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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-23
(45)【発行日】2022-05-31
(54)【発明の名称】草刈り機
(51)【国際特許分類】
   A01D 34/64 20060101AFI20220524BHJP
   A01D 34/66 20060101ALI20220524BHJP
   E01H 11/00 20060101ALI20220524BHJP
【FI】
A01D34/64 J
A01D34/66 Z
E01H11/00 A
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018171791
(22)【出願日】2018-09-13
(65)【公開番号】P2020039328
(43)【公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-06-11
(73)【特許権者】
【識別番号】511308990
【氏名又は名称】株式会社エルム測建
(74)【代理人】
【識別番号】100185454
【弁理士】
【氏名又は名称】三雲 悟志
(74)【代理人】
【識別番号】100094248
【弁理士】
【氏名又は名称】楠本 高義
(74)【代理人】
【識別番号】100121337
【弁理士】
【氏名又は名称】藤河 恒生
(74)【代理人】
【識別番号】100199831
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100203688
【弁理士】
【氏名又は名称】平松 拓郎
(72)【発明者】
【氏名】土山 定信
【審査官】田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0260154(US,A1)
【文献】特開2000-324926(JP,A)
【文献】特開2013-179844(JP,A)
【文献】特開2000-116221(JP,A)
【文献】特開2014-212714(JP,A)
【文献】特開2013-179843(JP,A)
【文献】特開2019-187386(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 34/00-34/90
E01H 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行手段と、
前記走行手段に取り付けられた支持体と、
前記支持体に回転可能に取り付けられた複数のアームと、
前記アームの端部に取り付けられたモーターと、
前記モーターによって回転される刈刃と、
前記刈刃の外周より大きく、刈刃とモーターとの間に配置され、刈刃が障害物に接触するよりも先に障害物に接触するガードと、
隣り合う前記アーム同士に取り付けられた弾性部材と、
を備え、
前記走行手段が走行することで刈刃を移動させ
前記ガードが障害物に接触すると、2つのガードで障害物を挟み込みながら支持体を回転中心としてアームが回転する草刈り機。
【請求項2】
前記走行手段が道路を走行し、
前記支持体がガードレールの上から走行手段の反対側に配置された請求項1の草刈り機。
【請求項3】
前記刈刃が刈り取った植物に対して粘着剤を塗布する手段を備えた請求項1または2の草刈り機。
【請求項4】
前記モーターに流れる電流を検出する回路を設け、検出した電流が所定範囲外の場合に、モーターを逆回転させる請求項1からのいずれかの草刈り機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動的に雑草を刈り取る草刈り機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、道路わきの雑草を草刈り機で刈り取っている。草刈り機はエンジンまたはモーターを動力源としてチップソーを備えた円形の刈刃が回転しており、人が刈刃の位置を動かすことで雑草を刈り取っていく。
【0003】
しかし、道路わきにはガードレールがあり、刈刃をガードレールの支柱にぶつけると支柱が傷つき、錆の原因となる。そのため、支柱の周辺は鎌で刈り取る必要がある。さらに、道路わきの作業であるため、草を刈る人、交通整理をする人、および飛び跳ねた石をブロックするための板等を持つ人など多くの人員が必要になる。雑草がよく伸びるのは春から夏にかけてであり、炎天下の作業になると、こまめに休憩が必要になり、作業効率が悪い。以上のことから、道路わきの雑草を1年に1回程度しか刈り取れない場所が多くある。草刈りが追い付かず、夏場はガードレールを覆うように雑草が生い茂り、道路まではみ出る場合がある。道路幅が狭くなり、ガードレールによる視線誘導もできなくなるため危険である。
【0004】
下記特許文献1に開示される自走草刈り機はガードレールに取り付けられて自走しながら草刈りする。しかし、特許文献1の草刈り機はガードレールを軌道にしているが、ガードレール付近の草刈りをおこなっていない。そのため、ガードレール付近の雑草は従来のように人手で刈り取る必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第5336672号公報(図5
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的はガードレールの支柱のような障害物がある道路わきの植物を自動で刈り取る草刈り機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の草刈り機は、走行手段、走行手段に取り付けられた支持体、支持体に回転可能に取り付けられた複数のアーム、アームの端部に取り付けられたモーター、モーターによって回転される刈刃、刈刃の外周より大きく、刈刃とモーターとの間に配置され、刈刃が障害物に接触するよりも先に障害物に接触するガードを備える。走行手段が走行することで刈刃を移動させる。
【0008】
走行手段は道路を走行する。支持体がガードレールの上から走行手段の反対側に配置される。
【0009】
隣り合うアーム同士に弾性手段が取り付けられている。ガードが障害物に接触すると、2つのガードで障害物を挟み込みながら支持体を回転中心としてアームが回転する。
【0010】
刈刃が刈り取った植物に対して粘着剤を塗布する手段を備える。
【0011】
モーターに流れる電流を検出する回路を設け、検出した電流が所定範囲外の場合に、モーターを逆回転させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、道路上を走行手段が走行することで、道路わきに配置された刈刃が植物を刈り取ることができる。走行手段を運転すれば自動的に草刈りをおこなえ、従来に比べて労力を大幅に低減することができる。
【0013】
ガードレールの支柱などの障害物もガードで挟み込みながらアームが回転することで、障害物の付近の植物も刈り取ることができ、鎌で草を刈る労力が不要である。刈り取った植物を地面の上で一体にすることで、植物を廃棄する手間がなくなる。モーターを逆回転させることで、刈刃に絡まった植物をほどくことができ、作業効率もよい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本願の草刈り機を示す上面図である。
図2】本願の草刈り機のモーター付近を示す側面図である。
図3】本願の草刈り機の刈刃の配置を示す下面図である。
図4】チップソーを用いた刈刃を示す平面図である。
図5】バーナイフを用いた刈刃を示す平面図である。
図6】カバーの一実施例を示す図である。
図7】アームの回転を示す図であり、(a)は障害物に接触する前であり、(b)はカバーで障害物を挟み込んだ図である。
図8】アームの回転を示す図であり、(a)はカバーで障害物を挟み込みながらアームが回転する図であり、(b)はカバーが障害物から離れた図である。
図9】支持体に防護板を取り付けた図である。
図10】刈刃等の角度を変化させられる支持体を示す図である。
図11】刈刃等の角度を変化させられる他の支持体を示す図である。
図12】地面に対する刈刃等の高さを一定に保てる支持体を示す図である。
図13】ガードレールの両側から草刈りできる草刈り機を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の草刈り機について図面を参照して説明する。刈り取る植物はほぼ雑草であるが、雑草以外に樹木の芽などの植物が含まれてもよい。説明の便宜上、図面を模式的に示している。
【0016】
図1、2、3に示す本願の草刈り機10は、走行手段12、走行手段12に取り付けられた支持体14、支持体14に取り付けられたアーム16、アーム16同士の間に取り付けられた弾性部材18、モーター20、モーター20によって回転する刈刃22、および刈刃22の外周よりも大きいガード24を備える。
【0017】
走行手段12は車道26を走行する自動車およびトラックが含まれる。図1に示すように、アーム16、刈刃22およびガード24などを道路わき28に配置し、走行手段12が車道26を走行すると一緒に刈刃22なども移動する。刈刃22が道路わき28を移動するために、走行手段12を車道26の端付近を走行させるのが好ましい。走行手段12の走行に伴って刈刃22も移動しながら植物を刈り取る。
【0018】
支持体14は一端30と他端32を有する棒状体または筒体であり、一端30にアーム16が取り付けられ(図2)、他端32は走行手段12に取り付けられている(図1)。支持体14はL字形状になっており、道路26を走行する走行手段12からガードレール34の上を通過し、ガードレール34の反対側に配置される(図1図2)。支持体14は複数の棒状体または筒体をつなぎ合わせて構成されてもよいし、1本の棒状体または筒体を折り曲げて構成されてもよい。また、支持体14は複数の筒体によってテレスコピックの構造になるようにし、支持体14の長さを伸縮できるようにしてもよい。支持体14は、ガードレール34の上を通過する以外に道路標識の上を通過できる高さにしてもよい。
【0019】
支持体14は走行手段12に対して着脱可能であることが好ましい。支持体14を走行手段12から外して作業現場まで行き、作業現場で支持体14を走行手段12に取り付ける。さらに、支持体14は走行手段12に対して回転可能に取り付けられていてもよい。支持体14の進行に邪魔になる障害物があった場合に、支持体14を取り外したり、回転させたりして障害物を通過する。
【0020】
アーム16は棒状体または筒体であり、支持体14の一端30に取り付けられている。アーム16の中心が支持体14の一端30に取り付けられている。アーム16は複数本であり、本説明では2本のアーム16が使用されている。支持体14に対してアーム16は回転できる。後述するが、アーム16が支持体14を中心に回転することで障害物を通過できる。
【0021】
アーム16同士の間に弾性部材18が取り付けられている。弾性部材18はコイルバネを使用でき、アーム16同士を引っ張ることでアーム16同士が交わる角度を一定にしている。後述するように、障害物によってアーム16同士の交わる角度が変化しても、障害物を通過した後は元の角度に戻る。
【0022】
モーター20はアーム16の端部36に取り付けられている。モーター20としてブラシレスモーターが使用できる。図1~3ではアーム16が2本あるため、モーター20の数は4個である。モーター20は刈刃22を回転させるための動力源である。モーター20の電源はアーム16の端部36にモーター20と一緒に取り付ける。また、走行手段12に電源を積載し、その電源からモーター20まで電線で接続してもよいし、走行手段12に利用されるバッテリーをモーター20まで電線で接続してもよい。
【0023】
刈刃22は回転することで植物を切断するものであれば、その形状は任意である。たとえば、外周に切り欠き38を設けた円盤状の板40に複数のチップソー42を取り付けたものが挙げられる(図4)。また、図5の刈刃44のように、円盤状の板46に帯状の刃48を取り付けたものであってもよい(図5)。板体40、46に任意形状の開口を設け、板体40、46を軽量化してもよい。
【0024】
ガード24はモーター20と刈刃22の間に取り付けられる。ガード24は刈刃22の回転する外周よりも大きく、モーター20から刈刃22を見た時に、刈刃22はガード24よりも外に出ないようになっている。そのため、ガードレールの支柱などの障害物にガード24が接触しても、刈刃22は障害物に接触しない。ガード24は板体であってもよいし、線状体をつなぎ合わせたものであってもよい。また、図6のように、棒状体52を放射状に配置し、その棒状体52の先端が刈刃22の回転する外周よりも外側に配置されたガード50であってもよい。図3において、刈刃22の回転外周とガード24の外周が空いているが、刈刃22の回転外周がガード24の外周の外側に出なければ、ガード24の大きさは刈刃22の回転外周に近くなってもよい。
【0025】
次に植物の刈り取りについて説明する。走行手段12が矢印X(図1)の方向に走行することで、刈刃22も一緒に移動しながら植物を刈り取る。このとき、刈刃22の進行方向にガードレール34の支柱(障害物)54があったとする(図7(a))。ガード24が支柱54に接触するが、刈刃22は接触しない。走行手段12がさらに進行することで、2つのガード24が支柱54を挟み込む(図7(b))。2つのガード24が支柱54を挟み込んだことで、ガード24の間隔(アーム18同士の角度)が変化し、弾性部材18の弾性力によってしっかりとガード24で支柱54を挟み込める。
【0026】
走行手段12が走行しているため、図7(b)から図8(a)のように、ガード24が支柱54を挟み込みながら、ガード24が支柱54に沿って移動し、かつ、支持体14を回転中心にしてアーム18が回転する。さらに、走行手段12が走行することで、ガード24が支柱54から離れる(図8(b))。このとき、支柱54を挟み込んだガード24の間隔が多少広がるが、ガード24が支柱54から離れると弾性部材18によって元の間隔に戻る。支柱54の周囲の植物も大体刈り取ることができる。
【0027】
刈刃22が道路わきに配置されるようにして走行手段12が道路を走行することで、道路わきの植物を刈り取ることができる。走行手段12の速度が速すぎると植物をうまく刈り取れないおそれがあるので、約4km/時以下の速度で走行することが好ましい。走行手段12を運転する人と交通整理をする人がいれば刈り取り作業が可能であり、従来に比べて大幅に労力を低減できる。
【0028】
以上のように、本願は従来に比べて大幅に人手と労力を削減しており、年間の植物の刈り取り回数を増やすことができる。何度も植物を刈り取ることで、植物がガードレールを覆い隠して道幅を狭めることを防止できる。刈り取り回数が増えることで、道路わきの植生を変えることも可能である。
【0029】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。たとえば、アーム16の本数は2本に限定されない。周方向に隣り合うガード24同士の間隔はアーム16の本数と長さによって決定されるため、ガード24が挟み込む障害物の大きさに応じてアーム16の本数と長さを適宜変更する。
【0030】
図1ではアーム16の間隔が可変であったが、アーム16の間隔を固定してもよい。その場合、弾性部材18を省略する。
【0031】
図9に示すように、支持体14に飛び石の防護板56を取り付けてもよい。防護板56は走行手段12と刈刃22の間に配置される。防護板56に飛び石が当たり、道路26に飛び石が飛び出るのを防止できる。防護板56は硬質の板であってもよいし、軟質の板であってもよい。また、板の代わりにシートを使用してもよい。
【0032】
モーター20に生じるトルクを検出し、トルクの値によってモーター20を逆回転させてもよい。トルクを検出するために、モーター20と電源の間にモーターに流れる電流を検出する電流計を設ける。たとえば、モーター20と電源の間にインバーター回路を設け、そのインバーター回路に電流を計測するための抵抗を備えた電流計を接続する。刈刃22に植物が絡まってモーター20のトルクが増した場合、モーター20に流れる電流が所定範囲を超える。この時、インバーター回路によってモーター20に流れる電流の方向を切り換え、刈刃22を逆回転させて刈刃22に絡まった植物をほどく。モーター20に流れる電流が通常範囲に戻れば、インバーター回路がモーター20に流れる電流の方向を元に戻す。刈刃22に絡まった植物を自動的に取り除くことができ、いちいちモーター20を止め、人が植物を取り除く必要がない。
【0033】
また、上記のようにインバーター回路を設ける場合、インバーター回路によってモーター20の回転速度を制御してもよい。
【0034】
刈り取った植物を固める固化手段を設けてもよい。たとえば、走行手段12から道路わき28にノズルを配置し、ノズルから刈り取った植物に粘着剤(接着剤)を塗布する。粘着剤は溶融させた生分解性樹脂が挙げられる。植物の腐植と一緒に生分解性樹脂も分解される。植物が固化されて飛び散らないため、刈り取った植物を集める必要が無く、植物を処分する必要がない。植物を刈り取った場所に放置し、植物を腐食させることで、道路わき28の土壌の養分になる。また、粘着剤として、米飯等を液状にさせたものを使用してもよい。
【0035】
刈り取った植物を地面に棒状体で突き刺してよい。先端が尖った複数の棒状体で植物を地面に突き刺し、植物が飛び散らないようにする。そのまま植物を放置して腐食させることで、道路わき28の土壌の養分となる。
【0036】
アーム16を自動的に回転させてもよい。周方向に一定間隔で刈刃22が並べられており、刈刃22の進行方向によっては刈り残しが生じる恐れがある。そのため、支持体14の一端30またはその付近にモーターを取り付け、そのモーターの動力でアーム16を自動的に回転させてもよい。
【0037】
支持体14は90°に折れ曲がってL字形状になっている構成に限定されない。たとえば、図10のように、2本の棒状体60、62または筒体が回転軸64を介してつなぎ合わせた支持体58であってもよい。棒状体60または筒体の先端に回転軸64が取り付けられており、棒状体62または筒体が回転軸64に回転可能に接続されており、さらに2本の棒状体60、62または筒体に油圧シリンダなどの動力手段66が取り付けられている。動力手段66が伸縮することで、2本の棒状体60、62または筒体の角度が変化する。道路わき28が道路26に対して傾斜している場合に、動力手段66で2つの棒状体60、62または筒体の角度を傾斜面に対して刈刃22が平行に移動できるように調節する。図10は2本の棒状体60、62または筒体で説明しているが、さらに棒状体または筒体の本数を増やして、それらの棒状体または筒体の角度が変化するようにしてもよい。また、図11の支持体68のように、棒状体70または筒体をL字形状にして、アーム16付近で回転軸64を介して棒状体72または筒体に接続させてもよい。棒状体70、72と筒体に動力手段66が取り付けられており、動力手段の伸縮することで、地面に対する棒状体72または筒体の角度を変化できるようにしてもよい。図10図11は道路26に対して傾斜する地面に応じて刈刃22を地面に平行にするための機構の一例であり、他の方法で刈刃22の角度を変化できるようにしてもよい。
【0038】
図12の支持体74のように、支持体74が地面に対して上下動する機構を備えてもよい。たとえば、支持体74を複数の棒状体76、78または筒体で構成し、一の棒状体76または筒体に貫通する穴80を設け、その穴80の中に他の棒状体78または筒体が入り込んでいる。棒状体78または筒体の先端に車輪82を取り付け、車輪82が地面の上を転がる。地面に凹凸があると車輪82がその凹凸に沿って上下動し、棒状体78または筒体が上下動する。刈刃22が地面に接触せずに草刈りすることができる。刈刃22が地面に接しないため、石の飛び跳ね防止にもなる。棒状体78または筒体が上下動するのであれば、他の機構であってもよい。なお、棒状体78または筒体が穴80から抜けないように、棒状体78または筒体に穴80を通過できない突起84を設けてもよい。
【0039】
ガードレール34の支柱54などの障害物の有無にかかわらず、本願の草刈り機10によって草刈りをおこなえる。また、道路26は舗装道路に限定されず、走行手段12が走行できる場所の横の植物を刈り取ることができる。
【0040】
ガードレール34の一方向からの草刈りに限定されない。図1とは反対にガードレール34の道路26側から草刈りをおこなってもよい。また、図13の草刈り機86のように、支持体14を2つに分岐させ、ガードレール34の両側にモーター20、刈刃22、ガード24など配置し、ガードレール34の両側から草刈りをおこなってもよい。支持体14を2つに分岐させず、2本の支持体14を使用し、それぞれにモーター20、刈刃22、ガード24などを取り付けてもよい。走行手段12に近い側の支持体14は走行手段12の側部や底部に取り付けられていてもよい。支持体14に走行手段12に対する移動機構を設け、走行手段12に出し入れできるようになっていてもよい。図13の草刈り機86においても刈刃22の角度を変えられる機構など、上記した種々の構成を適宜適用してもよい。
【0041】
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
【符号の説明】
【0042】
10、86:草刈り機
12:走行手段
14、58、68、74:支持体
16:アーム
18:弾性部材
20:モーター
22、44:刈刃
24、50:ガード
26:道路
28:道路わき
30:支持体の一端
32:支持体の他端
34:ガードレール
36:アームの端部
38:切り欠き
40、46:円盤状の板
42:チップソー
48:帯状の刃
52:棒状体
54:ガードレールの支柱
56:防護板
60、62、70、72、76、78:棒状体または筒体
64:回転軸
66:動力手段
80:穴
82:車輪
84:突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13