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特許7077417マルチドロップバックプレーンスケジューラを有する監視システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-20
(45)【発行日】2022-05-30
(54)【発明の名称】マルチドロップバックプレーンスケジューラを有する監視システム
(51)【国際特許分類】
   H04J 3/16 20060101AFI20220523BHJP
   G05B 23/02 20060101ALN20220523BHJP
【FI】
H04J3/16 Z
G05B23/02 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020550602
(86)(22)【出願日】2019-04-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-02
(86)【国際出願番号】 US2019025720
(87)【国際公開番号】W WO2019195510
(87)【国際公開日】2019-10-10
【審査請求日】2020-11-11
(31)【優先権主張番号】15/947,721
(32)【優先日】2018-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503230014
【氏名又は名称】ベントリー・ネバダ・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】特許業務法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヘス、ダスティン
(72)【発明者】
【氏名】クレメンス、スティーブン、トーマス
【審査官】吉江 一明
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-502778(JP,A)
【文献】特開2006-319942(JP,A)
【文献】特開2000-312383(JP,A)
【文献】特開昭57-204658(JP,A)
【文献】特開2003-037610(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 3/16
G05B 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
バスと、
前記バスに取り外し可能に連結されたマスタ回路であって、前記マスタ回路は、前記バスの第1のデータレーンとインターフェースするように構成されたマネージャバスノードを含む、マスタ回路と、
前記バスに取り外し可能に連結された複数のスレーブ回路であって、前記複数のスレーブ回路のうちの第1のスレーブ回路は、前記第1のデータレーンとインターフェースするように構成された第1のスレーブバスノードを含む、複数のスレーブ回路と、を備え、
前記マスタ回路は、
第1の複数のタイムスライスのうちの第1のタイムスライスの間に、第1のビーコンパケットを前記バスにブロードキャストすることであって、前記第1のビーコンパケットは、前記複数のスレーブ回路のうちの1つ以上への第1のシステムフレームのうちの前記第1の複数のタイムスライスの割り当てを示す第1のシステムフレームスケジュールを含み、前記第1の複数のタイムスライスは、第1のシステムフレーム基準時間に対して時間的に配置される、ことと、
前記第1の複数のタイムスライスのうちの第2のタイムスライスの間に、前記複数のスレーブ回路のうちの1つ以上から1つ以上のビーコン応答パケットを受信することであって、前記第1のタイムスライスは、前記第1のシステムフレーム基準時間に時間的に関連付けられており、前記第2のタイムスライスは、前記第1のタイムスライスに時間的に隣接している、ことと、を行うように構成され、
前記第1のスレーブ回路が、
前記第1のビーコンパケットを受信することと、
前記第1の複数のタイムスライスのうちの第3のタイムスライスの間に前記第1のデータレーンにデータパケットを送信するように、前記第1のスレーブバスノードを構成することであって、前記第1のシステムフレームスケジュールは、前記第1のスレーブ回路への前記第3のタイムスライスの割り当てを示す、ことと、を行うように構成され、
前記第1のスレーブバスノードが、第1のノードコントローラと、第1のゲートコントローラと、第1の複数のゲートと、を含む、システム。
【請求項2】
前記マスタ回路が、
前記第2のタイムスライスの間に受信された前記1つ以上のビーコン応答パケットから、有効なビーコン応答パケットのセットを決定し、
前記複数のスレーブ回路のうちの1つ以上への第2のシステムフレームの第2の複数のタイムスライスの割り当てを示す第2のシステムフレームスケジュールを含む、第2のビーコンパケットを生成するように更に構成されており、
前記第2の複数のタイムスライスの割り当ては、前記有効なビーコン応答パケットのセット内のタイムスライス要求に基づいている、請求項に記載のシステム。
【請求項3】
前記有効なビーコン応答パケットのセットの決定は、前記バスの前記第1のデータレーンにおける前記1つ以上のビーコン応答パケットの送信衝突に基づいている、請求項に記載のシステム。
【請求項4】
前記第2の複数のタイムスライスが、第2のシステムフレーム基準時間に対して時間的に配置される、請求項2又は3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のゲートコントローラが、前記第1のノードコントローラから前記第1のデータレーンにデータパケットを送信するように、前記第1の複数のゲートのうちの1つ以上のゲートを構成する、請求項1から4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数のスレーブ回路のうちの第2のスレーブ回路への前記第2の複数のタイムスライスのうちの第4のタイムスライスの割り当ては、前記第2のスレーブ回路によって前記第1のデータレーン上にブロードキャストされる第2のビーコン応答パケット内の前記第2のスレーブ回路の固有の識別子に基づいている、請求項に記載のシステム。
【請求項7】
前記マスタ回路は、前記第2のスレーブ回路に割り当てられた1つ以上のタイムスライスの間に前記第2のスレーブ回路が非アクティブであることに基づいて、前記第2のスレーブ回路への前記第4のタイムスライスの前記割り当てを取り消すように更に構成されている、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
前記第2のビーコンパケットが、前記第2のスレーブ回路内のスレーブ回路コントローラ内で実行されるアプリケーション層で生成される、請求項6又は7に記載のシステム。
【請求項9】
前記第2のスレーブ回路が第2のスレーブ回路クロックを含み、前記第2のスレーブ回路は、前記第1のシステムフレーム基準時間及び前記第2のシステムフレーム基準時間の一方又は両方に基づいて、前記第2のスレーブ回路クロックを同期させるように構成されている、請求項6から8のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1のスレーブバスノードが、前記第1のビーコンパケットのコピーを維持するように更に構成される、請求項1から9のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1のタイムスライスが、デッドバンド及び使用可能なタイムスライス期間を含む、請求項1から10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記マスタ回路が、前記使用可能なタイムスライス期間の間に前記第1のビーコンパケットをブロードキャストするように構成され、前記デッドバンドの間に前記データパケットのブロードキャストを阻止するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1の複数のタイムスライスが、
未割り当てのタイムスライスであって、前記マスタ回路が、前記未割り当ての時間の間に前記複数のスレーブ回路のうちの1つ以上のスレーブ回路によってブロードキャストされたデータパケットを破棄するように構成されている、未割り当てのタイムスライスと、
ベストエフォートタイムスライスであって、前記複数のスレーブ回路のうちの1つ以上のスレーブ回路が非同期アプリケーション層イベントをブロードキャストする、ベストエフォートタイムスライスと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1から12のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項14】
方法であって、
第1のシステムフレームスライスの第1の複数の時間のうちの第1のタイムスライスの間に、第1のビーコンパケットをバスの第1のデータレーンにブロードキャストすることであって、前記第1のビーコンパケットは、前記バスに連結された複数のスレーブ回路のうちの1つ以上への前記第1の複数のタイムスライスの割り当てを示す第1のシステムフレームスケジュールを含み、前記第1の複数のタイムスライスは、第1のシステムフレーム基準時間に対して時間的に配置される、ことと、
前記第1の複数のタイムスライスのうちの第2のタイムスライスの間に、前記複数のスレーブ回路のうちの1つ以上から1つ以上のビーコン応答パケットを受信することであって、前記第1のタイムスライスは、前記第1のシステムフレーム基準時間に時間的に関連付けられており、前記第2のタイムスライスは、前記第1のタイムスライスに時間的に隣接している、ことと、
前記複数のスレーブ回路のうちの1つ以上への第2のシステムフレームの第2の複数のタイムスライスの割り当てを示す第2のシステムフレームスケジュールを含む、第2のビーコンパケットを生成することと、
前記複数のスレーブ回路のうちの前記1つ以上に前記第2のビーコンパケットを提供することであって、前記ブロードキャストすること、前記受信すること、前記生成すること、及び前記提供することが、前記バスに取り外し可能に連結されたマスタ回路によるものであり、前記マスタ回路は、前記バスの前記第1のデータレーンとインターフェースするように構成されたマネージャバスノードを含む、ことと、
前記複数のスレーブ回路の第1のスレーブ回路によって前記第1のビーコンパケットを受信することであって、前記第1のスレーブ回路は、前記第1のデータレーンとインターフェースするように構成された第1のスレーブバスノードを含む、ことと、
前記第1の複数のタイムスライスのうちの第3のタイムスライスの間に前記第1のデータレーンにデータパケットを送信するように、第1のスレーブバスノードを構成することであって、前記第1のシステムフレームスケジュールは、前記第1のスレーブ回路への前記第3のタイムスライスの割り当てを含む、ことと、を含み、
前記第1のスレーブバスノードが、第1のノードコントローラと、第1のゲートコントローラと、第1の複数のゲートと、を含む、方法。
【請求項15】
前記第2のタイムスライスの間に受信された前記1つ以上のビーコン応答パケットから有効なビーコン応答パケットのセットを決定することを更に含み、前記第2の複数のタイムスライスの割り当ては、前記有効なビーコン応答パケットのセット内のタイムスライス要求に基づいている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記有効なビーコン応答パケットのセットの決定が、前記バスの前記第1のデータレーンにおける前記1つ以上のビーコン応答パケットの送信衝突に基づいている、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の複数のタイムスライスが、第2のシステムフレーム基準時間に対して時間的に配置される、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
データパケットを送信するように前記第1のスレーブバスノードを構成することが、前記第1のゲートコントローラによって、前記ノードコントローラから前記第1のデータレーンに前記データパケットを送信するように、前記第1の複数のゲートのうちの1つ以上のゲートを構成することを含む、請求項15から17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
前記複数のスレーブ回路のうちの第2のスレーブ回路への前記第2の複数のタイムスライスのうちの第4のタイムスライスの割り当てが、前記第2のスレーブ回路から受信されたビーコン応答パケット内の前記第2のスレーブ回路の固有の識別子に基づいている、請求項15から18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記第2のスレーブ回路に割り当てられた1つ以上のタイムスライスの間に前記第2のスレーブ回路が非アクティブであることに基づいて、前記第2のスレーブ回路への前記第4のタイムスライスの前記割り当てを取り消すことを更に含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年4月6日に出願された米国特許出願第15/947,721号に対して米国特許法第119条(e)の下で優先権の利益を主張する国際特許出願である。
【背景技術】
【0002】
炭化水素精製及び発電などの多くの産業は、機械装置の動作に、場合によっては機械装置の連続動作に大きく依存し得る。これらの環境では、1台以上の機械の故障が、修復費用による有意なコスト、並びに生産減少及び作業者に対する潜在的危害を招く恐れがある。これらのリスクを考慮すると、1つ以上の機械部品の特定の動作パラメータを監視することが一般的であり得る。動作パラメータの測定は、機械部品の機械的状態の指標を提供し、故障する前に機械部品に対する予防的メンテナンス(例えば、修理、交換など)を行うことを可能にし得る。この監視は、製造コストの低下、機器のダウンタイムの低減、信頼性の向上、及び安全性の強化など、1つ以上の長期利益をもたらし得る。
【発明の概要】
【0003】
機械の動作状態を監視するためのシステム、デバイス、及び方法が提供される。一実施形態では、少なくとも1つのデータレーンと電子通信する複数の連結要素を有するバスを含む監視システムが提供される。監視システムはまた、複数の連結要素のうちの少なくとも1つに取り外し可能に連結され得る少なくとも1つのスレーブ回路を含み得る。少なくとも1つのスレーブ回路は、少なくとも1つのデータレーンにデータを供給するように構成され得る。スレーブ回路は、スレーブ回路と少なくとも1つのデータレーンとの間の電子通信を有効にするように構成された少なくとも1つの第1のゲートを有し得る。少なくとも1つの第1のゲートは、第1の動作モードで、及び第2の動作モードで動作するように構成され得る。少なくとも1つの第1のゲートは、第1の動作モードにあるときに、スレーブ回路から少なくとも1つのデータレーンにデータが転送されることを可能にするように構成され得、少なくとも1つの第1のゲートは、第2の動作モードにあるときに、スレーブ回路から少なくとも1つのデータレーンにデータが転送されることを阻止するように構成され得る。監視システムはまた、複数の連結要素のうちの少なくとも1つに取り外し可能に連結され得るマスタ回路を含み得る。マスタ回路は、少なくとも1つのデータレーンにデータを供給するように構成され得る。マスタ回路は、第1のスケジュールを生成し、第1のスケジュールを特徴付けるデータを少なくとも1つのデータレーンに供給するように構成された第1のスケジュールコントローラを有し得る。第1のスケジュールは、少なくとも1つの第1のゲートが第1の動作モードにあるとき、及び少なくとも1つの第1のゲートが第2の動作モードにあるときを指定し得る。
【0004】
監視システムは、多数の様式で変化し得る。以下の特徴のうちの1つ以上が、任意の実行可能な組み合わせに含まれ得る。例えば、一実施形態では、少なくとも1つのスレーブ回路は、少なくとも1つの第1のゲートと電子通信する少なくとも1つの第1のゲートコントローラを含み得る。少なくとも1つの第1のゲートコントローラは、第1のスケジュールを特徴付けるデータを受信し、第1のスケジュールを特徴付けるデータに基づいて少なくとも1つの第1のゲートの動作を制御するように構成され得る。
【0005】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのスレーブ回路は、アービトレーションの責任を負うように構成され、それによって、第2のスケジュールコントローラが、少なくとも1つの第1のゲートが第1の動作モードにあるとき、及び少なくとも1つの第1のゲートが第2の動作モードにあるときを定義する第2のスケジュールを生成することを可能にし得る、第2のスケジュールコントローラを含み得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、マスタ回路は、マスタ回路と少なくとも1つのデータレーンとの間の電子通信を有効にするように構成され得る少なくとも1つの第2のゲートを含み得る。少なくとも1つの第2のゲートは、第3の動作モード及び第4の動作モードで動作するように構成され得る。少なくとも1つの第2のゲートは、第3の動作モードにあるときに、マスタ回路から少なくとも1つのデータレーンにデータが転送されることを可能にするように構成され得、少なくとも1つの第2のゲートは、第4の動作モードにあるときに、マスタ回路から少なくとも1つのデータレーンにデータが転送されることを阻止するように構成され得る。マスタ回路はまた、第1のスケジュールコントローラ及び少なくとも1つの第2のゲートと電子通信する少なくとも1つの第2のゲートコントローラを含み得る。少なくとも1つの第2のゲートコントローラは、第1のスケジュールを特徴付けるデータを受信し、第1のスケジュールに基づいて少なくとも1つの第2のゲートの動作を制御するように構成され得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのスレーブ回路は複数のスレーブ回路を含み得る。複数のスレーブ回路のうちのそれぞれのスレーブ回路は、バスの少なくとも1つのデータレーンからデータを受信するように構成され得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、監視システムは、少なくとも1つのスレーブ回路に電気的に連結され得るセンサを含み得る。センサは、機械の動作パラメータを測定し、測定された動作パラメータを特徴付けるデータを少なくとも1つのスレーブ回路に供給するように構成され得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、監視システムは、マスタ回路と電子通信するセンサを含み得る。センサは、機械の動作パラメータを測定し、アナログセンサ信号をマスタ回路に供給するように構成され得る。アナログセンサ信号は、機械の測定された動作パラメータを特徴付け得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、スレーブ回路は、機械の動作パラメータを測定する少なくとも1つのセンサから離散信号を受信し、離散信号に基づいてデジタル信号を生成し、デジタル信号を少なくとも1つのデータレーンに供給するように構成され得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、マスタ回路は、アナログセンサ信号を受信し、アナログセンサ信号をデジタルセンサ信号に変換するように構成されたアナログ・デジタル変換器を含み得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのデータレーンは、複数の並列データレーンを含み得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第1のゲートは、16レーン双方向差動送受信機を含み得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの第2のゲートは、16レーン双方向差動送受信機を含み得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのデータレーンは、16個のデータレーンを含み得る。16個のデータレーンのそれぞれは、低電圧シグナリング対であり得る。
【0016】
別の態様では、少なくとも1つの第1のタイムスライスを含む第1のフレームの第1のスケジュールを生成することを含む方法が提供される。第1のスケジュールは、少なくとも1つの第1のタイムスライス及び少なくとも1つの第1のタイムスライスが割り当てられる少なくとも1つのスレーブ回路を識別し得る。少なくとも1つのスレーブ回路は、少なくとも1つの第1のタイムスライスの間に監視システムのバスにデータパケットを提供するように構成され得る。本方法はまた、第1のスケジュールを含む第1のビーコンパケットを生成することと、第1のビーコンパケットを監視システムのバスに供給することと、少なくとも1つのスレーブ回路で第1のビーコンパケットを受信することと、を含み得る。本方法はまた、少なくとも1つのスレーブ回路に割り当てられた少なくとも1つの第1のタイムスライスに基づいて、少なくとも1つのスレーブ回路の少なくとも1つのゲートの動作を制御するための第1の命令セットを生成することを含み得る。少なくとも1つのゲートは、第1の動作モード及び第2の動作モードで動作するように構成され得る。少なくとも1つのゲートは、第1の動作モードにあるときに、少なくとも1つのスレーブ回路からバスにデータが転送されることを可能にするように構成され得、少なくとも1つのゲートは、第2の動作モードにあるときに、少なくとも1つのスレーブ回路からバスにデータが転送されることを阻止するように構成され得る。本方法はまた、少なくとも1つのスレーブ回路のゲートコントローラに第1の命令セットを提供し、それによって、少なくとも1つの第1のタイムスライスの間に、少なくとも1つのゲートを第1の動作モードで動作させるようにゲートコントローラを構成することを含み得る。
【0017】
本方法は、様々な様式で変化し得る。以下の特徴のうちの1つ以上が、任意の実行可能な組み合わせに含まれ得る。例えば、いくつかの実施形態では、第1のスケジュールは、バスに連結されたマスタ回路のスケジュールコントローラによって生成され得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、本方法は、少なくとも1つの第1のタイムスライスの間に、少なくとも1つのスレーブ回路からバスにデータパケットを提供することを含み得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、本方法はまた、少なくとも1つの第1のタイムスライスの間に、少なくとも1つのスレーブ回路がデータパケットをバスに提供することに失敗したことを決定することを含み得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、本方法はまた、第1のビーコンパケットと共に受信した第1のスケジュールに基づいてビーコン応答パケットを生成することを含み得る。ビーコン応答パケットは、第2のフレームの間に、少なくとも1つの第2のタイムスライスを少なくとも1つのスレーブ回路に割り当てるための要求を含み得る。本方法はまた、監視システムのバスにビーコン応答パケットを供給することと、マスタ回路でビーコン応答パケットを受信することと、を含み得、マスタ回路は、第2のフレームの第2のスケジュールを生成するように構成される。
【0021】
いくつかの実施形態では、本方法は、ビーコン応答パケットに基づいて、第2のフレームの第2のスケジュールを生成することを含み得る。第2のフレームは、少なくとも1つの第2のタイムスライスを含み得る。第2のスケジュールは、少なくとも1つの第2のタイムスライス及び少なくとも1つの第2のタイムスライスが割り当てられる少なくとも1つのスレーブ回路を識別し得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、本方法は、第2のスケジュールを含む第2のビーコンパケットを生成することを含み得る。本方法はまた、監視システムのバスに第2のビーコンパケットを供給することと、監視システムのバスから第2のビーコンパケットを受信することと、スレーブ回路に割り当てられた少なくとも1つの第2のタイムスライスに基づいてスレーブ回路の少なくとも1つのゲートの動作を制御するための第2の命令セットを生成することと、を含み得る。
【0023】
いくつかの実施形態において、本方法は、スレーブ回路のゲートコントローラに第2の命令セットを供給し、それによって、少なくとも1つの第2のタイムスライスの間に少なくとも1つのゲートを第1の動作モードで動作させるように、ゲートコントローラを構成することを含み得る。
【0024】
一実施形態では、システムは、バスと、バスに取り外し可能に連結されたマスタ回路と、を含み得る。マスタ回路は、バスの第1のデータレーンとインターフェースするように構成されたマネージャバスノードを含み得る。システムはまた、バスに取り外し可能に連結された複数のスレーブ回路を含み得る。複数のスレーブ回路のうちの第1のスレーブ回路は、第1のデータレーンとインターフェースするように構成された第1のスレーブバスノードを含み得る。マスタ回路は、第1の複数のタイムスライスのうちの第1のタイムスライスの間に、第1のビーコンパケットをバスにブロードキャストするように構成され得る。第1のビーコンパケットは、複数のスレーブ回路のうちの1つ以上への第1のシステムフレームの第1の複数のタイムスライスの割り当てを示す第1のシステムフレームスケジュールを含み得る。第1の複数のタイムスライスは、第1のシステムフレーム基準時間に対して時間的に配置され得る。マスタ回路はまた、第1の複数のタイムスライスのうちの第2のタイムスライスの間に、複数のスレーブ回路のうちの1つ以上から1つ以上のビーコン応答パケットを受信するように構成され得る。第1のタイムスライスは、第1のシステムフレーム基準時間に時間的に隣接し得、第2のタイムスライスは、第1のタイムスライスに時間的に隣接し得る。
【0025】
一実施形態では、第1のスレーブ回路は、第1のビーコンパケットを受信し、第1の複数のタイムスライスのうちの第3のタイムスライスの間に第1のデータレーンにデータパケットを送信するように第1のスレーブバスノードを構成するように構成され得る。第1のシステムフレームスケジュールは、第1のスレーブ回路への第3のタイムスライスの割り当てを示し得る。
【0026】
一実施形態では、マスタ回路は、第2のタイムスライスの間に受信された1つ以上のビーコン応答パケットから、有効なビーコン応答パケットのセットを決定するように更に構成され得る。マスタ回路はまた、複数のスレーブ回路のうちの1つ以上への第2のシステムフレームの第2の複数のタイムスライスの割り当てを示す第2のシステムフレームスケジュールを含む、第2のビーコンパケットを生成するように構成され得る。第2の複数のタイムスライスの割り当ては、有効なビーコン応答パケットのセット内のタイムスライス要求に基づき得る。
【0027】
一実施形態では、有効なビーコン応答パケットのセットの決定は、バスの第1のデータレーン内の1つ以上のビーコン応答パケットの送信衝突に基づき得る。別の実施形態では、第2の複数のタイムスライスは、第2のシステムフレーム基準時間に対して時間的に配置され得る。更に別の実施形態では、第1のスレーブバスノードは、第1のノードコントローラ、第1のゲートコントローラ、及び第1の複数のゲートを含み得る。第1のゲートコントローラは、第1のノードコントローラから第1のデータレーンにデータパケットを送信するように、第1の複数のゲートのうちの1つ以上のゲートを構成し得る。
【0028】
一実施形態では、マスタ回路は、第2のスレーブ回路によって第1のデータレーン上にブロードキャストされた第2のビーコン応答パケット内の第2のスレーブ回路の固有の識別に基づいて、第2の複数のタイムスライスのうちの第4のタイムスライスを複数のスレーブ回路のうちの第2のスレーブ回路に割り当て得る。別の実施形態では、マスタ回路は、第2のスレーブ回路に割り当てられた1つ以上のタイムスライスの間に第2のスレーブ回路が非アクティブであることに基づいて、第2のスレーブ回路への第4のタイムスライスの割り当てを取り消すように更に構成され得る。
【0029】
一実施形態では、第2のビーコンパケットは、第2のスレーブ回路内のスレーブ回路コントローラで実行されるアプリケーション層で生成され得る。別の実施形態では、第2のスレーブ回路は、第2のスレーブ回路クロックを含み得、第2のスレーブ回路は、第1のシステムフレーム基準時間及び第2のシステムフレーム基準時間の一方又は両方に基づいて第2のスレーブ回路クロックを同期させるように構成され得る。別の実施形態では、第1のスレーブバスノードは、第1のビーコンパケットのコピーを維持するように更に構成され得る。更に別の実施形態では、第1のタイムスライスは、デッドバンド及び使用可能なタイムスライス期間を含み得る。
【0030】
一実施形態では、マスタ回路は、使用可能なタイムスライス期間の間に第1のビーコンパケットをブロードキャストするように構成され、かつ、デッドバンドの間に第1のデータパケットのブロードキャストを阻止するように構成され得る。別の実施形態では、第1の複数のタイムスライスは、未割り当てのタイムスライス及びベストエフォートのタイムスライスのうちの一方又は両方を含み得る。マスタ回路は、未割り当ての時間の間に複数のスレーブ回路のうちの1つ以上のスレーブ回路によってブロードキャストされたデータパケットを破棄するように構成され得る。複数のスレーブ回路のうちの1つ以上のスレーブ回路は、ベストエフォートタイムスライスの間に非同期アプリケーション層イベントをブロードキャストし得る。
【0031】
一実施形態では、方法は、第1のシステムフレームスライスのうちの第1の複数の時間のうちの第1のタイムスライスの間に、第1のビーコンパケットをバスの第1のデータレーンにブロードキャストすることを含み得る。第1のビーコンパケットは、バスに連結された複数のスレーブ回路の1つ以上への第1の複数のタイムスライスの割り当てを示す、第1のシステムフレームスケジュールを含み得る。第1の複数のタイムスライスは、第1のシステムフレーム基準時間に対して時間的に配置され得る。本方法はまた、第1の複数のタイムスライスのうちの第2のタイムスライスの間に、複数のスレーブ回路のうちの1つ以上から1つ以上のビーコン応答パケットを受信することを含み得る。第1のタイムスライスは、第1のシステムフレーム基準時間に時間的に隣接し得、第2のタイムスライスは、第1のタイムスライスに時間的に隣接し得る。本方法は、複数のスレーブ回路のうちの1つ以上への第2のシステムフレームの第2の複数のタイムスライスの割り当てを示す第2のシステムフレームスケジュールを含む、第2のビーコンパケットを生成することを更に含み得る。本方法はまた、複数のスレーブ回路のうちの1つ以上に第2のビーコンパケットを提供することを含み得る。ブロードキャスト、受信、生成、及び提供は、バスに取り外し可能に連結されたマスタ回路によるものであり得、マスタ回路は、バスの第1のデータレーンとインターフェースするように構成されたマネージャバスノードを含み得る。
【0032】
一実施形態では、本方法は、第2のタイムスライスの間に受信された1つ以上のビーコン応答パケットから、有効なビーコン応答パケットのセットを決定することを更に含み得る。第2の複数のタイムスライスの割り当ては、有効なビーコン応答パケットのセット内のタイムスライス要求に基づき得る。別の実施形態では、有効なビーコン応答パケットのセットの決定は、バスの第1のデータレーン内の1つ以上のビーコン応答パケットの送信衝突に基づき得る。更に別の実施形態では、第2の複数のタイムスライスは、第2のシステムフレーム基準時間に対して時間的に配置され得る。
【0033】
一実施形態では、本方法は、複数のスレーブ回路のうちの第1のスレーブ回路によって第1のビーコンパケットを受信することを更に含み得る。第1のスレーブ回路は、第1のデータレーンとインターフェースするように構成された第1のスレーブバスノードを含み得る。本方法はまた、第1の複数のタイムスライスのうちの第3のタイムスライスの間にデータパケットを第1のデータレーンに送信するように、第1のスレーブバスノードを構成することを含み得る。第1のシステムフレームスケジュールは、第1のスレーブ回路への第3のタイムスライスの割り当てを含み得る。別の実施形態では、本方法は、第1のスレーブバスノードが第1のノードコントローラ、第1のゲートコントローラ、及び第1の複数のゲートを含み得ることを更に含み得る。更に別の実施形態では、データパケットを送信するように第1のスレーブバスノードを構成することは、第1のゲートコントローラによって、ノードコントローラから第1のデータレーンにデータパケットを送信するように、第1の複数のゲートのうちの1つ以上のゲートを構成することを含み得る。
【0034】
一実施形態では、本方法は、第2のスレーブ回路から受信したビーコン応答パケット内の第2のスレーブの固有の識別に基づいた、複数のスレーブ回路のうちの第2のスレーブ回路への第2の複数のタイムスライスのうちの第4のタイムスライスの割り当てを更に含み得る。一実施形態では、本方法は、第2のスレーブ回路に割り当てられた1つ以上のタイムスライスの間に第2のスレーブ回路が非アクティブであることに基づいて、第2のスレーブ回路への第4のタイムスライスの割り当てを取り消すことを更に含み得る。
【0035】
一実施形態では、監視システムは、少なくとも1つの第1のデータレーンを有する第1のバックプレーンを含み得る。監視システムはまた、少なくとも1つの第1のデータレーンと並列の少なくとも1つの第2のデータレーンを含み得る。監視システムはまた、少なくとも1つの第1のデータレーン及び少なくとも1つの第2のデータレーンと電子通信する少なくとも1つの第1のポートを含み得る。監視システムはまた、少なくとも1つの第1のデータレーン及び少なくとも1つの第2のデータレーンと電子通信する少なくとも1つの第2のポートを含み得る。監視システムは、少なくとも1つの第1のポートに取り外し可能に連結された第1の機能回路を更に含み得る。第1の機能回路は、センサからセンサ信号を受信するように構成され得る。センサ信号は、機械の測定された動作パラメータを特徴付け得る。機能回路は、センサ信号に基づいて第1のデジタル信号を生成し、第1のデジタル信号を少なくとも1つの第1のデータレーンに供給するように構成され得る。監視システムはまた、少なくとも1つの第2のポートに取り外し可能に連結された第2の機能回路を含み得る。第2の機能回路は、少なくとも1つの第1のデータレーンから第1のデジタル信号を受信するように構成され得る。第2の機能回路はまた、受信した第1のデジタル信号及び所定の動作閾値に基づいて、機械の動作状態を決定するように構成され得る。第2の機能回路は、第1のデジタル信号及び所定の動作閾値に基づいて、第2のデジタル信号を生成するように更に構成され得る。第2のデジタル信号は、機械の動作状態を特徴付け、第2のデジタル信号は、少なくとも1つの第2のデータレーンに供給される。
【0036】
一実施形態では、監視システムは、少なくとも1つの第1のデータレーン及び少なくとも1つの第2のデータレーンと並列の少なくとも1つの第3のデータレーンを含み得る。監視システムはまた、少なくとも1つの第1のデータレーン、少なくとも1つの第2のデータレーン、及び少なくとも1つの第3のデータレーンと電子通信する少なくとも1つの第3のポートを含み得る。監視システムはまた、少なくとも1つの第3のポートに取り外し可能に連結された第3の機能回路を含み得る。第3の機能回路は、少なくとも1つの第2のデータレーンから第2のデジタル信号を受信し、機械の動作状態に基づいて中継器を作動させるように構成され得る。
【0037】
一実施形態では、第1の機能回路は、少なくとも1つの第2のデータレーンと電子通信しない。別の実施形態では、少なくとも1つの第1のデータレーンは、専用のデータレーンであり得、第1の機能回路のみからデータを受信するように構成され得る。更に別の実施形態では、第2の機能回路は、少なくとも1つの第1のデータレーンと電子通信し得ない。
【0038】
一実施形態では、少なくとも1つの第2のデータレーンは、専用のデータレーンであり得、第2の機能回路のみからデータを受信するように構成され得る。別の実施形態では、第1の機能回路は、第1の機能回路が第1のデジタル信号を少なくとも1つの第1のデータレーンに供給することを可能にするように構成された、第1の単方向ゲートを含み得る。更に別の実施形態では、第1の機能回路は、送信機及び受信機を含み得るゲート対を含み得る。送信機は、少なくとも1つの第3のデータレーンから第3のデジタル信号を供給するように構成され得、受信機は、少なくとも1つの第3のデータレーンから第4のデジタル信号を受信するように構成され得る。
【0039】
一実施形態では、第2の機能回路は、送信機及び受信機を含むゲート対を含み得、送信機は、第3のデジタル信号を少なくとも1つの第3のデータレーンに供給するように構成され得、受信機は、少なくとも1つの第3のデータレーンから第4のデジタル信号を受信するように構成され得る。別の実施形態では、第2の機能回路は、第2の機能回路が少なくとも1つの第1のデータレーンから第1のデジタル信号を受信することを可能にするように構成された、第2の単方向ゲートを含み得る。更に別の実施形態では、少なくとも1つの第3のデータレーンは、双方向シリアルデータレーンであり得る。
【0040】
一実施形態では、少なくとも1つの第1のデータレーンは、単方向シリアルデータレーンであり得る。別の実施形態では、少なくとも1つの第2のデータレーンは、単方向シリアルデータレーンであり得る。更に別の実施形態では、少なくとも1つの第1のデータレーンは、複数の第1のデータレーンを含む。
【0041】
一実施形態では、少なくとも1つの第2のデータレーンは、複数の第2のデータレーンを含む。別の実施形態では、少なくとも1つの第1のポートは、少なくとも1つの第2のデータレーンから電気的に分離され、それによって、第1の機能回路と少なくとも1つの第2のデータレーンとの間の電子通信を阻止し得る。別の実施形態では、監視システムは、少なくとも1つの第3のデータレーンと電子通信する少なくとも1つの第4のポートと、少なくとも1つの第4のポートに連結された第4の機能回路と、を更に含み得る。第4の機能回路は、少なくとも1つの第3のデータレーンを介して第3のデジタル信号を第2の機能回路に供給するように構成され得る。第3の信号は、更新された動作閾値を特徴付け得る。
【0042】
一実施形態では、少なくとも1つの第4のポートは、少なくとも1つの第1のデータレーンから電気的に分離され、それによって、第4の機能回路と少なくとも1つの第1のデータレーンとの間の電子通信を阻止し得る。別の実施形態では、第4の機能回路は、第1のスケジュールを生成するように構成されたスケジュールコントローラを含み得る。
【0043】
一実施形態では、方法は、監視システムの第1の機能回路から監視システムのバックプレーンの第1のデータレーンに第1のデジタル信号を供給することを含み得る。第1のデジタル信号は、機械の測定された動作パラメータを特徴付け得る。本方法は、監視システムの第2の機能回路において、第1のデータレーンから第1のデジタル信号を受信することを含み得る。本方法はまた、受信した第1のデジタル信号及び所定の動作閾値に基づいて、機械の動作状態を決定することを含み得る。本方法は、第1のデジタル信号及び所定の動作閾値に基づいて、第2のデジタル信号を生成することを更に含み得、第2のデジタル信号は、機械の動作状態を特徴付ける。本方法はまた、第2のデジタル信号をバックプレーンの第2のデータレーンに供給することと、第3の機能回路において第2のデータレーンから第2のデジタル信号を受信することと、機械の動作状態に基づいて中継器を作動させることと、を含み得る。
【0044】
一実施形態では、本方法は、第1の機能回路において、センサからアナログ信号を受信することを含み得、アナログ信号は、機械の測定された動作パラメータを特徴付ける。本方法はまた、アナログ信号を第1のデジタル信号に変換することを含み得る。別の実施形態では、本方法は、更新された動作閾値を特徴付ける第3のデジタル信号を生成することと、第3のデジタル信号をバックプレーンの第3のデータレーンに供給することと、を含み得る。第3の信号は、更新された動作閾値を特徴付け得る。
【0045】
一実施形態では、アナログ信号は、第1のデジタル信号に固定レートで変換され得る。別の実施形態では、本方法は、アナログ信号をフィルタリングすることを更に含み得る。更に別の実施形態では、本方法は、中継器の作動時に機械の動作を停止させるための信号を制御システムに供給することを更に含み得る。
【0046】
機械の動作状態を監視するためのシステム、デバイス、及び方法が提供される。一実施形態では、第1のデータレーンのセット及び第1のポートのセットを有する第1のバックプレーンを含む監視システムが提供される。第1のポートのセットのうちのそれぞれのポートは、第1のデータレーンのセットのうちの少なくとも1つのデータレーンと電子通信し得る。監視システムは、第2のデータレーンのセット及び第2のポートのセットを有する第2のバックプレーンを含み得る。第2のポートのセットのうちのそれぞれは、第2のデータレーンのセットのうちの少なくとも1つのデータレーンと電子通信し得る。監視システムは、第1のポートのセットのうちの少なくとも1つに取り外し可能に連結され得る第1のブリッジ回路と、第2のポートのセットのうちの少なくとも1つに取り外し可能に連結される第2のブリッジ回路と、を更に含み得る。第2のブリッジ回路は、第1のブリッジ回路と電子通信し得る。第1のブリッジ回路は、第1のデータレーンのセットから第1のデータのセットを受信し、第1のデータのセットを第1のシリアルデータストリームに変換し、第1のシリアルデータストリームを第2のブリッジ回路に供給するように構成され、それによって、第1のデータのセットを第2のバックプレーンに供給し得る。第2のブリッジ回路は、第2のデータレーンのセットから第2のデータのセットを受信し、第2のデータのセットを第2のシリアルデータストリームに変換し、第2のシリアルデータストリームを第1のブリッジ回路に供給するように構成され、それによって、第2のデータのセットを第1のバックプレーンに供給するように構成され得る。
【0047】
監視システムは、多数の様式で変化し得る。以下の特徴のうちの1つ以上が、任意の実行可能な組み合わせに含まれ得る。例えば、いくつかの実施形態では、第1のブリッジ回路は、第1のブリッジ回路と第1のデータレーンのセットのうちの少なくとも1つのデータレーンとの間の電子通信を促進するように構成された、少なくとも1つの第1のゲートを含み得る。少なくとも1つの第1のゲートは、第1の動作モードで、及び第2の動作モードで動作するように構成され得る。少なくとも1つの第1のゲートは、第1の動作モードにあるときに、第1のブリッジ回路から第1のデータレーンのセットのうちの少なくとも1つのデータレーンにデータが転送されることを可能にするように構成され得る。少なくとも1つの第1のゲートは、第2の動作モードにあるときに、第1のブリッジ回路から第1のデータレーンのセットのうちの少なくとも1つのデータレーンにデータが転送されることを阻止にするように構成され得る。監視システムはまた、少なくとも1つの第1のゲートと電子通信する少なくとも1つの第1のゲートコントローラを含み得る。少なくとも1つの第1のゲートコントローラは、少なくとも1つの第1のゲートの動作を制御するように構成され得る。
【0048】
いくつかの実施形態では、第2のブリッジ回路は、第2のブリッジ回路と第2のデータレーンのセットのうちの少なくとも1つのデータレーンとの間の電子通信を促進するように構成された少なくとも1つの第2のゲートを含み得る、第2のブリッジ回路を含む。少なくとも1つの第2のゲートは、第3の動作モード及び第4の動作モードで動作するように構成され得る。少なくとも1つの第2のゲートは、第3の動作モードにあるときに、第2のブリッジ回路から第2のデータレーンのセットのうちの少なくとも1つのレーンにデータが転送されることを可能にするように構成され得る。少なくとも1つの第2のゲートは、第4の動作モードにあるときに、第2のブリッジ回路から第2のデータレーンのセットのうちの少なくとも1つのレーンにデータが転送されることを阻止するように構成され得る。第2のブリッジ回路はまた、少なくとも1つの第2のゲート及び少なくとも1つの第1のゲートコントローラと電子通信する少なくとも1つの第2のゲートコントローラを含み得る。少なくとも1つの第2のゲートコントローラは、少なくとも1つの第2のゲートの動作を制御するように構成され得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、監視システムはまた、第1の機能回路のセットを含み得る。第1の機能回路のセットのうちのそれぞれの機能回路は、第1のポートのセットのうちの少なくとも1つのポートに取り外し可能に連結され得る。第1の機能回路のセットは、第1のデータのセットを第1のバックプレーンに供給し、第1のバックプレーンに供給された任意のデータを選択的に受信するように構成され得る。監視システムはまた、第2の機能回路のセットを含み得る。第2の機能回路のセットのうちのそれぞれの機能回路は、第2のポートのセットのうちの少なくとも1つのポートに取り外し可能に連結され得る。第2の機能回路のセットは、第2のデータのセットを第2のバックプレーンに供給し、第2のバックプレーンに供給された任意のデータを選択的に受信するように構成され得る。
【0050】
いくつかの実施形態では、第1の機能回路のセットは、少なくとも1つの第1の機能回路を含み得る。第1の機能回路は、少なくとも1つの第1の機能回路と第1のデータレーンのセットのうちの少なくとも1つとの間の電子通信を促進するように構成された、少なくとも1つの第2のゲートを含み得る。少なくとも1つの第2のゲートは、第1の動作モード及び第2の動作モードで動作するように構成される。少なくとも1つの第2のゲートは、第1の動作モードにあるときに、少なくとも1つの第1の機能回路から第1のデータレーンのセットのうちの少なくとも1つのレーンにデータが転送されることを可能にするように構成され得る。少なくとも1つの第2のゲートは、第2の動作モードにあるときに、少なくとも1つの第1の機能回路から第1のデータレーンのセットのうちの少なくとも1つのレーンにデータが転送されることを阻止するように構成され得る。
【0051】
いくつかの実施形態では、第1のデータレーンのセットは、複数のデータレーンを含み得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、第2のデータレーンのセットは、複数のデータレーンを含み得る。
【0053】
いくつかの実施形態では、監視センサは、第1の機能回路のセット及び第2の機能回路のセットのうちの少なくとも1つの機能回路と電子通信するセンサを含み得る。センサは、機械の動作パラメータを測定し、測定された動作パラメータを特徴付けるデータを機能回路に供給するように構成され得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、第1の機能回路のセットは、複数の機能回路を含み得る。複数のスレーブ回路のそれぞれの機能回路は、第1のデータレーンのセットのうちの少なくとも1つのデータレーンからデータを受信するように構成され得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、第1のバックプレーン及び第2のバックプレーンは、アクティブスイッチを含まないパッシブバックプレーンであり得る。
【0056】
別の態様では、第1の監視サブシステムの第1のバックプレーンに連結された第1のブリッジ回路において第1の識別データを受信することを含む方法が提供される。第1の識別データは、第2の監視サブシステムのハードウェアを識別する情報を特徴付け得る。本方法はまた、第2の監視サブシステムの第2のバックプレーンに連結された第2のブリッジ回路において第2の識別データを受信することを含み得る。第2の識別データは、第1の監視サブシステムのハードウェアを識別する情報を特徴付け得る。本方法は、第1の識別データ及び第2の識別データを使用して、第1の監視サブシステムが第2の監視サブシステムと互換性があることを決定することを更に含み得る。本方法はまた、第2のブリッジ回路において第1のスケジュールを受信することを含み得る。第1のスケジュールは、第1のバックプレーンと電子通信する第1の機能回路のセットの第1の通信スケジュールを特徴付け得る。本方法は、第1のブリッジ回路において第2のスケジュールを受信することを更に含み得る。第2のスケジュールは、第2のバックプレーンと電子通信する第2の機能回路のセットの第2の通信スケジュールを特徴付け得る。本方法は、第1の通信スケジュールを第2の通信スケジュールと比較することと、第1のスケジュールが第2のスケジュールと互換性があることを決定することと、を更に含み得る。本方法は、第1の信号を第1のブリッジ回路の少なくとも1つの第1のゲートに提供し、第2の信号を第2のブリッジ回路の少なくとも1つの第2のゲートに提供し、それによって、少なくとも1つの第1のゲート及び少なくとも1つの第2のゲートをアクティブにすることと、第1のバックプレーンと第2のバックプレーンとの間の電子通信を促進することと、を更に含み得る。
【0057】
本方法は、様々な様式で変化し得る。以下の特徴のうちの1つ以上が、任意の実行可能な組み合わせに含まれ得る。例えば、本方法は、第1の機能回路のセットから、第1の並列データストリームのセットを第1のバックプレーンの第1の並列データレーンのセットに供給することを含み得る。本方法はまた、第1のブリッジ回路において、第1のバックプレーンの第1の並列データレーンのセットから第1の並列データストリームのセットを受信することと、第1の並列データストリームのセットを第1のシリアルデータストリームに変換することと、第1のシリアルデータストリームを第2のブリッジ回路に供給することと、を含み得る。本方法は、第1のシリアルデータストリームを第2の並列データストリームのセットに拡張することと、第2の並列データストリームのセットを第2の並列データレーンのセットに供給することと、を更に含み得る。
【0058】
いくつかの実施形態では、本方法は、第1のブリッジ回路と第2のブリッジ回路との間の距離に基づいて、第1のシリアルデータストリームの電力を増幅することを含み得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、本方法は、第2の機能回路のセットから第2のバックプレーンの第2の並列データレーンのセットに第3の並列データストリームを供給することを含み得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、本方法は、第2のブリッジ回路において、第2のバックプレーンの第2の並列データレーンのセットから第3の並列データストリームのセットを受信することと、第3の並列データストリームのセットを第2のシリアルデータストリームに変換することと、第2のシリアルデータストリームを第1のブリッジ回路に供給することと、を含み得る。本方法は、第2のシリアルデータストリームを第4の並列データストリームのセットに拡張することと、第4の並列データストリームのセットを第1の並列データレーンのセットに供給することと、を更に含み得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、本方法は、第1の機能回路のセットのうちの少なくとも1つの機能回路を使用して第3のスケジュールを生成することを含み得る。第3のスケジュールは、第1の機能回路のセットのうちのそれぞれの機能回路が、第1の並列データレーンのセットにデータを供給するときと、第2の機能回路のセットのうちのそれぞれの機能回路が、第2の並列データレーンのセットにデータを供給するときと、を決定するデータを含み得る。
【0062】
いくつかの実施形態では、第3の並列データストリームのセットは、機械の測定された動作値を特徴付けるセンサデータを含み得る。センサデータは、機械に連結されたセンサによって測定され得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、本方法は、第1のブリッジ回路と第2のブリッジ回路との間の距離に基づいて、第2のシリアルデータストリームの電力を増幅することを含み得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、本方法は、第1のブリッジ回路と第2のブリッジ回路との間でデータを転送するために必要とされる推定時間量を特徴付け得る推定遅延時間を決定することを含み得る。本方法はまた、第1の通信スケジュール及び第2の通信スケジュールのうちの少なくとも1つに基づいて、デッドバンド期間を決定することを含み得る。デッドバンド時間は、1つ以上のバックプレーン間の通信遅延を吸収するために利用可能な合計時間量を特徴付け得る。本方法は、第1の通信スケジュール及び第2の通信スケジュールのうちの少なくとも1つに基づいて利用可能なデッドバンド時間の量を決定することと、推定遅延時間を利用可能なデッドバンド時間の量と比較することと、を更に含み得る。
【0065】
いくつかの実施形態では、本方法は、第1のブリッジ回路において第1のネットワーク識別データを受信することを含み得る。第1のネットワーク識別データは、第1のネットワーク構成を特徴付け得る。本方法はまた、第2のブリッジ回路で第2のネットワーク識別データを受信することを含み得る。第2のネットワーク識別データは、第2のネットワーク構成を特徴付け得る。本方法は、第1のネットワーク識別データを第2のネットワーク識別データと比較することを更に含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0066】
これら及び他の特徴は、添付図面と併せて講じられる以下の発明を実施するための形態からより容易に理解されるであろう。
【0067】
図1A】既存の監視システムを含む動作環境の例示的な一実施形態を示すブロック図である。
【0068】
図1B図1Aの監視システムのバックプレーンの例示的な一実施形態を示すブロック図である。
【0069】
図2】機械を監視するように構成された柔軟な監視システムを含む動作環境の例示的な一実施形態を示すブロック図である。
【0070】
図3図2に示すスケーラブルな監視システムと共に使用され得る様々な種類の機能回路のファミリーを示す図である。
【0071】
図4】監視システムの例示的な実施形態の一部分のブロック図である。
【0072】
図5】2つのノードを含む機能回路の例示的な実施形態のブロック図である。
【0073】
図6】送信機を含まない機能回路の例示的な実施形態のブロック図である。
【0074】
図7】システムフレームの構成要素を示す図である。
【0075】
図8】ビーコンパケットの例示的なデータ構造である。
【0076】
図9】システムフレームスケジュールの例示的な構造である。
【0077】
図10】ビーコン応答パケットの例示的なデータ構造である。
【0078】
図11】マスタ回路とスレーブ回路との間の例示的な通信プロトコルである。
【0079】
図12】動作中に監視システムのバックプレーンに供給され得るデータパケットの例示的な構造である。
【0080】
図13】例示的な初期化プロセスを示すフロー図である。
【0081】
図14】スレーブ回路からの通信要求に基づいてスケジュールを生成する例示的な方法を示すフロー図である。
【0082】
図15】ビーコン応答パケットからのタイムスライス要求を処理し、スケジュール項目アレイを生成する例示的な方法を示すフロー図である。
【0083】
図16】未使用のタイムスライスを回復するために使用され得る例示的なトラフィック監視プロセスのフロー図である。
【0084】
図17】タイムスライスアレイ、割り当てアレイ、長さアレイ、及びカウンタアレイを含むスケジュール項目アレイの一実施例を示す。
【0085】
図18】監視システムのスレーブ回路のノードの例示的な動作を示すフロー図である。
【0086】
図19】監視システムのバックプレーン間の電子通信を促進するように構成され得るブリッジ回路の例示的な実施形態のブロック図である。
【0087】
図20】ブリッジ回路を使用して連結された2つの監視サブシステムを含む監視システムの例示的な実施形態のブロック図である。
【0088】
図21図20に示す監視システムのブロック図の拡大図である。
【0089】
図22図20に示す監視システムの様々な構成要素間の例示的な通信を示すデータフロー図である。
【0090】
図23】バックプレーンの互換性を決定する例示的な方法を示すフローチャートである。
【0091】
図24】ブリッジ回路を使用して連結された2つの監視サブシステムを含む別の例示的な監視システムのブロック図である。
【0092】
図25】ブリッジ回路を使用して連結された2つの監視サブシステムを含む別の例示的な監視システムのブロック図である。
【0093】
図26】監視システムの機能回路間の通信を促進するために、Time Sensitive Networking(TSN)イーサネットプロトコルを利用する例示的な監視システムのブロック図である。
【0094】
図27図27に示す監視システムの一部分の詳細図である。
【0095】
図28】監視システムの機能回路間の通信を促進するために、TSNイーサネットプロトコルを利用する別の例示的な監視システムのブロック図である。
【0096】
図29】機能回路間の通信を促進するために、専用データレーンを利用する監視システムの例示的な実施形態の一部分のブロック図である。
【0097】
図30図30に示す監視システムの入力回路の拡大図である。
【0098】
図31図29に示す監視システムのシステムインターフェース回路の拡大図である。
【0099】
図32図29に示す監視システムの保護回路の拡大図である。
【0100】
図33図30に示す監視システムの中継器回路の拡大図である。
【0101】
図34図29に示す監視システムのゲートウェイ回路の拡大図である。
【0102】
図35図29に示す監視システムの4-20出力回路の拡大図である。
【0103】
図36図29に示す監視システムの例示的なバックプレーンのブロック図である。
【0104】
図37図29に示す監視システムの様々な構成要素間の例示的な通信を示すデータフロー図である。
【0105】
図38】専用データレーンを利用する監視システムの別の例示的な実施形態のブロック図である。
【0106】
図39図38に示す監視システムの入力回路及びシステムインターフェース回路の拡大図である。
【0107】
図40図38に示す監視システムの保護回路の拡大図である。
【0108】
図41図38に示す監視システムの中継器回路、4-20出力回路、及び状態監視回路の拡大図である。
【0109】
図42図38に示す監視システムの例示的なバックプレーンのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0110】
ここでは、本明細書に開示されるシステム、デバイス、及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解をもたらすために、特定の例示的な実施形態を記載する。これらの実施形態の1つ以上の例が、添付の図面に示されている。
【0111】
風力タービンなどの産業監視システムは、産業システムの動作状態を監視するために使用され得る。産業監視システムは、産業システムの動作に関する有用な情報をユーザーに提供し得るが、監視システムによっては、柔軟性及び/又はスケーラビリティの点で制限される場合がある。加えて、設置のコスト及び複雑性は、低コスト及び/又は低優先度の構成要素/システムを監視することを望む一部のユーザーにとっての著しい参入障壁を生み出し得る。監視システムの柔軟性及びスケーラビリティを改善するシステム、方法、及びデバイスが提供される。一実施形態では、受動バックプレーンと、バックプレーンに連結し得る1つ以上の機能回路とを含む監視システムが提供される。機能回路のそれぞれは、バックプレーンに供給される全てのデータへのアクセスを有する。したがって、それぞれの機能回路からのリソース(例えば、計算能力)は、バックプレーンに連結された全てのアクティブな機能回路によって共有され得る。それぞれの機能回路からのリソースは共有され得るため、及び機能回路はバックプレーンに取り外し可能に連結され得るため、監視システムの性能は、個々の監視ニーズに合わせて調整及び/又はスケーリングされる。例えば、処理能力は、追加の処理回路をバックプレーンに連結することによって向上され得る。共有データ及び取り外し可能な機能回路はまた、複数のバックプレーンがブリッジを使用して連結されることを可能にする。ブリッジングは、複数のバックプレーンが共通のリソースを共有することを可能にし得、監視システムの設計及び設置時に柔軟性を提供し得る。例えば、監視サブシステムは、機能回路がセンサデータを受信し得るように、産業機器の近くにリモートに設置され得る一方、他の監視サブシステムは、より便利か、よりアクセスが簡単か、又はよりコスト効果的であり得る別の場所に設置され得る。
【0112】
産業機械を監視するためのシステム及び対応する方法の実施形態が、本明細書で論じられる。しかしながら、本開示の実施形態は、制限なく他の機械に用いることができる。
【0113】
既存の監視システムを含む動作環境100を図1に示す。動作環境100は、ターゲット102、少なくとも1つのセンサ104、並びにセンサ104、内部ネットワーク110a、及び外部ネットワーク110bと通信する監視システム106を含み得る。
【0114】
ターゲット102は、任意の機械の任意の構成要素であり得る。ターゲット102の例としては、とりわけ、歯車、軸受、及びシャフトが挙げられ得る。機械の例としては、ターボ機械、タービン(例えば、水力、風力)、発電機、及び往復圧縮機が挙げられ得る。
【0115】
センサ104は、ターゲット102の動作パラメータを感知し、測定された動作パラメータを表す少なくとも1つのセンサ信号104sを生成し、センサ信号104sを監視システム106に(例えば、フィールド配線を介して)送信するように構成され得る。一例として、センサ104は、プローブ、トランスデューサ、及び信号調整回路(図示せず)を含み得る。プローブは、操作パラメータの測定のためにターゲット102と相互作用し得る。トランスデューサは、動作パラメータの測定値を電気信号(例えば、電圧)に変換し得る。信号調整回路は、電気信号を調整及び/又は増幅して、センサ信号104s(例えば、最小と最大との間の範囲の電圧)を生成し得る。このように、一態様では、センサ信号104sは、センサトランスデューサによって生成される直接又は生の測定値を含み得る。センサ信号104sは、アナログ信号又はデジタル信号であり得る。
【0116】
別の態様では、センサ信号104sはまた、動作パラメータの直接測定に加えて、拡張データセットを含み得る。拡張データセットは、測定される動作パラメータのタイプに依存する様々な測定変数を含み得る。一例として、ターゲット102は、シャフトなどの回転構成要素であり得、径方向振動は、近接センサの形態のセンサ104によって測定される変数であり得る。これらの状況下で、拡張データセットは、ギャップ電圧、フィルタリングされた1倍振幅、フィルタリングされた2倍振幅、フィルタリングされた1倍位相、フィルタリングされた2倍位相、非1倍振幅、及び最大シャフト変位(Smax)のうちの1つ以上を含み得る。ギャップ電圧は、プローブによる電圧出力であり、ターゲット102とプローブの先端との間の物理的距離を表す。1倍振幅は、シャフト回転と同じ周波数を有する振動の振幅であり、2倍振幅は、シャフト回転の2倍の周波数を有する振動の振幅である。例えば、毎分1480回転の回転速度は、
【数1】
(Hz)の周波数に対応する。位相は、基準場所に対して所定の測定場所で測定された振動間の時間遅延である。したがって、1倍位相は、シャフト回転と同じ周波数を有する振動の位相を指し、2倍位相は、シャフト回転の2倍の周波数を有する振動の位相を指す。非1倍振幅は、1倍振幅を除く全ての振幅を指す。他の実施形態では、拡張データセットは、トランスデューサなど、センサ104の1つ以上の構成要素に関するメタデータを含み得る。メタデータの例としては、シリアル番号、リビジョン番号、動作温度、及び健康状態のうちの1つ以上を含み得る。
【0117】
センサ104の数及びタイプは、測定されることが意図される動作パラメータ(複数可)によって指示され得る。一態様では、センサ104は、振動、位置、速度、動きの方向、及び離心率の測定のための1つ以上の近接プローブの形態をとり得る。別の態様では、センサ104は、地震振動及び加速の測定のための1つ以上の加速度計の形態をとり得る。更なる態様では、センサ104は、温度及び圧力の測定のためのそれぞれ1つ以上の温度プローブ又は圧力プローブの形態をとり得る。上記のセンサのタイプ及び対応する動作パラメータは網羅的ではなく、センサ104の実施形態は、対象となる動作パラメータの測定に好適な任意のセンサ又はセンサの組み合わせを含み得ることを理解されたい。
【0118】
使用中、監視システム106は、受信したセンサ信号104s及び出力監視信号106s、108sを処理するように構成され得る。一例として、監視システム106は、動作パラメータ測定を特徴付ける値を決定するように構成され得る。監視システム106はまた、この決定値、及び/又は拡張データセットの任意の測定変数を1つ以上の対応する所定のアラーム条件とリアルタイムで比較し、アラーム状態(例えば、OK、OKではない、警告、危険など)を決定し得る。例えば、ターゲット102が回転シャフトであり、測定された作動パラメータがシャフトの径方向振動である場合、センサ信号104sは、時間の関数としてシャフトの変位の測定値を含み得る。センサ信号104sから、監視システム106は、ピーク間変位からの振動振幅の値を決定し得る。
【0119】
監視システム106はまた、監視信号106s、108sを内部ネットワーク110a及び/又は外部ネットワーク110bに出力するように構成され得る。出力監視信号106s、108sは、拡張データセットの測定変数、決定値、及び決定状態のうちの1つ以上を含み得る。警告及び危険などのアラーム状態は、監視システム106上の物理的中継器を介して、又は監視信号106s、108sによって外部システム110に通知され得る。別の態様では、監視システム106は、後の処理のために、センサ信号104sを追加的又は代替的に記憶し得る。
【0120】
内部ネットワーク110aは、機械制御システム112と通信するプラントネットワークであり得る。機械制御システム112は、ターゲット102の1つ以上の動作パラメータを制御するように、動作可能な機械にコマンドを提供するように構成され得る。内部ネットワーク110aはまた、構成ソフトウェア(図示せず)を実行するコンピューティングデバイス、人間-機械インターフェース(HMI)114、及び/又は顧客ヒストリアン116などの他のシステムと通信し得る。構成ソフトウェアは、所定のアラーム条件などの構成情報を監視システム106に提供するために使用され得る。HMI114は、機械のオペレータが測定された動作パラメータを確認し、かつ/又は機械制御システム112に命令を提供することを可能にする、ユーザーインターフェースデバイス(例えば、ディスプレイ)と通信する1つ以上のコンピューティングデバイスであり得る。
【0121】
そのように構成された監視システム106は、ターゲット102を含む機械の保護を促進し得る。一例として、アラーム状態の通知に応答して、機械制御システム112は、測定された動作パラメータにアラーム状態を変更させて移行させるように、ターゲット102の動作を制御するために(例えば、プログラムされた論理に従って自動的に、又はHMI114を使用して手動により)利用され得る。極端な状況下では、機械制御システム112は、機械の動作を停止して、ターゲット102を損傷から保護する、かつ/又は作業者を怪我から保護するために用いられ得る。ヒストリアン116は、監視信号106s内に含まれる任意のデータを記憶し得る。
【0122】
外部ネットワーク110bは、診断システム120と通信するビジネスネットワークであり得る。診断システム120は、監視システム106から受信した監視信号108s内に含まれる任意のデータを分析して、ターゲット102の不適切な動作を診断し、かつ/又はターゲット102の不適切な動作が発生する前にそれを予測し得る。このように、監視信号108sを外部ネットワーク110bに提供することによって、監視システム106は、ターゲット102の状態監視を促進し得る。
【0123】
監視システム106は、図1Bにより詳細に示されている。図示のように、監視システム106は、それに連結された異なる構成要素間の通信を可能にするように構成され得るバックプレーン150を含む。構成要素は、測定処理回路152a、中継出力回路154a、測定出力回路156a、構成及び診断回路160a、並びに対応するインターフェース回路152b、154b、156b、160bを含み得る。インターフェース回路152b、154b、156b、160bは、それらの対応する回路152a、154a、156a、160aと通信するためのハードウェアインターフェースを提供し得る。個々の回路152a、154a、156a、160aは、バックプレーン150を横切って延在する受動トレースから形成されたバス上で実行されるプロトコルを使用して、バックプレーン150上で選択された情報を通信し得る。
【0124】
一態様では、測定処理回路152aは、インターフェース回路152bによって受信されたセンサ信号104sが測定処理回路152aに直接送信されるように、インターフェース回路152bに連結され得る。すなわち、センサ信号104sは、バックプレーン150に送信されない。センサ信号104sは、出力ポート162を介してオペレータによってアクセスされ得る。複数の測定処理回路152a及びインターフェース回路152bは、センサ信号104sを受信するために1対1で存在し得る。上述のように、測定処理回路152aは、受信したセンサ信号104s内に含まれる動作パラメータ測定の1つ以上の値を決定するように構成され得る。測定処理回路152aはまた、決定値及び/又は拡張データの測定変数を所定のアラーム条件とリアルタイムで比較し、ターゲット102の状態を決定し得る。測定処理回路152aは、拡張データの測定変数、決定値、及び決定状態を表す信号をバックプレーン150に更に出力し得る。
【0125】
測定処理回路152aはまた、機械制御システム112に出力するためのプロセス変数(例えば、決定値、拡張データセットの測定変数、通知アラームなど)をフォーマット化し得る。一例として、フォーマットは、約4mA~約20mAの範囲の電流(4-20とも呼ばれる)であり得、対応するスケールと比較して、決定値及び/又は測定変数に比例する。機械制御システム112は、ターゲット102のプロセス制御にプロセス変数を利用し得る。
【0126】
測定処理回路152aによって決定された状態は、中継処理回路154aによってバックプレーン150から取得され得る。中継処理回路154aは、アラームを通知するために受信したアラーム状態に基づいて作動するようにプログラムされた中継器を含み得る。一実施例では、中継器は、単一の状態に基づいて作動し得る。別の実施例では、中継器は、2つ以上の状態を組み合わせるブール演算式(例えば、AND又は投票)に基づいて作動し得る。中継処理回路154aはまた、ターゲット102のプロセス制御のために、通知アラームを表す信号を機械制御システム112に直接出力し得る。一例として、機械制御システム112は、アラーム通知の受信時にターゲット102の動作を停止し得る。通知アラームはまた、指標を提供するために、及び/又は機械制御システム112、HMI114、又はヒストリアン116のデジタル入力へと駆動するために使用され得る。
【0127】
測定出力回路156aは、決定値、拡張データの測定変数、決定状態、及び通知アラームなどのデータを、内部ネットワーク110aに送信するためにバックプレーン150から取得し得る。受信時に、取得されたデータはヒストリアン116によって記憶され、かつ/又はHMI114を使用してオペレータによって確認され得る。
【0128】
構成及び診断回路160aは、内部ネットワーク110aから第1の構成コマンドを受信し、第1の構成コマンドを回路152a、154a、156a、160aで使用するためにバックプレーン150に送信し得る。第1の構成コマンドは、状態を決定する際に測定処理回路152aによって使用するための1つ以上の設定点を提供し得る。第1の構成コマンドはまた、論理命令を提供し、アラーム通知のために中継出力回路154aによって使用される状態を識別し得る。第1の構成コマンドは、測定出力回路156aによってバックプレーン150から取得され、内部ネットワーク110aに供給される、決定値、拡張データの測定変数、決定状態、及び/又は通知アラームなどのデータを更に識別し得る。
【0129】
構成及び診断回路160aはまた、内部ネットワーク110aから第2の構成コマンドを受信し得る。第2の構成コマンドは、診断システム120で使用するためにバックプレーン150から取得され、外部ネットワーク110bに送信される、決定値、拡張データの測定変数、決定状態、及び通知アラームなどのデータを識別し得る。
【0130】
ターゲット102の保護監視及び状態監視を促進することができるが、場合によっては、監視システム106などの監視システムのアーキテクチャは柔軟性を欠くことがある。一態様では、内部ネットワーク110a及び外部ネットワーク110bの両方と通信する構成及び診断回路160aの配置は、第2の構成コマンドを更新するときの遅延を引き起こし得る。機械の問題を診断するとき、診断システム120によって受信されたデータを変更することが望ましい場合がある。しかしながら、内部ネットワーク110aと通信する構成要素との間の送信は、機械制御システム112を無認可のアクセスから保護するために厳しく規制され得る。この規制は、構成及び診断回路160aが、状態監視のために外部ネットワーク110bにデータを送信することを許可するが、第2のコマンドに対する変更を外部ネットワーク110bから構成及び診断回路160aに送信することを禁止することを含み得る。代わりに、機械制御システム112の認可されたオペレータは、第2の構成コマンドへの任意の変更を承認し、更新された第2の調整コマンドを内部ネットワーク110aから構成及び診断回路160aに送信することを要求され得る。
【0131】
別の態様では、センサ信号104sを受信するインターフェース回路152bを測定処理回路152aに直接連結することで、センサ信号104sのアクセスが測定処理回路152aのみに制限され得る。その結果、監視システム106の他の回路154a、156a、160a、並びに診断システム120は、センサ信号104sによって送信される生の動作パラメータ測定値を利用することができない。更に、別のセンサから追加のセンサ信号を受信するために、監視システムに第2の測定処理回路(図示せず)が追加された場合、それぞれの測定処理回路は、それが受信する動作パラメータ測定値を利用することができるが、それ以外で受信される動作パラメータは利用することができない。
【0132】
更なる態様では、測定処理回路152aによって機械制御システム112に出力されるプロセス変数が限定され得る。一般に、測定処理回路152aによって受信されるセンサ信号104sごとに、様々な可能なプロセス変数(例えば、決定値及び/又は拡張データセットの測定変数)が存在し得る。一例として、径方向振動(振動振幅、ギャップ電圧、フィルタリングされた1倍振幅、フィルタリングされた2倍振幅、フィルタリングされた1倍位相、フィルタリングされた2倍位相、非1倍振幅、及びSmax)を測定するセンサ信号104sから、測定処理回路152aによって決定される8つの可能なプロセス変数が存在し得る。しかしながら、測定処理回路152aは、それがセンサ信号104sを受信するセンサ104ごとに単一の処理変数を出力する能力を持つことができる。
【0133】
これらの制限のうちの1つ以上は、本開示の柔軟な監視システムの実施形態によって対処され得る。図2は、柔軟な監視システム202を含む動作環境200の例示的な実施形態を示す。動作環境200は、監視システム106が柔軟な監視システム202に置き換えられていることを除いて、動作環境100と同様であり得る。柔軟な監視システム202は、バックプレーン206及び1つ以上の回路210を含むベース204を含み得る。バックプレーン206は、2つ以上の回路210と通信可能に連結し、それに連結された少なくとも1つの回路210からデータを受信するように構成され得る。本明細書で論じられるように、バックプレーン206に送信されるデータは、監視データと称され得る。一態様では、監視データは、ターゲット102の測定された動作パラメータ及び拡張データセットの測定変数など、センサ信号104s内に含まれる情報を含み得る。監視データはまた、ターゲット102の測定された動作パラメータ及び/又は拡張データセットの測定変数に基づいて決定される、任意の値、状態、及び/又は通知アラームを含み得る。バックプレーン206に連結された回路210は、バックプレーン206から監視データを取得し得る。特定の実施形態では、バックプレーン206はパッシブであり得る。パッシブバックプレーンは、計算機能を実行する論理回路を実質的に含まないか、全く含まなくてもよい。所望のアービトレーション論理は、パッシブバックプレーンに差し込まれるか、ないしは別の方法で通信可能に連結されるドーターカード(例えば、回路210のうちの1つ以上)に配置され得る。
【0134】
監視システム106の回路152a、154a、156a、160aとは対照的に、回路210は、柔軟な監視システム202の異なる所定の機能を実行するようにプログラム可能な共通のアーキテクチャを用いて設計され得る。回路210のうちの1つ以上によって受信されるセンサ信号104sは、バックプレーン206に送信され得、センサ信号104sによって表される監視データは、任意の回路210によってアクセスされ得る。更に、柔軟な監視システム202は、それぞれのベース204(例えば、論理バックプレーン)の個々のバックプレーン206から共通のバックプレーン206’を形成する方法で、複数のベースを通信可能に連結し得る。したがって、回路210は、それらが物理的に連結されるバックプレーン206からのみではなく、共通のバックプレーン206’を形成する任意のバックプレーン206からの監視データを取得し得る。
【0135】
特定の実施形態では、柔軟な監視システム202の回路210は、少なくとも、監視システム106の回路152a、154a、156a、160aと同様の機能性を提供するように構成され得る。回路210の例示的な実施形態を図2図3に示し、以下に詳述する。一例として、回路210は、入力回路210i、処理回路210p、出力回路210o、及びインフラストラクチャ回路210nを含み得る。しかしながら、回路210は、他の機能を実行するようにプログラムされ得ることを理解されたい。したがって、柔軟な監視システム202は、センサ信号104sを受信し、監視信号206s、208sを内部ネットワーク110a及び外部ネットワーク110bにそれぞれ出力するように構成され得る。以下に詳述するように、柔軟な監視システム202の実施形態は、機械制御システム112のセキュリティを損なうことなく、内部ネットワーク110a及び外部ネットワーク110bからコマンド信号209s、211sをそれぞれ受信し得る。その結果、柔軟な監視システム202は、改善された柔軟性及び機能性を提供しながら、監視システム106の既存の展開に対する好適な代替品となり得る。
【0136】
このアーキテクチャにより、回路210は、1つ以上のバックプレーン206上で様々に組み合わされて、柔軟な監視システム202の異なる実装を形成し得る。柔軟な監視システム202の所与の実装に含まれるベース204、入力回路210i、処理回路210p、出力回路210o、及びインフラストラクチャ回路210nの数も、互いに独立して変更され得る。いくつかの実施態様では、柔軟な監視システム202は、信号入力、信号出力、保護監視、状態監視、及びこれらの組み合わせを提供するように構成された回路210を含む、単一のベース204の形態であり得る。他の実施態様では、柔軟な監視システム202は、少なくとも2つのベース204の形態であり得、信号入力、信号出力、保護監視、及び状態監視の任意の組み合わせを実行するように構成された回路210は、少なくとも2つのベース204の間に分散され得る。このように、柔軟な監視システム202の入力能力、処理能力、及び出力能力、並びに柔軟な監視システム202の異なる回路210の物理的場所は、特定の監視用途に合わせて調整され得る。
【0137】
更に、柔軟な監視システム202の実装は、意図された監視用途が変化する場合に、所与のベース204に連結された回路210を修正するために、最初の展開後に修正され得る。それらの一般的なアーキテクチャを考慮すると、回路210は、新しい回路210に連結する能力を有するベース204に容易に追加され得る。あるいは、1つ以上の新しいベース204が、既存のベース204に通信可能に連結され、それによって、1つ以上の新しい回路210が新しいベース204のそれぞれのバックプレーン(複数可)206に連結されることが可能になり、柔軟な監視システム202の監視能力が拡張され得る。場合によっては、柔軟な監視システム202の1つのベース204から除去された回路210は、有益であり得る柔軟な監視システム202の同じ又は異なる実装の別のベース204に予備として保管され得るか又は再展開され得る。
【0138】
特定の実施形態では、入力回路210iは、センサ信号104sを受信し、センサ信号104sに対して信号調整を行い、調整されたセンサ信号104sをバックプレーン206に出力するように構成され得る。図1A図1Bの監視システム106とは対照的に、入力回路210iは、処理回路210pから分離され、それによって、柔軟な監視システム202の入力回路210iの数が処理回路210pの数とは独立して変更され得る。
【0139】
センサ信号104sは、異なるタイプの様々なセンサ104から受信され得る。センサのタイプの例としては、限定するものではないが、振動センサ、温度センサ(例えば、抵抗温度検出器又はRTD)、位置センサ、及び圧力センサが挙げられ得る。
【0140】
柔軟な監視システム202の実施形態は、1つ以上の入力回路210iを含み得る。図2に示すように、柔軟な監視システム202は、2つの入力回路210iを含む。入力回路210iのそれぞれは、対応するセンサ信号104sを受信するために、それぞれのセンサ104と通信し得る。一例として、1つのセンサ信号104sは、第1の機械部品の第1の動作パラメータ(例えば、第1のセンサによって取得される)の測定値を含む第1の監視データを表し得る。他のセンサ信号104sは、第2の機械部品の第2の動作パラメータの(例えば、第1のセンサとは異なる第2のセンサによって獲得された)測定値を含む第2の監視データを表し得る。特定の実施形態では、第1及び第2の機械部品は同じであり得る(例えば、ターゲット102)。他の実施形態では、第1及び第2の機械部品は異なり得る(例えば、ターゲット102及び異なるターゲット[図示せず])。同様に、いくつかの実施形態では、第1及び第2の動作パラメータは、同じ動作パラメータであり得る。一態様では、この構成は、センサ104のうちの1つが故障した場合に冗長性を提供し得る。別の態様では、この構成は、所望の測定値(例えば、シャフト回転速度)が、時間(位相)で調整された2つのセンサ測定値から導出される場合に利用され得る。追加の実施形態では、第1及び第2の動作パラメータは異なり得る。2つの入力回路210iが示され、論じられているが、監視システムの他の実施形態は、より多くの又はより少ない入力回路を含み得る。
【0141】
異なるタイプのセンサ104は、異なる形式でセンサ信号104sを生成し得、入力回路210iは、調整されたセンサ信号をバックプレーン206に送信する前に、異なるセンサ信号104sに適した信号調整を実行するようにプログラムされ得る。様々なタイプの入力の例を図3に示す。一事例では、位置センサから受信されたセンサ信号104sは、位置入力回路250によって受信され得る。別の事例では、振動センサから受信されたセンサ信号104sは、振動入力回路252によって受信され得る。更なる事例では、温度センサから受信されたセンサ信号104sは、温度入力回路254によって受信され得る。追加の事例では、圧力センサから受信されたセンサ信号104sは、圧力入力回路256によって受信され得る。
【0142】
他の実施形態では、入力回路210iは、離散接点回路260の形態であり得る。離散接点回路260は、外部スイッチ又は中継器によって閉じられ得る一対の接点を含み得る。一対の接点は、機械制御システム112によって、又はスイッチを閉じる機械制御システム112のオペレータによって閉じられ得る。離散接点回路260は、柔軟な監視システム202の挙動を変更するために使用され得る。挙動変更の例としては、限定するものではないが、柔軟な監視システム202にアラーム判定を阻止させる、及びアラーム状態をリセットする、異なる機械動作モードが挙げられ得る。
【0143】
監視システム106は、離散接点を含み得るが、特異性を欠くことがある。一例として、測定システム106内の離散接点を閉じることによってもたらされる変化は、測定システム106によって生成される全てのアラームに影響を及ぼし得る。対照的に、柔軟な監視システム202の離散接点回路260は、保護処理回路264とは別個であり得るため、離散接点回路260は、アラーム判定の選択及び/又はアラーム状態のリセットのみに影響を及ぼすか、又は全てのアラームに影響を及ぼすように構成され得る。
【0144】
更なる実施形態では、入力回路210iは、デジタルデータストリーム入力回路262の形態であり得る。一例として、デジタルデータストリーム入力回路262は、アナログデータストリーム(例えば、センサ104から)とは対照的に、センサ104、機械制御システム112、及び/又は信頼できる第三者システムからデジタルデータストリームを受信するように構成され得る。
【0145】
処理回路210pは、バックプレーン206から任意のデータを取得し、取得された動作パラメータを分析し、かかる分析の結果を出力するように構成され得る。図3に示すように、処理回路210pの特定の実施形態は、保護機能を実行するように構成され得、本明細書で保護処理回路264と称され得る。他の実施形態では、処理回路210pは、バックプレーン206から選択されたデータを取得し、診断及び/又は予測機能(例えば、状態監視)を実行するために、取得された情報を診断システム120に送信するように構成され得、本明細書で条件処理回路266と称され得る。
【0146】
柔軟な監視システム202の所与の実装に含まれる処理回路210p及び入力回路210iの数は、互いに独立して変更され得る。特定の実施形態では、処理回路210pは、保護監視及び/又は状態監視のために利用可能なコンピューティングリソースの量を調整するために、バックプレーン206に追加されてもよく、又はバックプレーンから除去されてもよい。他の実施形態では、所与の処理回路210pは、より大きい又はより小さい計算能力を有する別の処理回路210pによって置き換えられ得る。
【0147】
これらのシナリオのいずれも、特定の状況下で有益であり、所与のアプリケーションに合わせて調整され得る、及び/又は必要に応じて修正され得る計算の柔軟性を柔軟な監視システム202に提供し得る。一事例では、比較的重要性の低い機械が、より高いコスト圧力及びより低い処理要件を有することがある。この状況では、柔軟な監視システム202の実装は、コストに対して調整された処理リソースを有する処理回路210pを含み得る。別の事例では、特定の監視用途が、高い処理要件を必要とすることがある(例えば、測定されたパラメータを特徴付ける値を決定するため、監視データの出力のためなど)。この状況では、柔軟な監視システム202の実装は、処理リソースに対して調整された処理リソースを有する処理回路210pを含み得る。このようにして、柔軟な監視システム202のアーキテクチャは、意図される監視用途の優先度に応じて、異なる使用事例を適応させることができる。
【0148】
保護処理回路264及び条件処理回路266については、異なる機能を参照しながら以下に論じる。しかし、保護処理回路264は、条件処理回路266の任意の機能を実行するようにプログラムされ得る。条件処理回路266は、データをバックプレーン206に送信し、ローカルストレージを提供することを除いて、保護処理回路264の機能を実行するようにプログラムされ得る。条件処理回路266がデータをバックプレーン206に送信することを阻止する能力は、無認可の侵入を阻止し、内部ネットワーク110a及び機械制御システム112の保護を促進し得る。
【0149】
保護処理回路264は、保護コマンドの受信に応答して、選択された監視データをバックプレーン206から取得すように構成され得る。一例として、1つ以上の保護コマンドは、内部ネットワーク110aから(例えば、機械制御システム112のオペレータから)受信された保護コマンド信号209sの形態で、保護処理回路264に送信され得る。選択された監視データは、バックプレーン206に送信される監視データの少なくとも一部分を含み得る。バックプレーンに送信された監視データは、入力回路210i又は別の保護処理回路264から受信され得る。保護処理回路264はまた、選択された監視データを特徴付ける値を決定し、決定された値を追加の監視データとしてバックプレーン206に送信するように構成され得る。
【0150】
保護処理回路264は、決定値、バックプレーン206から(例えば、別の保護処理回路264から)取得された別の決定値、及びこれらの組み合わせと、1つ以上の所定の設定点との比較に基づいて、選択された監視データの状態を決定するように構成され得る。所定の設定点は、それぞれのアラーム条件(例えば、警告条件、危険条件など)に対応し得る。引き続き上の実施例で、決定値が径方向振動の振幅である場合、1つ以上の設定点は、警告設定点、警告設定点よりも大きい危険設定点、及びこれらの組み合わせを含み得る。特定の実施形態では、単一の設定点が用いられ得る。警告設定点及び危険設定点の使用を想定すると、径方向振動の振幅値が警告設定点未満である場合、径方向振動の振幅の状態は「OK」として決定され得る。径方向振動の振幅値が警告設定点以上である場合、径方向振動の振幅の状態は「警告」として決定され得る。径方向振動の振幅値が危険設定点よりも大きい場合、動作パラメータの状態は「危険」として決定され得る。このように、選択された監視データの状態が決定された後、保護処理回路264は、決定状態をバックプレーン206に送信し得る。条件処理回路266は、選択された監視データをバックプレーン206から取得し、取得された監視データを診断システム120によって使用するために外部ネットワーク110bに提供するように構成され得る。特定の実施形態では、選択された監視データは、調整コマンドの受信に応答して、条件処理回路266によって取得され得る。一例として、1つ以上の調整コマンドは、外部ネットワーク110bから受信され得る調整コマンド信号211sの形態で、条件処理回路266に送信され得る(例えば、診断システム120のオペレータから)。次に、診断システム120は、取得された監視データを利用して、状態及び/又はアラーム条件の原因を決定し得る。代替的に又は追加的に、診断システム120はまた、取得された監視データを用いて、状態及び/又はアラーム条件が生じる前にそれらの発生を予測し得る。更なる実施形態では、診断システム120は、取得された監視データを後続の分析のために記憶し得る。更なる実施形態では、診断システム120は、取得された監視データを分析のために別のコンピューティングデバイスに送信し得る。
【0151】
更なる実施形態では、条件処理回路266は、所定の状態の検出に基づいて、選択された監視データをバックプレーン206から取得し得る。一例として、条件処理回路266は、保護処理回路264によって生成された状態を取得し、確認して、所定の状態に一致する状態を識別し得る。識別された状態はまた、状態が決定された時間を特徴付ける状態時間を含み得る。一致を識別すると、条件処理回路266は、状態時間の前及び/又は後の持続時間に対する所定の状態に対応する動作パラメータ測定値を含む、選択された監視データを取得し得る。このようにして、診断システム120には、状態の原因を決定することに関連する動作パラメータ情報が提供され得る。所定の状態及び選択された監視データは、1つ以上の調整コマンド内に含まれ得る。
【0152】
柔軟な監視システム202内に存在する条件処理回路266の数は、入力回路210iの数とは独立して変更され得る。特定の実施形態では、条件処理回路266は、監視データを出力する柔軟な監視システム202の能力を高めるために追加され得る。一例として、柔軟な監視システム202内に2つ以上の条件処理回路266が存在する場合、それぞれ、異なる測定動作パラメータの出力の役割を担い得る。別の例では、2つ以上の条件処理回路266は、冗長性をもたらすために、同じ測定動作パラメータを出力し得る。それぞれは、特定の状況下で有益であり、柔軟な監視システム202に計算の柔軟性をもたらし得る。更なる実施例では、条件処理回路266は、標準的な動作を妨害することなく、カスタム分析を実施するために追加され得る(例えば、新しい分析をベータテストする場合)。
【0153】
出力回路210oは、出力コマンド(例えば、内部ネットワーク110aから受信した1つ以上の保護コマンド信号209sに含まれる)の受信に応答して、バックプレーン206上に含まれる任意の監視データを得るように構成され得る。出力回路210oは、出力監視信号206sの形態で、取得された監視データを内部ネットワーク110aに更に出力し得る。出力回路210oによって取得された監視データの例としては、限定するものではないが、動作パラメータ測定値、決定値、拡張データセットの変数、状態、及びアラームが挙げられ得る。
【0154】
引き続き図3を参照すると、出力回路210oの実施形態は、比例出力回路270の形態であり得る。比例出力回路270は、プロセス制御信号(図示せず)の形態で監視信号206sを出力するように構成され得る。プロセス制御信号は、所定のスケールと比較して、拡張されたデータセットの直接測定値又は変数などのプロセス変数に比例し得る。一例として、電流出力は4~20mA出力であり得る。プロセス制御信号は、ターゲット102の動作パラメータの制御を促進するために、直接又は内部ネットワーク110a経由のいずれかによって、機械制御システム112に提供され得る。プロセス制御信号に含まれるプロセス変数は、保護コマンド信号209sによって指定され得る。
【0155】
更なる実施形態では、出力回路210oは、バックプレーン206から選択された状態データを取得し、受信されたアラーム状態に基づいて作動してアラームを通知するように構成された、1つ以上の中継器回路272の形態であり得る。通知アラームは、アラーム信号(図示せず)の形態で出力され得る。一実施例では、中継器は、単一の状態に基づいて作動し得る。別の実施例では、中継器は、2つ以上の状態を組み合わせる所定のブール演算式(例えば、AND又は投票)に基づいて作動し得る。アラーム信号は、内部ネットワーク110aを介して機械制御システム112に、又は機械制御システム112に直接提供されて、ターゲット102の動作パラメータの制御を促進し得る。一例として、機械制御システム112は、アラーム信号の受信に応じて、ターゲット102の動作を停止し得る。中継器の作動に用いられる選択された状態データ及び論理は、保護コマンド信号209sによって指定され得る。
【0156】
他の実施形態では、出力回路210oは、少なくとも1つの通信インターフェース回路274の形態であり得る。通信インターフェース回路274は、保護コマンド信号209sの受信に応答して、選択された監視データをバックプレーン206から取得すように構成され得る。選択された監視データは、測定動作パラメータ、拡張データセットの測定変数、決定状態、及び決定アラームのうちの1つ以上を含み得る。取得されたデータは、機械制御システム212によって使用するため(例えば、プロセス制御のため)、HMI114によって使用するため(例えば、オペレータへの表示)、及び/又はヒストリアン116によって記憶するため、1つ以上の出力監視信号206sで内部ネットワーク110aに送信され得る。
【0157】
インフラストラクチャ回路210nは、柔軟な監視システム202が動作するために必要とされる機能を実行するように構成され得る。図3に示すように、インフラストラクチャ回路210nの実施形態は、システムインターフェース回路276の形態をとり得る。システムインターフェース回路276は、内部ネットワーク110aから監視システム220への保護コマンド信号209sの送信のためのアクセスポイントとして機能して、保護監視に関与する回路(例えば、保護処理回路264、出力回路210i)の構成を促進し得る。保護コマンド信号209sは、保護処理回路264及び出力回路210iのそれぞれが取得及び/又は出力する選択された監視データの識別、保護処理回路264に対するアラーム設定点、並びに中継器出力回路272による中継器の通知のための論理のうちのいずれかを任意の組み合わせで含む、1つ以上の信号を含み得る。
【0158】
監視システム106とは対照的に、柔軟な監視システム202の実施形態は、保護監視機能(例えば、システムインターフェース回路276)及び状態監視機能(例えば、条件処理回路266)を構成する回路210を分離し得ることを理解されたい。その結果、保護監視構成は、内部ネットワーク110a上で全体的に実行され得る一方、状態監視構成は、外部ネットワーク110b上で全体的に実行され得る。すなわち、内部ネットワーク110aは、外部ネットワーク110bに通信可能に連結されない。その結果、調整コマンド信号211sは、機械制御システム112の認可されたオペレータから承認を得る必要なく、条件処理回路266に提供され得る。
【0159】
条件処理回路266が外部ネットワーク110b及びバックプレーン206と通信することを可能にすることに固有のサイバーセキュリティリスクを理解した上で、条件処理回路266は、データの取得のみのためにバックプレーン206との一方向性通信に制限され得る。かかる一方向性通信は、ハードウェア(例えば、データダイオード)、ファームウェア、及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって確立され得る。特定の実施形態では、この一方向性通信は、少なくともハードウェアを通じて提供される。その結果、柔軟な監視システム202は、条件処理回路266の迅速な構成を促進しながら、悪意のある行為者から安全に守られ得る。
【0160】
別の態様では、インフラストラクチャ回路210nは、電源入力回路280の形態をとり得る。電源入力回路280は、1つ以上の電源を柔軟な監視システム202に接続する能力を提供し得る。
【0161】
更なる態様では、インフラストラクチャ回路210nは、ブリッジ回路282の形態をとり得る。ブリッジ回路282は、2つ以上のベース204のバックプレーン206を一緒に接続する、かつそれらの間の通信のために共通のバックプレーン206’を形成する能力を提供し得る。
【0162】
そのように構成された回路210の実施形態は、1つ以上のベース204の間に分散された任意の組み合わせで配置されて、所望の監視能力(例えば、入力、処理、出力など)を有する柔軟な監視システムの実装を形成し得る。
【0163】
図4は、産業機器の動作パラメータを監視するように構成され得る監視システム300の例示的な実施形態の一部分の詳細なブロック図を示す。監視システム300は、バックプレーン306のポート308を介してバックプレーン306に取り外し可能に連結され得る任意の数の機能回路310を含み得る。バックプレーン306は、物理バスであるか、それを含むか、又はその一部を形成し得る。いくつかの実施形態では、バックプレーン306は、バックプレーン306を識別するために使用され得る固有のIDを有し得る。バックプレーン306は、バックプレーン306に連結された機能回路310間のマルチポイント非同期電子通信を促進するように構成された受動バックプレーン306であり得る。したがって、バックプレーン306に供給される全てのデータは、バックプレーン306に連結された全ての機能回路310によって受信され得る。図示された実施例では、バックプレーン306は、機能回路310を受信するように構成されたポート308と電子通信する多数のデータレーン312を含む。それぞれのポート308は、ポート308に連結された機能回路310とバックプレーン306のデータレーン312の全てとの間の電子通信を促進するように構成されている。
【0164】
図4に示すように、それぞれのデータレーンは、送信部分314及び受信部分316を含み得る。送信部分及び受信部分の端部は、送信部分314と受信部分316との間に延在する抵抗器318と連結され得る。抵抗器318は、データレーン312に送信されるパルス信号に関連付けられた未使用エネルギー、並びに/又はデータレーン312に関連付けられたインダクタンス及び静電容量効果に起因するノイズによって引き起こされ得る信号反射を阻止又は緩和するように機能し得る。それぞれのデータレーン312の送信部分314及び受信部分316は、それぞれのポート308に連結されて、機能回路310とデータレーン312との間の電子通信を促進し得る。したがって、それぞれのポート308は、全てのデータレーン312へのデータ(例えば、データパケット)の供給、及び全てのデータレーン312からのデータの取得を促進する。
【0165】
バックプレーン306に連結され得る多数の異なるタイプの機能回路310が存在する。例えば、機能回路310のうちの1つ以上は、図2図3に関連して記載されるように、入力回路、処理回路、出力回路、及び/又はインフラストラクチャ回路であり得る。いくつかの実施形態では、それぞれの機能回路310は、機能回路310を識別するために使用され得る固有のID(例えば、MACアドレス)を有し得る。監視システム300は、異なる機能回路310をバックプレーンに取り付けることによって、ユーザーが監視システムの性能を調整することを可能にすることによって、高度な柔軟性及びスケーラビリティを提供する。例えば、処理能力は、追加の処理回路をバックプレーン306に連結することによって向上され得る。別の例として、監視システム300は、監視システム300が、産業機器を監視するために使用される追加のセンサ(例えば、センサ104)からセンサデータを受信し、処理し得るように、追加の入力回路をバックプレーン306に連結することによって拡張され得る。
【0166】
図示の例に示されるように、それぞれの機能回路310は、回路コントローラ320と、回路コントローラ320とバックプレーン306との間の電子通信を促進し、制御するように構成されたノード322と、を含み得る。例えば、ノード322は、回路コントローラ320からバックプレーン306のデータレーン312へのデータの供給を制御し得る。ノード322はまた、データレーン312から機能回路310の回路コントローラ320にどのデータが供給されるかを制御し得る。
【0167】
回路コントローラ320は、メモリ、少なくとも1つのデータプロセッサ、及び/又は本明細書に記載される動作を促進するように構成された他の回路を含み得る。回路コントローラ320は、機能回路310の所望の機能性に対応する特定の動作を実行するように構成され得る。いくつかの実施形態では、回路コントローラ320は、外部ソース(例えば、センサ、又はユーザーデバイス)からデータを受信し、データを処理し、データをノード322に提供するように構成され得る。例えば、図2図3に関連して本明細書に記載されるように、所与の機能回路が入力回路である場合、回路コントローラ320は、アナログ信号をセンサから受信し、アナログ信号をデジタル信号に変換するように構成され得るアナログ・デジタル(A/D)変換器を含み得る。回路コントローラのそれぞれは、バックプレーンの全てのデータレーンから(例えば、ノード322を介して)データを受信し、データを処理するように構成され得る。
【0168】
いくつかの実施形態では、例えば、保護回路などの機能回路310の回路コントローラ320は、バックプレーン306のデータレーン312から(例えば、ノードを介して)任意のデータパケット(例えば、センサ測定値に対応するデータパケット)を取得し、取得されたデータパケットを分析し、バックプレーン306のデータレーン312に(例えば、ノードを介して)かかる分析の結果を提供するように構成され得る。例えば、保護回路の回路コントローラ320はまた、バックプレーンから受信したデータを所定のアラーム条件とリアルタイムで比較し、任意の測定動作パラメータ又は変数の状態(例えば、OK、警告、危険など)を単独で又は任意の組み合わせで決定するように構成され得る。決定状態は、その後、バックプレーン306のデータレーン312に出力され得る。状態監視回路の回路コントローラ320は、保護回路の回路コントローラと概ね同様に機能し得る。しかしながら、状態監視回路のノードは、以下により詳細に記載されるように、状態監視回路の回路コントローラ320がバックプレーン306のデータレーン312にデータを供給することを阻止し得る。
【0169】
いくつかの実施形態では、出力回路(例えば、出力回路210o)の回路コントローラ320は、バックプレーン306のデータレーン312に送信される任意のデータパケットを取得し、監視信号(例えば、監視信号106s)を任意の外部システム(例えば、外部システム110)に出力するように構成され得る。例としては、限定するものではないが、出力回路210iに関連して本明細書に記載されるように、直接測定値、拡張データセットの変数、及び状態、4-20mAレコーダ出力、直接測定値の電圧が挙げられ得る。いくつかの実施形態では、例えば中継器などの出力回路の回路コントローラ320は、バックプレーン306のデータレーン312から(例えば、ノードを介して)状態データを取得し、アラーム状態を特徴付ける受信データに基づいて作動するように構成され得る。一実施例では、中継器回路の回路コントローラ320は、単一の状態に基づいて作動し得る。別の実施例では、中継器回路は、2つ以上の状態を組み合わせるブール演算式(例えば、AND又は投票)に基づいて作動し得る。いくつかの実施形態では、作動時に、中継器回路は、監視信号(例えば、監視信号106s)を制御システム(例えば、顧客制御システム212)に供給するように構成され得る。次いで、制御システムは、損傷又は故障を防止するため、監視対象の機器の動作を停止し得る。
【0170】
インフラストラクチャ回路(例えば、インフラストラクチャ回路210n)の回路コントローラ320は、監視システムが機能するために必要とされる動作を実行するように構成され得る。例えば、システムインターフェース回路の回路コントローラ320は、任意の機能回路の構成のアクセスポイント、産業機器の保護のためのアラーム条件、及び中継器回路の作動の条件として機能し得る。いくつかの実施形態では、システムインターフェース回路の回路コントローラ320は、制御システム及び/又はHMI(例えば、HMI220)に連結され得る。例えばプラントオペレータなどの信頼できるユーザーは、制御システム及び/又はHMIを介してシステムインターフェース回路の回路コントローラ320に構成データを提供し得、システムインターフェース回路は、構成データを特徴付けるデータパケットをバックプレーン306のデータレーン312に提供し得る。
【0171】
本明細書に記載されるように、回路コントローラ320は、ノード322にデータを提供するように構成され得るが、回路コントローラは、データレーン312へのデータ供給の直接制御を有さない。機能回路310のノード322は、回路コントローラ320とデータレーン312との間のデータフローを制御し得る。それぞれのノード322は、ノードコントローラ324、ゲートコントローラ326、並びにゲート対328のアレイを含み得る。ゲート対328は、機能回路310とバックプレーン306のデータレーン312との間の電子通信を促進するように構成され得る。それぞれのゲートコントローラ326は、対応する機能回路310の送信機330及び受信機332の動作を制御し、それによって機能回路310とバックプレーン306のデータレーン312との間のデータフローを制御するように構成され得る。送信機330及び受信機332は、ゲートと称され得る。送信機330及び受信機332については、以下により詳細に記載する。
【0172】
ノードコントローラ324は、メモリ、少なくとも1つのデータプロセッサ、及び/又は本明細書に記載される動作を促進するように構成された他の回路を含み得る。それぞれのノードコントローラ324は、対応する機能回路310の回路コントローラ320、ゲートコントローラ326と電子通信し得る。ノードコントローラ324は、回路コントローラ320と、ゲートコントローラ326並びに/又は送信機330及び受信機332との間のインターフェースとして機能し得る。例えば、ノードコントローラ324は、例えば、パケットフィルタリング技術を使用して、どのデータがデータレーン312から回路コントローラ320に転送されるかを制御するように構成され得る。一例として、例えば保護回路などの機能回路310の回路コントローラ320は、ノードコントローラ324に信号を送信して、バックプレーン306から特定のデータを提供するようにノードコントローラに指示し得る。ノードコントローラ324は、バックプレーン306のデータレーン312を監視し、所望のデータパケットを識別し、データパケット及び/又はデータパケットに対応するデータを処理のために回路コントローラ320に供給し得る。いくつかの実施形態では、ノードコントローラ324は、バックプレーンに供給されたデータパケットと共に提供される情報を使用して、回路コントローラ320に提供する関連データを識別し得る。例えば、ノードコントローラは、IPアドレス、MACアドレス、TCP/IPヘッダ、UDP/IPヘッダ、メッセージヘッダ、オブジェクトヘッダ、ソース情報、宛先情報、及び/又はデータパケットのコンテンツを使用して、回路コントローラ320に提供するデータパケットを識別し得る。いくつかの実施形態では、ノードコントローラ324は、データをバックプレーン306のデータレーン312に供給するため、回路コントローラ320から信号を受信し、信号をビットに符号化し、符号化ビットに対応する信号(例えば、データパケット)をゲートコントローラ326に供給するように構成され得る。ノードコントローラ324はまた、送信機330及び受信機332の動作を制御するために使用され得るスケジュールのコピーを記憶し得る。
【0173】
ゲートコントローラ326は、メモリ、少なくとも1つのデータプロセッサ、及び/又は本明細書に記載されるような動作を促進するように構成された他の回路を含み得る。それぞれのゲートコントローラ326は、対応する機能回路310の送信機330、受信機332、及びノードコントローラ324と電子通信し得る。それぞれのゲートコントローラ326は、対応する機能回路310の送信機330及び受信機332の動作を制御し、それによって機能回路310とバックプレーン306のデータレーン312との間のデータフローを制御するように構成され得る。例えば、ゲートコントローラ326は、ゲート対328の動作モードを制御し得る。いくつかの実施形態では、ゲートコントローラ326は、ノードコントローラ324によって提供される所定のスケジュール及び/又は命令に基づいて、送信機330及び受信機332の動作モードを制御するように構成され得る。一例として、ゲートコントローラ326は、ノードコントローラ324からデータを受信し、データを記憶し、スケジュール時間でデータレーン312にデータを供給するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ゲートコントローラ326は、ノードコントローラ324からスケジュールを受信し得る。スケジュール、並びに送信機330及び受信機332の動作モードについては、以下により詳細に記載する。いくつかの実施形態では、それぞれのデータレーン312は、様々な機能回路310がその特定のデータレーン312にデータパケットを供給し得るときを定義する、対応するスケジュールを有し得る。
【0174】
図示の例に示されるように、ゲート対328は、ポート308を介して個々のデータレーン312に電気的に連結され得る。いくつかの実施形態では、それぞれのゲート対328は、送信機330及び受信機332を含む半二重送受信機であり得る。送信機及び受信機はゲートと称され得る。それぞれのゲート対328のそれぞれの送信機及び受信機は、対応するデータレーン312の受信部分316及び送信部分314にそれぞれ電気的に連結され得る。いくつかの実施形態では、ノードコントローラ324、ゲートコントローラ326、送信機330、及び/又は受信機332は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)であり得る。
【0175】
送信機は、データパケットに対応する信号をバックプレーンのデータレーンに送信することを促進するように構成され得る。それぞれの送信機は、第1及び第2の動作モードを有し得る。第1の動作モードにあるとき、送信機は、データ(例えば、データパケット)が機能回路310からバックプレーン306のデータレーン312に転送されることを可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、ゲートコントローラ326は、第1の動作モードで動作するように設定するための制御信号を送信機に供給し得る。一例として、制御信号は、送信機に供給される電気信号であり得る。別の例として、制御信号は、送信機に供給される電気信号の電圧及び/又は電流の変化であり得る。第2の動作モードにあるとき、送信機は、データ(例えば、データパケット)が機能回路310からバックプレーン306のデータレーン312に転送されることを阻止するように構成される。例えば、第2の動作モードにあるとき、送信機は、ポート308から、及びバックプレーン306の対応するデータレーン312から論理的に切断され得る。第2の動作モードにあるとき、送信機は、信号がバックプレーン306のデータレーン312に供給されることを阻止するために、高インピーダンスを有し得る。例えば、ゲートコントローラ326は、送信機が高インピーダンスを有するように送信機に制御信号を供給し、それによって送信機がデータパケットをデータレーン312に供給することを阻止し得る。別の例として、ゲートコントローラ326は、送信機330に電気信号を供給することを停止し、それによって送信機330を高インピーダンスの状態にし得る。それぞれの送信機の動作モードは、機能回路310のゲートコントローラ326によって独立して制御され得る。
【0176】
受信機は、バックプレーン306のデータレーン312からデータパケットに対応する信号を受信することを促進し得る。いくつかの実施形態では、受信機は、バックプレーンから回路コントローラ320に供給される信号を修正及び/又は制御するように構成され得る。例えば、受信機は、バックプレーン306のデータレーン312から信号を受信し、信号を増幅し、信号を回路コントローラ320に(例えば、ゲートコントローラ326及び/又はノードコントローラ324を介して)提供し得る。
【0177】
いくつかの実施形態では、受信機はまた、第1及び第2の動作モードを有し得る。第1の動作モードにあるとき、受信機は、データ(例えば、データパケット)が、取り付けられたデータレーン312からノードコントローラ324及び/又は回路コントローラ320に転送されることを可能にするように構成され得る。第2の動作モードにあるとき、受信機は、データ(例えば、データパケット)が、取り付けられたデータレーン312からノードコントローラ324及び/又は回路コントローラ320に転送されることを阻止するように構成され得る。一例として、ゲート対328が半二重送受信機である場合、送信機が第1の動作モードにあるとき、受信機は第2の動作モードにある。いくつかの実施形態では、送信機が第1の動作モードに切り替わると、送信機は制御信号を受信機に供給して、受信機を第2の動作モードに切り替え得る。逆に、送信機が第2の動作モードにあるとき、受信機は第1の動作モードにある。一例として、送信機が第2の動作モードに切り替わると、送信機は受信機への制御信号の供給を停止し、それによって受信機を第1の動作モードに切り替え得る。
【0178】
いくつかの実施形態では、受信機の動作モードは、ゲート対328の対応する送信機とは独立して制御され得る。例えば、ゲートコントローラ326は、受信機に制御信号を供給して、受信機を第2の動作モードにし得る。定期的に所定の時間で、ゲートコントローラ326は、受信機への制御信号の供給を停止し、それによって、第1の動作モードに切り替わるように受信機を切り替え得る。
【0179】
機能回路310のそれぞれの間の通信を効果的に管理するために、通信スケジュールが作製され、機能回路310間に配布され得る。例示的な実施形態では、機能回路310のうちの1つの少なくとも1つのノード322は、ノードコントローラ324の一部であり得る、及び/又はノードコントローラ324と電子通信し得るスケジュールコントローラ334を含み得る。スケジュールコントローラ334は、メモリ、少なくとも1つのデータプロセッサ、及び/又は本明細書に記載されるような動作を促進するように構成された他の回路を含み得る。スケジュールコントローラは、送信機及び/又は受信機のそれぞれが第1又は第2の動作モードにあるときを定義し得るスケジュールを生成するように構成され得る。したがって、スケジュールは、それぞれの機能回路310がバックプレーン306のそれぞれのデータレーン312にデータを供給し得るときを決定する。送信機330及び受信機332の動作モードを制御することは、ゲーティングと称され得る。それぞれのスケジュールは、所定の時間量に対応するフレームを含み得る。フレームは、いくつかのタイムスライスに分割され得る。それぞれのタイムスライスは、所与の機能回路310に割り当てられ、それによって、機能回路310が、割り当てられたタイムスライスの間にデータレーン312にデータを供給することを可能にし得る。スケジュール生成は、アービトレーションとも称され得る。スケジュールを生成し、スケジュールをデータレーン312に供給することができる機能回路310は、アービトレーション可能な機能回路と称され得る。スケジュールの生成を制御する機能回路310は、マスタ回路と称され得る。マスタ回路のノード322は、マスタノード、又はマネージャノードと称され得る。バックプレーン306に連結された他の機能回路310は、スレーブ回路と称され得る。マスタ回路は、バックプレーン306に連結された全ての他の機能回路(例えば、スレーブ回路)とマスタ/スレーブ関係にあり得る。スレーブ回路のノード322は、スレーブノードと称され得る。
【0180】
いくつかの実施形態では、ゲーティングは、監視システム300の機能回路310間で自律的にアービトレートされ得る。例えば、初期システム起動時に、機能回路310は、マスタ回路の存在を示すビーコンパケットを受信するために、所定の期間待機し得る。所定の期間後に、機能回路310がビーコンパケットを受信しない場合、アービトレーション可能な機能回路310は、それ(アービトレーション可能な機能回路310が)がアービトレーションの責任を負うことを示すビーコンパケットをデータレーン312に供給し、それによってマスタ回路になり得る。
【0181】
スケジュールを生成するために、マスタ回路のスケジュールコントローラ334は、メモリ内のスケジュールレコードを開始し得る。次いで、スケジュールコントローラ334は、ビーコンパケットをバックプレーン306のデータレーン312に供給する信号をノードコントローラ324に提供し得る。ビーコンパケットは、現在のフレームの監視システム300(例えば、固有のID)のスケジュールの情報を含み得る。ビーコンパケットはまた、スレーブ回路のそれぞれが、内部クロックをマスタ回路のものと同期させるために使用し得る時間同期情報を含み得る。時間同期は、機能回路310が、所定のスケジュール時間で共有データレーン312を介して効果的に通信することを可能にし得る。ビーコン信号はまた、スレーブ回路をトリガして、続くフレーム内のタイムスライスを要求し得る。それぞれのスレーブ回路は、データレーン312にビーコン応答パケットを供給して、バックプレーン306にデータを供給するための特定のタイムスライスを要求し得る。例えば、ノードコントローラ324は、回路コントローラ320から受信した要求に基づいて、タイムスライスを要求するためにビーコンパケットを生成し得る。
【0182】
マスタ回路のスケジュールコントローラ334は、要求を受信し得、様々なノード322及び/又は機能回路310にタイムスライスを割り当て、それによってスケジュールを生成し得る。スケジュールコントローラ334は、スケジュールをノードコントローラ324に供給し得、ノードコントローラ324は、スケジュールをゲートコントローラ326に提供し得る。ゲートコントローラ326は、ビーコンタイムスライスと称され得る所定のタイムスライスにおいて、送信機を介してバックプレーン306のデータレーン312にスケジュールを供給し得る。それぞれのスレーブ回路は、バックプレーン306からスケジュールを受信し、スケジュールを実装し得る。例えば、それぞれの機能回路310のゲートコントローラ326は、スケジュールを受信し得、スケジュール内で定義された内容に基づいて送信機330及び受信機332の動作モードを制御することによってスケジュールを施行し得る。
【0183】
いくつかの実施形態では、それぞれのノード322のゲートコントローラ326は、その特定のノード322に割り当てられていないタイムスライスの間に、データレーン312から送信機を論理的に切断し得る。このようにして、スレーブ回路の回路コントローラ320は、スケジュール内の特定のタイムスライスを要求し得るが、回路コントローラ320は、機能回路310の送信機330及び受信機332に対する直接制御を有さない。そのため、回路コントローラ320は、データがデータレーン312に供給され得るときに対する直接制御を有さない。したがって、機能回路が、例えば偶発的又は意図的な破損により、無効データを送信している場合、機能回路310は、その特定の機能回路310に対してスケジュールされているタイムスライスのみを破損させる。
【0184】
通常動作中、所与の機能回路310のゲートコントローラ326は、その特定の機能回路310に割り当てられたタイムスライスの間、第1の動作モードの全ての送信機330を動作させ得る。割り当てられたタイムスライスの間、ゲートコントローラ326は、データレーンの全てに同時にデータを提供し得る。例えば、バックプレーン306が16個のデータレーンを含む場合、ゲートコントローラ326は、送信機330を介して1ビットの情報をそれぞれのデータレーンに同時に送信することによって、2バイトの情報を送信し得る。
【0185】
いくつかの実施形態では、マスタ回路がバックプレーンから無効化又は除去された場合、スレーブ回路のうちの1つ以上がアービトレーションの責任を負うように構成され得る。例えば、スレーブ回路がフレームの開始時にビーコン信号を受信しない場合、アービトレーション可能なスレーブ回路は、それ(アービトレーション可能なスレーブ回路)がアービトレーションの責任を負うことを示すビーコンパケットをデータレーン312に供給し、それによってマスタ回路になるまで、一定期間待機し得る。スケジュールを生成する方法、及びマスタ回路とスレーブ回路との間の通信については、以下により詳細に記載する。
【0186】
アービトレーションは、複数の機能回路310によって実行され得、ゲーティングは、バックプレーン306上の集中ソースではなく、それぞれの機能回路310のノード322によって管理され得るため、監視システム300は、単一障害点なしに機能回路310間の堅牢な通信を提供する。アービトレーションの方法については、以下により詳細に論じる。
【0187】
機能回路310は、様々な様式で変化し得る。例えば、いくつかの実施形態では、1つ以上の機能回路は、冗長性のために複数のノードを含み得る。図5は、図4に示す機能回路310と概ね同様であり得るが、一次ノード322及び二次ノード323を含む機能回路310aの例を示す。機能回路310aは、ノード322、323のノードコントローラ324と電子通信し得る回路コントローラ320を含み得る。一次ノード322及び二次ノード323は、ノードコントローラ324、スケジュールコントローラ334、ゲートコントローラ326、及びそれぞれ送信機及び受信機であり得る送信機330及び受信機332を含み得るゲート対328を含み得る。機能回路310aは、バックプレーン(例えば、バックプレーン306)のポート(例えば、ポート308)に連結され得、図4に示す機能回路310に関して上述したように機能し得る。しかしながら、この場合、動作中、一次ノード322及び二次ノード323の一方が動作可能である間に、一次ノード322及び二次ノード323の他方は無効にされ得る。動作可能なノード322、323が故障した場合、機能回路310aがバックプレーンのデータレーンにデータを送信し、かつそこからデータを受信し得ることを確実にするために、他のノード322、323が起動され得る。いくつかの実施形態では、バックプレーンのポートは、個々のノードの対応するゲート対328をバックプレーンの同じデータレーンに連結し、それによって、一次ノード322が故障した場合に、二次ノード323へのシームレスな遷移を可能にし得る。
【0188】
いくつかの実施形態では、監視システムは、データをバックプレーンのデータレーンに供給することが阻止され得る機能回路を含み得る。一例として、例えば状態監視回路などの機能回路は、バックプレーンのデータレーンからデータを受信するように構成され得るが、データをバックプレーンのデータレーンに供給することを阻止され得る。図6は、バックプレーンのデータレーンから信号を受信するように構成されているが、バックプレーンのデータレーンに信号を供給することを阻止されている機能回路310bの例を示す。図示の例に示されるように、機能回路は、回路コントローラ320と、回路コントローラ320とバックプレーンのデータレーンとの間の通信を促進するように構成されたノード325と、を含む。ノード325は、バックプレーンのデータレーンから信号を受信し得るように、ノードコントローラ324、ゲートコントローラ326、受信機332を含むが、送信機330を含まず、それによって、機能回路310bがバックプレーンのデータレーンに信号を供給することを阻止する。
【0189】
いくつかの実施形態では、機能回路310bは、信頼できない、すなわち外部のユーザーが、バックプレーンからの情報を閲覧し、回路コントローラ320と相互作用することを可能にし得る。このようなユーザーの例は、リモートメンテナンスエンジニアなどであり得る。一例として、ユーザーは、トラブルシューティングの目的のため、データレーンからの特定の情報(例えば、センサデータ)を要求するためのデータを回路コントローラ320に供給し得る。回路コントローラ320は、要求をノードコントローラ324に供給し得、ノードコントローラ324は、所望のデータがデータレーンから回路コントローラ320に送信されることを可能にし得る。ユーザーは、データを確認し、プラントオペレータのトラブルシューティングを支援し得るが、バックプレーンのデータレーンにいずれのデータも供給することはできない。したがって、ユーザーは、機能回路310bを用いる監視システムへのいずれの変更も行うことはできない。ユーザーは、信頼できるユーザーとして、監視システムへの変更を行うことができるプラントオペレータに情報を中継することのみが可能である。
【0190】
それぞれの回路モジュールが通信し得るときを制御することにより、高度な同期及び決定論を提供することができ、バス内の集中スイッチングを行わずに機能回路間の通信を促進することができる。機能回路のそれぞれが情報を互いに通信することを可能にする1つ以上のバスと共に、通信スケジュールを生成し得る機能回路を利用することにより、監視システム300は、産業機器を監視するためのモジュール式の柔軟かつスケーラブルな解決策を提供する。
【0191】
従来の監視システムは、柔軟性及びスケーラビリティの点で制限される場合がある。加えて、設置のコスト及び複雑性は、低コスト及び/又は低優先度の構成要素/システムを監視することを望むユーザーにとっての著しい参入障壁を生み出し得る。バックプレーンに取り外し可能に連結され得る機能回路を利用することにより、本明細書に記載される監視システムの性能は、個々の監視ニーズに適合するように調整及び/又はスケーリングされ得る。例えば、処理能力は、追加の処理回路をバックプレーンに連結することによって向上され得る。別の例として、監視システムは、監視システムが、追加のセンサからセンサデータを受信し、処理し得るように、追加の入力回路をバックプレーンに連結することによって拡張され得る。更に、マスタ回路でスケジュールを生成し、スレーブ回路で通信をゲーティングすることによって、監視システムは、堅牢な通信を提供することができ、かつ/又は、通信に集中スイッチングを使用するシステムに関連付けられた集中故障点を排除することができる。
【0192】
機能回路は、バス内の1つ以上のデータレーンを介して信号を送受信し得るため、スケジュールに基づいてデータをブロードキャストする機能回路(例えば、機能回路310)を構成することが望ましい場合がある。そうすることにより、複数の機能回路が同時にブロードキャストすることを阻止し、その結果、異なる機能回路によってブロードキャストされるデータパケット間の衝突を低減することができる。図11は、監視システムの機能回路間の通信の例示的な時間シーケンスを示す。監視システム時間は、機能回路通信がシステムフレームスケジュールに基づいて実行され得るシステムフレームに分割され得る。
【0193】
図7に示すように、システム時間402は、システムフレーム404A~Nに分割され得る。システムフレーム404Aは、開始時間406と終了時間408との間など、一定期間に及び得る。システムフレームは、時間的に連続し得る複数のタイムスライス410A~410Nに分割され得る。第1のタイムスライス410Aは、システムフレームの基準時間として使用され得る開始時間406に開始し得る。第2のタイムスライス410Bは、第1のタイムスライス410Aに時間的に隣接し得る。第1のタイムスライス410Aは、ビーコンタイムスライスと称され得る。第2のタイムスライス410Bは、ビーコン応答タイムスライスと称され得る。共に、タイムスライス410A及び410Bは、バスのデータレーンを介したデータ通信のためのタイムスライスを割り当てるためにマスタ回路がスレーブ回路と相互作用し得るアービトレーション期間411を構成し得る。残りのタイムスライス410C~410Nは、スレーブ回路がバスのデータレーン上にデータパケットをブロードキャストし得るデータ通信期間を構成し得る。
【0194】
アービトレーション期間411の第1のタイムスライス410Aの間、マスタ回路は、マスタ回路が通信可能に連結されるバスのデータレーン上にビーコンパケットをブロードキャストし得る。ビーコンパケットは、データレーンに通信可能に連結されたスレーブ回路(例えば、スレーブ回路のノードコントローラ)によって受信され得る。ビーコンパケットは、データ通信期間(例えば、タイムスライス410C~410N)のタイムスライスを監視システムのスレーブ回路に割り当てる、システムフレーム404Aのシステムフレームスケジュールを含み得る。システムフレームは、フレームとも称され得る。
【0195】
アービトレーション期間411の第2のタイムスライス410Bの間、1つ以上のスレーブ回路は、バスのデータレーン上にビーコン応答パケットをブロードキャストし得る。一例として、ノードコントローラ(例えば、ノードコントローラ324)は、ビーコン応答パケットを生成し、送信機(例えば、送信機330)を介してビーコン応答パケットをデータレーンに供給し得る。マスタ回路は、スレーブ回路からビーコン応答パケットを受信し得る。ビーコン応答パケットは、タイムスライス割り当ての要求を含み得る。マスタ回路は、スレーブ回路からのビーコン応答パケット内の要求に基づいたタイムスライス割り当てを含み得る将来のシステムフレーム(例えば、システムフレーム404B~N)のスケジュールを生成し得る。
【0196】
データ通信期間(例えば、410C~410N)の間、スレーブ回路は、バスのデータレーン上にデータパケットをブロードキャストし得る。スレーブ回路は、アービトレーション期間411の間にマスタ回路によってブロードキャストされたビーコンパケットを受信し得、ビーコンパケットのシステムフレームスケジュール内でスレーブ回路に割り当てられたタイムスライスの間にデータパケットをブロードキャストし得る。
【0197】
例えば、スレーブ回路内のゲートコントローラは、スレーブ回路に割り当てられたタイムスライスの間にデータパケットを送信するように、スレーブバスノードを構成し得る。これは、送信機が、データパケットがスレーブ回路からバス内の1つ以上のデータレーンに転送されることを可能にする第1の動作モードで、スレーブバスノード内の1つ以上の送信機を動作させることによって実行され得る。
【0198】
タイムスライス410Gの拡大図に示すように、それぞれのタイムスライス410A~410Nは、デッドバンド期間424の前に時間的に位置する使用可能なタイムスライス期間420を含み得る。スレーブ回路は、割り当てられたタイムスライスの使用可能なタイムスライス期間の間にデータパケットを送信するように構成され得る。一例として、使用可能なタイムスライス期間420は、プリアンブル426、ヘッダ428、430、432、データペイロード434、巡回冗長検査(CRC)436、及びパケット間ギャップ438を含むデータパケットを送信するために使用され得る。一例として、ヘッダ428、430、432は、それぞれ、イーサネットヘッダ、IPヘッダ、及びUDPヘッダであり得る。いくつかの実施形態では、プリアンブル426は8バイトであり得、データペイロード434は1476バイトであり得、CRC436は4バイトであり得、パケット間ギャップ438は12バイトであり得る。更に、いくつかの実施形態では、ヘッダ428、430、432は、それぞれ、14、20、及び4バイトであり得る。プリアンブル126、データペイロード134、CRC436、及びパケット間ギャップ438、及びヘッダ428、430、432のサイズに対応する情報は、ビーコンパケットが提供されるスケジュール内に配布され得る。使用可能なタイムスライス期間の間に送信され得るデータパケットの様々な部分のサイズは、変更可能である。同様に、使用可能なタイムスライス期間420の持続時間は変更可能である。例えば、使用可能なタイムスライス期間420の持続時間は、スレーブ回路によってブロードキャストされ得る最大許容データパケット及び/又はデータが機能回路から転送され得るレートに基づいて決定され得る。使用可能なタイムスライス期間420の持続時間は、データパケットをバックプレーンに転送するのに必要な時間の量と少なくとも同じ長さであり得る。一例として、データパケットは、約56~65535バイトの範囲であり得る。別の例として、タイムスライスは、約2500~13496ナノ秒(ns)の範囲の持続時間を有する。
【0199】
スレーブ回路は、デッドバンド期間424の間、いずれのデータパケットも送信することができない。それぞれのタイムスライス410A~410Nの最後のデッドバンド期間424は、バックプレーン(例えば、バックプレーン306)の通信データレーン内の機能回路からのデータ供給間のシームレスな遷移を促進し得る。例えば、デッドバンド期間424は、機能回路間の時間同期における不正確さに起因するデータ送信タイミング誤差を緩和するように、並びにブリッジされたバックプレーン間のデータ送信に関連付けられたレイテンシから生じ得る信号衝突を最小化するように機能し得る。一例として、時間同期誤差は、データレーンに沿った信号伝搬遅延、ブリッジされたバックプレーン間の伝搬遅延、機能回路間の時間同期誤差、ビット誤差比などによって生じ得る。ブリッジされたバックプレーンについては、以下により詳細に記載する。
【0200】
いくつかの実施形態では、デッドバンド期間424の持続時間は、監視システムに用いられるデータ通信プロトコルに基づいて決定され得る。例えば、イーサネット通信プロトコル(例えば、TCP/IP、UDP/IP)は、デッドバンド期間424が12バイトのデータパケットの通信を可能にし得ることを要求し得る。いくつかの実施態様では、デッドバンド期間424の持続時間は、予期される及び/又は既知の時間同期誤差に基づいて決定され得る。
【0201】
図8は、アービトレーション期間中にマスタ回路によってブロードキャストされる、ビーコンパケット500の例示的なデータ構造を示す。ビーコンパケットは、基準信号として機能し得るプリアンブルフィールド501を含み得る。モニタリングのスレーブ回路は、プリアンブルフィールド501を使用して、ビーコンパケット内のデータの開始を識別する。ビーコンパケットはまた、他の中でも、タイプフィールド502、現在時間フィールド504、ネットワーク識別番号(ID)フィールド505、レーンの数フィールド507、ボーレートフィールド506、スケジュールヘッダ522、及びスケジュール項目アレイ524などのデータフィールドを含み得る。タイプフィールド502は、データパケットがビーコンパケット500であることを示し得る。いくつかの実施形態では、バックプレーンに連結された機能回路は、プリアンブルフィールド501及びタイプフィールド502を使用して、バックプレーンに供給されたデータを識別し得る。例えば、プリアンブルフィールド501は、データ送信クロックを含み得、バックプレーンに連結された機能回路は、このデータ送信クロックを使用して、所与の機能回路から送信されたデータを識別し得る。
【0202】
現在時間フィールド504は、スレーブ回路のクロックを同期させるための基準時間として機能し得る。現在時間フィールド504は、例えば、ビーコンパケットの送信時間、開始時間406、終了時間408などのうちの1つ以上であり得る。ネットワークIDフィールドは、1つ以上のバックプレーン及びそれに連結された機能回路によって形成されるネットワークを識別し得る。いくつかの実施形態では、ネットワークIDは、起動時に監視システムに生成され得る、かつ/又は割り当てられ得る。ネットワークIDは、監視システムのハードウェア(例えば、機能回路及び/又はバックプレーンの固有のID、バックプレーン上のデータレーンの数など)、並びに、例えば、通信スケジュール、ボーレートなどの動作パラメータを特徴付けるように機能し得る。いくつかの実施形態では、ネットワークIDは、意図せずに接続された独立したネットワークを識別及び/又は分離する手段を提供し得る。ボーレートフィールド506は、バックプレーンの様々なデータレーンにわたる通信速度を特徴付けるデータを含み得る。
【0203】
ビーコンパケットはまた、システムフレームスケジュール520を含み得る。システムフレームスケジュール520は、スケジュールヘッダ522及びスケジュール項目アレイ524を含み得る。スケジュールヘッダ522は、スケジュールに関する自己記述情報を含み得る。例えば、スケジュールヘッダ522は、スケジュールに含まれるタイムスライスの数、それぞれのタイムスライスの持続時間、タイムスライス内のデッドバンドの持続時間、及びスケジュール内のタイムスライス割り当てを解析するために機能回路のノードコントローラによって使用され得る識別データを特徴付けるデータ含み得る。
【0204】
図9は、システムフレームスケジュール520の例示的な構造を示す。システムフレームスケジュールは、スケジュールヘッダ522及びスケジュール項目アレイ524を含む。スケジュール項目アレイ524は、システムフレーム(例えば、システムフレーム404A)内のタイムスライスのタイムスライス割り当てを含み得る。スケジュール項目アレイ524のデータマトリックスは、タイムスライスアレイ602及び割り当てアレイ604を含み得る。タイムスライスアレイのフィールドは、タイムスライスを識別し得、割り当てアレイのフィールドは、タイムスライスアレイの割り当てデータを含み得る。例えば、スレーブ回路に割り当てられたタイムスライスの割り当てフィールドは、スレーブ回路の固有の識別子(ID)を含み得る。例として、固有のIDは、例えば、MACアドレスであり得る。いくつかの実施形態では、スケジュール項目アレイ524は、スレーブ回路に割り当てられないタイムスライスを含み得る。スケジュール項目アレイ524はまた、複数のスレーブ回路がデータパケットをブロードキャストし得るベストエフォートタイムスライスを含み得る。未割り当てのタイムスライスの割り当てフィールドは、第1の所定の値(例えば、00-00-00-00-00-00)を有し得る。ベストエフォートタイムスライスの割り当てフィールドは、第2の所定の値(例えば、FF-FF-FF-FF-FF-FF、又は0xAA-AA-AA-AA-AA-AA)を含み得る。
【0205】
いくつかの実施形態では、マスタ回路は、未割り当てのタイムスライスの間にスレーブ監視ノードによってブロードキャストされた任意のデータパケットを破棄し得る。ベストエフォートタイムスライスの間、監視システムのバックプレーンに連結された任意の機能回路は、データパケットをブロードキャストし得る。一例として、ベストエフォートタイムスライスは、優先度の低いトラフィック、非同期アプリケーション層イベント(例えば、スケジュールが困難なイベント)を通信するのに使用され得る。ベストエフォートタイムスライスの間に複数の機能回路がブロードキャストするため、データパケットの衝突が発生し得る。これらの衝突は、例えばCSMA/CDアルゴリズムを使用して解決され得る。いくつかの実施形態では、それぞれの機能回路は、バックプレーンのデータレーンを監視して、衝突が生じたかどうかを決定し得る。例えば、機能回路がバックプレーンのデータレーンにデータを送信している期間の間、機能回路のノードコントローラ及び/又はゲートコントローラは、データレーンを監視して、バックプレーン上に存在するデータが送信されたデータと同じであるかどうかを決定し得る。バックプレーン上のデータが送信されたデータとは異なる場合、ノードコントローラ及び/又はゲートコントローラは、衝突が発生したことを決定し得る。
【0206】
図10は、アービトレーション期間411の第2のタイムスライス(例えば、410B)の間にスレーブ回路によってバックプレーンに提供され得る、ビーコン応答パケット700の例示的なデータ構造を示す。ビーコン応答パケット700は、タイプフィールドアレイ701を含み得、値アレイ703は、対応する値のアレイ703を含み得る。フィールドアレイ701は、ビーコン応答パケット700のデータがビーコン応答パケットを表すことを示すデータフィールド702を含み得る。フィールドアレイ701はまた、スレーブ回路の内部時間を特徴付けるデータを含み得る、スレーブ時間フィールド704を含み得る。フィールドアレイ701は、スレーブ回路に対応する固有の識別子を特徴付けるデータを含み得る、固有の識別子(ID)フィールド706を含み得る。フィールドアレイ701はまた、そのデータパケットをブロードキャストするためにスレーブ回路によって必要とされるタイムスライスの数を特徴付けるデータを含み得る、タイムスライス要求フィールド708を含み得る。
【0207】
図11は、マスタ回路801とスレーブ回路803との間の例示的な通信プロトコル800を示す。マスタ回路801は、データ受信機804A及びデータ送信機806Aを含み得る。スレーブ回路803は、データ受信機804B及びデータ送信機806Bを含み得る。時間同期期間812の間、マスタ回路801及びスレーブ回路803のノードは、それらの時間を同期させ得る。例えば、マスタ回路801は、ビーコンパケット内のその基準時間(例えば、基準時間504)を含み得、それを1つ以上のシステムフレームのアービトレーション期間(例えば、システムフレームの第1のタイムスライス)の間にスレーブ回路803に送信し得る。スレーブ回路は、待機モードに留まり、複数のシステムフレーム内でビーコンパケットを受信し得る。スレーブ監視ノードは、その内部時間を、受信されたビーコンパケットの基準時間と同期させ得る。
【0208】
システムフレームのアービトレーション期間814の間、マスタ回路は、ビーコンパケットをスレーブ監視ノードに(例えば、第1のタイムスライス410Aの間に)送信し得、スレーブ監視ノードからビーコン応答パケットを(例えば、第2のタイムスライス410Bの間に)受信し得る。データ通信期間816の間、スレーブ回路は、ビーコンパケット内で送信されたシステムスケジュールに基づいて、データパケットをマスタ回路に送信し得る。
【0209】
図12は、動作中に監視システム(例えば、監視システム300)のバックプレーン(例えば、バックプレーン306)に供給され得るデータパケット900の例示的な構造を示す。図示の例に示されるように、データパケット900は、パケットヘッダ902、通信ヘッダ904、プロトコルヘッダ906、パケット化メッセージヘッダ908、オブジェクトメッセージヘッダ910、オブジェクトヘッダ912、及びオブジェクト本体914を含み得る。いくつかの実施形態では、機能回路のノードコントローラ(例えば、ノードコントローラ324)及び/又はゲートコントローラ(例えば、ゲートコントローラ926)は、パケットヘッダ902及び通信ヘッダ904内のデータを使用して、データパケット900を特徴付け得る及び/又は識別し得る。プロトコルヘッダ906は、パケット化メッセージヘッダ908、オブジェクトメッセージヘッダ910、オブジェクトヘッダ912、及びオブジェクト本体914は、データパケット900のペイロードに対応するデータを含み得る。いくつかの実施形態では、回路コントローラ(例えば、回路コントローラ320)は、プロトコルヘッダ906、パケット化メッセージヘッダ908、オブジェクトメッセージヘッダ910、及び/又はオブジェクトヘッダ912内のデータを使用して、データパケット900内のデータの特徴付け得る及び/又は識別し得る。
【0210】
パケットヘッダ902は、パケットプリアンブルフィールド916、タイプフィールド918,パケット番号フィールド920、長さフィールド922、及びパケットCRCフィールド924を含み得る。プリアンブルフィールド916は、データ送信クロックを含み得、バックプレーンに連結された機能回路は、このデータ送信クロックを使用してデータパケット900を識別し得る。タイプフィールド918は、データパケット900内で送信されるデータのタイプを記述するデータを含み得る。例えば、データパケットが入力回路によって送信された場合、タイプフィールドは、データパケットがセンサデータを含むことを示し得る。パケット番号フィールド920は、データパケットを供給するための情報を特徴付けるデータを含み得る。例えば、パケット番号フィールド920は、ソース情報及び/又は宛先情報を特徴付けるデータを含み得る。長さフィールド922は、データパケット900の長さ(例えば、バイト単位)を記述するデータを含み得る。パケットCRCフィールド924は、パケットヘッダ902の未加工データの意図しない変化を検出するために、他の機能回路によって使用され得るエラーチェック情報を含み得る。
【0211】
通信ヘッダ904は、イーサネットヘッダ926、IPヘッダ928、及びTCP/UDPヘッダ930を含み得る。イーサネットヘッダ926は、機能回路及び/又はバックプレーンのMACアドレスを特徴付けるデータを含み得る。IPヘッダ928は、ソースIPアドレス及び/又は宛先IPアドレスを記述するデータを含み得る。例えば、IPヘッダ928は、データパケット900を供給した機能回路のIPアドレス、並びにデータパケット900を受信することを意図した機能回路のIPアドレスを含み得る。TCP/UDPヘッダ930は、ソースポート及び宛先ポートを記述するデータを含み得る。例えば、TCP/UDPヘッダ930は、データパケット900を供給した機能回路が連結されているポートを識別するポート番号を含み得る。TCP/UDPヘッダ930はまた、データパケット900を受信することが意図された、その機能回路に対応するポートを識別するポート番号を含み得る。
【0212】
プロトコルヘッダ906は、メッセージタイプフィールド932、メッセージ長フィールド934、及びメッセージCRCフィールド936を含み得る。メッセージタイプフィールド932は、データパケット900内で送信されたデータのタイプを記述するデータを含み得る。いくつかの実施形態では、データパケットを受信する機能回路の回路コントローラ(例えば、回路コントローラ320)は、メッセージタイプフィールド932内のデータを使用して、データパケット900内のデータのタイプを識別し得る。メッセージ長フィールド934は、データパケット900内のメッセージの長さ(例えば、バイト単位)を記述するデータを含み得る。メッセージCRCフィールド936は、メッセージの生データの意図しない変化を検出するために、機能回路の他の回路コントローラによって使用され得るエラーチェック情報を含み得る。
【0213】
パケット化メッセージヘッダ908は、パケット長フィールド938、パケット番号フィールド940、及びパケットCRCフィールド942を含み得る。パケット長フィールド938は、データパケット900の長さ(例えば、バイト単位)を記述するデータを含み得る。パケット番号フィールド940は、データパケット900を供給するための情報を特徴付けるデータを含み得る。パケットCRCフィールド942は、パケットヘッダ902の生データの意図しない変化を検出するために、データパケット900を受信する回路コントローラによって使用され得るエラーチェック情報を含み得る。
【0214】
オブジェクトメッセージヘッダ910は、オブジェクト番号フィールド944を含み得る。パケット番号フィールド940は、データパケット900内のオブジェクトの数を記述するデータを含み得る。
【0215】
オブジェクトヘッダ912は、オブジェクトIDフィールド946と、オブジェクトタイプフィールド948と、オブジェクト長フィールド950と、タイムスタンプフィールド952と、状態フィールド954と、構成シーケンス番号フィールド956と、オブジェクトCRCフィールド958と、を含み得る。オブジェクトIDフィールド946は、オブジェクト本体914のオブジェクトフィールド960を識別するデータを含み得る。オブジェクトタイプフィールド948は、データパケット900内で送信されたデータのタイプを記述するデータを含み得る。オブジェクト長フィールド950は、データパケット900内のオブジェクトの長さ(例えば、バイト単位)を記述するデータを含み得る。タイムスタンプフィールド952は、データパケット900がバックプレーンに供給されたときに対応する時間を特徴付けるデータを含み得る。状態フィールド954は、データパケット900内のオブジェクトの状態を記述するデータを含み得る。構成シーケンス番号フィールド956は、データパケット900内のデータの構成を記述するデータを含み得る。オブジェクトCRCフィールド958は、データパケット900内のオブジェクトの生データの意図しない変化を検出するために、データパケット900を受信する回路コントローラによって使用され得るエラーチェック情報を含み得る。
【0216】
オブジェクト本体914は、オブジェクトフィールド960を含み得る。オブジェクトフィールド960は、データパケット900内で送信されたオブジェクトに対応するペイロードの一部分を含み得る。例えば、オブジェクトフィールドは、センサからのデータを含み得る。
【0217】
最初に、監視システムの機能回路が電源オンにされると、機能回路(例えば、ノードコントローラ)は、マスタ回路が存在するかどうかを決定するため、かつ/又はマスタ回路になるためのアービトレーションの責任を負うための初期化プロセスを実行し得る。図13は、機能回路が電源オンにされたときに発生し得る初期化プロセスを示す、例示的なフローチャート1100を示す。機能回路は、工程1102で電源オンにされ得る。一例として、機能回路は、監視システムが電源オンにされたときに電源オンにされ得る。別の例として、機能回路は、アクティブな監視システムに(例えば、ホットインサーションを介して)連結されたときに電源オンにされ得る。機能回路は、ビーコン信号を検出するために、かつ/又はスケジュールを受信するために一定期間待機し得る。
【0218】
一定期間後、工程1104において、機能回路は、ビーコンが検出されていないこと、スケジュールが利用可能ではないこと、及び監視システムがマスタ回路を含んでいないことを決定し得る。機能回路はまた、リンク状態であり得る。リンク状態は、バックプレーンへの接続の状態を記述し得る。リンク状態が、リンクがないことを示している場合、工程1106において、機能回路は、監視状態のノード(例えば、ノード322)を開始して、正のリンク状態を生成し得る。例えば、機能回路のカードコントローラは、ノードを開始するための信号をノードコントローラに供給し得る。いくつかの実施形態では、ノードコントローラ及び/又はゲートコントローラは、リンク状態を識別し得る。リンクがない場合、ノードコントローラ及び/又はゲートコントローラはノードを開始し得る。ノードがバックプレーンにリンクされている場合、工程1108において、機能回路は自己評価を実行して、それがアービトレーション可能であるかどうかを決定し得る。例えば、機能回路のノードコントローラは、それがスケジュールコントローラを含むか又はスケジュールコントローラに連結されているかどうかを決定し得る。機能回路がアービトレーション可能でない場合、工程1110において、機能回路は初期化プロセスを停止し得る。
【0219】
機能回路がアービトレーション可能である場合、機能回路のスケジュールコントローラは、ビーコンパケットを生成し、ビーコン信号をバックプレーンのデータレーンに(例えば、ノードコントローラ及び送信機を介して)提供し得る。ノードコントローラが衝突を検出した場合、又はノードコントローラが異なる機能回路からビーコン信号を検出した場合、スケジュールコントローラ及び/又はノードコントローラは、工程1112でランダムバックオフの状態に入り得る。工程1112において、スケジュールコントローラ及び/又はノードコントローラは、別の機能回路からビーコン信号を受信するために一定期間待機し得る。
【0220】
いくつかの実施形態では、アービトレーション可能な機能回路はそれぞれ、工程1112中にランダムな時間量を待機するように構成され得る。ランダムな時間量を待機することにより、複数の連続する衝突の確率が低減され、それにより、機能回路がより迅速にアービトレーション機能をとることが可能になり得る。工程1112の間に、機能回路が有効なビーコンパケットを受信すると、ノードは初期化プロセスを停止し得る。動作中の任意の時点で、フレーム(例えば、図7に関して上述したフレーム)がビーコンパケットを含まない場合、機能回路は、初期化プロセスを再開し、マスタ回路になるように試み得る。それぞれのフレームがビーコンパケットを含む場合、初期化プロセスは無期限に停止されたままであり得る。
【0221】
機能回路がビーコン信号を検出しない場合、工程1114において、機能回路は、アービトレーション責任を負い、それによってマスタ回路になり得る。機能回路がマスタ回路になった後、マスタ回路は、監視システムのそれぞれのスレーブ回路が通信し得るときを定義するスケジュールを生成、配布、及び維持し得る。
【0222】
図14は、スレーブ回路からの通信要求に基づいてスケジュールを生成する方法を示すフロー図1200を示す。図示の例に示されるように、マスタ回路は、工程1202でアービトレーション機能をとり得る。工程1204において、マスタ回路のスケジュールコントローラは、スケジュールを生成し、ビーコンタイムスライス及びビーコン応答タイムスライス(例えば、タイムスライス410A、410B)を割り当て得る。スケジュールコントローラはまた、メモリ内にスケジュールを記憶し得る。この時点で、スケジュール内のそれぞれのタイムスライスは、ビーコンタイムスライス(例えば、タイムスライス410A)及びビーコン応答タイムスライス(例えば、タイムスライス410B)を除いて、未割り当てとなり得る。別の例として、タイムスライスは、以前の利用可能なスケジュールに基づいて割り当てられ得る。あるいは、機能回路が前のフレームから継続した動作状態にある場合、本方法は工程1206に直接移動し得る。
【0223】
工程1206において、マスタ回路は、第1のタイムスライス(例えば、タイムスライス110A)の間にビーコンパケットを送信し得る。マスタ回路が、衝突があったことを検出すると、工程1207において、マスタ回路はランダムバックオフの状態に入ることができ、バックプレーンに連結された様々な機能回路にわたる時間の同期に使用され得る、更新されたデータ送信クロック、すなわちタイマーを用いて一定期間待機してから、別のビーコンパケットの送信を試みることになる。
【0224】
衝突が検出されない場合、マスタ回路のスケジュールコントローラ及び/又はノードコントローラは、工程1208において1つ以上のスレーブ回路からのビーコン応答パケットを待機し得る。ビーコン応答パケットが存在しない場合、又はビーコン応答パケットが無効である場合、マスタ回路は、工程1210において、必要なスケジュール更新がないことを決定し得る。
【0225】
工程1212において、マスタ回路がスレーブ回路から有効なビーコン応答パケットを受信する場合、マスタ回路のスケジュールコントローラは、ビーコン応答パケットからタイムスライス要求を処理し得る。割り当てられる利用可能なタイムスライスが存在しない場合、工程1214において、スケジュールコントローラはエラー信号を生成し得る。いくつかの実施形態では、スケジュールコントローラは、ゲートウェイ回路を介して、エラー信号をプラントオペレータに供給し得る。例えば、スケジュールコントローラは、ノードコントローラ並びにマスタ回路の送信機及び受信機を介して、エラー信号をバックプレーンに供給し得る。ゲートウェイ回路は、データレーンからエラー信号を受信し、ユーザーデバイスにエラー信号を供給して、バックプレーンがオーバープロビジョニングされていることをユーザーに通知し得る。いくつかの実施形態では、ユーザーは、バックプレーンを、より多くのデータレーンを含むバックプレーンに置き換え、それによって、より大量のデータトラフィックを促進することができる。別の例として、ユーザーは、バックプレーンを、より高いレートでデータを転送するように構成されたバックプレーンに置き換えることができる。
【0226】
タイムスライスがスケジューリングに使用可能である場合、工程1216において、スケジュールコントローラは、ビーコン応答パケット内で要求された通信に適応するようにスケジュールを更新し得る。スケジュールコントローラは、更新されたスケジュールを含む別のビーコンパケットをバックプレーンに供給し得る。スレーブ回路は、バックプレーンからビーコンパケットを受信し、それらのスケジュールを更新し得る。
【0227】
工程1218において、マスタ回路のスケジュールコントローラ及び/又はノードコントローラは、以下により詳細に記載されるように、トラフィック監視、又は「ガベージコレクション」段階に遷移し得る。いくつかの実施形態では、トラフィック監視段階は、マスタ回路によって実行される全てのスケジューリング及びアービトレーション機能と同時に発生し得る。
【0228】
工程1212に関連して上述したように、マスタ回路のスケジュールコントローラがスレーブ回路から有効なビーコン応答を受信すると、マスタ回路のスケジュールコントローラは、ビーコン応答パケットからのタイムスライス要求を処理し得る。図15は、ビーコン応答パケットからのタイムスライス要求を処理し、スケジュール項目アレイ(例えば、スケジュール項目アレイ524)を生成する例示的な方法を示すフロー図1300を示す。工程1302において、マスタのスケジュールコントローラは、ビーコン応答パケットを受信し、タイムスライス要求の処理を開始し得る。
【0229】
工程1304において、スケジュールコントローラは、変数Nのメモリを割り当て、メモリ内の変数の値を設定し得る。スケジュールコントローラは、ビーコン応答パケットから要求されたタイムスライスの数を決定し得る。例えば、スケジュールコントローラは、要求されたタイムスライスの数を決定するために、タイムスライス要求フィールド(例えば、タイムスライス要求フィールド708)に対応する値(例えば、要求されたタイムスライスフィールド708の数と共に提供される値)を評価し得る。次いで、スケジュールコントローラは、変数Nの値を要求されたタイムスライスの数と等しくなるように設定し得る。Nの値がゼロである場合、工程1306において、スケジュールコントローラは、処理されるタイムスライス要求が存在しないことを決定し得る。次いで、スケジュールコントローラは、工程1308において、タイムスライス要求の処理を終了し得る。
【0230】
工程1310において、スケジュールコントローラは、タイムスライスアレイ(例えば、タイムスライスアレイ602)及び割り当てアレイ(例えば、割り当てアレイ604)を含み得るスケジュールアレイ(例えば、スケジュール項目アレイ524)のためのメモリを割り当て得る。タイムスライスアレイ及び割り当てアレイのサイズは、フレーム内の所定の数のタイムスライスに対応し得る。例えば、1フレーム当たり100個のタイムスライスが存在する場合、タイムスライスアレイ及び割り当てアレイはそれぞれ、100個の要素を有し得る。スケジュールコントローラはまた、インデックス付け変数Mのためのメモリを割り当て、Mの値を0に設定し得る。
【0231】
工程1312において、スケジュールコントローラは、タイムスライスアレイのインデックスMにおけるタイムスライスに対応する、インデックスMにおける割り当てアレイの値をチェックし得る。インデックスMにおける割り当てアレイの値が、対応するタイムスライスは未割り当てであることを示している場合、工程1314において、スケジュールコントローラは、インデックスMにおける割り当てアレイの値を、ビーコン応答パケット(例えば、ビーコン応答パケット700)からの固有のID(例えば、固有の識別子(ID)フィールド706)の値に等しくなるように設定し得る。
【0232】
工程1316において、スケジュールコントローラは、値Nを1デクリメント、すなわち減少させ得る。工程1316の後のNの値がゼロに等しい場合、工程1306において、スケジュールコントローラは、処理されるタイムスライス要求が存在しないことを決定し得る。処理されるスライス要求がなくなると、プロセスは、以下により詳細に記載される工程1320に移動し得る。工程1316の後のNの値がゼロに等しくない場合、スケジュールコントローラは、工程1320においてMの値を1インクリメント、すなわち増加させ得る。
【0233】
割り当てアレイのインデックスMの値が、対応するタイムスライスは未割り当てであるか又はベストエフォートタイムスライスであることを示している場合、工程1318において、スケジュールコントローラは、タイムスライスアレイのインデックスMのタイムスライスが既に割り当て済みであることを決定し得る。次いで、スケジュールコントローラは、工程1320においてMの値を1インクリメント、すなわち増加させ得る。
【0234】
工程1320において、スケジュールコントローラは、Mの値を1インクリメント、すなわち増加させ得る。Mの値がフレーム内のタイムスライス数から1を引いたものよりも小さい場合、プロセスは工程1312に戻り得る。Mの値がフレーム内のタイムスライスの数よりも大きい場合、工程1322において、スケジュールコントローラは、スケジュール要求の失敗が発生したことを決定し得る。次いで、スケジュールコントローラは、工程1308において、タイムスライス要求の処理を終了し得る。
【0235】
動作中、マスタ回路は、割り当てられたタイムスライスの間にデータ送信が発生していることを検証するために、バックプレーンのデータレーン上のトラフィックを監視し得る。割り当てられたタイムスライスの間にデータ送信が存在しない場合、マスタ回路は、タイムスライスが破棄されたことを決定し得る。マスタ回路は、タイムスライスを含まないか又はタイムスライスがスケジュールされてない場合があり、後続のビーコン応答タイムスライス(例えば、ビーコン応答タイムスライス410B)の間に受信された要求に基づいて、タイムスライスを再割り当てし得る。
【0236】
図16は、例示的なトラフィック監視、すなわち「ガベージコレクション」のフロー図1400を示しており、このプロセスは、未使用のタイムスライスを再割り当て可能なように回復させるために使用され得る。工程1402において、マスタのスケジュールコントローラは、トラフィック監視プロセスの繰り返しを開始し得る。工程1404において、スケジュールコントローラは、インデックス付け変数Xのためのメモリを割り当て、メモリ内の変数の値を設定し得る。例えば、インデックス付け変数の値は、ビーコンタイムスライスの数に1を加えたものに等しくなるように設定され得る。例えば、割り当てアレイ(例えば、割り当てアレイ604)がインデックス0にビーコンタイムスライスを含み、インデックス1にビーコン応答タイムスライスを含む場合、インデックス付け変数の値は、スレーブ回路に割り当てられている可能性がある第1のタイムスライスのインデックスに対応する2に設定され得る。
【0237】
工程1404において、スケジュールコントローラはまた、カウンタアレイのためのメモリを割り当て得る。カウンタアレイは、割り当てアレイと同じサイズであり得る。カウンタアレイの要素の値は、所定のアイドルスライス制限に設定され得る。アイドルスライス制限は、スレーブ回路がアイドル状態のまま、すなわちデータを送信することができない、許容可能な連続供給機会の数を記述し得る。供給機会は、スレーブ回路が割り当てられたタイムスライスであり得る。例えば、それぞれのスレーブ回路が2つの連続する供給機会に対してアイドル状態のままであり得る場合、カウンタアレイのそれぞれの要素の値は、2に設定され得る。いくつかの実施形態では、カウンタアレイが以前のフレームから既に存在している場合、スケジュールコントローラは、既存のカウンタアレイを参照し得る。図17は、タイムスライスアレイ1502と、割り当てアレイ1504と、長さアレイ1506と、カウンタアレイ1508と、を含むスケジュール項目アレイ1500の一例を示す。
【0238】
工程1406において、スケジュールコントローラは、割り当てアレイのインデックスXの値を決定し得る。割り当てアレイのインデックスXの値が、対応するタイムスライスは未割り当てであることを示している場合、スケジュールコントローラは、工程1408においてXの値を1インクリメント、すなわち増加させ得る。
【0239】
割り当てアレイのインデックスXの値が、対応するタイムスライスは割り当てられていることを示している場合、工程1410において、スケジュールコントローラは、タイムスライスアレイのインデックスXに対応するタイムスライスが割り当てられているスレーブ回路からの信号を対象に、バックプレーンの1つ以上のデータレーンを監視し得る。マスタ回路が、タイムスライスが割り当てられているスレーブ回路からの信号を検出しない場合、工程1412において、スケジュールコントローラは、カウンタアレイのインデックスXの値を1つデクリメントする、すなわち減少させ得る。カウンタアレイのインデックスXがゼロに等しい場合、工程1414において、スケジュールコントローラは、タイムスロットからスレーブ回路のスケジュールを解除し得る。次いで、工程1408において、スケジュールコントローラはXの値を1つ増加させ得る。
【0240】
工程1412の後、カウンタアレイのインデックスXの値がゼロより大きい場合、工程1408において、スケジュールコントローラはXの値を1つ増加させ得る。工程1410において、マスタ回路が、タイムスライスが割り当てられているスレーブ回路からの信号を検出した場合、マスタ回路のスケジュールコントローラは、工程1418において、カウンタアレイのインデックスXの値をアイドルスライス制限(例えば、1)に設定し得る。次いで、スケジュールコントローラは、工程1408においてMの値を1つ増加させ得る。
【0241】
工程1408の後、Xの値がフレーム内のタイムスライス数よりも小さい場合、プロセスは次いで工程1408に戻り得る。Xの値がフレーム内のタイムスライス数に等しい場合、工程1416において、スケジュールコントローラは、現在のフレームに対するトラフィック監視プロセスを終了し得る。
【0242】
バックプレーンのデータレーン上のトラフィックを監視することによって、マスタ回路は、割り当てられたスレーブ回路が通信に失敗したタイムスライスを識別し、割り当てられたスレーブ回路のスケジュールを解除し、ビーコン応答パケット内に受信された通信要求に基づいてタイムスライスを再割り当てすることによって、リソース(例えば、タイムスライス)利用の効率を最大化することができる。
【0243】
図18は、監視システム(例えば、監視システム300)のスレーブ回路のノードの例示的な動作を示すフロー図1600を示す。スレーブ回路は、図4に関連して上述した機能回路310と概ね同様であり得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、スレーブ回路は、スケジュールコントローラを含まなくてもよく、又はスケジュールコントローラは非アクティブであってもよい。
【0244】
工程1602において、スレーブ回路が電源オンにされ得る。工程1604において、ノードコントローラは、スレーブ回路の回路コントローラが、スレーブ回路が連結されているバックプレーンのデータレーンにデータを供給する要求を提供したかどうかを確認し得る。
【0245】
ノードコントローラが、回路コントローラはデータをバックプレーンに供給するための任意の追加要求を提供していないことを決定した場合、工程1606において、ノードコントローラは、マスタ回路からビーコンパケットを受信するのを待機し得る。一定期間後、ノードコントローラがビーコンパケットを受信しない場合、プロセスは工程1604に戻り得、ノードコントローラは、回路コントローラがバックプレーンのデータレーンにデータを供給する要求を提供したかどうかを確認し得る。ノードコントローラが工程1606の間にビーコンパケットを受信した場合、ノードコントローラは、工程1608において、ビーコンパケットと共に提供されたスケジュールに基づいて、メモリに記憶されたスケジュールの内部コピーを更新及び/又は生成し得る。ノードコントローラはまた、更新された/生成されたスケジュールをスレーブ回路のゲートコントローラに提供し得、そのため、ゲートコントローラは、スケジュールを施行するためにスレーブ回路の送信機及び/又は受信機の動作を制御し得る。次いで、プロセスは工程1604に戻り得、ノードコントローラは、回路コントローラがバックプレーンのデータレーンにデータを供給する要求を提供したかどうかを確認し得る。
【0246】
ノードコントローラが、回路コントローラがデータをバックプレーンに供給することを要求したことを検出した場合、工程1610において、ノードコントローラは、回路コントローラからの要求に基づいて通信用のタイムスライスを要求するためのビーコン応答パケットを準備し得る。例えば、回路コントローラは、バックプレーンに供給される1つ以上の通信パケットをノードコントローラに提供し得る。ノードコントローラは、合計サイズ(例えば、バイト単位)を決定し得、監視システムのボーレートに基づいて通信パケットを送信するために必要とされるタイムスライスの数を計算し得る。ノードコントローラは、計算された数のタイムスライスを要求するビーコン応答パケットを生成し得る。別の例として、いくつかの実施形態では、回路コントローラは、通信パケットと共に提供され得る所望のペイロードを供給するための特定の量の帯域幅(例えば、毎秒バイト単位)を要求する信号をノードコントローラに供給する。
【0247】
いくつかの実施形態では、工程1612において、ノードコントローラは、ノードコントローラが一定期間待機するホールドオフ状態に入り得る。一例として、ノードコントローラは、バックプレーンへの同時データ供給を低減するために、ホールドオフ状態に入り、それによって、異なる機能回路からのビーコン応答パケット間の衝突のリスクを低減し得る。工程1614において、ノードコントローラはビーコンパケットを受信するのを待機し得る。ノードコントローラがマスタ回路からビーコンパケットを受信した後、工程1616において、ノードコントローラは、ビーコン応答パケットをバックプレーンのデータレーンに提供し得る。
【0248】
ノードコントローラが、ビーコン応答パケットが衝突を経験したことを検出した場合、工程1612において、ノードコントローラはホールドオフ状態に入り得る。一定期間後、工程1614において、ノードコントローラはビーコンパケットを待機し得る(例えば、後続のフレーム内で)。ノードコントローラがビーコンパケットを受信した後、工程1616において、ノードコントローラは、ビーコン応答パケットをバックプレーンのデータレーンに提供し得る。
【0249】
工程1618において、ビーコンパケットがデータレーンに送信された後、ノードコントローラは、ビーコンパケットを受信するのを待機し得る。次いで、ノードコントローラは、マスタ回路からビーコンパケットを受信し得る。
【0250】
工程1620において、ノードコントローラは、要求された時間が付与されたかどうかを決定するために、ビーコンパケットと共に提供されるスケジュールをチェックし得る。スレーブノードに、ビーコン応答パケット内で要求されたタイムスライスが割り当てられていない場合、工程1612において、ノードコントローラはホールドオフ状態に入り得る。次いで、プロセスは、工程1614、1616、1618を進め得る。スレーブノードに、ビーコン応答パケット内で要求されたタイムスライスが割り当てられている場合、工程1622において、ノードコントローラは、割り当てられたタイムスライスを有するスケジュール及び/又は命令をゲートコントローラに提供し得る。ゲートコントローラは、スケジュール及び/又は命令に基づいて送信機及び/又は受信機の動作を制御し得る。例えば、ゲートコントローラは、割り当てられたタイムスライスの間に送信機を第1の動作モードに切り替え得る。ゲートコントローラは、スレーブ回路が通信しないように割り当てられているタイムスライスの間、送信機を第2の動作モードに切り替え得る。
【0251】
工程1624において、ノードコントローラは、スレーブ回路のノードのリンク状態を決定し得る。リンク状態が、ノードがバックプレーンに連結されていることを示している場合、プロセスは次いで、工程1606に進み得、ノードコントローラは、マスタ回路からビーコンパケットを受信するのを待機し得る。プロセスは、上述のように、工程1606から進み得る。
【0252】
マスタ回路で通信スケジュールを生成し、スケジュールをスレーブ回路に配布し、スレーブ回路で通信を施行することによって、監視システムは、堅牢な通信を提供し、通信のための集中スイッチングを使用するシステムに関連付けられた集中故障点を排除する。スケジュールされた通信は、複数の機能回路が同時にブロードキャストすることを阻止し得、異なる機能回路によってブロードキャストされるデータパケット間の衝突を軽減又は排除し得る。
【0253】
本明細書に記載される主題の例示的な技術的効果としては、機能回路が共有データレーンを介して効果的に通信し得るように、複数の機能回路間の通信をスケジュールする能力が挙げられ得る。他の例示的な技術的効果としては、限られた数のデータレーンの利用率を最大化し、監視システムの物理的変化及び/又は動作変化に適応する能力が挙げられる。例えば、バックプレーンのデータレーン上のトラフィックを監視することによって、マスタ回路は、監視システムの物理的及び/又は動作変化に適応することができ、かつ割り当てられたスレーブ回路が通信に失敗したタイムスライスを識別し、割り当てられたスレーブ回路のスケジュールを解除し、ビーコン応答パケット内で受信した通信要求に基づいてタイムスライスを再割り当てすることによって、リソース(例えば、タイムスライス)利用の効率を最大化することができる。
【0254】
いくつかの実施形態では、複数のバックプレーンは、ブリッジモジュールを使用して連結され得る。連結されたバックプレーンは、全てのデータがバックプレーン間で転送されるように、拡張論理バスを形成し得る。これにより、監視システムは、単一のバックプレーンを含む監視システムを使用するときに利用可能な完全機能を保持しならが、複数の場所にまたがることが可能になる。
【0255】
図19は、監視システムのバックプレーン間の電子通信を促進するように構成され得るブリッジ回路1710の例を示す。ブリッジ回路1710は、範囲拡張要素1705及びノード322と電子通信するブリッジコントローラ1703を含み得る。ノード322は、ブリッジコントローラ1703と第1の監視システムの第1のバックプレーンとの間の電子通信を促進及び制御するように構成され得る。例えば、ノード322は、ブリッジコントローラ1703から第1のバックプレーンのデータレーンへのデータの供給を制御し得る。
【0256】
ノード322は、スケジュールコントローラ334と、ノードコントローラ324と、ゲートコントローラ326と、ゲート対328を含むゲートアレイと、を含み得る。ノードコントローラ324は、メモリ、少なくとも1つのデータプロセッサ、及び/又は本明細書に記載される動作を促進するように構成された他の回路を含み得る。ノードコントローラは、ブリッジコントローラ1703と、ゲートコントローラ326、ゲート対328の送信機330及び/又は受信機332との間のインターフェースとして機能し得る。例えば、いくつかの実施形態では、ノードコントローラ324は、データが第1のバックプレーンのデータレーンに供給されるように、ブリッジコントローラ1703から信号を受信し、信号をビットに符号化し、符号化ビットに対応する信号をゲートコントローラ326に供給するように構成され得る。ノードコントローラ324はまた、送信機330及び受信機332の動作を制御するために使用され得るスケジュールのコピーを記憶し得る。送信機330、受信機332、及びゲートコントローラ326については、以下により詳細に記載する。
【0257】
ゲートコントローラ326は、メモリ、少なくとも1つのデータプロセッサ、及び/又は本明細書に記載されるような動作を促進するように構成された他の回路を含み得る。ゲートコントローラ326は、ブリッジ回路1710の送信機330、受信機332、及びノードコントローラ324と電子通信し得る。ゲートコントローラ326は、ブリッジ回路1710の送信機330及び受信機332の動作を制御し、それによってブリッジ回路1710と第1のバックプレーンのデータレーンとの間のデータフローを制御するように構成され得る。例えば、ゲートコントローラ326は、ゲート対328の動作モードを制御し得る。いくつかの実施形態では、ゲートコントローラ326は、ノードコントローラ324によって提供される所定のスケジュール及び/又は命令に基づいて、送信機330及び受信機332の動作モードを制御するように構成され得る。一例として、ゲートコントローラ326は、データをノードコントローラ324から受信し、データを記憶し、スケジュール時間でデータをデータレーンに供給するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ゲートコントローラ326は、ノードコントローラ324からスケジュールを受信し得る。
【0258】
それぞれのゲート対328のそれぞれの送信機330及び受信機332は、対応するデータレーンの受信部分及び送信部分にそれぞれ電気的に連結され得る。いくつかの実施形態では、ノードコントローラ324、ゲートコントローラ326、送信機330、及び/又は受信機332は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)であり得る。送信機330及び受信機332は、図4に示す送信機及び受信機に関して上述したように、第1及び第2の動作モードを有し得る。
【0259】
いくつかの実施形態では、ブリッジ回路1710は、ブリッジ回路1710がアービトレーション可能であるようにスケジュールコントローラ334を含み得る。スケジュールコントローラ334は、ブリッジ回路1710が、アービトレーションの責任を負い、監視システムのマスタ回路になることを可能にし得る。スケジュールコントローラ334は、メモリ、少なくとも1つのデータプロセッサ、及び/又は本明細書に記載されるような動作を促進するように構成された他の回路を含み得る。スケジュールコントローラ334は、監視システムの機能回路及び/又はブリッジ回路1710の送信機及び/又は受信機のそれぞれが、第1の動作モード又は第2の動作モードにあるときを定義し得るスケジュールを生成するように構成され得る。本明細書に記載されるように、スケジュールは、それぞれの機能回路及び/又はブリッジ回路が、第1のバックプレーンのそれぞれのデータレーンにデータを供給し得るときを識別する。
【0260】
図示の例に示されるように、ブリッジコントローラ1703は、範囲拡張要素1705並びにノードのノードコントローラ324に電気的に連結され得る。ブリッジコントローラ1703は、メモリ、少なくとも1つのデータプロセッサ、及び/又は本明細書に記載されるような動作を促進するように構成された他の回路を含み得る。いくつかの実施形態では、ブリッジコントローラ1703は、FPGAであるか又はそれを含み得る。ブリッジコントローラ1703は、第1のバックプレーンから(例えば、ノードを介して)データを受信し、データを処理し、データを第2のバックプレーンに連結された別のブリッジ回路に提供するように構成され得る。例えば、ブリッジコントローラ1703は、第1のバックプレーンのデータレーンからシリアルデータストリームへと並列データフローを変換又は圧縮して、範囲拡張要素を介して第2のバックプレーンに連結されたブリッジ回路1710に供給し得る。別の例として、ブリッジコントローラ1703は、第2のバックプレーンに連結されたブリッジ回路1710からシリアルデータストリームを受信し、シリアルデータストリームを(ノードを介して)第1のバックプレーンのデータレーンに供給される並列データストリームに変換するように構成され得る。
【0261】
いくつかの実施形態では、ブリッジ回路1710のブリッジコントローラ1703及び/又はノードコントローラ324は、メモリ内の監視システムに関する情報を記憶するように構成され得る。例えば、ブリッジコントローラ1703は、ハードウェアデータ、スケジュール、ネットワークIDなどを記憶し得る。一例として、ハードウェアデータは、第1のバックプレーン及び/又はそれに連結された機能回路の固有のID(例えば、MACアドレス)であるか又はそれを含み得る。別の例として、ハードウェアデータは、バックプレーンが含むデータレーンの数を記述するデータを含み得る。いくつかの実施形態では、ブリッジコントローラ1703は、ビーコンパケットからのデータレーンの数を記述するデータ(例えば、レーンの数フィールド207)を受信し得る。
【0262】
範囲拡張要素1705は、例えば、信号増幅器及び/又は減衰器であるか又はそれを含み得る。範囲拡張要素1705は、距離の範囲によって分離されたブリッジ回路1710間の通信を促進するように構成され得る。例えば、範囲拡張要素1705は、ブリッジコントローラ1703から信号を受信し、信号を増幅し、増幅された信号を別のブリッジ回路1710に提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、範囲拡張要素1705は、ブリッジ回路1710間の既知の距離に基づいて、出力信号(例えば、別のブリッジ回路1710に供給される信号)を増幅するように構成され得る。加えて、範囲拡張要素1705は、増幅された信号を別のブリッジ回路1710から受信し、信号を減衰させ、それによって信号の電圧及び/又は電流を低減し、減衰された信号をブリッジコントローラ1703に提供するように構成され得る。一例として、範囲拡張要素1705は、ブリッジコントローラ1703が受信するように構成されている信号の所定の最大電圧及び/又は電流閾値に基づいて、着信信号(例えば、別のブリッジ回路から受信された信号)を減衰させ得る。
【0263】
いくつかの実施形態では、ブリッジ回路1703は、ブリッジされている監視システムに互換性があることを検証するように構成され得る。一例として、ブリッジ回路1703は、ハードウェアデータ、固有のID、及びスケジュールを使用して、その監視システムに互換性があることを決定し得る。ブリッジ回路1710のブリッジコントローラ1703が、監視システムに互換性があることを決定すると、ブリッジコントローラ1703は、監視システムが接続されることを可能にし、それによって、監視システムのバックプレーン間の通信を促進し得る。ブリッジ回路1710については、以下により詳細に記載する。
【0264】
図20は、ブリッジ回路1710a、1710bを使用して連結された2つの監視サブシステム1801a、1801bを含む監視システム1800の例示的な実施形態のブロック図を示す。ブリッジ回路は、本明細書に記載されるブリッジ回路1710と同じであり得る。監視システム1800は、産業機器の動作パラメータを監視するように構成され得る。
【0265】
監視サブシステム1801a、1801bは、図4に関連して上述した監視システム1800と概ね同様であり得るが、監視サブシステム1801a、1801bのそれぞれは、監視サブシステム1801a、1801bのバックプレーン間の通信を促進するように構成されたブリッジ回路を含み得る。それぞれの監視サブシステムは、バックプレーン306a、306bのポート308a、308bを介してバックプレーン306a、306bに取り外し可能に連結され得る任意の数の機能回路310a、310b及びブリッジ回路を含み得る。機能回路310a、310bは、機能回路310と同じであり得る。
【0266】
バックプレーン306a、306bは、物理バスであるか、それを含むか、又はその一部を形成し得る。バックプレーン306a、306bは、バックプレーン306a、306bに連結された機能回路310a、310b及び/又はブリッジ回路1710a、1710b間のマルチポイント非同期電子通信を促進するように構成され得る、受動バックプレーン306a、306bであり得る。したがって、バックプレーン306a、306bに供給される全てのデータは、バックプレーンに連結された全ての機能回路310a、310b及び/又はブリッジ回路1710によって受信され得る。図21に示すように、バックプレーン306aは、データレーン1812a、1812b、1812c、1812d~1812nを含み得、バックプレーン306bは、データレーン1812a、1813b、1813c、1813d~1813nを含み得る。図20図21を参照すると、データレーン1812a~1812n、1813a~1813nは、対応のバックプレーン306a、306b上の多数のポート308a、308bと電子通信する。ポート308a、308bは、機能回路310a、310b及び/又はブリッジ回路1710a、1710bを受容するように構成され得る。それぞれのポート308a、308bは、ポートに連結された機能回路310a、310b又はブリッジ回路1710a、1710bと、対応のバックプレーン306a、306bのデータレーン1812a~1812n、1813aの全てとの間の電子通信を有効にするように構成される。
【0267】
バックプレーン306a、306bのポートに連結され得る多数の異なるタイプの機能回路が存在する。例えば、機能回路のうちの1つ以上は、入力回路(例えば、入力回路210i)、出力回路(例えば、出力回路210o)、処理回路(例えば、処理回路210p)、及び/又はインフラストラクチャ回路(例えば、インフラストラクチャ回路210n)であり得る。図示の例に示されるように、それぞれの機能回路310a、310bは、回路コントローラ320a、320bと、回路コントローラ320a、320bとバックプレーン306a、306bとの間の電子通信を促進及び制御するように構成されたノード322a、322bと、を含み得る。本明細書に記載されるように、ノード322a、322bは、回路コントローラ320a、320bからバックプレーン306a、306bのデータレーン312a、312bへのデータの供給を制御し得る。ノード322a、322bはまた、データレーン312a、312bから機能回路310a、310bの回路コントローラ320a、320bにどのデータが供給されるかを制御し得る。
【0268】
図示の例に示されるように、ブリッジ回路1710a、1710bは、バックプレーン306a、306bのポート308a、308bに取り外し可能に連結され得る。ブリッジ回路1710a、1710bは、ブリッジ回路1710a、1710b間にあり得る連結要素1807を介して電気的に連結され得る。連結要素1807の端部は、ブリッジ回路1710a、1710bの範囲拡張要素1705a、1705bに取り付けられ得る。連結要素1807は、例えば、電気ケーブル及び/又は光ファイバケーブルであり得る。いくつかの実施形態では、ブリッジ回路1710a、1710bは無線で通信し得る。例えば、ブリッジ回路は、Bluetoothプロトコル、セルラープロトコル、WI-FIプロトコル、近距離無線通信(NFC)、及び/又は無線周波数識別(RFID)プロトコルを介して通信するための送受信機を含み得る。
【0269】
図示の例では、ブリッジ回路1710a、1710bは、対応するブリッジ回路1710a、1710bの範囲拡張要素1705a、1705b及びノード322a、322bと電子通信するブリッジコントローラ1703a、1703bを含み得る。ブリッジ回路1710a、1710bのノード322a、322bは、図4に関連して上述したように、機能回路310のノード322と概ね同様であり得る。ノード322a、322bは、ブリッジコントローラ1703a、1703bとバックプレーン306a、306bとの間の電子通信を促進及び制御するように構成され得る。例えば、ノード322a、322bは、ブリッジコントローラ1703a、1703bからバックプレーン306a、306bのデータレーン1812a~1812n、1813a~1813nへのデータの供給を制御し得る。ノード322a、322bは、スケジュールコントローラ334a、334b、ノードコントローラ324a、324b、ゲートコントローラ326a、326b、及びゲート対328a、328bを含み得る。
【0270】
上述のように、ブリッジ回路1710a、1710bは、監視サブシステムのバックプレーン306a、306b間の電子通信を促進するように構成され得る。例えば、ブリッジ回路1710aは、バックプレーン306aのデータレーン1812a~1812nに供給された全てのデータを受信し、ブリッジ回路1710bにデータを提供するように構成され得る。ブリッジ回路1710bは、データを受信し得、バックプレーン306aのデータレーン1812a~1812nに対応するバックプレーン306bのデータレーン1813a~1813nの間に配布し得る。例えば、機能回路310aからデータレーン1812a、1812b、1812cに提供される全てのデータは、ブリッジ回路1710a、1710bを介して対応するデータレーン1813a、1813b、1813cに提供され得る。したがって、バックプレーン306a、306bは、拡張論理バスを形成し、機能回路310a、310bは、それらが単一のバックプレーンに連結されたかのように機能し得る。
【0271】
本明細書に記載されるように、機能回路及び/又はブリッジ回路からの通信は、マスタ回路によって生成され得るスケジュールを使用して制御される。全てのデータパケットがバックプレーン306a、306bの間で共有されるため、ブリッジ回路1710a、1710b及び機能回路310a、310bは、スケジュールを共有し得る。スケジュールは、バックプレーン306a、306bのいずれかに連結された機能回路310a、310bのうちの1つであり得る単一のマスタ回路を使用して生成され得る。マスタ回路は、概して、図7図18に関連して本明細書に記載されるように、スケジュールを生成及び配布し、データレーン1812a~1812n、1813a~1813nにわたる通信を監視するように機能し得る。
【0272】
図22は、アービトレーション期間(例えば、アービトレーション期間411)の間の監視システム1800の様々な構成要素間の通信を示すデータフロー図1900を示す。一例として、マスタ回路は、バックプレーン306aに連結された機能回路310aのうちの1つであり得る。工程1902において、マスタ回路は、現在のタイムフレームのスケジュールを含むビーコンパケットをバックプレーン306aのデータレーン1812a~1812nに供給し得る。
【0273】
工程1904において、バックプレーン306aに連結された機能回路310aは、バックプレーン306aからビーコンパケットを受信し得る。工程1906において、ブリッジ回路1710aのノードコントローラ324aは、ビーコンパケットを受信し、メモリ内にスケジュールのコピーを記憶し得る。ノードコントローラ324aは、現在のフレームに対する割り当てられたタイムスライスを有するスケジュール及び/又は命令をゲートコントローラ326aに提供し得る。ゲートコントローラ326aは、以下により詳細に記載されるように、送信機330a及び受信機332aの動作を制御するためのスケジュール及び/又は命令を使用し得る。ノードコントローラ324aはまた、ビーコンパケットをブリッジコントローラ1703aに提供し得る。ブリッジコントローラ1703aは、ビーコンパケットを受信し、ビーコンパケットを、ビーコンパケットの信号を増幅し得る範囲拡張要素1705aに提供し得る。
【0274】
工程1908において、ブリッジ回路1710aは、ビーコンパケットをブリッジ回路1710aに供給し得る。ブリッジ回路1710bの範囲拡張要素1705bは、ビーコンパケットを受信し、メモリ内にスケジュールのコピーを記憶し得るノードコントローラ324bにビーコンパケットを提供し得る。
【0275】
工程1910において、ノードコントローラ324bは、ゲートコントローラ326b及びゲート対328bの送信機を介して、バックプレーン306bのデータレーン1813a~1813nにビーコンパケットを提供し得る。工程1912において、機能回路310bは、バックプレーン306bからビーコンパケットを受信し得る。機能回路310bのノードコントローラ324bは、現在のフレームに対応するスケジュールのコピーを記憶すること、並びにスケジュールをチェックして、それらの以前の通信要求がスケジュールされていたかどうかを決定することができる。ノードコントローラ324bはまた、割り当てられたタイムスライスを有するスケジュール及び/又は命令をゲートコントローラ326bに提供し得る。ゲートコントローラ326bは、以下により詳細に記載されるように、送信機330b及び受信機332bの動作を制御するためにスケジュール及び/又は命令を使用し得る。
【0276】
工程1914において、機能回路は、ビーコン応答パケットをデータレーン1813a~1813bに提供し得る。工程1916において、ブリッジ回路1710bのブリッジコントローラ1703bは、受信機332b、ゲートコントローラ326b、及びノードコントローラ324bを介して、データレーン1813a~1813nのそれぞれからビーコン応答パケットを受信し得る。データレーン1813a~1813nは並列であるため、ブリッジコントローラ1703bは、ビーコン応答パケットを含む又は特徴付ける並列データストリームを受信する。ブリッジコントローラ1703bは、並列データストリームをシリアルデータストリームに変換又は圧縮し、シリアルデータストリームを範囲拡張要素1705bに提供し得る。範囲拡張要素は、シリアルデータストリームの電力(例えば、電圧及び/又は電流)を増幅し得る。
【0277】
工程1918において、ブリッジ回路1710bは、範囲拡張要素1705bを介してシリアルデータストリームをブリッジ回路1710aに提供する。範囲拡張要素1705aは、シリアルデータストリームを受信し、シリアルデータストリームの電力(例えば、電圧及び/又は電流)を減衰させ、シリアルデータストリームをブリッジコントローラ1703aに提供し得る。ブリッジコントローラ1703aは、シリアルデータストリームを受信し、シリアルデータストリームを並列データストリームに拡張し得る。
【0278】
工程1920において、ブリッジコントローラ1703aは、ノード322aを介してバックプレーン306aのデータレーン1812a~1812nに並列データストリームを提供し得る。工程1922において、機能回路310aは、バックプレーン306aのデータレーン1812a~1812nにビーコン応答パケットを供給し得る。工程1924において、マスタ回路は、機能回路310a、310bからビーコン応答パケットを受信し、次のフレームのスケジュールを生成し得る。
【0279】
通常動作中(例えば、タイムスライス410C~410Nの間)、機能回路310a、310bは、バックプレーン306a、306bのデータレーン1812a~1812n、1813a~1813nを介して通信し得る。例えば、機能回路310a、310bは、データパケットをバックプレーン306aのデータレーン1812a~1812nに供給し得る。ブリッジ回路1710aのブリッジコントローラ1703aは、並列データストリーム内のデータパケットを受信し、並列データストリームをシリアルデータストリームに変換又は圧縮し、シリアルデータストリームを範囲拡張要素1705aに提供し得る。範囲拡張要素1705aは、シリアルデータストリームの電力(例えば、電圧及び/又は電流)を増幅し、シリアルデータストリームをブリッジ回路1710bに提供し得る。範囲拡張要素1705bは、シリアルデータストリームを受信し、シリアルデータストリームの電力(例えば、電圧及び/又は電流)を減衰させ、シリアルデータストリームをブリッジコントローラ1703bに提供し得る。ブリッジコントローラ1703bは、シリアルデータストリームを受信し、シリアルデータストリームを並列データストリームに拡張し、ノード322bを介して並列データストリームをデータレーン1813a~1813nに提供し得る。
【0280】
同様に、機能回路310bは、データパケットをバックプレーン306aのデータレーン1813a~1813nに供給し得る。ブリッジ回路1710bのブリッジコントローラ1703bは、並列データストリーム内のデータパケットを受信し、並列データストリームをシリアルデータストリームに変換又は圧縮し、シリアルデータストリームを範囲拡張要素1705bに提供し得る。範囲拡張要素1705bは、シリアルデータストリームの電力(例えば、電圧及び/又は電流)を増幅し、シリアルデータストリームをブリッジ回路1710aに提供し得る。範囲拡張要素1705aは、シリアルデータストリームを受信し、シリアルデータストリームの電力(例えば、電圧及び/又は電流)を減衰させ、シリアルデータストリームをブリッジコントローラ1703aに提供し得る。ブリッジコントローラ1703aは、シリアルデータストリームを受信し、シリアルデータストリームを並列データストリームに拡張し、ノード322aを介して並列データストリームをデータレーン1812a~1812nに提供し得る。動作中、ブリッジ回路1710a、1710bは、監視システムのバックプレーン306a、306bに連結された全ての機能回路310a、310bに透過的である。したがって、監視システム1800は、信号/データが全て同じベースからのものであるように機能する。
【0281】
上述したように、ブリッジ回路1710a、1710bのゲートコントローラ326a、326bは、スケジュール及び/又は命令を使用して、送信機330a、330b及び受信機332a、332bの動作を制御し得る。例えば、ゲートコントローラ326bは、送信機330bを、バックプレーン306aに取り付けられた機能回路310aがバックプレーン306aにデータを供給するようにスケジュールされているタイムスライスの間は第1の動作モードで動作するように設定し得、その結果、データは、ブリッジ回路1710a、1710bを介してバックプレーン306bに供給され得る。ブリッジ回路1710bのゲートコントローラ326bは、送信機330bを、機能回路310aがバックプレーン306aにデータを供給するようにスケジュールされていないタイムスライスの間は第2の動作モードで動作するように設定し得る。同様に、ブリッジ回路1710aのゲートコントローラ326aは、送信機330aを、バックプレーン306bに取り付けられた機能回路310bがバックプレーン306aにデータを供給するようにスケジュールされているタイムスライスの間は第1の動作モードで動作するように設定し得、その結果、データは、ブリッジ回路1710a、1710bを介してバックプレーン306aに供給され得る。ゲートコントローラ326aは、ブリッジ回路1710aの送信機330aを、機能回路310bがバックプレーン306bにデータを供給するようにスケジュールされていないタイムスライスの間は第2の動作モードで動作するように設定し得る。
【0282】
いくつかの実施形態では、ブリッジ回路1710a、1710b間の分離距離は、ブリッジ回路1710a、1710b間のデータパケットの送信において無視できない伝搬遅延を招くことがある。伝搬遅延は、それぞれの監視サブシステム1801a、1801bの機能回路310a、310b間に時間同期誤差を生じさせ得る。例えば、マスタ回路(例えば、機能回路310aのうちの1つ)がビーコンパケットを送信すると、バックプレーン306aに連結された機能回路310aは、バックプレーン306bに連結された機能回路310bより先にビーコンパケットを受信し得る。したがって、機能回路310bの時間同期は、機能回路310aの時間同期と比較して遅延し得る。加えて、場合によっては、伝搬遅延の結果、複数のタイムスライスにまたがるデータパケット送信が生じる場合があり、衝突をもたらし得る。例えば、データパケットが、バックプレーン306bに連結された機能回路310bから送信され、使用可能なタイムスライス期間(例えば、使用可能なタイムスライス期間420)で割り当てられた時間よりも、バックプレーン306aに移動するためにより多くの時間を必要とする場合、データパケットは依然として後続のタイムスライスの間も移行中である可能性がある。その場合、データパケットは、後続のタイムスライスの間に送信される別のデータパケットと衝突する可能性がある。
【0283】
デッドバンド期間(例えば、デッドバンド期間424)は、単一のバックプレーンに連結された機能回路間の通信遅延、並びにブリッジバックプレーンから生じる通信遅延を吸収するように、タイムスライスに組み込まれ得る。デッドバンド期間は、機能回路間の時間同期における不正確さに起因するデータ送信タイミング誤差を緩和するように、並びにブリッジされたバックプレーン間のデータ送信に関連付けられたレイテンシから生じ得る信号衝突を最小化するように機能し得る。
【0284】
タイムスライスが十分に大きいデッドバンド期間を含むことを確実にするために、ブリッジ回路1710a、1710bのブリッジコントローラ1703a、1703b及び/又はノードコントローラ324a、324bは、ブリッジ回路1710a、1710b間でデータパケットを転送するために必要とされる推定時間量を特徴付け得る遅延時間を推定し得る。次いで、ブリッジ回路1710a、1710bは、スケジュール内の利用可能な情報に基づいて、現在の割り当てられたデッドバンド期間を決定、識別、又は計算し得る。ブリッジ回路1710a、1710bは、推定された遅延時間を割り当てられたデッドバンド期間と比較し得る。いくつかの実施形態では、デッドバンド期間が不十分である場合、ブリッジ回路1710a、1710bは、後続フレーム内のデッドバンド期間の調整及び/又はタイムスライスのサイズの調整を要求するためのデータパケットをマスタ回路に供給し得る。
【0285】
いくつかの実施形態では、監視サブシステム1801a、1801bが電源オンにされたとき、ブリッジ回路1710a、1710bは、監視サブシステム(例えば、監視サブシステム1801a、1801b)のハードウェア及び動作パラメータ(例えば、通信スケジュール、ボーレートなど)に互換性があるものと決定されるまで、バックプレーン306a、306b間のデータ送信を阻止するように構成され得る。例えば、ブリッジ回路1710a、1710bは、バックプレーン306a、306bからデータを受信するように構成され得るが、バックプレーン306a、306bにデータを供給することは阻止され得る。いくつかの実施形態では、送信機330a、330bは、データがデータレーン1812a~1812n、1813a~1813nに送信されることを阻止するように、第2の動作モードに設定され得る。いくつかの実施形態では、ブリッジ回路1710a、1710bは、監視サブシステムのハードウェアに互換性があるかどうかを決定し得る。ブリッジ回路1710a、1710bはまた、監視サブシステム1801a、1801bの任意の既存のスケジュールに互換性があるかどうかを決定し得る。一例として、動作パラメータは、スケジュール、ボーレートなどを含み得る。
【0286】
起動時に、ブリッジ回路1710a、1710bは、それらがノードコントローラ324a、324b及び/又はブリッジコントローラ1703a、1703bのメモリに記憶されたシステムデータを含むかどうかを決定し得る。一例として、システムデータは、監視サブシステムの構成要素に対応する固有のID(例えば、MACアドレス)、それぞれのバックプレーンがいくつのデータレーンを含むかを記述する情報、ネットワークIDなどである得るか又はそれを含み得る。図23は、監視サブシステム(例えば、監視サブシステム1801a、1801b)のハードウェア及び動作パラメータに互換性であることを決定する例示的な方法を示すフローチャート2000を示す。
【0287】
工程2002において、本方法は、第1の監視サブシステム(例えば、監視サブシステム1801a)の第1のバックプレーン(例えば、バックプレーン306a)に連結された第1のブリッジ回路(例えば、ブリッジ回路1710a)で第1の識別データを受信することを含み得る。第1の識別データは、第2の監視サブシステム(例えば、監視サブシステム1801b)のハードウェアを識別する情報を特徴付け得る。一例として、第1の識別データは、第2のバックプレーン(例えば、バックプレーン306b)及び/又はそれに連結された機能回路310bの固有のID(例えば、MACアドレス)であるか又はそれを含み得る。別の例として、第1の識別データは、第2のバックプレーンが含むデータレーンの数を記述するデータ、並びに第2の監視サブシステムに対応するネットワークIDであるか又はそれを含み得る。いくつかの実施形態では、第1のブリッジ回路は、動作中に第2の監視サブシステムから第1のバックプレーンに供給されるデータパケットから、機能回路の固有のIDを受信し得る。別の例として、第1のブリッジコントローラは、ビーコンパケットからデータレーンの数を記述するデータ(例えば、レーンの数フィールド507)を受信し得る。第1のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラ(例えば、ブリッジコントローラ1703a及びノードコントローラ324a)は、動作中にメモリ内に第1の識別データを記憶し得る。第1の識別データは、システムシャットダウン中にメモリ内に留り得、本明細書に記載されるように、第1の監視サブシステム及び第2の監視サブシステムが後続のシステム起動中にあることを確認するために使用され得る。
【0288】
工程2004において、本方法は、第2の監視サブシステムの第2のバックプレーン(例えば、バックプレーン306b)に連結された第2のブリッジ回路(例えば、ブリッジ回路1710b)で第2の識別データを受信することを含み得る。第2の識別データは、第1の監視サブシステムのハードウェアを識別する情報を特徴付け得る。一例として、第2の識別データは、第1のバックプレーン及び/又はそれに連結された機能回路の固有のID(例えば、MACアドレス)であるか又はそれを含み得る。別の例として、第2の識別データは、第1のバックプレーンが含むデータレーンの数を記述するデータ、並びに第1の監視サブシステムに対応するネットワークIDであるか又はそれを含み得る。いくつかの実施形態では、第2のブリッジ回路は、動作中に第1の監視サブシステムから第2のバックプレーンに供給されるビーコンパケット又は他のデータパケットから、機能回路の固有のIDを受信し得る。別の例として、第2のブリッジコントローラは、ビーコンパケットからデータレーンの数を記述するデータ(例えば、レーンの数フィールド507)を受信し得る。第2のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラ(例えば、ノードコントローラ324a及びブリッジコントローラ1703b)は、動作中にメモリ内に第2の識別データを記憶し得る。第2の識別データは、システムシャットダウン中にメモリ内に留り得、本明細書に記載されるように、後続のシステム起動中に第1の監視サブシステム及び第2の監視サブシステムに互換性があることを確認するために使用され得る。
【0289】
いくつかの実施形態では、第2の識別データは、第1のブリッジ回路のノードコントローラ及び/又はブリッジコントローラのメモリ内に記憶され得、第1のブリッジ回路は、第2の識別データを第2のブリッジ回路に提供し得る。同様に、第1の識別データは、第2のブリッジ回路のノードコントローラ及び/又はブリッジコントローラのメモリ内に記憶され得、第2のブリッジ回路は、第1の識別データを第1のブリッジ回路に提供し得る。別の例として、第1及び第2の識別データは、第1及び第2のブリッジ回路のノードコントローラ及び/又はブリッジコントローラのメモリ内に記憶され得る。
【0290】
工程2006において、第1の識別データ及び第2の識別データは、第1の監視サブシステムが第2の監視サブシステムと互換性があることを決定するために使用され得る。例えば、第1及び第2のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラは、第1のバックプレーン及び第2のバックプレーンが同じ数のデータレーンを有することを確認し得る。別の例として、ブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラは、第1及び第2の監視サブシステムの機能回路及び/又はバックプレーンの固有のIDを使用して、第1及び第2の監視サブシステムに互換性があることを決定し得る。ブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラはまた、第1及び第2の識別データと共に提供されるネットワークIDを比較して、第1及び第2の監視システムに互換性があることを決定し得る。例えば、ネットワークIDが同じであれば、監視システムは互換性があるものと決定され得る。
【0291】
工程2008において、本方法は、第2のブリッジ回路で第1のスケジュールを受信することを含み得る。第1のスケジュールは、第1のバックプレーンと電子通信する第1の機能回路のセットの第1の通信スケジュールを特徴付け得る。いくつかの実施形態では、第1のスケジュールは、第1のブリッジ回路のノードコントローラ及び/又はブリッジコントローラのメモリ内に記憶され得、第1のブリッジ回路は、第1のスケジュールを第2のブリッジ回路に提供し得る。別の例として、第2のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラは、動作中にビーコンパケット内の第1のスケジュールを受信する。第2のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラは、メモリ内に第1のスケジュールを記憶し得る。第1のスケジュールは、システムシャットダウン中にメモリ内に留り得、本明細書に記載されるように、後続のシステム起動の際に使用可能であり得る。
【0292】
工程2010において、本方法は、第1のブリッジ回路で第2のスケジュールを受信することを含み得る。第2のスケジュールは、第2のバックプレーンと電子通信する第2の機能回路のセットの第2の通信スケジュールを特徴付け得る。いくつかの実施形態では、第2のスケジュールは、第2のブリッジ回路のノードコントローラ及び/又はブリッジコントローラのメモリ内に記憶され得、第2のブリッジ回路は、第2のスケジュールを第1のブリッジ回路に提供し得る。別の例として、第1のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラは、動作中にビーコンパケット内の第2のスケジュールを受信する。第1のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラは、メモリ内に第2のスケジュールを記憶し得る。第1のスケジュールは、システムシャットダウン中にメモリ内に留り得、本明細書に記載されるように、後続のシステム起動の際に使用可能であり得る。
【0293】
第1の通信スケジュールは、工程2012において第2の通信スケジュールと比較され得る。例えば、第1及び第2のブリッジ回路は第1及び第2のスケジュールを比較して、第2の監視サブシステムの機能回路が第2のバックプレーンの対応するデータレーンにデータを供給するようにスケジュールされているのと同時に、第1の監視サブシステムの機能回路が第1のバックプレーンのデータレーンにデータを供給するようにスケジュールされないことを確実にすることができる。
【0294】
工程2014において、本方法は、第1のスケジュールが第2のスケジュールと互換性があることを決定することを含み得る。例えば、比較が、第1の監視サブシステムの機能回路は、第2の監視サブシステムの機能回路が第2のバックプレーンの対応するデータレーンにデータを供給するようにスケジュールされているのと同時に、第1のバックプレーンのデータレーンにデータを供給するようにスケジュールされていないことを示している場合、第1及び第2のブリッジ回路は、第1及び第2のスケジュールに互換性があることを決定し得る。
【0295】
工程2016において、本方法は、第1の信号を第1のブリッジ回路の少なくとも1つの第1のゲート(例えば、送信機330a)に提供し、第2のブリッジ回路の少なくとも1つの第2のゲート(例えば、送信機330b)に第2の信号を提供し、それによって、少なくとも1つの第1のゲート及び少なくとも1つの第2のゲートをアクティブ化することと、第1のバックプレーンと第2のバックプレーンとの間の電子通信を促進することと、を含み得る。一例として、第1及び第2のブリッジ回路のノードコントローラは、第1及び第2の監視サブシステムのスケジュールに互換性があることを確認するために、第1及び第2のブリッジ回路のゲートコントローラにデータを提供し得る。ゲートコントローラは、第1の動作モードで動作するようにゲートを設定するための信号をゲートに供給することによって、第1及び第2のブリッジ回路のゲート(例えば、送信機330a、330b)をアクティブ化し、それによって、データがブリッジ回路から送信されることを可能にし、かつデータが第1の監視サブシステムと第2の監視サブシステムとの間で転送されることを可能にし得る。
【0296】
いくつかの実施形態では、第1及び第2の監視サブシステムのネットワークIDは、第1及び第2の監視サブシステムに互換性があることを決定するために使用され得る。ネットワークIDはまた、第1及び第2のスケジュールに互換性があるかどうかを決定するために使用され得る。
【0297】
一例として、第1のブリッジ回路は、第1の監視サブシステムの構成を特徴付ける第1のネットワークIDを第2のブリッジ回路に提供し得る。第2のブリッジ回路は、第2の監視サブシステムの構成を特徴付ける第2のネットワークIDを第1のブリッジ回路に提供し得る。第1及び第2のネットワークIDとしては、第1及び第2の監視サブシステムのハードウェアに対応する、例えば、機能回路及び/又はバックプレーンの固有のID、バックプレーン上のデータレーンの数など、並びに第1及び第2の監視サブシステムの、例えば通信スケジュール、ボーレートなどの動作パラメータなどのデータが挙げられ得る。第1及び第2のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラは、第1のネットワークIDを第2のネットワークIDと比較して、第1及び第2の監視サブシステムのハードウェア及び動作パラメータに互換性があるかどうかを決定し得る。ネットワークIDが、第1及び第2の監視サブシステムのハードウェア及び動作パラメータに互換性があることを示している場合、第1及び第2のブリッジ回路のノードコントローラは、第1及び第2のブリッジ回路のゲートコントローラにデータを提供して、第1及び第2の監視サブシステムの互換性を確認し得る。ゲートコントローラは、第1の動作モードで動作するようにゲートを設定するための信号をゲートに供給することによって、第1及び第2のブリッジ回路のゲート(例えば、送信機330a、330b)をアクティブ化し、それによって、データがブリッジ回路から送信されることを可能にし、かつデータが第1の監視サブシステムと第2の監視サブシステムとの間で転送されることを可能にし得る。
【0298】
第1及び第2のブリッジ回路のゲートが第1の動作モードで動作するように設定された後、第1及び第2の監視サブシステムの機能回路は、次いで、図13に関連して上述したように、初期化プロセスを実行してマスタノードを選択し得る。マスタ回路は、図14図17に関して上述したように、第3のスケジュールを生成及び配布し、バックプレーンに供給されるデータを監視し得る。
【0299】
いくつかの実施形態では、監視サブシステムが電力供給されたときに、第1及び第2のブリッジ回路は、第1及び第2のサブシステムのハードウェア及び動作パラメータに互換性があるかどうかを決定するために使用され得る既存のデータ(例えば、識別データ、ネットワークID、スケジュールなど)へのアクセスを有さない場合がある。その場合、第1及び第2のブリッジ回路は、ビーコンパケットからのデータを使用して、第1及び第2のサブシステムのハードウェア及び動作パラメータに互換性があるかどうかを決定し得る。
【0300】
最初に、システム起動時に、第1及び第2のバックプレーン(例えば、バックプレーン306a、306b)のそれぞれに連結された1つ以上の機能回路は、図13に関連して上述したように、アービトレーションの責任を負い、マスタ回路になるために初期化プロセスを開始し得る。初期化プロセスの終了時に、第1の監視サブシステム(例えば、監視サブシステム1801a)は、第1のマスタ回路を含み得、第2の監視サブシステム(例えば、監視サブシステム1801b)は、第2のマスタ回路を含み得る。
【0301】
第1及び第2のマスタ回路は、第1及び第2のビーコンパケットを第1及び第2のバックプレーンのデータレーンにそれぞれ供給し得る。ビーコンパケットは、図8に関連して記載されたビーコンパケット500と概ね同様であり得る。それぞれのビーコンパケットは、プリアンブル、タイプ、現在時間、レーンの数、ボーレート、スケジュールヘッダ、及びスケジュール項目フィールドを含み得る。
【0302】
第1のブリッジ回路のブリッジコントローラ(例えば、ブリッジコントローラ1703a)は、第1のビーコンパケットを受信し得、第2のブリッジ回路のブリッジコントローラ(例えば、ブリッジコントローラ1703b)は、第2のビーコンパケットを受信し得る。第1のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラは、メモリ内の第1のビーコンパケットのフィールドに対応するデータを記憶し得る。第2のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラは、メモリ内の第2のビーコンパケットのフィールドに対応するデータを記憶し得る。
【0303】
第1のブリッジ回路のブリッジコントローラは、第1のブリッジ回路の範囲拡張要素(例えば、範囲拡張要素1705a)に第1のビーコンパケットを供給し得る。範囲拡張要素は、第1のビーコンパケットに対応する信号の電力(例えば、電圧及び/又は電流)を増幅することができ、第1のビーコンパケットを第2のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラに提供し得る。第2のブリッジ回路のブリッジコントローラは、第2のブリッジ回路の範囲拡張要素(例えば、範囲拡張要素1705b)に第2のビーコンパケットを供給し得る。範囲拡張要素は、第2のビーコンパケットに対応する信号の電力(例えば、電圧及び/又は電流)を増幅することができ、第2のビーコンパケットを第1のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラに提供し得る。
【0304】
第1及び第2のブリッジ回路のブリッジコントローラ及び/又はノードコントローラは、第1及び第2のビーコンパケット内に提供されたフィールド(例えば、プリアンブル、タイプ、現在時間、レーンの数、ボーレート、スケジュールヘッダ、及びスケジュール項目)に対応するデータを比較して、第1及び第2の監視サブシステムに互換性があるかどうかを決定し得る。
【0305】
第1及び第2の監視サブシステムに互換性があるものと決定された場合、第1及び第2のブリッジ回路のノードコントローラは、第1及び第2のブリッジ回路のゲートコントローラにデータを提供して、第1及び第2の監視サブシステムに互換性があることを確認し得る。ゲートコントローラは、第1の動作モードで動作するようにゲートを設定するための信号をゲートに供給することによって、第1及び第2のブリッジ回路のゲート(例えば、送信機)をアクティブ化し、それによって、データがブリッジ回路から送信されることを可能にし、かつデータが第1の監視サブシステムと第2の監視サブシステムとの間で転送されることを可能にし得る。
【0306】
監視サブシステムが電子通信した後、マスタ回路のうちの1つは、1つのマスタ回路のみが第1のバックプレーンと第2のバックプレーンとの間で共有されるように、アービトレーション能力を放棄し得る。例えば、マスタ回路のうちの1つがビーコンパケットを検出した場合、そのマスタ回路は、図13に示す工程1112に関連して上述したように、ランダムバックオフの状態に入ることができる。いくつかの実施形態では、前出のマスタ回路は、ランダムバックオフの状態に留まり、ビーコンタイムスライス(例えば、ビーコンタイムスライス410A)の間にビーコンパケットを受信しなくなるまでスレーブノードとして機能し得る。前出のマスタ回路がビーコンタイムスライスの間にビーコンパケットを受信しない場合、前出のマスタ回路は、図13に示す工程1114に関連して記載されるように、アービトレーションの責任を負い、それによってマスタ回路になり得る。
【0307】
ブリッジ回路は、全てのデータがバックプレーン間で転送されるように、バックプレーンを電気的に連結して拡張論理バスを形成するように機能し得る。これにより、監視システムは、単一のバックプレーンを含む監視システムを使用するときに利用可能な完全機能を保持しながら、複数の場所にまたがることが可能になる。加えて、全てのデータがブリッジされたバックプレーン間で共有されるため、ブリッジは、リソース(例えば、機能回路)が所望に応じてバックプレーン間に分散されることを可能にする。
【0308】
図24は、別の例示的監視システム2100のブロック図を示す。図示の例に示されるように、監視システムは、ブリッジ回路1710a、1710bを使用して電気的に連結され得る監視サブシステム2101a、2101bを含む。連結要素1807は、ブリッジ回路1710a、1710bを電気的に連結し得る。第1及び第2の監視サブシステム2101a、2101bは、バックプレーン306a、306bと概ね同様であり得るバックプレーン2106a、2106bを含み得る。
【0309】
監視サブシステム2101a、2101bは、バックプレーン2106a、2106bのポートに連結され得る様々な異なる機能回路を含み得る。バックプレーン2106a、2106bは、物理バスであるか、それを含むか、又はその一部を形成し得る。バックプレーン2106a、2106bは、図4、20に関連して上述したバックプレーン306a、306bと概ね同様であり得る。
【0310】
第1の監視サブシステム2101aは、状態監視回路2102a、ゲートウェイ回路2104a、システムインターフェース回路2108a、電源入力回路2110a、離散入力回路2112a、保護回路2114a、4-20出力回路2116a、中継器回路2118a、及びブリッジ回路1710aを含む。第2の監視サブシステム2101bは、動的入力回路2120b、静的入力回路2122b、中継器回路2118b、及びPIM回路2110bを含み得る。図示の例に示されるように、監視サブシステム2101a、2101bは、冗長性の目的のために、複数のブリッジ回路1710a、1710bを介して連結され得る。ブリッジ回路のうちの1つが故障した場合、別のブリッジ回路の対が、バックプレーン2106a、2106b間の通信をブリッジするために利用可能である。
【0311】
図示の例に示されるように、監視サブシステム2101bは主に、アナログセンサデータを受信し、センサデータをデジタル化し、様々な入力回路を使用してセンサデータに対応するデータパケットをバックプレーン2106bのデータレーンに提供するように機能し得る。監視サブシステム2101aは主に、監視システムに(例えば、システムインターフェース回路2108aを介して)更新を提供し、(例えば、保護回路2114aを使用して)センサデータを処理し、処理されたデータを(例えば、ゲートウェイ回路2104a、状態監視回路2102aを介して)ユーザーに提供するように機能し得る。
【0312】
ブリッジングは、監視サブシステムが共通のリソース(例えば、機能回路)を共有することを可能にし得、監視システムの設計及び設置時の柔軟性を提供し得る。例えば、監視サブシステム2101bは、入力回路がセンサデータを受信することができるように、産業機器の近くにリモートに設置され得る一方、監視サブシステム2101aは、より便利か又はアクセスが簡単であり得る別の場所に設置され得る。監視される産業機器の近くに監視サブシステムを設置することはまた、センサから入力回路へのケーブル配線のコストを低減し、並びにノイズ及び接地ループへの曝露を低減することによって、センサから入力回路に供給される信号の品質を改善することができる。一例として、接地ループは、同じ接地基準電圧ではなく、異なる接地基準電圧である回路の部分から生じる干渉として説明される。接地ループは、望ましくない信号劣化及び/又は信号内のノイズの原因となり得る。監視サブシステム2101bは、監視サブシステム2101a上に設置されたリソース(例えば、状態監視回路2102a、ゲートウェイ回路2104a、システムインターフェース回路2108a、PIM回路2110a、離散入力回路2112a、保護回路2114a、4-20出力回路2116a、中継器回路2118a)を利用し得る。
【0313】
図25は、別の例示的監視システム2200のブロック図を示す。図示の例に示されるように、監視システム2200は、ブリッジ回路1710a、1701b、1701cを介して電気的に連結され得る監視サブシステム2201a、2201b、2201cを含む。監視サブシステム2201a、2201b、2201cは、ブリッジ回路1701a、1701b、1701cを介して連結され得るバックプレーン2206a、2206b、2206cを含み得る。バックプレーン2206a、2206b、2206cは、バックプレーン2106a、2106bと概ね同様であり得る。連結されたバックプレーン2206a、2206b、2206cは、拡張論理バスを形成する。
【0314】
監視サブシステム2201a、2201b、2201cは、それぞれのバックプレーンに連結され得る様々な監視回路を含み得る。監視サブシステム2201aは、状態監視回路2102a、ゲートウェイ回路2104a、システムインターフェース回路2108a、離散入力回路2112a、中継器回路2118a、PIM回路2110a、及びブリッジ回路1710aを含み得る。監視サブシステム2201bは、保護回路2114b、動的入力回路2120b、4-20出力回路2116b、中継器回路2118b、電源入力回路2110b、及びブリッジ回路1710bを含み得る。監視サブシステム2201cは、動的入力回路2120c、PIM回路2110c、中継器回路2118c、及びブリッジ回路1710cを含み得る。
【0315】
いくつかの実施形態では、監視サブシステム2201bは、一次監視サブシステムとして機能し得る。例えば、監視サブシステム2201bは、重要な産業機器の近くにローカルに位置付けられ得る。4-20出力回路2116bは、アナログセンサデータを出力するように構成され得、ローカルユーザーが、監視サブシステム2201bの動的入力回路及び/又は動的入力回路に連結されたセンサの動作をトラブルシューティングして、監視サブシステム2201bが適切に機能していることを確実にすることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、監視サブシステム2201cは、別の産業システムの近くにリモートに設置され得る。監視サブシステム2201aは主に、監視システムに(例えば、システムインターフェース回路2108aを介して)更新を提供し、処理されたデータを(例えば、ゲートウェイ回路2104a、状態監視回路2102aを介して)ユーザーに提供するように機能し得る。例えば、ゲートウェイ回路2104aは、信頼できるユーザー(例えば、プラントオペレータ)にデータを提供し、信頼できるユーザーからデータを受信するように機能し得る。データパケットをバックプレーン2206aに供給することができない状態監視回路は、産業システムの動作を特徴付けるデータを信頼できないユーザー(例えば、リモート技術サポートオペレータ)に提供するように機能し得る。
【0316】
ブリッジングは、監視サブシステムが共通のリソースを共有することを可能にし得、監視システムの設計及び設置時の柔軟性を提供し得る。例えば、監視サブシステム(例えば、監視サブシステム2201c)は、入力回路がセンサデータを受信することができるように、産業機器の近くにリモートに設置され得る一方、他の監視サブシステム(例えば、監視サブシステム2201b)は、より便利であるか又はアクセスが簡単であり得る別の場所、又は監視することがより重要であるシステムを有する別の場所に設置され得る。監視される産業機器付近に監視サブシステムを設置することはまた、センサから入力回路へのケーブル配線のコストを低減し、並びにノイズ及び接地ループへの曝露を低減することによって、センサから入力回路に供給される信号の品質を改善することができる。監視システムは共通のリソースを共有し得るため、ブリッジングはまた、監視システムがよりコスト効果的に拡張されることを可能にし得る。例えば、監視サブシステム(例えば、監視サブシステムXC)は、重要ではない可能性があるか、そうでなければ監視するのにコストがかかる可能性がある産業機器の動作を監視するために、監視システムに追加され得る。
【0317】
いくつかの実施形態では、受動バックプレーン(例えば、バックプレーン306a、306b、2106a、2106bなど)を使用して、監視システムの機能回路間の通信を促進するのではなく、イーサネットネットワークを使用して、機能回路間の通信を促進することができる。いくつかの実施形態では、例えば、TCP/IP及び/又はTSNなどのイーサネットプロトコルを使用して、機能回路間の通信を促進し、制御することができる。
【0318】
図26は、監視システム2300の機能回路間の通信を促進するためにTSNイーサネットプロトコルを利用する例示的な監視システム2300のブロック図を示す。図示の例に示されるように、監視システム2300は、センサ入力サブシステム2302、マーシャリングキャビネット2304、及び機器キャビネット2306を含む。センサ入力サブシステム2302は、産業システム2310の動作パラメータを測定するように構成されたセンサ2308からの信号を受信し、センサ測定値を特徴付けるデジタル信号をマーシャリングキャビネット2304に提供するように構成され得る。マーシャリングキャビネット2304は、アラーム/警告を制御システム(例えば、顧客制御システム212)に提供し、機器キャビネット2306とセンサ入力サブシステム2302との間の通信を促進するように構成され得る。機器キャビネット2306は、センサデータを処理し、更新を受信して監視システム2300に配布し、産業システム2310の動作を特徴付けるデータをユーザーに提供するように構成され得る。
【0319】
図26に示すように、センサ入力サブシステム2302は、センサ信号を受信するように構成されたジャンクションボックス2312と、ジャンクションボックス2312間及びマーシャリングキャビネット2304まで延在する連結要素2316(例えば、イーサネットケーブル)を収容し得る導管2314と、を含み得る。ジャンクションボックス2312は、センサから信号を受信し、信号を調整し、センサ測定値を特徴付けるデジタル信号をマーシャリングキャビネット2304に提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、センサ2308は、アナログ信号、離散信号、及び/又はデジタル信号ストリームを提供するように構成され得る。
【0320】
図27は、ジャンクションボックス2312内の構成要素の詳細図を示す。図27に示されるように、ジャンクションボックス2312は、センサ2308及び入力回路2320と電子通信し得る複数の信号調整器2318を含み得る。ジャンクションボックス2312はまた、信号調整器2318及び入力回路2320に電気的に連結され得る電源2319を含み得る。電源2319は、信号調整器2318及び入力回路2320に電力供給するように構成され得る。信号調整器2318は、センサ2308から信号を受信し、信号の電圧及び/又は電流を調整し、調整された信号を入力回路2320に提供するように構成され得る。
【0321】
センサ2308によって提供される信号のタイプに応じて、入力回路2320は、信号調整器2318から調整された信号を受信し、信号をデジタル信号に変換し、離散信号の電圧及び/又は電流を調整し、デジタル信号ストリームの電流及び/又は電圧を調整し、連結要素を介して調整されたデジタル信号をマーシャリングキャビネット2304に提供するように構成され得る。
【0322】
図示の例に示されるように、マーシャリングキャビネットは、中継器回路2322、電源2324、信号バリア2326、及びケーブル連結具2328aを含み得る。電源2324は、中継器回路2322に電気的に連結され得る。電源2324は、中継器回路2322aに電力を提供するように構成され得る。信号バリア2326は、潜在的に危険な信号がセンサ入力システム2302に送信されることを阻止するように機能し得る。例えば、センサ入力サブシステム2302が可燃性ガスを含む環境内に位置付けられている場合、信号バリア2326は、所定の電圧及び/又は電流を超える信号がセンサ入力サブシステム2302に供給されることを阻止するように構成され得る。中継器回路2322aは、連結要素2327a及び信号バリア2316を介してセンサ入力サブシステム2302に電気的に連結され得る。中継器回路2322aはまた、機器キャビネット2306内の機能回路と電気通信するように、ケーブル連結具2328aに電気的に連結され得る。
【0323】
機器キャビネット2306は、保護回路2330a、2330b、中継器回路2322b、4-20出力回路2332、システムインターフェース回路2334、ゲートウェイ回路2336、及びケーブル連結具2328bを含み得る。電源2324はまた、機器キャビネット2306内の保護回路2330a、2330b、中継器回路2322b、4-20出力回路2332、システムインターフェース回路2334、及びゲートウェイ回路2336に電力を提供し得る。保護回路2330a、2330b、中継器回路2322b、4-20出力回路2332、システムインターフェース回路2334、及びゲートウェイ回路2336は、本明細書に記載される他の保護回路、中継器回路、4-20出力回路、システムインターフェース回路、及びゲートウェイ回路と概ね同様に機能し得る。連結要素2327bは、ケーブル連結具2328bから保護回路2330a及びゲートウェイ回路2336まで延在し得る。連結要素2327bはまた、保護回路2330a、2330bと、中継器回路2322bと、4-20出力回路2332と、システムインターフェース回路2334と、ゲートウェイ回路2336との間に延在し得、それによって、保護回路2330a、2330b、中継器回路2322b、4-20出力回路2332、システムインターフェース回路2334、及びゲートウェイ回路2336は、ケーブル連結具2328bの間に電気的に連結され得る。
【0324】
機器キャビネット2306は、連結要素2338を介してマーシャリングキャビネット2304に電気的に連結され得る。いくつかの実施形態では、連結要素2338は、マーシャリングキャビネット2304及び機器キャビネット2306のケーブル連結具2328a、2328b間に延在し得る光ファイバケーブルであり得る。ケーブル連結具2328a、2328bは、マーシャリングキャビネット2304及び機器キャブネット2306内の連結要素2327a、2327bと、マーシャリングキャビネット2304と機器キャビネット2306との間に延在する連結要素2338との間のインターフェースとして機能するように構成され得る。
【0325】
動作中、センサ入力サブシステム2302は、センサ測定値を特徴付けるデジタル信号をマーシャリングキャビネット2304に提供し得る。デジタル信号は、マーシャリングキャビネット2304内の連結要素2327を通って中継器回路2322へと移動し得る。デジタル信号はまた、ケーブル連結具2328a、2328a及びそれらの間に延在する連結要素2338を介して、機器キャビネット2306に提供され得る。機器キャビネット2306内で、デジタル信号は、保護回路2330、中継器回路2322b、4-20出力回路2332、システムインターフェース回路2334、及びゲートウェイ回路2336に提供され得る。
【0326】
いくつかの実施形態では、入力回路は、監視システムの機能回路間の通信を促進するためにTSNイーサネットプロトコルを利用する監視システムのマーシャリングキャビネット内に位置付けられ得る。図28は、監視システムの機能回路間の通信を促進するためにTSNイーサネットプロトコルを利用する別の例示的な監視システム2400のブロック図を示す。監視システム2400は、図26に示される監視システム2300と概ね同様であり得るが、マーシャリングキャビネット2404内に位置付けられた入力回路を含み得る。
【0327】
図示の例に示されるように、監視システム2400は、センサ入力サブシステム2402、マーシャリングキャビネット2404、及び機器キャビネット2406を含む。センサ入力サブシステム2402は、産業システム2310の動作パラメータを測定するように構成されたセンサ2308からの信号を受信し、センサ信号を調整し、センサ測定値を特徴付ける調整されたセンサ信号をマーシャリングキャビネット2404に提供するように構成され得る。マーシャリングキャビネット2404は、調整されたセンサ信号を受信し、センサ測定値を特徴付けるデジタル信号を機器キャビネット2406に提供するように構成され得る。マーシャリングキャビネット2404はまた、アラーム/警告を制御システム(例えば、顧客制御システム212)に提供し、機器キャビネット2306とセンサ入力サブシステム2302との間の通信を促進するように構成され得る。機器キャビネット2406は、センサデータを処理し、更新を受信して監視システム24000に配布し、産業システム2310の動作を特徴付けるデータをユーザーに提供するように構成され得る。
【0328】
センサ入力サブシステム2402は、センサ信号を受信するように構成され得るジャンクションボックス2412と、ジャンクションボックス2412間及びマーシャリングキャビネット2404まで延在する連結要素2416(例えば、イーサネットケーブル)を収容し得る導管2414と、を含み得る。ジャンクションボックス2412は、ジャンクションボックス2312と概ね同様であり得るが、入力回路を含まない。ジャンクションボックス2412は、センサ2308から信号を受信し、センサ信号を調整し、センサ測定値を特徴付ける調整されたセンサ信号を、連結要素2416を介してマーシャリングキャビネット2404に提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、連結要素2416は、アナログフィールド線であり得る。
【0329】
マーシャリングキャビネット2404は、入力回路2320、電源2324、中継器回路2322、信号バリア2326、及びケーブル連結具2328aを含み得る。電源2324は、入力回路2320、中継器回路2322a、及び機器キャビネット2406内の他の機能回路に電気的に連結され得る。信号バリア2326は、連結要素2416に連結され得る。入力回路2320は、入力回路2320のそれぞれと信号バリア2326との間に延在する連結要素2417を介してジャンクションボックスボックス2412に連結され得る。入力回路2320及び中継器回路2322aは、入力回路2320aのそれぞれと、中継器回路2322aと、ケーブル連結具2328aとの間に延在する連結要素2327aを介して電気的に連結され得る。
【0330】
機器キャビネット2406は、保護回路2330a、2330b、中継器回路2322b、4-20出力回路2332、システムインターフェース回路2334、ゲートウェイ回路2336、及びケーブル連結具2328bを含み得る。電源2324は、機器キャビネット2306内の保護回路2330a、2330b、中継器回路2322b、4-20出力回路2332、システムインターフェース回路2334、及びゲートウェイ回路2336に電力を提供し得る。連結要素2327bは、ケーブル連結具2328bから保護回路2330a及びゲートウェイ回路2336まで延在し得る。連結要素2327bはまた、保護回路2330a、2330bと、中継器回路2322bと、4-20出力回路2332と、システムインターフェース回路2334と、ゲートウェイ回路2336との間に延在し得、それによって、保護回路2330a、2330b、中継器回路2322b、4-20出力回路2332、システムインターフェース回路2334、及びゲートウェイ回路2336は、電気的に連結され得る。
【0331】
機器キャビネット2406は、連結要素2438を介してマーシャリングキャビネット2406に電気的に連結され得る。いくつかの実施形態では、連結要素2338は、マーシャリングキャビネット2404及び機器キャビネット2406のケーブル連結具2328a、2328b間に延在し得る光ファイバケーブルであり得る。ケーブル連結具2328a、2328bは、マーシャリングキャビネット2404及び機器キャビネット2406内の連結要素2327a、2327bと、マーシャリングキャビネット2404と機器キャビネット2406との間に延在する連結要素2438との間のインターフェースとして機能するように構成され得る。
【0332】
動作中、センサ入力サブシステム2402は、センサ測定値を特徴付ける調整された信号をマーシャリングキャビネット2304に提供し得る。入力回路2320は、調整された信号を受信し得る。入力回路2320は、調整された信号に基づいてデジタル信号を生成し、ケーブル連結具2328a、2328a、及びそれらの間に延在する連結要素2438を介して、中継器回路2322a及び機器キャビネット2406にデジタル信号を提供し得る。機器キャビネット2306内で、デジタル信号は、保護回路2330、中継器回路2322b、4-20出力回路2332、システムインターフェース回路2334、及びゲートウェイ回路2336に提供され得る。
【0333】
従来の監視システムは、柔軟性及びスケーラビリティの点で制限される場合がある。加えて、設置のコスト及び複雑性は、低コスト及び/又は低優先度の構成要素/システムを監視することを望むユーザーにとっての著しい参入障壁を生み出し得る。バックプレーンに取り外し可能に連結され得る機能回路を利用することにより、本明細書に記載される監視システムの性能は、個々の監視ニーズに適合するように調整及び/又はスケーリングされ得る。例えば、処理能力は、追加の処理回路をバックプレーンに連結することによって向上され得る。加えて、複数のバックプレーン間の通信を促進するためにブリッジ回路を利用することにより、監視システムの監視サブシステムが共通のリソースを共有することを可能にし得、監視システムの設計及び設置時の柔軟性を提供し得る。例えば、監視サブシステム(例えば、監視サブシステム2101b)は、入力回路がセンサデータを受信することができるように、産業機器の近くにリモートに設置され得る一方、他の監視サブシステム(例えば、監視サブシステム2101a)は、より便利か又はアクセスが楽であり得る別の場所に設置され得る。監視される産業機器の近くに監視サブシステムを設置することはまた、センサから入力回路へのケーブル配線のコストを低減し、並びにノイズ及び接地ループへの曝露を低減することによって、センサから入力回路に供給される信号の品質を改善することができる。監視システムは共通のリソースを共有し得るため、ブリッジングはまた、監視システムがよりコスト効果的に拡張されることを可能にし得る。例えば、監視サブシステム(例えば、監視サブシステム2201c)は、重要ではない可能性があるか、そうでなければ監視するのにコストがかかる可能性がある産業機器の動作を監視するために、監視システムに追加され得る。
【0334】
本明細書に記載される主題の例示的な技術的効果は、監視システムの複数のバックプレーンをブリッジして、拡張論理バスを作製する能力を含み得る。拡張論理バスにより、監視システムは、単一のバックプレーンを含む監視システムを使用するときに利用可能な完全機能を保持しながら、複数の場所にまたがることが可能になる。加えて、全てのデータがブリッジされたバックプレーン間で共有されるため、ブリッジは、リソース(例えば、監視回路)が所望に応じてバックプレーン間に分散されることを可能にする。例えば、監視サブシステムは、入力回路がセンサデータを受信することができるように、産業機器の近くにリモートに設置され得る一方、他の監視サブシステムは、より便利か又はアクセスが簡単であり得る別の場所に設置され得る。監視される産業機器の近くに監視サブシステムを設置することはまた、センサから入力回路へのケーブル配線のコストを低減し、並びにノイズ及び接地ループへの曝露を低減することによって、センサから入力回路に供給される信号の品質を改善することができる。
【0335】
いくつかの実施形態では、監視システムは、1つの入力回路からのデータのみを受信する専用データレーンを有するバックプレーンを利用し得る。したがって、データレーンが動作中に故障した場合、その故障の影響は、その特定のデータレーンにデータを供給するように構成された単一の監視回路に制限され得る。図29は、監視回路2510間の通信を促進するために専用データレーンを利用する、監視システム2500の例示的な実施形態の一部分のブロック図を示す。
【0336】
監視システム2500は、バックプレーン2506のポート2508を介してバックプレーン2506に取り外し可能に連結され得る任意の数の監視回路2510を含み得る。図示の例に示されるように、監視システムは、入力回路2550、保護回路2552、システムインターフェース回路2554、状態監視回路2556、4-20出力回路2561、中継器回路2558、及びゲートウェイ回路2559を含む。いくつかの実施形態では、入力回路2550は、例えば、動的入力回路であり得る。バックプレーンは、物理バスであるか、それを含むか、又はその一部を形成し得る。いくつかの実施形態では、バックプレーンは、バックプレーンを識別するために使用され得る固有のIDを有し得る。バックプレーンは、バックプレーンに連結された機能回路間のマルチポイント非同期電子通信を促進するように構成された受動バックプレーンであり得る。したがって、バックプレーンに供給される全てのデータは、バックプレーン2506に連結された全ての機能回路2510によって受信され得る。
【0337】
図示の例では、バックプレーンは、1組の入力データレーン2512a、1組の保護データレーン2512b、及び少なくとも1つのシステムデータレーン2512cを含む。保護データレーン2512b及び入力データレーン2512aは、単一方向シリアル通信レーンであり得る。入力データレーン2512aのそれぞれは、対応する監視レーンへのデータ供給を促進するように構成され得るポートに連結された入力回路2550からデータパケットを受信するように構成され得る。図示の例に示されるように、それぞれの入力データレーン2512aは、単一の入力回路2550からデータパケットを受信し得る。それぞれの入力データレーン2512aは、入力回路2550、保護回路2552、システムインターフェース回路2554、状態監視回路2556、4-20出力回路2561、中継器回路2558、及びゲートウェイ回路2559を受信するように構成されたポート2508と電子通信し得る。
【0338】
いくつかの実施形態では、入力、保護、及びシステムデータレーン2512a、2512b、2512cの全ては、ポートのそれぞれに電気的に連結され得る。しかしながら、明確にするために、ポート2508と入力、保護、及びシステムデータレーン2512a、2512b、2512cとの間の未使用の接続は、図29図34では省略されている。
【0339】
保護データレーン2512bは、アラーム及び/又は監視されている産業機器の動作を特徴付けるデータを信頼できるシステム/ユーザーに提供するように機能し得る。図示の例に示されるように、保護データレーン2512bのそれぞれは、保護回路に連結するように構成されたポートと電子通信することができ、その結果、保護データレーンは、保護回路からデータパケットを受信するように構成され得る。保護データレーン2512bの全ては、中継器回路2558を受信するように構成されたポートと電子通信することができ、その結果、保護回路によって提供されるアラーム信号は、信頼できるシステム(例えば、顧客制御システム212)に提供され得る。
【0340】
入力データレーン2512a及び保護データレーン2512bのそれぞれは専用データレーンであり得、その結果、入力データレーン2512a及び保護データレーン2512bのそれぞれは、1つの入力回路2550及び1つの保護回路2552からそれぞれデータを受信するように構成される。
【0341】
システムデータレーン2512cは、双方向シリアル通信レーンであり得る。システムデータレーン2512cは、機能回路のいずれかの動作パラメータ、動作閾値、又は構成の更新を実行するため、システムインターフェース回路の通信レーンとして機能し得る。システムデータレーン2512cはまた、システムインターフェース回路が、保護回路のアラーム条件、並びに中継器回路2558の作動の条件を調整又は設定することを可能にし得る。システムデータレーン2512cは、バックプレーンのポートの全てと電子通信することができ、その結果、それぞれのポートに連結された機能回路は、システムデータレーン2512cにデータパケットを供給し、かつそこからデータパケットを受信し得る。いくつかの実施形態では、システムデータレーン2512cは、以下により詳細に記載されるように、システムインターフェース回路2554によって制御され得るコマンド/応答レーンであり得る。
【0342】
それぞれの入力回路2550は、入力データレーン2512aのうちの1つ、並びにシステムデータレーン2512cと電子通信し得る。入力回路2550は、センサ信号を受信し、センサ信号上で信号調整を実行し、調整されたセンサ信号をバックプレーンの入力データレーン2512aに出力するように構成され得る。入力回路2550はまた、システムデータレーン2512cからデータパケットを受信し、命令されたときにデータパケットをシステムデータレーン2512cに提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、入力回路は、監視システムによってサポートされる異なるセンサのための様々な連結インターフェースを提供し得る。
【0343】
図30は、入力回路2550の拡大図を示す。図示の例に示されるように、入力回路2550は、回路コントローラ2520aと、回路コントローラとバックプレーンとの間の電子通信を促進し、制御するように構成されたノード2522aと、を含み得る。回路コントローラ2520aは、回路コントローラ320と概ね同様であり得る。回路コントローラ2520aは、センサからアナログセンサ信号を受信し、アナログセンサ信号を固定レートでデジタル信号に変換するように構成され得る。回路コントローラ2520aはまた、デジタル信号を正規化し、正規化されたデジタル信号をバックプレーン上の対応する入力データレーンに(例えば、ノード2522aを介して)提供するように構成され得る。いくつかの実施形態では、回路コントローラ2520は、アナログセンサ信号をフィルタリングして、デジタル化されたセンサ信号の出力レートのエイリアシング保護を提供するように構成され得る。回路コントローラ2520aはまた、スマートセンサ(例えば、トランスデューサ)と通信して、アセットデータを受信し、コマンドをトランスデューサに発行し得る。いくつかの実施形態では、入力回路はまた、センサに電力を提供し得る。
【0344】
入力回路2550のそれぞれのノード2522aは、スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、ゲート対2528、並びに送信機2530を含み得る。スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、ゲート対2528、並びに送信機2530は、スケジュールコントローラ334、ノードコントローラ324、ゲートコントローラ326、ゲート対328、及び送信機330と概ね同様であり得る。ゲート対2528は、送信機及び受信機を含み得る。ノードコントローラ2524は、回路コントローラ2520aと、ゲートコントローラ2526、送信機330、及び/又は受信機332との間のインターフェースとして機能し得る。例えば、ノードコントローラ2524は、例えば、パケットフィルタリング技術を使用して、どのデータがシステムデータレーン2512cから回路コントローラ2520aに転送されるかを制御するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ノードコントローラ2524は、データをバックプレーン2506の入力データレーン2512aに供給するため、回路コントローラ2520aから信号を受信し、信号をビットに符号化し、符号化ビットに対応する信号(例えば、データパケット)をゲートコントローラ2526に供給するように構成され得る。
【0345】
いくつかの実施形態では、スケジュールコントローラ2534は、入力回路2550から入力データレーン2512a及び/又はシリアルデータレーンへの通信のタイミングを管理するように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、データパケットは、時分割多重化を使用して入力データレーン2512aに供給され得る。スケジュールコントローラ2534は、データパケットの正常な供給を有効にするために、ノードコントローラ2524及び/又はゲートコントローラ2526によって管理され得るスケジュール及び/又はアルゴリズムを生成し得る。スケジュールは、図4図7図9に関連して上述したスケジュールと概ね同様であり得る。時分割多重化を利用することにより、複数の入力回路2550が、データパケット間の衝突を排除又は緩和しながら、単一の入力データレーン2512aにデータを供給することを可能にし得る。
【0346】
ゲート対2528は、入力回路2550とバックプレーン306のシステムデータレーン2512cとの間の電子通信を促進するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ゲート対2528は、半二重送受信機又は全二重送受信機であり得る。それぞれのゲートコントローラ2526は、送信機2530の動作、並びにゲート対2528の送信機及び受信機の動作を制御するように構成され得る。
【0347】
図31は、システムインターフェース回路2554の拡大図を示す。システムインターフェース回路2554は、入力データレーン2512aのうちの1つ、並びにシステムデータレーン2512cと電子通信し得る。システムインターフェース回路2554は、バックプレーンに連結された機能回路の動作パラメータの調整を有効にするように構成され得る。図示の例に示されるように、システムインターフェース回路2554は、回路コントローラ2520bと、回路コントローラ2520bとバックプレーンのシステムデータレーン2512cとの間の電子通信を有効にし、制御するように構成されたノード2522bと、を含み得る。システムインターフェース回路の回路コントローラ2520bは、機能回路のいずれかの構成、産業機器の保護のためのアラーム条件、及び中継器回路2558の作動の条件を有効にするように機能し得る。いくつかの実施形態では、システムインターフェース回路2554の回路コントローラ2520bは、制御システム及び/又はHMI(例えば、HMI220)に連結され得る。例えばプラントオペレータなどの信頼できるユーザーは、制御システム及び/又はHMIを介してシステムインターフェース回路2554の回路コントローラ2520bに構成データを提供し得、システムインターフェース回路2554は、構成データを特徴付けるデータパケットをバックプレーン2506のシステムデータレーン2512cに提供し得る。
【0348】
システムインターフェース回路2554のノード2522bは、スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、及びゲート対2528を含み得る。スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、ゲート対2528、及び送信機2530は、スケジュールコントローラ334、ノードコントローラ324、ゲートコントローラ326、ゲート対328と概ね同様であり得る。ゲート対2528は、送信機及び受信機を含み得る。いくつかの実施形態では、ゲート対2528は、半二重送受信機又は全二重送受信機であり得る。ノードコントローラ2524は、回路コントローラ2520bと、ゲートコントローラ2526及び/又はゲート対2528との間のインターフェースとして機能し得る。いくつかの実施形態では、ノードコントローラ2525は、データをバックプレーン2506のシステムデータレーン2512cに供給するため、回路コントローラ2520bから信号を受信し、信号をビットに符号化し、符号化ビットに対応する信号(例えば、データパケット)をゲートコントローラ2526に供給するように構成され得る。
【0349】
ゲート対2528は、システムインターフェース回路とバックプレーンのシステムデータレーン2512cとの間の電子通信を促進するように構成され得る。それぞれのゲートコントローラ2526は、送信機の動作、並びにゲート対2528の送信機及び受信機の動作を制御するように構成され得る。
【0350】
いくつかの実施形態では、システムインターフェース回路2554は、システムデータレーン2512cと電子通信する他の監視回路2510とマスタ/スレーブ関係にあり得る。したがって、システムインターフェース回路2554は、入力回路2550、保護回路2552、中継器回路2558、ゲートウェイ回路2559、及び4-20出力回路2561にコマンドを供給し、それによって、入力回路2550、保護回路2552、中継器回路2558、ゲートウェイ回路2559、及び4-20出力回路2561からの応答を命令し得る。入力回路2550、保護回路2552、中継器回路2558、ゲートウェイ回路2559、及び4-20出力回路2561は、コマンドを受信し、応答に基づいてデータをシステムデータレーン2512cに供給し得る。別の例として、いくつかの実施形態では、入力データレーン2512a及び/又は保護データレーン2512bが、それぞれ、2つ以上の入力回路2550及び保護回路2552からデータを受信するようにそれぞれ構成されている場合、スケジュールコントローラ2534は、入力回路2550及び/又は保護回路2552のそれぞれがシステムデータレーン2512cにデータを供給し得るときを決定する通信スケジュールを生成するように構成され得る。スケジュールは、図4図7図9に関連して上述したスケジュールと概ね同様であり得る。スケジュールコントローラ2534は、スケジュールを生成し、ノードコントローラ2524及び/又はゲートコントローラ2526を介してシステムデータレーン2512cにスケジュールを供給し得る。システムデータレーン2512cと電子通信している監視回路2510は、スケジュールを受信し、それらが割り当てられたタイムスライスに基づいて、システムデータレーン2512cにデータパケットを供給し得る。
【0351】
いくつかの実施形態では、複数の監視回路が単一のデータレーンを介して(例えば、時分割多重化を使用して)通信する場合、システムインターフェース回路2554は、データレーンの全てを監視するように構成され得る。
【0352】
図32は、保護回路2552の拡大図を示す。保護回路は、入力データレーン2512aに提供されたセンサデータを監視するように構成され得る。保護監視システムはまた、センサデータに基づいて監視されている産業機器の状態(例えば、OK、警告、危険など)を決定するように構成され得る。図示の例に示されるように、保護回路2552は、回路コントローラ2520cと、回路コントローラ2520cとバックプレーン2506のシステムデータレーン2512c、保護データレーン、及び入力データレーン2512aとの間の電子通信を促進し、制御するように構成されたノード2522cと、を含み得る。
【0353】
回路コントローラ2520cは、バックプレーン2506の入力データレーン2512aから(例えば、ノード2522cを介して)任意のデータパケット(例えば、センサ測定に対応するデータパケット)を取得し、取得されたデータパケットを分析し、かかる分析の結果をバックプレーン2506の保護データレーン2512bのうちの1つに(例えば、ノード2522cを介して)提供するように構成され得る。例えば、保護回路2552の回路コントローラ2520cはまた、バックプレーン2506から受信したデータを所定のアラーム条件とリアルタイムで比較し、任意の測定動作パラメータ又は変数の状態(例えば、OK、警告、危険など)を単独で又は任意の組み合わせで決定するように構成され得る。決定された状態は、その後、バックプレーン2506の保護データレーン2512bのうちの1つ以上に出力され得る。保護回路2552はまた、システムデータレーン2512cからデータパケットを受信し、命令されたときに(例えば、通信するようにスケジュールされたときに)データパケットをシステムデータレーン2512cに提供するように構成され得る。
【0354】
保護回路のそれぞれのノード2522cは、スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、並びにゲート対2528、送信機2530、及び受信機2532を含み得る。スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、ゲート対2528、送信機2530、及び受信機2532は、スケジュールコントローラ334、ノードコントローラ324、ゲートコントローラ326、ゲート対328、送信機330、及び受信機332と概ね同様であり得る。ゲート対2532は、送信機及び受信機を含み得る。いくつかの実施形態では、ゲート対2528は、半二重送受信機又は全二重送受信機であり得る。ノードコントローラ2524は、回路コントローラ2520cと、ゲートコントローラ2526並びに/又はゲート及びゲート対との間のインターフェースとして機能し得る。例えば、ノードコントローラ2524は、例えば、パケットフィルタリング技術を使用して、どのデータが入力データレーン2512aから回路コントローラ2520cに転送されるかを制御するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ノードコントローラ2524は、データをバックプレーン2506のシステムデータレーン2512cに供給するため、回路コントローラ2520cから信号を受信し、信号をビットに符号化し、符号化ビットに対応する信号(例えば、データパケット)をゲートコントローラ2526に供給するように構成され得る。
【0355】
ゲート対2528は、保護回路2552とシステムデータレーン2512cとの間の電子通信を促進するように構成され得る。受信機2532は、保護回路2552と入力データレーン2512aとの間の通信を促進するように構成され得る。送信機2530は、保護データレーン2512bのうちの1つ以上にデータパケット(例えば、アラームに対応する)の供給を促進するように構成され得る。それぞれのゲートコントローラ2526は、送信機2530、受信機2532、及びゲート対2528の動作を制御するように構成され得る。
【0356】
図29図30、及び図32に示されるように、それぞれの入力回路2550は、異なる入力データレーン2512aにデータを供給するように構成され、それぞれの保護回路2552は、異なる保護データレーン2512bにデータを供給するように構成されている。したがって、入力データレーン2512a及び保護データレーン2512bのそれぞれは、単一の入力回路2550及び保護回路2552にそれぞれ専用である。
【0357】
図33は、中継器回路2558の拡大図を示す。中継器回路2558は、保護データレーン2512bから状態データ(例えば、保護回路によって提供されるデータ)を受信し、信号を信頼できるシステム(例えば、顧客制御システム212)に供給して、産業システムの動作に関する潜在的な問題をプラントオペレータに警告し、かつ/又は産業システムのシャットダウンをトリガするように構成され得る。いくつかの実施形態では、中継器回路2558のうちの1つ以上は、保護故障中継器であり得、ユーザーがシステムを、保護が損なわれる動作モードにしたときに、警告又は指示を提供することになる。
【0358】
図示の例に示されるように、中継器回路2558は、回路コントローラ2520dと、回路コントローラ2520dとシステムデータレーン2512c並びに保護データレーン2512bのそれぞれとの間の電子通信を促進し、制御するように構成されたノード2522dと、を含み得る。中継器回路2558の回路コントローラ2520dは、バックプレーン2506の保護データレーン2512bから(例えば、ノード2522dを介して)状態データ(例えば、保護回路によって供給されるデータ)を取得し、システム状態に基づいて作動させるように構成され得る。一実施例では、中継器回路2558の回路コントローラ2520dは、単一の状態に基づいて作動し得る。別の実施例では、中継器回路2558は、2つ以上の状態を組み合わせるブール演算式(例えば、AND又は投票)に基づいて作動し得る。いくつかの実施形態では、作動時に、中継器回路2558は、監視信号(例えば、監視信号106s)を制御システム(例えば、顧客制御システム212)に供給するように構成され得る。次いで、制御システムは、損傷又は故障を防止するため、監視対象の機器の動作を停止し得る。
【0359】
中継器回路2558のそれぞれのノード2522dは、スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、及びゲート対、送信機2530及び受信機2532を含み得る。スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、ゲート対2528、送信機2530、及び受信機2532は、スケジュールコントローラ334、ノードコントローラ324、ゲートコントローラ326、ゲート対328、送信機330、及び受信機332と概ね同様であり得る。いくつかの実施形態では、ゲート対2528は、半二重送受信機又は全二重送受信機であり得る。ノードコントローラ2524は、回路コントローラ2520dと、ゲートコントローラ2526、送信機2530、受信機2532、及び/又はゲート対2528との間のインターフェースとして機能し得る。例えば、ノードコントローラ2524は、例えば、パケットフィルタリング技術を使用して、どのデータが保護データレーン2512bから回路コントローラ2520dに転送されるかを制御するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ノードコントローラ2524は、データをバックプレーン2506のシステムデータレーン2512cに供給するため、回路コントローラ2520dから信号を受信し、信号をビットに符号化し、符号化ビットに対応する信号(例えば、データパケット)をゲートコントローラ2526に供給するように構成され得る。
【0360】
図34は、ゲートウェイ回路2559の拡大図を示す。図示の例に示されるように、ゲートウェイ回路2559は、回路コントローラ2520eと、回路コントローラ2520eとシステムデータレーン2512c並びに保護データレーン2512bのそれぞれとの間の電子通信を有効にし、制御するように構成されたノード2522eと、を含み得る。ゲートウェイ回路2559は、柔軟な監視システム202と、例えばHMI220、顧客ヒストリアン216、及び顧客制御システム212などの信頼できるシステムとの間の通信を有効にし得る。例えば、保護回路2552は、ゲートウェイ回路2559への機械(例えば、機械102)の動作を特徴付けるデータを供給し得る。ゲートウェイ回路2559は、信頼できるユーザー及び/又はシステム(例えば、HMI220、顧客ヒストリアン216、及び顧客制御システム212)にデータを提供し得る。いくつかの実施形態では、ゲートウェイ回路2559はまた、入力回路として機能し得る。例えば、信頼できるユーザー及び/又は例えばHMI220、顧客ヒストリアン216、及び顧客制御システム212などの信頼できるシステムは、データをゲートウェイ回路に提供し得、ゲートウェイ回路2559は、データが他の機能回路に利用可能となるようにデータをバックプレーン2506に供給し得る。例えば、信頼できるユーザーは、保護回路2552がセンサデータに対して特定の分析を実行することを要求するためのデータをゲートウェイ回路2559に供給し得る。いくつかの実施形態では、ゲートウェイ回路2559は、ゲートウェイ回路が要求を受信し、要求を特徴付けるデータをバックプレーン2506に供給し得るように、送信機を含み得る。
【0361】
ゲートウェイ回路2559のそれぞれのノード2522eは、スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、及びゲート対2528、及び受信機2532を含み得る。スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、ゲート対2528、送信機2530、及び受信機2532は、スケジュールコントローラ334、ノードコントローラ324、ゲートコントローラ326、ゲート対328、送信機2530、及び受信機2532と概ね同様であり得る。ゲート対2528は、送信機及び受信機を含み得る。いくつかの実施形態では、ゲート対は、半二重送受信機又は全二重送受信機であり得る。ノードコントローラ2524は、回路コントローラ2520eと、ゲートコントローラ2526、受信機2532、及び/又はゲート対2528との間のインターフェースとして機能し得る。例えば、ノードコントローラ2524は、例えば、パケットフィルタリング技術を使用して、どのデータが保護データレーン2512bから回路コントローラ2520eに転送されるかを制御するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ノードコントローラ2524は、データをバックプレーン2506のシステムデータレーン2512cに供給するため、回路コントローラ2520eから信号を受信し、信号をビットに符号化し、符号化ビットに対応する信号(例えば、データパケット)をゲートコントローラ2526に供給するように構成され得る。
【0362】
図35は、状態監視回路2556及び4-20出力回路2561の拡大図を示し、両方の回路とも、4-20mA記録出力を出力するように構成され得る。状態監視回路2556及び4-20出力回路2561は、4-20mAレコーダ出力として監視信号を出力するように構成され得る。状態監視回路2556は、入力データレーン2512a、保護データレーン2512b、及びシステムデータレーン2512cに供給された全てのデータを受信するように構成され得る。
【0363】
図示の例に示されるように、状態監視回路2556は、回路コントローラ2520fと、回路コントローラ2520fとシステムデータレーン2512c並びに入力データレーン2512aのそれぞれとの間の電子通信を有効にし、制御するように構成されたノード2522fと、を含み得る。状態監視回路2556のノード2522fは、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、及び受信機2532を含み得る。しかしながら、状態監視回路2556のノード2522fは送信機を含まない。送信機の欠如により、4-20機能回路2556のノード2522は、入力データレーン2512a、保護データレーン2512b、及びシステムデータレーン2512cにデータを供給することができない場合がある。
【0364】
4-20出力回路2561は、保護データレーン2512b及びシステムデータレーン2512cに供給された全てのデータを受信するように構成され得る。図示の例に示されるように、4-20出力回路2561は、回路コントローラ2520gと、回路コントローラ2520gとシステムデータレーン2512c並びに保護データレーン2512bのそれぞれとの間の電子通信を有効にし、制御するように構成されたノード2522gと、を含み得る。4-20出力回路2561のノード2522gは、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、及び受信機2532を含み得る。ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、及び受信機2532は、ノードコントローラ324、ゲートコントローラ326、及び受信機332と概ね同様であり得る。
【0365】
図29図34に示されるように、入力回路2550のそれぞれの送信機2530は、異なる入力データレーン2512aに電気的に連結されている。したがって、入力回路2550のそれぞれは、他の入力回路2550とは異なる入力データレーン2512aにデータパケットを供給する。同様に、保護回路2552の送信機2530は、異なる保護データレーン2512bに電気的に連結されている。したがって、保護回路2552のそれぞれは、他の入力回路2550とは異なる保護データレーン2512bにデータパケットを供給する。異なる入力データレーン2512a及び保護データレーン2512bをそれぞれの入力回路2550及び保護回路2552にそれぞれ連結することにより、バックプレーン2506にデータを供給するときの衝突のリスクは存在しない。入力データレーン2512a及び保護データレーン2512bは、複数の入力回路2550及び保護回路2552からの入力をそれぞれ受信しないため、バックプレーン2506へのデータ供給を管理する通信プロトコルは簡略化され得る。例えば、いくつかの実施形態では、入力回路2550及び保護回路2552からの通信をスケジュールする必要はない。
【0366】
いくつかの実施形態では、入力回路2550及び保護回路2552からデータパケットを受信するデータレーンは、バックプレーン2506のポート2508によって決定され得る。図36は、監視システム2500のバックプレーン2506の上面図を示す。図示の例に示されるように、それぞれのポートは、第1及び第2の入力リンク2562、2564を含む。入力リンク2562のそれぞれは、他の入力リンク2562とは異なる入力データレーン2512aと電子通信し得る。それぞれのポートはまた、第1及び第2の出力リンク2566、2568、及びシステムリンク2570のセットを含み得る。図36では、第1及び第2の出力リンク2566、2568のセットは、それぞれ、入力データレーン2512a及び保護データレーン2512bに沿って示されている。出力リンク2566、2568のそれぞれは、対応する入力データレーン2512a及び保護データレーン2512bとそれぞれ電子通信し得る。したがって、ポート2508に連結された全ての機能回路2510は、データレーン2512a、2518b、2512cの全てからデータを受信し得る。システムリンク2570は、システムデータレーン2512cと電子通信し得、システムデータレーン2512cとの双方向シリアル通信を促進するように構成され得る。
【0367】
図29図36を参照すると、図示の例では、入力回路2512は、ポート2508aに連結され、保護回路2552はポート2508bに連結され、中継器回路2558、ゲートウェイ回路2559、及び4-20出力回路はポート2508cに連結され、状態監視回路2556はポート2508dに連結され、システムインターフェース回路はポート2508eに連結されている。しかしながら、それぞれのポート2508は、入力リンク2562、2564、出力リンク2566、2568、及びシステムリンク2570を含むため、機能回路2510は、バックプレーン2506の任意の所与のポート2508に連結され得る。図29図36では、入力回路2550の送信機2530は、ポート2508aの入力リンク2562に電気的に連結され得、保護回路2552の送信機2530は、ポート2508bの入力リンク2564に電気的に連結され得る。
【0368】
図37は、監視システム2500の様々な構成要素間の例示的な通信を示すデータフロー図2600を示す。工程2602において、入力回路は、センサ測定値を特徴付けるデータパケットを対応の入力データレーン2512aに(例えば、ポート2508aの第1の入力リンク2562を介して)供給し得る。工程2604において、保護回路2552は、入力データレーン2512aからデータパケットを受信し得る。工程2606において、状態監視回路2556は、入力データレーン2512aからデータパケットを受信し得る。
【0369】
保護回路2552は、入力データレーンからデータを分析し、処理し得る。例えば、保護回路2552は、センサ測定値に基づいて機械の動作状態を決定し得る。工程2608において、保護回路2552は、かかる分析の結果を保護データレーン2512bに(例えば、ポート2508bの第2の入力リンク2564を介して)提供し得る。工程2610、2612、2614、2616、2618において、中継器回路2558、ゲートウェイ回路2559、4-20出力回路2561、及び状態監視回路2556は、保護データレーン2512bからデータをそれぞれ受信し得る。
【0370】
機械の状態に基づいて、中継器回路2558は、制御システム(例えば、顧客制御システム212)に信号を供給し得る。次いで、制御システムは、損傷又は故障を防止するため、監視対象の機器の動作を停止し得る。いくつかの実施形態では、状態監視回路2556は、入力データレーン2512a及び保護データレーン2512bから受信したデータに対する更なる分析を実行し得る。状態監視回路2556は、入力データレーン2512a及び保護されたデータレーン2512bからのデータを、信頼できないユーザー又はシステム(例えば、リモート技術サポートオペレータ及び状態監視システム214)に提供し得る。ゲートウェイ回路2559は、保護データレーン2512bから、例えばHMI220、顧客ヒストリアン216、及び顧客制御システム212などの信頼できるシステムにデータを提供し得る。4-20出力回路は、保護データレーン2512bから信頼できるユーザー(例えば、プラントオペレータ)に提供し得る。動作中、システムインターフェース回路2554は、バックプレーンに連結された機能回路2510の動作パラメータを調整するため、及び/又はバックプレーン2506に連結された他の機能回路2510のそれぞれからの状態更新を要求するため、システムデータレーン2512cにデータパケットを供給し得る。例えばプラントオペレータなどの信頼できるユーザーは、制御システム及び/又はHMIを介してシステムインターフェース回路2554の回路コントローラ2520bに構成データを提供し得、システムインターフェース回路2554は、構成データを特徴付けるデータパケットをバックプレーン2506のシステムデータレーン2512cに提供し得る。入力回路2550、保護回路2552、中継器回路2558、ゲートウェイ回路2559、4-20出力回路2561、及び状態監視回路2556は、システムデータレーン2512cからデータを受信し、受信したデータに基づいて動作パラメータを更新し、かつ/又は要求された場合にシステムデータレーン2512cに状態応答を提供し得る。
【0371】
定期的に、監視システム2500のそれぞれの機能回路2510は、内部プロセッサ、メモリ、及び/又は他の回路の状態を評価するために自己テストを実行し得る。機能回路はまた、現在の動作状態を決定し得る。機能回路のそれぞれは、提供される自己テストの結果をシステムデータレーン2512cに供給し、状態は、システムデータレーン2512c上で送信され、かつ様々なデータレーンを介して送信され得る。システムインターフェース回路2554はまた、システムレベルで追加の分析レベルを提供し得る。テレメトリデータ(システム温度、使用時間、供給電圧)、構成変化、ネットワーク性能情報を用いた健康分析に含まれる。システムインターフェース回路2554は、それぞれの機能回路がデータを受信し得るように、健康分析の結果を特徴付けるデータをシステムデータレーン2512cに供給し得る。
【0372】
いくつかの実施形態では、監視システムは、データがプラントオペレータに対して表示され得るように、ローカルディスプレイにデータを供給するように構成され得る。他の実施形態では、データは、HMIでの提示に利用することができるように、産業プロトコルを使用して送信され得る。データは、現在値、状態、及び/又は測定値の傾向を含み得る。
【0373】
いくつかの実施形態では、システムインターフェース回路2554、ゲートウェイ回路2559、及び/又は状態監視回路2556は、システムインターフェース回路2554、通信ゲートウェイ、及び/又は状態監視回路2556のそれぞれが、ユーザーデバイスと無線通信するように構成され得るように、短距離無線通信構成要素を含み得る。いくつかの実施形態では、システムインターフェース回路2554、通信ゲートウェイ、及び/又は状態監視回路は、例えば、タブレット、ラップトップ、スマートフォンなどのユーザーデバイスに健康情報を提供し得る。いくつかの実施形態では、システムは、4-20mAレコーダ出力を含み得る。
【0374】
異なる入力データレーン2512a及び保護データレーン2512bを利用して、それぞれの入力回路2550及び保護回路2552からデータを受信することにより、バックプレーン2506にデータを供給するときの衝突のリスクは存在しない。入力データレーン2512a及び保護データレーン2512bは、複数の入力回路2550及び保護回路2552からの入力をそれぞれ受信しないため、バックプレーン2506へのデータ供給を管理する通信プロトコルは簡略化され得る。例えば、いくつかの実施形態では、入力回路2550及び保護回路2552からの通信をスケジュールする必要はない。加えて、入力データレーン2512a及び保護データレーン2512bの機能性を分離することにより、それぞれの機能回路2510のノード2522の回路は簡略化され得るため、効率的に設計及び構築され得る。
【0375】
いくつかの実施形態では、監視システムのバックプレーンは、機能性によって分離されないが、依然として単一の監視回路からのデータ入力を受信するように構成されている専用データレーンを含み得る。図38は、監視システム2700の別の例示的な実施形態の一部分のブロック図を示す。
【0376】
監視システム2700は、バックプレーン2706のポート2708を介してバックプレーン2706に取り外し可能に連結され得る任意の数の機能回路2710を含み得る。図示の例に示されるように、監視システム2700は、入力回路2750、保護回路2752、システムインターフェース回路2754、中継器回路2758、4-20出力回路2761、及び状態監視回路2756を含む。入力回路2750、保護回路2752、システムインターフェース回路2754、中継器回路2578、4-20出力回路2761、及び状態監視回路2756は、以下により詳細に記載されるように、それぞれのノード間の若干の差を除いて、図29図36に関連して本明細書に記載される保護回路2552、システムインターフェース回路2554、中継器回路2558、4-20出力回路2561、及び状態監視回路2556と概ね同様であり得る。
【0377】
図示の例では、バックプレーンは、データレーン2712aのセットと少なくとも1つのシステムデータレーン2712cとを含む。データレーン2712aは、入力データレーン2512a及び保護データレーン2512bと同じ機能を果たし得る。システムデータレーン2712cは、システムデータレーン2512cと概ね同様に機能し得る。入力データレーン2712aのそれぞれは、対応するデータレーン2712aへのデータ供給を促進するように構成され得るポート2708に連結された入力回路2750から、データパケットを受信するように構成され得る。図示の例に示されるように、それぞれのデータレーン2712aは、単一の入力回路2550又は単一の保護回路2752からデータパケットを受信し得る。データレーン2712a及びシステムデータレーン2712cの全ては、ポート2708のそれぞれに電気的に連結され得る。しかしながら、明確にするために、ポート2708とデータレーン2712a及び/又はシステムデータレーン2712cとの間の未使用の接続は、図38図42では省略されている。
【0378】
バックプレーン2706は、バックプレーンに連結された機能回路間のマルチポイント非同期電子通信を促進するように構成された受動バックプレーンであり得る。したがって、バックプレーン2706に供給される全てのデータは、バックプレーン2706に連結された全ての機能回路2710によって受信され得る。
【0379】
図39は、入力回路2750及びシステムインターフェース回路2754の拡大図を示す。図示の例に示されるように、入力回路2750は、回路コントローラ2720aと、回路コントローラとバックプレーン2706との間の電子通信を促進し、制御するように構成されたノード2722aと、を含み得る。回路コントローラ2720aは、回路コントローラ2520aと概ね同様であり得る。入力回路2750のそれぞれのノード2722aは、スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、ゲート対2528、及び送信機2530を含み得る。入力回路2750の送信機2530のそれぞれは、1つのデータレーン2712aと電子通信し得る。送信機2530は、1つの対応するデータレーン2712aにデータを供給するように構成され得る。入力回路2750のそれぞれのゲート対2528は、システムデータレーン2712cと電子通信し得る。
【0380】
システムインターフェース回路2754は、回路コントローラ2720bと、回路コントローラとバックプレーン2706との間の電子通信を促進し、制御するように構成されたノード2722bと、を含み得る。回路コントローラ2720bは、回路コントローラ2520bと概ね同様であり得る。システムインターフェース回路2754のノード2722bは、スケジュールコントローラ2734、ノードコントローラ2724、ゲートコントローラ2726、及びゲート対2728を含み得る。システムインターフェース回路2754のゲート対2528は、システムデータレーン2712cと電子通信し得る。
【0381】
図40は、保護回路2752の拡大図を示す。図示の例に示されるように、保護回路2752は、回路コントローラ2720cと、回路コントローラ2720cとバックプレーン2706との間の電子通信を促進し、制御するように構成されたノード2722cと、を含み得る。回路コントローラ2720cは、回路コントローラ2520cと概ね同様であり得る。保護回路2752のそれぞれのノード2722cは、スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、ゲート対2528、送信機2530、及び受信機2532を含み得る。保護回路2752の送信機2530のそれぞれは、1つのデータレーン2712aと電子通信し得る。送信機2530は、1つの対応するデータレーン2712aにデータを供給するように構成され得る。入力回路2750のそれぞれのゲート対2528は、システムデータレーン2712cと電子通信し得る。受信機2532は、データレーン2712aと電子通信し得、データレーン2712aからデータを受信するように構成され得る。保護回路2752は、データレーン2712aの全てからデータを受信することができる十分な数の受信機2532を含み得る。
【0382】
図41は、中継器回路2758、4-20出力回路2761、及び状態監視回路2756の拡大図を示す。中継器回路2758、4-20出力回路2761、及び状態監視回路2756は、回路コントローラ2720d、2720g、2720f、及びノード2722d、2722g、2722fを含み得る。ノード2722d、2722g、2722fは、回路コントローラ2720d、2720g、2720fとバックプレーン2706との間の電子通信を促進し、制御するように構成され得る。回路コントローラ2720d、2720g、2720fは、回路コントローラ2520d、2520g、2520fと概ね同様であり得る。ノード2722d、2722g、2722fのそれぞれは、スケジュールコントローラ2534、ノードコントローラ2524、ゲートコントローラ2526、ゲート対2528、及び受信機2532を含み得る。中継器回路2758、4-20出力回路2761、及び状態監視回路2756のゲート対2528は、システムデータレーン2712cと電子通信し得る。受信機2532は、データレーン2712aと電子通信し得、データレーン2712aからデータを受信するように構成され得る。中継器回路2758、4-20出力回路2761、及び状態監視回路2756はそれぞれ、データレーン2712aの全てからデータを受信することができる十分な数の受信機2532を含み得る。
【0383】
いくつかの実施形態では、入力回路2750及び保護回路2752からデータパケットを受信するデータレーン2712aは、バックプレーン2706のポート2708によって決定され得る。図42は、監視システム2700のバックプレーン2706の上面図を示す。図示の例に示されるように、それぞれのポート2706は入力リンク2762を含む。入力リンク2762のそれぞれは、他の入力リンク2762とは異なるデータレーン2712aと電子通信し得る。それぞれのポート2706はまた、出力リンク2766のセット及びシステムリンク2570を含み得る。図42では、出力リンク2766は、データレーン2712aに沿って示されている。出力リンク2766のそれぞれは、対応するデータレーン2712aと電子通信し得る。したがって、ポート2708に連結された全ての機能回路2710は、データレーン2712aの全てからデータを受信し得る。システムリンク2770は、システムデータレーン2712cと電子通信し得、システムデータレーン2512cとの双方向シリアル通信を促進するように構成され得る。
【0384】
図38図42を参照すると、図示の例では、入力回路2750はポート2708aに連結され、保護回路2752はポート2708bに連結され、中継器回路2758、4-20出力回路2761、及び状態監視回路2756はポート2708cに連結され、システムインターフェース回路はポート2708eに連結されている。しかしながら、それぞれのポート2708は、入力リンク2762、出力リンク2766、及びシステムリンク2770を含み、機能回路2710は、バックプレーン2706の任意の所与のポート2708に連結され得る。図38図42では、入力回路2750及び保護回路2752の送信機2730は、ポート2708a、2708bの入力リンク2762に電気的に連結され得る。機能回路2710の任意の受信機は、出力リンク2766に連結され得る。
【0385】
従来の監視システムは、柔軟性及びスケーラビリティの点で制限される場合がある。加えて、設置のコスト及び複雑性は、低コスト及び/又は低優先度の構成要素/システムを監視することを望むユーザーにとっての著しい参入障壁を生み出し得る。バックプレーンに取り外し可能に連結され得る機能回路を利用することにより、本明細書に記載される監視システムの性能は、個々の監視ニーズに適合するように調整及び/又はスケーリングされ得る。例えば、処理能力は、追加の処理回路をバックプレーンに連結することによって向上され得る。別の例として、監視システムは、監視システムが、追加のセンサからセンサデータを受信し、処理し得るように、追加の入力回路をバックプレーンに連結することによって拡張され得る。
【0386】
本明細書に記載される主題の例示的な技術的効果としては、本明細書に記載されるように、様々な異なるタイプの機能回路の選択及び適用を通じて、監視システムの能力をカスタマイズ及び調整する能力が挙げられ得る。別の例示的な技術的効果としては、監視システムのバックプレーンに供給される全てのデータを共有し、それによって、リソース(例えば、機能回路)が所望に応じてバックプレーン間に分散されることを可能にする能力が挙げられ得る。例えば、監視サブシステムは、入力回路がセンサデータを受信することができるように、産業機器の近くにリモートに設置され得る一方、他の監視サブシステムは、より便利か又はアクセスが簡単であり得る別の場所に設置され得る。監視される産業機器の近くに監視サブシステムを設置することはまた、センサから入力回路へのケーブル配線のコストを低減し、並びにノイズ及び接地ループへの曝露を低減することによって、センサから入力回路に供給される信号の品質を改善することができる。加えて、専用のデータレーンを有するバックプレーンを利用することにより、監視システムの柔軟性及びスケーラビリティを維持しながら、ハードウェア障害に関連付けられた破壊を最小限に抑えることができる。
【0387】
当業者は、上述の実施形態に基づいて、本明細書に記載される主題の更なる特徴及び利点を理解するであろう。したがって、本出願は、具体的に示され、記載された内容によって明確に限定されるものではない。本明細書に引用される全ての刊行物及び参考文献は、その全体が参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
【0388】
他の実施形態は、開示される主題の範囲及び趣旨の範囲内である。当業者は、本明細書に明確に記載され、添付の図面に例示されるシステム、デバイス、及び方法が、非限定的な例示的な実施形態であること、及び本発明の範囲が特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。例示的な一実施形態に関連して図示又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わされてもよい。かかる修正及び変形は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
【0389】
更に、本開示では、実施形態の類似する名称の構成要素は、概して類似の特徴を有しており、ゆえに、特定の実施形態において類似する名称のそれぞれの構成要素のそれぞれの特徴については、必ずしも完全には詳述していない。加えて、開示されたシステム、デバイス、及び方法の説明において線形又は円形の寸法が使用される限り、かかる寸法は、かかるシステム、デバイス、及び方法と共に使用され得る形状のタイプを限定することを意図するものではない。当業者であれば、このような線形及び円形の寸法の等価物は、任意の幾何学的形状について容易に決定され得ることを認識するであろう。
【0390】
上の説明及び特許請求の範囲において、「~のうちの少なくとも1つ」又は「~のうちの1つ以上」などの語句が、要素又は特徴の接続的なリストに続いて現れる場合がある。用語「及び/又は」も、2つ以上の要素又は特徴のリスト内に現れる場合がある。それが使用される文脈によって暗黙的又は明示的に否定されない限り、そのような語句は、列記された個々の要素若しくは特徴のいずれか、又は列挙された要素若しくは特徴のいずれかと他の列挙された要素若しくは特徴のいずれかとの組み合わせを意味することが意図される。例えば、語句「A及びBのうちの少なくとも1つ」、「A及びBのうちの1つ以上」、及び「A及び/又はB」はそれぞれ、「Aのみ、Bのみ、又はA及びBを一緒に」を意味することが意図される。3つ以上の項目を含むリストにも、同様の解釈が意図される。例えば、語句「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、及びCのうちの1つ以上」、及び「A、B、及び/又はC」はそれぞれ、「Aのみ、Bのみ、Cのみ、A及びBを一緒に、A及びCを一緒に、B及びCを一緒に、又はA及びB及びCを一緒に」を意味することが意図される。加えて、上記及び特許請求の範囲での「~に基づいて」という用語の使用は、列挙されていない特徴又は要素も許容可能であるように、「~に少なくとも部分的に基づいて」を意味することが意図される。
【0391】
本明細書に記載される主題は、本明細書に開示される構造的手段及びその構造的等価物を含むデジタル電子回路に、又はコンピュータソフトウェア、ファームウェア、若しくはハードウェアに、又はそれらの組み合わせに実装され得る。本明細書に記載される主題は、データ処理装置(例えば、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又は複数のコンピュータ)による実行のため又はその動作を制御するため、情報キャリアで(例えば、機械可読記憶デバイスで)明白に具現化されるか、又は伝播信号で具現化される、1つ以上のコンピュータプログラムなどの、1つ以上のコンピュータプログラム製品として実装され得る。コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとしても知られる)は、コンパイル又は解釈された言語を含む任意の形態のプログラミング言語で書くことができ、独立型プログラムとして、又はモジュール、構成要素、サブルーチン、若しくはコンピューティング環境での使用に好適な他のユニットとしてなど、任意の形態で展開され得る。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルに対応しない。プログラムは、他のプログラム又はデータを保持するファイルの一部に、当該のプログラム専用の単一ファイルに、又は複数の調整されたファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、又はコードの部分を記憶するファイル)に記憶され得る。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上で若しくは1つのサイトの複数のコンピュータ上で実行されるように、又は複数のサイトに分散され、通信ネットワークによって相互接続されるように展開され得る。
【0392】
本明細書に記載される主題の方法工程を含む、本明細書に記載されるプロセス及び論理フローは、入力データ上で動作し、出力を生成することによって、本明細書に記載される主題の機能を実行するために1つ以上のコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプログラム可能なプロセッサによって実行され得る。プロセス及び論理フローはまた、専用論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって実行され得、本明細書に記載される主題の装置は、かかる専用論理回路として実装され得る。
【0393】
コンピュータプログラムの実行に好適なプロセッサとしては、例えば、汎用マイクロプロセッサ及び専用マイクロプロセッサの両方、並びに任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサが挙げられる。一般的に、プロセッサは、読み出し専用メモリ若しくはランダムアクセスメモリ、又はその両方から命令及びデータを受信する。コンピュータの必須要素は、命令を実行するためのプロセッサ、並びに命令及びデータを記憶するための1つ以上のメモリデバイスである。一般的に、コンピュータはまた、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶デバイス、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、若しくは光ディスクを含むか、又はそこからデータを受信する、そこにデータを転送する、若しくはその両方を行うように動作可能に連結される。コンピュータプログラム命令及びデータを具現化するのに好適な情報キャリアとしては、例えば、半導体メモリデバイス(例えば、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス)、磁気ディスク(例えば、内部ハードディスク又は取り外し可能ディスク)、光磁気ディスク、及び光ディスク(例えば、CD及びDVDディスク)を含む、不揮発性メモリの全ての形態が挙げられる。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路によって補完されるか、又はその中に組み込まれ得る。
【0394】
ユーザーとの相互作用を提供するために、本明細書に記載される主題は、ユーザーに情報を表示するためのディスプレイデバイス、例えば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニタ、並びにユーザーがコンピュータに入力を提供するのに利用し得るキーボード及びポインティングデバイス(例えば、マウス又はトラックボール)を有するコンピュータ上に実装され得る。他の種類のデバイスを使用して、ユーザーとの相互作用を提供することもできる。例えば、ユーザーに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であり得、ユーザーからの入力は、音響、音声、又は触覚入力を含む任意の形態で受信され得る。
【0395】
本明細書に記載される技術は、1つ以上のモジュールを使用して実装され得る。本明細書で使用するとき、用語「モジュール」は、コンピューティングソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及び/又はそれらの様々な組み合わせを指す。しかしながら、最低でも、モジュールは、ハードウェア、ファームウェアに実装されない、又は非一時的なプロセッサ可読の記録可能な記憶媒体に記録されないソフトウェア(すなわち、モジュールはソフトウェアそのものではない)として解釈されるべきではない。実際に、「モジュール」は、プロセッサ又はコンピュータの一部などの少なくとも何らかの物理的な非一時的ハードウェアを常に含むものと解釈されるべきである。2つの異なるモジュールは、同じ物理ハードウェアを共有し得る(例えば、2つの異なるモジュールは、同じプロセッサ及びネットワークインターフェースを使用し得る)。本明細書に記載されるモジュールは、様々な用途をサポートするために組み合わせ、統合、分離、及び/又は複製が可能である。また、特定のモジュールで実行されるものとして本明細書に記載される機能は、特定のモジュールで実行される機能の代わりに、又はそれに加えて、1つ以上の他のモジュールで、及び/又は1つ以上の他のデバイスによって実行され得る。更に、モジュールは、互いにローカル又はリモートの複数のデバイス及び/又は他の構成要素にまたがって実装され得る。加えて、モジュールを1つのデバイスから移動し、別のデバイスに追加することができ、かつ/又は両方のデバイスに組み込むこともできる。
【0396】
本明細書に記載される主題は、バックエンド構成要素(例えば、データサーバー)、ミドルウェア構成要素(例えば、アプリケーションサーバー)、若しくはフロントエンド構成要素(例えば、グラフィカルユーザインターフェース又はウェブブラウザを有するクライアントコンピュータであって、ユーザーはそれらをとおして、本明細書に記載される主題の実装と相互作用することができる)、又はかかるバックエンド、ミドルウェア、及びフロントエンド構成要素の任意の組み合わせを含む、コンピューティングシステムに実装され得る。システムの構成要素は、デジタルデータ通信の任意の形態又は媒体、例えば、通信ネットワークによって相互接続され得る。通信ネットワークの例としては、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)及び広域ネットワーク(「WAN」)、例えばインターネットが挙げられる。
【0397】
本明細書及び特許請求の範囲全体をとおして本明細書で使用するとき、近似言語は、それが関連する基本機能の変化をもたらすことなく、許容可能に変化し得る、任意の定量的表現を修正するために適用されてもよい。したがって、「約」及び「実質的に」などの用語(単数又は複数)によって修飾された値は、指定された正確な値に限定されるものではない。少なくともいくつかの例において、近似言語は、値を測定するための器具の精度に対応し得る。本明細書において、本明細書及び特許請求の範囲全体をとおして、範囲制限の組み合わせ及び/又は交換が行われてもよく、かかる範囲は識別され、文脈又は言語が別段の指示をしていない限り、そこに含まれる全ての部分範囲を含む。

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