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特許7078734検体センサに関連するノートおよびイベントログ情報
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-05-23
(45)【発行日】2022-05-31
(54)【発明の名称】検体センサに関連するノートおよびイベントログ情報
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20220524BHJP
   A61B 5/1473 20060101ALI20220524BHJP
   A61B 5/1486 20060101ALI20220524BHJP
【FI】
A61B5/00 A
A61B5/1473
A61B5/1486
A61B5/00 ZDM
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2020542275
(86)(22)【出願日】2019-02-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-13
(86)【国際出願番号】 US2019016575
(87)【国際公開番号】W WO2019152966
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2020-08-28
(31)【優先権主張番号】62/626,410
(32)【優先日】2018-02-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500211047
【氏名又は名称】アボット ダイアベティス ケア インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT DIABETES CARE INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】クマール、アシュウィン
(72)【発明者】
【氏名】ゴールドスミス、ジョエル
【審査官】高松 大
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-517601(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0345830(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00
A61B 5/1473
A61B 5/1486
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
インビボ検体モニタリングセンサから検体濃度を表す検体データを取得して表示するように構成された検体モニタリングスキャン表示ウィンドウであって、ノート追加ボタンを含む検体モニタリングスキャン表示ウィンドウをコンピューティングデバイス上に表示することであって前記検体モニタリングスキャン表示ウィンドウは、表示される前記検体データに近接したアイコンを含み、前記アイコンを作動させることにより、前記コンピューティングデバイスが前記インビボ検体モニタリングセンサから前記検体データを取得する、表示すること、
前記ノート追加ボタン作動に応答して、前記コンピューティングデバイス上において、特定の日時におけるセンサユーザの生活習慣イベントに関連する限られた数のユーザ入力をリスト表示する入力表示ウィンドウに遷移すること、
前記限られた数のユーザ入力のうちの1つまたは複数の選択されたユーザ入力に関連する情報の入力を前記入力表示ウィンドウへ受信すること、
前記コンピューティングデバイス上の検体モニタリングデイリー表示ウィンドウに、前記特定の日時における情報の入力の要約に相関する選択可能なシンボルを表示すること
を含み、前記選択可能なシンボルを選択することにより、前記コンピューティングデバイス上のポップアップ表示ウィンドウが前記検体モニタリングデイリー表示ウィンドウにオーバーレイされた前記情報の入力の要約を表示する、方法。
【請求項2】
前記インビボ検体モニタリングセンサは、グルコースモニタリングセンサである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記情報の入力の要約は、前記特定の日時における前記検体濃度とリンクされている、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ポップアップ表示ウィンドウは、選択可能な編集ボタンをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記限られた数のユーザ入力は、食物、超速効型インスリン、速効型インスリン、運動、コメント、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記検体モニタリングスキャン表示ウィンドウは、前記検体濃度のグラフィック表現を表示する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記検体濃度は、グルコース濃度である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記検体モニタリングデイリー表示ウィンドウは、前記検体濃度のグラフィック表現を表示する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記検体濃度は、グルコース濃度である、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記ポップアップ表示ウィンドウを閉じることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
センサユーザの生活習慣イベントに関連する前記限られた数のユーザ入力は、前記インビボ検体モニタリングセンサからの検体濃度を表す検体データに基づいて動的である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
複数の表示ウィンドウを表示するように構成された表示画面を有するコンピューティングデバイスを備えるシステムであって、前記複数の表示ウィンドウは、
インビボ検体モニタリングセンサから検体濃度を表す検体データを取得して表示するように構成され、かつノート追加ボタンを含む検体モニタリングスキャン表示ウィンドウであって前記検体モニタリングスキャン表示ウィンドウは、表示される前記検体データに近接したアイコンを含み、前記アイコンを作動させることにより、前記コンピューティングデバイスが前記インビボ検体モニタリングセンサから前記検体データを取得する、前記検体モニタリングスキャン表示ウィンドウと、
特定の日時におけるセンサユーザの生活習慣イベントに関連する限られた数のユーザ入力をリスト表示し、かつ1つまたは複数の選択されたユーザ入力に関連する情報の入力のために構成された、入力表示ウィンドウと、
前記特定の日時における情報の入力の要約に相関する選択可能なシンボルを表示するために構成された検体モニタリングデイリー表示ウィンドウと、
前記選択可能なシンボルを選択すると、前記情報の入力の要約を表示するポップアップ表示ウィンドウと
を含み、前記ポップアップ表示ウィンドウは、前記検体モニタリングデイリー表示ウィンドウの上にオーバーレイされ、
前記システムは、さらに、前記コンピューティングデバイスに通信可能に結合された前記インビボ検体モニタリングセンサを備える、システム。
【請求項13】
前記インビボ検体モニタリングセンサは、グルコースモニタリングセンサである、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記情報の入力の要約は、前記特定の日時における前記検体濃度とリンクされている、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記ポップアップ表示ウィンドウは、選択可能な編集ボタンをさらに含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記限られた数のユーザ入力は、食物、超速効型インスリン、速効型インスリン、運動、コメント、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
前記検体モニタリングスキャン表示ウィンドウは、前記検体濃度のグラフィック表現を表示する、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記検体モニタリングデイリー表示ウィンドウは、前記検体濃度のグラフィック表現を表示する、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
複数の表示ウィンドウを表示するように構成された表示画面を有するコンピューティングデバイスであって、前記複数の表示ウィンドウは、
インビボ検体モニタリングセンサから検体濃度を表す検体データを取得して表示するように構成され、かつノート追加ボタンを含む検体モニタリングスキャン表示ウィンドウであって前記検体モニタリングスキャン表示ウィンドウは、表示される前記検体データに近接したアイコンを含み、前記アイコンを作動させることにより、前記コンピューティングデバイスが前記インビボ検体モニタリングセンサから前記検体データを取得する、前記検体モニタリングスキャン表示ウィンドウと、
特定の日時におけるセンサユーザの生活習慣に関連する限られた数のユーザ入力をリスト表示し、かつ1つまたは複数の選択されたユーザ入力に関連する情報の入力のために構成された、入力表示ウィンドウと、
前記特定の日時における情報の入力の要約に相関する選択可能なシンボルを表示するために構成された検体モニタリングデイリー表示ウィンドウと、
前記選択可能なシンボルを選択すると、前記情報の入力の要約を表示するポップアップ表示ウィンドウと
を含み、前記ポップアップ表示ウィンドウは、前記検体モニタリングデイリー表示ウィンドウの上にオーバーレイされる、コンピューティングデバイス。
【請求項20】
前記検体モニタリングスキャン表示ウィンドウは、前記インビボ検体モニタリングセンサから検体濃度を表す検体データを自動的に取得するように構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記検体モニタリングスキャン表示ウィンドウは、前記インビボ検体モニタリングセンサから検体濃度を表す検体データを自動的に取得するように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
個人内のさまざまな検体の検出は、その健康状態のモニタリングに不可欠な場合がある。通常の検体レベルからの逸脱は、複数の生理学的状態を示し得る。例えば、糖尿病の個人では、異常なグルコースレベルの検出は、健康を維持するために必須であり得る。グルコースレベルを十分な規則性でモニタリングすることにより、糖尿病の個人は、重大な生理学的危害が生じる前に、是正措置(例えば、インスリンを注射してグルコースレベルを下げる、または食事をしてグルコースレベルを上げることによる)を講じることができる可能性がある。生理的調節異常の対象となる他の検体も、良好な健康状態を維持するために、同様にモニタリングすることが望ましい。
【0002】
個人における検体のモニタリングは、定期的に、または一定期間にわたって継続的に行われ得る。定期的な検体モニタリングは、血液などの体液のサンプルを設定された時間間隔で採取し、エクスビボ(ex vivo)で分析することによって行われ得る。継続的な検体モニタリングは、皮膚、皮下、または静脈内などの個人の組織内に埋め込まれたままの1つまたは複数のセンサを使用して実施することができるが、その分析はインビボ(in vivo)で行われてもよい。埋め込まれたセンサは、個人の特定の健康ニーズに応じて、検体データを継続的または散発的に収集することができる。
【0003】
個人の検体レベルは、その個人の特定の生活習慣に関連するさまざまな外部刺激の影響を受ける可能性がある。例えば、個人が糖尿病である場合、その個人の食物摂取、運動、またはインスリンの注射は、グルコースレベルに影響を与えるだろう。そのような生活習慣の行動は、他の検体レベルにさらに影響を与える可能性がある。さらに、他の個人固有の生活習慣イベントは、検体レベルに影響を与える可能性があり、および/または、どのような生活習慣イベントがその検体レベルに影響を与えるかを判定するために個人にとってモニタリングする価値がある。
【0004】
従来、検体センサは、受信機を介してセンサによって収集された情報(例えば、データ)に基づいてユーザにフィードバックを提供し、これは、生活習慣データを入力するユーザの能力を制限し、特に検体センサの出力に影響を与える可能性がある。さらに、受信機および/またはセンサの動作中に遭遇するエラーまたはイベントは、ユーザによって、および/またはトラブルシューティング担当者(例えば、顧客サービス担当者)によってアクセスできないか、またはアクセスすることが困難である場合がある。そのため、既知のソースまたは要因がない不安定な検体測定値が結果として得られる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0005】
以下の図は、本開示の特定の態様を説明するために含まれており、排他的な実施形態として見なされるべきではない。開示された主題は、本開示の範囲から逸脱することなく、形態および機能においてかなりの修正、変更、組み合わせ、および均等物が可能である。
図1A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体モニタリングスキャン表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図1B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体モニタリングスキャン表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図2A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する入力表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図2B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する入力表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図2C】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する入力表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図3A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図3B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図3C】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図3D】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図3E】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図3F】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図3G】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図3H】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図3I】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図3J】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図4A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図4B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図4C】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図4D】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図4E】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図4F】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図4G】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図4H】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図4I】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図4J】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザインタラクションを表す一連の入力表示ウィンドウビューを示す図である。
図5A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザ入力後の検体モニタリングスキャン表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図5B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するユーザ入力後の検体モニタリングスキャン表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図6A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体モニタリングデイリー表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図6B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体モニタリングデイリー表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図6C】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体モニタリングデイリー表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図6D】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体モニタリングデイリー表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図7A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するポップアップ表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図7B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するポップアップ表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図7C】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するポップアップ表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図8A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するレポートを生成するための様々なユーザ選択を提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図8B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するレポートを生成するための様々なユーザ選択を提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図9A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するイベントログボタンを含む限られた数のユーザ選択を提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図9B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するイベントログボタンを含む限られた数のユーザ選択を提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図10A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するイベントログ表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図10B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するイベントログ表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図11】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するインビボ検体モニタリングシステムの例を表すブロック図である。
図12】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するデータ処理ユニットの例を表すブロック図である。
図13】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する表示デバイスの例を表すブロック図である。
図14】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体センサの例を表す概略図である。
図15A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する皮膚を貫通する検体センサの例示的な実施形態を表す斜視図である。
図15B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する図15Aの検体センサの一部を表す断面図である。
図15C】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する経皮的センサの平面図である。
図15D】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する経皮的センサの平面図である。
図16】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体センサの例を表す断面図である。
図17】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体センサの例を表す断面図である。
図18】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体センサの例を表す断面図である。
図19】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体センサの例を表す断面図である。
図20A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体センサの例を表す断面図である。
図20B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する図20Aの線A-Aから見た検体センサの例を表す断面図である。
図20C】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する図20Aの線A-Aから見た検体センサの例を表す断面図である。
図21】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体モニタリングシステムの例を表す概念図である。
図22】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合するオンボディ電子機器の例を表すブロック図である。
図23】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する表示デバイスの例を表すブロック図である。
図24】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する検体モニタリングシステム内の情報交換の例を表すフロー図である。
図25A】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する起動表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
図25B】本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する起動表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本開示は、概して、ユーザがセンサユーザの生活習慣に関するデータを入力することを可能にし、ユーザが検体モニタリングセンサに関連するイベントログにアクセスすることを可能にするコンピューティングデバイスに関する。
【0007】
本開示に記載されたコンピューティングデバイスは、ユーザがセンサユーザの生活習慣に関連する入力をカスタマイズし、そのような情報に簡単かつ迅速にアクセスすることを可能にすることにより、特にそれはセンサユーザの身体で発生する特定の検体レベルに関連するので、ユーザとのインタラクションを改善することができる。本明細書で使用される場合、本開示のコンピュータデバイスおよび表示ウィンドウの使用に関して、用語「ユーザ」およびその文法上の変形は、コンピューティングデバイスを操作し、その表示画面とインタラクションする任意の個人を含み、これは、センサユーザ、センサユーザの医師、センサユーザの家族などを含むが、これに限定されない。本明細書で使用される場合、用語「センサユーザ」およびその文法上の変形は、検体レベルが測定またはモニタリングされている個人を指す。本明細書に記載のコンピューティングデバイスは、ユーザがセルフトラブルシューティングし、および/またはそのような情報を支援のために顧客サービス担当者に送信できるように、コンピューティングデバイスと通信可能に結合された検体モニタリングシステムの機能に関連するイベント情報にユーザがアクセスできるようにすることにより、コンピューティングデバイスとのユーザインタラクションをさらに改善することを可能にする。
【0008】
本明細書で使用される場合、用語「コンピューティングデバイス」およびその文法上の変形は、ディスプレイがグレースケールであるかカラーであるかにかかわらず、携帯電話、タブレット、受信機またはデータリーダ、PDAなどを含むがこれに限定されない、情報を処理および表示可能な任意の種類のデバイスを指し、表示デバイス104、106(図11を参照)および1120(図21を参照)を参照して以下でさらに定義される。本明細書で使用される場合、用語「通信可能に結合された」およびその文法上の変形は、有線または無線にかかわらず、任意の手段による2つのコンポーネント間の任意の電子通信を指し、結合可能な、能動的に通信しないコンポーネントを含む。
【0009】
いくつかの実施形態では、本願のコンピューティングデバイスは、好ましくは、タッチスクリーン携帯電話などの手持ち式である。本明細書で使用される場合、用語「生活習慣(lifestyle)」およびその文法上の変形は、食物摂取、活動、運動、睡眠パターン、ストレスなどを含むがこれらに限定されない、センサユーザの行動パターンを指す。
【0010】
多くの場合、検体モニタリングセンサに関連付けられたコンピューティングデバイス、またはコンピューティングデバイスに情報を送信する他の装置は、使いやすさが制限されており、データにアクセスし、または特定の機能をアクティブにするために複数の手順を必要とする。本明細書で使用する場合、用語「検体モニタリングセンサ」、「検体センサ」、または単に「センサ」、およびそれらの文法上の変形は、身体の検体レベルを判定し、それらの検体レベルに関連するデータを送信できるエクスビボまたはインビボ検出デバイスを指す。好ましい実施形態では、検体モニタリングセンサは、継続的検体モニタリングセンサなどのインビボセンサである。センサおよび検出システムは、本明細書において以下により詳細に記載される。
【0011】
すなわち、従来のコンピューティングデバイスでは、通常、データおよび機能を複数のレイヤおよびビューに分割する必要があり、ユーザが、多くのウィンドウをスクロールし、または定期的にビューを切り替えることを必要とし、しばしばユーザの時間を浪費する。このようなコンピューティングデバイスが、疾患の管理または健康のモニタリングを目的として設計された検体モニタリングセンサと結合される場合、これらの複数のレイヤおよびビューの不便さが、ユーザエクスペリエンスに悪影響を与える可能性があり、これは使用する意欲を失わせることを含む。
【0012】
通常、検体モニタリングセンサに関連付けられた従来のコンピューティングデバイスは、容易に入力可能で、その後ユーザが多くのビューをナビゲートする必要なしに容易にアクセス可能なセンサユーザの生活習慣に関する特定の情報をユーザが入力することを可能にしない。例えば、従来のコンピューティングデバイスは、情報のカスタマイズまたは特定の入力を許可することなく、様々な潜在的なライフスタイル入力を階層化する可能性があり、その結果、データは制限され(例えば、関連する炭水化物の量を伴わない食事、強度または持続時間を伴わない運動など)、さらに、単一の表示ウィンドウで閲覧することはできない。しかしながら、センサユーザの生活習慣を検体レベル測定値(例えば、濃度)の特定の日時にリンクすることは、特定の疾患(例えば、糖尿病)を制御するために、またはセンサユーザの健康にとって重要であり得る。従来のコンピューティングデバイスに特徴的な複数のステップは、センサユーザの生活習慣イベントをその検体レベルにリンクするユーザの意欲を失わせる可能性があり、その結果、病気の管理不良や健康への悪影響につながり得る。
【0013】
さらに、本開示の実施形態は、対にされた検体モニタリングセンサの機能に関連するイベントへのユーザの迅速なアクセスを可能にし、それにより、ユーザが、そのセンサの動作をトラブルシューティングする方法を判定することを可能にする。従来のコンピューティングデバイスはこの機能を提供しないため、正確な検体レベル測定値を取得できず、その結果、疾患の管理が不十分になり、または健康に悪影響を与える可能性もある。
【0014】
したがって、本明細書で説明する実施形態により、ユーザは、重要なセンサユーザ生活習慣データのスナップショットビュー、および検体モニタリングセンサの機能に関連するイベントの重要なスナップショットビューにアクセスすることが可能である。これらのスナップショットビューは、従来のコンピューティングデバイスに含まれているデータを、仮に含まれていても、さもなければ異種のデータをまとめる。このようなデータをまとめると、生活習慣情報の入力が促進され、センサユーザの生活習慣に関連する既に要約されたデータへの簡単なアクセス(例えば、センサユーザによる、治療中の医師による、親や兄弟などの家族によるアクセス)が可能になる。したがって、本開示の実施形態は、検体センサ測定値に関連する表示画面および対話型インタフェースの性能を改善し、それによって、検体によってモニタリングされる様々な疾患の評価および治療を改善する。
【0015】
特定の検体測定値(例えば、特定の日時の濃度)に関連する情報のそのような生活習慣スナップショットにアクセスすることで、ユーザの健康状態および/またはポジティブまたはネガティブな生活習慣の選択を迅速かつ正確に調整することが可能になる。例えば、ユーザは、特定の強度での運動が検体レベルに対して有益であるか有害であるかを判定し、それに応じて運動計画を変更することができる。ユーザは、検体レベルに対して有益または有害である特定の食品グループを特定し、それに応じて食事の決定を調整することができる。
【0016】
本開示の特定の検体測定値(例えば、特定の日時における濃度)に関する情報のイベントログスナップショットへのアクセスにより、ユーザは、不必要な、または潜在的に有害な治療行動につながり得る、潜在的に誤った検体測定値のトラブルシューティングを可能にする(例えば、センサが冷た過ぎて正確な測定ができない場合、直ちにインスリンを注射するか、またはある食品を摂取してグルコースレベルを変化させてはならないことをユーザは知る)。さらに、センサユーザの生活習慣情報と本開示のイベントログとの組み合わせにより、ユーザは、検体測定値をより正確に理解して、適切な治療決定を行うことができる。
【0017】
図1A図10Bは、グルコース検体モニタリングセンサに関して本開示のコンピューティングデバイスを説明するが、本開示のコンピューティングデバイスは、本開示の範囲から逸脱することなく、任意の他のタイプの検体モニタリングセンサ(例えば、乳酸塩モニタリングセンサ)での使用に適していることを理解されたい。
【0018】
センサユーザの生活習慣に対応した情報およびノートの入力
ここで、図1Aおよび図1Bを参照すると、検体モニタリングスキャン表示ウィンドウ、またはより具体的にはこれらの実施形態では「自分のグルコース」表示ウィンドウを表示する、コンピューティングデバイスの表示画面の2つの例示的な実施形態が示されている。本明細書で使用される場合、「検体モニタリングスキャン表示ウィンドウ」または単に「スキャン表示ウィンドウ」、およびその文法上の変形は、特定の検体スキャンイベントに関連する測定された検体の少なくとも1つの特性(例えば、日時)を示すように構成された表示画面を有するコンピューティングデバイスの表示ウィンドウを指すが、これは、追加の検体測定値を含む場合がある。スキャン表示ウィンドウは、本明細書において以下で詳細に論じる、コンピューティングデバイスの検体モニタリングデイリー表示ウィンドウと区別可能である。
【0019】
図1Aおよび図1Bに示されるように、スキャン表示ウィンドウは、選択されると、ユーザがスキャン表示ウィンドウを表示するディスプレイ画面を有するコンピューティングデバイスに通信可能に結合された検体モニタリングセンサをスキャンすることを可能にする、表示ウィンドウの右上隅のアイコンを含み得る。例えば、一実施形態では、「スキャン」アイコン(またはスキャンを促す他の選択可能なシンボルまたはボタン、例えば「スキャンする準備ができました」または「スキャンしてください」など)を作動または選択すると、本明細書に説明されるコンピューティングデバイスから自動的にデータが収集される。いくつかの実施形態では、検体モニタリングセンサの近くにコンピューティングデバイスが配置されると、接続が確立され(例えば、近距離無線通信(NFC)接続)、センサからのデータがコンピューティングデバイスに送信され得る。特定の実施形態では、スキャン表示ウィンドウまたは他の表示ウィンドウは、自動的にアクティブ化されて、センサユーザの検体レベル(例えば、グラフ表示、実際の検体レベルまたは濃度、他の派生検体レベル(例えば、A1c)を表示する)などをユーザに対し表示することができる。すなわち、コンピューティングデバイスの表示画面のうちの1つまたは複数は、スキャンデータについて自動的にユーザに(例えば、通知として)警告し得る(例えば、図1Aまたは図1Bの表示ウィンドウは、コンピューティングデバイス上に自動的に現れ得る)。ディスプレイは、以下で説明するように、検体レベルトレンド矢印、トレンド検体レベルメッセージ、現在の検体測定値などのいずれかまたはすべてを表示することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイスがアイドル状態(例えば、スリープモードの携帯電話)である場合、通知バナーが表示され、スキャン表示ウィンドウを起動する、および/または検体モニタリングセンサをスキャンするようにユーザ(例えば、センサユーザ)に警告することができる。すなわち、コンピューティングデバイスは、特定の時間にセンサユーザの検体レベルをスキャンするようにユーザを促すように構成されることができ、センサユーザを含むユーザによって事前構成または構成され得る。例えば、コンピューティングデバイスが携帯電話である場合、それがロックされているか、そうでなければ「スリープ」モード(およびその任意のバリエーション)であるとしても、スキャン表示ウィンドウが表示され、および/または、本開示の範囲から逸脱することなく、別の形式のプロンプトが表示される。すなわち、コンピューティングデバイスがスリープモードを有する場合、本明細書に記載の実施形態は、コンピューティングデバイスがセンサユーザの検体レベルをスキャンする必要性をユーザに伝達することを可能にし、それによりユーザが実際にコンピューティングデバイスをアクティブ化するか、またはスリープモードから遷移させなくても、検体レベル(例えば、グルコース)を容易に取得することを可能にする。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイスは、本明細書に記載のコンピューティングデバイス(例えば、携帯電話、タブレット、PDA、フィットネスモニタまたは歩数計など)を検体モニタリングシステムの近くに置くと、検体測定値を自動的にスキャンし得る。すなわち、本開示の実施形態では、物理的なスキャンが必要な場合と必要でない場合がある。
【0021】
したがって、スキャン表示ウィンドウは、特定の過去のスキャン(例えば、スキャン表示ウィンドウが表示される直前または少し前に発生したスキャン、図1Aでは137mg/dLと表示される)を表示するが、新しいスキャン(例えば、前のスキャンからの連続スキャン、または一定期間が経過した後のスキャン)を開始するためにユーザによってされに使用され得る。例えば、ユーザは、結合されたセンサの精度をテストするために、直前のスキャンの直後または少し後に連続スキャンを実行したい場合がある。
【0022】
スキャン表示ウィンドウは、1つまたは複数の時計(デジタルまたはアナログ、本明細書におけるすべての表示ウィンドウ全体に適用可能)、検体モニタリングセンサの最後のスキャンに基づく現在の検体レベル濃度、経時的な検体レベルのグラフ表示、および検体レベルのコード化された目標範囲(例えば、図1Aおよび図1Bの100~140mg/dLの陰影領域)をさらに含み得る。図1Aおよび図1Bに示されるように、経時的な検体レベルのグラフ表示は、x軸に時間、およびy軸にデシリットルあたりのミリグラム(mg/dL)単位の検体レベルで描かれている。他の単位(例えば、24時間時計の使用、検体レベルに対するミリモル/リットル(mmol/L)の使用など)または単位間隔は、検体のレベルが特定の日時に関連付けられていることを条件に、本開示の範囲から逸脱することなく、グラフ表示を定義することができる。
【0023】
いくつかの実施形態では、図1Aおよび図1Bに示されるように、スキャン表示ウィンドウは、検体レベルトレンド矢印および/またはトレンド検体レベルメッセージを表示することにより、その検体レベルが特定の目標範囲にあるかどうかをセンサユーザに通知し得る。目標範囲は、コンピューティングデバイスまたはユーザ(例えば、センサユーザ)によって定義されることができ、したがって、いくつかの実施形態では、個別化できるように調整可能であり得る。
【0024】
トレンド矢印は、検体レベルが上昇していることを示す斜め上向きの右矢印、検体レベルが急速に上昇していることを示す垂直上向きの矢印、検体レベルが安定、またはゆっくり変化していることを示す水平右または左(好ましくは右)矢印、検体レベルが低下していることを示す斜め下向きの矢印、検体レベルが急速に低下していることを示す垂直下向きの矢印を含み得る。トレンド検体レベルメッセージは、検体レベルが高閾値を超える、目標範囲と高閾値との間、目標範囲内、低閾値未満、または目標範囲と低閾値との間であることを述べる言葉を含み得る。代替的に、またはトレンド矢印および/またはトレンドメッセージに加えて、オレンジ、黄色、緑、黄色、および赤などで色分けして、それぞれ、検体レベルが高閾値を超える、目標範囲と高閾値との間、目標範囲内、低閾値未満、または目標範囲と低閾値との間であることを示すことができる。本開示の実施形態では、トレンド矢印、トレンドメッセージ、および色分けは、スキャン表示ウィンドウに同時に、または代替的に表示され得る。したがって、特定の個人に適合させるために、センサユーザの検体レベルのトレンドを伝える1つまたは複数の手段が採用され得る(例えば、色覚異常のユーザには、色分けが役に立たない場合があり、したがって、トレンド矢印および/またはメッセージのうちの1つまたは両方に頼り得る)。図1Aおよび図1Bに示されるように、グルコース検体レベルは目標範囲内にあり、水平右トレンド矢印、「グルコースは範囲内です」というメッセージのトレンドメッセージ、および緑の色分けの各々を示す。
【0025】
したがって、検体モニタリングセンサによって提供される測定値に対応するセンサユーザの検体レベルをスキャンすると、表示画面を有する本明細書に記載のコンピューティングデバイスのスキャン表示ウィンドウがアクセスされ得る。スキャン表示ウィンドウは、さらに、ある日時においてセンサユーザの生活習慣に関連付けられたユーザ入力ボタンにアクセスすることを含む、他の機能にアクセスするための表示ウィンドウであってもよい。本明細書で使用される場合、用語「ボタン」およびその文法上の変形は、作動させられた(例えば、押されたまたは接触された)ときに、サイズ、スタイル、質感、触覚、形状などの限定なしに、特定の表示ウィンドウに何らかの変化を引き起こす、複数の表示画面を有するコンピューティングデバイスの要素を指す(例えば、コンピュータ画面、ハイパーリンク、キーボード、スライドバー、スクロールバーなどで具体化される)。用語、色分け、矢印の方向、縮尺、サイズ、配置、および/またはアイコンを含むがこれらに限定されない、スキャン表示ウィンドウのさまざまなコンポーネントは、本開示の範囲から逸脱することなく変更され得ることを理解されたい。
【0026】
本開示のスキャン表示ウィンドウは、特定の日時におけるセンサユーザの生活習慣に関連する限られた数のユーザ入力ボタンに迅速にアクセスするための機能を含み得る。図1Aおよび図1Bに示されるように、ユーザ入力ボタンへのアクセスは、ペンまたは鉛筆の形のアイコンを有するボタンの形態であり得る。いくつかの実施形態では、ペンまたは鉛筆アイコンは、概して下向きかつ左向きを指すように描かれてもよいが、他の構成も本開示の範囲内である。アイコンは、単独である場合もあれば、図1Aに示される「ノートを追加」などの付随するテキストを伴う場合もある。本明細書で使用される場合、用語「ノート追加ボタン」およびその文法上の変形は、センサユーザの生活習慣についてのユーザ入力を可能にする複数の表示ウィンドウを有するコンピューティングデバイスの表示ウィンドウ(例えば、スキャン表示ウィンドウ)の一部としてのボタンを指し、特定の用語またはアイコンに限定されるものではない。例えば、日記の追加、ノートの入力、ノートパッドアイコンなど、本開示の範囲から逸脱することなく、他のテキストまたはシンボルが、単独でまたは組み合わせて使用され得る。
【0027】
ノート追加ボタンは、ユーザが(例えば、この実施形態ではタッチスクリーンを介して)選択し、特定の日時におけるセンサユーザの生活習慣に関連付けられた限られた数のユーザ入力ボタンを有する入力表示ウィンドウに遷移することができるアイコンおよび任意の付随するテキストを含むことができる。関連するボタンを選択すると入力表示ウィンドウへのアクセスが生じることをユーザに理解させるように促すことができる任意の他のアイコンおよび/またはテキストデザインまたは用語が、本明細書の範囲から逸脱することなく、本開示に従って用いられ得ることが理解されるべきである。
【0028】
したがって、ノート追加ボタン(図1Aおよび図1Bを参照)を選択すると、本開示の表示画面を有するコンピュータデバイスは、入力表示ウィンドウに遷移し得る。ここで、図2Aおよび図2Bを参照すると、入力表示ウィンドウ、またはより具体的にはこれらの実施形態では「ノート追加」表示ウィンドウを表示する、コンピューティングデバイスの表示画面の2つの例示的な実施形態が示されている。本明細書で使用される場合、「入力表示ウィンドウ」およびその文法上の変形は、フリーフォームか特定のプロンプトかにかかわらず、センサユーザの生活習慣に関する情報をユーザが入力することを可能にするように構成された表示画面を有するコンピューティングデバイスの表示ウィンドウを指す。
【0029】
本開示の入力表示ウィンドウは、特定の日時におけるセンサユーザの生活習慣に関連する限られた数のユーザ入力ボタンのリストを含み得る。これらのユーザ入力ボタンは、コンピューティングデバイスに通信可能に結合された検体モニタリングセンサによって測定されている検体のある既知のインフルエンサーを追跡するように設計され得る。図2Aから図2Cに示されるように、そのような限られた数のユーザ入力ボタンは、食品、速効型インスリン、長時間作用型インスリン、運動、コメント、およびそれらの任意の組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。様々なユーザ入力ボタンは、図2Aおよび図2Bに示されるように、様々なアイコンに関連付けられ得る。そのようなアイコンが存在する必要性はなく、存在するアイコンの特定のスタイルは、これらが特定のユーザ入力ボタンを表すことを条件に、図2Aおよび図2Bに示されるものに限定されないことを理解されたい。
【0030】
いくつかの実施形態では、ユーザ入力は、以前の入力情報から前もって収集された情報に基づいて動的であり得る。例えば、いくつかの実施形態では、現れるユーザ入力ボタンは、食事またはインスリンボーラスを摂取するなどの最も頻繁に使用される機能に関連付けられている。他の実施形態では、コンピューティングデバイスは、表示画面が予測的であるように構成され得る。例えば、センサユーザの検体レベルが高い場合、コンピューティングデバイスは、ユーザ入力ボタンを自動的に表示または提供して、ユーザ(例えば、センサユーザ)に、最近の食事またはインスリン注射などのセンサユーザの生活習慣に関連するデータを入力するように促すことができる。すなわち、コンピューティングデバイスは、検体レベルにおけるある種のスパイクを検出し、センサユーザの生活習慣に関連するデータを入力するようにユーザを促すように構成され得る。例えば、センサユーザがおそらく食事をしたばかりであるためにグルコースが急上昇した場合、食品ユーザ入力ボタンが表示され、または、グルコースレベルが突然低下した場合、おそらくセンサユーザがインスリンボーラスを投与されたばかりであるため、速効型または長時間作用型ユーザ入力ボタンが自動的に表示され得る。したがって、ユーザは、検体モニタリングセンサの動的な測定値に基づいて入力するように促され得る。
【0031】
入力表示ウィンドウのユーザ入力ボタンは、関連するアイコン、ユーザ入力ボタンの説明、および/または選択可能なシンボル(例えば、チェックボックス)を選択することによって選択され得る。例えば、図2Aおよび図2Bに示されるように、食品、速効型インスリン、長時間作用型インスリン、および運動のユーザ入力ボタンは、チェックボックスの形の選択可能なシンボルを使用して選択可能であるが、コメントの入力ボタンは、単語「コメント」またはコメントアイコンを選択すると選択可能となる(図2Aを参照)。選択性の任意の変形は、本明細書に記載される本開示の教示にその範囲から逸脱することなく包含される。
【0032】
入力表示ウィンドウは、コンピューティングデバイスのユーザによる閲覧または操作のための複数の追加情報をさらに含むことができ、これは、検体モニタリングセンサの最後のスキャンに基づく現在の検体レベル濃度、トレンド矢印、および/またはメッセージ、色分け、特定の日時、選択可能なキャンセルボタン、および/または選択可能な承認(または「完了」)ボタンを含むがこれらに限定されない。入力表示ウィンドウの他の機能は、本開示の範囲から逸脱することなく、図2Bに示されるような、選択可能なスキャンボタンまたはアイコン、選択可能なメインメニューボタンまたはアイコン、選択可能な設定ボタンまたはアイコン、および/または選択可能な戻るボタンまたはアイコンを含み得る。用語、色分け、矢印の方向、縮尺、サイズ、配置、および/またはアイコンを含むがこれらに限定されない、入力表示ウィンドウのさまざまなコンポーネントは、センサユーザの生活習慣に関するユーザ入力のための限られた数のユーザ入力ボタンが存在することを条件に、本開示の範囲から逸脱することなく変更され得ることを理解されたい。
【0033】
ここで、図3A図3Jを参照すると、本開示の1つまたは複数の実施形態による、ユーザインタラクションを表す入力表示ウィンドウの一連のビューが示されている。入力表示ウィンドウ(例えば、図2Aおよび2B)内で、ユーザは、そこに表示された限られた数のユーザ入力ボタンとインタラクションすることができる。限られた数のユーザ入力ボタンを使用してセンサユーザの生活習慣に関する特定の情報を入力することを選択する場合、それに関連付けられたアイコンは、入力が完了したか、または入力中であることをユーザに説明するために、ハイライトまたは強調表示され得る(例えば、色、太字などにより)。センサユーザの生活習慣に関する各ユーザ入力は、ユーザが情報を入力して入力を承認した(例えば、「完了」ボタンを選択した)特定の日時に、以下で説明するように、コンピューティングデバイスの電子機器を介してリンクされる。そうすることで、ユーザは、検体モニタリングセンサによって測定またはモニタリングされている特定の検体レベルに関連して、センサユーザの生活習慣の選択を追跡できる。さらに、以下で説明するように、本明細書で説明される実施形態による表示画面を有するコンピューティングデバイスは、センサユーザの生活習慣情報をスキャンディスプレイ上の検体モニタリングデータに直接関連付け、さらにそこから生活習慣情報に直接アクセスできるようにする。
【0034】
図3A図3Cに示されるように、ユーザは、選択可能なシンボル(例えば、チェックボックス)を選択することにより食品ユーザ入力ボタンを選択することができ、その後、追加情報が、入力表示ウィンドウ内でユーザにプロンプトされる。この実施形態では、ユーザは、入力に適切な食事を選択するように促されるが、これは、ドロップダウンメニュー、スクロールメニュー、または他の選択可能なメニュータイプの形態であってもよい。食事の選択は、任意の特定の順序に拘束されることなく、朝食、昼食、夕食、間食を含み得るが、これらに限定されない。図3Cに示されるように、適切な食事(例えば、昼食)を選択すると、ユーザは、検体モニタリングセンサによって測定またはモニタリングされている特定の検体レベルに関連し得る食事に関する特定の情報を入力することができる。図3Cに示されるように、ユーザは、センサユーザの食事に関連する炭水化物の特定のグラムを入力することができ、これは、例えばキーボードまたはタッチスクリーン、音声起動テキスト、および/または別の入力可能または選択可能なメニューを介して入力され得る。他の特定の情報も、本開示の範囲から逸脱することなく、グルコースモニタリングのための特定のタイプの糖など、対象の検体レベルに関連していることを条件に、ユーザによる入力を促されてもよい。
【0035】
センサユーザの生活習慣に関する単一のユーザ入力が為されると、ユーザはその入力を承認し、ユーザが入力を完了したことを(例えば、完了ボタンを選択することにより)入力表示ウィンドウに入力することができる。代替的に、ユーザは、センサユーザの生活習慣に関する追加情報の入力を継続することを望む場合もある。図3Dおよび図3Eは、食物入力をすでに入力したユーザが、速効型インスリンの入力のための選択可能なシンボルをさらに選択していることを示し、そこでその後、その特定の日時においてユーザが摂取した速効型インスリンの特定の単位を入力するように促されている。図示されていないが、ユーザは、長時間作用型インスリンの投与量を(例えば、単位で)入力するための選択可能なシンボルを同様に選択してもよい。図3Eに示されるように、センサユーザの生活習慣に関する追加の入力があると、その特定の日時におけるセンサユーザの生活習慣の全体像が正確にキャプチャされることを確実にするために、任意の以前の入力は、ユーザにより視認可能であり編集可能なままである。ユーザがセンサユーザの生活習慣に関する情報の複数の入力を行った場合、入力表示ウィンドウは、ユーザがコンピューティングデバイスの表示画面のサイズを超える情報にアクセスできるように、スクロールバーを(例えば、表示ウィンドウの右側または左側に)含んでもよい(表示ウィンドウの右側のスクロールバーを示す図4H図4Jを参照)。
【0036】
図3Fおよび図3Jは、ユーザが、運動の入力のための選択可能なシンボルをさらに選択することを示し、その後、ユーザは、特定のエネルギー強度レベルを選択するように促され得る。例えば、図3Fに示される「強度を選択」プロンプトは、ユーザが、図3Gに示される、低強度、中強度、高強度のオプションのような特定の強度を選択することを可能にする選択可能なメニュー(例えば、ドロップダウンメニュー、スクロール可能なメニューなど)を提供することができる。ユーザが特定の運動強度を選択すると、図3Hに示されるように、ユーザは、運動の継続時間を入力するように促され得る。図3Hに示されるように、継続時間を入力するための選択可能なメニューがユーザによって選択され、そうすると、コンピューティングデバイスの表示画面は、継続時間表示ウィンドウ(図3Iを参照)に遷移することができる。
【0037】
本明細書で使用される場合、「継続時間表示ウィンドウ」およびその文法上の変形は、ユーザが特定の継続時間を選択または入力することを可能にするように構成された表示画面を有するコンピューティングデバイスの表示ウィンドウを指す。図3Iに示されるように、継続時間表示ウィンドウは、図3Iにスクロールメニューとして描かれている、時間および分の継続時間情報を入力するための選択可能なメニューを含み得るが、これは、ユーザが(タイピング、テキスト、または音声起動入力などを介して)時間および分の継続時間情報を入力することを可能にすることを含む、任意の形態の選択可能なメニューであってよい。いくつかの実施形態では、継続時間表示ウィンドウは、本開示の範囲から逸脱することなく、秒などの他の時間間隔の入力をさらに可能にする。継続時間表示は、本開示の範囲から逸脱することなく、継続時間表示ウィンドウのタイトル(例えば、「時間を編集」)、選択可能なキャンセルボタン、および/または選択可能な承認(または「完了」)ボタンのような他の特徴および機能をさらに含み得る。入力された時間を承認すると、コンピューティングデバイスの表示画面が、入力表示ウィンドウに遷移して戻る。
【0038】
他の実施形態では、ユーザが運動の入力のための選択可能なシンボルを選択し、その後、継続時間表示ウィンドウに遷移するのではなく、特定のエネルギー強度レベルを選択すると、時間および分の継続時間情報を入力するための選択可能なメニューが、入力表示ウィンドウに直接表示され得る(図4Hおよび図4Iを参照)。そのような実施形態では、情報は、入力表示ウィンドウに直接入力され、センサユーザの生活習慣に関連してユーザが入力した追加の入力情報とともに閲覧可能である。
【0039】
図示されていないが、ユーザは、キーボードまたはタッチスクリーンを介して、音声起動テキストを介して、または特定の事前にコード化されたナラティブを有する選択可能なメニューを介して、入力表示ウィンドウにコメントをさらに入力することができる。これらの事前にコード化された説明文は、コンピューティングデバイスの一部として含まれてもよいし、ユーザによって構成可能であってもよい。例えば、そのような説明文は、ストレス、睡眠パターン、またはセンサユーザの生活に関連する他の一般的な生活習慣イベントに関連し得る。含まれる場合、これらのコメントは、本開示の範囲から逸脱することなく、入力表示画面内(ならびに図7Aおよび図7Bのポップアップ表示ウィンドウ内)の他の入力情報とともに視認可能であるが、必ずしもそうである必要はない。
【0040】
図4A図4Jは、本開示の1つまたは複数の実施形態によるユーザインタラクションを表す、本明細書で説明される1つまたは複数の実施形態による入力表示ウィンドウの一連のビューを示す。図4A図4Jは、美観および特定の特徴は異なるが、図3A図3Jを参照して上述した実施形態と実質的に同様である実施形態を表し、したがって、ここでは再び詳細には説明しない。
【0041】
図3Jおよび図4Jは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、ユーザの完了した入力表示画面を表し、これは、ユーザが単一の場所ですべての入力情報を閲覧し、(例えば、「完了」ボタンを選択することにより)入力情報を承認することを可能にする。コメント入力を含む、ユーザ入力ボタンのいずれかまたはすべてが選択され、本開示の範囲から逸脱することなく、センサユーザの生活習慣に関する情報が入力されていてもよいことを理解されたい。
【0042】
センサユーザの生活習慣に関連する入力情報を承認すると、コンピューティングデバイスの表示画面は、スキャン表示ウィンドウに再び遷移し、特定の入力データを、入力が承認された特定の日時に関連付けることができ、選択可能なアイコンとして特定の入力を表示することができる(図5Aを参照)。図5Aおよび図5Bに示されるように、スキャン表示ウィンドウは、入力情報がユーザによって承認された時間を表示し、そのような時間を特定の検体レベルと関連付けるように更新され得る。代替的に、データが、スキャン後の有限の時間内(例えば、3分または5分未満)に入力された場合、ユーザ入力情報は、最後のスキャンの特定の日時に自動的に関連付けられるか、または、本開示の範囲から逸脱することなく、ユーザは、関連付けのための特定の日時を入力し得る。
【0043】
視覚的には、時間は、時計として、または最後のスキャンおよび/またはユーザ入力から経過した時間の量として表示され得る。スキャン表示ウィンドウは、比較的短い時間期間(例えば、8~12時間)にわたる検体レベルのグラフィック表現において、最後のスキャンをハッチングされた線として表示することができ、ユーザ情報が特定のスキャンまたは特定の時間における検体レベルと関連することを示すために選択可能なアイコンまたは他の選択可能なシンボルを含むことができ、および/またはユーザが追加のノートを入力および/またはすでに入力されたノートを編集することを可能にするために選択可能な編集ボタンを含むことができる(例えば、図5Aの「ノートの編集」または図5Bの鉛筆またはペンのアイコン)。示されているように、アイコンまたは他のシンボルは、特定の日時にユーザ情報が入力されたことを示すために使用され、本開示の範囲から逸脱することなく、選択可能な編集ボタンを選択するか、またはアイコンまたはシンボルを直接選択することにより、編集可能である。
【0044】
コンピューティングデバイスの検体モニタリングデイリー表示ウィンドウは、検体モニタリングスキャン表示ウィンドウから遷移することによって、例えば、図5Aおよび図5Bの左上隅に示される戻る矢印アイコンを押すことによって、または表示ウィンドウを遷移させる他の方法などによって、アクセスされ得る。本明細書で使用する場合、用語「検体モニタリングデイリー表示ウィンドウ」または単に「デイリー表示ウィンドウ」およびその文法上の変形は、各々が特定の日時に関連付けられ、少なくとも24時間の期間にわたる複数の測定された検体レベル(例えば、濃度)を示すように構成された表示画面を有するコンピューティングデバイスの表示ウィンドウを指す。デイリー表示ウィンドウは、本明細書で説明されるコンピューティングデバイスのプライマリ表示ウィンドウであってよい。本開示の1つまたは複数の実施形態によるデイリー表示ウィンドウの代表的な実施形態が、図6A図6Dに示されている。
【0045】
図6A図6Dに示されるように、デイリー表示ウィンドウの機能は、関連する検体モニタリングセンサのセンサ寿命のカウントダウンを示すアイコンバナー(例えば、色が変化または形状が変化するバーなどのグラフィックで表される日および時間で)、少なくとも24時間の期間にわたる検体レベルのグラフィック表示、検体レベルのコード化された目標範囲(例えば、図6Aおよび図6Bの100~140mg/dLの陰影領域)、選択可能なスキャンボタンまたはアイコン(例えば、図6Aの右上アイコンまたは図6Bのベルアイコン)、選択可能なメインメニューボタンまたはアイコン(例えば、図6Aおよび図6Bの左上隅のハンバーガーアイコン)、選択可能な設定ボタンまたはアイコン(例えば、図6Bの右上隅の垂直ドットアイコン)、デイリー表示ウィンドウによって表される期間の表示(例えば、「過去24時間」)、そのような情報が表示されていることを示すアイコン(「i」)を含む、新しいセンサを使用する準備ができる時間の表示(例えば、残りのウォームアップ時間またはセンサの準備ができる時間の表示)、および/または測定期間中の検体レベルに関連するさまざまなデータ(例えば、「目標時間」、「最後のスキャン」、「平均」など)を含み得るが、これに限定されない。いくつかの実施形態では、選択可能な設定ボタンまたはアイコンを統合して、そのような設定に関する情報および以下で説明する情報が、選択可能なメインメニュー内に配置される(すなわち、2つの別個のメニューを有するのではなく)。
【0046】
これらの特徴に加えて、図6Aおよび図6Bに示されるように、デイリー表示ウィンドウは、上述のセンサユーザの生活習慣に関するユーザによる入力データに相関する1つまたは複数の選択可能なシンボルを表示し得る。選択可能なシンボルは、それらの場所が特定の入力が記録された日時に相関するように、グラフィック表現のタイムラインに沿って配置され得る。そうすることで、センサユーザの生活習慣に関する入力情報を、特定の検体レベルに相関させることができ、それにより、センサユーザは、将来の生活習慣の選択および特定の検体レベルへのその影響について、情報に基づいた決定を行うことが可能となる。図6Aおよび図6Bに示されるように、日付は、現在の日付を基準とした相対的な表示であってよく(例えば、図6Aの水/木、および図6Bの土/日)、および/または実際の日付が表示されてもよい。他の特徴が、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明されるコンピューティングデバイスのデイリー表示ウィンドウに表示されてもよい。用語、色分け、矢印の方向、縮尺、サイズ、配置、および/またはアイコンを含むがこれらに限定されない、デイリー表示ウィンドウのさまざまなコンポーネントは、本開示の範囲から逸脱することなく変更され得ることをさらに理解されたい。
【0047】
デイリー表示ウィンドウの選択可能なシンボル(またはアイコン)は、ユーザによって入力された情報の要約を示す任意の信号であり得る。いくつかの実施形態では、デイリー表示ウィンドウの選択可能なシンボルは、単一のシンボル(例えば、図6Aの走っている人のシンボル)、2つ以上のオーバーレイされたシンボル(例えば、図6Bのリンゴおよび注射器のシンボル)、または特定の日時の入力数を表す数字を示すスタックされたシンボル(例えば、図6Aの数字「3」および図6Bの数字「4」を示すスタックされたシンボル)であってよい。任意の他のシンボルは、それらがユーザ入力情報を表すものであることを条件として、本開示の範囲から逸脱することなく適切なものであってよく、入力表示ウィンドウに表示されたシンボル(仮にあったとしても)と相関してもよいし、相関していなくてもよい。
【0048】
ユーザは、図7Aおよび図7Bの実施形態に示されるように、デイリー表示ウィンドウから選択可能なアイコンのうちの1つを選択して、デイリー表示ウィンドウにオーバーレイされる入力情報の要約のポップアップ表示ウィンドウを表示することができる。示されるように、ポップアップ表示ウィンドウは、入力の時間およびユーザにより入力された入力情報の要約を含んでよく、これは、ユーザがどの限られたユーザ入力ボタン選択して入力を提供することを選択したかに応じて変化し得る(例えば、上記の図2Aおよび図2Bを参照)。ポップアップ表示ウィンドウは、図7A図7Cに示されるように、関連するアイコン、ユーザ入力ボタンの説明、ユーザにより提供された入力の日付を含むがこれらに限定されないユーザにより入力された情報を示す任意の要約を含み得る。さらに、ポップアップ表示ウィンドウは、ポップアップ表示ウィンドウ内の位置に配置された選択可能な編集アイコン(例えば、鉛筆またはペンアイコン、または選択可能な編集ボタンの任意の他の形態)を含んでいてよく、この編集アイコンは、ユーザが再び入力表示ウィンドウにアクセスし、例えば、入力の正確性を確保するためにそのような変更が必要な場合に、その入力を変更することを可能にするように選択可能である。さらに、いくつかの実施形態では、選択可能な承認ボタン(例えば、「OK」)が含まれていてもよく、承諾ボタンを選択すると、ポップアップ表示ウィンドウが閉じられて(例えば、非表示になるか、またはもはや表示されなくなる)、デイリー表示ウィンドウ全体が再び現れる。代替的に、または追加的に、ユーザは、ポップアップ表示ウィンドウの一部(すなわち、選択可能な編集アイコンボタンまたは承認ボタンではない)を選択して、ポップアップ表示ウィンドウを非表示にし、再びデイリー表示ウィンドウ全体を表示することができ、あるいは、ユーザは、デイリー表示ウィンドウの一部(すなわち、他の方法で選択可能なボタンではない)を選択して、ポップアップ表示ウィンドウを非表示にし、再びデイリー表示ウィンドウ全体を表示することができる。
【0049】
他の特徴が、センサユーザの生活習慣に関連する特定の日時における入力情報の要約を含むことを条件として、本開示の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明されるコンピューティングデバイスのポップアップ表示ウィンドウに表示されてもよい。用語、色分け、矢印の方向、縮尺、サイズ、配置、および/またはアイコンを含むがこれらに限定されない、デイリー表示ウィンドウのさまざまなコンポーネントは、本開示の範囲から逸脱することなく変更され得ることをさらに理解されたい。
【0050】
検体モニタリングセンサに関連するイベントログ
上述のように、本開示の複数の表示画面を備えるコンピューティングデバイスは、特定の日時における検体モニタリングセンサに関連するイベントログを含み得る。したがって、コンピューティングデバイスは、検体モニタリングセンサの機能を追跡し、ユーザがモニタリングまたはトラブルシューティングのために検体モニタリングセンサのイベントログにアクセスすることを可能にするとともに、ユーザがイベントログデータをセンサのトラブルシューティングでユーザを支援することができる顧客サービス担当者に送信することを可能にする。図8A図10Bは、通信可能に結合された検体モニタリングセンサのイベントログにユーザがアクセスし、それを送信することを可能にする、本明細書で説明されるコンピューティングデバイスの1つまたは複数の実施形態を示す。用語、色分け、縮尺、サイズ、配置、および/またはアイコンを含むがこれらに限定されない、図8A図10Bのさまざまな特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく変更され得ることを理解されたい。
【0051】
ここで、図8Aおよび8Bを参照すると、本開示の1つまたは複数の実施形態による、選択可能なメインメニューボタンまたはアイコンまたは選択可能な設定ボタンまたはアイコンからアクセス可能な様々なユーザ選択可能なボタンを表示する本開示のコンピューティングデバイスの表示画面が示されている。ユーザ選択可能なボタンは、コンピューティングデバイスの複数の表示画面をナビゲートするための一般化されたボタンであってよく、いくつかの実施形態では、アイコンまたはメニューシンボル(例えば、ハンバーガーアイコンまたは垂直ドットアイコン)を介してアクセスされ得る。したがって、一般化されたユーザ選択可能ボタンは、コンピューティングデバイスおよび/またはそれに通信可能に結合された検体モニタリングセンサに関連する様々な表示画面にアクセスするためのユーザ選択を可能にする。任意の適切なユーザ選択可能なボタンは、本開示の範囲から逸脱することなく、図9Aおよび図9Bに示される実施形態に含まれ、これは、ホーム表示ウィンドウ、ログブック表示ウィンドウ、リマインダー表示ウィンドウ、さまざまな使用パターンに関連付けられたレポート表示ウィンドウ(例えば、デイリーパターン、目標時間、低または高検体(例えば、グルコース)イベント、平均検体(例えば、グルコース)レベル、デイリーグラフ、推定検体または検体関連レベル(例えば、A1c)、および/またはセンサの使用)、設定表示ウィンドウ、共有表示ウィンドウ、情報(about)表示ウィンドウ、アカウント表示ウィンドウ、および/またはヘルプ表示ウィンドウを含む。1つまたは複数のアイコンは、ユーザが選択可能なボタンに関連付けられていてもよいし、関連付けられていなくてもよく、これに限定されない。
【0052】
メインメニューまたは設定メニュー(本明細書では総称して「メインメニュー」と呼ぶ)から一般化されたユーザ選択可能ボタンの1つを選択すると、ユーザは、イベントログボタンを含む限られた数の追加のユーザ選択可能なボタンのリストを表示する新しいメニュー表示ウィンドウに導かれる。図9Aおよび図9Bに示されるように、一般化されたボタンは「ヘルプ」ボタンであってよく、イベントログボタンを含む限られた数のユーザ選択可能なボタンを有するメニュー表示ウィンドウに遷移する。図9Aおよび図9Bに示される非限定的な実施形態では、メニュー表示ウィンドウに表示される他のユーザ選択可能なボタンは、センサの適用方法、センサのスキャン方法、検体(例えば、グルコース)測定値、ユーザマニュアル、利用規約、および/またはプライバシー通知を含むがこれらに限定されない。イベントログボタンは、図9Aおよび図9Bではヘルプメニュー表示ウィンドウの一部として描かれているが、イベントログボタンの場所は、本開示の範囲から逸脱することなく、上述の一般化されたユーザ選択可能ボタンのいずれかを介してアクセス可能であり得ることが理解されるべきである。メニュー表示ウィンドウ(図9Aおよび図9Bにヘルプメニュー表示ウィンドウとして示される)は、他の潜在的な特徴の中でも、選択可能なスキャンボタンまたはアイコン、メインメニューまたは設定メニューアイコン、および/または戻るボタンをさらに含み得る。
【0053】
ユーザは、イベントログボタンを選択し、本開示のコンピューティングデバイスのイベントログに導かれ得る。すなわち、ユーザがイベントログボタンを選択すると、コンピューティングデバイスは、イベントログ表示ウィンドウに遷移する。本明細書で使用される場合、用語「イベントログ表示ウィンドウ」およびその文法上の変形は、特定の日時における検体モニタリングセンサに関連する少なくとも1つのイベントを示すように構成された表示画面を有するコンピューティングデバイスの表示ウィンドウを指す。図10Aおよび図10Bは、本開示の1つまたは複数の実施形態による、イベントログ表示ウィンドウの実施形態を示す。示されるように、各イベントは、他の潜在的な特徴の中でも、イベント関連付け番号(例えば、図10Aの「375」および図10Bの「335」および「336」)、イベントタイトル、イベント説明、イベントのアイコンまたはシンボル、および/またはイベントが発生した日時を伴うことができるが、必ずしも伴う必要はない。
【0054】
いくつかの実施形態では、イベントログは、検体モニタリングセンサのスキャンにおけるエラーに関連するイベント、センサの温度に関連するイベント(例えば、センサが冷た過ぎて検体測定値を正確に提供できない場合がある)、および/または新しいセンサの検出を記録する。センサの機能に関連する任意の適切なイベントが、本開示の範囲から逸脱することなく、さらにイベントログに含まれ得る。いくつかの実施形態では、イベントログは、コンピューティングデバイスによって検出された新しいセンサを使用して検体測定の開始またはモニタリングなどの特定のアクションをとるようにユーザおよび/またはセンサユーザに促す。他の実施形態では、イベントログは、イベント(例えば、これはエラーイベントであり得る)および関連する改善ステップを説明するユーザマニュアルのリンクまたはページ番号をさらに表示し得る。リンクは、デバイスに保存されているユーザマニュアル、またはエラーに関する情報を含むウェブサイトへのリンクであってよい。コンピューティングデバイスが複数のイベントログエントリを受信する場合、イベントログ表示ウィンドウは、スクロールバーを(例えば、ウィンドウの右または左に)含み、図10Aおよび図10Bに示されるように、コンピューティングデバイスの表示画面のサイズを超える情報にユーザがアクセスすることを可能にし得る。
【0055】
イベントログは、コンピューティングデバイスおよび関連するセンサのユーザにとって有用である可能性があるが、イベントログ表示ウィンドウは、ユーザが、イベントが起きているセンサの製造などの顧客サービス担当者にイベントログデータを送信することをさらに可能にし得る。イベントログデータは、図10Bに示されるように、「トラブルシューティングデータ送信ボタン」のような、ユーザ選択可能なボタンを使用して顧客サービス担当者に送信され得る。本明細書で使用する場合、用語「トラブルシューティングデータ送信ボタン」およびその文法上の変形は、特定のボタンの用語、サイズ、形状などに関係なく、検体モニタリングセンサに関連するイベントログ情報を送信できるユーザ選択可能なボタンを指す。代替的に、または追加的に、トラブルシューティングデータ送信ボタンは、センサの製造業者だけでなく、コンピューティングデバイスに関連する顧客サービス担当者にデータを送信することができる。他の実施形態では、データイベントログを受信すると、受信メッセージの確認が、バナー、アイコン、または他のシンボルの形でユーザに送り返されてもよい。メッセージは、センサが故障していることをユーザに警告する、センサの使用を停止するようユーザに助言する、新しい交換用センサが送付されていることをユーザに警告する、またはそれらの組み合わせなどの、カスタマーサービス担当者が講じる可能性のある改善措置に関するさらなる情報を含み得る。
【0056】
ここで、図25Aおよび図25Bを参照すると、本開示の1つまたは複数の実施形態に適合する起動表示ウィンドウを提示するコンピューティングデバイスの様々な表示画面が示されている。起動表示ウィンドウは、示されているように、ブランド名(例えば、FreeStyle(商標)LibreLink(商標))、コンピューティングデバイスに通信可能に結合され得る検体モニタリングデバイス(例えば、グルコースセンサ)、1つまたは複数のブランドアイコン(例えば、蝶)、複数の追加表示画面へのアクセスを可能にするボタン、選択可能なメインメニューボタンまたはアイコン、および/または選択可能な設定ボタンまたはアイコンを含む、さまざまな要素を含み得る。
【0057】
インビボ検体モニタリングシステムの例示的実施形態
ここで、図11を参照すると、検体モニタリングシステム100は、検体モニタリングセンサ101、センサ101に接続可能なデータ処理ユニット102、およびプライマリ受信機ユニットまたは表示デバイス104を含む。いくつかの例では、プライマリ表示デバイス104は、通信リンク103を介してデータ処理ユニット102と通信するように構成されている。いくつかの実施形態では、プライマリ表示デバイス104は、プライマリ表示デバイス104によって受信されたデータを評価または他の方法で処理またはフォーマットするためにデータ処理端末105にデータを送信するようにさらに構成され得る。データ処理端末105は、通信リンク107を介してデータ処理ユニット102から直接データを受信するように構成されてもよく、通信リンク107は、任意選択的に双方向通信のために構成されていてもよい。さらに、データ処理ユニット102は、プライマリ表示デバイス104および/またはデータ処理端末105および/または任意選択的にセカンダリ受信機ユニットまたは表示デバイス106との間でデータを送信および/または受信するための電子機器および送信機またはトランシーバを含み得る。
【0058】
図11には、通信リンク103に動作可能に結合され、データ処理ユニット102から送信されたデータを受信するように構成された、オプションのセカンダリ表示デバイス106も示されている。セカンダリ表示デバイス106は、プライマリ表示デバイス104ならびにデータ処理端末105と通信するように構成され得る。いくつかの実施形態では、セカンダリ表示デバイス106は、プライマリ表示デバイス104およびデータ処理端末105の各々との双方向無線通信のために構成され得る。以下でさらに詳細に説明するように、いくつかの例では、セカンダリ表示デバイス106は、プライマリ表示デバイス104と比較して機能が限定された受信機であってもよく、例えば、セカンダリ表示デバイス106は、プライマリ表示デバイス104と比較して限られたまたは最小限の数の機能および特徴を含み得る。したがって、セカンダリ表示デバイス106は、(1つまたは複数(すべてを含む)の寸法において)より小さくコンパクトな筐体を含むか、または、例えば、腕時計、アームバンド、PDA、MP3プレーヤー、携帯電話などのデバイスに組み込まれ得る。代替的に、セカンダリ表示デバイス106は、プライマリ表示デバイス104と同じか、または実質的に類似の機能および特徴で構成されてもよい。セカンダリ表示デバイス106は、例えば、夜間モニタリングのためのベッドサイド近くの配置のためにドッキングクレードルユニットと嵌合するように構成されたドッキング部分、および/または双方向通信デバイスを含み得る。ドッキングクレードルは、電源を再充電できる。
【0059】
本明細書で説明される複数のディスプレイ画面を有するコンピューティングデバイスは、本開示の実施形態による、プライマリ表示デバイス104および/またはセカンダリ表示デバイス106のいずれかまたは両方、または表示デバイス1120であってよい。
【0060】
図11に示される検体モニタリングシステム100の実施形態では、1つの検体センサ101、データ処理ユニット102、およびデータ処理端末105のみが示されている。しかしながら、検体モニタリングシステム100が2つ以上のセンサ101および/または2つ以上のデータ処理ユニット102、および/または2つ以上のデータ処理端末105を含み得ることは、当業者によって理解されるであろう。複数のセンサが、同時にまたは異なる時間に検体をモニタリングするためにユーザに配置され得る。いくつかの実施形態では、ユーザに配置された第1のセンサによって取得された検体情報は、第2のセンサによって取得された検体情報との比較として用いられてもよい。これは、一方または両方のセンサから取得された検体の情報を確認または検証するのに役立つ。そのような冗長性は、検体情報が治療に関連する重要な決定で検討される場合に役立ち得る。いくつかの実施形態では、第1のセンサを使用して、第2のセンサを較正することができる。
【0061】
マルチコンポーネント環境では、各コンポーネントは、システム内の他のコンポーネントのうちの1つまたは複数によって一意に識別されるように構成されて、検体モニタリングシステム100内のさまざまなコンポーネント間で通信の競合を簡単に解決できる。例えば、固有のID、通信チャネルなどを使用することができる。
【0062】
いくつかの実施形態では、センサ101は、検体レベルがモニタリングされているユーザの身体の中または上に物理的に配置されている。センサ101は、ユーザの検体レベルを少なくとも定期的にサンプリングし、サンプリングされた検体レベルを、データ処理ユニット102による送信のために対応する信号に変換するように構成され得る。データ処理ユニット102は、検体センサ101の少なくとも一部が経皮的に配置された状態で、両方のデバイスがユーザの身体の中または上に配置されるように、センサ101と結合可能である。データ処理ユニット102は、それをユーザの身体に固定するために、接着剤などのような固定要素を含み得る。ユーザに取り付け可能であり、データ処理ユニット102と結合可能であるマウント(図示せず)を使用することができる。例えば、マウントは、接着面を含み得る。データ処理ユニット102は、データ処理機能を実行し、そのような機能は、データ信号のフィルタリングおよび符号化を含み得るが、これらに限定されず、データ信号の各々は、通信リンク103を介したプライマリ表示デバイス104への送信のために、ユーザのサンプリングされた検体レベルに対応している。いくつかの実施形態では、センサ101またはデータ処理ユニット102または組み合わされたセンサ/データ処理ユニットは、ユーザの皮膚表面の下に完全に埋め込み可能であってよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、プライマリ表示デバイス104は、RF受信機、および通信リンク103を介してデータ処理ユニット102と通信するように構成されたアンテナを含むアナログインタフェースセクションと、データ復号化、エラー検出および訂正、データクロック生成、データビット回復など、またはそれらの任意の組み合わせを含む、データ処理ユニット102から受信されたデータの処理のためのデータ処理セクションとを含み得る。
【0064】
動作中、いくつかの実施形態におけるプライマリ表示デバイス104は、データ処理ユニット102と同期して、例えば、データ処理ユニット102の識別情報に基づいてデータ処理ユニット102を一意に識別し、その後、センサ101によってモニタリングされる検体レベルに関連するデータ処理ユニット102から送信された信号を定期的に受信するように構成されている。
【0065】
引き続き図11を参照すると、データ処理端末105は、パーソナルコンピュータ、ラップトップまたはハンドヘルドデバイスを含むポータブルコンピュータ(例えば、携帯情報端末(PDA)、携帯電話(例えば、iPhone(登録商標)、Blackberry(登録商標)、Android(登録商標)フォン、または類似の電話を含むマルチメディアおよびインターネット対応携帯電話)を含む電話、mp3プレーヤー(例えば、iPOD(登録商標)など)、ページャなど)、および/または薬物送達デバイス(例えば、注入デバイス)を含んでもよく、その各々は、有線または無線接続を介した表示デバイスとのデータ通信のために構成され得る。さらに、データ処理端末105は、ユーザの検出された検体レベルに対応するデータを格納、検索、更新、および/または分析するためのデータネットワーク(図示せず)にさらに接続されてもよい。
【0066】
データ処理端末105は、インスリン注入ポンプなどの薬物送達デバイス(例えば、注入デバイス)を含み、これは、薬物(例えば、インスリン)をユーザに投与するように構成され、とりわけ、測定された検体レベルを受信するためにプライマリ表示デバイス104と通信するように構成され得る。代替的に、プライマリ表示デバイス104が、例えば、基礎プロファイルを管理および修正し、ならびに、とりわけデータ処理ユニット102から受信された検出された検体レベルに基づいて、投与のために適切なボーラスを判定するために適切な薬物(例えば、インスリン)をユーザに投与するように構成されるように、プライマリ表示デバイス104は、注入デバイスをその中に統合するように構成されてもよい。注入デバイスは、外部デバイス、またはユーザに完全に埋め込み可能なデバイスのような内部デバイスであってよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、インスリンポンプなどの注入デバイスを含み得るデータ処理端末105は、データ処理ユニット102から検体信号を受信するように構成され、したがって、ユーザのインスリン療法および検体モニタリングを管理するためのデータ処理を含む、プライマリ表示デバイス104の機能を組み込む。いくつかの実施形態では、図11に示されている通信リンク103、ならびに他の通信インタフェースのうちの1つまたは複数は、RF通信プロトコル、赤外線通信プロトコル、Bluetooth対応通信プロトコル、802.11x無線通信プロトコル、または潜在的なデータ衝突および干渉を回避しながら、(例えば、健康保険の相互運用性と説明責任に関する法律(Health Insurance Portability and Accountability Act:HIPPA)要件に従って)複数のユニットの安全な無線通信を可能にする同等の無線通信プロトコルなどの1つまたは複数の無線通信プロトコルを使用し得るが、これらに限定されない。
【0068】
図12は、図11に示される検体モニタリングシステムのデータ処理ユニット102の実施形態を表すブロック図である。ユーザ入力および/またはインタフェースコンポーネントが含まれてもよいし、またはデータ処理ユニットは、ユーザ入力および/またはインタフェースコンポーネントを含まなくてもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)(例えば、処理回路および処理回路による実行のためのソフトウェア命令を格納するための非一時的メモリを有する)を使用して、例えば1つまたは複数の状態機械およびバッファを使用するデータ処理ユニット(および/または表示デバイス)の動作に関連する1つまたは複数の機能またはルーチンを実装することができる。
【0069】
図12の実施形態に見られるように、検体センサ101(図11)は、4つの接点を含み、そのうちの3つは電極、すなわち、作用電極(W)210、基準電極(R)212、および対電極(C)213であり、各々がデータ処理ユニット102のアナログインタフェース201に動作可能に結合されている。この実施形態は、オプションのガード接点(G)211も示す。本開示の範囲から逸脱することなく、より少ない、またはより多い電極を使用することができる。例えば、対電極および基準電極の機能は、単一の対/基準電極によって提供されてもよい。いくつかの実施形態では、2つ以上の作用電極および/または基準電極および/または対電極があってもよい。
【0070】
図13は、図11に示される検体モニタリングシステムのプライマリ表示デバイス104などの受信機/モニタリングユニットの実施形態のブロック図である。プライマリ表示デバイス104は、テストストリップインタフェース301、RF受信機302、ユーザ入力303、オプションの温度検出セクション304、およびクロック305のうちの1つまたは複数を含み、その各々が処理およびストレージセクション307(これは、処理回路および処理回路による実行のためのソフトウェア命令を格納する非一時的メモリを含むことができる)に動作可能に結合されている。プライマリ表示デバイス104は、電力変換およびモニタリングセクション308に動作可能に結合された電源306も含む。さらに、電力変換およびモニタリングセクション308は、処理およびストレージセクション307にも結合されている。さらに、各々が処理およびストレージセクション307に動作可能に結合された受信機シリアル通信セクション309および出力310も示されている。プライマリ表示デバイス104は、ユーザ入力および/またはインタフェースコンポーネント(例えば、上述の表示画面を有するコンピューティングデバイス)を含んでもよく、またはユーザ入力および/またはインタフェースコンポーネントを含まなくてもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、テストストリップインタフェース301は、血液(または他の体液サンプル)検体テストまたはそれに関連する情報を受け取る検体テスト部分(例えば、グルコースレベルテスト部分)を含む。例えば、テストストリップインタフェース301は、テストストリップ(例えば、グルコーステストストリップ)を受け入れるためのテストストリップポートを含み得る。デバイスは、テストストリップの検体レベルを判定し、任意で、検体レベルをプライマリ表示デバイス104の出力310に表示する(または別の方法で通知する)ことができる。正確なグルコース情報を取得するために、ストリップへ適用される非常に少量(例えば3マイクロリットル以下、例えば1マイクロリットル以下、例えば0.5マイクロリットル以下、例えば、0.1マイクロリットル以下)のサンプルしか必要としないテストストリップなどの、任意の適切なテストストリップが用いられ得る。インビトロ(in vitro)グルコーステストデバイスによって得られたグルコース情報は、様々な目的、計算などのために使用され得る。例えば、情報を使用して、センサ101(図11)を較正し、センサ101の結果を確認してその信頼性を高めることなどができる(例えば、センサ101によって得られた情報が治療関連の決定に使用される場合)。
【0072】
さらなる実施形態では、データ処理ユニット102および/またはプライマリ表示デバイス104および/またはセカンダリ表示デバイス106、および/またはデータ処理端末/注入デバイス105は、例えば、血糖値計から、通信リンクを介して無線で検体値を受信するように構成され得る。さらなる実施形態では、検体モニタリングシステム100を操作または使用するユーザは、例えば、データ処理ユニット102、プライマリ表示デバイス104、セカンダリ表示デバイス106、および/またはデータ処理端末/注入デバイス105のうちの1つまたは複数に組み込まれたユーザインタフェース(例えば、キーボード、キーパッド、タッチスクリーン、音声コマンドなど)を使用して検体値を手動で入力し得る。
【0073】
図14は、本開示の1つまたは複数の実施形態による検体センサ400の実施形態を概略的に示す。図14に示されるように、センサは、基部404上に電極401、402および403を含み得る。電極(および/または他の特徴)は、化学蒸着(CVD)、物理蒸着、スパッタリング、反応性スパッタリング、印刷、コーティング、アブレーション(例えば、レーザーアブレーション)、塗装、浸漬コーティング、エッチングなどの任意の適切な技術を使用して適用または処理され得る。材料は、アルミニウム、炭素(グラファイトを含む)、コバルト、銅、ガリウム、金、インジウム、イリジウム、鉄、鉛、マグネシウム、水銀(アマルガムとして)、ニッケル、ニオブ、オスミウム、パラジウム、プラチナ、レニウム、ロジウム、セレン、シリコン(例えば、ドープされた多結晶シリコン)、銀、タンタル、スズ、チタン、タングステン、ウラン、バナジウム、亜鉛、ジルコニウム、それらの混合物、および合金、酸化物、またはこれらの元素の金属化合物のうちの任意の1つまたは複数を含むが、これらに限定されない。
【0074】
検体センサ400は、ユーザに完全に埋め込み可能であってもよく、または一部のみがユーザ内(内部)に配置され、別の部分がユーザの外側(外部)に配置されるように構成されてもよい。例えば、センサ400は、皮膚410の表面の上に配置可能な第1の部分と、皮膚の表面の下に配置された第2の部分とを含み得る。そのような実施形態では、外部の部分は、同様にユーザの外部にあるセンサ制御デバイスなどの別のデバイスに接続するための接点(配線によって第2の部分のそれぞれの電極に接続されている)を含み得る。図14の実施形態は、基部404の同じ表面上に並んだ3つの電極を示す一方、より少ないまたはより多い電極、基部の異なる表面または異なる基部上に存在するいくつかまたはすべての電極、スタックされたいくつかまたはすべての電極、異なる材料および寸法の電極などを含む他の構成も企図されるが、これらに限定されない。
【0075】
図15Aは、皮膚510の表面の上に配置可能な第1の部分(この実施形態では主要部分として特徴付けられ得る)および皮膚の表面の下に配置可能(例えば、皮膚を貫通して皮下空間520内に侵入する)であり、間質液などのユーザの生体液と接触する挿入先端部530を含む、第2の部分(この実施形態では小さな部分として特徴付けられ得る)を有する検体センサ500の実施形態の斜視図を示す。作用電極の接点部分511、基準電極の接点部分512、および対電極の接点部分513は、皮膚表面510の上に位置するセンサ500の第1の部分に配置される。作用電極501、基準電極502、および対電極503は、センサ500の第2の部分、特に挿入先端部530に示されている。図15Aに示されるように、配線は、先端部530の電極から接点まで提供され得る。本開示の範囲から逸脱することなく、より多いか、またはより少ない電極がセンサ上に提供されてもよいことが理解されるべきである。例えば、センサは、2つ以上の作用電極を含んでもよく、および/または対電極および基準電極は、単一の対/基準電極であってもよいなどである。
【0076】
図15Bは、図15Aのセンサ500の一部の断面図を示す。センサ500の電極501、509/502および503、ならびに基板および誘電体層は、層状構成または構造で提供される。例えば、図15Bに示されるように、一実施形態では、センサ500(図11の検体センサ101など)は、基板層504と、作用電極を提供することができる、基板層504の少なくとも一部に配置された、炭素、金などの第1の導電層501とを含む。第1の導電層501の少なくとも一部に配置された感知領域508も示されている。
【0077】
いくつかの実施形態における第1の誘電体層などの第1の絶縁層505は、第1の導電層501の少なくとも一部の上に配置または積層され、さらに、第2の導電層509は、第1の絶縁層(または誘電体層)505の少なくとも一部の上に配置または積層され得る。図15Bに示されるように、第2の導電層509は、銀/塩化銀(Ag/AgCl)の層などの第2の導電材料502と共に、基準電極を提供し得る(例えば、509および502が一緒になって基準電極を形成し得る)。
【0078】
いくつかの実施形態における第2の誘電体層などの第2の絶縁層506は、第2の導電層509の少なくとも一部の上に配置または積層され得る。さらに、第3の導電層503は、第2の絶縁層506の少なくとも一部の上に配置され、対電極503を提供することができる。最後に、第3の絶縁層507は、第3の導電層503の少なくとも一部の上に配置または積層され得る。このようにして、センサ500は、導電層の各々の少なくとも一部がそれぞれの絶縁層(例えば、誘電体層)によって分離されるように積層され得る。図15Aおよび図15Bの実施形態は、異なる長さを有する層を示しているが、層のいくつかまたはすべては、本開示の範囲から逸脱することなく、同じまたは異なる長さおよび/または幅を有し得る。
【0079】
いくつかの実施形態では、電極501、502、503の一部またはすべては、上述のような層状構造で基板504の同じ側に提供されてもよく、または代替的に、2つ以上の電極が、基板504上の同じ平面上に(例えば、並んで、平行に、または互いに対して傾斜して)配置されるように、共平面的な方法で提供されてもよい。例えば、同一平面上の電極は、それらの間に適切な間隔を含んでもよく、および/または導電層/電極の間に配置された誘電材料または絶縁材料を含んでもよい。さらに、いくつかの実施形態では、電極501、502、503のうちの1つまたは複数は、基板504の反対側に配置されてもよい。そのような実施形態では、コンタクトパッドは、基板の同じ側または異なる側にあり得る。例えば、電極は、第1の側にあってもよく、そのそれぞれの接点は第2の側にあってもよく、例えば、電極と接点とを接続する配線が基板を横切ってもよい。
【0080】
ここで、図15Cおよび図15Dを参照すると、本開示の1つまたは複数の実施形態による検体モニタリングセンサの別の実施形態が示され、これは、図15Aのセンサ500の変形を表す。図15Cおよび図15Dに示されるように、本開示の1つまたは複数の実施形態による経皮的センサ520は、基板521と、基板521上の第1の作用電極522と、基板521上の第2の作用電極523と、基板421ならびに第1の作用電極522および第2の作用電極523を覆うセンサ膜524とを含む。図示の実施形態では、第1の作用電極522および第2の作用電極523は、基板511の反対側に配置されているが、1つまたは複数の実施形態では、第1の作用電極522および第2の作用電極523は、基板521上の任意の他の適切な位置に配置され得る。例えば、1つまたは複数の実施形態では、第1の作用電極522および第2の作用電極523は、基板521の同じ側にあってもよい。基板521は、ユーザの皮膚に挿入されるように構成された遠位端525と、経皮的センサ520の出力信号を送信するための様々な電気接続に接続されるように構成された、遠位端525とは反対側の近位端526とを含む。遠位端525は、尖った、または丸い先端、またはユーザの皮膚へのセンサ520の挿入を容易にする他の形状の先端を有することができる。
【0081】
図1Bに示される実施形態を引き続き参照すると、第1の作用電極522は、第1のアクティブ感知領域527を含むことができ、第2の作用電極523は、第2のアクティブ感知領域528を含むことができる。図示されていないが、第1の作用電極522の第1のアクティブ感知領域527は、検体信号を第1の出力信号(例えば、電流出力信号)に変換するように構成され、第2の作用電極523の第2のアクティブ感知領域528は、検体信号を第2の出力信号(例えば、電流出力信号)に変換するように構成されている。第1のアクティブ感知領域527および第2のアクティブ感知領域528の出力信号は、例えば、ユーザの血中グルコースレベルなどのユーザの生理学的状態に対応する。さらに、図示の実施形態では、第1の作用電極522の第1のアクティブ感知領域527は第1の領域を有し、第2の作用電極523の第2のアクティブ感知領域528は、同じでも異なっていてもよい第2の領域を有する。
【0082】
第1の作用電極522の第1のアクティブ感知領域527は、第2の作用電極523の第2のアクティブ感知領域528から基板521に沿って長手方向にオフセットされている。図示の実施形態では、第1のアクティブ感知領域527の最遠位端は、基板521の遠位端525から第1の距離d1だけ離間しており、第2のアクティブ感知領域528の最遠位端は、基板521の遠位端525から、第1の距離d1よりも大きい第2の距離d2だけ離間している(すなわち、第2のアクティブ感知領域528の最遠位端は、基板521の遠位端525から、第1のアクティブ感知領域527の最遠端よりも大きな距離だけ離間している)。さらに、図示の実施形態では、第1のアクティブ感知領域527の最近位端は、基板の遠位端525から第3の距離d3だけ離間しており、第2のアクティブ感知領域528の最近位端は、基板521の遠位端525から、第3の距離d3に等しいか、または実質的に等しい第4の距離d4だけ離間している(すなわち、第1のアクティブ感知領域527および第2のアクティブ感知領域528の最近位端は、基板521の遠位端525から同じか、または実質的に同じ距離だけ離間している)。したがって、図示の実施形態では、第1のアクティブ感知領域527の長手方向中央部分529は、第2のアクティブ感知領域528の長手方向中央部分530からオフセットされている。1つまたは複数の実施形態では、第1のアクティブ感知領域527の最近位端は、第2のアクティブ感知領域528の最近位端と整列していなくてもよい。
【0083】
さらに、図示の実施形態では、第1のアクティブ感知領域527の第1の領域は、第2のアクティブ感知領域528の第2の領域よりも大きい。図示の実施形態では、第1のアクティブ感知領域527および第2のアクティブ感知領域528は、各々、一連の別個の感知スポット531、532(例えば、ドット)をそれぞれ含む。図示の実施形態では、第1のアクティブ感知領域527内の別個の感知スポット531の各々のサイズは、第2のアクティブ感知領域528内の別個の感知スポット532の各々のサイズに等しいか、または実質的に等しい。好ましい実施形態では、第1のアクティブ感知領域527内の別個のスポット531の数は、第2のアクティブ感知領域528内の別個のスポット532の数よりも多いが、他の実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく、別個の感知スポット531、532の数が等しくてもよく、または別個の感知スポット532よりも別個の感知スポット531が少なくてもよい。図示の実施形態では、第1のアクティブ感知領域527に6つの均一サイズの別個感知スポット531があり、第2のアクティブ感知領域528に3つの均一サイズの別個の感知スポット532があるが、1つまたは複数の実施形態では、第1のアクティブ感知領域527および第2のアクティブ感知領域528は、本開示の範囲から逸脱することなく、任意の他の適切な数の別個の感知スポットを含み得る。さらに、1つまたは複数の実施形態では、第1のアクティブ感知領域527および/または第2のアクティブ感知領域528は、一連の別個の感知スポットではなく、連続ストリップ(例えば、細長い楕円)を含んでもよい。さらに、1つまたは複数の実施形態では、第1のアクティブ感知領域527の第1の領域は、第2のアクティブ感知領域528の第2の領域と等しいか、または実質的に等しくてもよい。
【0084】
さらに、1つまたは複数の実施形態では、経皮的センサ520は、基準電極、対電極、または対基準電極を含むことができる。図示の実施形態では、経皮的センサ520は、対電極533および基準電極534を含む。図示の実施形態では、基準電極534および対電極533は、基板521の反対側にあるが、本開示の範囲から逸脱することなく、基板521の同じ側にあってもよい。さらに、図示の実施形態では、対電極533は、第1の誘電絶縁体層535によって第1の作用電極522から分離されており、基準電極534は、第2の誘電絶縁体層536によって第2の作用電極523から分離されている。
【0085】
本開示に関連して利用することができる両面スタック型センサ構成の実施形態が、図16図18を参照して説明される。図16は、両面検体センサ600の遠位部分の断面図を示す。検体センサ600は、少なくとも概して平面の絶縁性ベース基板601、例えば少なくとも概して平面の誘電体ベース基板を含み、これは、絶縁性基板601の第1の表面領域、例えば上面領域全体を実質的に覆う第1の導電層602を有し、例えば、導電層は、遠位端までの基板の全長、および側端から側端までの基板の全幅にわたって実質的に延在している。第2の導電層603は、実質的に、絶縁性ベース基板601の第2の表面、例えば底面の全体を覆っている。しかしながら、導電層の一方または両方は、遠位端の近位で終端してもよく、および/または、基板の側端からの選択された距離で終端する絶縁性基板601の幅よりも小さい幅を有してもよく、この距離は、側端の各々から等距離であってもよく、異なってもよい。
【0086】
第1または第2の導電層のうちの1つ、例えば、第1の導電層602は、センサの作用電極を含むように構成され得る。対向する導電層、ここでは第2の導電層603は、基準電極および/または対電極を含むように構成され得る。導電層603が基準電極または対電極のいずれかとして機能するが両方ではない場合、第3の電極は、任意選択で、センサの近位部分の表面領域(図示せず)の上、別個の基板の上、または、導電層602または603の上または下のいずれかに配置され、絶縁層(単数または複数)によってそれらの層から分離されている追加の導電層の上のいずれかに提供され得る。例えば、検体センサ600が部分的に埋め込まれるように構成されるいくつかの実施形態では、導電層603は、基準電極を含むように構成され、センサの埋め込まれていない近位部分にのみ存在する第3の電極(図示せず)は、センサの対電極を含むように構成され得る。
【0087】
第1の絶縁層604は、導電層602の少なくとも一部を覆い、第2の絶縁層605は、導電層603の少なくとも一部を覆っている。一実施形態では、第1の絶縁層604および第2の絶縁層605のうちの少なくとも1つは、検体センサ600の遠位端まで延在せず、1つまたは複数の導電層の露出領域を残す。
【0088】
図17は、絶縁性基板701の第1の表面領域、例えば上面領域全体を実質的に覆う第1の導電層702を有する少なくとも概して平面の絶縁性ベース基板701、例えば少なくとも概して平面の誘電体ベース基板を含む両面検体センサ700の遠位部分の断面図を示し、例えば、導電層は、遠位端までの基板の全長、および側端から側端までの基板の全幅にわたって実質的に延在している。第2の導電層703は、実質的に、絶縁性ベース基板701の第2の表面、例えば底面の全体を覆っている。しかしながら、導電層の一方または両方は、遠位端の近位で終端してもよく、および/または、基板の側端からの選択された距離で終端する絶縁性基板701の幅よりも小さい幅を有してもよく、この距離は、側端の各々から等距離であってもよく、異なってもよい。
【0089】
図17の実施形態では、導電層702は、以下により詳細に論じられるように、第1の導電層702の少なくとも一部に配置される感知領域702Aを含む作用電極を含むように構成されている。単一の感知領域702Aが示されているが、他の実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく、複数の空間的に分離された感知要素が利用され得ることに留意されたい。
【0090】
図17の実施形態では、導電層703は、導電層703の遠位部分の上に配置された導電材料703A、例えばAg/AgClの二次層を含む基準電極を含むように構成されている。
【0091】
第1の絶縁層704は、導電層702の一部を覆い、第2の絶縁層705は、導電層703の一部を覆っている。第1の絶縁層704は、検体センサ700の遠位端まで延在せず、感知領域702Aが配置される導電層の露出領域を残す。センサの底部/基準電極側の絶縁層705は、センサの遠位セクションの任意の適切な長さに延在してもよく、例えば、一次および二次導電層の両方またはその一部の全長に延在してもよい。例えば、図17に示されるように、底部絶縁層705は、二次導電性材料703Aの底面表面積全体にわたって延在するが、導電層703の長さの遠位端の近位で終端する。基板701の側縁に沿って延在する二次導電性材料703Aの少なくとも端部は、絶縁層705によって覆われておらず、したがって、動作使用時に環境に曝されることに留意されたい。
【0092】
別の実施形態では、図18に示されるように、検体センサ800は、絶縁性ベース基板801の作用電極側に絶縁層804を有し、これは、感知領域802Aに先立って提供されてもよく、絶縁層804は、導電層802上で感知領域802Aにより互いに離間される少なくとも2つの部分を有する。次に、感知領域802Aが、2つの部分の間の間隔に設けられる。例えば、複数の感知コンポーネントまたは層が望まれる場合、2つより多くの離間された部分が提供されてもよい。底部絶縁層805は、底部一次導電層803上の二次導電層803Aの近位で終端する長さを有する。上述のように、追加の導電層および誘電体層が、センサの片側または両側に設けられ得る。
【0093】
図16図18は、特定の層状構成で作用電極および基準電極を提供することができるものとして本明細書で描写または議論されているが、これらの層の相対的な配置が変更され得ることに留意されたい。例えば、対電極層は、絶縁性ベース基板の片側に設けられてもよく、一方、作用電極層および基準電極層は、絶縁性ベース基板の反対側に積層構成で設けられる。さらに、導電層および絶縁層の数を調整することにより、図16図18に示されているものとは異なる数の電極を設けることができる。例えば、3個または4個の電極のセンサが提供されてもよい。
【0094】
以下でより詳細に論じる、検体フラックス調節層および/または干渉物質除去層および/または生体適合性層のうちの1つまたは複数として機能し得る1つまたは複数の膜は、センサと共に、センサ上に、またはセンサの周りに含まれ得る(例えば、最外層のうちの1つまたは複数として)。本開示の膜は、多くの形態を取り得る。例えば、膜は、ただ1つの成分または複数の成分を含み得る。膜は、センサの末端領域(例えば、側面および末端チップ)を取り囲むような球状の形状を有することもできる。膜は、概して平面構造を有することもでき、層として特徴付けられ得る。平面の膜は滑らかであるか、表面にわずかな(トポロジー的な)変化があってもよい。膜は、他の非平面構造として構成されてもよい。例えば、膜は、円筒形または部分的に円筒形の形状、半球形または他の部分的に球形の形状、不規則な形状、または他の丸みを帯びたまたは湾曲した形状を有することができる。
【0095】
いくつかの実施形態では、図17に示されるように、第1の膜層706は、作用電極702上の感知領域702A上にのみ提供されて、感知領域への検体の拡散またはフラックスの速度を調節し得る。膜層が単一のコンポーネント/材料の上に提供される実施形態の場合、他の材料/コンポーネントに使用されるのと同じストライプ構成および方法でそれを行うのが適切であり得る。ここで、膜材料706は、好ましくは、感知コンポーネント702Aの幅より大きい幅を有する。これは、センサのアクティブ領域への検体のフラックスを制限するように機能し、したがってセンサの感度に寄与するため、膜706の厚さを制御することは重要である。ストライプ/バンドの形で膜706を提供することは、その厚さの制御を容易にする。センサ尾部の残りの表面領域をコーティングする第2の膜層707は、生体適合性のコンフォーマルコーティングとしても機能し、センサ全体にわたって滑らかなエッジを提供するように設けられてもよい。
【0096】
他のセンサの実施形態では、図18に示されるように、単一の均質な膜806は、センサ表面領域全体にわたって、または少なくとも遠位尾部の両側にわたってコーティングされてもよい。センサの遠位端および側端をコーティングするために、膜材料が、センサ前駆体の分離(singulation)に続いて適用される必要があり得ることに留意されたい。いくつかの実施形態では、検体センサは、分離後に1つまたは複数の膜を適用するためにディップコーティングされる。代替的に、検体センサは、スロットダイコーティングされていてもよく、検体センサの各側は、別々にコーティングされる。
【0097】
図19は、本開示の一実施形態による、例示的な両面検体センサ900の遠位部分の断面図を示し、両面検体センサは、第1の導電層902を有する少なくとも概ね平面の絶縁性ベース基板901、例えば、少なくとも概ね平面の誘電体ベース基板を含む。第2の導電層903は、絶縁性ベース基板901の第1の側、例えば底面に配置されている。センサの遠位端まで延在しているように描かれているが、導電層の一方または両方は、遠位端の近位で終端してもよく、および/または、基板の側端からの選択された距離で終端する絶縁性基板901の幅よりも小さい幅を有してもよく、この距離は、側端の各々から等距離であってもよく、異なってもよい。例えば、第1および第2の導電層は、例えば、絶縁性ベース基板の幅よりも小さい幅を有する電極配線を含む、電極を画定するように設けられ得る。
【0098】
図19の実施形態では、導電層903は、導電層903の少なくとも一部の上に配置された感知領域908を含む作用電極を含むように構成され、この感知領域は、以下でより詳細に論じられる。本明細書に示されるように、複数の空間的に分離された感知コンポーネントまたは層が作用電極を形成する際に利用され、例えば、1つまたは複数の別個の感知スポットまたは「ドット」または領域が導電層903上に設けられ、または単一の検知コンポーネントが使用しされてもよい(図示せず)ことに留意されたい。
【0099】
図19の実施形態では、導電層906は、導電層906の遠位部分の上に配置された導電材料906A、例えばAg/AgClの二次層を含む基準電極を含むように構成されている。導電層902および903と同様に、導電層906は、遠位端の近位で終端してもよく、および/または基板の側端からの選択された距離で終端する絶縁性基板901の幅よりも小さい幅を有してもよく、この距離は、図20A図20Cを参照して以下でより詳細に論じられるように、側端の各々から等距離であってもよく、異なってもよい。
【0100】
図19に示される実施形態では、導電層902は、対電極を含むように構成されている。第1の絶縁層904は、導電層902の一部を覆い、第2の絶縁層905は、導電層903の一部を覆っている。第1の絶縁層904は、検体センサ900の遠位端まで延在せず、対電極として機能する導電層902の露出領域を残す。絶縁層905は、導電層903の一部を覆い、感知領域908が配置されている導電層903の露出領域を残す。上述のように、いくつかの実施形態では、複数の空間的に分離された感知コンポーネントまたは層が(示されるように)設けられ得るが、他の実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく、単一の感知領域が設けられ得る。第1の側、例えば、(図19によって提供される図における)センサの底面上の絶縁層907は、センサの遠位セクションの任意の適切な長さに延在することができ、例えば、それは、導電層906および906Aの両方の全長またはそれらの一部に延在し得る。例えば、図19に示されるように、底部絶縁層907は、二次導電性材料906Aの底面表面積全体にわたって延在し、導電層906の長さの遠位端の遠位で終端する。基板901の側縁に沿って延在する二次導電性材料906Aの少なくとも端部は、絶縁層907によって覆われておらず、したがって、動作使用時に環境に曝されることに留意されたい。
【0101】
図19に示されるように、均質な膜909は、センサ表面領域全体にわたって、または少なくとも遠位尾部の両側にわたってコーティングされてもよい。センサの遠位端および側端をコーティングするために、膜材料が、センサ前駆体の分離に続いて適用される必要があり得ることに留意されたい。いくつかの実施形態では、検体センサは、分離後に1つまたは複数の膜を適用する(または様々な段階で1つの膜を適用する)ためにディップコーティングされる。代替的に、検体センサは、スロットダイコーティングされていてもよく、検体センサの各側は、別々にコーティングされる。膜909が、下地の表面変化と一致する四角い形状を有するものとして図19に示されているが、より球状または無定形の形状を有することもできる。
【0102】
層状センサを製造する場合、センサ全体の幅を減らすために比較的薄い絶縁層を利用することが望ましい可能性がある。例えば、図19を参照すると、絶縁層904、905および907は、絶縁性基板層901と比べて比較的薄くてよい。例えば、絶縁層904、905および907は、20~25マイクロメートル(μm)の範囲の厚さを有することができ、一方、基板層901は、0.1~0.15ミリメートル(mm)の範囲の厚さを有することができる。しかしながら、そのような薄い絶縁層によって分離された2つ以上の導電層を切断することによって分離が達成されるそのようなセンサの分離中に、2つの導電層の間の短絡が起こり得る。
【0103】
この潜在的な問題に対処する1つの方法は、導電層、例えば電極層のうちの1つを、少なくとも部分的に、例えば比較的狭い導電性配線を含む比較的狭い電極として設けることであり、その結果、分離プロセスの間に、センサは、狭い電極を切断することなく1つの電極が切り取られるように、狭い電極の両側で切り取られる。
【0104】
例えば、図20A図20Cを参照すると、絶縁層1003および1005を含むセンサ1000が示されている。絶縁層1003および1005は、概して平面の絶縁性ベース基板層1001と比較して薄くてもよく、逆もまた同様である。例えば、絶縁層1003および1005は、15~30μmの範囲の厚さを有することができ、基板層1001は、0.1~0.15mmの範囲の厚さを有する。そのようなセンサは、シートで製造されることが可能であり、単一のシートが複数のセンサを含む。しかしながら、そのようなプロセスは、一般に、使用前にセンサの分離を必要とする。そのような分離が、絶縁層によって分離された2つ以上の導電層を切断することを必要とする場合、特に絶縁層が薄い場合、2つの導電層の間の短絡が発生する可能性がある。このような短絡を回避するために、導電層のすべてよりも少ない数の導電層が、分離プロセス中に切断されてもよい。例えば、導電層の少なくとも1つは、少なくとも部分的に、電極、例えば、導電性配線を含む、1つまたは複数の他の導電層に対して狭い幅を有する電極として提供されてもよく、これにより、分離プロセスの間に、薄い絶縁層、例えば、15~30μmの範囲の厚さを有する絶縁層によってのみ第2の導電層から分離された第1の導電層が切断される一方で、第2の導電層が切断されないようにする。
【0105】
引き続き図20Aおよび図20Cを参照すると、センサ1000は、少なくとも概ね平面の絶縁性ベース基板1001を含む。少なくとも概ね平面の絶縁性ベース基板1001上に配置されているのは、第1の導電層1002である。第1の比較的薄い絶縁層1003、例えば15~30μmの範囲の厚さを有する絶縁層は、第1の導電層1002の上に配置され、第2の導電層1004は、比較的薄い絶縁層1003の上に配置される。最後に、第2の比較的薄い絶縁層1005、例えば、15~30μmの範囲の厚さを有する絶縁層が、第2の導電層1004の上に配置される。
【0106】
図20Bに示されるように、第1の導電層1002は、図20Bの線A-Aで取られた断面図に示すように、導電層1004に対して狭い幅を有する電極であってよい。代替的に、第2の導電層1004は、図20Cの線A-Aで取られた断面図に示すように、導電層1002に対して狭い幅を有する導電性電極であってよい。分離切断線1006は、図20Bおよび図20Cに示されている。センサは、例えば、図20Bおよび図20Cに示されるように、例えば領域1007において、比較的狭い導電性電極の両側を切断することによって分離され得る。図20Bを参照すると、分離切断線1006に沿って切断することによる分離は、導電層1004を切断するが、導電層1002は切断しない。図20Cを参照すると、分離切断線1006に沿って切断することによる分離は、導電層1002を切断するが、導電層1004は切断しない。
【0107】
感知領域の実施形態は、図115Bに508として、図9に908として概略的に示されるエリアとして説明され得る。上記のように、感知領域は、図15Bに508として、図17に702Aとして、および図18に802Aとして示されるように単一の感知コンポーネントとして設けられてもよく、または図19に908として示されるように複数の感知コンポーネントとして設けられてもよい。複数の検知コンポーネントまたは検知「スポット」は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2012/0150005号明細書に記載されている。
【0108】
本明細書で使用される場合、用語「感知領域」およびその文法上の変形は、広義の用語であり、検体モニタリングセンサまたはバイオセンサの活性化学領域として説明され得る。感知領域は多くの形態をとることができる。感知領域は、ただ1つのコンポーネントまたは複数のコンポーネント(例えば、図19の感知領域908など)を含み得る。図15Bの実施形態では、例えば、感知領域は、概して平面構造であり、層として特徴付けられ得る。平面の感知領域は、滑らかであるか、または表面に小さな(トポロジー的)変化を有し得る。感知領域は、非平面構造であってもよい。例えば、感知領域は、円筒形または部分的に円筒形の形状、半球形または他の部分的に球形の形状、不規則な形状、または他の丸みを帯びたまたは湾曲した形状を有することができる。
【0109】
グルコース変換剤を含むことができる感知領域製剤は、例えば、他の成分の中でも、例えば、過酸化水素、またはルテニウム含有錯体またはオスミウム含有錯体などの遷移金属錯体などのレドックスメディエーター、および、例えばグルコース応答性酵素(例えば、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼなど)または乳酸応答性酵素(例えば、乳酸オキシダーゼ)などの検体応答性酵素を含み得る。いくつかの実施形態では、感知領域は、グルコースオキシダーゼを含む。感知領域は、例えば、ポリマー、および、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)などの二官能性短鎖エポキシド架橋剤などの他の任意の成分も含み得る。
【0110】
いくつかの実施形態では、感知領域製剤は、任意の所望の検体の検出を可能にするタンパク質スイッチ成分を含む。タンパク質スイッチの使用により、例えば過酸化水素、またはルテニウム含有錯体またはオスミウム含有錯体などの遷移金属錯体などの、選択されたレドックスメディエーターが、例えば、グルコース応答性酵素(例えば、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼなど)または乳酸応答性酵素(例えば、乳酸オキシダーゼ)などの選択された酵素に結合されることを可能にし、任意の所望の検体の定性的または定量的検出プラットフォームを提供する。選択された酵素は、分析されるサンプルに存在する検体による検体結合リガンドの結合が、選択された酵素の活性を変化(例えば、阻害または増強)させるように、選択的検体結合リガンド(例えば、ペプチド、抗体、抗体フラグメント、他の免疫グロブリン、アパタマーなど)に結合(例えば、共有結合)される。分析されたサンプル中の検体の存在は、それにより、酵素活性の検出可能な生成物を、所望に応じて増加または減少(例えば、反応溶液のレドックス状態を変化)させる。タンパク質スイッチの選択された酵素成分の特定の例が本明細書に記載されているが、検出可能な(例えば、電気化学的に検出可能な)生成物の生成を触媒する任意の酵素またはその酵素的機能部分が用いられてもよいことを理解されたい。タンパク質およびペプチド、脂質、炭水化物、代謝産物、ホルモン、合成分子(例、薬物)またはその代謝産物、抗体、病原体成分、核酸、毒素、ミネラルなどを含むがこれらに限定されない多種多様な検体のうちの任意のものが、このようなシステムを使用して検出され得る。タンパク質スイッチの検体結合部分は、検体に結合するタンパク質に由来し得る。検体を結合するそのようなタンパク質は、例えば、抗体、受容体(全長、断片、および一本鎖受容体を含む)、および足場またはディスプレイ技術を使用して作製された人工結合タンパク質を含み得る。代替的に、検出されるべき検体が受容体である場合、または受容体に由来する場合、検体結合部分は、リガンドに由来し得る。
【0111】
タンパク質スイッチは、検体に対する結合親和性を有するタンパク質に由来することができ、これにより、タンパク質スイッチが生理学的レベルで検体を検出することを可能にする。タンパク質スイッチは、検体の生理的レベルの結合のための望ましい動態を有する検体結合タンパク質から作製することができる。多種多様な検体のためのタンパク質スイッチコンポーネント、およびタンパク質スイッチコンポーネントを設計、作成、強化、最適化する方法(例えば、融合タンパク質のライブラリーおよびハイスループットスクリーニング技術を使用する)の具体例は、米国仮特許出願第62/468,878号(2017年3月8日出願)、および米国仮特許出願第62/544,364号(2017年8月11日出願)に記載されており、これらの両方は、その全体がすべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0112】
いくつかの実施形態では、2つ以上の異なる検体に応答する2つ以上の異なるタンパク質スイッチシステムが、単一のセンサで使用される。いくつかのそのような実施形態では、異なる検体は、任意の検体の存在が検出可能な結果を生成するように、同じ領域で同じレポーター信号を生成する。他の実施形態では、異なる検体が異なるまたは区別可能な信号を生成するため、各検体は別々に検出および分析され得る(例えば、異なる信号を生成するか、または異なる領域(例えば、多層センサの異なる層)で同じ信号を生成する)。
【0113】
特定の例において、検体応答性酵素は、感知領域全体に分布している。例えば、検体応答性酵素は、感知領域全体にわたって均一に分布することができ、その結果、検体応答性酵素の濃度は、感知領域全体にわたって実質的に同じである。いくつかの場合において、感知領域は、検体応答性酵素の均一な分布を有し得る。いくつかの実施形態では、レドックスメディエーターは、感知領域全体に分布している。例えば、レドックスメディエーターは、感知領域全体にわたって均一に分布することができ、その結果、レドックスメディエーターの濃度は、感知領域全体にわたって実質的に同じである。いくつかの場合において、感知領域は、レドックスメディエーターの均一な分布を有し得る。いくつかの実施形態では、上記のように、検体応答性酵素およびレドックスメディエーターの両方が、感知領域全体に均一に分布している。
【0114】
上述のように、検体センサは、感知コンポーネントまたは感知領域を提供するために検体応答性酵素を含み得る。酸素などの一部の検体は、センサ上で、より具体的には少なくともセンサの作用電極上で、直接電気酸化または電気還元され得る。グルコースおよび乳酸塩などの他の検体は、検体の電気酸化または電気還元を促進するために、少なくとも1つの電子移動剤および/または少なくとも1つの触媒の存在を必要とする。触媒は、作用電極上で直接電気酸化または電気還元することができる酸素などの検体に使用されてもよい。これらの検体の場合、各作用電極は、作用電極の表面に近接して、または表面上に、感知領域(例えば、図15Bの感知領域508を参照)を含む。多くの実施形態では、感知領域は、少なくとも作用電極の小さな部分の近くまたはその上にのみ形成される。
【0115】
感知領域は、検体の電気化学的酸化または還元を促進するように構築された1つまたは複数のコンポーネントを含むことができる。感知領域は、例えば、検体の反応を触媒して作用電極で応答を生成する触媒、検体と作用電極(または他のコンポーネント)との間で電子を移動させる電子移動剤、またはその両方を含み得る。
【0116】
本開示の実施形態では、様々な異なる感知領域構成を使用することができる。感知領域は、多くの場合、作用電極などの電極に接触または近接して配置される。いくつかの実施形態では、感知領域は、作用電極の導電性材料の上に堆積されている。感知領域は、作用電極の導電性材料を超えて延在していてもよい。いくつかの場合において、感知領域は、他の電極の上、例えば、対電極および/または基準電極の上に(または、対/参照が提供される場合に)延在していてもよい。
【0117】
作用電極と直接接触する感知領域は、検体と作用電極との間で直接的または間接的に電子を移動させるための電子移動剤、および/または検体の反応を促進するための触媒を含み得る。例えば、グルコース、乳酸、または酸素電極が、それぞれ、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、乳酸オキシダーゼ、またはラッカーゼを含む触媒と、それぞれ、グルコース、乳酸、または酸素の電気酸化を促進する電子伝達剤とを含む感知領域を有するように形成され得る。上記のように、タンパク質スイッチを使用して、検体の結合パートナーへの結合を酵素の活性の変化に変換することにより、目的の検体を検出するための間接的なメカニズムを提供することができる。
【0118】
他の実施形態では、感知領域は、作用電極の上に直接堆積されない。代わりに、例えば、感知領域508(図15)は、作用電極から離間され、例えば分離層によって、作用電極から分離されてもよい。分離層は、1つまたは複数の膜またはフィルムまたは物理的距離を含み得る。作用電極を感知領域から分離することに加えて、分離層は、質量輸送制限層および/または干渉物質除去層および/または生体適合性層としても機能し得る。
【0119】
2つ以上の作用電極を含むいくつかの実施形態では、作用電極のうちの1つまたは複数は、対応する感知領域を有しなくてもよく、または検体を電気分解するために必要とされる1つまたは複数の成分(例えば、電子移動剤および/または触媒)を含まない領域を有していてもよい。したがって、この作用電極における信号は、例えば、その信号を差し引くことによって、完全に機能する感知領域に関連する1つまたは複数の他の作用電極から得られる検体信号から除去され得るバックグラウンド信号に対応し得る。
【0120】
いくつかの実施形態では、感知領域は、1つまたは複数の電子移動剤を含む。使用することができる電子移動剤は、標準的なカロメル電極(SCE)の酸化還元電位より数百ミリボルト高いまたは低い酸化還元電位を有する電気還元可能かつ電気酸化可能なイオンまたは分子である。電子移動剤は、有機物、有機金属、または無機物であってよい。有機レドックス種の例は、キノン類、およびナイルブルーやインドフェノールなどの、それらの酸化状態でキノイド構造を有する種である。有機金属レドックス種の例は、フェロセンを含むメタロセンである。無機レドックス種の例は、ヘキサシアノ鉄(III)酸塩、ルテニウムヘキサミンなどである。さらなる例は、米国特許第6,736,957号、第7,501,053号、および第7,754,093号に記載されているものを含み、これらの各々の開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0121】
いくつかの実施形態では、電子移動剤は、サンプルが分析されている期間中の電子移動剤の拡散損失を防止または実質的に低減する構造または電荷を有する。例えば、電子移動剤は、レドックス種を含み、例えば、レドックス種は、ポリマーに結合され、このポリマーは、次に、作用電極上またはその近傍に配置され得るが、これらに限定されない。レドックス種とポリマーとの間の結合は、共有結合、配位結合、またはイオン結合であり得る。任意の有機、有機金属、または無機レドックス種をポリマーに結合して、電子移動剤として使用することができるが、いくつかの実施形態では、レドックス種は、遷移金属化合物または錯体、例えば、オスミウム、ルテニウム、鉄、およびコバルトの化合物または錯体である。ポリマー成分と共に使用するために記載された多くのレドックス種が、ポリマー成分なしで使用されてもよいことが認識されるであろう。
【0122】
ポリマー電子移動剤の実施形態は、ポリマー組成物中に共有結合したレドックス種を含み得る。このタイプのメディエーターの例は、ポリ(ビニルフェロセン)である。別のタイプの電子移動剤は、イオン結合したレドックス種を含む。このタイプのメディエーターは、反対に帯電したレドックス種に結合された帯電ポリマーを含み得る。このタイプのメディエーターの例は、オスミウムまたはルテニウムポリピリジルカチオンなどの正に帯電したレドックス種に結合された負に帯電したポリマーを含む。イオン結合メディエーターの別の例は、フェリシアン化物またはフェロシアン化物などの負に帯電したレドックス種に結合した四級化ポリ(4-ビニルピリジン)またはポリ(1-ビニルイミダゾール)を含む正に帯電したポリマーである。他の実施形態では、電子移動剤は、ポリマーに配位結合したレドックス種を含む。例えば、メディエーターは、オスミウムまたはコバルト2,2’-ビピリジル錯体をポリ(1-ビニルイミダゾール)またはポリ(4-ビニルピリジン)に配位することによって形成され得る。
【0123】
適切な電子移動剤は、1つまたは複数のリガンドを有するオスミウム遷移金属錯体であり、各リガンドは、2,2’-ビピリジン、1,10-フェナントロリン、1-メチル、2-ピリジルビイミダゾール、またはそれらの誘導体などの窒素含有複素環を有する。電子移動剤は、ポリマー中に共有結合した1つまたは複数のリガンドを有してもよく、各リガンドは、ピリジン、イミダゾール、またはそれらの誘導体などの少なくとも1つの窒素含有複素環を有する。電子移動剤の一例は、(a)ピリジンまたはイミダゾール官能基を有するポリマーまたはコポリマー、および(b)2つのリガンドと複合体を形成したオスミウムカチオンを含み、各リガンドは、2,2’-ビピリジン、1,10-フェナントロリン、またはその誘導体を含み、2つのリガンドは必ずしも同じではない。オスミウムカチオンとの錯体形成するための2,2’-ビピリジンのいくつかの誘導体は、4,4’-ジメチル-2,2’-ビピリジン、および、4,4’-ジメトキシ-2,2’-ビピリジンを含む、モノ-、ジ-、およびポリアルコキシ-2,2’-ビピリジンを含むが、これらに限定されない。オスミウムカチオンとの錯体形成するための1,10-フェナントロリンの誘導体は、4,7-ジメチル-1,10-フェナントロリン、および4,7ジメチル-1,10-フェナントロリンなどのモノ、ジ-、およびポリアルコキシ-1,10-フェナントロリンを含むが、これらに限定されない。オスミウムカチオンとの錯体形成するためのポリマーは、ポリ(1-ビニルイミダゾール)(「PVI」と呼ばれる)およびポリ(4-ビニルピリジン)(「PVP」と呼ばれる)のポリマーおよびコポリマーを含まれるが、これらに限定されない。ポリ(1-ビニルイミダゾール)の適切なコポリマー置換基は、アクリロニトリル、アクリルアミド、置換または四級化N-ビニルイミダゾール、例えば、ポリ(1-ビニルイミダゾール)のポリマーまたはコポリマーにオスミウムが錯形成された電子移動剤を含む。
【0124】
実施形態は、標準的なカロメル電極(SCE)に対して約-200mV~約+200mVの範囲の酸化還元電位を有する電子移動剤を使用することができる。感知領域は、検体の反応を触媒することができる触媒を含んでもよい。触媒は、いくつかの実施形態において、電子移動剤として作用してもよい。適切な触媒の一例は、検体の反応を触媒する酵素である。例えば、対象の検体がグルコースである場合、グルコースオキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ(例えば、ピロロキノリンキノン(PQQ)、依存性グルコースデヒドロゲナーゼ、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)依存性グルコースデヒドロゲナーゼ、またはニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)依存性グルコースデヒドロゲナーゼ)を含む触媒が使用され得る。対象の検体が乳酸である場合、乳酸オキシダーゼまたは乳酸デヒドロゲナーゼが使用され得る。対象の検体が酸素である場合、または検体の反応に応答して酸素が生成または消費される場合、ラッカーゼが使用され得る。
【0125】
いくつかの実施形態では、触媒をポリマーに付着させて、上述のようにポリマーであり得る別の電子移動剤と触媒を架橋させることができる。いくつかの実施形態では、第2の触媒が使用されてもよい。この第2の触媒を使用して、検体の触媒反応から生じる生成物化合物の反応を触媒することができる。第2の触媒は、電子移動剤と共に作用して、生成物化合物を電気分解して作用電極で信号を生成することができる。代替的に、干渉物質を除去する反応を触媒するために、第2の触媒を干渉物質除去層に提供してもよい。
【0126】
いくつかの実施形態では、センサは、低い酸化電位、例えば、Ag/AgClに対して約+40mVの電位で動作する。この感知領域は、例えば、低電位動作のために構築されたオスミウム(Os)ベースのメディエーターを使用する。したがって、いくつかの実施形態では、感知要素は、(1)(二座)リガンドを含むオスミウムベースのメディエーター分子、および(2)グルコースオキシダーゼ酵素分子を含むレドックス活性成分である。これら2つの成分は、センサの感知領域で組み合わせられる。
【0127】
質量輸送制限層(図示せず)、例えば、検体フラックス調節層は、検体、例えば、グルコースまたは乳酸塩の作用電極の周りの領域への質量輸送の速度を低下させる拡散制限バリアとして機能するためにセンサに含まれ得る。質量輸送制限層は、センサが広範囲の検体濃度にわたって線形に応答し、容易に較正されるように、電気化学センサ内の作用電極への検体のフラックスを制限するのに有用である。質量輸送制限層は、ポリマーを含んでよく、生体適合性であってよい。質量輸送制限層は、多くの機能、例えば、生体適合性および/または干渉物質除去機能などを提供することができる。
【0128】
いくつかの実施形態では、質量輸送制限層は、ポリビニルピリジンおよびポリビニルイミダゾールのポリマーなどの、複素環窒素基を含む架橋ポリマーからなる膜である。実施形態は、ポリウレタン、またはポリエーテルウレタン、または化学的に関連する材料から作製される膜、またはシリコーンから作製される膜なども含む。
【0129】
膜は、アルコール緩衝液中で、双性イオン部分、非ピリジン共重合体成分、および任意に親水性または疎水性のいずれかであり、および/または他の望ましい特性を有する別の部分で修飾されたポリマーをその場架橋することによって形成され得る。修飾されたポリマーは、複素環式窒素基を含む前駆体ポリマーから作製されてもよい。例えば、前駆体ポリマーは、ポリビニルピリジンまたはポリビニルイミダゾールであってよい。任意選択で、親水性または疎水性修飾剤を使用して、目的の検体に対する、結果として得られる膜の透過性を「微調整」することができる。ポリ(エチレングリコール)、ヒドロキシル、またはポリヒドロキシル修飾剤などの任意の親水性修飾剤を使用して、ポリマーまたは得られる膜の生体適合性を高めることができる。
【0130】
膜は、架橋剤と修飾ポリマーのアルコール緩衝液を酵素含有感知領域に塗布し、溶液を約1~2日間または他の適切な時間、硬化させることにより、その場で形成され得る。架橋剤-ポリマー溶液は、センサ上に膜溶液の1つまたは複数の液滴を配置することにより、センサを膜溶液に浸漬することにより、センサに膜溶液を噴霧することなどにより、感知領域に塗布され得る。一般に、膜の厚さは、膜溶液の濃度、塗布された膜溶液の液滴の数、センサが膜溶液に浸された回数、センサに噴霧された膜溶液の体積、またはこれらのファクタの任意の組み合わせによって制御される。このようにして塗布された膜は、以下の機能、(1)質量輸送制限、例えば、感知領域に到達できる検体のフラックスの低減、(2)生体適合性の向上、または(3)干渉物質の低減の任意の組み合わせを有し得る。
【0131】
いくつかの例では、膜は、感知領域との1つまたは複数の結合を形成し得る。結合とは、これらに限定されないが、共有結合、イオン結合、双極子-双極子相互作用、水素結合、ロンドン分散力などの、化学化合物が互いに会合を形成することを可能にする原子または分子間の任意のタイプの相互作用を意味する。例えば、膜のその場での重合は、膜のポリマーと感知領域のポリマーとの間に架橋を形成することができる。いくつかの実施形態では、感知領域への膜の架橋は、感知領域からの膜の剥離の発生の低減を促進する。
【0132】
いくつかの実施形態では、感知システムは、過酸化水素を検出して、グルコースレベルを推定する。例えば、感知領域が、グルコース酸化物、グルコースデヒドロゲナーゼなどの酵素を含み、作用電極に近接して配置された、過酸化水素検出センサが構築されてもよい。感知領域は、1つまたは複数の層、例えば、グルコースに対して選択的に透過性である膜によって覆われ得る。グルコースが膜を通過すると、酵素によって酸化され、還元型グルコースオキシダーゼは、分子状酸素と反応して過酸化水素を生成することにより酸化される。
【0133】
特定の実施形態は、例えば(1)SCEに対して約+200mVの酸化電位を有するOsポリピリジル錯体を含む遷移金属錯体を有するレドックスメディエーター、および(2)過ヨウ素酸酸化ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)を組み合わせることによって準備された感知領域から構築された過酸化水素検出センサを含む。このようなセンサは、還元モードで機能し、作用電極は、Os錯体の電位に対して負の電位に制御され、その結果、HRP触媒を通じて過酸化水素の媒介還元がなされる。
【0134】
別の例では、電位差センサは以下のように構築することができる。グルコース感知領域は、(1)SCEに対して約-200mV~+200mVの酸化電位を有するOsポリピリジル錯体を含む遷移金属錯体を有するレドックスメディエーターと、(2)グルコースオキシダーゼとを組み合わせることにより構築される。次いで、ゼロ電流の条件下で、センサをグルコース含有溶液に曝し、還元/酸化Osの比率が平衡値に到達することを可能にすることによって、このセンサを電位差測定モードで使用することができる。還元/酸化Os比は、グルコース濃度によって再現可能な方法で変化し、電極の電位も同様な方法で変化させる。
【0135】
基板は、例えば、ポリマーまたはプラスチック材料およびセラミック材料を含む、様々な非導電性材料を使用して形成され得る。特定のセンサに適した材料は、少なくとも部分的には、センサの所望の用途および材料の特性に基づいて決定され得る。
【0136】
いくつかの実施形態では、基板は可撓性である。例えば、センサがユーザへの埋め込みのために構成されている場合は、センサを可撓性にして(埋め込み可能センサに剛性センサを使用することもできるが)、ユーザへの苦痛、およびセンサの埋め込みおよび/または摩耗による組織への損傷を低減することができる。多くの場合、可撓性の基板は、ユーザの快適性を高め、幅広い活動を可能にする。可撓性基板に適した材料は、例えば、非導電性プラスチックまたはポリマー材料、および他の非導電性、可撓性、変形可能な材料を含む。有用なプラスチックまたはポリマー材料の例は、ポリカーボネート、ポリエステル(例えば、Mylar(商標)およびポリエチレンテレフタレート(PET))、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリウレタン、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド、または熱可塑性樹脂PETG(グリコール変性ポリエチレンテレフタレート)などの、これらの熱可塑性プラスチックのコポリマーを含む。
【0137】
他の実施形態では、センサは、例えば、曲げまたは破壊に対する構造的支持を提供するために、比較的剛性の高い基板を使用して作製される。基板として使用され得る剛性材料の例は、酸化アルミニウムおよび二酸化ケイ素などの導電性の低いセラミックを含む。剛性基板を有する埋め込み型センサは、追加の挿入デバイスなしでセンサの埋め込みを助けるために、鋭い先端および/または鋭い縁を有し得る。
【0138】
多くのセンサおよびセンサ用途について、剛性センサおよび可撓性センサの両方が適切に動作することが理解されるであろう。センサの可撓性は、例えば、基板の組成および/または厚さを変化させることにより、連続体に沿って制御および変化させることもできる。
【0139】
可撓性に関する考慮事項に加えて、埋め込み型センサは、生理学的に無害な基板、例えば、規制当局または民間機関によりインビボでの使用が承認された基板を有することがしばしば望ましい。
【0140】
センサは、埋め込み型センサの挿入を容易にする任意選択の特徴を含むことができる。例えば、センサは、挿入を容易にするために先端でとがっていてもよい(図5Cおよび図5Eを参照)。さらに、センサは、センサの動作中にユーザの組織内にセンサを固定することを支援するバーブを含み得る。しかしながら、バーブは一般的に十分に小さいので、交換のためにセンサを取り外したときに皮下組織にほとんど損傷を生じさせない。
【0141】
埋め込み可能なセンサは、任意選択で、ユーザに埋め込まれる基板の一部に配置された抗凝固剤も有し得る。この抗凝固剤は、特にセンサの挿入後に、センサの周りの血液または他の体液の凝固を低減または排除することができる。凝血塊は、センサを汚すか、またはセンサ内に拡散する検体の量を再現性なく減少させることがある。有用な抗凝固剤の例は、ヘパリンおよび組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)、ならびに他の既知の抗凝固剤を含む。
【0142】
抗凝固剤は、埋め込まれるセンサのその部分の少なくとも一部に適用され得る。抗凝固剤は、例えば、浴、スプレー、ブラッシング、または浸漬などによって適用され得る。抗凝固剤は、センサ上で乾燥させることが可能である。抗凝固剤は、センサの表面に固定化されていてもよいし、センサ表面から離れる方向に拡散させてもよい。センサ上に配置された抗凝固剤の量は、凝血塊を含む医学的状態の治療に典型的に使用される量より少ない場合があり、したがって、限られた局所的な効果のみを有する。
【0143】
図21は、本開示の特定の実施形態による、例示的なインビボベースの検体モニタリングシステム1100を示す。示されるように、検体モニタリングシステム1100は、インビボ検体センサ1101(その近位部分は図21に示される)に電気的に結合され、ユーザの身体の皮膚表面に取り付けるために接着層1140に取り付けられたオンボディ電子機器(on body electronics)1110を含む。オンボディ電子機器1110は、内部区画を画定するオンボディ筐体1119を含む。図21には、操作されると、検体センサ1101の一部を、皮膚表面を通して体液と流体接触するように経皮的に配置し、オンボディ電子機器1110および接着層1140を皮膚表面上に配置する挿入デバイス1150も示されている。いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110、検体センサ1101、および接着層1140は、使用前に挿入デバイス1150の筐体内に密封され、いくつかの実施形態では、接着層1140は、筐体内に密封されるか、それ自体が挿入デバイス1150の端子シールを提供する。
【0144】
引き続き図21を参照すると、検体モニタリングシステム1100は、ユーザに情報を出力するためのディスプレイ1122、表示デバイス1120にデータまたはコマンドを入力するか、そうでなければ表示デバイス1120の動作を制御するための、ボタン、アクチュエータ、タッチセンシティブスイッチ、容量性スイッチ、感圧スイッチ、ジョグホイールなどの入力コンポーネント1121を含む表示デバイス1120(例えば、本明細書に記載されるコンピューティングデバイスなど)を含む。いくつかの実施形態は、ディスプレイのないデバイス、またはユーザインタフェースコンポーネントのないデバイスを含み得ることに留意されたい。これらのデバイスは、データをデータロガーとして格納し、および/またはオンボディ電子機器および/またはディスプレイレスデバイスから別のデバイスおよび/または場所にデータを転送するためのルートを提供するように機能化され得る。実施形態は、本開示の実施形態を限定することを決して意図しない例示の目的で表示デバイスとして本明細書で説明される。いくつかの実施形態では、ディスプレイのないデバイスも使用され得ることは明らかであろう。
【0145】
いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110は、モニタリング期間中に検体センサ1101から受信したモニタリングされた検体関連データの一部またはすべてをメモリに格納し、使用期間が終了するまでそれをメモリに維持するように構成され得る。このような実施形態では、格納されたデータは、例えば、モニタリング期間中にオンボディ電子機器1110が配置された皮膚表面からオンボディ電子機器1110を切り離すことによって検体センサ1101をユーザから取り外した後、モニタリング期間の終わりにオンボディ電子機器1110から取得される。そのようなデータロギング構成では、リアルタイムでモニタリングされた検体レベルは、モニタリング期間中に表示デバイス1120に伝達されないか、そうでなければオンボディ電子機器1110から送信されず、むしろモニタリング期間後にオンボディ電子機器1110から取得される。
【0146】
いくつかの実施形態では、表示デバイス1120の入力コンポーネント1121は、マイクロフォンを含んでいてよく、表示デバイス1120は、マイクロフォンから受信されたオーディオ入力を分析するように構成されたソフトウェアを含んでいてよく、その結果、表示デバイス1120の機能および動作は、音声コマンドによって制御され得る。いくつかの実施形態では、表示デバイス1120の出力コンポーネントは、可聴信号として情報を出力するためのスピーカを含む。スピーカ、マイクロフォン、および音声駆動信号を生成、処理、および格納するためのソフトウェアルーチンなどの類似の音声応答コンポーネントが、オンボディ電子機器1110に提供され得る。
【0147】
いくつかの実施形態では、ディスプレイ1122および入力コンポーネント1121は、単一のコンポーネント、例えば、タッチスクリーンユーザインタフェースなどのディスプレイ上の物理的接触タッチの存在および位置を検出できるディスプレイに統合されてもよい。そのような実施形態では、ユーザは、ディスプレイをシングルタップまたはダブルタップすること、ディスプレイ上で指または器具をドラッグすること、複数の指または器具を互いに向けて動かすこと、複数の指または器具を互いに離して動かすことなどを含むがこれらに限定されない、事前にプログラムされたモーションコマンドのセットを利用することにより、表示デバイス1120の動作を制御することができる。いくつかの実施形態では、ディスプレイは、LCD要素およびタッチセンサとして機能する単機能または二重機能の容量性素子を備えたピクセルの領域を有するタッチスクリーンを含む。
【0148】
表示デバイス1120は、例えば、リモート端末(パーソナルコンピュータ)1170などの外部デバイスとの有線データ通信のためのデータ通信ポート1123も含む。データ通信ポート1123の例示的な実施形態は、互換性のあるデータケーブルに接続するように構成された、USBポート、ミニUSBポート、RS-232ポート、イーサネット(登録商標)ポート、ファイアワイヤポート、または他の同様のデータ通信ポートを含む。表示デバイス1120は、インビトロ血糖測定を実施するためのインビトログルコーステストストリップを受け取るためのインビトロテストストリップポート1124を含む、統合されたインビトログルコース計測器も含み得る。
【0149】
引き続き図21を参照すると、いくつかの実施形態におけるディスプレイ1122は、様々な情報を表示するように構成され、そのいくつかまたはすべては、ディスプレイ1122上で同時にまたは異なる時間に表示され得る。いくつかの実施形態では、表示された情報は、ユーザが所与の表示画面に示される情報をカスタマイズすることができるように、ユーザ選択可能である。ディスプレイ1122は、これに限定されないが、例えばモニタリングされた期間にわたるグルコース値のグラフィック出力を提供するためのグラフィック表示1138(食事、運動、睡眠、心拍数、血圧などの重要なマーカーを示し得る)、例えば(情報の要求に応答して取得または受信される)モニタリングされたグルコース値を提供するための数値表示1132、および検体の変化の速度および/または検体の変化の速度レートを示すトレンドまたは方向矢印表示1131を含み得る。
【0150】
図21にさらに示されるように、ディスプレイ1122は、例えば、ユーザに日付情報を提供する日付表示1135、ユーザに時刻情報を提供する時刻情報表示1139、表示デバイス1120のバッテリ(充電式または使い捨て)の状態をグラフィカルに示すバッテリレベルインジケータ表示1133、例えば、定期的な、日課の、または所定の数のユーザキャリブレーションイベントを必要とするモニタリングシステムにおける検体センサキャリブレーションが必要であることをユーザに通知するセンサキャリブレーションステータスアイコン表示1134、音声/振動出力またはアラーム状態のステータスを表示するための音声/振動設定アイコン表示1136、およびオンボディ電子機器、データ処理モジュール1160、リモート端末1170などの他のデバイスとのワイヤレス通信接続を示すワイヤレス接続ステータスアイコン表示1137も含み得る。図21にさらに示されるように、ディスプレイ1122は、メニューにアクセスするため、ディスプレイグラフ出力構成を変更するため、または別の方法で表示デバイス1120の動作を制御するための擬似タッチスクリーンボタン1140、1141をさらに含み得る。
【0151】
図21を再び参照すると、いくつかの実施形態では、表示デバイス1120のディスプレイ1122は、追加的に、または視覚ディスプレイの代わりに、アラームおよび/またはアラート通知、グルコース値などのアラーム通知を出力するように構成されてもよく、これらは、可聴、触覚的、またはそれらの任意の組み合わせであってもよい。一態様では、表示デバイス1120は、ディスプレイ1122上に提供される視覚出力表示に加えて、可聴および/または振動出力表示をユーザに提供するために、スピーカ、振動出力コンポーネントなどの他の出力コンポーネントを含み得る。
【0152】
間質液(または他の適切な体液)との流体接触を確立するためにインビボで皮膚表面および検体センサ1101上にオンボディ電子機器1110を配置した後、いくつかの実施形態のオンボディ電子機器1110は、オンボディ電子機器1110が表示デバイス1120からコマンドまたは要求信号を受信したときに、検体関連データ(例えば、モニタリングされた検体レベルおよび/またはモニタリングされた温度データに対応するデータ、および/または格納された過去の検体関連データ)を無線通信するように構成されている。いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110は、表示デバイス1120がオンボディ電子機器1110からブロードキャストされるデータの通信範囲内にある場合、例えば、情報を送信するために表示デバイスからのコマンドまたは要求が必要とされない場合、表示デバイス1120によって受信されるモニタリングされた検体レベルに関連するリアルタイムデータを少なくとも定期的にブロードキャストするように構成され得る。
【0153】
例えば、表示デバイス1120は、オンボディ電子機器1110に1つまたは複数のコマンドを送信してデータ転送を開始するように構成されてもよく、それに応答して、オンボディ電子機器1110は、モニタリング期間中に収集された格納された検体関連データを表示デバイス1120へ無線で送信するように構成され得る。次に、表示デバイス1120は、パーソナルコンピュータなどのリモート端末1170に接続されることができ、格納された検体レベル情報をオンボディ電子機器1110からリモート端末1170に転送するためのデータルートとして機能する。いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110から受信されたデータは、表示デバイス1120の1つまたは複数のメモリに(永続的または一時的に)格納されてもよい。特定の他の実施形態では、表示デバイス1120は、オンボディ電子機器1110から受信されたデータを、表示デバイス1120に接続されたリモート端末1170に渡すためのデータルートとして構成される。
【0154】
引き続き図21を参照すると、検体モニタリングシステム1100には、データ処理モジュール1160およびリモート端末1170も示されている。リモート端末1170は、パーソナルコンピュータ、サーバ端末、ラップトップコンピュータ、またはデータ管理および分析、ならびに検体モニタリングシステム1100内のコンポーネントとの通信のためのソフトウェアを含む他の適切なデータ処理デバイスを含み得る。例えば、リモート端末1170は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、またはリモート端末1170と表示デバイス1120および/またはデータ処理モジュール1160との間の単方向または双方向データ通信のための他のデータネットワークに接続され得る。
【0155】
いくつかの実施形態におけるリモート端末1170は、医師のオフィスまたは病院に配置された1つまたは複数のコンピュータ端末を含み得る。例えば、リモート端末1170は、表示デバイス1120の場所以外の場所に配置され得る。リモート端末1170および表示デバイス1120は、異なる部屋または異なる建物にあってもよい。リモート端末1170および表示デバイス1120は、少なくとも約1マイル、例えば、少なくとも約10マイル、例えば、少なくとも約1100マイル離れている可能性がある。例えば、リモート端末1170は、表示デバイス1120と同じ都市にあってもよく、リモート端末1170は、表示デバイス1120とは異なる都市にあってもよく、リモート端末1170は、表示デバイス1120と同じ州にあってもよく、リモート端末1170は、表示デバイス1120とは異なる州にあってもよく、リモート端末1170は、表示デバイス1120と同じ国にあってもよく、またはリモート端末1170は、表示デバイス1120とは異なる国にあってもよい。
【0156】
いくつかの実施形態では、データ処理モジュール1160などの別個の任意選択のデータ通信/処理デバイスが、検体モニタリングシステム1100に設けられてもよい。データ処理モジュール1160は、例えば、限定されないが、赤外線(IR)プロトコル、Bluetooth(登録商標)プロトコル、Zigbee(登録商標)プロトコル、および802.11無線LANプロトコルなどの1つまたは複数の無線通信プロトコルを使用して通信するためのコンポーネントを含み得る。Bluetoothプロトコルおよび/またはZigbeeプロトコルに基づくものを含む通信プロトコルの追加の説明は、その全体があらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0193375号明細書に見出すことができる。データ処理モジュール1160は、表示デバイス1120、オンボディ電子機器1110、またはリモート端末1170のうちの1つまたは複数との有線通信を確立するために通信ポート、ドライバ、またはコネクタをさらに含み、これは、例えば、USBコネクタおよび/またはUSBポート、イーサネットコネクタおよび/またはポート、FireWire(登録商標)コネクタおよび/またはポート、またはRS-232ポートおよび/またはコネクタを含むがこれらに限定されない。
【0157】
いくつかの実施形態では、データ処理モジュール1160は、所定の時間間隔(例えば、毎分1回、5分毎に1回など)でポーリングまたはクエリ信号をオンボディ電子機器1110に送信し、それに応答して、オンボディ電子機器1110からのモニタリングされた検体レベル情報を受信するようにプログラムされている。データ処理モジュール1160は、受信された検体レベル情報をそのメモリに格納し、および/または受信された情報を表示デバイス1120などの別のデバイスに中継または再送信する。より具体的には、いくつかの実施形態では、データ処理モジュール1160は、受信された検体レベルデータをオンボディ電子機器1110から表示デバイス1120またはリモート端末またはその両方に(例えば、セルラまたはWiFiデータネットワークのようなデータネットワークを介して)再送信または通過させるデータ中継デバイスとして構成され得る。
【0158】
いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110およびデータ処理モジュール1160は、オンボディ電子機器1110とデータ処理モジュール1160との間の定期的な通信が維持されるように、互いに所定の距離(例えば、約1~12インチ、または約1~10インチ、または約1~7インチ、または約1~5インチ)内でユーザの皮膚表面上に配置され得る。代替的に、データ処理モジュール1160は、データ通信のために、オンボディ電子機器1110とデータ処理モジュール1160との間の通信のための所望の距離が維持されるように、ユーザのベルトまたは衣料品上で着用されてもよい。さらなる態様では、データ処理モジュール1160の筐体は、2つのデバイスが単一のアセンブリとして結合または統合されて皮膚表面上に配置されるように、オンボディ電子機器1110に結合または係合するように構成され得る。さらなる実施形態では、データ処理モジュール1160は、オンボディ電子機器1110に取り外し可能に係合または接続されて、データ処理モジュール1160が必要に応じて任意選択的に取り外しまたは再取り付けされ得るように追加のモジュール性を提供する。
【0159】
再び図21を参照すると、いくつかの実施形態では、データ処理モジュール1160は、毎分1回、または5分毎に1回、または30分毎に1回、または任意の他の適切なまたは所望のプログラム可能な時間間隔などの、所定の時間間隔でコマンドまたは信号をオンボディ電子機器1110に送信して、オンボディ電子機器1110からの検体関連データを要求するようにプログラムされている。データ処理モジュール1160は、要求された検体関連データを受信すると、受信されたデータを格納する。このようにして、検体モニタリングシステム1100は、プログラムされたまたはプログラム可能な時間間隔で継続的にモニタリングされた検体関連情報を受信するように構成されることが可能であり、これは、格納され、および/またはユーザに表示される。データ処理モジュール1160に格納されたデータは、その後、例えば、治療に関連した決定を改善するために、モニタリングされた期間にわたる血糖レベルのエクスカーションの期間の頻度、またはモニタリングされた期間中のアラームイベントの発生頻度を特定するような、その後のデータ分析のために、表示デバイス1120、リモート端末1170などに提供されるか、または送信され得る。この情報を使用して、医師、ヘルスケアプロバイダー、またはユーザは、食事、デイリー習慣、運動などのルーチンを調整し、または変更を推奨し得る。
【0160】
別の実施形態では、データ処理モジュール1160は、データ処理モジュール1160上に設けられたスイッチのユーザ作動または表示デバイス1120から受信されたユーザ開始コマンドに応答して、検体関連データを受信するためのコマンドまたは信号をオンボディ電子機器1110に送信する。さらなる実施形態では、データ処理モジュール1160は、所定の時間間隔が経過した後にのみ、ユーザ開始コマンドの受信に応答して、オンボディ電子機器1110にコマンドまたは信号を送信するように構成される。例えば、いくつかの実施形態では、ユーザが、例えば最後の通信から約5時間(または最後の通信から10時間、または最後の通信から24時間)などのプログラムされた期間内に通信を開始しない場合、データ処理モジュール1160は、要求コマンドまたは信号をオンボディ電子機器1110に自動的に送信するようにプログラムされてもよい。代替的に、データ処理モジュール1160は、データ処理モジュール1160とオンボディ電子機器1110との間の最後の通信から所定の時間が経過したことをユーザに通知するためにアラームを作動させるようにプログラムされてもよい。このようにして、ユーザまたはヘルスケアプロバイダーは、検体レベルの頻繁な判定がユーザによって維持または実行されるように、検体モニタリングレジメンに一定のコンプライアンスを提供するようにデータ処理モジュール1160をプログラムまたは構成することができる。
【0161】
いくつかの実施形態では、プログラムされたまたはプログラム可能なアラーム状態が検出されたとき(例えば、医学的治療または分析のために注意または介入を必要とする生理学的状態(例えば、低血糖状態、高血糖状態、切迫した高血糖状態または切迫した低血糖状態)を示す所定の許容範囲外にある検体センサ1101によってモニタリングされた検出されたグルコースレベル)、1つまたは複数の出力表示が、オンボディ電子機器1110の制御ロジックまたはプロセッサによって生成され、是正措置を適時に取ることができるように、ユーザに対し、オンボディ電子機器1110のユーザインタフェース上に出力され得る。それに加えて、またはその代わりに、表示デバイス1120が通信範囲内にある場合、出力表示またはアラームデータは、アラームデータの受信を検出すると、ディスプレイ1122を制御して1つまたは複数の通知を出力するプロセッサを有する表示デバイス1120に通信され得る。
【0162】
いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110の制御ロジックまたはプロセッサは、メモリに格納されたソフトウェアプログラムを実行して、検体センサ1101から取得された情報、例えば、現在の検体レベル、検体レベルの変化速度、検体レベルの変化加速度および/またはモニタリングされた期間中の時間の関数として検体レベル変動の履歴的トレンドまたは方向を提供する格納されたモニタリングされた検体データに基づいて判定された検体トレンド情報に基づいて、将来または予想される検体レベルを判定することができる。予測アラームパラメータは、表示デバイス1120、またはオンボディ電子機器1110、またはその両方でプログラムされ、またはプログラム可能であってよく、ユーザの検体レベルが将来のレベルに達することを予測することを事前にユーザに出力することができる。これにより、ユーザは適切なタイミングで是正措置を講じることができる。
【0163】
例えば、検体トレンド情報を提供する、モニタリングされる期間にわたる時間の関数としてのモニタリングされた検体レベルの変動または振動などの情報は、表示デバイス1120、データ処理モジュール1160、および/またはリモート端末1170、および/またはオンボディ電子機器1110の1つまたは複数の制御ロジックまたはプロセッサによって決定され得る。このような情報は、例えば、グラフ(線グラフなど)として表示され、検体モニタリングシステム1100によって測定および予測された現在および/または履歴および/または予測される将来の検体レベルをユーザに示すことができる。そのような情報は、方向矢印(例えば、トレンドまたは方向矢印の表示1131を参照)または他のアイコンとして表示されてもよく、例えば、基準点に対する画面上のその相対的な位置は、検体レベルが増加しているかまたは減少しているか、ならびに検体レベルの増加または減少の加速または減速を示す。この情報は、検体レベルが許容範囲内および/または臨床的に安全な範囲内に留まることを保証するために必要な是正措置を決定するためにユーザにより利用され得る。色、点滅、フェードなどを含む他の視覚的インジケータ、ならびにオーディオ出力の音程、音量、または音色の変化を含むオーディオインジケータ、および/または振動または他の触覚インジケータが、モニタリングされる検体レベルの現在のレベルおよび/または方向および/または変化率をユーザに通知する手段としてトレンドデータの表示に組み込まれてもよい。例えば、判定されたグルコース変化率、プログラムされた臨床的に有意なグルコース閾値レベル(例えば、高血糖および/または低血糖レベル)、およびインビボ検体センサによって導出された現在の検体レベルに基づいて、システム1100は、臨床的に重要なレベルに到達するのにかかる時間を判定するためのコンピュータ可読媒体に格納されたアルゴリズムを含んでもよく、臨床的に重要なレベルに到達する前に、例えば、臨床的に重要なレベルが予想される30分前、および/または20分前および/または10分前、および/または5分前、および/または3分前、および/または1分前などに通知を強度などが増加するように出力する。
【0164】
再び図21に戻ると、いくつかの実施形態では、データ処理モジュール1160による実行のためのソフトウェアアルゴリズムは、オンボディ電子機器1110、リモート端末1170、または表示デバイス1120のうちのそれぞれ1つまたは複数への接続時に実行するためにそのようなデバイスに格納された実行可能プログラムを含む、SDカード、マイクロSDカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)カード、XDカード、メモリスティックカード、メモリスティックデュオカード、またはUSBメモリスティック/デバイスなどの外部メモリデバイスに格納され得る。さらなる態様では、データ処理モジュール1160による実行のためのソフトウェアアルゴリズムは、例えば、WiFiまたはインターネット対応のスマートフォンまたは携帯情報端末(PDA)を含む携帯電話などの通信デバイスに、ダウンロードする通信デバイスによる実行のためのダウンロード可能なアプリケーションとして提供され得る。
【0165】
スマートフォンの例は、インターネット接続および/またはローカルエリアネットワーク(LAN)を介したデータ通信のためのデータネットワーク接続機能を備えた、Windows(登録商標)、Android(登録商標)、iPhone(登録商標)オペレーティングシステム、Palm(登録商標)WebOS(商標)、Blackberry(登録商標)オペレーティングシステム、またはSymbian(登録商標)オペレーティングシステムベースの携帯電話を含む。上述のようなPDAは、例えば、1つまたは複数のプロセッサと、ユーザインタフェース(例えば、表示/出力ユニットおよび/または入力ユニット、データ処理、例えばインターネットを介したデータアップロード/ダウンロードを実行するように構成されている)を有するデータ通信機能とを含む、携帯型電子デバイスを含む。そのような実施形態では、リモート端末1170は、リモート端末1170とデバイスとの間の通信が確立されるときに、実行可能なアプリケーションソフトウェアを、上記の通信デバイスのうちの1つまたは複数に提供するように構成され得る。
【0166】
さらに他の実施形態では、実行可能なソフトウェアアプリケーションは、リモート端末1170への有線接続が必要ないように、OTAダウンロードとして無線(OTA)で提供されてもよい。例えば、実行可能アプリケーションは、ソフトウェアダウンロードとして通信デバイスに自動的にダウンロードされ、通信デバイスの構成に応じて、自動的に、またはアプリケーションのインストールを実行するための通信デバイス上でのユーザの確認または承認に基づいて使用のためにデバイスにインストールされ得る。ソフトウェアのOTAダウンロードおよびインストールは、データ処理モジュール1160および/または表示デバイス1120の既存の機能または特徴に対する更新またはアップグレードであるソフトウェアアプリケーションおよび/またはルーチンを含み得る。
【0167】
図21のリモート端末1170を再び参照すると、いくつかの実施形態では、表示デバイス1120および/またはオンボディ電子機器1110および/またはデータ処理モジュール1160のための、とりわけ、ソフトウェアパッチまたは修正、ファームウェア更新またはソフトウェアドライバアップグレードなどの新しいソフトウェアおよび/またはソフトウェア更新は、リモート端末1170と表示デバイス1120および/またはデータ処理モジュール1160との間の通信が確立されたときにリモート端末1170によって提供され得る。例えば、オンボディ電子機器1110のソフトウェアのアップグレード、実行可能なプログラミングの変更または修正は、表示デバイス1120またはデータ処理モジュール1160のうちの1つまたは複数によってリモート端末1170から受信され、その後、そのソフトウェアまたはプログラム可能な機能を更新するためにオンボディ電子機器1110に提供され得る。例えば、いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110に受信およびインストールされるソフトウェアは、ソフトウェアのバグ修正、以前に停止したソフトウェアパラメータの変更(とりわけ、検体関連データの格納時間間隔の変更、オンボディ電子機器1110のタイムベースまたは情報のリセットまたは調整、送信されたデータタイプ、データ送信シーケンス、またはデータ格納期間の変更)を含み得る。
【0168】
オンボディ電子機器
いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器(またはセンサ制御デバイス)1110(図21)は、センサおよび表示デバイスを操作する電子コンポーネントの少なくとも一部を含む。オンボディ電子機器の電子コンポーネントは、通常、オンボディ電子機器およびセンサを操作するための電源、センサから信号を取得してセンサを操作するためのセンサ回路、センサ信号を所望の形式に変換する測定回路、および少なくともセンサ回路および/または測定回路から信号を取得し、その信号を任意選択のオンボディ電子機器に提供する処理回路を含む。いくつかの実施形態では、処理回路は、センサからの信号を部分的または完全に評価し、結果として得られたデータを任意選択のオンボディ電子機器に伝え、および/または検体レベルが閾値を超えた場合、任意選択のアラームシステムを作動させる。処理回路は、しばしばデジタル論理回路を含む。
【0169】
オンボディ電子機器は、センサ信号または処理されたデータを処理回路から受信機/ディスプレイユニットに送信するための電子機器、処理回路からのデータを一時的または永続的に格納するためのデータストレージユニット、温度プローブから信号を受信し、温度プローブを操作するための温度プローブ回路、センサ生成信号と比較するための基準電圧を提供するための基準電圧発生器、および/またはオンボディ電子機器の電子コンポーネントの動作をモニタリングするウォッチドッグ回路を任意選択的に含み得る。
【0170】
さらに、オンボディ電子機器は、トランジスタを含む半導体デバイスを利用するデジタルおよび/またはアナログコンポーネントを含んでもよい。これらの半導体デバイスを操作するために、オンボディ電子機器は、例えば、アナログおよびデジタル半導体デバイスを正しくバイアスするためのバイアス制御生成器、クロック信号を提供するための発振器、回路のデジタルコンポーネントのためのタイミング信号および論理演算を提供するためのデジタルロジックおよびタイミングコンポーネントを含む、他のコンポーネントを含み得る。
【0171】
これらのコンポーネントの動作の例として、センサ回路および任意選択の温度プローブ回路は、センサから測定回路に生信号を提供する。測定回路は、例えば、電流/電圧コンバータ、電流/周波数コンバータ、および/または生信号の絶対値に比例する信号を生成するバイナリカウンタまたは他のインジケータを使用して、生の信号を所望の形式に変換する。これは、例えば、生の信号をデジタル論理回路により使用できる形式に変換するために用いられ得る。次に、処理回路は、任意選択的に、データを評価し、電子機器を操作するためのコマンドを提供することができる。
【0172】
図21を参照すると、いくつかの実施形態では、接着パッチ1140は、直径が約3.0インチ未満、例えば、直径が約2.0インチ未満、直径が約1.0インチ未満の身体上のフットプリントを有し、いくつかの実施形態では、接着パッチは、1.0インチ~約1.5インチ以下の直径を有し得る。
【0173】
いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110は、それが、例えば、接着パッチ1140を除いて約2平方インチ未満、例えば、接着パッチ1140を除いて約1.5平方インチ未満、例えば、接着パッチ1140を除いて約1平方インチ未満、例えば、接着パッチ1140を除いて約0.9平方インチ未満、例えば、接着パッチ1140を除いて約0.8平方インチ未満、例えば、接着パッチ1140を除いて約0.75平方インチ未満、例えば、接着パッチ1140を除いて約0.7平方インチ未満の小さい表面積を有するように構成され、いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器ユニットの表面積は、接着パッチ1140を除いて約0.75平方インチ~約0.79平方インチであってよい。
【0174】
いくつかの実施形態では、接着パッチ1140を含むオンボディ電子機器1110は、接着パッチを含めて約3.0平方インチ以下、例えば、接着パッチを含めて約2.0平方インチ以下、例えば、接着パッチを含めて約1.9平方インチ以下、例えば、接着パッチを含めて約1.8平方インチ以下、例えば、接着パッチを含めて約1.75平方インチ以下、例えば、接着パッチを含めて約1.6平方インチ以下の表面積を有し、いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器ユニットの表面積は、約1.75平方インチ~約1.77平方インチ以下であってよい。
【0175】
図22は、いくつかの実施形態におけるオンボディ電子機器1110(図21)のブロック図である。図22を参照すると、いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110は、アナログフロントエンド回路1270に動作可能に結合された制御ユニット1210(例えば、1つまたは複数のプロセッサ(または処理回路)および/または処理回路を備えたASICなどだが、これに限定されない)を含み、検体センサ1101から受信された生電流信号などの信号を処理する。図22には、データおよび/または制御ユニット1210による実行のためのソフトウェアルーチンを格納するために制御ユニット1210に動作可能に結合されたメモリ1220も示されている。いくつかの実施形態におけるメモリ1220は、電気的に消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、またはそれらの1つまたは複数の組み合わせを含み得る。
【0176】
いくつかの実施形態では、制御ユニット1210は、メモリ1220に格納されたデータまたはソフトウェアルーチンにアクセスして、実行のために1つまたは複数の格納されたソフトウェアルーチンを検索することに加えて、メモリ1220に格納されたデータまたは情報を更新、格納または置換する。図22には、いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110のコンポーネントの一部またはすべてに電力を供給する電源1260も示されている。例えば、いくつかの実施形態では、電源1260は、通信モジュール1240を除いて、オンボディ電子機器1110のコンポーネントに電力を提供するように構成されている。このような実施形態では、オンボディ電子機器1110は、検体センサ1101を動作させて、所定のまたはプログラムされた(またはプログラム可能な)時間間隔で検体レベルを検出およびモニタリングし、例えば、検出された検体レベルに対応する信号またはデータを生成および格納するように構成されている。
【0177】
いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110内の電源1260は、その内部電源(例えば、電池)と表示デバイス1120から受信されたRF電力との間で切り替えられ得る。例えば、いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110は、所定のレベルのRF電力がオンボディ電子機器1110によって検出された場合に、ダイオードまたはスイッチがトリガされて内部電源接続が無効になり(例えば、電源接続経路で開回路を形成する)、オンボディ電子機器のコンポーネントが、受信されたRF電力で給電されるように、オンボディ電子機器1110の内部電源接続経路に設けられたダイオードまたはスイッチを含み得る。電源接続経路の開回路は、内部電源がオンボディ電子機器1110に給電するために用いられる場合のように、内部電源の消耗または散逸を防止する。
【0178】
表示デバイス1120からのRF電力が所定のレベルを下回ると、ダイオードまたはスイッチがトリガされて、内部電源とオンボディ電子機器1110の他のコンポーネントとの間の接続を確立し、内部電源でオンボディ電子機器1110に電力を供給する。このようにして、いくつかの実施形態では、内部電源と表示デバイス1120からのRF電力との間の切り替えは、内部電源の有効寿命を延ばすまたは延長するように構成され得る。
【0179】
しかしながら、格納された検体関連データは、通信モジュール1240が、例えば、オンボディ電子機器1110から所定の距離内に配置された表示デバイス1120からのRF電力で離れて電力供給されるまで、表示デバイス1120(図21)などの別のデバイスに送信または他の方法で通信されない。そのような実施形態では、検体レベルは、上述のように所定のまたはプログラムされた時間間隔に基づいてサンプリングされ、メモリ1220に格納される。検体レベル情報が、例えば、表示デバイスからのRF電力を使用して、表示デバイス1120(図21)などの別のデバイスから受信された要求または送信コマンドに基づいて要求されると、オンボディ電子機器1110の通信モジュール1240が、表示デバイス1120へのデータ転送を開始する。
【0180】
図22に戻ると、任意選択の出力ユニット1250が、オンボディ電子機器1110に設けられている。いくつかの実施形態では、出力ユニット1250は、例えば、オンボディ電子機器1110の動作および/または判定された検体レベルに関連する1つまたは複数の所定の条件をユーザに警告するために、LEDインジケータを含み得る。非限定的な例として、オンボディ電子機器1110は、検体センサ1101から受信された信号(1つのサンプリングされたセンサデータポイントまたは複数のセンサデータポイントに基づく)が、プログラムされた許容範囲を超えていることを示し、高血糖または低血糖などの健康リスク状態、またはそのような状態の発症または可能性を潜在的に示す場合、LEDインジケータまたはオンボディ電子機器1110上の他のインジケータを使用して通知をアサートするようにプログラムされ得る。そのようなプロンプトまたは指示により、ユーザは、そのような潜在的な状態について適時に通知され、表示デバイス1120を使用してオンボディ電子機器1110からグルコースレベル情報を取得し、適時に是正措置を講じることができるように、そのような状態の存在を確認する。
【0181】
再び図22を参照すると、制御ユニット1210に動作可能に結合されたアンテナ1230および通信モジュール1240は、オンボディ電子機器1110が、RF電力パワーを提供または放射している表示デバイス1120(図21)の所定の近接範囲内に配置されたときに、RF電力を検出および処理するように構成され得る。さらに、オンボディ電子機器1110は、検体レベル情報、および任意選択で、格納された検体レベルデータに基づく検体トレンドまたは履歴情報を表示デバイス1120に提供することができる。特定の態様では、トレンド情報は、オンボディ電子機器1110のメモリ1220に格納され、かつリアルタイム検体レベル情報とともに表示デバイス1120に提供される、所定の期間にわたる複数の検体レベル情報を含み得る。例えば、トレンド情報は、検体レベル情報の表示デバイス1120への最後の送信以降の期間の一連の時間間隔をあけた検体レベルデータを含み得る。代替的に、トレンド情報は、メモリ1220に格納され、表示デバイス1120への送信のために制御ユニット1210の制御下で取り出される、過去30分または1時間の検体レベルデータを含み得る。
【0182】
いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110は、メモリ1220の一部である第1および第2のFIFOバッファに検体レベルデータを格納するように構成されている。第1のFIFOバッファは、1分間隔の最新の検体レベルデータのうちの16(または10または20)を格納する。第2のFIFOバッファは、10分(または15分または20分)間隔の最新の8時間(または10時間または3時間)の検体レベルデータを格納する。格納された検体レベルデータは、ディスプレイユニット1120から受信された要求に応答して、オンボディ電子機器1110からディスプレイユニット1120に送信される。表示ユニット1120は、第1のFIFOバッファからの検体レベルデータを使用して、グルコース変化率を推定し、第2のFIFOバッファからの検体レベルデータを使用して、履歴プロットまたはトレンド情報を決定する。
【0183】
いくつかの実施形態では、電源を含むオンボディ電子機器の構成について、オンボディ電子機器は、表示デバイス1120からのRF制御コマンド(ピング信号)を検出するように構成されてもよい。より具体的には、オン/オフキー(OOK)検出器が、オンボディ電子機器に設けられ、オンボディ電子機器の電源によってオンにされ、電力を供給されて、表示デバイス1120からのRF制御コマンドまたはピング信号を検出する。OOK検出器のさらなる詳細は、米国特許出願公開第2008/0278333号明細書に提供されており、その開示は、すべての目的のためにその全体が参照により組み込まれる。特定の態様では、RF制御コマンドが検出されると、オンボディ電子機器は、どの応答パケットが必要かを決定し、表示デバイス1120に送り返すための応答パケットを生成する。この実施形態では、検体センサ1101は、オンボディ電子機器の電源またはバッテリから電力を継続的に受け取り、使用中に継続的に検体レベルをモニタリングするように動作する。しかしながら、検体センサ1101からのサンプリングされた信号は、オンボディ電子機器が(表示デバイス1120から)RF電力を受信してデータの表示デバイス1120への送信を開始するまで、表示デバイス1120に提供されない場合がある。一実施形態では、オンボディ電子機器の電源は、オンボディ電子機器が(例えば、表示デバイス1120から)RF電力を受け取ったときに充電する充電式電池を含み得る。
【0184】
図21に戻ると、いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110および表示デバイス1120は、RFID(無線周波数識別)プロトコルを使用して通信するように構成され得る。より具体的には、いくつかの実施形態では、表示デバイス1120は、RF通信リンクを介して(RFIDタグに関連付けられた)オンボディ電子機器1110に問い合わせるように構成され、表示デバイス1120からのRF問い合わせ信号に応答して、オンボディ電子機器1110は、例えば、センサ1101からのサンプリングされた検体レベルに関連するデータを含むRF応答信号を提供する。RFID通信の動作に関する追加情報は、米国特許第7,545,272号、米国出願第12/698,624号、第12/699,653号、第12/761,387号、および米国特許出願公開第2009/0108992号明細書に見出すことができ、それらの全体が、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0185】
例えば、一実施形態では、表示デバイス1120は、RFフィールドを提供するように構成された後方散乱RFIDリーダを含んでもよく、その結果、オンボディ電子機器1110がRFIDリーダの送信されたRFフィールド内にある場合、オンボディ電子機器1110のアンテナが調整され、次いで、反射された信号または応答信号(例えば、後方散乱信号)を表示デバイス1120に提供する。反射または応答信号は、検体センサ1101からのサンプリングされた検体レベルデータを含み得る。
【0186】
いくつかの実施形態では、表示デバイス1120がオンボディ電子機器1110の所定の範囲内に配置され、オンボディ電子機器1110から応答信号を受信すると、表示デバイス1120は、検体レベル測定値の取得を確認するための(可聴、視覚またはその他の)標示を出力するように構成される。すなわち、オンボディ電子機器1110を装着した5~10日間の間に、ユーザは、オンボディ電子機器1110から所定の距離(例えば、約1~5インチ、または約1~10インチ、または約1~12インチ)内に表示デバイス1120をいつでも配置することができ、数秒のサンプル取得期間を待機した後、リアルタイムの検体レベル情報の受信を確認する可聴標示が出力される。受信された検体情報は、ユーザへの提示のために、表示デバイス1120のディスプレイ1122(図21)に出力され得る。
【0187】
いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110は、チップ上にRISC(縮小命令セット計算)プロセッサ、EEPROM、およびレジスタ(検体センサに動作可能に結合されたA/Dコンバータ)を含むASICを含む。いくつかの実施形態におけるEEPROMは、メモリ管理ルーチンに関連する1つまたは複数の特性または詳細をその中にプログラムした部分を含む。特性または詳細の例は、例えば、送信元アドレス(例えば、それがアレイか単一のメモリロケーションか)、宛先アドレス、メモリにコピーするサイズ/バイト数、メモリロケーションがループバッファ(例えば、バッファの最後に達したときに、より古い格納値を新しい値で上書きする)かどうかを含む。
【0188】
いくつかの実施形態では、事前設定された数の特定のイベントが細分化されて、格納されてもよい。例えば、そのようなイベントは、(1)RF電源投入イベント、(2)RFデータ読み取りコマンド、(3)RFデータログコマンド、(4)1分間のデータ準備イベント(例えば、検体センサからの信号のA/D変換が完了し、デジタル化されたデータを格納する準備ができる)、または(3)ログデータ(10分の検体データ)準備イベント(例えば、10分の検体データが格納のために利用可能である場合)などを含み得るが、これらに限定されない。例えば、いくつかの実施形態では、10分の検体データの最後のA/D変換が完了したときに、10分の検体データが利用可能である。いくつかの実施形態では、他のイベントまたは状態が定義され得る。
【0189】
いくつかの実施形態では、RISCプロセッサが特定のイベントのうちの1つを検出すると、RISCプロセッサは、プログラムされたメモリ管理ルーチンを実行する。メモリ管理ルーチンの実行中に、EEPROMに格納された特性が取得される。取得された特性に基づいて、メモリ管理ルーチンは、検出されたイベントに関連するデータを格納する。例えば、いくつかの実施形態では、RFデータログコマンドイベントが検出されると、このイベントに関連するデータは、取得された特性(例えば、このイベントに関連するデータの送信元および宛先アドレス)に従って、ASICチップ上のEEPROMの別のセクションに記録される。
【0190】
いくつかの実施形態では、特定のイベントに関連してEEPROMに格納された特性は、修正され得る。例えば、送信元および宛先アドレスは、オンボディ電子機器1110の異なるメモリデバイスまたはストレージユニット(例えば、ASICチップの一部ではない別個のEEPROMまたはメモリ)を指すように変更または修正されてもよい。例えば、モニタリングシステム1100のデータロガーアプリケーションは、限られた量のデータ(例えば、1分間隔でサンプリングされた検体データの15サンプル、および過去の10分間隔でサンプリングされた検体データの6時間分)が格納されるオンデマンドアプリケーションよりもはるかに大きい、ある量のデータ(例えば、約30日、約45日、約60日以上の1分間隔でサンプリングされた検体データ(または5分間隔でサンプリングされたデータ、または10分間隔でサンプリングされたデータ)のデータ)をオンボディ電子機器1110に格納することを必要とする。いくつかの実施形態では、データロガーアプリケーションに格納するためのデータの量は、オンチップEEPROMの容量を超える可能性がある。そのような場合、データロガーアプリケーションからのデータを格納するために、より大きな容量のオフチップEEPROMが、オンボディ電子機器1110に提供されてもよい。いくつかの実施形態では、サンプリングされた検体データをより大きな容量のオフチップEEPROMに格納するようにオンボディ電子機器1110を構成するために、イベントに関連するEEPROMに格納された特性が再プログラムまたは更新されて(例えば、イベントに関連する送信元または宛先アドレスを更新することによって)、データロギングまたはストレージがより大きなオフチップEEPROMに向けられるようにする。
【0191】
このようにして、イベント特性を格納するオンチップEEPROMの一部を更新または再プログラミングすることにより、オンボディ電子機器1110におけるデータストレージの場所が、オンボディ電子機器1110の所望の用途または使用に応じて更新または修正され得る。さらに、1つまたは複数の特定のイベントに関連する他の格納された特性は、検体モニタリングシステム1100におけるオンボディ電子機器1110の使用または用途を修正するために、必要に応じてEEPROMで更新または再プログラムされ得る。これは、RISCプロセッサによって特定のイベントを実行するための格納されたルーチンを再プログラミングまたは変更することなく、さらに有利に達成される。
【0192】
表示デバイス/コンピューティングデバイス
図23は、いくつかの実施形態における図21に示される表示デバイス1120のブロック図である。表示デバイスという用語が使用されているが、デバイスは、データを表示せずに読み取るように構成されることが可能であり、同じまたは異なる伝送プロトコル(例えば、NFC-to-BluetoothまたはBluetooth Low Energy)に従って受信された信号を中継するリレーデバイスまたは他のデバイスの場合などのように、ディスプレイなしで提供されることが可能である。図23を参照すると、表示デバイス1120(図21)は、ディスプレイ1122に動作可能に結合された1つまたは複数のプロセッサ(または処理回路)などの制御ユニット1310と、入力コンポーネント(例えば、ユーザインタフェース)1121とを含む。表示デバイス1120は、データ処理モジュール1160(図21)とのデータ通信のためのUSBポート(またはコネクタ)1123またはRS-232ポート1330(または任意の他の有線通信ポート)などの1つまたは複数のデータ通信ポート、リモート端末1170(図21)、または、パーソナルコンピュータ、サーバ、モバイルコンピューティングデバイス、携帯電話、ページャ、またはデータストレージおよび出力を含むデータ通信および処理機能を備える、インターネット接続可能スマートフォンなどの携帯電話を含む、他のハンドヘルドデータ処理デバイスなどの他のデバイスも含み得る。
【0193】
図23に戻ると、表示デバイス1120は、インビトロテストストリップを受け取るように構成されたストリップポート1124を含んでいてよく、ストリップポート1124は、制御ユニット1310に結合され、さらに、制御ユニット1310は、ストリップポート1124で受け取られるインビトロテストストリップ上のサンプルを処理するプログラミングを含む。任意の適切なインビトロテストストリップ、例えば、正確なグルコース情報を取得するために、ストリップに適用される非常に少量(例えば、1マイクロリットル以下、例えば、約0.5マイクロリットル以下、例えば、約0.1マイクロリットル以下)のサンプルのみを必要とするテストストリップが採用され得る。統合されたインビトロモニタおよびテストストリップポートを備えた表示デバイスは、インビトロテストストリップのユーザキャリブレーションなし(例えば、人間の介入によるキャリブレーションなし)でインビトロ検体モニタリングを実行するように構成され得る。
【0194】
いくつかの実施形態では、統合されたインビトロ計測器は、様々な異なるタイプのテストストリップ(例えば、ユーザキャリブレーションを必要とするものおよび必要としないもの)を受け入れて処理することができ、それらのいくつかは、異なる技術(例えば、電流測定技術を用いて動作するもの、電量測定技術を用いて動作するものなど)を使用し得る。このようなテストストリップおよびインビトロ検体モニタリングを実施するためのデバイスの詳細な説明は、米国特許第6,377,894号、第6,616,819号、第7,749,740号、第7,418,285号、米国特許出願公開第2004/0118704号、第2006/0096006号、第2008/0066305号、第2008/0267823号、第2010/0094610号、第2010/0094111号、および第2010/0094112号、ならびに米国出願第12/695,947号明細書に提供されており、これらすべての開示は参照により、その全体およびすべての目的のために本明細書に組み込まれる。
【0195】
インビトログルコーステストデバイスによって得られたグルコース情報は、様々な目的に使用され得る。例えば、情報は、センサがインビボキャリブレーションを必要とする場合に、検体センサ1101(図21)を較正し、検体センサ1101の結果を確認してモニタリングされた検体レベルを示すセンサ1101からの結果の信頼性を高める(例えば、センサ1101によって取得された情報が治療関連の決定に採用される)ためなどに使用され得る。いくつかの実施形態では、検体センサは、その使用期間中、人間の介入によるキャリブレーションを必要としない。しかしながら、いくつかの実施形態では、システムは、問題を自己検出し、例えば、シャットダウンおよび/またはユーザに通知するなどのアクションをとるようにプログラムされてもよい。例えば、検体モニタリングシステムは、システムの誤動作、または検体のセンサの動作に関連するセンサの安定性の潜在的な劣化または潜在的な悪条件を検出するように構成されてもよく、システムは、例えば表示デバイス1120(図21)を使用して、ユーザに、検体センサのキャリブレーションを実行し、またはモニタリングされた検体レベルに対応する検体センサから受信された結果を参照値(インビトロ血糖測定値の結果など)と比較するように通知し得る。
【0196】
いくつかの実施形態では、センサの動作に関連する潜在的な悪条件、および/または潜在的なセンサ安定性劣化状態が検出されると、システムは、(ユーザに通知せずに自動的に、またはユーザに通知した後に)シャットダウンし、またはオンボディ電子機器アセンブリによって受信されたモニタリングされた検体レベル情報の出力または表示を無効にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、検体モニタリングシステムを一時的にシャットダウンまたは無効化して、検出された悪条件またはセンサの不安定性を修正する機会をユーザに提供することができる。他の特定の実施形態では、異常なセンサ動作状態またはセンサの不安定性が検出されたとき、検体モニタリングシステムは、永続的に無効にされ得る。
【0197】
引き続き図23を参照すると、充電式または使い捨ての1つまたは複数の電池などの電源1320も設けられており、制御ユニット1310に動作可能に結合され、動作のために必要な電力を表示デバイス1120(図21)に提供するように構成されている。さらに、表示デバイス1120は、オンボディ電子機器1110(図21)との無線通信のための(例えば、433MHz、13.56MHz、または2.45GHzトランシーバチップを含み得る)受信機プロセッサ1350に結合された、433MHz(または他の同等の)ループアンテナ、13.56MHzアンテナ、または2.45GHzアンテナなどのアンテナ1351を含み得る。さらに、誘導ループアンテナ1341が設けられ、制御ユニット1310に動作可能に結合された方形波ドライバ1340に結合されている。
【0198】
いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器から受信され、表示デバイスからの要求に応答して受信されるデータパケットは、例えば、検体センサからの現在のグルコースレベル、現在の推定血糖変化率、および皮膚の電子機器のメモリに取得および保存された自動測定値に基づくグルコースのトレンド履歴のうちの1つまたは複数を含む。例えば、現在のグルコースレベルは、表示デバイス1120のディスプレイ1122上に数値として出力されてもよく、血糖変化の現在の推定レートは、ディスプレイ1122上に方向矢印1131(図21)として出力されてもよく、格納されたモニタリングされた値に基づくグルコーストレンド履歴は、ディスプレイ1122上にグラフィックトレース1138(図21)として出力されてもよい。いくつかの実施形態では、表示デバイス1120のプロセッサ(または処理回路)は、ディスプレイ1122に表示するためにより多いまたはより少ない情報を出力するようにプログラムされてもよく、さらに、ディスプレイ1122に出力される情報のタイプおよび量は、ユーザによってプログラムされるか、またはプログラム可能であってよい。
【0199】
いくつかの実施形態では、表示デバイス1120は、オンボディ電子機器1110からの検体データ要求の各連続の間の期間を維持するようにプログラムされている。例えば、いくつかの実施形態では、表示デバイス1120は、最初の検体データ要求がオンボディ電子機器1110に送信され、モニタリングされた検体レベル情報がオンボディ電子機器1110から受信された後、最初の検体データ要求の送信から測定された所定の期間が経過するまで、後続の検体データ要求がオンボディ電子機器1110に送信されることを許可しないように構成されている。例えば、表示デバイス1120が、検体関連データの要求をオンボディ電子機器1110に送信するように動作させられると、表示デバイス1120の内部クロックまたはタイマは、カウントダウンする所定の期間でプログラムされた内部クロックまたはタイマを開始または起動する。いくつかの実施形態における表示デバイス1120は、所定の期間が経過した後まで、オンボディ電子機器1110からの検体データに対する第2の後続の要求の送信を無効化または防止するプログラミングを含む。
【0200】
いくつかの実施形態では、所定の期間は、約120秒、約90秒、約60秒、または約30秒以下を含む。いくつかの実施形態における所定の期間は、オンボディ電子機器1110によってアナログからデジタルへの変換を実行して、検体レベルのモニタリングからサンプリングされた信号を、送信のために対応するデジタル信号に変換するための期間、および/または毎分、または5分ごと、または10分ごと、または他の適切な時間間隔で検体レベルをモニタリングする、検体センサ1101のサンプリング期間によって決定される。いくつかの実施形態における時間間隔は、オンボディ電子機器1110のソフトウェアロジックとして事前にプログラムされていてもよく、または代替的にプログラム可能であり、インビボセンサの使用中に修正されることが可能である。
【0201】
いくつかの実施形態では、表示デバイス1120は、破損しているか、そうでなければエラーを含むオンボディ電子機器1110からの受信されたデータを破棄または識別するようにプログラムされているか、またはプログラム可能であってよい。例えば、いくつかの実施形態では、後続の検体データ要求間の最小期間は、表示デバイス1120において強制されておらず、またはプログラムされていない。しかしながら、表示デバイス1120は、データパケットの検査に基づいて、破損しているか、またはそうでないデータを識別するソフトウェアルーチンを含む。例えば、オンボディ電子機器1110から受信された各データパケットは、データステータスの表示を提供するデータパケットの単一ビットまたはバイトまたは他の適切な部分を含む。オンボディ電子機器1110からのデータパケット内のデータステータス識別子としての単一ビットの場合、いくつかの実施形態では、値1は、データが破損していないことを示す。そのような実施形態では、オンボディ電子機器1110は、各サンプリング期間の終わりに(例えば、毎分後に)、データパケット内のこのビットを0にリセットし、A/D変換ルーチンがエラーなしでサンプリング期間中に完了した場合に値を1に変更するように構成されている。
【0202】
データ通信および処理ルーチン
次に、初期化およびペアリングルーチンの間のオンボディ電子機器1110と表示デバイス1120との間のデータおよび/またはコマンド交換を示す図24を参照すると、表示デバイス1120は、オンボディ電子機器1110に初期信号1421を提供する。受信された初期信号1421が、所定の閾値レベルを超えるRFエネルギーを含む場合1403、オンボディ電子機器1110のエンベロープ検出器がトリガされ1404、オンボディ電子機器1110の1つまたは複数の発振器がオンになり、オンボディ電子機器1110の制御ロジックまたはプロセッサが、一時的にオンにラッチされて、エンベロープ検出器からデータストリームを抽出するための1つまたは複数のソフトウェアルーチンを取得して実行する1404。エンベロープ検出器からのデータストリームが有効なクエリを返す場合1405、応答信号1422が、表示デバイス1120に送信される。オンボディ電子機器1110からの応答信号1422は、オンボディ電子機器1110のシリアル番号などの識別コードを含む。その後、オンボディ電子機器1110は、非アクティブ状態のシェルフモードに戻る。
【0203】
一方、エンベロープ検出器からのデータストリームが表示デバイス1120からの有効なクエリを返さない場合、オンボディ電子機器1110は、応答信号を表示デバイス1120に送信せず、オンボディ電子機器1110のシリアル番号も表示デバイス1120に提供されない。その後、オンボディ電子機器1110は、シェルフモードに戻り1403、表示デバイス1120からの後続の初期信号1421を検出するまで、電源ダウン状態のままである。
【0204】
表示デバイス1120は、オンボディ電子機器1110から識別情報またはシリアル番号を含むデータパケットを受信すると、データパケットからその情報を抽出する1412。オンボディ電子機器1110のシリアル番号が抽出された状態で、表示デバイス1120は、受信されたシリアル番号に関連付けられたオンボディ電子機器1110が設定されているかを判定する。受信されたシリアル番号に関連付けられたボディ電子機器1110が、例えば別の表示デバイスによって既に設定されている場合、表示デバイス1120は、ルーチンの最初に戻り、まだ設定されていない別のオンボディ電子機器を初期化しようとして別の初期信号1411を送信する。このようにして、いくつかの実施形態では、表示デバイス1120は、別の表示デバイスとまだペアリングされていないか、または他の表示デバイスによって設定されていないオンオンボディ電子機器とペアリングするように構成されている。
【0205】
図24に戻ると、抽出されたシリアル番号に関連付けられたオンボディ電子機器1110が設定されていない場合1413、表示デバイス1120は、設定コマンドを含むウェイクアップ信号をオンボディ電子機器1110に送信するように構成されている。いくつかの実施形態では、表示デバイス1120からのウェイクアップコマンドは、オンボディ電子機器1110のシリアル番号を含み、その結果、ウェイクアップコマンドに含まれる同じシリアル番号を有するオンボディ電子機器のみが非アクティブシェルフモードを検出および終了して、アクティブモードに入る。より具体的には、シリアル番号を含むウェイクアップコマンドがオンボディ電子機器1110によって受信されると、オンボディ電子機器1110の制御ロジックまたは1つまたは複数のプロセッサ(または処理回路)は、ルーチン1403、1404、および1405を実行して、(構成コマンドを含む)ウェイクアップ信号と共に受信されるRFエネルギーが閾値レベルを超える場合に一時的にシェルフモードを終了し、それが有効なクエリではないと判定する(その判定が以前に行われ、そのシリアル番号が表示デバイス1120に送信されたものであるため)。その後、オンボディ電子機器1110は、(ウェイクアップコマンドで受信された)受信されたシリアル番号がそれ自体の格納されたシリアル番号と一致するかどうかを判定する1406。2つのシリアル番号が一致しない場合、ルーチンは最初に戻り、オンボディ電子機器1110が再び非アクティブなシェルフモード1402とされる。一方、受信されたシリアル番号が、その格納されているシリアル番号と一致するとオンボディ電子機器1110が判定する場合1406、オンボディ電子機器1110の制御ロジックまたは1つまたは複数のプロセッサが永続的にオンにラッチされ1407、発振器がオンにされてオンボディ電子機器1110をアクティブ化する。さらに、図24を再び参照すると、受信されたシリアル番号がそれ自体のシリアル番号に一致するとオンボディ電子機器1110が判定すると1406、表示デバイス1120とオンボディ電子機器1110とは正常にペアリングされる1416。
【0206】
このようにして、無線信号を使用してオンボディ電子機器1110をオンにして初期化すると、オンボディ電子機器1110が動作前に非アクティブ、シェルフモードにある時間中、オンボディ電子機器1110の電源から引き出されまたは消費される電流が非常に少なくなるため、オンボディ電子機器1110の保管寿命が延びる可能性がある。いくつかの実施形態では、非アクティブなシェルフモードの間、オンボディ電子機器1110は、もしあれば、極度に低い電流を必要とする最小限の動作を有する。オンボディ電子機器1110のRFエンベロープ検出器は、約1インチ未満の受信された信号に反応する減感モードと、約3-12インチの距離で受信される信号に反応するように通常の信号感度を有する通常動作モードの2つのモードで動作し得る。
【0207】
表示デバイス1120とオンボディ電子機器1110との間の最初のペアリングの間、いくつかの実施形態では、表示デバイス1120は、例えば、そのシリアル番号を含み得る4バイトの表示デバイスIDなどのその識別情報を送信する。オンボディ電子機器1110は、受信された表示デバイスIDを1つまたは複数のストレージユニットまたはメモリコンポーネントに格納し、その後、格納された表示デバイスIDデータを表示デバイス1120に提供される応答パケットまたはデータに含める。このようにして、表示デバイス1120は、オンボディ電子機器1110からの検出されたデータパケットを区別して、受信または検出されたデータパケットが、ペアリングされたまたは正しいオンボディ電子機器1110でから発信されたことを判定することができる。いくつかの実施形態における表示デバイスIDに基づくペアリングルーチンは、特にオンボディ電子機器1110が検体関連データを特定の表示デバイスに選択的に提供せず、むしろ範囲内にある任意の表示デバイスに提供する場合、および/またはデータパケットを通信範囲内の任意の表示デバイスにブロードキャストする場合に、複数のデバイス間の潜在的な衝突を回避する。
【0208】
いくつかの実施形態では、表示デバイス1120からオンボディ電子機器1110へのペイロードサイズは12バイトであり、これは、4バイトの表示デバイスID、4バイトのオンボディデバイスID、1バイトのコマンドデータ、1バイトの予備データスペース、エラー検出のためのCRC(巡回冗長検査)用の2バイトを含む。
【0209】
ペアリングが完了した後、表示デバイス1120がオンボディ電子機器1110に、リアルタイムのモニタリングされた検体情報および/または記録または格納された検体データを照会すると、いくつかの実施形態では、表示デバイス1120に送信される応答データパケットは、34バイトのステータス情報、時間情報、およびキャリブレーションデータ、96バイトの最新16個の1分間グルコースデータポイント、および288バイトの12時間にわたる直近の15分間隔グルコースデータを含む、合計418バイトを含む。オンボディ電子機器1110のメモリまたはストレージユニットのサイズまたは容量に応じて、格納され、続いて表示デバイス1120に提供されるデータは、異なる時間分解能を有し、および/またはより長いまたはより短い期間にわたる可能性がある。例えば、より大きなデータバッファでは、表示デバイス1120に提供されるグルコース関連データは、15分のサンプリング間隔、10分のサンプリング間隔、5分のサンプリング間隔、または1分のサンプリング間隔での24時間の期間にわたるグルコースデータを含み得る。さらに、モニタリングされた検体レベルの履歴トレンドを示すモニタリングされた検体レベルの判定された変動は、オンボディ電子機器1110によって処理および/または判定されてもよく、あるいは代替的または追加的に、格納されたデータは、表示デバイス1120に提供されて、次いで、表示デバイス1120が、受信されたデータパケットに基づいて、モニタリングされた検体レベルのトレンド情報を判定してもよい。
【0210】
オンボディ電子機器1110から表示デバイス1120に提供されるデータパケットのサイズは、例えば、ASICステートマシン、データバッファおよび/またはメモリのサイズなどに加えて、オンボディ電子機器1110のプロセッサまたは処理回路(例えば、中央処理ユニットCPU)などのデータ処理デバイスの存在などの他のパラメータに加えて、通信プロトコルおよび/または433MHz、13.56MHz、または2.45GHzを使用するかの基礎になるデータ伝送周波数に応じて変化し得る。
【0211】
いくつかの実施形態では、オンボディ電子機器1110のアクティブ化が成功し、表示デバイス1120とペアリングすると、表示デバイス1120の制御ユニットは、ディスプレイ1122上、または表示デバイス1120のユーザインタフェース上でユーザに出力するための1つまたは複数の視覚的、聴覚的および/または触覚的通知を生成および出力するようにプログラムされ得る。いくつかの実施形態では、一度に1つの表示デバイスのみが、1つのオンボディ電子機器とペアリングすることができる。代替的に、いくつかの実施形態では、1つの表示デバイスは、複数のオンボディ電子機器と同時にペアリングするように構成されてもよい。
【0212】
ペアリングされると、例えば、表示デバイス1120のディスプレイ1122は、表示デバイス1120のプロセッサの制御下で、ユーザの検体センサ1101の残りの動作寿命を出力する。さらに、センサの寿命の終わりが近づくと、表示デバイスは、センサの寿命の終わりが近づいていることをユーザに警告する通知を出力するように構成され得る。そのような通知のスケジュールは、ユーザによりプログラムされ、またはプログラム可能であってよく、表示デバイスのプロセッサにより実行され得る。
【0213】
再び図21を参照すると、いくつかの実施形態では、検体モニタリングシステム1100は、上述のデータロガーとして構成されたメモリなどのメモリに、日付および/またはタイムスタンプおよび/または同時の温度測定値とともに、履歴検体データを、格納することができる。いくつかの実施形態では、検体データは、約1分に1回、または約10分に1回、または約1時間に1回などの頻度で格納される。データロガーの実施形態は、所定の期間、例えば、医師によって指定された継続期間、例えば、約1日から約1ヶ月以上、例えば、約3日以上、例えば、約5日以上、例えば、約7日以上、例えば、約2週間以上、例えば、約1ヶ月以上の間、履歴検体データを格納し得る。
【0214】
観察されているデータの臨床的重要性に応じて、他の継続期間が適切な場合がある。検体モニタリングシステム1100は、モニタリング期間中に検体の測定値を被験者に表示することができる。いくつかの実施形態では、データは被験者に表示されない。任意選択で、データロガーは、履歴検体データを、例えばデータロガーに近接して、隣接して配置された受信デバイスに送信することができる。例えば、受信デバイスは、1インチの数分の1から数フィートの距離にわたって低電力で動作する送信プロトコルを使用してデータロガーと通信するように構成され得る。例えば、これらに限定されないが、このような近接プロトコルは、Certified Wireless USB(商標)、TransferJet(商標)、Bluetooth(登録商標)(IEEE 802.15.1)、WiFi(商標)(IEEE 802.11)、ZigBee(登録商標)(IEEE 802.15.4-2006)、Wibree(商標)などを含む。
【0215】
履歴検体データセットは、さまざまな診断アプローチを使用して分析され得る。例えば、数日にわたって取得された履歴検体データは、同じ日付および/または時間に相関している可能性がある。履歴検体データは、食事時間と相関している場合がある。例えば、データは、朝食、昼食、夕食を考慮に入れることができる。各食事のデータ分析は、食前の時間(例えば、1時間または2時間)および食後の時間(例えば、1~4時間)を含むことができる。そのようなアプローチは、食事だけのタイミングの変動による明らかなグルコース変動を排除する。検体データのパラメータは、1つまたは複数の検体レベルの変化率に基づいて判定され得る。いくつかの実施形態では、検体データパラメータは、検体値に関連する閾値を超えるかどうか、例えば、高血糖または低血糖状態、閾値を超える時間のパーセンテージ、または閾値を超える継続時間に関して判定され得る。
【0216】
検体データパラメータは、メモリに格納されたプログラムを実行するプロセッサまたは処理回路によって計算されてもよい。いくつかの実施形態では、メモリに格納されたプログラムを実行するプロセッサは、データ処理モジュール1160(図21)に設けられている。いくつかの実施形態では、メモリに格納されたプログラムを実行するプロセッサは、表示デバイス1120に設けられている。データを分析するための例示的な技術は、適用されたアンビュラトリーグルコースプロファイル(AGP)分析技術である。追加の詳細な説明は、米国特許第5,262,035号、第5,264,104号、第5,262,305号、第5,320,715号、第5,593,852号、第6,175,752号、第6,650,471号、第6,746,582号、第6,284,478号、第7,299,082号、および米国特許出願第10/745,878号、第11/060,365号明細書に提供されており、そのすべての開示は、あらゆる目的のためにそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0217】
上述のように、本開示の特定の態様では、個別のグルコース測定データは、オンデマンドで、または要求に応じて、表示デバイスから取得されることができ、グルコース測定値は、ユーザの皮膚層の下に経皮的に配置され、さらにそのセンサの一部が皮膚層の下の体液と流体接触して維持されているインビボグルコースセンサから取得される。したがって、本開示の態様では、検体モニタリングシステムのユーザは、上述のRFID通信プロトコルを使用して、いつでも都合よくリアルタイムのグルコース情報を判定することができる。
【0218】
一態様では、オンボディ電子機器および挿入デバイスを含む統合されたアセンブリは、滅菌され、単一のデバイスとしてパッケージ化され、ユーザに提供され得る。さらに、製造中、挿入デバイスアセンブリは、コスト節約を提供し、例えば、費用のかかる熱成形トレイまたはホイルシールの使用を回避するように端子パッケージ化されてもよい。加えて、挿入デバイスは、挿入デバイス本体に回転可能に結合されたエンドキャップを含むことができ、これは、統合されたアセンブリと共に挿入デバイス内に設けられたセンサに安全で無菌の環境を提供する(およびセンサのための乾燥剤の使用を回避する)。また、エンドキャップで密封された挿入デバイスは、デバイスがユーザによって使用できる状態になるまで、製造、組み立て、および出荷から、統合アセンブリおよび挿入デバイスに対するセンサの位置が維持されるように、筐体内のセンサを出荷中の著しい動きから保持するように構成されることが可能である。
【0219】
本明細書に開示される実施形態は、以下を含む。
実施形態A:方法であって、コンピューティングデバイス上に、ノート追加ボタンを含む検体モニタリングスキャン表示ウィンドウを表示すること、前記ノート追加ボタンを作動させると、前記コンピューティングデバイス上において、特定の日時におけるセンサユーザの生活習慣イベントに関連する限られた数のユーザ入力をリスト表示する入力表示ウィンドウに遷移すること、前記限られた数のユーザ入力のうちの1つまたは複数を選択することを含み、前記入力表示ウィンドウは、1つまたは複数の選択されたユーザ入力に関連する情報を入力するために構成され、前記方法は、さらに、前記1つまたは複数の選択されたユーザ入力に関連する情報の入力を前記入力表示ウィンドウへ受信すること、前記コンピューティングデバイス上の検体モニタリングデイリー表示ウィンドウに、前記特定の日時における情報の入力の要約に相関する選択可能なシンボルを表示することを含み、前記選択可能なシンボルを選択することにより、前記検体モニタリングデイリー表示ウィンドウにオーバーレイされた前記情報の入力の要約を表示するポップアップ表示ウィンドウが前記コンピューティングデバイス上に表示される、方法。
【0220】
実施形態B:複数の表示ウィンドウを表示するように構成された表示画面を有するコンピューティングデバイスを備えるシステムであって、前記複数の表示ウィンドウは、ノート追加ボタンを含む検体モニタリングスキャン表示ウィンドウと、特定の日時におけるセンサユーザの生活習慣イベントに関連する限られた数のユーザ入力をリスト表示し、かつ1つまたは複数の選択されたユーザ入力に関連する情報の入力のために構成された、入力表示ウィンドウと、前記特定の日時における情報の入力の要約に相関する選択可能なシンボルを表示するために構成された検体モニタリングデイリー表示ウィンドウと、前記選択可能なシンボルを選択すると、前記情報の入力の要約を表示するポップアップ表示ウィンドウとを含み、前記ポップアップ表示ウィンドウは、前記検体モニタリングデイリー表示ウィンドウの上にオーバーレイされ、前記システムは、さらに、前記コンピューティングデバイスに通信可能に結合された検体モニタリングセンサを備える、システム。
【0221】
実施形態C:複数の表示ウィンドウを表示するように構成された表示画面を有するコンピューティングデバイスを備えるシステムであって、前記複数の表示ウィンドウは、ノート追加ボタンを含む検体モニタリングスキャン表示ウィンドウと、特定の日時におけるセンサユーザの生活習慣に関連する限られた数のユーザ入力をリスト表示し、かつ1つまたは複数の選択されたユーザ入力に関連する情報の入力のために構成された、入力表示ウィンドウと、前記特定の日時における情報の入力の要約に相関する選択可能なシンボルを表示するために構成された検体モニタリングデイリー表示ウィンドウと、前記選択可能なシンボルを選択すると、前記情報の入力の要約を表示するポップアップ表示ウィンドウとを含み、前記ポップアップ表示ウィンドウは、前記検体モニタリングデイリー表示ウィンドウの上にオーバーレイされる、コンピューティングデバイス。
【0222】
実施形態D:方法であって、イベントログボタンを含む、限られた数のユーザ選択可能なボタンをリスト表示するコンピューティングデバイスのメニュー表示ウィンドウを表示すること、前記イベントログボタンを選択すると、前記コンピューティングデバイスのイベントログ表示ウィンドウに遷移することを含み、前記イベントログ表示ウィンドウは、特定の日時における検体モニタリングセンサに関連する1つまたは複数のイベントを表示する、方法。
【0223】
実施形態E:複数の表示ウィンドウを表示するように構成された表示画面を有するコンピューティングデバイスを備えるシステムであって、前記複数の表示ウィンドウは、イベントログボタンを含む、限られた数のユーザ選択可能なボタンをリスト表示するメニュー表示ウィンドウと、特定の日時における検体モニタリングセンサに関連する1つまたは複数のイベントを表示するイベントログ表示ウィンドウとを含み、前記システムは、さらに、検体モニタリングセンサに通信可能に結合された検体モニタリングセンサを備える、システム。
【0224】
実施形態F:複数の表示ウィンドウを表示するように構成された表示画面を有するコンピューティングデバイスを備えるシステムであって、前記複数の表示ウィンドウは、イベントログボタンを含む、限られた数のユーザ選択可能なボタンをリスト表示するメニュー表示ウィンドウと、特定の日時における検体モニタリングセンサに関連する1つまたは複数のイベントを表示するイベントログ表示ウィンドウとを含む、コンピューティングデバイス。
【0225】
実施形態A、B、およびCの各々は、以下の追加の要素のうちの1つまたは複数を任意の組み合わせで有することができる。
要素1:コンピューティングデバイスは、検体モニタリングセンサに通信可能に結合されている。
【0226】
要素2:コンピューティングデバイスは、グルコースモニタリングセンサに通信可能に結合されている。
要素3:情報の入力の要約は、前記特定の日時における検体測定とリンクされている。
【0227】
要素4:ポップアップ表示ウィンドウは、選択可能な編集ボタンをさらに含む。
要素5:限られた数のユーザ入力は、食物、超速効型インスリン、速効型インスリン、運動、コメント、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0228】
要素6:検体モニタリングスキャン表示ウィンドウは、検体濃度のグラフィック表現を表示する。
要素7:検体モニタリングスキャン表示ウィンドウは、グルコース濃度のグラフィック表現を表示する。
【0229】
要素8:検体モニタリングデイリー表示ウィンドウは、検体濃度のグラフィック表現を表示する。
要素9:検体モニタリングデイリー表示ウィンドウは、グルコース濃度のグラフィック表現を表示する。
【0230】
要素10:ポップアップ表示ウィンドウを閉じることをさらに含む。
要素11:コンピューティングデバイスは、検体モニタリングセンサに通信可能に結合され、センサユーザの生活習慣イベントに関連する前記限られた数のユーザ入力は、前記検体モニタリングセンサからの検体測定値に基づいて動的である。
【0231】
非限定的な例示として、A、B、およびCに適用可能な例示的な組み合わせは、限定されないが、1~11の各々、1および2、1および3、1および4、1および5、1および6、1および7、1および8、1および9、1および10、1および11、2および3、2および4、2および5、2および6、2および7、2および8、2および9、2および10、2および11、3および4、3および5、3および6、3および7、3および8、3および9、3および10、3および11、4および5、4および6、4および7、4および8、4および9、4および10、4および11、5および6、5および7、5および8、5および9、5および10、5および11、6および7、6および8、6および9、6および10、6および11、7および8、7および9、7および10、7および11、8および9、8および10、8および11、9および10、9および11、10および11、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、および11のうちの任意の組み合わせのいずれかを含む、1~11の任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0232】
実施形態A、B、およびCの各々は、以下の追加の要素のうちの1つまたは複数を任意の組み合わせで有することができる。
要素12:検体モニタリングセンサは、グルコースモニタリングセンサである。
【0233】
要素13:イベントログボタンを含む限られた数のユーザ選択可能なボタンは、センサの適用方法ボタン、センサのスキャン方法ボタン、ユーザマニュアルボタン、利用規約ボタン、プライバシー通知ボタン、およびそれらの任意の組み合わせからなるグループから選択されたボタンをさらに含む。
【0234】
要素14:メニュー表示ウィンドウにメインメニュー表示ウィンドウからアクセスすることをさらに含む。
要素15:ユーザがヘルプボタンを選択すると、前記メニュー表示ウィンドウにメインメニュー表示ウィンドウからアクセスすることをさらに含む。
【0235】
要素16:検体モニタリングセンサに関連する1つまたは複数のイベントは、スキャンエラーイベント、センサ過冷イベント、新しいセンサ発見イベント、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される。
【0236】
要素17:イベントログ表示ウィンドウは、トラブルシューティングデータ送信ボタンをさらに含む。
要素18:イベントログ表示ウィンドウは、トラブルシューティングデータ送信ボタンをさらに含み、前記方法は、前記トラブルシューティングデータ送信ボタンを選択すると、前記イベントに関連する情報を顧客サービス担当者に送信することをさらに含む。
【0237】
要素19:イベントログ表示ウィンドウは、前記検体モニタリングセンサに関連する前記1つまたは複数のイベントを、前記1つまたは複数のイベントの付随する説明と共に表示する。
【0238】
要素20:イベントログ表示ウィンドウは、前記検体モニタリングセンサに関連する前記1つまたは複数のイベントを、付随するアイコンまたはシンボルと共に表示する。
要素21:イベントログ表示ウィンドウ上で、前記1つまたは複数のイベントに関連するユーザマニュアルおよびその関連ページへのリンクを参照することをさらに含む。
【0239】
要素22:イベントログ表示ウィンドウ上で、前記1つまたは複数のイベントに関連する是正指示を提供することをさらに含む。
非限定的な例として、D、E、およびFに適用可能な例示的な組み合わせは、限定されないが、12~22の各々、12および13、12および14、12および15、12および16、12および17、12および18、12および19、12および20、12および21、12および22、13および14、13および15、13および16、13および17、13および18、13および19、13および20、13および21、13および22、14および4、14および16、14および17、14および18、14および19、14および20、14および21、14および22、15および16、15および17、15および18、15および19、15および20、15および21、15および22、16および17、16および18、16および19、16および20、16および21、16および22、17および18、17および19、17および20、17および21、17および22、18および19、18および20、18および21、18および22、19および20、19および21、19および22、20および21、20および22、21および22、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、および22の任意の組み合わせのいずれかを含む、12~22の任意の組み合わせを含むが、これらに限定されない。
【0240】
特に明記しない限り、本明細書および関連する特許請求の範囲における量などを表すすべての数は、「約」という用語によってすべての場合において修正されるものとして理解されるべきである。したがって、反対に示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に示される数値パラメータは、本発明の実施形態によって得られることが求められる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。少なくとも、均等論の特許請求の範囲への適用を制限する試みとしてではなく、各数値パラメータは、少なくとも、報告された有効桁数に照らして、通常の丸め手法を適用することによって解釈されるべきである。
【0241】
本明細書では、様々な特徴を組み込んだ1つまたは複数の例示的な実施形態が提示されている。本願では、明確化のために、物理的な実装のすべての機能を説明または表示しているわけではない。本発明の実施形態を組み込んだ物理的な実施形態の開発では、システム関連、ビジネス関連、政府関連、およびその他の制約の遵守など、実装によって、また、その時々によって異なる、開発者の目標を達成するために、多数の実装特有の決定がなされなければならないことが理解される。開発者の努力は時間がかかるかもしれないが、それにもかかわらず、そのような努力は、当業者にとって日常的な取り組みであり、この開示の恩恵を受ける。
【0242】
様々なシステム、ツール、および方法は、様々な構成要素またはステップを「備える」という観点で本明細書に記載されているが、システム、ツール、および方法は、様々な構成要素およびステップ「から本質的に成る」または「から成る」こともできる。
【0243】
本明細書で使用される場合、一連の項目の前にある「少なくとも1つ」という語句は、項目のいずれかを区切る「および」または「または」という用語とともに、リストの各メンバー(すなわち、各項目)ではなく、リスト全体を修飾する。「少なくとも1つの」という語句は、項目のいずれか1つのうちの少なくとも1つ、および/または項目の任意の組み合わせのうちの少なくとも1つ、および/または項目の各々の少なくとも1つを含む意味を可能にする。例として、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」または「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」という句はそれぞれ、Aのみ、Bのみ、またはCのみ、またはA、B、およびCの任意の組み合わせ、および/またはA、B、およびCの各々の少なくとも1つを指す。
【0244】
したがって、開示されたシステム、ツール、および方法は、言及された目的および利点、ならびにそれらに固有のものを達成するために十分に適合されている。本開示の教示は、本明細書の教示の恩恵を受ける当業者には明らかなように、異なるが同等の態様で修正され、実施され得るので、上記に開示された特定の実施形態は、例示的なものに過ぎない。さらに、添付の特許請求の範囲に記載されている場合を除いて、本明細書に示されている構造または設計の詳細については、いかなる制限も意図されていない。したがって、上に開示された特定の例示的な実施形態は、変更、組み合わせ、または修正されてもよく、すべてのそのような変形は、本開示の範囲内であると考えられることは明らかである。本明細書に例示的に開示されているシステム、ツール、および方法は、本明細書に具体的には開示されていない要素および/または本明細書に開示された任意の要素が存在しない状態でも適切に実施され得る。システム、ツール、および方法は、様々な構成要素またはステップを「備える」、「含有する」、または「含む」という観点で記載されているが、システム、ツール、および方法は、様々な構成要素およびステップ「から本質的に成る」または「から成る」こともできる。上記に開示されたすべての数値および範囲は、ある程度異なり得る。下限および上限を伴う数値範囲が開示される場合は常に、その範囲内に含まれる任意の数および任意の含まれる範囲が具体的に開示されている。特に、本明細書に開示される値のあらゆる範囲(「約aから約bまで」、または等価的には「おおよそaからおおよそbまで」、または等価的には「おおよそa~b」という形式)は、値のより広い範囲内に包含されるあらゆる数および範囲を規定していると理解されるべきである。また、特許請求の範囲の用語は、特許権者によって明示的かつ明確に他に定義されていない限り、それらの平易で通常の意味を有する。さらに、特許請求の範囲で使用される不定冠詞「a」または「an」は、本明細書では、それが導入する要素の1つまたは複数を意味するものと定義されている。本明細書中の単語または用語の用法と、参照により本明細書に組み込まれる可能性のある1つまたは複数の特許または他の文書との間に矛盾がある場合、本明細書と整合性のある定義が採用されるべきである。
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図3J
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15A
図15B
図15C
図15D
図16
図17
図18
図19
図20A
図20B
図20C
図21
図22
図23
図24
図25A
図25B