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特許7077368空気力学的特徴を有するゴルフクラブヘッド及び関連する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-20
(45)【発行日】2022-05-30
(54)【発明の名称】空気力学的特徴を有するゴルフクラブヘッド及び関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A63B 53/04 20150101AFI20220523BHJP
【FI】
A63B53/04 A
A63B53/04 B
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020121638
(22)【出願日】2020-07-15
(62)【分割の表示】P 2018079334の分割
【原出願日】2015-10-13
(65)【公開番号】P2020189106
(43)【公開日】2020-11-26
【審査請求日】2020-08-13
(31)【優先権主張番号】62/067,925
(32)【優先日】2014-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/184,719
(32)【優先日】2015-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/190,593
(32)【優先日】2015-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】591086452
【氏名又は名称】カーステン マニュファクチュアリング コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シナ ゴーズ
(72)【発明者】
【氏名】ショジェン チン
(72)【発明者】
【氏名】ライアン エム. ストック
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-291947(JP,A)
【文献】特表2013-517895(JP,A)
【文献】特開2014-180555(JP,A)
【文献】特開2007-275253(JP,A)
【文献】特開2012-115415(JP,A)
【文献】特開平06-292744(JP,A)
【文献】意匠登録第1509538(JP,S)
【文献】国際公開第2013/181551(WO,A2)
【文献】竹林隆光,ゴルフクラブアイ2006,株式会社学習研究社,2006年07月25日,p.45-49
【文献】竹林隆光,ゴルフクラブアイ2007,株式会社学習研究社,2007年07月25日,p.45,60-61
【文献】竹林隆光,ゴルフクラブアイ2008,株式会社学習研究社,2008年07月01日,p.8,51-53
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディを備えるゴルフクラブヘッドであって、
前記ボディは、
打撃フェースと、
ヒール部分と、
前記ヒール部分の反対側のトウ部分と、
ソールと、
頂点を有するクラウンと、
前記ソールと前記クラウンとの間のトレーリングエッジと、
前記打撃フェースの反対側のバックと、
前記バックの後端であって、前記トレーリングエッジ又は前記トレーリングエッジに隣接するソールに位置しており、前記ヒール部分から前記トウ部分の方向に沿って延びる2つのキャビティと、を備え、
前記2つのキャビティにうちの一方のキャビティは、前記ヒール部分から前記トウ部分の方向の中央部分に配置されており、
前記2つのキャビティにうちの他方のキャビティは、前記一方のキャビティから前記トウ側に離間して配置されており、
前記ボディは、さらに、前記2つのキャビティのうちの少なくとも1つのキャビティの下縁から後方に突出するフィンを備える、ゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
前記2つのキャビティのうちの少なくとも1つのキャビティは、0.254cmのキャビティ深さを有する、請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
前記クラウンの頂点の高さは、0.803cmである、請求項1又は2に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
前記2つのキャビティのうちの少なくとも1つのキャビティは、4.826mm~5.334mmのキャビティ高さを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
前記2つのキャビティのうちの少なくとも1つのキャビティの内側の輪郭形状が平坦である、請求項1から4のいずれか一項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
前記ボディは、
外側のソール表面に開口しており、外側のポート頂部表面及び1つ以上のポート側壁によって境界されるウェイト受容キャビティをさらに備え、
ソールウェイトは、前記ウェイト受容キャビティと適合し、
前記2つのキャビティのうちの少なくとも1つのキャビティは、前記ウェイト受容キャビティと整列する、請求項1から5のいずれか一項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
前記2つのキャビティのうちの少なくとも1つのキャビティは、4.45cm~5.72cmの幅、及び、1.27mm~3.81mmの深さを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
前記キャビティ深さは、2.54mmである、請求項7に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
前記キャビティ深さは、1.27mmである、請求項7に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
前記2つのキャビティは、前記トレーリングエッジに沿って、直線上に隣り合わせて位置付けられている、請求項1から9のいずれか一項に記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
前記2つのキャビティは、前記ヒール部分から前記トウ部分の方向に沿って延びる隙間を空けて配置されている、請求項1から10のいずれか一項に記載のゴルフクラブヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連技術の相互参照
本出願は、2015年7月9日に出願された米国仮特許出願第62/190,593号、2015年6月25日に出願された米国仮特許出願第62/184,719号、及び2014年10月23日に出願された米国仮特許出願第62/067,925号の優先権を主張するものである。関連出願の開示は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、全体としてゴルフクラブに関し、より具体的には空気力学的特徴を有するゴルフクラブヘッドに関する。
【背景技術】
【0003】
ゴルフクラブ製造業者は、ゴルフクラブヘッドの上及び周りの空気の流れを改善するように空気力学的特徴を有するゴルフクラブヘッドを設計してきた。ゴルフクラブのスイングの間にゴルフクラブヘッドの周りに空気が流れるとき、ゴルフクラブヘッドの後方に後流、または空気流れが擾乱された区域が形成される。多くの場合では、後流はゴルフクラブヘッドの上に抗力を作り出し、これによってスイングを通してゴルフクラブヘッドのスピードが遅くなる。このため、一部のゴルフクラブヘッドはスイングの間の空気流れの擾乱を少なくするように設計される可能性がある。
【0004】
実施形態のさらなる記述を容易にするために、以下の図面が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】一実施形態によるゴルフクラブヘッドの前側、トウ側の斜視図を示す。
【0006】
図2図1の実施形態によるゴルフクラブヘッドの後面図を示す。
【0007】
図3】別の実施形態によるゴルフクラブヘッドの後面図を示す。
【0008】
図4】さらに別の実施形態のゴルフクラブヘッドの後側、トウ側の斜視図を示す。
【0009】
図5】さらなる実施形態によるゴルフクラブヘッドの後面図を示す。
【0010】
図6図2のゴルフクラブヘッドの図2の断面線6-6に沿った断面図を示す。
【0011】
図7図2のゴルフクラブヘッドの図2の断面線6-6に沿った断面図を示す。
【0012】
図8図1の実施形態によるゴルフクラブヘッドの上から見下ろした図を示す。
【0013】
図9】別の実施形態によるゴルフクラブヘッドの後面図を示す。
【0014】
図10図9のゴルフクラブヘッドの図9の断面線10-10に沿った断面図を示す。
【0015】
図11】4つの異なる実施形態による、抗力(単位、ポンド:lb)対ゴルフクラブヘッドスピード(単位、時速マイル:mph)の図表を示す。
【0016】
図12図11の4つの異なる実施形態による、インパクト時の抗力低減(単位、パーセント)の図表を示す。
【0017】
図13】別の実施形態によるゴルフクラブヘッドの前側、トウ側の斜視図を示す。
【0018】
図14】一実施形態によるゴルフクラブヘッドの製造方法を示す。
【0019】
図15図1の実施形態によるゴルフクラブヘッドを備えるゴルフクラブを示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図示を簡単かつ明瞭にするため、各図面は、構築の一般的な様式を示しており、また周知の特徴及び技法に関する記述及び詳細は、ゴルフクラブ及びその製造方法が必要以上にあいまいになるのを避けるために省略される場合がある。加えて、図面の各要素は、必ずしも縮尺通り描かれたものではない。例えば、図面の各要素の一部については、ゴルフクラブ及びその製造方法の実施形態を理解しやすくするため、他の要素に対して寸法が誇張されている場合がある。異なる図面の同一の参照番号は、同一の要素を表す。
【0021】
本明細書及び特許請求の範囲において、「first(第1の)」、「(second(第2の)」、「third(第3の)」、「fourth(第4の)」などの用語が使用される場合、同様の要素間で区別するために使用されるものであり、必ずしも特定の順序または時系列的順序を記述するために使用されるものではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で入れ替え可能であるため、本明細書で記述されるゴルフクラブ及びその製造方法の実施形態は、例えば、本明細書で図示または別の方法で記述されるもの以外の順序でも実施することが可能であることを理解すべきである。さらに、「contain(含有する)」、「include(含む)」、及び「have(有する)」、ならびにこれらのあらゆる変形は、非排他的包含を含むことを意図しているため、列挙された要素を含むプロセス、方法、品物、または装置は、必ずしもこれらの要素に限定されるわけではなく、明示的に列挙されていないか、またはこのようなプロセス、方法、品物、または装置に本来備わっている他の要素を含んでいてもよい。
【0022】
本明細書及び特許請求の範囲において、「左」、「右」、「前」、「後」、「頂部」、「底部」、「側面」、「下方」、「上方」などの用語は、存在する場合、説明の目的で使用されるものであり、必ずしも永続的な相対位置を記述するためのものではない。そのように使用される用語は、適切な状況下で入れ替え可能であるため、本明細書で記述されるゴルフクラブ及びその製造方法の実施形態は、例えば、本明細書で図示または別の方法で記述されるもの以外の配向でも実施することが可能であることを理解すべきである。本明細書で使用される場合、「連結される」という用語は、物理的に、機械的に、または他の様式で、直接的にまたは間接的に接続されることと定義される。
【0023】
空気力学的特徴を有するゴルフクラブヘッド及び関連する方法の様々な実施形態は、ボディを備えるゴルフクラブヘッドを含む。多くの実施形態では、ボディは、打撃フェースと、ヒール部分と、ヒール部分の反対側のトウ部分と、ソールと、クラウンと、ソールとクラウンとの間のトレーリングエッジと、打撃フェースの反対側のバックと、バック及びトレーリングエッジに隣接するソールの中またはバック及びトレーリングエッジの中のうちの少なくとも1つに位置付けられた1つ以上のキャビティとを備える。
【0024】
空気力学的特徴を有するゴルフクラブヘッド及び関連する方法の他の実施形態は、シャフト、グリップ、及びゴルフクラブヘッドを備えるゴルフクラブを含む。ゴルフクラブヘッドは、ボディをさらに備える。多くの実施形態では、ボディは、打撃フェースと、ヒール部分と、ヒール部分の反対側のトウ部分と、ソールと、クラウンと、ソールとクラウンとの間のトレーリングエッジと、打撃フェースの反対側のバックと、バック及びトレーリングエッジに隣接するソールの中またはバック及びトレーリングエッジの中のうちの少なくとも1つに位置付けられた1つ以上のキャビティとを備える。
【0025】
空気力学的特徴を有するゴルフクラブヘッド及び関連する方法の他の実施形態は、ゴルフクラブヘッドの製造方法を含む。方法は、第1の密度を有する第1の材料からボディを形成することを含み、ボディは、打撃フェースと、ヒール部分と、ヒール部分の反対側のトウ部分と、ソールと、クラウンと、ソールとクラウンとの間のトレーリングエッジと、打撃フェースの反対側のバックとを備える。多くの実施形態では、方法は、バックにて、またトレーリングエッジに隣接するソール内に1つ以上のキャビティを形成することをさらに備える。一部の実施形態では、方法は、フェースプレートを形成することと、フェースプレートをボディに取り付けることとをさらに備える。
【0026】
図面に移ると、図1は、ゴルフクラブヘッド100の一実施形態の前側、トウ側の斜視図を図示する。一部の実施形態では、ゴルフクラブヘッド100は、ドライバー型のゴルフクラブヘッドとすることができる。他の実施形態では、ゴルフクラブヘッド100は、ウッド型のゴルフクラブヘッド、フェアウェイウッド型のゴルフクラブヘッド、またはハイブリッド型のゴルフクラブヘッドとすることができる。ゴルフクラブヘッド100は、ボディ101を備える。一部の実施形態では、ボディ101は一体として鋳造される。多くの実施形態では、ボディ101は、打撃フェース102と、ヒール部分104と、ヒール部分104の反対側のトウ部分と106、ソール108と、クラウン110と、打撃フェース102の反対側のバック112と、を備える。多くの実施形態では、打撃フェース102は、フェースプレート(すなわち、フェースプレート609(図6))を備える。一部の実施形態では、フェースプレートはボディに取り付けられる。多くの実施形態では、フェースプレートはボディに溶接によって取り付けられる。一部の実施形態では、トレーリングエッジは、バック112に、そしてクラウン110とソール108との間に位置付けられる。
【0027】
ゴルフクラブヘッド100は、対応するゴルフクラブの一部とすることができる。例えば、ゴルフクラブ1500(図15)は、シャフト1570に連結されるゴルフクラブヘッド100と、ゴルフクラブヘッド100の反対側のグリップ1575と、を備えることができる。ゴルフクラブ1500は、ゴルフクラブヘッド100(図1図2、及び図6図8)、ゴルフクラブヘッド300(図3)、ゴルフクラブヘッド400(図4)、ゴルフクラブヘッド500(図5)、ゴルフクラブヘッド700(図7)、ゴルフクラブヘッド900(図9図10)、及び/またはゴルフクラブヘッド1300(図13)を含む本明細書で記述される実施形態のうちの任意のゴルフクラブヘッドを備えることができる。さらに、ゴルフクラブヘッドは、ゴルフクラブヘッドのセットのうちの一部とすることができ、かつ/またはゴルフクラブは、ゴルフクラブのセットのうちの一部とすることができる。一般に、クラブヘッド100は、任意の好適な材料を含むことができるが、多くの実施形態では、クラブヘッド100は、1つ以上の金属材料を備える。上述にかかわらず、本明細書で記述される装置、方法、及び製造品は、この点に関して限定されない。
【0028】
多くの実施形態では、ボディ101は、1つ以上の内部キャビティ及び外部キャビティをさらに備える。図2に移ると、ボディ101は、外部キャビティであるキャビティ216をさらに備える。一部の実施形態では、キャビティ216は、ソール108内そしてバック112において位置付けられる。他の実施形態では、キャビティ216は、ゴルフクラブヘッド100のバックにおいて、そしてトレーリングエッジに隣接するソール内に位置付けられる。一部の実施形態ではキャビティ216はバックにおいて、そしてトレーリングエッジ内に位置付けられる。一部の実施形態では、キャビティ216はチャネル、陥凹部、または切り取り部と呼ぶこともできる。多くの実施形態では、キャビティ216は、クラウン110において、クラウン110の上方に、またはクラウン110の中に位置付けられない。多くの実施形態では、図1図2に示すように、クラウン110の後ろ半分はキャビティ216のいかなる部分も形成しない。多くの実施形態では、クラウン110は、バック112及び/またはクラウン110の後ろ側におけるキャビティ216の場所の上方に向かっていかなる変曲点も備えない。
【0029】
空気中でスイングされるゴルフクラブヘッド100などの物体の周りに流れる空気は、不安定になり、かつ乱流になる可能性がある。多くの事例では、物体の後方に形成される後流は不安定性の源となる可能性があり、また物体上の変動力の発現の原因となる可能性があり、これは多くの場合、物体に対する抗力係数に影響を与える。流体力学では、ゴルフクラブヘッド100などの物体を通過して空気が流れるときに、振動する流れの中で渦が発生する。この渦の発生は、物体のサイズ及び形状、またはゴルフクラブヘッド100のサイズ及び形状に依存する。多くの実施形態では、キャビティ216はゴルフクラブヘッド100の後方で生成した渦をより小さい渦へと破壊し、後流のサイズを低減すること及び/または抗力を低減することができる。一部の実施形態では、渦をより小さい渦へと破壊することによって、ゴルフクラブヘッド100の後方に高圧の領域を生成することができる。一部の実施形態では、この高圧の部分はゴルフクラブヘッド100を前方に押し、抗力を低減し、かつ/またはゴルフクラブヘッド100の空気力学的設計を強化することができる。多くの実施形態では、小さい渦及び抗力の低減の正味の効果は、ゴルフクラブヘッド100のスピードの増加である。この効果は、ゴルフボールがインパクト後に打撃フェース102(図1)を離れる時点でのより速いスピードにつながる可能性がある。多くの実施形態では、キャビティ216の構築はゴルフクラブヘッド100の重心(CG)位置の低さには著しく影響しない。一部の実施形態では、キャビティ216の存在はクラブヘッドの重心をより低くし、そしてゴルフボールのバックスピンを減らす場合がある。
【0030】
一部の実施形態では、クラウン110は単一の変曲点を備える。例えば、図6は、ゴルフクラブヘッド100を図2の断面線6-6に沿って示す。一部の実施形態では、クラウン110はクラウン110の表面にわたって単一の変曲点Bを備える。変曲点は、クラウン110の外部曲線上で曲率の符号が変化する点である。x-y座標系上の原点にある変曲点Bから、クラウン110に接し、かつ変曲点Bと打撃フェース102との間の点に位置付けられた直線Cは、負の傾きを有することがわかる。一方で、クラウン110に接し、かつバック112と変曲点Bとの間の点に位置付けられた直線Dは、正の傾きを有する。クラウン110に対する変曲点が単一である特性は、クラウン110の後部に限定することができ、変曲点の前側及び打撃フェース102に向かって位置付けられたいかなる特徴部からも除外することができ、また特徴部がクラウン110の前部からクラウン110の後部まで延びる場合でさえかかる特徴部は除外される可能性がある。かかる特徴部は、「Golf Club Heads with Turbulators and Methods to Manufacture Golf Club Heads with Turbulators」と題する米国特許第8,608,587号(参照により本明細書に組み込まれる)に教示されるタービュレーターを含むことができる。
【0031】
図6でも示されるように、多くの実施形態では、キャビティ216はボディ101の全体的な体積を低減することができる。例えば、キャビティ216はボディ101のチャネルまたは切り取り部を含むことができ、そしてこれはボディ101と統合されている。多くの実施形態では、キャビティ216はボディ101への付着部を含まない。
【0032】
図2に戻ると、一部の実施形態では、キャビティ216をゴルフクラブヘッド100のバック112の中央部分に位置付けることができる。一部の実施形態では、キャビティ216は、バック112にわたるヒール部分104とトウ部分106との間の中央とすることができる。他の実施形態では、キャビティ216は、打撃フェース102の中央とすることができる。一部の実施形態では、ゴルフクラブヘッド100を超える及び周りの空気の流れによって生じる後流または渦の中心とキャビティ216を整列させることができる。キャビティ216が後流の中心と整列する実施形態では、キャビティ216は、ゴルフクラブ100の後方の圧力増加を最大化するのとほぼ同一のより小さいサイズである、より小さいサイズの渦へと渦を破壊することができる。
【0033】
多くの実施形態では、図5のキャビティ516のように、キャビティ216をバック112に沿ってヒール部分104に向かって移すことができる。図5は、ゴルフクラブヘッド100(図1図2)と類似である、ゴルフクラブヘッド500を図示する。多くの実施形態では、キャビティ516を、クラウン110の下方のバック112においてソール108内に、ゴルフクラブヘッド500のトレーリングエッジに隣接して位置付けることができる。他の実施形態では、キャビティ516は、ゴルフクラブヘッド500のバックにおいてそしてトレーリングエッジに隣接するソール内に位置付けられる。一部の実施形態ではキャビティ516はバックにおいてそしてトレーリングエッジ内に位置付けられる。一部の実施形態では、キャビティ516をバック112において中心に位置させず、代わりにヒール部分104に向かって移すことができる。一部の実施形態では、キャビティ516をトウ部分106から離れる方向に移すことができる。
【0034】
他の実施形態では、キャビティ216をバック112に沿ってトウ部分106に向かって移すことができる。一部の実施形態では、キャビティ216をバック112の実質的な長さ全体を通して延ばすことができる。一部の実施形態ではヒール部分104にはキャビティが無いようにすることができる。一部の実施形態ではトウ部分106にはキャビティが無いようにすることができる。
【0035】
一部の実施形態では、キャビティ216を、ゴルフクラブヘッド100の他の特徴部と整列するようにゴルフクラブヘッド100のバック112に沿って定置することができる。例えば、キャビティ216は、2013年7月26日出願の「Golf Club Heads with Sole Weights and Related Methods」と題する米国特許公開第2015/0031472号に記述されるようにテーパ付きのソールウェイトと整列することができる。他の実施形態では、キャビティ216はテーパ付きのソールウェイトのウェイト受容キャビティと整列しない。
【0036】
多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッドの上から見下ろした図からはキャビティは見えない。例えば、図2は、ゴルフクラブヘッド100のトレーリングエッジに隣接してソール108の上に、またはバック112の下側に位置付けられたキャビティ216を示す。多くの実施形態では、キャビティ216は、クラウン110上には位置付けられない。図8は、クラウン110、バック112、トウ部分106、ヒール部分104、及び打撃フェース102の一部を示す、ゴルフクラブヘッド100(図1図2)の上から見下ろした図を示す。しかし、キャビティ216(図2)は図8の上から見下ろした図では見えず、またキャビティ216が形成されるゴルフクラブヘッド100の部分もこの図では見えない。
【0037】
一部の実施形態では、バック112において2つ以上キャビティを積み重ねることができる。図3は、ゴルフクラブヘッド300の後面図を図示する。ゴルフクラブヘッド300は、ゴルフクラブヘッド100(図1図2)と類似である。ゴルフクラブヘッド300は、2つのキャビティ、316及び317を備える。多くの実施形態では、キャビティ316及びキャビティ317は積み重ねられており、キャビティ316はキャビティ317の上または上方にある。キャビティ216(図2)と同様、キャビティ316及びキャビティ317は、ソール108内のバック112の中心部分に、ゴルフクラブヘッド300のトレーリングエッジと隣接してクラウン110の下方に位置付けることができる。他の実施形態では、キャビティ316及びキャビティ317は、ゴルフクラブヘッド300のバックにおいてそしてトレーリングエッジに隣接するソール内に位置付けることができる。一部の実施形態ではキャビティ316及びキャビティ317はバックにおいてそしてトレーリングエッジ内に位置付けることができる。一部の実施形態では、キャビティ316及びキャビティ317は、バック112にわたるヒール部分104とトウ部分106との間の中央とすることができる。他の実施形態では、キャビティ316及び317は、打撃フェース102の中央とすることができる。多くの実施形態では、図5のキャビティ516のように、キャビティ316及びキャビティ317をバック112に沿ってヒール部分104に向かって移すことができる。他の実施形態では、キャビティ316及びキャビティ317をバック112に沿ってトウ部分106に向かって移すことができる。一部の実施形態では、キャビティ316及びキャビティ317をバック112の実質的な長さ全体を通して延ばすことができる。多くの実施形態では、キャビティ316とキャビティ317とは、ほぼ同一の長さ、ほぼ同一の高さ、及び/またはほぼ同一の深さとすることができる。一部の実施形態では、キャビティ316とキャビティ317とは、異なる長さ、異なる高さ、及び/または異なる深さとすることができる。例えば、キャビティ317をキャビティ316よりヒール部分104に向かって延ばすことができ、またはキャビティ316をキャビティ317よりさらにヒール部分104に向かって延ばすことができる。一部の実施形態では、キャビティ316をキャビティ317から離すことができる。
【0038】
図4は、ゴルフクラブヘッド100(図1図2)と類似であるゴルフクラブヘッド400の後側、トウ側斜視図を図示する。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッド400は、1つ以上のキャビティ416及び417を備える。キャビティ416及び417はキャビティ216(図2)と類似であり、またバック112において、クラウン110の下方に、そしてトレーリングエッジに隣接するソール108内に位置付けられる。他の実施形態では、キャビティ416及びキャビティ417は、ゴルフクラブヘッド400のバックにおいてそしてトレーリングエッジに隣接するソール内に位置付けることができる。一部の実施形態ではキャビティ416及びキャビティ417はバックにおいてそしてトレーリングエッジ内に位置付けることができる。一部の実施形態では、キャビティ416は後部中央キャビティとすることができ、またキャビティ417は後部側方キャビティとすることができる。一部の実施形態では、キャビティ417をトウ部分106に向けて位置付けることができる。他の実施形態では、キャビティ417をヒール部分104に向けて位置付けることができる。
【0039】
様々な実施形態では、キャビティ416、417は直線上で隣り合わせて位置付けられ、かつ図4のゴルフクラブヘッド400の上に示されるように、バック112の中央部分からトウ部分106へとバック112に沿って延ばすことができる。他の実施形態では、キャビティ416及び417を、ヒール部分104からトウ部分106に向かってバック112に沿って延ばすことができる。一部の実施形態では、1つ以上のキャビティ416及び417を、バック112に沿ってヒール部分104からバック112の中央部分まで延ばすことができる。一部の実施形態では、キャビティ417はキャビティ416と連続とすることができる。一部の実施形態では、キャビティ417はキャビティ416と接続することができる。他の実施形態では、キャビティ416及び/またはキャビティ417を3つ以上のキャビティに分割することができる。
【0040】
多くの実施形態では、1つ以上のキャビティは、内側の輪郭を異なる形状とすることができる。図6は、ゴルフクラブヘッド100の内側の輪郭形状が丸いキャビティ216を図示する。他の実施形態では、ゴルフクラブヘッド100のキャビティ216は、図7のゴルフクラブヘッド700のキャビティ716に示されるように、平坦または方形の内側の輪郭形状などの異なる内側の輪郭形状とすることができる。
【0041】
一部の実施形態では、ゴルフクラブヘッド600のボディ101は、図6に示すようにキャビティ216においてオフセット厚さ625をさらに備えることができる。一部の実施形態では、オフセット厚さ625は、ゴルフクラブヘッド600の他の部分の厚さより厚くすることができる。一部の実施形態では、オフセット厚さ625は、ボディ101のボディ密度より高いオフセット厚さ密度を有することができる。他の実施形態では、オフセット厚さ密度は、ボディ密度と同一とすることができる。一部の実施形態では、オフセット厚さ625はボディ101のために構造的支持を提供することができる。一部の実施形態及び他の実施形態では、オフセット厚さ625は、ボディ101のバック112に重量の追加を提供することができる。
【0042】
図2に戻ると、一部の実施形態では、キャビティ216は、ヒールからトウまでの幅を約1.75インチ(約4.45センチメートル(cm))~約8インチ(約20.32cm)とすることができる。一部の実施形態では、キャビティ116の幅を約1.75インチ(約4.45cm)~約2.25インチ(約5.72cm)とすることができる。一部の実施形態では、キャビティ216の幅を約2.0インチ(5.08cm)、3.0インチ(7.62cm)、4.0インチ(10.16cm)、5.0インチ(12.7cm)、6.0インチ(15.24cm)、または7.0インチ(17.78cm)とすることができる。一部の実施形態では、キャビティ216の幅を、クラウン110により近いキャビティ216のより上の部分において、キャビティ216のより下の部分におけるキャビティ216の幅より大きくすることができる。他の実施形態では、キャビティ216の幅を、クラウン110により近いキャビティ216のより上の部分において、キャビティ216のより下の部分におけるキャビティ216の幅より小さくすることができる。
【0043】
2つ以上のキャビティを備える実施形態では、各キャビティのキャビティ幅は同一とすることができる。他の2つ以上のキャビティを備える実施形態では、各キャビティのキャビティ幅は異なるようにすることができる。例えば、図4は2つのキャビティ、キャビティ416及びキャビティ417を図示しており、キャビティ416のキャビティ幅は、キャビティ417のキャビティ幅より小さい。他の実施形態では、キャビティ416のキャビティ幅は、キャビティ417のキャビティ幅より大きくすることができる。
【0044】
再度図2に戻ると、一部の実施形態では、キャビティ216は、クラウンからソールまでキャビティ高さを約0.19インチ(約0.48cm)~約0.21インチ(約0.53cm)とすることができる。一部の実施形態では、キャビティ216のキャビティ高さを約0.20インチ(約0.51cm)とすることができる。2つ以上のキャビティを備える実施形態では、各キャビティのキャビティ高さは同一とすることができる。一部の2つ以上のキャビティを備える実施形態では、各キャビティのキャビティ高さは異なるようにすることができる。例えば、図4は2つのキャビティ、キャビティ416及びキャビティ417を図示しており、キャビティ416のキャビティ高さは、キャビティ417のキャビティ高さと実質的に同様である。他の実施形態では、キャビティ416のキャビティ高さは、キャビティ417のキャビティ高さより大きくすることができる。他の実施形態では、キャビティ416のキャビティ高さは、キャビティ417のキャビティ高さより小さくすることができる。
【0045】
他の実施形態では、2つ以上のキャビティがある場合、及び図3のキャビティ316及び317のようにキャビティが積み重ねられている場合、各キャビティ316及び317は、キャビティ高さを約0.19インチ(約0.48cm)~約0.21インチ(約0.53cm)とすることができる。他の実施形態では、キャビティ316及び317は、合計の統合最大高さを約0.19インチ(約0.48cm)~約0.21インチ(約0.53cm)とすることができる。一部の実施形態では、キャビティ316及びキャビティ317の各キャビティ高さを実質的に等しくすることができる。他の実施形態では、キャビティ316のキャビティ高さは、キャビティ317のキャビティ高さより大きくすることができる。他の実施形態では、キャビティ316のキャビティ高さは、キャビティ317のキャビティ高さより小さくすることができる。
【0046】
一部の実施形態では、1つ以上のキャビティのキャビティ高さはキャビティを通して変えることができる。図9は、キャビティ916を有するゴルフクラブヘッド900を図示し、キャビティ916は変化する高さを有することができる。ゴルフクラブヘッド900は、ゴルフクラブヘッド100と類似とすることができる。多くの実施形態では、キャビティ916は、クラウン110の下にそしてソール108内にトレーリングエッジに隣接して位置付けられる。他の実施形態では、キャビティ916は、ゴルフクラブヘッド100のバックにおいてそしてトレーリングエッジに隣接するソール内に位置付けられる。一部の実施形態ではキャビティ916はバックにおいてそしてトレーリングエッジ内に位置付けられる。一部の実施形態では、キャビティ916はキャビティ916のトウ部分端部に向かうトウ側高さ915を有し、これはキャビティ916のヒール部分端部におけるヒール側高さ910より大きくすることができる。一部の実施形態では、キャビティ916のキャビティ高さは、キャビティ916の長さを通して、またはキャビティ916の長さを部分的にのみ通して変化することができる。一部の実施形態では、ヒール側高さ910をトウ側高さ915より大きくすることができる。他の実施形態では、キャビティ916は中央に置いて最大高さを有することができ、またキャビティ916のヒール部分端部またはトウ部分端部において同一のまたは異なるより小さい高さを有することができる。
【0047】
図2に戻ると、一部の実施形態では、キャビティ216のキャビティ深さは、約0.025インチ(約0.127cm)~約0.250インチ(約0.635cm)とすることができる。一部の実施形態では、キャビティ216のキャビティ深さは、約0.025インチ(約0.127cm)~約0.150インチ(約0.381cm)とすることができる。多くの実施形態では、キャビティ216のキャビティ深さは、約0.1インチ(約0.254cm)とすることができる。多くの実施形態では、キャビティ216のキャビティ深さは、約0.05インチ(約0.127cm)とすることができる。
【0048】
図10は、ゴルフクラブヘッド900を図9の断面線10-10に沿って図示する。ゴルフクラブヘッド900は、ゴルフクラブヘッド100と類似である。一部の実施形態では、ゴルフクラブヘッド900は、キャビティ1016を含むことができ、キャビティ1016は変化する深さを有することができる。一部の実施形態では、キャビティ1016は、トウ部分106に向かって位置付けられたトウ側深さ1048を有することができ、これはヒール部分104に向かって位置付けられたヒール側深さ1049より大きい。他の実施形態では、キャビティ1016の深さを、キャビティ1016の長さを通して変化させることができる。一部の実施形態では、ヒール側深さ1049をトウ側深さ1048より大きくすることができる。他の実施形態では、キャビティ1016は、ゴルフクラブヘッド900及びキャビティ1016の中心において最大深さを有することができ、またキャビティ1016のトウ部分106端部及びヒール部分104端部においてより浅い深さを有することができる。
【0049】
一部の実施形態では、キャビティ深さはゴルフクラブの頂点高さならびに打撃フェース及びバックに対する頂点位置に対応することができる。図6では、頂点高さ650はゴルフクラブヘッド400の打撃フェース102の頂部から最大高さまたはクラウン110の最も高い点までを測定したものとして示される。一部の実施形態では、打撃フェース102は、フェースプレート609を備える。多くの実施形態では、頂点高さ650は、変曲点Bに位置付けられる。バック頂点位置652はバック112から頂点高さ650まで測定され、また打撃フェース頂点位置654は頂点高さ650から打撃フェース102まで測定される。一部の実施形態では、頂点高さ650、バック頂点位置652、及び打撃フェース頂点位置654の関係は、関係式1によって表される。
X=H*(D-D)(関係式1)
【0050】
関係式1で、Hは頂点高さ(すなわち、頂点高さ650)であり、Dは頂点から打撃フェースまでの距離(すなわち、打撃フェース頂点位置654)であり、またDは頂点からバックまでの距離(すなわち、バック頂点位置652)である。さらに、X(頂点高さ(H)×頂点からバックまでの距離(D)-頂点から打撃フェースまでの距離(D))のキャビティ深さ651との関係を関係式2によって表すことができる。
X/C(関係式2)
【0051】
関係式2では、Cはキャビティ深さ(すなわち、キャビティ深さ651)である。上述したように、1つのキャビティ深さ(C)は、0.100インチであってもよい。一実施形態では、Xの値が0.967インチ(2.456cm)と均等になるためには、キャビティ216を有するクラブヘッドの頂点高さ(H)は0.316インチ(0.803cm)であってもよく、頂点からバックまでの距離(Db)は3.761インチ(9.553cm)であってもよく、頂点から打撃フェースまでの距離(D)は0.700インチ(1.778cm)であってもよい。関係式2を使用すると、X/Cの比は9.67インチ(25.56cm)と等しいことになる。
【0052】
別の実施形態では、キャビティ深さ(C)は0.050インチ(0.127cm)であってもよい。Xの値が0.967インチ(2.456cm)と均等になるためには、キャビティ216の頂点高さ(H)は0.316インチ(0.803cm)であってもよく、頂点からバックまでの距離(Db)は3.761インチ(9.553cm)であってもよく、頂点から打撃フェースまでの距離(D)は0.700インチ(1.778cm)であってもよい。関係式2を使用すると、X/Cの比は19.34インチ(49.12cm)と等しいことになる。
【0053】
一部の実施形態では、X/Cの比は7~11インチ(17.8~27.9cm)の範囲であってもよい。一部の実施形態では、X/Cの比は、約7(17.8)、7.2(18.3)、7.4(18.8)、7.6(19.3)、7.8(19.8)、8.0(20.3)、8.2(20.8)、8.4(21.3)、8.6(21.8)、8.8(22.4)、9.0(22.9)、9.2(23.4)、9.4(23.9)、9.6(24.4)、9.8(24.9)、10.0(25.4)、10.2(25.9)、10.4(26.4)、10.6(26.9)、10.8(27.4)、または11.0(27.9)インチ(cm)であってもよい。一部の実施形態では、X/Cの比は、7インチ(17.8cm)より大きくてもよい。一部の実施形態では、X/Cの比は、3.5~38インチ(8.9~96.5cm)の範囲であってもよい。一部の実施形態では、この比は約3.5(8.9)、4.5(11.4)、5.5(14.0)、6.5(16.5)、7.5(19.0)、8.5(21.6)、9.5(24.1)、10.5(26.7)、11.5(29.2)、12.5(31.8)、13.5(34.3)、14.5(36.8)、15.5(39.4)、16.5(41.9)、17.5(44.5)、18.5(47.0)、19.5(49.5)、20.5(52.1)、21.5(54.6)、22.5(57.2)、23.5(59.7)、24.5(62.2)、25.5(64.8)、26.5(67.3)、27.5(69.9)、28.5(72.4)、29.5(74.9)、30.5(77.5)、31.5(80.0)、32.5(82.6)、33.5(85.1)、34.5(87.6)、35.5(90.2)、36.5(92.7)、または37.5(95.3)インチ(cm)であってもよい。一部の実施形態では、X/Cの比は、3.5インチ(8.9cm)より大きくてもよい。一部の実施形態では、X/Cの比は、9~20インチ(22.9~50.8cm)の範囲であってもよい。一部の実施形態では、この比は約9.0(22.9)、9.5(24.1)、10.0(25.4)、10.5(26.7)、11.0(27.9)、11.5(29.2)、12.0(30.5)、12.5(31.8)、13.0(33.0)、13.5(34.3)、14.0(35.6)、14.5(36.8)、15.0(38.1)、15.5(39.4)、16.0(40.6)、16.5(41.9)、17.0(43.2)、17.5(44.5)、18.0(45.7)、18.5(47.0)、19.0(48.3)、19.5(49.5)、または20.0(50.8)インチ(cm)であってもよい。一部の実施形態では、X/Cの比は、9インチより大きくてもよい。
【0054】
Xが増えると、クラウン輪郭は結果として剥離を増やすことに、したがって剥離の増加に相当するようにキャビティ深さをより大きくする。一部の実施形態では、Dが増えると、またはDが減ると、クラウン輪郭は結果として剥離を増やすので、したがってキャビティ深さを増やすべきである。一部の実施形態では、Hが増えると、クラウン輪郭は結果として剥離を増やし、そしてキャビティ深さを増やすべきである。
【0055】
図11は、様々なキャビティ深さ(すなわち、キャビティ無し、約0.050インチ(約0.127cm)深さ、約0.150インチ(約0.381cm)深さ、及び約0.250インチ(約0.635cm)深さ)の4つのゴルフクラブヘッドに対する抗力(単位、ポンド:lb)対ゴルフクラブヘッドスピード(単位、時速マイル:mph)の図表を図示する。
【0056】
図12は、図11で述べた様々なキャビティ深さの4つのゴルフクラブヘッドのそれぞれに対するインパクト時の抗力低減(パーセント)の図表を図示する。インパクト時にゴルフクラブヘッド上で抗力低減を有するインパクトキャビティ深さを決定するためにデータに曲線を適合させた。キャビティが深すぎる場合、流体流または空気流はキャビティの曲率に追従することができず、したがって流体流または空気流の剥離をもたらす可能性がある。流体流または空気流の剥離はゴルフクラブヘッド上の抗力を増やす可能性がある。
【0057】
図2に戻ると、ゴルフクラブヘッド100がアドレス位置にあるとき、ゴルフクラブヘッド100はクローズドクラブフェース角、例えば、抗力に対して90度になっている。クローズドクラブフェース角、または抗力に対して90度において、キャビティ216は抗力低減を約6パーセント~約12パーセント改善することができる。ダウンスイングの間、ゴルフクラブヘッド100は、オープンクラブフェース角で抗力に対して約0度~約89度になる。一部の実施形態では、約50度において、キャビティ216は抗力低減を約0.1パーセント~約3パーセント改善することができる。一部の実施形態では、オープンクラブフェース角に対しては、ゴルフクラブヘッド100の後方での渦の発生がトウ部分106に向かって移る。これらの実施形態では、オープンクラブフェース角において抗力低減を改善するためにトウ部分106に向かってキャビティ216を延ばすことができる。
【0058】
ドライバー型のゴルフクラブヘッドのボディに適用された、トウに向かって延びる単一のバックキャビティの計算流体力学(CFD)シミュレーションは、インパクトポイントにおいて約10パーセントの抗力低減を示し、またオープンフェース角に対して約3パーセントの抗力低減を示す。下記の表1は、ドライバー型のゴルフクラブヘッドへの異なる渦防止装置の追加による抗力低減を示す。多くの実施形態では、キャビティ216(図2)は、ゴルフボールをインパクトする間を含むスイングの大部分の間、抗力を低減する。
【表1】
【0059】
図13は、ゴルフクラブヘッド1300の一部分の前側、トウ側の斜視図を図示する。ゴルフクラブヘッド1300は、ゴルフクラブヘッド100(図1)と類似である。様々な実施形態では、ゴルフクラブヘッド1300は、1つ以上のキャビティ1316を備える。1つ以上のキャビティ1316は、キャビティ216(図2)と類似である。一部の実施形態では、キャビティ1316はバックにおいてそしてソール内に位置付けられる。他の実施形態では、キャビティ1316は、ゴルフクラブヘッド1300のバックにおいてそしてトレーリングエッジに隣接するソール内に位置付けられる。一部の実施形態ではキャビティ1316はバックにおいてそしてトレーリングエッジ内に位置付けられる。一部の実施形態では、フィン1307を1つ以上のキャビティ1316の底部または下縁から延ばすことができる。一部の実施形態では、フィン1307は、1つ以上のキャビティ1316の一部分のみにおいて(例えば、トウ部分106において)位置付けられる。他の実施形態では、フィン1307は、1つ以上のキャビティ1316の下縁全体を通して位置付けられる。フィン1307は、ウイング、ブレード、またはスポイラーと類似とすることができる。一部の実施形態では、フィン1307は、ゴルフクラブヘッド1300のスイングの部分の間、ゴルフクラブヘッド1300上の抗力をさらに低減することができる。一部の実施形態では、フィン1307は、ゴルフクラブ1300上の空気流の剥離を低減することができ、または遅らせることができる。
【0060】
図14に示すように、空気力学的特徴を有するゴルフクラブヘッドの一部の実施形態は、図1図10及び図13のゴルフクラブヘッドなどのゴルフクラブヘッドの製造方法1400を含むことができる。方法1400は、単に実施例に過ぎず、また本明細書で示される実施形態に制限されない。本明細書で具体的に示されない、もしくは記述されない多くの異なる実施形態、または実施例で、方法1400を採用することができる。一部の実施形態では、方法1400の活動、手順、及び/またはプロセスを示される順番で実施することができる。他の実施形態では、方法1400の活動、手順、及び/またはプロセスを任意の他の好適な順番で実施することができる。さらに他の実施形態では、方法1400の1つ以上の活動、手順、及び/またはプロセスを同時に行う、または省略することができる。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッドは、ゴルフクラブヘッド100(図1図2図6図8、及び図15)、ゴルフクラブヘッド300(図3)、ゴルフクラブヘッド400(図4)、ゴルフクラブヘッド500(図5)、ゴルフクラブヘッド700(図7)、ゴルフクラブヘッド900(図9図10)及び/またはゴルフクラブヘッド1300(図13)と類似または同一とすることができる。
【0061】
多くの実施形態では、方法1400は、第1の密度を有する第1の材料からボディを形成することを含む(ブロック1410)。多くの実施形態では、ブロック1410のボディを形成することは、ボディが、打撃フェースと、ヒール部分と、ヒール部分の反対側のトウ部分と、ソールと、クラウンと、トレーリングエッジと、打撃フェースの反対側のバックとを備えるように形成することを含む。多くの実施形態では、方法1400は、ソール及びバックにおいてまたはバック及びトレーリングエッジ内のうちの少なくとも1つにおいて位置付けられた、1つ以上のキャビティを形成することをさらに含む(ブロック1420)。多くの実施形態では、方法1400は、フェースプレートを形成すること(ブロック1430)と、フェースプレートをボディに取り付けること(ブロック1440)と、をさらに含む。一部の実施形態では、フェースプレートをボディに取り付けることは、打撃フェースをボディに溶接することを含むことができる。一部の実施形態では、方法1400は、オフセット厚さを追加することによってボディを強化することをさらに含むことができる。多くの実施形態では、ゴルフクラブヘッドの後部においてボディの内側にオフセット厚さを追加することができる。一部の実施形態では、方法1400で形成されたボディはウェイト受容キャビティをさらに有することができる。多くの実施形態では、ウェイト受容キャビティを、2013年7月26日に出願された「Golf Club Heads with Sole Weights and Related Methods」と題する米国特許公開第2015/0031472号(参照により上記に組み込まれる)に記述されるように形成することができる。ウェイト受容キャビティを外側のソール表面に開口することができ、かつこれは外側のポート頂部表面及び1つ以上のポート側壁によって境界される。多くの実施形態では、ソールウェイトは、ウェイト受容キャビティと適合される。一部の実施形態では、1つ以上のキャビティのうちの1つは、ウェイト受容キャビティと整列することができる。他の実施形態では、1つ以上のキャビティのうちの1つはウェイト受容キャビティとは整列せず、かつ/またはゴルフクラブヘッドのバックの中心において整列する。
【0062】
本明細書で述べた空気力学的特徴を有するゴルフクラブヘッド及び関連する方法は、様々な実施形態で実施されてもよく、またこれらの実施形態のあるものに関する前述の議論は、必ずしも全ての可能な実施形態の完全な記述を表すものではない。むしろ、図面についての詳細な説明及び図面自体は、ゴルフクラブヘッドウェイトに一致するためのシステム及び方法の少なくとも1つの好ましい実施形態を開示しており、またキャビティを備えるゴルフクラブヘッド及び関連する方法の代替実施形態を開示している場合もある。
【0063】
1つ以上の特許請求される要素の置換は、訂正ではなく再構築を構成する。加えて、特定の実施形態に関して、利益、他の利点、及び問題の解決策について記述してきた。しかしながら、何らかの利益、利点、もしくは解決策を生じさせうるまたはより明白にさせうる利益、利点、問題の解決策、及びいずれかの要素(複数可)は、いずれかもしくは全てにとっての請求項の極めて重要な、必要な、または必須の特徴もしくは要素として解釈されない。
【0064】
ゴルフのルールは時とともに変化する場合があるので(例えば、全米ゴルフ協会(United States Golf Association:USGA)、英国ゴルフ協会(Royal and Ancient Golf Club of St. Andrews:R&A)などのゴルフ標準化組織及び/またはゴルフ管理団体により、新しい規定が採用される場合があり、または古いルールが廃止もしくは変更される場合がある)、本明細書で記述された装置、方法、及び製造品に関連するゴルフ用品は、任意の特定の時点においては、ゴルフのルールに適合している場合もあり、または適合していない場合もある。したがって、本明細書で記述される装置、方法、及び製造品に関連するゴルフ用品は、適合するゴルフ用品または不適合のゴルフ用品として広告され、売り出され、かつ/または販売される場合がある。本明細書で記述される装置、方法、及び製造品は、この点に関して限定されない。
【0065】
上記の実施例は本明細書で記述されるドライバー型のゴルフクラブ、装置、方法、及び製造品と関連して記述されている場合があるが、フェアウェイウッド型のゴルフクラブ、ハイブリッド型のゴルフクラブ、アイアン型のゴルフクラブ、ウェッジ型のゴルフクラブ、またはパター型のゴルフクラブなどの他の型のゴルフクラブに適用可能であってもよい。あるいは、本明細書で記述される装置、方法、及び製造品は、ホッケースティック、テニスラケット、釣竿、スキーストック等などの他のタイプのスポーツ用品に適用可能であってもよい。
【0066】
さらに、本明細書で開示された実施形態及び限定は、その実施形態及び/または限定が、(1)請求項において明示的に特許請求されておらず、(2)均等論の下で請求項中の明示的な要素及び/または限定の均等物であり、または潜在的な均等物である場合、公有の原則(doctrine of dedication)の下で公共用として提供されることはない。
以下に、本明細書の開示の技術の特徴を列挙する。
(特徴1)
ボディであって、
打撃フェースと、
ヒール部分と、
前記ヒール部分の反対側のトウ部分と、
ソールと、
頂点を有するクラウンと、
前記ソールと前記クラウンとの間のトレーリングエッジと、
前記打撃フェースの反対側のバックと、
1つ以上のキャビティであって、
前記バック及び前記トレーリングエッジに隣接する前記ソールの中、または
前記バック及び前記トレー
リングエッジの中、のうちの少なくとも1つにおいて位置付けられた、前記キャビティと、を備える前記ボディ、を備えるゴルフクラブヘッド。
(特徴2)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ深さが、約1.27mm~3.81mmである、特徴1に記載のゴルフクラブヘッド。
(特徴3)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ深さが約2.54mmである、特徴1に記載のゴルフクラブヘッド。
(特徴4)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ深さが約1.27mmである、特徴1に記載のゴルフクラブヘッド。
(特徴5)
キャビティ深さに対する頂点位置の比をさらに備え、
前記頂点位置が、頂点高さと前記頂点から前記バックまでの距離と前記頂点から前記打撃フェースまでの距離との差との乗算として定義され、
前記比が約3.5インチより大きい、特徴1に記載のゴルフクラブヘッド。
(特徴6)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ幅が約4.45cm~約20.32cmである、特徴1に記載のゴルフクラブヘッド。
(特徴7)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ高さが約4.826mm~約5.334mmである、特徴1に記載のゴルフクラブヘッド。
(特徴8)
前記1つ以上のキャビティが、2つ以上のキャビティを備え、
前記2つ以上のキャビティが積み重ねられている、特徴1に記載のゴルフクラブヘッド。
(特徴9)
前記1つ以上のキャビティが、2つ以上のキャビティを備え、
前記2つ以上のキャビティが互いに隣接している、特徴1に記載のゴルフクラブヘッド。
(特徴10)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つの内側の輪郭形状が平坦である、特徴1に記載のゴルフクラブヘッド。
(特徴11)
前記ボディが、
外側のソール表面に開口しており、外側のポート頂部表面及び1つ以上のポート側壁によって境界されるウェイト受容キャビティをさらに備え、
ソールウェイトが前記ウェイト受容キャビティと適合し、
前記1つ以上のキャビティのうちの1つが前記ウェイト受容キャビティと整列する、特徴1に記載のゴルフクラブヘッド。
(特徴12)
ゴルフクラブであって、
シャフトと、
グリップと、
ゴルフクラブヘッドであって、
ボディであって、
打撃フェースと、
ヒール部分と、
前記ヒール部分の反対側のトウ部分と、
ソールと、
頂点を有するクラウンと、
前記ソールと前記クラウンとの間のトレーリングエッジと、
前記打撃フェースの反対側のバックと、
1つ以上のキャビティであって、
前記バック及び前記トレーリングエッジに隣接する前記ソールの中、または
前記バック及び前記トレーリングエッジの中、のうちの少なくとも1つにおいて位置付けられた、前記キャビティと、を備える前記ボディ、を備える前記ゴルフクラブヘッド、を備えるゴルフクラブ。
(特徴13)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ深さが、約1.27mm~3.81mmである、特徴12に記載のゴルフクラブ。
(特徴14)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ深さが、約2.54mmである、特徴12に記載のゴルフクラブ。
(特徴15)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ深さが、約1.27mmである、特徴12に記載のゴルフクラブ。
(特徴16)
キャビティ深さに対する頂点位置の比をさらに備えるゴルフクラブであって、
前記頂点位置が、頂点高さかける前記頂点から前記バックまでの距離と前記頂点から前記打撃フェースまでの距離との差として定義され、
前記比が約3.5インチより大きい、特徴12に記載の前記ゴルフクラブ。
(特徴17)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ幅が、約4.45cm~約20.32cmである、特徴12に記載のゴルフクラブ。
(特徴18)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ高さが約4.826mm~約5.334mmである、特徴12に記載のゴルフクラブ。
(特徴19)
前記1つ以上のキャビティが、2つ以上のキャビティを備え、
前記2つ以上のキャビティが積み重ねられている、特徴12に記載のゴルフクラブ。
(特徴20)
前記1つ以上のキャビティが、2つ以上のキャビティを備え、
前記2つ以上のキャビティが互いに隣接している、特徴12に記載のゴルフクラブ。
(特徴21)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つの内側の輪郭形状が平坦である、特徴12に記載のゴルフクラブ。
(特徴22)
前記ボディが、
外側のソール表面に開口しており、外側のポート頂部表面及び1つ以上のポート側壁によって境界されるウェイト受容キャビティをさらに備え、
ソールウェイトが前記ウェイト受容キャビティと適合し、
前記1つ以上のキャビティのうちの1つが前記ウェイト受容キャビティと整列する、特徴12に記載のゴルフクラブ。
(特徴23)
ゴルフクラブヘッドの製造方法であって、
第1の密度を有する第1の材料からボディを形成することであって、前記ボディが、
打撃フェースと、
ヒール部分と、
前記ヒール部分の反対側のトウ部分と、
ソールと、
頂点を有するクラウンと、
前記ソールと前記クラウンとの間のトレーリングエッジと、
前記打撃フェースの反対側のバックと、
1つ以上のキャビティであって、
前記バック及び前記トレーリングエッジに隣接する前記ソールの中、または
前記バック及び前記トレーリングエッジの中、のうちの少なくとも1つにおいて位置付けられた、前記キャビティと、を備える前記ボディを形成する工程と、
フェースプレートを形成する工程と、
前記フェースプレートを前記ボディに取り付ける工程と、を含む製造方法。
(特徴24)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ深さが、約1.27mm~3.81mmである、特徴23に記載の製造方法。
(特徴25)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ深さが、約2.54mmである、特徴23に記載の製造方法。
(特徴26)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ深さが、約1.27mmである、特徴23に記載の製造方法。
(特徴27)
キャビティ深さに対する頂点位置の比をさらに備える製造方法であって、
前記頂点位置が、頂点高さかける前記頂点から前記バックまでの距離と前記頂点から前記打撃フェースまでの距離との差として定義され、
前記比が約3.5インチより大きい、特徴23に記載の製造方法。
(特徴28)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ幅が、約4.45cm~約20.32cmである、特徴23に記載の製造方法。
(特徴29)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つのキャビティのキャビティ高さが約4.826mm~約5.334mmである、特徴23に記載の製造方法。
(特徴30)
前記1つ以上のキャビティが、2つ以上のキャビティを備え、
前記2つ以上のキャビティが積み重ねられている、特徴23に記載の製造方法。
(特徴31)
前記1つ以上のキャビティが、2つ以上のキャビティを備え、
前記2つ以上のキャビティが互いに隣接している、特徴23に記載の製造方法。
(特徴32)
前記1つ以上のキャビティのうちの1つの内側の輪郭形状が平坦である、特徴23に記載の製造方法。
(特徴33)
前記ボディが、
外側のソール表面に開口しており、外側のポート頂部表面及び1つ以上のポート側壁によって境界されるウェイト受容キャビティをさらに備え、
ソールウェイトが前記ウェイト受容キャビティと適合し、
前記1つ以上のキャビティのうちの1つが前記ウェイト受容キャビティと整列する、特徴23に記載の製造方法。
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