(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-23
(45)【発行日】2022-05-31
(54)【発明の名称】無線通信のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H04W 28/06 20090101AFI20220524BHJP
H04W 72/12 20090101ALI20220524BHJP
【FI】
H04W28/06 110
H04W72/12 150
(21)【出願番号】P 2020512462
(86)(22)【出願日】2018-08-30
(86)【国際出願番号】 CN2018103262
(87)【国際公開番号】W WO2019062461
(87)【国際公開日】2019-04-04
【審査請求日】2020-04-09
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2017/103977
(32)【優先日】2017-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】特許業務法人大塚国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100131886
【氏名又は名称】坂本 隆志
(72)【発明者】
【氏名】リュウ, ジンフア
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ミン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】Samsung,Discussion on BSR format,3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2017_06_NR R2-1707381,フランス,3GPP,2017年06月17日
【文献】LG Electronics Inc.,BSR format with increased LCG,3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2017_06_NR R2-1707222,フランス,3GPP,2017年06月16日
【文献】Huawei, HiSilicon,Design principle of BS table,3GPP TSG RAN WG2 #99 R2-1707724,フランス,3GPP,2017年08月12日
【文献】Motorola,MAC BSR Coding,3GPP TSG-RAN WG2#63 R2-084420,フランス,3GPP,2008年08月12日
【文献】Intel Corporation,BSR enhancements,3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2017_06_NR R2-1707025,フランス,3GPP,2017年06月17日
【文献】Huawei,UE behaviour of NAS message transmission when inter-RAT change,3GPP TSG-RAN WG2#63 R2-084430,フランス,3GPP,2008年08月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための端末デバイスでの方法であって、
-少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)の各BSテーブルを決定することであって、前記少なくとも1つのLCGは、ネットワークデバイスによって前記端末デバイスに構成される、前記決定することと、
-前記少なくとも1つのLCGのバッファ状態レポート(BSR)を生成することと、
-対応するLCGのLCG識別子(ID)フィールド及びBSフィールドを含む前記BSRを前記ネットワークデバイスに送信することと、を含み、
前記LCG IDフィールドのサイズは
、前記端末デバイスによって使用されるLCG
数に基づき構成される、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記BSフィールドは、5ビットを占有し、
前記LCG IDフィールドは3ビットを占有する、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの基準BSテーブルは、最大アップリンクトランスポートブロックサイズ、レイヤの最大数、コンポーネントキャリア(CC)の最大数、前記端末デバイスでサポートされる各CCの最大キャリア帯域幅、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)の最長ラウンドトリップ時間(RTT)長、時分割複信の場合のアップリンクスロットのフラクション、BSRレポート間隔、及び、前記BSRのBSフィールドにより占有されるビット数の内の少なくとも1つに基づき生成される、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
少なくとも1つの基準BSテーブルに基づいて前記少なくとも1つのLCGの各BSテーブルを決定することは、
ルールに基づいて、前記少なくとも1つの基準BSテーブルから前記各BSテーブルを選択すること、或いは、
前記少なくとも1つの基準BSテーブルと、前記少なくとも1つのLCGに関連付けられた各スケーリング係数、又は、BSフィールドの各ビット数と、に基づいて、前記各BSテーブルを生成すること、を含み、
前記ルールは、前記端末デバイスに事前に格納される、或いは、前記端末デバイスにシグナリングされ、
前記各スケーリング係数は、前記端末デバイスにより決定される、或いは、前記端末デバイスにシグナリングされる、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの基準BSテーブルは、それぞれの基準とするヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTに関連付けられ、
前記各スケーリング係数は、前記基準とするヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTと、前記少なくとも1つのLCGに関連付けられたそれぞれのヌメロロジー/TTI長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTと、に基づいて決定される、方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の方法であって、
前記選択されたLCGは、第1フォーマットを使用でき、LCGの前記サブセットの選択は、LCG/論理チャネル(LCH)優先度、前記LCGで利用可能なデータ量、及び、前記LCGのサービス種別の内の少なくとも1つに基づく、方法。
【請求項7】
無線通信のためのネットワークデバイスでの方法であって、
-少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)で端末デバイス
を構成することと、
-前記端末デバイスのバッファ状態レポート(BSR)フォーマットを構成することと、
-前記端末デバイスから前記少なくとも1つのLCGのバッファ状態レポート(BSR)を受信することと、
-前記少なくとも1つのLCGの各バッファサイズ(BS)テーブルを決定することと、
-前記各BSテーブルに基づいて、前記少なくとも1つのLCGの各BS値を取得することと、を含み、
前記BSRのフォーマットは、対応するLCGのLCG識別子(ID)フィールド及びBSフィールドを含み、
前記LCG IDフィールドのサイズは
、前記端末デバイスによって使用されるLCG
数に基づき構成される、方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、
前記BSフィールドは5ビットを占有し、
前記LCG IDフィールドは3ビットを占有する、方法。
【請求項9】
請求項7に記載の方法であって、
前記少なくとも1つのLCGの各BSテーブルを決定することは、少なくとも1つの基準BSテーブルに基づき、
前記少なくとも1つの基準BSテーブルは、最大アップリンクトランスポートブロックサイズ、レイヤの最大数、コンポーネントキャリア(CC)の最大数、前記端末デバイスでサポートされる各CCの最大キャリア帯域幅、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)の最長ラウンドトリップ時間(RTT)長、時分割複信の場合のアップリンクスロットのフラクション、BSRレポート間隔、及び、前記BSRのBSフィールドにより占有されるビット数の内の少なくとも1つに基づき生成される、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
少なくとも1つの基準BSテーブに基づいて前記少なくとも1つのLCGの各BSテーブルを決定することは、
ルールに基づいて、前記少なくとも1つの基準BSテーブルから前記各BSテーブルを選択すること、或いは、
前記少なくとも1つの基準BSテーブルと、前記少なくとも1つのLCGに関連付けられた各スケーリング係数、又は、BSフィールドの各ビット数と、に基づいて、前記各BSテーブルを生成すること、を含み、
前記ルールは前記ネットワークデバイスに事前に格納され、
前記各スケーリング係数は前記ネットワークデバイスによって決定される、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの基準BSテーブルは、それぞれの基準とするヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTに関連付けられ、前記各スケーリング係数は、前記基準とするヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTと、前記少なくとも1つのLCGに関連付けられたそれぞれのヌメロロジー/TTI長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTに基づいて決定される、方法。
【請求項12】
無線通信のための装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサにより実行可能な命令を含むメモリと、
を備え、これにより、前記装置が、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法を実行する様に動作する、装置。
【請求項13】
無線通信のための装置であって、
プロセッサと、
前記プロセッサにより実行可能な命令を含むメモリと、
を備え、これにより、前記装置が、請求項7から11のいずれか1項に記載の方法を実行する様に動作する、装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施形態は、一般に無線通信に関し、より具体的には、バッファ状態レポート(BSR)のための方法、装置、及び、コンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
BSRは、端末デバイスからネットワークデバイスへの媒体アクセス制御(MAC)制御要素(CE)等のメッセージの一種であり、端末デバイスのバッファ内に、送信されるデータがどの程度あるかに関する情報を搬送する。BSRを受信した後、ネットワークデバイスは、リソースが利用可能な場合、一定量のアップリンク(UL)許可(物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のリソース等)を割り当てる。このメカニズムにより、ネットワークは、ULリソースを最適化できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、BSRの既存のアプローチは、1つのヌメロロジーと送信時間間隔(TTI)長をサポートする無線ネットワークのみに適しており、複数のヌメロロジーとTTI長をサポートする無線ネットワークには適さない場合がある。したがって、複数のヌメロロジーとTTI長をサポートするネットワークにおけるBSRの解決策を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本要約は、以下の詳細な説明でさらに述べる概念の選択を簡略化した形式で紹介するために提供される。本要約は、クレームされた主題の鍵となる、或いは、必須の特徴を特定することを目的とするものではなく、クレームされた主題の範囲を制限することを意図するものではないことが理解される。
【0005】
本開示の一態様によると、バッファ状態レポート(BSR)のための方法が提供される。本方法は、少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)の各バッファサイズテーブルを決定することと、各バッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGのBSRを生成することと、ネットワークデバイスにBSRを送信することと、を含み、ネットワークデバイスは、少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成する。
【0006】
本開示の他の態様によると、バッファ状態レポート(BSR)のための方法が提供される。本方法は、端末デバイスから、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)のBSRを受信することと、少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGの各BSテーブルを決定することと、各バッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGの各BS値を取得することと、を含み、ネットワークデバイスは、少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成する。
【0007】
本開示の他の態様によると、プロセッサと、プロセッサが実行可能な命令を格納したメモリと、を備えた装置が提供され、これにより、装置は、少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)の各バッファサイズテーブルを決定し、各バッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGのBSRを生成し、ネットワークデバイスにBSRを送信する様に動作可能であり、ネットワークデバイスは、少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成する。
【0008】
本開示の他の態様によると、プロセッサと、プロセッサが実行可能な命令を格納したメモリと、を備えた装置が提供され、これにより、装置は、端末デバイスから、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)のBSRを受信し、少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGの各BSテーブルを決定し、各バッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGの各BS値を取得する様に動作可能であり、ネットワークデバイスは、少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成する。
【0009】
本開示の他の態様によると、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、少なくとも1つのプロセッサで実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)の各バッファサイズテーブルを決定することと、各バッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGのBSRを生成することと、ネットワークデバイスにBSRを送信することと、を実行させる命令を含み、ネットワークデバイスは、少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成する。
【0010】
本開示の他の態様によると、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのプロセッサで実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)の各バッファサイズテーブルを決定することと、各バッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGのBSRを生成することと、ネットワークデバイスにBSRを送信することと、を実行させる命令を含み、ネットワークデバイスは、少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成する。
【0011】
本開示の他の態様によると、コンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品は、少なくとも1つのプロセッサで実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、端末デバイスから、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)のBSRを受信することと、少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGの各BSテーブルを決定することと、各バッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGの各BS値を取得することと、を実行させる命令を含み、ネットワークデバイスは、少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成する。
【0012】
本開示の他の態様によると、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのプロセッサで実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、端末デバイスから、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)のBSRを受信することと、少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGの各BSテーブルを決定することと、各バッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGの各BS値を取得することと、を実行させる命令を含み、ネットワークデバイスは、少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成する。
【0013】
本開示のこれら及び他の目的、特徴、及び、利点は、添付の図面に関連して読まれるべき例示的な実施形態の以下の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本開示の幾つかの実施形態が実施され得る概略システムを示す図。
【
図4】本開示の一実施形態による方法のフローチャート。
【
図5】本開示の一実施形態による、基準バッファサイズテーブル及びスケーリング係数に基づいてBSテーブルを生成する方法を示す図。
【
図6】本開示の一実施形態による、BSRの第1フォーマットの幾つかのフォーマットを示す図。
【
図7】本開示の一実施形態による、BSRの第2フォーマットの幾つかのフォーマットを示す図。
【
図8】本開示の一実施形態による方法のフローチャート。
【
図9】本開示の一実施形態による装置のブロック図。
【
図10】本開示の一実施形態による装置のブロック図。
【
図11】本開示の一実施形態による装置のブロック図。
【
図12】本開示の一実施形態による装置のブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
開示された実施形態の完全な理解を提供するための説明の目的で、詳細な説明を以下に記載する。しかしながら、これらの特定の詳細なしで、或いは、同等の構成で、実施形態を実施できることは当業者には明らかである。
【0016】
ここで使用する様に、用語"無線通信ネットワーク"は、LTEアドバンスド(LTE-A)、広帯域符号分割多重アクセス(WCDMA(登録商標))、高速パケットアクセス(HSPA)等の任意の適切な通信標準に従うネットワークを参照する。さらに、無線通信ネットワーク内の端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信は、グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(GSM)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)、ロングタームエボリューション(LTE)、及び/又は、その他の適切な第1世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、2.75G、第3世代(3G)、第4世代(4G)、4.5G、将来の第5世代(5G)通信プロトコル、IEEE802.11標準等の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)標準、及び/又は、その他の適切な無線通信規格、例えば、WiMax(Worldwide Interoperability for MicrowaveAccess)、ブルートゥース(登録商標)、及び/又は、ZigBee規格、及び/又は、現在知られているか将来開発される他のプロトコル等を含む、任意の適切な世代の通信プロトコルに従い実行され得るが、それらに限定されない。
【0017】
用語"ネットワークデバイス"は、無線通信ネットワーク内のデバイスであって、端末デバイスがネットワークにアクセスしてサービスを受けるために経由するデバイスを意味する。ネットワークデバイスは、基地局(BS)、アクセスポイント(AP)、又は、無線通信ネットワーク内の任意の他の適切なデバイスを参照する。BSは、例えば、ノードB(ノードB又はNB)、発展型ノードB(eノードB又はeNB)、gNB、リモート無線ユニット(RRU)、無線ヘッダ(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、リレイ、フェムト、ピコ等の低電力ノードであり得る。ネットワークデバイスのさらに別の例には、MSR BS等のマルチスタンダード無線(MSR)無線機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)又は基地局コントローラ(BSC)等のネットワークコントローラ、基地トランシーバーステーション(BTS)、送信ポイント、送信ノード等が含まれ得る。ただし、より一般的には、ネットワークデバイスは、無線通信ネットワークへの端末デバイスアクセスを構成し、アレンジし、有効化及び/又は提供する様に動作可能である、或いは、無線通信ネットワークにアクセスする端末デバイスに何らかのサービスを提供することができる任意の適切なデバイス(又はデバイスのグループ)を示し得る。
【0018】
用語"端末デバイス"は、無線通信ネットワークにアクセスしてサービスの提供を受けることができる任意のエンドデバイスを参照する。制限しない例として、端末デバイスは、移動端末、ユーザ装置(UE)、又は、他の適切なデバイスを参照する。UEは、例えば、加入者局(SS)、ポータブル加入者局、移動局(MS)、又は、アクセス端末(AT)であり得る。端末デバイスは、ポータブルコンピュータ、デジタルカメラ等の画像キャプチャ端末デバイス、ゲーム端末デバイス、音楽ストレージ及び再生機器、移動電話、セルラフォン、スマートフォン、VоIP(VoiceoverIP)電話、無線ローカルループ電話、タブレット、ウェアラブルデバイス、携帯情報端末(PDA)、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、デジタルカメラ等の画像キャプチャ端末デバイス、ゲーム端末デバイス、音楽ストレージ及び再生機器、ウェアラブル端末デバイス、車載無線端末デバイス、無線エンドポイント、モバイルステーション、ラップトップ埋め込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、スマートデバイス、無線顧客宅内機器(CPE)等を含み得るがこれらに限定されない。以下の説明では、"端末デバイス"、"端末"、"ユーザ装置"及び"UE"という用語は交換可能に使用され得る。一例として、端末デバイスは、3GPPのGSM、UMTS、LTE及び/又は5G規格など、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって公布された1つ以上の通信規格に従って通信する様に構成されたUEを表し得る。本明細書で使用される"ユーザ装置"又は"UE"は、関連するデバイスを所有及び/又は操作する人間のユーザの意味での"ユーザ"を必ずしも有する必要はない。幾つかの実施形態において、端末デバイスは、人間との直接的な相互作用無しに情報を送信及び/又は受信する様に構成され得る。例えば、端末デバイスは、内部又は外部のイベントによってトリガされたとき、或いは、無線通信ネットワークからの要求に応じて、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信する様に設計され得る。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売又は人間のユーザによる操作を目的とするが、最初は特定の人間のユーザに関連付けられていないデバイスを表し得る。
【0019】
端末デバイスは、例えばサイドリンク通信用の3GPP標準を実装することにより、デバイス間(D2D)通信をサポートでき、この場合、D2D通信デバイスとして参照され得る。
【0020】
さらに別の例として、IOT(Internet оf Things)シナリオでは、端末デバイスは、監視及び/又は測定を実行し、その様な監視及び/又は測定の結果を別の端末デバイス及び/又はネットワーク装置に送信する機器又は他のデバイスを表し得る。この場合、端末デバイスは、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり、3GPPの文脈ではマシン型通信(MTC)デバイスとして参照され得る。特定の一例として、端末デバイスは、3GPP狭帯域IoT(NB-IoT)標準を実装するUEであり得る。その様な機器又はデバイスの特定の例は、センサ、電力計、産業用機械等の計測デバイス、又は、冷蔵庫、テレビ等の家庭用機器、時計等の個人用ウェアラブル機器である。他のシナリオにおいて、端末デバイスは、その動作状態又はその動作に関連する他の機能を監視及び/又は報告できる車両又は他の機器を表し得る。
【0021】
本明細書において、ダウンリンク(DL)送信は、ネットワークデバイスから端末デバイスへの送信を参照し、アップリンク(UL)送信は、反対方向の送信を参照する。
【0022】
本明細書における"一実施形態"、"実施形態"、"実施形態例"などへの言及は、説明された実施形態が特定の特徴、構造、又は、特性を含み得ることを示すが、総ての実施形態が必ずしも特定の特徴、構造、又は、特性を含むとは限らない。さらに、その様なフレーズは必ずしも同じ実施形態を参照しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、又は、特性が実施形態に関して説明されている場合、他の実施形態に関連してその様な特性、構造、又は、特性を実装することは、明示的に記述されているか否かに拘わらず、当業者の知識の範囲内では提示されている。
【0023】
本明細書では、"第1"及び"第2"等の用語を使用して様々な要素が説明されるが、これらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことを理解されたい。これらの用語は、ある要素と別の要素を区別するためにのみ使用される。例えば、例示的な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1要素を第2要素と呼ぶことができ、同様に、第2要素を第1要素と呼ぶことができる。本明細書で使用される"及び/又は"という用語は、関連する列挙された用語の1つ又は複数のありとあらゆる組み合わせを含む。
【0024】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的としており、例示的な実施形態を限定することを意図していない。単数形式は、文脈が明らかに他の場合を示している場合を除き、複数形式を含むことが意図される。ここで使用する、用語"含む"、"有する"、"備える"等は、述べられた特徴、要素及び/又は構成部品の存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、要素、構成部品及び/又はそれらの組み合わせの存在を除外するものではない。
【0025】
以下の説明及び特許請求の範囲において、定義されない限り、使用される総ての技術的及び科学的用語は、本開示の技術分野に属する当業者により通常理解されるのと同じ意味を有する。
【0026】
LTEにおいて、BSRは、レイヤ2の機能の1つとして仕様化されている。BSRは、LCGの詳細情報を搬送する。BSR送信は、幾つかの方法、例えば、新しいULデータが空のバッファに到着したとき、又は、より優先度の高いデータが到着したとき(つまり、既存データよりも高い優先度)にトリガされ得る。BSRは定期的にもトリガされ得る。ネットワークは、UEがBSRを介して報告したUEのバッファ状態に従って、UEにULグラントを割り当てる。
【0027】
参照として組み込まれる3GPP仕様36.213-d00のセクション6.1.3.1は、MAC CEと、BSRのバッファサイズレベルを規定する。BSR MAC CEは、以下のいずれかで構成される。
・ショートBSR及びトランケーティッド(Truncated)BSRフォーマット:3GPP仕様36.213-d00の
図6.1.3.1-1に示される様に、1つのLCG識別子(ID)フィールド及び1つの対応するバッファサイズ(BS)フィールド
・ロングBSRフォーマット:3GPP仕様36.213-d00の
図6.1.3.1-2に示される様に、LCGID#0~#3に対応する4つのバッファサイズフィールド
【0028】
LCGID及びBSフィールドは、以下の様に定義される。
-LCG ID:LCGIDフィールドは、バッファ状態が報告されているLCGを識別する。フィールド長は2ビットである。
-BS:BSフィールドは、TTIの総てのMACプロトコルデータユニット(PDU)が構築された後、LCGの総ての論理チャネルで利用可能なデータの合計量を識別する。データ量はバイト数で示される。それは、無線リンク制御(RLC)レイヤ及びパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤでの送信に利用可能な総てのデータを含む。RLC及びMACヘッダのサイズは、バッファサイズの計算においては考慮されない。フィールド長は6ビットである。拡張BSRサイズが設定されていない場合、バッファサイズフィールドによって取得される値は、3GPP仕様36.213-d00の表6.1.3.1-1のコピーである
図2に示される。拡張BSRサイズが設定されている場合、バッファサイズフィールドによって取得される値は、3GPP仕様36.213-d00の表6.1.3.1-2のコピーである
図3に示される。
【0029】
BSフィールドは、BSテーブルの"インデクス"値を表す。BSRインデクス(値)0は、端末デバイスに送信するデータがないことを意味し、数値が大きくなるにつれて、端末デバイスの送信データが増えることを意味する。
【0030】
LTEにおいて、
図2~3に示す様なBSテーブルは、以下の式(1)を考慮して生成される。
【0031】
【数1】
ここで、p=(B
max/B
min)
1/(N-1)-1は、2つの後続するBSレベル間のステップサイズを示す。Nは、BSフィールドのビット数に基づいて計算されるステップ数である。LTEのBSフィールドが6ビットであり、インデクス"000000"が"空のバッファ"を報告するために予約されていると仮定すると、2
6-1=63(指数分布)バッファサイズレベル、つまり、N=63である。kはBSテーブルのバッファサイズ値のインデクスであり、B
kはインデクスkに対応するバッファサイズ値であり、B
max及びB
minはUEが報告できる最大及び最小のバッファサイズである。B
minは10バイトである。
図2に示すBSテーブルの場合、B
maxは最大ULトランスポートブロックサイズと、2つのハイブリッド自動再送要求(HARQ)ラウンドトリップ時間(RTT)のHARQ確認時間を考慮して決定される。例えば、最大トランスポートブロックサイズが75376ビットで、2RTTの応答時間(送信、処理及びスケジューリング遅延を含む)の場合、B
maxは以下の様に導出される。
B
max=(75376×16)/8≒150Kbyte
LTEのRel-10においては、キャリアアグリゲーション(CA)及び多入力多出力(MIMO)のより高いデータレートをサポートするため、
図3に示すBSテーブルが追加され、ここで、B
maxは、以下に示す様に、4レイヤUL MIMO及び5ULコンポーネントキャリア(CC)に適合させるために拡張される。
B
max=(75376×16×4×5)/8≒3000Kbytes
【0032】
3GPP Rel-15では、ニューレディオ(NR)の作業項目が3GPPで進行中である。作業範囲で計画されている様に、NRは1GHz未満から100GHz前後までで動作する。キャリア帯域幅は、潜在的なNRキャリアの可用性と定義に応じて、広範囲(例えば、10MHzから1GHz)内で様々であり得る。
【0033】
NRは最大1GHzのキャリア帯域幅をサポートし得るが、キャリア帯域幅の一部のみを使用できる様にすることがUEには必要になる。
・バッテリー節約とコスト削減のために、低コストのUEにとっては、キャリア帯域幅の狭いセグメントをサポート/使用するだけで十分であり、例えば、NB-IoTのUEは、3GPP Rel-14で規定されている様に、180kHzの帯域幅のみを使用できる。別の場合において、たとえUEがネットワークと同じキャリア帯域幅で動作できるとしても、UEが常に全キャリア幅を使用しなければならないということではない。UEは、好むサービス又は継続中のサービスのデータレート要件に従って、キャリア帯域幅よりも狭い帯域幅に構成され得る。
【0034】
一般に、NRは2つのシナリオを含む複数のヌメロロジーをサポートし得る。
・シナリオ1:異なるヌメロロジーが異なるキャリアに設定され得る。例えば、低周波数のキャリアには小さなサブキャリア間隔(SCS)が適用され、高周波数のキャリアには大きなSCSが適用され得る。特定のキャリア周波数範囲に対して、複数のヌメロロジー候補が存在する場合があり、結果、ネットワークは、トラフィックのサービス品質(QoS)要件、及び/又は、ネットワーク次元要件を考慮して、範囲内の1つのキャリアにどのヌメロロジーを適用するかを選択できる。例えば、ネットワークのカバレッジがエアインターフェイスの伝送遅延よりも優先される場合、ネットワークは低周波数で1つのキャリアに小さなSCSを設定できる。別の例として、無線アクセスネットワーク(RAN)の送信遅延がネットワークカバレッジよりも優先される場合、ネットワークは、短いTTI期間を得るために、キャリアに大きなSCSを設定できる。さらに、帯域幅と送信時間間隔(TTI)は、キャリアによって異なり得る。
・シナリオ2:1つのキャリアに複数の帯域幅部分(BWP)を構成でき、1つ以上のBWPで1つのUEを構成できる。様々なQoS要件を満たすために、様々なBWPが、様々なヌメロロジーで構成され得る。
【0035】
NR又は複数のヌメロロジー及びTTI長をサポートする他の通信システムのBSテーブルには、同じ式(1)を適用できる。ただし、パラメータの値(つまり、Bmax、Bmin及びN)は、LTEの値とは異なり得る。さらに、NR又は他の通信システムは、任意の他の適切な方法でBSテーブルを生成し得る。
【0036】
例えば、NRのUEが少なくとも1つのヌメロロジー及びTTI長で構成され得ることを考慮すると、各HARQ送信のHARQ RTT時間は、その送信に使用されるヌメロロジー及びTTI長に応じて異なる場合があり、異なるバッファサイズの値が、各BSRサイクルにおいてUEによって報告され得る。LTEのBSテーブルは、15kHzのサブキャリア間隔及び1msのTTI長に基づいて設計されているため、これは、LTE BSRサイズの既存のテーブルは、NRには不十分であることを意味する。
【0037】
したがって、複数のヌメロロジー及びTTI長をサポートする無線ネットワークにおいてBSRを送信するための解決策を提供することが望まれる。
【0038】
上述の問題又は他の問題の少なくとも1つを克服又は軽減するために、本開示の実施形態は、BSRの解決策を提案する。実施形態によると、少なくとも1つのヌメロロジー及び/又はTTI長をサポートするために、少なくとも1つの基準BSテーブルが作成される。例えば、より短いHARQ RTT時間は、少なくとも1つの基準BSテーブルから選択されるBSテーブルに適用されてもよく、或いは、共通/基準BSテーブルを使用してスケーリング係数を乗算することにより作成されてもよい。スケーリング係数は、最大アップリンクトランスポートブロックサイズ、最大レイヤ数、コンポーネントキャリア(CC)の最大数、UEがサポートできる各CCの最大キャリア帯域幅、最長HARQ RTT、時分割複信(TDD)の場合のULスロット部分、BSRレポート間隔、及び、BSフィールドが占有するビット数等の要素を考慮して決定され得る。
【0039】
以下の実施形態は主にNRシステムの文脈で説明されるが、本発明はこれに限定されず、本明細書で説明される実施形態から利益を得ることができる任意の適切な無線システムに適用され得る。さらに、実施形態は、免許不要のチャネル動作及び/又は免許要のチャネル動作に適用され得ることに留意されたい。
【0040】
本開示の実施形態の詳細について、以下では、図面を参照して詳細に説明する。
【0041】
図1は、本開示の幾つかの実施形態が実施され得る概略システムを示している。
図1に示す様に、無線システム100は、セルラ基地局、例えば、NRのgNB等のネットワークデバイス110を備える。ネットワークデバイス110は、端末デバイス又はUEと比較してネットワーク側の機能要素を参照し得る。例えば、ネットワークデバイス110は、eNB、ホームeノードB、フェムト基地局、ピコBS、gNB、又は、システム100内の端末デバイス104~10nにサービスを提供することができる他の任意のノードを含み得る。セルラ無線システムが、セルサイト又は基地トランシーバ局として知られる送信局によってそれぞれサービスされる無線セルのネットワークを備え得ることはよく知られている。無線ネットワークは、複数のトランシーバ(ほとんどの場合モバイル)に無線通信サービスを提供する。協調動作するネットワークデバイスのネットワークにより、単一のネットワークデバイスによって提供される無線カバレッジよりも大きい無線サービスが可能になる。個々のネットワークデバイスは、別のネットワーク(多くの場合、図示しない有線ネットワーク)に接続され、これには、リソース管理用の追加のコントローラが含まれ、場合によっては、他のネットワークシステム(インターネットなど)又はメトロポリタンエリアネットワーク(MAN)にアクセスする。円130は、ネットワークデバイス110のカバレッジ範囲を概略的に示している。
【0042】
図1に示す様に、システム100は、1つ以上のUE又は端末装置104~10nを含むことができ、それらのそれぞれは、リンク120及び124等の無線リンクを介してセルラ基地局等のネットワーク装置110と動作可能に通信することができる。端末デバイス104~10nは、例えば、固定的又は移動可能であり得る。端末装置104~10nは、携帯電話、スマートフォン、デスクトップ、ラップトップ等のコンピュータ、携帯電話ネットワークUE及びマシン型通信デバイスの様なモバイルデバイス若しくは端末、無線通信機能を実装し、Windows、Linux(登録商標)、UNIX(登録商標)、Android、iOS、及び、それらの変形等を含むが、これらに限定されない任意種別のオペレーティングシステムを実行するハンドヘルドコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線センサ、ウェアラブルデバイス、ビデオカメラ、セットトップボックス、パーソナルメディアデバイス、又は、これらの任意の組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。
【0043】
さらに、
図1には1つのネットワークデバイス110のみが示されているが、幾つかの端末デバイスが第1のネットワークデバイスのカバレッジ範囲内にあり、幾つかの端末デバイスが第2のネットワークのカバレッジ範囲内にあるといった2つ以上のネットワークデバイスがあり、幾つかの端末デバイスが2つ以上のネットワークデバイスのカバレッジ範囲の境界にあり得る。後者の場合、端末デバイスは、2つ以上のネットワークデバイスのそれぞれから信号を受信し得る。
【0044】
図4は、本開示の一実施形態による方法400を示すフローチャートであり、
図1の端末デバイス104等の装置で実行され得る。よって、端末デバイス104は、方法400の様々な部分を達成するための手段と、他のコンポーネントとともに他のプロセスを達成するための手段と、を提供し得る。
【0045】
図4に示す様に、方法400は、端末装置104が少なくとも1つの基準BSテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGそれぞれのバッファサイズテーブルを決定するブロック402で開始し得る。LCGは論理チャネルのグループであり、報告される論理チャネルのグループに関連付けられたバッファス状態を有する。ネットワークは、それぞれが独自のLCG IDを有し得る少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成し得る。
【0046】
少なくとも1つの基準BSテーブルが、端末デバイス104に事前に格納されても良いし、端末デバイス104にシグナリングされてもよい。加えて、ネットワークデバイスは、どの基準BSテーブルが端末デバイスに事前に格納されているか、或いは、端末デバイスにシグナリングされているかを知り得る。端末デバイス104は、ネットワークの総ての基準BSテーブルをそのストレージ又はメモリに事前に格納してもよく、端末デバイス104によってサポートされる基準BSテーブルの一部をそのストレージ又はメモリに事前に格納してもよい。或いは、ネットワークデバイスは、必要な基準BSテーブルを端末デバイスにシグナリングし得る。加えて、新しい基準BSテーブルが作成されたとき、ネットワークデバイスは、必要に応じて、新しい基準BSテーブルを端末デバイスにシグナリングし得る。
【0047】
基準BSテーブルは、最大アップリンクトランスポートブロックサイズ、最大レイヤ数、コンポーネントキャリア(CC)の最大数、端末デバイスでサポートされる各CCの最大キャリア帯域幅、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)の最長ラウンドトリップ時間(RTT)、時分割複信の場合のアップリンクスロットのフラクション(fractiоn)、BSRレポート間隔、及び、BSRのバッファサイズフィールドが占めるビット数等の適切なパラメータに基づいて作成され、ここで、レイヤとは、送信機から受信機へのデータストリームを意味し、シングルユーザ空間多重化の場合、多重化され得るレイヤの最大数はチャネルランクを超えない場合がある。
【0048】
例えば、端末デバイスによって報告される最大バッファサイズは、以下の様に計算され得る。
Bmax=(最大アップリンクトランスポートブロックサイズ×最大レイヤ数×CCの最大数×(2×HARQの最長RTT)×TDDの場合のULスロットのフラクション)/8(バイト)
【0049】
別の例において、端末デバイスによって報告される最大バッファサイズは、以下の様に計算され得る。
Bmax=(最大アップリンクトランスポートブロックサイズ×最大レイヤ数×CCの最大数×(2×HARQの最長RTT)×TDDの場合のULスロットのフラクション×スケーリング係数)/8(バイト)
【0050】
B
maxの上記の計算は例示に過ぎず、他の実施形態において他の適切な方法でB
maxを決定できることに留意されたい。例えば、B
maxを事前定義したり、B
maxの計算に上記パラメータ及び/又は他のパラメータの一部を使用したりできる。最小バッファサイズB
minは事前に定義され得る。B
max、B
min、及び、バッファサイズレベルの数が決定されると、例えば上記の式(1)を使用して、基準BSテーブルが作成され得る。基準BSテーブルは、
図2~
図3に示されているのと同様の形式を有し得る。加えて、基準BSテーブルのテーブルエントリの数は2
nであり、ここでnは4~8の様な整数又は他の整数であり得る。
【0051】
本実施形態において、端末デバイスは、任意の適切な方法で少なくとも1つの基準BSテーブルに基づいて少なくとも1つのLCGそれぞれのバッファサイズテーブルを決定し得る。例えば、端末デバイスに事前に格納又はシグナリングされる基準BSテーブルが1つしかない場合、端末デバイスはこの基準BSテーブルを各LCGの共通BSテーブルとして使用し得る。
【0052】
一実施形態において、端末デバイスは、ルールに基づいて少なくとも1つの基準BSテーブルから少なくとも1つのLCGそれぞれのBSテーブルを選択することができ、ルールは端末デバイスに事前に格納されるか、端末デバイスにシグナリングされ得る。例えば、ネットワークデバイスは、システムブロードキャストシグナリング又はUE専用RRCシグナリングによってルールを端末デバイスにシグナリングでき、或いは、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージで、又は、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)等のコマンド若しくはMAC CEの様な他のL1/L2シグナリングを介してルールを送信し得る。
【0053】
ルールは、任意の適切なルール情報を含み得る。ルールは、ヌメロロジー/TTI長に基づいて基準BSテーブルを選択することを示し得る。例えば、LCGが特定のヌメロロジー/TTI長にマッピングされる場合、端末デバイスは、特定のヌメロロジー/TTI長に関連付けられた基準BSテーブルをLCGのBSテーブルとして選択し得る。ルールは、サービス種別に基づいて基準BSテーブルを選択することを示し得る。例えば、LCGがボイスオーバインターネットプロトコル等のリアルタイムサービスに対応する場合、端末デバイスは、短いTTIに関連付けられた基準BSテーブルをLCGのBSテーブルとして選択し得る。別の例として、LCGがビデオサービスに対応する場合、端末デバイスは、大きなバッファサイズに関連付けられた基準BSテーブルをLCGのBSテーブルとして選択し得る。
【0054】
別の実施形態において、端末デバイスは、少なくとも1つの基準バッファサイズテーブル及び少なくとも1つのLCGに関連付けられたそれぞれのスケーリング係数に基づいてそれぞれのBSテーブルを生成することができ、それぞれのスケーリング係数は、端末デバイスによって決定されるか、端末デバイスにシグナリングされ得る。それぞれのスケーリング係数が端末デバイスにシグナリングされる場合、ネットワークデバイスは、システムブロードキャストシグナリング又はUE専用RRCシグナリングによってそれぞれのスケーリング係数を端末デバイスにシグナリングするか、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージや、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)の様なコマンド若しくは、MAC CE等の他のL1/L2シグナリング経由でスケーリング係数を送信し得る。それぞれのスケーリング係数が端末デバイスによって決定される場合、スケーリング係数を計算するルールは事前定義されるか、端末デバイスにシグナリングされ得る。2つ以上の基準BSテーブルが端末デバイスに格納又は送信される場合、端末デバイスは最初にLCGの基準BSテーブルを選択し、選択した基準BSテーブルとLCGに関連付けられたスケーリング係数に基づいてLCGのBSテーブルを生成し得る。基準BSテーブルの選択は、事前定義されたルールに基づいていてもよいし、端末装置にシグナリングされてもよい。
【0055】
図5は、基準バッファサイズテーブル及びスケーリング係数に基づいてBSテーブルを生成する方法を示している。
図5に示す様に、基準BSテーブルの各BS値に、スケーリング係数cを乗じることで、LCGの新しいBSテーブルを生成する。
【0056】
スケーリング係数は、適切な方法で決定され得る。例えば、ヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、HARQ RTT、又は、サービス種別が、特定のスケーリング係数に割り当てられ得る。次いで、端末デバイスは、LCGに関連付けられたヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、HARQ RTT、又は、サービス種別に基づいて、LCGのスケーリング係数を決定し得る。
【0057】
一実施形態において、少なくとも1つの基準BSテーブルは、それぞれの基準とするヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTに関連付けられ、スケーリング係数は、基準とするヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTと、少なくとも1つのLCGに関連付けられたヌメロロジー/TTI長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTと、に基づいて決定され得る。例えば、スケーリング係数は、任意の適切な関数f(x、y)によって決定でき、ここで、xは基準とするヌメロロジー/TTI長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTを示し、yはLCGに関連付けられたヌメロロジー/TTI長、BSRレポート、又は、HARQ RTTを示している。関数f(x、y)は、任意の適切な形式を取り得る。
【0058】
一実施形態において、スケーリング係数は、LCGに関連付けられたTTI長を使用して基準TTI長を分割すること、LCGに関連付けられたHARQ RTTを使用して、基準HARQ RTT長を分割することの1つにより決定され得る。例えば、基準TTI長が1msで、LCGに関連付けられたTTI長が0.5msの場合、スケーリング係数はLCGに対して0.5として計算される。別の例として、基準HARQ RTT長が1msで、LCGに関連付けられたHARQ RTT長が0.8msの場合、スケーリング係数はLCGに対して0.8として計算される。
【0059】
LCGの論理チャネルが、異なるHARQ RTTの複数のヌメロロジー/TTI期間にマッピングされる実施形態において、端末デバイスは、異なるHARQ RTTの最長のHARQ RTTを使用して基準HARQ RTT長を分割し、スケーリング係数を得ることができる。例えば、1つのヌメロロジーが0.9msのHARQ RTT長であり、もう1つが0.8msのHARQ RTT長である2つのヌメロロジー/TTI期間にLCGがマッピングされる場合、LCGのスケーリング係数は、最も長いHARQ RTT(0.9ms)を使用して1ms等の基準HARQ RTT長さを分割することで、0.9と計算される。
【0060】
一実施形態において、それぞれのBSテーブルの少なくとも1つは、基準BSテーブルのテーブルエントリのサブセットを使用することにより生成され、サブセットのテーブルエントリの数は、BSフィールドのそれぞれのビット数に基づいて決定され得る。上記の様に、BSRはBSフィールドを含み得る。BSフィールドのサイズは、LCGの優先度、サービス種別、又は、データレート要求に基づいてネットワークによって設定され得る。この構成は、LCG固有であり得る。例えば、データレートが低いVoIP(ボイスオーバーIP)の様なトラフィックの場合、BSフィールドは4ビット等の少ないビットを使用し、データレートが高い他のLCGの場合、BSフィールドは6ビット等のより多くのビットを使用する。BSフィールドのサイズは、バッファサイズレベルの数又はテーブルエントリの数を定義し得る。例えば、バッファサイズレベルの数は2
nであり、ここで、nはBSフィールドのビット数である。基準BSテーブルのテーブルエントリ数がLCGのBSフィールドのビット数で定義されるものよりも大きい場合、基準BSテーブルのテーブルエントリのサブセットがLCGのBSテーブルを生成するために選択され得る。テーブルエントリのサブセットは、基準BSテーブルの任意の適切な場所に配置され得る。インデクス0は、LCGに送信するデータがないことを意味するため、インデクス0をサブセットに含めることができることに留意されたい。さらに、サブセット内の一部のインデクスのBSサイズ値が再定義され得る。例えば、
図2に示す様に、サブセットがテーブルのインデクス0~31を含む場合、インデクス31のBS値はBS>967として再定義され得る。さらに、この実施形態でスケーリング係数が使用される場合、テーブルエントリのサブセットのBS値はスケーリング係数で乗算され得る。
【0061】
ブロック204で、端末デバイスは、それぞれのバッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGのBSRを生成し得る。例えば、BSR送信がトリガされた場合、端末デバイスはBSRを生成し得る。
【0062】
一実施形態において、BSRは、LCG IDフィールド及びBSフィールドを含む第1フォーマットを有し得る。第1フォーマットのサイズは、8ビットに等しいか、それより大きくても小さくてもよい。LCG IDフィールドのサイズは、任意の適切な方法でネットワークデバイスによって構成され得る。例えば、LCG IDフィールドのサイズは、ネットワーク内のLCGの数、移動端末によって使用されるLCGの数、及び、ネットワークデバイスによって選択されたLCGのサブセット内のLCGの数のうちの少なくとも1つに基づいて構成され、選択されたLCGは第1フォーマットを使用でき、LCGのサブセットの選択は、LCG/論理チャネル(LCH)優先度、LCGに利用可能なデータ量、及び、LCGのサービス種別の少なくとも1つに基づき得る。例えば、LCGの数が2x~2x+1の範囲にある場合、LCG IDフィールドのサイズはxビットであり得る。例として、UEが4個以下のLCGで構成されている場合、LCG IDフィールドは2ビットを占有し得る。別の例として、UEが1つのLCGのみで構成されている場合、LCG IDフィールドは省略され得る。BSフィールドは、例えば、BS値の粒度及びLCGのBSテーブル内のエントリの数に応じて、ネットワークによって構成され得る。
【0063】
図6は、本開示の一実施形態によるBSRの第1フォーマットの幾つかのフォーマットを示している。
図6に示す様に、UEが1つのLCGのみで構成されている場合、第1フォーマット(a)は、LCG IDフィールドを省略でき、第1フォーマット(b)は、1つのLCG IDフィールド及び1つの対応するBSフィールドのみを含み、第1フォーマット(c)、(d)及び(e)は、複数のLCG IDフィールド及びそれぞれのBSフィールドを含み、BSフィールドのサイズは、第1フォーマット(c)及び(d)で異なり、第1フォーマット(e)は、各LCGが同じ又は異なるサイズのBSフィールドを有し得ることを示している。
図6に示されるフォーマットは例示に過ぎず、他の実施形態において、第1フォーマットは、他の適切な形態をとることができることに留意されたい。
【0064】
ネットワークは、LCG/論理チャネル(LCH)の優先順位、LCGで利用可能なデータ量、及び、LCGのサービス種別の少なくとも1つに基づいて、BSRの第1フォーマットを報告/トリガすることをサポートするかをLCGに設定できる。例えば、優先度の高いLCG/LCH、利用可能なデータ量の少ないLCG、又は、音声サービス等のリアルタイムサービス用のLCGが、BSRの第1フォーマットを使用するために選択され得る。この様にして、総てのLCGの中にLCGのサブセットがあり、LCGの第1フォーマットを報告できる。LCGのこのサブセットは、より少ないビットに適合する様にLCG IDを変更する。BSフィールドは、BS値の粒度とLCGのBSテーブルのエントリ数に合わせて、より多くのビットを含み得る。第1フォーマットは、LCG IDフィールドを含むため、端末デバイスは、BSR内に、送信されるデータを有する1つ以上のLCGのバッファス状態を含み得る。
【0065】
別の例において、BSRは、少なくともBSフィールドを含む第2フォーマットを有することができ、特定のLCGのBSフィールドのサイズは、特定のLCGの優先度及びLCGのデータレート要求の少なくとも一方に基づいて、ネットワークデバイスによって構成される。例えば、データレートの低いVoIPの様なトラフィックの場合、BSフィールドは、4ビット等の少ないビットを使用し、データレートの高い他のLCGの場合、BSフィールドは、8ビット等のより多くのビットを使用する。別の例として、高データレートのLCGは、8ビット等より多くのビットを占有し、低データレートのLCGは、4ビット等より少ないビットを占有し得る。
【0066】
図7は、本開示の一実施形態によるBSRの第2フォーマットの幾つかのフォーマットを示している。
図7に示される様に、第2フォーマット(a)は、端末デバイスがただ1つのLCGで構成される場合、1つのBSフィールドを含み、第2フォーマット(b)、(c)及び(d)は、端末デバイスが複数のLCGで構成されている場合、複数のBSフィールドを含み、BSフィールドのサイズは、第2フォーマット(b)及び(c)で異なり、第2フォーマット(d)は、各LCGがBSフィールドと同じサイズ又は異なるサイズを有し得ることを示している。
図7に示されるフォーマットは例示に過ぎず、他の実施形態において、第2フォーマットは他の適切な形態をとり得ることに留意されたい。第2フォーマットは、LCG IDフィールドを含まないため、端末デバイスは、BSR内の端末デバイスによって使用される総てのLCGのバッファ状態を含み得る。
【0067】
図4のブロック206で、端末デバイスは、BSRをネットワークデバイスに送信し得る。BSR送信がトリガされる場合、端末デバイスは、BSRを生成し、ネットワークデバイスに送信し得る。例えば、LCGのバッファに新しいデータが到着したとき、或いは、バッファで既に待機しているデータよりも新しいデータの優先度が高いとき、端末デバイスは、BSRを生成及び送信し得る。端末デバイスは、事前定義された周期でBSRを生成及び送信し得る。周期はネットワークによって定義され、メッセージによってUEに通知され得る。データメッセージのパディングビット数がBSRのサイズよりも大きい場合、BSRを生成して送信することができ、その結果、パディングビットスペースを使用してBSRを送信できる。
【0068】
ここで、NRシステムでのBSテーブル設計の概要を以下に示す。
【0069】
VoIPサービスがNRに継続的に存在し、パケット圧縮機能の大部分がPDCPレイヤで再利用されることを考えると、同じ最小バッファサイズレベル、つまり、NRのためにBmin=10バイトを開始点として、再利用することは合理的である。一方、NRは、DRとフローとのマッピングをサポートする新しいレイヤSDAPを導入し、これにより、1バイトの追加オーバヘッドが追加され、式(1)のBminは11バイトに更新され得る。
【0070】
同時に、NRシステムは、非常に低いレートから非常に高いレートまでデータレートの範囲が変化する幅広いサービスをサポートする様に設計されている。BmaxとNを更新して、バッファサイズの粒度とレート範囲を拡大することが有益である。したがって、LTE BSサイズ値テーブルの設計アプローチは、前述の式(1)の更新されたパラメータ(Bmin、Bmax及びN)を用いてNRに適用すべきである。
【0071】
さらに、NRによるサポートが期待される広範囲のサービスに必要な粒度でバッファ状態を伝えるには、6ビットでは十分でない場合があることに留意されたい。NRの主な目標は、極端なMBBレート(10Gbps)を含むが、例えば、それほど極端ではないMBBやURLLC等のさらに低いレートも含み、さらには高レートサービスと低レートサービスの組み合わせの増加も含まれる。これにより、様々なLCGのバッファサイズが急速に変化する可能性があり、バッファサイズの粒度を大きくすることは、スケジューラにとって非常に有益である。この様な粒度をエンコードする1つの方法は、フィールドをバイト調整し、それによって単純にバッファ状態フィールドのサイズを8ビットに拡張することである。長いBSRフォーマットの場合、BSフィールドを8ビットに増やすことが提案される。
【0072】
LTEの2つのBSサイズ値テーブルは、拡張データレート(CA及びMIMO)を使用するシナリオと使用しないシナリオに別々に適用される。ほとんどのNR端末は、CA及びMIMO機能をサポートすることを期待されているため、長いBSRフォーマットに対して2つのBSサイズテーブルを用意する必要はない。
【0073】
1つの提案は、NRが、長いBSRフォーマットのために、256ステップの1つのBSサイズ値テーブルをサポートすることである。LTEの場合と同様に、Bmaxの値は、アップリンクピークデータレート、つまり、最大アップリンクトランスポートブロックサイズと、バッファ状態レポートが送信された後の予想応答時間(つまり、バッファ状態レポートと対応するアップリンク許可との間の期間)、レイヤの数、及び、CC数に基づき導出される。応答時間については、HARQ送信等の遅延成分、動的スケジューリングによる遅延成分(処理時間、データ/グラントの符号化と復号)等を考慮し、LTEにおいては、HARQ RTTの2倍が使用されている。NRにおいては、UP処理時間とスケジューリング時間が最適化によって大幅に短縮されているため、1HARQ RTTで十分と考えられる。NRが様々な長さの送信期間をサポートしていることを考えると、最大のHARQ RTTを考慮する必要があると考える。
【0074】
別の提案は、Bmaxの値を、最大アップリンクトランスポートブロックサイズ、最大HARQ RTT、レイヤ数、及び、CC数の積に基づいて導出することである。最大アップリンクトランスポートブロックサイズは、RAN1によって決定されるが、Nの値はBSR MAC CEフォーマットに直接関連するため、RAN2によって決定され得る。
【0075】
別の提案は、RAN1フィードバックが最大アップリンクトランスポートブロックサイズの値を決定することである。
【0076】
長いBSRフォーマットに加えて、NR標準の議論では、LTEの様に1バイトの短いBSRフォーマットを維持することが同意されている。この場合、BSフィールドは5ビットである。本開示は、短いBSRフォーマットでバッファ状態を報告する2つのオプションを提供する。1つのオプションは、短いBSRのために新しい個別のBSサイズ値テーブルを作成することであり、もう1つのオプションは、ベースBSサイズ値テーブルをスケーリングすることである。
【0077】
短いBSRフォーマットは、通常、小さなアップリンク許可の場合に適用され、この場合、MAC PDUのパディングを避けるために、より正確なBS情報を提供することがより重要である。言い換えれば、BSサイズテーブルがより細かい粒度を提供することが重要である。したがって、オプション1を選択する方が合理的であると考えられる。ベースBSサイズテーブルのスケーリングは、BS値の粒度の低下とBS範囲の縮小のリスクにつながる可能性がある。
【0078】
さらに、NRが短いBSフォーマットのために、32ステップの個別のBSサイズテーブルを定義することに基づいて、B
maxの値は短いBSRフォーマットでは967バイトに設定される。LTEにおいて拡張BSRサイズが設定されていない場合、バッファサイズフィールドで取得される値は、36.213の表6.1.3.1-1に定義されている。当該テーブルに基づいて、BSフィールドが5ビットであると仮定した場合の最大バッファサイズレベルは967バイトになる。この値は、NRの短いBSRフォーマットのための最大バッファサイズレベルとして再利用することができる。
図8は、本開示の一実施形態による方法800を示すフローチャートであり、これは、
図1のネットワークデバイス110等の装置、或いは、ネットワークデバイス110に含まれ得る装置で実行され得る。よって、装置は、方法800の様々な部分を達成するための手段と、他のコンポーネントと共に他のプロセスを達成するための手段を提供し得る。上記の実施形態で説明された幾つかの部分については、簡潔にするために、その詳細な説明はここでは省略される。
【0079】
図8に示す様に、方法800は、ネットワークデバイス110が少なくとも1つのLCGのためのBSRを端末デバイスから受信するブロック802で開始し得る。例えば、端末デバイスは、上述した様な様々な方法でBSRを生成してネットワークデバイスに送信し、その後、ネットワークデバイス110はBSRを受信し得る。ネットワークデバイス110は、それぞれが独自のLCG IDを有し得る少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成し得る。
【0080】
一実施形態において、BSRは、論理チャネルグループIDフィールド及びバッファサイズフィールドを含む第1フォーマットを有し、論理チャネルグループIDフィールドのサイズは、ネットワーク内のLCGの数、移動端末によって使用されるLCG数、及び、ネットワークデバイスによって選択されたLCGのサブセット内のLCG数のうちの少なくとも1つに基づいて、ネットワークデバイスにより構成され、選択されたLCGは、第1フォーマットを使用でき、LCGのサブセットの選択は、
図6を参照して上述した様に、LCG/論理チャネル(LCH)優先度、LCGが利用可能なデータ量、及び、LCGのサービス種別の少なくとも1つに基づき得る。
【0081】
ネットワークは、LCG/論理チャネル(LCH)の優先度、LCGで利用可能なデータ量、及び、LCGのサービス種別の少なくとも1つに基づいて、BSRの第1フォーマットを報告/トリガすることをサポートするかをLCGに設定できる。
【0082】
別の例では、BSRは、少なくともBSフィールドを含む第2フォーマットを有することができ、特定のLCGバッファサイズフィールドのサイズは、
図7を用いて上述した様に、特定のLCGの優先度及びLCGのデータレート要求の少なくとも1つに基づいて、ネットワークデバイスによって構成される。
【0083】
ブロック804で、ネットワークデバイス110は、少なくとも1つの基準BSテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGそれぞれのバッファサイズ(BS)テーブルを決定する。少なくとも1つの基準BSテーブルは、端末デバイス110に事前に格納され得る。加えて、ネットワークデバイスは、どの基準BSテーブルが端末デバイスに事前に格納されているか、或いは、端末デバイスにシグナリングされているかを知り得る。ネットワークデバイス110は、ネットワークの総ての基準BSテーブルをそのストレージ又はメモリに事前に格納することができ、或いは、ネットワークデバイス110によって使用される基準BSテーブルの一部をそのストレージ又はメモリに事前に格納することができる。
【0084】
基準BSテーブルは、上述した様に、最大アップリンクトランスポートブロックサイズ、最大レイヤ数、コンポーネントキャリア(CC)の最大数、端末デバイスでサポートされる各CCの最大キャリア帯域幅、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)の最長ラウンドトリップ時間(RTT)長、時分割複信の場合のアップリンクスロットのフラクション、BSRレポート間隔、及び、BSRのバッファサイズフィールドが占めるビット数等の適切なパラメータに基づいて作成され得る。
【0085】
この実施形態において、ネットワークデバイス110は、任意の適切な方法で少なくとも1つの基準BSテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGそれぞれのバッファサイズテーブルを決定し得る。例えば、端末デバイスに設定される基準BSテーブルが1つしかない場合、ネットワークデバイス110は、この基準BSテーブルを、端末デバイスの各LCGの共通BSテーブルとして使用し得る。
【0086】
一実施形態において、ネットワークデバイス110は、ルールに基づき、少なくとも1つの基準BSテーブルから少なくとも1つのLCGそれぞれのBSテーブルを選択し得る。ルールは、ネットワークデバイス110に事前に格納され得る。さらに、ネットワークデバイス110及び端末デバイスの両方は、同じルールを知り得る。
【0087】
ルールは、任意の適切なルール情報を含み得る。ルールは、ヌメロロジー/TTI長に基づいて基準BSテーブルを選択することを示し得る。例えば、LCGが特定のヌメロロジー/TTI長にマッピングされる場合、ネットワークデバイス110は、特定のヌメロロジー/TTI長に関連付けられた基準BSテーブルを、LCGのBSテーブルとして選択し得る。ルールは、サービス種別に基づいて基準BSテーブルを選択することを示し得る。例えば、LCGがリアルタイムサービスに対応する場合、ネットワークデバイス110は、短いTTI長に関連付けられた基準BSテーブルを、LCGのBSテーブルとして選択し得る。別の例として、LCGがビデオサービスに対応する場合、ネットワークデバイス110は、大きなバッファサイズに関連付けられた基準BSテーブルを、LCGのBSテーブルとして選択し得る。
【0088】
別の実施形態において、ネットワークデバイス110は、少なくとも1つの基準バッファサイズテーブル及び少なくとも1つのLCGに関連付けられたそれぞれのスケーリング係数に基づいて、それぞれのBSテーブルを生成することができ、それぞれのスケーリング係数は、ネットワークデバイス110によって決定される。さらに、ネットワークデバイスは、システムブロードキャストシグナリング又はUE専用RRCシグナリングによって、スケーリング係数を端末デバイスにシグナリングでき、或いは、ランダムアクセス応答(RAR)メッセージで、又は、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)等のコマンド若しくはMAC CEの様なL1/L2シグナリングを介して、スケーリング係数を送信し得る。スケーリング係数の計算ルールは、事前に定義され得る。2つ以上の基準BSテーブルが端末デバイスに設定される場合、ネットワークデバイス110は、最初にLCGの基準BSテーブルを選択し、選択した基準BSテーブルとLCGに関連付けられたスケーリング係数に基づいて、LCGのBSテーブルを生成し得る。基準BSテーブルの選択は、事前定義されたルールに基づき得る。
【0089】
スケーリング係数は、適切な方法で決定され得る。例えば、ヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、HARQ RTT、又は、サービス種別に特定のスケーリング係数を割り当てることができる。次いで、ネットワークデバイス110は、LCGに関連付けられたヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、HARQ RTT、又は、サービス種別に基づいて、LCGのスケーリング係数を決定し得る。
【0090】
一実施形態において、少なくとも1つの基準BSテーブルは、上述した様に、それぞれの基準とするヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTに関連付けられ、スケーリング係数は、基準とするヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTと、少なくとも1つのLCGに関連付けられたヌメロロジー/TTI長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTに基づいて決定され得る。
【0091】
一実施形態において、スケーリング係数は、上述した様に、LCGに関連付けられたTTI長を使用して基準TTI長を分割することにより、或いは、LCGに関連付けられたHARQ RTTを使用して、基準HARQ RTT長を分割することにより決定され得る。
【0092】
LCGの論理チャネルが、異なるHARQ RTTを有する複数のヌメロロジー/TTI期間にマッピングされる実施形態において、ネットワークデバイスは、上述した様に、異なるHARQ RTTの最長のHARQ RTTを使用して基準HARQ RTT長を分割することでスケーリング係数を得ることができる。
【0093】
一実施形態において、それぞれのBSテーブルの少なくとも1つは、基準BSテーブルのテーブルエントリのサブセットを使用することにより生成され、サブセットのテーブルエントリ数は、BSフィールドのそれぞれのビット数に基づいて決定され得る。テーブルエントリのサブセットは、基準BSテーブルの任意の適切な場所に配置され得る。さらに、サブセット内の一部のインデクスのBSサイズ値が再定義され得る。
【0094】
ブロック806で、ネットワーク要素は、それぞれのバッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGのBSRを取得し得る。例えば、ネットワーク要素は、BSRからLCGのBSのインデクスを取得し、そのインデクスを使用してBSテーブルを検索することで、LCGのBS値を取得する。ネットワーク要素は、報告されたバッファ状態に基づいて端末デバイスをスケジュールできる。
【0095】
図9は、上述のBSRのための方法を実施することができる装置を示しており、この装置は、端末デバイスとして実装されるか、端末デバイスに含まれ得る。
図9に示す様に、装置900は、処理デバイス904と、プロセッサ904と動作可能に通信するメモリ905、及び、無線モデムサブシステム901を備える。無線モデムサブシステム901は、少なくとも1つの送信機902及び少なくとも1つの受信機903を備える。
図9には1つのプロセッサのみが示されているが、処理デバイス904は、複数のプロセッサ又はマルチコアプロセッサを備え得る。加えて、処理デバイス904は、処理動作を容易にするためにキャッシュを備え得る。
【0096】
コンピュータ実行可能命令は、メモリ905にロードされ、処理デバイス904によって実行されると、装置900にBSRに関する上述の方法を実施させることができる。特に、コンピュータ実行可能命令は、少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)それぞれのバッファサイズテーブルを決定することと、それぞれのバッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGのBSRを生成することと、ネットワークデバイスにBSRを送信することと、を装置900に実行させ、ネットワークデバイスは、少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成する。
【0097】
図11は、上述のBSRのための方法を実施することができる装置を示しており、この装置は、端末デバイスとして実装されるか、端末デバイスに含まれ得る。
図11に示す様に、装置1100は、少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)それぞれのバッファサイズテーブルを決定する決定モジュール1102と、それぞれのバッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGのBSRを生成する生成モジュール1104と、ネットワークデバイスにBSRを送信する送信モジュール1106と、を含み、ネットワークデバイスは、少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成する。
【0098】
一実施形態において、少なくとも1つの基準バッファサイズテーブルは、最大アップリンクトランスポートブロックサイズ、最大レイヤ数、コンポーネントキャリア(CC)の最大数、端末デバイスでサポートされる各CCの最大キャリア帯域幅、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)の最長ラウンドトリップ時間(RTT)長、時分割複信の場合のアップリンクスロットのフラクション、BSRレポート間隔、及び、BSRのバッファサイズフィールドが占めるビット数の少なくとも1つに基づき生成される。
【0099】
一実施形態において、少なくとも1つの基準バッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGそれぞれのバッファサイズテーブルを決定することは、ルールに基づいて、少なくとも1つの基準バッファサイズテーブルからそれぞれのバッファサイズテーブルを選択することを含む、或いは、少なくとも1つの基準バッファサイズテーブル及び少なくとも1つのLCGに関連付けられた各スケーリング係数、若しくは、BSフィールドの各ビット数に基づいて、それぞれのバッファサイズテーブルを選択することを含み、ルールは、端末デバイスに事前に格納される、或いは、端末デバイスにシグナリングされ、それぞれのスケーリング係数は、端末デバイスによって決定されるか、端末デバイスにシグナリングされる。
【0100】
一実施形態において、少なくとも1つの基準バッファサイズテーブルは、それぞれの基準とするヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTに関連付けられ、それぞれのスケーリング係数は、基準とするヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、BSRレポート間隔又はHARQ RTTと、少なくとも1つのLCGに関連付けられたヌメロロジー/TTI長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTに基づいて決定される。
【0101】
一実施形態において、スケーリング係数は、LCGに関連付けられたTTI長を使用して基準TTI長を分割すること、LCGに関連付けられたHARQ RTTを使用して、基準HARQ RTT長を分割することの1つにより決定される。
【0102】
一実施形態において、LCGの論理チャネルは、異なるHARQ RTTの複数のヌメロロジー/TTI期間にマッピングされ、LCGに関連付けられたHARQ RTTを使用して、基準HARQ RTT長を分割することは、異なるHARQ RTTの中で最も長いHARQ RTTを使用して、基準HARQ RTT長を分割することを含む。
【0103】
一実施形態において、それぞれのバッファサイズテーブルの少なくとも1つは、基準バッファサイズテーブルのテーブルエントリのサブセットを使用することにより生成され、サブセットのテーブルエントリの数は、BSフィールドのそれぞれのビット数に基づいて決定される。
【0104】
一実施形態において、BSRは、論理チャネルグループIDフィールド及びバッファサイズフィールドを含む第1フォーマットを有し、論理チャネルグループIDフィールドのサイズは、ネットワーク内のLCG数、移動端末によって使用されるLCGの数、及び、ネットワークデバイスによって選択されたLCGのサブセット内のLCG数のうちの少なくとも1つに基づいてネットワークデバイスにより構成され、選択されたLCGは、第1フォーマットを使用でき、LCGのサブセットの選択は、LCG/論理チャネル(LCH)優先度、LCGに利用可能なデータ量、及び、LCGのサービス種別の内の少なくとも1つに基づく。
【0105】
一実施形態において、BSRは、少なくともバッファサイズフィールドを含む第2フォーマットを有し、特定のLCGのバッファサイズフィールドのサイズは、特定のLCGの優先度及びLCGのデータレート要求の少なくとも一方に基づいてネットワークデバイスによって構成される。
【0106】
図10は、上述のBSRのための方法を実施することができる装置を示しており、この装置は、ネットワークデバイスとして実装されるか、ネットワークデバイスに含まれ得る。
図10に示す様に、装置1000は、処理デバイス1004、メモリ1005、及び、プロセッサ1004と動作可能に通信する無線モデムサブシステム1001を備える。無線モデムサブシステム1001は、少なくとも1つの送信機1002及び少なくとも1つの受信機1003を備える。
図10には1つのプロセッサのみが示されているが、処理デバイス1004は、複数のプロセッサ又はマルチコアプロセッサを備え得る。加えて、処理デバイス1004は、処理動作を容易にするためにキャッシュを備え得る。
【0107】
コンピュータ実行可能命令は、メモリ1005にロードされ、処理デバイス1004によって実行されると、装置1000にBSRに関する上述の方法を実施させることができる。特に、コンピュータ実行可能命令は、端末デバイスから、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)のBSRを受信することと、少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGそれぞれのBSテーブルを決定することと、それぞれのバッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGそれぞれのBS値を取得することと、を装置1000に実行させ、ネットワークデバイスは、少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成する。
【0108】
図12は、上述のBSRのための方法を実施することができる装置を示しており、この装置は、ネットワークデバイスとして実装されるか、ネットワークデバイスに含まれ得る。
図12に示す様に、装置1200は、端末デバイスから、少なくとも1つの論理チャネルグループ(LCG)のBSRを受信する受信モジュール1202と、少なくとも1つの基準バッファサイズ(BS)テーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGそれぞれのBSテーブルを決定する決定モジュール1204と、それぞれのバッファサイズテーブルに基づいて、少なくとも1つのLCGそれぞれのBS値を取得する取得モジュール1206と、を備え、ネットワークデバイス1200は、少なくとも1つのLCGで端末デバイスを構成する。
【0109】
一実施形態において、少なくとも1つの基準バッファサイズテーブルは、最大アップリンクトランスポートブロックサイズ、最大レイヤ数、コンポーネントキャリア(CC)の最大数、端末デバイスでサポートされる各CCの最大キャリア帯域幅、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)の最長ラウンドトリップ時間(RTT)長、時分割複信の場合のアップリンクスロットのフラクション、BSRレポート間隔、及び、BSRのバッファサイズフィールドが占めるビット数の少なくとも1つに基づき生成される。
【0110】
一実施形態において、少なくとも1つの基準バッファサイズテーブルに基づいて少なくとも1つのLCGのそれぞれのバッファサイズテーブルを決定することは、ルールに基づいて、少なくとも1つの基準バッファサイズテーブルからそれぞれのバッファサイズテーブルを選択することを含む、或いは、少なくとも1つの基準バッファサイズテーブル及び少なくとも1つのLCGに関連付けられた各スケーリング係数、若しくは、BSフィールドの各ビット数に基づいてそれぞれのバッファサイズテーブルを選択することを含み、ルールは端末デバイスに事前に格納される、或いは、端末デバイスにシグナリングされ、それぞれのスケーリング係数は、端末デバイスによって決定されるか、端末デバイスにシグナリングされる。
【0111】
一実施形態において、少なくとも1つの基準バッファサイズテーブルは、それぞれの基準とするヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTに関連付けられ、それぞれのスケーリング係数は、基準とするヌメロロジー/送信時間間隔(TTI)長、BSRレポート間隔又はHARQ RTTと、少なくとも1つのLCGに関連付けられたヌメロロジー/TTI長、BSRレポート間隔、又は、HARQ RTTに基づいて決定される。
【0112】
一実施形態において、スケーリング係数は、LCGに関連付けられたTTI長を使用して基準TTI長を分割すること、及び、LCGに関連付けられたHARQ RTTを使用して、基準HARQ RTT長を分割することの内の1つにより決定される。
【0113】
一実施形態において、LCGの論理チャネルは、異なるHARQ RTTの複数のヌメロロジー/TTI期間にマッピングされ、LCGに関連付けられたHARQ RTTを使用して、基準HARQ RTT長を分割することは、異なるHARQ RTTの中で最も長いHARQ RTTを使用して、基準HARQRTT長を分割することを含む。
【0114】
一実施形態において、それぞれのバッファサイズテーブルの少なくとも1つは、基準バッファサイズテーブルのテーブルエントリのサブセットを使用することにより生成され、サブセットのテーブルエントリ数は、BSフィールドそれぞれのビット数に基づいて決定される。
【0115】
一実施形態において、BSRは、論理チャネルグループIDフィールド及びバッファサイズフィールドを含む第1フォーマットを有し、論理チャネルグループIDフィールドのサイズは、ネットワーク内のLCG数、移動端末によって使用されるLCG数、及び、ネットワークデバイスによって選択されたLCGのサブセット内のLCG数のうちの少なくとも1つに基づいてネットワークデバイスにより構成され、選択されたLCGは第1フォーマットを使用でき、LCGのサブセットの選択は、LCG/論理チャネル(LCH)優先度、LCGの利用可能なデータ量、及び、LCGのサービス種別の少なくとも1つに基づく。
【0116】
一実施形態において、BSRは、少なくともバッファサイズフィールドを含む第2フォーマットを有し、特定のLCGのバッファサイズフィールドのサイズは、特定のLCGの優先度及びLCGのデータレート要求の内の1つに基づいてネットワークデバイスによって構成される。
【0117】
本開示の一態様によると、コンピュータ実行可能プログラム命令が格納された少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品が提供され、コンピュータ実行可能命令は、実行されると、ネットワークデバイスに上記動作を行わせる様に構成される。
【0118】
本開示の一態様によると、コンピュータ実行可能プログラム命令が格納された少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備えるコンピュータプログラム製品が提供され、コンピュータ実行可能命令は、実行されると、端末デバイスに上記動作を行わせる様に構成される。
【0119】
ネットワークデバイス及び端末デバイスのコンポーネントのいずれも、ハードウェア又はソフトウェアモジュールとして実装され得ることに留意されたい。ソフトウェアモジュールの場合、それらは有形のコンピュータ読取・記録可能な記憶媒体上に具現化され得る。総てのソフトウェアモジュール(又はそのサブセット)は、例えば同じ媒体上にある場合もあれば、それぞれ異なる媒体上にある場合もある。ソフトウェアモジュールは、例えば、ハードウェアプロセッサ上で実行され得る。次に、上記の様に、ハードウェアプロセッサで実行される個別のソフトウェアモジュールを使用して、方法のステップを実行できる。
【0120】
"コンピュータプログラム"、"ソフトウェア"、及び、"コンピュータープログラムコード"という用語は、機能を実行する任意のシーケンス又は人間又は機械が認識可能なステップを含むことを意味する。この様なプログラムは、C/C++、フォートラン、コボル、パスカル、アセンブリ言語、マークアップ言語(HTML、SGML、XML等)等を含む実質的に総てのプログラミング言語又は環境や、共通オブジェクト要求ブローカーアーキテクチャ(CORBA)、JavaTM(J2ME、JavaBean等を含む)、バイナリランタイム環境(BREW)等のオブジェクト指向環境でレンダリングされ得る。
【0121】
"メモリ"及び"記憶装置"という用語は、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は、半導体のシステム、装置、又は、デバイス、又は、これらの任意の適切な組み合わせを含むことを意図している。メモリ又は格納デバイスの特定例(非網羅的なリスト)は、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光格納デバイス、磁気格納デバイス、又は、それらの任意の適切な組み合わせであり得る。
【0122】
いずれにせよ、ここに示されているコンポーネントは、様々な形のハードウェア、ソフトウェア、又は、それらの組み合わせ、例えば特定用途向け集積回路(ASICS)、機能回路、関連メモリを備えた適切にプログラムされた汎用デジタルコンピュータなどで実装され得ることを理解されたい。本明細書で提供される本開示の教示が与えられると、関連技術の当業者は、本開示の構成要素の他の実装を企図することができる。
【0123】
様々な実施形態の説明は、例示の目的で提示されているが、網羅的であること又は開示された実施形態に限定されることを意図するものではない。記載された実施形態の範囲及び精神から逸脱することなく、多くの修正及び変形が当業者には明らかであろう。