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  • 特許-移動相残量計 図1
  • 特許-移動相残量計 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-23
(45)【発行日】2022-05-31
(54)【発明の名称】移動相残量計
(51)【国際特許分類】
   G01G 17/04 20060101AFI20220524BHJP
   G01G 21/22 20060101ALI20220524BHJP
   G01G 23/00 20060101ALI20220524BHJP
   G01G 23/18 20060101ALI20220524BHJP
【FI】
G01G17/04 Z
G01G21/22
G01G23/00 B
G01G23/18
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021541357
(86)(22)【出願日】2019-08-19
(86)【国際出願番号】 JP2019032282
(87)【国際公開番号】W WO2021033235
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100108523
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 雅博
(74)【代理人】
【識別番号】100125704
【弁理士】
【氏名又は名称】坂根 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100187931
【弁理士】
【氏名又は名称】澤村 英幸
(72)【発明者】
【氏名】佐野 利樹
【審査官】森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第9989403(US,B2)
【文献】特開2001-12999(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01G 17/04
G01G 21/22
G01G 23/00
G01G 23/18
本件特許出願に対応する国際特許出願PCT/JP2019/032282号の調査結果が利用された。
(57)【特許請求の範囲】
【請求項10】
前記位置ずれ防止機構は、前記重量計及び前記脱着ホルダのうちの一方に設けられた穴と、前記重量計及び前記脱着ホルダのうちの他方に設けられ、前記脱着ホルダが前記複数の個別ステージ上に載置されたときに前記穴に挿入される突起と、を備えている、請求項9に記載の移動相残量計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体クロマトグラフなどの分析装置において使用される移動相の残量をモニタするための移動相残量計に関する。
【背景技術】
【0002】
液体クロマトグラフでは、移動相の枯渇によって生じる分析の失敗や消耗品の劣化を防止するために、移動相の残量をリアルタイムで監視し、移動相の残量が不足するときに実行中の分析を停止するといった運用がなされることがある。移動相の残量は、例えば、移動相ボトルの重量を重量センサによって周期的に計測することにより監視することができる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】WO2018/211584A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
液体クロマトグラフで使用される移動相ボトルには様々な容量のものがある。また、重量センサにも、様々な計測重量レンジ(計測するのに適した重量レンジ)のものが存在する。計測重量レンジの大きい重量センサは、耐荷重性能が高く、大容量の移動相ボトルの重量の計測に適しているが、小容量の移動相ボトルの重量を計測しようとすると計測感度が不足し、計測結果が不正確になる恐れがある。一方で、計測重量レンジの小さい重量センサは、小容量の移動相ボトルの重量を正確に計測することが可能であるが、大容量の移動相ボトルの重量を計測しようとすると、耐荷重性能が不足し、重量センサが故障する恐れがある。
【0005】
したがって、様々な容量の移動相ボトルの重量を正確に計測して移動相の残量を正確に監視するためには、互いに異なる計測重量レンジをもった複数種類の重量センサを用意する必要がある。しかしながら、複数種類の重量センサを用意することは装置コストの増大に繋がり、特定の容量の移動相ボトルしか使用しないような場合には、不要な重量センサが存在することになり無駄である。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、種々の容量の移動相ボトルに収容されている移動相の残量を正確に監視することができるようにすることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る移動相残量計は、移動相を収容する移動相ボトルを採置するための複数の個別ステージ、及び、前記複数の個別ステージのそれぞれに載置された移動相ボトルの重量をそれぞれ計測する複数の個別重量センサを備えた重量計と、前記重量計の前記複数の個別重量センサの計測値に基づいて移動相ボトル内の移動相の残量を監視する移動相監視部と、を備え、前記移動相監視部は、移動相の監視モードとして通常モードと大容量モードのいずれかのモードへ選択的に切り替えるように構成されたモード切替部と、前記監視モードが前記通常モードであるときに、前記重量計の前記複数の個別重量センサのそれぞれの計測値を用いて前記複数の個別ステージにそれぞれ載置された移動相ボトル内の移動相の残量を求めるように構成された第1算出部と、前記監視モードが前記大容量モードであるときに、前記複数の個別ステージを1つの前記共通ステージとして一体的に扱い、前記重量計の前記複数の個別重量センサの計測値の合計値を用いて前記共通ステージ上に載置された移動相ボトル内の移動相の残量を求めるように構成された第2算出部と、を備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る移動相残量計によれば、重量計の複数の個別重量センサ上に脱着可能に載置される脱着ホルダと、移動相の監視モードとして通常モードと大容量モードのいずれかのモードへ選択的に切り替えるように構成されたモード切替部と、を備え、前記脱着ホルダが前記複数の個別ステージ上に載置され、前記監視モードが前記大容量モードに切り替えられたときに、前記複数の個別ステージが1つの共通ステージとして一体的に扱われ、前記複数の個別重量センサの計測値の合計値を用いて前記共通ステージ上に載置された移動相ボトル内の移動相の残量を求めるように構成されている。1つの個別重量センサでは耐荷重性能が不足するような大容量の移動相ボトルであっても、前記脱着ホルダを前記複数の個別ステージ上に載置して前記複数の個別ステージを1つの前記共通ステージとして扱うことで、各個別重量センサにかかる荷重が軽減され、複数の前記個別重量センサを大容量の移動相ボトルに適した1つの重量センサとして用いることができる。このように、必要に応じて前記脱着ホルダを前記複数の個別ステージ上に載置することで、種々の容量をもつ移動相ボトル内の移動相の残量を正確に監視することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】移動相残量計の一実施例を示す概略構成断面図である。
図2】脱着ホルダが取り付けられた重量計を図1のX方向から見た図である。
図3】同実施例において監視モードを通常モードとしたときの状態を示す図である。
図4】同実施例において監視モードを大容量モードとしたときの状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る移動相残量計の一実施例について説明する。
【0011】
図1に示されているように、移動相残量計は、重量計2、脱着ホルダ4及び移動相監視部6を備えている。重量計2は、液体クロマトグラフなどの分析において使用される移動相を収容する移動相ボトルの重量を計測するためのものである。脱着ホルダ4は、必要に応じて重量計2に脱着可能に取り付けられるものである。移動相監視部6は、重量計2と通信可能に接続されており、重量計2によって計測される移動相ボトルの重量に基づいて移動相の残量を監視する機能を有するものである。
【0012】
この実施例の重量計2は、筐体8、個別ステージ10A、10B、及び、個別重量センサ12A、12Bを備えている。個別重量センサ12A及び12Bは、筐体8に収容されている。個別ステージ10A及び10Bはそれぞれ、上面に移動相ボトルを載置するためのものであり、個別重量センサ12A及び12Bの上方に配置されている。個別重量センサ12A及び12Bはそれぞれ、個別ステージ10A及び10Bを下方から支持して個別ステージ10A及び10Bの上面に載置された移動相ボトルの重量を計測する。この実施例において、個別重量センサ12A及び12Bは、互いに同じ耐荷重性能を有するものである。
【0013】
個別ステージ10A及び10Bは、互いに隣接して設けられている。個別ステージ10A及び10Bの上面は水平面となっており、筐体8の上面よりも上方へ突出している。個別ステージ10A及び10Bの上面は、移動相ボトルが載置されていない状態において互いに同じ高さに位置している。
【0014】
重量計2の筐体8の上面には、上方へ伸びる突起14が複数個所(図では1個所のみを表示)に設けられている。突起14は、重量計2に脱着ホルダ4が取り付けられたときに脱着ホルダ4の係合部24と係合し、脱着ホルダ4の位置ずれを防止するためのものである。
【0015】
脱着ホルダ4は、重量計2の個別ステージ10A及び10B上に載置されて、2つの個別ステージ10A及び10Bを1つの共通ステージとして使用するためのものである。脱着ホルダ4は、台座16、及び、複数のアーム18を備えている。台座16は、個別ステージ10A及び10Bよりも大きい上面及び底面を有する平板状の部材である。複数のアーム18は、台座16の上面から上方へ伸びるように、台座16の周縁部に取り付けられている。複数のアーム18は、台座16の上面に載置された移動相ボトルの周囲を取り囲んで移動相ボトルを保持し、台座16からの移動相ボトルの脱落を防止するためのものである。
【0016】
台座16のアーム18の取付け部分には、台座16に載置される移動相ボトルの底面の半径方向へ伸びる長穴20が設けられており、アーム18は、台座16に設けられた長穴20に沿ってスライド可能である。すなわち、複数のアーム18は、台座16に載置される移動相ボトルの大きさに応じて、互いの間隔を変更することができる。なお、この実施例では、すべてのアーム18が台座16の上面に沿ってスライド可能に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、一部のアーム18はその位置が固定されていてもよい。
【0017】
また、アーム18が台座16上への移動相ボトルの載置を阻害しないように、図において破線で示されているように、アーム18が途中で屈折させることができるように構成されている。
【0018】
脱着ホルダ4の台座16には、図2に示されているように、下方へ突出したL型の係合部24が設けられている。係合部24は、重量計2の筐体8に設けられた突起14に対応して設けられており、突起14を貫通させるための貫通穴26を備えている。重量計2の個別ホルダ10A及び10B上の正しい位置に脱着ホルダ4が載置されたときに、筐体8の突起14が係合部24の貫通穴26を通過し、それによって重量計2に対する脱着ホルダ4の位置ずれが防止される。すなわち、突起14及び係合部24は、個別ホルダ10A及び10B上に脱着ホルダ4が載置されたときに互いに係合して重量計2に対する脱着ホルダ4の位置ずれを防止する位置ずれ防止機構を構成している。
【0019】
なお、この実施例では、脱着ホルダ4に3本のアーム18が設けられているが、4本以上設けられていてもよいし、1本も設けられていなくてもよい。
【0020】
移動相監視部6は、専用の又は汎用のコンピュータによって実現されるものである。この移動相残量計が液体クロマトグラフにおいて使用される場合、移動相監視部6は、液体クロマトグラフを構成する送液ポンプ、オートサンプラ、カラムオーブン及び検出器の動作管理及び/又は種々の計算処理を実行する機能を備えたコンピュータによって実現することができる。
【0021】
移動相監視部6は、モード切替部28、第1算出部30及び第2算出部32を備えている。モード切替部28、第1算出部30及び第2算出部32は、移動相監視部6を構成するコンピュータにおいて所定のプログラムがCPU(中央演算装置)によって実行されることにより実現される機能である。
【0022】
移動相監視部6による移動相の監視モードには、通常モードと大容量モードがある。通常モードは、重量計2に脱着ホルダ4が取り付けられていないときに使用されるモードであって、個別ステージ10A及び10Bにそれぞれ載置された2つの移動相ボトル内の移動相の残量を個別に監視するモードである。一方、大容量モードは、重量計2に脱着ホルダ4が取り付けられているときに使用されるモードであって、個別ステージ10A及び10Bを1つの共通ステージとして取り扱い、その共通ステージ上に載置された大容量の移動相ボトル内の移動相の残量を監視するモードである。
【0023】
モード切替部28は、通常モードと大容量モードとの間で監視モードを切り替えるように構成されている。監視モードの切替えは、ユーザによって入力される情報に基づいて実行することができる。すなわち、監視モードを通常モードとするか大容量モードとするかを、ユーザが任意に選択することができるようになっていてもよい。
【0024】
また、重量計2に取り付けられた脱着ホルダ4を検知するためのセンサ(例えば、マイクロセンサ)を重量計2に設けることもできる。その場合、センサによって脱着ホルダ4が検知されていないときに監視モードを通常モードとし、センサによって脱着ホルダ4が検知されているときに監視モードを大容量モードとするように、モード切替部28を構成することができる。
【0025】
第1算出部30は、図3に示されているように、監視モードが通常モードであるときに有効になる機能である。すなわち、第1算出部30は、監視モードが通常モードであるときに、各個別重量センサ12A及び12Bによる計測値を用いて、個別ステージ10A及び10Bのそれぞれに載置された移動相ボトル内の移動相の残量を求めるように構成されている。
【0026】
第2算出部32は、図4に示されているように、監視モードが大容量モードであるときに有効になる機能である。すなわち、第2算出部32は、監視モードが大容量モードであるときに、各個別重量センサ12A及び12Bによる計測値の演算値(本実施例では各個別重量センサ12A及び12Bによる計測値の合計値)を用いて、脱着ホルダ4(共通ステージ)上に載置された移動相ボトル内の移動相の残量を求めるように構成されている。
【0027】
上記のように、大容量モードでは、複数の個別重量センサ12A及び12Bによって1つの大容量の移動相ボトルを支持するため、各個別重量センサ12A及び12Bにかかる荷重が分散されて軽減される。これにより、大きな耐荷重性能をもつ重量センサを別途用意しなくても、1つの個別重量センサの耐荷重性能を超えるような大容量の移動相ボトル内の移動相の残量を正確に監視することができる。
【0028】
なお、以上において説明した実施例では、重量計2が2つの個別重量センサ12A及び12Bを有する場合について説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、重量計が3つ以上の個別重量センサを有する場合にも同様に適用することができる。その場合、重量計に設けられている個別重量センサの全部又は一部を用いて大容量の移動相ボトル内の移動相の残量を監視できるように、脱着ホルダ及び第2算出部を構成することができる。
【0029】
以上において説明した実施例は、本発明に係る移動相残量計の実施形態の一例を示したに過ぎない。本発明に係る移動相残量計の実施形態は、以下に示すとおりである。
【0030】
本発明に係る移動相残量計の実施形態では、移動相を収容する移動相ボトルを載置するための複数の個別ステージ、及び、前記複数の個別ステージのそれぞれに載置された移動相ボトルの重量をそれぞれ計測する複数の個別重量センサを備えた重量計と、前記複数の個別ステージを一体化して1つの共通ステージとするように前記複数の個別ステージ上に脱着可能に載置される脱着ホルダと、前記重量計の前記複数の個別重量センサの計測値に基づいて移動相ボトル内の移動相の残量を監視する移動相監視部と、を備え、前記移動相監視部は、移動相の監視モードとして通常モードと大容量モードのいずれかのモードへ選択的に切り替えるように構成されたモード切替部と、前記監視モードが前記通常モードであるときに、前記重量計の前記複数の個別重量センサのそれぞれの計測値を用いて前記複数の個別ステージにそれぞれ載置された移動相ボトル内の移動相の残量を求めるように構成された第1算出部と、前記監視モードが前記大容量モードであるときに、前記複数の個別ステージを1つの前記共通ステージとして一体的に扱い、前記重量計の前記複数の個別重量センサの計測値の演算値を用いて前記共通ステージ上に載置された移動相ボトル内の移動相の残量を求めるように構成された第2算出部と、を備えている。
【0031】
本発明に係る移動相残量計の上記実施形態の第1態様では、前記第2算出部は、前記監視モードが前記大容量モードであるときに、前記重量計の前記複数の個別重量センサの計測値の合計値を用いて前記共通ステージ上に載置された移動相ボトル内の移動相の残量を求めるように構成されている。
【0032】
本発明に係る移動相残量計の上記実施形態の第2態様では、前記複数の個別重量センサは、互いに同じ耐荷重性能を有する。このような態様により、複数の耐荷重性能をもつ重量センサを設ける必要がないので、コストの増大が抑制される。
【0033】
本発明に係る移動相残量計の上記実施形態の第3態様では、前記モード切替部は、ユーザによって入力された前記監視モードに関する情報に基づいて、前記監視モードを前記通常モードと前記大容量モードのいずれか一方へ切り替えるように構成されている。このような態様により、ユーザが任意に監視モードを選択し、設定することができる。
【0034】
本発明に係る移動相残量計の上記実施形態の第4態様では、前記重量計は、前記複数の個別ステージ上に載置された前記脱着ホルダを検知するためのセンサを備え、前記モード切替部は、前記センサが前記脱着ホルダを検知していないときに、前記監視モードを前記通常モードへ切り替え、前記センサが前記脱着ホルダを検知しているときに、前記監視モードを前記大容量モードへ切り替えるように構成されている。このような態様により、前記重量計に前記脱着ホルダを取り付けるだけで、移動相監視部の前記監視モードが自動的に前記大容量モードに切り替えられるようになる。
【0035】
本発明に係る移動相残量計の上記実施形態の第5態様では、前記脱着ホルダは、前記複数の個別ステージ上に載置されたときに底面が前記複数の個別ステージの上面に接する平板状の台座と、前記台座から上方へ伸びて前記台座の上面に載置された移動相ボトルを保持するための複数のアームと、を備えている。このような態様により、前記脱着ホルダの上面に載置された移動相ボトルの脱落を前記アームによって防止することができる。
【0036】
上記第5態様において、前記複数のアームは、前記台座の前記上面に載置される移動相ボトルの大きさに応じて互いの間隔が変化するように、少なくとも一部の前記アームが前記台座の上面に沿ってスライド可能に設けられていてもよい。そうすれば、前記脱着ホルダを種々の大きさの移動相ボトルに対応させることができる。
【0037】
また、上記第5態様において、前記複数のアームのうちの少なくとも一部は、途中で屈折可能であってもよい。そうすれば、移動相ボトルを前記脱着ホルダの前記台座上に載置する際に前記アームを途中で屈折させることができ、前記脱着ホルダへの移動相ボトルの載置が容易になる。
【0038】
本発明に係る移動相残量計の上記実施形態の第6態様では、前記重量計及び前記脱着ホルダのそれぞれに、前記脱着ホルダが前記複数の個別ステージ上に載置されたときに互いに係合して前記脱着ホルダが前記重量計に対して水平方向へ相対的に移動することを防止する位置ずれ防止機構が設けられている。このような態様により、前記脱着ホルダの前記重量計に対する位置ずれや前記重量計からの脱落が防止される。
【0039】
上記第6態様の具体例として、前記位置ずれ防止機構は、前記重量計及び前記脱着ホルダのうちの一方に設けられた穴と、前記重量計及び前記脱着ホルダのうちの他方に設けられ、前記脱着ホルダが前記複数の個別ステージ上に載置されたときに前記穴に挿入される突起と、を備えている例が挙げられる。
【0040】
本発明に係る移動相残量計の上記第1態様から第6態様は、互いに自由に組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0041】
2 重量計
4 脱着ホルダ
6 移動相監視部
8 筐体
10A,10B 個別ステージ
12A,12B 個別重量センサ
14 突起
16 台座
18 アーム
20 長穴
24 係合部
26 貫通穴
28 モード切替部
30 第1算出部
32 第2算出部
図1
図2
図3
図4