(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-20
(45)【発行日】2022-05-30
(54)【発明の名称】折り畳まれた自転車を転動させるためのシステム
(51)【国際特許分類】
B62K 15/00 20060101AFI20220523BHJP
【FI】
B62K15/00
(21)【出願番号】P 2019557399
(86)(22)【出願日】2018-04-23
(86)【国際出願番号】 US2018028922
(87)【国際公開番号】W WO2018195547
(87)【国際公開日】2018-10-25
【審査請求日】2021-04-22
(32)【優先日】2017-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2017-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519371264
【氏名又は名称】ホ、ウィリアム
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ホ、ウィリアム
【審査官】伊藤 秀行
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3182853(JP,U)
【文献】特開2012-056567(JP,A)
【文献】特開2003-026066(JP,A)
【文献】国際公開第2016/147024(WO,A1)
【文献】特開平10-086824(JP,A)
【文献】登録実用新案第3173651(JP,U)
【文献】登録実用新案第3134559(JP,U)
【文献】特開2004-189206(JP,A)
【文献】特開2016-097960(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 15/00
B62J 7/04
B62J 7/00
B62B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み可能なフレームを有し、かつ前記折り畳み可能なフレーム上の後輪を支持する側方車輪支持支柱を有する自転車への取り付けに適合された、折り畳まれた自転車の状態での前記自転車の補助転動のための多形態補助輪システムであって、
少なくとも1つの側方フレーム部材と、
前記折り畳み可能なフレームへの取り付けに適合された、少なくとも1つの横断フレーム部材と、
前記少なくとも1つの側方フレーム部材および前記少なくとも1つの横断フレーム部材を相互接続している少なくとも1つの支持側部フレーム部材であって、前記少なくとも1つの支持側部フレーム部材は、前記側方フレーム部材および前記横断フレーム部材が、前記自転車の折り畳まれていない乗車可能な配向で前記後輪に隣接して位置付けられるように、前記折り畳み可能なフレーム
の後輪支持支柱への取り付けに適合されている、少なくとも1つの支持側部フレーム部材と、
前記少なくとも1つの側方フレーム部材および前記少なくとも1つの横断フレーム部材の各々への取り付け、およびそれらからの容易な分離に適合された、分離可能な細長い車軸部材と、
前記分離可能な細長い車軸部材上に回転可能に装着された、複数の補助輪と、
前記少なくとも1つの側方フレーム部材に取り付けられた、少なくとも1つの旋回キャスター補助輪と、を備え、前記少なくとも1つの側方フレーム部材に対する前記分離可能な細長い車軸部材の第1の取り付け位置において、前記多形態補助輪システムは、前記折り畳まれた自転車の荷物カートタイプの補助転動を可能にするように適合され、その間、前記分離可能な細長い車軸部材上に回転可能に装着された前記複数の補助輪で補助転動するために前記折り畳まれた自転車をユーザーが傾けると、前記少なくとも1つの旋回キャスター補助輪が地面に接触することを必要とせず、前記少なくとも1つの横断フレーム部材に対する前記分離可能な細長い車軸部材の第2の取り付け位置において、前記多形態補助輪システムは、前記折り畳まれた自転車の買物カートタイプの転動に適合され、その間、前記分離可能な細長い車軸部材上に装着された前記複数の回転可能な補助輪および前記少なくとも1つの旋回キャスター補助輪の各々が、全て、地面に接触することを可能にされる、多形態補助輪システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの側方フレーム部材が、複数の上側側方フレーム部材を含み、前記複数の上側側方フレーム部材のうちの1つが、前記自転車の前記後輪の各側の上側部分に隣接して位置するように適合されており、前記少なくとも1つの横断フレーム部材が、複数の横断フレーム部材を含み、前記少なくとも1つの支持側部フレーム部材が、複数の支持側部フレーム部材を含み、前記支持側部フレーム部材の各々が、側方フレーム部材を横断フレーム部材に相互接続し、各支持側部フレーム部材が、側方フレーム部材および横断フレーム部材を前記折り畳み可能なフレームの車輪支持支柱に取り付けて、それにより、前記側方フレーム部材および前記横断フレーム部材が、前記自転車の折り畳まれていない乗車可能な配向で前記後輪の上側部分に隣接して位置付けられる、請求項1に記載の多形態補助輪システム。
【請求項3】
前記複数の側方フレーム部材が、実質的に水平であり、前記複数の横断フレーム部材のうちの1つが、実質的に水平であり、前記複数の横断フレーム部材のうちの別の1つが、逆U字形フレーム部材を含み、前記複数の支持側部フレーム部材の各々が、角のあるV字形フレーム部材を形成し、角のあるV字形フレーム部材の各々が、前記複数のV字形フレーム部材を相互接続するように、各V字形フレーム部材の最も上側部分に隣接して前記横断フレーム部材によって相互接続されており、前記複数の側方フレーム部材の各々が、前記多形態補助輪システムの略三角形かつ楔形の全体フレーム構造を形成するように、各V字形部材の角のある最も上側部分の各々をつないで相互接続し、各V字形フレーム部材の最も下側部分が、前記折り畳み可能なフレームの前記車輪支持支柱が前記後輪の後部車軸に取り付けられる点で前記全体フレーム構造を前記折り畳み可能なフレームと相互接続するように適合されており、前記多形態補助輪システムは、前記少なくとも1つの
旋回キャスター
補助輪の車軸部分を保持するように適合された前記複数の側方フレーム部材のうちの1つから延伸する、延伸フレーム部材をさらに備え、前記延伸フレーム部材が、前記折り畳まれた自転車の買物カートタイプの補助転動用の安定補助輪転動ベースを形成するように、前記少なくとも1つの側方フレーム部材上の取り付けエリアから遠隔、かつ前記複数の横断
フレーム部材のうちの少なくとも1つの取り付けエリアから遠隔の位置に位置している、請求項2に記載の多形態補助輪システム。
【請求項4】
前記分離可能な細長い車軸部材上にオフセット取り付けブラケットをさらに備え、前記オフセット取り付けブラケットが、前記分離可能な細長い車軸部材上の1つの回転可能な車軸の車輪に、より近くに隣接して位置付けられ、それにより、前記複数の横断フレーム部材のうちの前記実質的に水平な1つに対する前記分離可能な細長い車軸部材の取り付け時に、前記回転可能な車輪および前記少なくとも1つの
旋回キャスター
補助輪が、二等辺三角形の形態で構成されており、前記少なくとも1つの
旋回キャスター
補助輪の回転中心が、買物カートタイプの転動中の改善された安定性のために、前記三角形の二等分中心線上に位置付けられる、請求項3に記載の多形態補助輪システム。
【請求項5】
前記分離可能な細長い車軸部材は、前記分離可能な
細長い車軸部材上の前記回転可能な補助輪が、前記延伸された配向中にさらに離れて、かつ折り畳まれた配向での前記自転車の補助輪操作のより優れた安定性に適合されているように、延伸可能である、請求項1に記載の多形態補助輪システム。
【請求項6】
複数の取り付け受具である、前記少なくとも1つの側方フレーム部材用の少なくとも1つの取り付け受具および前記少なくとも1つの横断フレーム部材用の少なくとも1つの取り付け受具をさらに備え、クイックリリース締結ハードウェアをさらに備え、前記複数の取り付け受具が、前記複数の取り付け受具への、およびそれらからの前記分離可能な細長い車軸部材の容易かつ迅速な取り付け、および迅速な分離のための前記締結ハードウェアの受容および解放に適合されている、請求項1に記載の多形態補助輪システム。
【請求項7】
車輪支持支柱を含む後輪を有するタイプの折り畳まれた自転車を転動するために適合された多形態補助輪システムであって、前記後輪および支持支柱の組み合わせが、自転車フレーム関節運動継手を中心として、前記後輪および支持支柱が前記自転車の折り畳まれた乗車不能構成にある間に転倒して位置付けられる、折り畳まれた位置に折り畳み可能であり、前記多形態補助輪システムは、
上側補助輪システムラックフレーム部材と、
前記上側補助輪システムラックフレーム部材に取り付けられ、かつ前記上側補助輪システムラックフレーム
部材が前記自転車の折り畳まれていない乗車可能な配向中に前記後輪の上側部分に隣接して位置付けられるように前記折り畳み可能な自転車
の後輪支持支柱への取り付けに適合された、少なくとも1つの支持側部フレーム部材と、
前記上側補助輪システムラックフレーム部材上の第1の取り付け受具と、
前記上側補助輪システムラックフレーム部材上の第2の取り付け受具と、
前記上側補助輪システムラックフレーム部材上の前記第1の
取り付け受具および代替的に前記第2の取り付け受具への取り付けに適合された、分離可能な細長い車軸部材と、
前記分離可能な細長い車軸部材上に回転可能に装着された、複数の補助輪と、
前記上側補助輪システム
ラックフレーム部材に取り付けられた、少なくとも1つの旋回キャスター補助輪と、を備え、前記上側補助輪システムラックフレーム部材に対する前記分離可能な細長い車軸部材の第1の取り付け位置において、前記多形態補助輪システムは、前記折り畳まれた自転車の荷物カートタイプの補助転動を可能にするように適合され、その間、前記分離可能な細長い車軸部材上に回転可能に装着された前記複数の補助輪で補助転動するために前記折り畳まれた自転車をユーザーが傾けると、前記少なくとも1つの旋回キャスター補助輪が地面に接触することを必要せず、前記上側補助輪システム
ラックフレーム部材に対する前記分離可能な細長い車軸部材の第2の取り付け位置において、前記多形態補助輪システムは、前記折り畳まれた自転車の買物カートタイプの転動に適合され、その間、前記分離可能な細長い車軸部材上に装着された前記複数の回転可能な補助輪および前記少なくとも1つの旋回キャスター補助輪の各々が、全て、地面に接触することを可能にされ、前記上側補助輪システムラックフレーム部材は、前記自転車の乗車可能な、折り畳まれていない状態中に、前記上側補助輪システムラックフレーム部材が、本、食料雑貨などを前記自転車の乗車中に支持および固定するようにユーザーに平坦表面を提供する、追加の目的を果たすように、前記自転車への取り付けに適合されている、多形態補助輪システム。
【請求項8】
前記上側補助輪システム
ラックフレーム部材が、実質的に矩形である、請求項7に記載の多形態補助輪システム。
【請求項9】
前記分離可能な細長い車軸部材上にオフセット取り付けブラケットをさらに備え、前記オフセット取り付けブラケットが、前記分離可能な細長い車軸部材上の1つの回転可能な車軸の車輪に、より近くに隣接して位置付けられ、それにより、前記第2の取り付け位置での前記分離可能な細長い車軸部材の取り付け時に、前記回転可能な車輪および前記少なくとも1つの
旋回キャスター
補助輪が、二等辺三角形の形態で構成されており、前記少なくとも1つの
旋回キャスター
補助輪の回転中心が、買物カートタイプの転動中の改善された安定性のために、前記三角形の二等分中心線上に位置付けられる、請求項7に記載の多形態補助輪システム。
【請求項10】
前記分離可能な細長い車軸部材は、前記分離可能な
細長い車軸部材上の前記回転可能な補助輪が、前記延伸された配向中にさらに離れて、かつ折り畳まれた配向での前記自転車の補助輪操作のより優れた安定性に適合されているように、延伸可能である、請求項8に記載の多形態補助輪システム。
【請求項11】
クイックリリース締結ハードウェアをさらに備え、前記第1の取り付け受具および前記第2の取り付け受具が、前記上側補助輪システム
ラックフレーム部材への、およびそれからの前記分離可能な細長い車軸部材の容易かつ迅速な取り付け、および迅速な分離のための前記締結ハードウェアの受容および解放に適合されている、請求項7に記載の多形態補助輪システム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの支持側部フレーム部材が、複数の支持側部フレーム部材を含み、前記複数の支持側部フレーム部材の各々が、第1および第2の端を有し、前記支持側部フレーム部材の各々の前記第1の端が、前記上側補助輪システム
ラックフレーム部材に取り付けられ、前記支持側部フレーム部材の各々の前記第2の端は、前記上側補助輪システム
ラックフレーム部材が、前記自転車の折り畳まれていない乗車可能な配向中に前記後輪の上側部分に隣接して位置付けられるように、前記折り畳み可能な自転車の対応する支持支柱への取り付けに適合されている、請求項7に記載の多形態補助輪システム。
【請求項13】
前記多形態補助輪システムは、前記分離可能な細長い車軸部材が前記第1の取り付け受具を介して前記上側補助輪システム
ラックフレーム部材に取り付けられたときに、荷物カートタイプ運搬および前記折り畳まれた自転車の車輪操作に適合されており、前記多形態補助輪システムは、前記分離可能な細長い車軸部材が前記第2の取り付け受具を介して前記上側補助輪システム
ラックフレーム部材に取り付けられたときに、買物カートタイプ運搬および前記折り畳まれた自転車の車輪操作に適合されている、請求項7に記載の多形態補助輪システム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの旋回キャスター
補助輪が、第1および第2の位置の間で調節可能である延伸可能なキャスター車軸をさらに含み、前記少なくとも1つの旋回キャスター
補助輪が、前記延伸可能なキャスター車軸上でユーザーによる位置付け可能かつ収納可能である、請求項7に記載の多形態補助輪システム。
【請求項15】
多形態補助輪システムおよび折り畳み可能な自転車の組み合わせであって、折り畳まれた状態にあるときに前記折り畳み可能な自転車を転動するように適合されており、
後輪および前輪を支持する折り畳み可能なフレームを有する自転車であって、前記後輪が、乗車車輪車軸および前記折り畳み可能なフレームの複数の支持側方支柱によって支持され、前記折り畳み可能なフレームが、前記複数の
支持側方支柱を相互接続する横断相互接続部材をさらに含み、前記後輪、前記支持側方支柱および横断相互接続部材の組み合わせは、後部自転車フレーム関節運動継手を中心として、前記後輪、支持側方支柱、および横断相互接続部材が、前記自転車が折り畳まれた乗車不能な構成にある間に転倒して位置付けられる、折り畳まれた位置に一緒に枢動可能である、自転車と、
前記自転車の前記折り畳み可能なフレームに取り付けられた、上側補助輪システムフレーム部材と、
第1および第2の端を有する少なくとも1つの支持側部フレーム部材であって、前記第1の端が、前記上側補助輪システムフレーム部材に取り付けられ、前記第2の端が、前記上側補助輪システムフレーム部材が前記自転車の折り畳まれていない乗車可能な配向中に前記後輪の上側部分に隣接して位置付けられるように前記折り畳み可能な自転車の支持
側方支柱に取り付けられている、少なくとも1つの支持側部フレーム部材と、
前記横断相互接続部材および前記上側補助輪システムフレーム部材のうちの少なくとも一方の上にある少なくとも1つの取り付け受具と、
前記少なくとも1つの取り付け受具への取り付けに適合され、かつ前記自転車の前記折り畳み可能なフレームに対して複数の異なる位置に再位置付けするように適合された、細長い車軸部材と、
前記細長い車軸部材上に回転可能に装着され、かつ前記少なくとも1つの取り付け受具での前記細長い車軸部材の前記取り付けに対する複数の位置への転置に適合された、複数の補助輪と、
前記上側補助輪システムフレーム部材上に装着された、少なくとも1つの旋回キャスター補助輪と、を備え、前記上側補助輪システムフレーム部材上で前記細長い車軸部材上に装着された前記補助輪の転置の位置において、多形態補助輪システムは、前記折り畳まれた自転車の買物カートタイプの補助輪操作に適合され、その間、前記細長い車軸部材上に装着された前記複数の回転可能な補助輪および前記少なくとも1つの旋回キャスター補助輪の各々が、全て、地面に接触することになる、多形態補助輪システムおよび折り畳み可能な自転車の組み合わせ。
【請求項16】
別の取り付け受具をさらに備え、前記少なくとも1つの取り付け受具が、前記横断相互接続部材上にあり、前記別の取り付け受具が、前記上側補助輪システムフレーム部材上にあり、前記細長い車軸部材は、前記細長い車軸部材が、荷物カートタイプの補助輪操作の実施のために前記上側補助輪
システムフレーム部材上の前記別の取り付け受具への一時的な取り付け、かつ代替的に前記旋回キャスター補助輪と一緒に買物カートタイプの実施のために前記横断相互接続部材上の前記少なくとも1つの取り付け受具上の一時的な取り付けに適合されるように、繰り返し分離可能かつ再取り付け可能である、請求項15に記載の多形態補助輪システム。
【請求項17】
前記細長い車軸部材は、前記分離可能な
細長い車軸部材上の前記回転可能な補助輪が、前記延伸された配向中にさらに離れて、かつ折り畳まれた配向での前記自転車の補助輪操作のより優れた安定性に適合されているように、延伸可能である、請求項16に記載の多形態補助輪システム。
【請求項18】
クイックリリース締結ハードウェアをさらに備え、前記別の取り付け受具および前記少なくとも1つの取り付け受具が、前記別の取り付け受具および前記少なくとも1つの取り付け受具への、およびそれからの前記分離可能な細長い車軸部材の容易かつ迅速な取り付け、および迅速な分離のための前記締結ハードウェアの受容および解放に適合されている、請求項16に記載の多形態補助輪システム。
【請求項19】
自転車前輪と自転車後輪を有する折り畳み可能な自転車の後方部分への取り付けに適合可能である、多形態補助輪システムであって、
a.フレーム部材と、
b.前記折り畳み可能な自転車の幅よりも長い長さの、細長い車軸と、
c.前記車軸上で回転可能に装着された、補助輪と、
d.前記フレーム部材に固定的に接続された、支持構造体と、
e.前記フレーム部材に固定され、かつ前記自転車後輪に対して側方に位置付けられた、全方向補助輪と、を備え、前記車軸が、前記フレーム部材に対して移動可能に接続され、前記全方向
補助輪に対して2つの異なる位置に移動可能であり、前記細長い車軸が横断位置にあるとき、前記補助輪および前記全方向
補助輪が、前記全方向
補助輪が中心線上に位置付けられる二等辺三角形の形態に構成され、それにより、前記自転車後輪が上下反転されたときに、前記補助輪および前記全方向
補助輪が、地面に接触して、前記折り畳まれた自転車を買物形態構成で支持し、前記細長い車軸が側方位置にあるとき、前記細長い車軸が、前記横断位置からおよそ90度に位置付けられて、乗車可能構成の前記自転車の後流にあり、それにより、前記細長い車軸および前記補助輪が、後流から突出する別様の長い車軸で乗車したときに危険な状態を引き起こすことになる、ペダル操作との干渉を起こさない、多形態補助輪システム。
【請求項20】
前記細長い車軸が、枢動運動によって前記横断位置および前記側方位置に再位置付け可能であり、前記細長い車軸が、保持部材によって前記横断位置および前記側方位置の各々で固定可能である、請求項19に記載の多形態補助輪システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本特許出願は、2017年4月21日出願の米国仮特許出願第62/488,244号('244出願)の利益および優先権を主張し、本出願はまた、2017年6月3日出願の米国仮特許出願第62/514,821号('821出願)の利益を主張し、本出願人はまた、同様の主題を含む、2016年8月1日出願の米国仮特許出願第62/369,274号('274出願)も出願している。'244出願は、'274出願を参照しており、'821出願は、'244および'274出願の両方を参照した。上記の出願の各々、つまり、'244出願、'821出願、および'274出願は、本出願への参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、折り畳み可能なフレームを有する自転車(bike)としても知られている自転車(bicycle)への取り付けのための補助輪システムに関し、これは、自転車およびその折り畳み可能なフレームを折り畳まれた位置にある状態で転動させるためのものであり、より具体的には、別々のラック、別々の補助フレーム上に装着されるか、または別様に折り畳まれた自転車への取り付け、もしくはそれとの統合に適合されるかどうかにかかわらず、補助輪システムに関し、特に、保管に折り畳む、または自転車の主要な車輪(例えば、自転車の後輪)および主要な車輪の支持フレームが自転車の折り畳み部分を中心に枢動されて、自転車の主要な車輪およびその支持フレームを転倒配向にする位置に折り畳まれる、折り畳み可能なフレームを有する、特定のタイプの折り畳み可能な自転車に関するが、関係する折り畳み可能な自転車のタイプにかかわらず、それによって、補助輪が折り畳まれた自転車と地面との間に位置することになる。
【背景技術】
【0003】
自転車運転者ユーザーによる移動を容易にした最新の様々な形式の折り畳み可能な自転車が提供されているが、一方でまた、例えば、公共交通機関で移動している間、建物を通って歩行している間、食料雑貨店で買物をしている間、または階段を歩いて上っている間などに、ユーザーによって持ち運ぶことができる、比較的コンパクトな折り畳まれた自転車パッケージも提供している。そして、これらの折り畳み可能な自転車は、概して、大幅に容易化された自転車の運搬性を有するが、そのような折り畳まれた自転車は、それにもかかわらず、このタイプの折り畳まれた自転車が、約24ポンド以上で依然としてかなり重いため、より長い距離、例えば、空港のターミナル間、またはより長い期間、例えば、食料雑貨の買物中に、そのような走行距離および期間中の運搬を容易にする一組の補助輪なしで持ち運ぶことが容易ではないという、ユーザーが持ち運んで運搬する折り畳まれた自転車に対する課題を提示している。そのような補助輪は、1つの回転軸において、かつそれを中心に回転する、より小さい車輪と、旋回キャスターとを備えているか、または全方向補助輪を備えている場合がある。本文脈では、全方向車輪は、その包括的な意味において、すなわち、車輪が転動している表面の平面の任意の方向に車輪操作することができる、旋回キャスター車輪などの車輪として考慮される。したがって、本開示では、全方向車輪および旋回キャスター車輪は、互換的である。
【0004】
折り畳み可能な自転車の移動を助けるために、それが折り畳まれた後に、折り畳まれた自転車の運搬を容易にするために、様々な異なる先行技術の補助輪、または複数の補助輪、システムが提供されてきた。そのような補助輪、または複数の車輪、システムは、1つ以上の補助輪を有するフレーム部材からなるものがあり、その車輪は、自転車の主要な車輪よりも実質的に小さく、補助運搬中に折り畳まれた自転車を支持するためのフレーム部材に装着されている。または代替的に、そのような補助輪は、フレームまたは折り畳み可能な自転車のフェンダー上に直接装着されている場合もある。そのような補助輪システムは、折り畳まれた自転車の運搬を容易にするために、単独、または自転車の主要な車輪と併せて使用するために設計されてきた。
【0005】
折り畳み可能な自転車の補助輪システムによって容易にされる補助運搬の2つの主要な形態である、転動荷物カートタイプの形態および転動買物カートタイプの形態が存在する。転動荷物カートタイプの形態の補助運搬、または折り畳まれた自転車の車輪操作では、ユーザーは、通常、自転車の折り畳みの様式に応じて、自転車シート、ハンドルバー、またはさらにフレームの一部分などの、折り畳まれた自転車の最も高い、または延伸した部分を掴み、折り畳まれた自転車を通常、非旋回(すなわち、回転可能であるが、1つの回転軸に固定されている)車輪上に傾け、その結果、ユーザは、大型スーツケースのユーザーがスーツケースの底に装着された車輪に対して行い得ることとほぼ同様に、折り畳まれた自転車の補助輪操作を可能にされる。
【0006】
転動買物カートタイプの形態の補助運搬、または折り畳まれた自転車の車輪操作では、ユーザーは、多くの場合、依然として自転車の最も高い、または延伸した部分を掴むが(上記のタイプの運搬と同様)、ユーザーは、この場合、自転車を非旋回車輪に傾けずに、むしろ折り畳まれた自転車は、先行技術の補助輪システム上に自由に直立して置かれ、その結果、ユーザが、食料雑貨店または他のショッピングモールの表面などの平坦表面上で自転車を移動させることを可能にしている。買物カートタイプの運搬の場合、これらの先行技術システムの補助輪フレーム構造において買物カート形態で周りを車輪操作されるように、例えば、折り畳まれた自転車のハンドルバー部分の近くに、バッグ内の食料雑貨または他の購入品の配置に適合された開口バッグを保持するためのアタッチメントも自転車製造者によって提供されている。しかしながら、そのような設計は、美観、およびより重要な安定性の点で、程度に差はあっても妥協されており、それらが別途買物カートタイプの形態の機器とされ得る程度に有用ではなかった。
【0007】
上記のタイプ、または形態の両方の補助運搬では、特に、食料雑貨を持ち運ぶための自転車フレームに取り付けられた買物バッグまたは入れ物が提供されているとき、折り畳まれた自転車の意図しない傾きおよび転倒に対する安定性、ならびにより容易な操舵が必要とされる。また非常に狭い車軸、または軸距上の荷物カートタイプの形態の運搬中に、対象を速やかに操縦しようとするときのよろめき、または側方の傾きが、一般に理解される経験である。さらに、不十分な安定性の補助輪運搬システムによって引き起こされる傾きに対する安定性の改善の必要性が認識され得る。それゆえに、安定性を改善するためにより長い車軸を有する補助輪運搬システムが提供されているが、過去において、これらのより長い車軸の補助輪運搬システムのいくつかは、ユーザーの足とともに自転車のクランクを容易に方向転換することを妨げている。そしてこの問題に応答して、先行技術では、延伸可能な車軸が提供されて、折り畳まれた自転車の補助運搬中に補助輪運搬システムの安定性を向上させており(すなわち、延伸可能な車軸の延伸された部分によって)、折り畳まれていない自転車に乗っている間(すなわち、収納された補助運搬形態車軸を有する)、自転車のクランクをユーザーの脚および足とともに方向転換する間のユーザーの最大限の移動性も提供している。
【0008】
上記のタイプの補助輪システムの中でも、概して、以下の異なる分類タイプのシステムが提供されており(それらの欠点のいくつかと一緒に)、折り畳まれた自転車は、次のとおりである。
1)自転車の折り畳まれた状態で自転車自体の主要な車輪のみで転動するもの。そのようなシステムは、補助輪システムと比べていくつかの欠点を有している。
2)一組の固定されたもの(すなわち、旋回キャスター車輪ではない)との自転車の主要な車輪(または複数の車輪)の組み合わせで転動するものであり、Gerencserの米国特許第9,776,682号を参照されたい。
3)買物カートおよび荷物カートタイプの形態の運搬の両方を可能にする、旋回キャスター車輪との自転車の主要な車輪の組み合わせで転動するものであり、Honの米国仮特許第4,433,85号、およびLuの米国特許第7,175,192号を参照されたい。上記のタイプ1)、2)、および3)である自転車は、前方向のみに車輪操作されることができるという欠点を共有している(そうでなければ、主要な車輪が、ペダルを、ペダルが補助転動中の自転車フレームに当たるように方向転換させることになる)。さらに、補助転動中の折り畳まれた自転車の操舵は、それらがいくつかの設計で旋回キャスター車輪を欠いているため、これらのタイプのシステムの理想であるとは言えず、または旋回キャスターが存在する場合、それは、自転車の前半分が自転車の後ろ半分の左もしくは右に折り畳まれているときに走行レーンの中心線から外れる自転車中心線上もしくはその近くに旋回キャスター車輪が装着されているため、走行レーンの中心線から外れて位置付けられる。
4)横向きのより安定している荷物カートタイプの形態の転動のみに関して、ラック上に装着された非旋回ローラで転動しているものであり、Scholzの米国特許第7,341,270号、Uimonenらの米国特許第8,205,902号を参照されたい。このタイプのシステムの欠点は、より扱いにくい構造を提示し、補助転動中の狭い空間での操縦が難しいことである。
5)2つよりも多い非旋回ローラ(例えば、多くの場合、4個のローラ)を有する転動台で転動しているものであり、Tak-Wei Honらの米国特許第7,591,473号、またBrompton Bicycle Limited、Mezzo Folding Bikes Limited、およびBirdy Folding Bikesを参照されたい。この設計は、約5インチ程度の狭い軸距のため、補助転動中に安定せず、補助転動中の操舵を有していないという欠点を有している。したがって、ユーザーは、新しい方向に向けるために、車輪を地面から持ち上げなければならないか、または車輪を引きずらなければならない。Birdy Rear Racksによって市販されている1つのそのような先行技術の実施形態では、前部の2つのそのような非旋回ローラは、これらの制限に対処するために、操舵リンク機構によって最小限に方向転換されることができる。これらの制限を克服することを助けるために、市販のXローラが提供されており、これは、折り畳まれた自転車を転動するときに多少の安定性を補助しているが、この設計と関連付けられた操舵の欠如を助けていない。
【0009】
以下にさらに説明されるように、補助輪システムのこれらのタイプの各々の欠点は、本開示および発明によって教示されるように改善され得る。
【0010】
折り畳み可能な自転車用の先行技術の補助輪システムは、折り畳み可能な自転車の後部ラック上、または自転車自体のフレームもしくはフェンダー上に装着されている。後者のタイプの設計は、概して、操縦が幾分難しく、自転車のフェンダーが、補助輪システムが有するような、そのような屈強な構造を別途必要としていないため、故障する可能性があった。したがって、そのような先行技術は、本来、幾分扱いにくく、操舵が難しいか、または操舵性能を保有しておらず、不安定であり(特により速い転動速度で)、機械的故障の可能性があり、折り畳まれた自転車のパッケージサイズを過度に増大させ、いくつかの場合、動作および設置が複雑であった。したがって、程度の差はあっても、そのような先行技術システムは、繰り返しの使用、長距離にわたって押すこともしくは引くこと、または自転車に装着されたバッグ内の非常に重たい買物の中身を支持するために、理想的に有効であるとは言えなかった。そして、いくつかの先行技術の設計が、荷物カートタイプ運搬を可能にしており、他の設計が、買物カートタイプ運搬を可能にしているが、複数の異なる補助運搬形態で使用するためにより安定かつ容易である、1つの設計で両方のタイプの運搬を提供している単一の先行技術の機器は、知られていない。
【0011】
繰り返しになるが、特定の折り畳み自転車設計(すなわち、横向きの転動設計)は、ユーザーが折り畳まれた自転車を、折り畳まれた自転車の傾いた位置で、ある地点から次の地点に運搬することを首尾よく可能にしており、自転車は、旅行者が大型スーツケースでちょうど行うように、固定軸車輪で自転車を輸送しているユーザーによって、好ましくは、2方向固定車輪を有する車軸上の傾いた位置で保持されている。これは、より広い軸距が、ペダル操作運動を害さずに、自転車の走行線または走行軸に沿って長手方向に許容されていることによる。代替的に、他のシステムは、ユーザーが、折り畳まれた自転車を、自転車の直立の傾いていない位置で買物カートとして使用しながら、折り畳まれた自転車を運搬することを可能にしている(安定性の点ではあまり良好ではない)。したがって、折り畳まれた自転車を運搬する、これらの2つの形態は、ユーザーが、通勤列車などの目的地まで自転車に乗ることと、公知のように補助運搬形態に自転車を折り畳むことと、荷物カートタイプの形態での運搬のために補助輪フレーム構造の2つの車輪に対して自転車が任意に傾けられて周りを車輪操作することと、を可能にするか、または代替的に別のタイプの設計では、食料雑貨店などの目的地まで乗ることと、公知のように補助運搬形態に自転車を折り畳むことと、買物カートタイプの形態で転動補助輪フレーム構造上に自転車を置いて周囲を幾分首尾よく車輪操作することと、を可能にする。
【0012】
いくつかの自転車が、単一の設計で買物カート形態および荷物カート形態の両方の形態の運搬を可能にしているが、それらの車軸システムは、約5インチ以下の幅で、短過ぎて(狭過ぎて)、重い、または上部が重い買物カートタイプの荷物が載せられたときに、システムを傾かせる傾向を有している。そして、これは、そのような設計に部分的に起因しており、概して、目的において競合する目標が存在しており、1つがコンパクトな折り畳まれた横断設計であり、別の1つが横断して配向された車軸である(車軸が固定されており、横断して配向されて、または自転車の車輪の走行方向に対して直交して、装着されている)。さらに、このタイプの設計の長過ぎる車軸は、自転車のペダル操作を過度に妨げており、そのような設計の短過ぎる車軸(過去において一般的であった)は、買物カート形態または荷物カート形態にかかわらず、過度の不安定性、または操縦時のぐらつきをもたらしている。この理由に関して、そのような設計のための延伸可能な車軸が開発されている。さらに、上記のように、これらの2つの形態の運搬は、両方、買物カートタイプの運搬用および/または荷物スーツケースタイプの運搬用にかかわらず、自転車の主要な車輪とは関係なく、または自転車の主要な車輪と一緒に行われる補助輪操作によって、先行技術で可能にされている。
【0013】
上記のいくつかのタイプの補助運搬は、他のものよりも、ひっくり返るタイプの不安定性の傾向を有している。当然ながら、折り畳まれた自転車の主要な車輪が、荷物カートタイプの補助運搬形態、または買物カートタイプの補助運搬形態で自転車を運搬するために使用されるときに、細い、幅の狭い、折り畳まれた自転車の設計の競合する目標は、安定性のために十分に幅の広い軸距を有する車軸を提供する別の目標と対立している。過去において、これらの競合する目標は、固定軸距の車軸が狭過ぎて、幅の広い軸距を必要とするより安定した補助運搬を提供することができないことをもたらしている。または、荷物カートタイプの補助運搬形態用のより長い車軸の軸距を用いている補助運搬システムがユーザーによるペダル操作を妨げているため、延伸可能な車軸の軸距が開発されているが、そのような延伸可能な軸距システムは、経時的により故障し易い傾向を有している場合がある。
【0014】
したがって、安定性に対するいくつかの改善が、荷物カート運搬形態または買物カート運搬形態の両方において、自転車をその折り畳まれた状態で補助運搬する間、例えば、自転車の補助運搬を容易にするために自転車のより大きい主要な車輪を利用することによって、先行技術の折り畳み可能な自転車の補助運搬に提供されてきたが、いくつかの安定性の問題が依然として残っている。そして、安定性に対するいくつかの改善がまた、車軸を延伸することによって、または延伸可能な車軸を作製することによって、荷物カート運搬および買物カート運搬タイプの補助輪システムに提供されてきたが、それにもかかわらず、自転車の乗車性能を過度に妨げない、そのような単純な設計が、これまで開発されていないため、荷物カートタイプの形態または買物カート形態にかかわらず、両方のタイプの運搬モードに不安定性、および固有の構造的脆弱性が残っている。したがって、かつおそらくより重要なことに、先行技術のシステムは、自転車に乗っている乗り手を過度に妨げない、全て込みの単一の使い易い安定したシステムにおいて、より安定した荷物カート形態の補助運搬、およびより安定した買物カート形態の補助運搬の両方を容易にしていない。
【0015】
上記のタイプのうちの1つ以上の先行技術の補助輪システムが開発されている1つの特定の形式の自転車は、保管に折り畳まれる、または自転車の主要な後輪および後輪の支持フレームが、自転車の前部のより前方の枢動点を中心に、下側後部の枢動点を中心に枢動されて、自転車の主要な後輪およびその支持フレームが、もしあるならフェンダーと一緒に、折り畳まれていない自転車の乗車可能な通常の配向に対して転倒配向になる位置に折り畳まれる、折り畳み可能なフレームを有する、そのタイプの折り畳み可能な自転車を備える。このタイプの折り畳み自転車フレームの例としては、Brompton、Birdy、Bike Friday(BF)、およびMezzoによって提供されるものなどの有名なブランドの折り畳み可能な自転車が挙げられる。
【0016】
そのような折り畳まれた位置では、このタイプの自転車用の補助運搬車輪システム(折り畳みの際に車輪が反転される)は、その主要な車輪を含む折り畳まれた自転車と地面との間の複数の可能な位置のうちの1つに位置している。したがって保管されると、自転車は、本明細書にさらに説明されるように安定性の程度の差はあっても、補助輪単独で、または上記のように自転車の主要な車輪と一緒に、ユーザーによって周りを車輪操作されることができる。また、上記のように、このタイプの折り畳み可能な自転車はまた、折り畳まれた自転車が、ユーザーによって2つの固定方向タイプの(非旋回)補助輪上に車輪操作するために傾けられる、荷物カート形態では、2つの基本的運搬形態を提供している。または、自転車の補助運搬は、折り畳まれた自転車フレームが、複数の補助輪上に単独で直立に置かれる、買物カート形態で達成され得、車輪の1つ以上は、キャスタータイプの手押し車、または別様の全方向車輪を備えている。
【0017】
あいにく、そのような設計を有する補助運搬は、荷物カート形態での車輪操作の場合の狭い空間での不十分な操縦性、または買物カート形態で所望されるよりも不十分な安定性を有している。
【0018】
したがって、反転される後輪タイプの設計の折り畳み可能な自転車用の両方の運搬形態についての必要性に対する独立した解決策が考案されているが(例えば、延伸可能な横断車軸を用いることによって、別途、延伸可能な車軸設計に起因する脆弱性および故障の傾向を有する)、本発明までの先行技術では、単一の信頼性のある頑丈な機器を備える、多形態の、より安定な、より有効な、かつ設置し易い、折り畳み可能な自転車を運搬するための補助輪システムがなかった。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の第1の態様および実施形態によると、多形態補助輪システムが提供され、折り畳み可能なフレームを有し、かつ折り畳み可能なフレーム上で後輪を支持する側方車輪支持支柱を有する自転車への取り付けに適合され、折り畳み可能なフレームに乗車する自転車に関するものである。本システムは、折り畳まれた自転車の状態で自転車の補助転動をユーザーに可能にするように適合され、システムは、少なくとも1つの側方フレーム部材と、自転車の折り畳み可能なフレームへの取り付けに適合された少なくとも1つの横断フレーム部材と、少なくとも1つの側方フレーム部材および少なくとも1つの横断フレーム部材を相互接続する、少なくとも1つの支持側部フレーム部材と、を備える。少なくとも1つの支持側部フレーム部材はまた、側方フレーム部材および横断フレーム部材が、自転車の折り畳まれていない乗車可能な配向で、後輪に隣接して位置付けられるように、折り畳み可能なフレームの車輪支持支柱への取り付けに適合されている。
【0020】
多形態補助輪システムは、該少なくとも1つの側方フレーム部材および該少なくとも1つの横断フレーム部材の各々への取り付け、およびそれらからの容易な分離に適合された、分離可能、または別様に再位置付け可能もしくは転位可能な細長い車軸部材をさらに備える。さらに、分離可能な細長い車軸部材上に回転可能に装着された複数の補助輪と、少なくとも1つの側方フレーム部材に取り付けられた、少なくとも1つの旋回キャスター補助輪または全方向補助輪と、が提供される。本文脈では、全方向車輪は、その包括的な意味において、すなわち、車輪が転動している表面の平面の任意の方向に車輪操作することができる、旋回キャスター車輪などの車輪として考慮される。したがって、本開示では、全方向車輪および旋回キャスター車輪は、互換的である。
【0021】
少なくとも1つの側方フレーム部材上の分離可能な細長い車軸部材の第1の取り付け位置では、多形態補助輪システムは、折り畳まれた自転車の荷物カートタイプの補助転動を可能にするように適合され、その間、分離可能な細長い車軸部材上に回転可能に装着された複数の補助輪で補助転動するために折り畳まれた自転車をユーザーが傾けると、少なくとも1つの旋回キャスター補助輪が地面に接触することを必要としない。
【0022】
そして、少なくとも1つの横断フレーム部材上の分離可能な細長い車軸部材の第2の取り付け位置では、多形態補助輪システムは、折り畳まれた自転車の買物カートタイプの転動に適合され、その間、分離可能な細長い車軸部材上に装着された複数の回転可能な補助輪および少なくとも1つの旋回キャスター補助輪の各々が、全て、地面に接触することを可能にされる。
【0023】
折り畳まれた自転車の補助輪操作中の安定性を提供するために、本発明は、少なくとも、自転車の折り畳まれていない状態の自転車の幅よりも長い車軸を備える。したがって、本発明の態様によると、約5インチ程度の最小長さから、約30インチ程度のより長い長さまでの範囲である、安定性の目標を達成し得る車軸長の範囲が存在する。しかしながら、特許請求の範囲にあるように本発明は、異なる自転車が異なる特性、重量、重心、折り畳まれていない幅、折り畳まれた幅などを有することになるため、任意の特定の長さの車軸を対象とするものではなく、そのため、任意の所与の状況に好適な車軸の長さは、これらの他の検討事項に依存および関係することが理解されるであろう。したがって、本発明の態様によると、車軸は、固定可能な横断位置と側方位置との間の車軸の実質的に水平の枢動、ボールおよびソケットの枢動、そのような位置でのシステムフレーム構造上の分離および再取り付け、または多形態補助輪システムの車軸の再位置付けの他の同等の方法を介することにかかわらず、再位置付け可能、または転位可能である。これらの用語、再位置付け可能および転位可能は、分離および再取り付け、水平の枢動、またはこれらの組み合わせを介することにかかわらず、本出願において互換的な用語である。
【0024】
本発明の買物カート形態の実施中、車軸は、好ましくは、横断位置にあり得るが、側方位置またはこれらの2つの間の他の部分的な位置にあるものを排除するものではなく、好ましくは、車軸上の補助輪および全方向車輪は、二等辺三角形ベース構成を形成し、全方向車輪が、三角形の二等分線に位置しており、二等分中心線がまた、買物カート形態のシステムの走行中心線上に重ねられて置かれている。したがって、本発明は、少なくとも3つの補助輪について、二等辺構成のベースとして達成され得る適切な長さ、および二等辺構成の適切な高さ(車軸からの全方向車輪の距離によって決定される)を可能にして、自転車が折り畳まれていないが乗車可能である乗車または後流形態、自転車がユーザによる車輪操作のために折り畳まれて傾けられる荷物カート形態、および自転車が折り畳まれて静止し、車輪操作可能である買物カート形態の3つの使用形態のための再位置付け可能な車軸の本発明の概念を介して、安定性を達成する。本発明のこの目標および設計は、本明細書に説明される本発明の各実施形態の特性である。
【0025】
本発明の本実施形態および態様の上述の多形態補助輪システムでは、少なくとも1つの側方フレーム部材が、複数の側方フレーム部材を備え得、複数の側方フレーム部材のうちの少なくとも1つが、自転車の後輪の各側の上側部分に好ましくは隣接して位置するように適合されている。さらに、本発明の本実施形態および態様では、少なくとも1つの横断フレーム部材は、複数の横断フレーム部材を備え得、少なくとも1つの支持側部フレーム部材は、複数の支持側部フレーム部材を備え得る。本発明の本態様および実施形態によると、支持側部フレーム部材の各々は、側方フレーム部材を横断フレーム部材に相互接続し得、各支持側部フレーム部材は、側方フレーム部材および横断フレーム部材を折り畳み可能なフレームの車輪支持支柱に取り付け得る。このようにして、側方フレーム部材および横断フレーム部材は、自転車の折り畳まれていない乗車可能な配向で、後輪の上側部分に隣接して位置付けられる。
【0026】
さらに本発明の本実施形態および態様によると、複数の側方フレーム部材が、実質的に水平であり得、複数の横断フレーム部材のうちの少なくとも1つが、実質的に水平であり得るが、複数の横断フレーム部材の別のものが、逆U字形フレーム部材を備え得る。また、複数の支持側部フレーム部材の各々は、角のあるV字形フレーム部材を形成し、角のあるV字形フレーム部材の各々は、複数のV字形フレーム部材を相互接続するように、各V字形フレーム部材の最も上側部分に隣接する横断フレーム部材によって相互接続されている。また、複数の側方フレーム部材の各々は、多形態補助輪システムの略三角形かつ楔形の全体フレーム構造を形成するように、各V字形部材の角のある最も上側の部分の各々をつないで相互接続し得る。そのような実施形態では、各V字形フレーム部材の最も下側部分は、折り畳み可能なフレームの車輪支持支柱が後輪用の後部車軸に、またはそれに隣接して取り付けられる点で全体フレーム構造を折り畳み可能なフレームと相互接続するように適合されている。
【0027】
本発明の本実施形態および態様では、多形態補助輪システムは、少なくとも1つの全方向(例えば、旋回キャスター車輪)車輪の車軸部分を保持するように適合されるように、複数の側方フレーム部材のうちの1つから延伸している延伸フレーム部材をさらに備え得る。延伸フレーム部材は、折り畳まれた自転車の買物カートタイプの補助転動用の安定補助輪転動ベースを形成するように、少なくとも1つの側方フレーム部材上の取り付けエリアから遠隔(例えば、自転車の後輪の他方側に位置するように適合された別の側方フレーム部材上)、かつ複数の横断部材のうちの少なくとも1つの取り付けエリアから遠隔の位置(例えば、自転車の後輪の後部分の近くまたはその後ろに位置するように適合された別の側方フレーム部材上)に位置し得る。
【0028】
本発明の別の態様によると、多形態補助輪システムの実施形態は、分離可能な細長い車軸部材上にオフセット取り付けブラケットをさらに備え得、オフセット取り付けブラケットが、分離可能な細長い車軸部材上の1つの回転可能な車軸の車輪に、別の回転可能な車軸の車輪よりも近くに隣接して位置付けられている。したがって、この様式で複数の横断フレーム部材のうちの実質的に水平な1つに対する分離可能な細長い車軸部材の取り付け時に、回転可能な車輪および少なくとも1つの全方向車輪またはキャスター車輪が、二等辺三角形の形態で構成されており、少なくとも1つのキャスター車輪の回転中心が、買物カートタイプの転動中の改善された安定性のために、三角形の二等分中心線上に位置付けられる(二等分中心線はまた、買物カート形態でのシステムの走行中心線上に重ねられて置かれている)。本発明の本態様によると、より重い自転車または荷物運搬容量により良好に適応するようにオフセット取り付けブラケットから離れている車軸の細長い部分に適応するために、フレーム部材上に追加のノッチまたは複数のノッチが提供され得る。
【0029】
代替的に、多形態補助輪システムの別の実施形態によって、本発明の本態様によると、買物カート形態のより良好な安定性は、分離可能な補助車軸部材上の回転可能な補助輪が、延伸された配向中にさらに離れ、かつ折り畳まれた配向の自転車の補助輪操作のより良好な安定性に適合されるように、分離可能な細長い車軸部材が延伸可能であり得ることを提供することによって、より大きい二等辺三角形の形態の軸距を配置することによって、代替的に、または改良されて代替的に達成され得る。このようにして、所望されるより小さく折り畳まれたパッケージの競合する設計制約は、このように分離可能な細長い車軸部材の延伸を提供することによって克服され得る。
【0030】
好ましくは、本発明のさらに別の態様によると、多形態補助輪システムは、複数の取り付け受具である、少なくとも1つの側方フレーム部材用の少なくとも1つの取り付け受具および少なくとも1つの横断フレーム部材用の少なくとも1つの取り付け受具をさらに備え得る。したがって、本発明の本態様は、クイックリリース4分の1回転締結ハードウェア、またはクリップもしくはストラップなどの他のクイックリリースタイプの締結部材をさらに備え得、複数の取り付け受具は、複数の取り付け受具への、およびそれらからの分離可能な細長い車軸部材の容易かつ迅速な取り付け、および迅速な分離のための締結ハードウェアの受容および解放に適合されている。他の実施形態では、取り付け受具は、1つ以上の実施形態ならびに本出願人のおよび本明細書で参照される仮特許出願に明らかにされるように、フレームまたは車軸上のクリップ、車軸およびフレーム上の摺動可能なピンおよびスロットの組み合わせ、矩形または円形受具およびピンの組み合わせを含み得る。
【0031】
本発明のさらに別の態様および実施形態によると、後輪および車輪支持支柱を有するタイプの折り畳まれた自転車を転動するために適合された多形態補助輪システムが提供され、後輪および支持支柱の組み合わせが、自転車フレーム関節運動継手を中心として、後輪および支持支柱が自転車の折り畳まれた乗車不能構成にある間に転倒して位置付けられる、折り畳まれた位置に折り畳み可能である。本発明の本態様による多形態補助輪システムは、上側補助輪システムラックフレーム部材と、上側補助輪システムラックフレーム部材に取り付けられ、かつ上側補助輪システムラックフレームが自転車の折り畳まれていない乗車可能な配向中に後輪の上側部分に隣接して位置付けられるように折り畳み可能な自転車の車輪支持支柱への取り付けに適合された、少なくとも1つの支持側部フレーム部材と、を備える。本発明の本態様によると、上側補助輪システムラックフレーム部材上の第1の取り付け受具と、上側補助輪システムラックフレーム部材上の第2の取り付け受具と、上側補助輪システムラックフレーム部材上の第1の取り付け受具および代替的に第2の取り付け受具への取り付けに適合された、分離可能な細長い車軸部材と、が提供され得る。
【0032】
さらに、本発明の本態様および実施形態によると、分離可能な細長い車軸上に回転可能に装着された複数の補助輪と、上側補助輪システムフレーム部材に取り付けられた、少なくとも1つの旋回キャスター補助輪または全方向補助輪と、が提供される。上側補助輪システムラックフレーム部材上の分離可能な細長い車軸部材の第1の取り付け位置では、多形態補助輪システムは、折り畳まれた自転車の荷物カートタイプの補助転動を可能にするように適合され、その間、分離可能な細長い車軸部材上に回転可能に装着された複数の補助輪で補助転動するために折り畳まれた自転車をユーザーが傾けると、少なくとも1つの旋回キャスター補助輪が地面に接触することを必要としない。
【0033】
上側補助輪システムフレーム部材上の分離可能な細長い車軸部材の第2の取り付け位置では、多形態補助輪システムは、折り畳まれた自転車の買物カートタイプの転動に適合されている。この実施中、分離可能な細長い車軸部材上に装着された複数の回転可能な補助輪の各々、および少なくとも1つの旋回キャスター補助輪は、全て、地面に接触することを可能にされている。本発明の本態様の実施形態は、上側補助輪システムラックフレーム部材が、自転車の乗車可能な、折り畳まれていない状態中に、上側補助輪システムラックフレーム部材が、本、食料雑貨などを自転車の乗車中に支持および固定するようにユーザーに平坦表面またはラックを提供する、追加の目的を果たすように、自転車への取り付けに適合されていることを提供する。
【0034】
本発明の本態様および実施形態の多形態補助輪システム上側ラックは、実質的にまたは略矩形フレーム部材であり得、自転車の折り畳まれた状態でラックが自転車の後輪と地面との間に位置付けられるように、フレームの折り畳みの際に、後輪、および自転車上のその関連付けられた支持支柱が転倒して保管されるタイプの折り畳み可能な自転車の後輪用の車輪支持支柱上に支持されるように適合される。これは、本発明の一実施形態であるが、本発明は、本発明の本態様で述べられたタイプの自転車のみならず、二等辺三角形形状のベース構成で全方向車輪を含むように適合された再位置付け可能な車軸が提供される限り、任意の折り畳み可能な自転車に適用され得ることが理解されるであろう。
【0035】
本発明の別の態様によると、分離可能な細長い車軸部材上にオフセット取り付けブラケットが提供され、オフセット取り付けブラケットが、分離可能な細長い車軸部材上の別の車輪よりも、1つの回転可能な車軸の車輪により近くに隣接して位置付けられ、それにより、第2の取り付け位置での分離可能な細長い車軸部材の取り付け時に、回転可能な車輪および少なくとも1つのキャスター車輪が、二等辺三角形の形態で構成されており、少なくとも1つのキャスター車輪の回転中心が、買物カートタイプの転動中の改善された安定性のために、三角形の二等分中心線上に位置付けられる。本発明の本態様によると、より重い自転車または荷物運搬容量により良好に適応するようにオフセット取り付けブラケットから離れている車軸の細長い部分に適応するために、フレーム部材上に追加のノッチまたは複数のノッチが提供され得る。
【0036】
代替的実施形態では、かつ本発明の本態様によると、分離可能な細長い車軸部材は、分離可能な補助車軸部材上の回転可能な補助輪が、延伸された配向中にさらに離れて、かつ折り畳まれた配向での自転車の補助輪操作のより優れた安定性に適合されているように、延伸可能である。この延伸性能はまた、細長い車軸の側方のまたは枢動可能な再位置付け可能性と一緒に、少なくとも1つのキャスター車輪の回転中心が、買物カートタイプの転動中の改善された安定性のために三角形の二等分中心線上に位置付けられる、安定した二等辺三角形形状のベースの形成を容易にすることを助け得る。
【0037】
本発明の1つ以上の態様によると、本発明の実地形態では、少なくとも1つの支持側部フレーム部材の提供は、複数の支持側部フレーム部材をさらに含み、複数の支持側部フレーム部材の各々が、第1および第2の端を有し、各支持側部フレーム部材の第1の端が、上側補助輪システムフレーム部材に取り付けられ、各支持側部フレーム部材の第2の端が、折り畳み可能な自転車の対応する支持支柱への取り付けに適合されている。この構造は、上側補助輪システムフレーム部材が、自転車の折り畳まれていない乗車可能な配向で、主要な車輪の上側部分に隣接して位置付けられ得ることを提供する。
【0038】
本発明の態様によると、分離可能な細長い車軸部材が第1の取り付け受具を介して上側補助輪システムフレーム部材に取り付けられたときに、荷物カートタイプ運搬および折り畳まれた自転車の車輪操作に適合された多形態補助輪システムが提供され、多形態補助輪システムは、分離可能な細長い車軸部材が第2の取り付け受具を介して上側補助輪システムフレーム部材に取り付けられたときに、買物カートタイプ運搬および折り畳まれた自転車の車輪操作に適合されている。
【0039】
本発明の別の態様および実施形態によると、上記に明らかにされた多形態補助輪システムが提供され、少なくとも1つの旋回キャスター車輪が、第1および第2の位置間で調節可能である延伸可能なキャスター車軸をさらに備える。本発明の本態様によると、少なくとも1つの旋回キャスター車輪は、他の補助輪と同一レベルに(例えば、買物カート形態の実施用)、他の補助輪のレベルよりも上に(例えば、荷物カートタイプの形態の実施用であり、旋回キャスター車輪が、補助輪操作形態中に自転車の下に位置付けられることを理解されたい)、ユーザーが位置付け可能であるように、延伸可能なキャスター車軸上で収納可能かつ延伸可能である。旋回キャスターはまた、ユーザの選好およびシステム構成に応じて、直立自転車乗車形態中に上側に位置付け可能に延伸可能であってもよい。このようにして、旋回キャスター車輪は、買物カート形態の使用中に補助輪システムフレーム部材上の表面の下にあることになるため、したがって、補助システムフレーム部材のフレーム構造を介して、システムの他の補助輪と一緒に、折り畳まれた自転車の重量を支持するために利用可能にされる。したがって、旋回車輪は、その旋回キャスター車軸上の上または下の位置に摺動可能であり得る。下の位置では、車輪は、旋回することができず、車輪の上部は、ラックまたはフレーム上側表面と面一にされ得る。本配置の利点の中でも主要なものは、全方向車輪として知られる旋回車輪が、ラックの上部に置いてある荷物から保護され、旋回車輪が、その旋回運動が干渉されずにラックフレームの近くに位置付けられることができ、システムが、実施中に地面との十分な隙間を与えることである。本構成の欠点は、追加の旋回を作用させるためにユーザーに必要とされる余分な作業である。乗車形態中に常にラックの上面のレベルまたはそのわずかに上にある、摺動不能な旋回車輪を有することが可能である。本システムは、構築が簡単であり、使い易いが、摺動可能、延伸可能かつ収納可能な旋回車輪システムの上記の利点に対する我慢を伴う場合がある。
【0040】
本発明の別の態様によると、折り畳まれた状態にあるときに折り畳み可能な自転車を転動するように適合された多形態補助輪システムおよび折り畳み可能な自転車の組み合わせが提供され、これは、後輪および前輪を支持する折り畳み可能なフレームを有する自転車であって、後輪が、乗車車輪車軸および折り畳み可能なフレームの複数の支持側方支柱によって支持され、折り畳み可能なフレームが、複数の側方支柱を相互接続する横断相互接続部材をさらに含み、後輪、支持側方支柱および横断相互接続部材の組み合わせは、自転車フレーム関節運動継手を中心として、後輪、支持側方支柱、および横断相互接続部材が、自転車が折り畳まれた乗車不能な構成にある間に転倒して位置付けられる、折り畳まれた位置に一緒に枢動可能である、自転車を備える。
【0041】
本発明の本実施形態および態様は、自転車の折り畳み可能なフレームに取り付けられた、上側補助輪システムフレーム部材と、第1および第2の端を有する少なくとも1つの支持側部フレーム部材であって、第1の端が、上側補助輪システムフレーム部材に取り付けられ、第2の端が、上側補助輪システムフレーム部材が自転車の折り畳まれていない乗車可能な配向で、後輪の上側部分に隣接して位置付けられるように折り畳み可能な自転車の支持支柱に取り付けられている、少なくとも1つの支持側部フレーム部材と、横断相互接続部材および上側補助輪システムフレーム部材のうちの少なくとも一方の上にある少なくとも1つの取り付け受具と、をさらに備える。
【0042】
本発明の本実施形態および態様は、少なくとも1つの取り付け受具への取り付けに適合され、かつ自転車の折り畳み可能なフレームに対して複数の異なる位置に再位置付けするように適合された、細長い車軸部材をさらに備える。細長い車軸部材上に回転可能に装着され、少なくとも1つの取り付け受具での細長い車軸部材の取り付けに対する複数の位置への転置、転位、または水平の枢動に適合された、複数の補助輪がさらに提供される。
【0043】
本発明の本実施形態および態様は、上側補助輪システムフレーム部材上に装着された、少なくとも1つの全方向(例えば、旋回キャスター)補助輪をさらに備え、上側補助輪システムフレーム部材上で細長い車軸部材上に装着された補助輪の転置の位置において、多形態補助輪システムは、折り畳まれた自転車の買物カートタイプの補助輪操作に適合され、その間、細長い車軸部材上に装着された複数の回転可能な補助輪および少なくとも1つの旋回キャスター補助輪の各々が、全て、地面に接触することになる。
【0044】
本発明の本態様による実施形態は、別の取り付け受具をさらに備え得、少なくとも1つの取り付け受具は、横断相互接続部材上にあり、別の取り付け受具は、上側補助輪システムフレーム部材上にある。そのような実施形態では、細長い車軸部材は、好ましくは、細長い車軸部材が、荷物カートタイプの補助輪操作の実施のために上側補助輪フレーム部材上の別の取り付け受具への一時的な取り付け、かつ代替的に旋回キャスター補助輪と一緒に買物カートタイプの実施のために横断相互接続部材上の少なくとも1つの取り付け受具上の一時的な取り付けに適合されるように、繰り返し分離可能かつ再取り付け可能である。
【0045】
本発明のより良好な安定性は、自転車の動きの後流で自転車に保持されることができるが、そのような形式で、乗り手の動き、ペダル操作またはその他と干渉しないように、より長い車軸を用いて代替的に、または延伸可能な車軸を用いて達成され得ることが、当業者に理解されるであろう。当然ながら、より長い車軸は、後流から突出することを可能にされる場合、または別様に自転車のペダル操作中に乗り手の動きを妨げる場合、乗車時に危険な状態を引き起こし得ることが当業者に理解されるであろう。したがって、代替的に、本発明の実施形態および態様による多形態補助輪システムと共に、分離可能な補助車軸部材上の回転可能な補助輪が、延伸された配向中にさらに離れて、かつ折り畳まれた配向での自転車の補助輪操作のより優れた安定性に適合されているように、ある程度延伸可能である、細長い車軸部材が提供される。
【0046】
本発明の1つ以上の実施形態および態様によると、好ましくは、例えば、4分の1回転締結タイプのハードウェアなどのクイックリリース取り付けおよび分離手段が提供され得、上側補助輪システムフレーム部材への、およびそれからの分離可能な細長い車軸部材の容易かつ迅速な取り付け、および迅速な分離のための締結ハードウェアの受容および解放に適合された、第1の取り付け受具および第2の取り付け受具が、提供される。本発明の本態様によると、クリップまたはストラップなどの他のクイックリリース取り付けおよび分離システムが、特許請求の範囲の本発明の真の範囲および概念から逸脱せずに、想起および適用されてもよいことが理解されるであろう。
【0047】
本発明の1つ以上の態様および実施形態によると、折り畳み可能な自転車の後方部分への取り付けに適合された、多形態補助輪システムが提供され、これは、フレーム部材と、折り畳み可能な自転車の幅よりも長い長さの細長い車軸と、車軸の両端に回転可能に装着された補助輪と、フレーム部材に固定的に接続された支持構造体と、支持構造体またはフレーム部材に枢動可能、分離可能、収納可能、または別様に固定され、かつ自転車後輪に対して側方に位置付けられた全方向補助輪と、を備え、車軸が、フレーム部材に移動可能に接続され、かつ全方向車輪に対して少なくとも2つの異なる位置に移動可能である。したがって、細長い車軸が横断位置にあるとき、補助輪および全方向車輪は、全方向車輪が中心線上に位置付けられた状態の二等辺三角形の形態で構成され、それにより、自転車後輪が上下反転されたときに、補助輪および全方向車輪が、地面に接触して、折り畳まれた自転車を買物形態構成で支持する。
【0048】
細長い車軸が側方位置にあるとき、細長い車軸は、乗車可能な側方位置の構成にある自転車の後流にあるように、横断位置から、好ましくは、およそ90度に位置付けられ、それにより、細長い車軸および補助輪は、別途、長い車軸が自転車の後流から、または自転車の乗り手のペダル操作エリア内に突出することを可能にされる場合に、乗車時に危険な状態を引き起こすことになるペダル操作との干渉を起こさないことになる。したがって、本発明の様々な実施形態によると、細長い車軸は、実質的に垂直な車軸を中心として車軸を枢動、または別様に移動もしくは回転させることによって、横断位置および側方位置に再位置付け可能であり得る。そのような実施形態では、細長い車軸は、本明細書に教示されるか、または当業者にとって既知のクリップまたは他の保持部材受具などの保持部材によって横断位置および側方位置の各々で固定可能であり得る。
【0049】
本発明の上記の態様および実施形態は、折り畳まれた自転車の補助輪操作中に、より良好な安定性、より良好な機能性およびより良好な使い易さを提供することによって、先行技術のシステムの制限に対処する。さらに、自転車の後流の中に移動可能であり、かつペダル操作中に乗り手の動きから離れる、より長い車軸を提供することによって、補助輪操作中のシステムのそのようなより良好な安定性および有益性のために車軸の再位置付けを依然として可能にしつつ、システムは、ユーザーに対する安全性および有用性を向上させる。さらに、システムが二等辺三角形構成の形状のベースを可能にして組み込み、旋回全方向キャスター車輪が三角形の二等分中心線上にあるため、操舵および安定化が可能にされて先行技術のシステムよりも改善される。
【0050】
本発明の主題は、本明細書の結びの部分において、具体的に示され、明白に主張される。しかしながら、実施の編成および方法の両方は、そのさらなる利点および目標と一緒に、同様の参照文字が同様の要素を指す添付図面と関連してなされる以下の説明の参照によって最良に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【
図1】
図1は、自転車の後輪および後輪支持フレーム構造が転倒して位置付けられるようにフレーム上の折り畳み点98、114を中心に折り畳まれる後輪を有するタイプのBrompton(登録商標)ブランドの自転車などの、折り畳み可能な自転車を転動するための多形態システムの、本発明の1つ以上の態様による、ラック実施形態の斜視側面図であり、多形態システムが自転車に設置されているが、自転車は、折り畳まれていない(乗車可能な)位置で示されている。
【
図2】
図2は、
図1に示される自転車と同一タイプの折り畳まれた自転車を転動するための多形態システムの、本発明の1つ以上の態様による、別の実施形態の斜視側面図であり、本実施形態は、上側ラックを有しておらず、自転車は、折り畳まれていない(乗車可能な)位置で示されている。
【
図3】
図3は、折り畳まれた自転車(
図1の自転車の異なる構成で示されるものなどの)を転動するためのシステムの後部ラック実施形態の側面斜視図であるが、自転車は、折り畳まれた(乗車不能な)位置で多形態システムの複数の補助輪上に置かれており、ユーザーの手で押すか、または引くことによる荷物カートタイプの形態で運搬するためにユーザーによって傾けられるように適合されている。
【
図4A】
図4Aは、折り畳まれた自転車(
図1の自転車の異なる構成で示されるものなどの)を転動するためのシステムの実施形態の後部斜視図であるが、自転車は、折り畳まれた(乗車不能な)位置にあり、食料雑貨を運搬し、かつ複数の補助輪および旋回キャスターとして知られる全方向車輪上でユーザーの手によって即座に移動するためのバッグアタッチメントを有し、そのような車輪の各々は、買物カートタイプの車輪操作形態における、本発明の1つ以上の態様による運搬用の多形態システムの一部である。
【
図4B】
図4Bは、折り畳まれた自転車(
図2の自転車の異なる構成で示されるものなど)を転動するためのシステムの非ラック実施形態の後部斜視図であるが、自転車は、折り畳まれた(乗車不能な)位置にあり、食料雑貨を運搬し、かつ複数の補助輪および旋回キャスターとして知られる全方向車輪上でユーザーの手によって即座に補助移動するためのバッグアタッチメントを有し、そのような車輪の各々は、買物カートタイプの車輪操作形態における、本発明の1つ以上の態様による運搬用の多形態システムの一部である。
【
図5】
図5は、折り畳まれた自転車(
図1の自転車を用いて示されるものなど)を転動するための多形態システムの後部ラック実施形態の部分分解側面斜視図であり、荷物カートタイプおよび買物カートタイプの両方の運搬形態で使用され、全方向車輪または旋回キャスター車輪が、折り畳まれた自転車の自立および買物カートタイプの運搬形態の両方で使用される。
【
図6A】
図6Aは、本明細書に示され説明される本発明の様々な実施形態による、本発明の本再位置付け可能な車輪および細長い車軸の態様の先行技術よりも向上した安全性および操舵性能を示すことおよび説明することを容易にするために、折り畳まれた自転車を転動するための多形態システムの上面概略図を表すものであり、荷物カートタイプの形態の補助運搬用に再位置付けされた車軸を示している。
【
図6B】
図6Bは、本明細書に示され説明される本発明の様々な実施形態による、本発明の本再位置付け可能な車輪および細長い車軸の態様の先行技術よりも向上した安全性および操舵性能を示すことおよび説明することを容易にするために、折り畳まれた自転車を転動するための多形態システムの上面概略図を表すものであるが、買物カートタイプの形態の補助運搬用に再位置付けされた車軸を示している。
【
図7】
図7は、再位置付け可能な車軸システムを有するか、または本発明によるものではないかにかかわらず、本発明の本再位置付け可能な車輪および細長い車軸の態様の先行技術よりも向上した安全性および操舵性能を示すことおよび説明することを容易にするために、折り畳まれた自転車を転動するための代替的な延伸可能な車軸システムの上面概略図であり、システムは、買物カートタイプの形態の位置で示されているが、車軸は、延伸されておらず(先行技術のシステムと同様に)、それにより、システムは、より長い車軸実施形態を有し得る場合ほど安定しない場合がある。
【
図8】
図8は、再位置付け可能な車軸システムを有するか、または本発明によるものではないかにかかわらず、本発明の本再位置付け可能な車輪および細長い車軸の態様の先行技術よりも向上した安全性および操舵性能を示すことおよび説明することを容易にするために、折り畳まれた自転車を転動するための代替的な延伸可能な車軸の多形態システムの上面概略図であり、システムは、買物カートタイプの形態の位置で示されており、延伸可能な車輪車軸部分は、向上した安全性を例示するために延伸されている。
【
図9】
図9は、折り畳まれた自転車を転動するためのシステムの実施形態の分解側面斜視図であり、システムは、買物カートタイプ、および代替的に荷物カートタイプ(破線)の補助運搬形態で示されている。
【
図10】
図10は、本発明の実施形態の各々に使用可能な、好ましい延伸可能かつ収納可能な全方向車輪または旋回キャスター車輪(旋回車輪またはキャスター車輪としても知られている)の斜視図であり、他のタイプの全方向車輪が、特許請求の範囲の本発明の真の範囲および概念から逸脱せずに本発明に関連して好適に使用され得ることが当業者によって理解される。
【
図11A】
図11Aは、本発明による折り畳み可能な自転車を転動するための多形態システムへの補助輪車軸部分の迅速な取り付けおよび分離のためのハードウェアの一部として、横断配向で補助輪車軸を受容し、それと係合するように適合され、かつ、例えば、ばね式の4分の1回転タイプのボルト締結具を使用する孔と、本明細書に示され説明される様々な実施形態による、折り畳み可能な自転車を転動するための多形態システムの前部分を、Brompton(登録商標)ブランドの自転車の横断支持フレーム部材に取り付けるための孔と、を有する、銘板の上面図である。
【
図11B】
図11Bは、本発明による折り畳み可能な自転車を転動するための多形態システムへの補助輪車軸部分の迅速な取り付けおよび分離のためのハードウェアの一部として、横断配向で補助輪車軸を受容し、それと係合するように適合され、かつ、例えば、標準のばね式の4分の1回転タイプのボルト締結具を使用する標準スロットと、本明細書に示され説明される様々な実施形態による、折り畳み可能な自転車を転動するための多形態システムの前部分を、Brompton(登録商標)ブランドの自転車の横断支持フレーム部材に取り付けるための孔と、を有する、代替的な銘板の上面図である。
【
図12】
図12は、折り畳まれた自転車を転動するための多形態システムの代替的な実施形態の後部斜視図であるが、自転車フレームから分離されており、枢動可能な車輪車軸を備える、荷物カートタイプおよび買物カートタイプの両方の補助運搬形態の使用に適合されている。
【発明を実施するための形態】
【0052】
一般的な折り畳みフレーム自転車
図を参照すると、自転車運転者ユーザーによる移動を容易にした、自転車(bike)として一般的に知られている、折り畳み可能な自転車(bicycle)100(
図1および2で示される)が提供されているが、一方でまた、例えば、公共交通機関で移動している間、建物を通って歩行している間、混雑した歩道を歩行している間、食料雑貨店で買物をしている間、または階段を歩いて上っている間などに、ユーザーによって持ち運ばれるか、または車輪操作されることができる、比較的コンパクトな折り畳まれた自転車パッケージ100(概して、
図3および4に示される)も提供している。特定のタイプのそのような折り畳み可能な自転車100は、後輪104および前輪106を支持する折り畳み可能なフレーム102を有する自転車100で特徴付けられ、後輪が、乗車車輪車軸112および折り畳み可能なフレームの複数の支持側方支柱108によって支持されている(支柱が、乗車形態におけるその意図される走行方向に対して後輪104に横付けされているという意味で側方)。折り畳み可能なフレーム102は、複数の側方支柱108のうちの2つを相互接続して、自転車フレーム102に強度および安定性を加えることを助ける、特定の横断相互接続フレーム部材110をさらに備える。折り畳み可能な自転車100の1つのタイプでは、支持側方支柱108を有する後輪104および横断相互接続部材110の組み合わせは、後部自転車フレーム関節運動継手114を中心として、後輪、支持側方支柱、および横断相互接続部材が、自転車が折り畳まれた乗車不能な構成にある間に転倒して位置付けられる、折り畳まれた配置に一緒に枢動される。
【0053】
一般的な補助輪操作形態
本明細書には多形態補助輪システムの複数の実施形態116、116'、116''が提示されており、ユーザーは、概して
図3に例示され本明細書にさらに説明される転動荷物カートタイプの形態の車輪構成、ならびに概して
図4Aおよび4Bに例示され本明細書にさらに説明される転動買物カートタイプの形態の車輪構成である、折り畳み可能な自転車100とともに使用可能な本発明による2つの主要な形態の補助運搬で支援される。折り畳まれた自転車100の転動荷物カートタイプの形態の補助運搬または車輪操作では、ユーザーは、概して
図3に示される側方に配向された構成で、好ましくは、非旋回(すなわち、回転可能であることにかかわらずに、1つの回転軸に固定される)車輪上に折り畳まれた自転車を傾けるために、自転車の折り畳みの様式に応じて、シート支柱107上の自転車シート101、ハンドルバー109またはさらに自転車フレーム102の一部分などの、折り畳まれた自転車の最も高いまたは延伸された部分を掴むことを可能にされ、その結果、ユーザーは、大型スーツケースのユーザーがスーツケースの底に装着された車輪に対して行い得ることとほぼ同様に、折り畳まれた自転車の補助輪操作を可能にされる。そして、本発明が、細長い車軸によって一方または両方の形態の補助運搬に使用可能である、より安定した軸距を提供するため、車輪操作の安定性は、荷物カートタイプの形態の車輪操作時でさえ向上する。
【0054】
折り畳まれた自転車100の転動買物カートタイプの形態の補助運搬または車輪操作では、ユーザーは、自転車の最も高いまたは延伸された部分(上述のタイプの運搬と同様、シート支柱107上のシート101など)を掴むことを依然として可能にされるが、この場合、ユーザーは、自転車を非旋回車輪120上に傾けず、むしろ、折り畳まれた自転車は、旋回キャスター車輪、すなわち、全方向車輪122と、
図4Aおよび4Bに示されるように車輪120の横断配向された構成と、からなる多形態補助輪システム116、116'、116''上に自由に直立して置かれる。これは、次いで、ユーザーが、食料雑貨店または他の買物モールの表面などの、平坦表面上で全方向に自転車を移動させることを可能にする。買物カート形態タイプの運搬に関して、自転車製造者によって取り付け部材105が提供され、例えば、取り付け部材105は、買物カート形態において本発明の多形態補助輪システム116、116'、116''上で周りを車輪操作される折り畳まれた自転車100のハンドルバー部分の下に位置付けられ、開口可能な入れ物103を保持するためのものであり、入れ物は、食料雑貨品または他の購入品を入れ物内に配置するように適合されている。そして、本発明が、細長い車軸によって一方または両方の形態の補助運搬に使用可能である、より安定した軸距を提供するが、特に、買物カート形態の補助運搬で、補助輪操作の安定性が向上するため、したがって、入れ物103の使用は、入れ物の中身の流出または損傷を伴う自転車100の傾きを起こりにくくすることによってより良好に促進され、支援される。本文脈では、全方向車輪は、その包括的な意味において、すなわち、車輪が転動している表面の平面の任意の方向に車輪操作することができる、旋回キャスター車輪などの車輪として考慮される。したがって、本開示では、全方向車輪および旋回キャスター車輪は、互換的である。
【0055】
ラックフレーム実施形態
折り畳み可能な自転車100の補助輪操作の運搬を容易にするように先行技術の制限に対処するために、概して、折り畳み可能な自転車の補助輪操作の運搬の安定性、操舵、機能性、移動性および使い易さを改善しつつ、乗車形態中に自転車の使用を全く妨げない、つまり、そのような自転車の安全なペダル操作および使用を妨げないために、
図1、3、4Aおよび5に、細長い車軸118と、細長い車軸の両端に回転可能に装着されたより小さい補助輪またはローラー120と、自転車の後輪104に対して側方に配置された、旋回キャスター車輪などの、全方向車輪122と、を備える、新規な多形態補助輪システム116の第1の実施形態が示されている。
【0056】
本実施形態では、多形態補助輪システム116は、上側ラック部材134を形成するように安定化横断クロスフレーム部材132と相互接続された上側側方フレーム部材130を備え得る。理解されるように、「上側」という用語は、自転車(概して
図1および2に示されるタイプの)が折り畳まれた状態にあるときに、ラック134が後輪104と地面との間にあることになるため、自転車100が直立の折り畳まれていない乗車可能な状態にあるときのラック134を示すように本明細書で使用される。ラック134は、自転車の乗車可能な、折り畳まれていない状態中に、別途、上側補助輪システムラックフレーム部材134としても知られているラック134が、本、食料雑貨などを自転車の乗車中に支持および固定するための平坦表面をユーザーに提供する、追加の目的を果たすように、自転車100への取り付けに適合されている。
【0057】
多形態補助輪システム116は、複数の尾部支持側部フレーム部材136と、複数の前部支持側部フレーム部材138と、複数の横断フレーム部材140(本実施形態ではラック134の横断クロスフレーム部材132としても知られている)と、をさらに備え得る。複数の支持側部フレーム部材136、138、および複数の横断フレーム部材140は、自転車100の後輪104の各側の上側部分に隣接して位置付けられるように適合されており、それにより、支持側部フレーム部材が、角のあるV字形および楔形のフレーム構造を形成し、後輪のいずれかの側部上の各側部フレーム部材の上側部分は、横断フレーム部材140を介して相互接続されている(この場合、ラック134の横断クロスフレーム部材132と同一である)。さらに、各支持側部フレーム部材136、138は、側方フレーム部材130および横断フレーム部材140(132)を後輪104の車軸112、したがって、折り畳み可能な自転車フレーム102の後輪支持支柱108に本質的に相互接続する。この相互接続は、車輪支持支柱108の集合点の近くの位置で、複数のアイレットまたはクイックリリーススロット113を介して達成され、車輪支持支柱および支持側部フレーム部材136、138は、自転車100のフレーム102、および多形態補助輪システム116を(アイレット113を介して)、それぞれ、概して自転車ラックおよび自転車フレームの製造および取り付けの当業者によって理解される様式で、高強度鋼または目的に好適な他の金属材料で好適に作製される、後輪104の車軸112に隣接して相互接続する。自転車100の乗車形態中、上側側方支持フレーム部材130および横断フレーム部材132(140)は、概して、地面と水平に配向され、車輪104の上に位置付けられる。しかしながら、補助輪操作形態中、これらの同一上側側方支持フレーム部材130および横断フレーム部材は、自転車100(
図1および2に示されるタイプの)の枢動の作用を介してその折り畳み中に上下反転されて、概して水平配向かつ後輪104と地面との間に位置付けられる。
【0058】
したがって、いずれかの状態において、乗車形態中またはいずれのタイプの補助輪形態中であるかにかかわらず、上記の細長い車軸118、細長い車軸の両端に回転可能に装着されたより小さい補助輪120、旋回キャスター車輪などの全方向車輪122は、ラック134および後輪104に対して再位置付け可能に固定される。買物カートタイプの形態の補助運搬では、システム116は、好ましくは二等辺三角形ベース構成において車輪120および122の再位置付け可能な固定を容易にする。荷物カートタイプの形態の補助運搬では、車軸118の両端に装着された補助輪120は、好ましくは、ラック134および後輪104に対して側方に再位置付け可能に位置する。さらに、荷物カートタイプの形態では、旋回キャスター車輪122は、好ましくは、以下にさらに説明されるように、地面上で収納された位置のままであり得るか、または代替的に、ユーザーが立ったまま折り畳まれた自転車の補助運動を行っていない間、折り畳まれた自転車100を直立に支持する手段として単に使用され得る。
【0059】
フレーム部材支持構造体124および保持チューブ126が提供され、その中で、全方向車輪122が、自転車後部フレームに枢動自在に接続され得る(例えば、
図5に示されるように上側側方側部部材130を介して)。全方向車輪122は、支持構造体124および保持チューブ126を介して自転車100に恒久的に取り付けられ得るか、または代替的に
図10に示されるように、好ましくは、取り外し可能/収納可能な全方向車輪122'が提供され、これは、本発明の任意の実施形態で実装され得る。
図10に示されるように、取り外し可能/収納可能な全方向車輪122'は、車輪部分123'と、締付ナット125'と、内側チューブシャフト127'と、内側チューブシャフト127'の開口部から中間に延伸しているばね式保持ピン129と、外側保持チューブ126内で収納可能な全方向車輪122'を保持するように適合されたねじ山付きキャップ保持部材131と、を備える。
【0060】
実施において、内側チューブシャフト127'は、ばね式保持ピンまたはボタン129が
図2に示されるように上側リムに当接するまで、支持構造体124上で保持チューブ126内に挿入され得る。次いで、延伸された位置でチューブ内に内側チューブシャフト127'および収納可能な全方向車輪122'を保持するために、例えば、全方向車輪がラック134の平面上に延伸された状態で(自転車100の乗車形態配向中)、ねじ山付きキャップ保持部材131'は、内側チューブシャフトの端の中に螺合され得(シャフトは、内側にねじ山を有する)、それにより、キャップ保持部材は、内側チューブシャフトおよび全方向車輪をそれらの延伸された位置の定位置に保持する。次いで、全方向車輪122'を収納するために、ユーザーは、ばね式ピンまたはボタン129を、ボタンが、全方向車輪をその収納された位置で保持チューブ内に保持するために保持チューブ126の内側の陥凹部分または孔のいずれかに係合するまで、チューブシャフト127'がチューブ内に押し込まれ得るように、押し得る。
【0061】
好ましくは、ラック134は、概して、前方端および尾部端を有するように矩形である。ラック134のいずれかの端、少なくとも好ましくは、ラックの前方端に、横断フレーム部材および取り付けプレート141が提供されるが、多形態補助輪システムおよび自転車の組み合わせでは、取り付けプレート141、または本発明の横断もしくは他のフレーム部材は、自転車100自体のフレームの部品であり得(例えば、クロス部材110)、システムの他のフレーム部材は、そのような場合、自転車フレーム部材に依存している。取り付けプレート141は、実施形態では、
図11Aおよび11Bと関連してさらに説明されるように、複数の分散された位置合わせ孔またはスロット143を備える。
【0062】
好ましくは、細長い車軸118は、その上に溶接された対応する取り付けプレート142をさらに備え、各位置合わせ孔143またはスロット143'と対応する突出ガイドおよび位置合わせピン147を有する。好ましくは、取り付けプレート142上の中央に位置して、当技術分野でクイックリリースの取り付けおよび分離として知られる、ばね式の4分の1回転クイックリリースハードウェアシステム取り付け部材146がさらに提供される。
【0063】
したがって、さらに、好ましくは、本発明の実施形態と関連して、取り付けプレート141もまた、中央孔145を備え、これは、その中に設置される雌型取り付けハードウェアと一緒に取り付け受具149を備え、車軸118の対応する取り付けプレート142内に装着されたキー付き取り付け部材146を保持するように適合される。したがって、本実施形態および本タイプのクイックリリースハードウェアによると、キー付き取り付け部材146の雄型突出ピン150を4分の1回転させると、車軸118上のキーが、保持ガイドまたはピン147と一緒に、分散されたガイド孔143内に保持される位置に車軸を係合および係止する。車軸118の分離は、この同一プロセスを逆に実施されることによって達成されて、キー付き取り付け部材146を取り付け受具149から分離して、別の場所、例えば、以下にさらに説明される別の側方に位置付けられた取り付け受具への車軸の再位置付けを可能にする。
【0064】
代替的に、本明細書に参照される以前の仮特許出願に開示されるように、そのようなクイックリリースシステムは、本発明の範囲および概念から逸脱せずに、そこに開示されたガイドおよび保持ピンならびにスロットと一緒に、部分的に矩形の車軸部材を受容するように適合された略矩形ブラケットを備えてもよい。
【0065】
取り付けプレート141は、自転車フレームに対してシステム116をさらに取り付けて安定化させるために、中に孔156を画定し、かつ取り付けプレート141を自転車フレーム102のクロス部材110と相互接続するように適合された、T字形ベース部材154をさらに備える。これは、標準ナットおよびボルトの組み合わせ、手作業可能なクイックリリースねじ山付きのねじおよびナット(またはクロス部材110自体の中にねじ山形成され締め付けられる)を用いて容易に達成され得る。
【0066】
好ましい実施形態では、側方フレーム部材130、または好ましくは、下側側方支持構造体161上に側方取り付けプレート158も提供される。取り付けプレート141と同様、取り付けプレート158は、実施形態では、複数の分散された位置合わせ孔またはスロット160を備える。そして取り付けプレート141と同様、取り付けプレート158は、溶接された対応する取り付けプレート142をさらに備える細長い車軸118を受容するように適合され、取り付けプレート142は、各ガイドまたは位置合わせ孔もしくはスロット160と対応する突出ガイドおよび位置合わせピン147、ならびに細長い車軸118のばね式の4分の1回転クイックリリースハードウェアシステム取り付け部材146も有している。孔168は、取り付けプレート158の重量を低減するためのものである。
【0067】
したがって、さらに、好ましくは、本発明の実施形態と関連して、取り付けプレート158もまた、中央孔162を備え、これは、その中に設置される雌型取り付けハードウェアと一緒に取り付け受具164を備え、車軸118の対応する取り付けプレート142内に装着されたキー付き取り付け部材146を保持するように適合される。したがって、キー付き取り付け部材146の雄型突出ピン150を4分の1回転させると、車軸118上のキーが、保持ガイドまたはピン147と一緒に、分散されたガイド孔160内に保持される位置に車軸を係合および係止する。車軸118の分離は、この同一プロセスを逆に実施されることによって達成されて、キー付き取り付け部材146を取り付け受具164から分離して、別の場所、例えば、上記の取り付け受具149を有する取り付けプレート141の後部への車軸の再位置付けを可能にする。
【0068】
本明細書の開示に基づいて、本発明のその特許請求の範囲の幅広い態様から逸脱せずに、2つの車輪、3つの車輪、または4つの車輪を有することにかかわらず、フレーム、本発明の様々な実施形態の取り付け能力/分離能力、補助輪構成を構成するためにいくつかの異なる方式が存在することが当業者に理解されるであろう。
【0069】
それゆえに、取り付けシステムは、正方形チャネルチューブを備えてもよく、受容および保持のためにチャネル内に入る複数のピンおよび切欠きを有し、車軸の正方形部分が、特許請求の範囲の本発明の範囲から逸脱せずに、システムフレーム構造上の車軸の分離能力、および再取り付け能力を可能にするように採用されてもよく、車軸は、簡便な補助輪形態変化に対して車軸を再位置付けするために、いくつかの異なる程度の配向のいずれか、最も好適には、示されるように90°の配向を介して、枢動または転置され得る。
【0070】
フレームが減少した実施形態
折り畳み可能な自転車100の補助輪操作の運搬を容易にするように先行技術の制限に対処するために、概して、折り畳み可能な自転車の補助輪操作の運搬の安定性、操舵、機能性、移動性および使い易さを改善しつつ、乗車形態中に自転車の使用も全く妨げない、つまり、そのような自転車の安全なペダル操作および使用を妨げないために、
図2、4B、および9に、細長い車軸118'と、細長い車軸の両端に回転可能に装着されたより小さい補助輪またはローラー120'と、
図6~8に例示されるように自転車の後輪104に対して側方に配置された、旋回キャスター車輪などの、全方向車輪122'と、を備える、新規な多形態補助輪システム116'の第2の代替の好ましい実施形態が示されている。
【0071】
本実施形態では、多形態補助輪システム116'は、安定化横断クロスフレーム部材132'と相互接続された上側側方フレーム部材130'を備える。システム116'の本実施形態と上記の実施形態116との間の主要な差は、本システムの実施形態116'は、上側ラック部材134を形成していない。理解されるように、「上側」という用語は、自転車(概して
図1および2に示されるタイプの)が折り畳まれた状態にあるときに、上側側方フレーム部材130'が水平の二等分線の下にあることになり、それにより、システムが、以下にさらに説明されるように地面上で補助形態運搬用の自転車100を支持するように適合され得るため、自転車100が直立の折り畳まれていない乗車可能な状態にあるときに、上側側方フレーム部材130'が後輪104の水平の二等分線上にある事実を示すように本明細書で使用される。
【0072】
多形態補助輪システム116'は、複数の尾部支持側部フレーム部材136'と、複数の前部支持側部フレーム部材138'と、複数の横断フレーム部材140'(本実施形態では横断クロスフレーム部材132'としても知られている)と、をさらに備える。複数の支持側部フレーム部材136'、138'、および複数の横断フレーム部材140'は、自転車100の後輪104の各側の上側部分に隣接して位置付けられるように適合されており、それにより、支持側部フレーム部材が、角のあるV字形および楔形のフレーム構造を形成し、後輪のいずれかの側部上の各側部フレーム部材136'、138'の上側部分は、横断フレーム部材140'を介して相互接続されている。
【0073】
さらに、各支持側部フレーム部材136'、138'は、側方フレーム部材130'および横断フレーム部材140'を後輪104の乗車用の車軸112、したがって、折り畳み可能な自転車フレーム102の後輪支持支柱108に本質的に相互接続する。この相互接続は、車輪支持支柱108の集合点の近くの位置で、複数のアイレットまたはクイックリリーススロット113'を介して達成され、車輪支持支柱および支持側部フレーム部材136'、138'は、自転車100のフレーム102、および多形態補助輪システム116'を(アイレット113'を介して)、それぞれ、概して自転車ラックおよび自転車フレームの取り付けの当業者によって理解される様式で、後輪104の車軸112に隣接して相互接続する。自転車100の乗車形態中、上側側方支持フレーム部材130'および横断フレーム部材140'は、概して、地面と水平に配向され、車輪104の上に位置付けられる。しかしながら、補助輪操作形態中、これらの同一上側側方支持フレーム部材130'および横断フレーム部材は、自転車100(
図1および2に示されるタイプの)の枢動の作用を介してその折り畳み中に上下反転されて、概して水平配向かつ後輪104と地面との間に位置付けられる。したがって、多形態補助輪システム116'のフレームが減少した実施形態の場合、横断フレーム部材および側部フレーム部材136'、138'は、自転車100の乗車形態中に略逆U字形に位置付けられ、これに対して、補助輪操作形態中、略U字形位置に位置付けられ、「U」の底部分は、自転車100を支持し、補助輪120'および122'による自転車の補助運動を可能にするために、車輪104と地面との間に位置付けられる。
【0074】
したがって、いずれかの状態において、乗車形態中またはいずれのタイプの補助輪形態中であるかにかかわらず、上記の細長い車軸118'、細長い車軸の両端に回転可能に装着されたより小さい補助輪120'、旋回キャスター車輪などの全方向車輪122'は、後輪104および折り畳み可能な自転車フレーム102に対して再位置付け可能に固定される。買物カートタイプの形態の補助運搬では、システム116'は、好ましくは二等辺三角形ベース構成において車輪120'および122'の固定を容易にする。荷物カートタイプの形態の補助運搬では、車軸118'の両端に装着された補助輪120'は、好ましくは、後輪104に対して側方に位置付けられる。したがって、上側側方フレーム部材130'は、好ましくは、自転車の折り畳み中の車輪104の反転時に、フレーム130'が地面に十分接近して、より小さい補助輪120'を介した荷物カートタイプの形態の使用中に、地面から車輪104の十分な隙間を可能にすることになるように、乗車形態時に車輪104の上側部分に近接して隣接することが理解されるであろう。さらに、荷物カートタイプの形態では、旋回キャスター車輪122'は、好ましくは、地面上で収納された位置のままであり得るか、または代替的に、ユーザーが立ったまま折り畳まれた自転車の補助運動を行っていない間、折り畳まれた自転車100を直立に支持する手段として単に使用され得る。
【0075】
フレーム部材支持構造体124'および保持チューブ126'が提供され、その中で、全方向車輪122'が、自転車後部フレームに枢動自在に接続され得る。全方向車輪122'は、支持構造体124'および保持チューブ126'を介して自転車100に恒久的に取り付けられ得るか、または代替的に
図10に示されるように、好ましくは、取り外し可能/収納可能な全方向車輪122'が提供され、これは、上記のようにフレーム部材支持構造体および保持チューブを介して本発明の任意の実施形態で実装され得る。
図10に示されるように、取り外し可能/収納可能な全方向車輪122'は、車輪部分123'と、締付ナット125'と、内側チューブシャフト172'と、内側チューブシャフト172'の開口部から中間に延伸しているばね式保持ピン129と、外側保持チューブ126'内で収納可能な全方向車輪122'を保持するように適合されたねじ山付きキャップ保持部材131と、を備える。
【0076】
実施において、内側チューブシャフト127'は、ばね式保持ピンまたはボタン129が
図2に示されるように上側リムに当接するまで、支持構造体124上で保持チューブ126'内に挿入され得る。したがって、延伸された位置でチューブ内に内側チューブシャフト127'および収納可能な全方向車輪122'を保持するために、例えば、全方向車輪がラック134の平面上に延伸された状態で(自転車100の乗車形態配向中)、ねじ山付きキャップ保持部材131'は、内側チューブシャフトの端の中に螺合され得(シャフトは、内側にねじ山を有する)、それにより、キャップ保持部材は、内側チューブシャフトおよび全方向車輪をそれらの延伸された位置の定位置に保持する。次いで、全方向車輪122'を収納するために、ユーザーは、ばね式ピンまたはボタン129を、ボタンが、全方向車輪をその収納された位置で保持チューブ内に保持するために保持チューブ126'の内側の陥凹部分または孔のいずれかに係合するまで、チューブシャフト127'がチューブ内に押し込まれ得るように、押し得る。
【0077】
好ましくは、側部フレーム部材136'、138'および横断フレーム部材140'からなるV字形の楔形フレームは、上面視において略矩形の形状であり、そのため、前方端および尾部端を有し、かつその上面視において後輪の上をまたがり、かつそれを包むように見える。上面視において、本矩形フレーム構造のいずれかの端、少なくとも好ましくは、フレーム構造の前方端に、横断フレーム部材および取り付けプレート141'が提供されるが、多形態補助輪システムおよび自転車の組み合わせでは、取り付けプレート141'、または本発明の横断もしくは他のフレーム部材は、自転車100自体のフレームの部品であり得(例えば、クロス部材110)、システムの他のフレーム部材は、そのような場合、自転車フレーム部材に依存している。取り付けプレート141、141'、141''は、実施形態では、
図11Aおよび11Bと関連してさらに説明されるように、複数の分散された位置合わせ孔またはスロット143'を備える。
【0078】
好ましくは、細長い車軸118'は、その上に溶接された対応する取り付けプレート142'をさらに備え、各位置合わせ孔143'またはスロット143''と対応する突出ガイドおよび位置合わせピン147'を有する。取り付けプレート142'上の中央に位置して、当技術分野でクイックリリースの取り付けおよび分離として知られる、ばね式の4分の1回転クイックリリースハードウェアシステム取り付け部材146'がさらに提供され得る。
【0079】
したがって、さらに、好ましくは、本発明の実施形態と関連して、取り付けプレート141'もまた、中央孔145'を備え、これは、その中に設置される雌型取り付けハードウェアと一緒に取り付け受具149'を備え、車軸118'の対応する取り付けプレート142'内に装着されたキー付き取り付け部材146'を保持するように適合される。したがって、本実施形態および本タイプのクイックリリースハードウェアによると、キー付き取り付け部材146'の雄型突出ピン150'を4分の1回転させると、車軸118'上のキーが、保持ガイドまたはピン147'と一緒に、分散されたガイド孔143'内に保持される位置に車軸を係合および係止する。車軸118'の分離は、この同一プロセスを逆に実施されることによって達成されて、キー付き取り付け部材146'を取り付け受具149'から分離して、別の場所、例えば、以下にさらに説明される別の側方に位置付けられた取り付け受具への車軸の再位置付けを可能にする。
【0080】
代替的に、上記に参照された以前の仮特許出願に示されるように、車軸の取り付けおよび分離のためのシステムは、そこに開示されたガイドおよび保持ピンならびにスロットと一緒に、矩形車軸部材を受容するように適合された矩形ブラケットを備え得る。そのようなシステムは、本発明の範囲および概念から逸脱せずに、本発明で用いられ得ることが当業者に理解されるであろう。
【0081】
取り付けプレート141'は、自転車フレームに対してシステム116'をさらに取り付けて安定化させるために、中に孔156'を画定し、かつ取り付けプレート141'を自転車フレーム102のクロス部材110と相互接続するように適合された、T字形ベース部材154'をさらに備える。これは、標準ナットおよびボルトの組み合わせ、手作業可能なクイックリリースねじ山付きのねじおよびナット(またはクロス部材110自体の中にねじ山形成され締め付けられる)を用いて容易に達成され得る。
【0082】
実施形態では、側方フレーム部材130'上に側方取り付けプレート158'も提供される。取り付けプレート141'と同様、取り付けプレート158'は、実施形態では、複数の分散された位置合わせ孔またはスロット160'を備える。そして取り付けプレート141'と同様、取り付けプレート158'は、溶接された対応する取り付けプレート142'をさらに備える細長い車軸118'を受容するように適合され、取り付けプレート142'は、各ガイドまたは位置合わせ孔もしくはスロット160'と対応する突出ガイドおよび位置合わせピン147'、ならびに細長い車軸118'のばね式の4分の1回転クイックリリースハードウェアシステム取り付け部材146'も有している。孔168'は、取り付けプレート141'および158'の重量を低減するためのものである。
図12に示されるクリップ、またはストラップ、または解放可能に保持する他の同等の手段などの、車軸118'をフレームに解放可能に取り付ける既知の他の方式が存在することが理解されるであろう。
【0083】
したがって、さらに、好ましくは、本発明の実施形態と関連して、取り付けプレート158'もまた、中央孔162'を備え、これは、その中に設置される雌型取り付けハードウェアと一緒に取り付け受具164'を備え、車軸118'の対応する取り付けプレート142'内に装着されたキー付き取り付け部材146'を保持するように適合される。したがって、キー付き取り付け部材146'の雄型突出ピン150'を4分の1回転させると、車軸118'上のキーが、保持ガイドまたはピン147'と一緒に、分散されたガイド孔160'内に保持される位置に車軸を係合および係止する。車軸118'の分離は、この同一プロセスを逆に実施されることによって達成されて、キー付き取り付け部材146'を取り付け受具164'から分離して、別の場所、例えば、上記の取り付け受具149'を有する取り付けプレート141'の後部への車軸の再位置付けを可能にする。
【0084】
図3および9で最も容易に分かるように、側方荷物カート形態タイプの実施時に車軸118'を支持するように適合されたノッチ191が提供され、より大きい荷物が車軸上に課されたときに、より大きい強度および安定性をシステムに加え、車軸またはフレームプレート158'が、フレームプレート158'へのその取り付け点で過度に応力を受けることを防止する。
【0085】
枢動する代替的な実施形態
図12を具体的に参照すると、多形態補助輪システム116''の代替的な実施形態が提供され、これは、ラック134を含まない点で上記のシステム116'に類似するが、少なくとも2つの異なる位置である、車軸118''の各端上の補助輪120''上に荷物カートタイプの形態の実施のために側方に位置付けられた1つの位置と、全方向車輪122、122'と一緒に買物カートタイプの形態の実施のために横断して位置付けられた1つの位置とで再位置付け可能である、枢動可能な車軸118''が提供される点でシステム116'とは異なる。
【0086】
多形態補助輪システム116'と同様、システム116''は、安定化横断クロスフレーム部材140''と相互接続された上側側方フレーム部材130''を備える。理解されるように、「上側」という用語は、自転車(概して
図1および2に示されるタイプの)が折り畳まれた状態にあるときに、上側側方フレーム部材130''が水平の二等分線の下にあることになり、それにより、システムが、以下にさらに説明されるように地面上で補助形態運搬用の自転車100を支持するように適合され得るため、自転車100が直立の折り畳まれていない乗車可能な状態にあるときに、上側側方フレーム部材130''が後輪104の水平の二等分線上にある事実を示すように本明細書で使用される。
【0087】
多形態補助輪システム116''は、複数の尾部支持側部フレーム部材136''と、複数の前部支持側部フレーム部材138''と、複数の横断フレーム部材140''と、をさらに備え得る。複数の支持側部フレーム部材136''、138''、および複数の横断フレーム部材140''は、自転車100の後輪104の各側の上側部分に隣接して位置付けられるように適合されており、それにより、支持側部フレーム部材が、角のあるV字形および楔形のフレーム構造を形成し、後輪のいずれかの側部上の各側部フレーム部材136''、138''の上側部分は、横断フレーム部材140''を介して相互接続されている。さらに、各支持側部フレーム部材136''、138''は、側方フレーム部材130''および横断フレーム部材140''を後輪104の乗車用の車軸112、したがって、折り畳み可能な自転車フレーム102の後輪支持支柱108に本質的に相互接続する。この相互接続は、車輪支持支柱108の集合点の近くの位置で、複数のアイレットまたはクイックリリーススロット113''を介して達成され、車輪支持支柱および支持側部フレーム部材136''、138''は、自転車100のフレーム102、および多形態補助輪システム116''を(アイレット113''を介して)、それぞれ、概して自転車ラックおよび自転車フレームの取り付けの当業者によって理解される様式で、後輪104の車軸112に隣接して相互接続する。
【0088】
自転車100の乗車形態中、上側側方支持フレーム部材130''および横断フレーム部材140''は、概して、地面と水平に配向され、車輪104の上に位置付けられる。しかしながら、補助輪操作形態中、この同一上側側方支持フレーム部材130''および横断フレーム部材140''は、自転車100(
図1および2に示されるタイプの)の枢動の作用を介してその折り畳み中に上下反転されて、概して水平配向かつ後輪104と地面との間に位置付けられるか、または上側側方支持フレーム部材130''の場合、適切な荷物カート補助輪操作を可能にするために十分に車輪の中央線の下(すなわち乗車用の車軸112の下)にある。したがって、多形態補助輪システム116''のフレームが減少した代替的に枢動可能な実施形態の場合、横断フレーム部材および側部フレーム部材136''、138''は、自転車100の乗車形態中に逆略U字形構成に位置付けられ、これに対して、補助輪操作形態中、略U字形位置に位置付けられ、「U」の底部分は、自転車100を支持し、補助輪120''および122''による自転車の補助運動を可能にするために、車輪104と地面との間に位置付けられる。
【0089】
したがって、いずれかの状態において、乗車形態中またはいずれのタイプの補助輪形態中であるかにかかわらず、上記の細長い車軸118'、細長い車軸の両端に回転可能に装着されたより小さい補助輪120''、旋回キャスター車輪などの全方向車輪122''は、後輪104および折り畳み可能な自転車フレーム102に対して再位置付け可能(例えば、本実施形態では、枢動を介して)に固定される(例えば、本実施形態と併せて、以下にさらに説明されるクリップ180、182などの保持部材を使用して)。
【0090】
システム116''の本実施形態では、自転車フレーム102、車輪104、および旋回キャスター車輪または全方向車輪122、122'、122''に対して複数の位置に再位置付け可能かつ枢動可能な車軸118''を解放可能に取り付けるための手段は、クリップ180、182などの複数の保持部材を備え、各クリップは、安定したベース、すなわち、三角形の二等分中心線上に位置する全方向車輪枢動車軸を有し、二等分中心線がまた、買物カート形態でのシステムの走行中心線上に重ねられて置かれている二等辺三角形の形態を容易にするように、システム116''のフレーム構造上の場所に位置付けられている。好ましい実施形態のみで明らかにされる本システム116''の開示は、車軸118''の取り付け、分離、または再位置付けを単純化し、それにより、自転車車輪104に対する補助輪のいくつかの異なる配向が、特許請求の範囲の本発明の真の範囲および概念から逸脱せずに、より簡単に適応され得ることが当業者に理解されるであろう。
【0091】
買物カートタイプの形態の補助運搬では、システム116''は、近位の前方側部支持フレーム部材138''上に固定された枢動保持チューブ部材184の使用によって、好ましくは、二等辺三角形ベース構成(使用時に3つのみの補助輪が存在する場合)での車輪120''および122''の固定を容易にし、本実施形態による枢動保持チューブ部材は、直交して取り付けられ、かつ略垂直配向された、枢動車軸ロッド部材188上での複数の位置への車軸118''の枢動を可能にする。枢動軸ロッド部材188は、保持キャップ190の使用により枢動保持チューブ部材184内で保持され、ユーザーは、横断買物カート形態の補助運搬でのシステム116''の使用後に車軸を再位置付けするために車軸118''をクリップ182から分離することを助けるために保持キャップ190を使用し得、車軸を、保持チューブ部材184内の枢動軸ロッド部材188の枢動車軸を中心とした角度転位を介して、側方の荷物カートタイプの形態の運搬に枢動させる。同様に、保持キャップ190は、側方の荷物カート形態の補助運搬でのシステム116''の使用後に車軸を再位置付けするために、クリップ180から車軸118''を分離するために使用され得、再び車軸を、保持チューブ部材184内の枢動軸ロッド部材188の枢動車軸を中心とした角度転位を介して枢動させて、横断買物カート形態の補助運搬に戻し、全て、本発明の1つ以上の態様による。
【0092】
荷物カートタイプの形態の補助運搬では、車軸118''の両端に装着された補助輪120''は、好ましくは、後輪104に対して側方に再位置付け可能に位置付けられる。したがって、上側側方フレーム部材130''は、自転車の折り畳み中の車輪104の反転時に、フレーム部材130''が、好ましくは、車輪の中央線の下(すなわち、車輪の車軸112のレベルの下)にあるように、概して、乗車形態の車輪104の上側部分に隣接することが理解されるであろう。さらに、荷物カートタイプの形態では、旋回キャスター車輪122''は、好ましくは、地面上で収納された位置のままであり得るか、または代替的に、ユーザーが立ったまま折り畳まれた自転車の補助運動を行っていない間、折り畳まれた自転車100を直立に支持する手段として単に使用され得る。
【0093】
上記の実施形態と同様に、フレーム部材支持構造124''および保持チューブ126''もまた提供され、その中で、全方向車輪122''が、好ましくは、システム116''のフレーム構造を介して、つまり、上側側方フレーム部材130''および側部支持フレーム部材136''、138''を介して、自転車後部フレームに枢動可能に接続され得る。全方向車輪122''は、したがって、支持構造体124''および保持チューブ126''を介して自転車100に恒久的に取り付けられ得るか、または代替的に
図10に示されるように、好ましくは、取り外し可能/収納可能な全方向車輪122''が提供され、これは、上記のようにフレーム部材支持構造体および保持チューブを介して本発明の任意の実施形態で実装され得る。
【0094】
好ましくは、側部フレーム部材136''、138''および横断フレーム部材140''からなるV字形の楔形フレームは、上面視において略矩形の形状であり、そのため、前方端および尾部端を有し、かつその上面視において後輪の上をまたがり、かつそれを包むように見える。この略矩形フレーム構造のいずれかの端、上面図に示されるように、少なくとも好ましくは、フレーム構造の前方端では、横断フレーム部材および取り付けプレートが上記の同一部材141、141'と併せて上記のように提供され得るが、システム116''の本実施形態では、提示されて以下にさらに説明される枢動可能な車軸システムが、取り付けハードウェアの必要性を除去するため、そのような取り付け受具ハードウェアの必要性が存在しない。さらに、多形態補助輪システムおよび自転車の組み合わせの本実施形態116''(他の実施形態と同様)では、取り付けプレート、または横断フレーム部材もしくは本発明の他のフレーム部材(または他のフレーム部材)は、自転車100自体(例えば、前方クロス部材140''は、実際には、自転車100のクロス部材110であってもよい)のフレームの一部であってもよく、そのような場合、システムの他のフレーム部材は、自転車フレーム部材に従属する。またさらに、取り付けプレート141のハードウェア146'、147'は、本発明の本実施形態に含められる必要はないことが理解され、それらが、取り付けクリップ182として本明細書に例として例示される、より単純な係合機構または保持機構によって除去されることが理解されるであろう。本発明の本実施形態では、取り付けクリップ182は、好ましくは、上側側方フレーム部材130''および前方の側方の側部フレーム部材138''の集合点183に隣接して位置付けられ、側部フレーム部材138''は、保持枢動チューブ184に近位に位置する側部フレーム部材138''上に装着された保持枢動チューブ184から側方に離間されている。
【0095】
したがって、システム116''の本実施形態の細長い車軸118''はまた、その上に溶接された対応する取り付けプレート142'を必要とせず、突出ガイドおよび位置合わせピン147'ならびに関連する機構も、本発明の本実施形態に必要とされないため、必要ない。
【0096】
またさらに、本発明の本実施形態によると、側方フレーム部材130'上の側方取り付けプレート158'は、クリップ180などのより単純な保持部材が実質的に同じ目的を果たすことになるため、必要とされない。したがって、本発明の本実施形態は、本発明の実施のプロセスを単純化するのみならず、本発明の実装に必要なハードウェアも単純化することが当業者に理解されるであろう。そして、これは、補助輪を有する再位置付け可能な車軸を備え、かつ少なくとも1つの全方向車輪(3つの車輪の実施形態において)、または複数の全方向車輪(4つの車輪付き実施形態において)と一緒に使用される、任意の構成のフレーム部材を含むとともに、本明細書に明らかにされ、特許請求の範囲にあるように、自転車フレーム、車輪および/または全方向車輪に対して再位置付け可能な車軸が存在するように、幅広い特許請求の範囲として本発明の範囲を強調するように働くべきである。
【0097】
向上した安定性に関する実施の原理
ここで
図6~8を参照すると、本発明の複数の実施形態の概略図が示されている。図が単に例示目的であることが当業者には明らかであり、この図に関連して説明される原理が本明細書に説明される本発明の全ての実施形態に等しく適用される程度が当業者にさらに理解されることになるため、説明される各要素の基本番号は、列挙されているのみであり、その様々な最良部ではないことに留意されたい。
図7および8に示される延伸可能な車軸に関する代替的な実施形態の場合などの、差が存在する場合、これらの図は、それを新しい実施形態として指定するために単一の参照番号によって指定されるが、それらによって説明される一般原理は、同様に、本明細書に説明される実施形態のみに限定されるものではない。
【0098】
したがって、向上した安定性に関してシステムの実施の原理をより良好に例示するために、多形態補助輪システム116(本明細書のシステム116の全ての実施形態を含む)、それゆえに全方向車輪122に対する配置とともに、自転車中心線および自転車車輪の走行中心線(CLBで指定される)に対する配置の様々な位置の車軸118の様々な実施形態が示されている。
【0099】
本発明によると、全方向車輪は、フレーム部材上に装着され、その枢動する車軸は、買物形態の実施中に旋回車軸が、走行した車軸の中心線上にあるように(
図6Bおよび8)、自転車の中心線およびその車輪の走行中心線(CLBで指定される)ならびにフレーム部材の中心線(これもCLBで指定される)からオフセットされており、該車軸の走行中心線は、CLTとして指定されている(
図6A~8)。そして、回転の旋回車輪の車軸は、このCLT上に有利に位置付けられている。これは、単一の全方向車輪または旋回車輪が、カートが押されたときに左または右に曲がって進まないようになるために必要であり、これは、次いで、説明され、かつ特許請求の範囲にあるように、システムの改善された安定性および操舵性を大幅に加える。
【0100】
図6Aおよび7に示されるシステムは、ラックまたはシステムフレーム構造の端に向かう旋回車輪位置を有し、車軸の車輪が、ラックまたはシステムフレーム構造の前部に向かって位置付けられている。車輪が逆順にある、すなわち、旋回車輪がシステムの前部の近くに位置する設計を有することも可能である。この点について、旋回車輪の配置は、美観に依存してもよく、旋回車輪は、システムフレーム構造の前部の近くにより隠れていてもよい。したがって、本発明の美観的態様は、システムの安定性、操舵性などに関連して吟味されなければならない。全ての
図6A~8では、旋回車輪は、安定性の目的でシステムフレーム構造の後部において、最多数の自転車タイプに関して、そのより好ましいと考えられる場所に示されている。当然ながら、
図6Aのシステムは、荷物カート形態構成で示されている。
【0101】
図7および8は、本発明のシステムの変形例の図を示す。本システムでは、車軸118'''が延伸可能であるが、より重要なことに、本変形例の車軸118'''は、それがまた、本特許請求の範囲にあるように、側方または横断のいずれかにかかわらず、
図12のシステム116''で示され説明されるように角度付き側方転置タイプの回転を介して枢動することによるか、またはシステム116および116'で示されるように転置のために車軸自体の取り付けおよび分離の転置によるかのいずれかにかかわらず、それ自体が再位置付けされることができる車軸を含むため、本発明のより幅広い態様と調和する。したがって、システムの本変形例はまた、旋回車輪が、好ましくは、システムフレーム構造の後部の近くに装着されている、最適構成の荷物カートタイプの形態および買物カートタイプの形態で係合することができる。既に説明されたように、本実施形態の旋回車輪の車軸はまた、車軸が完全に延伸されたときに、該車軸が、走行した車軸のCLT上にあることになるように、CLBからオフセットされる。
【0102】
自転車および多形態補助輪システムの組み合わせ
本発明は、上記のように、自転車100とは別のシステムで具現化されてもよく、または特許請求の範囲の本発明の範囲および概念から逸脱せずに、自転車100との組み合わせで具現化されてもよいことが理解されるであろう。そのような組み合わせでは、大方、前方側部支持部材138または横断部材141などの本発明の様々なフレームおよび支持部材は、特許請求の範囲の本発明の範囲および概念から全く逸脱せずに、程度の差はあっても、側方支柱部材108、クロス支持部材110、またはさらに大方、十分に頑丈に作製されている場合、自転車フェンダー166などの、自転車自体の構成要素によって提供され得ることが理解されるであろう。そのような場合、自転車のフレーム部材が、説明されたシステム116のフレーム部材の機能的等価物を提供し得る場合、これは、特許請求の範囲の本発明の真の範囲および概念から逸脱せずに、行われ得ることが理解されるであろう。
【0103】
本発明の好ましい実施形態が示され説明されてきたが、多くの変更および修正が、本発明のその幅広い態様から逸脱せずに、なされ得ることが当業者には明らかであろう。例えば、当業者が、特許請求の範囲の本発明の真の概念から逸脱せずに、本明細書に開示された発明の様々な実施形態の様々な構成要素を混合および調和させ得ることが理解されるであろう。したがって、本明細書に開示された異なる構造、態様および対象物が、本発明の特許請求の範囲の範囲および概念から逸脱せずに、開示された異なる実施形態に対して混合および調和され得ることが理解されるであろう。したがって、例えば、異なるシステムの取り付けおよび分離タイプのハードウェアが、ラックを有するか、もしくはラックを有していないかにかかわらず、図に示されるタイプの自転車もしくは異なるタイプの自転車に適合されているかにかかわらず、または買物カート形態もしくは荷物カート形態のタイプの補助輪操作に達するために車軸を再位置付けする異なる形態が採用されているかにかかわらず、本発明の異なる実施形態に採用され得、開示された異なる実施形態に対するそのような混合および調和が、それにもかかわらず、特許請求の範囲の本発明の範囲内に収まるように意図されることが理解されるであろう。それゆえに、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の概念および範囲内に収まる全てのそのような変更および修正を包含することが意図される。