(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-23
(45)【発行日】2022-05-31
(54)【発明の名称】三次元構造物を作る構築システム
(51)【国際特許分類】
F16B 5/07 20060101AFI20220524BHJP
A63H 33/08 20060101ALI20220524BHJP
【FI】
F16B5/07 C
A63H33/08 C
(21)【出願番号】P 2021536732
(86)(22)【出願日】2019-10-14
(86)【国際出願番号】 SE2019051008
(87)【国際公開番号】W WO2020085974
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2021-06-22
(32)【優先日】2018-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521176606
【氏名又は名称】オーベリ, エリック
【氏名又は名称原語表記】ABERG, Erik
【住所又は居所原語表記】Stockholmsvagen 20 D 195 34 Stockholm (SE)
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】オーベリ, エリック
【審査官】後藤 健志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05538452(US,A)
【文献】米国特許第06186855(US,B1)
【文献】英国特許出願公開第02429934(GB,A)
【文献】中国実用新案第204910786(CN,U)
【文献】国際公開第2008/152164(WO,A1)
【文献】米国特許第04253268(US,A)
【文献】米国特許第4685892(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 5/07
A63H 33/04-33/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元構造物39を作る構築システムであって、三次元構造物39は複数の多面体ユニット37から構成され、各多面体ユニット37は少なくとも1つの隣接する多面体ユニット37にヒンジ結合され、複数のヒンジ結合された前記多面体ユニット37は、前記三次元構造物39の様々な形状の間で変形できるように配置される、構築システムであり、
少なくとも2種類の板状の構築部品3である一体部品1及び二体部品33を備え、
前記一体部品1は、当該一体部品1の周縁を構成する少なくとも3つの端部7を備え、
前記二体部品33は、互いに隣接して配置される2つの一体部品1により構成されるとともに、各一体部品1の1つの前記端部7で互いにヒンジ結合されており、
各構築部品3の
各一体部品1の各端部7の内側部5は、多面体ユニット37を作るために、構築部品3の端部7に沿って構築部品3同士を結合するように配置される結合手段9を備え、
各構築部品3の各一体部品1は、外側面11、内側面13、及び前記内側面13に対して突出する複数の中間突縁17を備え、
各中間突縁17は、対応する前記端部7から内側に間隔を置いて配置され、
各構築部品3の各一体部品1の各結合手段9は、少なくとも1つの前記中間突縁17に沿って前記内側面13と一体的に形成される、
ことを特徴とする構築システム。
【請求項2】
前記構築部品3は、均一な材料で作られ、
前記二体部品33を形成し、ヒンジ結合された前記互いに隣接して配置される2つの一体部品1は、
前記2つの一体部品1の一方から他方に直接延びる細長連結部35を少なくとも1つ備える、
請求項1に記載の構築システム。
【請求項3】
各一体部品1は、各前記一体部品1の中心に貫通孔15を備える、
請求項1又は請求項2に記載の構築システム。
【請求項4】
各中間突縁17は、前記内側面13に対して垂直に突出する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の構築システム。
【請求項5】
前記中間突縁17は
それぞれ、対応する前記端部7に平行に延び
る、
請求項
1に記載の構築システム。
【請求項6】
各構築部品3の各端部7の前記結合手段9は、少なくとも1つの爪部23及び少なくとも1つのピン部25とから構成され、
2つの構築部品3の結合は、1つの構築部品3の少なくとも1つのピン部25を隣接する構築部品3の少なくとも1つの爪部23に嵌め込むことによって達成される、
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の構築システム。
【請求項7】
各構築部品3の各端部7は、少なくとも1つの爪部23及び少なくとも1つのピン部25を備え、
各端部7において前記少なくとも1つの爪部23及び前記少なくとも1つのピン部25は、前記端部7の中心31に対して互いに反対の位置に、前記中心31から等距離で配置される、
請求項6に記載の構築システム。
【請求項8】
各一体部品1の各端部7の長さは等しい、
請求項1から請求項7の何れか1項に記載の構築システム。
【請求項9】
各一体部品1は、4つの端部7を備え、
前記一体部品1の形状は、正方形である、
請求項8に記載の構築システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、添付された特許請求の範囲による、変形可能な三次元構造物を作る構築システム、及び上記の三次元構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
動く彫刻、視覚芸術、パフォーマンスアートのアイテム、おもちゃ、上記の物と同様な物、などの三次元構造物は、様々な用途に幅広く使用されている。上記三次元構造物の形状(立体)又は形状(平面)を変形できる場合、上記三次元構造物は、視覚的に興味深く、見て楽しい物になり得るほか、イリュージョン、パフォーマンスアート、癒し系のおもちゃなどに使用できる。また、上記三次元構造物は、家具のような有用な形状とよりコンパクトな形状との間で変形できるため、実用的な用途にも役立つ可能性がある。コンパクトな形状の例としては、狭い場所に保管しやすい形状、輸送中に場所を取らない形状などが挙げられる。
【0003】
上記三次元構造物を作って組み立てる場合、特により複雑な構造物とより大きな構造物との両方又は何れかの一方である場合、多くの作業を要することがよくある。上記三次元構造物の多くは、複雑な方法で互いに結合される複数の小さな部品で構成されることがよくある。完成した上記三次元構造物に関して、可動性と様々な種類の機能と選択肢を提供するために、大きな複数の部品を作る必要がある可能性があり、時間のかかる困難な過程で一緒に組み立てる必要がある可能性がある。また、多くの場合、複雑な上記三次元構造物は、可能な変形例が1つ又はいくつかしかない場合もある。また、新しいが類似する構造物をゼロから作る必要がある場合がある。従って、様々な上記三次元構造物を多数作ることは、非常に要求事項が多い場合があり、時間がかかる場合がある。
【発明の概要】
【0004】
先行技術にもかかわらず、簡単で直感的に使用できる、改良型の構築システムを開発する必要がある。また、異なる三次元構造物の組み立て及び再組み立てができるシステムのような物を開発する必要もある。さらに、上記構築システムの構築部品から構成される三次元構造物のような物を開発する必要がある。
【0005】
第1の態様によれば、三次元構造物を作る構築システムが提供される。三次元構造物は複数の多面体ユニットから構成される。各多面体ユニットは、少なくとも1つの隣接する多面体ユニットにヒンジ結合される。複数のヒンジ結合された上記多面体ユニットは、上記三次元構造の様々な形状の間で変形できるように配置される。上記構築システムは、少なくとも2種類の板状の構築部品である一体部品及び二体部品と、をさらに備えてもよい。一体部品は、当該一体部品の周縁を構成する少なくとも3つの端部を備える。二体部品は、互いに隣接して配置される2つの一体部品により構成されるとともに、各一体部品1の1つの端部で互いにヒンジ結合される。さらに、各構築部品の各端部の内側部は、多面体ユニットを作るために、結合手段を備える。結合手段は、構築部品の端部に沿って構築部品を結合するように配置される。完成した三次元構造物の各多面体ユニットは、少なくとも1つの一体部品及び少なくとも1つの二体部品から構成される。
【0006】
上記の第1の態様は、非常に多くの目的に使用できる構築システムを提供する利点を有する。上記構築システムは、様々な形状又はデザインに変形できるようにヒンジ結合される三次元構造物の無数の変形物に、簡単且つ迅速に組み立て及び再組み立てできる。上記構築システムは理解しやすく、使いやすい。様々な種類の構築部品の量が少ないことは、上記構築システムが理解しやすく、使いやすいことを強く表す。二体部品は、基本的に、並んで互いにヒンジ結合された2つの一体部品から構成される。このような二体部品の構成は、結合の可能性を直感的にし、結合を簡単に実行できるようにする。さらに、上記二体部品は、並んで互いにヒンジ結合された2つの一体部品から構成されるように設計されるため、特定の多面体ユニットの一体部品は、二体部品の半分に容易に置き換えることができる。上記多面体ユニットを上記の元の形状に戻すために、上記二体部品の上記半分を上記一体部品の代わりにしてもよい。その後、上記の二体部品の残りの半分は、上記二体部品が一部である上記多面体ユニットから離れるように曲げられる。非常に簡単な方法でより複雑で興味深い構造物を作るために、上記二体部品の上記の曲げられた残りの半分は、一体部品又は二体部品の何れかのより多くの部品と結合できる。
【0007】
一態様によれば、上記構築部品は均一な材料で作られてもよい。また、二体部品を構成する上記のヒンジ結合された2つの一体部品は、上記の均一な材料より作られる少なくとも1つの細長連結部を備えてもよい。
【0008】
上記の一態様は、構築部品を迅速かつ費用対効果の高い方法で製造できる利点を有する。従って、上記一体部品及び上記二体部品の両方は、ファスナーなどを必要とせずに単一の材料で製造できるため、複雑な組み立ての過程なしで製造できる。従って、二体部品を構成する上記の2つの一体部品の少なくとも1つの細長連結部の上記のヒンジ結合された部分は、二体部品の上記の2つの半分の間で共有される共通部分として作られてもよい。上記二体部品は、上記一体部品の製造過程に対して、追加の過程を必要とせずに製造できる。これにより、効率的な製造過程が実現でき、低コストで迅速な生産を実現できる。
【0009】
一態様によれば、各一体部品は、各上記一体部品の中心に貫通孔を備えてもよい。
【0010】
上記の一態様は、上記の構築部品が様々な三次元構造物に配置される場合に、面白くて視覚的に心地よいデザインを提供する。上記貫通孔は、より多くの多面体ユニットに係る可視性にも役立つことができる。これにより、上記三次元構造物の管理が容易になり、見る者にとって視覚的に興味深いものになる。さらに、上記貫通孔は、指と、補助的な細長い棒状の工具又は同様な物と、の両方又は何れかの一方をその中に挿入するために使用できるため、上記多面体ユニットを分解しやすくする追加の利点も提供し得る。また、上記貫通孔は、指と、補助的な細長い棒状の工具又は同様な物と、の両方又は何れかの一方をその中に挿入するために使用できるため、上記多面体ユニットを取り外す場合、多面体ユニットの構築部品に対して多くの力を与えるのに役立つ場合がある。さらに、上記貫通孔は、上記三次元構造物の使用者が利用する際により多くのより容易なグリップとなるため、上記構築部品を使用して組み立てられた三次元構造物のより容易な取り扱いを提供する。
【0011】
一態様によれば、各構築部品は、外側面及び内側面を備えてもよい。各構築部品の各端部の上記結合手段は、上記構築部品の上記内側面に配置される。
【0012】
上記の一態様は、上記構築部品が多面体ユニットに配置されている場合、上記結合手段が外部相互作用からより保護される利点を有する。上記結合手段は構築部品の外箱により画定される上記多面体ユニットの内側空間に配置される。そのため、多面体ユニットが組み立てられている場合、上記結合手段は全く見えない。これにより、見た目がより美しくなり、細部が見えにくくなる。
【0013】
一態様によれば、各構築部品の各端部の上記結合手段は、中間突縁により内側面に配置されてもよい。中間突縁は、上記内側面に対して垂直に突出し、上記各端部から所定距離の分離れて各端部に平行に延びる。上記所定距離は、上記中間突縁の突出長さと等しい。
【0014】
上記一態様は、多面体ユニットが組み立てられる場合、上記結合手段がさらに保護される利点を有し、上記結合手段が見えない位置に配置される利点を有する。従って、上記結合手段は、上記構築部品の上記内側面及び上記構築部品の上記中間突縁により画定される一種の空間に配置されるであろう。上記結合手段は、複数の方向からの損傷から保護される。
【0015】
一態様によれば、各構築部品の各端部の上記結合手段は、少なくとも1つの爪部及び少なくとも1つのピン部から構成されてもよい。2つの構築部品の結合は、1つの構築部品の少なくとも1つのピン部を隣接する構築部品の少なくとも1つの爪部に嵌め込むことによって達成されてもよい。
【0016】
上記一態様は、取り扱いが容易な結合を提供し、道具などを必要とせずに結合を実行できる利点を有する。従って、上記爪部及び上記ピン部は、互いの形状にぴったりの結合手段として機能することができる。上記爪部及び上記ピン部は単に、お互いがスナップされることと、滑ってフィットすることとの両方又は何れかの一方の手法により取り付けられてもよい。
【0017】
一態様によれば、各構築部品の各端部は、少なくとも1つの爪部及び少なくとも1つのピン部を備えてもよい。各端部において上記の少なくとも1つの爪部及び上記の少なくとも1つのピン部は、上記端部7の中心31に対して互いに反対の位置に、上記中心31から等距離で配置される、
【0018】
上記一態様は、互いに隣接して端から端まで配置されている2つの構築部品が、常に一方の構築部品の爪部ともう一方の構築部品のピン部に向かって整列し、その逆も同様である利点を有する。各構築部品の各端部は、上記利点を有する。これにより、上記システムの上記構築部品が正しく向けられた方法でのみ相互に結合され得るため、非常に直感的に使用できる構築システムが提供される。
【0019】
一態様によれば、各一体部品の各端部の長さは等しくてもよい。
【0020】
上記一態様は、対称的で正確な多面体ユニットをそのような構築部品で組み立てることができる利点を有する。これにより、全ての多面体ユニットがその全ての端部で等しい側になるため、三次元構造物の作りがさらに容易になる。これにより、様々な形状やデザインに変形する場合、上記三次元構造物がロックされるリスクが低くなる。
【0021】
一態様によれば、各一体部品は、4つの端部を備えてもよい。上記一体部品の形状は、正方形である。
【0022】
上記一態様は、上記のような構築部品で組み立てられた上記多面体ユニットが均一で対称的な立方体として形作られる利点を有する。均一で対称的な立方体を空間的に管理し、様々な変形可能な三次元構造物に設計するのが簡単である。
【0023】
一態様によれば、三次元構造物が提供される。三次元構造物は、少なくとも2つの多面体ユニットを備えてもよい。上記三次元構造物の各多面体ユニットは少なくとも1つの隣接する多面体ユニットと互いにヒンジ結合される。各ヒンジ結合された二体の多面体ユニットは、上記多面体ユニットの端部で互いにヒンジ結合される。上記三次元構造物の各多面体ユニットは、少なくとも1つの一体部品及び少なくとも1つの二体部品で構成されてもよい。上記二体部品は、上記の何れかの態様において開示された二体部品である。
【0024】
上記一態様は、三次元構造物が提供される利点を有する。上記三次元構造物は、隣接する多面体ユニットを上記多面体ユニットのヒンジ結合された端部の周りに傾けて、多面体ユニットの相対的な位置を互いに対して移動し、幾何学的に変形できる。上記三次元構造物を利用して、様々な独特で視覚的に興味深い幾何学的形状を作れる。上記幾何学的形状をねじって互いに変形させて、視覚パフォーマンスアートなどを作れる。上記三次元構造物は、動く彫刻、ゲームのプレイに係る物、運動技能の訓練に係る物、幾何学的パズルとして使用できる。また、上記三次元構造物は、折り畳み式の家具や構造的な構成要素など、様々な種類の実用的な幾何学的オブジェクトとしても使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
以下の説明は、添付した図面を参照した実施形態の説明の一例である。
【
図1】
図1a及び
図1bは、一実施形態の斜視図における構築システムの一体部品を示す。
【
図2】
図2a-cは、一実施形態にかかる構築システムの二体部品を異なる角度で示す。
【
図3】
図3a及び
図3bは、代替の実施形態による、構築システムの二体部品を示す上面図である。
【
図4】
図4は、一実施形態にかかる一部組み立てられた多面体ユニットを斜視図で示す。
【
図5】
図5a-dは、幾何学的な変形の異なる段階における三次元構造物を示す。
【
図6】
図6a-eは、幾何学的な変形の異なる段階における代替の三次元構造物を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
示される実施形態を参照する様々な特徴及び変形の説明は、特定の特徴の組み合わせを含む例示的な実施形態である。本開示は、上記例示的な実施形態をより詳細に説明する。従って、他の特徴を本開示が示さない実施形態に組み合わせて追加の実施形態を達成してもよい。上記図面は一例であり、互いに限定的な組み合わせを示していない。また、図示及び説明に係る上記図面は概略的に示されていることを注意する必要がある。部品、構造物などの一般的な部分は、単純化のために示していない場合もある。
【0027】
図1a及び
図1bは、一実施形態にかかる構築システムの一体部品1を示す斜視図である。上記構築システムは、三次元構造物を作るために使用してもよい。上記三次元構造物は、複数の多面体ユニットから構成されてもよい。上記多面体ユニットのそれぞれは、少なくとも1つの隣接する多面体ユニットにヒンジ結合されてもよい。また、上記の複数のヒンジ結合された多面体ユニットは、上記三次元構造物の様々な形状の間で変形できるように配置されてもよい。上記三次元構造物は、視覚芸術から、様々な形状の間で変形可能な有用なオブジェクトまで、様々な用途を有してもよい。開示にかかる構築システムは、少なくとも2つの種類の板状の構築部品3、すなわち一体部品1及び二体部品を備えてもよい。一体部品1の実施形態は、
図1a及び
図1bに示されている。各部品1,3の各端部7の内側部5は、上記多面体ユニットを作るように結合手段9を備えてもよい。結合手段9は、構築部品3の端部7に沿って構築部品3を結合するように配置される。開示にかかる構築システムは、三次元構造物を作るために使用してもよい。上記三次元構造物は、複数の上記多面体ユニットにより構成される。各上記多面体ユニットは、少なくとも1つの一体部品1及び少なくとも1つの二体部品から構成される。
【0028】
上記一体部品1を示す
図1a及び
図1bは、お互い異なる角度からの斜視図で示す。上記構築システムの各構築部品3は、外側面11及び内側面13を備えてもよい。各構築部品3の各端部7の結合手段9は、構築部品3の内側面13に配置される。
図1aは、結合手段9を備える上記一体部品1の内側面13を表す一体部品1を示す。
図1bは、一体部品1の外側面11を表す一体部品1を示す。従って、
図1a及び
図1bは、同一の実施形態において異なる角度から観察した一体部品1の一例を示す。さらに、各一体部品1は、一体部品1のそれぞれの中心に貫通孔15を備えてもよい。
図1a及び
図1bは、貫通孔15を示す。貫通孔15については、
図3a及び
図3bを参照して、本開示の後半でより詳細に説明する。
【0029】
本開示において一体部品1という用語は、単一の一体部品1を、上記構築システムの構築部品3としてだけでなく、二体部品の一部としても指す場合がある。上記二体部品は、上記構築システムの1つの構築部品3として認識されるべきである。従って、二体部品が言及される場合、上記二体部品は、互いに結合された2つの一体部品1である。そして、構築部品3の一般的な表現が言及される場合、構築部品3は、複数の一体部品1複数の二体部品との両方又は何れかの一方である。従って、上記の「さらに、各一体部品1は、一体部品1のそれぞれの中心に貫通孔15を備えてもよい。」の記載における各一体部品1は、一体部品1自体又は二体部品の一部を示すと解釈できる。
【0030】
図1a及び
図1aが示す詳細に注意を向けると、結合手段9及び一体部品1における結合手段9の配置をより詳細に理解できる。各構築部品3の各端部7の結合手段9は、中間突縁17を用いて内側面13に配置されてもよい。中間突縁17は、内側面13に対して垂直に突出し、各端部7から距離19の分離れて各端部7に平行に延びてもよい。距離19は、中間突縁17の突出長さ21と等しい。中間突縁17は、結合手段9に対してより安定かつ堅固な配置を提供する。中間突縁17は、構築部品3の貫通孔15により結合手段9に接近する物体との衝撃からの保護を提供する。また、中間突縁17は、構築部品3が、上記構築システムのユーザの作業のためにより強く、より剛性を持つようにする。中間突縁17の距離19の長さと突出長さ21の長さを等しくすることは、一体部品1がこれに垂直に向けられた隣接する構築部品3に結合される場合に、最良の構成として利用されてもよい。2つの構築部品3が上記方法で配置される場合、構築部品3の端部7及び中間突縁17は、互いに整列するであろう。上記整列により、結合手段9は、保護され密閉された空間に配置される。しかし、上記構築システムにかかる本発明の概念は、本開示を通して提示される保護の範囲から逸脱することなく、他の角度にかかる2つの構築部品3の結合にも利用されてもよい。2つの隣接する構築部品3の非垂直接続が望まれる場合、中間突縁17の突出長さ21と一体部品1の端部7に対する中間突縁17の配置との両方又は何れかの一方は、本開示に記載されるのと同じ効果を提供するように、他の種類の組み立てられた多面体ユニットにおいて、変更されてもよい。
【0031】
図1a及び
図1bに示す上記実施形態は、一体部品1の各端部7が等しい長さであるデザインを有することが示される。さらに、本開示に示される一体部品1に係る上記実施形態は、4つの端部7を有する。一体部品1は正方形である。従って、一体部品1のデザインとして上記の構成を用いることで、立方体形状の多面体ユニットを組み立てることができる。上記のように組み立てられる場合、6つの一体部品1は、一体部品1自体で、又は二体部品の一部として、6つの表面を持つ対称立方体を構成する。
図1bに示されるように、上記6つの表面が構築部品3の外側面11に対応する。
図4を参照して、上記の組み立てをより詳細に説明する。また、理解されているように、一体部品1は、上記に示す同じ構築概念を利用して、上記に示す数とは異なる数の端部7から構成されてもよい。上記の説明にかかる形状の代わりにピラミッド形状を有する多面体ユニットを組み立てる場合、例えば、一体部品1は、3つの端部を備えてもよい。
【0032】
各構築部品3の各端部7の上記結合手段9は、少なくとも1つの爪部23及び少なくとも1つのピン部25とから構成されてもよい。2つの構築部品3の結合は、1つの構築部品3の少なくとも1つのピン部25を隣接する構築部品3の少なくとも1つの爪部23に嵌め込むことによって達成される。
【0033】
図1a及び
図1bが示すように、結合手段9のピン部25は、ピン部25の中心線27が一体部品1から外側に延びるように方向付けられてもよい。また、結合手段9のピン部25は、一体部品1の外側面11と平行な伸長方向及び配向を有する。ピン部25に対応して、結合手段9の爪部23は、ピン部25(この場合、実質的に円形の周縁を有する)の形状に一致するように形作られてもよい。爪部23により部分的に囲まれる内部容積内の中心線29は、中心線29が配置されている一体部品1の内側面13に垂直な方向に延びる。従って、2つの構築部品3が、端部7から端部7まで、そして上記の2つの構築部品3の互いに垂直な向きで互いに結合されている場合、中心線27及び中心線29は、整列する。上記の2つの構築部品3の爪部23及びピン部25は、上記の2つの隣接する構築部品3のしっかりとした結合を提供するように、互いに結合されてもよい。爪部23及びピン部25の中心線27及び中心線29を利用して、中心線27及び中心線29が互いに垂直な向きである場合、反対側の爪部23とピン部25の結合は、互いの一方向のスライドによって外れることは決してない。従って、結合手段9にかかる上記実施形態の上記の2つの独立した部分は、互いに補完して、複数の方向に確実に保持される結合を達成する。
【0034】
さらに、各構築部品3の各端部7は、1つの爪部23及び1つのピン部25(
図1a及び
図1bに示されるように)を備えてもよい。各端部7について、爪部23及びピン部25は、中心31から等距離で、端部7の中心31に対して反対側に配置される。爪部23及びピン部25の上記のような配置は上記の2つの隣接する構築部品3の上記中心31が互いに整列するため、互いに結合された場合に上記の2つの隣接する構築部品3の滑らかな整列を確実にする。また、上記の結合は上記の構築部品の端部7を常に互いに整列させる。また、上記の結合は、端部7の整列と同様に、上記構築システムに従って正しい多面体ユニットの組み立ての最初の段階を構成する構築部品3の正しい配置を提供する。さらに、上記の配置は、上記構築システムのユーザに構築部品3を単一の可能な方法で互いに結合することを強制するため、上記構築システムは、上記ユーザにとってより直感的になる。本開示では、構築部品3は、爪部23及びピン部25の対称配置が達成される限り、各構築部品3の各端部7に対して任意の数の爪部23及びピン部25を備えてもよい。より大きな種類の構造物の場合、そのようなより大きな構築部品3間のより信頼性が高く耐久性のある接続を提供するために、各構築部品3の各端部7に、より大きな複数のそのような組み合わされた爪部23及びピン部25を提供することがより有益であり得る。爪部23及びピン部25のそのような結合された各対は、各構築部品3の端部7を適切な方法で整列させるために、各端部7の中心31から等距離に配置される必要がある。
【0035】
図2a-cは、一実施形態にかかる構築システムの二体部品33を示す図である、異なる角度から示した図である。より正確には、
図2aは、二体部品33の内側面13の上から二体部品33を示す上面図である。
図2bは、二体部品33を示す側面図である。
図2cは、二体部品33の外側面11下から二体部品33を示す底面図である。この実施形態は、二体部品33及び
図1a及び
図1bに示される一体部品1を備える構築システムの二体部品33として認識されてもよい。従って、
図2a-cに示されるような二体部品33は、互いに隣接して配置され、隣接して配置された上記の2つの一体部品1であって、それぞれの各端部7のうちの1つで互いにヒンジ結合される2つの一体部品1(
図1a及び
図1bに示される)から構成されると認識されるべきである。
図2a及び
図2bは、それぞれ、結合手段9のピン部25及び爪部23の中心線27及び中心線29の方向及び、上記の2つの角度からの図を一緒に合体して想像した場合において、ピン部25及び爪部23が一緒に結合された場合に中心線27及び中心線29がどのように整列されるかをより明確に示す。
【0036】
構築部品3は、均一な材料で作られてもよい。二体部品33を形成し、ヒンジ結合された上記の互いに隣接して配置される2つの一体部品1は、上記の均一な材料で作られる細長連結部35を少なくとも1つ備えてもよい。
図2a-cに示される実施形態は、
図2a-cに示される二体部品33を形成する上記の2つの個別の一体部品1の間の領域に見られるように、1つのそのような細長連結部35を備える。
図2bは、材料である細長連結部35がかなり薄いことを示す。これにより、細長連結部35は、柔軟性を提供し、従って、上記の2つの一体部品1間のヒンジ機能を提供する。細長連結部35を柔軟にするため、構築部品3が作られる材料は、当然、柔軟な材料である必要がある。従って、構築部品3は、好ましくは、ポリプロピレン(PP)などのポリマー材料で作られる。しかし、適切な材料特性を示す場合、もちろん他の高分子材料も構築部品3の材料として使用してもよい。
【0037】
構築部品3自体は、そのように組み立てられた場合に安定した多面体ユニット及び三次元構造物を形成することができるのに十分な剛性を有する必要がある。従って、細長連結部35と構築部品3における細長連結部35以外の残りの部分の厚さを比較する場合、この厚さの違いは、硬い構築部品3及び可撓性の細長連結部35という異なる特性を提供する。例えば、上記の特性は、に例えば、製造材料としてポリプロピレンを使用することにより提供されてもよい。次に、構築部品3は、成形によって製造されてもよい。構築部品3は、製造するのに速く、容易で、費用対効果が高く、製造直後に適切な特性を提供し、最終製品に到達するためのさらなる過程段階を必要としなくてもよい。しかし、混成の構築部品3を提供するため、複数の製造材料を使用して上記構築部品3を製造してもよい。上記のヒンジ結合された二体部品33は、例えば、その所望の機械的特性に適する代替材料で作られてもよい。しかしながら、構築部品3を1つの流入材料のみの均一な部品として製造することにより、製造コストが低減され、製造過程がより時間効率的になる可能性がある。
【0038】
図3a及び
図3bは、代替の実施形態にかかる構築システムの二体部品33を示す上面図である。
図3a及び
図3bの両方は、二体部品33の外側面11を示す構築システムの二体部品33の異なる実施形態を示す上面図である。
図3aは、二体部品33が示されて説明された上記の実施形態と比較して異なる形状及び大きさの貫通孔15を備える二体部品33のそのような一実施形態を示す。
図3aに示すように、貫通孔15は、本開示において、上記の各一体部品1の合計の大きさと比較してはるかに大きく、丸みを帯びた端を有する正方形の形状を有する。構築部品3の上記実施形態が、多面体ユニット及び三次元構造物を組み立てるために使用される場合、貫通孔15を通過する視認性が向上し、従って、そのような組み立てられた配置は、視覚的に軽い外観を有することができ、上記構築システムのユーザがつかむべきより薄い構造部品が有るため、構造のより容易な取り扱いを提供できる。
【0039】
さらに、
図3aでも示すように、
図3aが示す二体部品33を構成する、上記のヒンジ結合された上記の2つの個々の一体部品1は、上記の2つの一体部品1の間にギャップ36を挟んで2つの細長連結部35を備える。上記の2つの細長連結部35の全長は、
図2a-cを参照して示される端部7の全体に沿って走る単一の細長連結部35と比較して明らかに短いため、細長連結部35の柔軟性も当然変化する。従って、
図3aに示されるような上記の2つの細長連結部35は、単一の細長連結部35と比較してわずかに厚くすることができ、組み合わされても、ヒンジ結合に同じ柔軟性を提供する。理解されているように、使用される細長連結部35の総数は、単一の細長連結部35と、多数のより小さな細長連結部35と、の間で変化してもよい。細長連結部35の総数及び細長連結部35の厚さは、細長連結部35が提供するヒンジ結合の柔軟性及び耐久性を変更する手段として利用できる。
【0040】
図3bは、上記の個々の一体部品1の端部7の長さが不均一である二体部品33の別の代替の実施形態を示す。理解されているように、上記の構築部品3で組み立てられる多面体ユニットは、対称的な立方体形状ではなく、むしろ直方体形状の形状を有するであろう。
【0041】
明らかなように、
図3a及び
図3bを参照して説明される実施形態は、本開示によって定義される保護の範囲内に入る唯一の可能な代替の実施形態ではない。
図3a及び
図3bは、特定の機能に対して行われ得る、いくつかの変形を示す単なる一例である。上記構築部品の端を構成する端部7の総数は、より少ない又はより多い端部7を有する構築部品を提供するように変更できる。貫通孔15は、大きさ又は形状が変更されてもよく、又は完全に除去されてもよい。結合手段9の中心線27及び中心線29の向きは、90°以外の角度、又は他の角度に適合するように角度を付けることができる。
【0042】
図4は、一実施形態による、部分的に組み立てられた多面体ユニット37を示す斜視図である。上記の部分的に組み立てられた多面体ユニット37は、
図1a及び
図1bを参照して説明した複数の一体部品1と、
図2a-cを参照して説明した1つの二体部品33とを結合して達成できる。
図4に示されている一体部品1の総数は4つである。3つの一体部品1は、
図4が示すように組み立ての底部に位置する二体部品33に結合される。4つ目の一体部品1は、部分的に完成した多面体ユニット37の上に示される。従って、本開示に示すように、二体部品33は、自身を構成する2つの一体部品1の1つによって多面体ユニット37に結合される。従って、二体部品33に結合されていない一体部品1は、二体部品33の他の一体部品1へのヒンジ結合により自由に移動可能である。さらに、
図4に明確に示されているように、二体部品33の自由な一体部品1の結合手段9は、全て他の追加の多面体ユニット37の他の構築部品3に自由に結合できる。多面体ユニット37を組み合わせると、完全に組み立てられた場合に三次元構造物が作られる。さらに、上記の部分的に組み立てられた多面体ユニット37の前面のオープンスペースは、別の追加の構築部品3に結合するために容易に利用可能であるとして本開示に示されている。一体部品1が上記の部分的に組み立てられた多面体ユニット37に結合される場合、多面体ユニット37は完全に組み立てられ、多面体ユニット37の一部である上記の唯一の二体部品33は、多面体ユニット37が1つの隣接する別個の多面体ユニット37にヒンジ結合される可能性を提供する。しかし、二体部品33が多面体ユニット37の前部のオープンスペースに結合される場合、多面体ユニット37は、従って、1つの隣接する多面体ユニット37への別個の第2のヒンジ結合を提供されてもよい。理解されているように、多面体ユニット37の前部のオープンスペースに結合されているような追加の二体部品33は、利用可能な4つの可能な方向のいずれかに向けられ得る。すなわち、図示の多面体ユニット37に結合されていない追加の二体部品33の一体部品1は、上記構築部品3の端部7の何れかから結合してもよい。端部7は、上記のオープンスペースの周縁を構成する。従って、上記構築システムを使用して、この種類の多面体ユニット37の無限のバリエーションを作ることができる。多面体ユニット37の任意の端部7は、隣接する追加の多面体ユニット37にヒンジ結合されてもよい。上記ヒンジ結合が三次元構造物全体のどこに配置されているかに応じて、視覚的関心、動く彫刻、運動訓練道具/おもちゃ、実用的で有用な幾何学的オブジェクトを提供するために、上記三次元構造物を様々な方法で変形できる。上記三次元構造物の一例を
図5a-dを参照して説明する。
【0043】
図4に示されるような構築部品3の結合手段9の爪部23及びピン部25は、
図4示されるように部分的な組み立てである場合、その中でより詳細に見ることができる。本開示では、爪部23及びピン部25の中心線29及び中心線27が、隣接する構築部品3の対応する全てのそのような中心線27及び中心線29と、それぞれ方向14でどのように整列するかが示され、そして、中心線29及び中心線27は、方向14の交互のパターンにより配置されて互いに補完し合うことを示されている。上記の部分的に組み立てられた多面体ユニット37の上側の一体部品1は、を、水平に向けられたそのピン部25を下側の爪部23に押し込む力により下向きに押すことができる。上側の一体部品1の各爪部23は、それぞれの反対側に配置されたピン部25上を単に滑り落ちる。これは、一方向への滑り運動のみによっては多面体ユニット37から構築部品3を除去できないことを保証し、構築部品3間のしっかりとした結合を提供する。また、構築部品3の内側面13に配置された中間突縁17が、結合手段9を閉鎖空間内に完全に密閉するように互いにどのように整列するかを、
図4で見ることができる。これにより、結合手段9を損傷するリスクを軽減し、より滑らかでより視覚的に心地よい多面体ユニット37を実現する。
【0044】
もちろん、上記構築システムの概念はさらに拡張される可能性があることにも言及する必要がある。三体部品又は同様に構築された構築部品3は、全ての一体部品1の端部7が別の隣接する一体部品1に結合されて構成される。上記構築システムの構築部品3の上記の直観的であるが強い結合手段9によって、任意の単一又は複数の構築部品3は、後の任意の時点で除去され、別の種類の構築部品と交換されて、新しい特性と機能との両方又は何れかの一方を有し得る新しい種類の三次元構造物を作れる。
【0045】
上記の単一の多面体ユニット37は、もちろん、本開示にかかる上記構築システムにより組み立てることもできる。従って、上記の単一の多面体ユニット37は、隣接する多面体ユニットに結合しなくてもよい。上記の単一の多面体ユニット37は、一体部品1のみを一緒に結合することにより、又は一体部品1と二体部品2との組み合わせにより、組み立てることができる。但し、上記のヒンジ結合にかかる二体部品33は上記の単一の多面体ユニット37内の曲がり角に配置される。
図4に示すように、上記の部分的に組み立てられた多面体ユニット37内の二体部品33が回転されて、二体部品33の上記の自由な一体部品1が代わりに多面体ユニット37のオープンスペースに配置される場合、上記の自由な一体部品1は、多面体ユニット37を完成させるために単に上向きに傾けられてもよい。
【0046】
図5a-dは、幾何学的な変形の異なる段階における三次元構造物39を示す。本明細書の開示は、上記開示にかかる上記構築システムによって組み立てられた任意の三次元構造物39に関連するものである。従って、一般に、三次元構造物39は少なくとも2つの多面体ユニット37を備えてもよい。三次元構造物39の各多面体ユニット37は、少なくとも1つの隣接する多面体ユニット37と一緒にヒンジ結合される。ヒンジ結合された多面体ユニット37の各対は、多面体ユニット37の端部7でさらにヒンジ結合される。
図5a-dに示される一例は、単純化のために選択された、立方体の形状を有する10個の多面体ユニット37である。本明細書の開示によれば、三次元構造物39のそのような各多面体ユニット37は、少なくとも1つの一体部品1及び少なくとも1つの二体部品33から構成される。
図5aが示す三次元構造物39は、三次元構造物39の初期形態として知覚され得る。上記の隣接する多面体ユニット37にヒンジ結合されている多面体ユニット37は、
図5dに示す第2の形態に到達するまで、各
図5a-dが示すように少しずつ離れて、又は互いに向かって傾斜する。従って、上記の全ての動きは、隣接する多面体ユニット37との間の複数の上記ヒンジ結合によって達成される。上記のヒンジ結合された多面体ユニット37の相互のロックを回避するように、正しい方法で配置されている場合、多面体ユニット37は同時に移動できる。従って、三次元構造物39は、作ることができる唯一の三次元構造物ではなく、複数のヒンジ結合をその中に有するそのような三次元構造物39の機能を示す一例にすぎない。
【0047】
図6a-eは、幾何学的な変形の異なる段階における代替の三次元構造物39を示す。上記の代替の三次元構造物39については、詳細には説明しない。
図6a-6eが示すように、その様々な形状間で移動される機能性及び能力は、
図5a-dに示される三次元構造物39を反映し、別個の形状(面)及び形状(立体)のみが異なり、それぞれの図に示されている。
【0048】
もちろん、所望の使用法に応じて、三次元構造物39は異なる方法で計画、組み立て、使用できる。上述のように、これらの種類の三次元構造物39は、視覚芸術、キネティックパズル、おもちゃ、さらには折り畳み可能な家具又は構造的な構築要素など、多種多様な方法で使用できる。
【0049】
実施形態の上述の説明は、例示的及び説明的な目的のために提供された。これは、網羅的であること、又は実施形態に記載された変形に限定することを意図しない。多くの部分的変形及び全体的変形は、当業者には明らかであろう。実施形態は、原理及び実際の用途を最もよく説明する。それにより、実施形態は、当業者がその様々な実施形態に関して、及びその意図された使用に適用可能な様々な修正を加えて本発明を理解できるようにするために、選択及び説明を行っている。上記で特定された構成要素及び特徴は、本開示の枠組み内で、特定された異なる実施形態間で組み合わせてもよい。