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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-20
(45)【発行日】2022-05-30
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1345 20060101AFI20220523BHJP
   G02F 1/1368 20060101ALI20220523BHJP
   G09F 9/30 20060101ALI20220523BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20220523BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20220523BHJP
   H01L 27/32 20060101ALI20220523BHJP
   H05B 33/06 20060101ALI20220523BHJP
   H05B 33/12 20060101ALI20220523BHJP
【FI】
G02F1/1345
G02F1/1368
G09F9/30 365
G09F9/00 346Z
G09F9/30 343
H05B33/14 A
H01L27/32
H05B33/06
H05B33/12 Z
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2017232682
(22)【出願日】2017-12-04
(65)【公開番号】P2019101261
(43)【公開日】2019-06-24
【審査請求日】2020-11-06
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】落合 孝洋
(72)【発明者】
【氏名】稲村 弘
(72)【発明者】
【氏名】笹沼 啓太
(72)【発明者】
【氏名】白神 謙吾
【審査官】磯崎 忠昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-134647(JP,A)
【文献】特開2007-310130(JP,A)
【文献】特開2006-323097(JP,A)
【文献】特開平03-018891(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0270842(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0108639(KR,A)
【文献】特開2003-029296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1345
G02F 1/1368
G02F 1/133
G09F 9/30
G09F 9/00
G09G 3/20
H01L 51/50
H01L 27/32
H05B 33/06
H05B 33/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部に亘って配置され、前記表示部を挟むように非表示部に位置する第1端部及び第2端部を有する第1配線と、
前記第1端部と電気的に接続された第1スイッチと、
前記第2端部と電気的に接続された第2スイッチと、
前記第1スイッチを介して前記第1端部と電気的に接続された第1端子と、
前記第2スイッチを介して前記第2端部と電気的に接続された第2端子と、
を備え
前記第1端部は、前記第1端子を介して第1電位に設定され、
前記第2端部は、前記第2端子を介して前記第1電位とは異なる第2電位に設定され、
前記第1電位は固定電位であり、前記第2電位はパルス状に変化する、表示装置。
【請求項2】
さらに、前記表示部に亘って配置され、前記表示部を挟むように前記非表示部に位置する第3端部及び第4端部を有する第2配線と、
前記第3端部と電気的に接続された第3スイッチと、
前記第4端部と電気的に接続された第4スイッチと、
前記第3スイッチを介して前記第3端部と電気的に接続された第3端子と、を備え、
前記第4端部は、前記第4スイッチを介して前記第1端子と電気的に接続されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1スイッチ及び前記第4スイッチは、前記非表示部の第1領域に位置し、
前記第2スイッチ及び前記第3スイッチは、前記非表示部の第2領域に位置し、
前記表示部は、前記第1領域と前記第2領域との間に位置している、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1端部及び前記第4端部は、前記第1端子を介して第1電位に設定され、
前記第2端部は、前記第2端子を介して第2電位に設定され、
前記第3端部は、前記第3端子を介して第3電位に設定され、
前記第1電位は固定電位であり、前記第2電位及び前記第3電位はパルス状に変化し、
前記第2電位及び前記第3電位は、互いに逆極性のパルス状に変化する、請求項2又は3に記載の表示装置。
【請求項5】
表示部に亘って配置され、前記表示部を挟むように非表示部に位置する第1端部及び第2端部を有する第1配線と、
前記第1配線と隣り合い、前記表示部を挟むように前記非表示部に位置する第3端部及び第4端部を有する第2配線と、
前記第1端部と前記第4端部とを電気的に接続する第1スイッチと、
前記第2端部と電気的に接続された第2スイッチと、
前記第3端部と電気的に接続された第3スイッチと、
前記第3スイッチを介して前記第3端部と電気的に接続された第1端子と、
前記第2スイッチを介して前記第2端部と電気的に接続された第2端子と、
を備え
前記第3端部は、前記第1端子を介して第1電位に設定され、
前記第2端部は、前記第2端子を介して前記第1電位とは異なる第2電位に設定され、
前記第1電位及び前記第2電位は、互いに逆極性のパルス状に変化する、表示装置。
【請求項6】
前記第1スイッチは、前記非表示部の第1領域に位置し、
前記第2スイッチ及び前記第3スイッチは、前記非表示部の第2領域に位置し、
前記表示部は、前記第1領域と前記第2領域との間に位置している、請求項に記載の表示装置。
【請求項7】
さらに、前記第1スイッチを覆うシールド電極を備え、
前記シールド電極の電位は、固定電位である、請求項1乃至のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記シールド電極は、透明導電材料によって形成されている、請求項に記載の表示装置。
【請求項9】
さらに、前記第1スイッチと前記シールド電極との間に有機絶縁層を備える、請求項に記載の表示装置。
【請求項10】
さらに、前記シールド電極を覆う保護層を備える、請求項に記載の表示装置。
【請求項11】
さらに、前記シールド電極と重畳するドライバICを備え、
前記第1配線は、前記第1端部側の前記非表示部において、前記ドライバICと接続する接続端子と接続されている、請求項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置の信頼性を確保するために、表示装置を検査する技術が種々検討されている。一例では、信号線における断線やショートの有無を検査するべく、ICチップの実装領域の隙間に検査用スイッチング素子を設ける技術が知られている。
ところで、近年では、表示装置の高精細化に伴い、配線の本数が増加し且つ各配線が細線化される傾向にある。配線において、局所的に線幅が細くなっている箇所では、駆動電流が流れることによるストレスに起因して断線が生ずるおそれがある。このため、駆動時間の経過に伴って断線を招くおそれがある表示装置を、市場に出回る以前に選別することが要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-243524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態の目的は、信頼性の低下を抑制することが可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態によれば、
表示部に亘って配置され、前記表示部を挟むように非表示部に位置する第1端部及び第2端部を有する第1配線と、前記第1端部と電気的に接続された第1スイッチと、前記第2端部と電気的に接続された第2スイッチと、前記第1スイッチを介して前記第1端部と電気的に接続された第1端子と、前記第2スイッチを介して前記第2端部と電気的に接続された第2端子と、を備えた、表示装置が提供される。
本実施形態によれば、
表示部に亘って配置され、前記表示部を挟むように非表示部に位置する第1端部及び第2端部を有する第1配線と、前記第1配線と隣り合い、前記表示部を挟むように前記非表示部に位置する第3端部及び第4端部を有する第2配線と、前記第1端部と前記第4端部とを電気的に接続する第1スイッチと、前記第2端部と電気的に接続された第2スイッチと、前記第3端部と電気的に接続された第3スイッチと、前記第3スイッチを介して前記第3端部と電気的に接続された第1端子と、前記第2スイッチを介して前記第2端部と電気的に接続された第2端子と、を備えた表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、本実施形態の表示装置DSPの構成を示す図である。
図2図2は、第1領域A1を拡大した平面図である。
図3図3は、図1に示した表示パネルPNLの構成例を示す図である。
図4図4は、図1に示した表示パネルPNLの表示部の構造を示す断面図である。
図5図5は、本実施形態の第1構成例の表示パネルPNLを示す図である。
図6図6は、エージング処理において各端子に供給される電位の一例を示す図である。
図7図7は、本実施形態の第2構成例の表示パネルPNLを示す図である。
図8図8は、本実施形態の第3構成例の表示パネルPNLを示す図である。
図9図9は、本実施形態の第4構成例の表示パネルPNLを示す図である。
図10図10は、図9に示したシールド電極SL及び第1スイッチSW1を示す平面図である。
図11図11は、図10に示したシールド電極SL及び第1スイッチSW1のA-A’線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0008】
本実施形態においては、表示装置DSPの一例として、液晶表示装置について説明する。なお、本実施形態にて開示する主要な構成は、有機エレクトロルミネッセンス表示素子等を有する自発光型の表示装置、電気泳動素子等を有する電子ペーパ型の表示装置、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を応用した表示装置、或いはエレクトロクロミズムを応用した表示装置などにも適用可能である。
【0009】
図1は、本実施形態の表示装置DSPの構成を示す図である。一例では、第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していてもよい。第1方向X及び第2方向Yは、表示装置DSPを構成する基板の主面と平行な方向に相当し、第3方向Zは、表示装置DSPの厚さ方向に相当する。本明細書において、第3方向Zを示す矢印の先端に向かう方向を「上」と称し、矢印の先端から逆に向かう方向を「下」と称する。「第1部材の上の第2部材」及び「第1部材の下の第2部材」とした場合、第2部材は、第1部材に接していてもよいし、第1部材から離間していてもよい。また、第3方向Zを示す矢印の先端側に表示装置DSPを観察する観察位置があるものとし、この観察位置から、第1方向X及び第2方向Yによって規定されるX-Y平面に向かってみることを平面視という。
【0010】
表示装置DSPは、表示パネルPNLと、ドライバIC1と、フレキシブルプリント回路基板2と、回路基板3と、を備えている。
表示パネルPNLは、液晶パネルであり、第1基板SUB1と、第2基板SUB2と、後述する液晶層LCと、を備えている。表示パネルPNLは、画像を表示する表示部DAと、表示部DAを囲む額縁状の非表示部NDAと、を備えている。表示部DAは、第1基板SUB1と第2基板SUB2とが対向した領域に設けられている。非表示部NDAは、図中に点線で示した第1領域A1及び第2領域A2を有している。第1領域A1は、第1基板SUB1において、第2基板SUB2よりも第2方向Yに延出した部分に設けられている。第2領域A2は、第1基板SUB1において、第1領域A1とは反対側に設けられている。表示部DAは、第1領域A1と第2領域A2との間に位置している。
ドライバIC1及びフレキシブルプリント回路基板2は、第1領域A1に接続されている。フレキシブルプリント回路基板2は、回路基板3に接続されている。なお、ドライバIC1は、フレキシブルプリント回路基板2や回路基板3に実装されてもよい。ドライバIC1は、画像を表示するのに必要な信号を出力するディスプレイドライバDDを内蔵している。
【0011】
本実施形態の表示パネルPNLは、第1基板SUB1の下面側からの光を選択的に透過することで画像を表示する透過表示機能を備えた透過型、第2基板SUB2の上面側からの光を選択的に反射することで画像を表示する反射表示機能を備えた反射型、あるいは、透過表示機能及び反射表示機能を備えた半透過型のいずれであってもよい。
また、表示パネルPNLの詳細な構成について、ここでは説明を省略するが、表示パネルPNLは、基板主面に沿った横電界を利用する表示モード、基板主面の法線に沿った縦電界を利用する表示モード、基板主面に対して斜め方向に傾斜した傾斜電界を利用する表示モード、さらには、上記の横電界、縦電界、及び、傾斜電界を適宜組み合わせて利用する表示モードに対応したいずれの構成を備えていてもよい。ここでの基板主面とは、X-Y平面と平行な面である。
【0012】
図2は、第1領域A1を拡大した平面図である。なお、図2では、ドライバIC1及びフレキシブルプリント回路基板2の図示を省略している。
第1領域A1は、接続端子TA、TB、TCと、端子Pa、Pb、Pc、Pd、Pe、Pfと、を備えている。複数の接続端子TAは、フレキシブルプリント回路基板2と接続される。接続端子TBは、接続端子TAと電気的に接続されている。複数の接続端子TB及び複数の接続端子TCは、ドライバIC1と接続される。接続端子TBは、主に、接続端子TA(あるいはフレキシブルプリント回路基板2)からドライバIC1へ各種信号を入力するための入力端子に相当し、接続端子TCは、主に、ドライバIC1から出力された各種信号を表示パネルの配線等に供給するための出力端子に相当する。
端子Pa~Pfは、外部から電位を供給するための端子であり、断線等の検査時に利用される検査用端子、あるいは、配線のエージング時に利用されるエージング用端子に相当する。端子Pa~Pfには、検査装置やエージング装置のプローブと接続される。これらの端子Pa~Pfの詳細については、後述する。
【0013】
図3は、図1に示した表示パネルPNLの構成例を示す図である。表示パネルPNLは、表示部DAにおいて、複数の画素PXを備えている。複数の画素PXは、マトリクス状に配置されている。また、表示パネルPNLは、表示部DAにおいて、m本の走査線G(G1~Gm)と、n本の信号線S(S1~Sn)と、コモン線CLと、を備えている。なお、m及びnは、いずれの2以上の整数である。走査線Gは、ゲートドライバGDに接続されている。ゲートドライバGDの動作に必要な信号は、ドライバIC1から供給される。信号線S及びコモン線CLは、ドライバIC1に接続されている。走査線G、ゲートドライバGD、信号線S、及び、コモン線CLは、図1に示した第1基板SUB1に形成されている。
各画素PXは、スイッチング素子SW、画素電極PE、共通電極CE、液晶層LC等を備えている。スイッチング素子SWは、例えば薄膜トランジスタ(TFT)によって構成され、走査線G及び信号線Sと電気的に接続されている。画素電極PEは、スイッチング素子SWと電気的に接続されている。共通電極CEは、コモン線CLと電気的に接続されている。
ゲートドライバGDは、走査線Gに接続されたスイッチング素子SWを導通状態とする制御信号を走査線Gに出力する。ドライバIC1は、スイッチング素子SWが導通状態の期間に信号線Sに映像信号を出力する。これにより、画素電極PEには、所望の画素電位が書き込まれる。また、ドライバIC1は、コモン線CLにコモン電位を供給する。これにより、共通電極CEは、コモン電位となる。各画素PXにおいて、画素電極PEの各々は、共通電極CEと対向しており、液晶層LCは、画素電極PEの画素電位と共通電極CEのコモン電位との電位差によって生じる電界によって駆動される。保持容量CSは、例えば、共通電極CEと同電位の電極、及び、画素電極PEと同電位の電極の間に形成される。
【0014】
図4は、図1に示した表示パネルPNLの表示部の構造を示す断面図である。なお、図示した例は、横電界を利用する表示モードの一つであるFFS(Fringe Field Switching)モードが適用された例に相当する。
【0015】
第1基板SUB1は、絶縁基板10、絶縁層11乃至15、下側遮光層US、半導体層SC、走査線G1、信号線S1、接続電極RE、共通電極CE、画素電極PE、及び、配向膜AL1を備えている。絶縁基板10は、ガラス基板や樹脂基板などの透明基板である。下側遮光層USは、絶縁基板10と絶縁層11との間に位置している。下側遮光層USは、図示した例では、両ゲート電極に跨って重畳するように形成されているが、ゲート電極毎に離間して形成されていてもよい。半導体層SCは、絶縁層11と絶縁層12との間に位置している。半導体層SCは、例えば、多結晶シリコンによって形成されているが、アモルファスシリコンや酸化物半導体によって形成されていてもよい。走査線G1の一部である2つのゲート電極GEは、絶縁層12と絶縁層13との間に位置している。信号線S1及び接続電極REは、絶縁層13と絶縁層14との間に位置している。信号線S1及び接続電極REは、それぞれ半導体層SCにコンタクトしている。共通電極CEは、絶縁層14と絶縁層15との間に位置している。画素電極PEは、絶縁層15と配向膜AL1との間に位置している。画素電極PEの一部は、絶縁層15を介して共通電極CEと対向している。共通電極CE及び画素電極PEは、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの透明導電材料によって形成されている。画素電極PEは、共通電極CEの開口部APと重畳する位置において、絶縁層14及び15を貫通するコンタクトホールCHを介して接続電極REにコンタクトしている。なお、絶縁層11乃至13、及び、絶縁層15は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物などの透明な無機絶縁層であり、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。絶縁層14は、アクリル樹脂などの透明な有機絶縁層である。
【0016】
第2基板SUB2は、絶縁基板20、遮光層BM、カラーフィルタ層CF、オーバーコート層OC、及び、配向膜AL2を備えている。絶縁基板20は、ガラス基板や樹脂基板などの透明基板である。遮光層BM及びカラーフィルタ層CFは、絶縁基板20とオーバーコート層OCとの間に位置している。配向膜AL2は、オーバーコート層OCを覆っている。
【0017】
液晶層LCは、第1基板SUB1及び第2基板SUB2の間に位置し、配向膜AL1と配向膜AL2との間に保持されている。液晶層LCは、ポジ型(誘電率異方性が正)の液晶材料、あるいは、ネガ型(誘電率異方性が負)の液晶材料によって構成されている。
偏光板PL1を含む光学素子OD1は、第1基板SUB1の下方に配置されている。偏光板PL2を含む光学素子OD2は、第2基板SUB2の上方に配置されている。なお、光学素子OD1及び光学素子OD2は、必要に応じて位相差板、散乱層、反射防止層などを含んでいてもよい。照明装置ILは、光学素子OD1の下方に位置している。
【0018】
次に、表示パネルPNLに設けられた各種配線をエージングするエージング処理について説明する。エージング対象となる配線は、例えば、図2に示した信号線S、走査線G、コモン線CLであるが、その他の配線であってもよい。以下の各構成例では、信号線Sがエージング対象の配線である場合について説明する。
【0019】
図5は、本実施形態の第1構成例の表示パネルPNLを示す図である。信号線S(S1~Sn)は、いずれも表示部DAに亘って配置され、第2方向Yに沿って延出している。各信号線Sの一方の端部は第1領域A1に位置し、信号線Sの他方の端部は第2領域A2に位置している。ここでは、信号線S1を第1配線と称し、信号線Snを第2配線と称する。第1配線S1は、非表示部NDAに第1端部E1及び第2端部E2を有している。第2配線Snは、非表示部NDAに第3端部E3及び第4端部E4を有している。図示した例では、第1端部E1及び第4端部E4は第1領域A1に位置し、第2端部E2及び第3端部E3は第2領域A2に位置している。
また、第1配線S1は、第1領域A1において、図1に示したドライバIC1と接続される接続端子TCを備えている。図示した例では、接続端子TCは、第1端部E1よりも表示部DAに近接する側に位置している。第2配線Snなどの他の信号線も同様に、それぞれ接続端子TCを備えている。
【0020】
第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4は、第1領域A1に位置している。第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3は、第2領域A2に位置している。第1スイッチSW1は、第1端部E1と電気的に接続されている。第2スイッチSW2は、第2端部E2と電気的に接続されている。第3スイッチSW3は、第3端部E3と電気的に接続されている。第4スイッチSW4は、第4端部E4と電気的に接続されている。第1スイッチSW1乃至第4スイッチSW4は、例えば、nチャネルMOSトランジスタによって構成されている。
【0021】
周辺配線La、Lb、Lcは、第1領域A1から第2領域A2に亘る非表示部NDAに設けられている。周辺配線La乃至Lcは、第1領域A1において、それぞれ端子Pa乃至Pcと接続されている。周辺配線Le及びLfは、第1領域A1に設けられ、それぞれ端子Pe及びPfと接続されている。ここでは、端子Pfを第1端子と称し、端子Pbを第2端子と称し、端子Paを第3端子と称する。
【0022】
第1端子Pfは、第1スイッチSW1を介して第1端部E1と電気的に接続されている。すなわち、第1スイッチSW1のソース電極SE1は周辺配線Lfを介して第1端子Pfに接続され、第1スイッチSW1のドレイン電極DE1は第1端部E1に接続されている。第1スイッチSW1のゲート電極GE1は、周辺配線Leを介して端子Peに接続されている。
第2端子Pbは、第2スイッチSW2を介して第2端部E2と電気的に接続されている。すなわち、第2スイッチSW2のソース電極SE2は第2端部E2に接続され、第2スイッチSW2のドレイン電極DE2は周辺配線Lbを介して第2端子Pbに接続されている。第2スイッチSW2のゲート電極GE2は、周辺配線Lcを介して端子Pcに接続されている。
なお、ここでのソース電極SEはドレイン電極と言い換えることができ、ここでのドレイン電極DEはソース電極と言い換えることができる。
【0023】
第3端子Paは、第3スイッチSW3を介して第3端部E3と電気的に接続されている。すなわち、第3スイッチSW3のソース電極SE3は第3端部E3に接続され、第3スイッチSW3のドレイン電極DE3は周辺配線Laを介して第3端子Paに接続されている。第3スイッチSW3のゲート電極GE3は、周辺配線Lcを介して端子Pcに接続されている。
第1端子Pfは、第4スイッチSW4を介して第4端部E4と電気的に接続されている。すなわち、第4スイッチSW4のソース電極SE4は周辺配線Lfを介して第1端子Pfに接続され、第4スイッチSW4のドレイン電極DE4は第4端部E4に接続されている。第4スイッチSW4のゲート電極GE4は、周辺配線Leを介して端子Peに接続されている。
【0024】
端子Peには、第1スイッチSW1及び第4スイッチSW4の導通及び非導通を制御するための制御信号が供給される。端子Pcには、第2スイッチSW2及び第3スイッチSW3の導通及び非導通を制御するための制御信号が供給される。
第1端子Pfには第1電位が供給され、第2端子Pbには第2電位が供給され、第3端子Paには第3電位が供給される。エージング処理の際の第1乃至第3電位は、互いに異なる電位である。これらの第1乃至第3電位について、より具体的に説明する。
【0025】
図6は、エージング処理において各端子に供給される電位の一例を示す図である。
電位V1は、実線で示し、第1端子Pfに供給される第1電位に相当する。電位V2は、一点鎖線で示し、第2端子Pbに供給される第2電位に相当する。電位V3は、点線で示し、第3端子Paに供給される第3電位に相当する。電位V4は、二点鎖線で示し、端子Pc及び端子Peに供給される電位に相当する。図示した例において、電位V4がロー電位VLである期間T1及びT3においては、第1乃至第4スイッチSW1乃至SW4は非導通状態である。また、電位V4がロー電位VLより高いハイ電位VHである期間T2及びT4においては、第1乃至第4スイッチSW1乃至SW4は導通状態である。このように、第1乃至第4スイッチSW1乃至SW4の導通及び非導通がすべて同時に制御される例では、図5に示した周辺配線Lc及びLeが同一の端子(例えば端子Pc)に接続されてもよい。なお、市場に出回るモジュール状態では、第1乃至第4スイッチSW1乃至SW4にハイ電位VHが供給されることはなく、第1乃至第4スイッチSW1乃至SW4のいずれも非導通状態に維持される。エージング処理においては、電位V4は、期間T1乃至T4に亘って一定のハイ電位VHであってもよい。すなわち、エージング処理において、第1乃至第4スイッチSW1乃至SW4にハイ電位VHが供給され続けることにより、第1乃至第4スイッチSW1乃至SW4が常に導通状態であってもよい。
【0026】
第1電位V1は、例えば、電位V4がロー電位VLである期間T1及びT3、及び、電位V4がハイ電位VHである期間T2及びT4に亘って一定の固定電位である。第1電位V1が第1端子Pfから供給されることにより、図5に示した第1端部E1及び第4端部E4は第1電位V1に設定される。
第2電位V2及び第3電位V3は、パルス状に変化する電位である。しかも、第3電位V3は、第2電位V2とは逆極性のパルス状に変化する電位である。例えば、第2電位V2は、期間T1及びT3において第1電位V1と同電位であり、期間T2において第1電位V1より高電位であり、期間T4において第1電位V1より低電位である。第3電位V3は、期間T1及びT3において第1電位V1と同電位であり、期間T2において第1電位V1より低電位であり、期間T4において第1電位V1より高電位である。第2電位V2が第2端子Pbから供給されることにより、図5に示した第2端部E2は第2電位V2に設定される。同様に、第3電位V3が第3端子Paから供給されることにより、図5に示した第3端部E3は第3電位V3に設定される。
【0027】
第1配線S1に着目した場合、第1端部E1の第1電位V1と第2端部E2の第2電位V2との差分の絶対値に相当する電圧|V2-V1|が印加されている期間T2及びT4において、第1配線S1に直流電流が流れる。同様に、第2配線Snに着目した場合、第4端部E4の第1電位V1と第3端部E3の第3電位V3との差分の絶対値に相当する電圧|V3-V1|が印加されている期間T2及びT4において、第2配線Snに直流電流が流れる。第2電位V2及び第3電位V3の大きさは適宜選択可能である。また、電圧|V2-V1|及び電圧|V3-V1|は、ゼロより大きく、一例では、モジュール状態で信号線Sに供給される映像信号に対応した最大電圧よりも大きい。
【0028】
ところで、表示パネルPNLを点灯検査する際、通常、各信号線Sには、映像信号に対応した電圧が印加される。例えば、点灯検査では、図5に示した第1スイッチSW1を非導通状態とし、第2スイッチSW2を導通状態とし、第2端子Pbから映像信号に対応した電圧が印加されると、第1配線S1に寄生する容量に充放電電流が流れる。しかしながら、このような充放電電流は、局所的に細くなった配線を短時間で断線させるほど大きくはない。
【0029】
本実施形態の第1構成例によれば、検査対象の配線に対して一定期間に亘って直流電圧を印加できるように、この配線の両端に給電用の端子が接続され、しかも、それぞれの端子の電圧を配線に印加するかしないかの選択を可能とする2つ以上のスイッチが設けられている。このため、配線を形成する過程で意図せず細線化されて断線仕掛かっている箇所が形成されたとしても、エージング処理において、配線に直流電流を流すことにより、そのストレスで当該配線は完全に断線する。これにより、市場に出回った後に断線が発生するリスクを低減することができ、信頼性の低下を抑制することができる。
また、エージング処理において、配線に直流電流を流すことにより、局所的に極めて細くなった配線に大きな電流を流すことができ、エージング時間を短縮することができる。このため、断線の懸念があるパネルの選別効率を改善することができる。また、パネル製造プロセスの早い段階で、エージング処理によってパネルの選別が可能となるため、プロセスコストを抑制することができる。
また、一例では、エージング処理は、表示パネルの点灯検査の前に行う。そのため、エージング処理において、配線に映像信号に対応した最大電圧よりも大きい電圧が印加され、大きな電流が流れたとしても、配線の一端側の電位が他端側の電位に対してパルス状に変化することにより、液晶層LCの焼き付きを抑制することができる。
【0030】
なお、図5に示した第1構成例では、表示部DAの両端側に位置する信号線S1及びSnをそれぞれ第1配線及び第2配線と称して説明したが、この例に限らない。例えば、第1方向Xに隣り合う2本の信号線S1及びS2をそれぞれ第1配線及び第2配線と称し、第1配線S1の第2端部E2が第2スイッチSW2を介して第2端子Pbから第2電位V2が供給され、第2配線S2の第3端部E3が第3スイッチSW3を介して第3端子Paから第3電位V3が供給されてもよい。つまり、隣り合う2本の配線に対して、エージング処理において、互いに逆極性の第2電位V2及び第3電位V3が供給されてもよい。
【0031】
図7は、本実施形態の第2構成例の表示パネルPNLを示す図である。図示した第2構成例は、図5に示した第1構成例と比較して、第1スイッチSW1が2本の信号線と電気的に接続されている点で相違している。図示した例では、第1スイッチSW1は、隣り合う2本の信号線S1及びS2と電気的に接続されている。なお、第1スイッチSW1と電気的に接続される2本の信号線は、隣り合っていなくてもよい。ここでは、信号線S1を第1配線と称し、信号線S2を第2配線と称し、端子Paを第1端子と称し、端子Pbを第2端子と称する。
【0032】
第1配線S1は第1端部E1及び第2端部E2を有し、第2配線S2は第3端部E3及び第4端部E4を有している。第1スイッチSW1、第1端部E1及び第4端部E4は、第1領域A1に位置している。第2スイッチSW2、第3スイッチSW3、第2端部E2及び第3端部E3は、第2領域A2に位置している。
【0033】
第1スイッチSW1は、第1端部E1及び第4端部E4と電気的に接続されている。つまり、第4端部E4は、第1スイッチSW1を介して第1端部E1と電気的に接続されている。第1スイッチSW1のソース電極SE1は第4端部E4に接続され、第1スイッチSW1のドレイン電極DE1は第1端部E1に接続されている。第1スイッチSW1のゲート電極GE1は、周辺配線Leを介して端子Peに接続されている。
第2スイッチSW2は、第2端部E2と電気的に接続されている。第2端子Pbは、第2スイッチSW2を介して第2端部E2と電気的に接続されている。すなわち、第2スイッチSW2のソース電極SE2は第2端部E2に接続され、第2スイッチSW2のドレイン電極DE2は周辺配線Lbを介して第2端子Pbに接続されている。第2スイッチSW2のゲート電極GE2は、周辺配線Lcを介して端子Pcに接続されている。
第3スイッチSW3は、第3端部E3と電気的に接続されている。第1端子Paは、第3スイッチSW3を介して第3端部E3と電気的に接続されている。すなわち、第3スイッチSW3のソース電極SE3は第3端部E3に接続され、第3スイッチSW3のドレイン電極DE3は周辺配線Laを介して第1端子Paに接続されている。第3スイッチSW3のゲート電極GE3は、周辺配線Lcを介して端子Pcに接続されている。
なお、ここでのソース電極SEはドレイン電極と言い換えることができ、ここでのドレイン電極DEはソース電極と言い換えることができる。
【0034】
図6に示した電位V4は、端子Pc及びPeにそれぞれ供給される。また、電位V2は、第1端子Paに供給される第1電位に相当する。電位V3は、第2端子Pbに供給される第2電位に相当する。
第1乃至第3スイッチSW1乃至SW3が導通状態である期間(あるいは、電位V4がハイ電位VHである期間)において、第1電位V2が第1端子Paから供給されることにより、第3端部E3は第1電位V2に設定される。また、この期間において、第2電位V3が第2端子Pbから供給されることにより、第2端部E2は第2電位V3に設定される。第1電位V2が第2電位V3より高い場合、第1配線S1及び第2配線S2には、第3端部E3の第1電位V2と第2端部E2の第2電位V3との差分の絶対値に相当する電圧|V2-V3|が印加され、第1配線S1及び第2配線S2に直流電流が流れる。
なお、信号線Sn-1及びSnは、第1領域A1でスイッチSWmと電気的に接続されている。また、第2領域A2において、信号線Sn-1がスイッチSWm+1と電気的に接続され、信号線SnがスイッチSWm+2と電気的に接続されている。
【0035】
このような第2構成例によれば、第1構成例と同様の効果が得られる。加えて、2本の信号線を通る経路で直流電流を流すことができ、第1構成例と比較して、周辺配線及び端子の個数を削減することができる。
【0036】
図8は、本実施形態の第3構成例の表示パネルPNLを示す図である。図示した第3構成例は、図5に示した第1構成例と比較して、第1スイッチSW1及び第2スイッチSW2が非表示部NDAで直列に接続されている点で相違している。第1スイッチSW1のソース電極SE1は周辺配線Ldを介して端子Pdに接続され、第1スイッチSW1のドレイン電極DE1は接続端子TCに接続されている。第1スイッチSW1のゲート電極GE1は、周辺配線Lcを介して端子Pcに接続されている。第2スイッチSW2のソース電極SE2は非表示部NDAにおいて信号線S1に接続され、第2スイッチSW2のドレイン電極DE2は周辺配線Lbを介して端子Pbに接続されている。第2スイッチSW2のゲート電極GE2は、周辺配線Laを介して端子Paに接続されている。
このような第3構成例によれば、信号線S1のうち、特にドライバIC1へ接続するための引き出し配線となる、ソース電極SE2に接続された位置と接続端子TCとの間の区間をエージング処理することができる。
【0037】
図9は、本実施形態の第4構成例の表示パネルPNLを示す図である。図示した第4構成例は、上記の各構成例と比較して、第1スイッチSW1を覆うシールド電極SLが設けられた点で相違している。シールド電極SLは、接続端子TBと接続端子TCとの間に配置されている。また、図中に一点鎖線で示したドライバIC1が接続端子TB及びTCに接続された場合、シールド電極SLは、複数のスイッチSW1乃至SWmと、ドライバICとの間に位置する。シールド電極SLの電位は、例えばコモン電位などの固定電位であるが、接地電位であってもよい。図示した例では、シールド電極SLは、コモン電位の電源端子PTに接続されている。電源端子PTは、ドライバIC1に接続される接続端子TCであってもよいし、フレキシブルプリント回路基板2に接続される接続端子TAであってもよい。また、電源端子PTは、例えばコモン線CLなどの固定電位の配線と電気的に接続されていてもよい。
【0038】
図10は、図9に示したシールド電極SL及び第1スイッチSW1を示す平面図である。ゲート電極GE1は、周辺配線Leと一体的に形成されている。また、ゲート電極GE1は、ドレイン電極DE1とソース電極SE1との間に位置している。ドレイン電極DE1は、信号線S1に接続されるとともに、コンタクトホールCHDを通して半導体層SC1にコンタクトしている。ソース電極SE1は、信号線S2に接続されるとともに、コンタクトホールCHSを通して半導体層SC1にコンタクトしている。シールド電極SLは、図中に点線で示したように、周辺配線Le及び第1スイッチSW1と重畳している。
【0039】
図11は、図10に示したシールド電極SL及び第1スイッチSW1のA-A’線に沿った断面図である。半導体層SC1は、絶縁層11と絶縁層12との間に位置している。ゲート電極GE1は、絶縁層12と絶縁層13との間に位置している。コンタクトホールCHS及びCHDは、絶縁層12及び13を半導体層SC1まで貫通している。ソース電極SE1及びドレイン電極DE1は、絶縁層13と絶縁層14との間に位置し、それぞれコンタクトホールCHS及びCHDを通して半導体層SC1にコンタクトしている。シールド電極SLは、絶縁層14の上に位置し、絶縁層15によって覆われている。第1スイッチSW1とシールド電極SLとの間に位置する絶縁層14は、有機絶縁層である。図示した例では、シールド電極SLは、図4に示した共通電極CEと同一層に位置し、共通電極CEと同一材料である透明導電材料によって形成されている。絶縁層15は、シールド電極SLを保護する保護層として機能する。なお、シールド電極SLは、絶縁層15の上に位置していてもよく、画素電極PEと同一材料によって形成されていてもよい。また、シールド電極SLは、金属材料によって形成されていてもよい。
【0040】
このような第4構成例によれば、第1スイッチSW1のドレイン電極DE1及びソース電極SE1がそれぞれ信号線S1及びS2に接続されているが、第1スイッチSW1は、シールド電極SLによって覆われている。このため、信号線S1及びS2のリップルノイズがシールド電極SLによってシールドされるため、リップルノイズのドライバIC1への伝達が抑制される。したがって、リップルノイズに起因したドライバIC1の誤動作を抑制することができる。
また、第1スイッチSW1とシールド電極SLとの間に位置する絶縁層14は、有機絶縁層であり、絶縁層11乃至13と比較して、厚い膜厚を有している。このため、第1スイッチSW1とシールド電極SLとの間に薄い絶縁層が位置する場合と比較して、リップルノイズのシールド効果をより高めることができる。
また、シールド電極SLは、保護層としての絶縁層15によって覆われているため、シールド電極SLの上方に実装されたドライバICとの電気的な絶縁が確保される。
【0041】
以上説明したように、本実施形態によれば、信頼性の低下を抑制することが可能な表示装置を提供することができる。
【0042】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0043】
DSP…表示装置 PNL…表示パネル DA…表示部
NDA…非表示部 A1…第1領域 A2…第2領域
S…信号線(配線) E…端部 SW スイッチ P…端子
SL…シールド電極
1…ドライバIC
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11