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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-23
(45)【発行日】2022-05-31
(54)【発明の名称】煙道ガス混合装置及び方法
(51)【国際特許分類】
   B01F 25/30 20220101AFI20220524BHJP
   B01F 23/10 20220101ALI20220524BHJP
   F27D 17/00 20060101ALI20220524BHJP
【FI】
B01F5/04
B01F3/02
F27D17/00 101Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020503915
(86)(22)【出願日】2018-03-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-09-24
(86)【国際出願番号】 CN2018078127
(87)【国際公開番号】W WO2019114138
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2020-01-23
(31)【優先権主張番号】201711315911.3
(32)【優先日】2017-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】509031567
【氏名又は名称】中国科学院過程工程研究所
【氏名又は名称原語表記】INSTITUTE OF PROCESS ENGINEERING,CHINESE ACADEMY OF SCIENCES
【住所又は居所原語表記】NO.1 Zhongguancun North Second Street,Haidian District Beijing 100190,P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】朱廷▲ギュ▼
(72)【発明者】
【氏名】徐文青
(72)【発明者】
【氏名】李超群
【審査官】中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-517624(JP,A)
【文献】特開平11-324812(JP,A)
【文献】特開2002-098012(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105435669(CN,A)
【文献】中国実用新案第205779317(CN,U)
【文献】中国実用新案第203627010(CN,U)
【文献】西独国特許出願公開第3607676(DE,A)
【文献】独国特許出願公開第10019414(DE,A1)
【文献】仏国特許出願公開第2599437(FR,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01F 23/10、25/30-32
F27D 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
煙道ガス混合装置であって、
前記煙道ガス混合装置は、
煙道入口セグメント(11)と、
側壁に複数の吸入孔(221)が周設されたスロートセグメント(22)と、
前記スロートセグメント(22)の外周に設けられた環状キャビティ(3)と、
前記環状キャビティ(3)に連結された環状冷却排気ガス支管(31)と、
煙道出口セグメント(12)と、
前記煙道入口セグメント(11)と前記スロートセグメント(22)との間に連結されたネッキングセグメント(21)と、
前記スロートセグメント(22)と前記煙道出口セグメント(12)との間に連結されたフレアセグメント(23)と、
前記環状キャビティ(3)に設けられた空気支管(32)と、制御モジュール(34)とを含み、
前記空気支管(32)の軸線と前記スロートセグメント(22)の軸線との夾角は30°~90°であり、前記空気支管(32)は電動バルブ(33)を含み、前記電動バルブ(33)は前記制御モジュール(34)に電気的に接続されている、煙道ガス混合装置。
【請求項2】
前記吸入孔(221)の軸線と前記スロートセグメント(22)の軸線との夾角は20°~90°である、ことを特徴とする請求項1に記載の煙道ガス混合装置。
【請求項3】
前記環状冷却排気ガス支管(31)の軸線と前記スロートセグメント(22)の軸線との夾角は15°~75°である、ことを特徴とする請求項1に記載の煙道ガス混合装置。
【請求項4】
前記環状キャビティ(3)の断面は台形構造であり、かつ前記台形構造の角部は円弧形遷移面を有する、ことを特徴とする請求項3に記載の煙道ガス混合装置。
【請求項5】
前記煙道出口セグメント(12)に設けられた酸素含有量モニタ(14)をさらに含み、前記酸素含有量モニタ(14)は前記制御モジュール(34)に電気的に接続されている、ことを特徴とする請求項に記載の煙道ガス混合装置。
【請求項6】
前記煙道出口セグメント(12)の底部に設けられた灰バケツ(13)をさらに含む、ことを特徴とする請求項に記載の煙道ガス混合装置。
【請求項7】
前記煙道出口セグメント(12)の直径は前記煙道入口セグメント(11)の直径よりも大きい、ことを特徴とする請求項1~のいずれか一項に記載の煙道ガス混合装置。
【請求項8】
請求項1~のいずれか一項に記載の煙道ガス混合装置を利用する煙道ガス混合方法であって、
前記煙道入口セグメント(11)へ煙道ガスを導入することと、
前記環状冷却排気ガス支管(31)へ環状冷却排気ガスを導入することと、
前記環状冷却排気ガスが前記環状キャビティ(3)及び前記吸入孔(211)を順次通過した後、前記煙道ガスと混合して混合ガスを形成することとを含む、煙道ガス混合方法。
【請求項9】
前記環状冷却排気ガスと前記煙道ガスとを混合した後に、
前記混合ガスの酸素含有量に対して監視を行うことと、
前記酸素含有量により、前記環状キャビティ(3)に設けられた空気支管(32)から前記環状キャビティ(3)内に補足されるべき空気の吸入量をリアルタイムに調整することとをさらに含む、ことを特徴とする請求項に記載の煙道ガス混合方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス混合技術分野に関し、例えば煙道ガス混合装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
燒結煙道ガス循環プロセスとは、燒結過程で排出された一部の熱伝導ガスを燒結イグナイターの後の台車へ戻って循環使用する燒結方法である。関連技術における燒結煙道ガス循環プロセスには、いずれも煙道ガス循環において燒結鉱物品質を保証するために、循環煙道ガスの中に十分な酸素が含有されることを保証すべきであることが提出されているため、プロセス設計において一般的には環状冷却器が生じた排気ガスを利用して、燒結煙道ガスにおける酸素含有量を補足する。
【0003】
図1は、関連技術における煙道ガス循環の典型的なプロセスフローチャートであり、図1に示す機器は、環状冷却器1’、環状冷却循環送風機11’、煙道ガス混合器2’、煙道ガスシールカバー31’、燒結機32’、除塵器4’、燒結循環送風機41’、燒結メイン吸引機42’、脱硫塔5’、煙突6’及び機器の間を連結する管路を有する。上記燒結工程、燒結煙道ガス処理工程及び煙道ガス循環プロセスの作動手順は以下の通りである。材料は燒結機32’で燒結され、燒結機32’から取り外された燒結熱鉱は、環状冷却器1’により冷却された後に環状冷却排気ガスを生じ、環状冷却排気ガスは、環状冷却循環送風機11’により加圧された後、燒結機32’から取り込んだ、燒結循環送風機41’により増圧された循環煙道ガスと共に、煙道ガス混合器2’に入り、且つさらに燒結機32’の上方に位置する煙道ガスシールカバー31’を通過して燒結機32’に入る。燒結機32’が生じる煙道ガス(非循環煙道ガス)の大部分は、除塵器4’を通過し、燒結メイン吸引機42’により加圧されて脱硫塔5’及び煙突6’に搬送され、最後に排出される。そのうち、環状冷却循環送風機及び煙道ガス混合器は、連携して環状冷却排気ガス及び循環煙道ガスの混合を実現するが、空気の補足は、煙道ガスシールカバーに通気弁を設けることにより実現することが多い。
【0004】
同時に、混合する必要な二本の煙道ガスの圧力、温度、流量及び成分などがいずれも異なるので、関連技術における煙道ガス混合装置は以下の問題が存在している。例えば三方煙道の混合装置は、煙道及びそのエルボの空間が限られるので、二本の気流が混合する過程において気流が偏向渦し、煙道が摩耗され、灰集積及び混合効果が悪いなどの問題が存在しており、さらに気流逆吸いが発生し、煙道ガス循環送風機の振動悪化及び失速不安定などの作業事故を引き起こす。複数の混合キャビティの混合装置及び変径混合ドラムの混合装置は煙道ガスを十分に混合することができるが、両方がいずれも塵含有量の大きい煙道ガスに適しない。したがって、低抵抗であり且つ煙道の煙道ガス成分及び煙道ガス温度を便利に調節し、煙道ガスの流量を安定化させ、煙道の集灰及び摩耗を回避し、送風機及び付属煙道などの機器を保護することができる煙道ガス混合装置の設計は、煙道ガス循環プロセスの安定及び効率的な動作に対して意義が重大である。
【0005】
同時に、関連技術における煙道ガス循環プロセスは、シールカバーから空気を直接補充し、シールカバー空間が大きいので、シールカバー内のガスは短い滞留時間内に燒結床層に吸入されて燃焼反応に参加することで、このような方式は、酸素が循環煙道ガスに不均一に混合する問題が存在し、即ち空気インレットに近づく領域に酸素含有量が高いが、空気インレットに遠ざかる領域に酸素含有量が低く(または低酸素不感帯と称する)、このような低酸素不感帯の存在は燒結生産にかなり不利である。したがって、適正な技術的手段によって補足的に入る空気により運んだ酸素を循環煙道ガスに均一に混合させることも煙道ガス循環プロセスの安定性を向上する重要なポイントである。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、煙道ガス混合装置及び方法を提供し、関連技術における煙道ガス混合装置のエネルギー消費が高く、煙道ガス混合効果が不良であるという問題を解決することができる。煙道ガス混合装置は、
煙道入口セグメントと、
側壁に複数の吸入孔が周設されたスロートセグメントと、
スロートセグメントの外周に設けられた環状キャビティと、
環状キャビティに連結された環状冷却排気ガス支管と、
煙道出口セグメントと、
煙道入口セグメントとスロートセグメントとの間に連結されたネッキングセグメントと、
スロートセグメントと煙道出口セグメントとの間に連結されたフレアセグメントとを含む。
【0007】
一実施例において、吸入孔の軸線とスロートセグメントの軸線との夾角は20°~90°である。
【0008】
一実施例において、環状冷却排気ガス支管の軸線とスロートセグメントの軸線との夾角は15°~75°である。
【0009】
一実施例において、環状キャビティの断面は台形構造であり、且つ台形構造の角部は円弧形遷移面を有する。
【0010】
一実施例において、空気支管及び制御モジュールをさらに含み、空気支管の軸線とスロートセグメントの軸線との夾角は30°~90°であり、空気支管は電動バルブを含み、電動バルブは制御モジュールに電気的に接続されている。
【0011】
一実施例において、煙道出口セグメントに設けられた酸素含有量モニタをさらに含み、酸素含有量モニタは制御モジュールに電気的に接続されている。
【0012】
一実施例において、煙道出口セグメントの底部に設けられた灰バケツをさらに含む。
【0013】
一実施例において、煙道出口セグメントの直径は煙道入口セグメントの直径よりも大きい。
【0014】
煙道ガス混合方法は、
煙道入口セグメントへ煙道ガスを導入することと、
環状冷却排気ガス支管に環状冷却排気ガスを導入することと、
環状冷却排気ガスが環状キャビティ及び吸入孔を順次通過した後、煙道ガスと混合して混合ガスを形成することとを含む。
【0015】
一実施例において、前記環状冷却排気ガスと前記煙道ガスとを混合した後に、混合ガスの酸素含有量に対して監視を行うことと、
前記酸素含有量により、環状キャビティ内に吸入された空気の吸入量をリアルタイムに調整することとをさらに含む。
【0016】
本発明の煙道ガス混合装置及び方法は、関連技術における煙道ガス混合装置のエネルギー消費が高く、煙道ガス混合効果が不良であるという問題を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は関連技術の燒結煙道ガス循環プロセスフロー模式図である。
図2図2は一実施例に係る煙道ガス混合装置の平面図である。
図3図3は一実施例に係る煙道ガス混合装置の正面図である。
図4図4は一実施例に係る燒結煙道ガス循環プロセスのプロセスフロー模式図である。
図5図5は一実施例に係る煙道ガス混合方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図2に示すように、図2は一実施例に係る煙道ガス混合装置の平面図であり(図に空気支管を表示していない)、煙道ガス混合装置の本体はベンチュリ管(Venturi tube)構造であり、且つ煙道ガスの流れ方向に沿って煙道入口セグメント11、ネッキングセグメント21、スロートセグメント22、フレアセグメント23及び煙道出口セグメント12が順に設けられている。吸入孔221は、均一で且つ傾斜してスロートセグメント22の周方向側壁に周設されており、スロートセグメント22の周方向から外へ環状キャビティ3が延在され、環状キャビティ3はスロートセグメント22全体の外部に被覆し、環状キャビティ3の内部にガスを収容する空間が形成されている。環状キャビティ3の断面は円形構造であってもよいし、台形構造であってもよい。例示的には、本実施例において、環状キャビティ3の断面は台形構造であり、環状キャビティ3の断面が台形構造であると、台形構造の角部は円弧形遷移面を有することで、環状キャビティ3内に灰集積の死角が存在せず、環状キャビティ3の内部に吸入された気流がスムーズであることを保障するとともに、環状キャビティ3の内壁の灰集積を防止することができる。
【0019】
環状キャビティ3が外へ延在して環状冷却排気ガス支管31が形成され、吸入孔221はいずれも環状キャビティ3及び環状冷却排気ガス支管31に連通され、且つ環状冷却排気ガス支管31は傾斜して環状キャビティ3に設けられ、このように設計することにより、環状冷却排気ガスはまず環状冷却排気ガス支管31から環状キャビティ3に吸入され、さらに均一で且つ傾斜してスロートセグメント22の周方向側壁に分布された吸入孔221により煙道ガスメイン通路に吸入されることで、スロートセグメント22の全周に亘って均一に吸入することを実現し、流入煙道ガスに対する緩衝及び圧力安定化も実現し、且つ環状キャビティ3と煙道ガスメイン通路に安定差圧を形成させ、煙道ガスメイン通路流動場の均一安定性を維持する。好ましくは、環状キャビティ3内に環状冷却排気ガスが充満することを利用し、スロートセグメント22のすべての吸入孔221を十分に利用して吸入することにより、環状冷却排気ガスは吸入孔221を通過すると加速が発生し、さらに流入煙道ガスに対するガイド作用を実現することができる。また、スロートセグメント22における吸入孔221は傾斜して設けられ、環状冷却排気ガスを予め設けられた角度で流入煙道ガスと合流させることができ、環状冷却排気ガスの流入煙道ガスに対する直接な衝撃を回避することで、流入煙道ガスの流動に対する影響を減少し、且つ引き込まれたガスと流入煙道ガスとの衝突損失を減少する。図3に示すように、図3は一実施例に係る煙道ガス混合装置の正面図であり(図に環状冷却排気ガス支管を表示していない)、環状キャビティ3に空気支管32が設けられ、空気支管32の底部に電動バルブ33が組み付けられることで、空気支管32の吸気を制御する。煙道出口セグメント12の頂上部に酸素含有量モニタ14が設けられることで、混合した後に煙道ガスにおける酸素含有量をリアルタイムに監視し、酸素含有量モニタ14のプローブは煙道出口セグメント12の中心位置までに延びており、混合した煙道ガスの酸素含有量に対してより正確に測定できることを保証することができる。煙道ガス混合装置には、制御モジュール34がさらに設けられ、酸素含有量モニタ14は制御モジュール34に電気的に接続され、酸素含有量モニタ14は、検出された酸素含有量の結果を制御モジュール34にフィードバックし、制御モジュール34は、空気支管32における電動バルブ33の開度を調節することで、燒結酸素が十分に供給されることを保証する。好ましくは、煙道ガス循環過程における熱損失を減少するために、煙道ガス混合装置の本体の外部に保温処理を行い、且つ空気支管32の電動バルブ33の開度を適時調節する。煙道出口セグメント12の直径は煙道入口セグメント11の直径より大きく、煙道出口セグメント12の底部に灰バケツ13が設けられることで、混合煙道ガスがフレアセグメント23に通した後に管直径が大きくになることにより流速が減速され、重力により沈降される一部の粉塵を収集することで、煙道の灰集積及び摩耗を有効に回避することができる。
【0020】
図2及び図3に示すように、吸入孔221の軸線とスロートセグメント22の軸線との夾角は20°~90°であり、環状冷却排気ガス支管31の軸線とスロートセグメント22の軸線との夾角は15°~75°であり、空気支管32の軸線とスロートセグメント22の軸線との夾角は30°~90°である。引き込んだガスの吸気構造を傾斜して設けることにより、引き込んだガスが流入煙道ガスに対する直接な衝撃を回避することができるとともに、流入煙道ガスにガイド作用を与えることができ、煙道ガスメイン通路の流動場の均一及び安定が維持され、引き込んだガスと流入煙道ガスとの衝突損失が減少される。そのうち、環状冷却排気ガス支管31は一定な角度で環状キャビティ3内に傾斜して連結し、環状冷却排気ガス支管31と環状キャビティ3との連通をより便利にすることができる。
【0021】
図4は一実施例に係る燒結煙道ガス循環プロセスのプロセスフロー模式図であり、図2図4に示すように、燒結煙道ガス循環プロセスの作業原理は以下の通りである。
【0022】
材料は燒結機3bで燒結され、燒結機3bから取り外された燒結熱鉱は、環状冷却器1により冷却された後に環状冷却排気ガスを生じ、燒結機3bの首尾部から取り込んだ、燒結循環送風機41により増圧された循環煙道ガスと共に、煙道ガス混合装置に入り、且つ燒結機3bの頭部における煙道ガスシールカバー3aを通過して燒結機3bに入る。燒結機3bが生じる煙道ガス(非循環煙道ガス)の大部分は、除塵器4を通過し、燒結メイン吸引機42により加圧されて脱硫塔5及び煙突6に搬送され、最後に排出される。
【0023】
本実施例において、循環煙道ガスは燒結循環送風機41により加圧された後に、経典的なベンチュリ管構造を本体とする煙道ガス混合装置内に流れることにより、スロートセグメント22で負圧が発生され、環状冷却排気ガスは、環状冷却器1の従来の送風機(図示せず)により押されて環状冷却排気ガス支管31により環状キャビティ3内に入り、負圧の作用で吸入孔221によりスロートセグメント22の流入煙道ガスに吸入され、且つ二つの流体の差圧を利用して引き込んだ環状冷却排気ガスと流入煙道ガスとを十分に混合させ、関連技術における燒結煙道ガス循環プロセスに比べて、本実施例は環状冷却循環送風機11を必要とせず、環状冷却排気ガスと循環煙道ガスとの十分な混合を効果的に実現することができ、燒結煙道ガス循環プロセスにおける煙道の煙道ガスの成分及び煙道ガスの温度を均一にして、煙道ガスの流量を安定化することもできる。また、スロートセグメント22に空気支管32が傾斜して設けられ、空気支管32は、混合した後に煙道出口セグメント12における酸素含有量の変化により、随時調整・制御して空気を補足することもできる。
【0024】
図5は一実施例に係る煙道ガス混合方法フローチャートであり、図5に示すように、当該煙道ガス混合方法はステップ110~ステップ130を含む。
【0025】
ステップ110において、煙道入口セグメントへ煙道ガスを導入する。
【0026】
ステップ120において、環状冷却排気ガス支管へ環状冷却排気ガスを導入する。
【0027】
ステップ130において、環状冷却排気ガスは環状キャビティ及び吸入孔を順次通過した後に、煙道ガスと混合して混合ガスを形成する。
【0028】
好ましくは、当該煙道ガス混合方法は、混合ガスの酸素含有量を監視することと、
酸素含有量により、環状キャビティ内に吸入された空気の吸入量をリアルタイムに調整することとをさらに含む。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明に係る煙道ガス混合装置は、関連技術における煙道ガス混合装置のエネルギー消費が高く、煙道ガス混合効果が不良であるという問題を解決することができる。
【符号の説明】
【0030】
1’ 環状冷却器
11’ 環状冷却循環送風機
2’ 煙道ガス混合器
31’ 煙道ガスシールカバー
32’ 燒結機
4’ 除塵器
41’ 燒結循環送風機
42’ 燒結メイン吸引機
5’ 脱硫塔
6’ 煙突
1 環状冷却器
3a 煙道ガスシールカバー
3b 燒結機
4 除塵器
41 燒結循環送風機
42 燒結メイン吸引機
5 脱硫塔
6 煙突
11 煙道入口セグメント
12 煙道出口セグメント
13 灰バケツ
14 酸素含有量モニタ
21 ネッキングセグメント
22 スロートセグメント
23 フレアセグメント
221 吸入孔
3 環状キャビティ
31 環状冷却排気ガス支管
32 空気支管
33 電動バルブ
34 制御モジュール
図1
図2
図3
図4
図5