間に出ているフィルムを納豆のぬめりを覆う向きで、重ねて摘んで引き出すことで、納豆に接しているフィルムを容器から引き出す際に、フィルム同士で納豆との密着面を覆い、納豆のぬめりで手を汚すことなく、フィルムを除去できた。
【0015】
前記納豆容器において前記フィルムを二重に折りたたむ際、その間または上にタレ、カラシなどのヤクミを装備することにより、蓋を開け、容器を傾けるだけでフィルムの納豆に接している密着面は剥がれず、タレ、カラシなどのヤクミだけを取り出すことができ、同時にフィルムが容器の外に広げられ、フィルムを引き出しやすい状態になった。
【0016】
一般に市販されているものとほとんど同じ容器に使用できることで製造時の型もほぼ同じものを使え、納豆のタレ、カラシの収容も今まで通りの製造ライン、システムを使用できる。また消費者もフィルムが長くなっただけなので戸惑いもなく使用できる。
【図面の簡単な説明】
図1】納豆容器、フィルム、納豆タレ、ヤクミ(カラシ) セッティング a 納豆容器本体 b 納豆容器蓋部 c フィルム d 切り欠け e ヒンジ f 納豆タレ g ヤクミ(カラシ)
図2】納豆容器、フィルムから納豆タレ、カラシを取り出す a 納豆容器本体 b 納豆容器蓋部 c フィルム d 切り欠け e ヒンジ f 納豆タレ g ヤクミ(カラシ)
図3】蓋を閉じ、コの字形切り欠けを利用してフィルムを引き出す a 納豆容器本体 b 納豆容器蓋部 c フィルム d 切り欠け e ヒンジ
図4】フィルムのヌルヌル面を合わせ引き出す a 納豆容器本体 b 納豆容器蓋部 c フィルム d 切り欠け e ヒンジ
【要約】      (修正有)
【課題】手を汚すことなくフィルムを除去できる納豆容器を提供する。
【解決手段】納豆をカバーするフィルムは、納豆容器の幅とほぼ同じで容器内に収まる長さの短辺と、短辺の倍か少し倍を超える長さの長辺を持つ、長方形とする。フィルム長辺方向を山折りで本体ヒンジ方向に二重に折り畳み、納豆をカバーし設置する。且つ、フィルムを引き出す際にフィルムを摘みやすいよう、本体ヒンジの対辺の本体部と蓋部の縁の中央部に同じ大きさ、形、閉じた時に同じ位置になるよう「コの字形」の切り欠けを設ける。納豆を食す時、容器の蓋を開け、フィルムの二重に折り畳んだ上側のフィルムを本体部の外へ垂らし、本体部と前記蓋部との間に挟んで、蓋を閉じ、前記切り欠け部の間に出ているフィルムを納豆のぬめりを覆う向きで、重ねて摘んで引き出すことで、納豆に接しているフィルムを容器から引き出す際に、フィルム同士で納豆との密着面を覆い、納豆のぬめりで手を汚すことなく、フィルムを除去できる納豆容器を提供する。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4