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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-23
(45)【発行日】2022-05-31
(54)【発明の名称】鏡の固定構造
(51)【国際特許分類】
   A47G 1/16 20060101AFI20220524BHJP
【FI】
A47G1/16 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018069346
(22)【出願日】2018-03-30
(65)【公開番号】P2019177068
(43)【公開日】2019-10-17
【審査請求日】2021-01-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094640
【弁理士】
【氏名又は名称】紺野 昭男
(74)【代理人】
【識別番号】100103447
【弁理士】
【氏名又は名称】井波 実
(74)【代理人】
【識別番号】100111730
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 武泰
(74)【代理人】
【識別番号】100187377
【弁理士】
【氏名又は名称】芳野 理之
(74)【代理人】
【識別番号】100180873
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 慶政
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 章太
(72)【発明者】
【氏名】長江 達志
(72)【発明者】
【氏名】蓮生 博人
【審査官】程塚 悠
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-047268(JP,U)
【文献】登録実用新案第3057590(JP,U)
【文献】特開昭59-069010(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 1/00-1/04
A47G 1/16
A47K 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
反射面が裏面の側に設けられた鏡を被固定部に固定する鏡の固定構造であって、
前記裏面の反対側に形成された表面の側にガラスを有し、前記裏面と交差する前記ガラスの側面に孔または溝が形成された鏡と、
前記鏡を前記被固定部に固定する固定具であって、前記表面には掛からない状態で前記孔または前記溝に係止される係止部材と、前記被固定部に物理的に固定され前記係止部材を支持する固定部材と、を有する固定具と、
前記孔または前記溝からみて前記裏面の側の前記側面のうちで前記係止部材が前記孔または前記溝に係止されていない部分に設けられ光の透過を抑制する材料により形成された樹脂層と、
を備えたことを特徴とする鏡の固定構造。
【請求項2】
前記樹脂層は、前記係止部材と前記側面との間の部分にさらに設けられ、
前記孔または前記溝が延びた方向において、前記樹脂層の長さは、前記係止部材の長さよりも長いことを特徴とする請求項1に記載の鏡の固定構造。
【請求項3】
前記樹脂層は、前記固定具と前記鏡とを張り付ける接着剤により形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の鏡の固定構造。
【請求項4】
前記鏡は、前記裏面と前記側面とが交差する角部に設けられた面取り部を有し、
前記接着剤の溜まり部が、前記面取り部と前記固定具との間の空間に形成されたことを特徴とする請求項3に記載の鏡の固定構造。
【請求項5】
前記樹脂層は、さらに前記固定具の最外面を覆うように設けられることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の鏡の固定構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被固定部に鏡を固定する鏡の固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、接着剤や両面接着テープなどを用いた接着により、壁などの被固定部に鏡を固定する鏡の固定構造が存在する。しかし、鏡は、高温多湿な環境下に設置されることがある。また、例えば鏡の清掃時などにおいて、比較的強い力が鏡に加わることがある。そのため、被固定部に対して鏡をより安全あるいは確実に固定するためには、ネジなどの締結部材により被固定部に固定される固定具を用いて、鏡を支持し被固定部に固定することが望ましい。
【0003】
特許文献1には、壁面に鏡を取り付けるための鏡止め具が開示されている。特許文献1に記載された鏡止め具は、壁面に取付け固定される固定部と、上下方向に可動して鏡を保持する爪部と、下方向に爪部を弾性的に保持するように保持力が働くバネ部と、を備え、バネの弾性力を利用して鏡を保持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平9-84674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載された鏡止め具は、爪部の爪掛部が鏡の上部に掛かるように設置される。すなわち、爪部の爪掛部は、鏡の表面の一部を覆う。そのため、鏡の意匠性の向上という点においては、改善の余地がある。また、爪掛部が鏡の表面の一部を覆うため、爪掛部に覆われた鏡の部分には例えば水垢などの汚れが溜まりやすく、清掃者は鏡の表面を拭きにくい。そのため、鏡の清掃性の向上という点においては、改善の余地がある。このように、鏡の固定構造に対しては、鏡の意匠性や清掃性の向上などといった鏡の付加価値の向上が望まれている。
【0006】
そこで、鏡の固定具が鏡の表面には掛からない状態で鏡の端部を支持し鏡を固定する固定構造が、一策として考えられる。しかし、一般的に、使用者は、鏡を使用する際に鏡を正面から見るため、鏡の表面側に設けられたガラスを通して鏡の端部を斜めから見ることになる。このような状況では、固定具が鏡の表面には掛からない状態で鏡の端部を支持する場合であっても、固定具が鏡のガラスを通して斜めから見えるおそれがある。そうすると、鏡の意匠性の向上という点においては、さらなる改善が必要である。このように、本発明者は、固定具が鏡の表面には掛からない状態で鏡を固定する鏡の固定構造の検討において、固定具が鏡のガラスを通して斜めから見えるおそれがあるという新たな課題を見出した。
【0007】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、鏡の固定具が鏡のガラスを通して斜めから見え難くなる鏡の固定構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題は、本発明によれば、反射面が裏面の側に設けられた鏡を被固定部に固定する鏡の固定構造であって、前記裏面の反対側に形成された表面の側にガラスを有し、前記裏面と交差する前記ガラスの側面に孔または溝が形成された鏡と、前記鏡を前記被固定部に固定する固定具であって、前記表面には掛からない状態で前記孔または前記溝に係止される係止部材と、前記被固定部に物理的に固定され前記係止部材を支持する固定部材と、を有する固定具と、前記孔または前記溝からみて前記裏面の側の前記側面のうちで前記係止部材が前記孔または前記溝に係止されていない部分に設けられ光の透過を抑制する材料、好適には不透明な材料、により形成された樹脂層と、を備えたことを特徴とする鏡の固定構造により解決される。
【0009】
前記構成によれば、光の透過を抑制する材料、好適には不透明な材料、により形成された樹脂層が、孔または溝からみて裏面の側の側面のうちで係止部材が孔または溝に係止されていない部分に設けられている。そのため、使用者が鏡のガラスを通して鏡の側面の部分を斜めから見たときに、樹脂層が設けられていない場合と比較して、係止部材が孔または溝に係止された部分と、係止部材が孔または溝に係止されていない部分と、の違いが明確になることを抑え、係止部材が目立つことを抑えることができる。これにより、鏡の固定具は、鏡のガラスを通して斜めから見え難くなっている。
【0010】
また、固定具の係止部材は、鏡の表面には掛からない状態で鏡の側面に設けられた孔または溝に係止されている。そのため、鏡の表面においてすっきりとした外観が得られ、鏡のデザインの自由度が高まる。そのため、鏡の意匠性を向上させることができる。また、例えば水垢などの汚れが鏡の表面に溜まることを抑えることができるとともに、清掃者は鏡の表面を拭きやすくなる。そのため、鏡の清掃性を向上させることができる。
【0011】
好ましくは、前記樹脂層は、前記係止部材と前記側面との間の部分にさらに設けられ、 前記孔または前記溝が延びた方向において、前記樹脂層の長さは、前記係止部材の長さよりも長いことを特徴とする。
【0012】
前記構成によれば、樹脂層が、係止部材が孔または溝に係止された部分と、係止部材が孔または溝に係止されていない部分と、の両方に設けられるため、係止部材が目立つことをより一層抑えることができる。また、樹脂層が係止部材と鏡の側面との間の部分に設けられるため、使用者が鏡のガラスを通して鏡の側面の部分を斜めから見たときに、係止部材が樹脂層に隠れてほとんど見えない状態になる。
【0013】
好ましくは、前記樹脂層は、前記固定具と前記鏡とを張り付ける接着剤により形成されたことを特徴とする。
【0014】
前記構成によれば、鏡の側面を樹脂層で覆う被覆工程と、固定具と鏡とを張り付ける接着工程と、同じ工程で行うことができる。これにより、鏡の固定構造に関する作業の効率化を図ることができる。
【0015】
好ましくは、前記鏡は、前記裏面と前記側面とが交差する角部に設けられた面取り部を有し、前記接着剤の溜まり部が、前記面取り部と前記固定具との間の空間に形成されたことを特徴とする。
【0016】
前記構成によれば、面取り部と固定具との間の空間に形成された溜まり部において接着剤が溜まっているため、固定具と鏡との間の接着強度がより一層増している。これにより、鏡が割れたり欠けたりすることをより一層抑えることができる。
【0017】
好ましくは、前記樹脂層は、前記固定具の最外面を覆うことを特徴とする。
【0018】
前記構成によれば、樹脂層が固定具の最外面を覆っているため、固定具は、鏡に強固に固定される。これにより、鏡が割れたり欠けたりすることをより一層抑えることができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、鏡の固定具が鏡のガラスを通して斜めから見え難くなる鏡の固定構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係る鏡の固定構造により鏡が被固定部に固定された状態を表す斜視図である。
図2図1に表した矢印A11の方向からみたときの鏡の側面図である。
図3】本実施形態に係る鏡の固定構造を表す斜視図である。
図4図3に表した切断面A-Aにおける断面図である。
図5図3に表した切断面B-Bにおける断面図である。
図6図4に表した領域A1の拡大図である。
図7図5に表した領域A2の拡大図である。
図8】本実施形態の第1変形例に係る鏡の固定構造を表す断面図である。
図9】本実施形態の第2変形例に係る鏡の固定構造を表す拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0022】
発明の基本態様
本発明による態様は、固定具4を用いて鏡3を被固定部9に固定する鏡の固定構造2に関する。光の透過を抑制する材料、好適には不透明な材料、により形成された樹脂層62が、溝373、383からみて裏面の側の側面372、382のうちで係止部材41が溝373、383に係止されていない部分に設けられている。そのため、使用者が鏡3のガラス31を通して鏡3の側面371、372、381、382の部分を斜めから見たときに、樹脂層62が設けられていない場合と比較して、係止部材41が溝373、383に係止された部分22、24と、係止部材41が溝373、383に係止されていない部分21、23、25と、の違いが明確になることを抑え、係止部材41が目立つことを抑えることができる。これにより、鏡3の固定具4は、鏡3のガラス31を通して斜めから見え難くなっている。このように、本発明による鏡の固定構造2は、鏡3が被固定部9に対して浮いているように見せることができ、鏡3の付加価値を向上させることができるとの優れた利点を有するものである。
以下、定義の述べた後、本発明による鏡の固定構造のさらに詳細を説明する。
【0023】
定義

本発明による鏡の固定構造によって固定される鏡は、反射面が鏡の裏面の側に設けられたいわゆる「裏面鏡」であり、例えば浴室や脱衣室や洗面化粧室などの高温多湿な環境下に設置されることがある。鏡の具体的な構造については、図面を参照しながら後述する。
【0024】
孔または溝
本発明による鏡の固定構造によって固定される鏡は、鏡の側面に設けられた孔または溝を有する。孔または溝は、好適には、非貫通の孔または溝である。非貫通とは、一方の端部から他方の端部に向かって掘り下げられて孔または溝が形成されるが、他方の端部にまで至らない状態を意味する。
【0025】
本発明において、鏡が有する非貫通の溝とは、凹条を意味する。なお、非貫通の溝は、非貫通の孔であってもよい。非貫通の孔の形状は、特には限定されず、例えば、円形、楕円、三角形、四角形、多角形様であってよい。このように、本発明において、溝と孔とは、明確に区別される必要はなく、例えば四角形の非貫通の孔が横長に形成されて溝と解されるような形状であってもよい。本願明細書において、固定具の係止部材が挿入かつ係止可能である限りにおいて、孔または溝と呼ぶ。また、溝は、溝が設けられた側面と交差する一方の側面から、その一方の側面に対向する他方の側面まで延びていてもよく、溝が設けられた側面と交差する両側面まで延びていなくともよい。例えば、鏡の幅(一方の側面と他方の側面との間の距離)よりも短い複数の溝が、鏡の幅方向において互いに独立して存在していてもよい。
【0026】
孔または溝が延びた方向に沿ってみたときの孔または溝の形状は、三角形(V溝形状)、四角形(矩形状)、半円形(U溝形状)であってもよい。
【0027】
被固定部
本発明による鏡の固定構造において、鏡が固定される部材あるいは構造物を「被固定部」という。被固定部としては、例えば浴室や脱衣室や洗面化粧室などの壁が挙げられる。ただし、被固定部は、浴室、脱衣室および洗面化粧室の壁だけには限定されない。また、本発明による鏡の固定構造において、鏡が固定される被固定部の表面を「被固定面」という。被固定面としては、例えば浴室や脱衣室や洗面化粧室など壁の表面であって、鏡の利用者が存在する側の壁の表面(内壁面)が挙げられる。ただし、被固定面は、浴室、脱衣室および洗面化粧室の内壁面だけには限定されない。
【0028】
本発明による鏡の固定構造
以下、本発明による鏡の固定構造について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る鏡の固定構造により鏡が被固定部に固定された状態を表す斜視図である。
図2は、図1に表した矢印A11の方向からみたときの鏡の側面図である。
【0029】
図1に表したように、鏡3は、本実施形態に係る鏡の固定構造2(図3参照)により被固定部9に固定される。鏡3は、反射面が鏡3の裏面の側に設けられたいわゆる「裏面鏡」である。すなわち、図2に表したように、鏡3は、ガラス31と、銀(Ag)を含む銀層32と、銅(Cu)を含む銅層33と、バックコート層34と、を有する。ガラス31と、銀層32と、銅層33と、バックコート層34と、は、鏡3の表面36から鏡3の裏面35に向かってこの順に配置されている。なお、後述するように、バックコート層34の裏面側には、オーバーコート層がさらに設けられていてもよい。
【0030】
本願明細書において「鏡の表面」とは、鏡3が被固定部9に固定された状態において鏡3の前に存在する利用者に対向する面をいう。言い換えれば、「鏡の表面」とは、鏡3を利用する利用者が鏡3を眺めたり覗いたりする側の面をいう。本願明細書において「鏡の裏面」とは、鏡3の表面36とは反対側の面であって、鏡3が被固定部9に固定された状態において被固定面に対向する面をいう。
【0031】
表面36から裏面35に向かう方向のガラス31の寸法(厚さ)L1は、例えば約5mm程度である。表面36から裏面35に向かう方向の銀層32の寸法(厚さ)L2は、例えば約80nm程度である。表面36から裏面35に向かう方向の銅層33の寸法(厚さ)L3は、例えば約40nm程度である。表面36から裏面35に向かう方向のバックコート層34の寸法(厚さ)L4は、例えば約50μm程度である。
【0032】
図2に表したように、鏡3の反射面311は、銀層32の面のうちで鏡3の表面36の側に配置された面であり、ガラス31に接触している。図2に表した矢印A12および矢印A13のように、鏡3の表面36からガラス31の内部に入射した光の一部は、反射面311において反射し、ガラス31の内部を進行して鏡3の表面36から放出される。
【0033】
銅層33は、銀層32を保護する機能を有し、銀層32が例えば塩化物や硫化物などと反応して腐食することを抑える。すなわち、銅層33とは、犠牲防蝕効果を発揮する。また、バックコート層34は、銅層33の防蝕効果よりも高い防蝕効果を有する塗料を含み、銀層32の腐食をより一層抑える。なお、本実施形態の鏡3の構造は、図2に表した例には限定されず、例えば、防蝕効果を有する塗料を含むオーバーコート層がバックコート層34の裏面の側にさらに積層された構造であってもよい。
【0034】
鏡の固定構造2が備える固定具4(図3参照)は、鏡3の正面視において見え難くなっている。また、固定具4は、鏡3のガラス31を通して斜めから見え難くなっている。これにより、図1に表したように、鏡3は、被固定部9に対して浮いているように見える。なお、図1に表した例では、鏡3は、ボウル部81を有する洗面台8の上において被固定部9に固定されている。ただし、鏡3の固定位置は、洗面台8の上の被固定部9には限定されない。例えば、鏡3は、浴室や脱衣室などに設置された壁などの被固定部9に固定されてもよい。以下、本実施形態に係る鏡の固定構造2の詳細を、図面を参照して説明する。
【0035】
図3は、本実施形態に係る鏡の固定構造を表す斜視図である。
図4は、図3に表した切断面A-Aにおける断面図である。
図5は、図3に表した切断面B-Bにおける断面図である。
図6は、図4に表した領域A1の拡大図である。
図7は、図5に表した領域A2の拡大図である。
【0036】
本実施形態に係る鏡の固定構造2は、鏡3と、固定具4と、を備える。
図6および図7に表したように、鏡3は、裏面35および表面36と交差する側面371、372に設けられた溝373と、裏面35および表面36と交差する側面381、382に設けられた溝383と、を有する。側面371、372、381、382は、例えば「木口」や「こば」など呼ばれる部分であり、鏡3の主面(表面36および裏面35)の側方に形成された面である。本実施形態の側面371、372、381、382は、本発明の「裏面と交差する側面」の一例である。本実施形態においては、鏡3が被固定部9に固定された状態において、側面371、372は鏡3の上側の端面(上端面)の一例であり、側面381、382は鏡3の下側の端面(下端面)の一例である。すなわち、本発明の「側面」は、裏面35と交差する側面のうち互いに対向する両側の側面であり、鏡3の上側の端面(上端面:側面371、372)と、鏡3の下側の端面(下端面:側面381、382)と、を含む。
【0037】
溝373、383は、表面36、裏面35および側面371、372、381、382と交差する一方の側面391(図3参照)から、側面391に対向する他方の側面392(図3参照)まで延びていていてもよく、側面391から側面392まで延びていなくともよい。すなわち、溝373、383は、固定具4の係止部材41を係止可能な限りにおいて、必ずしも一方の側面391から他方の側面392まで延びていなくともよい。例えば、複数の係止部材41のそれぞれが係止される溝が、一方の側面391から他方の側面392へ向かう方向において互いに独立して(例えば互いに左右に離れて)設けられていてもよい。表面36から裏面35に向かう方向の溝373、383の寸法(幅)は、例えば約1mm程度である。
【0038】
固定具4は、材料は問わないが、例えば金属の板状部材のプレス加工に形成された金具であり、鏡3を被固定部9に固定する。固定具4は、係止部材41と、固定部材42と、を有する。固定具4は、第1連結部材43と、第2連結部材44と、をさらに有していてもよい。本実施形態では、固定具4が、係止部材41と、固定部材42と、第1連結部材43と、第2連結部材44と、を有する場合を例に挙げて説明する。
【0039】
なお、係止部材41、固定部材42、第1連結部材43および第2連結部材44は、必ずしも別部材として設けられていなくともよく、一部材として設けられていてもよい。また、本実施形態に係る鏡の固定構造2においては、第1連結部材43および第2連結部材44は必須ではない。他の実施形態によれば、第1連結部材43および第2連結部材44は無くてもよい。つまり、1つの係止部材41が1つの固定部材42に支持されていてもよい。さらに他の実施形態によれば、第1連結部材43および第2連結部材44のいずれかが無くてもよい。つまり、第1連結部材43が無い場合には、一方の側面391から他方の側面392へ向かう方向において、第2連結部材44が2つの係止部材41を連結する。第2連結部材44が無い場合には、個々の第1連結部材41が、それぞれ独立して固定部材42で支持される。
【0040】
係止部材41は、鏡3の表面36には掛からない状態で鏡3の溝373、383に係止されている。すなわち、係止部材41は、鏡3の表面36のいずれの部分も覆っていない。本実施形態に係る鏡3の固定構造2では、4つの係止部材41が用いられている。具体的には、側面371、372の両側の溝373に係止された2つの係止部材41と、側面381、382の両側の溝383に係止された2つの係止部材41と、が用いられている。ただし、係止部材41の設置数は、4つには限定されない。
【0041】
図4および図5に表したように、固定部材42は、ねじなどの締結部材5により被固定部9に物理的に固定され、係止部材41を支持する。例えば、固定部材42は、鏡3の裏面35と被固定部9との間において係止部材41に引っ掛けられ、係止部材41を支持する。
【0042】
第1連結部材43は、側面371、372の溝373に係止された係止部材41と、側面381、382の溝383に係止された係止部材41と、を連結している。本実施形態に係る鏡3の固定構造2では、2つの第1連結部材43が設けられている。例えば、一方の第1連結部材43は、側面371、372の両側のいずれか一方の溝373に係止された係止部材41と、側面381、382の両側のいずれか一方の溝383に係止された係止部材41と、を連結している。また、他方の第1連結部材43は、側面371、372の両側のいずれか他方の溝373に係止された係止部材41と、側面381、382の両側のいずれか他方の溝383に係止された係止部材41と、を連結している。
【0043】
第2連結部材44は、複数の第1連結部材43同士を連結している。本実施形態に係る鏡3の固定構造2では、2つの第2連結部材43が設けられている。例えば、一方の第2連結部材44は、相対的に上側において2つの第1連結部材43同士を連結している。他方の第2連結部材44は、相対的に下側において2つの第1連結部材43同士を連結している。
【0044】
ここで、第1課題として、固定具が鏡の表面には掛からない状態で鏡の端部を支持する場合であっても、鏡の外形から外側に出る固定具の量が多いと、使用者が鏡を正面から見た際に固定具が見えるおそれがある。そうすると、鏡が被固定部に対して浮いているように見えないおそれがあり、鏡の意匠性の向上という点においては改善の余地かある。
【0045】
これに対して、本実施形態に係る鏡3の固定構造2では、図6に表したように、溝373からみて裏面35の側の側面372は、溝373からみて表面36の側の側面371に対して鏡3の中央部3C(図3参照)に向かって後退した位置に設けられている。本実施形態の説明では、溝373からみて表面36の側の側面371を「第1側面371」と称し、溝373からみて裏面35の側の側面372を「第2側面372」と称することがある。つまり、第1側面371と、第2側面372と、の間には、段差D1が設けられている。
【0046】
また、図7に表したように、溝383からみて裏面35の側の側面382は、溝383からみて表面36の側の側面381に対して鏡3の中央部3C(図3参照)に向かって後退した位置に設けられている。本実施形態の説明では、溝383からみて表面36の側の側面381を「第1側面381」と称し、溝383からみて裏面35の側の側面382を「第2側面382」と称することがある。つまり、第1側面381と、第2側面382と、の間には、段差D2が設けられている。
【0047】
そして、係止部材41は、鏡3の表面36の側からの正面視において見えないように設置されている。これにより、鏡3の固定具4は、鏡3の正面視において見え難くなっている。そのため、鏡3が被固定部9に対して浮いているように見え、鏡3の意匠性を向上させることができる。
【0048】
係止部材41は、光の透過を抑制する材料、好適には不透明な材料により形成された接着剤61により鏡3に張り付けられている。具体的には、図6に表したように、係止部材41は、第2側面372と、面取り部374と、裏面35と、に対して接着剤61により接着されている。面取り部374は、裏面35と第2側面372とが交差する角部に設けられている。面取り部374と係止部材41との間の空間375には、接着剤61の溜まり部が形成されている。また、図7に表したように、係止部材41は、第2側面382と、面取り部384と、裏面35と、に対して接着剤61により接着されている。面取り部384は、裏面35と第2側面382とが交差する角部に設けられている。面取り部384と係止部材41との間の空間385には、接着剤61の溜まり部が形成されている。
【0049】
第1側面371、381は、第2側面372、382に対して鏡3の外側の位置に設けられている。また、鏡3の厚さ方向(表面36および裏面35のいずれか一方から表面36および裏面35のいずれか他方に向かう方向)において、第1側面371、381は、比較的薄い。そのため、第1側面371、381の部分は、鏡3の外側に突出した薄肉部分になっている。
【0050】
これに対して、本実施形態によれば、係止部材41が接着剤61により鏡3に張り付けられているため、鏡3の薄肉部分の強度の低下を補い、鏡3が割れたり欠けたりすることを抑えることができる。また、面取り部374、384と係止部材41との間の空間375、385に形成された溜まり部において接着剤61が溜まっているため、係止部材41と鏡3との間の接着強度がより一層増している。これにより、鏡3の薄肉部分の強度の低下をより一層補い、鏡3が割れたり欠けたりすることをより一層抑えることができる。
【0051】
また、第2課題として、使用者は、鏡を使用する際に鏡を正面から見るため、鏡の表面側に設けられたガラスを通して鏡の端部を斜めから見ることになる。このような状況では、固定具が鏡の表面には掛からない状態で鏡の端部を支持する場合であっても、固定具が鏡のガラスを通して斜めから見えるおそれがある。そうすると、鏡の意匠性の向上という点においては改善の余地がある。
【0052】
これに対して、本実施形態に係る鏡3の固定構造2では、図3および図6に表したように、光の透過を抑制する材料、好適には不透明な材料により形成された樹脂層62が、第2側面372のうちで係止部材41が溝373に係止されていない部分21、23、25に設けられている。なお、図6に表した例では、樹脂層62は、第1側面371および第2側面372のうちで係止部材41が溝373に係止されていない部分21、23、25に設けられている。このように、樹脂層62は、第1側面371および第2側面372の両方に設けられていてもよい。
【0053】
そのため、図6に表した矢印A11のように、使用者が鏡3のガラス31を通して鏡3の第1側面371および第2側面372の部分を斜めから見たときに、樹脂層62が設けられていない場合と比較して、係止部材41が溝373に係止された部分22、24と、係止部材41が溝373に係止されていない部分21、23、25と、の違いが明確になることを抑え、係止部材41が目立つことを抑えることができる。
【0054】
また、図3および図7に表したように、光の透過を抑制する材料により形成された樹脂層62が、第2側面382のうちで係止部材41が溝383に係止されていない部分21、23、25に設けられている。なお、図7に表した例では、樹脂層62は、第1側面381および第2側面382のうちで係止部材41が溝383に係止されていない部分21、23、25に設けられている。このように、樹脂層62は、第1側面381および第2側面382の両方に設けられていてもよい。
【0055】
そのため、図7に表した矢印A12のように、使用者が鏡3のガラス31を通して鏡3の第1側面381および第2側面382の部分を斜めから見たときに、樹脂層62が設けられていない場合と比較して、係止部材41が溝383に係止された部分22、24と、係止部材41が溝383に係止されていない部分21、23、25と、の違いが明確になることを抑え、係止部材41が目立つことを抑えることができる。
【0056】
これにより、鏡3の固定具4は、鏡3のガラス31を通して斜めから見え難くなっている。そのため、鏡3の意匠性を向上させることができる。第1側面371および第2側面372の部分を斜めから見たときに、係止部材41が係止された部分22、24と、係止部材41が係止されていない部分21、23、25と、の違いが明確になることを抑えるためには、樹脂層62は、第2側面372および溝373の部分に設けられていることが好ましく、第1側面371の部分には設けられていなくてもよい。樹脂層62は、係止部材41と鏡3との係止が外れるような力が加わったときに、係止が外れることを抑制することができる。このように、樹脂層62は、係止部材41と鏡3との係止力を補助するためには、図6に表したように、第1側面371の部分に設けられていることが好ましく、第1側面371および第2側面372の部分に設けられていることが、より好ましい。このような樹脂層62の設置位置に関する作用および効果は、第1側面381および第2側面382の部分においても同様である。
【0057】
図6および図7に表したように、係止部材41と第2側面372、382との間には、接着剤61が設けられている。係止部材41と第2側面372、382との間に設けられた接着剤61は、本発明の「係止部材と側面との間の部分」の「樹脂層」の一例である。すなわち、光の透過を抑制する材料により形成された樹脂層(本実施形態では接着剤61)は、係止部材41と第2側面372、382との間の部分にさらに設けられている。溝373、383が延びた方向(側面391および側面392のいずれか一方から側面391および側面392のいずれか他方に向かう方向)において、樹脂層62と、係止部材41と第2側面372、382との間の樹脂層(本実施形態では接着剤61)と、の長さは、係止部材41の長さよりも長い。ここでいう「係止部材41の長さ」は、第2側面372、382のうちで係止部材41が溝373、383に係止された部分22、24の長さに相当する。
【0058】
これによれば、樹脂層62、および樹脂層として機能する接着剤61が、係止部材41が溝373、383に係止された部分22、24と、係止部材41が溝373、383に係止されていない部分21、23、25と、の両方に設けられるため、係止部材41が目立つことをより一層抑えることができる。また、樹脂層として機能する接着剤61が係止部材41と第2側面372、382との間の部分に設けられるため、使用者が鏡3のガラス31を通して鏡3の第1側面371、381および第2側面372、382の部分を斜めから見たときに、係止部材41が樹脂層として機能する接着剤61に隠れてほとんど見えない状態になる。
【0059】
例えば、樹脂層62は、接着剤により形成されている。接着剤により形成された樹脂層62の材料は、係止部材41と鏡3とを張り付ける接着剤61の材料と同じであってもよく、異なっていてもよい。樹脂層62が接着剤により形成されている場合には、鏡3の第1側面371、381および第2側面372、382を樹脂層62で覆う被覆工程と、係止部材41と鏡3とを張り付ける接着工程と、同じ工程で行うことができる。これにより、鏡3の固定構造2に関する作業の効率化を図ることができる。
【0060】
また、図6および図7に表したように、樹脂層62は、固定具4の最外面を覆っている。本実施形態では、固定具4の最外面は、係止部材41の最外面(上面および下面)に相当する。そのため、係止部材41は、係止部材41と第2側面372、382との間に設けられた接着剤61と、係止部材41の最外面を覆う樹脂層62と、の間に挟設されている。このように、樹脂層62が固定具4の最外面を覆っているため、使用者が正面視以外の角度から鏡3を見た場合であっても、鏡3の固定具4は見え難くなっている。例えば、図6に表した矢印A11および図7に表した矢印A12のように、使用者が鏡3の正面からガラス31を通して鏡3の第1側面371、381および第2側面372、382を見た場合であっても、係止部材41が鏡3の正面からガラス31を通して見えることを抑えることができる。また、樹脂層62が固定具4の最外面を覆っているため、鏡3の薄肉部分(第1側面371、381の部分)の強度の低下を補い、鏡が割れたり欠けたりすることをより一層抑えることができる。
【0061】
また、第3課題として、固定具が鏡の表面には掛からない状態で鏡の端部を支持する場合において、比較的強い力や衝撃が鏡に加わったり、鏡が振動したりすると、過度な力が固定具から鏡の端部に作用するおそれがある。例えば、鏡に対して曲げやねじりを生じさせる力が固定具から鏡の端部に作用するおそれがある。そうすると、鏡が割れたり欠けたりするおそれがある。この点においては、改善の余地がある。
【0062】
これに対して、本実施形態に係る鏡3の固定構造2では、緩衝部材63が溝373、383と被固定部9との間に設けられ、係止部材41から溝373、383に作用する力を緩和する。具体的には、図6に表したように、緩衝部材63は、溝373のうちで、鏡3の裏面35の側の側面と、鏡3の表面36の側の側面と、底面と、に設けられている。また、図7に表したように、緩衝部材63は、溝383のうちで、鏡3の裏面35の側の側面と、鏡3の表面36の側の側面と、底面と、に設けられている。本実施形態の緩衝部材63は、接着剤61よりも柔軟な接着剤であるとともに弾性を有する接着剤であり、係止部材41と鏡3とを接着している。
【0063】
これによれば、緩衝部材63は、係止部材41から溝373、383に作用する力を緩和する。そのため、比較的強い力や衝撃が鏡3に加わったり、鏡3が振動したりした場合であっても、過度な力が係止部材41から溝373、383に作用することを抑えることができる。例えば、鏡3に対して曲げやねじりを生じさせる力が係止部材41から溝373、383に作用することを抑えることができる。これにより、鏡3が割れたり欠けたりすることを抑えることができる。
【0064】
また、緩衝部材63は、接着剤61よりも柔軟であるため、係止部材41から溝373、383に作用する力をより一層緩和することができる。これにより、鏡3が割れたり欠けたりすることをより一層抑えることができる。
【0065】
また、緩衝部材63は、弾性を有する接着剤であり、係止部材41と鏡3とを接着しているため、鏡3の薄肉部分(第1側面371、381の部分および第2側面372、382の部分)の強度の低下を補い、鏡が割れたり欠けたりすることをより一層抑えることができる。
【0066】
また、本実施形態に係る鏡3の固定構造2によれば、係止部材41は、鏡3の表面36には掛からない状態で鏡3の溝373、383に係止されている。そのため、鏡3の表面36においてすっきりとした外観が得られ、鏡3のデザインの自由度が高まる。そのため、鏡3の意匠性を向上させることができる。また、例えば水垢などの汚れが鏡3の表面36に溜まることを抑えることができるとともに、清掃者は鏡3の表面36を拭きやすくなる。そのため、鏡3の清掃性を向上させることができる。
【0067】
次に、本実施形態の変形例に係る鏡の固定構造について説明する。
なお、変形例に係る鏡3の固定構造2A、2Bの構成要素が、図1図7に関して前述した本実施形態に係る鏡3の固定構造2の構成要素と同様である場合には、重複する説明は適宜省略し、以下、相違点を中心に説明する。
【0068】
図8は、本実施形態の第1変形例に係る鏡の固定構造を表す断面図である。
図8は、図3に表した切断面A-Aにおける断面図に相当する。
本変形例に係る鏡3の固定構造2Aでは、固定部材42は、緩衝部材63Aを介して係止部材41に引っ掛けられ、係止部材41を支持している。つまり、緩衝部材63Aは、溝373、383と被固定部9との間に設けられ、具体的には、係止部材41と固定部材42との間に挟設されている。緩衝部材63Aは、ゴムやスポンジなどの弾性体であり、係止部材41から溝373、383に作用する力を緩和する。その他の構造は、図1図7に関して前述した鏡3の固定構造2と同様である。
【0069】
本変形例によれば、係止部材41と固定部材42との間に挟設された弾性体としての緩衝部材63Aは、係止部材41から溝373、383に作用する力を緩和する。そのため、比較的強い力や衝撃が鏡3に加わったり、鏡3が振動したりした場合であっても、過度な力が係止部材41から溝373、383に作用することを抑えることができる。例えば、鏡3に対して曲げやねじりを生じさせる力が係止部材41から溝373、383に作用することを抑えることができる。これにより、鏡3が割れたり欠けたりすることを抑えることができる。
【0070】
図9は、本実施形態の第2変形例に係る鏡の固定構造を表す拡大図である。
図9は、図4に表した領域A1の拡大図に相当する。
本変形例に係る鏡3の固定構造2Bでは、係止部材41Aは、溝373、383と被固定部9との間に設けられた脆弱部411を有する。本変形例の脆弱部411は、本発明の「緩衝部材」の一例である。図9に表したように、脆弱部411は、蛇腹構造などを有し、脆弱部411以外の係止部材41Aの部分よりも脆弱である。すなわち、脆弱部411は、脆弱部411以外の係止部材41Aの部分と比較して変形しやすい。そのため、脆弱部411は、係止部材41Aから溝373、383に作用する力を緩和する。
【0071】
本変形例によれば、脆弱部411は、係止部材41Aから溝373、383に作用する力を緩和するため、比較的強い力や衝撃が鏡3に加わったり、鏡3が振動したりした場合であっても、過度な力が係止部材41Aから溝373、383に作用することを抑えることができる。例えば、鏡3に対して曲げやねじりを生じさせる力が係止部材41Aから溝373、383に作用することを抑えることができる。これにより、鏡3が割れたり欠けたりすることを抑えることができる。
【0072】
以上、本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。上記実施形態の構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせたりすることができる。
【符号の説明】
【0073】
2、2A、2B・・・鏡の固定構造、 3・・・鏡、 3C・・・中央部、 4・・・固定具、 5・・・締結部材、 8・・・洗面台、 9・・・被固定部、 21、22、23、24、25・・・部分、 31・・・ガラス、 32・・・銀層、 33・・・銅層、 34・・・バックコート層、 35・・・裏面、 36・・・表面、 41、41A・・・係止部材、 42・・・固定部材、 43・・・第1連結部材、 44・・・第2連結部材、 61・・・接着剤、 62・・・樹脂層、 63、63A・・・緩衝部材、 81・・・ボウル部、 311・・・反射面、 371・・・第1側面、 372・・・第2側面、 373・・・溝、 374・・・面取り部、 375・・・空間、 381・・・第1側面、 382・・・第2側面、 383・・・溝、 384・・・面取り部、 385・・・空間、 391、392・・・側面、 411・・・脆弱部、 D1、D2・・・段差
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9