(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-23
(45)【発行日】2022-05-31
(54)【発明の名称】電流センサ診断装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G01R 19/00 20060101AFI20220524BHJP
G01R 35/00 20060101ALI20220524BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20220524BHJP
【FI】
G01R19/00 B
G01R35/00 E
H02J7/00 Q
(21)【出願番号】P 2020538699
(86)(22)【出願日】2019-06-28
(86)【国際出願番号】 KR2019007915
(87)【国際公開番号】W WO2020005025
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2020-07-15
(31)【優先権主張番号】10-2018-0074998
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ホ-ユン
(72)【発明者】
【氏名】リー、サン-ジン
【審査官】小川 浩史
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-252594(JP,A)
【文献】特表2012-519298(JP,A)
【文献】特開2003-68366(JP,A)
【文献】特開2016-224022(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0066262(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R 19/00-19/32
G01R 31/36-31/396
G01R 35/00-35/06
H02J 7/00
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルアセンブリに充放電電流を供給する充放電経路上に備えられた電流センサを診断する装置であって、
前記セルアセンブリと電気的に接続され、前記セルアセンブリの両端電圧を測定するように構成された電圧測定部と、
前記電流センサと電気的に接続され、前記電流センサから電気的信号を受信し、前記電気的信号に基づいて前記充放電経路に流れる電流を測定するように構成された電流測定部と、
前記電圧測定部によって少なくとも二つの予め設定された基準時間のそれぞれで測定された測定電圧に基づいて電圧基準充電電荷量の変化値を演算し、前記電流測定部によって前記予め設定された基準時間の間に測定された測定電流に基づいて電流基準充電電荷量の変化値を演算し、前記電圧基準充電電荷量の変化値及び前記電流基準充電電荷量の変化値に基づいて前記電流センサを診断するように構成されたプロセッサと
、
前記セルアセンブリの温度を測定するように構成された温度測定部とを含み、
前記プロセッサは、前記電圧基準充電電荷量の変化値と前記電流基準充電電荷量の変化値とを比べて、前記電圧基準充電電荷量の変化値と前記電流基準充電電荷量の変化値との誤差率が正常範囲に属する場合、前記電流センサが正常状態であると診断するように構成され、
前記プロセッサは、前記測定電圧及び前記温度測定部によって前記予め設定された基準時間のそれぞれで測定された測定温度に基づいて前記電圧基準充電電荷量の変化値を演算し、前記予め設定された基準時間のそれぞれで測定された前記セルアセンブリの測定温度間の差に応じて前記正常範囲を変更するように構成された
電流センサ診断装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記セルアセンブリの充電開始時の測定電圧に対応する充電電荷量と前記セルアセンブリの充電完了時の測定電圧に対応する充電電荷量とを比べて、前記電圧基準充電電荷量の変化値を演算するように構成された、請求項
1に記載の電流センサ診断装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記セルアセンブリの充電開始時から充電完了時まで前記測定電流を積算して前記電流基準充電電荷量の変化値を演算するように構成された、請求項1
または2に記載の電流センサ診断装置。
【請求項4】
前記セルアセンブリの両端電圧、または、前記両端電圧及び温度に対応する充電電荷量を定義するルックアップテーブルを予め保存するように構成されたメモリデバイスをさらに含む、請求項1から
3のいずれか一項に記載の電流センサ診断装置。
【請求項5】
請求項1から
4のいずれか一項に記載の電流センサ診断装置を含むBMS。
【請求項6】
請求項1から
4のいずれか一項に記載の電流センサ診断装置を含むバッテリーパック。
【請求項7】
セルアセンブリに充放電電流を供給する充放電経路上に備えられた電流センサを診断する方法であって、
少なくとも二つの予め設定された基準時間のそれぞれで前記セルアセンブリの両端電圧を測定し、前記予め設定された基準時間の間に前記電流センサが備えられた充放電経路に流れる電流を測定する段階と、
前記基準時間で測定されたセルアセンブリの測定電圧に基づいて電圧基準充電電荷量の変化値を演算し、前記予め設定された基準時間の間に測定された測定電流に基づいて電流基準充電電荷量の変化値を演算し、前記電圧基準充電電荷量の変化値及び前記電流基準充電電荷量の変化値に基づいて前記電流センサを診断する段階とを含
み、
前記電流センサを診断する段階は、前記電圧基準充電電荷量の変化値と前記電流基準充電電荷量の変化値とを比べて、前記電圧基準充電電荷量の変化値と前記電流基準充電電荷量の変化値との誤差率が正常範囲に属する場合、前記電流センサが正常状態であると診断する段階を含み、
前記測定する段階は、前記予め設定された基準時間のそれぞれで、前記セルアセンブリの温度を測定する段階を含み、
前記電流センサを診断する段階は、前記予め設定された基準時間のそれぞれで測定された測定電圧及び測定温度に基づいて前記電圧基準充電電荷量の変化値を演算し、前記予め設定された基準時間のそれぞれで測定された前記セルアセンブリの測定温度間の差に応じて前記正常範囲を変更させる段階を含む
電流センサ診断方法。
【請求項8】
前記電流センサを診断する段階は、前記セルアセンブリの充電開始時の測定電圧に対応する充電電荷量と前記セルアセンブリの充電完了時の測定電圧に対応する充電電荷量とを比べて、前記電圧基準充電電荷量の変化値を演算する段階を含む、請求項
7に記載の電流センサ診断方法。
【請求項9】
前記電流センサを診断する段階は、前記セルアセンブリの充電開始時から充電完了時まで前記測定電流を積算して前記電流基準充電電荷量の変化値を演算する段階を含む、請求項
7または8に記載の電流センサ診断方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流センサ診断装置及び方法に関し、より詳しくは、バッテリーパックに備えられた電流センサが正常であるか否かを効果的に診断することができる電流センサ診断装置及び方法に関する。
【0002】
本出願は、2018年6月28日出願の韓国特許出願第10-2018-0074998号に基づく優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
近来、ノートパソコン、ビデオカメラ、携帯電話などのような携帯用電子製品の需要が急激に伸び、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星などの開発が本格化するにつれて、繰り返して充放電可能な高性能二次電池に対する研究が活発に行われている。
【0004】
それに伴って、モバイル機器、電気自動車、ハイブリッド自動車、電力貯蔵装置、無停電電源装置などに対する技術開発と需要が増加し、エネルギー源としての二次電池の需要が急増している。特に、電気自動車やハイブリッド自動車に使用される二次電池は、高出力、大容量の二次電池であって、これに対する多くの研究が行われている。
【0005】
また、二次電池に対する多い需要とともに、二次電池に係わる周辺部品や装置に対する研究も一緒に行われている。すなわち、複数の二次電池を接続して一つのモジュールにしたセルアセンブリ、セルアセンブリの充放電を制御し、それぞれの二次電池の状態をモニタリングするBMS(Battery Management System)、セルアセンブリとBMSとを一つのパックにしたバッテリーパック、セルアセンブリに流れる充放電電流を測定する電流センサなどの多様な部品と装置に対する研究が行われている。
【0006】
特に、電流センサは、充放電経路上に備えられて充放電電流を測定するセンサであって、これに対する多くの研究が行われている。このような電流センサは、バッテリーの過充電または過放電を防止するため、正確な電流測定値をBMSに伝達することが重要である。また、BMSがバッテリーのSOC(State of Charge)またはSOH(State of Health)を推定し、効果的なセルバランシング動作を実行するためには、電流センサが正確な電流測定値をBMSに伝達しなければならない。
【0007】
このような電流センサの正確度は診断し難い。したがって、当業界では、電流センサの正確度を診断できる技術が求められている。しかし、このような要求によって診断回路が複雑になるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような従来技術の背景の下でなされたものであり、電圧基準の充電状態の変化値と電流基準の充電状態の変化値との誤差に基づいて、バッテリーパックに備えられた電流センサの故障を効果的に診断できる、改善された電流センサ診断装置及び方法を提供することを目的とする。
【0009】
本発明の他の目的及び長所は、下記の説明によって理解でき、本発明の実施形態によってより明らかに分かるであろう。また、本発明の目的及び長所は、特許請求の範囲に示される手段及びその組合せによって実現することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、本発明の一態様による電流センサ診断装置は、セルアセンブリに充放電電流を供給する充放電経路上に備えられた電流センサを診断する装置であって、前記セルアセンブリと電気的に接続され、前記セルアセンブリの両端電圧を測定するように構成された電圧測定部と、前記電流センサと電気的に接続され、前記電流センサから電気的信号を受信し、前記電気的信号に基づいて前記充放電経路に流れる電流を測定するように構成された電流測定部と、前記電圧測定部によって予め設定された少なくとも二つの基準時間のそれぞれで測定された測定電圧に基づいて電圧基準充電電荷量の変化値を演算し、前記電流測定部によって前記基準時間中に累積して測定された測定電流に基づいて電流基準充電電荷量の変化値を演算し、前記電圧基準充電電荷量の変化値及び前記電流基準充電電荷量の変化値に基づいて前記電流センサを診断するように構成されたプロセッサとを含む。
【0011】
前記プロセッサは、前記電圧基準充電電荷量の変化値と前記電流基準充電電荷量の変化値とを比べて、前記電圧基準充電電荷量の変化値と前記電流基準充電電荷量の変化値との誤差率が正常範囲に属する場合、前記電流センサが正常状態であると診断するように構成され得る。
【0012】
本発明の他の一態様による電流センサ診断装置は、前記セルアセンブリと電気的に接続され、前記セルアセンブリの温度を測定するように構成された温度測定部をさらに含み得る。
【0013】
前記プロセッサは、前記測定電圧及び前記温度測定部によって前記基準時間のそれぞれで測定された測定温度に基づいて前記電圧基準充電電荷量の変化値を演算し、前記予め設定された基準時間のそれぞれで測定された前記セルアセンブリの測定温度間の差に応じて前記正常範囲を変更するように構成され得る。
【0014】
前記プロセッサは、前記セルアセンブリの充電開始時の測定電圧に対応する充電電荷量と前記セルアセンブリの充電完了時の測定電圧に対応する充電電荷量とを比べて、前記電圧基準充電電荷量の変化値を演算するように構成され得る。
【0015】
前記プロセッサは、前記セルアセンブリの充電開始時から充電完了時まで前記測定電流を積算して前記電流基準充電電荷量の変化値を演算するように構成され得る。
【0016】
本発明のさらに他の一態様による電流センサ診断装置は、前記セルアセンブリの両端電圧、または、前記両端電圧及び温度に対応する充電電荷量を定義するルックアップテーブルを予め保存するように構成されたメモリデバイスをさらに含み得る。
【0017】
本発明の他の態様によるBMSは、本発明の一態様による電流センサ診断装置を含む。
【0018】
本発明のさらに他の態様によるバッテリーパックは、本発明の一態様による電流センサ診断装置を含む。
【0019】
本発明のさらに他の態様による電流センサ診断方法は、セルアセンブリに充放電電流を供給する充放電経路上に備えられた電流センサを診断する方法であって、少なくとも二つの予め設定された基準時間のそれぞれで前記セルアセンブリの両端電圧を測定し、前記基準時間中に前記電流センサが備えられた充放電経路に流れる電流を測定する段階と、前記基準時間で測定されたセルアセンブリの測定電圧に基づいて電圧基準充電電荷量の変化値を演算し、前記予め設定された基準時間中に測定された測定電流に基づいて電流基準充電電荷量の変化値を演算し、前記電圧基準充電電荷量の変化値及び前記電流基準充電電荷量の変化値に基づいて前記電流センサを診断する段階とを含む。
【0020】
前記電流センサを診断する段階は、前記電圧基準充電電荷量の変化値と前記電流基準充電電荷量の変化値とを比べて、前記電圧基準充電電荷量の変化値と前記電流基準充電電荷量の変化値との誤差率が正常範囲に属する場合、前記電流センサが正常状態であると診断する段階を含み得る。
【0021】
前記測定する段階は、前記予め設定された基準時間のそれぞれで、前記セルアセンブリの温度を測定する段階をさらに含み得る。
【0022】
前記電流センサを診断する段階は、前記予め設定された基準時間のそれぞれで測定された測定電圧及び測定温度に基づいて前記電圧基準充電電荷量の変化値を演算し、前記予め設定された基準時間で測定された前記セルアセンブリの測定温度間の差に応じて前記正常範囲を変更させる段階を含み得る。
【0023】
前記電流センサを診断する段階は、前記セルアセンブリの充電開始時の測定電圧に対応する充電電荷量と前記セルアセンブリの充電完了時の測定電圧に対応する充電電荷量とを比べて、前記電圧基準充電電荷量の変化値を演算する段階を含み得る。
【0024】
前記電流センサを診断する段階は、前記セルアセンブリの充電開始時から充電完了時まで前記測定電流を積算して前記電流基準充電電荷量の変化値を演算する段階を含み得る。
【発明の効果】
【0025】
本発明の一態様によれば、電圧基準充電電荷量の変化値及び電流基準充電電荷量の変化値を用いて、効果的に電流センサを診断することができる。
【0026】
特に、本発明の一態様によれば、電流センサの誤差を演算することで、電流センサの正確度を測定できる、改善された電流センサ診断装置及び方法を提供することができる。
【0027】
外にも本発明は他の多様な効果を有し得、このような本発明の他の効果は後述する詳細な説明によって理解でき、本発明の実施形態からより明らかに分かるであろう。
【0028】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施形態を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の一実施形態による電流センサ診断装置の機能的構成を概略的に示した図である。
【
図2】本発明の一実施形態による電流センサ診断装置がバッテリーパックの一部構成要素と接続された構成を概略的に示した図である。
【
図3】本発明の一実施形態によるプロセッサが参照する測定電圧を示した図である。
【
図4】本発明の一実施形態によるプロセッサが参照する電圧-充電電荷量のルックアップテーブルである。
【
図5】本発明の他の実施形態による電流センサ診断方法を概略的に示したフロー図である。
【
図6】本発明のさらに他の実施形態による電流センサ診断方法を概略的に示したフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施形態を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び請求範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。
【0031】
したがって、本明細書に記載された実施形態及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施形態に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。
【0032】
また、本発明の説明において、関連公知構成または機能についての具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にし得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0033】
明細書の全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは特に言及されない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。また、明細書に記載された「プロセッサ」のような用語は、少なくとも一つの機能または動作を処理する単位を意味し、ハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せとして具現され得る。
【0034】
さらに、明細書の全体において、ある部分が他の部分と「連結(接続)」されるとするとき、これは「直接的な連結(接続)」だけではなく、他の素子を介在した「間接的な連結(接続)」も含む。
【0035】
本発明の一実施形態による電流センサ診断装置は、一つ以上の二次電池を備えるバッテリーパックに備えられた電流センサを診断する装置であり得る。ここで、電流センサは、バッテリーパックに備えられたセルアセンブリに充放電電流を供給する充放電経路上に備えられる。より具体的には、
図2に示されたように、本発明の一実施形態による電流センサは、セルアセンブリの負極端子とバッテリーパックの負極端子との間に備えられ得る。
【0036】
図1は本発明の一実施形態による電流センサ診断装置の機能的構成を概略的に示した図であり、
図2は本発明の一実施形態による電流センサ診断装置がバッテリーパックの一部構成要素と接続された構成を概略的に示した図である。
【0037】
図1及び
図2を参照すると、本発明の一実施形態による電流センサ診断装置1は、電圧測定部100、電流測定部200及びプロセッサ300を含む。
【0038】
前記電圧測定部100は、セルアセンブリ10と電気的に接続される。例えば、
図2に示されたように、電圧測定部100は、電気的信号を送受信できるように、セルアセンブリ10の両端とそれぞれ電気的に接続され得る。また、電圧測定部100は、電気的信号を送受信できるように、セルアセンブリ10に備えられた各セルの両端とそれぞれ電気的に接続され得る。
【0039】
また、電圧測定部100は、セルアセンブリ10の両端電圧を測定するように構成される。より具体的には、電圧測定部100は、セルアセンブリ10の両端から受信した電気的信号に基づいて、セルアセンブリ10の両端電圧を測定し得る。また、電圧測定部100は、各セルの両端から受信した電気的信号に基づいて、各セルの両端電圧を測定し得る。
【0040】
望ましくは、電圧測定部100は、電気的信号を送受信できるように、プロセッサ300と電気的に接続され得る。また、電圧測定部100は、プロセッサ300の統制の下、時間間隔を置いてセルアセンブリ10の正極端子とセルアセンブリ10の負極端子との電位差を測定し、測定された電圧の大きさを示す信号をプロセッサ300に出力し得る。例えば、電圧測定部100は、当業界で一般に使用される電圧測定回路を用いて具現され得る。
【0041】
前記電流測定部200は、電流センサ30と電気的に接続され、電流センサ30から電気的信号を受信し得る。また、電流測定部200は、電流センサ30から受信した電気的信号に基づいて充放電経路に流れる電流を測定するように構成され得る。
【0042】
例えば、
図2に示されたように、本発明の一実施形態による電流測定部200は、電流センサ30の両端と電気的に接続され得る。ここで、電流センサ30の一端は、セルアセンブリ10の負極端子と電気的に接続され得る。また、電流測定部200は、電流センサ30の両端電圧を測定し、電流センサ30の両端電圧に基づいて充放電経路に流れる電流を測定する。例えば、電流測定部200は、オームの法則を用いて充放電経路に流れる電流を測定し得る。
【0043】
望ましくは、電流測定部200は、電気的信号を送受信できるように、プロセッサ300と電気的に接続され得る。また、電流測定部200は、プロセッサ300の統制の下、時間間隔を置いてセルアセンブリ10の充電電流または放電電流の大きさを繰り返して測定し、測定された電流の大きさを示す信号をプロセッサ300に出力し得る。例えば、電流センサ30は、当業界で一般に使用されるホールセンサまたはセンス抵抗を用いて具現され得る。ホールセンサまたはセンス抵抗は、電流が流れる線路に設けられ得る。
【0044】
前記プロセッサ300は、電圧測定部100から測定電圧を受信する。例えば、プロセッサ300は、電圧測定部100からセルアセンブリ10の両端電圧を受信し得る。
【0045】
また、プロセッサ300は、少なくとも二つの予め設定された基準時間で測定された測定電圧に基づいて電圧基準充電電荷量の変化値を演算することができる。より具体的には、プロセッサ300は、電圧測定部100から時間差を置いて測定電圧を受信し得る。ここで、時間差とは、少なくとも二つの予め設定された基準時間の差であり得る。すなわち、基準時間とは、少なくとも二つの異なる時刻を意味し得る。そして、基準時間中とは、少なくとも二つの異なる時刻の間を意味する。例えば、基準時間とは、t0及びt1を意味し、基準時間中とは、t0からt1までの間を意味し得る。
【0046】
例えば、予め設定された基準時間がt0及びt1である場合、プロセッサ300は、t0で測定された測定電圧を電圧測定部100から受信し得る。また、プロセッサ300は、t1で測定された測定電圧を電圧測定部100から受信し得る。また、プロセッサ300は、t0で測定された測定電圧に対応する充電電荷量及びt1で測定された測定電圧に対応する充電電荷量に基づいて、電圧基準充電電荷量の変化値を演算することができる。電圧基準充電電荷量の変化値を演算する過程について詳しくは後述する。
【0047】
また、プロセッサ300は、電流測定部200から測定電流を受信することができる。例えば、プロセッサ300は、電流測定部200から充放電経路に流れる測定電流を受信し得る。
【0048】
また、プロセッサ300は、予め設定された基準時間中に累積した測定電流に基づいて電流基準充電電荷量の変化値を演算することができる。より具体的には、プロセッサ300は、電流測定部200から受信した測定電流に基づいて、基準時間中に測定電流を積算して累積した測定電流値を演算し得る。ここで、基準時間は予め設定され得る。例えば、予め設定された基準時間がt0及びt1である場合、プロセッサ300は、t0からt1まで測定された測定電流を電流測定部200から受信し得る。また、プロセッサ300は、t0からt1まで累積した測定電流に対応する充電電荷量に基づいて、電流基準充電電荷量の変化値を演算することができる。電流基準充電電荷量の変化値を演算する過程について詳しくは後述する。
【0049】
また、プロセッサ300は、電圧基準充電電荷量の変化値及び電流基準充電電荷量の変化値に基づいて電流センサ30を診断するように構成される。より具体的には、プロセッサ300は、電圧基準充電電荷量の変化値と電流基準充電電荷量の変化値とを比べた結果が正常範囲に属する場合、電流センサ30が正常であると診断し得る。逆に、プロセッサ300は、電圧基準充電電荷量の変化値と電流基準充電電荷量の変化値とを比べた結果が正常範囲に属しなければ、電流センサ30が非正常状態であると診断し得る。ここで、正常範囲は予め設定された範囲であって、プロセッサ300が電流センサ30の状態を正常状態と診断する基準範囲であり得る。
【0050】
望ましくは、本発明の一実施形態による電流センサ診断装置1は、
図1及び
図2に示されたように、温度測定部500をさらに含むことができる。
【0051】
前記温度測定部500は、電気的信号を送受信できるように、セルアセンブリ10と電気的に接続され得る。または、温度測定部500は、セルアセンブリ10に取り付けられてセルアセンブリ10と電気的に接続され得る。このような構成を通じて、温度測定部500は、セルアセンブリ10及びセルアセンブリ10に備えられた各セルの温度を測定することができる。
【0052】
望ましくは、温度測定部500は、電気的信号を送受信できるように、プロセッサ300と電気的に結合され得る。また、温度測定部500は、時間間隔を置いてセルアセンブリ10の温度を繰り返して測定し、測定された温度の大きさを示す信号をプロセッサ300に出力し得る。例えば、温度測定部500は、当業界で一般に使用される熱電対(thermocouple)を用いて具現され得る。
【0053】
望ましくは、本発明の一実施形態による電流センサ診断装置1は、メモリデバイス400をさらに含むことができる。
【0054】
前記メモリデバイス400は、電気的信号を送受信できるように、プロセッサ300と電気的に接続され得る。また、メモリデバイス400は、セルアセンブリ10の両端電圧及び/または温度に対応する充電電荷量を定義したルックアップテーブルを予め保存し得る。望ましくは、メモリデバイス400に保存されたルックアップテーブルは、セルアセンブリ10の両端電圧及び温度に対応する充電電荷量が定義されたテーブルであり得る。
【0055】
例えば、本発明の一実施形態によるプロセッサ300は、電圧測定部100、電流測定部200及び温度測定部500から受信したセルアセンブリ10に対する電圧測定値、電流測定値及び温度測定値を用いて、セルアセンブリ10の充電状態(例えば、充電電荷量)を推定し、推定された充電状態をモニタリングすることができる。すなわち、プロセッサ300は、メモリデバイス400に保存されたルックアップテーブルを用いて、セルアセンブリ10が充電または放電する間に充電状態を推定し、推定された充電状態をモニタリングし得る。
【0056】
また、プロセッサ300は、セルアセンブリ10の充電電流及び放電電流を積算してセルアセンブリ10の充電状態を推定し得る。ここで、セルアセンブリ10の充電または放電が始まるときの充電状態の初期値は、充電または放電が始まる前に測定したセルアセンブリ10の開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)を用いて決定し得る。そのため、プロセッサ300は、セルアセンブリ10の温度及び開放電圧毎に充電状態を定義したルックアップテーブルを用いて、セルアセンブリ10の開放電圧に対応する充電状態を推定し得る。例えば、メモリデバイス400に保存されたルックアップテーブルは、セルアセンブリ10の温度及び開放電圧に対応する充電電荷量が定義されたテーブルであり得る。
【0057】
外にも、プロセッサ300は、拡張カルマンフィルターを用いてセルアセンブリ10の充電状態を推定し得る。拡張カルマンフィルターは、バッテリーセルの電圧、電流及び温度を用いてセルアセンブリ10の充電状態を適応的に推定する数学的アルゴリズムである。ここで、拡張カルマンフィルターを用いた充電状態の推定は、一例としてGregory L. Plettの論文「Extended Kalman filtering for battery management systems of LiPB-based HEV battery packs Parts 1, 2 and 3」(Journal of Power Source 134, 2004, p. 252-261)を参照できる。
【0058】
セルアセンブリ10の充電状態は、上述した電流積算法または拡張カルマンフィルターの外にも、セルアセンブリ10の電圧、電流及び温度を選択的に活用して充電状態を推定可能な他の公知の方法によっても決定され得る。
【0059】
望ましくは、本発明の一実施形態によるプロセッサ300は、電圧基準充電電荷量の変化値と電流基準充電電荷量の変化値とを比べて、電圧基準充電電荷量の変化値と電流基準充電電荷量の変化値との差が正常範囲内の誤差である場合、電流センサ30が正常状態であると診断することができる。すなわち、プロセッサ300は、電圧基準充電電荷量の変化値と電流基準充電電荷量の変化値との差が正常範囲に属すれば、電流センサ30が正常状態であると診断し得る。
【0060】
より望ましくは、本発明の一実施形態によるプロセッサ300は、電圧基準充電電荷量の変化値と電流基準充電電荷量の変化値との差を用いて電流センサ30の測定誤差を演算することができる。
【数1】
【0061】
ここで、ΔSOC(V)は電圧基準充電電荷量の変化値[Ah]であり、ΔSOC(I)は電流基準充電電荷量の変化値[Ah]であり、εは電圧基準充電電荷量の変化値と電流基準充電電荷量の変化値との誤差率を意味する。ここで、ΔSOC(V)及びΔSOC(I)の単位は[Ah]であり、εの単位は[%]であり得る。
【0062】
例えば、ΔSOC(V)は、t1で測定された電圧基準の充電電荷量とt0で測定された電圧基準の充電電荷量との差であり得る。ΔSOC(I)は、t0からt1までの間に累積積算された電流基準の充電電荷量であり得る。
【0063】
プロセッサ300は、誤差率εが正常範囲に属する場合、電流センサ30が正常状態であると診断することができる。また、プロセッサ300は、誤差率εが正常範囲に属しない場合、電流センサ30が故障状態であると診断することができる。
【0064】
ここで、正常範囲は、予め設定された基準範囲であって、プロセッサ300は、算出された電圧基準充電電荷量の変化値と電流基準充電電荷量の変化値との差である誤差率εが正常範囲内に属するか否かによって電流センサ30の状態を診断することができる。
【0065】
正常範囲は、電流が測定される間に測定されたセルアセンブリ10の温度に基づいて、広くなるかまたは狭くなり得る。
【0066】
本発明の一実施形態によるプロセッサ300は、セルアセンブリ10の充電開始時の測定電圧に対応する充電電荷量とセルアセンブリ10の充電完了時の測定電圧に対応する充電電荷量とを比べて、電圧基準充電電荷量の変化値を演算することができる。
【数2】
【0067】
ここで、ΔSOC(V)は電圧基準充電電荷量の変化値であり、t0は充電開始時点であり、t1は充電完了時点であり、SOC(t0)は充電開始時点t0で測定されたセルアセンブリ10の測定電圧に対応する充電電荷量であり、SOC(t1)は充電完了時点t1で測定されたセルアセンブリ10の測定電圧に対応する充電電荷量である。
【0068】
また、望ましくは、本発明の一実施形態によるプロセッサ300は、セルアセンブリ10の充電開始時点t0から充電完了時点t1まで測定電流を積算して電流基準充電電荷量の変化値を演算することができる。
【0069】
一方、プロセッサ300は、セルアセンブリ10の充電開始時の測定電圧及び測定温度に対応する充電電荷量とセルアセンブリ10の充電完了時の測定電圧及び測定温度に対応する充電電荷量とを比べて、電圧基準充電電荷量の変化値を演算し得る。この場合、数式2のSOC(t0)は充電開始時点t0で測定されたセルアセンブリ10の測定電圧及び測定温度に対応する充電電荷量であり、SOC(t1)は充電完了時点t1で測定されたセルアセンブリ10の測定電圧及び測定温度に対応する充電電荷量である。
【数3】
【0070】
ここで、ΔSOC(I)は電流基準充電電荷量の変化値であり、t0は充電開始時点であり、t1は充電完了時点であり、Iは測定電流である。
【0071】
例えば、
図2に示されたように、バッテリーパックの正極端子とバッテリーパックの負極端子とに充電装置50が電気的に接続され、セルアセンブリ10が充電装置50によって充電され得る。この場合、プロセッサ300は、セルアセンブリ10の充電開始時点t0から充電完了時点t1まで測定電流を積算して電流基準充電電荷量の変化値を演算することができる。
【0072】
そして、プロセッサ300は、数式2を通じて算出された電圧基準充電電荷量の変化値(ΔSOC(V))及び数式3を通じて算出された電流基準充電電荷量の変化値(ΔSOC(I))を数式1に代入することで、誤差率εを算出することができる。
【0073】
プロセッサ300は、算出した誤差率εが正常範囲に属するか否かに基づいて、電流センサ30の状態を診断することができる。
【0074】
望ましくは、本発明の一実施形態によるプロセッサ300は、
図2に示されたように、上位制御装置70と電気的に接続され、上位制御装置70と電気的信号を送受信することができる。例えば、プロセッサ300は、電流センサ30の診断結果を上位制御装置70に伝送し得る。より具体的には、プロセッサ300は、電流センサ30が故障状態である場合、上位制御装置70にアラームを伝送し得る。
【0075】
一方、プロセッサ300は、上述したような動作を実行するため、当業界に知られたプロセッサ300、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、他のチップセット、論理回路、レジスタ、通信モデム及び/またはデータ処理装置などを選択的に含む形態で具現され得る。
【0076】
一方、メモリデバイス400は、情報を記録し消去可能な保存媒体であれば、その種類に特に制限がない。例えば、メモリデバイス400は、RAM、ROM、レジスタ、ハードディスク、光記録媒体または磁気記録媒体であり得る。また、メモリデバイス400は、プロセッサ300によってそれぞれアクセスできるように、例えばデータバスなどを介してプロセッサ300とそれぞれ電気的に接続され得る。また、メモリデバイス400は、プロセッサ300がそれぞれ実行する各種の制御ロジックを含むプログラム及び/または制御ロジックの実行時に発生するデータを、保存及び/または更新及び/または消去及び/または伝送することができる。
【0077】
図3は本発明の一実施形態によるプロセッサが参照する測定電圧を示した図であり、
図4は本発明の一実施形態によるプロセッサが参照する電圧-充電電荷量ルックアップテーブルである。
図3及び
図4において、電圧の単位は[V]であり、時間(t)の単位は[h]であり、充電電荷量の単位は[Ah]である。
【0078】
図3及び
図4を参照すると、本発明の一実施形態によるプロセッサ300は、予め設定された基準時間中に、時間差を置いて受信された測定電圧に基づいて電圧基準充電電荷量の変化値を演算することができる。より具体的には、プロセッサ300は、電圧測定部100から時間差を置いて測定電圧を受信し得る。ここで、時間差は、予め設定された基準時間の差であり得る。
【0079】
例えば、プロセッサ300は、予め設定された基準時間がt0及びt1である場合、
図3のグラフに示されたように、t0で測定された測定電圧a[V]を電圧測定部100から受信する。また、プロセッサ300は、t1で測定された測定電圧b[V]を電圧測定部100から受信し得る。
【0080】
また、プロセッサ300は、
図4のテーブルに示されたように、t0で測定された測定電圧3.2[V]に対応する充電電荷量10[Ah]及びt1で測定された測定電圧4.0[V]に対応する充電電荷量40[Ah]に基づいて、電圧基準充電電荷量の変化値である30[Ah]を演算し得る。
【0081】
また、プロセッサ300は、t0からt1までの間にセルアセンブリ10に流れる電流量を積算して、電流基準充電電荷量の変化値を演算することができる。この場合、プロセッサ300は、上述した数式3を用いて、電流基準充電電荷量の変化値を算出できる。
【0082】
例えば、上述した実施例のように、予め設定された基準時間であるt0及びt1において、プロセッサ300によって演算された電圧基準充電電荷量の変化値が30[Ah]と仮定する。そして、プロセッサ300が数式3を用いてt0からt1までの間に演算した電流基準充電電荷量の変化値が27[Ah]と仮定する。この場合、電圧基準充電電荷量の変化値(30[Ah])及び電流基準充電電荷量の変化値(27[Ah])を数式1に代入すれば、誤差率εが10[%]に算出される。ここで、正常範囲が-5[%]~+5[%]に設定されたとすれば、算出された誤差率εが正常範囲に属しないため、プロセッサ300は、電流センサ30が非正常状態であると判断する。
【0083】
他の例として、上述した例示のように、予め設定された基準時間であるt0及びt1において、プロセッサ300によって演算された電圧基準充電電荷量の変化値が30[Ah]と仮定する。そして、プロセッサ300が数式3を用いてt0からt1までの間に演算した電流基準充電電荷量の変化値が29[Ah]と仮定する。この場合、電圧基準充電電荷量の変化値(30[Ah])及び電流基準充電電荷量の変化値(29[Ah])を数式1に代入すれば、誤差率εが3.3[%]に算出される。上述した実施例のように、正常範囲が-5[%]~+5[%]に設定されたとすれば、算出された誤差率εが正常範囲に属するため、プロセッサ300は、電流センサ30が正常状態であると判断し得る。
【0084】
一方、プロセッサ300は、セルアセンブリ10の測定電圧及び測定温度に基づいて電圧基準の充電電荷量を推定することができる。
【0085】
具体的には、プロセッサ300は、メモリデバイス400に保存された電圧及び温度に対応する充電電荷量が定義されたルックアップテーブルを用いて、セルアセンブリ10の測定電圧及び測定温度に対応する電圧基準の充電電荷量を推定することができる。すなわち、プロセッサ300は、少なくとも二つの予め設定された基準時間で測定されたセルアセンブリ10の電圧及び温度によって電圧基準の充電電荷量を推定し、推定された電圧基準の充電電荷量間の差を演算して電圧基準充電電荷量の変化値を算出できる。
【0086】
例えば、予め設定された基準時間がそれぞれt0及びt1と仮定する。電圧測定部100は、t0及びt1のそれぞれでセルアセンブリ10の電圧を測定する。同様に、温度測定部500も、t0及びt1のそれぞれでセルアセンブリ10の温度を測定する。プロセッサ300は、メモリデバイス400に保存されたルックアップテーブルを用いて、t0で測定されたセルアセンブリ10の電圧及び温度に応じた電圧基準の充電電荷量を推定する。また、プロセッサ300は、メモリデバイス400に保存されたルックアップテーブルを用いて、t1で測定されたセルアセンブリ10の電圧及び温度に応じた電圧基準の充電電荷量を推定する。そして、プロセッサ300はt0における電圧基準の充電電荷量とt1における電圧基準の充電電荷量との差を演算し、電圧基準充電電荷量の変化値を算出する。
【0087】
具体的には、
図3及び
図4の実施形態において、プロセッサ300は、t0で測定されたセルアセンブリ10の測定電圧3.2[V]及び測定温度に対応する充電電荷量10[Ah]を推定し得る。そして、プロセッサ300は、t1で測定されたセルアセンブリ10の測定電圧4.0[V]及び測定温度に対応する充電電荷量40[Ah]を推定し得る。そして、プロセッサ300は、推定されたt0における充電電荷量(10[Ah])とt1における充電電荷量(40[Ah])に基づいて、電圧基準充電電荷量の変化値である30[Ah]を演算し得る。
【0088】
また、プロセッサ300は、前記正常範囲をセルアセンブリ10の温度を考慮して設定することができる。
【0089】
すなわち、プロセッサ300は、正常範囲をセルアセンブリ10の温度に応じて広げるかまたは狭めることで、電圧基準充電電荷量の変化値と電流基準充電電荷量の変化値との差に基づいて電流センサの状態をより正確に診断することができる。
【0090】
望ましくは、プロセッサ300は、予め設定された基準時間で測定されたセルアセンブリ10の温度差に基づいて正常範囲を変更し得る。すなわち、正常範囲は、前記予め設定された基準時間で測定されたセルアセンブリ10の温度に応じて変更され得る。
【0091】
上述したように、セルアセンブリ10の充電電荷量は、セルアセンブリ10の温度及び電圧に基づいて推定される。そして、予め設定された基準時間のそれぞれで測定されたセルアセンブリ10の温度は、それぞれの場合で異なり得るため、セルアセンブリ10の温度によって電圧基準充電電荷量の変化値が変更され得る。したがって、プロセッサ300は、温度によって電圧基準充電電荷量の変化値が変更されることを補正するため、測定されたセルアセンブリ10の温度に基づいて正常範囲の大きさを変更することができる。これについては表1を参照して具体的に説明する。
【0092】
例えば、前記メモリデバイス400は、下記表1のような参照テーブルを保存することができる。
【表1】
【0093】
表1は、本発明の一実施形態によるメモリデバイス400によって保存されたバッテリーセルの温度及び充電状態による電圧がマッピングされたルックアップテーブルである。すなわち、表1は、一般にバッテリーセルが使用される温度範囲(-20[℃]~35[℃])で、充電状態(%)を変えながらセルアセンブリ10の電圧を測定した結果である。ここで、セルアセンブリ10は、一つのバッテリーセルを含むように構成され得る。
【0094】
例えば、表1を参照すると、プロセッサ300は、セルアセンブリ10の温度が35[℃]であって、電圧が3.97[V]であるとき、セルアセンブリ10の充電状態を76[%]と推定する。また、プロセッサ300は、セルアセンブリ10の温度が-20[℃]であって、電圧が3.968[V]であるとき、セルアセンブリ10の充電状態を78%と推定する。
【0095】
すなわち、プロセッサ300は、二つの時点でセルアセンブリ10の電圧が同じであっても、セルアセンブリ10の温度が高くなるほど、セルアセンブリ10の充電状態を低く推定することができる。換言すれば、プロセッサ300は、二つの時点でセルアセンブリ10の電圧が同じであっても、セルアセンブリ10の温度が低いほど、セルアセンブリ10の充電状態を高く推定することができる。
【0096】
例えば、予め設定された基準時間がそれぞれt0及びt1と仮定する。t0において、温度測定部500によって測定されたセルアセンブリ10の測定温度が-20[℃]であり、電圧測定部100によって測定されたセルアセンブリ10の測定電圧が3.932[V]であるとき、プロセッサ300は、表1を参照してセルアセンブリ10の充電状態を74[%]と推定し得る。
【0097】
また、t1において、温度測定部500によって測定されたセルアセンブリ10の測定温度が-20[℃]であり、電圧測定部100によって測定されたセルアセンブリ10の測定電圧が3.968[V]であるとき、プロセッサ300は、表1を参照してセルアセンブリ10の充電状態を78[%]と推定し得る。この場合、セルアセンブリ10のt0における充電状態とt1における充電状態との差は4[%]である。
【0098】
すなわち、セルアセンブリ10の温度がt0及びt1で同一である場合、測定されたセルアセンブリ10の電圧によって充電状態が異なるように推定され得る。
【0099】
一方、t0で測定されたセルアセンブリ10の測定温度が-20[℃]、測定電圧が3.932[V]と、上述した実施例と同一であると仮定する。t1において、温度測定部500によって測定されたセルアセンブリ10の測定温度が35[℃]であり、電圧測定部100によって測定されたセルアセンブリ10の測定電圧が3.7[V]であるとき、プロセッサ300は、表1を参照してセルアセンブリ10の充電状態を76[%]と推定し得る。この場合、セルアセンブリ10のt0における充電状態とt1における充電状態との差は2[%]である。
【0100】
上述した実施例を参照すると、t0及びt1でセルアセンブリ10の温度が-20[℃]であるときの充電状態間の差が、t0でセルアセンブリ10の温度が-20[℃]であって、t1でセルアセンブリ10の温度が35[℃]であるときの充電状態間の差よりも大きいことが分かる。すなわち、セルアセンブリ10の測定温度が高くなるほど、測定電圧が同一であっても、充電状態は低くなり得るため、予め設定された基準時間(少なくとも二つの時刻)で測定されたセルアセンブリ10の温度間の差が大きくなるほど、セルアセンブリ10の電圧基準充電電荷量の変化値は小さくなり得る。
【0101】
したがって、プロセッサ300は、温度によって電圧基準充電電荷量の変化値が変わることを補正するため、予め設定された基準時間のそれぞれで測定されたセルアセンブリ10の温度間の差に応じて正常範囲の大きさを変更することができる。
【0102】
望ましくは、プロセッサ300は、少なくとも二つの予め設定された基準時間のそれぞれで測定されたセルアセンブリ10の温度が同じであれば、正常範囲の大きさを基準大きさとして設定し得る。例えば、プロセッサ300は、-5[%]~5[%]範囲を正常範囲の基準大きさとして設定し得る。この場合、電圧基準充電電荷量の変化値と電流基準充電電荷量の変化値との誤差率が正常範囲内に属すれば、プロセッサ300は、電流センサが正常状態であると診断することができる。
【0103】
そして、前の時刻で測定されたセルアセンブリ10の測定温度が後の時刻で測定されたセルアセンブリ10の測定温度よりも低ければ、プロセッサ300は、正常範囲の大きさを基準大きさよりも減らし得る。例えば、t0で測定されたセルアセンブリ10の温度が-20[℃]であって、t1で測定されたセルアセンブリ10の温度が35[℃]であれば、プロセッサ300は、正常範囲の大きさを基準大きさよりも減らし得る。
【0104】
逆に、後の時刻で測定されたセルアセンブリ10の測定温度が前の時刻で測定されたセルアセンブリ10の測定温度よりも高ければ、プロセッサ300は、正常範囲の大きさを基準大きさよりも増やし得る。例えば、t0で測定されたセルアセンブリ10の温度が35[℃]であって、t1で測定されたセルアセンブリ10の温度が-20[℃]であれば、プロセッサ300は、正常範囲の大きさを基準大きさよりも増やし得る。
【0105】
すなわち、プロセッサ300は、完了時点(例えば、t1)で測定されたセルアセンブリ10の測定温度が開始時点(例えば、t0)で測定されたセルアセンブリ10の測定温度よりも低ければ、正常範囲の大きさを増やし得る。逆に、プロセッサ300は、完了時点(例えば、t1)で測定されたセルアセンブリ10の測定温度が開始時点(例えば、t0)で測定されたセルアセンブリ10の測定温度よりも高ければ、正常範囲の大きさを減らし得る。
【0106】
したがって、本発明の一実施形態による電流センサ診断装置は、セルアセンブリ10が充電または放電する過程で、セルアセンブリ10の温度が変わっても、セルアセンブリ10の温度に基づいて正常範囲を変更するため、電流センサの状態をより正確に診断することができる。
【0107】
本発明による電流センサ診断装置は、BMSに適用できる。すなわち、本発明によるBMSは、上述した本発明による電流センサ診断装置を含むことができる。このような構成において、本発明による電流センサ診断装置の各構成要素のうち少なくとも一部は、従来BMSに含まれた構成の機能を補完または追加することで具現され得る。例えば、本発明による電流センサ診断装置のプロセッサ300及びメモリデバイス400は、BMSの構成要素として具現され得る。
【0108】
また、本発明による電流センサ診断装置は、バッテリーパックに備えることができる。すなわち、本発明によるバッテリーパックは、上述した本発明による電流センサ診断装置を含むことができる。ここで、バッテリーパックは、一つ以上の二次電池、前記電流センサ診断装置、電装品(BMSやリレー、ヒューズなどを備える)及びケースなどを含むことができる。
【0109】
図5は、本発明の他の実施形態による電流センサ診断方法を概略的に示したフロー図である。
図5において、各段階の実行主体は、上述した本発明による電流センサ診断装置の各構成要素であると言える。
【0110】
図5に示されたように、本発明による電流センサ診断方法は、電圧測定段階S100、電流測定段階S110、電圧基準充電電荷量の変化値算出段階S120、電流基準充電電荷量の変化値算出段階S130及び電流センサ診断段階S140を含む。
【0111】
電圧測定段階S100は、セルアセンブリ10の両端電圧を測定する段階である。すなわち、電圧測定段階S100では、予め設定された基準時間のそれぞれで前記セルアセンブリ10の両端電圧を測定し得る。例えば、
図3を参照すると、電圧測定段階S100では、t0及びt1それぞれの時間におけるセルアセンブリ10の両端電圧を測定し得る。
【0112】
電流測定段階S110は、充放電経路に流れる電流を測定する段階である。ここで、充放電経路は、セルアセンブリ10が接続された大電流経路であって、診断の対象になる電流センサが設けられた経路であり得る。すなわち、電流測定段階S110では、前記予め設定された基準時間中に前記電流センサが備えられた充放電経路に流れる電流を測定し得る。例えば、
図3を参照すると、電流測定段階S110では、t0からt1までの間に充放電経路に流れる電流を測定し得る。
【0113】
電圧基準充電電荷量の変化値算出段階S120は、予め設定された基準時間のそれぞれで測定されたセルアセンブリ10の両端電圧に基づいて電圧基準充電電荷量の変化値を算出する段階である。
【0114】
望ましくは、電圧基準充電電荷量の変化値算出段階S120では、前記セルアセンブリの充電開始時の測定電圧に対応する充電電荷量と前記セルアセンブリの充電完了時の測定電圧に対応する充電電荷量とを比べて、前記電圧基準充電電荷量の変化値を算出し得る。
【0115】
例えば、
図3を参照すると、t0で測定されたセルアセンブリ10の両端電圧に基づいてt0における電圧基準の充電電荷量を推定し得る。そして、t1で測定されたセルアセンブリ10の両端電圧に基づいてt1における電圧基準の充電電荷量を推定し得る。そして、推定されたt0における電圧基準の充電電荷量と推定されたt1における電圧基準充電電荷量との差によって電圧基準充電電荷量の変化値を算出し得る。
【0116】
電流基準充電電荷量の変化値算出段階S130は、予め設定された基準時間中に測定された電流に基づいて電流基準充電電荷量の変化値を算出する段階である。
【0117】
望ましくは、電流基準充電電荷量の変化値算出段階S130では、予め設定された基準時間中に積算された電流に基づいて電流基準充電電荷量の変化値を算出し得る。
【0118】
例えば、
図3を参照すると、t0からt1までに積算された電流量に基づいて電流基準充電電荷量の変化値を算出し得る。
【0119】
電流センサ診断段階S140は、算出された電圧基準充電電荷量の変化値と算出された電流基準充電電荷量の変化値との誤差率を正常範囲と比べて電流センサを診断する段階である。
【0120】
まず、電流センサ診断段階S140において、前記電圧基準充電電荷量の変化値と前記電流基準充電電荷量の変化値との誤差率を算出し得る。
【0121】
そして、電流センサ診断段階S140において、算出された誤差率が正常範囲に属するか否かによって電流センサの状態を診断し得る。
【0122】
例えば、算出された誤差率が正常範囲に属する場合、電流センサが正常状態であると診断し、逆に、算出された誤差率が正常範囲に属しない場合、電流センサが故障状態であると診断し得る。
【0123】
図6は、本発明のさらに他の実施形態による電流センサ診断方法を概略的に示したフロー図である。
図6において、各段階の実行主体は、上述した本発明による電流センサ診断装置の各構成要素であると言える。
【0124】
図6を参照すると、本発明のさらに他の実施形態による電流センサ診断方法は、電圧及び温度測定段階S200、電流測定段階S210、電圧基準充電電荷量の変化値算出段階S220、電流基準充電電荷量の変化値算出段階S230、正常範囲変更段階S240及び電流センサ診断段階S250を含む。
【0125】
電圧及び温度測定段階S200は、セルアセンブリ10の両端電圧及び温度を測定する段階である。すなわち、電圧及び温度測定段階S200は、
図5の電圧測定段階S100でセルアセンブリ10の温度をさらに測定する段階である。
【0126】
例えば、
図3を参照すると、電圧及び温度測定段階S200では、t0及びt1それぞれの時間におけるセルアセンブリ10の両端電圧及び温度を測定し得る。
【0127】
電流測定段階S210は、充放電経路に流れる電流を測定する段階である。すなわち、電流測定段階S210は、
図5の電流測定段階S110と同じ段階であって、予め設定された基準時間中に前記電流センサが備えられた充放電経路に流れる電流を測定し得る。例えば、
図3を参照すると、電流測定段階S110では、t0からt1までの間に充放電経路に流れる電流を測定し得る。
【0128】
電圧基準充電電荷量の変化値算出段階S220は、予め設定された基準時間のそれぞれで測定されたセルアセンブリ10の両端電圧及び温度に基づいて電圧基盤充電電荷量の変化値を算出する段階である。
【0129】
すなわち、
図6の電圧基準充電電荷量の変化値算出段階S220では、
図5の電圧基準充電電荷量の変化値算出段階S120と異なって、セルアセンブリ10の両端電圧及び温度に基づいて電圧基準充電電荷量の変化値を算出し得る。
【0130】
例えば、
図3を参照すると、t0で測定されたセルアセンブリ10の両端電圧及び温度に基づいてt0における電圧基準の充電電荷量を推定し、t1で測定されたセルアセンブリ10の両端電圧及び温度に基づいてt1における電圧基準の充電電荷量を推定し得る。そして、推定されたt0における電圧基準の充電電荷量と推定されたt1における電圧基準充電電荷量との差によって電圧基準充電電荷量の変化値を算出し得る。
【0131】
具体的には、電圧基準充電電荷量の変化値算出段階S120において、セルアセンブリ10の両端電圧及び温度に基づいて電圧基準の充電電荷量を推定するとき、メモリデバイス400に保存されたルックアップテーブルが用いられ得る。ここで、メモリデバイス400に保存されたルックアップテーブルは、両端電圧及び温度に対応する充電電荷量を定義したテーブルであり得る。
【0132】
電流基準充電電荷量の変化値算出段階S230は、予め設定された基準時間中に測定された電流に基づいて電流基準充電電荷量の変化値を算出する段階である。
【0133】
すなわち、
図6の電流基準充電電荷量の変化値算出段階S230は、
図5の電流基準充電電荷量の変化値算出段階S130と同じ段階であって、予め設定された基準時間中に積算された電流に基づいて電流基準充電電荷量の変化値を算出し得る。
【0134】
正常範囲変更段階S240は、測定された温度に基づいて正常範囲を変更する段階であって、予め設定された基準時間のそれぞれで測定されたセルアセンブリ10の温度に応じて正常範囲を変更し得る。
【0135】
例えば、
図3を参照すると、t0で測定されたセルアセンブリ10の温度とt1で測定されたセルアセンブリ10の温度とが異なる場合、正常範囲を変更して設定し得る。
【0136】
ここで、正常範囲は予め設定された範囲であって、プロセッサ300が電流センサ30の状態を正常状態と診断する基準範囲であり得る。
【0137】
望ましくは、正常範囲は、少なくとも二つの予め設定された基準時間のそれぞれで測定されたセルアセンブリ10の温度が同じであれば、基準大きさに設定され得る。例えば、正常範囲は、-5[%]~5[%]に設定され得る。ここで、-5[%]~5[%]が基準大きさであり得る。
【0138】
もし、前の時刻で測定されたセルアセンブリ10の測定温度が後の時刻で測定されたセルアセンブリ10の測定温度よりも低ければ、正常範囲の大きさを基準大きさよりも減らし得る。例えば、t0で測定されたセルアセンブリ10の温度が-20[℃]であって、t1で測定されたセルアセンブリ10の温度が35[℃]であれば、t0で測定されたセルアセンブリ10の温度がt1で測定されたセルアセンブリ10の温度よりも低いため、正常範囲の大きさを基準大きさよりも減らし得る。
【0139】
逆に、前の時刻で測定されたセルアセンブリ10の測定温度が後の時刻で測定されたセルアセンブリ10の測定温度よりも高ければ、正常範囲の大きさを基準大きさよりも増やし得る。例えば、t0で測定されたセルアセンブリ10の温度が35[℃]であって、t1で測定されたセルアセンブリ10の温度が-20[℃]であれば、正常範囲の大きさを基準大きさよりも増やし得る。
【0140】
電流センサ診断段階S250は、算出された電圧基準充電電荷量の変化値と算出された電流基準充電電荷量の変化値との誤差率を正常範囲と比べて電流センサを診断する段階である。すなわち、電流センサ診断段階S250は、正常範囲変更段階S240で設定された正常範囲に、算出された電圧基準充電電荷量の変化値と電流基準充電電荷量の変化値との誤差率が属するか否かによって電流センサの状態を診断する段階である。
【0141】
図6の電流センサ診断段階S250では、
図5の電流センサ診断段階S140と同様に、算出された誤差率が正常範囲に属すれば電流センサの状態を正常状態と診断し、算出された誤差率が正常範囲に属しなければ電流センサの状態を故障状態と診断し得る。
【0142】
すなわち、本発明のさらに他の実施形態によれば、セルアセンブリ10の温度によって正常範囲の設定が変更されるため、セルアセンブリ10の温度変化に応じて電流センサの状態をより正確に診断することができる。
【0143】
また、本発明の一実施形態による電流センサ診断方法のような制御ロジックがソフトウェアとして具現されるとき、プロセッサは、プログラムモジュールの集合として具現され得る。このとき、プログラムモジュールはメモリ装置に保存され、プロセッサによって実行され得る。
【0144】
また、プロセッサの多様な制御ロジックは少なくとも一つ以上が組み合わせられ、組み合わせられた制御ロジックは、コンピュータ可読のコード体系で作成されてコンピュータによってアクセス可能なものであれば、その種類に特に制限がない。一例として、前記記録媒体は、ROM、RAM、レジスタ、CD-ROM、磁気テープ、ハードディスク、フロッピーディスク及び光データ記録装置を含む群から選択された少なくとも一つ以上を含む。また、前記コード体系は、ネットワークで接続されたコンピュータに分散して保存されて実行され得る。また、組み合わせられた制御ロジックを具現するための機能的なプログラム、コード及びセグメントは、本発明が属する技術分野のプログラマによって容易に推論可能である。
【0145】
以上のように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術分野で通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0146】
1:電流センサ診断装置
10:セルアセンブリ
30:電流センサ
50:充電装置
70:上位制御装置
100:電圧測定部
200:電流測定部
300:プロセッサ
400:メモリデバイス
500:温度測定部