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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-20
(45)【発行日】2022-05-30
(54)【発明の名称】面状照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20220523BHJP
   F21V 15/01 20060101ALI20220523BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20220523BHJP
【FI】
F21S2/00 432
F21S2/00 438
F21V15/01 300
F21S2/00 443
F21Y115:10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018205219
(22)【出願日】2018-10-31
(65)【公開番号】P2020071998
(43)【公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000114215
【氏名又は名称】ミネベアミツミ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】特許業務法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】古田 誠
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/178299(WO,A1)
【文献】特開2017-103230(JP,A)
【文献】特開2012-064420(JP,A)
【文献】特開2016-219322(JP,A)
【文献】特開2018-146917(JP,A)
【文献】特開2000-331521(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 15/01
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
U字状の樹脂フレームと、
前記樹脂フレームに収容され、前記樹脂フレームの開放端側に配置される光源と、
前記樹脂フレームに収容され、前記光源と向かい合う入射面から光が入射され、かつ第1貫通孔が形成される、樹脂材料で形成される導光板と、
前記開放端側とは反対側の前記樹脂フレームの非開放端側に接続し、かつ前記導光板が配置される金属フレームと
を備え、
前記金属フレームは、
前記非開放端側から前記開放端側に向かう方向の長さが、同方向の前記樹脂フレームの全体の長さの半分より短く、
前記第1貫通孔に対応する第2貫通孔が形成される突出部
を備える面状照明装置。
【請求項2】
前記突出部の周囲に形成され、前記第1貫通孔に挿入される樹脂リング
を備える請求項1に記載の面状照明装置。
【請求項3】
前記第1貫通孔と前記第2貫通孔は、ともに円形であり、
前記樹脂リングの内径は、前記第2貫通孔の内径よりも小さい
請求項2に記載の面状照明装置。
【請求項4】
前記樹脂リングは、
前記金属フレームに対する前記第2貫通孔の軸方向への突出量を規定する
請求項2または3に記載の面状照明装置。
【請求項5】
前記樹脂フレームの前記開放端側に接続する金属接続フレーム
を備える請求項1~4のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【請求項6】
記金属接続フレームは、前記樹脂フレームの前記開放端を接続する
請求項5に記載の面状照明装置。
【請求項7】
前記金属接続フレームの厚さは、前記樹脂フレームの厚さよりも薄い
請求項6に記載の面状照明装置。
【請求項8】
前記樹脂フレームの角部は、R形状に形成され、
前記金属フレームは、前記角部の一部と接続される
請求項1~7のいずれか一つに記載の面状照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、面状照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、LED(Light Emitting Diode)などの複数の光源を導光板の側端面に沿って一定間隔で並列する、いわゆるエッジライト式の面状照明装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-195110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近時の面状照明装置には、センサやカメラ等の複数の部品を配置するために、導光板に貫通孔を設けるという要請がある。また、狭額縁化を図るため、導光板とフレームとの間のクリアランスを小さくするという要請がある。しかしながら、導光板とフレームとの線膨張の差が大きい場合には、導光板とフレームとの間のクリアランスを小さくすることができず、狭額縁化を図ることができないという問題が発生する。
【0005】
本発明は、上記を課題の一例とするものであり、導光板に貫通孔を設け、かつ狭額縁化が可能な面状照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る面状照明装置は、樹脂フレームと、光源と、導光板と、金属フレームとを備える。樹脂フレームはU字状である。光源は、樹脂フレームに収容され、樹脂フレームの開放端側に配置される。導光板は、樹脂フレームに収容され、光源と向かい合う入射面から光が入射され、かつ第1貫通孔が形成され、樹脂材料で形成される。金属フレームは、開放端側とは反対側の樹脂フレームの非開放端側に接続し、かつ導光板が配置される。また、金属フレームは、非開放端側から開放端側に向かう方向の長さが、同方向の樹脂フレームの全体の長さの半分より短く、第1貫通孔に対応する第2貫通孔が形成される突出部を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、導光板に貫通孔を設け、かつ狭額縁化が可能な面状照明装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る面状照明装置の上面図である。
図2図2は、図1のII-II断面図である。
図3図3は、図1のIII-III断面図である。
図4図4は、樹脂フレーム、第1金属フレーム、および樹脂リングの一部を示す斜視図である。
図5図5は、樹脂フレーム、および第2金属フレームの一部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態に係る面状照明装置1について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態により面状照明装置1の用途が限定されるものではない。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。さらに、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0010】
実施形態に係る面状照明装置1について、図1図5を参照し説明する。図1は、実施形態に係る面状照明装置1の上面図である。図2は、図1のII-II断面図である。図3は、図1のIII-III断面図である。図4は、樹脂フレーム10、第1金属フレーム11、および樹脂リング20の一部を示す斜視図である。図5は、樹脂フレーム10、および第2金属フレーム12の一部を示す斜視図である。なお、図1では、面状照明装置1を構成する部材の一部を破線で示している。
【0011】
また、図1図5では、説明を分かりやすくするために、面状照明装置1の光の出射方向をZ軸正方向とする3次元の直交座標系を図示している。また、Y軸正方向を上方とし、Y軸負方向を下方として説明することがある。また、Z軸正方向を正面とし、Z軸負方向を背面として説明することがある。
【0012】
面状照明装置1は、液晶表示装置のバックライトとして用いられる。液晶表示装置は、例えば、スマートフォンに用いられる。
【0013】
面状照明装置1は、樹脂フレーム10と、第1金属フレーム11(金属フレーム)と、第2金属フレーム12(金属接続フレーム)と、導光板13と、複数の光源14と、反射シート15と、拡散シート16と、プリズムシート17と、第1遮光シート18a,18bと、第2遮光シート19と、樹脂リング20とを備える。
【0014】
樹脂フレーム10は、後述する導光板13に対して線膨張の差が小さい部材で構成され、例えば、ポリカーボネート樹脂(樹脂材料)で構成される。樹脂フレーム10は、U字状に形成される。樹脂フレーム10は、第2金属フレーム12とともに、導光板13、光源14、反射シート15、プリズムシート17、第2遮光シート19、および樹脂リング20を収容する。樹脂フレーム10は、例えば、インサート成形によって形成され、第1金属フレーム11、および第2金属フレーム12に接続される。
【0015】
樹脂フレーム10は、第1フレーム10aと、第2フレーム10bと、第3フレーム10cとを備える。第1フレーム10aは、上方(Y軸正方向)に配置される。第2フレーム10bは、第1フレーム10aの一方の端側から下方(Y軸負方向)に沿って延びる。第3フレーム10cは、第1フレーム10aの他方の端側から下方に向けて延びる。すなわち、樹脂フレーム10は、互いに平行に配置された第2フレーム10bと第3フレーム10cの下方側の一端がそれぞれ開放端となり、上方側の他端が第1フレーム10aの両端にそれぞれ連結されたU字状に形成される。
【0016】
なお、樹脂フレーム10の角は、R形状に形成される。具体的には、樹脂フレーム10には、第1フレーム10aと第2フレーム10bとの間にR形状の第1角部10dが形成され、第1フレーム10aと第3フレーム10cとの間にR形状の第2角部10eが形成される。また、樹脂フレーム10には、第2フレーム10bの下方側にR形状の第3角部10fが形成され、第3フレーム10cの下方側にR形状の第4角部10gが形成される。
【0017】
第1金属フレーム11は、上下方向における断面形状がL字状となるように形成される。第1金属フレーム11は、上面部11aと、背面部11bとを備える。第1金属フレーム11は、例えば、プレス加工によって形成される。
【0018】
上面部11aは、樹脂フレーム10の第1フレーム10aに沿って形成される。上面部11aには、樹脂フレーム10の他端が接続される。具体的には、上面部11aには、第1角部10dの一部、第1フレーム10a、および第2角部10eの一部が接続される。
【0019】
背面部11bは、上面部11aのZ軸負方向の端から下方に向けて形成される。また、背面部11bには、樹脂フレーム10の第1角部10d側から斜め下方に延びる第1傾斜面11cと、樹脂フレーム10の第2角部10e側から斜め下方に延びる第2傾斜面11dとが形成される。
【0020】
第1傾斜面11c、および第2傾斜面11dは、下方となるにつれて、第1傾斜面11cと第2傾斜面11dとの距離が短くなるように形成される。すなわち、背面部11bは、下方となるにつれて幅(X軸方向の長さ)が短くなるように形成される。なお、第1傾斜面11c、および第2傾斜面11dは、背面部11bの上方側の一部に形成されているが、背面部11bの下端まで形成されてもよい。
【0021】
第1金属フレーム11は、樹脂フレーム10の第2フレーム10b、および第3フレーム10cには接続しておらず、第1傾斜面11cと第2フレーム10bとの間、および第2傾斜面11dと第3フレーム10cとの間には、隙間が形成されている。
【0022】
また、背面部11bには、Z軸正方向に向けて突出する突出部11eが形成される。突出部11eには、貫通孔11f(第2貫通孔)が形成される。すなわち、突出部11eは、Z軸正方向から見た場合に、環状となるように形成される。
【0023】
第2金属フレーム12は、上下方向における断面形状がL字状となるように形成される。第2金属フレーム12は、下面部12aと、背面部12bと、側面部12cとを備える。第2金属フレーム12は、例えば、プレス加工によって形成される。第2金属フレーム12は、上下方向において、第1金属フレーム11と離間して設けられる。
【0024】
下面部12aは、第1金属フレーム11の上面部11aに対し平行に配置される。下面部12aの厚さ、すなわち板厚は、樹脂フレーム10の厚さよりも薄い。下面部12aには、両面テープ30などを介してFPC(Flexible Printed Circuit)21が取り付けられる。
【0025】
背面部12bは、下面部12aのZ軸負方向の端から上方に向けて形成される。また、背面部12bには、樹脂フレーム10の第3角部10f側から斜め上方に延びる第1傾斜面12dと、樹脂フレーム10の第4角部10g側から斜め上方に延びる第2傾斜面12eとが形成される。
【0026】
第1傾斜面12d、および第2傾斜面12eは、上方となるにつれて、第1傾斜面12dと第2傾斜面12eとの距離が短くなるように形成される。すなわち、背面部12bは、上方となるにつれて幅が短くなるように形成される。また、背面部12bには、例えば、両面テープ31などを介して光源14が取り付けられる。
【0027】
側面部12cは、下面部12aのX軸方向の両端に形成され、下面部12aの両端から上方に向けて形成される。
【0028】
第2金属フレーム12の下面部12a、背面部12b、および側面部12cは、X軸負方向の端部側において、樹脂フレーム10の第2フレーム10bの下端に接続する。また、第2金属フレーム12の下面部12a、背面部12b、および側面部12cは、X軸正方向の端部側において、樹脂フレーム10の第3フレーム10cの下端に接続する。すなわち、第2金属フレーム12は、樹脂フレーム10の開放端を接続する。
【0029】
導光板13は、例えば、ポリカーボネート樹脂の透明材料で構成され、左右方向よりも上下方向に長い矩形平板状の部材である。導光板13は、例えば、金型に樹脂材料を流し込んで成形する射出成形によって製造される。導光板13は、側端面13a,13bと、主面13c,13dとを有する。
【0030】
側端面13aは、2つの主面13c,13dと交差し、光源14の光が入射する側端面(以下、入射面13aとも呼称する。)である。また、側端面13bは、入射面13aとは反対側の側端面である。
【0031】
主面13cは、入射面13aから入射された光が出射する主面(以下、出射面13cとも呼称する。)である。また、主面13dは、出射面13cとは反対側の主面(以下、背面13dとも呼称する。)である。
【0032】
背面13dおよび出射面13cのうち少なくとも一つの面には、図示しない複数のドットが形成されており、かかる複数のドットによって入射面13aから入射された光の進路を適宜変更する。実施形態では、入射面13a側よりも側端面13b側のドットの密度が高くなるように、複数のドットを分布させることによって、出射面13cの全面から略均等に光を出射させることができる。
【0033】
また、導光板13には、板厚方向であるZ軸方向に沿って複数の貫通孔13e(第1貫通孔)が形成される。貫通孔13eには、樹脂リング20を介して第1金属フレーム11の突出部11eが挿入される。すなわち、導光板13は、貫通孔13eに樹脂リング20および突出部11eが挿入された状態で、第1金属フレーム11の背面部11bに載置(配置)される。なお、貫通孔13eには、樹脂リング20のみが挿入されてもよい。
【0034】
光源14は、例えば、LEDであり、発光面が導光板13の入射面13aと対向する。光源14は、FPC21に実装される面とは反対側の面に発光面を備える、いわゆるトップビュー型である。光源14は、発光面からY軸正方向側である入射面13a側へ向けて光を発する。また、複数の光源14は、導光板13の入射面13aに沿う方向であるX軸方向に所定の間隔で並んで配置される。
【0035】
反射シート15は、導光板13の背面13dと向かい合うように設けられ、導光板13の背面13dから漏れた光を反射して、再度導光板13に戻す。反射シート15には、導光板13の貫通孔13eに対応する位置に貫通孔15aが形成される。
【0036】
拡散シート16は、導光板13の出射面13cと向かい合うように設けられ、導光板13の出射面13cから出射された光を拡散する。拡散シート16には、導光板13の貫通孔13eに対応する位置に貫通孔16aが形成される。
【0037】
プリズムシート17は、拡散シート16上に積層され、拡散シート16によって拡散された光の配光制御を行って、配光制御が行われた光を出射する。プリズムシート17には、導光板13の貫通孔13eに対応する位置に貫通孔17aが形成される。
【0038】
第1遮光シート18a,18b、および第2遮光シート19は、光の出射方向側の面を覆うように設けられる。
【0039】
第1遮光シート18aは、第2金属フレーム12の下面部12aと、下方のプリズムシート17とを接続し、プリズムシート17の下端側を覆うように設けられる。第1遮光シート18bは、樹脂フレーム10の第1フレーム10a、および第1金属フレーム11の上面部11aと、上方のプリズムシート17とを接続し、プリズムシートの上端側を覆うように設けられる。
【0040】
第2遮光シート19は、プリズムシート17の貫通孔17aなどの周囲を覆うように設けられる。第2遮光シート19には、樹脂リング20の貫通孔20aに対応する位置に貫通孔19aが形成される。
【0041】
樹脂リング20は、インサート成形によって突出部11eの周囲に形成される。樹脂リング20は、突出部11eとともに、導光板13の貫通孔13eに挿入される。すなわち、樹脂リング20は、インサート成形によって形成された状態で、導光板13の貫通孔13eに挿入される。
【0042】
樹脂リング20は、成形時に、第1金属フレーム11の背面部11bに対し、Z軸方向への長さを調整することができる。すなわち、樹脂リング20は、第1金属フレーム11に対する貫通孔11fの軸方向への突出量を規定することができる。
【0043】
樹脂リング20には、貫通孔20aが形成される。樹脂リング20の内径は、突出部11eの貫通孔11fの内径よりも小さい。突出部11eの貫通孔11f、および樹脂リング20には、スマートフォンの構成部材である各種センサ(例えば、赤外線センサ)や、カメラなどが挿通される。樹脂リング20の内径は、カメラなどの外径に応じて設定される。樹脂リング20は、カメラなどを保持する保持部材として機能する。なお、上記した貫通孔11fおよび貫通孔20aの横断面形状ならびに樹脂リング20の外形形状などは、円形であるが、円形に限定されず、例えば、四角でもよい。
【0044】
以上説明したように、面状照明装置1は、樹脂フレーム10の一端に光源14を配置し、一端とは反対側の樹脂フレーム10の他端に第1金属フレーム11を接続する。第1金属フレーム11は、導光板13の貫通孔13eに対応する貫通孔11fが形成される突出部11eを備える。
【0045】
これにより、面状照明装置1は、(樹脂材料で形成される)導光板13と樹脂フレーム10との長手方向(上下方向)における線膨張の差を(全周に亘って金属からなるフレームを用いた場合と比較して)小さくすることができ、カメラなどが配置される貫通孔13eを有する導光板13と、樹脂フレーム10とのクリアランスを小さくすることができる。そのため、面状照明装置1は、狭額縁化を図ることができる。また、面状照明装置1は、導光板13や光源14などを収容するフレームを樹脂フレーム10とした場合であっても、第1金属フレーム11を樹脂フレーム10に接続することで、樹脂フレーム10の強度を向上させることができる。
【0046】
また、面状照明装置1は、突出部11eの周囲に形成され、導光板13の貫通孔13eに挿入される樹脂リング20を備える。具体的には、面状照明装置1は、インサート成形によって形成された樹脂リング20を突出部11eの周囲に備える。
【0047】
これに対し、樹脂リング20を用いずに、例えば、第1金属フレーム11の突出部11eのみを導光板13の貫通孔13eに挿入することも考えられる。しかし、この場合、例えば、プレス加工によって突出部11eを高精度に形成することが困難である。
【0048】
そこで、実施形態に係る面状照明装置1は、樹脂リング20を突出部11eの周囲に形成する。これにより、面状照明装置1は、導光板13の貫通孔13eに挿入される部位を精度良く形成することができる。
【0049】
また、面状照明装置1は、樹脂リング20を設けることで、第1金属フレーム11に対する貫通孔11fの軸方向、すなわちZ軸正方向への突出量を規定することができる。
【0050】
これにより、面状照明装置1は、第1金属フレーム11の突出部11eに対し、導光板13の貫通孔13eに挿入される部位を精度良く形成することができる。
【0051】
また、面状照明装置1では、突出部11eの貫通孔11f、および導光板13の貫通孔13eが円形とされ、樹脂リング20の内径は、突出部11eの貫通孔11fの内径よりも小さい。
【0052】
これにより、カメラなどの取り付け位置は、樹脂リング20の内径に応じて決定される。樹脂リング20は、インサート成形によって精度良く形成することができる。そのため、面状照明装置1は、樹脂リング20に挿入されるカメラなどを精度良く取り付けることができる。また、樹脂リング20を用いることにより、貫通孔11fに配置されるカメラなどとの絶縁を確実に確保することができる。
【0053】
また、面状照明装置1は、樹脂フレーム10の一端に接続する第2金属フレーム12を備える。
【0054】
これにより、面状照明装置1は、導光板13や光源14などを収容するフレームを樹脂フレーム10とした場合であっても、樹脂フレーム10の強度を向上させることができる。
【0055】
また、面状照明装置1は、U字状の樹脂フレーム10の開放端を第2金属フレーム12によって接続する。
【0056】
これにより、面状照明装置1は、面状照明装置1がトップビュー型である場合に、FPC21が取り付けられる樹脂フレーム10の一端側の強度を向上させることができる。
【0057】
また、面状照明装置1では、第2金属フレーム12の厚さは、樹脂フレーム10の厚さよりも薄い。
【0058】
これにより、面状照明装置1は、面状照明装置1がトップビュー型である場合に、光源14などが配置される一端側の狭額縁化を図ることができる。
【0059】
面状照明装置1は、例えば、第1金属フレーム11の上面部11aを、樹脂フレーム10の第1角部10dの一部、第1フレーム10a、および第2角部10eの一部と接続する。
【0060】
これにより、面状照明装置1は、面状照明装置1を安定させ、強度を高くすることができる。また、面状照明装置1は、樹脂フレーム10の第1角部10dおよび第2角部10eのそれぞれの一部のみと第1金属フレーム11とを接続させたことにより、上下方向、および幅方向(X軸方向)における、樹脂フレーム10と、第1金属フレーム11との収縮量の差や、膨張量の差による樹脂フレーム10の変形を抑制することができる。
【0061】
また、面状照明装置1は、第1金属フレーム11に第1傾斜面11c、および第2傾斜面11dを設ける。
【0062】
これにより、面状照明装置1は、背面部11bの面積を小さくし、第1金属フレーム11を小さくすることができる。そのため、面状照明装置1は、第1金属フレーム11の収縮、および膨張による樹脂フレーム10の変形を抑制することができる。
【0063】
なお、面状照明装置1は、第2金属フレーム12を設けることで、下方側においても、同様の効果を得ることができる。
【0064】
次に、変形例に係る面状照明装置1について説明する。
【0065】
変形例に係る面状照明装置1は、FPC21が第2金属フレーム12の背面部12bに取り付けられ、光源14の実装面が発光面に対して直交する位置となるサイドビュー型であってもよい。
【0066】
また、サイドビュー型である場合には、変形例に係る面状照明装置1は、第2金属フレーム12を設けずに、第1金属フレーム11と樹脂フレーム10のみで、導光板13などを収容する構成としてもよい。この場合、樹脂フレーム10は、第2金属フレーム12に対応するフレーム部分を有する。すなわち、樹脂フレーム10は、(4辺を有する)枠状に形成されてもよい。なお、変形例に係る面状照明装置1は、例えば、枠状の樹脂フレーム10に第1金属フレーム11および第2金属フレーム12を組み合わせた構成としてもよい。
【0067】
また、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0068】
1 面状照明装置、10 樹脂フレーム、11 第1金属フレーム(金属フレーム)、11e 突出部、11f 貫通孔(第2貫通孔)、12 第2金属フレーム(金属接続フレーム)、13 導光板、13e 貫通孔(第1貫通孔)、14 光源、20 樹脂リング
図1
図2
図3
図4
図5